説明

実装装置、電子部品の実装方法及び基板の製造方法

【課題】適切なタイミングで基板へ電子部品を押し込んだり、基板から離れたりすることができる複数の装着部を有する実装装置等の技術を提供すること。
【解決手段】本技術の一形態に係る実装装置は、第1の装着部及び第2の装着部と、制御部とを具備する。前記第1の装着部及び第2の装着部は、保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる。前記制御部は、前記第1の装着部及び前記第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、基板上に電子部品を実装する実装装置等の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ICチップ(IC:Integrated Circuit)や、抵抗、コンデンサなどの電子部品を基板上に実装する実装装置が広く知られている。
【0003】
このような実装装置として、下記特許文献1には、2つの実装ヘッドを有する実装装置が記載されている。この実装装置では、第1の実装ヘッドにより基板上に電子部品を実装している間に、第2の実装ヘッドが部品供給部から電子部品を取り出す。一方、第2の実装ヘッドにより基板上に電子部品を実装している間に、第2の実装ヘッドが部品供給部から電子部品を取り出す。第1の実装ヘッド及び第2の実装ヘッドが交互にこのような動作を繰り返すことによって、実装タクトを短縮される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−145688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、例えば、第1の実装ヘッド及び第2の実装ヘッドのうち、一方の実装ヘッドが基板上に電子部品を実装している間に、他方の実装ヘッドが電子部品を取り出す動作が終了した場合を想定する。この場合、一方の実装ヘッドによる実装が終了するまで、他方の実装ヘッドを待ち状態としてしまうと、実装タクトの低下を招く恐れがある。そこで、待ち状態を解消して実装タクトを向上させるために、一方の実装ヘッドが電子部品を基板上に実装しているときでも、他方の実装ヘッドが基板上に電子部品を実装する方法が考えられる。
【0006】
しかしながら、2つの実装ヘッドが同時に電子部品を基板へ押し込んだり、同時に基板から離れたりしてしまうと、基板への負荷が大きくなり、基板が大きく振動してしまう。これにより、既に基板上に実装された電子部品が動いてしまい、基板上の電子部品の位置がずれてしまう場合がある。また、一方の実装ヘッドが電子部品を基板へ押し込むタイミングと、他方の実装ヘッドが基板から離れるタイミングが一致すると、他方の実装ヘッドが基板から離れるときの基板の振動により、一方の実装ヘッドが保持する電子部品が破損してしまう場合がある。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、適切なタイミングで基板へ電子部品を押し込んだり、基板から離れたりすることができる複数の装着部を有する実装装置等の技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の一形態に係る実装装置は、第1の装着部及び第2の装着部と、制御部とを具備する。
前記第1の装着部及び第2の装着部は、保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる。
前記制御部は、前記第1の装着部及び前記第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定する。
【0009】
2つの装着部のうち一方の装着部が電子部品を押し込むときに、他方の装着部の押し込み動作が禁止される場合、2つの装着部が電子部品を同時に基板へ押し込んでしまうことを防止することができる。これにより、2つの装着部が同時に電子部品を基板へ押し込むことによる基板の反動により、既に基板上に装着された電子部品がずれてしまうことを防止することができる。一方の装着部が基板上に電子部品を押し込むときに、他方の装着部の基板離れの動作が禁止される場合、他方の装着部が基板から離れるときの基板の振動により、一方の装着部が保持する電子部品が破損してしまうことを防止することができる。
【0010】
2つの装着部のうち一方の装着部が基板から離れるときに、他方の装着部の押し込み動作が禁止される場合、一方の装着部が基板から離れるときの基板の振動により、他方の装着部が保持する電子部品が破損してしまうことを防止することができる。一方の装着部が基板から離れるときに、他方の装着部が基板から離れる動作が禁止される場合、2つの装着部が同時に基板から離れてしまうことを防止することができる。これにより、2つの装着部が同時に基板から離れてしまうことによる基板の反動により、既に基板上に実装された電子部品がずれてしまうことを防止することができる。
【0011】
上記実装装置において、前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記電子部品を前記基板に押し込むときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされてもよい。
【0012】
一方の装着部が基板上に電子部品を押し込むことによる基板の振動は、減衰振動であり、最初の1周期目の振動が大きく、2周期目以降では、小さくなると考えられる。従って、禁止期間が少なくとも最初の1周期分の振動期間とされていれば、適切に、電子部品の位置ずれや、電子部品の破損等を防止することができる。
【0013】
上記実装装置において、前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記基板から離れるときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされてもよい。
【0014】
一方の装着部が基板から離れることによる基板の振動は、減衰振動であり、最初の1周期目の振動が大きく、2周期目以降では、小さくなると考えられる。従って、禁止期間が少なくとも最初の1周期分の振動期間とされていれば、適切に、電子部品の位置ずれや、電子部品の破損等を防止することができる。
【0015】
上記実装装置は、前記基板の振動を測定する測定部をさらに具備していてもよい。
この場合、前記制御部は、前記測定部により測定された前記基板の振動に応じて、前記禁止期間を設定してもよい。
【0016】
この実装装置では、制御部により自動的に禁止期間が設定される。
【0017】
本発明の一形態に係る電子部品の装着方法は、保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定することを含む。
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作が実行される。
【0018】
本発明の一形態に係る基板の製造方法は、保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定することを含む。
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作が実行される。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本技術によれば、適切なタイミングで基板へ電子部品を押し込んだり、基板から離れたりすることができる複数の装着部を有する実装装置等の技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本技術の一実施形態に係る実装装置を示す正面図である。
【図2】本技術の一実施形態に係る実装装置を示す平面図である。
【図3】2つの装着ヘッドにより電子部品の同時装着が実行されるときの装着ヘッドの配置を示す図である。
【図4】2つの装着ヘッドの押し込みタイミング及び基板離れのタイミングの制御を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0022】
<第1実施形態>
[実装装置の構成及び各部の構成]
図1は、本技術の第1実施形態に係る実装装置100を示す正面図である。図2は、図1に示す実装装置100の平面図である。
【0023】
これらの図に示すように、実装装置100は、フレーム構造体10と、フレーム構造体10に設けられ、X軸方向に沿って基板1を搬送するコンベア16と、電子部品を供給するテープフィーダ90が搭載される2つのテープフィーダ搭載部20とを備える。また、実装装置100は、テープフィーダ90から供給される電子部品を吸着して、この電子部品を基板1上に装着する2つの実装機構30を備える。
【0024】
なお、図示は省略しているが、実装装置100は、実装装置100の各部を統括的に制御するCPU(Central processing Unit)等の制御部を有している。また、実装装置100は、制御部の制御に必要な各種のプログラムが記憶された不揮発性のメモリや、制御部の作業領域として用いられる揮発性メモリを有している。
【0025】
フレーム構造体10は、底部に設けられたベース11と、ベース11に固定された複数の支柱12とを含む。また、フレーム構造体10は、複数の支柱12の上部においてY軸方向に沿って架け渡された2本のYビーム13と、2本のYビーム13の間にX軸に沿って掛け渡され、Yビーム13によってY軸方向へ移動可能な2本のXビーム14とを含む。また、フレーム構造体10は、2本のYビーム13上に設けられた天板15を含む。なお、図2では、図面を見やすく表示するため、天板15が省略されており、また、手前側の2本のYビーム13と、2本のXビーム14とが一点差線で表示されている。
【0026】
コンベア16は、基板1を搬入して装着位置に位置決めしたり、電子部品の装着が終了した基板1を排出したりする。
【0027】
実装装置100は、前方側(図2中、下側)に第1のテープフィーダ搭載部20aを有しており、後方側(図2中、上側)に第2のテープフィーダ搭載部20bを有している。2つのテープフィーダ搭載部20は、コンベア16を挟みこむ位置に配置される。2つのテープフィーダ搭載部20には、それぞれX軸方向に沿って複数のテープフィーダ90が配列される。テープフィーダ90は、電子部品を内部に収納するキャリアテープが巻きつけられるリールと、キャリアテープをステップ送りで送り出す送り出し機構とを含む。キャリアテープ内には、ICチップ、抵抗、コンデンサ、コイル等の電子部品が種類ごとに収納される。テープフィーダ90の端部の上面には供給窓91が形成され、この供給窓91を介して電子部品が供給される。
【0028】
以降では、第1のテープフィーダ搭載部20aに搭載された複数のテープフィーダ90の供給窓91が集合して形成される領域を第1の供給領域92と呼ぶ。一方、第2のテープフィーダ搭載部20bに搭載された複数のテープフィーダ90の供給窓91が集合して形成される領域を第2の供給領域93と呼ぶ。
【0029】
実装装置100は、第1の実装機構30aと、第2の実装機構30bとを含む。第1の実装機構30aは、第1のXビーム14aによってX軸方向へ移動可能とされる。第2の実装機構30bは、第2のXビーム14bによってX軸方向に移動可能とされる。
【0030】
第1の実装機構30aは、第1のXビーム14aに保持されるキャリッジ31と、キャリッジ31の下側に設けられた第1の装着ヘッド35a(第1の装着部)とを含む。第2の実装機構30bは、第1の実装機構30aとZ−Y平面に対して対称に形成されている点を除いて、第1の実装機構30aと同様の構成である。すなわち、第2の実装機構30bは、第2のXビーム14bによって保持されるキャリッジ31と、キャリッジ31の下側に設けられた第2の装着ヘッド35b(第2の装着部)とを含む。
【0031】
第1の装着ヘッド35aは、Yビーム13及び第1のXビーム14aにより、X−Y方向への移動可能とされており、これにより第1の供給領域92と基板1上との間で移動可能とされる。第2の装着ヘッド35bは、Yビーム13及び第2のXビーム14bにより、X−Y方向への移動可能とされており、これにより第2の供給領域93と基板1上との間で移動可能とされる。
【0032】
第1の装着ヘッド35a及び第2の装着ヘッド35bは、それぞれ、キャリッジ31に対して回転可能に取り付けられたターレット32と、ターレット32の周方向に沿って等間隔でターレット32に取り付けられた複数の吸着ノズル33とを有する。吸着ノズル33の数は、図2に示す例では、1つの装着ヘッド35についてそれぞれ12個とされている。なお、吸着ノズル33の数は、各装着ヘッド35に対してそれぞれ1つずつであってもよく、吸着ノズル33の数については、特に限定されない。
【0033】
ターレット32は、斜め方向の軸を回転の中心軸として、キャリッジ31に回転可能に支持されている。吸着ノズル33は、ターレット32に対して回転可能に支持されている。吸着ノズル33は、吸着ノズル33の軸線がターレット32の回転軸に対してそれぞれ傾斜するように、ターレット32に取り付けられている。吸着ノズル33は、ターレット32に対して上記軸線方向に沿って移動可能に支持されている。吸着ノズル33は、図示しないノズル駆動機構の駆動により所定のタイミングで軸線回りに回転されたり、軸線方向に沿って移動されたりする。また、吸着ノズル33は、図示しないエアコンプレッサに接続されている。吸着ノズル33は、このエアコンプレッサの負圧及び正圧の切り換えに応じて、電子部品を吸着したり、脱離したりすることができる。
【0034】
複数の吸着ノズル33のうち、最も低い位置に位置する吸着ノズル33は、その軸線が垂直方向を向いている。以降では、このように軸線が垂直方向を向く吸着ノズル33の位置を操作位置と呼ぶ。操作位置に位置する吸着ノズル33は、ターレット32の回転により順次切り換えられる。複数の吸着ノズル33のうち、操作位置に位置する吸着ノズル33がノズル駆動機構により上下方向に移動されたり、エアコンプレッサにより負圧及び正圧が切り換えられたりする。
【0035】
第1の装着ヘッド35aは、第1の供給領域92へ移動して、複数の吸着ノズル33により目的とする電子部品を吸着し、基板1上へ移動して、吸着ノズル33に吸着された電子部品を基板1上へ装着する。一方、第2の装着ヘッド35bは、第2の供給領域93へ移動して、複数の吸着ノズル33により目的とする電子部品を吸着し、基板1上へ移動して、吸着ノズル33に吸着された電子部品を基板1上へ装着する。
【0036】
実装装置100は、基板1を下方から支持する図示しない支持体を備えている。支持体は、例えば、ウレタンゴム等の衝撃吸収性を有する材料で形成される。
【0037】
実装装置100は、図示を省略したカメラを備えている。このカメラは、第1の実装機構30aと、第2の実装機構30bとにそれぞれ1つずつ設けられる。カメラは、例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有しており、この撮像素子により、吸着ノズル33による電子部品の吸着状態が撮影される。カメラは、例えば実装機構30と一体的に動くように設けられ、図示しないミラー等の光学系を介して、電子部品の吸着状態を撮像する。
【0038】
カメラは、電子部品を吸着した吸着ノズル33が、ターレット32の回転により所定の位置に移動したときに、吸着ノズル33に対する電子部品の吸着状態を撮像する。例えば、カメラは、電子部品を吸着した吸着ノズル33が、ターレット32の回転により最も高い位置に移動したときに、電子部品の吸着状態を撮像する。カメラにより撮影された吸着状態の画像は、制御部により画像処理され、吸着状態が判定される。吸着状態が判定されると、判定された吸着状態に基づいて、電子部品装着時における吸着ノズル33の回転量が修正される。
【0039】
[動作説明]
次に、本実施形態に係る実装装置100の動作について説明する。なお、以降で説明する実装装置100の各処理は、制御部の制御下において実行される。
【0040】
「基本的な動作」
初めに、実装装置100の基本的な動作について説明する。まず、コンベア16により基板1が搬入されて、基板1が装着位置に位置決めされる。次に、第1の装着ヘッド35aがX−Y方向に移動され、第1の装着ヘッド35aが第1の供給位置に移動される。
【0041】
そして、操作位置に位置する吸着ノズル33が下方に移動され、エアコンプレッサにより吸着ノズル33が負圧に切り換えられる。これにより、吸着ノズル33の先端部に電子部品が吸着される。電子部品が吸着されると、電子部品が吸着された吸着ノズル33が上方に移動される。
【0042】
次に、ターレット32が回転され、操作位置に位置する吸着ノズル33が切り換えられる。操作位置に位置する吸着ノズル33が切り換えられると、その吸着ノズル33が下方へ移動され、吸着ノズル33の先端に電子部品が吸着される。このようにして、複数の吸着ノズル33に対してそれぞれ電子部品が吸着される。第1の装着ヘッド35aが第1の供給領域92に移動したとき、全ての吸着ノズル33に電子部品が吸着される場合もあり、全ての吸着ノズル33のうち幾つかの吸着ノズル33に電子部品が吸着される場合もある。
【0043】
ターレット32の回転により、撮像位置に移動された吸着ノズル33は、カメラにより電子部品の吸着状態が撮像される。撮像位置に位置する吸着ノズル33は、ターレット32の回転により切り換えられ、電子部品を吸着した全ての吸着ノズル33について、電子部品の吸着状態が撮像される。カメラにより撮影された吸着状態の画像は、制御部により画像処理され、吸着状態が判定される。
【0044】
吸着ノズル33に対して必要な電子部品が吸着されると、第1の装着ヘッド35aが第1の供給領域92から基板1上に移動される。そして、操作位置に位置する吸着ノズル33の位置と、電子部品が装着される基板1の位置とが位置合わせされる。この位置合わせの動作が終了するまでの間に、吸着ノズル33がターレット32に対して軸線回りに回転され、吸着ノズル33に吸着された電子部品の向きが調整される。このとき、吸着ノズル33に対する電子部品の吸着状態(吸着姿勢)の情報に基づいて、電子部品の向きが修正される。
【0045】
吸着ノズル33の位置と、基板1の位置とが位置合わせされると、電子部品を保持した状態の吸着ノズル33が下方(基板1側)に移動され、電子部品が吸着ノズル33により基板1へ押し込まれる。そして、エアコンプレッサにより吸着ノズル33が負圧から正圧に切り換えられる。これにより、吸着ノズル33から電子部品が離脱され、基板1上に電子部品が装着される。基板1上に電子部品が装着されると、吸着ノズル33が上方へ移動し、基板1から離れる。
【0046】
次に、ターレット32が回転され、操作位置に位置する吸着ノズル33が切り換えられる。操作位置に位置する吸着ノズル33が切り換えられると、その吸着ノズル33が下方へ移動され、吸着ノズル33の先端に吸着された電子部品が基板1上に装着される。
【0047】
ここでの説明では、第1の装着ヘッド35aによる電子部品の吸着及び装着の動作について説明したが、第2の装着ヘッド35bによる電子部品の吸着及び装着の動作については、第1の装着ヘッド35aの動作と同様であるので、説明は省略する。
【0048】
基本的に、第2の装着ヘッド35bは、第1の装着ヘッド35aが基板1上で電子部品を装着している間に、第2の供給領域93において電子部品を吸着する。そして、第2の装着ヘッド35bは、第1の装着ヘッド35aが第1の供給領域92において電子部品を吸着している間に、基板1上に電子部品を装着する。
【0049】
ここで、例えば、第1の装着ヘッド35a及び第2の装着ヘッド35bのうち、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を装着している間に、他方の装着ヘッド35が電子部品を吸着する動作が終了した場合を想定する。例えば、他方の装着ヘッド35が吸着する電子部品が1個や2個などである場合、一方の装着ヘッド35が電子部品を装着している間に、他方の装着ヘッド35が電子部品を吸着する動作が終了する場合がある。
【0050】
このとき、一方の装着ヘッド35による電子部品の装着が終了するまで、他方の装着ヘッド35を待ち状態としてしまうと、実装タクトの低下を招く恐れがある。そこで、本実施形態では、待ち状態を解消して実装タクトを向上させるために、一方の装着ヘッド35が電子部品を基板1上に装着しているときでも、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を装着することとしている。すなわち、本実施形態では、第1の装着ヘッド35a及び第2の装着ヘッド35bによる同時装着が実行される。
【0051】
図3は、2つの装着ヘッド35により電子部品の同時装着が実行されるときの装着ヘッドの配置を示す図である。
【0052】
ここで、2つの装着ヘッド35が吸着ノズル33により同時に電子部品を基板1へ押し込んだり、同時に基板1から離れたりしてしまうと、基板1への負荷が大きくなり、基板1が大きく振動してしまう。これにより、既に基板1上に装着された電子部品が動いてしまい、基板1上の電子部品の位置がずれてしまう場合がある。また、一方の装着ヘッド35が電子部品を基板1へ押し込むタイミングと、他方の装着ヘッド35が基板1から離れるタイミングが一致すると、他方の装着ヘッド35が基板1から離れるときの基板1の振動により、一方の装着ヘッド35が保持する電子部品が破損してしまう場合がある。
【0053】
そこで、本実施形態では、2つの装着ヘッド35が吸着ノズル33により基板1に電子部品を押し込むタイミング及び2つの装着ヘッド35の吸着ノズル33が基板1から離れるタイミングが制御される。以降では、この処理について説明する。
【0054】
「2つの装着ヘッド35の押し込みタイミング及び基板離れのタイミングの制御」
図4は、このときの処理を示すフローチャートである。なお、第1の装着ヘッド35a及び第2の装着ヘッド35bについて、同様の処理が実行される。
【0055】
まず、制御部は、一方の装着ヘッド35により電子部品の装着が実行されるかを判定する(ステップ101)。ステップ101の判定が否定的である場合(ステップ101のNO)、制御部は、ステップ101へ戻り、再び、一方の装着ヘッド35により電子部品の装着が実行されるかを判定する。
【0056】
一方の装着ヘッド35により、電子部品の装着が実行される場合(ステップ101のYES)、制御部は、第1の禁止期間を設定する(ステップ102)。この第1の禁止期間は、一方の装着ヘッド35が吸着ノズル33により電子部品を基板1上に押し込むときに、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作をしてしまうことを禁止する期間である。
【0057】
次に、制御部は、現在、他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間(第1の禁止期間又は第2の禁止期間)中であるかを判定する(ステップ103)。ステップ103で判定される禁止期間は、他方の装着ヘッド35が一方の装着ヘッド35の押し込み動作及び基板離れの動作を禁止する期間である。
【0058】
他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間中ではない場合(ステップ103のNO)、制御部は、一方の装着ヘッド35を制御して、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33を下方へ移動させる(ステップ106)。これにより、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33により保持された電子部品が基板1へ押し込まれる。
【0059】
他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間中である場合(ステップ103のYES)、制御部は、次のステップ104へ進む。ステップ104では、制御部は、ステップ102で設定された第1の禁止期間(一方の装着ヘッド35が他方の装着ヘッド35の動作を禁止する期間)を更新する。
【0060】
第1の禁止期間を更新すると、制御部は、禁止期間(他方の装着ヘッド35が一方の装着ヘッド35の動作を禁止する期間)が経過するまで、一方の装着ヘッド35を待機状態とする(ステップ105)。そして、禁止期間が経過した場合、制御部は、一方の装着ヘッド35を制御して、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33を下方へ移動させる(ステップ106)。これにより、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33により保持された電子部品が基板1へ押し込まれる。
【0061】
ここで、ステップ104で、制御部が第1の禁止期間(一方の装着ヘッド35が他方の装着ヘッド35の動作を禁止する期間)を更新する理由について説明する。上述のように、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込もうとしたときの時刻が、他方の装着ヘッド35によって設定された禁止期間中である場合(ステップ103のYES)、一方の装着ヘッド35は、禁止期間の経過までは、待機状態とされる(ステップ105)。
【0062】
そうすると、一方の装着ヘッド35が他方の装着ヘッド35の動作を禁止する第1の禁止期間がずれることになる。そこで、ステップ104において、一方の装着ヘッド35が他方の装着ヘッド35の動作を禁止する第1の禁止期間を更新することとしている。
【0063】
第1の禁止期間の更新では、制御部は、例えば、他方の装着ヘッド35が一方の装着ヘッド35の動作を禁止する禁止期間に、第1の禁止期間を加算する処理を実行すればよい。
【0064】
一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33により電子部品が基板1上に押し込まれると、次に、制御部は、他方の吸着部の動作を禁止する第2の禁止期間を設定する(ステップ107)。第2の禁止期間は、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33が基板1から離れるときに、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作をしてしまうことを禁止する期間である。
【0065】
第2の禁止期間は、第1の禁止期間と同じであってもよく、異なっていてもよい。すなわち、一方の装着ヘッド35が電子部品を基板1上に押し込むときに、他方の装着ヘッド35の動作を禁止する禁止期間と、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときに、他方の装着ヘッド35の動作を禁止する期間とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0066】
第2の禁止期間を設定すると、次に、制御部は、現在、他方の装着ヘッド35が一方の装着ヘッド35の動作を禁止する禁止期間(第1の禁止期間又は第2の禁止期間)中であるかを判定する(ステップ108)。
【0067】
他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間中でない場合(ステップ108のNO)、制御部は、一方の装着ヘッド35を制御して、第1の装着ヘッド35aの吸着ノズル33を上方へ移動させる(ステップ111)。これにより、一方の装着ヘッド35が基板1から離れる。
【0068】
ステップ108において、他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間中である場合(ステップ108のYES)、制御部は、ステップ107で設定した第2の禁止期間を更新する。すなわち、一方の装着ヘッド35が基板1から離れようとするときの時刻が、他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間中である場合、その期間中は、一方の装着ヘッド35は待ち状態となり、第2の禁止期間がずれるので、第2の禁止期間が更新される。
【0069】
第2の禁止期間を更新すると、次に、制御部は、他方の装着ヘッド35により設定された禁止期間の経過まで、一方の装着ヘッド35を待ち状態とする(ステップ110)。
【0070】
そして、禁止期間が経過した場合、制御部は、一方の装着ヘッド35を制御して、一方の装着ヘッド35の吸着ノズル33を上方へ移動させる(ステップ111)。これにより、一方の装着ヘッド35が基板1から離れる。次に、制御部は、ステップ101へ戻り、再びステップ101以降の処理を実行する。
【0071】
「作用等」
以上のような処理により、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込むときに、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込んでしまうことが禁止される。これにより、2つの装着ヘッド35が電子部品を同時に基板1へ押し込んでしまうことを防止することができる。これにより、2つの装着ヘッド35が同時に電子部品を基板1へ押し込むことによる基板1の反動により、既に基板1上に装着された電子部品がずれてしまうことを防止することができる。
【0072】
また、本実施形態では、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときに、他方の装着ヘッド35が基板1から離れてしまうことが禁止される。これにより、2つの装着ヘッド35が同時に基板1から離れてしまうことを防止することができる。これにより、2つの装着ヘッド35が同時に基板1から離れてしまうことによる基板1の反動により、既に基板1上に実装された電子部品がずれてしまうことを防止することができる。
【0073】
また、本実施形態では、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込むときに、他方の装着ヘッド35が基板1から離れてしまうことが禁止される。これにより、他方の装着ヘッド35が基板1から離れるときの基板1の振動により、一方の装着ヘッド35が保持する電子部品が破損してしまうことを防止することができる。
【0074】
また、本実施形態では、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときに、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込んでしまうことが禁止される。これにより、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときの基板1の振動により、他方の装着ヘッド35が保持する電子部品が破損してしまうことを防止することができる。
【0075】
[禁止期間についての詳細]
ここで、禁止期間について詳しく説明する。禁止期間には、上記したように、第1の禁止期間と、第2の禁止期間の2種類の禁止期間がある。第1の禁止期間は、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込むときに、他方の装着ヘッド35ヘッドが基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作をしてしまうことを禁止する期間である。第2の禁止期間は、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときに、他方の装着ヘッド35ヘッドが基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作をしてしまうことを禁止する期間である。
【0076】
第1の禁止期間及び第2の禁止期間があまり長すぎると、実装タクトの低下を招く恐れがあるので、第1の禁止期間及び第2の禁止期間は、適切に設定されている必要がある。
【0077】
ここで、一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込むことによって基板1が振動し、振動が弱まった後であれば、第1の禁止期間を解除して、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込んだり、基板1から離れたりしてもよいと考えられる。同様に、一方の装着ヘッド35が基板1から離れることによって基板1が振動し、振動が弱まった後であれば、第2の禁止期間を解除して、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込んだり、基板1から離れたりしてもよいと考えられる。
【0078】
一方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込むことによる基板1の振動は、減衰振動であり、最初の1周期目の振動が大きく、2周期目以降では、小さくなると考えられる。同様に、一方の装着ヘッド35が基板1から離れることによる基板1の振動は、減衰振動であり、最初の1周期目の振動が大きく、2周期以降は、小さくなると考えられる。なお、基板1への電子部品の装着時に、基板1を下方から支える支持体が、ウレタンゴム等の衝撃吸収性を有する材料で形成されている場合には、2周期目以降の基板1の振動が特に小さくなやすい傾向にある。
【0079】
従って、第1の禁止期間は、少なくとも、一方の装着ヘッド35が電子部品を基板1上に押し込むときの動作に応じて基板1が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる。同様に、第2の禁止期間は、少なくとも、一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときの動作に応じて基板1が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる。このように、禁止期間を適切な期間とすることで、実装タクトの低下を防止しつつ、適切に、電子部品の位置ずれや、電子部品の破損等を防止することができる。
【0080】
上記最初の1周期分の振動期間を考慮した、第1の禁止期間及び第2の禁止期間は、例えば、0.01〜0.05秒程度の期間とされる。なお、この禁止期間は、この範囲に限定されない。禁止期間は、基板1の材質、大きさ、厚み等の基板1の特性や、装着ヘッド35の装着速度等によって変わるので、これらを考慮して、適宜、適切な値が設定される。
【0081】
第1の禁止期間及び第2の禁止期間を設定するため、基板1の振動を測定する測定部が実装装置100に設けられているもよい。この測定部は、一方の装着ヘッド35が電子部品を基板1に押し込んだとき及び/または一方の装着ヘッド35が基板1から離れるときの基板1の振動を測定する。測定部は、例えば、天板15の下側において、基板1の装着位置に対応する位置に配置される。測定部としては、レーザ式、光学式、超音波式、渦電流式、または接触式の変位センサが挙げられる。
【0082】
この場合、制御部は、測定部により測定された基板1の振動に応じて、第1の禁止期間と第2の禁止期間とを自動的に設定する。この場合、例えば、制御部は、図4に示す各処理を実行する前に、測定部により測定された基板1の振動の情報に基づいて、第1の禁止期間及び第2の禁止期間を演算して、演算された第1の禁止期間及び第2の禁止期間を設定すればよい。基板1の振動の測定と、禁止期間の演算とは、例えば、基板1の種類が変わるごとに実行される。
【0083】
<各種変形例>
以上の説明では、禁止期間(第1の禁止期間及び第2の禁止期間)は、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作の両方の動作が禁止される期間であるとして説明した。しかし、禁止期間は、他方の装着ヘッド35が基板1上に電子部品を押し込む動作及び基板1から離れる動作のうち、一方の動作が禁止される期間であってもよい。
【0084】
以上の説明では、実装ヘッドが2つである場合について説明したが、実装ヘッドの数は、3つや4つ、あるいはそれ以上であっても構わない。
【0085】
本技術は、以下の構成もとることができる。
(1)保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部と、
前記第1の装着部及び前記第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定する制御部と
を具備する実装装置。
(2)上記(1)に記載の実装装置であって、
前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記電子部品を前記基板に押し込むときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる
実装装置。
(3)上記(1)に記載の実装装置であって、
前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記基板から離れるときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる
実装装置。
(4)上記(1)乃至(3)のうち何れか1つに記載の実装装置であって、
前記基板の振動を測定する測定部をさらに具備し、
前記制御部は、前記測定部により測定された前記基板の振動に応じて、前記禁止期間を設定する
実装装置。
(5)保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定し、
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作を実行する
電子部品の装着方法。
(6)保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定し、
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作を実行する
基板の製造方法。
【符号の説明】
【0086】
30…実装機構
30a…第1の実装機構
30b…第2の実装機構
32…ターレット
33…吸着ノズル
35…装着ヘッド
35a…第1の装着ヘッド
35b…第2の装着ヘッド
100…実装装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部と、
前記第1の装着部及び前記第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定する制御部と
を具備する実装装置。
【請求項2】
請求項1に記載の実装装置であって、
前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記電子部品を前記基板に押し込むときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる
実装装置。
【請求項3】
請求項1に記載の実装装置であって、
前記禁止期間は、少なくとも、前記一方の装着部が前記基板から離れるときの動作に応じて前記基板が振動するときの最初の1周期分の振動期間とされる
実装装置。
【請求項4】
請求項1に記載の実装装置であって、
前記基板の振動を測定する測定部をさらに具備し、
前記制御部は、前記測定部により測定された前記基板の振動に応じて、前記禁止期間を設定する
実装装置。
【請求項5】
保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定し、
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作を実行する
電子部品の装着方法。
【請求項6】
保持した電子部品を基板へ押し込み、前記電子部品を前記基板上に装着して前記基板から離れる第1の装着部及び第2の装着部のうち一方の装着部が前記電子部品を押し込むとき又は前記基板から離れるときに、他方の装着部が前記電子部品を押し込む動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を実行しないように、前記他方の装着部による押し込み動作及び前記基板から離れる動作のうち少なくとも一方の動作を禁止する禁止期間を設定し、
設定された前記禁止期間の経過後に前記他方の装着部による押し込み動作又は前記基板から離れる動作を実行する
基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−216613(P2012−216613A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79858(P2011−79858)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】