説明

太陽電池モジュール設置架台

【課題】複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置することができる太陽電池モジュール設置架台を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の住宅ユニット100A,100Bで構成されるユニット住宅100の陸屋根上に太陽電池モジュール40を設置するための太陽電池モジュール設置架台10において、隣接する前記複数の住宅ユニット100A,100Bの上梁または柱上に設置される複数の架台柱10A−10Cと、前記住宅ユニットの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱を繋ぐように配置される複数の第1受けフレームと、前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向に配置され、前記太陽電池モジュール40を支持する複数の第2受けフレーム30とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュール設置架台に関し、特に、ユニット住宅における陸屋根用太陽電池モジュール設置架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、折板屋根の上に太陽電池モジュールを載せる場合、折板屋根は全範囲において強度が高いため架台を任意の場所に配置し、この架台上に太陽電池モジュールを設置できた(特許文献1参照)。これに対して、複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上に太陽電池モジュールを設置する場合は、屋根の面材(スラブ)に比べて、住宅ユニットの上梁と柱部分の強度が高いため、住宅ユニットの上梁と柱で荷重を受けることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−141266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、大きさの異なる住宅ユニットの組み合わせ毎に上梁と柱の位置が異なるため、大きさが一定の架台を用いて、太陽電池モジュールを任意の位置に配置することが難しい場合があった。そのため、複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置したいという要望がある。
【0005】
本発明は、複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置することができる太陽電池モジュール設置架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の少なくとも一つを解決するために、請求項1に記載の太陽電池モジュール設置架台に係る発明は、例えば、図1〜図6に示すように、
複数の住宅ユニット100A,100Bで構成されるユニット住宅100の陸屋根上に太陽電池モジュール40を設置するための太陽電池モジュール設置架台10において、
隣接する前記複数の住宅ユニット100A,100Bの上梁または柱上に設置される複数の架台柱10A−10Cと、
前記住宅ユニットの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱を繋ぐように配置される複数の第1受けフレーム20と、
前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向に配置され、前記太陽電池モジュール40を支持する複数の第2受けフレーム30と
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する前記複数の住宅ユニット100A,100Bの上梁または柱上に設置される複数の架台柱10A−10Cと、前記住宅ユニットの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱を繋ぐように配置される複数の第1受けフレームと、前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向に配置されることにより、前記太陽電池モジュール40を支持する複数の第2受けフレーム30を第1受けフレーム20上の任意の位置に配置できるため、陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば、図5、図11に示すように、
前記複数の第2受けフレーム30a,30bは太陽電池モジュール40の大きさに合わせた間隔で配置されることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、前記複数の第2受けフレーム30a,30bは太陽電池モジュール40の大きさに合わせた間隔で配置されることにより、前記第1受けフレーム上20で前記複数の第2受けフレーム30a,30bの間隔を変更できるため、太陽電池モジュール40の大きさに係らず任意の位置に太陽電池モジュール40を配置できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば、図7〜図11に示すように、
前記複数の住宅ユニット100A,100B上に複数の屋根ユニット101A,101Bが設けられ、
前記屋根ユニット101A,101Bは矩形状の屋根フレーム101aに設けられたスラブ101b上に防水シート101cを張って構成され、
前記複数の架台柱10A〜10Dは、下部が前記屋根フレーム101a上に配置され、上部が前記スラブ101b及び防水シート101cから突出していることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、前記複数の架台柱10A〜10Dは、下部が前記屋根フレーム101a上に配置され、上部が前記スラブ101b及び防水シート101cから突出していることにより、下部を前記屋根フレーム101aと接合し、上部を前記スラブ101b及び防水シート101cから突出させるため、屋根ユニット101A,101Bの屋根フレーム101aを介して太陽電池モジュール等の荷重を屋根フレーム101aで直接受けることができ、架台柱10A〜10Dに架台フレーム20を取り付けることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば、図7〜図10に示すように、
前記スラブ101bに孔13が形成され、前記孔13から前記架台柱10A〜10Cが突出し、前記架台柱10A〜10Cと前記スラブ101bとの隙間が閉塞板11A−11Cで閉塞されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記スラブ101bに孔13が形成され、前記孔13から前記架台柱10A〜10Cが突出し、前記架台柱10A〜10Cと前記スラブ101bとの隙間が閉塞板11A−11Cで閉塞されていることにより、孔が閉塞されるため、段差がなくなり防水処理を適切に行うことができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば、図2,図11に示すように、
前記屋根ユニット101A,101Bは、前記屋根ユニット101A,101Bを載せる住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさであり、前記架台柱10Aが設置される前記複数の屋根ユニット101A,101Bの隅部は前記住宅ユニット100A,100Bの柱100a上であることを特徴とする
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記屋根ユニット101A,101Bを載せる住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさであり、前記架台柱10Aが設置される前記複数の屋根ユニット101A,101Bの隅部は前記住宅ユニット100A,100Bの柱100a上であることにより、前記屋根ユニット101A,101Bを介して、太陽電池モジュール等の荷重を住宅ユニット100A,100Bの柱100aで直接受けることができる。更に、住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさの屋根ユニット101A,101Bを住宅ユニット100A,100Bに載せることで、図11に示すように、住宅ユニット100A,100Bの上梁100bと屋根フレーム101aを重ねて配置することができるため、屋根フレーム101aのみで架台柱10A−10Cを支持する場合に比べて、上梁100bと屋根フレーム101a等で架台柱10A−10Cをしっかりと支持することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば、図3,11に示すように、
前記屋根フレーム101A,101Bの長手方向と交差する方向に長さを有する中間梁101dが配置され、前記中間梁101d上に架台柱10Dが設置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、前記屋根フレーム101A,101Bの長手方向と交差する方向に長さを有する中間梁101d上に架台柱10Dが設置されていることにより、屋根フレーム101A,101Bの隣接する部分に加えて、架台柱10D(図3において上下計6箇所)を設置することができるため、太陽電池モジュール40の配置領域を陸屋根の外周部まで広げることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置することができる太陽電池モジュール設置架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュール設置架台上に太陽電池モジュールを配置した2階建てのユニット住宅を示す。
【図2】(a)は図1の2階建てのユニット住宅の住宅ユニットの平面図を示し、(b)は住宅ユニット上に設置される屋根ユニットの平面図を示す。
【図3】本発明に係る太陽電池モジュール設置架台の一例を示し、梁及び柱上に複数の架台柱を設置した例を示す平面図である。
【図4】同、前記複数の架台柱上に複数の架台フレームを設置した例を示す平面図である。
【図5】同、前記架台フレーム上に複数の受けフレームを設置した例を示す平面図である。
【図6】同、前記複数の受けフレーム上に太陽電池モジュールを設置した例を示す平面図である。
【図7】同、(a)は屋根フレームの隅部における架台柱10Aの設置例を示し、(b)は図7(a)のI-I断面図、(c)は図7(a)のII-II断面図、(d)はセメント板の平面図である。
【図8】同、(a)は屋根フレームの長手の梁における架台柱10Bの設置例を示し、(b)は図8(a)のI-I断面図、(c)は図8(a)のII-II断面図、(d)はセメント板の平面図である。
【図9】同、(a)は屋根フレームの短手の梁における架台柱10Cの設置例を示し、(b)は図9(a)のI-I断面図、(c)は図9(a)のII-II断面図、(d)はセメント板の平面図である。
【図10】同、(a)は屋根フレームの中間梁における架台柱10Dの設置例を示し、(b)は図10(a)のI-I断面図、(c)は図10(a)のII-II断面図、(d)は架台柱10Dの脚部の平面図である。
【図11】同、図6のI-I断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施の形態>
図1〜11を参照して、本実施の形態におけるユニット住宅における陸屋根用太陽電池モジュール設置架台について、説明する。
【0021】
はじめに、図1に示す住宅は、陸屋根式のユニット住宅100である。そして、この陸屋根に陸屋根用太陽電池モジュール設置架台10を用いて太陽電池モジュール40を設置した状態が示されている。
【0022】
周知のように、ユニット住宅は、箱状に形成された住宅ユニットを複数並べて組み合せることで施工される。住宅ユニットは、複数本の柱と、これらの柱の上端間どうしを接合する複数本の上梁と、前記柱の下端間どうしを接合する複数本の下梁とから略直方体状の骨組みが形成されるとともに骨組みに外壁材が必要に応じて取り付けられているものである(例えば、特開2009−35991号公報参照)。
【0023】
そして、工場で製造された住宅ユニット等はトラック等で建築現場まで輸送され、建築現場では、クレーン等を用いてこれら住宅ユニットが並べて組み合わされることでユニット住宅が施工される。
【0024】
ここで、陸屋根は、図2に示すように、最上階の住宅ユニット100A,100Bの上に各住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさの屋根ユニット101A,101Bを載せ、住宅ユニット100A,100Bの柱と上梁と接合される。図11に示すように、屋根ユニット101A,101Bは、屋根フレーム101a上にスラブ(軽量コンクリートパネル)101bを載せ、前記スラブ101b上に防水シート101cを張って構成されている。なお、屋根ユニット101A,101Bも工場で製造可能である。
【0025】
本実施の形態では、図2(a)および図2(b)に示すように、6つの住宅ユニット100A,100Bを用いて2階部分を施工し、その上に、平面視において同じ大きさの屋根ユニット101A,101Bを載せ、その上に太陽電池モジュール設置架台10を設ける例について、以下説明する。
【0026】
始めに、図3に示すように、隣接する前記複数の住宅ユニット100A,100Bの上梁または柱上に複数の架台柱10A−10Cを設置する。具体的には、住宅ユニット100A,100Bに接合された屋根ユニット101A,101Bの屋根フレーム101a上に架台柱10A−10Cを設置する。架台柱10A−10Cの上部及び下部にはそれぞれエンドプレートが設けられている。そして、下部のエンドプレート10bには4箇所に孔が設けられ、ボルト12aとナット12bにより屋根フレーム101aとボルト結合される。なお、屋根フレーム101aの中間梁101d上に配置された架台柱10Dは、下部が中間梁101d上に溶接接合され、図10に示すように防水処理まで工場で施工されている。そのため、架台柱10Dについては、図7(d)、図8(d)、図9(d)に示すように、架台柱10A−10Cの周囲に配置されるセメント板11A,11B、11Cを用いる必要がない。なお、架台柱10Aは、2つの屋根フレーム101Aの隅部と2つの屋根フレーム101Bの隅部が合わさる部分に設置される。架台柱10Bは、屋根フレームの長手方向において、2つの屋根フレーム101Aが隣り合う部分及び2つの屋根フレーム101Bが隣り合う部分に設置される。架台柱10Cは、屋根フレームの短手方向において、屋根フレーム101Aと屋根フレーム101Bが隣り合う部分に設置される。
【0027】
次に、図4に示すように、前記住宅ユニット100A,100Bの短手方向に前記複数の架台柱10A−10Dを繋ぐように複数の架台フレーム(本発明の第1受けフレームに相当)20が架台柱10A−10D上部でボルト結合される。具体的には、架台柱10A−10D上部に設けられたエンドプレート10aの中央部にはボルト12aが上に向けて突出して固定されていて、角状の架台フレーム20に設けられた孔12にボルト12aが挿入され、ナット12bでボルト結合される。ここで、架台フレーム20の長手方向の下端は南側であることを想定している。次に、図5に示すように、複数の受けフレーム(本発明の第2受けフレームに相当)30は、前記複数の架台フレーム20と交差する方向に結合及び配置され、前記太陽電池モジュール40を支持する。複数の受けフレーム30は、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bとで太陽電池モジュール40を支持する。受けフレーム30aと受けフレーム30bにはフランジが設けられており、そして、図11に示すように、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bとで、太陽電池モジュール40を傾斜させ、太陽光を効率的に受光できるように設置されている。なお、受けフレーム30は、受けフレーム30aと受けフレーム30bの上部および下部がそれぞれフレーム材により接合され、台形状に形成されていてもよい。
【0028】
本実施の形態によれば、隣接する前記複数の住宅ユニット100A,100Bの上梁または柱上に設置される複数の架台柱10A−10Dと、前記住宅ユニットの短手方向に前記複数の架台柱10A−10Dを繋ぐように配置される複数の架台フレーム20と、前記複数の架台フレーム20と交差する方向に配置されることにより、前記太陽電池モジュール40を支持する複数の受けフレーム30を架台フレーム20上の任意の位置に配置できるため、陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュール40を配置することができる。
【0029】
ここで、図5、図11に示すように、前記複数の受けフレーム30a,30bは太陽電池モジュール40の大きさに合わせた間隔で配置される。例えば、一つの太陽電池モジュール40の大きさが、縦800mm、横1600mmである場合、受けフレーム30a,30bの間隔を745mmに設定し、受けフレーム30bの高さを受けフレーム30aより高くして太陽電池モジュール40を南側に傾斜させ、太陽光を効率的に受光できるように設置する。また、太陽電池モジュール40の傾斜は、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bのそれぞれ高さが一定の場合でも、受けフレーム30a,30bの間隔を狭くすると大きくなり、受けフレーム30a,30bの間隔を広くすると緩やかになる。太陽電池モジュール40の大きさに加えて、太陽光を効率的に受光するための設置条件によって、受けフレーム30a,30bの間隔を決定するようにしてもよい。更に、太陽電池モジュール40の大きさに合わせた間隔とは、太陽電池モジュール40同士の間隔(例えば、図6に示す縦方向の太陽電池モジュール40の間隔)をも意味する。
【0030】
本実施の形態によれば、前記複数の受けフレーム30a,30bは太陽電池モジュール40の大きさに合わせた間隔で配置されることにより、前記架台フレーム上20で前記複数の受けフレーム30a,30bの間隔を変更できるため、太陽電池モジュール40の大きさに係らず陸屋根上の任意の位置に太陽電池モジュールを配置できる。
【0031】
次に、例えば、図7〜図11に示すように、前記複数の住宅ユニット100A,100B上に複数の屋根ユニット101A,101Bが設けられ、複数の屋根ユニット101A,101Bが複数の住宅ユニット100A,100Bとボルト接合されている。ここで、前記屋根ユニット101A,101Bは、矩形状の屋根フレーム101aに設けられたスラブ101b上に防水シート101cを張って構成される。更に、前記複数の架台柱10A〜10Dは、下部が前記屋根フレーム101a上に配置され、上部が前記スラブ101b及び防水シート101cから突出している。例えば、工場において、前記屋根ユニット101A,101Bを製作する場合、架台柱10A〜10Dを設置するための切り欠けを設けたスラブ101bを矩形状の屋根フレーム101aに設置する。架台柱10A〜10Dのうち、架台柱10A〜10Cは屋根ユニット101A,101Bを住宅ユニット100A,100B上に現場で設置した後に、屋根フレーム101a上に設置する。これに対して、架台柱10Dは中間梁101d上に設置されるため、工場において、予め設置可能である。これにより、図3に示す例では、計16本の架台柱10A−10Dのうち、6本の架台柱10Dを工場で設置できるため、現場での作業効率を向上させることができる。
【0032】
本実施の形態によれば、前記複数の架台柱10A〜10Dは、下部が前記屋根フレーム101a上に配置され、上部が前記スラブ101b及び防水シート101cから突出していることにより、下部を前記屋根フレーム101aと接合し、上部を前記スラブ101b及び防水シート101cから突出させるため、屋根ユニット101A,101Bの屋根フレーム101aを介して太陽電池モジュール等の荷重を屋根フレーム101aで直接受けることができ、架台柱10A〜10D周りの防水処理を適切に行うことができる。
【0033】
次に、例えば、図7〜図10に示すように、前記スラブ101bに孔13が形成され、前記孔13から前記架台柱10A〜10Cが突出し、前記架台柱10A〜10Cと前記スラブ101bとの隙間がセメント板(本発明の閉塞板に相当)11A〜11Cで閉塞されている。セメント板11A〜11Cは、スラブ101bに取り付けられた鋼板12cにビス12dで固定される。なお、防水処理は、防水シート101cやシーリング材等を用いて行う。
【0034】
本実施の形態によれば、前記スラブ101bに孔13が形成され、前記孔13から前記架台柱10A〜10Cが突出し、前記架台柱10A〜10Cと前記スラブ101bとの隙間が閉塞板で閉塞されていることにより、孔13が閉塞されるため、段差がなくなり防水処理を適切に行うことができる。
【0035】
次に、例えば、図2,図11に示すように、前記屋根ユニット101A,101Bは、前記屋根ユニット101A,101Bを載せる住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさであり、前記架台柱10Aが設置される前記複数の屋根ユニット101A,101Bの隅部は前記住宅ユニット100A,100Bの柱100a上である。
【0036】
本実施例によれば、前記屋根ユニット101A,101Bを載せる住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさであり、前記架台柱10Aが設置される前記複数の屋根ユニット101A,101Bの隅部は前記住宅ユニット100A,100Bの柱100a上であることにより、前記屋根ユニット101A,101Bを介して、太陽電池モジュール等の荷重を住宅ユニット100A,100Bの柱100aで直接受けることができる。更に、住宅ユニット100A,100Bと平面視において同じ大きさの屋根ユニット101A,101Bを住宅ユニット100A,100Bに載せることで、図11に示すように、住宅ユニット100A,100Bの上梁100bと屋根フレーム101aを重ねて配置することができるため、屋根フレーム101aのみで架台柱10A−10Cを支持する場合に比べて、上梁100bと屋根フレーム101a等で架台柱10A−10Cをしっかりと支持することができる。即ち、太陽電池モジュール等の荷重を柱100aを介して垂直方向に伝えることができるため、梁部分だけに架台柱を設ける場合に比べてより大きな荷重を受けることが可能となり、多くの太陽電池モジュール40を陸屋根上に設置することが可能となる。
【0037】
次に、例えば、図3,11に示すように、前記屋根フレーム101A,101Bの長手方向と交差する方向に長さを有する中間梁101dが配置され、前記中間梁101d上に架台柱10Dが設置されている。
【0038】
本実施の形態によれば、前記屋根フレーム101A,101Bの長手方向と交差する方向に長さを有する中間梁101d上に架台柱10Dが設置されていることにより、屋根フレーム101A,101Bの隣接する部分に加えて、架台柱10Dを設置することができるため、太陽電池モジュールの配置領域を陸屋根の外周部まで広げることができる。
【0039】
(変形例)
なお、屋根ユニット101A,101Bを用いない場合、最上階の住宅ユニット100A,100Bにスラブ101b、防水シート101c、中間梁101dを施工し屋根を設けて、住宅ユニット100A,100Bの梁、柱、中間梁上に架台柱10A−10D、架台フレーム20、受けフレーム30を設けて、太陽電池モジュール設置架台を設置することも可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 太陽電池モジュール設置架台
10A−10D 架台柱
20 架台フレーム
30 受けフレーム
40 太陽電池モジュール
100 ユニット住宅
100A,100B 住宅ユニット
101A,101B 屋根ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の住宅ユニットで構成されるユニット住宅の陸屋根上に太陽電池モジュールを設置するための太陽電池モジュール設置架台において、
隣接する前記複数の住宅ユニットの上梁または柱上に設置される複数の架台柱と、
前記住宅ユニットの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱を繋ぐように配置される複数の第1受けフレームと、
前記複数の第1受けフレームと交差する方向に配置され、前記太陽電池モジュールを支持する複数の第2受けフレームと
を備えることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。
【請求項2】
請求項1に記載の太陽電池モジュール設置架台において、
前記複数の第2受けフレームは太陽電池モジュールの大きさに合わせた間隔で配置されることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。
【請求項3】
請求項1または2に記載の太陽電池モジュール設置架台において、
前記複数の住宅ユニット上に複数の屋根ユニットが設けられ、
前記屋根ユニットは矩形状の屋根フレームに設けられたスラブ上に防水シートを張って構成され、
前記複数の架台柱は、下部が前記屋根フレーム上に配置され、上部が前記スラブ及び防水シートから突出していることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。
【請求項4】
請求項3に記載の太陽電池モジュール設置架台において、
前記スラブに孔が形成され、前記孔から前記架台柱が突出し、前記架台柱と前記スラブとの隙間が閉塞板で閉塞されていることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。
【請求項5】
請求項3または4に記載の太陽電池モジュール設置架台において、
前記屋根ユニットは、前記屋根ユニットを載せる住宅ユニットと平面視において同じ大きさであり、前記架台柱が設置される前記複数の屋根ユニットの隅部は前記住宅ユニットの柱上であることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール設置架台において、
前記屋根フレームの長手方向と交差する方向に長さを有する中間梁が配置され、前記中間梁上に架台柱が設置されていることを特徴とする太陽電池モジュール設置架台。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−202050(P2012−202050A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65671(P2011−65671)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)
【Fターム(参考)】