説明

射出成形機

【課題】内側にネジ溝が形成される一方で、外側表面には、文字、絵、図形等の装飾が付与などされることがある成形体をネジ抜き成形で成形する射出成形機において、成形体の外側表面に、溶融樹脂の供給に伴いゲート形成部(ゲート跡)が形成されることを防止できるようにする。
【解決手段】固定ダイプレート6に装着される固定金型9に、回転自在に中子金型部13を設け、この中子金型部13でネジ溝16が成形される成形体15の背面側に臨むようにして射出ノズル2を配設する。可動金型12が装着される可動ダイプレート5に設けたボールネジ機構23により、固定金型9に設けた中子金型部13を駆動できるよう、ボールネジ機構23のスプライン軸24と、中子金型部13へ駆動力を伝達するための固定金型内に設けた主動ギヤ10とをソケット25で連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器のキャップなどの内側にネジ溝を有する成形体をネジ抜き成形して製造する射出成形機に関し、特に、成形体と一体に成形されるゲート形成部などが、文字、絵、図形等の装飾が付与される成形体の外側表面ではなく、ネジ溝の有する内側になるようして、成形体を製造することができる射出成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から用いられているネジ溝を有さない複雑な形状でない一般的な成形体を成形する射出成形機においては、加熱シリンダ内に原料である粒状の熱可塑性樹脂を送り、加熱シリンダ内に設けられた進退可能なスクリューにより樹脂を溶融しながらスクリュー先端の射出ノズル側に送り出し、スクリューの先端側に設けられた射出ノズルから型閉された金型のキャビティに溶融樹脂を射出させ、キャビティ内で溶融樹脂を冷却させ固化させた後、金型を開き、突出しピンなどにより金型に張り付いた状態にある成形体を金型から外すことにより、成形体が製造されている。
【0003】
このようなプラスチックなどの成形体を成形する射出成形機においては、その構成を大別すると概ね、型締ユニットと及び射出ユニットから構成されており、型締ユニットにおいては、一般的に固定金型と可動金型とからなる金型が備えられており、可動金型をトグル機構若しくは直圧方式などの型締めを可能とする型開閉機構によって、固定金型に対し可動金型を進退させ、型締の際の型閉じ、及び型開きを行っている。
【0004】
前述した金型の型閉時に形成されるキャビティに、粒状の樹脂であるペレットを溶融樹脂として供給する際には射出ユニットが用いられ、射出ユニットには、駆動源たるモータなどの駆動手段が備えられ、モータの回転力をプーリやベルトなどを介して順次伝達させ、回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構などにより、加熱シリンダ内のスクリューを回転させることにより溶融樹脂を搬送させ、次に溶融樹脂を射出ノズルから、スプルー、ランナー、ゲートからなる経路を介して金型のキャビティに溶融樹脂を射出充填する。
【0005】
ところで、製造対象である成形体が、液体を保存する容器のボトルキャップ等の際には、通常その内側にネジ溝が形成されている。ネジ溝の形成されている成形体を金型から取り外すに際しては、例えば、成形体が回転しないよう保持させた状態で、螺旋状のネジ溝を形成する中子金型部(いわゆるネジこま)を回転させ、中子金型部からその外部に張り付いた成形体を螺脱させるなどして、ネジ抜き成形を行っており、こうしたネジ抜きに係わる技術が、本願出願人と同一人から出願された特許文献1や、特許文献2には従来技術として開示されている。また、特許文献3には、ムービングプラテンにエジェクト機構を設け、エジェクト機構に設けたエジェクトロッドの回転駆動力を、コネクタを介してスライドコア駆動機構に伝達させ、可動金型のスライドコアを駆動する、アンダーカット成形を行う射出成形機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3304950号公報
【特許文献2】特許第2649098号公報
【特許文献3】特許第2691639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3におけるネジ抜き成形を可能とする射出成形機においては、何れもネジ溝の形成される成形体の内側ではなく、その反対側の外側表面側から溶融樹脂が供給されることになることから、成形体が成形されるキャビティへ溶融樹脂を供給するためのゲートに臨む成形体の外側表面には、凹凸状のゲート跡が形成されてしまう。そこで、成形体の外側表面に、成形時や事後的に文字や図形を付与するとなると、その跡が邪魔になったり美観的にも劣ることになるため平坦になるよう除去する作業が必要となり、除去作業を行う場合には、作業工程が多くなり、ひいてはコストの増大を招くという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、内側にネジ溝が形成される一方で、外側表面には、文字、絵、図形等の装飾が付与などされることがある成形体をネジ抜き成形で成形する射出成形機において、成形体の外側表面に、溶融樹脂の供給に伴いゲート形成部(ゲート跡)が形成されることを防止することができる射出成形機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る射出成形機の発明は、
固定金型が装着される固定ダイプレートと、
可動金型が装着される可動ダイプレートと、
該可動ダイプレートを型開閉方向に進退させる型開閉機構と、
前記固定金型内の経路を介して溶融樹脂を前記可動金型と前記固定金型からなるキャビティへ射出充填する射出ユニットとを備え、
前記型開閉機構、前記可動ダイプレート、前記固定ダイプレート、前記射出ユニットの順でこれらを型開閉方向に配設した射出成形機であって、
前記固定金型に回転自在にネジ成形用の中子金型部を設け、該中子金型部で成形される成形体のネジ溝の形成される背面側に対し前記射出ユニットの射出ノズルを臨むように配設し、且つ駆動モータを駆動源として前記中子金型部を回転駆動する回転駆動機構を前記可動ダイプレートに設けたとき、
前記回転駆動機構の駆動力を前記中子金型部に伝達するための連結手段を着脱自在に備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る射出成形機の発明は、請求項1において、
前記固定金型に中子金型部を複数備えると共に、該複数の中子金型部の各々に従動ギヤを設け、これらの従動ギヤに歯合して主動ギヤを前記固定金型に回転自在に設け、
前記可動ダイプレートに設けた回転駆動機構の回転駆動力を、前記連結手段、前記主動ギヤ、前記従動ギヤ、前記中子金型部の順に伝達させ、複数の中子金型部を同時に回転させることでこれら中子金型部から成形体を並行して螺脱させるようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る射出成形機の発明は、請求項2において、
前記回転駆動機構の先端には進退自在なスプライン軸を設け、型開閉に伴い可動金型が装着される可動ダイプレートが進退されても、該スプライン軸を介して前記回転駆動機構の回転駆動力を前記連結手段に伝達させ、該連結手段、前記主動ギヤ、及び前記従動ギヤを介して、前記中子金型部を回転できるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る射出成形機の発明は、請求項3において、
前記連結手段は、先端部と基端部に係止部を備えた着脱自在なソケットであり、該ソケットの先端部を主動ギヤの連結部に係止する一方で、他方の基端部を前記スプライン軸の先端に係止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本射出成形機の発明によれば、固定ダイプレート側では射出ユニットが進退動作などされるため、その近傍に各種装置を配設するにはスペース的な制限が生じることがあるため、固定ダイプレート側ではなく可動ダイプレート側に駆動モータで駆動される回転駆動機構を設け、この回転駆動機構の回転駆動力を、連結手段や、固定金型に設けた主動ギヤ及び従動ギヤを介して、従動ギヤに一体に設けた中子金型部を回転させ、その回転に伴い中子金型部から成形体を螺脱させネジ抜き成形することができる。さらに、射出ノズルは、中子金型部で成形されるネジ溝の形成される成形体の背面側に対し臨むように配設したから、ゲート形成部(ゲート跡)は、成形体の外側表面ではなく、ネジ溝の有する背面側に形成されるから、ボトルキャップ等に採用される内側にネジ溝が形成される成形体の外側表面に、凹凸状のゲート形成部(ゲート跡)が形成されてしまうことで、事後的にゲート形成部(ゲート跡)を取り除く除去工程を略することが可能となり、ひいては製品となり得る成形体の生産効率を向上することができる。
【0014】
さらに、主動ギヤの回転に伴い、これに歯合された複数の従動ギヤが同時に回転され、その数に対応して設けた中子金型部の複数を同時に回転させることができるから、複数の中子金型部から並行して成形体を螺脱させ、ネジ抜き成形することができる。よって、製品の量産効率を向上することができ、製品のコストを大幅に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】金型を型閉した状態を示す射出成形機の断面図である。
【図2】金型を型開した状態を示す射出成形機の断面図である。
【図3】固定金型内に設けられた主動ギヤと従動ギヤの歯合を示す概略構成図である。
【図4】ネジ抜き成形された成形体を外側表面側から視た状態を示す斜視図である。
【図5】ネジ抜き成形された成形体を背面側から視た状態を示す斜視図である。
【図6】スプライン軸、ソケット、主動ギヤの連結部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態たる実施例を図1〜図6により以下に説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、実施例において説明した以外の構成のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【0017】
射出成形機1は大別すると、図1及び図2に示すように、先端に射出ノズル2を備えた射出ユニット3と、型開閉機構4、可動ダイプレート5、固定ダイプレート6等を構成する型締めユニット7とから構成されており、型開閉方向(図2に示す左右方向)には、型開閉機構4、可動ダイプレート5、固定ダイプレート6、射出ユニット3が順に配設されている。
【0018】
固定ダイプレート6には、射出ノズル2の先端が挿通可能なノズル挿通孔8が形成されており、固定ダイプレート6の一方側(後述する可動金型側)には固定金型9が装着されている。
【0019】
固定金型9内には、図1〜図3に示すように、主動ギヤ10、この主動ギヤ10に歯合された複数(4つ)の従動ギヤ11が回転自在に設けられている。また、従動ギヤ11には、可動ダイプレート5に装着された可動金型12側に突出した中子金型部(いわゆるネジこま)13が一体になって設けられており、その外周面には成形体15の内周面に螺旋状のネジ溝16を形成するためのネジ状部(図示せず)が形成され、連結部14と一体に設けられた主動ギヤ10が回転されると、従動ギヤ11を介して中子金型部13が回転され、図示しない保持手段で回転不能に保持された成形体15が、中子金型部13から螺脱されネジ抜き成形される。なお、本実施例における主動ギヤ10と従動ギヤ11は、はすばギヤを採用している。
【0020】
また、射出成形機1で成形される前記成形体15は、図4に示すように、外側表面側(正面側)に文字や、或いは、絵、図形等の装飾が、成形時若しくは成形後に付与されるものであり、また、前記中子金型部13より内側にネジ溝16が形成される成形体15の背面側に臨むようにして射出ノズル2を配設することで、図5に示すように、製品となり得る成形体15の内側の背面側に位置して、ゲート形成部(ゲート跡)17が形成されるようになっている。
【0021】
また、可動金型12が装着された可動ダイプレート5は、トグルリンク機構18から構成される型開閉機構4により、型開閉方向に進退されるようになっており、金型の型締を行う際には、トグルリンク機構18の複数のリンクアームが直線状に伸びることで、固定ダイプレート6に装着した固定金型9に対し可動ダイプレート5に装着した可動金型12は強固に型締めされる。
【0022】
可動ダイプレート5には、サーボモータ等の駆動モータ20、この駆動モータ20を駆動源として、タイミングベルト21、プーリ22を介して回転駆動される回転駆動機構たるボールネジ機構23が設けられており、また、ボールネジ機構23の先端側には、図6等に示すスプライン軸24が進退自在に装着されている。
【0023】
また、スプライン軸24の先端の先端凹部24aには、連結手段たるソケット25の基端部25aの凸部26が係止され且つ図示しない固着手段により固着されており、また、ソケット25の先端部25bの凹部27には、前述した主動ギヤ10の連結部14が抜け防止ピン19等を用いて係止されている。そして、型開閉に伴い可動金型12が装着された可動ダイプレート5が進退されても、駆動モータ20を駆動源として駆動されるボールネジ機構23の回転駆動力を、スプライン軸24、ソケット25、主動ギヤ10、従動ギヤ11の順に伝達し、従動ギヤ11に一体に設けた中子金型部13を回転させることができる。
【0024】
次に、本発明の一例における射出成形機1の動作について、図1及び図2により説明する。図1に示すように、型閉された状態において、射出ユニット3が前進されることでノズル挿通孔8の所定位置に挿通され、固定金型に対し先端が接触された射出ノズル2から溶融樹脂が射出されると、固定金型9、従動ギヤ11、中子金型部13の内部に形成した経路(スプルー、ランナー、ゲート等)11a、13aを介して、キャビティCで成形される成形体15の背面側に対応する位置から、溶融樹脂がキャビティCへと供給される。よって、ゲート形成部(ゲート跡)17の位置は、図5に示すように成形体15の背面側となる。
【0025】
キャビティCに供給された溶融樹脂が冷却固化されると、次に、可動金型12が装着されている可動ダイプレート5は型開閉機構4のトグルリンク機構18の動作により後退され、固定金型9に対して可動金型12が型開される。
【0026】
次に、駆動モータ20が駆動されその駆動力よって、タイミングベルト21、プーリ22を介してボールネジ機構23が回転駆動される。すると、ボールネジ機構23の回転駆動力が、スプライン軸24、ソケット25、主動ギヤ10、従動ギヤ11の順に伝達され、従動ギヤ11と一体に設けられた中子金型部13が回転される。
【0027】
そして、中子金型部13が回転されているときには、その回転に従い、保持手段により回転しないよう保持された成形体15は、中子金型部13から螺脱されてゆき(図2に示す左側)、成形体15がネジ抜き成形されてゆく(図2に二点鎖線で示した成形体15)。そして、最終的には、取り出し装置によって中子金型部13から成形体15が取り出される。
【0028】
以上のように本実施例における射出成形機1によれば、ネジ抜き成形される成形体15の背面側の内側のみに、溶融樹脂の供給に伴うゲート形成部(ゲート跡を含む)17が形成され、成形体15の外側表面にはゲート形成部(ゲート跡を含む)17が形成されることを防止でき、しかも、固定ダイプレート6側では射出ユニット3が進退動作などされるため、その近傍に駆動モータ等の各種装置を配設するにはスペース的な制限が生じる場合があるが、固定ダイプレート6側ではなく可動ダイプレート5側に、駆動モータ20で駆動される回転駆動機構たるボールネジ機構23を設け、このボールネジ機構23の回転駆動力を、連結手段たるソケット25のほか、固定金型9に設けた主動ギヤ10及び従動ギヤ11等を用いて中子金型部13を回転させ、その回転に伴い中子金型部13から成形体15を螺脱させネジ抜き成形させることができる。
【0029】
さらに、射出ノズル2は、中子金型部13で成形される成形体15のネジ溝16の形成される背面側に対し臨むように配設したから、ゲート形成部(ゲート跡)17は、図5に示すように、成形体15の外側表面ではなく、ネジ溝16の有する背面側に形成することができる。よって、例えば、ボトルキャップ等に採用されるネジ抜き成形を要する成形体15の外側表面に、従来のように、凹凸状のゲート形成部(ゲート跡を含む)が形成されてしまい、事後的にこれらの無駄な部位を取り除く除去工程を行わずに済むので、ネジ抜き成形される成形体の生産効率を向上することができる。
【0030】
さらに、主動ギヤ10の回転に伴い、これに歯合された複数の従動ギヤ11が同時に回転され、その数に対応して設けた中子金型部13の複数を同時に回転させることができるから、複数の中子金型部13から並行して複数の成形体15を螺脱させ、ネジ抜き成形することができる。よって、製品の量産効率を向上することができ、製品のコストを大幅に抑えることができる。
【0031】
さらに、固定ダイプレート6に設けたボールネジ機構23が、本来、金型表面に貼着している一般的な成形体(ネジ溝が形成されない成形体)をエジェクトピンにより突き出して取り出すことを目的としたエジェクト動作に採用されるものであったとしても、本願のように成形対象がネジ抜き成形される成形体(背面側にネジ溝の形成された成形体)を製造する際には、その機構を、中子金型部13を回転して成形体15を螺脱するためのネジ抜き成形用のものとして兼用することができるので、汎用性に優れる。
【0032】
以上、本実施例の一実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。本実施例においては、主動ギヤ10と従動ギヤ11ははすばギヤを採用したものであるが、駆動力を伝達できるのであれば、これに代えて、平歯ギヤ同士の組み合わせなどを適用してもよく、適宜、種々のギヤを選定してもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 射出成形機
2 射出ノズル
3 射出ユニット
4 型開閉機構
5 可動ダイプレート
6 固定ダイプレート
11a、13a 経路
9 固定金型
10 主動ギヤ
11 従動ギヤ
12 可動金型
13 中子金型部
14 連結部
15 成形体
16 ネジ溝
20 駆動モータ
23 ボールネジ機構(回転駆動機構)
24 スプライン軸
25 ソケット(連結手段)
25a 基端部(係止部)
25b 先端部(係止部)
C キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定金型が装着される固定ダイプレートと、
可動金型が装着される可動ダイプレートと、
該可動ダイプレートを型開閉方向に進退させる型開閉機構と、
前記固定金型内の経路を介して溶融樹脂を前記可動金型と前記固定金型からなるキャビティへ射出充填する射出ユニットとを備え、
前記型開閉機構、前記可動ダイプレート、前記固定ダイプレート、前記射出ユニットの順でこれらを型開閉方向に配設した射出成形機であって、
前記固定金型に回転自在にネジ成形用の中子金型部を設け、該中子金型部で成形される成形体のネジ溝の形成される背面側に対し前記射出ユニットの射出ノズルを臨むように配設し、且つ駆動モータを駆動源として前記中子金型部を回転駆動する回転駆動機構を前記可動ダイプレートに設けたとき、
前記回転駆動機構の駆動力を前記中子金型部に伝達するための連結手段を着脱自在に備えることを特徴とする射出成形機。
【請求項2】
前記固定金型に中子金型部を複数備えると共に、該複数の中子金型部の各々に従動ギヤを設け、これらの従動ギヤに歯合して主動ギヤを前記固定金型に回転自在に設け、
前記可動ダイプレートに設けた回転駆動機構の回転駆動力を、前記連結手段、前記主動ギヤ、前記従動ギヤ、前記中子金型部の順に伝達させ、複数の中子金型部を同時に回転させることでこれら中子金型部から成形体を並行して螺脱させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機。
【請求項3】
前記回転駆動機構の先端には進退自在なスプライン軸を設け、型開閉に伴い可動金型が装着される可動ダイプレートが進退されても、該スプライン軸を介して前記回転駆動機構の回転駆動力を前記連結手段に伝達させ、該連結手段、前記主動ギヤ、及び前記従動ギヤを介して、前記中子金型部を回転できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の射出成形機。
【請求項4】
前記連結手段は、先端部と基端部に係止部を備えた着脱自在なソケットであり、該ソケットの先端部を主動ギヤの連結部に係止する一方で、他方の基端部を前記スプライン軸の先端に係止することを特徴とする請求項3記載の射出成形機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−116068(P2011−116068A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277146(P2009−277146)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000222587)東洋機械金属株式会社 (299)
【Fターム(参考)】