説明

安定化核酸ダーククエンチャー−フルオロフォアプローブ

本発明は修飾された核酸オリゴマーの合成のための固体担体の新しいクラスおよび新たな担体上に好都合に合成された化学式を有するプローブを提供する。
例示的固体担体はリンカーを介して固体担体に結合する少なくとも1個の消光剤を含む。様々な例示的実施形態は本発明のオリゴマーが要素である核酸の二本鎖、三本鎖、あるいは高次の集合体(例えばハイブリダイゼーション)を安定化した部分を含む。固体担体の他の要素は、共同所有された米国特許出願公開第2007/0059752号明細書に記載されたように、核酸の集合体を安定化する部分、例えば挿入剤、副溝結合基、安定化部分(例えば、アルキニル基及びフルオロアルキル基)で修飾された塩基、および立体構造の安定化部分を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本明細書は、2008年4月1日出願米国仮特許出願番号61/041515の優先権を主張する非仮出願であり、この出願内容は、全ての目的のためにその全体が参照として本文書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、概して核酸合成のための新材料(例えば、固体担体およびホスホルアミダイト)に関連する。例示的材料は固体担体および安定化部分で官能化されたホスホルアミダイトを含む。多様な材料が安定化部分および消光剤の両方で官能化されている。本発明はまた、核酸モノマーおよびオリゴマーを、これらを使用して合成された蛍光標識されたプローブを含んで、提供する。また、オリゴマーを基にした分析および、核酸標的配列に結合した本発明のオリゴマープローブを使用した診断の方法も提供されている。
【背景技術】
【0003】
蛍光オリゴヌクレオチドプローブは、ゲノム研究と進歩の両方において、そして臨床医学において、遺伝分析の重要なツールである。蛍光プローブの1個の特に有用なクラスは、また蛍光エネルギー伝達プローブ、あるいはFETプローブとして知られる、自己消光プローブである。また、このモチーフを使用した別のプローブの設計は詳細において異なるかもしれないが、FETプローブは、オリゴヌクレオチドに繋がれたフルオロフォアと消光剤の両方を含む。フルオロフォアおよび消光剤は目的とする標的へのハイブリダイゼーションの結果としてのみシグナルを生み出すため、構成されている。FETプローブの限定された入手可能性に関わらず、その使用を組み込んだ技術は急激に競争方法を置き換えている。
【0004】
フルオロフォア−消光剤対を含むプローブはプローブがヘアピン構造を形成する、すなわち、プローブがそれ自身にハイブリダイズして、ヘアピン構造の形成を防ぐため相補的核酸配列が存在しない場合(例として、特許文献1を参照せよ)、レポーター分子と消光剤分子が近傍に至るように、ループを形成する、ハイブリダイゼーション分析のため開発されてきた。相補的標的配列が存在する時、相補的標的配列へのプローブのハイブリダイゼーションはヘアピン構造を分裂させ、レポーター分子を消光するのに消光分子がもはや十分にレポーター分子に近い立体配座をプローブが取ることを引き起こす。結果として、プローブは、ハイブリダイズしていない時に比べ、標的配列にハイブリダイズしたとき、増加した蛍光信号を提供する。ヘアピン構造を含むプローブは設計することが困難になりうり、標的配列へのプローブのハイブリダイゼーションを阻害する。
【0005】
分析もまた、2個の分かれたプローブで1個はレポーター分子を含んでおり、もう1個は消光剤を含んでいるプローブを用いたヘアピン構造の存在を特定するために開発されてきた(非特許文献1を参照せよ)。これらの分析において、標的配列にハイブリダイズした時に、消光剤がレポーター分子近傍に至るため、レポーター分子の蛍光シグナルは減少する。
【0006】
レポーターと消光剤の対を含む、プローブの1個の特に重要な応用は、標的核酸配列の存在および増幅を検出するための、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような、核酸増幅反応における利用である。一般に、核酸増幅技術は遺伝子検査およびDNA分析への広く新たなアプローチを開いた(例として、非特許文献2を参照せよ)。特に、PCRは、例えば、クローニング、遺伝子発現分析、DNA塩基配列決定法への応用により主要で重要な調査方法となった(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5及び非特許文献6を参照せよ)。
【0007】
核酸増幅生成物の検出に一般に利用される方法は、増幅生成物が未反応プライマーから分離されることを必要とする。これは、通常は、増幅生成物をプライマーからサイズの差に基づいて分離するゲル電気泳動か、あるいはフリープライマーを洗い流すことができる生成物の固定化の利用により得られる。いずれにせよ、事前のプライマーの分離なく増幅過程を観測する3つの方法が記述されてきている。これら全てはFRETに基づいており、これらのどれも直接増幅生成物を検出しない。代わりに、3つの方法全ては増幅に関連した何かしらの事象を検出する。この理由により、これらは以下に記述する通り、高いバックグラウンド、および、定量的ではないという問題を伴う。
【0008】
Wang ら(特許文献2及び非特許文献7)に記述されている1個目の方法は、エネルギー伝達がプローブの2つの蛍光の間で発生するエネルギー伝達システムを用いる。この方法において、増幅分子の検出は分離段階の必要なく、増幅反応槽で起こる。この方法は、いずれにせよ、増幅生成物を検出せず、しかし代わりにプライマーの“エネルギーシンク”オリゴヌクレオチドからの解離を検出する。このように、この方法は発光の減少の検出に依存する;標識されたプライマーの重要な部分は、反応前後のシグナルの信頼性のある差を得るために使用されなければならない。
【0009】
増幅生成物を事前のプライマーと生成物の分離なく検出する2つ目の方法は、5’ヌクレアーゼPCR分析である(またTaqManTM分析とも言われる)(非特許文献8及び非特許文献9)。この分析は、増幅反応の間ハイブリダイゼーションによる特有のPCR生成物の集積および二重に標識された蛍光プローブ(“TaqMan”プローブ)の開裂を検出する。蛍光プローブは蛍光レポーター色素および消光色素の両方により標識されたオリゴヌクレオチドを含む。PCRの間、このプローブは、増幅される部分にハイブリダイズする場合、およびその場合に限り、DNAポリメラーゼの5’エキソヌクレアーゼ活性により開裂する。プローブの開裂はレポーター色素の蛍光強度の増加を発生させる。
【0010】
TaqMan分析において、供与体と消光剤は、これら2部分が互いに近付き過ぎない時に限って蛍光分子および消光の間で行われる5’−3加水分解が起こるという必要条件の為、プローブの3’−および5’−端に位置することが望ましい(非特許文献10)。この必要条件は、エネルギー伝達の効率がレポーターと消光剤との間の距離に反比例した6分の1のパワーで減少するため、この分析の深刻な欠点である。従って、最も効率的な消光を得るために消光剤がレポーターに十分に近づいていない場合、バックグラウンドのハイブリダイズされていないプローブからの発光は極めて高くなりうる。
【0011】
それにもかかわらず、エネルギー伝達の利用を頼った増幅生成物を検出する他の方法は、Tyagiら(非特許文献11)に記述された“標識プローブ”方法であり、これはまた、Lizardi らの特許文献3および特許文献4の特許の主題である。この方法はヘアピン構造を形成しうるオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを用いる。ハイブリダイゼーションプローブの一端(5’−あるいは3’―端のどちらか)には、供与体フルオロフォアが存在し、そして別の一端には受容体部分が存在する。この方法では、受容体部分は消光剤であり、供与体からエネルギーを吸収する。従って、標識がヘアピン閉構造を取る時、供与体蛍光分子の蛍光は消光するのに対して、標識が開構造を取る時、供与体蛍光分子の蛍光は検出可能である。PCRに用いられる時、ハイブリダイズされずに残ったものは蛍光を発さないのに対し、PCR生成物のらせん構造の1個にハイブリダイズする分子標識プローブは、“開構造”であり、蛍光は検出される。結果として、PCR生成物の量が増加するに従って蛍光の量は増加し、それ故PCRの進み具合の測定に使用されうる。
【0012】
この方法はプライマー配列の間のテンプレート領域へのプローブのハイブリダイゼーションに基づいているため、関連して多数の問題を有している。例えば、特に増幅生成物が標識プローブよりもさらに長い時に、標識プローブは定量的に二重らせんPCR生成物の1個のらせん構造にハイブリダイズすることは起こりづらい。
【0013】
付加的な限界はまた、FETプローブの応用および使用を妨げた。第1に、現在用いられているプローブデザインは望ましい量より高い蛍光ノイズバックグラウンドを有している。幾つかの事例では、これは任意の誤った蛍光副生成物を正確に浄化されなければならないプローブの精製の困難性に起因している。結果として、受容可能になる前にプローブは少なくとも2レベルの精製を受けなければならない。この労働因子は、プローブあたりおよそ300ドルー600ドル程の、非常に高いプローブコストをもたらす。第2の根本的限界は、蛍光分子と消光剤の相互作用に制約をもたらす、プローブの物理的幾何学の結果であるプローブ自体の固有のノイズである。
【0014】
さらに最近では、オリゴヌクレオチドは配列特有の方法で二重DNAに結合して三重DNAを形成することが証明されている。一重らせん構造核酸、主としてRNAは、“アンチセンス”メカニズムにより遺伝子発現の抑制に用いられるオリゴヌクレオチドの標的分子である(非特許文献12及び非特許文献13)。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、相補的RNA配列とハイブリダイズすることにより標的遺伝子発現に影響を与えると仮定されている。このモデルでは、ハイブリッドRNA−オリゴヌクレオチド二本鎖は、生成、翻訳、および代謝回転といったRNA代謝の1個あるいは多くの特徴を妨げる。化学的に修飾されたオリゴヌクレオチドはヌクレアーゼ安定性を高めるために使用されている。
【0015】
二本鎖DNAは、識別可能なヌクレオモノマー配列に基づいて、オリゴマーに特に識別されうる。例示的な認知ルールは非特許文献14、非特許文献15、非特許文献16、非特許文献17および Hogan, M. E. 他による特許文献5に要点が述べられている。
【0016】
配列特有の一重らせんおよび二本鎖標的配列の両方の標的化は、診断、分析、および療法に応用を有している。そのような結合がもたらされるような、幾つかの環境下では、結果として生じる二本鎖あるいは三本鎖を長期にわたって固定化することは有利である。
【0017】
標的遺伝子発現の発現抑制の手段として三重らせん(あるいは三本鎖)複合体の利用は以前から提示されていた(国際出願第PCT/US89/05769号)。三重らせん構造はこのアプローチの実現可能性を証明し、標的遺伝子発現を阻害することが証明されてきた(国際出願PCT/US91/09321号、非特許文献18)。
【0018】
欧州特許出願第92103712.3号、非特許文献19、および国際出願第PCT/SE91/00653号は5−位に不飽和基を有するピリミジンヌクレオモノマーを記述している。5−プロピニルおよび5−エチニル基は記述された誘導体の一部である。
【0019】
ウラシルの5−位に不飽和アルキル基を有するヌクレオモノマーの合成は記述されてきた。(非特許文献20、非特許文献21)5−プロピニル修飾されたピリミジンを含むオリゴマーは記述されてきた(非特許文献22)。
【0020】
続けて大腸菌によりモノマーのオリゴマーへの取り込みが起こる、5−プロピニル−2’−デオキシウリジン、5−ブチニルー2’−デオキシウリジン、および関連化合物の5’−三リン酸塩への変換は記述されてきた(非特許文献23、非特許文献24)。これらの研究は、ウラシルの5―位における置換系を有するヌクレオチド類似物の活性分析のための構造として行われてきた。大腸菌ポリメラーゼのための基質としてのヌクレオチド類似物の活性分析は、研究され、そしてモノマーの疎水性のような特徴と相互関連している。類似物を含むオリゴマーの性質に関して情報は提供されていない。
【0021】
相補的標的核酸配列に対して高い親和性を有するオリゴマーは診療応用、治療応用、および研究試薬への性質を改善しただろう。加えて、当技術分野には核酸(例えば増幅生成物)を、迅速に、高感度に、信頼性があり、定量的に検出するための改善したプローブの必要性が存在する。理想的なプローブは極小のバックグラウンドシグナルを生じさせ、そして簡単に高価でなく準備されうる。非常に驚いたことに、本発明はそのようなプローブを提供する。本発明のオリゴメリックFETおよびFRETプローブは二重らせんおよび/あるいは一重らせん標的配列に対し、改善した結合親和性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】国際公開第90/03446号パンフレット(欧州特許出願第0601889A2号)
【特許文献2】米国特許第5,348,853号明細書
【特許文献3】米国特許第5,119,801号明細書
【特許文献4】米国特許第5,312,728号明細書
【特許文献5】欧州特許第375408号明細書
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】Meringue et al.、 Nucleic Acids Research、 22: 920-928 (1994)
【非特許文献2】Arnheim et al.、 Ann. Rev. Biochem.、 61: 131-156 (1992)
【非特許文献3】Gilliland et al.、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA、 87: 2725-2729 (1990)
【非特許文献4】Bevan et al.、 PCR Methods and Applications、 1: 222-228 (1992)
【非特許文献5】Green et al.、PCR Methods and Applications、 1: 77-90 (1991)
【非特許文献6】Blackwell et al.、Science、 250: 1104-1110 (1990)
【非特許文献7】Wang et al.、 Anal. Chem. 67: 1197-1203 (1995)
【非特許文献8】Holland et al.、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA、 88: 7276-7280 (1991)
【非特許文献9】Lee et al.、 Nucleic Acids Res.、 21: 3761-3766 (1993)
【非特許文献10】Lyamichev et al.、Science、260:778-783(1993)
【非特許文献11】Tyagi et al. 、Nature Biotech., 14:303-309 (1996)
【非特許文献12】Uhlmann, E. et al.、 Chem Reviews (1990) 90:543-584
【非特許文献13】van der Krol, A. R. et al.、Biotechniques (1988) 6:958-976
【非特許文献14】Maher III, L. J. et al.、Science (1989) 245:725-730
【非特許文献15】Moser, H.E. et al.、Science(1987)238:645-650
【非特許文献16】Bea, P. A. et al.、Science(1992)251:1360-1363
【非特許文献17】Cooney, M. et al.、Science (1988) 241:456-459
【非特許文献18】Young, S. L. et al.、 Proc. Natl. Acad. Sci. (1991) 88:10023-10026
【非特許文献19】Rahim, S. G. et al. (Antiviral Chem. Chemother.(1992) 3:293-297
【非特許文献20】DeClercq, E. et al.、 J. Med. Chem. (1983) 26:661-666
【非特許文献21】Goodchild, J. et al.、J. Med. Chem.(1983)26:1252-1257
【非特許文献22】Froehler, B. C. et al.、Tetrahedron Letters (1992) 33:5307-5310
【非特許文献23】Valko, K. et al.、J. Liquid Chromatog.(1989)12:2103-2116
【非特許文献24】Valko, K. et al.、J. Chromatog. (1990) 506:35-44
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明はホスホルアミダイト、修飾された核酸オリゴマーの合成のための固体担体の新しいクラス、およびホスホルアミダイトを使用して、あるいは新しい担体上でおよび好都合に合成された形式の核酸プローブ(例えば、オリゴマー、例えばオリゴヌクレオチド)を提供する。例示的な固体担体は少なくとも1個のリンカーを介して固体担体に結合した消光剤を含む。様々な例示的な実施形態は、固体担体あるいはホスホルアミダイトで官能化された、標的核酸分子によって、本発明のオリゴマーの二本鎖、三本鎖、あるいは高次の集合体(例えばハイブリダイゼーション)を安定化した部分を提供する。固体担体(およびオリゴマー)の例示的要素は、共同所有された米国特許公報第2007/0059752号に記載されたように、核酸のハイブリダイゼーションを安定化する部分、例えば挿入剤、副溝結合基、安定化部分(例えば、アルキニル基及びフルオロアルキル基)で修飾された塩基、および立体構造の安定化部分を含む。本発明の固体担体上で、あるいは本発明のホルホルアミダイトを使用して合成された例示的オリゴマーは、消光剤および安定化部分を含む。様々なオリゴマーはまた、随意に、フルオロフォアと、1個または複数の追加検出可能基、安定化または消光部分を含む。
【0025】
例示的実施形態では、固体担体、ホスホルアミダイトまたは本発明のオリゴマーに結合した消光剤は、第1の置換もしくは非置換アリールまたは第1の置換もしくは非置換ヘテロアリール基、が環外ジアゾ結合を介して第2の置換または非置換アリールまたは置換あるいは非置換ヘテロアリール部分に結合した、消光剤のクラスの部分である。例示的実施形態では、消光剤は本質的に非蛍光(“ダーククエンチャー”)であり、共同所有された米国特許第7109301号で開示された随意に“ブラックホールクエンチャーTM”(“BHQs”)と呼ばれる化合物のクラスの部分である。固体担体、ホスホルアミダイト、およびこれらの消光剤で官能化されたオリゴマーは、また、1個以上の結合部分で結合でき、一般的にリンカーを介して核酸ホスホルアミダイト、固体担体、あるいはオリゴマーの塩基または当に共有結合する。例示的結合部分は、副溝結合子、挿入剤、フルオロカーボンハイブリダイゼーション安定化部分、アルキニルハイブリダイゼーション安定化部分(総称して“安定化部分”)、フルオロフォア、および蛍光エネルギーの消光である。
【0026】
例示的な実施形態において、本発明は、固体担体および、安定化部分、消光剤および/またはフルオロフォアを含むオリゴマー核酸プローブの合成に適切なホスホルアミダイトを提供する。また、固体担体上にあるいはそのホスホルアミダイトを使用して好都合に製造された形式のプローブが提供される。本発明の例示的オリゴマー核酸プローブは、標的との相互作用(例えば、少なくとも一部が標的配列に相補的な核酸へのハイブリダイゼーション)が存在しない時にプローブの蛍光を最小化するため、それぞれオリゴマーに結合した、消光剤とフルオロフォアの間の相互作用によって特徴付けられる。
【0027】
多くの二重標識核酸プローブにおいて、フルオロフォアと消光剤の間の相互作用は、二次構造(例えばヘアピン、ループなど)を形成する核酸プローブ配列を使用することによってもたらされる。プローブが二次構造を選ぶことを必要とすることはプローブの設計を著しく複雑にし、プローブの要素として使用できる核酸配列を大幅に制限する。対照的に、本発明の例示的なオリゴマー核酸プローブ、核酸の二次構造の同時形成を必要とせずに消光剤とフルオロフォア間の相互作用を促進し、それによって蛍光プローブの構成要素として使用される核酸配列のはるかに大きな多様性を可能にする。様々な実施の形態において、これらのプローブは、本文書で定義されているようなものまたはダーククエンチャー(例えば、ブラックホールクエンチャー)を含む。
【0028】
さらに、本発明で使用されている消光剤の結合ジアゾ−(ヘテロ)アリール系の部分の数および同一性を変えることによって、消光のスペクトル特性(例えば、吸光度)は、1個以上のフルオロフォアの分光特性(例えば、発光)と一致するように“調整”することができる。この特性は、広範囲の吸光度極大値を持つように選択できる本発明のオリゴマープローブを提供する。したがって、本発明のオリゴマープローブは多重化アプリケーションでの使用によく適している。さらに、本発明は、1個以上の消光剤との組合せにおいて1個以上の別個のフルオロフォアを使用し、オリゴマープローブに組み込まれうる供与体−受容体対の選択を拡張することによって、多重化アプリケーションに役立つ固体担体およびプローブを提供する。従って、様々な実施形態において、本発明は、それぞれが、他のプローブの消光剤の同じ特性(例えば発光波長)から区別可能なスペクトル特性を有した消光剤で官能化された、少なくとも2、少なくとも3、あるいは少なくとも4オリゴマープローブを提供する。
【0029】
例示的実施形態において、本発明は化学式Iに従った構造を有する化合物を提供する:
【化1】

はフルオロアルキル、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールから選択された安定化部分である。様々な実施形態において、Xは副溝結合子あるいは挿入作用因子である。
【0030】
記号L、L、L、およびLは、リンカーを意味する。本リンカーは単独共有結合、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから独立して選択される。YはCRおよびNから選択された部分で、RはH,置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから選択された部分である。Rは随意に官能要素に対するリンカーである。
【0031】
記号Zは、固体担体、ORおよびNRb’を意味し、RおよびRb’はH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから独立して選択された部分である。記号RはH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリール、置換あるいは非置換ヘテロアリールおよび核酸に共有結合したリン含有リンカーから選択された部分である。例示的実施形態において、Rは核酸保護基、例えばジメチオキシトリジル(“DMT”)である。別の実施形態において、Rは随意に1個以上の官能部分で誘導体化される、別の核酸部分へのホスホジエステルリンカーである。
【0032】
本発明の要素は、蛍光エネルギーの消光剤を含む。消光剤は記号Qで表され、そして、例示的実施形態においては、1個以上の下記の構造特徴を含む:
(a)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも3残基で、第1残基は第1環外ジアゾ結合を介し第2残基に共有結合している。第1および第2残基は第2ジアゾ結合を介して第3残基に共有結合している。;および
(b)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも2残基。第1残基は環外ジアゾ結合を介し第2残基に共有結合しており、少なくとも1残基は、置換あるいは非置換多環式アリールおよび置換あるいは非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分である。
【0033】
消光剤は、リンカーを介して本発明の化合物の残基に結合している。消光剤およびリンカーは、前駆体消光剤上の反応性官能基およびリンカー上の反応性官能基の反応によって結合している。 2個の反応性官能基は相補的に反応し、本文書で定義されている結合片を形成する反応をする。
【0034】
その他本発明の目的、利益および態様は後述する詳細の記述から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】固定化部分で官能化された本発明の固体担体の例示的生成を示した図である。
【図2】官能基で誘導体化された本発明の固体担体の例示的生成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
略語
“BHQ”は本文書において、一般に1個以上のジアゾ結合を含むダーククエンチャーおよび特に、“ブラックホールクエンチャーTM”を意味する。本発明に役立つ例示的なBHQの利用は、米国特許番号に記述されている。“FET”は本文書において、“蛍光エネルギー伝達”を意味する。“FRET”は本文書において、“蛍光共鳴エネルギー伝達”意味する。これらの用語は本文書において放射および非放射エネルギー伝達過程の両方を言及するため使用されている。例として、フォトンが発光し、長期電子転移を伴う過程はこの用語に含まれる。本明細書を通して、これら現象の両方は一般用語“受容体−供与体エネルギー伝達”に含有される。“SNP”は“単一ヌクレオチド多型”を意味する。
【0037】
定義
下記の定義は、本文書で下記に説明された本発明の各実施形態に広く適用可能である。他に定義されない限り、本文書で使用された全ての専門的および化学的単語は、概して本発明が属する技術分野において普通の技能を持つ人に一般的に理解されるのと同様の意味を有する。概して、本文書および、細胞培養、分子遺伝学、有機化学および核酸化学の実験過程、および後述のハイブリダイゼーションで使用されている術語は、よく知られており、そして一般的に技術分野で使用されている述語である。標準技術は核酸およびタンパク合成に使用される。分子生物学的手法Sambrook ら MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL、 2d ed. (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press、 Cold Spring Harbor、 N.Y.を概して参照せよ本文書および、分析化学および有機合成の研究過程で使用されている術語は、よく知られており、そして一般的に技術分野で使用された術語である。標準技術、あるいは修飾技術は化学合成および化学分析に使用される。
【0038】
用語“アルキル”は、それ自身あるいは他の置換基の一部として、他に記載されない限り、完全飽和、モノあるいはポリ不飽和、および、モノ−、ジ−、トリ−およびテトラ−原子化ラジカルを含みうり、指定された炭素原子の番号を有する(例えばC−C10は1から10の炭素を意味する)直鎖あるいは分岐鎖、あるいは環状炭化水素ラジカル、あるいはそれらの結合を意味する。完全飽和炭化水素ラジカルの例は、限定ではなく、メチル、エチル、n―プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、s−ブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、例えばn―ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、そして同様の物の同族体あるいは異性体の基を含む。不飽和アルキル基は1個あるいは多くの二重結合あるいは三重結合を有する基である。不飽和アルキル基の例は、限定ではなく、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2、4−ペンタジエニル、3−(1、4ペンタジエニル)、エチニル、1−あるいは3−プロピニル、3−ブチニル、そしてより高い同族体あるいは異性体を含む。用語“アルキル”は、他に記載されない限り、例えば“ヘテロアルキル”のような下記の更なる詳細で定義されるアルキル誘導体をまた任意的に含む。炭化水素基に限定されたアルキル基は“ホモアルキル”と称される。用語“アルキル”は、本文書においては、アルキル、アルケニル、およびアルキニル部分を意味し、それらはそれぞれ、価数条件を満たすため、適切なモノ−、ジ−、あるいはポリ原子価種である。アルキル基は任意的に1個あるいは多くのグループにより置換され、本文書で“アルキル基置換”と呼ばれる。
【0039】
用語“アルキレン”は、それ自身あるいは他の置換基の一部として、限定ではなく、例示された-CH2CH2CH2CH2-などあるいはさらに“ヘテロアルキレン”として後述される基を含むアルキル部分由来の2価のラジカルを意味する。通常は、アルキル(あるいはアルキレン)基は、本発明で申請された10あるいは少ない炭素原子を有する基を含む、1から24の炭素原子を有している。アルキレンとヘテロアルキレンリンカー基にとって、リンカー基の配向性はリンカー基の化学式が書かれた方向により暗示されていないということは任意的である。例えば、化学式C(O)2R’-は-C(O)2R’-および、任意的に-R’C(O)2-を示す。 “低級アルキル”あるいは “低級アルキレン”は短い鎖アルキル基あるいはアルキレン基であり、概して8、7、6、5、あるいはより少ない炭素分子を有する。
【0040】
用語“アルコキシ”“アルキルアミノ”および“アルキルチオ”(あるいはチオアルコキシ)は従来の意味で使用されており、それぞれ酸素原子、アミノ基、あるいは硫黄族により分子の残りに付着したアルキル基を意味する。
【0041】
用語“ヘテロアルキル”は、それ自体で、あるいは他の用語と連結して、他のように説明されない限り、安定した直鎖、あるいは分岐鎖、あるいは一定数の炭素原子およびB、O、N、Si、およびSから構成される基で、ヘテロアトムが任意に酸化され、窒素原子は任意に結晶化する基から選択された少なくとも1個のヘテロアトムである基により構成する環状アルキルラジカルを意味する。(1個以上の)ヘテロアトムはヘテロアルキル基の内部位置あるいは鎖の末端、例えばアルキル基が分子の残りの付いた位置に位置する。限定ではなく、“ヘテロアルキル”基の例として、-CH2-CH2-O-CH3、 -CH2-CH2-NH-CH3、 -CH2-CH2-N(CH3)-CH3、 -CH2-S-CH2-CH3、 -CH2-CH2、-S(O)-CH3、 -CH2-CH2-S(O)2-CH3、 -CH=CH-O-CH3、 -Si(CH33、 -CH2-CH=N-OCH3、 および-CH=CH-N(CH3)-CH3.を含む。2つあるいは多くのヘテロ原子は、例えば、-CH2-NH-OCH3 および -CH2-O-Si(CH33.のように、連続となる。同様に、“ヘテロアルキレン”という用語は、それ自体で、あるいは他の置換基の一部として、-CH2-CH2-S-CH2-CH2- および-CH2-S-CH2-CH2-NH-CH2-.に限定ではなく例示されるように、置換したあるいは置換されていない2価のヘテロアルキルラジカルを言及する。ヘテロアルキレン基にとって、ヘテロ原子はまた、鎖末端のどちらかあるいは両方を占有しうる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノ等)。
【0042】
用語“シクロアルキル”および“ヘテロシクロアルキル”は、それ自体あるいは他の用語と連結して、他のように説明されない限り、それぞれ“アルキル”および“ヘテロアルキル”の環状版を意味する。さらに、ヘテロシクロアルキルにとって、ヘテロ原子は複素環が分子の残りに付く位置を占有し得る。シクロアルキルの例は、限定ではなく、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびその同様の物を含む。ヘテロシクロアルキルの例は、限定ではなく、1-(1,2,5,6−テトラハイドロピリジル)、1−ピペリジニル、1−2−ピペリジニル、 3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロティエン−2−イル、テトラヒドロティエン−3−イル、1−ピペラジニル、1−2−ピペラジニル、等を含む。
【0043】
用語“ハロ”および“ハロゲン”は、それ自体あるいは他の置換基の一部として、他に記載されない限り、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素原子を意味する。さらに、“ハロアルキル”というような用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、“ハロ”(C−C)アルキル“はトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピルおよび同類のものを、限定するのではなく、含むことを意味する。
【0044】
“アリール”という用語は、他に記載されない限り、ポリ不飽和の、芳香族の、単環あるいは複環になりうる置換基(1から3環、1およびそれ以上は選択的にシクロアルキルあるいはヘテロシクロアルキルである)で、互いに結合しているあるいは共有結合しているものを意味する。“ヘテロアリール”という用語は、窒素及び硫黄原子は選択的に酸化され、そして窒素原子は選択的に結晶化されている、N、O、およびSから選択された1から4のヘテロ原子を含むアリール基(および環)を意味する。ヘテロアリール基は分子の残りにヘテロ原子を通じて付き得る。アリールおよびヘテロアリール基の限定ではない例は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニルー4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イサオキサゾリル、5−イサオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4―ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンジミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、および6−キノリルを含む。上記アリールおよびヘテロアリール環システムの各置換基は後述する“アリール基置換基”のグループから選択される。
【0045】
簡潔に、他の用語と連結して使用された時は(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)、用語“アリール”はホモアリールおよびヘテロアリール環の両方を上記に定義されたように随意に含む。したがって、用語“アリールアルキル”は随意にアリール基が、炭素原子(例えばメチレン基)が例えば酸素原子により置換されたアルキル基(フェノキシメチル、2−ピリジルオキシメチル、3−(1−ナフチルオキシ)プロピル、等)を含むアルキル基(例えばベンジル、フェネチル、ピリジルメチル等)に付いたラジカルを含む。
【0046】
アルキルおよびヘテロアルキルラジカル(しばしばアルキレン、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルと呼ばれる基を含む)の置換基は、一般的に“アルキル基置換基”と呼ばれ、そしてこれらは、0から、m‘はこれらラジカルにおける炭素原子の総数である(2m’+1)の範囲の数である-OR’、 =O、 =NR’、 =N-OR’、 -NR’R”、 -SR’、 -ハロゲン、 -SiR’R”R”’、 -OC(O)R’、 -C(O)R’、 -CO2R’、 -CONR’R”、 -OC(O)NR’R”、 -NR”C(O)R’、 -NR’-C(O)NR”R”’、 -NR”C(O)2R’、 -NR-C(NR’R”R’”)=NR””、 -NR-C(NR’R”)=NR’”、 -S(O)R’、 -S(O)2R’、 -S(O)2NR’R”、 -NRSO2R’、 -CN および-NO2に、限定されるのではなく、選択された1個以上の種類の基である。R’、R’’、R’’’およびR’’’’は好適にはそれぞれ独立して水素、置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリール、例えば1−3ハロゲンで置換されたアリール、置換あるいは非置換アルキル、アルコキシおよびチオアルコキシ基、およびアリールアルキル基を言及する。合成物が1個以上のR基を含む時、例えば、各R基は独立的に各R’、R’’、R’’’およびR’’’’基として1個以上のこれら基が存在する時選択される。R’およびR’’が同じ窒素原子に付いている時、これらは5−、6−、あるいは7−員環を形成するため窒素原子と連結し得る。例えば、−NR’R’’は1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルに限定するのではなく、含むことを意味する。置換についての上記言及から、本技術分野における1技能は用語“アルキル”は、炭素原子が水素よりもハロアルキル(例えばCF3および-CH2CF3)およびアシル(例えばC(O)CH3、 -C(O)CF3、 -C(O)CH2OCH3、等)のような他の基と結合する基を含むということを理解する。例示的なアルキル基置換基は本文書で“反応性官能基”および“結合片”と言及されている基を含む。様々な実施形態で、アルキル基置換基はリンを含む部分、例えばリン酸ジエステルおよび本文書で記述されているようなリン酸ジエステル修飾である。
【0047】
アルキルラジカルとして記述された置換基に類似して、アリールおよびヘテロアリール基の置換基は一般的には“アリール基置換基”と呼ばれる。例示的な置換基はアルキル基置換基及びその他、例えば、、ハロゲン、-OR’、 =O、 =NR’、 =N-OR’、 -NR’R”、 -SR’、 -SiR’R”R”’、 -OC(O)R’、 -C(O)R’、 -CO2R’、 -CONR’R”、 -OC(O)NR’R”、 -NR”C(O)R’、 -NR’-C(O)NR”R”’、 -NR”C(O)2R’、 -NR-C(NR’R”R’”)=NR””、 -NR-C(NR’R”)=NR’”、 -S(O)R’、 -S(O)2R’、 -S(O)2NR’R”、 -NRSO2R’、 -CN および -NO2、 -R’、 -N3、 -CH(Ph)2、フルオロ(C−C)アルコキシ、およびフルオロ(C−C)アルキルで、0から芳香族環システムのオープン原子価の総数までの範囲の数である、リストから選択される;R’、R’’、R’’’およびR’’’’は好適にはそれぞれ独立して水素、置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールを意味する。合成物が1個以上のR基を含む時、各R基は独立的に各R’、R’’、R’’’およびR’’’’基として1個以上のこれら基が存在する時選択される。
【0048】
アリールおよびヘテロアリール環に隣接した原子の置換基の2個は随意に化学式-T-C(O)-(CRR’)q-U-で、TおよびUは独立して-NR-、 -O-、 -CRR’-、あるいは単結合、およびqは0から3の整数である置換基で置換される。またあるいは、アリールおよびヘテロアリール環に隣接した原子の置換基の2個は随意に化学式-A-(CH2r-B-で、AおよびBは独立して-CRR’-、 -O-、 -NR-、 -S-、 -S(O)-、 -S(O)2-、 -S(O)2NR’-および単結合で、rは1から4の整数である置換基で置換される。新しい環の単結合の1個は随意に二重結合で置換されて形成される。またあるいは、アリールおよびヘテロアリール環に隣接した原子の置換基の2個は随意に化学式-(CRR’)s-X-(CR”R’”)d-、sおよびdは独立して0から3までの整数で、Xは-O-、 -NR’-、 -S-、 -S(O)-、 -S(O)2-、 あるいは-S(O)2NR’-である置換基で置換される。置換基R’、R’’、R’’’およびR’’’’は好適にはそれぞれ独立して水素あるいは置換あるいは非置換(C−C16)アルキルから選択される。例示的なアリール基置換基は本文書で“反応性官能基”および“結合片”と言及されている基を含む。
【0049】
本文書で使用されているように、“ヘテロ”原子は酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、およびシリコン(Si)を含む。
【0050】
記号“R”はH、置換あるいは非置換アルキル、置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリール、置換あるいは非置換ヘテロアリール、および置換あるいは非置換ヘテロシクリル基から選択された置換基を表す一般的な略記である。Rはまたアルキル基置換基およびアリール基置換基を意味し得る。
【0051】
用語“塩”は本文書で記述された合成物に見られる特有の置換基に依存した、比較的非毒性塩および塩基から合成された化合物の塩を含む。本発明の合成物が比較的酸性の官能基を含む時、塩基添加塩は合成物の中性型と十分な量の目的とする塩基か、整理されたあるいは適した不活性溶媒を接触させることで得られる。塩基添加塩の例はナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、およびマグネシウム塩、および類似した塩を含む。本発明の合成物が比較的基本的官能基を含む時、酸添加塩は合成物の中性型と十分な量の目的とする塩、整理されたあるいは適した不活性溶媒のどちらかを接触させることで得られる。酢酸、プロピオン酸、イソブチル酸、ブチル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸等のような比較的非毒性有機酸からの誘導体の塩同様に酸添加塩は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫黄、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、およびリン酸等ような無機酸からの誘導体を含む。またアルギン酸等のようなアミノ酸の塩、および、グルクロン酸およびガラクツロン酸等のような有機酸の塩(例えば、Berge ら、Journal of Pharmaceutical Science、 66: 1-19 (1977)を参照せよ)も含む。本発明のある特定の合成物は合成物が塩基か酸添加塩へ変換させる塩基性および酸性官能基の両方を含む。塩の水和物もまた含まれる。
【0052】
本文書で使用されているように、“核酸”はヌクレオシド、ヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド、例えば、DNAか、RNAか、一重らせん、二重らせん、あるいはより高度に集合した合成モチーフのどれか、およびそれら化学的修飾のいずれかを意味する。修飾は追加電荷、極性、水素結合、静電相互作用、および核酸リガンド塩基および核酸リガンド全体への流動挙動性を組み込んだ化学基を提供する修飾を、限定するのではなく含む。このような修飾は、ペプチド核酸(PNAs)、リン酸ジエステル基修飾(例えばホスホロチオエート、メチルホスホン酸)、糖修飾、5−位ピリミジン修飾、8−位プリン修飾、環外アミンの修飾、4−チオウリジンの置換、5―ブロモあるいは5−ヨードウラシルの置換;骨格修飾、メチル化(例えば5‘および/あるいは3’)、イソ塩基、イソシチジンおよびイソグアニジン等のような異常塩基対合結合限定するのではなく含む。核酸は非天然塩基をまた含む。“ヌクレオモノマー”はヌクレオシド、ヌクレオチド、およびこれら修飾になる一重核酸ユニットを意味する。
【0053】
“塩基”は本文書で使用されているように、既知のプリンおよびピリミジンの複素環および本発明のピリミジンだけではなく、複素環類似体および互変異性体を含有するその部分を含む。プリンはアデニン、グアニンとキサンチン、そして例示的なプリン類似体は、8−オキソ−N−メチルアデニンおよび7−デアザキセンチンを含む。ピリミジンはウラシル、シトシン、および5-メチルシトシン、5−メチルウラシル、および4,4 -エタノシトシンなどの類似体を含む。この用語はまた、非天然塩基を包含する。代表的非天然塩基は5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシ、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4−アセチルシトシン、5−(カルボオキシヒドロキシメチル)ウラシル、5−カルボオキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン、5−カルボオキシメチルアミノメチルウラシル、ジハイロドウラシル、ベータ- D - ガラクトシルキューオシン、イノシン、N−イソペンチルアデニン、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、 2、2−ヂメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N−アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、ベータ−D−マンノシルキューオシン、5’−メトキシカルボキシメチルウラシル、5- メトキシウラシル2 - メチルチオ− N−イソペンチルアデニン、ウラシル- 5−オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プロイウドウラシル、キューオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酸メチル、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、5−メチル−5−チオウラシル、3−(3−アミノー2−N−2−カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、ニトロインドール、および2,6−ジアミノプリンを含む。
【0054】
様々な実施形態で、本発明の合成物は5−位でのピリミジン誘導体を含む。誘導体は、1−アルケニル−、1−アルキニルー、ヘテロ芳香族―および1−アルキニル−ヘテロ芳香族修飾である。“1ーアルケニル”はオレフィン−非置換(二重結合含有)非環式基を意味する。“1−アルキニル”はアセチレン−非置換(三重結合含有)非環式基を意味する。
【0055】
本文書で使用されているように、“ヌクレオシド”は、塩基は糖あるいは糖類似体に共有結合しており、随意にリン酸、ホスホルアミダイトまたはホスフィンを含む核酸のサブセットを意味する。用語ヌクレオシドがリボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、あるいは塩基のN−グリコシドまたはC−グリコシドである任意のヌクレオシドが含まれる。糖の炭素の立体化学は、D−リボースのもの以外になりうる。ヌクレオシドはまた、例えば1個または複数の水酸基がハロゲン、ヘテロ原子、脂肪族基に置換される、あるいはエーテル、アミン、チオール、等として官能化される糖部分の修飾を含む種をも含む。ペントース部分はヘキソースまたは、シクロペンタン環、6員モルホリノリング等のような代わりの構造で置換できる。ヌクレオシドはまた、本文書で定義されるように、遊離カルボキシ基および/あるいは遊離アミノ基及び/あるいはそれ自体の保護形態を有するアミノ酸および/あるいはアミノ酸類似体に結合した塩基を含むことを意図している。ヌクレオシドはまた随意に、1個以上の塩基修飾、例えばフッ化炭素、アルケニルあるいはアルキニル基による修飾を含む。ホスホジエステルまたはホスホジエステル修飾を含むヌクレオシドは、本文書ではヌクレオチドと称される。
【0056】
“糖修飾”は本文書で使用されるように、2’−デオキシリボースというより任意のペンとースあるいはヘキソース部分を意味する。修飾された砂糖はD−リボース、2’−O−アルキル、2’−アミノ、2’−ハロ官能性ペントース、ヘキソース等を含む。例示的な糖修飾は1個以上の水酸基が、ハロゲン、ヘテロ原子、アルキル基に置換される、あるいはエーテル、エステル等で官能化される糖を含む。ペントース部分はヘキソースあるいはシクロペンタン環、6員モルホリノリング等のような代わりの構造で置換できる。ヌクレオシドはまた、本文書で定義されるように、遊離カルボキシ基および/あるいは遊離アミノ基及び/あるいはそれ自体の保護形態を有するアミノ酸および/あるいはアミノ酸類似体に結合した塩基を含むことを意図している。D−リボースのもの以外の立体化学を有する糖もまた含まれる。
【0057】
“ホスホジエステル基修飾”は隣接したヌクレオモノマーを共有結合させる任意の天然ホスホジエステル基の類似物を意味する。代用リンケージは例えばホスホロチオエートおよびメチルホスホン酸塩、および例えばアセタールおよびアミドのような非リン含有リンケージホスホジエステル類似物を含む。
【0058】
核酸修飾はまた、消光剤(例えばBHQ)、蛍光色素分子、挿入剤、副溝結合子、フルオロカーボン、立体配座的に促進された安定化基および他の部分によるキャッピングのような3‘および5’修飾を含む。様々な実施形態で、キャッピング基はリンカー基を通じてオリゴマーに共有結合している。
【0059】
オリゴマーは本文書で互いにホスホジエステルあるいは修飾ホスホジエステル部分で共有結合した2個以上のヌクレオモノマーと定義されている。 このように、オリゴマーはわずか2個のヌクレオモノマー(ダイマー)を有し、そして本質的にヌクレオモノマーの上限を有さない。オリゴマーは結合に有能となりうり、そして、それ故、類似した一重らせんあるいは二重らせん(あるいは高度な集合)核酸配列と対を形成できる。オリゴマーはまた本文書に記載される長いオリゴマーのシントンとしても有用である。オリゴマーはまた、脱塩基部位と疑似ヌクレオシドを含みうる。様々な実施形態で、本発明のオリゴマーは、官能化される。オリゴマーを官能基化する部分については後述される。記述される特定の実施形態では用語“オリゴマー”はオリゴマーの核酸配列、プローブを提供する修飾された核酸配列、あるいは本発明の固体担体を提供する修飾した核酸配列を意味して、同じように使用される。
【0060】
“ペプチド”は、モノマーがアミノ酸で互いにアミド結合を通じて結合しているオリゴマーを意味し、代わりにポリペプチドと呼ばれる。アミノ酸がα−アミノ酸であるとき、L−光学異性体あるいはD−光学異性体のどちらかが使用されうる。さらに、非天然アミノ酸、例えばβ−アラニン、フェニルグリシンおよびホモアルギニンもまた含まれる。一般的に遭遇する遺伝子コードされていないアミノ酸もまた本発明において使用される。本発明で使用されるアミノ酸の全てはD−あるいはL−異性体のどちらかである。L−異性体は概して望ましい。さらに、他のペプチド模倣薬もまた本発明において有益である。一般評論のため、Spatola、 A. F.、 in CHEMISTRY AND BIOCHEMISTRY OFAMINO ACIDS、 PEPTIDES AND PROTEINS、 B. Weinstein、 eds.、 Marcel Dekker、 New York、 p. 267 (1983).を参照せよ。
【0061】
“固体担体”は、分子、化合物、細胞および他の存在物の結合のための表面あるいはそれら種がついた表面を有する固体材料である。固体担体の表面は、平滑および他のように設定されたようになりうる。固体担体は多孔質あるいは非多孔質になりうる。固体担体は、表面を含み、ガラス、シリコン、ナイロン、ポリマー、プラスチック、セラミック、あるいは金属を含みうるチップあるいはアレイになりうる。固体担体は、また、ナイロン、ニトロセルロース、あるいは高分子膜を含む膜、またはガラス、セラミックス、金属、または例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、またはポリアロマー製の96ウェルプレートを構成することができる、プラスチックなどを含むプレートあるいはディッシュとなりうる。固体担体はまた、任意の形状であり、球形あるいはほぼ球形であることが望ましく、好適には1ミリメートル以下の直径あるいは最大幅を有し、より好適には0.1〜100ミクロンのビーズや粒子となりうる。このような粒子やビーズは、任意の適した材料、例えば、ガラスやセラミックス、および/あるいは例えば、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、テフロン(登録商標)、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、セファロース、アガロース、セルロース、セルロース誘導体のような、1個以上の高分子、またはデキストラン、および/または金属、特に鉄などの常磁性金属で構成される。
【0062】
固相合成のための担体は、当該技術分野で知られており、しかし、高架橋ポリスチレン(McCollumら、 Tetrahedron Lett. 32: 4069-4072 (1991))、ポリスチレン/PEG共重合体(Gaoら、 Tetrahedron Lett. 32: 5477-5480 (1991)、シリカゲル(Chowら、 Nucl. Acids Res. 9: 2807-2817 (1981))、ポリアミド結合シリカゲル、 (Gaitら、 Nucl. Acids Res. 10: 6243-6254 (1982))、セルロース (Creaら、 Nucl. Acids Res. 8: 2331-2348 (1980))、および多孔性ガラス粉体 (CPG)(Kosterら、 Tetrahedron Lett. 24: 747-750 (1983)に限定されない。例示的な固体担体はCPGビーズである。CPGビーズは多種の方法でのヌクレオモノマーおよびオリゴマーの接着により誘導体化される。例えば、CPGビーズはオリゴヌクレオチドアナログモノマーまたはダイマーの添付用アミノプロピルリンカーハンドルを追加するため、3−アミノプロピルトリエトキシシランで処理することができ(Kosterら、Tetrahedron Lett. 24: 747-750 (1983)、あるいは、好適には、長鎖アルキルアミン基、最適には末端ヌクレオシドを含むものは、CPGに接着することができる(Adamsら.、 J. Am. Chem. Soc. 105: 661-663 (1983))。オリゴヌクレオチド合成あるいはペプチド合成のための担体は、例えばdT−LCAA−CPG(Applied Biosystems)は、商業的に得られる。
【0063】
“挿入剤”は部分挿入および隣接した核酸塩基間での積み重ねが可能な平面芳香族およびヘテロ芳香族部分を意味する。これらの部分は小さい分子あるいはよりたんぱく質のような大きい存在物の一部である。挿入剤の非限定的例はアントラセン、アントラサイクリン、アントラシクリノン、メチレンブルー、インドール、アントラキノン、キノリン、イソキノリン、ジハイドロキノン、テトラサイクリン、ソラレン、クマリン、エチジウムハロゲン化物、エチジウムホモダイマー、ホモ二量体オキサゾール黄色(YOYO)、チアゾールオレンジ(TOTO)、ダイネマイシン、1、10 - フェナントロリン銅、カルケアマイシン、ポルフィリン、ジスタマイシン、ネトロプシン、およびビオロゲンを含む。
【0064】
“副溝結合子”は概しておよそ150からおよそ2000ダルトンまでの分子量を有する部分を言及する。本部分は、およそ10−1より大きい結合次数で、二重らせん(あるいはより高い級の集合)DNA,RNAおよびそれらの合成物の副溝への非挿入方法で結合する。副溝結合合成物は幅広く異なる化学構造を有し、いずれにせよ、例示的な副溝結合子は三日月型の3次元構造を有する。例はネトロプシン、ジスタマイシン、レキシトロプシン、ミスラマイシン、クロモマイシンA3、オリボマイシン、アントラマイシン、シブロマイシンのような特定の天然発生合成物をさらに関連する抗生物質および合成誘導体同様に含む。特定のビス第4アンモニウム複素環合成物、ペンタミジン、スチル場微塵、べレニル、CC−1065および関連ピロロインドールおよびインドールポリペプチド、ヘキスト33258、4’−6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)のようなジアリラミジンは、天然派生および合成アミノ酸を含む多数のオリゴペプチド同様、副溝結合子化合物である。例示的な副溝結合子は米国特許第6084102号に記述されている。結合のこのタイプは紫外光(u.v.)および核磁気共鳴分光法(nmr)およびゲル電気泳動のような、良好な確立された分光測定方法、により検出されうる。副溝結合子分子の結合によるu.v.スペクトルの遷移、および“核オーバーハウザー”(NOSEY)効果を使用したnmr分光法は、一般的によく知られており、本目的に有用な技術である。ゲル電気泳動は二重らせんDNA可動性が変化するこのような結合のため、副溝結合子の二重らせんDNAおよびそれら片に対する結合を検出する。
【0065】
副溝結合子は通常は20程度の鎖、15程度の原子、10程度あるいは5程度の原子を含有するリンカーを通じてオリゴマーあるいは固体担体に付いている。
【0066】
挿入部分および作用因子は副溝結合子の“三日月形”あるいは類似形状に対して挿入作用因子は平坦な芳香剤(多環式だと望ましい)分子であるということに基づいて容易に副溝結合子から区別される。実験的差異はまた核オーバーハウザー効果nmr分光法でより作られる。
【0067】
用語“リンカー”および“L”は、本文書で使用されているように、一重共有結合(“0”級)および、例えば、作用因子、消光剤、ヌクレオモノマーおよび本発明のオリゴマーの安定化のための固体担体の結合、あるいは消光剤の結合または本発明のアミダイトの塩基への部分固定のような、本発明の化合物の要素を互いに共有結合したC、N、O、S、SiおよびPから構成される基から選択された1−30非水素原子を組み込んだ一連の安定共有結合を言及する。例示的なリンカーは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、あるいは30非水素原子を含む。他に特定されない限り、“結合”“結合した”“連鎖”“接合”“接合した”およびに接着に関する類似した用語はリンカーを使用した技術およびリンカーを組み込んだ種を言及する。例示的なリンカーは本文書で定義されたように結合片を含む。さらに、リンカーはオリゴマーおよび新生オリゴマー(オリゴマー合成過程における)の本発明の固体担体への接着に役立つ。それゆえ、本発明はリンカーを介して固体担体(例えば本発明の固体担体)に接着した本発明のオリゴマーもまた提供する。本発明の固体担体およびオリゴマーは固体担体の2個の化合物とオリゴマー(例えばオリゴマーと固体担体の間、フルオロフォアとオリゴマーの間、クエンチャーとオリゴマーの間、フルオロフォアと消光剤の間、等)の間の切断可能なリンカーを随意に含む。様々な実施形態で、固体担体をオリゴマーに接合するリンカーは切断可能なリンカーである。
【0068】
“切断可能なリンカー”は、反応や条件の結果によって破壊される1個以上の切断基を有するリンカーである。例示的な切断可能なリンカーは、その上にそれが合成された固体担体から本発明の合成オリゴマーの目的にかなった分離を可能にするために提供し、化学式IのLに位置する。用語“解離性基”は、複合体の残りの部分に解放部分結合リンカーを切断することによりThea固体担体あるいは本発明のオリゴマーのコンポーネントの解放を可能にする部分を意味する。オリゴマーと本発明の固体担体の用意および使用の両方において使用される例示的な切断メカニズムは、酵素的またはその他の化学的に仲介される。
【0069】
酵素切断グループに加えて、酵素以外の作用因子の作用によって切断されている1個または複数のサイトを含むことは、本発明の範囲内である。例示的な非酵素切断剤は、以下に酸、塩基、光(例えば、ニトロベンジル誘導体、フェナシル基、オルト - ハイドロキソ桂皮酸エステル、ベンゾインエステル)、および熱を、限定ではなく、含む。多くの解離性基は、当技術分野で知られている。例として、Jung ら, Biochem. Biophys. Acta, 761: 152-162 (1983); Joshi ら, J. Biol. Chem., 265: 14518-14525 (1990); Zarling ら, J. Immunol., 124: 913-920 (1980); Bouizar ら, Eur. J. Biochem., 155: 141-147 (1986); Park ら, J. Biol. Chem., 261: 205-210 (1986); Browning ら, J. Immunol., 143: 1859-1867 (1989)を参照せよ。さらに、広範囲の切断可能、二官能性(ホモーあるいはヘテロー二官能性の両方)スペーサーは市販されている。
【0070】
例示的な解離性基は、例えば、例えば水酸化ナトリウム、アンモニアまたは他のアミンのような試薬によって切断される。様々な実施形態で切断可能なリンカーが室温またはマイクロ波条件下で容易に切断される。一実施形態では、切断可能なリンカーは、Lで、アミン、例えばアンモニアまたは有機溶媒中で実質的に無水アミンであるもの、で処理することにより切断される。
【0071】
“結合片”は、2個以上の要素(例えば、機能性要素、固体担体またはリンカー)を連結する部分である。この用語は、それぞれが相手の反応に相補的な反応性官能基を有する、相補的反応パートナーの反応により形成されている共有結合を意味する。本発明の固体担体中の結合片およびオリゴマーは、独立して選択されている。例示的な結合片は、Y はS, NH, NHC(O), C(O)NH, NHC(O)O, OC(O)NH, あるいは O で、 oは1から50までの整数である、S, SC(O)NH, HNC(O)S, SC(O)O, O, NH, NHC(O), (O)CNH および NHC(O)O, and OC(O)NH, CH2S, CH2O , CH2CH2O, CH2CH2S, (CH2oO, (CH2oS あるいは (CH2oYx-PEGを、限定するのではなく含む。これら例示的結合片それぞれにおいて、NHは、Rtは置換あるいは非置換アルキルあるいは置換あるいは非置換ヘテロアルキルである、NRt.となりうる。結合片はまた、ホスホジエステルあるいはホスホジエステル修飾となりうる。様々な実施形態において、結合片は、リンカーと蛍光、リンカーと消光剤、リンカーと安定化部分またはリンカーと固体担体の間にある。本発明のオリゴマーおよび固体担体の実施形態において、各結合片は異なる結合片である。
【0072】
用語“フルオロフォア”は本文書で使用されているように本質的に蛍光性あるいは生物学的合成物あるいは金属イオン、あるいは酵素による代謝に結合して蛍光の変化すなわち蛍光性を示す部分を意味する。フルオロフォアは、フルオロフォアの溶解性、スペクトル特性あるいは物理的特性を変化させるために代替される。多数のフルオロフォアは本技術分野で熟練した人に知られており、限定ではなく、後者はフルオレセイン、ローダミン、ローザミンとロードールを含む、クマリン、アクリジン、フラン、ダンシル、シアニン、ピレン、ナフタレン、ベンゾフラン、キノリン、キナゾリノン、インドール、ベンザゾール、ホウ化ポリアザインダセン、オキサジンおよびキサンテンを含む。本発明で使用されるこれらおよび他フルオロフォアはHaugland、 MOLECULAR PROBES HANDBOOK OF FLUORESCENT PROBES AND RESEARCH CHEMICALS.に記述されている。さらに有益なフルオロフォアは共通所有された米国特許公開出願第2005/0214833号 および第2005/0170363号および本文書の以下に記述される。
【0073】
本文書で使用されるように、“消光剤”は、少なくとも部分的に蛍光体から放出される光を減衰できる本発明の任意の蛍光修飾部分を意味する。この減衰は、本文書で“消光”と称される。したがって、様々な実施形態では、消光基の存在下での蛍光の励起は、完全に存在さえしない、予想以上に低い発光信号に繋がる。消光は通常励起フルオロフォアと消光基との間のエネルギー伝達を介して行われる。
【0074】
蛍光分子あるいは消光剤は、このような置換基が存在しない場合“親”合成物に関連する望ましい性質、例えば水への溶解度、細胞透過性および分光吸収および発光を増進する置換基を含む。本発明で使用される蛍光分子および消光剤は、改善した置換基は存在しない場合“親”合成物に関連する、望ましい性質を増進する置換基を含む。
【0075】
“機能要素”は共同所有された米国特許公開出願第 2007/0059752号で記述されたように、消光剤、蛍光分子および安定化部分(挿入剤、副溝結合部分、安定化部分(例えばアルキニル部分及びフルオロアルキル部分)で修飾された塩基、および立体配座安定化部分を、限定ではなく含む)から選択された構造を有する本発明の合成物の一部を指す一般的用語である。
【0076】
表現“ポリヌクレオチドの増幅”は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ライゲーション増幅(またはリガーゼ連鎖反応、LCR)およびQ−ベータレプリカーゼの使用に基づいた増幅方法を限定ではなく含む。これらの方法は良く知られており、広く当技術分野で実践されている。例えば、米国特許第4683195号および第4683202号および、 Innis ら, 1990 (PCR); および Wu ら, 1989a (LCR)を参照せよ。PCRを実施する試薬およびハードウェアは市販されている。特定の遺伝子領域から配列の増幅に有用なプライマーは、標的領域およびその隣接領域の配列と好適には相補的であり、特異的にハイブリダイズする。増幅から生成した核酸配列は直接配列決定される。代わりに、増幅された(複数の)配列は配列解析する前に複製することができる。酵素的増幅ゲノムセグメントの直接のクローニングと配列解析方法はシャーフ(1986)によって記述されている。本発明は、増幅過程で使用するオリゴマーのプライマーを提供する。さらに、このようなプライマーの合成に使用する固体担体が提供されている。プライマーに加えて、本発明は、増幅の生成物を検出し、および/または特徴付け、定量化するプローブ、およびそのようなプローブを使用する方法を提供する:また、これらのオリゴマーのプローブを合成するために使用する固体担体も提供される。
【0077】
用語“塩基のスタッキング摂動”は、例えば、塩基対ミスマッチ、その認識サイト、あるいは任意の他のオリゴヌクレオチド化合物を形成する構成要素に対するタンパク質結合のような塩基のスタッキングにおける摂動を引き起こす任意の事象を意味する。本発明の多種のプローブはそのような塩基スタッキング摂動の検出、特徴づけおよび/あるいは定量化が可能である。さらに、本発明はそのような塩基スタッキング摂動の検出、特徴づけおよび/あるいは定量化が可能であるプローブの合成に役立つ固体担体を提供する。
【0078】
用語“ハイブリダイズする”は完全に塩基対合した、あるいはしていない、互いに結合した2個の核酸らせん構造を意味する;一般にこの用語は固体担体かそれとも溶媒に結合した本発明のオリゴマーを含む結合を意味する、
【0079】
用語“変性”は核酸二本鎖(あるいはより高度な集合体)のらせんが水素結合によりもはや塩基対合しておらず、一重らせん分子に分離される過程を意味する。変性の方法は本技術分野での熟練者にはよく知られており、熱変性およびアルカリ変性を含む。本用語は一般には標的核酸からの本発明のプローブの解離を意味する。
【0080】
用語“ミスマッチ”は、100%相補的ではない、ハイブリダイズされた核酸二本鎖(あるいは高度集合体)内部の核酸塩基を意味する。ミスマッチはワトソンークリック塩基対ではない、核酸の相補的らせんに位置する2塩基の塩基間の間違った任意の対合を含む。総相同性の欠如は、削除、挿入、反転、置換、またはフレームシフト変異が原因である可能性がある。様々な実施形態では、本発明のオリゴマーは、好適にはその標的における対応するミスマッチの検出および/あるいは特徴づけおよび/あるいは定量化を可能にする、標的核酸に関連したミスマッチを、含む。特定の実施形態では、ミスマッチは、単一ヌクレオチドの不一致である。
【0081】
本文書で使用されているように、用語“多型性”は遺伝子の配列変異を意味し、“突然変異”は表現型に関連付けられている、あるいは関連すると信じられている遺伝子の配列変異を意味する。用語“遺伝子”は機能性生成タンパク質制御領域をコードする遺伝子の断片を意味する。対象同定のため本発明に従って使用される多型性マーカーは、遺伝子のコードあるいは非コード領域において位置し、本発明の多様なプローブはこれらマーカーを含む核酸領域にハイブリダイズように設計されている。用語“対象”は本文書で使用されているように遺伝子試験の目的のため標的核酸が得られる試料を提供する対象を意味する。本発明のオリゴマーは多型性および突然変異の検出および/あるいは特徴づけおよび/あるいは定量化に役立つ。さらに、本発明の固体担体は多型性および突然変異の検出および/あるいは特徴づけおよび/あるいは定量化に使用するオリゴマーの合成に役立つ。
【0082】
用語“プローブ”は本文書で使用されているように固体担体あるいはアミダイトを用いて用意された核酸オリゴマーを意味する。様々な実施形態で、プローブは結合パートナーとの相互作用について検出可能な応答を産生する。プローブは少なくとも1個の検出可能部分、あるいは結合パートナーとのその相互作用への応答でのいくつかのプローブの状態の変化について検出可能なエネルギー伝達対を形成する一対の部分を含む。本発明はプローブの合成に役立つプローブおよびアミダイトおよび固体担体を提供する。例示的な本発明のプローブは 多型の検出に役立つ。多種の実施形態で、多型は一本鎖核酸多型(SNP)である。
【0083】
用語“検出可能な応答”は、本文書で使用されるように、観察によってあるいは機器によって直接的あるいは間接的に検出可能な信号、および、試料中のプローブの標的結合相手の存在の機能の存在、あるいは、好適には大きさで、それら中での変化あるいは発生を意味する。一般的には、応答可能な応答は、波長分布パターンあるいは吸光強度あるいは蛍光における変化、あるいは光散乱、蛍光量子収率、蛍光寿命、蛍光極性、励起あるいは発光波長における偏移、あるいは上記パラメータの組み合わせにおける変化をもたらすフルオロフォアからの光学的応答である。与えられたスペクトル特性における検出可能な変化は概して、増加あるいは現象である。いずれにせよ、蛍光強度の増進および/あるいは発光あるいは励起蛍光波長の偏移をもたらすスペクトル変化もまた有用である。イオン結合の蛍光における変化は通常フルオロフォアの励起あるいは基底状態のどちらかで生じる挿入剤における立体配座のおよび電子の変化に由来するか、イオン結合サイトの電子濃度の変化に由来するか、結合した標的金属イオンによる蛍光の消光に由来するか、あるいはこれらあるいは他の効果の任意の連携に由来する。代わりに、検出可能な応答はフルオロフォアが本質的に蛍光で金属イオンあるいは生物学的化合物への結合で信号の変化を産生しない信号の発生である。本発明は検出可能な応答を提供するプローブおよびこのようなプローブの合成に使用する固体担体を提供する。
【0084】
序論
本発明は、ホスホルアミダイト、固体担体およびこれら固体担体上に容易に作製される形式のオリゴマーを提供する。例示的なオリゴマーは二本鎖または三本鎖を形成し、核酸配列を標的にハイブリダイズするそれらの能力に関して固定化される。本発明の多様なオリゴマーは、CTあるいはGTの三重らせん結合モチーフを介したDNA二重鎖標的配列への結合に適している。
【0085】
様々な実施形態で、本発明のオリゴマーは、修飾を有さないオリゴデオキシヌクレオチドに関するヌクレアーゼ分解に耐性がある。本発明のヌクレアーゼ耐性オリゴマーは、ヌクレアーゼが存在する条件下で有利に使用されている。アンチセンス機構を介した遺伝子発現の調節のような特定の応用では、本発明のオリゴマーによるヌクレアーゼ安定性は、オリゴマーの重要な機能側面である。
【0086】
本発明の付加的態様は、選択した核酸配列を検出するために、本発明のオリゴマーを使用した特定の一本鎖DNAまたはRNAまたは生物学(またはその他の)試料中の特定の標的の二本鎖の存在、不在あるいは量の検出方法を含む。このような配列は、腫瘍の成長、ウイルスや病態の存在に関連付けることができる。
【0087】
本発明の例示的なオリゴマーは、本発明のオリゴマーの安定化部分要素を有さない非修飾オリゴマーと比べて、相補的一重らせんおよび二重らせん核酸配列と関連して強化した結合特性を有する。様々な実施形態では、7.0およびそれ以上の生理的pHレベルで三重らせん構造が形成されうる。改善された二本鎖の形成もまた、例示的実施形態では、提供される。
【0088】
本発明は、実施形態において、(1)組織培養における細胞成長を含む細胞内でインビトロの、遺伝子発現の調整(例えばガン、感染症等の治療など)、および(2)標的核酸配列の検出および/あるいは定量化に有用なオリゴマーを提供する。
【0089】
本発明はまた、ホスホラミデート、固体担体および/あるいは本発明のオリゴマーから成る試薬およびキットを対象とする。
【0090】
実施形態
例示的実施形態において、本発明は化学式Iに従った構造を有する化合物を提供する;
【化2】

はフルオロアルキル、置換あるいは置換されていないアリールおよび置換あるいは置換されていないヘテロアリールから選択された安定化部分である。様々な実施の形態では、Xaは副溝結合子または挿入剤である。
【0091】
記号L、L、LおよびLはリンカーを表す。リンカーは、単一共有結合、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキル部分から独立して選択される。Yは、Rは、H、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから選択された部分であるCR、およびNから選択した部分である。Rは随意に機能要素へのリンカーになる。
【0092】
記号Zは、RおよびRb’はH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから独立的に選択された部分である固体担体、ORあるいはNRb’を意味する。記号RはH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリール、置換あるいは非置換ヘテロアリールおよび核酸に共有結合したリン含有リンカーから選択された部分を意味する。例示的な実施形態においてRは核酸保護基、例えばジメトキシトリチル(“DMT”)であり。他の実施形態では、Rは1個以上の機能要素で随意に誘導体化する、他の核酸部分へのホスホジエステルリンカーである。
【0093】
本発明の化合物は蛍光エネルギーの消光剤を含む。消光剤は記号Qで表され、そして、例示的実施形態では1個以上の以下の構造特徴を含む。
(a)第1残基は第1環外ジアゾ結合を介し第2残基に共有結合している、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも3残基。または第1あるいは第2残基は第3残基に第二ジアゾ結合を介して共有結合している。;および
(b)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも2残基。第1環外ジアゾ結合を介し第2残基に共有結合しており、少なくとも1残基は置換あるいは非置換多環式アリールおよび置換あるいは非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分である。
【0094】
消光はリンカーを介して本発明の化合物の残余に結びついている。消光剤とリンカーは前駆体消光剤における反応性官能基およびリンカーにおける反応性官能基の反応により結合している。2個の反応性官能基は相補的な反応であり、本文書で定義されるリンケージ片を形成する反応に起こる。
【0095】
化学式Iにおける例示的リンカーは含む:
【0096】
には
【化3】

zは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、あるいは20のような1から20までの整数である。
【0097】
には
【化4】

y、wおよびuは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、あるいは20のような1から20までの整数から独立して選択される。
【0098】
には
【化5】

v、tおよびsは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、あるいは20のような1から20までの整数から独立して選択される。記号XはOおよびSから選択された部分を表す。Xは、R および R8a はH、および置換あるいは非置換アルキルから独立して選択された部分、あるいは化合物は塩で、OR および SR はO およびSから選択されている、OR、SRおよびNR8aから選択された部分である。Mは、金属イオンあるいはアンモニウムイオンを含む負に帯電したイオンと塩を形成可能な任意の陽イオンである。R はH、置換あるいは非置換アルキル、置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキル、およびリン含有リンカーを介し随意に結合する核酸から選択された部分である。
【0099】
−Y−Lには、
【化6】

添え字および多様なラジカルは上記に設定されている。
【0100】
−Y−L2には
【化7】

添え字および多様なラジカルは上記に設定されている。
−Y−Lには
【化8】

添え字および多様なラジカルは上記に設定されている。
【0101】
例示的な実施形態において、本発明は化学式VIIに従った構造を有する化合物を提供する;
【化9】

添え字および多様なラジカルは上記に設定されている。
【0102】
選択された実施形態において、本発明は化学式VIIIに従った構造を有する化合物を含む:
【化10】

は消光剤の一片である。その片は以下から選択された部分を含む:
(a) 置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからから選択された2部分で前記2部分は環外ジアゾ結合を介し結合している、
(b) 置換あるいは非置換多環式アリールおよび置換あるいは非置換多環式ヘテロアリール基から選択される部分
各 R12 は本文書で定義されたようにアリール置換基から独立して選択された一部である;そして整数pは0、1、2、3あるいは4である。残りの添え字および多様なラジカルは上記に設定されている。
【0103】
本発明の化合物で使用されるリンカーに関して、例示的な実施形態は、Zは固体担体で、L−Zは化学式IXに従った構造を有して提供されている:
【化11】

添え字は上記に設定されている;そしてSSは固体担体である。
【0104】
本発明の特定の実施形態において、固体担体あるいはホスホルアミダイト上、あるいは固体担体安定化部分上に合成されたオリゴマー 上は含まれる。任意の上述された実施形態に従った本発明の例示的な化合物は、Xが挿入作用因子および副溝結合子から選択されたものである。
【0105】
様々な実施形態において固体担体あるいはホスホルアミダイトあるいは本発明のオリゴマーは下記から選択された化学式を有する塩基を含む。
【化12】

10はアルキニルおよびフルオロアルキル部分から選択された部分である。
【0106】
“アルキニル”はエチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、1−ペンチニル、1,3−ペンタジニル、フェニルエチニル、フェニルエチニル、ピリジン-エチニル、ピリミジン−エチニル、トリアジンエチニル、チオフェン、チアゾール−エチニルおよびイミダゾール−エチニルのようなアセチレン不飽和非環式基を意味する。例示的な置換基は、置換あるいは非置換C−C10アルキニル基、例えば、2−、3−,および4−ピリジニル(例えば、2−,3−,および4−ピリミジン−エチニル)で置換されたC, C, , , , , , , 9, あるいはC10アルキニル、トリアジン(例えば、トリアジニル-エチニル)、2−,4−,および5−ピリミジニル、2−,4−,および5−チアゾリル、1−メチル−2−イミダゾリル、2−および4−イミダゾリル、2−,4 −および5 −オキサゾリル、3―ピリジニル、4−ピリジニル、2― ピリジニル、2−および3−フラニル−エチニル、2−および 3−チエニル−エチニル、2−および4−イミダゾリル−エチニル、2−,4−および5−チアゾニル−エチニル、2−,4−および5−オキサゾリル-エチニル、2−および3−ピロリル−エチニル、 2−および3−チエニル、2−および3−フラニル、2−および3−ピロリル、プロペニル(-CH≡CH-CH3)、ビニルおよびZは水素(H)あるいはC−C10アルキル、ハロアルキル(1〜6のハロゲン原子またはヘテロアルキルをもつC−C10(O、N及びSを含む群から選択される1〜3個のヘテロ原子をもつC〜C10)を含む。アルキニル部分は、またリンカーおよび結合片の要素となりうる。
【0107】
例示的なフルオロアルキル基は1個以上のフルオロ部分で置換された直鎖(例えばC−C20、C−C16、C−C10、C−C)およびシクロアルキル(例えばC−C)部分を含む。例示的なフルオロアルキル基は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、あるいは20炭素原子を含む。ペルフルオロ化合物は本発明の化合物に役立つ。
【0108】
モノマー
様々な実施形態において、本発明は、オリゴマーの合成に使用する単量体の核酸を提供する。代表的な実施形態では、単量体の核酸は、安定化部分を有するホスホルアミダイトである。本実施形態にしたがった例示的単量体の核酸は、前記化学式を有する。
【0109】
様々な実施形態において、安定化部分は化学式:
【化13】

を有する単量体核酸を提供するアルキン残基であり、Qは消光剤でLはリンカーである。例示的リンカーは0級および置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルを含む。Rは置換あるいは非置換アルキル、あるいは置換あるいは非置換ヘテロアルキルである。例示的実施形態において、Rdは例えばDMTのような核酸保護基である。RはHである、あるいは、例えば-OPN(i-Pr)2(OCNE).のようなホスホルアミダイトの化合物である。環修飾Bは本文書で定義された塩基を表す。例示的な塩基は
【化14】

を含み、R10はL−Qを表す。
【0110】
様々な実施形態においてQ−L は化学式:
【化15】

を有し、RはH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルで、添え字は1から20までの整数すなわち1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 10、 11、 12、 13、 14、 15、 16、 17、 18、 19、 20を表す。
【0111】
また、本核酸オリゴマー、例えば、本発明のモノマーを使用して用意され、それが合成される基となるモノマーの化合物を含むプローブ、も提供されている。
【0112】
オリゴマー
例示的なオリゴマーはオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド、オリゴデオキシリボヌクレオチド(2' -デオキシ−D−リボースあるいはそれで修飾された形状を含む)すなわちDNA、オリゴリボヌクレオチド(D−リボースまたはそれで修飾された形状を含む)すなわちRNA、および任意の他のポリヌクレオチドの型プリンまたはピリミジン塩基のまたは修飾されたプリンまたはピリミジン塩基のN−グリコシドまたはC−グリコシドを含む。オリゴマーは本文書で使用されるように、また以前に記述されているように(Nielsenら., Science (1991) 254:1497-1500)アミド結合を介して隣接したヌクレオモノマーが結合した化合物を含む。本発明の塩基を含むオリゴマーによる強化した結合力は、第1に塩基自体の機能となると考えられた。このため、フラノース環および/あるいはホスホジエステル結合のような、通常オリゴマーで発見される構成要素は任意の適した機能的に同様の要素で置換されうる。“オリゴマー”はこのように、足場は配列依存様式で標的とする核酸への結合を促すような、塩基の足場および支持体としての機能を果たす任意の構造を含むことを意味している。
【0113】
ヌクレオモノマーを本発明のオリゴマーに結合する例示的な群は(i)ホスホジエステルおよびホスホジエステル修飾対(ホスホロチオエート、メチルホスホネートなど)、(ii)非リン等量式(ホルムアセタール、リボアセタール、カルバメートなど)を含む置換結合、(iii)アラビノース、またはリボースまたはデオキシリボースの代わりのヘキソースのようなモルホリノ基、炭素環式残基または他のフラ糖、(iv)アミド結合を介して結合したヌクレオモノマーあるいは任意の適した置換結合で結合した非環式ヌクレオモノマー、を含む
【0114】
本発明のオリゴマーは修飾された従来型のヌクレオモノマーを使用して形成され、現在は市販されている、基本的固相(あるいは溶液相)オリゴマー合成技術を使用して合成される。概して、保護基および塩基および、ヌクレオモノマーあるいはオリゴマーに結合可能な結合基を有する、ヌクレオモノマーあるいはオリゴマーシントンの合成;ヌクレオモノマーあるいはオリゴマーシントンの受容体ヌクレオモノマーあるいは受容体オリゴマーへの結合;保護基の除去;および目的とするオリゴマーが合成されるまでの本サイクルの繰り返し;のステップを含む方法によってオリゴマーは合成されうる。
【0115】
本発明のオリゴマーは、40,50あるいは100ヌクレオモノマー以上のものを含む任意の長さになりうる。様々な実施形態において、オリゴマーは2−30ヌクレオモノマーを含む。ヌクレオモノマーの8から20以上あるいは同等の長さは治療あるいは診断応用に有益である。2,3,4、あるいは5ヌクレオモノマーを含む短いオリゴマーは特に本発明に含まれ、例えばシントンのように有益である。
【0116】
オリゴマーはポリメラーゼあるいは逆転写酵素のプライマーとして機能を果たし得る残りを含むという条件で、無作為化した配列を有し、20より少ない、15より少ない、あるいは10より少ないヌクレオモノマーを含むオリゴマーは、プライマーとして、例えば無作為な配列プライマーを使用するクローニングや増幅プロトコルにおいて有益である。
【0117】
オリゴマーは従来のホスホジエステル連鎖を含み得り、またホスホラミデート連鎖のようなホスホジエステル修飾を含みうる。これら置換連鎖は、-O-P(O)(S)-O- (“ホスホロチオエート”)、 -O-P(S)(S)-O- (“エチルチトメトン”)、-O-P(O)- (NRo2)-X-、-O-P(O)(Ro)-O-O-P(S)(Ro)-O- (“チオノアルキルホスホネート)、 -P(O)(ORp)-X-、-O-C(O)-X-、あるいは -O-C(O)(NRp2)-X-、 でRはH (あるいは塩)、あるいはアルキル(1−12C)で、R はアルキル(1−9C)であり、連鎖は抜くレオモノマーの炭素に結合した-O-あるいは-S-を介して、隣接したヌクレオモノマーに結合している、化学式の部分をもつ実施形態を、限定ではなく、含む。様々な実施形態において、本発明のオリゴマーで使用される置換連鎖はホスホジエステル、ホスホロチオエート、メチルホスホネートおよびチオノメチルホスホネート結合を含む。ホスホロチオエートおよびメチルホスホネート結合は生理学的環境にあるオリゴマーに追加された安定性を与える。同じオリゴマーのこのような連鎖の全てが同定される必要はないが、一般に本発明の望ましいオリゴマーは一様にホスホロチオネート連鎖あるいは一様にメチルホスホネート連鎖を含む。
【0118】
オリゴマーあるいはそのセグメントは従来本発明の固体担体および/あるいはホスホラミデートを使用して合成され、処理された。当技術分野で知られ、本文書で記述されている合成方法は、当技術分野で知られる他の塩基同様、本発明の塩基を含むオリゴマーの合成に、適切に保護されたヌクレオモノマーを用いることで使用できる。オリゴマーの合成の方法は、例えば、Froehler, B.,ら、 Nucleic Acids Res. (1986) 14:5399-5467; Nucleic Acids Res. (1988) 16:4831-4839; Nucleosides and Nucleotides (1987) 6:287-291; Froehler, B., Tetrahedron Lett. (1986) 27:5575-5578; Caruthers, M. H. in Oligodeoxynucleotides-Antisense Inhibitions of Gene Expression (1989), J. S. Cohen, editor, CRC Press, Boca Raton, p7-24; Reese, C. B. ら, Tetrahedron Lett. (1985) 26:2245-2248.で見られる。メチルホスホネートがホスホンアミダイト化学を介して結合したオリゴマーはまた記述されている(Agrawal, S. ら., Tetrahedron Lett. (1987) 28:3539-3542; Klem, R. E., ら., 国際出願第WO 92/07864号)。
【0119】
本文書で開示されているように、本発明はオリゴマーの“結合”を提供する。例えば、オリゴマーは安定化部分(X)、フルオロフォア、消光剤、挿入剤、あるいは特にDNA二重らせんの副溝と相互作用する物質(副溝結合子“MGB”)のような、多様な機能性化合物と共有結合できる。他に選ばれた結合部分は、放射能、蛍光、酵素、あるいは切断リンカー等を使用して細胞結合を容易にする部分の標識となりうる。適した放射能標識は32P, 35S, 3H および 14Cを含む;そして適した蛍光標識は、フルオレセイン、レゾルフィン、ローダミン、BODIPY(分子プローブ)およびテキサスレッドを含む;適した酵素はアルカリホスファターゼ、およびホースラディッシュペルオキシダーゼを含む。追加フルオロフォアは本文書に記載されており、概して当該技術分野で理解されている。他の共有結合部分はビオチン、抗体、あるいは抗体片、およびたんぱく質、例えばトランスフェリンおよびHIV感染Tatたんぱく質を含む。
【0120】
本文書で記述されて、そして当技術分野で認識されているように、オリゴマーは任意の好都合な結合で誘導体化される。例えば、副溝結合子、フルオロフォア、消光剤、およびアクリジンおよびソラーレンのような挿入剤は、例えばオリゴマーの5’―位末端、RNAの5’−位末端、あるいは、ピリミジンの5−位に組み込まれたOH, NH,COOHまたはSHのような、任意の有効な-OH あるいは -SHを介して、本発明のオリゴマーに結合しうる例えば、5位に -CH2CH2NH2, -CH2CH2CH2OH あるいは -CH2CH2CH2SHを含む誘導体化された化学式は、本発明に役立つ。ポリリシンあるいはリシンを含む結合は記述されたように合成されうり、オリゴマーの標的核酸配列への結合親和性をさらに高めうる(Lemaitre, M. ら, Proc Natl Acad Sci (1987) 84:648-652; Lemaitre, M. ら., Nucleosides and Nucleotides (1987) 6:311-315)。
【0121】
広範囲の置換は結合あるいは代替結合を介したバインドを含み接合されうる。オリゴマーのホスホジエステル結合-OH部分は、他のヌクレオモノマーへと追加結合を準備するため、あるいは結合置換基にバインドしうるため、標準保護基、あるいは結合基により保護されたリン酸基で置換できる。5'-末端OHはリン酸化されうる;3'-末端の 2'-OH あるいは OH置換基もまたリン酸化されうる。水酸基は、標準的な保護基を誘導体化することができる。
【0122】
本発明のオリゴマーは、切断可能リンカーを用いて細胞結合を促進する部分に共有結合的に誘導体化されうる。このような結合に使用されたリンカーはオリゴマー輸送作用因子複合体が細胞に侵入した後に現象したジスルフィド結合を含みうる。このタイプのジスルフィド含有リンカーは制御可能な半減期を有する。このようなリンカーはジスルフィド結合の酸化還元ポテンシャルのため、細胞内環境と比べて細胞外環境下では安定である。
【0123】
供与体あるいは受容体部位
消光剤
本発明の例示的な固体担体およびオリゴマーは、随意にリンカーを介して、共有結合してこれに付いた消光剤を含む。様々な実施形態において、消光剤は、化学式(II)に従った構造を有する。
【化16】

, R および R は置換あるいは非置換アリール、および置換あるいは非置換ヘテロアリールから独立に選択された部分である。記号X、Y、およびY’は反応性官能基および前記消光剤をLに共有結合する結合片から独立に選択された部分である。添え字fは0から4までの数字(すなわち、0,1,2,3、あるいは4)から選択された数字であり、包括的に、(fxs)が1より大きい時にY’基は同じあるいは異なる。添え字mは0から5までの数字(すなわち、0,1,2,3,4あるいは5)から選択された数字であり、包括的に、mが1より大きい時、X基は同じあるいは異なる。添え字nは0から6までの数字(すなわち、0,1,2,3,4,5あるいは6)から選択された数字であり、包括的に、(nxt)が1より大きいとき、Y基は同じあるいは異なる。添え字sは0から6までの数字(すなわち、0,1,2,3,4,5あるいは6)から選択された数字であり、包括的に、sが1より大きいとき前記R3基は同じあるいは異なる。添え字tは、1から6までの数字(すなわち1,2,3,4,5あるいは6)で、包括的に、tはtが1より大きいとき前記R2基は同じあるいは異なる、そしてtが1でsが0の時、R1、R2、およびこれら連結から選択された部分は、置換あるいは非置換多環式アリールおよび非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分である
【0124】
様々な実施形態において、消光時は化学式(III)に従った構造を有する。
【化17】

【0125】
本発明の固体担体およびオリゴマーはまた、R,R,およびRから選択された部分は、Rはアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールである化学式IVに従った構造を有した、化学式IIIに従った消光剤を含む。
【化18】

【0126】
様々な実施形態で使用される消光剤はxは1から10までの整数(すなわち1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)である化学式Vに従った構造を有する。
【化19】

【0127】
例示的な実施形態において、消光剤は、R,R,およびRは、−NR’R’、置換あるいは非置換アリール、窒素、置換あるいは非置換C−Cアルキル、および置換あるいは非置換C−Cアルコキシから独立して選択された部分である化学式VIに従った構造を有する。R‘及びR’‘はHおよび置換あるいは非置換C−Cアルキルから独立して選択される。nは0から1までの整数である。添え字aはaが1より大きい時、前記R基は同じあるいは異なるような0から4までの整数(すなわち0,1,2,3、あるいは4)である。添え字bは(vxb)が1より大きいとき、前記R基は同じあるいは異なるような0から4までの整数(0,1,2,3,あるいは4)である。cはcが1より大きいとき、前記R基は同じあるいは異なるような0から5までの整数(すなわち)である。そしてvはvが1より大きいとき、各bフェニル環におけるbの値は同じあるいは異なるような1から10までの整数(すなわち0,1,2,3,4,5,6,7,8、9、10)である。
【化20】

【0128】
様々な実施形態はR,R,およびRは、−NR’R’、置換あるいは非置換アリール、窒素、置換あるいは非置換C1−C6アルキル、および置換あるいは非置換C−Cアルコキシから独立して選択された部分である、化学式VIIの構造を有した消光剤を使用している。
【数1】

およびXは、C−CアルキルあるいはC−C置換アルキル、-OH, -COOH, -NR’R’’, -SH, -OP(OX3)(NR’R”)および前記消光剤をLに共有結合する結合片から独立して選択された部分である。R‘およびR”はH,置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルを含む群から独立して選択された部分である。
【0129】
特定の実施形態においては、本発明の化合物は、XおよびXはH,反応性官能基、および前記消光剤(Q)をLに共有結合する結合片から少なくともX,Xの1個は前記結合片を含む条件で独立して選択された部分である、
【化21】

から選択された一部である構造を有した消光剤を使用している。
【0130】
このように、本発明は
【化22】

から選択された要素を含む化学式Iに従った化合物を提供する。
【0131】
一技術が検討するように、上記構造のLはLおよびプロピン修飾塩基への結合で置換できる。
【0132】
本発明の化合物の1優位点は、広範囲のエネルギー供与体分子が消光官能固体担体およびオリゴマーとの結合に使用できる点である。広大なフルオロフォアの配列は等技術分野で知られている。例として、Cardullo ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 8790-8794 (1988); Dexter, D.L., J. of Chemical Physics 21: 836- 850 (1953); Hochstrasser ら、 Biophysical Chemistry 45: 133-141 (1992); Selvin, P., Methods in Enzymology 246: 300-334 (1995); Steinberg, I. Ann. Rev. Biochem., 40: 83- 114 (1971); Stryer, L. Ann. Rev. Biochem., 47: 819-846 (1978); Wang ら、 Tetrahedron Letters 31: 6493-6496 (1990); Wang ら., Anal. Chem. 67: 1197-1203 (1995)を参照せよ。
【0133】
本発明の消光剤との結合に使用できる例示的な供与体の、限定ではない表は、表1に提供されている。
【0134】
【表1】


【0135】
特定のプローブのための適切な供与体―受容体対を選択するための後述する参考文献で例示されるように、文献で得られる大量の実用的なガイダンスが存在する:Pesce ら., Eds., FLUORESCENCE SPECTROSCOPY (Marcel Dekker, New York, 1971); White ら., FLUORESCENCE ANALYSIS: A PRACTICAL APPROACH (Marcel Dekker, New York, 1970);等。文献はまた、蛍光および発色分子の包括的なリストおよび関連するレポーター−消光剤対の光学的特性を提供する参考文献を含む(例として、Berlman, HANDBOOK OF FLUORESCENCE SPECTRA OF AROMATIC MOLECULES, 2nd Edition (Academic Press, New York, 1971); Griffiths, COLOUR AND CONSTITUTION OF ORGANIC MOLECULES (Academic Press, New York, 1976); Bishop, Ed., INDICATORS (Pergamon Press, Oxford, 1972); Haugland, HANDBOOK OF FLUORESCENT PROBES AND RESEARCH CHEMICALS (Molecular Probes, Eugene, 1992) Pringsheim, FLUORESCENCE AND PHOSPHORESCENCE (Interscience Publishers, New York, 1949); 等を参照せよ)。さらに、核酸に添付できる共通反応基を介した共有結合のための誘導体レポーターおよび消光分子のために、後述する参考文献で例示されるように、文献には広大なガイダンスが存在する: Haugland (supra); Ullman ら., U.S. Pat. No. 3,996,345; Khanna ら、 米国特許第4,351,760号。それゆえ、特定の実用化のためのエネルギー伝達対を選択するため、およびこれら対の部分をプローブ分子、例えば、核酸、ペプチド、あるいは他の高分子等に結合するための当技術分野の技能の能力の範囲内である。
【0136】
概して、BHQの吸光帯は大幅に供与体の蛍光発光帯と重複することが望ましい。供与体(フルオロフォア)が供与体−受容体エネルギー伝達を使用したプローブの要素である場合は、供与体部位が励起された場合には供与体および受容体部位が供与体−受容体エネルギー伝達を示すように、本発明の供与体蛍光部位および消光剤(受容体)は好適に選択される。フルオロフォア−消光剤対を選択する際に検討されるべき一要因は、供与体−受容体間のエネルギー伝達である。好適には、供与体−受容体間のFRETの効率は少なくとも10%、好適には少なくとも50%、さらに好適には少なくとも80%である。 FRETの効率は簡単にここに記載された方法および当技術分野で知られている方法の両方を使用して実験的にテストすることができる。
【0137】
供与体−受容体対間のエネルギー伝達効率はまた、密接に会合したり、二量体化するための供与体および受容体基の能力を変更することによって調整することができる。供与体および受容体部位が知られている、または密接に会合するように決定づけられている場合、会合における増加あるいは減少は、供与体と受容体の間の、リンカー部分、あるいはプローブ自体の長さを調整することによって促進することができる。会合する供与体−受容体対の能力は、疎水性またはイオン性相互作用、またはプローブ構築の立体反発を調整することによって増加あるいは減少することができる。このように、供与体−受容体対の会合に関与する分子間相互作用は向上あるいは減衰させられる。従って、例えば、供与体−受容体対の会合は、例えば、全体的な負の電荷を有する供与体および全体的な正の電荷を有する受容体を利用して、増加させることができる。
【0138】
プローブに直接接着するフルオロフォアに加えて、フルオロフォアはまた、間接的な方法で付着させることができる。本実施形態において、リガンド分子(例えば、ビオチン)は一般的にプローブ種に共有結合する。そしてリガンドは、蛍光性化合物のように、または非蛍光性化合物の変換によって蛍光性化合物を生成する酵素のように、本質的に検出可能な、あるいは共有の信号システムに共有結合した、他の分子(例えば、ストレプトアビジン分子)に結合する。標識として関心のある有用な酵素は、例えば、として関心のある酵素、加水分解酵素、特にホスファターゼ、エステラーゼとグリコシダーゼ、加水分解酵素、ペプチダーゼまたはオキシダーゼ、特にペルオキシダーゼ等である。蛍光化合物は、上述のように、フルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロンなどを含む。使用できる多様な標識および信号生成システムの概説としては米国特許第4391904号を参照せよ。
【0139】
現在BHQとの結合に使用される優先的供与体は、例えば、フルオレセイン、シアニン染料およびローダミン染料を含むキサンテン染料を含む。これらの化合物の多くは好適な形態は、結合サイトあるいは拡散への付着の結合官能基として使用できるフェニル部分の置換基と広範囲に市販されている。優先される蛍光化合物のもう一つのグループは、アルファまたはベータ位置にアミノ基を有する、ナフチルアミンである。そのようなナフチルアミノ化合物の中に含まれるのは、1−ジメチルアミノナフチルー5−スルホン酸、1 - アニリノ- 8 -ナフタレンスルホン酸および、2-p-トルイジニル-6-ナフタレンスルホネートである。他の供与体は、3 - フェニル- 7 - イソシアネートクマリン、9―イソチオシアネートアクリジンおよびアクリジンオレンジのような、アクリジン、;N -(p−(2−ベンゾオキサゾリル)フェニル)マレイミド;ベンゾオキサジアゾール、スチルベン、ピレンなどを含む。
【0140】
説明をわかりやすくするために、以下の説明は、核酸にBHQsとフルオロフォアを取り付けることに焦点を当てる。核酸プローブへの焦点はBHQsを添付可能なプローブ分子の範囲を限定するものではない。当技術分野の技能はBHQsもまた小さい分子、タンパク質、ペプチド、合成高分子、固体担体等に標準的な合成化学を使うことで取り付けることができることを評価するだろう。
【0141】
プローブが核酸プローブである現在の優先される実施形態では、レポーター分子はフルオレセイン色素(FAM)である。フルオレセイン部分は、望ましくは拡散の3’―あるいは5’―末端に付着し、さらに内部サイトはまたアクセス可能であり、選択された目的のための有用性を有している。FAM誘導体がどちらの末端に付着しようと、BHQは一般的にその対掌体、あるいは拡散鎖の内部位置に付着する。FAM供与体は、好ましくは6−FAMアミダイトを使用して導入される。別の供与基はまた、好ましくは、供与体のアミダイト誘導体を使用して導入される。また、反応性官能基(例えば、イソチオシアネート、活性エステル等)を含む供与基は、核酸(例えば、ヘキシルアミン)に付着した範囲またはリンカーアーム上の反応性官能基との反応を介して、導入できる。
【0142】
さらに別の望ましい実施形態では、供与体部位は、誘導体の合成担体を用いて核酸の3‘−末端に接続可能である。例えばTAMRA(テトラメチルローダミンカルボキシル酸)はこのフルオロフォアの類似物 (Biosearch Technologies, Inc.)で誘導体化された固体担体を使用して核酸の3'-末端に接続する。
【0143】
核酸の小分子の結合に関した文献の充実した本文の視点から、核酸への供与体/受容体の接族の他の多くの方法は、当技術分野の技術者に明らかになるであろう。例えばホスホルアミダイト部分と誘導体色素の方法での固相合成の終了時にローダミントフルオレセイン色素は好都合に核酸の5‘−ヒドロキシルに接続する(例としてWoo et 、U.S. Pat. No. 5,231,191; and Hobbs, Jr., U.S. Pat. No. 4,997,928を参照せよ)。
【0144】
具体的には、後述する参考文献で例示されるように、多くのリンカー部分および核酸の5‘−あるいは3’−末端に基を接続する方法が存在する:Eckstein, editor, Nucleic acids and Analogues: A Practical Approach (IRL Press, Oxford, 1991); Zuckerman ら、 Nucleic Acids Research, 15: 5305-5321 (1987) (核酸の3‘−チオール基); Sharma ら、 Nucleic Acids Research, 19: 3019 (1991) (3’−スルフヒドリル基); Giusti ら、 PCR Methods and Applications, 2: 223-227 (1993) および Fungら、 米国特許第4757141号 (P.E. Biosystems, CA.で市販されているアミノリンク TM IIを介した 5‘−ホスホアミノ基) Stabinsky,米国特許第4739004号(3−アミノアルキルホスホリル基); Agrawal らTetrahedron Letters, 31: 1543-1546 (1990) (ホスホラミデート結合を介した接続); Sproat ら Nucleic Acids Research, 15: 4837 (1987) (5−メルカプト基) Nelson ら, Nucleic Acids Research, 17: 7187-7194 (1989) (3’−アミノ基),等。
【0145】
蛍光標識を検出する方法は当技術分野の技術者に広く知られている。それ故、例えば、蛍光標識は適切な光の波長でフルオロフォアを励起し、結果生じる蛍光を検出することによって検出できる。蛍光は写真フィルムのような方法、電荷結合素子(CCDs)などの電子検出器や光電子倍増管等の使用によって、視覚的に検出できる。同様に、酵素標識は酵素に適切な基質を提供し、結果生じる反応生成物を検出することによって、検出される。
【0146】
反応性官能基
本発明の固体担体およびオリゴマーの要素(例えば、リンカー、蛍光、消光剤、安定化部分)は、第1反応と第2反応性官能基によって形成される結合フラグメントを介して結合している。反応性官能基は、相補的に反応性であり、それらは反応した結果本文書で結合フラグメントと称されるオリゴマーの二つの成分の間に共有結合を形成する。化学式Iの固体担体を参照すると、Q、ZおよびXの前駆体上同様に、反応性官能基は、L、LおよびLの前駆体上に記載される。様々な例では、XとLは共有結合フラグメントを介して結合されている;LとZは結合フラグメントで結合している; LとQは結合フラグメントで結合しており、各結合フラグメントは本発明のオリゴマーの指名された部分の前駆体上の反応性官能基の反応で形成されている。結合フラグメントは化学式VIIとVIIIのオリゴマーと類似した基に存在する。
【0147】
本発明の固体担体、ホスホルアミダイトおよびオリゴマーの要素の前駆体に関しては、反応性官能基は、例えば、アルキル基またはヘテロアルキル、アリールまたはヘテロアリール核またはアリールあるいはヘテロアリール核の置換基など、これらの前駆体上の任意の位置に配置することができる。同様に、反応性官能基は、アルキルまたはヘテロアルキル鎖の任意の位置に配置される。多様な実施の形態では、反応性基がアルキル(またはヘテロアルキル)、または置換されたアルキル(またはヘテロアルキル)鎖に接続されている場合は、反応性基は、好ましくは鎖の末端位置に配置される。
【0148】
本発明を実施する上で有用な反応性基と反応のクラスは、一般に生体分子架橋化学の分野でよく知られているものである。本発明のオリゴマーの反応性前駆体と共に得ることができる、現在支持されている反応のクラスは、比較的穏やかな条件下で進行するものである。これらは、求核置換(例えば、アシル化物、活性エステルとアミンとアルコールの反応)、求電子置換(例えば、エナミン反応)、そして炭素 - 炭素および炭素 - ヘテロ原子多重結合への添加(例えば、ミハエル反応、ディールスアルダー付加)を、限定ではなく、含む。これらおよび他の有用な反応は、例えば、March, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, 1985; Hermanson, BIOCONJUGATE TECHNIQUES, Academic Press, San Diego, 1996; およびFeeney ら, MODIFICATION OF PROTEINS; Advances in Chemistry Series, Vol. 198, American Chemical Society, Washington, D.C., 1982.に記述されている。
【0149】
例として、本発明での使用する反応性官能基としては、オレフィン、アセチレン、アルコール、フェノール、エーテル、酸化物、ハロゲン化物、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、アミド、シアン酸、イソシアネート、チオシアン酸塩、イソチオシアネート、アミン、ヒドラジン、ヒドラゾンヒドラジド、ジアゾ、ジアゾニウム、ニトロ、ニトリル、メルカプタン、硫化物、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホン酸、スルフィン酸、アセタール、ケタール、無水物、硫酸塩、スルフェンアミノ酸イソニトリル、アミジン、イミド、イミダート、ニトロン、ヒドロキシルアミン、オキシム、ヒドロキサム酸チオヒドロキサム酸、アレン、オルトエステル、亜硫酸塩、エナミン、イナミン、尿素、擬性尿素、セミカルバジド、カルボジイミド、カルバメート、イミン、アジド、アゾ化合物、アゾキシ化合物、およびニトロソ化合物を、限定ではなく含む。反応性官能基はまた、生体架橋物生成に使用されるもの例えばN −ヒドロキシスクシンイミドエステル、マレイミドなどを含む。これら官能基それぞれの生成の方法は、当技術分野でよく知られており、その特定の目的への応用および改良は当技術分野の一技能能力内である(例として、Sandler and Karo, eds. ORGANIC FUNCTIONAL GROUP PREPARATIONS, Academic Press, San Diego, 1989を参照せよ)。
【0150】
有用な反応性官能基変換は、例として
(a)活性エステル(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N −ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル、チオエステル、p -ニトロフェニルエステル)、酸ハロゲン化物、アシルイミダゾール、アルケニル、アルキニルおよび芳香族エステルを、限定ではなく、を含む、多様な誘導体に容易に変換されるカルボキシ基
(b)エステル、エーテル、ハロゲン化物、アルデヒドなどに変換できるヒドロキシル基、
(c)それによってハロゲン原子のサイトで、新しいグループの共有結合をもたらす、例えば、アミン、カルボン酸アニオン、チオールアニオン、カルボアニオン、またはアルコキシドイオンなどの求核基で後で置換することができるハロアルキル基
(d)例えば、マレイミド基のようにDiels - Alder反応に参加できるジエノフィル基
(e)例えば、イミン、ヒドラゾンセミカルバゾンまたはオキシムのようなカルボニル誘導体の形成を介して、あるいは可能な、グリニャール付加あるいはアルキルリチウム付加のようなメカニズムを介して、後続の誘導体化が可能なアルデヒドまたはケトン基、
(f)例えば、スルホンアミドを形成するアミンとの次の反応のためのスルホニルハライド基
(g)例えば、ジスルフィドに変換できるあるいはアシル化合物と反応できる、チオール基
(h)例えば、アシル化、アルキル化、あるいは酸化、できるアミンあるいはスルフヒドリル基
(i)例えば環化、アシル化、ミハエル付加等を経ることができるアルケン
(j)例えば、アミン、ヒドロキシル化合物と反応することができるエポキシド
(k)核酸合成に有用なホスホルアミダイトおよびその他の標準的な官能基
を含む。
【0151】
官能性反応基は、本発明のオリゴマーの組立てに必要な反応に関与しないように、あるいは干渉するように、選択できる。また、反応性官能基は保護基の存在によって反応に関与することから保護できる。当技術分野の技術者は選択された反応条件の設定と干渉しないように、特定の官能基を保護する方法を理解しています。有用な保護基の例として、例として、Greene ら、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, John Wiley & Sons, New York, 1991を参照せよ。
【0152】
共有結合基
本発明のオリゴマーの一部に含まれているのは、オリゴマーおよび標的配列との間に少なくとも1個の共有結合をもたらすことができる反応性官能基の部分である。複数の共有結合もまた、そのような部分の多重度を提供することによって形成されうる。共有結合は、標的鎖の塩基残基であることが望ましいが、また、糖やリン酸など、標的の他の部分で生成されうる。架橋剤に影響する部分の反応性が二本鎖の標的の性質を決定する。優先される架橋部分はアシル化とアルキル化剤、そして、特に、鎖の標的位置との反応を可能にするため、特異性付与部分鎖に相対的に配置するもの含む。
【0153】
架橋部分は、オリゴマーの配列の類似ピリミジンまたはプリン残基として都合よく配置することができる。配置は、5'―あるいは/および3'末端、配列の内部位置、または上記の組み合わせになりうる。高い柔軟性を可能にするために末端の配置が優先される。類似部分は、また、ペプチド骨格に付着することができる。
【0154】
本発明に有用なアルキル化の例示はN,N−エタノシトシンおよび N,N−エタノアデニンを含む。
【0155】
塩基はプリンまたはピリミジンである必要はないことは明らかである;確かに反応性官能基が付着する部分は全く塩基および糖、リンカー、消光剤、安定化部分、フルオロフォア、あるいは本発明のオリゴマーのこれらのいくつかの要素の組み合わせである必要はない。本発明のオリゴマーのこれらのコンポーネントの組み合わせ。反応性官能基を付着する任意の方法は、配置が正しい限り、十分である。
【0156】
合成
本発明の固体担体、モノマー(例えばホスホルアミダイト)、およびオリゴマーおよびこれらの断片は、一般的に従来合成されてきた。当技術分野で知られており、本文書で記述されている合成方法は、適切に保護されたヌクレオモノマーを使用して、当技術分野で知られている他の塩基同様、本発明の塩基を有したオリゴマーの合成に使用されうる。オリゴマーの合成の方法は、例えばFroehler, B.ら Nucleic Acids Res. (1986) 14:5399-5467; Nucleic Acids Res. (1988) 16:4831-4839; Nucleosides and Nucleotides (1987) 6:287-291; Froehler, B., Tetrahedron Letters (1986) 27:5575-5578; Caruthers, M. H. in Oligodeoxynucleotides-Antisense Inhibitions of Gene Expression (1989), J. S. Cohen, editor, CRC Press, Boca Raton, p7-24; Reese, C. B.ら, Tetrahedron Letters (1985) 28:2245-2248.で見られる。メチルホスホンアミダイト化学を介したメチルホスホネート結合リンカーはまた、記述されてきた(Agrawal, S. らTetrahedron Letters (1987) 28:3539-3542; Klem, R. E., ら.,国際出願第WO92/07864号)。
【0157】
本発明の固体担体の例示的合成は図1、2、に上述されており、例は本文書に添付されている。
【0158】
例示的実施形態において、ヌクレオモノマーは標準的な合成条件と試薬を使用してオリゴマーまたは好都合な断片に直接組み込まれている。この方法によって作られた例示的結合は、リン酸、エチルチオメトン、メチルホスホネート、ホスホルアミダイト、ホスホロチオエート、炭酸塩、モルホリノカルバミン酸およびスルホン酸を含む。
【0159】
多様な実施の形態では、合成は、適切な前駆体から始まる短いシントン(ダイマー、トリマー等)の合成を含む。このアプローチは、N -メチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドラゾ、スルファミン酸、カルバメート、スルホン酸、アミドスルホン酸、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび炭酸を含む結合の合成に適しています。
【0160】
本発明のオリゴマーはアミダイト、トリエステルまたは水素ホスホン酸結合方法や条件を含む任意の適切な化学により合成することができる。オリゴマーは優先的にDMT,MMT,FMOC(9−フルオレニルメトキシカルボニル)、PACO(フェノキシアセチル)、TBDMS(t -ブチルジフェニルシリル)あるいはTMS(トリメチルシリル)のようなシリルエーテルで5’位で優先的に保護された適切な開始シントンから合成され、3’位で活性化されオリゴマーは、エステル、H−ホスホネート、β- シアノエチルホスホルアミダイト、TBDMSあるいはTMSあるいはt−ブチジフェニルのようなシリルエーテルである。また、阻害された5−ヨード―2’―デオキシウリジン、5−ヨード−2’−O−アルキルウリジン、5−ブロモ―2’―デオキシウリジン、5−トリフルオロメタンフルホン酸―2’―デオキシウリジン、5−ブロモ―2’―O―アルキルウリジン、あるいは阻害および保護された5−ヨード―2’―デオキシシチジン、5−ブロモ―2’―デオキシシチジン、5−トリフルオロメタンフルホン酸―2’―デオキシシチジン、5−ヨード―2’―O―アルキルシチジン5−ブロモ―2’―O―アルキルシチジンのような適切なウリジンまたはシチジン前駆体は、その後適切なシントンと長いオリゴマーを得るために誘導体化されるダイマー、トリマー、テトラマー、五量体以上シントンなどの短いオリゴマーに好都合に組み込まれうる。
【0161】
約4以上のヌクレオモノマー残基を含有するオリゴマーの例示的合成は、アミダイト、H −ホスホネートまたはトリ化学の使用に適したカップリング基を運ぶモノマー、ダイマー、またはトリマーなどのシントンを使用して行われる。シントンは、ホスホジエステル例えば、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、チオノメチルホスホネート、ジアルキルホスホルアミダート等)よりも、ホスホジエステル又はリン含有結合を介したオリゴマーの要素を結合するために使用することができる。
【0162】
他の非リン含有置換結合の合成は、当技術分野で知られているように適切な前駆体を使用して行うことができます
【0163】
目的とする核酸が合成されると、それは任意の存在する保護基を除去するため(60度、5h、濃アンモニア)、当技術分野で知られている方法によって、合成され、扱われる固体担体から優先的に切断される。塩基−官能性基が核酸に付着している実施形態において(TAMRA)、脱保護は優先的に、穏やかな条件(例えば、ブチルアミン:水1:3、8時間、70℃)が使用される。これらの条件下での脱保護は、を速な脱保護アミダイトの使用によって促進される。(例えば、dC−アセチル、dG−dmf)
【0164】
固体担体からの切断および脱保護に続いて、核酸はクロマトグラフィー、抽出、ゲル精製を含む当技術分野において知られている任意の方法で精製される。優先される実施形態では、核酸はHPLCを用いて精製される。濃度と単離された核酸の純度は、分光光度計で260 nmでの光学密度を測定することによって優先的に決定されます。
【0165】
本発明の分析とオリゴマープローブ
様々な実施形態において、本発明は1個以上の分析形式に使用されるオリゴマーを提供する。選択された実施形態において、オリゴマーは標的と会合あるいは解離したための検出可能な信号の生成に関与する。本発明のオリゴマープローブは任意の特定の分析形式での使用に限定されない。従って、以下の記述は本発明のオリゴマーが使用される例示的分析形式の説明を意図しており、オリゴマーが使用される分析形式を限定することを意図していない。
【0166】
分析
以下の記述は、一般的に本文書に記載される分析に関連する。本議論は、特定の優先的実施形態を参照することにより、本発明を説明することを意図しており、本発明の化合物が使用されるプローブと分析の種類の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の化合物を利用した他の分析形式は、当技術分野の技術者に明らかになるであろう。
【0167】
一般的に、例えば、核酸のような、標的分子の濃度を決定するためには、それは最初に、プローブと核酸リガンドの一定量が標的の量を変化させ接触している参照データを取得することが望ましい。各参照混合物の蛍光発光は、標的の濃度が、蛍光発光と比較されたグラフや表を得るために使用されている。例えば、a)ターゲットフリー核酸リガンドにハイブリダイズする;およびb)構造蛍光基およびBHQ標識のサイトである5'および3‘末端とステムループ構造を有するプローブは、このような基準データを取得しするために使用されうる。このようなプローブは、一定量のプローブと核酸リガンドの存在下で標的濃度が増大するにつれて蛍光発光が減少する、特有の発光プロファイルを提供する。そして、未知の量を有する試験混合物は、同量の第1に核酸リガンドおよび第2にプローブと接触し、蛍光発光が決定される。蛍光発光の値は、その後試験混合物中の標的の濃度を取得するための参照データと比較されます。
【0168】
多重分析
他の実施形態において、本発明の固体担体およびオリゴマーは、混合物中の1以上の種を検出するための多重分析で使用されるプローブおよび1個以上のプローブの成分として利用されている。
【0169】
本発明の固体担体またはオリゴマーに基づくプローブは、特に多重型の解析および分析を実行するのに有用である。例示的な多重分析では、2個以上の異なる種(あるいは1個または複数種の領域)が、各プローブが異なるフルオロフォアで標識された、2種以上のプローブを使用して検出される。供与体−受容体エネルギー伝達に依存して多重分析で使用される優先的種は、少なくとも2つの条件を満たす:フルオロフォア種は明るく、スペクトルが良好に分割される:そして、フルオロフォア種と消光剤間のエネルギー転送が効率的である。
【0170】
本発明の固体担体とオリゴマーは、複数のクエンチャー構造が分析で使用されている多重分析の設計を可能にする。本発明の固体担体またはオリゴマーを使用した多数の異なる多重分析は、当技術分野の技術者に明らかになるであろう。一例示的分析では、少なくとも2個の別個の消光剤の各々が、1個以上の同一のフルオロフォアに由来するエネルギーを消光するために使用される。また、各別個の消光が、消光剤が“マッチする”別個のフルオロフォア由来の消光として分析は実行される。フルオロフォアは消光剤や異なる分子に対するのと同様同分子に結合しうる。さらに、消光剤およびフルオロフォアと同様に、特定の分析系で使用するキャリア分子は、同一または異なることがある。
【0171】
上記の混合物に加えて、本発明はまた、検出または特定の分子種を定量化するための方法を提供する。方法は、(a)本発明の固体担体またはオリゴマーを含む混合物と種を接触させる;および(b)得られた混合物の1個または複数の要素の蛍光特性の変化を検出し、それにより分子種の検出や定量化を行う。を含む。
【0172】
供与体−受容体エネルギー転送を使用した、2個以上のプローブの同時使用は、当該技術分野で知られている。例えば、異なるシーケンスの特異性を有する核酸プローブを使用した多重分析は記載されている。蛍光プローブは、特定の変異に対し個々がホモ野生型、ホモ接合性変異体またはヘテロ接合であるかどうかを判断するために使用されている。例えば、野生型配列を認識する一消光フルオレセイン分子指標および変異対立遺伝子を認識する別のローダミン消光分子指標を使用することで、β−ケモカイン受容体の遺伝子型個体が可能である(Kostrikis ら. Science 279:1228-1229 (1998))。フルオレセイン信号のみの存在は、個体は野生型であることを意味し、ローダミン信号の存在は、個体はホモ接合体変異だということ意味するのみである。ローダミンとフルオレセイン信号両方の存在は、ヘテロ接合体に特徴的である。Tyagiら Nature Biotechnology 16: 49-53 (1998)) は遺伝子差別のための4つの異なる標識された分子指標の同時利用を記述しており、Leeら、 BioTechniques 27: 342-349 (1999) は6PCR生成物の7色均一な検出を記述している。
【0173】
本発明の消光剤は、任意の種、例えば、全細胞、ウイルス、タンパク質(例えば、酵素、抗体、受容体)、糖タンパク質、リポタンパク質、細胞内の粒子、生物(例えば、サルモネラ)、核酸(その例えば、DNA、RNA、および類似体)、多糖類、リポ多糖、脂質、脂肪酸、非生体高分子と低分子(例えば、毒素、薬剤、殺虫剤、代謝、ホルモン、アルカロイド、ステロイド)を含む、を検出および/または実質的にすべての種を定量化するため多重分析で使用されうる。
【0174】
本発明の固体担体およびオリゴマーは有用な核酸プローブであり、例えば5’―ヌクレアーゼ分析、鎖置換増幅(SDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ローリングサークル増幅(RCA)を、液相または固相(例えば、配列)分析の標的の直接検出同様含む多様なDNA増幅/定量化方略における検出作用因子の要素として使用できる。また、固体担体およびオリゴマーは、例えば、分子指標から選択された形式、スコーピオンプローブTM、サンライズプローブTM、立体アシストプローブ、発光プローブ、インベーダー検出プローブおよび及びTaqManTMプローブを含む、実質的に任意の形式のプローブで使用されることができる。例として、Cardullo, R.ら., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85:8790-8794 (1988); Dexter, D.L., J. Chem. Physics, 21:836-850 (1953); Hochstrasser, R.A., ら, Biophysical Chemistry, 45:133-141 (1992) ; Selvin, P., Methods in Enzymology, 246:300-334 (1995); Steinberg, I., Ann. Rev. Biochem., 40:83-114 (1971); Stryer, L., Ann. Rev. Biochem., 47:819-846 (1978); Wang, G.ら, Tetrahedron Letters, 31:6493-6496 (1990); Wang, Y.ら、 Anal. Chem., 67:1197-1203 (1995); Debouck, C., ら, nature geneticsの補足, 21:48-50 (1999); Rehman, F.N.ら, Nucleic Acids Research, 27:649-655 (1999); Cooper, J.P.ら., Biochemistry, 29:9261-9268 (1990); Gibson, E.M.ら, Genome Methods, 6:995-1001 (1996); Hochstrasser, R.A.ら, Biophysical Chemistry, 45:133-141 (1992); Holland, P.M.ら., Proc Natl. Acad. Sci USA, 88:7276-7289 (1991); Lee, L.G.ら., Nucleic Acids Rsch., 21:3761-3766 (1993); Livak, K.J.ら., PCR Methods and Applications, Cold Spring Harbor Press (1995); Vamosi, G.ら., Biophysical Journal, 71:972-994 (1996); Wittwer, C.T.ら., Biotechniques, 22:176-181 (1997); Wittwer, C.T.,ら Biotechniques, 22:130-38 (1997); Giesendorf, B.A.J.ら., Clinical Chemistry, 44:482-486 (1998); Kostrikis, L.G.ら., Science, 279:1228-1229 (1998); Matsuo, T., Biochemica et Biophysica Acta, 1379:178-184 (1998); Piatek, A.S.ら., Nature Biotechnology, 16:359-363 (1998); Schofield, P., ら., Appl. Environ. Microbiology, 63:1143-1147 (1997); Tyagi S.,ら., Nature Biotechnology, 16:49-53 (1998); Tyagi, S.ら, Nature Biotechnology, 14:303-308 (1996); Nazarenko, I.A.ら., Nucleic Acids Research, 25:2516-2521 (1997); Uehara, H.ら., Biotechniques, 26:552-558 (1999); D. Whitcombeら., Nature Biotechnology, 17:804-807 (1999); Lyamichev, V.ら., Nature Biotechnology, 17:292 (1999); Daubendiekら., Nature Biotechnology, 15:273-277 (1997); Lizardi, P.M. ら., Nature Genetics, 19:225-232 (1998); Walker, G. ら., Nucleic Acids Res., 20:1691-1696 (1992); Walker, G.T.ら., Clinical Chemistry, 42:9-13 (1996); および Compton, J., Nature, 350:91-92 (1991).を参照せよ。
【0175】
したがって、本発明は、核酸の標的配列を検出するための方法を提供している。方法は:(a)標的配列を検出する核酸(例えば、本発明のオリゴマー)と接触する(b):標的配列に標的結合配列をハイブリダイズして、検出核酸の立体構造を変更し、蛍光パラメータの変化を引き起こす;および(c)蛍光パラメータの変化を検出し、核酸標的配列を検出する:を含む。
【0176】
本文書で記載される方法で、他に記述のない限り、優先される検出核酸は一本鎖標的結合配列を含む。結合配列は、:i)フルオロフォア、およびii)消光剤、およびiii)安定化部分、に結合している。さらに、相補的な配列へのハイブリダイゼーションより前に、検出核酸は蛍光体が励起される時フルオロフォアと消光剤間で供与体−受容のエネルギー転送を可能にする構造であることが望ましい。さらに、本セクションで説明する各方法において、蛍光の変化は、標的配列の存在の表れとして検出される。蛍光の変化は好適にはリアルタイムで検出される。
【0177】
現在優先される核酸プローブは、プローブが機能を果たすため核酸が二次構造をとる必要はない。この方法では、そして他に記述のない限り、本セクションで記述される他の方法では、検出する核酸は実質的に任意の分子内で関連している二次構造を担うが、この構造は好ましくは、ヘアピン、ステムループ構造、シュードノット、三重らせんおよび立体支援構造から選択された部分である。さらに、分子内塩基対の二次構造は、好ましくは、標的結合配列の一部を含む。
【0178】
別の態様において、本発明は標的配列の増幅を検出するための方法を提供する。方法は下記のステップを含む増幅反応の使用を含む:(a)標的配列と検出核酸とのハイブリダイズする。検出核酸は、一本鎖標的結合配列と標的結合配列に分子内結合した二次構造5'を含む。検出配列の少なくとも一部は標的配列へのハイブリダイゼーションが可能な一本鎖尾部を形成。(b)ポリメラーゼを用いて標的配列にハイブリダイズした検出核酸を伸長して検出核酸伸長産物を生成し、検出核酸伸長産物を標的配列から分離する;(c)検出核酸伸長産物にプライマーをハイブリダイズし、ポリメラーゼとプライマーを伸長することにより、分子内結合している二次構造を線形化し、蛍光パラメータの変化を生成;および(d)蛍光パラメータの変化を検出することで、標的配列を検出する。
【0179】
さらに別の態様において、本発明は、第1の核酸と第2の核酸がハイブリダイズするかどうかを確認する方法を提供する。この方法では、本発明に従って第1の核酸は、オリゴマー(溶液中または固体担体に接続されている)である。方法は:(a)第1の核酸を第2の核酸に接触させる;(b)第1の核酸、第二の核酸およびそれらの組み合わせから選ばれた部分の蛍光特性の変化を検出し、それによってかハイブリダイゼーションが発生したかどうかを確認する、を含む。
【0180】
様々な実施形態において、本発明は、核酸標的配列の多型を検出するプローブおよび使用方法を提供している。多型は、集団における2個以上の遺伝的に決定された代替シーケンスまたは対立遺伝子の発生を意味する。多型マーカーまたはサイトは、分岐が発生した遺伝子座である。優先されるマーカーは、少なくとも二つの対立遺伝子を有し、それぞれ選択された集団の1%を超える頻度、そしてより好ましくは10%以上あるいは20%で発生する。多遺伝子座は、1個の塩基対より小さい可能性がある。多型マーカーは制限断片長多型、多数の縦列反復(VNTR‘s)、可変領域、ミニサテライト、ジヌクレオチド反復、トリヌクレオチド反復、テトラヌクレオチド反復、単純配列反復、そしてAluなどの挿入要素を含む。第1に識別された対立遺伝子形は、参照の形式で任意に指定されており、他の対立遺伝子形は代替または変異体の対立遺伝子形として指定されている。選択された集団の中で最も頻繁に発生する対立遺伝子形式は、しばしば野生型と呼ばれる。二倍体生物は対立遺伝子フォームにホモ接合体またはヘテロ接合体の可能性がある。ニ対立遺伝子多型は2つの形を有する。三対立遺伝子多型は3つの形を有する。
【0181】
例示的な実施形態では、本発明のプローブは、一ヌクレオチド多型を検出するために利用されている。単一ヌクレオチド多型は、対立遺伝子配列間の変動のサイトである、単一ヌクレオチドで占領された多型サイトで発生する。サイトは通常、対立遺伝子の高度に保存された配列(例えば、集団の100分の1または1000分の1の部分が異なるシーケンス)が先行し、続く。単一ヌクレオチド多型は、通常多型部位サイトで別のヌクレオチドと1個のヌクレオチドの置換に従って発生する。遷移は、一プリンの他のプリンによる、一ピリミジンの他のピリミジンによる代替である。プリンまたは別のピリミジンずつピリミジンの代替品です。塩基転換は、プリンのピリミジンによる代替、またはその逆である。単一ヌクレオチド多型は、また、ヌクレオチドの欠失または参照対立遺伝子へのヌクレオチド相対物の相対的な挿入から生じる可能性がある。
【0182】
本発明の消光剤とフルオロフォアの両方を持つオリゴマーは使用されうる、あるいは、代わりに、エネルギー伝達対(例えば消光剤あるいはフルオロフォア)の単一部分に1個以上の核酸が単独に標識されうる。消光剤で単独標識された核酸がプローブであるとき、第1および第2核酸間の相互作用は消光剤と核酸間の相互作用、あるいは、より好ましくは、第2の核酸に付着したフルオロフォアの蛍光の消光剤の消光を観察することによって検出できる。
【0183】
核酸増幅、多型、および検出と定量化を調べるために設計されたプローブでの一般的な実用性に加えて、現在の固体担体およびオリゴマーは、現在知られている、あるいは後に発見される、実質的に任意の核酸プローブ形式に使用することができる。例えば、本発明の固体担体およびオリゴマーは、TaqManTMプローブ(Held ら., Genome Res. 6: 986-994 (1996), Holland ら, Proc. Nat. Acad. Sci. USA 88: 7276-7280 (1991), Lee ら, Nucleic Acids Res. 21: 3761-3766 (1993))の、分子指標(Tyagi ら, Nature Biotechnology 14:303-308 (1996), Jayasena ら,1999年11月23日に公開された米国特許第5989823号、)、スコーピオンプローブ(Whitcomb ら., Nature Biotechnology 17: 804-807 (1999)), サンライズプローブ (Nazarenko ら., Nucleic Acids Res. 25: 2516-2521 (1997)), 立体構造支援プローブ (Cook, R., 1999年6月9日に出願された、同時係属および同一出願人による米国特許出願2007/0059752)、ペプチド核酸 (PNA)に基づいた点灯プローブ(Kubista ら., WO 97/45539, December 1997)、二重鎖特異的DNA色素s (Higuchi ら., Bio/Technology 10: 413-417 (1992), Wittwer ら., BioTechniques 22: 130-138 (1997))等のようなプローブのモチーフに組み込むことができる本発明の消光剤が使用されうるこれらおよび他のプローブモチーフはNONISOTOPIC DNA PROBE TECHNIQUES, Academic Press, Inc. 1992.に批評されている。
【0184】
本発明のプローブで使用するためのオリゴマーは、任意の適切なサイズを取りうり、また、好ましくは約10〜約100ヌクレオチド、より好ましくは約10〜約80ヌクレオチド、より好ましくはさらに、約20から約40ヌクレオチドの範囲内である。二重標識(フルオロフォア−消光剤)プローブでは、供与体の部分は、消光剤から少なくとも約6、好ましくは少なくとも約8、好ましくは少なくとも約10ヌクレオチド、そしてさらに好ましくは少なくとも約15ヌクレオチドで分離される。様々な実施形態では供与体部分も好ましくはプローブの3’ −または5’−末端ヌクレオチドに付着している。消光剤部分はまた、好ましくはプローブの3’−または5’−末端ヌクレオチドに付着している。さらに好ましくは、供与体および受容体部分は、内部位置が有用である一方で、それぞれ、プローブの3’−及び5’−または5’−及び3’−末端ヌクレオチドに付着している。
【0185】
本発明の核酸プローブの長さおよび正確な配列は結合する標的ポリヌクレオチドに部分的に依存する。結合位置および長さは特定の実施形態のため適切なアニーリングおよび溶融特性を達成するために変化させることができる。そのようなデザインの選択肢を作るための誘導は多くの技術認識参考文献で見られる。
【0186】
いくつかの実施形態において、核酸プローブの3‘末端ヌクレオチドが阻害されるあるいは核酸ポリメラーゼにより拡張不可能な状態にされる。このような阻害は、直接またはリンカー部分による、核酸プローブの末端の3’−位置への供与体あるいは受容体の添付によって好都合に行われる。
【0187】
核酸は、そのDNAやRNAまたはキメラ混合物または誘導体またはそれらの改変版を含むことができる。プローブと標的核酸の両方は、一本鎖、二本鎖、三本鎖として存在することができる、さらに、核酸は、放射性標識、副溝結合子、挿入作用因子、アセチレン化不飽和炭化水素、フルオアルキル基、供与体および/あるいは受容体基等のような他の基と塩基部分、糖部分、またはリン酸骨格で修飾することができる。
【0188】
本発明のオリゴマーは、離散的な配列であるプライマーとして、またはランダム配列を有したプライマーとして有用である。ランダム配列プライマーの長さは一般に約6または7ヌクレオモノマー である。このようなプライマーは、様々な核酸増幅プロトコル法(PCR、リガーゼ連鎖反応など)やクローニングのプロトコルで使用することができる。本発明の5 −置換は一般的にプライマーとして機能するオリゴマーの能力を阻害することはない。3’末端残基、オリゴマーRNase Hを無力化し、またはヌクレアーゼを安定にする他の修飾以外のサイトで2‘ −修飾を有する本発明のオリゴマーは有利に、細胞抽出物またはヌクレアーゼを含む他の溶液中のRNAあるいはDNA配列プローブまたはプライマーとして使用されうる。したがって、オリゴマーは、標的核酸を含む試料とオリゴマーを混合し、続いて標的核酸とオリゴマーのハイブリダイゼーションし、PCR、LCRまたは他の適当な方法により、標的核酸を増幅することによって、試料中の核酸を増幅するためのプロトコルで使用することができる。
【0189】
EDTA、DTPA、または1,2 - ジアミノシクロヘキサン酢酸の類似体などのキレート剤、誘導体化されたオリゴマーは記載されたような多様なin vitro診断分析で使用することができる(米国特許第4772548号、4707440号及び4707352号)。また、本発明のオリゴマーは5- (3 - ヨードアセトアミドプロパ - 1 -イル)-2' - デオキシウリジン、5- (3 - (4 -ブロモブチルアミド)プロパ-1 - イル)-2'−デオキシウリジンのような架橋剤で誘導体化することができ、記載された様々な分析方法やキットで使用できる(国際公開第WO 90/14353号)。
【0190】
上記の用途に加えて、遺伝子発現を抑制するオリゴマーの能力は任意の適当な方法によって対象の細胞または組み換えシステムの発現レベルを測定することによってin vitroの系において検証することができる(Graessmann, M., ら., Nucleic Acids Res. (1991) 19:53-59)。
【0191】
本発明のオリゴマーと標的核酸分子間のハイブリダイゼーションを支持する条件は、当技術分野の技術者によって経験的に決定することができ、最適な培養温度、塩濃度、長さ、およびオリゴヌクレオチド類似物プローブの塩基組成、およびオリゴマーおよび試料の核酸分子の濃度を含みうる。ハイブリダイゼーションは、少なくとも1ミリモラーのマグネシウムの存在下で、6.0以上のpHで、行われることが望ましい。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーションより前に試料中の核酸分子を一本鎖にするよう試料を処理することが必要あるいは望ましい。このような処理の例は、塩基による処理(中和が続くことが望ましい)、高温でのインキュベーション、あるいはヌクレアーゼによる処理を限定ではなく、含む。
【0192】
加えて、核酸ハイブリダイゼーションの塩依存性は、主にハイブリダイズオリゴヌクレオチド類似物の骨格の電荷密度によって決定されるため、HypNA−pPNAオリゴマーあるいは本発明のSerNA−pPNAオリゴマー中のpPNAモノマーの比率を高めることは、ハイブリダイゼーションの塩依存性を高めることができる。これは、いくつかの態様で、例えば、塩条件を変化することによってハイブリダイゼーションの厳密さを増加すること、あるいは塩濃度を減少させるによってハイブリッド核酸を除去することができることが望ましい、本発明の方法を促進するように使用することができる。さらに本発明の他の態様では、非常に低塩中で本発明のオリゴヌクレオチド類似物の核酸に対する高い親和性結合を有することが望ましい。この場合において、本発明のオリゴヌクレオチド類似物中でpPNAモノマーに対するHypNAの比率を1:1に近く維持することが有利である。
【0193】
標的核酸分子に結合する本発明のオリゴマーの高い特異度は、実行者が少なくとも一個以上のオリゴマーの一部と完全に相補的な配列の伸縮を含む核酸配列と実質的に相補的な配列内に少数の非相補的塩基を含む配列の伸縮を含む標的核酸分子の間の区別を支持することができるハイブリダイゼーション条件を選択することを可能にする。例えば、ハイブリダイゼーションや洗浄の温度は、本発明のオリゴマーと配列の伸縮に沿って完全に相補的な標的核酸分子安定なハイブリッドを可能にするが、本発明のオリゴマーと、相補的配列の伸縮に沿った1あるいは2個の塩基ミスマッチを含む、完全に相補的ではない核酸分子間のハイブリッドの分離を促進するように選択することができる。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の温度の選択は、少なくとも部分的に、塩濃度、オリゴマーと標的核酸分子の濃度、標的核酸分子に対するオリゴマーの相対的な割合、ハイブリダイズされるオリゴマーの長さ、オリゴマーおよび標的核酸分子の塩基組成、オリゴヌクレオチド類似分子のモノマー組成、などの他の条件に、依存性となりうる。加えて、完全に相補的な分子のハイブリッドの安定に有利に働き、オリゴマーと1個または複数の塩基が一致していない標的核酸分子間の安定なハイブリッドを冷遇する条件を選択する場合、追加の条件は、ハイブリダイズするオリゴヌクレオチド類似体の長さ、オリゴマーおよび標的核酸の分子間相補性配列の伸縮の長さ、相補性の配列の伸縮内の非相補的塩基数、ミスマッチ塩基の同一性、ミスマッチ塩基の近傍の塩基の同一性、そして相補性のストレッチに沿った任意のミスマッチ塩基の相対的な位置を限定ではなく含んで、考慮に入れることができ、望ましい場合、変更される(例として例20,27,28、および29を参照せよ)。核酸ハイブリダイゼーションの技術分野の技術者は、本発明のオリゴマーを標的核酸分子へのハイブリダイゼーションに使用するにあたり、特定のアプリケーションに依存した、ハイブリダイゼーションおよび洗浄の有利な条件を決定できるようになるだろう。“有利な条件”は、1個以上のミスマッチを含むものを含む、少なくとも一部、実質的に相補的である、オリゴマーおよび標的核酸分子間の安定なハイブリッドを優遇するものとなりうる。
【0194】
“有利な条件”は、1個以上のミスマッチを含むものを含む、少なくとも一部、完全に相補的であるオリゴマーおよび標的核酸分子間の安定なハイブリッドを優遇し、完全に相補的ではない分子間のハイブリッドを冷遇するあるいは不安定化するものとなりうる。
【0195】
本文書で開示されているような方法を使用することにより、異なる配列の標的核酸分子にハイブリダイズした本発明のオリゴマーの融点は決定でき、与えられたアプリケーションに有利な条件の決定に使用できる。有利なハイブリダイゼーション条件を、例えば、標的核酸分子をオリゴマーに固体担体に付着したハイブリダイズし、ハイブリダイズした複合体を検出することによって実験的に決定することもまた可能である。
【0196】
固体担体あるいは本発明のオリゴマープローブに結合した標的核酸分子は好都合かつ効率的に調査集団の非結合核酸分子から、オリゴマープローブの固体担体への直接あるいは間接的な付着によって分離することができる。固体担体はオリゴマープローブに結合していない核酸分子を除去するために高い厳密性で洗浄されうる。いずれにせよ、固体担体へのオリゴマープローブの付着は本発明の必要条件ではない。例えば、幾つかのアプリケーションにおいて、結合あるいは非結合核酸分子はマトリックスを介した遠心分離あるいは相分離、あるいは幾つかは随意にオリゴマープローブに組み込まれた化学基により促進される他の分離形式(例えば、沈殿差)により分離することができる(例として、Nieらに2000年5月9日に公開された米国特許第6060242号を参照せよ)。
【0197】
核酸捕捉プローブ
一実施形態では、消光剤と安定化部分を含む固定化された核酸は、捕捉プローブとして使用される。核酸プローブは、例えば、プローブの3' -または5' -末端ヌクレオチドの固体担体への付着により、固体担体に直接付着することができる。さらに好ましくは、また一方、プローブは、リンカー(上記)によって固体担体に取り付けられている。リンカーは、固体担体からプローブを遠ざけるのに役立つ。リンカーは、最も好ましくは約5から約30原子の長さ、より好ましくは約10から約50原子の長さである。
【0198】
様々な実施形態において、固体担体はまた、オリゴマー(プローブ)を準備する合成担体として使用される。固体担体と核酸の第1の3’−ユニット間のリンカーの長さおよび化学的安定性は効率的な合成および担体結合核酸のハイブリダイゼーションに重要な役割を果たす。リンカーアームは、自動合成中に高収率(>97%)が得られるように十分に長いことが望ましい。リンカーの必要な長さは、使用される特定の固体担体に依存する。例えば、6原子のリンカーは、高架橋ポリスチレンが固体担体として使用される場合、核酸の自動合成中に>97%の収率を得るのに一般的に十分である。リンカーアームは、CPGが固体担体として使用される場合、自動合成中に高収率(>97%)を得るために少なくとも20原子であることが望ましい。
【0199】
固体担体に固定されたプローブのハイブリダイゼーションは、一般に、プローブが固体担体から少なくとも30原子、より好ましくは少なくとも50原子分離されている必要がある。この分離を達成するために、リンカーは、通常、リンカーと3’−末端の間に位置するスペーサーを含む。核酸合成のために、リンカーアームは、通常、固体担体から核酸を解放するための基本的な試薬で切断できるエステル結合によって、3’末端の3’−OHに付着している
【0200】
固体担体に核酸プローブを付着するのに使用される多様なリンカーは当技術分野で知られている。リンカーは、固体担体に付着しているプローブへの標的配列のハイブリダイゼーションを大幅に阻害しない任意の化合物で形成される。リンカーは、例えば、自動合成によってリンカーに容易に追加されるホモポリマー核酸で形成される。また、官能ポリエチレングリコールなどのポリマーは、リンカーとして使用できる。そのようなポリマーは、標的核酸へのプローブのハイブリダイゼーションを大幅に阻害しないため、現在、ホモポリマー核酸よりも優先されている。ポリエチレングリコールは、市販されており、有機および水性媒体に溶解し、官能化が容易であり、そして核酸合成および合成後の条件下で完全に安定であるため、特に望ましい。
【0201】
固体担体、リンカーおよびプローブ間の結合片は、高温での基本条件下で、合成および塩基保護基の除去の間、切断されないことが望ましい。これらの結合は、一方、多様な条件下で切断可能である基から選択されうる。現在優先される結合の例は、カルバメート、エステル、アミド結合を含む。
【0202】
試料中の核酸の検出
本発明の固体担体およびオリゴマーは、核酸の検出に使用することが可能である。このような検出方法は、試料の提供、核酸分子オリゴマーのハイブリダイゼーションを可能にする条件下での試薬と少なくとも1個の本発明のオリゴヌクレオシド類似物との接触、そして1個または複数の本発明のオリゴマーにハイブリダイズした試料の1個または複数の核酸分子の検出を含む。
【0203】
試料は、任意の源から得られる、有機体あるいは同じまたは別の種からの有機体のグループからの試料のような生物学的試料でありうる。生物学的サンプルでは、体液、例えば血液サンプル、血清サンプル、リンパサンプル、骨髄サンプル、腹水、胸水、骨盤洗浄液、眼液、尿、精液、唾液、または唾液などの試料でありうる。生物学的サンプルはまた、鼻、喉、皮膚や生殖器スワブから抽出され、または糞便材料抽出物である。生物学的サンプルには、臓器や組織、腫瘍などのサンプルすることができる。生物学的サンプルはまた、細胞株と原核生物と真核細胞の両方の初代培養の両方を含む、培養細胞のサンプルである。
【0204】
試料は、水の集合体から、または土壌から、あるいは食品、飲料、または水源から、工業用ソース、職場領域、公共エリア、またはリビングエリアのような環境から得られる。例えば土壌や食品サンプルから抽出された液体のように、試料は、抽出物でありうる。試料は、洗浄や浸漬、またはツールなどの物品、衣料品、工芸品、またはその他の材料のような物品から、標本の懸濁で作られた溶液でありうる。
【0205】
試料は未処理あるいは処理された試料でありうる;処理は、サンプルの分析を容易にするため、試料の成分の純度、濃度、または近接性を増加する手順を含みうる。非限定的な例としては、処理は、試料の体積を減少する、試料の成分を除去あるいは分離する、試料または試料の1個または複数の成分を可溶化する、または試料の成分を分裂、修飾、露光、リリース、あるいは分離する手順を含みうる。そのような手順の非限定的な例は遠心分離、沈殿、ろ過、均質化、細胞溶解、抗体の結合、細胞分離等である。例えば、本発明のいくつかの優先的実施形態では、試料は赤血球除去によって、濃縮によって、1個以上のウィルス(例えば、白血球細胞や病原性細胞)の種類の選択によって、あるいは細胞溶解等によって、少なくとも部分的に処理された血液サンプルである。
【0206】
例示的試料は少なくとも部分的に生成された核酸分子の溶液を含む。核酸分子は、単一のソースまたは複数のソースから得られ、DNA、RNA、またはその両方を含むことができる。例えば、核酸分子の溶液は、例えば、細胞溶解、濃縮、抽出、沈殿、核酸抽出(例えばポリA RNAの抽出やAluの要素を含むDNA配列の抽出のような)、あるいは1個または複数の酵素処理の任意の手順に従った試料となりうる。試料はまた、合成核酸分子を含む溶液となりうる。
【0207】
本発明のオリゴマーまたは固体担体は、本文書で開示される任意のオリゴマー化学式、あるいは、本文書に開示されるモノマー、ダイマー、または非核酸成分(例えば、リンカー、フルオロフォア、消光剤、安定化部分)を含む任意のオリゴマーとなりうる。本発明の方法で使用されるオリゴヌクレオチド類似物は、任意の長さおよび任意の塩基組成となりうり、そして1個または複数の核酸部分、ペプチド、タンパク質、脂質、炭水化物、ステロイド、その他の生化学的および化学的部分を含むことができる。本発明のオリゴヌクレオチド類似物は、溶液中または固体担体に結合して提供されうる。本発明のいくつかの優先的実施形態では、オリゴマーは、HypNAとpPNA残基を含み、約2:1から約1:3までの比でHypNAとpPNA残基を含むことができる。より好ましくは、本発明の方法で使用されるオリゴマーは、HypNAのpPNA残基に対する約1:1から約1:2の比率を含む。
【0208】
結合された核酸の検出方法は、よく当技術分野で知られており、そして個体数の検出の核酸分子に付着したあるいは組み込まれた、またはハイブリダイズした標的核酸分子あるいはハイブリダイズされた標的核酸分子複合体に結合するあるいは組み込まれる、検出可能な標識の使用を含みうる。核酸分子の検出可能な標識は、当技術分野でよく知られており、フルオロフォア(本文書で前述されたものを含む)、放射性同位元素、質量変化化学基、信号生成分子によって検出することができるビオチンなどの特異的結合部分等のような蛍光分子を含む。例えば、信号オリゴマーを使用したサンドイッチハイブリダイゼーションが検出に使用される、または検出がオリゴマー/標的核酸分子複合体を認識する抗体のような特異的結合部分を使用して検出が実行される場合、検出可能なラベルはまた、本発明のオリゴマーに組み込まれ、付着しうる。固体担体は検出可能の標識の存在を決定し、それによって本発明のように標的核酸分子の固体担体上に固定化されたオリゴマーへの結合決定するため、スキャンされる、フィルムに露光される、視覚的に検査される、等。
【0209】
キット
本発明の一態様は、上述のように、本発明のオリゴマーを使用した分析および本発明の固体担体を使用した合成の実践を促進するキットの構築である。本発明のキットは、通常本発明の固体担体およびオリゴマーを含み、結合の生成に有用な化学反応種として示される、あるいはオリゴマーが特異的結合対の部分である完全なオリゴマーとして示される。キットには、必要に応じ、さらに、通常、水溶液として存在する、1個以上の緩衝剤から構成されています。本発明のキットは、さらに、追加検出試薬、もたらされる標識物質を浄化するための浄化媒体、発光基準、酵素、酵素阻害剤、有機溶剤、または本発明の分析を実施するための取扱説明書を含む。キットのその他の形式は、当技術分野の技術者に明らかになり、本発明の範囲内にある。
【0210】
要約の方法で、例示的実施形態の中で、本発明は提供する;
【化23】

化学式Iに従った構造を有する化合物で、Xはフルオロアルキル、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールから選択された部分である固定化部分である。L、L、L,およびLは置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから独立して選択されたリンカ―である。YはCRおよびNから選択された一部で、RはH,置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから選択された部分である。Zは、固体担体、ORおよびNRb’から選択された部分で、RおよびRb’はH,置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルから独立して選択された部分である。Qは、
(a)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも3残基で、第1前記残基は第1環外ジアゾ結合を介し第2残基に共有結合しており、前記第1残基および前記第2残基から選択された部分はおよび第3残基に第二ジアゾ結合を介して共有結合している;および
(b)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも2残基で、前記残基の少なくとも1個は置換あるいは非置換多環式アリールおよび置換あるいは非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分であるという条件で前記残基の少なくとも2個は環外ジアゾ結合を介し共有結合している;
、から選択された部分を含む蛍光エネルギーの消光剤である。
はH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリール、置換あるいは非置換ヘテロアリールおよび核酸に共有結合したリン含有リンカーから選択された部分である。
【0211】
はフルオロアルキルで、Rは核酸に共有結合したリン酸含有リンカーである、前項に従った化合物。
【0212】
前記消光剤が、化学式(II)に従った構造を有する、任意の前項に従った化合物で、
【化24】

、RおよびRは置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールから独立して選択された部分である;X、Y、およびY’は反応性官能基および前記消光剤をLに共有結合する結合片から少なくとも1個のX、Y、およびY’は前記結合片である条件で独立して選択された部分である;fは(fxs)が1より大きいとき前記Y’基は同じあるいは異なるような0から4までの整数である;mはmが1より大きい時、前記X基は同じあるいは異なるような0から5までの整数である;nは(nxt)が1より大きいとき、前記Y基は同じあるいは異なるような0から6までの整数である;sはsが1より大きいとき前記R基は同じあるいは異なるような0から6までの整数である;そしてtはtが1より大きいとき前記R2基は同じあるいは異なるような1から6までの整数で、tが1でsが0の時、R、R、およびこれら連結から選択された部分は、置換あるいは非置換多環式アリールおよび非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分である。
【0213】
前記消光剤が化学式(III)の構造を有する、任意の前項に従った化合物。
【化25】

【0214】
、R、およびRから選択された部分は、Rはアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールである化学式IVに従った構造を有した、任意の前項に従った化合物。
【化26】

【0215】
前記消光剤は、vは1から10までの整数である化学式Vに従った構造を有する、任意の前項に従った化合物。
【化27】

【0216】
前記消光剤は、化学式VIに従った構造を有する、任意の前項に従った化合物で、
【化28】

、R、およびRは、−NR’R’、置換あるいは非置換アリール、窒素、置換あるいは非置換C−Cアルキル、および置換あるいは非置換C−Cアルコキシから独立して選択された部分である。R’およびR’’はHおよび置換あるいは非置換C−Cアルキルから独立して選択されている。添え字nは0から1までの整数である。添え字aはaが1より大きい時、前記R基は同じあるいは異なるような0から4までの整数である。添え字bは(vxb)が1より大きいとき、前記R基は同じあるいは異なるような0から4までの整数である。添え字cはcが1より大きいとき、前記R基は同じあるいは異なるような0から7までの整数である;そして添え字vはvが1より大きいとき、各bフェニル環におけるbの値は同じあるいは異なるような1から10までの整数である。
【0217】
前記消光剤は、化学式VIに従った構造を有する、任意の前項に従った化合物で、
【化29】

およびXは、C−CアルキルあるいはC−C置換アルキル、−OH,−COOH,−NR’R’’、−SH、−OP(OX)(NR)および前記消光剤をLに共有結合する結合片から少なくともR、R、X、およびXの一個は前記結合片を含む条件で独立して選択された部分であり、RおよびRはH、置換あるいは非置換アルキルおよび置換あるいは非置換ヘテロアルキルを含む群から独立して選択された部分である。
【0218】
前記消光剤は、
【化30】

から選択された一部である構造を有し、XおよびXはH、反応性官能基、および前記消光剤をLに共有結合する結合片から少なくともX、Xの一個は前記結合片を含む条件で独立して選択された部分である、任意の前項に従った化合物。
【0219】
化学式VIIに従った構造を有する、任意の前項に従った化合物:
【化31】

はOおよびSから選択された一部である。XcはOR、SR,およびNR8aから選択された部分である。RおよびR8aはH、および置換あるいは非置換アルキルから独立して選択された部分、あるいはORおよびSRはOおよびSからそれぞれ選択されている。Mは金属イオンである。RはH,置換あるいは非置換アルキル、置換あるいは非置換ヘテロアルキル、置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールおよび随意にリン含有リンカーを介して連結する核酸から選択された部分である。
【0220】
化学式VIIに従った構造を有する、任意の前項に従った化合物:
【化32】

は前記消光剤の一片であり、前記片は、
(e)置換あるいは非置換アリールおよび置換あるいは非置換ヘテロアリールから選択された2部分で、前記2部分は環外ジアゾ結合を介して連結している;あるいは
(f)置換あるいは非置換多環式アリールおよび置換あるいは非置換多環式ヘテロアリールから選択された1部分から選択された部分を含む;そして各R12はアリール置換基の群から選択された部分である。
【0221】
は固体担体で、L−Zは化学式IXに従った構造を含む、任意の前項に従った化合物:
【化33】

SSは前記固体担体である、
【0222】
が挿入作用因子および副溝結合子から選択された、任意の前項に従った化合物。
【0223】
前記核酸は、R10 はアルキニルおよびフルオロアルキニル基から選択された部分である、
【化34】

から選択された化学式を有する塩基を含む任意の前項に従った化合物。
【0224】
【化35】

から選択された化学式を有する、少なくとも1個の塩基を含む核酸で、R10 はアルキニル、フルオロアルキル基から選択された部分である;そして蛍光エネルギーの消光剤は少なくとも3残基を含み、置換あるいは非置換アリール、置換あるいは非置換ヘテロアリール、およびそれらの結合体で、少なくとも2個の前記残基は環外ジアゾ結合を介して共有結合しているものからそれぞれ独立的に選択されている。
【0225】
本発明の材料および方法はさらに口述される例で記述されている。これらの例は説明のために提供され、請求項にかかる発明を限定するためではない。
【実施例】
【0226】
実施例1:BHQ1−Plus CPGの合成
1につながるFmoc付加段階の間、(DMFの代わりに)THF、水、およびNa2CO3の混合物が使用されることを除いて、1−O−DMT−2−(N−Fmoc−4−アミノブチリル−1,3−プロパン ジオール1(図1)はNelson,ら.,米国特許第5942910号(1999)に従って生成される。カラムクロマトグラフィーによる精製後、1のFmoc基は、エタノール中のメチルアミンで除去され、そしてピリジンとの共蒸着法によりメチルアミンを厳密に除去した後、BOP活性化9−アクリジンカルボン酸はDMFに添加された。もたらされる1−O−DMT−2−(N−カルボキシアクリジン−4−アミノブチリル)−1,3−プロパンジオール、2、は、溶媒の除去およびカラムクロマトグラフィーにより分離された。さらに乾燥ピリジンから共蒸着で乾燥させた後、ジグリコール酸無水物は、1−O−DMT−2−(N−カルボキシアクリジン−4−アミノブチリル)−3−O−ジグリコール酸−1,3−プロパンジオール、3、を生成するために追加され、カラムクロマトグラフィー後にトリエチルアミン塩として分離された。DMTアクリジンCPG4を与えるため、BOPとNMMとの活性化後、3はアミノプロピルCPGに追加された。CPGの上の未反応アミン基は、無水酢酸とアセトニトリルのn−メチルイミダゾールとの混合物でキャップされた(アセチル化された)。CPG4のDMT荷重は、多量の乾燥担体の脱トリチル化(3%DCA/DCM)および比色分析によって求められ、グラム当たり45から80ミクロモルと決定された。
【0227】
図2に従って、CPG4は脱トリチル化され(3% DCA / DCM)、洗浄されてピリジンとの共蒸着により乾燥された(図表2)。BHQ1 DMTアミダイト(Cook, ら. 米国特許第7109312号 (2006))は脱トリチル化CPGに添加され、0.5 Mのエチルチオテトラゾールによって活性化する。2分後に、CPGはMeCN中で洗浄され、THF中のヨウ素、ピリジンおよび水の溶液で酸化される。担体5は洗浄され、上述のようにアセチル化され、そして良く洗浄されて乾燥される。最終DMT荷重は30−50マイクロモル/gである。
【0228】
実施例2:5’−DMTdU−5−アルキニル(BHQ1)3’―ジイソプロピル シアノエチルホスホルアミダイトの合成
【化36】

【0229】
5−ヨードウリジン6をはじめとして、化合物9は5段階合成で行われた。第1にロパルギルアミンのトリフルオロアセトアミドとの薗頭カップリング(JACS 2005, 127, 15071)、トリチルアミンを有するDMF中のヨウ化銅と)" テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)がシリカクロマトグラフィー後、収率37%で5 -プロパルギル(トリフルオロアセトアミド)核酸7を与えた。ヌクレオシドはよく乾燥され、クロマトグラフィー後、8を収率87%で提供するため、乾燥ピリジン中のDMT塩化物を使用して、5'DMT基は添加された。TFAアミン保護基は、5−プロパルギルアミンヌクレオシドを与えるために、エタノール中メチルアミンで除去されています。次に、BHQ1 C3カルボン酸は5’−DMTdU−5−アルキニル(BHQ1)ヌクレオシド11を生成するためにBOPとN−メチルモルホリンと、アミンヌクレオシドに添加された。
【化37】

【0230】
ピリジンからの蒸発で乾燥させた後、ヌクレオシド11は、乾燥アセトニトリルとジクロロメタンの混合物中で、テトライソプロピルシアノエチルホスホルアミダイトおよびテトラゾールで、5’−DMTdU−5−アルキニル(BHQ1)3’−ジイソプロピルシアノエチルホスホルアミダイト12に変換された。2%ピリジンを含んだジクロロメタン中でのメタノールの濃度勾配を有したシリカカラム上で精製後、700 mgの12が得られた。ホスホルアミダイトは標準ホスホルアミダイト化学でCPG上に固定された5’−TTTTTTTTTT−3’に結合した。ESMSによる製品の分析は、3809.5 AMUの質量を示した。(Calc’d 3808.5).
【化38】

【化39】

【0231】
本文書で記述された例および実施形態は説明のみを目的としたものであって、光に関する多様な改良および変更は当技術分野の技術者に示唆され、本出願の精神および範囲に含まれことを目的とし、そして添付する請求の範囲内と考えられると理解される。本文書で引用された全ての刊行物、特許、および特許申請は全ての目的のためその全体が参照により組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
は、フルオロアルキル、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換ヘテロアリールから選択された部分である固定化部分であり、
、L、L及びLは、置換又は非置換アルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルから独立して選択されたリンカ―であり、
はCR及びNから選択された一部であり、
は、H、置換又は非置換アルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルから選択された一部であり、
は、固体担体、OR及びNRb’から選択された一部であり、
及びRb’は、H、置換又は非置換アルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルから独立して選択され、
Qは、下記の(a)並びに(b)から選択された一部を含む蛍光エネルギーの消光剤であり、
(a)置換又は非置換アリール及び置換又は非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも3残基で、第1前記残基は第1環外ジアゾ結合を介し第2前記残基に共有結合しており、前記第1残基及び前記第2残基から選択された部分は第3残基に第2ジアゾ結合を介して共有結合している、並びに
(b)置換又は非置換アリール及び置換又は非置換ヘテロアリールからそれぞれ独立して選択される少なくとも2残基で、前記残基の少なくとも1個は置換又は非置換多環式アリール及び置換又は非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分であるという条件で前記残基の少なくとも2個は環外ジアゾ結合を介し共有結合している、
はH、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヘテロアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール及び核酸に共有結合したリン含有リンカーから選択された部分であり、
化学式Iに従った構造を有する化合物。
【化1】

【請求項2】
はフルオロアルキルであり、Rは核酸に共有結合したリン酸含有リンカーである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、R及びRは、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換ヘテロアリールから独立して選択された部分であり、
X、Y、及びY’は、反応性官能基及び前記消光剤をL3に共有結合する結合片から、少なくとも1個のX、Y、及びY’が前記結合片である条件で、独立して選択された部分であり、
fは、(fxs)が1より大きいとき、Y’基が同じ又は異なるような、0から4までの整数であり、
mは、mが1より大きいとき、X基が同じ又は異なるような、0から5までの整数であり、
nは、(nxt)が1より大きいとき、Y基が同じ又は異なるような、0から6までの整数であり、
sは、sが1より大きいとき、R基が同じ又は異なるような、0から6までの整数であり、
tは、tが1より大きいとき、R基が同じ又は異なるような、1から6までの整数であり、tが1でsが0のとき、R、R、及びこれら連結から選択された部分は、置換又は非置換多環式アリール及び非置換多環式ヘテロアリール基から選択された部分であり、
前記消光剤は化学式IIに従った構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【化2】

【請求項4】
前記消光剤が化学式IIIの構造を有する、請求項3に記載の化合物。
【化3】

【請求項5】
,R,およびRから選択された部分は、Rはアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールから選択した部分である化学式IVに従った構造を有する、請求項3に記載の化合物。
【化4】

【請求項6】
前記消光剤は、vは1から10までの整数である化学式Vに従った構造を有する、請求項3に記載の化合物。
【化5】

【請求項7】
、R、及びRは、−NR’R’、置換又は非置換アリール、窒素、置換又は非置換C−Cアルキル、及び置換又は非置換C−Cアルコキシから独立して選択された部分であり、
R’及びR’’は、H及び置換又は非置換C−Cアルキルから独立して選択されており、
nは0から1までの整数であり、
aは、aが1より大きいとき、R基が同じ又は異なるような、0から4までの整数であり、
bは、(vxb)が1より大きいとき、R基が同じ又は異なるような、0から4までの整数であり、
cは、cが1より大きいとき、R基は同じ又は異なるような、0から7までの整数であり、
vは、vが1より大きいとき、各bフェニル環におけるbの値は同じ又は異なるような、1から10までの整数であり、
前記消光剤は、化学式VIに従った構造を有する、請求項6に記載の化合物。
【化6】

【請求項8】
及びXは、C−Cアルキル又はC−C置換アルキル、−OH、−COOH、−NR’R’’、−SH、−OP(OX)(NR)及び前記消光剤をLに共有結合する結合片から、少なくともR、R、X及びXの1個は前記結合片を含む条件で、独立して選択された部分であり、
及びRは、H、置換又は非置換アルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルを含む群から独立して選択された部分であり、
前記消光剤は、化学式VIに従った構造を有する、請求項7に記載の化合物。
【化7】

【請求項9】
前記消光剤は
【化8】

から選択された一部である構造を有し、
及びXは、H、反応性官能基、及び前記消光剤をLに共有結合する結合片から、少なくともX,Xの一個は前記結合片を含む条件で、独立して選択された部分である、請求項3に記載の化合物。
【請求項10】
v、t、及びsは、独立して選択された1から10までの整数であり、
は、O及びSから選択された一部であり、
は、OR、SR,及びNR8aから選択された部分であり、
及びR8aは、H、及び置換もしくは非置換アルキルから独立して選択された部分であり、又は、OR及びSRは、O及びSからそれぞれ選択されており、
は金属イオンであり、
は、H、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヘテロアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール及び随意にリン含有リンカーを介して連結する核酸から選択された部分である、
化学式VIIに従った構造を有する、請求項1に記載の化合物
【化9】

【請求項11】
は前記消光剤の一片であり、前記一片は、
(e)置換又は非置換アリール及び置換又は非置換ヘテロアリールから選択された2つの部分で、前記2つの部分は環外ジアゾ結合を介して連結している、並びに
(f)置換又は非置換多環式アリール及び置換又は非置換多環式ヘテロアリールから選択された1部分、
から選択された部分を含み、
各R12はアリール置換基の群から選択された部分である、
化学式VIIIに従った構造を有する、請求項10に記載の化合物。
【化10】

【請求項12】
は固体担体で、L−Zは、
uおよびyは1から10までの整数から独立して選択された;そして
SSは前記固体担体である、
化学式IXに従った構造を含む、請求項1に記載の化合物。
【化11】

【請求項13】
は、挿入作用因子および副溝結合子から選択された、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
前記核酸は、
【化12】

から選択された化学式を有する塩基を含み、R10はアルキニルおよびフルオロアルキル基から選択された基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
【化13】

から選択された化学式を有し、
10は、アルキニルおよびフルオロアルキル基から選択された基であり、蛍光エネルギーの消光剤は少なくとも3つの残基を含み、それぞれは少なくとも前記残基の2個は環外ジアゾ結合を介して共有結合しており、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、及びそれらの組み合わせから独立して選択された、少なくとも1つの塩基を含む核酸。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−519356(P2011−519356A)
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503151(P2011−503151)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/039213
【国際公開番号】WO2009/124150
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(510261566)バイオサーチ テクノロジーズ,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】