説明

導光体

【課題】湾曲した形状の発光面から発光させる際に、光の漏れを効果的に抑制し、発光面の略全体において略均一に発光させることができる導光体を提供すること。
【解決手段】本例の導光体1は、透明樹脂材料を板形状に形成してなる。導光体1は、板形状の端面に入射面22を有し、板形状の板面に、入射面22から入射した光を反射させる反射面23と、反射面23によって反射させた光を出射させる発光面24とを有している。導光体1は、導光経路を形成する導光経路部2を一体成形により複数連結してなる。複数の導光経路部2は、板厚方向Tに厚みが縮小する縮小部21を介して連結されている。そして、導光体1においては、複数連結した導光経路部2の全体が板面内において湾曲した湾曲導光経路Aを形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明材料を板形状に形成してなる導光体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車載用のスピードメータ、タコメータ等の発光可能な計器等においては、LED等の発光源から発せられた光を発光させる際には、樹脂等の透明材料からなる導光体を用いて、発光源の光を計器等の前面側へ導くことが行われている。例えば、特許文献1、2の車両用メータパネルにおいては、光源から発せられた光を導光板によって導光して、メータ表示板から発光させることが開示されている。特許文献1においては、導光板の両開放端部に設けた入光部から光を入光させ、導光板内を表示部の配列方向に沿って導光させている。また、特許文献2においては、各目盛部の配列に沿ったリング状の複数の導光部を径方向に並べて配置して導光板を形成している。そして、複数の導光部に対応してそれぞれ光源を配置し、光源の光を別々の導光部によって導光させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−214953号公報
【特許文献2】特開2006−208068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、光源から発せられた光を円弧状等の湾曲した経路を通過させる際には、上記従来の導光体(導光板)では十分ではない。すなわち、従来の導光板は、その断面形状が略四角形状を有しており、光源から発せられた光が円弧状の曲面に沿って導光されず、円弧状の曲面から外部へ漏れてしまう可能性が高い。また、特許文献2の導光部は、断面略四角形状の導光板を単純に複数に分割しただけであり、部品点数を増加させてしまうだけでなく、光の漏れを抑制するためには十分ではない。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、湾曲した形状の発光面から発光させる際に、光の漏れを効果的に抑制し、発光面の略全体において略均一に発光させることができる導光体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、透明材料を板形状に形成してなる導光体であって、
上記板形状の端面に入射面を有し、上記板形状の板面に、上記入射面から入射した光を反射させる反射面と該反射面によって反射させた光を出射させる発光面とを有しており、
導光経路を形成する導光経路部を、上記板形状における厚みが縮小する縮小部を介して一体成形により複数連結してなり、
該複数連結した導光経路部の全体が上記板面内において湾曲した湾曲導光経路を形成していることを特徴とする導光体にある(請求項1)。
【発明の効果】
【0007】
本発明の導光体は、光源から発せられた光を湾曲した経路を通過させて、発光面の略全体から発光させる工夫を行っている。
具体的には、本発明の導光体は、板形状の板厚方向において厚みが縮小する縮小部を介して、一体成形により複数連結した導光経路部を有している。また、導光経路部の全体が板面内において湾曲した湾曲導光経路を形成している。
光源から発せられた光は入射面から入射し、各導光経路部の湾曲導光経路を通過する際に、縮小部を介して複数連結された各導光経路部の側面によって反射され、各導光経路部内を独立して進行することができる。そして、光は、導光体の板面に形成された反射面によって適宜反射され、発光面から発光させることができる。これにより、光が導光体の側面から漏れてしまう(出射されてしまう)ことを効果的に抑制することができる。
【0008】
それ故、本発明の導光体によれば、湾曲した形状の発光面から発光させる際に、光の漏れを効果的に抑制し、発光面の略全体において略均一に発光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1における、導光体を一般化した状態で示す斜視図。
【図2】実施例1における、実際の導光体を示す斜視図。
【図3】実施例1における、導光体によって形成する車載メータを示す斜視図。
【図4】実施例1における、導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図5】実施例1における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図6】実施例1における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図7】実施例1における、入射面及び導入部による光の導光状態を示す説明図。
【図8】実施例1における、入射面における多数のプリズムの形成状態を示す説明図。
【図9】性能の確認における、比較品1の導光体における光の導光状態を示す説明図。
【図10】性能の確認における、比較品2の導光体における光の導光状態を示す説明図。
【図11】性能の確認における、発明品の導光体における光の導光状態を示す説明図。
【図12】シミュレーションにおける、比較品2の導光体における光の発光状態を示す説明図。
【図13】シミュレーションにおける、発明品の導光体における光の発光状態を示す説明図。
【図14】シミュレーションにおける、発明品の導光体の発光面にメータの文字板を配置したときの光の発光状態を示す説明図。
【図15】実施例2における、導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図16】実施例2における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図17】実施例2における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図18】実施例2における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【図19】実施例2における、他の導光体の連結方向の断面を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述した本発明の導光体における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記各導光経路部における上記発光面は、上記湾曲導光経路に直交する断面において、それぞれ曲面形状、又は仮想曲線に倣って配置した複数の直線を結ぶ形状を有していることが好ましい(請求項2)。
この場合には、各導光経路部の湾曲導光経路を通過する光を、曲面形状又は複数の直線を結ぶ形状の側面によって反射させ、各導光経路部内を独立して進行させることができる。これにより、光が導光体の側面から漏れてしまう(出射されてしまう)ことをさらに効果的に抑制することができる。
【0011】
また、上記導光体は、その板面の一方側に上記発光面を有すると共に、その板面の他方側にプリズム、ディンプル、シボ等から形成した上記反射面を有しており、上記縮小部は、上記発光面と上記反射面との互いに対向する位置が窪んで形成されていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、導光体の構造が簡単であり、また、各導光経路部の湾曲導光経路を通過する光を、各導光経路部の発光面及び反射面に形成された側面によって反射させ、各導光経路部内を独立して進行させることができる。これにより、光が導光体の側面から漏れてしまう(出射されてしまう)ことをさらに効果的に抑制することができる。
なお、上記発光面及び反射面は、上記導光体の板面の両側にそれぞれ形成し、導光体の板面の両側へ光を発光させることもできる。
【0012】
また、上記導光経路部の連結方向の幅をp、上記導光経路部の厚みをt、上記縮小部の厚みをaとしたとき、a<t/2及び0.5t<p<2tの関係を有していることが好ましい(請求項4)。
この場合には、各導光経路部の断面形状が適切であり、各導光経路部の湾曲導光経路を通過する光を、各導光経路部の側面によって一層効果的に反射させ、各導光経路部内を独立して進行させることができる。
【0013】
また、上記導光体において上記入射面を形成した側の端部には、平坦状の板面を有する導入部が形成してあり、該導入部は、上記導光経路部の連結方向に位置する両側の傾斜側面が、上記入射面から徐々に幅を拡大して上記複数の導光経路部に繋がる形状を有しており、上記入射面は、光源から発せられた光を上記導入部の両側の傾斜側面の方向及び直進方向へ向けて入射させるプリズム形状を有しており、上記入射面及び上記導入部によって、上記複数の導光経路部へ略均等に光を導くよう構成することが好ましい(請求項5)。
この場合には、光源から発せられた光は、入射面のプリズム形状によって、導入部の両側の傾斜側面へ入射して、この両側の傾斜側面から光源の前方に対する連結方向の両側付近に位置する導光経路部へ導かれる光と、直進方向に入射して、光源の前方に位置する導光経路部へ導かれる光とに分散される。そのため、複数の導光経路部による発光面の略全体において略均一に発光させることが容易になる。
【実施例】
【0014】
以下に、本発明の導光体にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の導光体1は、図1、図2に示すごとく、透明樹脂材料を板形状に形成してなる。導光体1は、板形状の端面に入射面22を有し、板形状の板面に、入射面22から入射した光Xを反射させる反射面23と、反射面23によって反射させた光Xを出射させる発光面24とを有している。導光体1は、導光経路を形成する導光経路部2を一体成形により複数連結してなる。複数の導光経路部2は、板厚方向Tに厚みが縮小する縮小部21を介して連結されている。そして、導光体1においては、複数連結した導光経路部2の全体が板面内において湾曲した湾曲導光経路Aを形成している。ここで、図1は、湾曲導光経路Aを有する導光体1の形状を一般化して示し、図2は、本例の実際の導光体1の反射面23側を示す。
【0015】
以下に、本例の導光体1につき、図1〜図8を参照して詳説する。
本例の導光体1は、図2、図3に示すごとく、車載用メータに用いるものであり、板形状の両端面に入射面22を有し、複数連結した導光経路部2の全体が円弧状に湾曲している。各入射面22には、複数の導光経路部2が連結される方向に向けて2つずつ並ぶように、光源としての発光ダイオード(LED)4が配置されている。また、導光体1の反射面23の側には、樹脂のケースが配置され、導光体1の発光面24の側には、メータの文字板5が配置される。メータの文字板5は、数字、目盛の部分を、半透明の樹脂材料から形成すると共に拡散処理を施して形成している。
【0016】
図2に示すごとく、導光体1は、その板面の一方側に発光面24を有すると共に、その板面の他方側に、一対の傾斜面による多数のプリズム231から形成した反射面23を有している。反射面23における多数のプリズム231は、複数の導光経路部2の湾曲導光経路Aに直交する状態で、湾曲導光経路Aに沿って並ぶように形成されている。また、多数のプリズム231は、入射面22に近い部位から遠ざかるに連れて、一対の傾斜面による溝の深さが深くなるよう変化している。図2の導光体1においては、プリズム231の溝の深さは、湾曲導光経路Aの中間部分が最も深くなっている。そして、湾曲導光経路Aを通過する光Xを、プリズム231によって少しずつ反射させて、発光面24の全体から発光させるよう構成されている。
【0017】
図4に示すごとく、本例の導光体1における縮小部21は、発光面24と反射面23との互いに対向する位置が窪んで形成されている。各導光経路部2は、導光経路部2の連結方向Wの幅をp、導光経路部2の厚みをt、縮小部21の厚みをaとしたとき、a<t/2及び0.5t<p<2tの関係を有している。
また、図1に示したように、導光体1の平面形状は、円弧形状とする以外にも、複数の曲率半径の湾曲部12を連結した形状とすることもできる。そして、導光体1の連結方向Wの幅をp、湾曲部12の曲率半径をrとしたとき、導光体1は、p<rの関係を有している。複数の湾曲部12がある場合には、導光体1の幅pは、曲率半径rが最小の湾曲部12よりも小さくなっている。
【0018】
図4に示すごとく、各導光経路部2における発光面24は、湾曲導光経路Aに直交する断面において、それぞれ略曲面形状(凸形状)に形成してある。また、各導光経路部2における反射面23は、湾曲導光経路Aに直交する断面において、それぞれ曲面形状(凸形状)に形成した部分の頂点部232を切り欠く形状に形成してある。また、各導光経路部2の発光面24の断面は、略円弧形状(図5参照)、略楕円状の円弧形状(図4参照)、放物線形状(図6参照)等に形成することができる。
また、導光体1を形成するイメージは、略円形状、略楕円形状等の導光経路部2を所定量重ねながら連結することである。
【0019】
図1、図2に示すごとく、導光体1において入射面22を形成した両側の端部には、平坦状の板面を有する導入部3が形成してある。図2に示すごとく、本例の導入部3は、発光方向が導光体1の板厚方向Tを向く発光ダイオード4からの光Xを入射面22に入射させるために、導光体1の板面に対して略直角に屈曲して形成してある。
導入部3は、導光経路部2の連結方向Wに位置する両側の傾斜側面31、32が、入射面22から曲面状(凸面状)に徐々に幅を拡大して複数の導光経路部2に繋がる形状を有している。また、本例の各入射面22には、それぞれ2つの発光ダイオード4が配置されるため、導入部3は、各発光ダイオード4に対して連結方向Wの外側傾斜側面31と内側傾斜側面32とが、入射面22から曲面状(凸面状)に徐々に幅を拡大する形状を有している。
【0020】
図7は、導入部3を拡大して示し、図8は、入射面22を拡大して示す。
図8に示すごとく、各入射面22は、発光ダイオード4から入射される光Xを導入部3の両側面31、32へ向けて反射させる多数のプリズム221を形成した形状を有している。この入射面22における多数のプリズム221は、導光体1の板厚方向Tに向けて形成した一対の傾斜面を、連結方向Wに複数並べて形成されている。各プリズム221における一対の傾斜面は、発光ダイオード4の連結方向Wの中心から連結方向Wの外側に向かうに連れて形成高さが高くなるよう(溝の深さが深くなるよう)傾斜角度を変化させて形成されている。なお、連結方向Wの中心側を矢印W1で示す。
【0021】
図7に示すごとく、本例の導光体1においては、発光ダイオード4から入射面22に入射した光Xは、複数のプリズム221によって、導入部3の外側傾斜側面31及び内側傾斜側面32の各傾斜側面方向へ屈折され、外側傾斜側面31及び内側傾斜側面32の傾斜部分における反射を利用して、発光ダイオード4の前方に対する連結方向Wの両側付近に位置する導光経路部2へ導かれる光Xと、発光ダイオード4の前方に入射して発光ダイオード4の前方に位置する導光経路部2へ導かれる光Xとに分散される。これにより、各導光経路部2へ略均等に発光ダイオード4から発した光Xを導くことができる。
【0022】
このとき、図11に示すごとく、光Xは、縮小部21を介して複数連結された各導光経路部2の発光面24及び反射面23に形成された側面20(図4参照)によって反射され、各導光経路部2内を独立して進行することができる。そして、光Xは、各導光経路部2の湾曲導光経路Aを通過する際に、反射面23における多数のプリズム231によって適宜反射され、発光面24から発光させることができる。これにより、光Xが導光体1の側面11から漏れてしまう(出射されてしまう)ことを効果的に抑制することができる。
また、本例の導光体1は、1つの成形体から形成することができ、部品点数を増加させてしまうこともない。ただし、場合によっては、複数の導光体1を組み合わせて使用することも可能である。
【0023】
それ故、本例の導光体1によれば、湾曲した形状の発光面24から発光させる際に、光Xの漏れを効果的に抑制し、発光面24の略全体において略均一に発光させることができる。
【0024】
(性能の確認)
上述した複数の導光経路部2を備えた導光体1(発明品)と、導光経路部2を備えていない従来の導光体9(比較品)とについて、光Xの導光状態を確認した。具体的には、スネルの法則によって光Xの反射角又は屈折角が決定され、光Xが各導光経路部2の側面20又は導光体1の側面11に当たって、反射されるか出射されてしまうかの検討を行った。
図9には、複数の導光経路部2を形成せず、かつ入射面22を形成した端部に光Xの導入部3を形成していない導光体9(比較品1)を示し、図10には、複数の導光経路部2を形成していないが、入射面922を形成した端部に光Xの導入部93を形成した導光体9(比較品2)を示し、図11には、複数の導光経路部2を形成し、かつ入射面22を形成した端部に光Xの導入部3を形成した導光体1(発明品)を示す。
【0025】
図9、図10において、比較品1、2については、導光体9の側面91に当たった光Xの多くが、反射されず、外部に出射されてしまうことがわかる。これに対し、図11において、発明品については、各導光経路部2に入射した光Xは、各導光経路部2の側面20によって、湾曲導光経路Aに沿うように反射を繰り返して、各導光経路部2内をそれぞれ独立して進行することがわかる。このことより、発明品(上記実施例1に示した導光体1)によれば、導光体1の側面11からの光Xの漏れを効果的に抑制し、発光面24の略全体において略均一に発光させることができることがわかる。
【0026】
(シミュレーション)
本シミュレーションにおいては、複数の導光経路部2を備えていない従来の導光体9(比較品2)と、複数の導光経路部2を形成した上記実施例1の導光体1(発明品)とについて、光Xの発光状態を確認した。
図12、図13は、各導光体9、1の発光面924、24における発光状態を示す図であり、図12は、比較品2についての結果を示し、図13は、発明品についての結果を示す。両図からわかるように、比較品2については、発光面924における発光状態に局所的な偏りがあるのに対し、発明品については、発光面24における発光状態が全体において略均一であることがわかる。
【0027】
また、図14には、導光体1(発明品)の発光面24にメータの文字板5を配置し、導光体1を発光させた状態を示す。同図より、導光体1によれば、数字、目盛を形成した部分から略均一に発光していることがわかる。
【0028】
(実施例2)
本例は、導光体1における各導光経路部2の形状の種々のバリエーションを示す例である。
各導光経路部2は、例えば、図15に示すごとく、断面略円形状、断面略楕円形状、断面放物線形状等に形成し、反射面23を形成するプリズム231を、これらの曲面の頂点部232から直接形成することができる。
また、各導光経路部2の発光面24は、例えば、図16に示すごとく、仮想曲線Sに倣って配置した複数の直線を結ぶ多角形状に形成することもできる。また、各導光経路部2の反射面23は、縮小部21に相当する部位にV状溝233を設けて形成することができる。また、各導光経路部2の発光面24は、図17に示すごとく、一対の傾斜面241によって形成することもできる。
【0029】
また、例えば、図18に示すごとく、各導光経路部2の発光面24を、断面略円形状、断面略楕円形状、断面放物線形状等に形成し、各導光経路部2の反射面23を平坦状に形成することもできる。
さらに、導光体1は、例えば、図19に示すごとく、各導光経路部2を断面略四角形状に形成して連結することも可能である。ただし、この場合は、各導光経路部2の発光面24の断面を曲面状等に形成した場合に比べて、性能が劣ると考えられる。
本例においても、導光体1の他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0030】
1 導光体
11 側面
2 導光経路部
20 側面
21 縮小部
22 入射面
23 反射面
24 発光面
3 導入部
31 外側傾斜側面
32 内側傾斜側面
4 発光ダイオード
A 湾曲導光経路
T 板厚方向
W 連結方向
X 光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明材料を板形状に形成してなる導光体であって、
上記板形状の端面に入射面を有し、上記板形状の板面に、上記入射面から入射した光を反射させる反射面と該反射面によって反射させた光を出射させる発光面とを有しており、
導光経路を形成する導光経路部を、上記板形状における厚みが縮小する縮小部を介して一体成形により複数連結してなり、
該複数連結した導光経路部の全体が上記板面内において湾曲した湾曲導光経路を形成していることを特徴とする導光体。
【請求項2】
請求項1において、上記各導光経路部における上記発光面は、上記湾曲導光経路に直交する断面において、それぞれ曲面形状、又は仮想曲線に倣って配置した複数の直線を結ぶ形状を有していることを特徴とする導光体。
【請求項3】
請求項1又は2において、上記導光体は、その板面の一方側に上記発光面を有すると共に、その板面の他方側にプリズム、ディンプル、シボ等から形成した上記反射面を有しており、
上記縮小部は、上記発光面と上記反射面との互いに対向する位置が窪んで形成されていることを特徴とする導光体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項において、上記導光経路部の連結方向の幅をp、上記導光経路部の厚みをt、上記縮小部の厚みをaとしたとき、a<t/2及び0.5t<p<2tの関係を有していることを特徴とする導光体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項において、上記導光体において上記入射面を形成した側の端部には、平坦状の板面を有する導入部が形成してあり、
該導入部は、上記導光経路部の連結方向に位置する両側の傾斜側面が、上記入射面から徐々に幅を拡大して上記複数の導光経路部に繋がる形状を有しており、
上記入射面は、光源から発せられた光を上記導入部の両側の傾斜側面の方向及び直進方向へ向けて入射させるプリズム形状を有しており、
上記入射面及び上記導入部によって、上記複数の導光経路部へ略均等に光を導くよう構成したことを特徴とする導光体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−27929(P2011−27929A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172453(P2009−172453)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(393032125)油化電子株式会社 (36)
【Fターム(参考)】