説明

密封用クロージャハウジング

【課題】ケーブルを外部環境から保護する密封機能を向上し、再入可能なクロージャハウジングを提供する。
【解決手段】クロージャハウジング10は、複数のハウジングが含まれ、少なくとも1つは凹形ハウジング12として形成され、各ハウジングをヒンジで結合した構造で、凹形の空洞内に、ポリチレンで形成され内部に窒素を充填したガス袋が配置され、表面をエラストマーフィルム20で覆い、エラストマーフィルムの端部を凹型ハウジングの開口面の周囲で固定した構成で、結合コンポーネント35を有するケーブル30は、エラストマフィルムの面上の複数のポイントに配置することが可能で、各ハウジングをネジ等の締結具を用いて結合し密封・固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電気通信業界および電気事業業界では、クロージャハウジングが、ケーブルを外部の環境要素から保護する目的で用いられている。
【背景技術】
【0002】
このようなクロージャハウジングは、架空クロージャとして地上に設置すること、地下に埋めること、ハンドホール内に配置すること、またはポール上に取り付けることができる。クロージャハウジングの外側周囲によって、環境要素(たとえば雨、洪水、風、および雪)ならびに他の水分またはゴミ粒子など、継ぎ目またはコネクタを害する可能性があるものから機械的に保護することが実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−045429号公報
【特許文献2】特開昭59−90988号公報
【特許文献3】特開平04−112612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、クロージャハウジングは、当該技術分野においてまだ打開されていない問題を提示している。従来のクロージャハウジングおよびその密封メカニズムは、温度が変化すると著しい形状変化を示している。このような形状変化によって、密封が損なわれ、密封機能にとって重要な水分およびゴミ粒子のバリア特性に障害が生じている。また、従来のクロージャハウジングは、容易に再入可能(re-enterable)ではないという問題も示し、これは、ケーブルの修復または継ぎ目の修復が必要な場合に重大なことである。従来のクロージャハウジングに付随する過剰な材料および重い重量が原因で、廃棄物が増加し、輸送が難しくなっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、たとえば、いくつかのハウジングを有する装置を有利に含むことができる。少なくとも1つのハウジングには、開口面を有する凹形ハウジングを含めることができる。1または複数のエラストマーフィルムを、各凹形ハウジングの開口面に渡って凹形ハウジングの周囲部分に取り付けることができる。エラストマーフィルムは、ケーブルが環境条件から密封されるようにケーブルがハウジング間に置かれるときに、1または複数のケーブルを結びつけるように適合(構成)されている。
【0006】
また、たとえば、本発明の実施形態は、いくつかのハウジングを有する代替的な装置を有利に含むことができる。少なくとも1つのハウジングには、開口面を有する凹形ハウジングを含めることができる。1または複数の柔軟な層を、各凹形ハウジングの開口面に渡って凹形ハウジングの周囲部分に取り付けることができる。柔軟な層は、ケーブルが環境条件から密封されるようにケーブルがハウジング間に置かれるときに、1または複数のケーブルを結びつけるように適合されている。
【0007】
また、たとえば、本発明の実施形態は、いくつかのハウジングを有する代替的な装置を有利に含むことができる。少なくとも1つのハウジングには、開口面を有する凹形ハウジングを含めることができる。1または複数の柔軟な層を、各凹形ハウジングの開口面に渡って凹形ハウジングの周囲部分に取り付けることができる。1または複数の順応性のある密封剤が、各柔軟な層の表面部分を覆うことができる。順応性のある密封剤は、ケーブルが環境条件から密封されるようにケーブルがハウジング間に置かれるときに、1または複数のケーブルを結びつけるように適合されている。
【0008】
また、たとえば、本発明の実施形態は、対面する対となっているハウジングである2つ以上の凹形ハウジングを有する別の装置を有利に含むことができる。各ハウジングには、隣接のハウジングの開口面と対面して対になる開口面が含まれる。2つ以上の柔軟な層をそれぞれ、各凹形ハウジングの開口面に渡って凹形ハウジングの周囲部分に取り付けることができる。2つ以上のエラストマーフィルムはそれぞれ、各柔軟な層の表面部分を覆うことができる。1または複数のケーブルをハウジング内に固定することができる。各ケーブルの第1の部分を、ケーブルが環境条件から密封されるようにエラストマーフィルムの間および対面するハウジングの間に置くことができ、各ケーブルの第2の部分は、エラストマーフィルムおよび対面するハウジングの外側に延びることができる。
【0009】
作用時には、本発明によって、1または複数のケーブルおよび/または結合コンポーネントを、通信業界(たとえば電気通信業界)、公益事業業界(たとえば電気事業業界)、または他の業界など、ケーブルの配線および/または可視光もしくは電気の送信を伴う業界における有害な環境条件からの改善された保護および水密での密封を有利に提供し、密封の解決方法、再入可能性(re-enterability)の解決方法、圧力状態の解決方法、スペース状態の解決方法、および重量状態の解決方法に関する改善された解決方法を得ることを追求し、これらは本発明によって有利に提供される。
【0010】
本発明の1つの態様においては、エラストマーフィルム、柔軟な層、および/または順応性のある密封剤を、凹形ハウジングの中空の性質と組み合わせて含むことによって、改善された密封を実現するクロージャハウジングを得るための解決方法が提供されると同時に、既存のクロージャハウジングでは得られない程度まで再入可能(re-enterable)であるクロージャハウジングが有利に提供される。
【0011】
さらに、別の態様においては、本発明によって、作用時間中の圧力変化に基づいた機械的なケーブルの応力および歪み緩和の改善が有利に提供される。ハウジングに取り付けられた層の比較的柔らかい表面が、圧力変化に適応するように変形することが、ハウジングの外側周囲上に過度の応力をかけることなく可能である。ハウジングに取り付けられた変形可能な層の伸展性によって、クロージャの形状が著しく変化することが、水密の密封を維持しながら可能になる。水分から保護される体積は、継ぎ目の体積よりもわずかに大きいのみで、一般的にクロージャハウジングの内部の全体の体積よりも著しく小さく、圧力変化の影響は、クロージャハウジングの体積全体を水密にする場合と比べて有利に最小化される。
【0012】
さらに、凹形ハウジングの中空の性質によって、クロージャハウジング内部における大きなケーブルの移動に対する空間またはスペースが有利に増加される。さらに、凹形ハウジングの中空の性質によって、クロージャハウジングに対する軽量の解決方法が有利に実現されるとともに、重量の減少によって、取り付けおよび輸送をより簡単に行なえるだけでなく、このようなクロージャハウジングの製造に付随するコストを減らせるために重要な貢献をする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1a】開位置にあるハウジングの等角投影図であって、ハウジングの中空の凹形内部を示す等角投影図である。
【図1b】開位置にあるハウジングの等角投影図であって、ハウジングの凹形内部を満たすガス袋を示す等角投影図である。
【図2】本発明の実施形態によるハウジングの開口面に渡って設けられた層を含む開位置にあるクロージャハウジングの等角投影図である。
【図3】本発明の実施形態による閉位置にある図2のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図4】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含む図2のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図5】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含む図3のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図6】本発明の実施形態による図5の線分6−6に沿って見たクロージャハウジングの断面図である。
【図7】本発明の実施形態によるハウジングの開口面に渡って設けられた層を含む開位置におけるクロージャハウジングの等角投影図である。
【図8】本発明の実施形態による閉位置にある図7のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図9】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含む開位置にある図7のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図10】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含む閉位置にある図8のクロージャハウジングの等角投影図である。
【図11】本発明の実施形態による図10の線分11−11に沿って見たクロージャハウジングの断面図である。
【図12】本発明の実施形態による端部シールを含むクロージャハウジングの断面図である。
【図13】本発明の実施形態によるアーチ形の溝を含むクロージャハウジングの等角投影図である。
【図14】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含む閉位置にあるアーチ形の溝を有するクロージャハウジングの等角投影図である。
【図15a】本発明の実施形態によるアーチ形の溝を有する取り外し可能な壁の等角投影図である。
【図15b】本発明の実施形態による図15aの取り外し可能な壁を取り付ける前のハウジングの等角投影図である。
【図15c】本発明の実施形態による図15aの取り外し可能な壁を取り付けた後のハウジングの等角投影図である。
【図16】本発明の実施形態によるアーチ形の溝を含むアダプタ壁を取り付けた後のハウジングの等角投影図である。
【図17】本発明の実施形態による1または複数のケーブルを含むクロージャハウジングの等角投影図である。
【図18】本発明の実施形態による層を固定するためにとげを受け入れているハウジングの断面図である。
【図19】本発明の実施形態による層を固定するために粘着剤を有するハウジングの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図示するように、本発明には複数のハウジング12が含まれ、そのうちの少なくとも1つには、開口面を有する凹形ハウジング12が含まれている。本発明の実施形態では、たとえば、対面する対となっているハウジング12を含むことができ、ここで、複数のハウジング12のうち2つ以上は、開口面を有する凹形ハウジング12であり、凹形ハウジング12のうち1つが有する開口面は、隣接のハウジング12の開口面と対面して対になる。また、実施形態では、各ハウジング12の周囲15部分に位置する1もしくは複数のヒンジ(たとえば一体ヒンジ)または他の締結具を含んで、各ハウジング12を隣接のハウジング12と結合することができる。また、たとえば、実施形態では、クロージャハウジング10全体を閉位置に維持するために、またはエラストマーフィルム20を密封された構成内に保持するために用いられるクリップ、ボルト、または他の締結具を含むことができる。
【0015】
ハウジング12の作製(製作、製造)は、たとえば、射出成形、吹込み成形、スピン成形、押出成形、真空成形、回転成形、および熱成形の種々のプロセスによって行なうことができる。ハウジング12の実施形態は、たとえば、アルミニウム、鋼鉄、金属合金、およびプラスチック、特に熱可塑性物質、たとえばポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニル、および他の高分子材料の種々の材料から形成することができる。プラスチックハウジング12の実施形態では、安定性および強度を上げるために金属強化ストリップを用いることができる。
【0016】
図1aに示すように、ハウジング12は中空および凹形とすることができる。凹形ハウジング12には、大きな凹形を含めることもでき、または小さい凹形を含めることもでき、たとえば、開口面を有する中空の矩形の箱などの内部の凹形を含めることもでき、または開口面を有する中空の半円の球体などの内部の凹形を含めることもできる。クロージャには、たとえば、凹形ハウジング12の内壁とエラストマーフィルム20との間の体積に実質的に充填材料が無い実施形態を含めることができる。
【0017】
図1aに示し、図7において実施するように、たとえば、クロージャには、凹形ハウジング12の内壁と柔軟な層22との間の体積に実質的に充填材料が無い実施形態を含めることができる。あるいは図1bに示すように、クロージャには、たとえば、圧縮性のガス袋70が凹形ハウジング12の凹形の空洞内に配置される実施形態を含めることができる。また、クロージャには、破裂可能なガス袋70が凹形ハウジング12の凹形の空洞内に配置される実施形態を含めることができる。ガス袋70を形成するために用いられる材料は通常、ポリエチレンである。ガス袋70の直径、高さ、および圧力は変えてもよい。たとえばガス袋70は、「バブルラップ」とすることができ、たとえばガス袋70には、窒素充填された袋70を含めることができる。ガス袋70は、比較的安定した圧力を、クロージャハウジング10内部のケーブル30および/または結合コンポーネント35に有利に加える。また、ガス袋70の実施形態は、フィルムをガス袋70の最上部および/または最下部に置いて事前に組み立てることが可能である。
【0018】
また、図14に示すように、クロージャには、凹形ハウジング12の壁の部分に1または複数のオリフィス72が含まれていて、凹形ハウジング12内部の体積内に空気が浸透できるようになっている実施形態を含めることができる。
【0019】
図に示すように、ハウジング12の実施形態には、たとえば、各凹形ハウジング12の開口面に渡って凹形ハウジング12の周囲15部分に取り付けられた1または複数の柔軟な層22を含めることができる。あるいは、たとえば、ハウジング12には、各凹形ハウジング12の開口面に渡って凹形ハウジング12の周囲15部分に取り付けられた1または複数のエラストマーフィルム20または順応性のある密封剤20を含めることができる。
【0020】
たとえば、図2〜6に示すように、1または複数のエラストマーフィルム20を、1または複数の凹形ハウジング12に、各凹形ハウジング12の開口面の周囲15に渡って実質的に平面の構成で位置あわせし、エラストマーフィルム20を凹形ハウジング12上に固定することによって、柔軟な層22あるいはエラストマーフィルム20をハウジング12へ取り付けることができる。
【0021】
また、たとえば、図7〜14に示すように、ハウジング12には、その上に取り付けられた柔軟な層22およびエラストマーフィルム20の両方を含めることができ、この場合、1または複数の各エラストマーフィルム20は、各柔軟な層の表面部分22を覆っている。また、たとえば、図7〜14に示すように、ハウジング12には、その上に取り付けられた柔軟な層22および順応性のある密封剤20の両方を含めることができ、この場合、順応性のある密封剤20は、各柔軟な層の表面部分22を覆っている。また、たとえば、ハウジング12には、その上に取り付けられたエラストマーフィルムおよび順応性のある密封剤の両方を含めることができ、この場合、順応性のある密封剤は、各エラストマーフィルムの表面部分を覆っている。
【0022】
また、たとえば、ハウジング12には、その上に取り付けられた2つの柔軟な層とエラストマーフィルムとを含めることができる。このような実施形態の一例では、凹形ハウジング12に取り付けられたゴム材料の形態の第1の柔軟な層が提供される。第2の柔軟な層は、撚り線からなる織ウェブまたは不織ウェブの形態であって、第1の柔軟な層を覆っている。最終的に、エラストマーフィルムも、第1の柔軟な層を覆うと同時に、撚り線からなる第2の柔軟な層ウェブと共連続的に互いに浸透し合っている。
【0023】
また、たとえば、ハウジング12に、ハウジング12の周囲15上に開口面に渡って、その上に取り付けられる1つのエラストマーフィルム層を含むことができ、同時に、ケーブルが、ハウジング12内に収容される別個のエラストマーフィルムによって事前に包まれることを、特徴とすることができる。この実施形態では、複数の密封するポイントを有するという利点を提供する。ケーブルを包むエラストマーフィルムは、密封する第1のポイントとしての機能を果たし、ハウジングに取り付けられるエラストマーフィルム層20は、密封する第2のポイントとしての機能を果たす。
【0024】
また、たとえば、ハウジング12には、2つの柔軟な層と順応性のある密封剤とをその上に取り付けることができる。このような実施形態の一例では、凹形ハウジング12に取り付けられたゴム材料の形態の第1の柔軟な層が提供される。第2の柔軟な層は、多孔性の基板の形態であって、第1の柔軟な層を覆っている。最終的に、順応性のある密封剤も、第1の柔軟な層を覆うと同時に、第2の柔軟な層の多孔性の基板と共連続的に互いに浸透し合っている。
【0025】
本発明によれば、柔軟な層は、柔軟であればいかなる層でもよく、エラストマーフィルムは、エラストマーの特性を示せばいかなる層でもよく、また、順応性のある密封剤は、隣接する構造に順応できればいかなる材料でもよい。たとえばゴム材料を、柔軟な層およびエラストマーフィルムの両方であってよい。また、たとえば、同様にポリマーゲル材料は、柔軟な層、エラストマーフィルム、および順応性のある密封剤であってよい。また、たとえば、グリース材料は、順応性のある密封剤であってよい。
【0026】
エラストマーフィルム20には通常、少なくともポリマーおよびオイル部分が含まれている。エラストマーフィルム20の実施形態には、たとえば、少なくともオイルの部分を含むポリマー熱可塑性疎水性ゲル密封剤を含めることができる。
【0027】
ポリマーを本出願にとって最も適したものにしている特性は、オイルとの良好な互換性、およびゴム状の形態(著しい分子の柔軟性を伴う、架橋部位間の柔軟な鎖を意味する)である。有用なポリマーの例としては、オイル充填されたシリコーン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエポキシ、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリブタジエン(ポリイソプレンを含む)、ならびに水素化ポリブタジエンおよびポリイソプレン、加えてブロック共重合体およびグラフト共重合体を含む共重合体を挙げることができる。ブロック共重合体のブロックには、前述のポリマーおよびポリスチレンを含むポリ(モノアルケニルアレーン)を含めてもよい。これらのブロック共重合体の例としては、特に、SEBS(スチレン、エチレン−ブチレン、スチレン)、SEPS(スチレン、エチレン−プロピレン、スチレン)、同様のスチレン−ゴム−スチレンポリマー、ジブロック、トリブロック、グラフトおよび星形ブロック共重合体、ならびに不均質のブロックを有するブロック共重合体を挙げることができる。独立気泡発泡材料、および微細気泡または他の柔らかい(または硬い)充填材料を取り入れたものも含めることができる。
【0028】
本発明の実施形態では、エラストマーフィルム20を、熱可塑性物質として、あるいは塗布硬化されるとして、特徴付けることができる。熱硬化の形態では、室温加硫硬化(RTV硬化)、UV開始硬化、電子ビーム硬化、放射線開始硬化、ならびに空気および/または水分への曝露からの硬化である。エラストマーフィルム20は通常、粘着よりも大きい結合を有する。
【0029】
エラストマーフィルム20内のオイルの部分は、たとえば、エラストマーフィルム20の約50%〜約98%の範囲とすることができ、より詳細には、エラストマーフィルム20の約85%〜約98%の範囲とすることができる。また、たとえば、エラストマーフィルム20の実施形態には、充填剤粒子(たとえばポリマー球体またはガラス微小球)を含めることができる。このような充填剤粒子の一例は変形可能な気泡であり、この場合、エラストマーフィルム20の形成は、別個の気泡を発泡させて添加することによって行なう。添加する気泡は、ポリマーまたはガラスの微細気泡とすることができる。このような充填剤粒子または気泡を添加することによって、エラストマーフィルム20は体積伸展性を示すことができ、それによってさらに、作用時におけるエラストマーフィルム20の適合性が可能になる。
【0030】
オイルの実施形態としては、たとえば、人工のオイルなどの増量剤、野菜オイル、シリコーン、エステル、炭化水素油(特にナフテン系(Naphthinic)オイルおよびパラフィン系オイルならびにブレンドを含む)、あるいは場合によりある程度の小さい割合で含みうる芳香族のオイルが挙げられる。エラストマーフィルム20内の組成物のいくつかは、ポリマーとオイルの中間である。たとえば、エラストマーフィルム20には、ゲル形成高分子網目の一部にならなくてもよい液体ゴムを含めることができる。このような液体ゴムの例としては、中程度の分子量のポリブテンおよび低分子量のEPR(エチレンプロピレンゴム)が挙げられる。液体ゴムをポリマーおよびオイルに添加することによって、たとえば粘着性を増加させることで、密封剤の特性を適応させることが可能である。粘着付与剤(Takifiers)、酸化防止剤、着色剤、UV安定剤およびその他を添加することができる。
【0031】
通常、オイルは疎水性で有利に水分を中に入れない。また、通常、オイルによって、鎖もつれの量および体積当たりの架橋の数が有利に減り、その結果、材料がゲル形態で柔らかくなる。また、通常、オイルによって、前駆体(硬化前)または溶融後の熱可塑性物質のいずれかの粘度が有利に減る。また、通常、オイルは比較的安価であるため、配合物全体のコストが減る。
【0032】
前述したように、種々の実施形態において、順応性のある密封剤20をハウジング12とともに用いることが可能である。順応性のある密封剤20の実施形態によって、低いせん断降伏点(low shear yield point)の必要とされる機械的特性と、結合よりも高い粘着とが実現される。順応性のある密封剤20の実施形態には、たとえば、少なくともオイルの部分と協同する増粘剤を含めることができる。
【0033】
増粘剤には、たとえば、有機ポリマーの組成物を含めることができる。有機ポリマーの組成物には、たとえば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエポキシ、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリブタジエン(ポリイソプレンを含む)、ならびに水素化ポリブタジエンおよびポリイソプレン、加えてブロック共重合体を含むポリマーを含めることができる。ブロック共重合体のブロックには、たとえば、ポリスチレンを含む、前述のポリマーおよびポリ(モノアルケニルアレーン)を含めることができる。これらのブロック共重合体には、特に、SEB(スチレン、エチレン−ブチレン)、SEP(スチレン、エチレン−プロピレン)、SEBS(スチレン、エチレン−ブチレン、スチレン)、SEPS(スチレン、エチレン−プロピレン、スチレン)、同様のスチレン−ゴムポリマー、ジブロック、グラフトおよび星形ブロック共重合体、ならびに不均質のブロックを有するブロック共重合体を含めることができる。
【0034】
また、たとえば、増粘剤には無機ゾル組成物を含めることができる。無機ゾル組成物には、たとえば、アルミナ、シリカ、または粘土を含めることができる。また、たとえば、増粘剤には石鹸組成物を含めることができる。石鹸組成物には、たとえば、金属錯体石鹸、アルミニウム錯体石鹸、リチウム錯体石鹸、またはカルシウム錯体石鹸を含めることができる。また、たとえば、増粘剤は、グリース、蝋(ポリエチレンおよびポリプロピレン蝋を含む)、または少なくともオイルの部分を含む粘弾性のポリマー疎水性組成物とすることができる。また、順応性のある密封剤20は、当業者であれば理解するように、たとえばせん断ゲルから調製することもできる。
【0035】
順応性のある密封剤20中のオイルの部分は、たとえば、順応性のある密封剤20の約50%〜約98%の範囲とすることができ、より詳細には、順応性のある密封剤20の約70%〜約98%の範囲とすることができる。たとえば、オイルは、炭化水素油(特にナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルならびに混合物を含む)、あるいは芳香族のオイルとすることができる。また、たとえば、順応性のある密封剤20の実施形態には、ポリマーの球体またはガラス微小球のような充填剤粒子を含めることができる。このような充填剤粒子の一例は変形可能な気泡であり、この場合、順応性のある密封剤20の形成は、別個の気泡を発泡させるかまたは添加することによって行なわれる。添加する気泡は、ポリマーまたはガラスの微細気泡とすることができる。このような充填剤粒子または気泡を添加することによって、順応性のある密封剤20は体積伸展性を示すことができ、これによってさらに、作用時における順応性のある密封剤20の適合性が可能になる。
【0036】
前述したように、種々の実施形態において、柔軟な層22をハウジング12とともに用いることが可能である。柔軟な層22には、たとえば、ゴム、エラストマー、または他の弾性材を含めることができる。柔軟な層22は単独で用いることができ、または別の方法として柔軟な層22は、エラストマーフィルム20および/または順応性のある密封剤20と協同して用いることができる。粘着剤を、柔軟な層22とエラストマーフィルム20または順応性のある密封剤20との間に、複数の層をハウジング12とともに用いるそれらの場合に塗布してもよい。加えて、柔軟な層22には、たとえば、撚り線からなる織ウェブまたは撚り線からなる、エラストマーフィルム20と共連続的に互いに浸透し合うことができる不織ウェブを含めることができる。また、柔軟な層22には、たとえば、順応性のある密封剤20と共連続的に互いに浸透し合うことができる多孔性の基板を含めることができる。また、柔軟な層22には、たとえば、連続気泡発泡体および開かれた幾何学形状のウェブを含めることができる。柔軟な層22は、ケーブル30など、固体を密封するように変形することができる。
【0037】
図18および19に示すように、柔軟な層22はハウジング12に、種々の方法で取り付けることができる。たとえば、締結具を、エラストマーフィルム20および柔軟な層22を通して、エラストマーフィルム20および柔軟な層22をハウジング12に取り付けるときに挿入することができる。このような締結具としては、ネジ、ボルト、セルフタッピングネジ、「クリスマスツリー」締結具、トリムパネル保持器、または他のタイプの締結具を挙げることができる。また、たとえば、粘着剤62を用いて柔軟な層22をハウジング12に取り付けることができる。また、たとえば、実施形態には、柔軟な層22から延びるとげ60とハウジング12内に定められるスロットとを含むことができ、とげ60は、スロットを通して挿入することができる。このような例において、とげ60をハウジング12内のスロットから取り出すことは、スロットを通してとげ60を挿入した後では難しいものとなろう。熱および熱圧縮技術を含む他の結合方法を想定することができる。
【0038】
図5、10、および14に示すように、ハウジング12を用いて、ケーブル30および/または結合コンポーネント35を、クロージャの外側の水分、粒子、または他の環境要素から密封することができる。各ケーブル30の第1の部分を、たとえば、対面するハウジング12の間およびハウジング12に取り付けられた層の間に置くことができる。各ケーブル30の第2の部分を、たとえば、対面するハウジング12とハウジング12に取り付けられた層との外側に延ばすことができる。ケーブル30の実施形態には、たとえば、銅またはアルミニウムワイヤケーブル30、予め終端処理されたケーブル30、ガラス光ファイバケーブル30、ポリマー光ファイバケーブル30、ハイブリッドワイヤおよび光ファイバケーブル30、または他の任意のタイプのケーブル30(光および/または電気を導くもの)を含めることができる。
【0039】
ハウジング12は、単一ケーブル30または一連のケーブル30を水分または他の環境要素から密封するように有利に作用できる。実施形態には、たとえば、ケーブル30または一連のケーブル30として、別のケーブル30または一連のケーブル30に、クロージャ内で結合コンポーネント35を介して結合されるもの、または、クロージャを完全に通って単一ユニットとして進む単一のケーブル30を含めることができるか、または、たとえば両方を単一のクロージャ内で行なうこともできる。クロージャ内部を通るかまたはクロージャを通過する各ケーブル30は、凹形ハウジング12の開口面の平面に実質的に平行な方向に沿って構成される。周囲部分を1または複数の締結具を用いて結合することを、開口面の対向する面において行なって、クロージャハウジング10を閉位置または閉鎖位置に保持し、ケーブル30をその中に密封する。
【0040】
2本以上のケーブル30を結合する結合コンポーネント35を含まないいくつかの実施形態では、ケーブル修復材料をケーブル30の修復またはメンテナンスのために用いた後でクロージャを通って進む単一のケーブル30を水分または他の環境要素から密封する必要があり得る。ケーブル修復材料がクロージャ内の1または複数のケーブル30を囲む場合には、ケーブル修復材料を含むケーブル30の磨耗した部分または破れた部分は、たとえば、クロージャの対面するハウジング12間に置かれた後に、少なくとも1つのエラストマーフィルム20の部分を結びつける。ケーブル30に適用されるケーブル修復材料の実施形態には、たとえば、テープ、マスチック、発砲体、エポキシ、封入材、シールドボンドコネクタ、編みひも、#6アース線、および他のタイプのケーブル修復材料を含めることができる。
【0041】
結合コンポーネント35を用いて2本以上のケーブル30を結合する場合、ハウジング12は、クロージャ内部をまたはクロージャを通って進む各ケーブル30だけでなく、クロージャ内部の結合コンポーネント35も、水分または他の環境要素から密封するように有利に作用する。結合コンポーネント35の実施形態には、たとえば、内部にコネクタ(別個のコネクタ、モジュラーコネクタ、タップコネクタ、予め終端処理されたコネクタ、または他のコネクタを含む)を有する、継ぎ目または他の結合コンポーネント35を含めることができる。また、たとえば、使用目的によっては、結合コンポーネント35に終端部分を含めることができ、ケーブル30は電気または光ファイバ機器の端子片と結合される。
【0042】
結合コンポーネント35は、各ハウジング12に取り付けられた各層の部分を結びつけることができ、その結果、結合コンポーネント35を、ハウジング12に取り付けられた層の間に置くことができる。たとえば、結合コンポーネント35は、各ハウジング12上に取り付けられたエラストマーフィルム20の部分を結びつけることができ、その結果、結合コンポーネント35は、ハウジング12に取り付けられたエラストマーフィルム20の間に置かれる。実施形態として、柔軟な層22、エラストマーフィルム20、および/または順応性のある密封剤20のいずれかまたは全てを含む場合、外部の粒子および流体が、柔軟な層22、エラストマーフィルム20、および/または順応性のある密封剤20の間に置かれた1または複数のケーブル30の部分にアクセスすることを防止するように有利に作用する。
【0043】
いくつかの実施形態では、図17に示すように、複数のケーブル30がクロージャハウジングのどちらかの面に入ることが望ましい場合、また、いくつかのケーブル20が互いに近すぎる場合には、小さいスペースが、エラストマーフィルム20によって体積が満たされないケーブル30間に存在する場合がある。このような場合、たとえば図15bに示すように、凹形ハウジング12には、側壁52(固定式も取り外し可能式も)もアダプタ54も含まれていないであろう。凹形ハウジング12には側壁が含まれていないため、クリップ、クランプ、もしく他の締結具80または一連のクリップ、クランプ、もしくは締結具80を用いて、対面するエラストマーフィルム20の層を、ケーブル30間の部分で互いにクランプすることによって、ケーブル30間のスペースの体積を閉じて、ケーブル30を水分、ゴミ、または他の環境の粒子から密封することができる。
【0044】
いくつかの実施形態においては、必要に応じて、ハウジング12のデザインを、特定の直径のケーブル30をより良好に結びつけるかまたは密封するように行なうことができる。たとえば、図1の凹形ハウジング12を再デザインして、1または複数の実質的にアーチ形の溝50を有する1または複数の壁の組を含むようにすることができる。アーチ形の溝50は、アーチ形の溝50と実質的に等しい直径を有するケーブル30を受け入れるように構成されている。壁に設けられたアーチ形の溝50は通常、ケーブル30が配置されるハウジング12の周囲15上の位置に配置される。また、たとえば、図15に示すように、1または複数の壁の組は、取り外し可能な壁52とすることができ、取り外し可能な壁52は、凹形ハウジング12から取り外すことができ、1または複数の実質的にアーチ形の溝50を有する1または複数の壁の第2の組と取り替えることができる。このアーチ形の溝50は、第2の組の壁のアーチ形の溝50と実質的に等しい直径を有する1または複数のケーブル30を受け入れるように構成されている。図15bに、取り外し可能な壁52を取り付ける前のハウジング12を示し、図15cには、取り外し可能な壁52を取り付けた後のハウジング12を示す。
【0045】
また、たとえば、図16に示すように、凹形ハウジング12において、1または複数の取り外し可能なアダプタ壁54の組を、各凹形ハウジング12の周囲15に設けられた固定された壁の組の上に配置することができ、ここで、アダプタ壁54には、1または複数の実質的にアーチ形の溝50と実質的に等しい直径を有するケーブル30を受け入れるように構成された溝50を含めることができる。
【0046】
図6、11、および12の代表的な実施形態に示すように、スペースの体積を、ハウジング12の1つに取り付けられたエラストマーフィルム20と、ハウジング12の別の1つに取り付けられたエラストマーフィルム20との間(ケーブルと結合コンポーネントとの間)に存在させることができ、そうすることで、スペースの体積が気圧(空気圧、大気圧、air pressure)の変化に有利に対応する。そのスペースは、スペースの体積が、エラストマーフィルム20の外側にある凹形ハウジング12の内部における体積の外圧の上昇に応答して圧縮されることを、有利に許容し得る。
【0047】
図12に示すように、たとえば、各ハウジング12の開口面の周囲15の部分に、その上に適用するエラストマー材からなる端部シール40を含めることができる。また、たとえば、エラストマー材からなる端部シール40を、代替的に、ケーブル30の周りにらせん状に巻くかそうでなければケーブル30の周りに巻いて、ハウジング12の開口面の周囲15の部分と位置が合うようにかまたはこれを結びつけるように構成されたケーブル30上の位置で、ケーブル30を囲むことができる。また、たとえば、端部シール40には、ゴムガスケット端部シール40を含めることができ、これは当業者であれば理解するように、ゴムガスケット端部シール40は、ケーブル30上で適合する分割部分を有するものであり、それによりゴムガスケット端部シール40は、ケーブル30を有する密封された界面を形成する。
【0048】
端部シール40の材料には、当業者であれば理解するように、たとえば、オイル、可塑剤、および他の高分子材料、粘着剤を有するまたは有さないゴムテープ、ビニールテープ、加えてマスチックであると考えられるであろう材料を含むポリマーおよび配合物が含まれる。また、端部シール40の材料は、前述のエラストマーフィルム20において用いられるものと同じ材料とすることもできる。
【0049】
作用時には、本発明によって、1または複数のケーブル30および/または結合コンポーネント35を、通信業界(たとえば電気通信業界)、公益事業業界(たとえば電気事業業界)、または他の業界など、ケーブル30の配線および/または可視光もしくは電気の送信を伴う業界における有害な環境条件から保護することおよび水密で密封することが有利に改善され、その目的は、密封の解決方法、再入可能性の解決方法、圧力状態の解決方法、スペース状態の解決方法、および重量状態の解決方法に関する改善された解決方法を得ることであり、これらは本発明によって有利に提供される。
【0050】
エラストマーフィルム20、柔軟な層22、および/または順応性のある密封剤20を、凹形ハウジング12の中空の性質と組み合わせて含むことによって、並外れた密封を実現するクロージャハウジング10を得るための解決方法が提供されると同時に、これまでのクロージャハウジング10では得られない程度まで再入可能であるクロージャハウジング10が有利に提供される。
【0051】
さらに本発明によって、作用時間中の必然的な圧力変化に基づいた機械的なケーブル30の応力および歪み緩和の改善が有利に提供される。ハウジング12に取り付けられた層の比較的柔らかい表面が、ハウジング12の外側周囲上に過度の応力をかけることなく、圧力変化に適応するように変形することが可能である。ハウジング12に取り付けられた変形可能な層の伸展性によって、水密の密封を維持しながら、クロージャの形状が著しく変化することが可能になる。水分から保護される体積は、継ぎ目の体積よりもわずかに大きいのみで、一般的にクロージャハウジング10の内部の全体の体積よりも著しく小さいため、圧力変化の影響は、クロージャハウジング10の体積全体を水密にする場合と比べて有利に最小化される。
【0052】
さらに、凹形ハウジング12の中空の性質によって、クロージャハウジング10内部における大きなケーブル30の移動に対する空間またはスペースの増加を有利に提供する。さらに、凹形ハウジング12の中空の性質によって、クロージャハウジング10に対するより簡単な解決方法が有利に実現されるとともに、取り付けおよび輸送を簡単に行なえるだけでなく、このようなクロージャハウジング10の製造に付随するコストの減少のために重要な重量の減少を提供する。
【0053】
前述の詳細な説明には、説明を目的として多くの具体的な詳細が含まれているが、当業者であれば、詳細に対する多くの変形、変化、置換、および修正が、請求する本発明の範囲内であることが理解される。従って詳細な説明に記載される本発明は、請求する発明にいかなる限定も課すことなく述べられている。本発明の適切な範囲は、添付の請求項およびそれらの適切な合法的均等物に従うことよって決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のハウジングであって、そのうち少なくとも1つに開口面を有する凹形ハウジングが含まれる、複数のハウジングと、
1または複数のエラストマーフィルムであって、各エラストマーフィルムは前記各凹形ハウジングの開口面に渡って該凹形ハウジングの周囲部分に取り付けられ、ケーブルが環境条件から密封されるように前記ケーブルが前記ハウジング間に置かれるときに、1または複数のケーブルを結びつけるように構成されている、1または複数のエラストマーフィルムと、を含む装置。
【請求項2】
前記凹形ハウジングの内壁と前記エラストマーフィルムとの間の体積に、実質的に充填材料が無い、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも前記エラストマーフィルムの部分には、少なくともオイルの部分を含むポリマー熱可塑性疎水性組成物が含まれる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記オイルの部分は、前記エラストマーフィルムの約50%〜約98%を構成する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも前記エラストマーフィルムの部分には充填剤粒子が含まれる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
少なくとも前記エラストマーフィルムの部分には、オイルと;ポリウレタン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエポキシ、ポリアクリレート、およびポリオレフィンからなる群から選択されるポリマーとが含まれる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
1または複数の柔軟な層であって、前記各柔軟な層は各凹形ハウジングの開口面に渡って前記凹形ハウジングの周囲部分に取り付けられ、1または複数の各エラストマーフィルムは前記各柔軟な層の表面部分を覆う、1または複数の柔軟な層、をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記凹形ハウジングの内壁と柔軟な層との間の体積には、実質的に充填材料が無い、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記柔軟な層が、エラストマーフィルムと共連続的に互いに浸透し合うことができる請求項7に記載の装置。
【請求項10】
1または複数のケーブルであって、各ケーブルの第1の部分は、ケーブルが環境条件から密封されるようにエラストマーフィルムとハウジングとの間に置かれ、各ケーブルの第2の部分はエラストマーフィルムおよびハウジングの外側に延びる、1または複数のケーブル、をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
1または複数のケーブルには2本以上のケーブルが含まれ、
前記装置にはさらに、ケーブルを結合する結合コンポーネントが含まれ、前記結合コンポーネントの部分は、該結合コンポーネントが環境条件から密封されるように少なくとも1つのエラストマーフィルムの部分を結びつける、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記各ケーブルが、前記凹形ハウジングの開口面の平面に実質的に平行な方向に沿って構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
エラストマー材からなる端部シールであって、前記ケーブルを、前記ハウジングの開口面の周囲部分と位置が合うように構成された位置において囲む端部シール、をさらに含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記ハウジングの1つに取り付けられたエラストマーフィルムと隣接のハウジングに取り付けられたエラストマーフィルムとの間にスペースの体積をさらに含み、前記スペースの体積は気圧の変化に対応する、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
複数のハウジングであって、そのうち少なくとも1つには開口面を有する凹形ハウジングが含まれる、複数のハウジングと、
1または複数の柔軟な層であって、前記各柔軟な層は前記各凹形ハウジングの開口面に渡って該凹形ハウジングの周囲部分に取り付けられている、1または複数の柔軟な層と、
1または複数の順応性のある密封剤であって、前記順応性のある各密封剤は前記各柔軟な層の表面部分を覆い、前記順応性のある密封剤は、ケーブルが環境条件から密封されるように前記ケーブルが前記ハウジング間に置かれるときに、1または複数のケーブルを結びつけるように構成されている、1または複数の順応性のある密封剤と、を含む装置。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15a】
image rotate

【図15b】
image rotate

【図15c】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2012−182986(P2012−182986A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−97906(P2012−97906)
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【分割の表示】特願2009−514479(P2009−514479)の分割
【原出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】