家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタン
【課題】KNXを適用した家屋及びビルディングシステムの制御部材として必要とする機能を集約した押しボタンを提供する。
【解決手段】押しボタンは、ロッカースイッチ12、13と、前記ロッカースイッチ12、13により操作されるマイクロスイッチ30、31と、ソケットと、制光を制御する制御装置とを含む。前記ロッカースイッチ12、13は、ロッカースイッチ支持部に収容され、それぞれ別々のスイッチプッシャー18、19を介して前記マイクロスイッチ30、31を駆動するスイッチアーム16、17を有している。
【解決手段】押しボタンは、ロッカースイッチ12、13と、前記ロッカースイッチ12、13により操作されるマイクロスイッチ30、31と、ソケットと、制光を制御する制御装置とを含む。前記ロッカースイッチ12、13は、ロッカースイッチ支持部に収容され、それぞれ別々のスイッチプッシャー18、19を介して前記マイクロスイッチ30、31を駆動するスイッチアーム16、17を有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にKNXの適用(コネックス組合によって認められた家屋及びビルディングシステム技術のための基準)のための、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタンに関わる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、土台に装着されており且つこの土台に対して移動可能な駆動ロッカーを有する電気スイッチを開示している。この駆動ロッカーは、前記土台に設けられているマイクロスイッチに、駆動ピンによって圧力を加える。前記駆動ロッカーのばねシャフト支持材が、設けられており、このばねシャフト支持材内で前記駆動ロッカーのシャフトの端部が、前記土台に装着されている第1のばね部材のシャフトハウジングに係合している。前記駆動ロッカーの角領域が、前記土台から離れる方向に、第2のばね部材を押圧する。ロッカー保持部材が、前記土台に対する前記駆動ロッカーの最大の移動度に対するストップを形成している。前記土台は、バスカップラーを収容した装置の土台に接続され得、このバスカップラーによって、前記マイクロスイッチによって発生される信号が、バスシステムに供給される。代わって、前記土台は、前記マイクロスイッチによって駆動され得るリレーを有している装置の土台に、接続され得る。
【0003】
KNX制御装置は、このような装置が、制御部材が連結されているUPインサート(壁に挿入される部分)としてバイナリーインプットを有するように、通例設計されている。この形式の制御部材は、マイクロスイッチを有する回路基板が装着されている土台によって通例構成されており、弾性的に組み立てられているロッカーが、この土台に装着されており、例えばこの土台中に保持されている。このような形式のものの概念では、1種類の制御部材が、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置(dimmers)とのための従来のインストール装置プログラムの各々に対して、及び、このプログラムの各々のカラーに対して、製造、供給されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 10 2006 024 994 B3
【発明の概要】
【0005】
本発明は、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての最適化された押しボタンを提供するという目的に基づいている。
【0006】
この目的は、本発明に従えば、
マイクロスイッチが設けられている回路基板が、バイナリーインプットに加えて中に収容されている、壁に挿入される部分を有しており、
この壁に挿入される部分は、ロッカースイッチを収容するためのロッカースイッチ支持部を有しており、
このロッカースイッチは、別々のスイッチプッシャーを介して前記マイクロスイッチを駆動するスイッチアームを有しており、
ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのロッカーが、制御装置として使用される、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタンによって、達成される。
【0007】
好ましい実施形態は、前記ロッカースイッチ支持部が、平坦な支持面が設けられているシャフトを収容するように、平坦な支持面が設けられているシャフトハウジングを有しており、少なくとも1つの圧縮ばねが、前記平坦な支持面が互いに押圧されるように前記シャフトに弾性的に圧力を加えることを、特徴としている。従って、前記制御部材を駆動した後に、この制御部材は、最初の配置位置(中間の位置、即ち支持リングに対して平行なゼロの位置)に、常に戻る。
【0008】
スイッチプッシャーが、前記回路基板へのストップを形成するリブを有していることが、有効である。このことによって、前記マイクロスイッチは、過度に高い圧力による破損/破壊から防がれる。
【0009】
ダンピング部材が、前記制御部材のストップを規定するように、オプションとして設けられる。これは、改良された「スイッチの感触(switch feeling)」を提供する。これらダンピング部材は、好ましくは固定部材に装着されており、この固定部材は、保持タブによって壁に挿入される部分の支持リングのハウジングに係合し、従って、前記壁に挿入される部分で、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのカバーフレームを、ロックする。
【0010】
本発明によって得られる効果は、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムの従来のロッカーが、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムの従来のカバーフレームも同様に、制御部材(単一の制御部材もしくは2重の制御部材)として使用され得ることに特に基づいている。従来のインストール装置プログラムは、この点において、インストール装置の多くの製造者によって市場に出されているように、異なるロッカースイッチの挿入部、ロッカー押しボタンの挿入部、制光装置の挿入部、ソケットの挿入部、及び、規定の設計、及び規定のカラーの1倍、2倍、3倍、4倍のロッカー及びカバーフレームを有しているプログラムとして、理解される。
【0011】
本発明の適切な構成は、従属の請求項に特徴付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、押しボタンの、壁に挿入される部分の断面図である。
【図2】図2は、押しボタンの側面図である。
【図3】図3は、前記壁に挿入される部分の側面図である。
【図4】図4は、押しボタンの後方からの斜視図である。
【図5】図5は、押しボタンの「分解図」を示す図である。
【図6】図6は、押しボタンの固定部材を示す図である。
【図7】図7は、前記壁に挿入される部分の正面図である。
【図8】図8は、固定部材の詳細図である。
【図9】図9は、前記壁に挿入される部分の正面斜視図である。
【図10】図10は、2重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」である。
【図11】図11は、4重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、図に示されている実施形態によって以下に説明される。
図1は、押しボタンの、壁に挿入される部分の断面図である。バイナリーインプットを形成している前記壁に挿入される部分は、上側のケーシング部分9と、下側のケーシング部分26と、支持リング3とによって構成されている。(2重の押しボタンを形成するための)ロッカースイッチ12、並びに(4重の押しボタンを形成するための)ロッカースイッチ13は、前記上側のケーシング部分9に装着されている。このケーシング部分9は、スイッチアーム16及び17と、互いに接続されているスイッチプッシャー18及び19とによって、(2重の押しボタンの場合は)回路基板27に、(4重の押しボタンの場合は)回路基板28に設けられるマイクロスイッチ30及び31に、作用し得る。少なくとも1つの圧縮ばね23が、駆動を行った後に、前記ロッカースイッチを、再び規定の初期の中間位置に再び戻すように助力する。前記スイッチプッシャー18、19には、エンドストップを規定しているリブ22が設けられており、即ち、前記スイッチプッシャー18、19は、前記ロッカースイッチ12、もしくは13の駆動によって、前記回路基板27もしくは28を押圧し、この時、過激な圧力、従って、マイクロスイッチの過重負荷を安全に防ぐ。前記スイッチプッシャーは、一方のロッカースイッチと、他方のマイクロスイッチとの間での相対運動の伝達を防ぐ。前記スイッチの安全性は、かくして高められる。
【0014】
図2は、押しボタンの側面図を示しており、この図から、押しボタンの壁に挿入される部分2が、カバーフレーム7と単一の制御部材もしくは2重の制御部材として形成されている制御部材6、即ちロッカーによって完成されることが、推測される。前記制御部材6即ちロッカーと、前記カバーフレーム7との両方は、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置から取り出され得ることが、有効である。
【0015】
図3は、一方では、前記支持リング3と前記上側のケーシング部分9との間の保持部材5と、前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29とを示しており、他方では、前記上側のケーシング部分9のロッカースイッチ支持部10中の前記ロッカースイッチ12もしくは13を示している。このロッカースイッチ支持部に関しては、前記ロッカースイッチ12もしくは13のシャフト14が、前記ロッカースイッチ支持部10のシャフトハウジング8に係合している。前記ロッカースイッチ支持部10の前記シャフトハウジング8中の平坦な支持面11、即ち前記シャフトハウジング8の制御部材6に向けられている面の「シャフト支持部」が、重要である。従って、前記シャフト14の平坦な支持面15が、構成されている。少なくとも1つの圧縮ばね23の後方への弾性力によって、前記シャフト14の平坦な支持面15と、前記シャフトハウジング8の平坦な支持面11とが、互いに押圧される。かくして、前記ロッカースイッチ12もしくは13を前記壁に挿入される部分2の前記支持リング3に対して平行に向けることは、静止した状態で、自動的に為される。
【0016】
図4は、プッシュボタンの後方からの斜視図を示している。押しボタン1の、壁に挿入される部分2の底領域には、KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント25が、設けられている。図は、商業的に入手可能なUPジャンクションの箱(UP junction box)中に装着するためのばねセパレータの、オプションとしての設置のための2つのセパレータハウジング34と、前記支持リング3と、前記カバーフレーム7と、更に示している。
【0017】
図5は、押しボタンの「分解図」であり、前記壁に挿入される部分2と、カバーフレーム7と、固定部材35と、制御部材6、即ちロッカーとのような、重要な構成要素を、示している。前記固定部材35は、前記壁に挿入される部分2内に、前記カバーフレーム7をロックするように機能する。前記固定部材35のオプションとしての機能は、ダンピングによって前記制御部材6のストップを規定することに基づいている。このために、前記固定部材35には、複数のダンピング(damping)部材38が設けられている。
【0018】
図6は、押しボタンの固定部材35を詳細に示している。矩形ベースのフレーム36を有している固定部材35は、(図7に示されているように)対応するハウジング4中に前記支持リング3を挿入するために、対称に設置された4つの弾性の保持タブ40を、有している。前記保持タブ40とは反対側の主面に、この固定部材35は、これのベースのフレーム36の角領域に複数のダンピング部材38を有しており、これらは、(図5にも示されているように、)駆動された時に、前記制御部材6のための減衰ストップとなる。
【0019】
図7は、前記壁に挿入される部分2の正面図を示している。前記壁に挿入される部分2は、プログラミング装置を接続するためのインターフェース42と、動作を開始させるためのプログラミング押しボタン43と、オリエンテーションライト44、好ましくはLEDとを、有している。図6で述べられた前記支持リング3のハウジング4が、更に示されている。
【0020】
図8は、固定部材35の詳細図である。ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置の電気機械スイッチのために使用される商業的に入手可能な固定部材は、前記ベースフレーム36で2つのダンピング部材用支持部37を保持するように変更されることが、有効である。ダンピング部材用支持部37の各々は、一方の主面に2つのダンピング部材38を有しており、並びに、他方の主面に、前記保持タブ40が設けられていない前記ベースフレーム36の主面によって保持されるための、保持手段39、好ましくは保持突出部を、有している。
【0021】
図9は、前記壁に挿入される部分2の正面斜視図であり、この図では、ロッカースイッチ支持部10のシャフトハウジング8に係合するシャフト14を有するロッカースイッチ12もしくは13の支持部が、特に示されている。前記ロッカースイッチのスイッチアーム17が、更に示されている。
【0022】
図10は、2重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」を示している。以下の主要な構成要素、即ち、
2つのマイクロスイッチ30、33が装着されている回路基板27を有する下側のケーシング部分26と、
2つのスイッチプッシャー18、21と、
支持リング3と、
ロッカースイッチ支持部10を有している上側のケーシング部分9と、
2つの圧縮ばね23、24と、
ロッカースイッチ12と、が見られる。
【0023】
前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29が、更に見られ得る。
【0024】
図11は、4重の押しボタンの、壁に挿入する部分の「分解図」を示している。以下の主要な構成要素、即ち、
4つのマイクロスイッチ30、31、32、33が装着されている回路基板28を有している下側のケーシング部分26と、
4つのスイッチプッシャー18、19、20、21と、
支持リング3と、
ロッカースイッチ支持部10を有している上側のケーシング部分9と、
2つの圧縮ばね23、24と、
ロッカースイッチ13と、が見られ得る。
【0025】
前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29が、更に見られ得る。
【符号の説明】
【0026】
1…押しボタン、2…壁に挿入される部分、3…支持リング、4…固定部材の保持タブのためのハウジング、5…保持部材、6…従来のインストール装置プログラムの制御部材(単一の制御部材もしくは2重の制御部材)、即ちロッカー、7…従来のインストール装置プログラムのカバーフレーム、8…ロッカースイッチ支持部中のシャフトハウジング、9…上側のケーシング、10…ロッカースイッチ支持部、11…前記ロッカースイッチ支持部もしくはシャフト支持部の平坦な支持面、12…2重の押しボタンのためのロッカースイッチ、13…4重の押しボタンのためのロッカースイッチ、14…シャフト、15…シャフトの平坦な支持面、16、17…スイッチアーム、18、19、20、21、…スイッチプッシャー、22…リブ(回路基板へのストップ)、23、24…圧縮ばね、25…KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント、26…下側のケーシング部分、27…2重の押しボタンのための回路基板、28…4重の押しボタンのための回路基板、29…上側のケーシング部分と下側のケーシング部分との間の保持部材、30、31、32、33…マイクロスイッチ、34…セパレータハウジング、35…固定部材、36…ベースフレーム、37…ダンピング部材支持部、38…ダンピング部材、39…保持突出部、40…保持タブ、42…プログラミング装置のためのインターフェース、43…プログラミング押しボタン、44…オリエンテーションライト
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にKNXの適用(コネックス組合によって認められた家屋及びビルディングシステム技術のための基準)のための、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタンに関わる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、土台に装着されており且つこの土台に対して移動可能な駆動ロッカーを有する電気スイッチを開示している。この駆動ロッカーは、前記土台に設けられているマイクロスイッチに、駆動ピンによって圧力を加える。前記駆動ロッカーのばねシャフト支持材が、設けられており、このばねシャフト支持材内で前記駆動ロッカーのシャフトの端部が、前記土台に装着されている第1のばね部材のシャフトハウジングに係合している。前記駆動ロッカーの角領域が、前記土台から離れる方向に、第2のばね部材を押圧する。ロッカー保持部材が、前記土台に対する前記駆動ロッカーの最大の移動度に対するストップを形成している。前記土台は、バスカップラーを収容した装置の土台に接続され得、このバスカップラーによって、前記マイクロスイッチによって発生される信号が、バスシステムに供給される。代わって、前記土台は、前記マイクロスイッチによって駆動され得るリレーを有している装置の土台に、接続され得る。
【0003】
KNX制御装置は、このような装置が、制御部材が連結されているUPインサート(壁に挿入される部分)としてバイナリーインプットを有するように、通例設計されている。この形式の制御部材は、マイクロスイッチを有する回路基板が装着されている土台によって通例構成されており、弾性的に組み立てられているロッカーが、この土台に装着されており、例えばこの土台中に保持されている。このような形式のものの概念では、1種類の制御部材が、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置(dimmers)とのための従来のインストール装置プログラムの各々に対して、及び、このプログラムの各々のカラーに対して、製造、供給されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 10 2006 024 994 B3
【発明の概要】
【0005】
本発明は、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての最適化された押しボタンを提供するという目的に基づいている。
【0006】
この目的は、本発明に従えば、
マイクロスイッチが設けられている回路基板が、バイナリーインプットに加えて中に収容されている、壁に挿入される部分を有しており、
この壁に挿入される部分は、ロッカースイッチを収容するためのロッカースイッチ支持部を有しており、
このロッカースイッチは、別々のスイッチプッシャーを介して前記マイクロスイッチを駆動するスイッチアームを有しており、
ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのロッカーが、制御装置として使用される、家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタンによって、達成される。
【0007】
好ましい実施形態は、前記ロッカースイッチ支持部が、平坦な支持面が設けられているシャフトを収容するように、平坦な支持面が設けられているシャフトハウジングを有しており、少なくとも1つの圧縮ばねが、前記平坦な支持面が互いに押圧されるように前記シャフトに弾性的に圧力を加えることを、特徴としている。従って、前記制御部材を駆動した後に、この制御部材は、最初の配置位置(中間の位置、即ち支持リングに対して平行なゼロの位置)に、常に戻る。
【0008】
スイッチプッシャーが、前記回路基板へのストップを形成するリブを有していることが、有効である。このことによって、前記マイクロスイッチは、過度に高い圧力による破損/破壊から防がれる。
【0009】
ダンピング部材が、前記制御部材のストップを規定するように、オプションとして設けられる。これは、改良された「スイッチの感触(switch feeling)」を提供する。これらダンピング部材は、好ましくは固定部材に装着されており、この固定部材は、保持タブによって壁に挿入される部分の支持リングのハウジングに係合し、従って、前記壁に挿入される部分で、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのカバーフレームを、ロックする。
【0010】
本発明によって得られる効果は、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムの従来のロッカーが、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムの従来のカバーフレームも同様に、制御部材(単一の制御部材もしくは2重の制御部材)として使用され得ることに特に基づいている。従来のインストール装置プログラムは、この点において、インストール装置の多くの製造者によって市場に出されているように、異なるロッカースイッチの挿入部、ロッカー押しボタンの挿入部、制光装置の挿入部、ソケットの挿入部、及び、規定の設計、及び規定のカラーの1倍、2倍、3倍、4倍のロッカー及びカバーフレームを有しているプログラムとして、理解される。
【0011】
本発明の適切な構成は、従属の請求項に特徴付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、押しボタンの、壁に挿入される部分の断面図である。
【図2】図2は、押しボタンの側面図である。
【図3】図3は、前記壁に挿入される部分の側面図である。
【図4】図4は、押しボタンの後方からの斜視図である。
【図5】図5は、押しボタンの「分解図」を示す図である。
【図6】図6は、押しボタンの固定部材を示す図である。
【図7】図7は、前記壁に挿入される部分の正面図である。
【図8】図8は、固定部材の詳細図である。
【図9】図9は、前記壁に挿入される部分の正面斜視図である。
【図10】図10は、2重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」である。
【図11】図11は、4重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、図に示されている実施形態によって以下に説明される。
図1は、押しボタンの、壁に挿入される部分の断面図である。バイナリーインプットを形成している前記壁に挿入される部分は、上側のケーシング部分9と、下側のケーシング部分26と、支持リング3とによって構成されている。(2重の押しボタンを形成するための)ロッカースイッチ12、並びに(4重の押しボタンを形成するための)ロッカースイッチ13は、前記上側のケーシング部分9に装着されている。このケーシング部分9は、スイッチアーム16及び17と、互いに接続されているスイッチプッシャー18及び19とによって、(2重の押しボタンの場合は)回路基板27に、(4重の押しボタンの場合は)回路基板28に設けられるマイクロスイッチ30及び31に、作用し得る。少なくとも1つの圧縮ばね23が、駆動を行った後に、前記ロッカースイッチを、再び規定の初期の中間位置に再び戻すように助力する。前記スイッチプッシャー18、19には、エンドストップを規定しているリブ22が設けられており、即ち、前記スイッチプッシャー18、19は、前記ロッカースイッチ12、もしくは13の駆動によって、前記回路基板27もしくは28を押圧し、この時、過激な圧力、従って、マイクロスイッチの過重負荷を安全に防ぐ。前記スイッチプッシャーは、一方のロッカースイッチと、他方のマイクロスイッチとの間での相対運動の伝達を防ぐ。前記スイッチの安全性は、かくして高められる。
【0014】
図2は、押しボタンの側面図を示しており、この図から、押しボタンの壁に挿入される部分2が、カバーフレーム7と単一の制御部材もしくは2重の制御部材として形成されている制御部材6、即ちロッカーによって完成されることが、推測される。前記制御部材6即ちロッカーと、前記カバーフレーム7との両方は、ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置から取り出され得ることが、有効である。
【0015】
図3は、一方では、前記支持リング3と前記上側のケーシング部分9との間の保持部材5と、前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29とを示しており、他方では、前記上側のケーシング部分9のロッカースイッチ支持部10中の前記ロッカースイッチ12もしくは13を示している。このロッカースイッチ支持部に関しては、前記ロッカースイッチ12もしくは13のシャフト14が、前記ロッカースイッチ支持部10のシャフトハウジング8に係合している。前記ロッカースイッチ支持部10の前記シャフトハウジング8中の平坦な支持面11、即ち前記シャフトハウジング8の制御部材6に向けられている面の「シャフト支持部」が、重要である。従って、前記シャフト14の平坦な支持面15が、構成されている。少なくとも1つの圧縮ばね23の後方への弾性力によって、前記シャフト14の平坦な支持面15と、前記シャフトハウジング8の平坦な支持面11とが、互いに押圧される。かくして、前記ロッカースイッチ12もしくは13を前記壁に挿入される部分2の前記支持リング3に対して平行に向けることは、静止した状態で、自動的に為される。
【0016】
図4は、プッシュボタンの後方からの斜視図を示している。押しボタン1の、壁に挿入される部分2の底領域には、KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント25が、設けられている。図は、商業的に入手可能なUPジャンクションの箱(UP junction box)中に装着するためのばねセパレータの、オプションとしての設置のための2つのセパレータハウジング34と、前記支持リング3と、前記カバーフレーム7と、更に示している。
【0017】
図5は、押しボタンの「分解図」であり、前記壁に挿入される部分2と、カバーフレーム7と、固定部材35と、制御部材6、即ちロッカーとのような、重要な構成要素を、示している。前記固定部材35は、前記壁に挿入される部分2内に、前記カバーフレーム7をロックするように機能する。前記固定部材35のオプションとしての機能は、ダンピングによって前記制御部材6のストップを規定することに基づいている。このために、前記固定部材35には、複数のダンピング(damping)部材38が設けられている。
【0018】
図6は、押しボタンの固定部材35を詳細に示している。矩形ベースのフレーム36を有している固定部材35は、(図7に示されているように)対応するハウジング4中に前記支持リング3を挿入するために、対称に設置された4つの弾性の保持タブ40を、有している。前記保持タブ40とは反対側の主面に、この固定部材35は、これのベースのフレーム36の角領域に複数のダンピング部材38を有しており、これらは、(図5にも示されているように、)駆動された時に、前記制御部材6のための減衰ストップとなる。
【0019】
図7は、前記壁に挿入される部分2の正面図を示している。前記壁に挿入される部分2は、プログラミング装置を接続するためのインターフェース42と、動作を開始させるためのプログラミング押しボタン43と、オリエンテーションライト44、好ましくはLEDとを、有している。図6で述べられた前記支持リング3のハウジング4が、更に示されている。
【0020】
図8は、固定部材35の詳細図である。ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置の電気機械スイッチのために使用される商業的に入手可能な固定部材は、前記ベースフレーム36で2つのダンピング部材用支持部37を保持するように変更されることが、有効である。ダンピング部材用支持部37の各々は、一方の主面に2つのダンピング部材38を有しており、並びに、他方の主面に、前記保持タブ40が設けられていない前記ベースフレーム36の主面によって保持されるための、保持手段39、好ましくは保持突出部を、有している。
【0021】
図9は、前記壁に挿入される部分2の正面斜視図であり、この図では、ロッカースイッチ支持部10のシャフトハウジング8に係合するシャフト14を有するロッカースイッチ12もしくは13の支持部が、特に示されている。前記ロッカースイッチのスイッチアーム17が、更に示されている。
【0022】
図10は、2重の押しボタンの、壁に挿入される部分の「分解図」を示している。以下の主要な構成要素、即ち、
2つのマイクロスイッチ30、33が装着されている回路基板27を有する下側のケーシング部分26と、
2つのスイッチプッシャー18、21と、
支持リング3と、
ロッカースイッチ支持部10を有している上側のケーシング部分9と、
2つの圧縮ばね23、24と、
ロッカースイッチ12と、が見られる。
【0023】
前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29が、更に見られ得る。
【0024】
図11は、4重の押しボタンの、壁に挿入する部分の「分解図」を示している。以下の主要な構成要素、即ち、
4つのマイクロスイッチ30、31、32、33が装着されている回路基板28を有している下側のケーシング部分26と、
4つのスイッチプッシャー18、19、20、21と、
支持リング3と、
ロッカースイッチ支持部10を有している上側のケーシング部分9と、
2つの圧縮ばね23、24と、
ロッカースイッチ13と、が見られ得る。
【0025】
前記上側のケーシング部分9と前記下側のケーシング部分26との間の保持部材29が、更に見られ得る。
【符号の説明】
【0026】
1…押しボタン、2…壁に挿入される部分、3…支持リング、4…固定部材の保持タブのためのハウジング、5…保持部材、6…従来のインストール装置プログラムの制御部材(単一の制御部材もしくは2重の制御部材)、即ちロッカー、7…従来のインストール装置プログラムのカバーフレーム、8…ロッカースイッチ支持部中のシャフトハウジング、9…上側のケーシング、10…ロッカースイッチ支持部、11…前記ロッカースイッチ支持部もしくはシャフト支持部の平坦な支持面、12…2重の押しボタンのためのロッカースイッチ、13…4重の押しボタンのためのロッカースイッチ、14…シャフト、15…シャフトの平坦な支持面、16、17…スイッチアーム、18、19、20、21、…スイッチプッシャー、22…リブ(回路基板へのストップ)、23、24…圧縮ばね、25…KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント、26…下側のケーシング部分、27…2重の押しボタンのための回路基板、28…4重の押しボタンのための回路基板、29…上側のケーシング部分と下側のケーシング部分との間の保持部材、30、31、32、33…マイクロスイッチ、34…セパレータハウジング、35…固定部材、36…ベースフレーム、37…ダンピング部材支持部、38…ダンピング部材、39…保持突出部、40…保持タブ、42…プログラミング装置のためのインターフェース、43…プログラミング押しボタン、44…オリエンテーションライト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタン(1)であって、
マイクロスイッチ(30、31、32、33)が設けられている回路基板(27、28)がバイナリーインプットに加えて中に収容されている、壁に挿入される部分(2)を有しており、
この壁に挿入される部分(2)は、ロッカースイッチ(12、13)を収容するためのロッカースイッチ支持部(10)を有しており、
前記ロッカースイッチ(12、13)は、別々のスイッチプッシャー(18、19、20、21)を介して前記マイクロスイッチ(30、31、32、33)を駆動するスイッチアーム(16、17)を有しており、
ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのロッカーが、制御装置(6)として使用されることを特徴とする、
押しボタン(1)。
【請求項2】
前記ロッカースイッチ支持部(10)は、平坦な支持面(15)が設けられているシャフト(14)を収容するように、平坦な支持面(11)が設けられているシャフトハウジング(8)を有しており、少なくとも1つの圧縮ばね(23、24)が、これら平坦な支持面(11、15)が互いに押圧されるように前記シャフト(14)に弾性的に圧力を加えることを特徴とする、請求項2に記載の押しボタン(1)。
【請求項3】
前記スイッチプッシャー(18、19、20、21)の各々は、前記回路基板(27、28)へのストップを形成するリブ(22)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン(1)。
【請求項4】
前記制御部材(6)のストップを規定するように、ダンピング部材(38)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン(1)。
【請求項5】
前記ダンピング部材(38)は、固定部材(35)に装着されており、この固定部材(35)は、保持タブ(40)によって、前記壁に挿入される部分の支持リング(3)のハウジング(4)に係合し、従って、前記壁に挿入される部分(2)中で、前記ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置のカバーフレーム(7)をロックすることを特徴とする、請求項4に記載の押しボタン(1)。
【請求項6】
前記壁に挿入される部分(2)は、プログラミング装置のためのインターフェース(42)を有していることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【請求項7】
前記壁に挿入される部分(2)は、動作を開始するためのプログラミング押しボタン(43)を有していることを特徴とする、請求項1乃至6の押しボタン(1)。
【請求項8】
前記壁に挿入される部分(2)は、KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント(25)を有していることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【請求項9】
前記壁に挿入される部分(2)は、上側のケーシング部分(9)と下側のケーシング部分(26)とを有しており、これら両部分は、保持手段(29)によって互いに取着されている、請求項1乃至8のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【請求項1】
家屋及びビルディングシステムの技術制御部材としての押しボタン(1)であって、
マイクロスイッチ(30、31、32、33)が設けられている回路基板(27、28)がバイナリーインプットに加えて中に収容されている、壁に挿入される部分(2)を有しており、
この壁に挿入される部分(2)は、ロッカースイッチ(12、13)を収容するためのロッカースイッチ支持部(10)を有しており、
前記ロッカースイッチ(12、13)は、別々のスイッチプッシャー(18、19、20、21)を介して前記マイクロスイッチ(30、31、32、33)を駆動するスイッチアーム(16、17)を有しており、
ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置プログラムのロッカーが、制御装置(6)として使用されることを特徴とする、
押しボタン(1)。
【請求項2】
前記ロッカースイッチ支持部(10)は、平坦な支持面(15)が設けられているシャフト(14)を収容するように、平坦な支持面(11)が設けられているシャフトハウジング(8)を有しており、少なくとも1つの圧縮ばね(23、24)が、これら平坦な支持面(11、15)が互いに押圧されるように前記シャフト(14)に弾性的に圧力を加えることを特徴とする、請求項2に記載の押しボタン(1)。
【請求項3】
前記スイッチプッシャー(18、19、20、21)の各々は、前記回路基板(27、28)へのストップを形成するリブ(22)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン(1)。
【請求項4】
前記制御部材(6)のストップを規定するように、ダンピング部材(38)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン(1)。
【請求項5】
前記ダンピング部材(38)は、固定部材(35)に装着されており、この固定部材(35)は、保持タブ(40)によって、前記壁に挿入される部分の支持リング(3)のハウジング(4)に係合し、従って、前記壁に挿入される部分(2)中で、前記ソケットと、スイッチと、押しボタンと、制光装置とのための従来のインストール装置のカバーフレーム(7)をロックすることを特徴とする、請求項4に記載の押しボタン(1)。
【請求項6】
前記壁に挿入される部分(2)は、プログラミング装置のためのインターフェース(42)を有していることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【請求項7】
前記壁に挿入される部分(2)は、動作を開始するためのプログラミング押しボタン(43)を有していることを特徴とする、請求項1乃至6の押しボタン(1)。
【請求項8】
前記壁に挿入される部分(2)は、KNXブッシングのためのターミナルコンパートメント(25)を有していることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【請求項9】
前記壁に挿入される部分(2)は、上側のケーシング部分(9)と下側のケーシング部分(26)とを有しており、これら両部分は、保持手段(29)によって互いに取着されている、請求項1乃至8のいずれか1に記載の押しボタン(1)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−15106(P2012−15106A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−134987(P2011−134987)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(508278675)アーベーベー・アーゲー (9)
【氏名又は名称原語表記】ABB AG
【住所又は居所原語表記】Kallstadter Str. 1,68309 Mannheim,Germany
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134987(P2011−134987)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(508278675)アーベーベー・アーゲー (9)
【氏名又は名称原語表記】ABB AG
【住所又は居所原語表記】Kallstadter Str. 1,68309 Mannheim,Germany
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]