説明

小型低損失アレイ導波路格子に結合された低減駆動電圧を有する非対称マッハ・ツェンダー干渉計

【課題】非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を提供する。
【解決手段】非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)は、低いリプルを有するより広範な通過帯域を提供するために、小型低損失アレイ導波路格子(AWG)に結合された低減駆動電圧を有する。集積デバイスは、製造歩留まりを向上させるための小型で積重ね可能な設計を有する。デバイスの入力と出力は、シリコン・チップの反対側に整列して配置され、MZIは、AWGと逆の湾曲を有する。この整列を達成するために、MZIの導波路アームは、光信号が混合されAWGに結合される前に、アーム間で結合せずに交差される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、リプルの少ないより広い通過帯域を可能にする非対称入力マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を有する集積アレイ導波路格子(AWG)マルチプレクサ/デマルチプレクサ、具体的には、より効率的な製造のための小型の設計を有する集積MZI−AWGに関する。
【背景技術】
【0002】
光ネットワークにおいて伝送容量を増大させることは、通過帯域内においてより広い通過帯域およびより低いリプルを有するAWG(導波路格子ルータWGRとも呼ばれる)などのデマルチプレクサを必要とするが、具体的にはその理由は、光ネットワークを経て伝播したより高いビットレートの信号は、伝送されるより広いスペクトルを有するからである。さらに、再構成可能光学アド・ドロップ・モジュール(ROADM)を使用する光ネットワークは、デマルチプレクサおよびマルチプレクサの縦続接続を通過する光信号を有する。したがって、各ステージにおける損失は、最小限に抑えられなければならない。
【0003】
通過帯域が可能な限り広くかつ平坦な形状を有するAWG「フラットトップ」設計が、伝送特性を拡張するように通過帯域を広くするためにこれまでに提案されてきた。フラップトップAWGの一例は、放物線円錐設計に基づき、これにより、ある程度のペナルティの損失を代償として、0.5dB通過帯域をチャネル間隔の約50%に増大させることが可能になる。
【0004】
他の設計が、AT&T Corp.の名称のCorrado Dragoneによる米国特許第5488680号においてなど、ペナルティの損失を低減して通過帯域の特性を向上させるために提案されてきた。図1に示されるように、この従来技術の設計10は、少なくとも1つの入力ポートおよびP個の出力ポート、ここでP>2で格子14に結合される、を有する第1周波数経路指定要素12を含む。この手法は、放物線ホーン設計と比較して、挿入損失が著しく低減された広い通過帯域を与える。一構成において、Dragoneは、AWG14の入力に結合されたマッハ・ツェンダー構造12を開示している。MZI 12は、異なる長さ18、18’の2つの導波路アームにおいて光電力を等しく分割する入力Y分岐結合器16、およびAWG14のスラブ・インタフェース22における3dB結合器20からなる。開示されたMZI 12は、第2格子14と同様の湾曲を有し、これは、MZI 12のより短い導波路18が格子のより短いアームと同じ側面上にあることを意味する。この構造の1つの不便さは、小型に層状とすることができないことであり、これにより、1つのウエハ上に印刷することができるデバイスの総数が低減される。
【0005】
同様の集積構造が、Lucent Technologies Inc.の名称でC.R.Doerrによって米国特許第6728446号において開示されている。Doerrは、MZI−AWGを層状にし、かつ導波路の数を最大にすることを可能にする図2に見られる代替設計30を示す。このレイアウトでは、MZI 32は、1つのY分岐結合器34、各アーム36、36’のエネルギーを他のアームに伝達する完全180度結合器38に結合される異なる遅延の2つの導波路アーム36、36’、および最後にAWG42のスラブ・インタフェース44における3dB結合器40からなる。この設計において追加された180度結合器38により、Doerrは、MZI 32の湾曲を「反転し」、レイアウト全体をより小型で積重ね可能にしている。しかし、一方のアームから他方のアームに100%の光を広い波長スペクトルにわたって伝達する完璧な180度結合器を実現する製造上の課題は甚大である。プロセスの変化、結合器の波長、および偏光感度はすべて、偏光依存損失(PDL)、色分散(CD)、および偏光モード分散(PMD)の形態において、通過帯域全体の形状の性能の低下をもたらすことがある。
【0006】
従来技術の制約を克服する広いフラットトップ通過帯域を有する積重ね可能AWGが、依然として高度に望ましい。
【特許文献1】米国特許第5488680号
【特許文献2】米国特許第6728446号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、実質的にフラットトップを持つより広い通過帯域を与え、小型で積重ね可能な設計を有する、集積MZI−AWGを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、低減された駆動電圧を有する入力MZIを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、結合器がAWGに入力される前に長いアームがより短いアームと物理的に交差する非対称入力MZIを創出することにより、方向性結合器の製造および性能の欠点を有さずに、低損失で積重ね可能な設計において、通過帯域を広くする効果を達成することができることを見出したものである。
【0010】
したがって、本発明の一態様は、アレイ導波路格子(AWG)に光学的に結合された非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を備える光マルチプレクサ/デマルチプレクサを提供するものであり、
前記MZIが1対の導波路アームを含み、前記1対の導波路アームが前記対間に光路長差を有し、前記対間に光学的結合を実質的に有さずに互いに交差し、かつ共に第1湾曲を規定するように配置され、
前記AWGが、複数波長の光信号を事前に規定されたチャネル間隔を間に有する光チャネルに空間的に分離するように適合され、前記AWGが、前記第1湾曲とは逆向きの第2湾曲を規定し、
前記MZIが、前記AWGの前記チャネル間隔に実質的に等しい自由スペクトル領域(FSR)を有する。
【0011】
特に、本発明は、入力ポートに導入された光を前記1対の導波路アーム間で実質的に等しく分割し、かつ前記AWGに結合するための出力方向性結合器で前記光を光学的に結合する入力方向性結合器を備え、前記1対の導波路アーム間の経路長差が、cを光速、nを実効屈折率、dnuを前記AWGの前記チャネル間隔として、ほぼc/n/dnuであるMZIを提供する。
【0012】
本発明の実施形態では、前記入力方向性結合器が、第1入力ポートおよび第2入力ポートを含み、前記第1入力ポートが、前記第2入力ポートとは位相差を有し、それが前記AWGの前記チャネル間隔の半分に等しい。
【0013】
他の実施形態では、本発明は、前記1対の導波路アームに関連付けられた光位相シフタを含む。
【0014】
本発明の代替実施形態では、光マルチプレクサ/デマルチプレクサが、アレイ導波路格子(AWG)に光学的に結合された非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を備え、
前記MZIが1対の導波路アームを含み、前記1対の導波路アームが前記対間に光路長差を有し、前記対間に光学的結合を実質的に有さずに互いに交差し、かつ共に第1湾曲を規定するように配置され、
前記AWGが、複数波長の光信号を事前に規定されたチャネル間隔を間に有する光チャネルに空間的に分離するように適合され、前記AWGが、前記第1湾曲とは逆向きの第2湾曲を規定する。
【0015】
本発明は、前記MZIの光場(optical field)が、前記AWGの光場に実質的に同期される光マルチプレクサ/デマルチプレクサをさらに提供する。
【0016】
本発明の実施形態は、前記AWGの光場に前記MZIの光場の同期を同調させるために、前記MZIの前記1対の導波路アームに関連付けられた光位相シフタをさらに含む。
【0017】
本発明の他の特徴および利点が、添付の図面と組み合わせて取り入れられた以下の詳細な記述から明らかになるであろう。
【0018】
添付の図面にわたって、同じ主要点は同じ参照符号によって識別されることに留意されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図3は、本発明による集積MZI−AWGデバイス100を示す。MZI 102は、MZI 102の入力l06および106’とデバイスの出力130がシリコン・チップの反対側に実質的に整列し、かつMZIの導波路110、110’の湾曲がAWGの導波路アーム120の湾曲と逆向きであるように、AWG104に結合される。本発明によるMZI 102は、導波路アーム110、110’間に光を等しく分割する方向性結合器108の入力106および106’からの光を結合する。選択された位相遅延が、2つのアーム110、110’の経路長差によって創出される。より長い経路長の導波路110’が、AWG導波路アーム120のより長い経路長領域により近い位置において、スラブ自由空間領域118のスラブ・インタフェース116に結合され、一方、より短い経路の導波路110が、AWG導波路アーム120のより短い経路長領域により近い位置において、スラブ・インタフェース116に結合されることが重要である。MZI 102とAWG104の間で逆向きの湾曲を有してこれを達成するために、導波路110、110’は、112において交差する。これにより、180方向性結合器の複雑さを有さずに、位相遅延入力110’の位置はスラブ118の中に反転される。
【0020】
デバイス100は、集積平面シリコン導波路デバイスとして製造される。MZI 102は、出力がチャネル導波路110、110’である3dB方向性結合器108に結合された2つのチャネル導波路入力106および106’を有する。これらのチャネル導波路110、110’は、cを光速、nを実効屈折率、dnuをAWGのチャネル間隔として、c/n/dnuに近い経路長差を間に有する。光チャネル導波路交差112は、光の結合が、交差点112において2つの光チャネル導波路110、110’の間に実質的に生じないように設計される。チャネル導波路110、110’は、最終段の3dB方向性結合器114において結合され、AWG構造104のスラブ118に入力される。結果として得られるマッハ・ツェンダーは、AWGのチャネル間隔に等しい自由スペクトル範囲を有する。AWG 104は、導波路格子120に結合されたスラブ118を含み、スラブ118は、スラブ122に光学的に結合され、最終的には出力チャネル導波路130に結合される。AWGは、波長分割多重化(WDM)体制において複数の波長を備える光信号を波長帯域のチャネルに空間的に分離する。各チャネルは、中心周波数、および中心周波数間の周波数の差に等しいチャネル間隔を有する。
【0021】
マッハ・ツェンダーが低損失広帯域応答にどのように寄与するかを理解するために、スラブ118の入口平面116において何が起きるかを見ることができる。MZI−AWGの伝送は、MZI(この平面の左における)によって投影された場(field)とAWG(この平面の右から)によって投影された場とのたたみ込みに等しい。
【0022】
図5Aのグラフは、100GHz間隔デバイスのMZIから来る場を示す。周波数が変化する際、方向性結合器114の2つの導波路に到達する光は、異なる位相で干渉する。
【0023】
図5Bは、AWGから来る場を示す。周波数が変化する際、AWGは、出力導波路の像を併進させる。
【0024】
図6Aは、2つの先行図の重ね合わせを示す。中心周波数において(194THz)、アレイから来る像は、MZIから来る像と対称的に十分結合される。これは、2つの場がそれ自体と粗く重ね合わされる際、l93.8THzから194.02THzまで依然として十分に結合されている。図6Bは、広い通過帯域および良好なクロストークを有する結果的な伝送を示す。
【0025】
プロセスの変化のために、MZIは、AWGに適切に同調(tune)されない可能性がある。この場合、MZIの像は、たとえば図7Aに示されるように、AWGから来る像に適切に同期されない。図7Bにおいて見られる結果的な伝送は非対称になり、通過帯域およびクロストークは低下する。
【0026】
ヒータ111をMZI−アーム110/110’の上に配置することにより、AWGにMZIを同調させ、プロセスの変化を補正することが可能になる。一方または他方のヒータを加熱することによって、2つのアーム110と110’の間の位相差を補正するために、0からpiの位相シフトを生成することができる。電気光位相シフタなどの他の既知の位相シフタを代用することもできる。
【0027】
本発明では、MZIをAWGに同調させるために必要な熱の最大量を低減するために、2つの入力106および106’のどちらかを使用することができることが有利であることが判明した。MZIの2つの入力106および106’は、同様のスペクトルを有するが、チャネル間隔の半分だけシフトしている、すなわちpiの位相差を有する。したがって、MZIの一方の入力が小さい位相シフトp0を必要とする場合、他の入力は、この位相シフトにおいて完全に位相のずれたスペクトルを与えるが、pi−p0において適切に同調される。同調設定値に最も近い入力を選択することによって、MZIのアームを0からpi/2に同調することだけが必要であり、したがってMZIを同調するために必要な熱の最大量は減少する。
【0028】
図8Aおよび8Bは、導波路アーム110、110’を交差させずにMZIの湾曲が反転される場合、何が起きるかを示す。中心周波数(194THz)において、アレイから来る像は、MZIから来る像と対称的に結合される(図8A)。一方、2つの像は、中心から非常に迅速に分離する。図8Bは、不十分なクロストークを有する非常に狭い通過帯域である結果的な伝送を示す。
【0029】
図9は、20の回路を8インチのウエハの上に印刷することができるDragone設計のウエハ・レイアウトを示す。これは、57の回路を8インチのウエハの上に印刷することができ、歩留まりが100〜150%向上している本発明による設計を使用する密に層状にされたウエハ・レイアウトを示す図10と比較することができる。
【0030】
この集積MZI−AWGデバイス100は、180度方向性結合器を有さずに、Doerrによって開示された逆向きの湾曲と同様に、効率的なウエハ歩留まりに適切な小型の設計を有する。180度結合器は、デバイスに長さと波長の感度を追加する。さらに、Doerrは、結合器の不可避な不完全性を補正するために、熱光位相シフタなど、180度結合器と90度結合器の間の位相シフト補償を教示する。
【0031】
図11AおよびBは、180度方向性結合器に関連付けられた偏光モード分散(PMD)ペナルティを示す。180度結合器は、3dB方向性結合器の約2倍の長さである。グラフは、いくつかのチップの重ね合わせスペクトルを示す。Doerrデバイスの通過帯域の中心におけるPMDペナルティは、非常に高いPMDを表示するが、これは、交差導波路設計を使用することによって大きく低減され、その理由は、光はより小さい結合領域を通過しなければならず、したがってPMD全体、および任意のプロセスまたは応力変化に対するその感度を低減するからである。
【0032】
本発明において開示されたような交差チャネル導波路は、180度結合器と比較して、相対的に無色である。クロスオーバー112を通過した光のほとんどが通過する。小さい割合が、迷光としてクラッド内に放射され、またはクロストークとして他の導波路に誘導される。迷光は、結合器と同じ方向においてスラブの中に放射している際、性能に影響を与えることがあり、AWGアレイに再結合されることがある。挿入損失またはクロストーク低下を生成することがあるこれらの望ましくない効果を最小限に抑えるために、交差角度は大きくなければならない。好ましい実施形態では、導波路間の角度は30度である。図12は、90〜30度の交差角度θの減少について他の導波路において測定されたクロストークを示す。30度未満の角度は、ほとんどの応用例について一般に許容できないクロストークを提供する。図13のデータを見ると、挿入損失は、20〜90度の交差角度の関数として測定されている。
【0033】
本発明は、従来技術のコストがかかり複雑な教示に対して、通過帯域の性能を向上させる比較的簡単な解決法を提供する。
【0034】
本発明によるデバイスはデマルチプレックスの機能に関連して記述されたが、当技術分野では周知なように、このデバイスはマルチプレクサとして逆に動作することができる。逆のマルチプレックスの動作では、上記開示において入力として認められる要素は出力とされ、また出力として認められる要素は入力とされる。
【0035】
上述された本発明の実施形態は、単に例示を意図する。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来技術において開示された集積MZI−AWGデバイスの概略図である。
【図2】従来技術において開示された方向性結合器をさらに含む集積MZI−AWGデバイスの概略図である。
【図3】本発明による集積MZI−AWGの概略図である。
【図4】図3のデバイスのMZI部分の拡大部分図である。
【図5】図5Aは100GHz間隔デバイスについてMZIからの光場を示すグラフである。図5Bは同じ100GHzデバイスのAWGからの光場を示すグラフである。
【図6】図6Aは図5Aと図5Bを重ね合わせたグラフである。図6Bは図6Aから得られる伝送を示すグラフである。
【図7】図7AはAWGの画像場に不適切に同期されたMZIの場を示すグラフである。図7Bは図7Aから得られる伝送を示すグラフである。
【図8】図8AはMZIの湾曲が導波路アームと交差せずに反転される、MZI場およびAWG場を示すグラフである。図8Bは図8Aからから得られる伝送を示すグラフである。
【図9】図1の従来技術のウエハ・スケールのレイアウトを示す図である。
【図10】本発明によるデバイスのウエハ・スケールのレイアウトを示す図である。
【図11】図11Aは波長に対する偏光モード分散(PMD)を測定する180度結合器を含む、図2に示されるような複数デバイスについて重ね合わせスペクトルを示すグラフである。図11Bは波長に対するPMDを測定する交差導波路を使用して、図3に示されるような複数デバイスについて重ね合わされたスペクトルを示すグラフである。
【図12】ある範囲の導波路交差角度について測定されたクロストークの値を示すグラフである。
【図13】ある範囲の導波路交差角度について測定された挿入損失を示すグラフである。
【符号の説明】
【0037】
100 集積MZI−AWGデバイス
102 MZI
104 AWG
106 入力
106’ 入力
108 3dB方向性結合器
110 導波路アーム
110’ 導波路アーム
111 ヒータ
112 導波路交差
114 3dB方向性結合器
116 スラブ・インタフェース
118 スラブ自由空間領域
120 AWG導波路アーム
122 スラブ
130 出力チャネル導波路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ導波路格子(AWG)に光学的に結合された非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を備え、
前記MZIが1対の導波路アームを含み、前記1対の導波路アームが前記対間に光路長差を有し、前記対間に光学的結合を実質的に有さずに互いに交差し、かつ共に第1湾曲を規定するように配置され、
前記AWGが、複数波長の光信号を事前に規定されたチャネル間隔を間に有する光チャネルに空間的に分離するように適合され、前記AWGが、前記第1湾曲とは逆向きの第2湾曲を規定し、
前記MZIが、前記AWGの前記チャネル間隔に実質的に等しい自由スペクトル領域(FSR)を有する、光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項2】
前記MZIが、入力ポートに導入された光を前記1対の導波路アーム間で実質的に等しく分割し、かつ前記AWGに結合するための出力方向性結合器で前記光を光学的に結合する入力方向性結合器を備え、前記1対の導波路アーム間の経路長差が、cを光速、nを実効屈折率、dnuを前記AWGの前記チャネル間隔として、ほぼc/n/dnuである、請求項1に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項3】
前記入力方向性結合器が、第1入力ポートおよび第2入力ポートを含み、前記第1入力ポートが、前記第2入力ポートとは位相差を有し、それが前記AWGの前記チャネル間隔の半分に等しい、請求項2に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項4】
前記1対の導波路アームに関連付けられた光位相シフタをさらに含む、請求項3に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項5】
前記光位相シフタが、前記1対の導波路アームの少なくとも一方の上に配置されたヒータを備える、請求項4に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項6】
前記1対の導波路アームが、少なくとも30度の角度で互いに交差する、請求項2に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項7】
集積シリコン導波路デバイスを備える、請求項1に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項8】
前記MZIの少なくとも1つの入力ポートと前記AWGの複数の出力ポートが、シリコン・チップの反対側に配置される、請求項1に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項9】
アレイ導波路格子(AWG)に光学的に結合された非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を備え、
前記AWGが湾曲を有する導波路アレイを備え、前記導波路アレイが複数波長を備える光信号を波長帯域のチャネルに空間的に分離するために第1スラブ領域と第2スラブ領域の間に結合され、各チャネルが、中心周波数、および中心周波数間に周波数の差を含むチャネル間隔を有し、前記第2スラブ領域に光学的に結合された複数の出力チャネル導波路が、各チャネルの光を結合するために空間的に分離した位置に配置され、
前記非対称MZIが、1対の導波路アーム間で入力光信号を実質的に等しく分割するための第1結合器を備え、前記1対の導波路アームが前記対間に、cを光速、nを実効屈折率、およびdnuを前記AWGの前記チャネル間隔として、c/n/dnuにほぼ等しい光学経路長差を有し、前記導波路アームが、光信号を前記AWGに光学的に結合するための第2結合器に連結され、
前記MZIの自由空間領域(FSR)が、前記AWGの前記チャネル間隔に実質的に等しく、前記1対の導波路アームが、前記対間に光結合を実質的に有さずに物理的に交差し、前記1対の導波路アームの湾曲が、前記導波路アレイの前記湾曲と逆向きである、光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項10】
前記MZIの前記第1結合器および前記第2結合器が、入力方向性結合器および出力方向性結合器を備え、前記入力方向性結合器が、第1入力ポートおよび第2入力ポートを備え、前記第1入力ポートが、前記第2入力ポートとは位相差を有し、それが前記AWGの前記チャネル間隔の半分に等しい、請求項9に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項11】
前記1対の導波路アームに関連付けられた光位相シフタをさらに含む、請求項10に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項12】
前記光位相シフタが、前記1対の導波路アームの少なくとも一方の上に配置されたヒータを備える、請求項11に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項13】
アレイ導波路格子(AWG)に光学的に結合された非対称マッハ・ツェンダー干渉計(MZI)を備え、
前記MZIが1対の導波路アームを含み、前記1対の導波路アームが前記対間に光路長差を有し、前記対間に光学的結合を実質的に有さずに互いに交差し、かつ共に第1湾曲を規定するように配置され、
前記AWGが、複数波長の光信号を事前に規定されたチャネル間隔を間に有する光チャネルに空間的に分離するように適合され、前記AWGが、前記第1湾曲とは逆向きの第2湾曲を規定する、光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項14】
前記MZIの光場が、前記AWGの光場に実質的に同期される、請求項13に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。
【請求項15】
前記AWGの光場に前記MZIの光場の同期を同調させるために、前記MZIの前記1対の導波路アームに関連付けられた光位相シフタをさらに含む、請求項14に記載の光マルチプレクサ/デマルチプレクサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−310387(P2007−310387A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−131681(P2007−131681)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】