説明

委託先によるネットワーク外観検査システム

【課題】FPCの外観検査を自社工場で行うと、海外に比べて人件費が高く、コストアップになるだけでなく、自社工場の人員が足りない場合には、対応が難い。また、ネットワークにより委託先で外観を検査する方法は、今迄開示されていない。
【解決手段】離れた場所の委託先で外観検査を行うネットワークシステムにおいて、予め、送信側PCと受信側PCを接続して受信側マウスで送信側カメラを操作できるように設定しておき、検査前製品ストックより、製品を1枚毎に検査ヤードに搬送し、送信側PCに自動読み込みをする第1工程と、受信側マウスをXY移動することにより、外観検査の画像を受信側のPCに取り込む第2工程と目視検査を行う第3工程と良品と不良品に区分けした検査結果データを、受信側キーボード操作により、夫々、送信側PCに搬出する第4工程からなり、人員不足の解消やコスト低減が可能な委託先によるネットワーク外観検査システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットに代表されるネットワーク網により、FPC(フレキシブルプリント配線板)等の外観検査の画像データを離れた場所の委託先に取り込み、委託先で外観検査を行うことにより、人員不足の解消やコスト低減を可能にする委託先によるネットワーク外観検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、FPC等の外観検査は、自社工場の検査工程内で行っているのが一般的である。また、先行技術を調査した結果、離れた場所の委託先で外観検査を行うネットワークシステムの方法は、今迄開示されていないことがわかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする課題は、FPC等の外観検査を自社工場で行うと、海外に比べて人件費が高く、コストアップになるだけでなく、自社工場の人員が足りない場合には、対応が難い。また、ネットワークにより委託先で外観を検査する方法は、今迄開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、離れた場所の委託先で外観検査を行うネットワークシステムにおいて、予め、送信側PCと受信側PCを接続して受信側マウスで送信側カメラを操作できるように設定しておき、
検査前製品ストックより、製品を1枚毎に検査ヤードに搬送し、送信側PCに自動読み込みをする第1工程と、
受信側マウスをXY移動することにより、外観検査の画像を受信側のPCに取り込む第2工程と
目視検査を行う第3工程と
良品と不良品に区分けした検査結果データを、受信側キーボード操作により、それぞれ、送信側PCに搬出する第4工程からなる委託先によるネットワーク外観検査システムであり、人員不足の解消やコスト低減を可能にする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1は、
1.人員不足の解消やコスト低減がはかれる。
2.同じ会社でも、工場によって人員に差があり、余剰人員をかかえている工場の場合や人件費の安い海外子会社等に特に、有効である。
3.委託先が、余剰人員をかかえている場合には、双方にとってメリットが得られる。
という利点があるので、その工業的価値は大なるものがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1の実施例としてFPCを代表例にとり説明する。また、ネットワーク網の代表例としてインターネットを例に取り、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0007】
始めに、図1(イ)は、本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1の概略図である。図から明らかなように、予め、送信側PCと受信側PCを接続して受信側マウス3で送信側カメラを操作できるように設定しておく。
次に、受信側マウス3をXY移動することにより、外観検査の画像を拡大して受信側PCに取り込む。
更に、画像表示した状態で、目視検査を行い、良品と不良品に区分けした検査結果データを受信側PCのキーボード操作で送信側PCに搬出して完了する。ここで、本発明のネットワーク網は、無線、有線を問わない。また、本発明のネットワーク網は、インターネットに限らず、高速・長距離・画像伝送診断機能等あらゆるネットワーク通信網も含まれることは、いうまでもない。
次に、図1(ロ)は、本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1の外観検査工程図である。外観検査工程について、具体的に説明すると、
第1工程は、検査前製品ストック4より、製品を1枚毎に検査ヤード6に搬送し、送信側PCに自動読み込みを行う。
第2工程は、受信側マウス3をXY移動することにより、送信側カメラ2が連動移動し、外観検査の画像を拡大して受信側PCに取り込む。ここで、送信側カメラは、CCDカメラを使用した。
第3工程は、受信側PCに画像を表示した状態で、目視検査を行う。
第4工程は、良品と不良品に区分けした検査結果データを受信側キーボード操作により、それぞれ送信側PCのOK品ストック7とNG品ストック9に搬出することにより、委託先の外観検査工程は完了する。
最後に、外観検査は、約200枚程度で終了し、次の送信ステーションに自動切換えになるように設定してある。
【産業上の利用可能性】
【0008】
今迄、FPCの外観検査を例に取り、説明してきたが、FPCに限るものではない。また、外観検査に限らず、幅広い用途に適用可能である。
【0009】
委託先も、外部の会社に限らず、人件費が安い自社の海外子会社等に利用すれば有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(イ)は、本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1の概略図である。(ロ)は、本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム1の外観検査工程図である。
【符号の説明】
【0011】
1 本発明の委託先によるネットワーク外観検査システム
2 送信側カメラ
3 受信側マウス
4 検査前ストック
5 材料搬送用アーム
6 検査ヤード
7 OK品ストック
8 NG品ストック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離れた場所の委託先で外観検査を行うネットワークシステムにおいて、予め、送信側PCと受信側PCを接続して受信側マウスで送信側カメラを操作できるように設定しておき、
検査前製品ストックより、製品を1枚毎に検査ヤードに搬送し、送信側PCに自動読み込みをする第1工程と、
受信側マウスをXY移動することにより、外観検査の画像を受信側のPCに取り込む第2工程と
目視検査を行う第3工程と
良品と不良品に区分けした検査結果データを、受信側キーボード操作により、それぞれ、送信側PCに搬出する第4工程からなることを特徴とする委託先によるネットワーク外観検査システム。

【図1】
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