説明

定流量弁

【課題】流量特性を安定化することのできる定流量弁を提供する。
【解決手段】一方の端部側から他方の端部側に流体が内部を流れる筒状のケーシング2と、ケーシング2の内部に沿って移動可能な可動弁体5と、ケーシング2の内周面に対して窪み、ケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に向けて伸びる溝部3と、可動弁体5の側縁部、及び、側縁部に対向する溝部3の間で形成され、ケーシング2の一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路と、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体5に作用する押圧力に抗する抗力を可動弁体5に付与する付勢手段と、を備え、流量調整流路の開口面積は、可動弁体5に作用する押圧力と、付勢手段により可動弁体5に作用する抗力とがバランスする位置に応じて、流量調整流路を流れる流体流量が一定流量となるようにした定流量弁。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定流量弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、給湯用温水器等の流体供給装置には、水道水の供給圧力にバラツキがあっても一定流量で水道水を流体供給装置に供給できるように定流量弁が備え付けられている。従来の定流量弁では、流体の流路内にコイル状バネからなる弁体と、弁体をガイドするガイド軸が設置されている(例えば特許文献1参照)。そして、弁体がガイド軸に沿いながら流体の圧力変動に伴って伸縮動作することで、コイル状バネの各巻線間の隙間が変動し、当該隙間を通過する流体を一定流量とするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−235470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の定流量弁においては、コイル状バネの各巻線間の隙間をコントロールすることにより、液体の流量が所望の流量となるように設定するものであるため、高精度で所定の流量を通過させることが困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、流量特性を安定化することのできる定流量弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、流体の流量を定流量化する定流量弁であって、一方の端部側から他方の端部側に流体が内部を流れる筒状のケーシングと、前記ケーシングの内部に配置され、該内部に沿って移動可能な可動弁体と、前記ケーシングの内周面に対して窪み、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けて伸びる溝部と、前記可動弁体の側縁部、及び、該側縁部に対向する前記溝部の間で形成され、前記ケーシングの一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路と、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力を前記可動弁体に付与する付勢手段と、を備えており、前記流量調整流路の開口面積は、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力と、前記付勢手段により前記可動弁体に作用する抗力とがバランスする位置に応じて、該流量調整流路を流れる流体流量が一定流量となるように、設定されている定流量弁により達成される。
【0007】
このような構成の定流量弁によれば、可動弁体が、ケーシングの一方の端部側から流入する流体の押圧力と、付勢手段により可動弁体に作用する抗力とがバランスする位置に応じて、流量調整流路の開口面積を自動調節して流体流量を定流量化することが可能になる。この定流量弁は、従来技術のように、コイル状バネの各巻線間の隙間をコントロールすることにより、液体の流量が所望の流量となるように設定するものではなく、可動弁体の側縁部、及び、該側縁部に対向する溝部の間で形成され、ケーシングの一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路の開口面積をコントロールすることにより、所望の一定流量の流体が通過するように構成されているため、高精度で所定の流量を通過させることが可能となる。
【0008】
また、本発明に係る定流量弁は、前記可動弁体は、磁性を有するように構成されており、前記付勢手段は、前記ケーシングの他方の端部側に配置される磁性を有する固定弁体を備えており、磁力の反発力の作用により、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力を前記可動弁体に付与することが好ましい。
【0009】
付勢手段としては、コイル状バネを使用することもできるが、コイル状バネは、使用を重ねることにより劣化し、その弾性係数が変化してしまい流量特性の不安定化を招くおそれがあるが、上述のように、付勢手段が、ケーシングの他方の端部側に配置される磁性を有する固定弁体を備えるように構成し、更に、可動弁体が磁性を有するように構成し、磁力の反発力の作用により、ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力を可動弁体に付与するように構成することにより、極めてシンプルな構造で、流量特性の不安定化が発生することを効果的に防止される高精度の定流量弁を得ることができる。
【0010】
また、前記固定弁体及び前記可動弁体の少なくともいずれか一方は、永久磁石及び前記永久磁石を被覆する被覆体を備えることが好ましい。
【0011】
また、前記固定弁体及び前記可動弁体の少なくともいずれか一方は、磁力を調節可能な電磁石を備えることが好ましい。
【0012】
このような構成を採用することにより、固定弁体及び/又は可動弁体の磁力を適宜変更することによって、ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって可動弁体に作用する押圧力と、固定弁体及び可動弁体間に発生する磁力によって可動弁体に作用する反発力とがバランスする可動弁体の位置を変更することが可能になる。この結果、定流量弁から流出する流量を所望の流量となるように変更することが可能となる。
【0013】
また、前記付勢手段は、コイル状バネであることが好ましい。付勢手段としてコイル状バネを採用した場合、当該コイル状バネの弾性係数を適宜設定することにより、ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって可動弁体に作用する押圧力と、コイル状バネにより可動弁体に作用する抗力とがバランスする位置を簡便に調整することが可能となり、高精度の定流量弁を容易に得ることが可能になる。
【0014】
また、前記可動弁体が、前記ケーシングの内周面と摺接可能に構成されることが好ましい。
【0015】
このような構成を採用することにより、ケーシングの一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路を、溝部と、可動弁体の側縁部との間にのみ形成することができるため、溝部の形状を設定するだけで流量調整流路の開口面積をコントロールすることが可能となり、所望の流量を供給する定流量弁を容易に得ることができる。
【0016】
また、前記可動弁体と前記ケーシングの内周面との間に間隙部が形成されることが好ましい。
【0017】
このような構成を採用することにより、可動弁体の側縁部と、ケーシングの内周面と間で摩擦が発生することを防止することができる。この結果、流体の供給圧力の変動に対してスムーズに可動弁体が移動することができ、定流量弁における流量特性の更なる安定化を図ることができる。また、可動弁体とケーシング内周面との間における摩擦によって、異音が発生することを防止することができる。
【0018】
また、前記ケーシングの内周面に対して窪み、前記ケーシングの他方の端部側における前記溝部の一端部に接続する水圧解放凹部を備えており、前記ケーシングの周方向における前記水圧解放凹部の長さは、前記周方向における前記溝部の一端部の長さよりも大きくなるように形成されており、前記ケーシングの軸心方向における前記水圧解放凹部の長さは、前記軸心方向における前記可動弁体の長さよりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
【0019】
可動弁体よりも上流側のケーシング内部の圧力が想定以上に高い圧力となって、可動弁体が、ケーシングの他方の端部側における溝部の一端部を超えて、固定弁体側に移動してしまったとしても、ケーシングの他方の端部側における溝部の一端部に接続する水圧解放凹部を備えることにより、当該水圧解放凹部を介して、流体を可動弁体と固定弁体との間に形成される空間に導いて、可動弁体よりも上流側のケーシング内部の圧力を低下させることが可能となる。これにより、定流量弁が損傷することを効果的に防止することができる。
【0020】
また、外周面が前記ケーシングの内周面と摺接するリング状部材と、前記リング状部材及び前記可動弁体を接続する棒状の支持部材とを有する姿勢維持部材を更に備えることが好ましい。
【0021】
このような姿勢維持部材を備えることにより、ケーシング内部において、可動弁体が傾いたり転動したりすることを効果的に防止して、一定の流量を下流側に供給することが可能となる。
【0022】
また、前記溝部は、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝深さが浅くなるように形成されることが好ましい。また、前記溝部は、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝幅が小さくなるように形成されることが好ましい。
【0023】
また、前記流量調整流路を介して前記可動弁体と前記固定弁体との間の空間部に導かれた流体を前記ケーシングの外部に導く流出路を備えることが好ましい。
【0024】
また、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体の押圧力による前記可動弁体の一定量以上の移動を規制し、前記可動弁体が、前記流出路を閉塞することを防止するストッパを更に備えることが好ましい。
【0025】
このようなストッパを備えることにより、想定以上の高い圧力で流体が定流量弁に供給されたとしても、可動弁体が流出路を閉塞することがなく、定流量弁が損傷することや、定流量弁に流体を供給する上流側の装置に損傷が発生することを防止することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、流量特性を安定化することのできる定流量弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態に係る定流量弁の概略構成断面図である。
【図2】図1に示す定流量弁のA−A断面図である。
【図3】図1に示す定流量弁の作動を説明する説明図である。
【図4】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図5】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図6】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図7】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図8】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図9】(a)は、図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図であり、(b)は、そのB−B断面図である。
【図10】(a)は、図9に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図であり、(b)は、(a)のC−C断面図である。
【図11】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図12】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図13】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図14】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図15】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【図16】図1に示す定流量弁の変形例を示す概略構成断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る定流量弁の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る定流量弁1の概略構成断面図であり、図2は、図1におけるA−A断面図である。尚、各図面は、構成の理解を容易にするため、実寸比ではなく部分的に拡大又は縮小されている。
【0029】
本発明に係る定流量弁1は、水を代表とする流体を、その供給圧力の変動に拘わらず一定流量で下流側に配置される給湯用温水器や浄水器等の流体供給装置に供給するための弁装置である。この定流量弁1は、図1及び図2に示すように、ケーシング2と、ケーシング2に形成される溝部3と、付勢手段4と、可動弁体5と、流量調整流路6とを備えている。
【0030】
ケーシング2は、一方の端部側から他方の端部側に流体が内部を流れる筒状部材であって、一方の端部が開口する有底筒状の形状を有している。このケーシング2は、ステンレス鋼や黄銅等の金属若しくはABS樹脂やPBT樹脂等の合成樹脂等により形成されている。また、ケーシング2の外周形状及び内周形状は、共に円形状となるように構成されている。なお、ケーシング2の外周形状及び内周形状は、円形状の他、矩形形状や六角形状等、種々の形状を採用することができる。
【0031】
このケーシング2の一方端における開口周縁には、ケーシング2の外周面から外方に突出するフランジ部21が形成されており、このフランジ部21の周囲を覆うようにしてナット等の取付部材7が設置されている。取付部材7は、フランジ部21に対して回動自在であり、フランジ部21との係合により、取付部材7がケーシング2から抜け出てしまうことが防止されている。また、ケーシング2の一方端における開口の内周面には、可動弁体5がケーシング2の内部から抜け出てしまうことを防止するためのリング状の抜止部材23が設けられている。ケーシング2の底部中央には、ケーシング2の内部に供給された流体を外部に排出するための排出孔22が形成されている。ケーシング2の底部近傍における外周面には、パイプ等の管路に接続するための螺子部が形成されている。
【0032】
ケーシング2に形成される溝部3は、ケーシング2の内周面に窪みを形成することにより構成されている。本実施形態においては、図2に示すように、ケーシング2の内周面の周方向に沿って略等間隔で4個の溝部3を有しているが、溝部3の数は特に限定されない。この溝部3は、ケーシング2の一方の端部側(開口端側)から他方の端部側(底部側)に向けて伸びるように形成されている。また、溝部3は、ケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝幅が小さくなるように形成されている。
【0033】
付勢手段は、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体5に作用する押圧力に抗する抗力を可動弁体5に付与する手段であり、ケーシング2の他方の端部側に配置される磁性を有する固定弁体4aを備えている。この固定弁体4aは、ケーシング2の底部(ケーシング2の他方の端部)に配置される磁性を有する円板状部材であり、例えば、永久磁石とこの永久磁石を被覆する被覆体とにより構成されている。被覆体は、合成樹脂材料により形成されることが好ましい。なお、固定弁体4aは、磁石単体により、或いは、磁石を外部に備える合成樹脂材料等により形成してもよい。
【0034】
この固定弁体4aの中央部には、固定弁体4aの上面側から下面側に向けて貫通する流出孔41が形成されており、この流出孔41の軸線と、ケーシング2の底部に形成される排出孔22の軸線とが略一致するように、固定弁体4aはケーシング2の底部に固定されている。固定弁体4aに形成される流出孔41とケーシング2の底部に形成される排出孔22とにより構成される連通空間が、ケーシング2内に導かれた流体をケーシング2の外部に導くための流出路を構成する。
【0035】
可動弁体5は、固定弁体4aと略同様な構成を有しており、磁性を有する円板状部材であり、例えば、永久磁石とこの永久磁石を被覆する被覆体とにより構成されている。被覆体は、合成樹脂材料により形成されることが好ましい。なお、可動弁体5は、磁石単体により、或いは、磁石を外部に備える合成樹脂材料等により形成してもよい。
【0036】
この可動弁体5は、ケーシング2の内部に配置され、該内部に沿って移動可能に構成されている。より具体的に説明すると、ケーシング2の内部に固定される固定弁体4aと、ケーシング2の一方の端部との間に形成される空間内に移動可能に配置されている。また、可動弁体5は、互いに対向配置される固定弁体4a及び可動弁体5の対向面側の磁極が、同極となるように(固定弁体4a及び可動弁体5の対向面側の磁極がS極同士、或いは、N極同士となるように)ケーシング2内に配置されており、可動弁体5は、磁力の作用により固定弁体4aに対して反発するように構成されている。可動弁体5は、その外周面(側縁部)がケーシング2の内周面に摺接して移動可能な形状・大きさに形成されている。
【0037】
流量調整流路6は、可動弁体5の側縁部と、当該側縁部と対向する溝部3との間で形成され、可動弁体5を挟んで形成されることになるケーシング2内の二つの空間部(ケーシング2の一方の端部及び可動弁体5の間に形成される空間と、可動弁体5及び固定弁体4aの間に形成される空間)を連通するものであり、ケーシング2の一方の端部側から供給された流体が通過する流路である。より詳細に説明すると、可動弁体5の側縁部と、この側縁部に対向する溝部3の両側面部及び底面部とにより形成される空間が流量調整流路6を構成する。この流量調整流路6の開口面積は、溝部3の溝幅がケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に向けて小さくなるように形成されているため、可動弁体5がケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に移動するに従い、小さくなるように構成されている。
【0038】
可動弁体5と溝部3とにより形成される流量調整流路6の開口面積は、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体5に作用する押圧力と、固定弁体4a及び可動弁体5間に発生する磁力によって可動弁体5に作用する反発力(抗力)とがバランスする位置に応じて、当該流量調整流路6を流れる流体流量が所望の一定流量となるように、設定されている。流路の開口面積は、溝部3の溝幅や溝深さ、溝部3の個数を変更することにより設定することができる。
【0039】
以下、本実施形態に係る定流量弁1の作動について説明する。まず、図3(a)に示すように、定流量弁1に供給された水道水等の流体は、ケーシング2の一方の端部側の開口部からその内部に流入する。ケーシング2に流入した流体は、その供給圧力により可動弁体5を押圧する。流体により押圧された可動弁体5は、ケーシング2の他方の端部側に向けて移動することになるが、この可動弁体5には、固定弁体4aが有する磁石の磁力により、流体の押圧方向とは反対向きの反発力(抗力)が作用するため、押圧力と反発力(抗力)とがバランスする位置に、可動弁体5が配置される(図3(b))。
【0040】
ケーシング2の一方の端部側の開口部から流入した流体は、可動弁体5の側縁部とケーシング2の内周面に形成される溝部3とにより形成される流量調整流路6を介して、可動弁体5と固定弁体4aとの間に形成される空間部に流入し、その後、固定弁体4aに形成された流出孔41及びケーシング2の底部に形成された排出孔22を介して外部に流出することになる。
【0041】
可動弁体5の側縁部と溝部3とにより構成される流量調整流路6の開口面積は、定流量弁1に供給される流体の供給圧力と、可動弁体5に作用する磁力の反発力(抗力)との関係において、その流量調整流路6を通過する流体の流量が可動弁体5の位置に関係なく一定となるように構成されている。したがって、本実施形態に係る定流量弁1は、可動弁体5が、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体の押圧力と、固定弁体4aとの間で発生する反発力(抗力)とがバランスする位置に応じて、流量調整流路6の開口面積を自動調節して流体流量を高精度で定流量化することが可能になる。また、この定流量弁1は、流量特性の不安定化を招く原因となるコイル状バネを使用していないため、その使用を重ねても流体流量にバラツキが生じにくく、所望の一定流量の流体を下流側に流出させることが可能となる。
【0042】
また、本発明に係る定流量弁1は、可動弁体5が、ケーシング2の内周面と摺接可能に構成されるため、ケーシング2の一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路6を、可動弁体5の側縁部と、この側縁部に対向する溝部3との間にのみ形成することができるため、溝部3の形状を設定するだけで流量調整流路6の開口面積をコントロールすることが可能となり、所望の流量を供給する定流量弁1を容易に得ることができる。
【0043】
また、本発明に係る定流量弁1においては、ケーシング2の内周面に形成される溝部3の幅や深さといった2つのパラメータの他、磁性を有する可動弁体5や固定弁体4aにおける磁力というパラメータを適宜設定することにより、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体の押圧力と、固定弁体4aとの間で可動弁体5に発生する反発力(抗力)とがバランスする可動弁体5の位置を変更することができるため、流量調整流路6を流通する流体の流量をより一層高精度でコントロールすることができ、所望の流量が通過する定流量弁を容易に得ることが可能となる。
【0044】
以上、本発明に係る定流量弁1の一実施形態について説明したが、定流量弁1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態においては、溝部3を、ケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝幅が小さくなるように形成することにより、可動弁体5がケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に移動するに従い、流量調整流路6の開口面積が、小さくなるように構成しているが、ケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝深さが徐々に浅くなるように溝部3を構成することにより、流量調整流路6の開口面積が、徐々に小さくなるように構成してもよい。また、図4に示すように、ケーシング2の軸線に沿う方向の長さが異なる細溝3aの集合として溝部3を構成してもよい。このような構成を最小する場合、各細溝3aの長さや各細溝3aの深さを種々変更することにより、可動弁体5がケーシング2の一方の端部側から他方の端部側に移動するに従い、各細溝3aと可動弁体との間で構成される流量調整流路6の開口面積が、小さくなるように構成すればよい。
【0045】
また、上記実施形態においては、可動弁体5は、その外周面(側縁部)がケーシング2の内周面に摺接して移動可能な形状・大きさに形成されているが、例えば、可動弁体5とケーシング2の内周面との間に僅かな間隙部が形成されるような形状・大きさに可動弁体5を構成してもよい。このような構成を採用することにより、可動弁体5の側縁部と、ケーシング2の内周面との間で摩擦が発生することを防止することができ、この結果、流体の供給圧力の変動に対してスムーズに可動弁体5が移動することが可能となり、定流量弁1における流量特性の更なる安定化を図ることができる。また、可動弁体5とケーシング2の内周面との間における摩擦によって、異音が発生することも効果的に防止することができる。
【0046】
また、上記実施形態において、図5に示すように、可動弁体5と固定弁体4aとの間に形成される空間内に、例えば、リング状のストッパ80を設置してもよい。図5においては、固定弁体4aの上面周縁部にストッパ80を配置している。このような構成を採用することにより、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体の押圧力による可動弁体5の一定量以上の移動を規制し、可動弁体5が、流出路を閉塞することを防止することが可能となる。つまり、想定以上の高い圧力で流体が定流量弁1に供給されたとしても、可動弁体5が流出路を閉塞することがなく、定流量弁1が損傷することや、定流量弁1に流体を供給する上流側の装置に損傷が発生することを防止することができる。なお、ストッパ80は、可動弁体5の一定量以上の移動を規制できる目的を達成することができれば、その形状は特に限定されず、例えば、リング状のストッパ80を採用する代わりに、ケーシング2の内周面に突出する複数の突起体によりストッパ80を構成してもよい。
【0047】
また、図6に示すように、外周面がケーシング2の内周面と摺接するリング状部材85と、リング状部材85及び可動弁体5を接続する棒状の支持部材86とを有する姿勢維持部材87を更に備えるように構成してもよい。このような姿勢維持部材87を備えることにより、ケーシング2の内部において、可動弁体5が傾いたり転動したりすることを効果的に防止して、一定の流量を下流側に供給することが可能となる。なお、この姿勢維持部材87は、図6に示すように可動弁体5の下面側(固定弁体4aに対向する面側)に配置してもよく、或いは、可動弁体5の上面側(ケーシング2の一方の端部側に対向する面側)に配置してもよいが、可動弁体5の下面側(固定弁体4aに対向する面側)に配置した場合には、姿勢維持部材87が、上述のストッパ80の機能も果たすことが可能となるため、より好ましい。
【0048】
また、上記実施形態において、図7に示すようにケーシング2の内周面に対して窪み、ケーシング2の他方の端部側における溝部3の一端部31に接続する水圧解放凹部88を備えるように構成してもよい。この水圧解放凹部88は、ケーシング2の周方向における水圧解放凹部88の長さが、ケーシング2の周方向における溝部3の一端部31の長さよりも大きくなるように形成されており、ケーシング2の軸心方向における水圧解放凹部88の長さが、ケーシング2の軸心方向における可動弁体5の長さよりも大きくなるように形成されている。また、水圧解放凹部88の深さは、ケーシング2の周方向における溝部3の一端部31における溝深さよりも大きくなるように形成されている。つまり、可動弁体5の側縁部、及び、該側縁部に対向する水圧解放凹部88の間で形成される凹部間開口部の開口面積が、可動弁体5の側縁部、及び、該側縁部に対向する溝部3の一端部の間で形成される流量調整流路6の開口面積よりも大きくなるように形成される。
【0049】
このような水圧解放凹部88を備えることにより、可動弁体5よりも上流側のケーシング2内部の圧力が想定以上に高い圧力となって、可動弁体5が、ケーシング2の他方の端部側における溝部3の一端部31を超えて、固定弁体4a側に移動してしまったとしても、当該水圧解放凹部88を介して、可動弁体5と固定弁体4aとの間に形成される空間に流体を導いて、可動弁体5よりも上流側のケーシング2内部の圧力を低下させることが可能となる。これにより、定流量弁1が損傷することを効果的に防止することができる。
【0050】
また、水圧解放凹部88を備える構成を採用する場合、上述のストッパ80を更に設けてもよい。この場合、このストッパ80は、図8に示すように、ストッパ80に可動弁体5が当接した際に、この可動弁体5と、固定弁体4aとの間に形成される空間部89に、水圧解放凹部88の一部分が露出するように、配置されることが好ましい。このような構成によれば、可動弁体5よりも上流側のケーシング2内部の圧力が想定を大きく超えた高い圧力となり、可動弁体5が、ケーシング2の他方の端部側における溝部3の一端部31を超えて、固定弁体4a側に移動してしまったとしても、可動弁体5よりも上流側のケーシング2内の流体を、水圧解放凹部88を介して空間部89に導いた上、流出路から外部に確実に流出させることができる。
【0051】
また、上記実施形態においては、固定弁体4a及び可動弁体5は、永久磁石を備える構成を採用しているが、例えば、固定弁体4a及び可動弁体5の少なくともいずれか一方が、磁力を調節可能な電磁石を備えるように構成することもできる。このような構成を採用することにより、固定弁体4a及び可動弁体5間に発生する磁力によって可動弁体5に作用する反発力を所望の力に設定することができる。つまり、固定弁体4a及び/又は可動弁体5の磁力を適宜変更することによって、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体5に作用する押圧力と、固定弁体4a及び可動弁体5間に発生する磁力によって可動弁体5に作用する反発力とがバランスする可動弁体5の位置を変更することが可能になり、この結果、定流量弁1から流出する流量を所望の流量となるように変更することが可能となる。このような構成を採用する場合、例えば、本発明に係る定流量弁1の下流側に配置される流量計(パルス発信式流量計、ベンチュリー式流量計、超音波流量計等)により計測した流量に基づいて、電磁石における磁力を調節し、流量を変更できるように構成することが好ましい。
【0052】
なお、固定弁体4aが電磁石を備えるような構成を採用する場合には、例えば、図9(a)に示すように、ケーシング2の底部等に貫通孔90を設けて固定弁体4aが有する電磁石の配線Z1を当該貫通孔90に挿通させればよい。
【0053】
また、可動弁体5が電磁石を備えるような構成を採用する場合には、図9(a)(b)に示すように、ガイド機構9を備えるように構成することが好ましい。なお、図9(b)は、図9(a)のB−B断面図である。このガイド機構9は、ケーシング2の一方端における開口部に配置される第1ガイド部材91と、ケーシング2の開口部及び可動弁体5の間に配置される第2ガイド部材92と、可動弁体5の上面に設置される保護管93とを備えている。第1ガイド部材91及び第2ガイド部材92は同様な構成を備えており、中央部に開口部を有するリング部材94と、このリング部材94の中心をケーシング2の軸線位置に配置するための支持棒95とを備えている。支持棒95は、ケーシング2の内周面と、リング部材94の外周面とを接続している。また、保護管93は、電磁石が有する配線Z2を内部に挿通させるための管体であり、可動弁体5の上面中央(ケーシング2の軸線位置に対応する位置)に立設するように一方端が可動弁体5の上面に固定されている。この保護管93は、第1ガイド部材91及び第2ガイド部材92が有するリング部材94の開口部内を挿通できるように構成されている。可動弁体5が有する電磁石の配線Z2は、保護管93の内部や、第2ガイド部材92の開口部、第1ガイド部材91の開口部を介して外部の電源装置に接続されている。また、配線Z2は、少なくともその一部分が伸縮可能なカールコード(伸縮電線)により構成されることが断線防止の観点から好ましい。
【0054】
このように構成されるガイド機構9を備えることにより、可動弁体5が有する電磁石の配線Z2が断線することを防止しつつ、ケーシング2の内周面に沿った可動弁体5のスムーズな移動を確保することができる。
【0055】
また、固定弁体4aが電磁石を備えるような構成を採用する場合には、上記ガイド機構9に加え、図10(a)の概略構成断面図や、そのC−C断面図(図10(b))に示すように、補助ガイド機構97を備えるようにしてもよい。この補助ガイド機構97は、ケーシング2の底面に形成される排出孔22に設置される補助ガイド部材98と、可動弁体の下面に設置されるガイド棒99とを備えている。補助ガイド部材98は、中央部に開口部を有する補助リング部材98aと、この補助リング部材98aの中心を排出孔22の中心位置に配置するための補助支持棒98bとを備えている。補助支持棒98bは、排出孔22の内周面と、補助リング部材98aの外周面とを接続している。また、ガイド棒99は、可動弁体5の下面中央に一方端が固定されており、補助ガイド部材98が有する補助リング部材98aの開口部内を挿通できるように構成されている。このような補助ガイド機構97を備えることにより、ケーシング2の内周面に沿った可動弁体5のスムーズな移動をより一層確保することができる。
【0056】
また、上記実施形態においては、固定弁体4aの中央部に流出孔41を形成し、この流出孔41と、ケーシング2の底部に形成される排出孔22とにより、ケーシング2内に導かれた流体をケーシング2の外部に導くための流出路を構成しているが、このような構成に特に限定されず、例えば、図11に示すように、ケーシング2の底部近傍の側壁部に、ケーシング2内外を連通する排出孔22を形成し、この排出孔22を流出路としてもよい。図11に示すような構成を採用する場合、排出孔22よりも上方の位置におけるケーシング2の内周面にストッパ80を設けることが好ましい。
【0057】
また、図12に示すように、ケーシング2の内径よりも外径が小さい固定弁体4aを、ケーシング2内周面に接続する複数の棒状の固定部材42を介して、ケーシング2底部から離隔させた状態で設置し、固定弁体4aの側縁部とケーシング2の内周面との間に形成される第1隙間95、及び、固定弁体4aの下面とケーシング2底面との間に第2隙間96を形成し、第1隙間95、第2隙間96及び排出孔22によりケーシング2内に導かれた流体をケーシング2の外部に導くための流出路を構成してもよい。なお、図12においては、固定部材42が、ケーシング2内周面と、固定弁体4aの側縁部とを接続するように配置されているが、このような構成に特に限定されず、例えば、図13に示すように、ケーシング2の底面と、固定弁体4aの底面とを接続するように配置してもよい。
【0058】
また、上記実施形態においては、図2に示すように、溝部3の底面をフラットな平面となるように構成しているが、このような構成に特に限定されず、例えば、図14に示すように、溝部の底面が湾曲面となるように構成してもよい。
【0059】
また、上記実施形態においては、可動弁体5が磁性を有するように構成され、また、付勢手段4が磁性を有する固定弁体4aを備えるように構成されているが、このような構成に特に限定されず、例えば、図15に示すように、付勢手段4が、コイル状バネ4bであるように構成してもよい。このコイル状バネ4bは、ケーシング2の底面と、可動弁体5との間に配置されており、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力(バネ付勢力)を可動弁体に付与する。このように、付勢手段4をコイル状バネ4bにより構成しても、定流量弁1は、可動弁体5が、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体の押圧力と、コイル状バネ4bの作用により可動弁体5に作用するバネ付勢力(抗力)とがバランスする位置に応じて、流量調整流路6の開口面積を自動調節して流体流量を高精度で定流量化することが可能になる。また、付勢手段4としてコイル状バネ4bを採用した場合、当該コイル状バネ4bの弾性係数を適宜設定することにより、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体によって可動弁体5に作用する押圧力と、コイル状バネ4bにより可動弁体5に作用する抗力とがバランスする位置(可動弁体5の位置)を簡便に調整することが可能となり、高精度の定流量弁1を容易に得ることが可能になる。
【0060】
また、上記実施形態において、図16の断面図に示すように、ケーシング2の内周面に、ケーシング2の軸線に沿う方向に伸びる細溝状のガイドレール25を形成すると共に、可動弁体5が、その側縁部から外方に向けて突出する突出部51を備えるように構成してもよい。ここで、突出部51は、ガイドレールの溝内に摺接するように構成されている。突出部は、可動弁体5の上下方向の移動に伴ってガイドレール25の溝内を摺動する。このようなガイドレール25や突出部51を備える構成を採用することにより、上述の姿勢維持部材87と同様な働き、すなわち、ケーシング2の内部において、可動弁体5が傾いたり転動したりすることを効果的に防止することができる。さらに、可動弁体5の突出部51が、ガイドレール25の一方端に当接することにより、可動弁体5の移動を規制することが可能となるため、ガイドレールの長さを適宜設定して、ケーシング2の一方の端部側から流入する流体により押圧される可動弁体5が、流出路を閉塞しないようにストッパとしての作用を発揮するように構成することが可能となる。
【符号の説明】
【0061】
1 定流量弁
2 ケーシング
21 フランジ部
22 排出孔
3 溝部
4 固定弁体
5 可動弁体
6 流量調整流路
80 ストッパ
87 姿勢維持部材
88 水圧解放凹部
9 ガイド機構
91 第1ガイド部材
92 第2ガイド部材
93 保護管


【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流量を定流量化する定流量弁であって、
一方の端部側から他方の端部側に流体が内部を流れる筒状のケーシングと、
前記ケーシングの内部に配置され、該内部に沿って移動可能な可動弁体と、
前記ケーシングの内周面に対して窪み、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けて伸びる溝部と、
前記可動弁体の側縁部、及び、該側縁部に対向する前記溝部の間で形成され、前記ケーシングの一方の端部側から供給された流体が通過する流量調整流路と、
前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力を前記可動弁体に付与する付勢手段と、を備えており、
前記流量調整流路の開口面積は、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力と、前記付勢手段により前記可動弁体に作用する抗力とがバランスする位置に応じて、該流量調整流路を流れる流体流量が一定流量となるように、設定されている定流量弁。
【請求項2】
前記可動弁体は、磁性を有するように構成されており、
前記付勢手段は、前記ケーシングの他方の端部側に配置される磁性を有する固定弁体を備えており、磁力の反発力の作用により、前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体によって前記可動弁体に作用する押圧力に抗する抗力を前記可動弁体に付与する請求項1に記載の定流量弁。
【請求項3】
前記固定弁体及び前記可動弁体の少なくともいずれか一方は、永久磁石及び前記永久磁石を被覆する被覆体を備える請求項2に記載の定流量弁
【請求項4】
前記固定弁体及び前記可動弁体の少なくともいずれか一方は、磁力を調節可能な電磁石を備える請求項2に記載の定流量弁。
【請求項5】
前記付勢手段は、コイル状バネである請求項1に記載の定流量弁。
【請求項6】
前記可動弁体は、前記ケーシングの内周面と摺接可能に構成される請求項1から5のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項7】
前記可動弁体と前記ケーシングの内周面との間に間隙部が形成される請求項1から5のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項8】
前記ケーシングの内周面に対して窪み、前記ケーシングの他方の端部側における前記溝部の一端部に接続する水圧解放凹部を備えており、
前記ケーシングの周方向における前記水圧解放凹部の長さは、前記周方向における前記溝部の一端部の長さよりも長くなるように形成されており、
前記ケーシングの軸心方向における前記水圧解放凹部の長さは、前記軸心方向における前記可動弁体の長さよりも長くなるように形成されている請求項1から7のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項9】
外周面が前記ケーシングの内周面と摺接するリング状部材と、前記リング状部材及び前記可動弁体を接続する棒状の支持部材とを有する姿勢維持部材を更に備える請求項1から8のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項10】
前記溝部は、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝深さが浅くなるように形成される請求項1から9のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項11】
前記溝部は、前記ケーシングの一方の端部側から他方の端部側に向けてその溝幅が小さくなるように形成される請求項1から10のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項12】
前記流量調整流路を介して前記可動弁体と前記固定弁体との間の空間部に導かれた流体を前記ケーシングの外部に導く流出路を備える請求項1から11のいずれかに記載の定流量弁。
【請求項13】
前記ケーシングの一方の端部側から流入する流体の押圧力による前記可動弁体の一定量以上の移動を規制し、前記可動弁体が、前記流出路を閉塞することを防止するストッパを更に備える請求項12に記載の定流量弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−163162(P2012−163162A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24329(P2011−24329)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(506267662)
【Fターム(参考)】