説明

容器搬送装置及びこの搬送装置を備えた容器検査装置

【課題】容器の回転速度の高速化に伴う振動等の弊害の発生を抑制できる容器搬送装置及びこの搬送装置を備えて検査精度の悪化を抑制できる容器検査装置を提供する。
【解決手段】容器搬送装置1は、壜BTをその中心線CLの回りに回転させた状態で、水平面内を旋回する回転テーブル10を利用して搬送する。回転テーブル10の周縁部には、容器BTの底部を支持する底部支持機構12が設けられるとともに、容器BTを回転テーブル10の径方向内側と外側とからそれぞれ支持する内側支持部17及び外側支持部21が設けられる。容器BTは底部支持機構12、内側支持部17及び外側支持部21のそれぞれで回転駆動されるように構成されている。容器検査装置には容器搬送装置1が組み込まれ、容器検査装置1にて搬送される壜BTの外観を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒状の胴部の下端に底部が形成された容器をその中心線回りに回転させつつ水平面内を旋回する円板状の回転テーブルを利用して搬送する容器搬送装置及びこの搬送装置を備えた容器検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ビール等の飲料が充填される飲料用容器を水平方向に旋回する回転テーブルを利用して搬送する容器搬送装置が広く知られている。この種の搬送装置は搬送される容器表面を逐次検査する容器検査装置に組み込まれることが多い。容器検査装置に組み込まれた場合、その搬送装置は容器の外周面全周を検査する必要性から検査対象の容器をその中心線の回りに回転させつつ回転テーブルの旋回経路に沿って搬送する。
【0003】
例えば、このような装置として、回転テーブルの周縁部に設けられて容器の底部を支持する支持台にバキューム装置を設置して容器の底部を吸引しつつ支持台を回転駆動し、回転する容器の胴部を回転テーブルの径方向内側から固定ローラで支持し、かつ径方向外側から回転テーブルの周方向に延びるガイド部材で支持するようにした容器搬送装置が知られている(特許文献1)。また、この特許文献1には、回転する容器を回転テーブルの内側と外側とから複数のローラで抱え込むようにして支持する支持装置が設けられた容器搬送装置も開示されている。その他、支持台を回転駆動して容器を回転させる代りに、回転テーブルの径方向外側から所定の速度で走行する駆動ベルトを容器の胴部に接触させて容器を回転駆動し、回転テーブルの径方向内側を固定ローラで支持する搬送装置も知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−206025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
容器の底部をバキューム装置で吸引しつつ容器を回転させる搬送装置の場合、容器の回転速度を高速化するに従って容器とその胴部を支持するローラやガイド部材との間で摩擦抵抗が増加し、その結果として回転する容器が振動する問題がある。また、容器の胴部を駆動ベルトを接触させて回転させる搬送装置の場合、容器の回転速度を高速化するに従って駆動ベルトと容器との間ですべりが発生する機会が増えるため、容器の回転速度の管理が不正確になる問題がある。容器の回転速度の高速化に伴ってこれらの弊害が顕著になると、その搬送装置を組み込んだ容器検査装置の検査精度が悪化する結果を招く。
【0006】
そこで、本発明は、容器の回転速度の高速化に伴う振動等の弊害の発生を抑制できる容器搬送装置及びこの搬送装置を備えて検査精度の悪化を抑制できる容器検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明の容器搬送装置及び容器検査装置について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0008】
本発明の容器搬送装置は、円筒状の胴部の下端に底部が形成された容器(BT)をその中心線(CL)の回りに回転させた状態で、水平面内を旋回する円板状の回転テーブル(10)を利用して搬送する容器搬送装置(1)において、前記回転テーブルの周縁部に設けられて前記容器の前記底部を支持する底部支持手段(12)と、前記回転テーブルの径方向内側から前記容器の前記胴部を支持する第1の胴部支持手段(17)と、前記回転テーブルの径方向外側から前記容器の前記胴部を支持する第2の胴部支持手段(21)と、を備え、前記底部支持手段、前記第1の胴部支持手段及び前記第2の胴部支持手段のうちの少なくとも二つの手段にて前記容器がその中心線の回りに回転駆動されるように構成されていることにより、上述した課題を解決する。
【0009】
この容器搬送装置によれば、容器をそれぞれ別方向から支持する底部支持手段、第1の胴部支持手段及び第2の胴部支持手段の三つの手段の少なくとも二つの支持手段にて容器を回転駆動するので、一つの支持手段で容器を回転駆動し、残りの支持手段で容器を支持する態様と比較して容器に生じる摩擦抵抗が低減する。その結果、搬送される容器の振動を抑制することができる。また、容器を回転駆動する支持手段の一つが何らかの原因で駆動力を容器へ伝達できなくなった場合でも、残りの支持手段によって容器の回転を継続することができる。そのため搬送装置の信頼性が向上する。
【0010】
容器を回転駆動する少なくとも二つの支持手段は任意に選択できる。即ち、二つの支持手段で容器を回転駆動する場合には、底部支持手段と第1の胴部支持手段とのそれぞれで容器を回転駆動してもよいし、底部支持手段と第2の胴部支持手段とのそれぞれで容器を回転駆動してもよいし、第1の胴部支持手段と第2の胴部支持手段とのそれぞれで容器を回転駆動してもよい。このように二つ支持手段で容器を回転駆動する場合、残りの支持手段はどのような態様で実現してもよい。例えば、残りの支持手段が底部支持手段の場合には、容器とともに回転可能な支持部材を回転テーブルの周縁部に設けて実現してもよい。この場合、容器を支持部材に吸着させるバキューム装置等の固定手段が不要となるので、装置構成を簡素化できる。
【0011】
また、三つの支持手段、即ち底部支持手段、第1の胴部支持手段及び第2の胴部支持手段のそれぞれで容器を回転駆動することもできる。三つの支持手段で容器を回転駆動する場合には二つの支持手段で駆動する場合よりも摩擦抵抗がより低減するので振動の抑制効果が更に向上し、また三つの支持手段からの駆動力の伝達がすべて途切れた場合を除いて容器の回転を継続できるので搬送装置の信頼性も更に向上する。
【0012】
これらの支持手段は適宜の構成で実現してよい。例えば、前記第1の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触しつつ鉛直方向に延びる軸線(Ax3)の回りに回転可能なローラ部材(19)と、前記ローラ部材を前記軸線回りに回転駆動するローラ駆動手段(6、6a、5、5a、5b、7、7a、7b、20)と、を備えてもよい。この場合、容器の胴部に接触するローラ部材によって容器が回転駆動される。また、この態様においては、前記第2の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触するベルト(23)と、前記ローラ部材にて前記容器が回転駆動される回転方向と同方向に前記容器が回転駆動されるように、前記ベルトを走行させるベルト駆動手段(24、23a〜23f)と、を備えてもよい。この場合、ベルトの走行方向は、容器の搬送方向と同方向でもよいし反対方向でもよい。但し、ベルトの走行方向を容器の搬送方向と反対方向にした場合、即ちベルト駆動手段が前記回転テーブルの旋回経路に沿った前記容器の搬送方向と反対方向に前記ベルトを走行させた場合には、ベルトの走行方向を容器の搬送方向と同方向にした場合よりもベルトと容器との相対速度が大きくなる。このため、容器の所望の回転速度を得るために、同一方向にベルトを走行させる場合よりもベルトの走行速度を遅くすることができる。これにより、ベルト駆動手段の負荷を低減できるので装置の信頼性が向上する。
【0013】
また、上記の態様においては、前記底部支持手段は、鉛直方向に延びる軸線回りに回転可能な状態で前記回転テーブルに設けられて前記容器の前記底部を支持する支持台(14)と、前記支持台を回転駆動する支持台駆動手段(6、6a、5、5a、5b、15、13)と、を備えてもよい。
【0014】
以上のように、少なくとも二つの支持手段で容器を回転駆動する場合には、二つ又は三つの支持手段の相互間に若干の速度差が生じる可能性がある。このような速度差が生じると容器の回転が不安定となって振動等の弊害の発生が懸念される。そこで、このような速度差を吸収できるようにすることが望ましい。例えば、容器を回転駆動する支持手段に底部支持手段が含まれる場合には、支持台の材質として容器と支持台との間である程度のすべりを許容する材料を選択し、容器との接触面の表面粗さを適宜調整するとよい。また、容器を回転駆動する支持手段に第1の胴部支持手段が含まれる場合には、その第1の胴部支持手段は、前記ローラ部材が装着され前記回転テーブルに対して回転自在に設けられた旋回軸(18)と、前記ローラ部材と前記旋回軸との間に介在してこれらを互いに結合し、かつ前記ローラ部材の負荷が所定の設定値を超えた場合に前記旋回軸に対する前記ローラ部材のすべりを許容する結合手段(26)と、を更に備えてもよい。この態様によれば、容器を回転駆動する支持手段の相互に生じた速度差に起因してローラ部材に設定値を超える負荷がかかった場合には旋回軸とローラ部材との間にすべりが生じるため、その速度差が結合手段にて直ちに吸収される。よって、その速度差を原因とした振動の発生を未然に防止できる。
【0015】
この結合手段はどのような態様で実現してもよい。例えば、ローラ部材が旋回軸の外周面に沿って嵌め込み可能なスリーブ状に構成されている場合には、ゴム等の弾性体で構成されたOリング等の環状部材をローラ部材と旋回軸との間に介在させることにより結合手段を構成することができる。この場合、環状部材の寸法や材質を適宜選択することにより、設定値を超えた負荷が生じた場合にローラ部材と旋回軸との間にすべりを生じさせることができる。
【0016】
また、結合手段の他の例として、その結合手段は、前記旋回軸の径方向に延びて前記旋回軸の外周面に両端が開口する横穴(18b)と、前記横穴の両端から露出して前記ローラ部材の内周面に押し付けられる一対のロック部材(28)と、前記一対のロック部材のそれぞれを前記旋回軸の径方向外側へ付勢する付勢手段(29、30)とを備えてもよい。この場合においても、ローラ部材の内周面にロック部材が押し付けられる力を付勢手段の付勢力を設定することで調整できるから、設定値を超えた負荷がローラ部材にかかったときにローラ部材と旋回軸との間にすべりを生じさせることができるようになる。
【0017】
上述した三つの支持手段のそれぞれで容器を回転駆動する場合、その構成は任意である。例えば、前記底部支持手段は、鉛直方向に延びる軸線回りに回転可能な状態で前記回転テーブルに設けられて前記容器の前記底部を支持する支持台(14)と、前記支持台を回転駆動する支持台駆動手段(41)とを備え、前記第1の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触しつつ鉛直方向に延びる軸線(Ax3)の回りに回転可能なローラ部材(19)と、前記ローラ部材を前記軸線回りに回転駆動するローラ駆動手段(42)とを備え、かつ前記第2の胴部支持手段は、前記ローラ部材にて前記容器が回転駆動される回転方向と同方向に前記容器を回転駆動する容器駆動手段(43)とを備えており、前記支持台駆動手段、前記ローラ駆動手段及び前記容器駆動手段のそれぞれに対して一つずつ駆動源(46、51、58)が設けられ、各駆動源の動力にて前記支持台、前記ローラ部材及び前記容器が独立して回転駆動されるように構成されていてもよい。
【0018】
以上の容器搬送装置のいずれかの態様を組み込むことにより、前記容器がその中心線の回りに回転されつつ前記回転テーブルの旋回経路に沿って搬送される区間に設けられた検査域において所定の外観検査を行う本発明の容器検査装置として構成することもできる。この容器検査装置によれば、上述した容器搬送装置によって容器の振動が抑えられるから検査域における容器の検査精度の悪化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、容器をそれぞれ別方向から支持する底部支持手段、第1の胴部支持手段及び第2の胴部支持手段の三つの手段の少なくとも二つの支持手段にて容器を回転駆動するので、一つの支持手段で容器を回転駆動し、残りの支持手段で容器を支持する態様と比較して容器に生じる摩擦抵抗が低減する。その結果、搬送される容器の振動を抑制することができる。また、容器を回転駆動する支持手段の一つが何らかの原因で駆動力を容器へ伝達できなくなった場合でも、残りの支持手段によって容器の回転を継続することができる。そのため搬送装置の信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明の一形態に係る容器搬送装置が組み込まれた容器検査装置の全体構成を示している。この容器検査装置100では円筒状の胴部の下端に底部が形成されたガラス製の壜BTが被検査対象の容器として取り扱われる。図1の左上部にある入口コンベア50により前工程から搬送されてきた壜BTは、図中時計方向に回転する搬入装置60に渡される。搬入装置60には多数のチャック装置61が設けられ、壜BTはチャック装置61に保持されて搬入装置60の回転軸線回りに約120度回転し、容器搬送装置1の回転テーブル10に渡される。回転テーブル10は軸線Ax1の回りに水平面内を図中反時計方向に旋回する。搬入装置60から回転テーブル10に渡された壜BTは、回転テーブル10にてその旋回方向に沿って水平方向に搬送されつつ図中下方に配置された検査機70で所定の外観検査が行われ、その後搬入装置60と同一構造で図中時計方向に回転する搬出装置80に渡される。搬出装置80に渡された壜BTは、入口コンベア50と平行かつ同方向に走行する出口コンベア90に渡されて次工程に送られる。検査機70は、壜BTの胴部を含む外周面を撮像するCCDカメラ等の不図示の撮像手段を備えており、その撮像手段が取得した画像を所定の方法で解析することにより、壜BTの異物付着や傷等の異常を検出できるように構成されている。
【0021】
図1に示すように、容器搬送装置1に設けられた回転テーブル10の旋回経路は検査機70と壜BTとが対向する位置に設定された検査域Aと、それ以外の非検査域Bとに区分されている。容器搬送装置1は、検査機70が検査域Aにおいて壜BTの外周面の全周を検査するため、壜BTをその中心線回りに回転させつつ回転テーブル10の旋回経路に沿って水平方向に搬送する。つまり、検査域Aは壜BTがその中心線の回りに回転されつつ回転テーブル10の旋回経路に沿って搬送される区間に設けられる。その一方、非検査域Bでは、壜BTは検査域Aの通過に伴って惰性で回転するが、外部の動力によって中心線回りに回転されることはなく、回転テーブル10の旋回経路に沿って水平方向に搬送される。
【0022】
図2は図1の容器搬送装置1を同図の矢印II方向から見た状態を示し、図3は図2の一部を拡大して示している。また図4は図3の容器搬送装置1を同図の矢印IV方向から見た状態を示している。図2に示すように、容器搬送装置1は、ベース2に回転自在に設けられて回転テーブル10を軸線Ax1の回りに回転駆動する主軸3を有している。主軸3はベース2に設けられた不図示の電動モータにて回転駆動される。図1にも示すように、回転テーブル10の周縁部には壜BTを支持するための多数の容器支持装置11が設けられている。なお、図2では簡略化のため図1に示した検査域Aの両端に位置する二つの容器支持装置11のみを図示し、他の容器支持装置11の図示を省略している。
【0023】
図2及び図3に示すように、各容器支持装置11は搬送中の壜BTの底部を支持するため底部支持機構12を備えている。底部支持機構12は、鉛直方向に延びかつ回転可能な状態で回転テーブル10に設けられた旋回軸13と、旋回軸13の上端に固定されて壜BTの底部を支持する支持台14と、回転テーブル10の下方に位置し旋回軸13に一体回転可能に取り付られた支持台駆動プーリ15とを備えている。支持台駆動プーリ15は図1にも示した駆動ベルト5と検査域Aにて接触できるように、この駆動ベルト5と同一高さに配置されている。図1に示すように駆動ベルト5は無端状に構成されて左右一対のプーリ5aに巻き掛けられるとともに、支持台駆動プーリ15と接触しない側に設けられた一対のテンションプーリ5bにてその張力が調整されている。図1及び図2に示すように、左側のプーリ5aには電動モータ6の回転動力がベルト伝達機構6aを介して入力される。これにより、駆動ベルト5が支持台駆動プーリ15に接触すると、図2の左側に位置する電動モータ6の動力が駆動ベルト5を介して支持台駆動プーリ15に伝達される。これにより、支持台14は図1の検査域Aにて壜BTの中心線CLと略一致する軸線Ax2の回りに回転駆動される。
【0024】
また、図2及び図3に示すように、各容器支持装置11は壜BTの胴部を支持するため胴部支持機構16を更に備えている。胴部支持機構16は回転テーブル10の径方向内側から搬送中の壜BTを支持するため内側支持部17を有している。図4にも示すように、内側支持部17は、底部支持機構12の旋回軸13よりも回転テーブル10の回転中心側に配置され、鉛直方向に延びかつ回転可能な状態で回転テーブル10に設けられた旋回軸18と、この旋回軸18と一体回転可能な状態でその上部に取り付けられたローラ部材19と、旋回軸18の下端に固定されて旋回軸18と一体回転可能なローラ駆動プーリ20とを有している。ローラ駆動プーリ20は、駆動ベルト7と接触できるように駆動ベルト7と同一高さに配置されている。図4に示すように駆動ベルト7は無端状に構成されるとともに、底部支持機構12の旋回軸13の下端に固定されたプーリ7aと、駆動ベルト7の張力を調整できるテンションプーリ7bとに巻き掛けられている。これにより、図1に示す検査域Aにおいて底部支持機構12の旋回軸13が駆動されると、その駆動力が駆動ベルト7を介して内側支持部16のローラ駆動プーリ20に入力される。言い換えれば、図2に示す電動モータ6の動力は底部支持機構12の旋回軸13に伝達されると同時にローラ駆動プーリ20にも伝達される。これにより、ローラ部材19は検査域Aにおいて軸線Ax3の回りに回転駆動される。図5は内側支持部17の上部の構造を示している。図5に示すように、ローラ部材19は旋回軸18の外周面に沿って嵌め込み可能なスリーブ状に構成されている。ローラ部材19の上下方向の両端には一対のゴムローラ19aが固定されており、それぞれのゴムローラ19aは搬送中の壜BTの胴部に接触可能となるようにその外径が設定されている(図2及び図3も参照)。ローラ部材19は着脱装置25を介して旋回軸18に対して着脱自在に装着される。これにより、容器検査装置100が取り扱う壜BTの寸法に応じた複数種類のローラ部材を予め準備しておき、取り扱う壜BTの寸法が変更された場合にその寸法に対応したローラ部材を旋回軸18に付け替えることで、壜BTの寸法変更に対して機動的な対応が可能となる。なお着脱装置25の詳細は後述する。
【0025】
図1〜図3に示すように、胴部支持機構16は回転テーブル10の径方向外側から搬送中の壜BTを支持するため外側支持部21を更に有している。図1に示すように外側支持部21は非検査域Bの両端の一部において壜BTを支持しつつ周方向に案内する一対のガイド部材22と、検査域Aにおいて壜BTを支持しつつ回転力を付与する一対の駆動ベルト23とを有している(図2も参照)。一対のガイド部材22は、搬入装置60から回転テーブル10に渡された壜BTが非検査域Bから検査域Aへ搬送されるまでの間と検査域Aを通過した壜BTが非検査域Bで搬出装置80に渡されるまでの間とのそれぞれで壜BTが回転テーブル10の径方向外側へ倒れ込むことを防止するために設けられている。
【0026】
図2に示すように、一対の駆動ベルト23は一方の駆動ベルト23が支持する位置と他方の駆動ベルト23が支持する位置とが重ならないように互いの高さを異にして配置されている。図1にも示すように、各駆動ベルト23は無端状に構成されている。右側の駆動ベルト23は図中右側に配置された電動モータ24の出力軸に取り付けられた駆動プーリ23aと、中央に配置されたプーリ23bと、右側の駆動ベルト23の張力を調整できるテンションプーリ23c(図1参照)とに巻き掛けられている。一方、左側の駆動ベルト23は中央のプーリ23bの上方に位置しかつこれと同軸のプーリ23dと、左側に配置された被駆動プーリ23eと、左側の駆動ベルト23の張力を調整できるテンションプーリ23f(図1参照)とに巻き掛けられている。一対の駆動ベルト23の高さが上下2段となって互いの駆動ベルト23の支持位置が重ならないので、検査域Aにて壜BTの外周面を検査する過程において外周面の特定部分が一方の駆動ベルト23で隠されたままとならない。従って、検査機70による検査不可部分の発生を防止でき、壜BTの外周面全体を漏れなく検査することができる。
【0027】
図1及び図4の矢印で示すように、容器搬送装置1は、支持台駆動プーリ15と接触する側の駆動ベルト5の走行方向と壜BTの搬送方向とが互いに反対向きに、かつ壜BTの胴部と接触する側の駆動ベルト23の走行方向と壜BTの搬送方向とが互いに反対向きとなるように構成されている。そのため、これらの方向を互いに同一方向に設定する場合と比べて支持台駆動プーリ15と駆動ベルト5との相対速度及び壜BTと駆動ベルト23との相対速度がそれぞれ増加する。従って、壜BTの所望の回転速度を得るために、上記同一方向に設定する場合よりも各駆動ベルト5、23の走行速度を遅くすることができる。これにより、各電動モータ6、24や各駆動ベルト5に対する負荷を低減できるため装置の信頼性が向上する。
【0028】
以上の構成により、壜BTと接する支持台14、ローラ部材19及び駆動ベルト23の各要素がそれぞれ所定方向に駆動されるため、壜BTを検査域Aにおいて一方向に回転させつつ回転テーブル10の搬送方向に沿って水平方向に搬送することができる。これらの要素の全てが駆動されるので、仮に検査域Aにおいて壜BTとこれらの要素の一部との接触が何らかの原因で途切れた場合でも残りの要素によって壜BTの回転を維持することができる。そのため、検査機70による誤検査の発生が抑制されて壜BTの回転速度を正確に管理できるため容器検査装置100の検査精度が向上する。
【0029】
なお、壜BTと接するこれらの要素を駆動する駆動手段は、許容限度を超えた速度差がこれらの要素の間に生じないように構成されている。しかし、種々の要因でこれらの要素の間に若干の速度差が生じる可能性がある。このような速度差が生じると壜BTの回転が不安定となって振動等の弊害が発生して検査精度が悪化するおそれがある。そのため、このような速度差を吸収できるように、容器搬送装置1は支持台14の材質として壜BTと支持台14との間である程度のすべりを許容する材料、例えばステンレス鋼が選択され壜BTとの接触面の表面粗さが調整されている。また、図5に示すように、ローラ部材19を旋回軸18に着脱する着脱装置25は、設定値を超える負荷がローラ部材19に生じると旋回軸18との間ですべりが生じるように構成されている。図6は図5のVI−VI線に沿った断面図である。図5及び図6に示すように、着脱装置25はこのような機能を実現するため、ローラ部材19にかかる負荷が設定値以下の場合にローラ部材19と旋回軸18とのすべりを制限する一方で、その負荷が設定値を超えた場合にそのすべりを許容するロック機構26と、このロック機構26による制限を強制的に解除できるロック解除機構27とを備えている。
【0030】
ロック機構26は旋回軸18の先端から軸方向に延びた有底の縦穴18aと、その縦穴18aと直交して旋回軸18の外周面に開口する横穴18bと、横穴18bの両端に移動可能な状態で配置された一対のロックボール28と、各ロックボール28の下方に配置されこれらのロックボール28に接するようにして縦孔18aに移動可能な状態で収められた負荷ボール29と、縦孔18aの底部と負荷ボール29との間に介在して負荷ボール29を上方に付勢する圧縮ばね30と、旋回軸18の先端にねじ込まれて縦孔18aを塞ぐキャップ31とを備えている。圧縮ばね30の弾性力によって負荷ボール29が上方に押し上げられると、負荷ボール29と接する各ロックボール28は玉突き作用によって旋回軸18の径方向外側へ突出することによりローラ部材19の内周面と接触して旋回軸18とのすべりが制限される。なお、ローラ部材19の内周面には、旋回軸18の軸線方向に関するローラ部材の抜け止めのため、ロックボール28と接する位置に抜け止め溝19bが形成されている。圧縮ばね30のばね定数等の仕様を変更することにより、ローラ部材19と旋回軸18とがすべりはじめる設定値を適宜設定することができる。
【0031】
ロック解除機構27は、キャップ31と同軸かつ上下動可能に設けられて負荷ボール29を下方に押し下げることができる操作部材32を有している。操作部材32を押し下げることにより負荷ボール29が圧縮ばね30の弾性力に抗して押し下げられるため、負荷ボール29による各ロックボール28への拘束が解除される。従って、操作部材32を押し下げた状態でローラ部材19を引き上げることにより、旋回軸18からローラ部材19を引き抜くことができる。一方、旋回軸18へローラ部材19を装着するときには、操作部材32を押し下げた状態でローラ部材19を旋回軸18に嵌め込みつつ、抜け止め溝19bがロックボール28の位置に達したところで操作部材32を離すことによりローラ部材19の装着が完了する。
【0032】
以上の形態においては、底部支持機構12が本発明に係る底部支持手段に、胴部支持機構16の内側支持部17が本発明に係る第1の胴部支持手段に、胴部支持機構16の外側支持部21が本発明に係る第2の胴部支持手段にそれぞれ相当する。
【0033】
また、電動モータ6、ベルト伝達機構6a、駆動ベルト5、プーリ5a、テンションプーリ5b、駆動ベルト7、プーリ7a、テンションプーリ7b及びローラ駆動プーリ20の組み合わせにより本発明に係るローラ駆動手段が構成される。また、駆動ベルト23が本発明に係るベルトに相当し、電動モータ24、駆動プーリ23a、プーリ23b、テンションプーリ23c、プーリ23d、被駆動プーリ23e及びテンションプーリ23fの組み合わせにより本発明に係るベルト駆動手段が構成される。また、電動モータ6、ベルト伝達機構6a、駆動ベルト5、プーリ5a、テンションプーリ5b、支持台駆動プーリ15及び旋回軸13の組み合わせにより本発明に係る支持台駆動手段が構成される。
【0034】
また、着脱装置25のロック機構26が本発明に係る結合手段に、一対のロックボール28が本発明に係る一対のロック部材にそれぞれ相当し、負荷ボール29及び圧縮ばね30の組み合わせにより本発明に係る付勢手段が構成される。
【0035】
但し、本発明は以上の形態に限定されず、種々の形態で実現できる。容器搬送装置1では底部支持機構12、内側支持部17及び外側支持部21のそれぞれで容器BTを回転駆動しているが、これらのうちの少なくとも二つで容器BTを回転駆動し、残りは容器BTの支持に専念させるようにしてもよい。例えば、内側支持部17及び外側支持部21のそれぞれで容器BTを回転させる一方で、底部支持機構12は自由に回転させるようにしてもよい。具体的には、図7に示すように、支持台駆動プーリ15と、ローラ駆動プーリ20を駆動する駆動ベルト7とをそれぞれ廃止するとともに、支持台駆動プーリ15に巻き掛けられていた駆動ベルト5をローラ駆動プーリ20に掛け替えることにより、これを容易に実現できる。また、底部支持機構12及び外側支持部21のそれぞれで容器BTを回転させる一方で、内側支持部17は自由に回転させて容器BTの支持に専念させてもよい。具体的には、図8に示すように、駆動ベルト7とローラ駆動プーリ20とをそれぞれ廃止して、ローラ部材19への動力伝達を遮断することにより、これを容易に実現できる。
【0036】
また、図1〜図8に示した形態では、底部支持機構12、内側支持部17及び外側支持部21のそれぞれで容器BTを回転駆動する際に底部支持機構12及び内側支持部17の駆動源として電動モータ6を共用し、外側支持部21の駆動源として電動モータ24を設けているが、駆動源の数や駆動源から底部支持機構12、内側支持部17及び外側支持部21への動力伝達経路は任意であって特段の制限はない。
【0037】
例えば、図9及び図10に示す形態によって底部支持機構12、内側支持部17及び外側支持部21のそれぞれで容器BTを回転駆動することもできる。図9は駆動源の配置及び動力伝達経路を変更した容器搬送装置を示した図であり、図10は図9の容器搬送装置を矢印X方向から見た状態を示した図である。なお、これらの図において、上述の形態と共通の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
これらの図に示すように、容器搬送装置1には、底部支持機構12の支持台駆動プーリ15を回転駆動する支持台駆動装置41と、内側支持部17のローラ駆動プーリ20を回転駆動するローラ駆動装置42と、検査域Aにて壜BTを支持しつつ回転力を付与する壜駆動装置43とがそれぞれ設けられている。なお、この形態において、回転テーブル10の径方向外側から搬送中の壜BTを支持する外側支持部21は壜駆動装置43を備えることになる。
【0039】
支持台駆動装置41は周方向に並んだ支持台駆動プーリ15のそれぞれに巻き掛けられるように周方向に延びる無端状の駆動ベルト45と、その駆動ベルト45を走行させる駆動源としての電動モータ46と、電動モータ46の回転動力を駆動ベルト45に入力する駆動プーリ47と、駆動ベルト45を所定張力に保持する一対のテンションプーリ48とを備えている。電動モータ46を図9の矢印方向に回転させることにより、駆動ベルト45が矢印方向に走行して支持台駆動プーリ15が矢印方向に回転する。これにより図10に示す支持台14が回転駆動される。
【0040】
ローラ駆動装置42は周方向に並んだローラ駆動プーリ20のそれぞれに巻き掛けられるように周方向に延びる無端状の駆動ベルト50と、その駆動ベルト50を走行させる駆動源としての電動モータ51と、電動モータ51の回転動力を駆動ベルト50に入力する駆動プーリ52と、駆動ベルト50を所定張力に保持する一対のテンションプーリ53とを備えている。電動モータ51を図9の矢印方向に回転させることにより、駆動ベルト50が矢印方向に走行してローラ駆動プーリ20が矢印方向に回転する。これにより図10に示すローラ部材19が回転駆動される。
【0041】
壜駆動装置43は壜BTの胴部に接触しながら走行する無端状の一対の駆動ベルト55と、駆動ベルト55を走行させるためのベルト伝達機構56とを備えている。一対の駆動ベルト55は、上述した形態と同様に一方の駆動ベルト55が支持する位置と他方の駆動ベルト55が支持する位置とが重ならないように互いの高さを異にして配置されている。図9及び図10の右側の駆動ベルト55は、ベルト伝達機構56の動力が入力される駆動プーリ55aと、中央に配置されたプーリ55bと、右側の駆動ベルト55の張力を調整できるテンションプーリ55cとに巻き掛けられている。一方、左側の駆動ベルト55はベルト伝達機構56の動力が入力される駆動プーリ55dと、左方に配置されたプーリ55eと、左側の駆動ベルト55の張力を調整できるテンションプーリ55fとに巻き掛けられている。ベルト駆動機構56は、右側の駆動ベルト55の駆動プーリ55a及び左側の駆動ベルト55の駆動プーリ55dのそれぞれに動力を伝達するための伝達ベルト57と、伝達ベルト57を矢印方向に走行させる駆動源としての電動モータ58とを備えている。伝達ベルト57は各プーリ55a、55dのそれぞれと同一軸線上に設けられて一体回転する二つの伝達プーリ57a、57bと、電動モータ58にて駆動される駆動プーリ57cとに巻き掛けられている。電動モータ58を図9の矢印方向に回転させることにより伝達ベルト57が矢印方向に走行して各駆動ベルト55が矢印方向に走行する。これにより、壜BTが回転駆動される。
【0042】
このように、図9及び図10に示した形態によれば、支持台駆動装置41に対して電動モータ46が、ローラ駆動装置42に対して電動モータ51が、壜駆動装置43に対して電動モータ58がそれぞれ設けられており、これらの電動モータ41、46、58の動力にて支持台14、ローラ部材19及び壜BTが独立して回転駆動される。それにより、図9及び図10に示した形態は、図1〜図8に示した形態と同一の効果を発揮でき、またこれを検査装置に組み込むことにより本発明の検査装置を実現することができる。
【0043】
図9及び図10に示した形態において、底部支持機構12が本発明に係る底部支持手段に、胴部支持機構16の内側支持部17が本発明に係る第1の胴部支持手段に、胴部支持機構16の外側支持部21が本発明に係る第2の胴部支持手段にそれぞれ相当する。また、支持台駆動装置41が本発明に係る支持台駆動手段に、ローラ駆動装置42が本発明に係るローラ駆動手段に、壜駆動装置43が本発明に係る容器駆動手段に、それぞれ相当する。
【0044】
図5及び図6にそれぞれ示したロック機構26はあくまで一例である。従って、設定値を超えた負荷がローラ部材19にかかった場合に旋回軸18との間ですべりを許容する機能を持つものであれば如何なる形態でこれを実現してもよい。例えば、ゴム等の弾性体で構成されたOリング等の環状部材をローラ部材19と旋回軸18との間に介在させることにより実現することもできる。この環状部材の寸法や材質を適宜選択することにより、ローラ部材19と旋回軸18との間のすべりが許容される設定値を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一形態に係る容器搬送装置が組み込まれた容器検査装置の全体構成を示した図。
【図2】図1の容器搬送装置を同図の矢印II方向から見た状態を示した図。
【図3】図2の一部を拡大して示した拡大図。
【図4】図3の容器搬送装置を同図の矢印IV方向から見た状態を示した図。
【図5】内側支持部の上部の構造を示した図。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図。
【図7】内側支持部及び外側支持部のそれぞれで容器を回転させる一方で、底部支持機構は自由に回転させるようにした形態の一例を示した図。
【図8】底部支持機構及び外側支持部のそれぞれで容器を回転させる一方で、内側支持部を自由に回転させて容器の支持に専念させるようにした形態の一例を示した図。
【図9】駆動源の配置及び動力伝達経路を変更した容器搬送装置を示した図。
【図10】図9の容器搬送装置を矢印X方向から見た状態を示した図。
【符号の説明】
【0046】
1 容器搬送装置
10 回転テーブル
12 底部支持機構(底部支持手段)
14 支持台
17 内側支持部(第1の胴部支持手段)
18 旋回軸
18b 横穴
19 ローラ部材
21 外側支持部(第2の胴部支持手段)
23 駆動ベルト(ベルト)
26 ロック機構(結合手段)
28 ロックボール(ロック部材)
29 負荷ボール
30 圧縮ばね
41 支持台駆動装置(支持台駆動手段)
42 ローラ駆動装置(ローラ駆動手段)
43 壜駆動装置(容器駆動手段)
46、51、58 電動モータ(駆動源)
100 容器検査装置
Ax3 軸線
BT 壜(容器)
CL 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の胴部の下端に底部が形成された容器をその中心線の回りに回転させた状態で、水平面内を旋回する円板状の回転テーブルを利用して搬送する容器搬送装置において、
前記回転テーブルの周縁部に設けられて前記容器の前記底部を支持する底部支持手段と、前記回転テーブルの径方向内側から前記容器の前記胴部を支持する第1の胴部支持手段と、前記回転テーブルの径方向外側から前記容器の前記胴部を支持する第2の胴部支持手段と、を備え、前記底部支持手段、前記第1の胴部支持手段及び前記第2の胴部支持手段のうちの少なくとも二つの手段にて前記容器がその中心線の回りに回転駆動されるように構成されていることを特徴とする容器搬送装置。
【請求項2】
前記第1の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触しつつ鉛直方向に延びる軸線の回りに回転可能なローラ部材と、前記ローラ部材を前記軸線回りに回転駆動するローラ駆動手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の容器搬送装置。
【請求項3】
前記第2の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触するベルトと、前記ローラ部材にて前記容器が回転駆動される回転方向と同方向に前記容器が回転駆動されるように、前記ベルトを走行させるベルト駆動手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の容器搬送装置。
【請求項4】
前記ベルト駆動手段は、前記回転テーブルの旋回経路に沿った前記容器の搬送方向と反対方向に前記ベルトを走行させることを特徴とする請求項3に記載の容器搬送装置。
【請求項5】
前記底部支持手段は、鉛直方向に延びる軸線回りに回転可能な状態で前記回転テーブルに設けられて前記容器の前記底部を支持する支持台と、前記支持台を回転駆動する支持台駆動手段と、を備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の容器搬送装置。
【請求項6】
前記第1の胴部支持手段は、前記ローラ部材が装着され前記回転テーブルに対して回転自在に設けられた旋回軸と、前記ローラ部材と前記旋回軸との間に介在してこれらを互いに結合し、かつ前記ローラ部材の負荷が所定の設定値を超えた場合に前記旋回軸に対する前記ローラ部材のすべりを許容する結合手段と、を更に備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の容器搬送装置。
【請求項7】
前記ローラ部材は、前記旋回軸の外周面に沿って嵌め込み可能なスリーブ状に構成されており、前記結合手段は、前記旋回軸の径方向に延びて前記旋回軸の外周面に両端が開口する横穴と、前記横穴の両端から露出して前記ローラ部材の内周面に押し付けられる一対のロック部材と、前記一対のロック部材のそれぞれを前記旋回軸の径方向外側へ付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする請求項6に記載の容器搬送装置。
【請求項8】
前記底部支持手段は、鉛直方向に延びる軸線回りに回転可能な状態で前記回転テーブルに設けられて前記容器の前記底部を支持する支持台と、前記支持台を回転駆動する支持台駆動手段とを備え、前記第1の胴部支持手段は、前記容器の前記胴部に接触しつつ鉛直方向に延びる軸線の回りに回転可能なローラ部材と、前記ローラ部材を前記軸線回りに回転駆動するローラ駆動手段とを備え、かつ前記第2の胴部支持手段は、前記ローラ部材にて前記容器が回転駆動される回転方向と同方向に前記容器を回転駆動する容器駆動手段を備えており、
前記支持台駆動手段、前記ローラ駆動手段及び前記容器駆動手段のそれぞれに対して一つずつ駆動源が設けられ、各駆動源の動力にて前記支持台、前記ローラ部材及び前記容器が独立して回転駆動されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器搬送装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の容器搬送装置が組み込まれるとともに、前記容器がその中心線の回りに回転されつつ前記回転テーブルの旋回経路に沿って搬送される区間に設けられた検査域において所定の外観検査を行うことを特徴とする容器検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−105854(P2008−105854A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−246264(P2007−246264)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(390014661)キリンテクノシステム株式会社 (126)
【Fターム(参考)】