説明

容器中のパラメータを監視するシステム及び方法

容器中のパラメータを測定するシステムが開示される。複数のパラメータを測定するシステムが、溶液を有する容器を含み、タグと連動する1以上のセンサが測定デバイスを構成するインピーダンスアナライザ及び読取器に近接する。1以上のセンサが、溶液の1以上のパラメータを決定するように構成されている。タグはセンサに関してデジタルIDを付与するように構成され、容器は読取器及びインピーダンスアナライザに近接している。インピーダンスアナライザは、パラメータに基づいて、センサから所与の範囲の周波数を送受信し、その応答に基づいてパラメータを算出するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器中のパラメータを監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
溶液(例えば、ヒトに有毒又は有害となりかねない液体、ガス及び固体)からヒトを安全に保つには、それら溶液を試験して有害であるか否かを決定するために、様々なデバイスが用いられる。これらのデバイスには、抗体に識別マーカを取り付ける化学的又は生物学的センサが挙げられる。例えば、幾つかの化学的/生物学的センサは抗体に取り付けられたチップを含み、このチップはその特定の抗体を識別する蛍光マーカを含む。
【0003】
米国特許第6359444号に示されているような特定の検体に選択的に反応する材料から形成された構造要素を含む化学的又は生物学的センサが知られている。他の既知の化学的又は生物学的センサは、米国特許第6025725号に示されているような外的条件によって変更され得るセンサ上の特定の位置に設けられる、電磁的に活性な材料を含む。幾つかの既知の化学的又は生物学的センサシステムは、米国特許第6586946号に示されているような2以上の電気的パラメータを測定する構成要素を含む。
【特許文献1】米国特許第6359444号明細書
【特許文献2】米国特許第6025725号明細書
【特許文献3】米国特許第6586946号明細書
【特許文献4】米国特許第5514337号明細書
【特許文献5】米国特許第5597534号明細書
【特許文献6】米国特許第5892458号明細書
【特許文献7】米国特許第6053031号明細書
【特許文献8】米国特許第6278379号明細書
【特許文献9】米国特許第6639402号明細書
【特許文献10】米国特許第6724310号明細書
【特許文献11】米国特許第6824521号明細書
【特許文献12】米国特許第7038470号明細書
【特許文献13】米国特許第7050017号明細書
【特許文献14】米国特許第6204764号明細書
【特許文献15】米国特許第6672512号明細書
【特許文献16】米国特許第5785181号明細書
【特許文献17】米国特許第5646592号明細書
【特許文献18】米国特許第5497140号明細書
【特許文献19】米国特許第7015826号明細書
【特許文献20】米国特許第7021132号明細書
【特許文献21】米国特許第6369712号明細書
【特許文献22】米国特許第6147606号明細書
【特許文献23】米国特許第6054935号明細書
【特許文献24】米国特許公開第20010045899号明細書
【特許文献25】米国特許公開第20030117321号明細書
【特許文献26】米国特許公開第20040113790号明細書
【特許文献27】米国特許公開第20050156207号明細書
【特許文献28】米国特許公開第20050192488号明細書
【非特許文献1】WANT,R.,“Enabling Ubiquitous Sensing with RFID”,Computer,April 2004,page 84−86.
【非特許文献2】RUSKO,M.,et al.,“Passive Resonator Identification Tag for Narrow−band Wireless Telemetry”,IEEE Ultrasonics Symposium,1999,page377−380.
【非特許文献3】JURS,P.C.,et al.,“Computational Methods for the Analysis of Chemical Sensor Array Data from Volatile Analytes”,Chemical Reviews,2000,volume 100,page 2649−2678.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記センサは、溶液中の材料を試験して溶液中の化学物質又は生物学的物質が何であるかを決定する間、ヒトとセンサと溶液との間で滅菌障壁を維持する必要性に対処していない。滅菌障壁を維持することによって、その溶液と接触するヒトへの汚染リスクは低くなる。反対に、滅菌されている場合、その容器の中身には偶発的汚染のリスクがない。また、上記センサでは、必要に応じて溶液中の種々の化学的、物理的及び生物学的パラメータを試験することができない。したがって、使用者が物質を安全に測定することができる滅菌障壁内に溶液がある間に、使用者が溶液中の化学的及び/又は生物学的物質を非侵襲的に簡単に試験することができるシステムの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記技術的背景を考慮して実現され、本発明の目的は生物学的容器中のパラメータを監視するシステム及び方法を提供することにある。
【0006】
本発明の好適な実施形態では、容器中のパラメータを測定するシステムが開示される。複数のパラメータを測定するシステムが溶液を有する容器を含み、タグと連動する1以上のセンサが測定デバイスを構成するインピーダンスアナライザ及び読取器に近接する。1以上のセンサは溶液の1以上のパラメータを決定するように構成されている。タグはセンサに関してデジタルIDを付与するように構成され、容器は読取器及びインピーダンスアナライザに近接している。インピーダンスアナライザは、そのパラメータに基づいてセンサから所与の範囲の周波数を送受信し、その応答に基づいてパラメータ変化を算出する。
【0007】
本発明の別の好適な実施形態では、容器中のパラメータを測定する装置が開示される。容器が溶液を有し、タグと連動する1以上のセンサが測定デバイスに近接している。1以上のセンサは溶液の1以上のパラメータを決定するように構成されている。測定デバイスは1以上のセンサから1以上のパラメータを読み取るように構成されている。
【0008】
本発明のこれらその他の利点は、添付図面と併せて以下の説明が読まれるに従って、更に明白となろう。
【0009】
本発明の現時点の好適な実施形態を図面を参照して記載するが、同様の構成要素は同じ番号で識別される。好適な実施形態の記載は例示であって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は容器中の溶液のパラメータを監視するシステムのブロック図を示す。システム100は、容器101、タグ102、タグ102上のセンサ103、アレイ103内の複数のセンサ、読取器105、インピーダンスアナライザ107、標準コンピュータ109及び測定デバイス111を備える。測定デバイス111は読取器105及びインピーダンスアナライザ107からなる。幾つかのセンサ103はタグ102上にアレイ形式で形成され得る。センサ103又はセンサアレイ103は容器101内に位置決めされ、この容器は無線接続又は電線接続によってインピーダンスアナライザ107及びコンピュータ109に接続されている。センサ103、タグ102又はセンサアレイ103は、無線接続又は電線によって測定デバイス111及びコンピュータ109に接続されている。インピーダンスアナライザ107は無線接続又は電線接続によってコンピュータ109に接続されている。容器101は、使い捨て型容器、ステンレス鋼容器、プラスチック容器、ポリマー材料容器、予め滅菌されたポリマー材料容器又は溶液101aを保持することのできる当業者には周知の任意のタイプの容器とし得る。容器101の内側には溶液101aがあり、溶液101aは液体、流体若しくはガス、固体、ペースト又は液体と固体との組み合わせとし得る。例えば、溶液101aは血液、水、生理的緩衝液又はガスとし得る。溶液101aは毒性の工業原料、化学兵器、ガス、蒸気又は爆発物、呼気中の疾病マーカ、水中の生物病原体、ウイルス、細菌その他の病原体を含み得る。溶液101aが血液である場合、この溶液は種々の物質、例えば、クレアチニン、尿素、乳酸脱水素酵素、アルカリ性リン酸塩、カリウム、総タンパク量、ナトリウム、尿酸、溶解ガス及び蒸気(例えば、CO2、O2、NOx、エタノール、メタノール、ハロタン、ベンゼン、クロロホルム、トルエン、化学兵器、蒸気又は爆発物)などを含み得る。他方、溶液101aがガス又は蒸気である場合、この溶液はCO2、O2、NOx、エタノール、メタノール、ハロタン、ベンゼン、クロロホルム、トルエン又は化学兵器とし得る。溶液101aが血液中に吸入及び溶解され得る工業用毒物である場合、アンモニア、アセトン、アセトンシアノヒドリン、三塩化ヒ素、塩素、硫化カルボニルなどとし得る。溶液101aが化学兵器である場合、この溶液はタブン、サリン、ソマン、Vxガス、びらん剤、マスタードガス、窒息剤又は血液剤とし得る。溶液101aが呼気中の疾病マーカである場合、この溶液はアセトアルデヒド、アセトン、一酸化炭素などとし得る。溶液101aが生物病原体を含む場合、この溶液は炭疽菌、ブルセラ症、赤痢菌、野兎病などとし得る。また、容器中の溶液101aはタンパク質を発現する原核細胞及び真核細胞、組換えタンパク質、ウイルス、プラスミド、ワクチン、細菌、ウイルス、生体組織などを含み得る。容器101は、種々のサイズ、例えば、単一生体細胞、マイクロ流体チャネル、マイクロタイタープレート、ペトリ皿、グローブボックス、フード、ウォークインフード、建物内の部屋、建物とし得る。したがって、容器は容器中の環境を測定するためにセンサ及びタグを位置決めすることのできる任意のサイズであってよい。センサ及びタグは容器内で静止していてもよいし、容器内部の幾つかのパーツに取り付けられてもよい。この場合パーツは時間の関数として動く。パーツの例には個々のウイルス、個々の細胞、家庭のペット、人などである。
【0011】
アレイ103内の複数のセンサは溶液101aに非常に近接しているか、溶液101a中にある。読取器105は容器101外部の測定デバイス111内に設置されている。タグ102のアンテナ301(図3)は、ポリマー無機物、複合材又は他のタイプのフィルムナノファイバメッシュ若しくはナノ構造コーティングによって被覆される場合、センサ103又はセンサアレイ103となる。アレイ103内の複数のセンサは当業者には周知の典型的なセンサ又は典型的なセンサアレイであってもよいし、あるアレイ内の複数のセンサは無線周波数識別(RFID)センサアレイ103であってもよい。アレイ103内のRFIDセンサは、溶液101aからのパラメータに基づいて有用な信号の生成を担うデバイスである。このパラメータには、導電率測定、pHレベル、温度、血液に関連する測定、イオン測定、非イオン測定、非導電率、電磁放射レベル測定、圧力及び一般的な溶液から採取し得る他の種類の測定を含む。アレイ103内の複数のセンサは溶液101aのパラメータをそれが取得することを可能にする典型的なセンサフィルムで被覆されるか、包まれる。各センサは同じ又は異なったセンシングフィルムに関連付けられる。典型的なセンサフィルムは、それが中に設けられた溶液101aに基づいてその電気的特性を変えるポリマー、有機、無機、生物学的、複合材又はナノ複合材製のフィルムである。センサフィルムは、ヒドロゲル(例えば、(ポリ−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート))、スルホン化ポリマー(例えば、Nafion)、接着性ポリマー(例えば、シリコーン接着剤)、無機フィルム(例えば、ゾルゲルフィルム)、複合材フィルム(例えば、カーボンブラック−ポリイソブチレンフィルム)、ナノ複合材フィルム(例えば、カーボンナノチューブ−Nafionフィルム)、金ナノ粒子ヒドロゲルフィルム、エレクトロスピニングしたポリマーファイバ、金属ナノ粒子水素フィルム、エレクトロスピニングした無機ナノファイバ、エレクトロスピニングした複合材ナノファイバ及び任意の他のセンサ材料とし得る。センサフィルム内の材料が容器101内に漏れないようにするために、センサ材料は標準的技法(例えば、共有結合、静電結合及び当業者には周知の他の標準的技法)を用いて複数のセンサアレイ103の表面に取り付けられている。アレイ103内の複数のRFIDセンサの各々はパラメータを個々に測定し得るか又は各センサ103はパラメータ全部を測定し得る。例えば、RFIDセンサアレイ103のセンサアレイは溶液101aの温度だけを測定し得るか又は複数のRFIDセンサアレイ103のあるセンサアレイは溶液101aの導電率、pH及び温度を測定し得る。また、アレイ103内の複数のRFIDセンサは、信号を受信するための受信器及び信号を送信するための送信器を含んだトランスポンダである。センサ103は受動型、半能動型又は能動型の典型的なRFIDセンサとして機能し得る。
【0012】
図3は無線周波数識別(RFID)タグを示している。RFIDタグ102は無線センサと呼ばれてもよい。RFIDタグ102はチップ又は基板303を含み、この基板の上にアンテナ301及びキャパシタ305が配設されている。センサ構造を付着させるために、様々な市販のタグを貼り付けることができる。これらのタグは約125kHz乃至約2.4GHzの範囲の異なる周波数で動作する。適したタグはTexas Instruments、TagSys、Digi Key、Amtel、Hitachiなどなどの供給業者及び販売業者から入手可能である。適したタグは受動モード、半能動モード及び能動モードで作動可能である。受動型RFIDタグは作動用電源を必要としないが、半能動型及び能動型RFIDタグは、それらが作動するためのオンボード電源の使用に依拠する。RFIDタグ102はデジタルIDを有し、RFIDタグ102のアンテナ回路の周波数応答は、複素インピーダンスの実数部及び虚数部を用いて複素インピーダンスとして測定することができる。また、RFIDタグ102は信号を異なる周波数で受信、増幅及び再送信する自動デバイスであるトランスポンダとし得る。更に、RFIDタグ102は所定の受信信号に応答して所定のメッセージを送信する別のタイプのトランスポンダとし得る。このRFIDタグ102は、2005年10月26日出願で、譲受された米国特許出願第11/259710号である「Modified RF Tags and their Applications for Multiplexed Detection」及び2005年10月26日出願で、譲受された米国特許出願第11/259711号である「Multivariates Methods of Chemical and Biological Detection Using Radio−Frequency Identification Tags」に開示された種々のRFIDタグに相当し、これら明細書を本願に援用する。
【0013】
アンテナ301はセンサ103の一体部分である。複数のRFIDセンサ130は読取器105及びインピーダンスアナライザ107から約1乃至100cmの距離に設けられている。本発明の別の実施形態では、RFIDアンテナ301はアンテナ特性を変調するためにアンテナ材料の一部として用いられる化学的又は生物学的感受性材料307を含む。これらの化学的及び生物学的材料は導電性感受性材料(例えば、無機、ポリマー、複合材のセンサ材料など)である。この複合材センサ材料は、導電性の可溶性又は不溶性添加剤とブレンドされたベース材料を含む。この添加剤は電気伝導度を提供する粒子、ファイバ、フレークその他の形態である。本発明の更に別の実施形態では、RFIDアンテナ301は、アンテナの電気特性を変調するためにアンテナ材料の一部として使用される化学的又は生物学的感受性材料を含む。化学的又は生物学的感受性材料は、アレイ化、インクジェット印刷、スクリーン印刷、蒸着、噴霧、ドローコーティング及び当業者には周知の他の典型的な付着法によってRFIDアンテナ301上に付着される。本発明の更に別の実施形態では、溶液101a(図1)の温度が測定される場合、アンテナ301を被覆している化学的又は生物学的材料は、温度変化と同時に縮小又は膨らむように選択された材料とし得る。このタイプのセンサ材料は導電性である添加剤を含み得る。この添加剤はマイクロ粒子又はナノ粒子、例えば、カーボンブラック粉末又はカーボンナノチューブ、若しくは金属ナノ粒子の形態とし得る。センサフィルム307の温度が変化すると、添加剤のこれらの個々の粒子が変化し、センサフィルム307内の導電率全体に影響を及ぼす。
【0014】
センシングフィルム307でセンサ103を被覆することに加えて、センシングフィルム307でセンサ103を被覆しなくても、幾つかの物理的パラメータ(例えば、溶液の温度、圧力、導電率など)が測定される。これらの測定は、特別なセンシングフィルムをセンサ103上に付着することなく、物理的パラメータの関数としてのアンテナ特性の変化に依存する。
【0015】
無線センサ102の幾つかの実施形態が説明されているが、他の実施形態は本発明の範囲内にあることを認識されたい。例えば、無線センサ上に含まれた回路は、照明用RFエネルギーからの電力を利用して高Q共振回路(例えば、図2Aに示した静電容量をベースにしたセンサ201内の回路203)を駆動し得る。高Q共振回路203はセンサ201によって決定される発振周波数を有するか又はセンサ102は静電容量が感知された量に伴って変化するキャパシタを組み込む。照明用RFエネルギーは周波数が変化され得、センサの反射されたエネルギーが観察される。その反射エネルギーを最大化すると、回路203の共振周波数が決定される。次いで、この共振周波数はセンサ201又は102の上記パラメータに変換され得る。
【0016】
他の実施形態では、照明用RFエネルギーは高Q発振器の共振周波数に近いある繰り返し周波数でパルス化される。例えば、図2Bに示すように、このパルス化エネルギーは無線センサ205又は102(図1)において整流され、それが接続されているセンサ205によって決定される発振の共振周波数を有する高Q共振回路207を駆動するのに用いられる。ある時間隔の後、パルス化RFエネルギーは停止され、定常レベルの照明用RFエネルギーが送信される。高Q共振回路207に格納されたエネルギーを用いてアンテナ209のインピーダンスを変調するために、高Q共振回路207が用いられる。反射されたRF信号が受信され、サイドバンドが検証される。サイドバンドと照明用周波数との間の周波数差が、回路201の共振周波数である。図2Cは高Q共振回路を駆動するのに用いられる無線センサの別の実施形態を示している。図2Dは共振アンテナ回路及びセンサ共振回路の両方を含み得る無線センサを示しており、これはLCタンク回路を含み得る。アンテナ回路の共振周波数はセンサ回路の共振周波数よりも高い周波数であり、例えば4乃至1000倍も高い。センサ回路は何らかの感知された環境条件に伴って変動し得る共振周波数を有する。この2つの共振回路は、交流(AC)エネルギーがアンテナ共振回路によって受け取られるときに、アンテナ共振回路が直流エネルギーをセンサ共振回路に印加するように接続され得る。ACエネルギーはダイオード及びキャパシタを用いて供給され得、ACエネルギーはLCタンク回路のL内のタップ又はLCタンク回路のC内のタップのいずれかを通して、LCタンク回路を通ってセンサ共振回路に伝送され得る。更に、この2つの共振回路は、センサ共振回路からの電圧がアンテナ共振回路のインピーダンスを変えるように接続され得る。アンテナ回路のインピーダンスの変調は、トランジスタ、例えばFETを用いて達成され得る。
【0017】
或いは、照明用無線周波数(RF)エネルギーは、ある繰り返し周波数でパルス化される。このパルス化エネルギーは無線センサ(図2A〜2D)において整流され、それが接続されているセンサによって決定される発振の共振周波数を有する高Q共振回路を駆動するのに用いられる。ある時間隔の後、パルス化RFエネルギーは停止され、の照明用RFエネルギーが送信される。
【0018】
高Q共振回路に格納されたエネルギーを用いてアンテナのインピーダンスを変調するために、この共振回路が用いられる。反射されたRF信号が受信され、サイドバンドが検証される。このプロセスは複数の異なるパルス繰り返し周波数について繰り返される。戻り信号のサイドバンドの増幅を最大化するパルス繰り返し周波数は、共振回路の共振周波数になるように決定される。次いで、共振周波数は共振回路上のパラメータ又は測定値に変換される。
【0019】
図1を参照すると、RFID読取器105及びインピーダンスアナライザ107(測定デバイス111)はRFIDタグ102の下方にあり、インピーダンスアナライザ107は、RFIDアンテナ301からの情報を読み取ることに基づいて、RFIDタグ102の実数インピーダンス及び複素インピーダンスの情報を提供する。また、読取器105はRFIDタグ102からデジタルIDを読み取る。読取器105は無線周波数識別(RFID)読取器と呼ぶこともできる。RFIDタグ102は、無線接続又は電線によってRFID読取器105及びインピーダンスアナライザ107に接続されている。RFID読取器105及びインピーダンスアナライザ107(測定デバイス111)は、無線又は電線接続によって標準コンピュータ109に接続されている。このシステムは以下を含む3様式で動作し得る:1.RFID読取器105の読取システムの場合、RFID読取器105は複数のRFIDセンサアレイ103から情報を読み取って、化学的又は生物学的情報を取得し、RFID読取器105はRFIDタグ102のデジタルIDを読み取る、2.RFID読取器105はRFIDタグ102のデジタルIDを読み取り、インピーダンスアナライザ107はアンテナ301を読み取って複素インピーダンスを取得する及び3.複数のRFIDセンサ103がセンサフィルムを有する場合又は有さない場合、RFID読取器105は複数のRFIDセンサアレイ103から情報を読み取り、化学的又は生物学的情報を取得し、RFID105読取器はRFIDタグ102のデジタルIDを読み取り、RFID読取器105はRFIDタグ102のデジタルIDを読み取り、インピーダンスアナライザ107はアンテナ301を読み取って複素インピーダンスを取得する。
【0020】
測定デバイス111又はコンピュータ109は、パターン認識サブコンポーネント(図示せず)を含む。パターン認識技術がパターン認識サブコンポーネントに含まれる。センサ103又はアレイ103内の複数のRFIDセンサの各々から集められた信号に基づくこれらのパターン認識技術は、測定されたデータポイント間の類似性及び差を見付けるために利用されることもある。このアプローチは測定されたデータに異常が起きたことを警告する技術を提供する。これらの技術は大きなデータセットにおける相関パターンを明らかにすることができ、スクリーニングヒット間の構造関係を決定することができ、データベースにおいてより管理可能なものにするためにデータの次元を著しく低減することができる。パターン認識の方法には、主成分分析(PCA)、階層的クラスタ分析(HCA)、soft independent modeling of class analogies(SIMCA)、ニューラルネットワーク及び当業者には周知の他のパターン認識法が挙げられる。読取器105とアレイ103内の複数のRFIDセンサ又はセンサ103との距離は、一定に保たれるか又は変動可能である。インピーダンスアナライザ107又は測定デバイス111は、アレイ103内の複数のRFIDセンサからの反射された無線周波数(RF)信号を周期的に測定する。同じセンサ103又はアレイ103内の複数のRFIDセンサからの周期的測定は、センサ信号の変化率に関する情報を提供する。この変化率はアレイ103内の複数のRFIDセンサを取り囲んでいる化学的/生物学的/物理学的環境の状態に関連するものである。この実施形態では、測定デバイス111はアレイ103内の複数のRFIDセンサからの信号を読み取り、定量化することができる。
【0021】
インピーダンスアナライザ107はRFID読取器105の近傍にあり、これは電気ネットワークの周波数依存性の特性、特に電気信号の反射及び伝送に関連する特性を分析するために用いられる機器である。また、インピーダンスアナライザ107は、実験機器又は所与の範囲の周波数に亘って走査してRFIDタグ102の共振アンテナ301回路の複素インピーダンスの実数部及び虚数部の両方を測定する持ち運び可能な特別に作製されたデバイスとし得る。更に、このインピーダンスアナライザ107は、上記溶液101aに関連する種々の材料についての周波数のデータベースを含む。また、このインピーダンスアナライザ107は、ネットワークアナライザ(例えば、Hewlett Packard 8751A又はAgilent E5062A)又は高精度インピーダンスアナライザ(Agilent 4249A)であってもよい。
【0022】
コンピュータ109は典型的なコンピュータであり、プロセッサ、入力/出力(■/O
)コントローラ、大容量記憶装置、メモリ、ビデオアダプタ、接続インタフェース及びシステム構成要素をプロセッサに電気的又は無線で動作可能に結合するシステムバスを備える。また、このシステムバスは典型的なコンピュータシステム構成要素をプロセッサに電気的又は無線で動作可能に結合する。プロセッサは処理ユニット、中央処理ユニット(CPU)、複数の処理ユニット又は並列処理ユニットと呼ばれることもある。システムバスは従来のコンピュータに関連する典型的なバスとし得る。メモリはリードオンリーメモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。ROMは基本ルーチンを含む典型的な入力/出力システムを備え、このシステムは始動中にコンピュータの構成要素間で情報を転送するのを支援する。
【0023】
大容量記憶装置はメモリの上方にあり、次のものを含む:1.ハードディスク及びハードディスクドライブインタフェースから読み取り、それらに書き込むハードディスクドライブ構成要素、2.磁気ディスクドライブ及びハードディスクドライブインタフェース、並びに3.リムーバブル光ディスク(例えば、CD−ROM又は他の光学媒体)及び光ディスクドライブインタフェース(図示せず)から読み取り、それらに書き込む光ディスクドライブ。上記ドライブ及びそれらに関連するコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール及びコンピュータ109用の他のデータを不揮発性ストレージに提供する。また、上記ドライブは溶液101aについてのパラメータを取得するためのアルゴリズム、ソフトウェア又は方程式を含み得る。これらは図4、5及び6のフローチャートに記載され、コンピュータ109のプロセッサと共に働く。別の実施形態では、溶液101aのパラメータを取得するアルゴリズム、ソフトウェア又は方程式は、当業者には周知のコンピュータ109のプロセッサ、メモリ又は他の任意のパーツに格納され得る。
【0024】
図4は溶液中のパラメータを監視するシステムが如何に採用されるかを示すフローチャートである。このプロセスは容器101がセンサ103を有する図1から開始される。センサ103はコンピュータ109に接続されたインピーダンスアナライザ107を用いて読み取られる。上記のように、インピーダンスアナライザ107はブロック401においてアレイ103内の複数のRFIDセンサに無線又は電気的(有線)に接続され、インピーダンスアナライザ107は、所定の取得速度を用いて所定の周波数分解能で、選択された周波数範囲に亘る周波数の関数として、アレイ103内の複数のRFIDセンサから複素インピーダンスZを測定する。測定のためにプリセットすることのできる他の非限定的パラメータは、平均の数、平滑化などを含むことができる。インピーダンスアナライザ107はアレイ103内の複数のRFIDセンサを励起するピックアップアンテナ107a(図1)を含み、ピックアップアンテナはアレイ103内の複数のRFIDセンサから反射された無線周波数信号を収集する。アレイ103内の複数のRFIDセンサは、ポリマー又はセンサフィルム307に基づいて、或いは溶液101a中のこれらのパラメータを検出するセンサフィルム307なしで、パラメータ(例えば、導電率、温度、pH及び上記に開示の他のパラメータ)を取得することができる。
【0025】
ブロック403では、インピーダンスアナライザ107(図1)において、所定のパラメータ及び測定された複素インピーダンスzのパラメータ変化がアレイ103内の複数のRFIDセンサから算出される。これらのパラメータの非限定的例には、複素インピーダンスF1の虚数部の最大の周波数及び周波数シフト、複素インピーダンスF2の虚数部の最小の周波数及び周波数シフト、複素インピーダンスFpの実数部の最大の周波数及び周波数シフトが挙げられ、複素インピーダンスの実数部の大きさは図7に示すようにZpである。共振回路(図2A〜2D)の等価電気回路パラメータは、インピーダンスアナライザ107又はコンピュータ109によって算出される。図8及び9に示すように、図1の全構成要素の利用を説明するために実施された試験結果である。図8に関し、50μlの1M NaCLを容器101の水100mLに加えると、RFIDセンサ103信号は図示のように変化した。図9に関し、RFIDセンサ103応答の反応速度論は、図示のようにNaClが水に拡散することによってもたらされた。
【0026】
次に、ブロック405では、コンピュータ109又はインピーダンスアナライザ107がパターン認識サブコンポーネントと共に、単変量解析及び多変量解析をアレイ103内の複数のRFIDセンサから収集された情報又はデータに適用する。単変量解析は対象の単一パラメータを計算する能力を提供する。多変量解析法には、例えば、上記パターン認識技術(例えば、主成分分析(PCA)、階層的クラスタ分析(HCA)、soft independent modeling of class analogies(SIMCA)及びニューラルネットワーク)を含んでもよい。また、多変量解析はアレイ103内の複数のRFIDセンサ又はセンサ103の定量化能力、ロバストな識別のための異常値検出及び単一のセンサ103(温度、pH、導電率の非限定的な例を用いる)を用いた単一パラメータ又は多パラメータによる検体検出を改善する能力を提供し、対象のパラメータはブロック407で定量化される。この例では、物理学的又は化学的パラメータは温度及びpHによって表され、導電率は環境パラメータによって表される。センシングフィルム(Nafionポリマー)307で被覆された単一のRFIDセンサ103を用いた多検体測定を実証するために、4検体を6種の濃度各々で試験した。これらの検体には、すべて飽和蒸気圧(P0)の0〜0.2の範囲の濃度(分圧P)のエタノール(EtOH)、メタノール(MeOH)、アセトニトリル(ACN)及び水(H2O)の蒸気を含んだ。これを図9〜12に示す。正確な濃度は0、0.02、0.04、0.07、0.10、0.15及び0.20P/P0であった。同様に、異なる純粋な液体及び液体混合物並びに物理的パラメータの測定は当業者によって行うことができる。
【0027】
図9は4種の検体(H2O、EtOH、MeOH及びACN)の6種の濃度各々について測定された応答Zpを示している。図9に示すように、RFIDセンサ103の単一パラメータの測定値、例えばZpは異なる検体間で区別することができない。例えば、信号Zpが約820から約805Ωに変化するとき、この変化はH2Oの0.1P/P0又はMeOHの0.15P/P0又はEtOHの0.2P/P0に起因する可能性がある。このため、RFIDセンサ103の単一パラメータの測定は異なる検体及びそれらの濃度の間で区別することができない。
【0028】
図10A、10B、10C及び10Dは、RFIDセンサ103を4種の検体(H2O、EtOH、MeOH及びACN)に曝露したときの6種の濃度各々について測定された全パラメータF1、F2、Fp及びZpの動的変化をそれぞれ示している。複数のパラメータの測定により、単一のRFIDセンサ103を用いて2以上の検体を選択的に決定するための追加の手段が得られることは明白である。例えば図10Bに関し、H2Oに対するF2応答は、低い濃度のH2Oに曝露されると、まず信号が低下するのが分かる。しかし、この応答はより高い濃度のH2Oに曝露されると切り換わる。このような挙動はセンサフィルム(Nafion)の性質と測定された検体(H2O)との複合的な影響によるものである。しかし、更に無極性の別の検体(例えばACN)を測定すると、F2応答はACNへの曝露に伴って常に低下した。
【0029】
図11A、11B、11C及び11Dは、RFIDセンサ103を4種の検体(H2O、EtOH、MeOH及びACN)に曝露したときの6種の濃度各々について測定された全パラメータF1、F2、Fp及びZpの較正曲線をそれぞれ示している。測定パラメータ及び検体に応じて、この応答は線形的又は非線形的になるか、低下又は上昇するか、或いはより複雑な挙動も有する。この情報の豊富さ、その複雑さ、多様性及びその非相関性のために、単一のRFIDセンサ103を用いて検体を選択的に決定する能力が得られる。H2O、EtOH、MeOH及びACNの6種の濃度各々についての変化に対するRFIDセンサ103の多パラメータの多変量解析の結果を図12に示す。これらの結果は、PLS Toolboxソフトウェアを用いてMatlabを利用した主成分分析法を用い、測定パラメータF1、F2、Fp及びZpを解析することによって得られた。
【0030】
図4を参照すると、ブロック407では、多変量解析から検出されたデータが測定デバイス111又はインピーダンスアナライザ107からコンピュータ109に送信され、そこでコンピュータ109が所与のセンサ又はアレイ103内の複数のRFIDセンサのセンサからの対象のデータを表示する。このデータ表示は定量化した測定した対象の環境パラメータ(例えば、温度、pH、導電率及び上記他のパラメータ)の形式である。アンテナ301からのこの所与の範囲の周波数はインピーダンスアナライザからコンピュータ109に送信される。この表示は適したスクリーン又は電気信号の形式である。このポイントではユーザが、プロセスを終了すべきか、それともデータを適した制御デバイスに送信すべきかを決定することができる。ユーザがデータを制御デバイスに送らないことを選択する場合、このプロセスは終了する。ブロック409では、制御デバイスはインピーダンスアナライザ107からの定量化された信号の値の受信すると作用又は反作用して、例えば、アレイ103内の複数のRFIDセンサからの温度読取値を受信すると容器101を冷却するか又は温め、プロセスは終了する。制御デバイスは電動の流体スイッチ、弁、ポンプ、ヒータ、クーラなどであってもよい。
【0031】
図5は溶液中のパラメータを監視するシステムが如何に採用されるかの別の様式を示すフローチャートを示している。このフローチャートは図4の構成要素をすべて含むので、これらの構成要素はここでは記載しない。追加で、この図5は、センサフィルム307がセンサ103になるアンテナを覆っているか又はセンサフィルム307がアンテナ301を覆っていないRFIDタグ102であるブロック413を含み、RFID読取器105(測定デバイス111)はRFIDタグ102のチップ303からデジタルIDを要求し、アンテナ301がセンシングフィルム307で被覆されている場合には、検体データ又はパラメータデータを取得し得る。ブロック415では、RFID読取器105(測定デバイス)が、センシングフィルム307を用いてアンテナ301から、RFIDタグ102によってそれに送信されたデジタルID及び検体データ又はパラメータデータを取得する。ブロック409では、RFID読取器105はデジタルID及び検体データ又はパラメータをコンピュータ109に送信し、次いで、このプロセスは図4と同様に働く。図4及び5について、センサ103は単一センサ又はセンサアレイであってよい。
【0032】
適切な化学的又は生物学的認識のためにセンサコーティングが選択される。コーティングの応答の機構を対象の種と適合させるように、センサ変換原理が選択される。化学的又は生物学的感受性材料をRFIDセンサ103内に付着させるために、インクジェット印刷、スクリーン印刷、化学的及び物理学的蒸着、噴霧、ドローコーティング、溶媒によるウェットコーティング、ロールツーロールコーティング、(スロットダイ、グラビアコーティング、ロールコーティング、ディップコーティングなど)、熱ラミネーションその他の付着法が用いられる。センサコーティングの成分が容器の環境に浸出するのを防ぐために、イオンペアリング、共有結合などの周知の技法が適用される。場合によっては、生物付着を低減し、検出されるべき1以上の種を濃縮するために、追加の緻密な細孔性又はメソ多孔性のコーティング層(例えば、延伸PTFE(e−PTFE)膜、ナノ濾過膜及び超濾過膜)を保護層又は選択透過層として用いることができる。
【0033】
一実施形態では、生物学的容器101は、次の材料に限定するものではないが、単独で又は多層フィルムとして組み合わせて、当技術分野では周知であるエチレン酢酸ビニル(EVA)、低密度又は超低密度ポリエチレン(LDPE又はVLDPE)、エチル−ビニル−アルコール(EVOH)、ポリプロピレン(PP)から製造されることが好ましい。RFIDタグは典型的には、前部アンテナとプラスチック(例えば、ポリエステル、ポリイミドなど)の裏打ちのあるマイクロチップとを含む。
【0034】
RFIDセンサアレイ103を多層プラスチックフィルム/シートに結合するため、超音波ラミネーション、熱ラミネーション、ホットメルトラミネーションが採用される。超音波ラミネーションプロセスでは、ゴミ袋を製造するのに用いられる多層プラスチックフィルム/シートのウェブ(第1のシート)の一部に超音波を衝突させる。前部アンテナ側が適したセンシング材料で被覆されたRFIDタグ(第2のシート)の裏側を多層プラスチックフィルム/シートに結合する。場合によっては、このプラスチックフィルム/シートのコロナ、プラズマ及び火炎処理がラミネーションプロセスの前に行われる。別の実施形態では、接着剤(例えば、感圧接着剤、湿気硬化性接着剤及び放射線硬化性接着剤)を用いて、RIFDタグ102を生物学的容器101に結合することができる。
【0035】
本発明は容器中の溶液の種類、また対象の化学的、物理学的及び生物学的パラメータ濃度及びレベルをユーザが簡単に決定できるようにするシステムを提供する。この容器はセンサが溶液中の物質を効果的に決定することを可能にするセンサフィルムを有する無線周波数識別(RFID)センサを含む。
【0036】
上記の本発明の詳細な説明は限定するものではなく例示的なものとみなされるべきであり、本発明の範囲を定めることを意図するのは添付の特許請求の範囲であり、すべての均等物を含むことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る容器中のパラメータを監視するシステムを示すブロック図である。
【図2A】本発明に従って構成されたRFIDシステム用の回路を示す略図である。
【図2B】本発明に従って構成されたRFIDシステム用の回路を示す略図である。
【図2C】本発明に従って構成されたRFIDシステム用の回路を示す略図である。
【図2D】本発明に従って構成されたRFIDシステム用の回路を示す略図である。
【図3】本発明に係る図1の無線周波数識別(RFID)タグを示す展開図である。
【図4】溶液中のパラメータを監視するシステムが本発明に従って如何に採用されるかを示すフローチャートである。
【図5】溶液中のパラメータを監視するシステムが本発明に従って如何に採用されるかを示す別のフローチャートである。
【図6】本発明に係る図1の溶液中のパラメータを監視するシステムの利用の例を示すグラフである。
【図7】本発明に係る図1の溶液中のパラメータを監視するシステムの利用の例を示す別のグラフである。
【図8】本発明に係る図1の溶液中のパラメータを監視するシステムの利用の例を示す更に別のグラフである。
【図9】本発明に係る図4のZp応答を示すグラフである。
【図10A】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの変化の例を示すグラフである。
【図10B】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの変化の例を示すグラフである。
【図10C】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの変化の例を示すグラフである。
【図10D】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの変化の例を示すグラフである。
【図11A】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの較正曲線の例を示すグラフである。
【図11B】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの較正曲線の例を示すグラフである。
【図11C】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの較正曲線の例を示すグラフである。
【図11D】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの較正曲線の例を示すグラフである。
【図12】本発明に係る図4に関連する測定パラメータの多変量解析の例を示すグラフである。
【符号の説明】
【0038】
100 システム
101a 溶液
102 タグ
103 センサ
105 読取器
107 インピーダンスアナライザ
107a ピックアップアンテナ
109 コンピュータ
111 測定デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパラメータを測定するシステムであって、
溶液を有する容器と、測定デバイスを構成するインピーダンスアナライザ及び読取器に近接したタグと連動する1以上のセンサとを備え、
1以上のセンサが溶液の1以上のパラメータを決定するように構成されており、
タグが1以上のセンサに関してデジタルIDを付与するように構成されており、容器が読取器及びインピーダンスアナライザに近接し、
インピーダンスアナライザが、パラメータに基づいて1以上のセンサから所与の範囲の周波数を受信し、周波数に基づいてパラメータを算出する、システム。
【請求項2】
前記容器がコンピュータに接続されている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記測定デバイスが1以上のセンサから1以上のパラメータを読み取るように構成された、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記コンピュータが1以上のセンサからのパラメータを表示するように構成された、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記容器が使い捨て型容器である、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記容器がプラスチック容器である、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記溶液が、流体、血液及びガスからなる群から選択される、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記溶液が、次の物質、即ちクレアチニン、尿素、乳酸脱水素酵素及びアルカリ性カリウムを含む血液である、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記溶液がCO2、O2、NOxを含むガス又は溶解ガスである、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
前記溶液がアンモニア、アセトンシアノヒドリンを含む工業用毒物を含む、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
前記読取器が無線周波数識別(RFID)読取器である、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記1以上のセンサがアレイ内の複数のセンサである、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
前記アレイ内の複数のセンサが、アレイ内の複数のRFIDセンサである、請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記1以上のパラメータが、導電率測定、pHレベル、温度、血液に関連する測定、生物学的測定、イオン測定、非イオン測定及び非導電率測定で構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記1以上のセンサがセンサフィルムで被覆され、センサフィルムが溶液の1以上のパラメータを決定する、請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記センサフィルムがポリマーフィルム、有機フィルム、無機フィルム、生物学的複合材フィルム及びナノ複合材フィルムからなる群から選択される、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記センサフィルムが、ヒドロゲルフィルム、ゾルゲルフィルム、カーボンブラックポリマーフィルム、カーボンナノチューブポリマーフィルム、金属ナノ粒子ポリマーフィルム及びエレクトロスピンさせたナノファイバフィルムからなる群から選択される、請求項15記載のシステム。
【請求項18】
前記溶液が原核細胞を含む、請求項7記載のシステム。
【請求項19】
前記溶液が真核細胞を含む、請求項7記載のシステム。
【請求項20】
前記溶液がCO2及びO2を含むガスである、請求項7記載のシステム。
【請求項21】
前記溶液がCO2及びO2を含む溶解ガスである、請求項7記載のシステム。
【請求項22】
前記容器がポリマー材料から製造される、請求項1記載のシステム。
【請求項23】
前記容器が予め滅菌されたポリマー材料から製造される、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記溶液が細菌、組換えタンパク質、ウイルス、ワクチン又は生体組織からなる群からの生物学的材料を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項25】
容器中のパラメータを測定する装置であって、
溶液を有する容器と、測定デバイスに近接したタグと連動する1以上のセンサとを備え、
1以上のセンサが溶液の1以上のパラメータを決定するように構成されており、
測定デバイスが1以上のセンサから1以上のパラメータを読み取るように構成された、装置。
【請求項26】
複数のパラメータを測定するシステムであって、
溶液及び1以上のセンサを有する容器と、
1以上のセンサと通信する測定デバイスとを備え、
1以上のセンサが溶液の1以上のパラメータを決定するように構成され、
測定デバイスが1以上のセンサからパラメータを受信するように構成され、
容器が測定デバイスに近接し、
測定デバイスが、パラメータに基づいて1以上のセンサから所与の範囲の周波数を受信して、インピーダンスを測定し、インピーダンスに基づいてパラメータを算出するように構成された、システム。
【請求項27】
前記インピーダンスが複素インピーダンスである、請求項26記載のシステム。
【請求項28】
複数のパラメータを測定するシステムであって、
溶液と、デジタルIDタグを有する1以上のセンサとを有する容器と、
タグを有するセンサと通信する測定デバイスとを備え、
1以上のセンサが溶液の1以上のパラメータを決定するように構成され、
測定デバイスが1以上のセンサからのパラメータ及びタグからのデジタルIDを受信するように構成され、
容器が測定デバイスに近接し、
測定デバイスが、パラメータに基づいて1以上のセンサから所与の範囲の周波数を受信し、インピーダンスを測定し、インピーダンスに基づいてパラメータ変化を算出するように構成された、システム。
【請求項29】
前記1以上のセンサが受動である、請求項28記載のシステム。
【請求項30】
前記1以上のセンサが半能動である、請求項28記載のシステム。
【請求項31】
前記1以上のセンサが能動である、請求項28記載のシステム。
【請求項32】
複数のパラメータを測定するシステムであって、
溶液及び1以上のセンサを有する容器と、
1以上のセンサと通信する測定デバイスとを備え、
1以上のセンサが溶液の1以上のパラメータを決定するように構成され、 測定デバイスが1以上のセンサからパラメータを受信するように構成され、

容器が測定デバイスに近接し、
測定デバイスが、パラメータに基づいて1以上のセンサから所与の範囲の周波数を受信して、インピーダンスを測定し、インピーダンスに基づいてパラメータ変化を算出するように構成され、
測定デバイスが所定の信号を制御デバイス送信する、システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【公表番号】特表2009−538433(P2009−538433A)
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513125(P2009−513125)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/038198
【国際公開番号】WO2007/139574
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(598041463)ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション (43)
【住所又は居所原語表記】800 Centennial Avenue, P.O.Box 1327,Piscataway,New Jersey 08855−1327,United States of America
【Fターム(参考)】