説明

太陽電池モジュールのケーブル接続装置及び接続方法

【課題】装置の構成を簡易化し工程数を減少させてコストの低減が可能な太陽電池モジュールのケーブルを接続する装置及び方法を提供する。
【解決手段】開口部6を有し太陽電池モジュール10に接続されたコネクタ12を吸引する吸込口2、吸込口に吸引されたコネクタを導入する導入部3、コネクタを吸引する吸引ホース5、導入部と吸引ホースの一端とを接続しコネクタに接続子を接続する接続部4、吸引ホースの他端に接続され吸引を行う吸引ポンプ、コネクタに接続された接続子48に接続され極性を判定する極性判定部8、判定結果に従い接続子と出力端子53a、53bとの接続を切り替えて所望の極性に切り替える極性切替回路部9を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールのケーブルを、例えば測定器等に自動で接続するための装置及び接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自然のエネルギを利用した発電システムとして、太陽光発電が普及している。太陽光発電における発電量は、個々の太陽電池モジュールの性能に左右される。このため、その製造工程において太陽電池モジュールの発電量の測定が不可欠である。発電量の測定には、太陽電池モジュールに光を照射し、光電変換効果により生じた電圧と電流を計測する方法が一般に用いられている。
【0003】
太陽電池モジュールの一般的な構造について、以下に説明する。例えば結晶シリコン太陽電池の場合、図9(a)の縦断面図、及び図9(b)の底面図に示されたように、太陽電池セル19を配線材18により複数個直列に電気接続したものを並列に接続し、封止材17、カバーガラス16、裏面保護用シート20でパッケージングし、太陽電池モジュール10の端部に形成した集電極15から外面に取り付けた端子ボックス13へ電力取り出し用リード14を配線し、端子ボックス13からケーブル11を介して電力を引き出す構造を有する。
【0004】
薄膜太陽電池の場合も結晶シリコン太陽電池と同様に、太陽電池の基板上に電極を形成し、電極に接続された端子ボックスからケーブルを介して電力を引き出す構造を有する。
【0005】
太陽電池モジュールの製造工程に含まれる発電量の測定では、このケーブル11の端部に接続されたコネクタ12を測定器側の接続子に接続する必要がある。以前は、このコネクタの接続を手動で行っていた。これに対し、人手によるコストを減らして検査工程の自動化を図るために、以下の特許文献1には太陽電池パネル用のコネクタ接続装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−186790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたコネクタ接続装置によれば、ケーブル側のコネクタを一旦定位置に固定する手段(ハウジングフック)、ケーブル側のコネクタを把持する手段(コネクタクランプ)、検査装置側のコネクタを保持する手段(装着部材)、コネクタクランプと装着部材のいずれかを移動する手段が必要であり、それぞれに対して移動機構を設けなければならない。この結果、装置の構造が複雑化し、これに伴いコネクタ接続の工程数が増加し、コストの増大を招いていた。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、装置の構成を簡易化しコネクタ接続に要する工程数を減少させることでコストの低減が可能な、太陽電池モジュールのケーブルを接続する装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による太陽電池モジュールのケーブル接続装置は、
開口部を有し、太陽電池モジュールに接続されたコネクタを吸引する吸込口と、
前記吸込口に接続され、前記吸込口に吸引された前記コネクタを導入する導入部と、
前記コネクタを吸引する吸引ホースと、
前記導入部と前記吸引ホースの一端とを接続し、前記導入部に導入された前記コネクタに接続子を接続する接続部と、
前記吸引ホースの他端に接続され、吸引を行う吸引ポンプと、
前記コネクタに接続された前記接続子に接続され、前記太陽電池モジュールから前記コネクタ及び前記接続子を介して出力された信号の極性を判定し判定結果を出力する極性判定部と、
前記判定結果に従い、前記接続子と出力端子との間の接続を切り替えて所望の極性で前記信号を前記出力端子から出力させるための極性切替回路部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明による太陽電池モジュールのケーブル接続方法は、上記ケーブル接続装置を用いて太陽電池モジュールのケーブルを接続する方法であって、
前記太陽電池モジュールに接続された前記コネクタを、前記吸引ポンプの吸引により前記吸込口から吸い込む工程と、
前記吸込口に吸い込まれた前記コネクタを、前記導入部に導入する工程と、
前記導入部に導入された前記コネクタに、前記接続部において、前記接続子を接続する工程と、
前記極性判定部により、前記太陽電池モジュールから前記コネクタ及び前記接続子を介して出力された信号の極性を判定する工程と、
前記極性切替回路部により、前記接続子と出力端子との間の接続を切り替えて所望の極性で前記信号を前記出力端子から出力させる工程を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、装置の構成を簡易化し工程数を減少させて太陽電池モジュールのケーブル接続を自動で行うことにより、コスト低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態による太陽電池モジュールのケーブル接続装置の外観を示した正面図、平面図及び底面図である。
【図2】同ケーブル接続装置を用いて太陽電池モジュールのケーブルを吸引する工程を示す正面図である。
【図3A】同ケーブル接続装置における接続部の構成及び動作を示す断面図である。
【図3B】同ケーブル接続装置における接続部の構成及び動作を示す断面図である。
【図4】同ケーブル接続装置における極性判定部及び極性切替回路部の構成を示した回路図である。
【図5】太陽電池モジュール並びに太陽電池モジュールの極性を判定するための測定器を示す説明図。
【図6】太陽電池モジュールと測定器との接続を示す説明図。
【図7】太陽電池モジュールの一方の極性と測定器の検出電圧との関係を示す説明図。
【図8】太陽電池モジュールの他方の極性と測定器の検出電圧との関係を示す説明図。
【図9】太陽電池モジュールの一般的な構成を示す断面図及び底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態に係わる太陽電池モジュールのケーブル接続装置及び接続方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】
図1(a)の平面図、図1(b)の正面図、図1(c)の底面図にそれぞれ示されたように、本実施の形態によるケーブル接続装置1は、開口部6を有する吸込口2、導入部3、接続部4、吸引ホース5、図示されていない吸引ポンプを備えている。
【0015】
吸込口2に、ケーブルを吸引するための開口部6が形成されており、吸込口2にパイプ状の導入部3が接続されている。導入部3と吸引ホース5とが、接続部4を介して接続されている。吸引ポンプは空気を吸い込むためのポンプであり、吸引ホース5に接続されている。
【0016】
図2(a)〜図2(d)に、ケーブル接続装置1が太陽電池モジュールのケーブルを吸引していく工程を順に示す。図2(a)に示されたように、ケーブル接続装置1が搬送コンベア7上に配置されている。
【0017】
図2(b)に示されたように、コネクタ12上にケーブル接続装置1が重ならない位置まで、太陽電池モジュール10を載置した搬送コンベア7が矢印Aの方向に移動する。
【0018】
図2(c)に示されたように、ケーブル11の吸引が可能な高さdまで、ケーブル接続装置1が下降する。ここで、高さdの値の設定については後述する。
【0019】
図2(d)に示されたように、さらに搬送コンベア7が矢印Aの方向に移動すると、コネクタ12が吸込口2から吸い込まれる。そして、後述するように接続部4においてコネクタ12と測定器側の接続子が接続される。
【0020】
ここで接続部4の構造について、図面を用いて詳述する。
【0021】
接続部4の構成の、上部から見た横断面図を図3A(a)に、正面から見た縦断面図を図3A(b)に示す。
【0022】
接続部4は、アライメント部42とアライメントシリンダ43とを含むアライメントユニット41と、チャック部45とチャックシリンダ46とを含むチャックユニット44と、2組の測定器側の接続子48を接続したソレノイド47とを備える。
【0023】
アライメントユニット41とチャックユニット44は、吸引されたコネクタ12の通り道である導入部3の両側から互いに対向するように配置される。吸引ホース5と導入部3の境目には、金属等から成るメッシュ状のプレート、あるいはパンチングにより複数の孔が形成されたプレート49が配置されている。これにより、コネクタ12が導入部3以上に吸引されて吸引ホース5に入ることが防止される。
【0024】
図3A(a)及び図3A(b)には、コネクタ12が吸引されて導入部3に入った状態が示されている。このときコネクタ12は、点線で示されたように導入部3において不特定な位置に配置されている。
【0025】
コネクタ12が測定器側の接続子48に接続された状態の、上部から見た横断面図を図3B(c)に、正面から見た縦断面図を図3B(d)に示す。
【0026】
アライメントシリンダ43の駆動によりアライメント部42が矢印Aの方向に移動し、コネクタ12がチャック部45側へ押し出される。導入部3の不特定な位置に配置されていた2つのコネクタ12が、2本のチャック部45の間に配置される。
【0027】
尚、図3A(a)に示されたように、アライメント部42の中央部に凹部42aを設け、この凹部42aの位置でコネクタ12を押し出すことにより、コネクタ12がチャック部45の中央へ配置されるようにしてもよい。また、チャック部45にセンサを設けてコネクタ12の有無を検知し、より確実にコネクタ12を押し出すようにしてもよい。
【0028】
図3B(c)及び図3B(d)に示されたように、チャックシリンダ46の駆動によりチャック部45が矢印Bの方向に動作し、2つのコネクタ12がチャック部45に挟まれて位置が固定される。
【0029】
2つのコネクタ12がチャック部45により固定されると、各々のソレノイド47が矢印Cで示された下方向へ移動し、測定器側の各接続子48が各コネクタ12に挿入される。
【0030】
コネクタ12と接続子48が電気的に接続された後、出力の極性判定が行われ判定結果に基づいて適正な極性で出力されるように極性の切り替えが行われる。
【0031】
図4(a)に示されたように、太陽電池モジュールPVMには、直列に接続された複数の太陽電池セル50に対して並列に、複数の保護ダイオード51が直列に接続されている。
【0032】
このような太陽電池モジュールPVMの受光面に、ランプにより微弱な光を照射すると若干の発電が生じる。この発電により生じた電流の検出に基づいて、極性の検知を行ってもよい。
【0033】
この場合の具体的な構成を図4(b)に示す。太陽電池モジュールPVMに接続されたコネクタ12が接続子48a、48bに接続され、接続子48a、48bに極性判定部8と極性切替回路部9が相互に並列に接続されている。極性判定部8が有する判定部52から、LED(Light Emitting Diode)等のランプ54に電流が供給されて太陽電池モジュールPVMに光が照射されると、太陽電池モジュールPVMがコネクタ12、接続子48a、48bを介して極性判定部8及び極性切替回路部9と通電状態になる。
【0034】
極性判定部8は、接続子48a、48bの間に抵抗R、直流電源DC、電流検出器Aが直列に接続されている。太陽電池モジュールPVMとコネクタ12との間の実線又は点線で示された接続状態により、接続子48a、48bの両端子の極性が入れ替わる。極性判定部8において、この接続子48a、48bの両端子の極性に応じて、電流検出器Aにより電流の有無が検出され、その結果が判定部52に与えられる。判定部52は、電流の検出結果に基づいて極性を判定し、極性切替回路部9が有するスイッチ9a〜9dのオン、オフの切り替えを制御する。即ち、接続子48aと出力端子53a、接続子48bと出力端子53bを接続する場合は、スイッチ9a及び9dをオンし、スイッチ9b及び9cはオフする。接続子48aと出力端子53b、接続子48bと出力端子53aを接続する場合は、スイッチ9b及び9cをオンし、スイッチ9a及び9bはオフする。
【0035】
このようにして、極性判定部8により検知されたコネクタ12の極性に基づいて極性切替回路部9により極性の切り替えが行われ、適正な極性で太陽電池モジュールPVMからの出力が行われ、接続子48、出力端子53a、53bを介して測定器へ送られる。
【0036】
あるいは図4(a)を用いて上述したように、太陽電池モジュールPVMには太陽電池セル50に並列に保護ダイオード51が接続されているため、保護ダイオード51の向きに基づいて極性を判定してもよい。この場合の極性判定の手法について説明する。
【0037】
図5(a)に、極性が不明な太陽電池モジュールPVMの第1の端子、第2の端子を示し、図5(b)に、このような太陽電池モジュールPVMの極性を判定する測定器61の構成を示す。測定器61は、内部に含む電圧により正の端子、負の端子を有し、この間の電圧Vを検出する。
【0038】
図6(a)に示されたように、太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の正の端子を接続し、太陽電池モジュールPVMの第2の端子に測定器61の負の端子を接続した時に、測定器61で検出される電圧をVaとする。
【0039】
図6(b)に示されたように、太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の負の端子を接続し、太陽電池モジュールPVMの第2の端子に測定器61の正の端子を接続した時に、測定器61で検出される電圧をVbとする。
【0040】
電圧VaとVbとを比較し、Va>Vbである場合の太陽電池モジュールPVMの極性を図7(a)に示す。この場合は、太陽電池モジュールPVMにおいて第1の端子が正側、第2の端子が負側の極性を有する。
【0041】
図7(b)に示されたように、このような極性を有する太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の正の端子を接続し、第2の端子に測定器61の負の端子を接続した場合の構成を等価回路で示す。
【0042】
この場合の電圧Vaは、保護ダイオード51を逆方向にながれる電流Iaに抵抗Rを乗算した値(Va=Ia×R)で表される。
【0043】
図7(c)に示されたように、この太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の負の端子を接続し、第2の端子に測定器61の正の端子を接続した場合の構成を等価回路で示す。
【0044】
この場合の電圧Vbは、保護ダイオード51の順方向降下電圧をダイオード数n(nは1以上の整数)で乗算した値(Vb=Vf×n)で表される。
【0045】
この二つの電圧VaとVbとを比較した場合には、Va>Vbとなる。よって、この場合の太陽電池モジュールPVMは、図7(a)に示されたように第1の端子が正側、第2の端子が負側の極性を有することがわかる。
【0046】
一方、Va<Vbである場合の太陽電池モジュールPVMの極性を図8(a)に示す。この場合は、太陽電池モジュールPVMにおいて第1の端子が負側、第2の端子が正側の極性を有する。
【0047】
図8(b)に示されたように、このような極性を有する太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の正の端子を接続し、第2の端子に測定器61の負の端子を接続した場合の構成を等価回路で示す。
【0048】
この場合の電圧Vaは、保護ダイオード51の順方向降下電圧をダイオード数n(nは1以上の整数)で乗算した値(Va=Vf×n)で表される。
【0049】
図8(c)に示されたように、この太陽電池モジュールPVMの第1の端子に測定器61の負の端子を接続し、第2の端子に測定器61の正の端子を接続した場合の構成を等価回路で示す。
【0050】
この場合の電圧Vbは、保護ダイオード51を逆方向にながれる電流Ibに抵抗Rを乗算した値(Vb=Ib×R)で表される。
【0051】
この二つの電圧VaとVbとを比較した場合には、Va<Vbとなる。よって、この場合の太陽電池モジュールPVMは、図8(a)に示されたように第1の端子が負側、第2の端子が正側の極性を有することがわかる。
【0052】
このような手順を経て検出された太陽電池モジュールPVMの極性に基づき、コネクタ12、接続子48を経て測定器側に正しい出力が送られるように切り替えが行われる。
【0053】
ところで、吸引可能なコネクタの重量を求める手法として、例えばベルヌーイの定理を用いた計算を用いる手法等がある。一例として、以下のように、吸引ポンプの能力及び図1(c)に示された吸込口2における開口部6の面積に基づいて算出した吸引時の風速と、コネクタの形状と表面積とから算出する手法について説明する。
【0054】
太陽電池モジュール10におけるコネクタ12が設けられた一方の表面と吸込口2の開口部6との隙間の総面積:S
開口部6の外周長さ:l
隙間(図2(c)における高さd):d
吸引ポンプの能力:X(m3/min)
吸引時の風速:V(m/sec)
とした場合、以下の式(1)、(2)が成立する。
S=l×d (1)
V=X÷(S×60) (2)
さらに、
揚力:L(N)
揚力係数:CL
流体密度:p=1.2kg/m3(20℃)
重力加速度:G=9.8m/s
コネクタの表面積:A
とした場合、ベルヌーイの定理に基づき、以下の式(3)が成り立つ。
【数1】

この式(3)より、吸引が可能なコネクタの重量L(N)を求めることができる。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態のケーブル接続装置及び方法によれば、簡易な構成の装置を用いて少ない工程により、太陽電池モジュールのケーブルのコネクタを自動で測定器側の接続子に接続し、測定器で発電量の測定を行うことができるので、測定に要するコストを低減することが可能である。
【0056】
本発明の幾つの実施の形態について説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の技術的範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の技術的範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1 ケーブル接続装置
2 吸込口
3 導入部
4 接続部
5 吸引ホース
6 開口部
7 搬送コンベア
8 極性判定部
9 極性切替回路部
10 太陽電池モジュール
11 ケーブル
12 コネクタ
13 端子ボックス
14 電力取り出し用リード
15 集電極
16 カバーガラス
17 封止材
18 配線材
19 太陽電池セル
20 裏面保護用シート
41 アライメントユニット
42 アライメント部
43 アライメントシリンダ
44 チャックユニット
45 チャック部
46 チャックシリンダ
47 ソレノイド
48a、48b 接続子
49 プレート
50 太陽電池セル
51 保護ダイオード
52 判定部
53a、53b 出力端子
54 ランプ
61 測定器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有し、太陽電池モジュールに接続されたコネクタを吸引する吸込口と、
前記吸込口に接続され、前記吸込口に吸引された前記コネクタを導入する導入部と、
前記コネクタを吸引する吸引ホースと、
前記導入部と前記吸引ホースの一端とを接続し、前記導入部に導入された前記コネクタに接続子を接続する接続部と、
前記吸引ホースの他端に接続され、吸引を行う吸引ポンプと、
前記コネクタに接続された前記接続子に接続され、前記太陽電池モジュールから前記コネクタ及び前記接続子を介して出力された信号の極性を判定し判定結果を出力する極性判定部と、
前記判定結果に従い、前記接続子と出力端子との間の接続を切り替えて所望の極性で前記信号を前記出力端子から出力させるための極性切替回路部と、
を備えることを特徴とする太陽電池モジュールのケーブル接続装置。
【請求項2】
前記接続部が、
前記導入部に導入された前記コネクタを所定の方向に移動させることでアライメントを修正するアライメントユニットと、
前記アライメントユニットによりアライメントが修正された前記コネクタを挟持するチャックユニットと、
前記チャックユニットにより挟持された前記コネクタに前記接続子を接続させるため前記接続子を移動させるソレノイドと、
を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュールのケーブル接続装置。
【請求項3】
前記アライメントユニットが、
前記コネクタと接触する面に凹部が設けられたアライメント部と、
前記アライメント部を前記所定の方向に移動させるアライメントシリンダと、
を有することを特徴とする請求項2記載の太陽電池モジュールのケーブル接続装置。
【請求項4】
前記接続部と前記吸引ホースとの境界付近に配置され、メッシュ状又は複数の孔が形成されたプレートをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールのケーブル接続装置。
【請求項5】
請求項1記載の太陽電池モジュールのケーブル接続装置を用いて太陽電池モジュールのケーブルを接続する方法であって、
前記太陽電池モジュールに接続された前記コネクタを、前記吸引ポンプの吸引により前記吸込口から吸い込む工程と、
前記吸込口に吸い込まれた前記コネクタを、前記導入部に導入する工程と、
前記導入部に導入された前記コネクタに、前記接続部において、前記接続子を接続する工程と、
前記極性判定部により、前記太陽電池モジュールから前記コネクタ及び前記接続子を介して出力された信号の極性を判定する工程と、
前記極性切替回路部により、前記接続子と出力端子との間の接続を切り替えて所望の極性で前記信号を前記出力端子から出力させる工程を備えることを特徴とする太陽電池モジュールのケーブル接続方法。
【請求項6】
前記コネクタの極性を判定する工程は、前記太陽電池モジュールをランプで照射し、発電により生じた電流を検知することで、前記コネクタの極性を判定することを特徴とする請求項5記載の太陽電池モジュールのケーブル接続方法。
【請求項7】
前記コネクタの極性を判定する工程は、前記太陽電池モジュールが含む保護用ダイオードに所定電圧を印加し、生じた電圧を検知することで、前記コネクタの極性を判定することを特徴とする請求項5記載の太陽電池モジュールのケーブル接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−102042(P2013−102042A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244598(P2011−244598)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(595013427)株式会社エヌ・ピー・シー (54)
【Fターム(参考)】