説明

射出成形機システム

【課題】金型から取り出したスプル部樹脂を、そのままの形状で、加熱シリンダの後部に供給するようにした射出成形機システムにおいて、加熱シリンダの後部(スクリューの根本部)に供給されるスプル部樹脂が、常に、スクリューに良好に噛み込まれる(巻き込まれる)ようにすること。
【解決手段】スプル部樹脂をそのままの形状で加熱シリンダの後部に供給し原料樹脂として再利用する射出成形機システムにおいて、成形サイクル毎に金型から取り出されたスプル部樹脂を、スプル樹脂の細径部を先頭にして加熱シリンダの後部に供給するスプル部供給手段を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプル部樹脂(本発明でいうスプル部樹脂とは、金型における樹脂注入口からゲートに至るまでの経路で固化した成形製品以外の樹脂を指す)を原料樹脂として再利用する射出成形機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来はスクラップとされていたスプル部樹脂を原料樹脂として再利用するようになすと、樹脂の無駄がなくなり、地球環境にも優しい射出成形機システムとすることができる。ところで、スプル部樹脂を再利用するために、再度ペレット化すると、時間と経費が大幅にかかるので、スプル部樹脂を再利用する射出成形機では、一般的に、スプル部樹脂を粉砕機により汎用ペレット以下の大きさに粉砕して、再利用するようにしている。このように、スプル部樹脂を粉砕機で粉砕して再生原料とする場合には、粉砕した再生原料とバージンの樹脂ペレット(まったく新しく作製された樹脂ペレット)とを混合して用いるようにされるが、スプル部樹脂はバージンペレットの大きさと同等以下の大きさになるように粉砕機で粉砕されているので、この粉砕工程で小さな粉が混じり込み、この小さな粉はペレットを混練・可塑化する過程(計量工程)で剪断力を受けないため、十分に可塑化されず(未溶融となり)、粉砕した再生原料を用いて光学製品を成形する場合には光学特性を損なうという問題がある。また、スプル部樹脂を粉砕するための粉砕機および粉砕機からの再生樹脂の搬送系を必要とし、成形機システムが大掛かりなものとなる。さらに、スプル部樹脂を一旦ストックして、ストックしたスプル部樹脂を粉砕して再生樹脂として用いると、再生樹脂とバージンの樹脂ペレット(バージン樹脂)との間に微妙な材質の差が生じる虞もある。
【0003】
バージンの樹脂とスプル部樹脂(再生樹脂)との間に微妙な材質の差を生じさせないためには、連続成形運転中に金型から取り出されたスプル部樹脂を、加熱シリンダの後部に直ちに供給するようなシステムとすればよい。そこで、スプル部樹脂を粉砕機によって粉砕することなく、直前の成形サイクルで取り出されたスプル部樹脂をそのままの形状で、バージンの樹脂ペレットと共に、加熱シリンダの原料供給部に供給するようにした、射出成形機システムの提案もある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−179777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された技術では、成形サイクル毎に、金型から取り出したスプル部樹脂を、そのままの形状で、加熱シリンダの後部に供給するようにした射出成形機システムとしているので、加熱シリンダに供給されるバージン樹脂とスプル部樹脂(再生樹脂)の材質は同等のものとなり、また、成形サイクル毎に再原料として供給するスプル部樹脂の樹脂量も常に一定のものとすることができ、さらに、粉砕機構を必要としないので、システムを簡易なものとすることができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に示された技術では、加熱シリンダの後部に供給するスプル部樹脂の姿勢に関しては配慮が払われておらず、このため、スクリューの根本部に供給されるスプル部樹脂の姿勢によっては、スプル部樹脂のスクリューへの噛み込み(巻き込み)が良好に行われない懸念のあるものとなっていた。すなわち、スプル部樹脂がその細径部を先頭(真下)にしてスクリューの根本部に供給された場合には、スプル部樹脂はスクリューの回転によりスクリュー溝内にスムーズに巻き込まれて、良好な混練・可塑化が達成されるが、スプル部樹脂がその太径部を先頭(真下)にしてスクリューの根本部に供給された場合や、スプル部樹脂が横長の姿勢(その長手方向を略水平にした状態)でスクリューの根本部に供給された場合には、スクリューが回転してもスプル部樹脂はスクリュー溝内に簡単には巻き込まれず、ハイサイクルで計量時間が短い場合には十分な混練・可塑化が達成されないことが、本願発明者らの実験により確認されている。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、金型から取り出したスプル部樹脂を、そのままの形状で、加熱シリンダの後部に供給するようにした射出成形機システムにおいて、加熱シリンダの後部(スクリューの根本部)に供給されるスプル部樹脂が、常に、スクリューに良好に噛み込まれる(巻き込まれる)ようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記した目的を達成するため、スプル部樹脂をそのままの形状で加熱シリンダの後部に供給し原料樹脂として再利用する射出成形機システムにおいて、成形サイクル毎に金型から取り出されたスプル部樹脂を、スプル樹脂の細径部を先頭にして加熱シリンダの後部に供給するスプル部供給手段を設ける。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、成形サイクル毎に金型から取り出されたスプル部樹脂を、スプル樹脂の細径部を先頭にして加熱シリンダの後部に供給するので、加熱シリンダの後部(スクリューの根本部)に供給されるスプル部樹脂が、常に、スクリューに良好に噛み込まれ(巻き込まれ)、良好な混練・可塑化が達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態による射出成形機システムに係り、図1は、本第1実施形態の射出成形機システムの要部背面図であり、同図では、ノズルバック状態を示してある。
【0010】
図1において、2は、主ベース部材1上に固設されて、固定側金型17を搭載した固定ダイプレート、3は、主ベース部材1上に配設されて成形運転状態では固定位置を保持される図示せぬテールストックと、固定ダイプレート2との間に架設された複数本のタイバー、4は、図示せぬ可動側金型を搭載し、固定ダイプレート2と図示せぬテールストックとの間で前後進可能な可動ダイプレートである。可動ダイプレート4は、図示していないが、型開閉用モータとボールネジ機構とトグルリンク機構とによって前後進駆動されるようになっている。
【0011】
5は、主ベース部材1上に配設された射出ユニットベース盤、6は、射出ユニットベース盤5上に前後進可能であるように配設されたヘッドストック、7は、射出ユニットベース盤5上に前後進可能であるように配設された図示せぬ保持プレートと、ヘッドストック6とを連結する複数本の連結シャフト、8は、ヘッドストック6と図示せぬ保持プレートとの間で前後進可能な直動体、9は、ヘッドストック6にその基端部を固定された加熱シリンダ、10は、加熱シリンダ9の先端に設けられたノズル、12は、直動体8に搭載された計量用モータ、13は、射出ユニット全体を前進または後退させることで、公知のノズルタッチ動作またはノズルバック動作を行わせるノズルタッチ/バックメカニズムである。図1では示していないが、加熱シリンダ9内にはスクリュー11(図2参照)が回転並びに前後進可能であるように配設されており、スクリュー11は、その基端部を直動体8に回転可能に保持されて、計量用モータ12により回転駆動されるようになっている。また、直動体8は、図示していないが、射出用モータとボールネジ機構とによって前後進駆動されるようになっていて、スクリュー11は直動体8と共に軸方向移送されるようになっている。
【0012】
図2は、本第1実施形態の射出成形機システムの要部の断正面図であり、同図では、自動成形運転時のノズルタッチ状態を示している。図2において、14は、直動体8に回転可能に保持されると共に、スクリュー11の基端部を固定したプーリ付き回転体で、該プーリ付き回転体14に計量用モータ12の回転が伝達されることで、スクリュー11が回転駆動される。
【0013】
6aは、ヘッドストック6に穿設されたスプル部供給穴、9aは、スプル部供給穴6aと連通するように加熱シリンダ9の後部に穿設されたスプル部供給穴、15は、スプル部供給穴6aと連通するスプル部供給管路、6bは、ヘッドストック6に穿設されたバージン原料供給穴、9bは、バージン原料供給穴6bと連通するように加熱シリンダ9の後部に穿設されたバージン原料供給穴、16は、バージン原料供給穴6bと連通するバージン原料供給管路であり、バージン原料供給穴6b、9bおよびバージン原料供給管路16は、スクリュー11の原料送り込み方向で見て、スプル部供給穴6a、9aおよびスプル部供給管路15よりも、前方側に位置している。加熱シリンダ9の後部(スクリュー11の後部)には、スプル部供給管路15およびスプル部供給穴6a、9aを通じて、後記する回転部材34からエアブローにより、1成形サイクル毎に1つのスプル部樹脂が供給されると共に、バージン原料供給管路16およびバージン原料供給穴6b、9bを通じて、図示せぬホッパーからバージン原料樹脂(樹脂ペレット)が落下供給される。
【0014】
計量開始位置(前進限位置)にあるスクリュー11の後部に供給されたスプル部樹脂およびバージン原料樹脂は、1成形サイクル中の計量工程の開始タイミングで所定方向に回転駆動されるスクリュー11の回転により前方に移送されると共に、加熱シリンダ9からの加熱とスクリュー回転に伴う樹脂の剪断発熱とにより溶融化される。つまり、樹脂はスクリュー11の回転によって、混練・可塑化されつつ前方に移送され、これによってスクリュー11の前方側に溶融樹脂が貯えられ、スクリュー11の前方側に溶融樹脂が貯えられにしたがってスクリュー11が後退する。このスクリュー11の後退過程では、スクリュー11の前方側の溶融樹脂に所定圧力を付与するため、スクリュー11には図示せぬ射出用モータによって背圧が付与される。そして、スクリュー11の前方側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられと、スクリュー11の回転(計量用モータ12の回転)は停止される。
【0015】
計量工程完了後の1成形サイクル中の射出工程の開始タイミングに至ると、図示せぬ射出用モータの駆動力でスクリュー11が前進駆動されて、これにより型締め状態にある図示せぬ金型内に溶融樹脂が射出・充填され、金型内の樹脂が固化するまで樹脂にはスクリュー11により圧力が加えられる。そして、金型内の樹脂が固化した後、型開き工程とエジックト工程とが実行され、エジェクト工程においてゲート切断が行われて、成形製品とスプル部樹脂とに分離され、成形製品は、図1に示すロボット18により成形製品載置部に持ち運ばれ、スプル部樹脂は、ロボット18により図1に示したスプル部搬送管路21のスプル部受け取り口21a内まで持ち運ばれ、スプル部搬送管路21に手渡される。
【0016】
次に、スプル部搬送管路21から加熱シリンダ9の後部までの、スプル部樹脂の搬送・供給について説明する。図3は、本第1実施形態の射出成形システムにおけるスプル部供給制御機構の右側面図、図4は、本第1実施形態の射出成形システムにおけるスプル部供給制御機構の正面図、図5は、本第1実施形態の射出成形システムにおけるスプル部供給制御機構の要部を模式的に示す説明図、図6は、本第1実施形態の射出成形システムにおけるスプル部供給制御機構の回転部材を模式的に示す説明図である。
【0017】
図1〜図4において、符号Aで総括的に示したのはスプル部供給制御機構で、該スプル部供給制御機構Aは、図2に示すアングル材31によってヘッドストック6に保持されていて、アングル材31で支持された保持フレーム32には、各種の構成要素が搭載されている。保持フレーム32に取り付けられた支持板33には、図5に示すように、円板状の回転部材34が、鉛直面に沿って回転可能に保持されており、この回転部材34には、その外周面から円中心に向かうように穿設された2つのスプル部収納室34aが設けられており、2つのスプル部収納室34aは180°間隔で形成されている。
【0018】
図5に示すように、回転部材34の一面側には、支持板33に取り付けられた空圧式のロータリアクチュエータ35の回転部35aが直結されており、ロータリアクチュエータ35によって、回転部材34は180°ずつ間欠回転駆動されるようになっている。回転部材34の回転停止位置は、図示していないが適宜の位置決め機構により保持されるようになっており、回転部材34が回転停止状態にある際には、一方のスプル部収納室34aは真上を向き、他方のスプル部収納室34aは真下を向くようになっている。また、図5、図6に示すように、回転部材34の他面側から各スプル部収納室34aの底部(奥方)に向かってそれぞれ連通穴34bが穿設されていて、スプル部収納室34aの奥方は連通穴34bと連通している。
【0019】
図5に示すように、回転部材34の他面側には、シール部材37を固着保持すると共に、保持フレーム32に取り付けられたカバー板36が設けられていて、カバー板36およびシール部材37には、回転部材34の連通穴34bと対応する2つの穴がそれぞれ形成されている。このシール部材37は、回転部材34の他面側とカバー板36との間からの空気漏れを防ぐために設けられている。
【0020】
また、図5に示すように、カバー板36にはマニホールド部材38が取り付けられていて、このマニホールド部材38には、真空引き用配管部38aとエアブロー用配管部38bとが形成されている。回転部材34が回転停止状態にある際には、真空引き用配管部38aは、カバー板36およびシール部材37の穴を通して、回転部材34の上側位置にあるスプル部収納室34aと通じた連通穴34bと、連通するようになっており、エアブロー用配管部38bは、カバー板36およびシール部材37の穴を通して、回転部材34の下側位置にあるスプル部収納室34aと通じた連通穴34bと、連通するようになっている。
【0021】
ここで、図1に示したスプル部搬送管路21のイ部は、図3に示したスプル部搬送管路21のロ部と連なっており、スプル部供給制御機構Aまで導かれたスプル部搬送管路21の端部は、回転部材34が回転停止状態にある際には、回転部材34の上側位置にあるスプル部収納室34aと連通するようになっている。また、回転部材34が回転停止状態にある際には、回転部材34の下側位置にあるスプル部収納室34aは、スプル部供給管路15と連通するようになっている。
【0022】
図3、図4において、41は真空発生装置(ベンチュリータイプの真空発生装置や、真空ポンプを備えた真空発生装置などであって、真空発生機能をもつ装置であれば任意のものが採用可能である)で、該真空発生装置41の吸引ポートが、マニホールド部材38の真空引き用配管部38aと接続されており、自動成形運転時には、真空発生装置41は常時作動するようになっている。また、図3、図4において、42は、成形機工場内に配備されている圧縮エア供給配管からの圧縮エアが供給されるエアレギュレータで、該エアレギュレータ42から圧縮エアが、それぞれ制御バルブを介して、マニホールド部材38のエアブロー用配管部38bやロータリアクチュエータ35に送り込まれるようになっている。
【0023】
回転部材34が回転停止状態にあるときに、スプル部搬送管路21のスプル部受け取り口21a内にスプル部樹脂が入れられると、真空発生装置41の真空吸引によって、マニホールド部材38の真空引き用配管部38a、回転部材34の上側位置の連通穴34b、スプル部収納室34aを介して、スプル部搬送管路21内は真空引きされているので、スプル部樹脂はスプル部搬送管路21内を通って、回転部材34の上側位置にあるスプル部収納室34aへと送り込まれる。このとき、スプル部搬送管路21からは、回転停止状態にある回転部材34の上側のスプル部収納室34a内に、図5、図6に示すように、スプル部樹脂45をその太径側を下側にして収納するようになっている。これは、図1に示すロボット18が、スプル部樹脂45を太径側を先頭にしてスプル部搬送管路21に入れるようにすることと、スプル部搬送管路21の管路径をスプル部樹脂45が上下に反転できない寸法に設定することで実現される。
【0024】
スプル部樹脂45の回転部材34のスプル部収納室34a内への搬送完了は、図示せぬセンサなどで確認されるようになっており、射出成形機システムの後記するシステムコントローラは、スプル部収納室34a内へのスプル部樹脂45の搬送完了をセンサ情報によって確認する。スプル部樹脂45の回転部材34のスプル部収納室34a内への搬送が完了すると、システムコントローラは、射出成形機システムの各部の動作情報や計時情報を参照して、回転部材34の回転開始タイミングの到来を待つ。そして、回転部材34の回転開始タイミングが到来すると、システムコントローラは、制御バルブを駆動制御することでロータリアクチュエータ35を作動させて、回転部材34を180°だけ回転駆動させた後、停止させる。また、回転部材34の回転停止前の適宜のタイミングで、システムコントローラは、制御バルブを駆動制御することでマニホールド部材38のエアブロー用配管部38bへの圧縮エアの送り込みを開始する。回転部材34が180°回転すると、スプル部収納室34a内に収納されたスプル部樹脂45も180°回転して、上部にあったスプル部収納室34aが下部に移行することで、スプル部樹脂45はその細径側を下側に向ける。また、回転部材34が180°回転すると、180°回転する前に上部にあったスプル部収納室34aがスプル部供給管路15と連通し、180°回転する前に上部にあった連通穴34bがエアブロー用配管部38bと連通する。したがって、回転部材34が180°回転すると、180°回転する前に上部にあったスプル部収納室34a内のスプル部樹脂45は、その細径側を下側にして、エアブローによる圧送と自重とにより、スプル部供給管路15を通って、加熱シリンダ9の後部へと確実に送り込まれる。この後、システムコントローラは、制御バルブを駆動制御してエアブロー用配管部38bへのエアブローを停止させ、また、計量工程を開始させる。
【0025】
上記の回転部材34の180°回転は極く短時間で行われ、180°回転する前に下部にあって、180°回転後には上部に位置して、空となったスプル部収納室34aは、スプル部樹脂45の受け入れ可能状態となり、現在進行している成形サイクルSnでの、エジェクト工程、ロボット18によるスプル部樹脂45のスプル部受け取り口21aへの受け渡し工程が完了すると、上述した真空吸引によるスプル部樹脂45の搬送により、回転停止状態にある回転部材34の上側のスプル部収納室34a内に、スプル部樹脂45が前記した姿勢で送り込まれる。新たに回転部材34に送り込まれたスプル部樹脂45は、固化が進行するように所定時間だけ回転部材34によって保持され、成形サイクルSn+1の計量工程の開始の前の所定タイミングにおいて、回転部材34が180°だけ回転駆動される。
【0026】
図7は、スプル部供給制御機構Aを制御するための制御系を示すブロック図であり、同図において先に記述した構成要素と同一のものには同一符号を付してある。図7において、50は、射出成形機システム全体の制御を司る成形機コントローラ、51は、成形機コントローラ50と情報の授受を行いながら、スプル部供給制御機構Aの全体制御を行う機構A用のシステムコントローラ、52は、システムコントローラ51からの指令に基づき、真空発生装置41を駆動制御するポンプドライバ、53は、エアレギュレータ42からの圧縮エアのロータリアクチュエータ35への送り込みと方向を制御する制御バルブ、54は、システムコントローラ51からの指令に基づき、制御バルブ53を駆動制御するバルブドライバ、55は、エアレギュレータ42からの圧縮エアのエアブロー用配管部38bへの送り込みを制御する制御バルブ、56は、システムコントローラ51からの指令に基づき、制御バルブ55を駆動制御するバルブドライバである。
【0027】
システムコントローラ51は、上述したように、真空発生装置41を作動させることで真空引きによるスプル部樹脂45の搬送を行わせ、ロータリアクチュエータ35を適宜のタイミングで間欠的に作動させることで回転部材34の180°回転を行わせ、制御バルブ55を選択的に作動させることで、スプル部樹脂45のエアブロー送りを行わせる。
【0028】
以上のように本第1実施形態においては、成形サイクル毎に金型から取り出されたスプル部樹脂を、スプル樹脂の細径部を先頭にして加熱シリンダの後部に供給するので、加熱シリンダの後部(スクリューの根本部)に供給されるスプル部樹脂が、常に、スクリューに良好に噛み込まれ(巻き込まれ)、良好な混練・可塑化が達成される。
【0029】
なお、本第1実施形態においては、スプル部供給制御機構Aが、成形サイクル毎にスプル部樹脂45を受け取り、受け取ったスプル部樹脂45を所定時間だけ保持して、所定時間後にスプル部樹脂45を加熱シリンダ9の後部に供給するので、つまり、回転部材34を各成形サイクル毎に180°回転させることで、先に受け取って回転部材34で保持していたスプル部樹脂45を加熱シリンダ9の後部に供給し、また、新たなスプル部樹脂45を回転部材34に受け取るようにしている。このようにする所以は、スプル部樹脂の取り出し・搬送には一定の時間を要するので、例えば、成形サイクル時間が2秒程度のように短くなってくると、現在進行している成形サイクルSnで取り出したスプル部樹脂45を、現在進行している成形サイクルSnでの計量工程に間に合わせるように供給することが困難となってくることと、たとえスプル部樹脂の取り出し・搬送の超高速化が可能となったとしても、金型から取り出した直後のスプル部樹脂45は、飴のように軟らかい状態なので、スクリューに噛み込まれない(巻き込まれない)という事態を招来すると考えられるからである。本第1実施形態では、回転部材34までのスプル部樹脂45の搬送時間がたとえ超高速化できなくても、かつ、成形サイクル時間が2秒程度のハイサイクルの自動成形運転であっても、スプル部樹脂45の供給を、各成形サイクル毎の計量工程の開始前に必ず完了させることができる。しかも、スプル部供給制御機構Aは、受け取ったスプル部樹脂45を所定時間保持した後、加熱シリンダ45の後部に供給するので、固化が進行したスプル部樹脂45がスクリュー11の根本側に供給されることになり、この点でも、スクリュー11へのスプル部樹脂45の良好な噛み込み(巻き込み)を保証することができる。また、スプル部供給制御機構Aからエアブローで、スプル部樹脂45を加熱シリンダ9の後部に供給するので、スプル部樹脂45を、各成形サイクル毎の所定タイミングで、確実に1つずつ供給することができる。総じて、金型から取り出したスプル部樹脂45を、そのままの形状で、加熱シリンダ9の後部に供給するようにした射出成形機システムにおいて、このようなシステムの利点は生かしつつ、成形サイクルの高速化に対応可能となる。
【0030】
なお、上述した第1実施形態では、スプル部樹脂45の回転部材34に対する送り込みを、真空引きによって行うようにしているが、スプル部樹脂45の回転部材34に対する送り込みは、エアブローによる搬送で行うようにしてもよい。
【0031】
図8は、本発明の第2実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図8において、81は、スプル部受け取り・振り分け機構、82は、スプル部供給管である。スプル部受け取り・振り分け機構81は、120°間隔で設けられた3つのスプル部収納室81a(一方端が開放されたスプル部収納室81a)を有し、図示せぬ適宜のロータリアクチュエータ(電磁アクチュエータ、エアアクチュエータ等)により、120°ずつ図示で左右に回転駆動され、回転停止状態ではスプル部収納室81aのうちの1つが真上位置におかれて、この真上位置のスプル部収納室81aの開放面が上方位置にあるようになっている。また、スプル部供給管82はY字形を呈しており、2つのスプル部受け入れ口82aを有していて、スプル部受け取り・振り分け機構81が回転停止状態にある際には、スプル部受け取り・振り分け機構81の2つのスプル部収納室81aの開放面が、2つのスプル部受け入れ口82aとそれぞれ対向するようになっている。
【0032】
図8に示す構成において、スプル部受け取り・振り分け機構81が回転停止状態にあるときに、真上位置のスプル部収納室81a内に、前記したスプル部搬送管路21からスプル部樹脂45がその太径部を先頭にして搬入される。この後、スプル部受け取り・振り分け機構81の回転開始タイミングに至ると、スプル部受け取り・振り分け機構81は図示せぬロータリアクチュエータにより例えば右方向に120°だけ回転駆動され、これにより、回転開始前には真上位置にあったスプル部収納室81a内のスプル部樹脂45が、その細径部を先頭にして、スプル部供給管82の一方のスプル部受け入れ口82aからスプル部供給管82内へと受け渡されて、スプル部供給管82から、スプル部樹脂45はその細径部を先頭にして、前記したスプル部供給穴6a、9a内へ自重により落下・供給される。そして、新たに真上位置に位置したスプル部収納室81aに、次のスプル部樹脂45がその太径部を先頭にして搬入される。この後、スプル部受け取り・振り分け機構81が例えば左方向に120°だけ回転駆動されて、かような動作の繰り返しとなる。
【0033】
このような構成、動作をとる本第2実施形態においても、前記第1実施形態と同等の効果を奏する。
【0034】
図9は、本発明の第3実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図9において、91は、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構で、図示せぬ適宜のアクチュエータ(電磁ロータリアクチュエータ、電磁ソレノイド、エアロータリアクチュエータ、エアシリンダ等)により、略90°ずつ往復回転されて、横向き位置と下向き位置とをとり得る1つのスプル部収納室91a(一方端が開放されたスプル部収納室91a)を有している。
【0035】
図9に示す構成において、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構91が回転停止状態にあり、かつ、スプル部収納室91aが横向き位置にあるときに、スプル部収納室91a内に、前記したスプル部搬送管路21からスプル部樹脂45がその太径部を先頭にして搬入される。この後、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構91の回転開始タイミングに至ると、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構91は図示せぬアクチュエータにより略90°だけ回転駆動され、これにより、スプル部収納室91a内のスプル部樹脂45は、その細径部を先頭にして、前記したスプル部供給管路15内へと自重により落下・供給される。この後、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構91は、先とは逆方向に略90°だけ回転駆動され、スプル部収納室91aは横向き位置に戻される。
【0036】
このような構成、動作をとる本第3実施形態においても、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして加熱シリンダ9の後部に供給することができる。また、スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構91は、簡素でコンパクトな構成とすることが可能となる。
【0037】
図10は、本発明の第4実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図10において、101は、前記したスプル部搬送管路21中(ここで言う「中」とはスプル部搬送管路21の終端も含む)に設けられた、もしくは、スプル部搬送管路21の終端に近接して設けられたスプル部姿勢制御機構である。このスプル部姿勢制御機構101は、スプル部導入管路部101aと、スプル部受け入れ管路部101bと、スプル部導出管路部101cとをもつものとなっている。
【0038】
図10に示す構成において、例えばエアブローにより、スプル部導入管路部101aにはスプル部樹脂45がその太径部を先頭にして搬送されてきて、スプル部樹脂45はスプル部導入管路部101aからスプル部受け入れ管路部101bへと一旦送り込まれる。スプル部受け入れ管路部101bへ送り込まれたスプル部樹脂45は、エアブローの方向を切り替え制御することにより、その細径部を先頭にして、スプル部受け入れ管路部101bからスプル部導出管路部101cへと送り出され、スプル部導出管路部101cから適宜の管路(前記したスプル部搬送管路21を含む)を経由して、前記したスプル部供給穴6a、9a内へと供給される。
【0039】
このような構成、動作をとる本第4実施形態においても、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして加熱シリンダ9の後部に供給することができる。また、本第4実施形態では、パイプとエアによりスプル部樹脂45の姿勢を変更するシンプルな構成なので、簡素でコンパクトな構成とすることができる上、糸引きのあるスプル部樹脂45であっても対応可能である。
【0040】
図11は、本発明の第5実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図11において、111は、前記したスプル部搬送管路21中(ここで言う「中」とはスプル部搬送管路21の終端も含む)に設けられた、もしくは、スプル部搬送管路21の終端に近接して設けられたスプル部姿勢制御機構である。このスプル部姿勢制御機構111は、その太径部を先頭にして搬送されてきたスプル部樹脂45の一部が当接することで、スプル部樹脂45の姿勢を反転させる反転制御部111aを有しており、実際には、反転制御部111aの近傍には、姿勢の反転をガイドする図示せぬスプル部反転ガイド部が設けられている。
【0041】
図11に示す構成において、例えばエアブロー、あるいは、自重による落下により、スプル部樹脂45がその太径部を先頭にして、スプル部姿勢制御機構111に導かれ、スプル部樹脂45はその太径部の一部を反転制御部111aに当接させることで、その姿勢を反転されて、スプル部樹脂45はその細径部を先頭にして、適宜の管路(前記したスプル部搬送管路21を含む)を経由して、前記したスプル部供給穴6a、9a内へと供給される。
【0042】
このような構成、動作をとる本第5実施形態においても、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして加熱シリンダ9の後部に供給することができる。また、本第5実施形態では、スプル部樹脂45を単に反転制御部111aに当接させることで、スプル部樹脂45の姿勢を反転させる仕組みなので、簡素でコンパクトな構成とすることができる。
【0043】
図12は、本発明の第6実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図12において、121は、前記したロボット18からスプル部樹脂45を受け取って、受け取ったスプル部樹脂45の姿勢を制御して、後段のスプル部搬送系に手渡すスプル部姿勢制御機構であり、該スプル部姿勢制御機構121は、前後進可能でかつその中心を回転支点として回転可能なアーム部121aと、該アーム部121aの両端に設けられたチャック部121bとを有しており、チャック部121bは、スプル部樹脂45の太径部側を、真空吸着、把持などにより保持できる構成となっている。また、122は、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして受け取り、受け取ったスプル部樹脂45を受け取った際の姿勢を維持させつつ真空吸引またはエアブローによって加熱シリンダ9の後部まで搬送するスプル部搬送管路である。
【0044】
図12に示す構成において、スプル部姿勢制御機構121のアーム部121aは、所定タイミングで前進駆動されて、例えば、空の状態にある上側のチャック部121bによって、ロボット18により金型から取り出されたスプル部樹脂45をその太径側を先頭にして受け渡されて、このスプル部樹脂45の太径側を保持すると共に、下側のチャック部121bで保持していたスプル部樹脂45を、その細径部を先頭にしてスプル部搬送管路122に引き渡す。この後、アーム部121aは後退駆動されて、然る後、アーム部121aは180°だけ回転駆動される。
【0045】
このような構成、動作をとる本第6実施形態においても、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして加熱シリンダ9の後部に供給することができる。また、本第6実施形態では、スプル部樹脂45の受け取りと、スプル部搬送管路122へのスプル部樹脂45への引き渡しとを同時に行う構成としているので、成形サイクルが短縮化した場合にも好適なものとなる。
【0046】
図13は、本発明の第7実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す図である。図13において、131は、前記したロボット18からスプル部樹脂45を受け取って、受け取ったスプル部樹脂45の姿勢を制御して、後段のスプル部搬送系に手渡すスプル部姿勢制御機構であり、該スプル部姿勢制御機構131は、90°だけ正逆回転可能であると共に、所定量だけ前後進可能な1つのチャック部131aを有しており、チャック部131aは、スプル部樹脂45の太径部側を、真空吸着、把持などにより保持できる構成となっている。また、132は、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして受け取り、受け取ったスプル部樹脂45を受け取った際の姿勢を維持させつつ真空吸引またはエアブローによって加熱シリンダ9の後部まで搬送するスプル部搬送管路である。
【0047】
図13に示す構成において、スプル部姿勢制御機構131のチャック部131aは、水平位置にある際に、ロボット18により金型から取り出されたスプル部樹脂45をその太径側を先頭にして受け渡されて、このスプル部樹脂45の太径側を保持する。次に、チャック部131aは90°だけ回転駆動されて、チャック部131aで保持していたスプル部樹脂45が、その細径部を先頭にしてスプル部搬送管路132に引き渡される。この後、チャック部131aは逆方向に90°だけ回転駆動される。
【0048】
このような構成、動作をとる本第7実施形態においても、スプル部樹脂45をその細径部を先頭にして加熱シリンダ9の後部に供給することができる。
【0049】
なお、上述した第6、第7実施形態においては、スプル部姿勢制御機構121、131がロボット18からスプル部樹脂45を受け取る構成としたが、スプル部姿勢制御機構121、131自身が金型からスプル部樹脂45を直接取り出す構成とすることも可能である。
【0050】
以上のように、スプル部樹脂45の姿勢を変更する種々の手法について説明したが、この姿勢の変更手法については、本発明の精神を逸脱しない範囲でこの他に種々の変形が考えられるところである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムの要部背面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムの要部の断正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムにおける、スプル部供給制御機構の右側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムにおける、スプル部供給制御機構の正面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムにおける、スプル部供給制御機構の要部を模式的に示す説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムにおける、スプル部供給制御機構の回転部材を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る射出成形機システムにおける、スプル部供給制御機構を制御するための制御系を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【図12】本発明の第6実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係る射出成形機システムの要部構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1 主ベース部材
2 固定ダイプレート
3 タイバー
4 可動ダイプレート
5 射出ユニットベース盤
6 ヘッドストック
6a スプル部供給穴
6b バージン原料供給穴
7 連結シャフト
8 直動体
9 加熱シリンダ
9a スプル部供給穴
9b バージン原料供給穴
10 ノズル
11 スクリュー
12 計量用モータ
13 ノズルタッチ/バックメカニズム
14 プーリ付き回転体
15 スプル部供給管路
16 バージン原料供給管路
18 ロボット
21 スプル部搬送管路
21a スプル部受け取り口
A スプル部供給制御機構
31 アングル材
32 保持フレーム
33 支持板
34 回転部材
34a スプル部収納室
34b 連通穴
35 ロータリアクチュエータ
35a 回転部
36 カバー板
37 シール部材
38 マニホールド部材
38a 真空引き用配管部
38b エアブロー用配管部
41 真空発生装置
42 エアレギュレータ
45 スプル部樹脂
51 システムコントローラ
52 ポンプドライバ
53 制御バルブ
54 バルブドライバ
55 制御バルブ
56 バルブドライバ
81 スプル部受け取り・振り分け機構
81a スプル部収納室
82 スプル部供給管
82a スプル部受け入れ口
91 スプル部受け取り・スプル部姿勢制御機構
91a スプル部収納室
101 スプル部姿勢制御機構
101a スプル部導入管路部
101b スプル部受け入れ管路部
101c スプル部導出管路部
111 スプル部姿勢制御機構
111a 反転制御部
121 スプル部姿勢制御機構
121a アーム部
121b チャック部
122 スプル部搬送管路
131 スプル部姿勢制御機構
131a チャック部
132 スプル部搬送管路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプル部樹脂をそのままの形状で加熱シリンダの後部に供給し原料樹脂として再利用する射出成形機システムであって、
成形サイクル毎に金型から取り出されたスプル部樹脂を、スプル樹脂の細径部を先頭にして加熱シリンダの後部に供給するスプル部供給手段をもつことを特徴とする射出成形機システム。
【請求項2】
請求項1に記載の射出成形機システムにおいて、
前記スプル部供給手段は、前記スプル部樹脂を金型から取り出す取り出し手段と、該取り出し手段から受け取った前記スプル部樹脂をその太径部を先頭にして、真空吸引またはエアブローによって搬送する搬送手段と、該搬送手段から受け取った前記スプル部樹脂の姿勢を変更して、前記スプル樹脂をその細径部を先頭にして前記加熱シリンダの後部に供給する姿勢制御手段とを、含んで構成されることを特徴とする射出成形機システム。
【請求項3】
請求項1に記載の射出成形機システムにおいて、
前記スプル部供給手段は、前記スプル部樹脂を金型から取り出す取り出し手段と、該取り出し手段から受け取った前記スプル部樹脂を真空吸引またはエアブローによって前記加熱シリンダの後部まで搬送する搬送手段と、該搬送手段中に設けられ、前記スプル部樹脂の姿勢をその細径部が先頭となって搬送されるように変更する姿勢制御手段とを、含んで構成されることを特徴とする射出成形機システム。
【請求項4】
請求項1に記載の射出成形機システムにおいて、
前記スプル部供給手段は、前記スプル部樹脂を金型から取り出す取り出し手段と、該取り出し手段から前記スプル部樹脂をその細径部を先頭にして受け取り、受け取った前記スプル部樹脂を受け取った際の姿勢を維持させつつ真空吸引またはエアブローによって前記加熱シリンダの後部まで搬送する搬送手段とを、含んで構成されることを特徴とする射出成形機システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−36969(P2008−36969A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214481(P2006−214481)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(000222587)東洋機械金属株式会社 (299)
【出願人】(000132231)株式会社スター精機 (47)
【Fターム(参考)】