説明

導電性ペースト組成物、導電性セパレータ及び導電性セパレータの製造方法

【課題】要求される良好な導電率を有し、腐食不良の発生を防止し、導電性に優れ、特に燃料電池用セパレータの表面被覆に好適する導電性ペースト組成物及び導電性ペースト組成物を被覆した導電性セパレータを提供する。
【解決手段】重量平均分子量が500〜10000の直鎖状分子骨格を有する樹脂成分を含む熱硬化性樹脂100重量部に対して、炭素質物質を15〜40重量部含む導電性ペースト組成物を使用する。その結果、導電性に優れ、腐食不良を防止でき、特に燃料電池用セパレータの表面被覆に好適に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ペースト組成物、導電性セパレータ及び導電性セパレータの製造方法に係り、特に導電性に優れ、燃料電池用セパレータの表面被覆に好適する導電性ペースト組成物、これを用いた導電性セパレータ及び導電性セパレータの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池として、図1に示すように、イオン交換膜1と、このイオン交換膜1を燃料極2及び空気極3とで挟んだ単位電池4を、水素ガス流路及び酸素ガス流路となる平行する複数の凹溝5,6を形成したセパレータ7を介して、複数直列に接続してなるものが知られている(矢印は、ガスの流通方向を示す。)。このような燃料電池におけるセパレータ7は、水素や酸素(空気)を供給する通路の役目を果たすと共に、上記のように単位燃料電池の間を電気的に接続する集電体として機能させるため、高い電導率(すなわち低い貫通(体積)抵抗率)を有することが要求されている。
このようなセパレータとしては、バインダ樹脂と導電性粒子からなる混合組成物を所定の形状に成形加工したものや所定の形状に形成した金属基体の表面に金の薄膜を形成して不動態化(防錆処理)したものが知られている(例えば、特許文献1及び2。)。
【0003】
しかしながら、前者のセパレータは、製造コストが高く、良好な低い貫通(体積)抵抗率を得ることが困難である。また、後者のセパレータは、セパレータ表面の微細な損傷、構成成分のゆらぎ等によって引き起こされる腐食不良の防止ができず、さらに、セパレータの表面処理に使用される金属が高価であるために製造コストが高くなるという問題点がある。
【0004】
このような問題点を解決するために、金属セパレータの表面にカーボン系導電性ペースト(例えば、特許文献3、4及び5。)で被膜する方法が提案されている(例えば、特許文献6(段落[0007])。)。
【特許文献1】特開2000−40517号公報
【特許文献2】特開2000−311695号公報
【特許文献3】特開平9−31402号公報
【特許文献4】特表2004-533702号公報
【特許文献5】特開2001−19891号公報
【特許文献6】特開2002−260680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような導電性ペーストを用いたセパレータでは、導電性ペーストの貫通抵抗率が金の薄膜の場合に比べて高くなり、燃料電池の効率が低下するという問題がある。さらに、金属の表面に導電性ペースト被膜を形成する過程において、ピンホールが生じるという難点もある。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべくなされたもので、要求される良好な低い貫通抵抗率を実現するとともに、ピンホールの発生を防止した、導電性ペースト組成物、導電性セパレータ及び導電性セパレータの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の導電性ペースト組成物は、重量平均分子量が500〜10000の熱硬化性樹脂100重量部に対して、炭素質物質を15〜40重量部含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に用いる炭素質物質としては、例えば天然グラファイト、人造グラファイト、ケッチェンブラックを例とする又はそれらを含むカーボンブラック、活性炭、カーボン繊維(カーボンファイバー)、コークス、有機前駆体を不活性雰囲気中で熱処理して合成した炭素、カーボンナノ材料(ナノカーボン球状体、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーが挙げられる。炭素質物質の他に炭素質物質以外の導電性物質も必要に応じて配合することが可能である。
炭素質物質のうち、特に、ケッチェンブラック及びグラファイトが好ましく、ケッチェンブラックが最も好ましい。
【0009】
また、これらの炭素質物質、特にカーボンブラックについては、JIS−K6217−4に基いて測定されるDBP(フタル酸ジブチル)吸油量が100〜1000(ml/100g)であるものが好ましく、250〜800(ml/100g)であるものがさらに好ましく、300〜600(ml/100g)であるものが一層好ましく、400〜600(ml/100g)であるものが最も好ましい。
【0010】
これらの炭素質物質のうち、粒子状のものについては、粒子径の範囲が10nm〜100μmであるものが好ましく、15nm〜70μmのものがより好ましく、20nm〜50μmのものが最も好ましい。これらの平均粒子径はJIS−Z8823−2に従って測定される。なお、繊維状のものでは、長さの範囲が1μm〜100μmのものが望ましく、1μm〜30μmの範囲にあるものがより望ましい。また、長さと直径の比は1:1〜1000:1であることが好ましく、10:1〜1000:1であることがさらに好ましい。
【0011】
炭素質物質の配合量は、熱硬化性樹脂100重量部を基準にして、5〜60重量部が好ましく、10〜50重量部がさらに好ましく、15〜40重量部が一層好ましく、20〜30重量部が最も好ましい。
【0012】
これらの炭素質物質の他に配合可能な導電性物質としては、金、白金、銀、銅、ニッケル、チタン、錫、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、鉄などの金属粉末、又は導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛、導電性酸化アルミニウム、導電性酸化マグネシウムなどの導電性酸化物、或いはその他の導電性を有する金属化合物が挙げられる。
これらの金属粉末、導電性酸化物又は導電性金属化合物を使用する場合の配合量は、それぞれ、炭素質物質の100重量部を基準にして、20〜100重量部であることが好ましく、50〜90重量部であることがさらに好ましく、60〜80重量部であることが最も好ましい。
【0013】
本発明に用いられる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、シアナミド樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、アリル系不飽和ポリエステル樹脂、マレイン酸系アリル系不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、グアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂などが挙げられる。
これらのうち、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂が好ましい。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
これらの熱硬化性樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】
本発明の熱硬化性樹脂が網状分子骨格を有する熱硬化性樹脂を含む場合は、熱硬化性樹脂の全体のうち、70重量%以下とすることが好ましく、60重量%以下とすることがより好ましい。
【0015】
これらの熱硬化性樹脂の重量平均分子量は、JIS−K0124に基づいて測定される重量平均分子量(Mw)は、500〜10000であり、特に500〜8000、より好ましくは500〜4000である。
熱硬化性樹脂の重量平均分子量が10000を越えると貫通抵抗率が高くなり、500未満であると熱硬化時に樹脂とカーボンが分離しやすくなるのでいずれも好ましくない。 また、導電性ペースト組成物の粘度は、1〜100Pa・sであることが好ましく、5〜50Pa・sであることがさらに好ましく、10〜40Pa・sであることが最も好ましい。なお、これらの熱硬化性樹脂の粘度はJIS−C21038に従って測定される。
【0016】
使用される熱硬化性樹脂が室温で液状の場合はそのまま使用することができる。しかしながら、使用される熱硬化性樹脂が室温で固体の場合には、これらの樹脂を溶剤で予め液状にして使用してもよい。溶媒はペーストの粘度調節に使用され、製膜状態の制御に関係する。
また、これらの樹脂を溶剤で予め液状にして使用する場合には、溶剤は、これらの樹脂の硬化温度よりも低い沸点を持つ溶剤を使用することが好ましい。この場合、これらの樹脂の硬化温度よりも低い沸点を持つ溶剤であればいずれの種類の溶剤も使用することができる。
例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000)73重量%と溶剤27重量%の溶剤型の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
すなわち、本発明の導電性ペースト組成物は、好ましくは溶剤を含む導電性ペースト組成物である。
【0017】
本発明の導電性ペースト組成物を希釈する溶剤(希釈剤)としては、使用する熱硬化性樹脂と反応性を有する溶剤も、反応性を有しない溶剤も使用可能である。
【0018】
本発明に用いる反応性溶剤としては、反応性の官能基を通常1個以上、特には2個から6個を有する、液状の化合物である。官能基としては、OH基、CHO基、COOH基、CHOH基、CHCH基、CHOCH基、オレフィン等が例示される。
【0019】
反応性溶剤としては、例えば、エポキシ基を有する反応性希釈剤として、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、などが挙げられる。また、他の活性基を有する反応性希釈剤としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、などが挙げられる。
【0020】
また、反応性のない溶剤としては、ケトン類、例えばエチルメチルケトン、シクロヘキサノン、芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、グリコールエーテル類、例えばセロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ターピネオール、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレン、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン、脂肪族炭化水素類、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油系溶剤、例えば石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ、ハロゲン化炭素、例えば四塩化炭素、ハロゲン化炭化水素、等の有機溶剤を挙げることができる。
【0021】
本発明の溶剤の配合量は、使用される熱硬化性樹脂の種類、重量平均分子量、等を考慮して、室温での、熱硬化性樹脂の粘度が適切に調整されるように容易に決定することができる。以下の配合量に限定されるわけではないが、熱硬化性樹脂に予め加えられる溶剤の配合量としては、例えば、熱硬化性樹脂の100重量部に対して、1〜100重量部が好ましく、2〜50重量部がより好ましく、5〜30重量部が最も好ましい。
また、本発明の溶剤を添加した後の熱硬化性樹脂の粘度は、1〜100Pa・s程度であり、好ましくは10〜50Pa・sである。
【0022】
なお、必要に応じて、熱硬化性樹脂とともに熱可塑性樹脂を用いることも可能である。このような熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等を挙げることができる。
【0023】
本発明で使用される熱硬化性樹脂に対する硬化剤としては、通常の硬化剤を使用することができる。例えば、イミダゾール誘導体(例えば、2MZ、2E4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、CllZ−CN、2PZ−CN、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−CNS、2PZ−CNS、2MZ−AZINE、2E4MZ−AZINE、C11Z−AZINE、2MA−OK、2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ(以上、いずれも四国化成工業株式会社製 商品名))、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類、これらの有機酸塩及び/又はエポキシアダクト、三フッ化ホウ素のアミン錯体、エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、へキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等の第三級アミン類、ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類、トリ−n一ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、へキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類、第四級アンモニウム塩類、光カチオン重合触媒、モル反応生成物や、有機ポリイソシアネートの公知の硬化剤類あるいは硬化促進剤類を単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0024】
これらの硬化剤のうち、例えば、エポキシ樹脂及び/又はフェノール樹脂の硬化系において用いられる一般的なイミダゾール系硬化剤を用いることが好ましい。好ましいイミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2´−ウンデシルイミダゾリル−(1´)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2、4−ジアミノ−6−[2´−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1´)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2´−イミダゾリル−(1´)]−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
硬化剤の配合量としては、熱硬化性樹脂100重量部を基準にして、0.1〜10重量部が好ましい。
【0025】
なお、本発明における貫通抵抗率とは、当業者に周知の、通常の意味における体積抵抗率を意味するものである。使用分野により体積抵抗の調節は可能である。
【0026】
以下に、本発明の導電性ペースト組成物の製造方法について説明する。
例えば、万能混合機中に、まずエポキシ樹脂やフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂を必要に応じて所定量の溶剤とともに投入し、良く混合し、混合しながらカーボン粉末を徐々に加え、良く強制混合して得られたペースト状組成物を3本ロールに投入し、せん断力を加えながら長時間、混練する。エポキシ樹脂の硬化剤、例えば、イミダゾール系の硬化剤は、混練の最終段階で加えることが望ましい。
混練中、粘度を調節するため溶剤を入れることも可能である。
せん断力を加えながら混合する方法としては、ボールミルによる方法、プレートコーンによる方法、臼杵方式による方法、等を使用することができる。せん断力を加えれば加える程、生成した導電性ペースト組成物の電気伝導性、また機械強度などが改善される。
【0027】
次に、導電性ペースト組成物を塗布した燃料電池用導電性セパレータの製造方法について説明する。まず、例えばガス流路を形成したステンレス板の表面を、研磨剤で粗面化し、その表面上(前処理されている場合には前処理された表面上)に本発明の導電性ペースト組成物を塗布し、加熱硬化させる。その後さらに後熱処理を行うことにより、導電性ペースト組成物で被覆された、燃料電池用セパレータを製造することができる。
さらに、この時に基板表面をカップリング剤で加工してから本発明の導電性ペースト組成物で被覆することにより燃料電池用セパレータを製造できる。
また、加熱硬化の条件は、硬化温度は、120〜180℃である。また、加熱硬化の時間は、1〜10時間である。
なお、加熱硬化は、1段階の加熱硬化の条件を使用するだけではなく、複数の段階の加熱硬化の条件を使用してもよい。
導電性ペースト組成物の被膜の厚さは、10〜1000μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。
【0028】
本発明の導電性ペースト組成物で被覆される燃料電池用セパレータは、金属製であっても、他の材料製、例えば樹脂と炭素質物質とからなる材料製であってもよい。金属製セパレータが最も好ましい。
なお、本発明においては、燃料電池は、例えば家庭用燃料電池、モバイル用燃料電池、自動車用燃料電池等の全ての燃料電池を含むものである。
【0029】
本発明の導電性ペースト組成物は、導電性が要求される用途について良好に使用することができる。例えば、高信頼性の燃料電池用導電性セパレータの他に、燃料電池用カーボン電極にも使用することができる。本発明の導電性ペースト組成物は、燃料電池用セパレータの被覆用に用いることが好ましい。
【0030】
さらに、ガラス板の表面に所定の厚さのスキージを用いて本発明の導電性ペースト組成物を塗布し、加熱硬化させ、その後さらに後熱処理を行うことにより、導電性樹脂で被覆されたガラス基板を製造することが可能である。
【0031】
また、ガラス繊維基板の表面に本発明の導電性ペースト組成物を使って回路を描き、加熱硬化させ、その後さらに後熱処理を行って、基板上に電気回路を形成することも可能である。さらに、本発明の導電性ペースト組成物は、導電性シール、静電防止用ペースト等、導電性から、半導電性までの幅広い用途の導電性ペースト組成物として使用することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の導電性ペースト組成物は、導電性に優れ、かつ腐食不良を防止でき、特に燃料電池用セパレータの表面被覆用として好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に、実施例を用いて本発明の内容を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、部数は全て重量部である。
【実施例】
【0034】
以下の組成物を配合し、万能混合機で良く混練し、さらに3本ロールミルで1時間混練した後、溶剤を加えて、ペースト組成物の粘度を調製してカーボン系導電性ペースト組成物を生成した。これら組成物のうちの熱硬化性樹脂は、予め溶剤に溶解させて液状にしたものを使用した。なお、熱硬化性樹脂以外の組成物の重量部は、熱硬化性樹脂(2種類以上の熱硬化性樹脂の使用する場合にはこれらの熱硬化性樹脂の合計)の100重量部を基準にした重量部である。
【0035】
(実施例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量5000): 100重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1010)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 25重量部
ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、
商品名:ケッチェンブラックEC)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・sに調製
【0036】
(実施例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 100重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
ケッチェンブラック(DBP吸油量495ml/100g): 20重量部
ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC600JD)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度50Pa・sに調製
【0037】
(実施例3)
フェノール樹脂(重量平均分子量2000): 55重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 45重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
黒鉛:(SEC株式会社製、商品名:SGP−50) 25重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 40重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度40Pa・sに調製
【0038】
(実施例4)
フェノール樹脂(重量平均分子量2000): 50重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート4004P)
黒鉛:(SEC株式会社製、商品名:SGP−25) 25重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 40重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度40Pa・sに調製
【0039】
(実施例5)
フェノール樹脂(重量平均分子量1000): 20重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 80重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート4004P)
カーボンナノチューブ:(昭和電工株式会社製、商品名:VGCF) 30重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 0.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度50Pa・sに調製
【0040】
(実施例6)
フェノール樹脂(重量平均分子量3000): 60重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 40重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
ケッチェンブラック(DBP吸油量495ml/100g): 10重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
カーボンECP600JD)
カーボンブラック(DBP吸油量100ml/100g): 20重量部
三菱化学株式会社製、商品名:MA100)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度50Pa・sに調製
【0041】
(実施例7)
フェノール樹脂(重量平均分子量3000): 60重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 40重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 10重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
カーボンECD)
カーボンブラック(DBP吸油量170ml/100g): 20重量部
三菱化学株式会社製、商品名:MA100)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度50Pa・sに調製
【0042】
(実施例8)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3700): 100重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
黒鉛:(SEC株式会社製、商品名:SGP−3) 25重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 40重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.2重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0043】
(実施例9)
フェノール樹脂(重量平均分子量1500): 50重量部
(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3700) 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
ケッチェンブラック(DBP吸油量495ml/100g): 22重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC600JD)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0044】
(実施例10)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3700): 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量2000): 50重量部
(東都化成株式会社製、商品名:YDF−2004)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 23重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0045】
(実施例11)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3700): 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート4004P)
黒鉛:(日本黒鉛株式会社製、商品名:SP−20) 25重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 40重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0046】
(実施例12)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3700): 80重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1009)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 20重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート4004P)
黒鉛:(SEC株式会社製、商品名:SGP−100) 25重量部
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 40重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0047】
(実施例13)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 100重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 20重量部
ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0048】
(比較例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 99重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
アクリル系樹脂(重量平均分子量50000): 1重量部
(三菱レイヨン株式会社製、商品名:MB−2925)
ケッチェンブラック(DBP吸油量495ml/100g): 25重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC600JD)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0049】
(比較例2)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 50重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート4004P)
フェノール樹脂(重量平均分子量12000): 50重量部
(昭和高分子株式会社製、商品名:BRM−470)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 25重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、
商品名、ケッチェンブラックEC)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0050】
(比較例3)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量3000): 90重量部
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート1007)
アクリル系樹脂(重量平均分子量150000): 10重量部
(根上工業株式会社製、商品名:ハイパールM−0603)
ケッチェンブラック(DBP吸油量495ml/100g): 25重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC600JD)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0051】
(比較例4)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(重量平均分子量12000): 100重量部
(東都化成株式会社製、商品名:YD−020H)
ケッチェンブラック(DBP吸油量365ml/100g): 20重量部
(ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:
ケッチェンブラックEC)
溶剤:ターピネオール(ヤスハラケミカル株式会社製) 80重量部
イミダゾール系硬化剤:(四国化成株式会社製、商品名: 1.5重量部
キュアゾール2E4MZ−CN)
さらに、
溶剤:ターピネオール(同上) 粘度30Pa・s(1rpm)に調製
【0052】
各実施例および比較例の導電性ペースト組成物の原料配合表を表1−a及び1−bにまとめた。
【0053】
【表1−a】

【0054】
【表1−b】

【0055】
(実験例)
ガラスプレート板上に幅1cm、長さ7cmになるようにテフロン(登録商標)テープを貼り、上記の導電性ペースト組成物をガラスプレート上に塗布し、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時間の熱硬化処理を施して導電性被膜を形成した。
【0056】
各実施例および比較例の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られた導電性被膜の性能評価結果を表2にまとめた。
【0057】
【表2】

:JIS−K7194に準じて、ロレスタGP(ダイアインスツルメンツ株式会社製)を用いて、貫通抵抗率(Ω・cm)を測定した。
:JIS−K5600に従って、鉛筆法により、鉛筆硬度、膜強度を測定した。
:JIS−K5600に従って、膜密着性を100枚当たりの剥離数として測定した。
:JIS−K8001に準じて、耐酸性を濃塩酸により測定した。
:乾燥器中に放置したサンプルが、JIS−K5600に従う膜密着性において剥離数0枚(0/100)を維持できる温度を測定した。
【0058】
表2の結果より理解できるように、重量平均分子量が10000以下の熱硬化性樹脂を配合した導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜は、膜強度、耐酸性、耐熱性等が良好であり、かつ、貫通抵抗率(体積抵抗率)が低い、良好な導電性を有する被膜であることがわかった。
【0059】
本発明の一態様である実施例1及び実施例2の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜の電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)写真をそれぞれ図2及び図3に示す。また、比較例1の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜の顕微鏡写真を図4に示す。なお、写真の倍率は図2から図4のすべてにおいて3000倍である。撮影に使用した電子顕微鏡は、加速電圧が15KVであるABT−60型の電子顕微鏡(SEM)である。なお、写真の下端に示すスケールは、粒子の大きさを示す指標として表示したものである。
図2及び図3から理解されるように本発明の実施例1及び実施例2の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜は、炭素質物質が接続されて導電性を生じることがわかる。一方、図4から理解されるように、比較例1の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜は、炭素質物質が接続されておらず導電性を生じていないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】燃料電池における単位電池の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜の電子顕微鏡真による表面図である。
【図3】本発明の実施例2の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜の電子顕微鏡写真による表面図である。
【図4】本発明の比較例1の導電性ペースト組成物を加熱硬化して得られる導電性被膜の電子顕微鏡写真による表面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 イオン交換膜
2 燃料極
3 空気極
4 単位電池
5 凹溝
6 凹溝
7 セパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量平均分子量が500〜10000の熱硬化性樹脂100重量部に対して、炭素質物質を15〜40重量部含むことを特徴とする導電性ペースト組成物。
【請求項2】
前記炭素質物質が、ケッチェンブラック、カーボンナノ材料、黒鉛、グラファイト及びカーボン繊維からなる群から選択される1種以上からなることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト組成物。
【請求項3】
前記炭素質物質が、粒子径の範囲が20nm〜50μmの粉体であることを特徴とする請求項2に記載の導電性ペースト組成物。
【請求項4】
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂及び/又はフェノール系樹脂から成ることを特徴とする請求項1乃至3項のいずれか1項記載の導電性ペースト組成物。
【請求項5】
前記エポキシ系樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の導電性ペースト組成物。
【請求項6】
前記ケッチェンブラックが、DBP吸油量が250ml/100g以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物。
【請求項7】
所定の形状に形成された金属製セパレータ基材と、
前記金属製セパレータ基材の表面上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物が塗布され、加熱硬化して形成された導電性被膜と
からなることを特徴とする燃料電池用導電性セパレータ。
【請求項8】
前記金属製セパレータ基材の表面には、複数の並列に構成された凹溝からなるガス流路が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池用導電性セパレータ。
【請求項9】
所定の形状に形成された金属製セパレータ基材の表面を粗面加工する工程と、前記粗面加工した表面に請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペースト組成物を塗布し、加熱硬化して導電性被膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする燃料電池用導電性セパレータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−42286(P2007−42286A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−218018(P2005−218018)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(390022415)京セラケミカル株式会社 (424)
【Fターム(参考)】