説明

容器の装着部材の装着方法および容器の装着部材の装着装置

【課題】例えば、固形物を収容した容器において、固形物が容器内で移動するのを防止して、固形物の破損損傷を防止するための固形物用保護キャップ、乾燥剤などを封入した乾燥剤入りキャップなどの装着部材を、容器の口部に装着するための容器の装着部材の装着方法、および、そのための容器の装着部材の装着装置を提供する。
【解決手段】固形物12を収容した容器14の口部16から、装着部材18を容器内に装着するための容器の装着部材の装着方法であって、容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着する仮装着工程と、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させて、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する反転装着工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形物を収容した容器の装着部材の装着方法、および、そのための容器の装着部材の装着装置に関する。
より詳細には、本発明は、例えば、固形物を収容した容器において、固形物が容器内で移動するのを防止して、固形物の破損損傷を防止するための固形物用保護キャップ、乾燥剤などを封入した乾燥剤入りキャップなどの装着部材を、容器の口部に装着するための容器の装着部材の装着方法、および、そのための容器の装着部材の装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物を収容した容器において、運搬時、保管時などにおいて、固形物が容器内で移動するのを抑制して、固形物の破損損傷を防止する方法としては、発泡樹脂からなる緩衝材、ポリエチレンなどのプラスチックシートを丸めた緩衝材、空気を封入したビニール製の緩衝材、ネット形状の緩衝材などを容器内に挿入する方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、これらの緩衝材を容器内に緩衝材として充填するには、容器内に収容した固形物の上部の空隙の大きさに応じて、緩衝材の大きさを調整しなければならず、手間や時間がかかることになる。
【0004】
また、使用の際に、容器内からこれらの緩衝材を取り出す作業は煩雑であり、しかも緩衝材を容器から取り出す際に、緩衝材とともに、同時に固形物も容器内から外部にこぼれ落ちてしまうことがある。
【0005】
このため、特許文献1(実開昭58−94679号公報)、特許文献2(特開2003−63566号公報)では、伸縮可能な蛇腹形状の包装用緩衝材が提案されている。
例えば、特許文献2の包装用緩衝材では、図9に示したような構造の緩衝材200が開示されている。
【0006】
この緩衝材200は、筒状部202を備えており、この筒状部202は、容器204の口部206に嵌合する頭部208と、頭部208から下方に延設され、軸方向に伸縮可能に複数段の蛇腹211が形成された胴部212と、胴部212から延設され、筒状部202の一端を閉じる底部214とから構成されている。
【0007】
これにより、緩衝材200を容器204の口部206に挿着した際に、この蛇腹211が軸方向に伸縮可能であるので、容器204内に収容した固形物216の上部の空隙218の大きさに応じて変形して、空隙を充填できるものである。
【0008】
また、胴部212が先端に向って縮径した形状であるので、緩衝材200を容器204から取り出す際に、緩衝材200とともに、同時に固形物も容器204内から外部にこぼれ落ちてしまうことが防止されるようになっている。
【特許文献1】実開昭58−94679号公報
【特許文献2】特開2003−63566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献1、2に開示されているような、伸縮可能な蛇腹形状の包装用緩衝
材200では、蛇腹211を折り畳んだ状態から、蛇腹211が軸方向に伸張し、図9に示したように、容器204の口部206を上方に位置するようにした状態で、上方から包装用緩衝材200を、容器204の口部206に挿着して押し込んで、容器204内に装着することが行われている。
【0010】
しかしながら、容器204の口部206を上方に位置するようにした状態で、上方から包装用緩衝材200を、容器204の口部206に挿着して押し込んだ場合には、容器204内に収容した固形物216に、上方から押し込み力(負荷)がかかって、破損損傷するおそれがある。
【0011】
また、従来、伸縮可能な蛇腹形状の包装用緩衝材200では、蛇腹211を折り畳んだ状態から、蛇腹211が軸方向に伸張するには、容器204内に収容した固形物216の量に応じて、指、押し込み治具などを用いて、所定の伸張度にした後に、上記のように容器204の口部206を上方に位置するようにした状態で、上方から包装用緩衝材200を、容器204の口部206に挿着して押し込んでいるので、操作が煩雑で、手間と時間を要し、コストが高くつき、大量生産に不向きであった。
【0012】
本発明は、このような現状に鑑み、容器内に収容した固形物に、上方から押し込み力(負荷)がかかって、破損損傷することがなく、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することが可能で、操作が簡単で、手間と時間を要せず、コストが低減でき、大量生産が可能な装着部材を、容器の口部に装着するための容器の装着部材の装着方法、および、そのための容器の装着部材の装着装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、容器内に収容した固形物の量に応じて、軸方向に伸縮自在な装着部材を所定の伸張度に伸張することができ、その状態で、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することが可能で、操作が簡単で、手間と時間を要せず、コストが低減でき、大量生産が可能な装着部材を、容器の口部に装着するための容器の装着部材の装着方法、および、そのための容器の装着部材の装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の容器の装着部材の装着方法は、
固形物を収容した容器の口部から、装着部材を容器内に装着するための容器の装着部材の装着方法であって、
容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着する仮装着工程と、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させて、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する反転装着工程と、
を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、
固形物を収容した容器の口部から、装着部材を容器内に装着するための容器の装着部材の装着装置であって、
容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着する仮装着装置と、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させて、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する反転装着装置と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
このように構成することによって、容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着するので、容器内に収容した固形物に、上方から押し込み力(負荷)がかかることがないので、破損損傷することがない。
【0017】
そして、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0018】
また、本発明の容器の装着部材の装着方法は、前記反転装着工程が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させる反転工程と、
前記反転工程において、容器の口部が下方に位置した状態に反転した後、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する装着押し込み工程と、
を有することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記反転装着装置が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させる反転装置と、
前記反転装置において、容器の口部が下方に位置した状態に反転した後、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する装着押し込み装置と、
を備えることを特徴とする。
【0020】
このように構成することによって、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態にした後に、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0021】
また、本発明の容器の装着部材の装着方法は、前記反転装着工程が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記反転装着装置が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するように構成されていることを特徴とする。
【0023】
このように構成することによって、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態にしながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0024】
また、本発明の容器の装着部材の装着方法は、前記反転装着工程において、装着部材が仮装着された容器に対して、外部力を付加する外部力付加工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記反転装着装置が、装着部材が仮装着された容器に対して、外部力を付加する外部力付加装置を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、内容物である固形物の表面のすべりが悪かったり、固形物の性質や形状によっては、例えば、ゼラチンカプセルが密着してしまった場合や、錠剤の表面が粗くすべりが悪い場合に、固形物によってブロッキングが生じたり、ブッリジを形成することがあるが、装着部材が仮装着された容器に対して、このように外部力を付加することによって、これらのブロッキングやブリッジを解消することができる。
【0025】
従って、容器の口部から装着部材を押し込む際に、固形物をよりスムーズに押し退けることができ、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
また、本発明の容器の装着部材の装着方法は、前記外部力付加工程が、前記反転装着工程において、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記外部力付加装置が、前記反転装着装置において、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するように構成されていることを特徴とする。
【0027】
このように構成することによって、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器の口部から装着部材を押し込む際に、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の回転する先端、容器の回転により固形物の拡散によって、自重しかかかっていない固形物をよりスムーズに押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0028】
また、本発明の容器の装着部材の装着方法は、前記外部力付加工程における外部力の付加が、振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力の付加であることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記外部力付加装置における外部力の付加が、振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力の付加であることを特徴とする。
【0030】
このように構成することによって、内容物である固形物の表面のすべりが悪かったり、固形物の性質や形状によっては、例えば、ゼラチンカプセルが密着してしまった場合や、錠剤の表面が粗くすべりが悪い場合に、固形物によってブロッキングが生じたり、ブッリジを形成することがあるが、装着部材が仮装着された容器に対して、このように振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力を付加することによって、これらのブロッキングやブリッジをより効果的に解消することができる。
【0031】
従って、容器の口部から装着部材を押し込む際に、固形物をよりスムーズに押し退けることができ、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記装着部材が、軸方向に伸縮自在な装着部材であって、
前記仮装着工程の前に、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張工程を有することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の容器の装着部材の装着装置は、前記装着部材が、軸方向に伸縮自在な装着部材であって、
前記仮装着装置による仮装着の前に、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張装置を備えることを特徴とする。
【0033】
このように構成することによって、容器内に収容した固形物の量に応じて、軸方向に伸縮自在な装着部材を所定の伸張度に伸張することができ、その状態で、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することが可能で、操作が簡単で、手間と時間を要せず、コストが低減でき、大量生産が可能となる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着するので、容器内に収容した固形物に、上方から押し込み力(負荷)がかかることがないので、破損損傷することがない。
【0035】
そして、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0036】
また、本発明によれば、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態にした後に、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0037】
また、本発明によれば、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態にしながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の先端によって、自重しかかかっていない固形物を押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0038】
また、本発明によれば、装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させるので、容器内に収容した固形物には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器の口部から装着部材を押し込む際に、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するので、装着部材の回転する先端、容器の回転により固形物の拡散によって、自重しかかかっていない固形物をよりスムーズに押し退けるので、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0039】
また、本発明によれば、容器内に収容した固形物の量に応じて、軸方向に伸縮自在な装着部材を所定の伸張度に伸張することができ、その状態で、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することが可能で、操作が簡単で、手間と時間を要せず、コストが低減でき、大量生産が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の容器の装着部材の装着方法を実施するための装着装置の正面図、図2は、図1の装着装置の上面図、図3は、本発明の容器の装着部材の装着方法で使用する固形物用保護キャップの折り畳み位置にある状態の縦断面図、図4〜図6は、本発明の容器の装着部材の装着方法の概略を示す概略図である。
【0041】
図1〜図2において、符号100は、全体で本発明の容器の装着部材の装着方法を実施
するための装着装置(以下、単に「装着装置」と言う)を示している。
この装着装置100は、例えば、図3に示したような、装着部材である固形物用保護キャップ10を用いて、図4〜図6に示したように、固形物12を収容した容器14の口部16から、装着部材を容器14内に装着するための容器の装着部材の装着装置である。
【0042】
図3に示したように、固形物用保護キャップ10は、固形物12を収容した容器14の口部16に脱着自在装着されるものである。
なお、このような固形物12としては、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物などがあるが、何らこれに限定されるものではない。
【0043】
図3に示したように、固形物用保護キャップ10は、容器14の口部16に脱着自在に装着される筒状の保護キャップ本体18を備えている。
この保護キャップ本体18の下端部22には、保護キャップ本体18の底部を構成する保護緩衝部26を備えている。
【0044】
この保護緩衝部26は、保護キャップ本体18の下端部22から内周側に延設され、同心円状に水平方向に形成した蛇腹形状の伸縮調整部25と、この伸縮調整部25の内周側に連結され、伸縮調整部25の中心部に位置する中央先端部30とから構成されている。
【0045】
すなわち、図3に示したように、伸縮調整部25は、同心円状に水平方向に形成した蛇腹形状に配設された複数の肉厚の折り畳み片部28a〜28eと、これらの折り畳み片部28a〜28e同士の間の接合部を折り畳み自在に連結する肉薄の連結部32a〜32dとを備えている。
【0046】
また、図3に示したように、伸縮調整部25の折り畳み片部28aと保護キャップ本体の下端部22との間の接合部にも、これらの接合部を折り畳み自在に連結する肉薄の連結部32fを備えている。
【0047】
一方、中央先端部30は、略カップ形状であり、側壁部34と、底面36とから構成され、図1に示したように、底面36には、空気抜き孔38が形成されている。
このように保護緩衝部26の中央先端部30に、空気抜き孔38が形成されているので、固形物用保護キャップ10を、容器14の口部16に挿入し易くなる。
【0048】
また、伸縮調整部25の折り畳み片部28eと中央先端部30の側壁部34との間の接合部にも、これらの接合部を折り畳み自在に連結する肉薄の連結部32eを備えている。
これにより、この屈曲部40がバネのように作用して、後述するように、伸縮調整部25を折り曲げた状態と、伸ばした状態で保持でき、これにより、保護緩衝部が、折り畳み位置と、保護緩衝位置(後述する第1保護緩衝位置段階〜第3保護緩衝位置段階)において、これらの状態を確実に保持することができるようになっている。
【0049】
一方、本発明の装着装置100は、図1に示したように、工場の床などに設置される架台102を備え、この架台102の上部に、上流側(図1、図2の右側、以下、同じ)に配置された、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張装置104を備えている。
【0050】
この伸張装置104の下流側(図1、図2において左側、以下、同じ)に、容器14の口部16を上方に位置した状態で、容器14の口部16に固形物用保護キャップ10を仮装着する仮装着装置106を備えている。
【0051】
また、この仮装着装置106の下流側に、仮装着装置106で固形物用保護キャップ1
0が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転させて、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器内に装着する反転装着装置108を備えている。
【0052】
この反転装着装置108は、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転させ反転装置110と、この反転装置110において、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転した後、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着する装着押し込み装置112とを備えている。
【0053】
図1、図2に示したように、伸張装置104は、架台102の上面に配置された装着部材支持装置114を備えており、この装着部材支持装置114には、案内レール116に沿って、上流側から下流側に移動自在な保護キャップ受け部材118が設けられている。
【0054】
図3、図4(A)に示したように、図示しない搬入装置によって搬入され、折り畳み位置にある状態の固形物用保護キャップ10が、保護キャップ本体18の上端部20の開放端部を上にした状態で、すなわち、伸縮調整部25と、中央先端部30が下方に位置した状態で、この保護キャップ受け部材118に支持されるようになっている。
【0055】
そして、このように保護キャップ受け部材118に、固形物用保護キャップ10が支持された状態で、保護キャップ受け部材118は、案内レール116に沿って、上流側の成形位置Aに位置している。
【0056】
また、伸張装置104には、架台102の上面に配置され、装着部材支持装置114の上流側に位置する成形装置120が備えられている。
この成形装置120は、シリンダ装置などの駆動装置122によって、案内レール124に沿って上下に移動可能な伸張ロッド部材126を備えている。
【0057】
この伸張ロッド部材126が、駆動装置122によって、案内レール124に沿って下方に移動することによって、上記のように成形位置Aに位置し、保護キャップ受け部材118に支持された固形物用保護キャップ10に対して、伸張ロッド部材126の先端部が、保護キャップ本体18の上端部20の開放端部を介して、中央先端部30に当接して下方に押圧する。
【0058】
これによって、図4(B)に示したように、折り畳み位置にある状態の固形物用保護キャップ10が、所定の段階まで蛇腹形状の伸縮調整部25が伸張されるようになっている。
【0059】
そして、所定の段階まで蛇腹形状の伸縮調整部25が伸張され、固形物用保護キャップ10が支持された、保護キャップ受け部材118は、案内レール116に沿って、下流側の受け渡し位置Bに位置するように移動される。
【0060】
図1、図2に示したように、仮装着装置106は、架台102の上面に配置され、装着部材支持装置114の下流側に位置するピックアップ装置128を備えている。
このピックアップ装置128は、シリンダ装置などの駆動装置130によって、案内レール132に沿って上下に移動可能であり、しかも、図示しないモータなどの駆動装置によって、駆動装置130の駆動軸134を中心に、左右に回動可能なピックアップアーム136を備えている。
【0061】
また、このピックアップアーム136には、その先端部分にピックアップ部材138が
設けられている。
このピックアップ部材138は、例えば、図示しない真空源に接続され、負圧の作用によって、受け渡し位置Bに位置する保護キャップ受け部材118から、固形物用保護キャップ10を吸着して、固形物用保護キャップ10を、仮着位置Cに位置する仮装着装置106の容器支持部材142に、受け渡すようになっている。
【0062】
すなわち、ピックアップアーム136を回動することによって、ピックアップ部材138が受け渡し位置Bに移動されて、ピックアップアーム136を、案内レール132に沿って下方に移動される。この状態で、ピックアップ部材138により負圧の作用によって、護キャップ受け部材118から、固形物用保護キャップ10が吸着される。
【0063】
そして、この状態で、ピックアップアーム136が、案内レール132に沿って上方に移動された後、ピックアップアーム136を回動することによって、ピックアップ部材138が、仮着位置Cに位置する反転装着装置108の反転装置110の容器支持部材142の上方に、位置される。
【0064】
なお、この状態において、反転装着装置108の反転装置110の容器支持部材142には、予め、固形物12を収容した容器14の口部16が上方に位置した状態で、容器14が装着されている。
【0065】
従って、上記の状態から、ピックアップアーム136が、案内レール132に沿って下方に所定の距離だけ移動されることによって、図5(A)に示したように、容器14の口部16に、固形物用保護キャップ10の保護キャップ本体18の上端部20が仮着されるように構成されている。
【0066】
なお、この場合、容器14の口部16に、固形物用保護キャップ10の保護キャップ本体18の上端部20が仮着される割合としては、後述するように、容器支持部材142が回転軸145を中心に回転されることによって、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転される際に、容器14の口部16から、固形物用保護キャップ10が抜け落ちない程度であれば良く、特に限定されるものではない。
【0067】
図1、図2に示したように、仮装着装置106の下流側には、反転装着装置108の反転装置110が設けられており、この反転装置110には、容器支持部材142が備えられている。
【0068】
この容器支持部材142は、上記のように、予め、容器14の口部16が上方に位置した状態で装着される仮着位置Cと、その下流側の押し込み位置Dの間で、駆動モータなどの駆動機構144の作用によって移動可能に構成されている。
【0069】
また、駆動機構144の作用によって、容器支持部材142は、その回転軸145を中心に回転することが可能に構成されている。
これにより、上記のように、仮着位置Cにおいて、容器14の口部16に、固形物用保護キャップ10の保護キャップ本体18の上端部20が仮着された状態で、その下流側の押し込み位置Dまで、容器支持部材142が移動する間に、図5(B)に示したように、容器支持部材142が回転軸145を中心に回転されることによって、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転されるように構成されている。
【0070】
さらに、この押し込み位置Dには、反転装着装置108の装着押し込み装置112が配置されており、装着押し込み装置112は、図1、図2に示したように、架台102の上面に配置された容器支持装置146を備えている。
【0071】
この容器支持装置146には、案内レール148に沿って、図示しないシリンダ装置などの駆動機構によって上下に移動可能に構成され、押し込み位置Dに位置する容器支持部材142の上方に位置する容器支持部材150を備えている。
【0072】
一方、装着押し込み装置112は、図1、図2に示したように、架台102の上面に突出して、押し込み位置Dに位置する容器支持部材142の下方に位置する突き上げ装置152が設けられている。
【0073】
この突き上げ装置152は、図示しないシリンダ装置などの駆動機構によって上下に移動可能に構成されている突き上げ棒部材154を備えている。
従って、押し込み位置Dにおいて、容器支持部材142に容器14の口部16が下方に位置した状態において、容器支持装置146の容器支持部材150が、案内レール148に沿って下方に移動されて、容器支持部材150が、上方に位置する容器14の底部に当接される。
【0074】
この状態で、突き上げ装置152の突き上げ棒部材154が、上方に移動されて、容器14の口部16の下方に仮着された保護キャップ本体18の中央先端部30に当接され、停止される。
【0075】
そして、さらに突き上げ棒部材154が、上方に移動されることによって、図6に示したように、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着されるようになっている。
【0076】
そして、このように押し込み位置Dにおいて、固形物用保護キャップ10が容器14内に装着された後、突き上げ装置152の突き上げ棒部材154が、下方に移動されるとともに、容器支持装置146の容器支持部材150が、案内レール148に沿って上方に移動される。
【0077】
そして、押し込み位置Dにおいて、固形物用保護キャップ10が容器14内に装着された状態で、その上流側の、仮着位置Cまで、容器支持部材142が移動され、その間に、容器支持部材142が回転軸145を中心に回転されることによって、図6に示したように、容器14の口部16が上方に位置した状態に反転されるように構成されている。
【0078】
この状態で、図示しない、搬出装置によって、固形物用保護キャップ10が装着された容器14が、外部に搬出されるようになっている。
以上説明したように、本発明の装着装置100では、上記のサイクルが繰り返し行われるようになっている。
【0079】
このように構成することによって、容器14の口部16を上方に位置した状態で、容器14の口部16に固形物用保護キャップ10を仮装着するので、容器14内に収容した固形物12に、上方から押し込み力(負荷)がかかることがないので、破損損傷することがない。
【0080】
そして、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転させるので、容器14内に収容した固形物12には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着するので、固形物用保護キャップ10の先端によって、自重しかかかっていない固形物12を押し退けるので、固形物12には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0081】
また、容器14内に収容した固形物12の量に応じて、軸方向に伸縮自在な固形物用保護キャップ10を所定の伸張度に伸張することができ、その状態で、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着することが可能で、操作が簡単で、手間と時間を要せず、コストが低減でき、大量生産が可能となる。
【0082】
なお、上記の実施例では、容器支持部材142が、仮着位置Cから押し込み位置Dまで移動する間、または、押し込み位置Dから仮着位置Cまで移動する間に、容器支持部材142が回転軸145を中心に回転されることによって、容器14を反転するようにしたが、仮着位置C、または、押し込み位置Dにおいて反転するようにすることも可能である。
【0083】
また、上記の実施例では、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転した後、容器14の口部16から、固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着するようにしたが、図示しないが、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転しながら、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着することも可能である。
【0084】
このように構成することによって、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転させるので、容器14内に収容した固形物12には、自重(重力)がかかるのみである。この状態にしながら、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着するので、固形物用保護キャップ10の先端によって、自重しかかかっていない固形物12を押し退けるので、固形物12には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0085】
さらに、図5(B)の矢印で示したように、容器14と固形物用保護キャップ10を相対的に回転しながら、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着することも可能である。
【0086】
このように構成することによって、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転させるので、容器14内に収容した固形物12には、自重(重力)がかかるのみである。この状態で、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込む際に、容器14と固形物用保護キャップ10を相対的に回転しながら、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着するので、固形物用保護キャップ10の先端、容器14の回転により固形物12の拡散によって、自重しかかかっていない固形物12をよりスムーズに押し退けるので、固形物12には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0087】
なお、内容物である固形物の表面のすべりが悪かったり、固形物の性質や形状によっては、例えば、ゼラチンカプセルが密着してしまった場合や、錠剤の表面が粗くすべりが悪い場合に、固形物によってブロッキングが生じたり、ブッリジを形成することがあるが、装着部材である固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14に対して、外部力を付加することによって、これらのブロッキングやブリッジを解消することができる。
【0088】
従って、容器14の口部16から装着部材である固形物用保護キャップ10を押し込む際に、固形物をよりスムーズに押し退けることができ、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
このような外部力としては、上記の実施例のように、固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14を、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転する以外にも、振動、天地を逆にする反転、上下左右方向への移動(振幅)から選択した少なくとも1つの外部力の付加を与えるようにすれば良い。
【0089】
このように構成することによって、内容物である固形物の表面のすべりが悪かったり、固形物の性質や形状によっては、例えば、ゼラチンカプセルが密着してしまった場合や、錠剤の表面が粗くすべりが悪い場合に、固形物によってブロッキングが生じたり、ブッリジを形成することがあるが、装着部材である固形物用保護キャップ10が仮装着された容器14に対して、このように振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力を付加することによって、これらのブロッキングやブリッジをより効果的に解消することができる。
【0090】
従って、容器14の口部16から装着部材である固形物用保護キャップ10を押し込む際に、固形物をよりスムーズに押し退けることができ、固形物には何ら負荷がかからず、破損損傷することがない。
【0091】
なお,上記のような外部力の付加に関しては、下記の図7〜図8の実施例においても同様である。
なお、上記の実施例では、容器支持装置146の容器支持部材150が、下方に移動されて、容器支持部材150が、上方に位置する容器14の底部に当接し停止した状態で、突き上げ装置152の突き上げ棒部材154が保護キャップ本体18の中央先端部30に当接した状態で上方に移動されて、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着されるように構成されている。
【0092】
しかしながら、これとは逆に、突き上げ装置152の突き上げ棒部材154を、保護キャップ本体18の中央先端部30に当接した状態で停止して、容器支持装置146の容器支持部材150を、上方に位置する容器14の底部に当接してさらに下降させることによって、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着されるように構成することも可能である。
【0093】
さらに、容器支持装置146の容器支持部材150を下方に移動させるとともに、突き上げ装置152の突き上げ棒部材154を移動させることによって、容器14の口部16から固形物用保護キャップ10を押し込んで、固形物用保護キャップ10を容器14内に装着されるように構成することも可能である。
【0094】
図7は、本発明の別の実施例の本発明の容器の装着部材の装着方法を実施するための装着装置の正面図、図8は、図7の装着装置の上面図である。
この実施例の装着装置100は、基本的には、図1〜図6に示した実施例の装着装置100と同様であるので、同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0095】
この実施例の装着装置100は、図7に示したように、いわゆる「ロータリ型」の装着装置である。
すなわち、図7、図8に示したように、装着装置100には、供給ホッパー50を備えており、この供給ホッパー50内に、固形物用保護キャップ10が供給されるようになっている。
【0096】
そして、この供給ホッパー50内に供給された固形物用保護キャップ10は、整列パー
ツフィーダ52に落下して、図示しない振動付加装置による、整列パーツフィーダ52の振動に伴って、案内ガイド54に沿って、1列に整列し、しかも、図4(A)に示したように、折り畳み位置にある状態の固形物用保護キャップ10が、保護キャップ本体18の上端部20の開放端部を上にした状態で、すなわち、伸縮調整部25と、中央先端部30が下方に位置した状態で、整列される。
【0097】
この状態で、整列された固形物用保護キャップ10は、シュート56に沿って、伸張装置104の装着部材支持装置114の保護キャップ受け部材118に、移載され支持されるようになっている。
【0098】
この場合、この実施例の伸張装置104の装着部材支持装置114は、図示しない駆動装置によって、回転軸58を中心に、図8の矢印方向に回動することができるようになっており、成形位置Aへと移動することができるようになっている。
【0099】
この成形位置へ移動され、保護キャップ受け部材118に支持された固形物用保護キャップ10に対して、図1〜図6の実施例と同様に、成形装置120によって、図4(B)に示したように、折り畳み位置にある状態の固形物用保護キャップ10が、所定の段階まで蛇腹形状の伸縮調整部25が伸張されるようになっている。
【0100】
そして、所定の段階まで蛇腹形状の伸縮調整部25が伸張された固形物用保護キャップ10が支持された、保護キャップ受け部材118は、回転軸58を中心に、図8の矢印方向にさらに回動して、下流側の受け渡し位置Bに位置するように移動される。
【0101】
なお、この実施例の場合には、保護キャップ受け部材118は、回転軸58を中心に3つの保護キャップ受け部材118が、中心角120度離間して配置されているが、この保護キャップ受け部材118の数は適宜変更可能である。
【0102】
そして、図1〜図6の実施例と同様に、ピックアップ装置128によって、受け渡し位置Bに位置する保護キャップ受け部材118から、固形物用保護キャップ10を吸着して、固形物用保護キャップ10を、受け渡し位置Bに位置する反転装着装置108の容器支持部材142に、受け渡すようになっている。
【0103】
なお、この状態において、反転装着装置108の容器支持部材142には、予め、固形物12を収容した容器14の口部16が上方に位置した状態で、容器14が装着されている。
【0104】
すなわち、供給コンベア60によって、予め、固形物12を収容した容器14が一列で供給されて、反転装着装置108の容器支持部材142に移載されるようになっている。
この場合、反転装着装置108の容器支持部材142は、図示しない駆動装置によって、回転軸62を中心に、図8の矢印方向に回動することができるようになっており、移載された固形物12を収容した容器14が、容器移載位置Eから、受け渡し位置B、仮着位置C、押し込み位置D、不良品排出位置F、製品排出位置Gへと回動することができるようになっている。
【0105】
なお、この実施例の場合には、容器支持部材142は、回転軸62を中心に12個の容器支持部材142が、中心角30度離間して配置されているが、この容器支持部材142の数は適宜変更可能である。
【0106】
このように、受け渡し位置Bに位置する反転装着装置108の容器支持部材142に受け渡された固形物用保護キャップ10は、反転装着装置108の容器支持部材142が、
回転軸62を中心に、図8の矢印方向に回動することによって、仮着位置Cに移動して、仮装着装置106によって、容器14の口部16に、固形物用保護キャップ10の保護キャップ本体18の上端部20が仮着される。
【0107】
なお、この仮装着装置106において、図示しないセンサーなどの検知装置によって、固形物用保護キャップ10の有無が検出されるようになっている。
そして、検知装置によって、容器14の口部16に、固形物用保護キャップ10の保護キャップ本体18の上端部20が仮着された状態が検知された容器支持部材142のみが、その下流側の押し込み位置Dまで、容器支持部材142が移動する間に、図5(B)に示したように、容器支持部材142が回転軸145を中心に回転されることによって、容器14の口部16が下方に位置した状態に反転されるように構成されている。
【0108】
さらに、このように反転した状態で、反転装着装置108の容器支持部材142が、回転軸62を中心に、図8の矢印方向に回動することによって、押し込み位置Dまで移動した後、図1〜図6の実施例と同様に、装着押し込み装置112によって、固形物用保護キャップ10が容器14内に押し込み、装着されるようになっている。
【0109】
そして、反転装着装置108の容器支持部材142が、回転軸62を中心に、図8の矢印方向に回動することによって、不良品排出位置Fに移動され、上記の検知装置によって、固形物用保護キャップ10が装着されていないと判断された容器支持部材142に装着された容器14のみが、不良品排出コンベア64によって、外部に搬出されるようになっている。
【0110】
さらに、反転装着装置108の容器支持部材142が、回転軸62を中心に、図8の矢印方向に回動することによって、製品排出位置Gへ移動して、搬出コンベア66によって、固形物用保護キャップ10が装着された容器14が、外部に搬出されるようになっている。
【0111】
以上説明したように、本発明の装着装置100では、上記のサイクルが繰り返し行われるようになっている。
このような実施例のいわゆる「ロータリ型」の装着装置では、装置スペースを低減することができる。
【0112】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記の実施例では、装着部材として、容器14内に収容した固形物12の量に応じて、軸方向に伸縮自在な固形物用保護キャップ10を用いたが、図5に示したような構造の従来の緩衝材200を用いることも可能である。
【0113】
さらに、乾燥剤などを封入した乾燥剤入りキャップなどのその他の装着部材を用いることも可能であり、この場合には、仮装着工程の前に、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張工程を省略すればよいなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】図1は、本発明の容器の装着部材の装着方法を実施するための装着装置の正面図である。
【図2】図2は、図1の装着装置の上面図である。
【図3】図3は、本発明の容器の装着部材の装着方法で使用する固形物用保護キャップの折り畳み位置にある状態の縦断面図である。
【図4】図4は、本発明の容器の装着部材の装着方法の概略を示す概略図である。
【図5】図5は、本発明の容器の装着部材の装着方法の概略を示す概略図である。
【図6】図6は、本発明の容器の装着部材の装着方法の概略を示す概略図である。
【図7】図7は、本発明の別の実施例の本発明の容器の装着部材の装着方法を実施するための装着装置の正面図である。
【図8】図8は、図7の装着装置の上面図である。
【図9】図9は、従来の包装用緩衝材の使用状態を説明する縦断面図である。
【符号の説明】
【0115】
10 固形物用保護キャップ
12 固形物
14 容器
16 口部
18 保護キャップ本体
20 上端部
22 下端部
25 伸縮調整部
26 保護緩衝部
28a-28e 片部
32a-32f 連結部
30 中央先端部
34 側壁部
36 底面
38 空気抜き孔
40 屈曲部
50 供給ホッパー
52 整列パーツフィーダ
54 案内ガイド
56 シュート
58、62 回転軸
60 供給コンベア
64 不良品排出コンベア
66 搬出コンベア
100 装着装置
102 架台
104 伸張装置
106 仮装着装置
108 反転装着装置
110 反転装置
112 装着押し込み装置
114 装着部材支持装置
116 案内レール
118 保護キャップ受け部材
120 成形装置
122 駆動装置
124 案内レール
126 伸張ロッド部材
128 ピックアップ装置
130 駆動装置
132 案内レール
134 駆動軸
136 ピックアップアーム
138 ピックアップ部材
142 容器支持部材
144 駆動機構
145 回転軸
146 容器支持装置
148 案内レール
150 容器支持部材
152 突き上げ装置
154 突き上げ棒部材
200 包装用緩衝材
200 緩衝材
202 筒状部
204 容器
206 口部
208 頭部
211 蛇腹
212 胴部
214 底部
216 固形物
218 空隙
A 成形位置
B 受け渡し位置
C 仮着位置
D 押し込み位置
E 容器移載位置
F 不良品排出位置
G 製品排出位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形物を収容した容器の口部から、装着部材を容器内に装着するための容器の装着部材の装着方法であって、
容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着する仮装着工程と、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させて、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する反転装着工程と、
を有することを特徴とする容器の装着部材の装着方法。
【請求項2】
前記反転装着工程が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させる反転工程と、
前記反転工程において、容器の口部が下方に位置した状態に反転した後、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する装着押し込み工程と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項3】
前記反転装着工程が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することを特徴とする請求項1に記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項4】
前記反転装着工程において、装着部材が仮装着された容器に対して、外部力を付加する外部力付加工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項5】
前記外部力付加工程が、前記反転装着工程において、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着することを特徴とする請求項4に記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項6】
前記外部力付加工程における外部力の付加が、振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力の付加であることを特徴とする請求項4から5のいずれかに記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項7】
前記装着部材が、軸方向に伸縮自在な装着部材であって、
前記仮装着工程の前に、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張工程を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の容器の装着部材の装着方法。
【請求項8】
固形物を収容した容器の口部から、装着部材を容器内に装着するための容器の装着部材の装着装置であって、
容器の口部を上方に位置した状態で、容器の口部に装着部材を仮装着する仮装着装置と、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させて、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する反転装着装置と、
を備えることを特徴とする容器の装着部材の装着装置。
【請求項9】
前記反転装着装置が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転させる反転装置と、
前記反転装置において、容器の口部が下方に位置した状態に反転した後、容器の口部か
ら装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着する装着押し込み装置と、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の容器の装着部材の装着装置。
【請求項10】
前記反転装着装置が、
前記装着部材が仮装着された容器を、容器の口部が下方に位置した状態に反転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の容器の装着部材の装着装置。
【請求項11】
前記反転装着装置が、装着部材が仮装着された容器に対して、外部力を付加する外部力付加装置を備えることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の容器の装着部材の装着装置。
【請求項12】
前記外部力付加装置が、前記反転装着装置において、容器と装着部材を相対的に回転しながら、容器の口部から装着部材を押し込んで、装着部材を容器内に装着するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の容器の装着部材の装着装置。
【請求項13】
前記外部力付加装置における外部力の付加が、振動、反転、上下左右方向への移動から選択した少なくとも1つの外部力の付加であることを特徴とする請求項11から12のいずれかに記載の容器の装着部材の装着装置。
【請求項14】
前記装着部材が、軸方向に伸縮自在な装着部材であって、
前記仮装着装置による仮装着の前に、装着部材を所望の長さに伸張させる伸張装置を備えることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の容器の装着部材の装着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−126543(P2009−126543A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−302030(P2007−302030)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(505192567)エーザイマシナリー株式会社 (18)
【出願人】(593082092)株式会社扇機械製作所 (1)
【Fターム(参考)】