説明

安定な潤滑剤とともにCF3Iを含む低地球温暖化係数の冷媒の使用

本発明は、伝熱組成物に関し、特定的には、ハイドロフルオロアルケン、ヨードカーボン、ならびに水素原子および炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である潤滑剤を少なくとも1つ含む、自動車用冷媒に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書中に援用する2006年11月14日に出願された米国特許仮出願第60/865,659号の利益を請求する。
【0002】
発明の背景
本発明は、伝熱組成物に関する。より特定的には、本発明はハイドロフルオロアルケン、ヨードカーボン、ならびに、水素原子および炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である少なくとも1種の潤滑剤を含む、自動車用冷媒に関する。
【背景技術】
【0003】
ヨードカーボン化合物を含有する組成物は、伝熱液体として特に有用であることが開示されている。例えば、参照により本明細書中に援用する2005年12月21日に出願された国際出願第PCT/US05/46982号は、自動車用の空調系といった応用において冷媒として用いるための、1種またはそれより多くのフルオロオレフィンとヨードカーボンであるトリフルオロヨードメタン(CFI)とを含有する組成物を開示している。ヨウ素化された化合物を含む組成物、特にトリフルオロヨードメタンを含む組成物の1つの利点は、これまで冷却用途において幅広く用いられてきたがそのような使用の結果として潜在的な環境被害の原因となる傾向のあった様々な他の塩素化されたおよび/またはフッ素化された化合物の代用品として、かかる組成物を用いることができることである。しかし、トリフルオロヨードメタンといったヨウ素化された化合物は、比較的不安定な傾向があり、特に一般には伝熱系において、そして特定的には冷却/空調系において起こりやすい条件のもとでは、一部のCFC類、HCFC類およびHFC類よりもしばしば著しく安定性が低い傾向がある。伝熱用途において用いられる場合には、ヨードカーボン、および特定的にはCFIを含有する組成物は実質的な利点を有し得るが、かかる組成物の使用は今まで直面したことの無いおよび/または認識したことの無い問題を提起する。一例として、ヨードカーボンを含む組成物、特にフッ素化されたオレフィンおよびヨードカーボンを含む組成物は、特に伝熱流体として用いられる条件のもとで、たびたび比較的複雑な化学系を伴い、予期しない結果の原因となり得る。自動車用の空調系といった多くの典型的な伝熱系において、CFIといったヨードカーボンを含む冷媒は結果として、ヨウ素、ヨウ素イオン、有機ラジカル、およびヨウ素を含有する無機酸の形成を促進する温度およびその他の条件下で冷却系の一部の金属部品に暴露される。
【0004】
冷却用途において、これまで用いられてきた一部のCFC類およびHCFC類の代用品として一部のヨードカーボン化合物を利用することが提案されている。例えば、特開平09−059612号公報(特許出願平07−220964号)は、トリフルオロヨードメタンおよび1種またはそれより多くのフェノール化合物を含む冷媒組成物を開示している。この文献は、フェノール化合物がトリフルオロヨードメタンを分解に対して安定化させるために働くことを示す。トリフルオロヨードメタンのための安定化剤を含有する組成物はある程度の成功を享受するかもしれないが、安定化物質を単独で使用しても、かかる組成物のいくつかの態様は、商業的に許容可能な伝熱系において使用するのに実質的に効果が無いままである場合がある。さらには、安定化物質は伝熱系において無用のおよび/または望ましくない反応の一因となり得る。出願人は、従来の技術、更に言えば前に示した特許出願において本発明者の一部により記載された先行技術に従ってヨードカーボンを含有する冷媒を使用しても、冷媒組成物および/または冷却系において、多くの態様で依然更なる改良が必要であると認識するようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際出願第PCT/US05/46982号明細書
【特許文献2】特開平09−059612号公報
【発明の概要】
【0006】
出願人は、驚くべきことに、本発明の組成物は冷凍能力といった継続する高いレベルの性能ならびに低いレベルのオゾン破壊性および地球温暖化性を達成出来ることを発見した。本発明の組成物は、少ない量の第三級水素原子を有する潤滑剤を選択することによって、冷媒系の分解を最小化する。それ故に、本発明の1つの側面は、ハイドロフルオロアルケン、ヨードカーボン、ならびに、水素原子および炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である少なくとも1種の潤滑剤を含む、伝熱組成物としての使用に適した組成物を伴う。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、ハイドロフルオロアルケン、ヨードカーボン、ならびに、水素原子および炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である少なくとも1種の潤滑剤を含む、組成物を提供する。
【0008】
本組成物はまずハイドロフルオロアルケンを含む。有用な、特に自動車用空調系といった伝熱用途に関連した使用のためのハイドロフルオロアルケンとしては、C−Cハイドロフルオロアルケン、好ましくはC−Cハイドロフルオロアルケン、より好ましくは少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つのフッ素置換基を持つC−Cハイドロフルオロアルケンが挙げられる。かかるハイドロフルオロアルケンのうち好ましいものは、テトラフルオロプロペンおよびペンタフルオロプロペン、特に1,1,1,2−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(trans−HFO−1234ze)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ze)および1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)といったテトラフルオロアルケンおよびペンタフルオロアルケンである。一実施形態において、本組成物は、重量を基準として約60%から約80%までのC−Cハイドロフルオロアルケンを含み、さらにより好ましくは、組成物の総重量を基準として約65%から約75%までのハイドロフルオロアルケンを含む。
【0009】
本組成物は次にヨードカーボンを含有する。特に使用されるものは、C−Cヨードカーボン、好ましくはC−Cヨードフルオロカーボン、より好ましくはC−Cヨードカーボンである。好ましくは、ヨードカーボンはトリフルオロヨードメタン(CFI)といったヨードフルオロカーボンを含み、この物質は驚くべきことに安定であり、自動車用の空調系といった様々な冷却系における冷媒を含む、様々な応用において都合よく用いることができる。加えて、本組成物は様々な使用にとって十分に安定なだけでなく、非可燃性と、一体となった低いオゾン破壊特性および地球温暖化特性との特有の組み合わせを示す傾向もあり、これにより特にCFC、HCFCおよびHFC冷媒の代用品としての有用な候補となる。出願人はさらに、本発明の好ましい組成物は安定であり多くの系、装置および方法において使用するのに適したものであることを認識した。例えば、本発明の1つの側面は、特に自動車用の空調用途を含む冷却用途などにおいて、(潜熱伝達および/または顕熱伝達に基づいた)加熱または冷却液体として含まれている本発明の組成物を含む系、装置および方法を提供する。トリフルオロヨードメタンは、マテソン・トリガス・インク(Matheson TriGas Inc.)を含む様々な商業的な供給先から容易に入手可能である。加えて、任意の様々な従来の方法によって製造されたトリフルオロヨードメタンを用いてもよい。トリフルオロヨードメタンを製造するそのような従来の方法の一例が、参照により本明細書中に援用する、アルバート・エル・ヘンネ(Albert L. Henne)およびウイリアム・ジー・フィネガン(William G. Finnegan)の、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー(JACS) Vol 72、Page 3806、1950、「The Degradation of Silver Trifluoroacetate to Trifluoroiodomethane」に開示されている。
【0010】
一般に、ヨードカーボン化合物は、例えばその化合物を用いるのに意図された特定の条件を含む、数多くの要因に依存して、幅広い範囲の量で組成物中に存在してよい。一部の実施形態において、ヨードカーボン化合物は、通常、重量を基準として、約10%から約100%未満の量で、好ましくは約20%から約100%未満の量で、更に好ましくは約15%から約50%までの量で、更により好ましくは約20%から約40%までの量で、そしてなお更により好ましくは約25%から約35%までの量で本組成物中に存在する。一部の他の実施形態において、特に組成物がハイドロフルオロカーボンを含有する実施形態においては、ヨードカーボン化合物は、重量を基準として、約35%から約95%までの量で、より好ましくは約45%から約95%までの量で、そしてより好ましくは約65%から約95%までの量で本組成物中に存在する。
【0011】
本組成物は次いで、水素原子および炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である少なくとも1種の潤滑剤を含有する。好ましくは、潤滑剤は、炭素原子と結合した水素原子の総数の1%未満が第三級水素原子であり、より好ましくは第三級水素原子をまったく有さない、すなわち炭素原子と結合した水素原子の総数の約0%が第三級水素原子である。潤滑剤はまた好ましくは比較的少ないパーセンテージの酸素を有し、好ましくは分子中に酸素がまったく無い。極性溶媒、特に水の固有濃度がわずかである潤滑剤または油を使用することが一般的に好ましい。潤滑剤にとって重要な要件は、コンプレッサーを潤滑するように、系のコンプレッサーに戻るのに十分な潤滑剤が存在しなければならないことである。それ故に、潤滑剤の適性は部分的には冷媒/潤滑剤の性質、および部分的には系の性質により決定される。適当な潤滑剤の例としては、鉱油、ポリアルキレングリコールを含むアルキルベンゼン、およびポリビニルエーテル(PVEs)などが挙げられる。好ましい潤滑剤としては、ナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油、エステル油、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィン、ポリエステル、ポリオールエステル、またはこれらの組み合わせが挙げられる。パラフィン油またはナフテン油を含む鉱油は商業的に入手可能である。商業的に入手可能な鉱油としては、ウィチコ(Witco)からのウィチコ・エルピー250(Witco LP250)(登録商標)、シュリーブ・ケミカル(Shrieve Chemical)からのゼロール300(Zerol 300)(登録商標)、ウィチコからのスニスコ・3ジーエス(Snisco 3GS)、およびカルメット(Calumet)からのカルメット・アール015(Calumet R015)が挙げられる。商業的に入手可能なアルキルベンゼン潤滑剤としては、ゼロール150(Zerol 150)(登録商標)が挙げられる。商業的に入手可能なエステルとしては、エメリー2917(Emery 2917)(登録商標)およびハットコール2370(Hatcol 2370)(登録商標)として入手可能なネオペンチルグリコールジペラルゴネートが挙げられる。他の有用なエステルとしてはリン酸エステル、二塩基酸エステル、およびフルオロエステルが挙げられる。いくつかの場合において、ハイドロカーボンをベースとした油はヨードカーボンを含んだ冷媒に対して十分な溶解性を有し、ヨードカーボンとハイドロカーボン油の組み合わせは他の種類の潤滑剤よりも安定である。そのような組み合わせはそれ故に都合がよい。好ましい潤滑剤としてはポリアルキレングリコールおよびエステルが挙げられる。ポリアルキレングリコールは、移動式空調といった特定の応用において現在用いられているために、一部の実施形態において非常に好ましい。異なった潤滑剤の混合物を使用して良い。
【0012】
本発明の1つの側面は、アルキルベンゼンをベースとした化合物、鉱油化合物、およびこれらの組み合わせを、重量を基準として大部分、更により好ましくは重量を基準として少なくとも約75%含む潤滑剤の選択を伴う。アルキルベンゼンに関して、出願人は、好ましい冷媒組成物におけるその比較的高いレベルの混和性、ならびに本発明の伝熱組成物および伝熱系においてかかる分子が示す比較的高いレベルの安定性のために、これまで利用可能であった数多くの他の潤滑剤化合物の中からかかる化合物が好ましいことを発見した。本発明に関連して用いられる別の好ましい分子について、ここで利便性の目的であって限定する目的ではなく言及するが、それは酸化エチレン/酸化プロピレン(EO/PO)分子である。かかる分子は好ましい実施形態において以下に示す構造:
C[−O−CHCH−CH−[O−CHCH−OCH
を有する。該EO/PO分子は、分子の各々の末端にメチルラジカルが存在するために、本明細書中において「二重にキャップされたEO/PO分子」とも呼び、または別の態様によれば他の比較的短い鎖長のアルキル基が存在するが、出願人は、nおよびmの値を調整して各々の特定の応用に適合させることが可能であることを発見した。このやり方で、潤滑剤の分子を選択して、混和性及び安定性の非常に都合のよい組み合わせを達成することが出来る。下記の実施例において説明するように、二重にキャップされた分子は多くの点で一方の末端がキャップされているだけの同様の分子よりも実質的に良く機能するという利点がある。参照により本明細書中に援用する米国特許第4,975,212号は、この種類の分子をキャップするための技術を開示する。一般に好ましいものではないが、本発明の好ましい潤滑剤を1種またはそれより多くの従来の潤滑剤と組み合わせることもまた可能である。
【0013】
空調または冷却としての使用に適した適当なポリオールエステル潤滑剤は、典型的にはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコールまたはトリメチルプロパノールといったポリアルコールあるいはポリオール化合物を、約4個から約10個までの炭素原子を有する直鎖または分岐のモノカルボン酸といった直鎖または分岐の脂肪族カルボン酸の純品または混合品のいずれかとともに縮合することにより製造する。ポリオールのベースストックであるポリオールエステルはハトコ・コーポレーション(Hatco Corporation)から入手可能である。例えばハットコール3307は、ネオペンチルグリコールをベースとした純粋なポリオールエステルベースストックである。ハットコール3329およびハットコール3504は、ペンタエリスリトールを混合した脂肪酸エステルをベースとした純粋なポリオールエステル冷却用ベースストックである。ハットコール3316はジペンタエリスリトールおよび短鎖脂肪酸のポリオールエステルである。そのようなポリオールエステル潤滑剤の処方の他の例としては、コグニス(Cognis)のプロエコ(ProEco)(商標)ラインのポリオールエステ冷却用潤滑剤、アイ・シー・アイ(ICI)のエムカラテ・アールエル(EMKARATE RL)ラインのポリオールエステル、ならびに、ルブリゾールの系列会社であるシ・ピー・アイ・エンジニアリング・サービス・インク(Lubrizol subsidiary CPI Engineering Service、 Inc.)によって提供されるソレスト(Solest)といったポリオールエステル潤滑剤が挙げられる。本発明に従った好ましい組成物は、組成物の重量を基準として、約20重量%から約50重量%までの量の、好ましくは約20重量%から約30重量%までの量の潤滑剤を含む。
【0014】
本組成物は、これらに限定されないが、フェノール類、エポキシド類、亜リン酸塩およびリン酸塩、ならびにこれらの組み合わせといった追加の安定化剤を含んでも良く、これら追加の安定剤は参照により本明細書中に援用する、2005年4月18日に出願された同時係属中の米国特許出願第11/109,575号に開示されている。エポキシドの中では、芳香族エポキシドおよびフッ素化されたアルキルエポキシドが好ましい追加の安定化剤である。
【0015】
任意の様々なフェノール化合物のなかには、本組成物における随意の安定化剤としての使用に適しているものがあることは予期している。出願人は何らかの作用理論によってまたは該理論に縛られることを望むものではないが、本発明におけるフェノール類は本組成物においてラジカル補足剤として振る舞い、それによってかかる組成物の安定性を増加させる傾向があると考えられる。本明細書において、「フェノール化合物」という用語は、一般的に任意の置換されたまたは非置換のフェノールを示すものとして用いている。適当なフェノール化合物の例としては、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)を含む2,2−または4,4−ビフェニルジオール、2,2−または4,4−ビフェニルジオールの誘導体、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tertブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4,−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4,−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−.アルファ.−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)サルファイド、およびビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド等が挙げられる。ほかの適当なフェノール類としては、トコフェロール、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、およびヒドロキノンの他の誘導体等が挙げられる。一部の好ましいフェノール類としては、トコフェロール、BHT、ヒドロキノン等が挙げられる。一部の特に好ましいフェノール類としては、トコフェロール等が挙げられる。大抵のフェノール類は、チバ(Ciba)からのイルガノックス(Irganox)化合物などのように商業的に入手可能である。単一のフェノール化合物、および/または2種またはそれより多くのフェノール類の混合物を本組成物に用いてもよい。
【0016】
様々なエポキシド類のなかには本発明の組成物における使用に適しているものがあることもまた予期している。出願人は何らかの作用理論によってまたは該理論に縛られることを望むものではないが、本発明のエポキシド類はCFI組成物において酸補足剤として振る舞い、それによって該組成物の安定性を増加させる傾向があると考えられる。適当な芳香族エポキシドの例としては、以下の式Iによって定義されるものが挙げられる:
【0017】
【化1】

【0018】
式中、Rは水素、アルキル、フルオロアルキル、アリール、フルオロアリール、または
【0019】
【化2】

【0020】
であり、Arは置換されたまたは非置換のフェニレンまたはナフタレン部分である。一部の好ましい式Iの芳香族エポキシドとしては、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ペンチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキシルフェニルグリシジルエーテル、ヘプチルフェニルグリシジルエーテル、オクチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、デシルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメチルフェニルエーテル、1,4−ジグリシジルフェニルジエーテルおよびその誘導体、1,4−ジグリシジルナフチルジエーテルおよびその誘導体、ならびに2,2’[[[5−ヘプタデカフルオロオクチル]1,3フェニレン]ビス[[2,2,2トリフルオロメチル]エチリデン]オキシメチレン]ビスオキシラン等が挙げられる。他の好ましい芳香族エポキシドとしては、ナフチルグリシジルエーテル、4−メトキシフェニルグリシジルエーテル、およびナフチジルグリシジルエーテル誘導体等が挙げられる。一部のより好ましい芳香族エポキシドとしては、ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。単一の芳香族エポキシドおよび/または2種またはそれより多くの芳香族エポキシドの混合物を本組成物に用いてもよい。
【0021】
任意の様々なアルキルおよび/またはアルケニルエポキシドが本組成物における使用に適している。適当なアルキルおよびアルケニルエポキシドの例としては、式IIのものが挙げられる:
【0022】
【化3】

【0023】
式中、Ralkは置換されたまたは非置換のアルキルまたはアルケニル基である。好ましくは、Ralkは約1から約10までの炭素原子を有する、より好ましくは約1から約6までの炭素原子を有する、置換されたまたは非置換のアルキルまたはアルケニル基である。一部の好ましい式IIのアルキルエポキシドとしては、n−ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ならびに、フッ素化された、および過フッ素化されたアルキルエポキシド等が挙げられる。より好ましいアルキルエポキシドとしては、ヘキサンジオールグリシジルエーテルが挙げられる。一部の好ましい式IIのアルケニルエポキシドとしては、アリルグリシジルエーテル、フッ素化された、および過フッ素化されたアルケニルエポキシド等が挙げられる。より好ましいアルケニルエポキシドとしては、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0024】
本組成物は随意に一部の追加の構成物を含有してよいことを意図している。これらは、以下の物質:
CO
ハイドロカーボン(置換されたおよび非置換の、特にC−Cハイドロカーボン)、
アルコール(置換されたおよび非置換の、特にC−Cアルコール)、
ケトン(置換されたおよび非置換の、特にC−Cケトン)、
アルデヒド(置換されたおよび非置換の、特にC−Cアルデヒド)、
エーテル/ジエーテル(置換されたおよび非置換の、特にC−Cエーテル)、
フルオロエーテル(置換されたおよび非置換の、特にC−Cフルオロエーテル)、
フルオロアルケン(置換されたおよび非置換の、特にC−Cフルオロアルケン)、
HFC(特にC−CHFC類)、
HCC(特にC−CHCC類)、
好ましくはフルオロアルケンを含むハロアルケン(置換されたおよび非置換の、特にC−Cフルオロアルケン)、
HFO(特にC−CHFO類)、
HClFO(特にC−CHClFO類)、
HBrFO(特にC−CHBrFO類)
を含む。
【0025】
本組成物は随意に1種またはそれより多くのハイドロフルオロカーボンを更に含んでもよい。好ましいハイドロフルオロカーボンとしては、C−Cハイドロフルオロカーボン、好ましくはC−Cハイドロフルオロカーボン、更により好ましくはC−Cハイドロフルオロカーボンが挙げられる。好ましいハイドロフルオロカーボンとしては、ペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、トリフルオロエタンといったハイドロフルオロアルカンまたはこれらの組み合わせが挙げられる。ハイドロフルオロカーボンが用いられる場合には、全体の組成物中において、組成物の総重量を基準として約1%から約50%までの量の、より好ましくは約5%から約35%までの量のハイドロフルオロカーボンが好ましくは存在する。
【0026】
本明細書において、「HFO」という用語は、炭素、フッ素および水素の原子から成り、他の原子をまったく含まず、炭素−炭素二重結合が少なくとも1つ存在する化合物を意味するものとして用いている。「HClFO」という用語は、炭素、塩素、フッ素および水素の原子から成り、他の原子をまったく含まず、炭素−炭素二重結合が少なくとも1つ存在する化合物を意味するものとして用いている。「HBrFO」という用語は、炭素、臭素、フッ素および水素の原子から成り、他の原子をまったく含まず、炭素−炭素二重結合が少なくとも1つ存在する化合物を意味するものとして用いている。C−Cおよび類似の用法による指定は、少なくとも1つの炭素原子を有し、最大で約5つまでの炭素原子を有する化合物を指す。多種多様なHFC類を本組成物および本方法に用いてもよいことを意図しているが、一部の実施形態において、本組成物に1種またはそれより多くの以下の、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、トリフルオロエタン(HFC−143a)、ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、ならびに各々の全ての異性体を用いることが好ましい。多種多様なフルオロアルケンを本組成物および本方法に用いてもよいことを意図しているが、多くの実施形態において、本組成物は1種またはそれより多くのCまたはCフルオロアルケン、好ましくは以下の式
XCF3−Z
を有し、式中、XはCまたはCの不飽和の置換されたまたは非置換のアルキルラジカルであり、各々のRは独立にCl、F、Br、IまたはHであり、zは1から3である化合物を含むことが特に好ましい。中でも非常に好ましいものは、以下のフルオロエテン、フルオロプロペン、フルオロブテン、クロロフルオロエテン、クロロフルオロプロペン、およびクロロフルオロブテンである。
【0027】
本組成物は次いでトリフルオロメタン、ヨウ化メチル、ヘプタフルオロブタンまたはプロペンを含む化合物を随意に含有する。これら(the latter)は通常組成物の重量を基準として0より多くの量から約1%までの量、より通常には組成物の重量を基準として約0.01%から約1%までの量で存在する。
【0028】
多くの現行の冷却系は、現在のところ現行の冷媒に関連した使用に適合しており、本発明の一部の組成物は、系を変更してまたは変更せずに、多くのかかる系における使用に適合できると考えられる。多くの応用において、本発明の組成物は、現在のところ比較的高い能力を有している冷媒に基づいている系における代用品としての利点を提供することができる。更に、例えば高い能力の冷媒を置換するのに費用がかかるという理由で、本発明の低い能力の冷媒組成物を使用することが望ましい実施形態において、本組成物のかかる実施形態は潜在的な利点を提供する。それ故に、一部の実施形態においては、本発明の組成物、特に実質的な割合のHFO−1234yfを含む組成物および一部の実施形態においては主要な割合のHFO−1234yfを含む組成物を、HFC−134aといった現行の冷媒の代用品として用いることが好ましい。一部の応用においては、本発明の冷媒は、潜在的に大きな容積式コンプレッサーの有効利用を可能にしており、それにより結果としてHFC−134aといった他の冷媒よりも良いエネルギー効率をもたらす。それ故に、本発明の冷媒組成物、特にHFC−1234yfを含む組成物は、冷媒置換用途に関して、エネルギーベースで競争力のある利点を達成する可能性を提供する。
【0029】
本発明の方法、本発明の系、および本発明の組成物は、それ故に自動車用の空調系および機器、商業的な冷却系および機器、チラー、住宅用冷蔵庫および冷凍庫、一般空調系、ヒートポンプ、ORC類、CRC類などに関連した使用に適合できる。
【0030】
本発明の組成物は、冷却系、空調系および熱ポンプ系に用いられる冷媒といった、熱伝導のための方法および系における伝熱流体を含む数多くの方法および系に関連して有用である。好ましい伝熱方法は、一般に、本発明の組成物を提供して、好ましくは、該組成物の相変化によって、および/または顕熱伝達によって熱を組成物へ、または組成物から伝えることを含む。例えば、本方法は熱を流体又は物品から吸収することにり、好ましくは冷却対象の物体または流体の近傍で本冷媒組成物を気化し本組成物を含む蒸気を生成することにより、冷却することを提供する。好ましくは、本方法は、通常はコンプレッサーまたは同様の設備により冷媒蒸気を圧縮して、比較的高圧な本組成物の蒸気を生成する更なる工程を含む。一般的に、蒸気を圧縮する工程により結果として蒸気に熱が加えられ、それ故に比較的高圧の蒸気の温度上昇をもたらす。好ましくは、本方法は、この比較的高温高圧の蒸気から、気化工程および圧縮工程によって与えられた熱の少なくとも一部を取り除くことを含む。熱除去工程は好ましくは、蒸気が比較的高圧の条件にある間に、高温高圧の蒸気を凝縮して、本発明の組成物を含む比較的高圧の液体を生成することを含む。この比較的高圧の液体は好ましくは、次いで名目上は等エンタルピーの圧力減少を経て、比較的低温低圧の液体を生成する。かかる実施形態において、この温度の低下した冷媒液体を次いで冷却対象の物体または流体からの熱伝導により気化する。本発明の別のプロセス実施形態において、本発明の組成物を、加熱対象の流体または物体の近傍において組成物を含む冷媒を凝縮することを含む加熱をもたらすための方法において用いてもよい。かかる方法は、上記のように、およそ上述の冷却サイクルと逆のサイクルである。
【0031】
好ましい実施形態において、本組成物は約1000以下の、より好ましくは約500以下の、更により好ましくは約150以下の、一部のケースでは約100以下の地球温暖化係数(GWP)を有する。一部の実施形態において、本組成物のGWPは約75以下である。本明細書において、「GWP」は参照により本明細書中に援用する「オゾン破壊の科学的評価(The Scientific Assessment of Ozone Depletion)、2002、世界気象アソシエーションの地球オゾン研究および観測計画の報告(a report of the World Meteorological Association’s Grobal Ozone Research and Monitoring Project)」に定義されているように、二酸化炭素のGWPとの比較により、100年以上の計画対象期間で測定している。本組成物は、また、好ましくは約0.05以下の、より好ましくは0.02以下のオゾン破壊係数(ODP)を有しており、更により好ましくはODPが約ゼロである。本明細書において使用する「ODP」は、参照により本明細書中に援用する「オゾン破壊の科学的評価、2002、世界気象アソシエーションの地球オゾン研究および観測計画の報告」に定義されているとおりである。
【0032】
本発明はまた、(a)上述の組成物を含む伝熱組成物、および(b)該伝熱組成物の少なくとも一部を含有し、および/または少なくとも一部と接触している1またはそれより多くの容器、を含む伝熱系を提供する。本発明はまた、流体または物体を上述の組成物を含む伝熱組成物と接触させることを含む、流体または物体へ、あるいは流体または物体から熱を伝える方法を意図している。本発明はさらに、冷却系に含有されている現行の冷媒を置換する方法であって、前記現行の冷媒の少なくとも一部を前記系から置換すること、および上述の組成物を含む冷媒組成物を前記系に導入することによって、前記現行の冷媒の少なくとも一部を置換することを含む、前記方法を意図している。
【0033】
以下の非限定的な実施例により本発明を説明する。
【実施例】
【0034】
実施例1
冷却系の熱的安定性の評価のために産業界において用いられる標準的なテストは、シールドチューブ安定性テスト(Sealed Tube Stability Test)(ASHRAE 97−99)である。このテストにおいて、冷媒および潤滑剤を、典型的には1対1の重量比で、真空ガラスチューブに封じ込める。ここでこの真空ガラスチューブは銅、鋼、およびアルミニウムから選択された金属のサンプルを該液体中に含有している。該チューブを次いで175℃で14日間維持し、冷却し、そして分析のために内容物を取り出す。冷媒を分解に関してガスクロマトグラフィーによって分析し、潤滑油を総酸価数(TAN)の変化、ならびに金属およびハロゲン化物イオンの存在に関して分析し、金属サンプルは腐食に関して評価する。この加速試験は、混合された金属構成の存在下における、潤滑剤と冷媒の間の相互作用をシミュレートする。良好な冷却用潤滑剤は、冷媒の分解または金属の腐食をもたらすことはない。
【0035】
第三級水素の量が異なるを持つ3種の潤滑剤(PAGは〜17重量%であり他の2種類は〜<5重量%である)を、ASHRAE 97−99に概説された手順に従ってガラスチューブに封じ込めた。暴露の後それらを分析し、結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
本発明を特に好ましい実施形態を参照しながら示し記載してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更および修飾をしてもよいことは当業者によって容易に理解できるだろう。特許請求の範囲は、開示された実施形態、上述のこれらの代替形態、およびそれらの全ての均等物を包含するよう解釈すべきであると意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイドロフルオロアルケン、ヨードカーボン、ならびに、少なくとも1つの水素原子および少なくとも1つの炭素原子を有し炭素原子と結合した水素原子の総数の17%以下が第三級水素原子である少なくとも1つの潤滑剤を含む組成物。
【請求項2】
炭素原子と結合した水素原子の総数の1%未満が第三級水素原子である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
炭素原子と結合した水素原子の総数の約0%が第三級水素原子である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
さらにハイドロフルオロアルカンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、トリフルオロエタン、またはこれらの組み合わせのうち少なくとも1つを含むハイドロフルオロアルカンをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
ヨードカーボンがヨードフルオロカーボンを少なくとも1つ含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
ヨードカーボンがC−Cヨードフルオロカーボンを少なくとも1つ含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
ヨードカーボンがC−Cヨードフルオロカーボンを少なくとも1つ含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
ヨードカーボンがヨウ化トリフルオロメチルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
トリフルオロメタン、ヨウ化メチル、ヘプタフルオロブタン、またはプロペンを含む化合物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
組成物の重量を基準として、該化合物がゼロより多く約1%までの量で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
組成物の重量を基準として、該化合物が約0.01%から約1%までの量で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
ハイドロフルオロアルケンがテトラフルオロアルケンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
ハイドロフルオロアルケンが1,1,1,2−テトラフルオロプロペンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
ハイドロフルオロアルケンがtrans−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
ハイドロフルオロアルケンが1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
ハイドロフルオロアルケンが1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
ハイドロフルオロアルケンが1,1,1,2−テトラフルオロプロペンを含み、ヨードカーボンがヨウ化トリフルオロメチルを含み、該化合物がトリフルオロメタン、ヨウ化メチル、ヘプタフルオロブタンまたはプロペンのうち2種またはそれより多くを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
ハイドロフルオロアルケンが1,1,1,2−テトラフルオロプロペンを含み、ヨードカーボンがヨウ化トリフルオロメチルを含み、該化合物がトリフルオロメタン、ヨウ化メチル、ヘプタフルオロブタンまたはプロペンのそれぞれを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
潤滑剤がナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油、エステル油、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィン、ポリエステル、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
潤滑剤がナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油、エステル油、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィン、ポリエステル、またはこれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
請求項1の組成物を含む冷媒。
【請求項23】
請求項1の組成物を含む伝熱組成物。
【請求項24】
請求項1の組成物を含む自動車用の空調系。
【請求項25】
(a)請求項1の組成物を含む伝熱組成物、および
(b)該伝熱組成物の少なくとも一部を含有し、および/または少なくとも一部と接触している1またはそれより多くの容器
を含む伝熱系。
【請求項26】
請求項1の組成物を含む伝熱組成物を流体または物体と接触させることを含む、流体または物体へ、あるいは流体または物体から熱を伝える方法。
【請求項27】
冷却系に含有された現行の冷媒を置換する方法であって、前記系から前記現行の冷媒の少なくとも一部を置換すること、および請求項1の組成物を含む冷媒組成物を前記系に導入することによって、前記現行の冷媒の少なくとも一部を置換することを含む、前記方法。

【公表番号】特表2010−509489(P2010−509489A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537310(P2009−537310)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/084515
【国際公開番号】WO2008/061083
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】