説明

層間塞ぎ部材

【課題】鋼板と耐火材とからなる層間塞ぎを、床部材と外壁部材との間に確実かつ容易に施工できる層間塞ぎ部材を提供すること。
【解決手段】層間塞ぎ部材10は、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間を塞ぐ。この層間塞ぎ部材10は、基部11と、この基部11に設けられて弾性変形可能な変形部12と、基部11または変形部12に支持されたロックウール13と、を備える。変形部12は、基部11が床スラブ20に取り付けられた状態では、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置して、カーテンウォール30に押圧されて変形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、層間塞ぎ部材に関する。詳しくは、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、床スラブとカーテンウォールとの間の層間を塞ぐ方法としては、以下の2つの方法が知られている。
第1の方法は、床コンクリートを打設するためのコンクリート止め型枠に、カーテンウォールに向かって延びるように鉄筋やアングル材などの支持部材を溶接しておき、床コンクリート打設後に、この支持部材上にロックウールなどの耐火材を詰める方法である。
第2の方法は、カーテンウォールにロックウールなどの耐火材を貼り付けておき、この耐火材をコンクリート止め型枠として用いて、床コンクリートを打設する方法である(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2008−293466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、平成20年5月9日に国土交通省よりカーテンウォールの構造方法についての技術的助言が発表された。
この技術的助言によると、層間ふさぎは「1.6mm以上の鋼板の上に厚さ50mm以上のモルタル、コンクリート又はロックウールで覆ったもの」と規定されている。よって、以上の従来の施工方法では、この基準を満たすことはできない。
【0004】
本発明は、鋼板と耐火材とからなる層間塞ぎを、床部材と外壁部材との間に確実かつ容易に施工できる層間塞ぎ部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)請求項1に記載の発明に係る層間塞ぎ部材は、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ部材であって、基部と、当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部と、前記基部または変形部に支持された耐火材と、を備え、前記変形部は、前記基部が前記床部材に取り付けられた状態では、前記隙間に位置して、前記床部材および前記外壁部材のうち少なくとも一方に押圧されて変形することを特徴とする。
【0006】
(2)請求項2に記載の発明に係る層間塞ぎ部材は、請求項1に記載の層間塞ぎ部材において、前記床部材は、鉄骨梁柱架構上にコンクリート止め型枠を取り付けて、このコンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設することにより形成され、前記基部は、矩形平板状であり、前記コンクリート止め型枠に固定され、前記変形部は、前記基部の一辺縁から延出する湾曲した矩形状であることを特徴とする。
【0007】
(3)請求項3に記載の発明に係る層間塞ぎ部材は、請求項1に記載の層間塞ぎ部材において、前記床部材は、鉄骨梁上にコンクリート止め型枠を取り付けて、このコンクリート止め型枠で囲まれた領域に床コンクリートを打設することにより形成され、前記基部は、矩形平板状であり、前記鉄骨梁に固定され、前記変形部は、前記基部の一辺縁から延出する湾曲した矩形状であることを特徴とする。
【0008】
(4)請求項4に記載の発明に係る層間塞ぎ方法は、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ方法であって、建物外周の鉄骨梁柱架構上にコンクリート止め型枠を取り付ける第1の手順と、基部および当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部を備える層間塞ぎ部材を前記コンクリート止め型枠の外側に配置し、前記基部を前記コンクリート止め型枠に固定する第2の手順と、外壁部材を取り付けて、当該外壁部材で前記層間塞ぎ部材の変形部を押圧して変形させる第3の手順と、前記コンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設して床部材を形成する第4の手順と、前記層間塞ぎ部材の基部と変形部との間に耐火材を詰め込む第5の手順と、を備えることを特徴とする。
なお、請求項4に記載の発明に係る層間塞ぎ方法では、第1の手順、第2の手順、第3の手順、第4の手順、第5の手順の順番で実行してもよいし、第1の手順、第2の手順、第4の手順、第3の手順、第5の手順の順番で実行してもよい。
【0009】
(5)請求項5に記載の発明に係る層間塞ぎ方法は、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ方法であって、建物外周の鉄骨梁柱架構上に、コンクリート止め型枠を取り付ける第1の手順と、基部および当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部を備える層間塞ぎ部材を前記コンクリート止め型枠の外側に配置し、前記基部を前記コンクリート止め型枠に固定する第2の手順と、前記コンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設して床部材を形成する第3の手順と、前記層間塞ぎ部材の基部と変形部との間に耐火材を取り付ける第4の手順と、結合部材の一端を前記層間塞ぎ部材の変形部の先端側に取り付けて、当該結合部材の他端を床部材に固定して、前記変形部の先端を内側に向けさせる第5の手順と、外壁部材を取り付ける第6の手順と、前記結合部材を取り外すことで、前記変形部の復元力によって、当該変形部の先端を外壁部材に当接させる第7の手順と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、基部を床部材に取り付けるだけで、変形部は、床部材と外壁部材との隙間に位置し、床部材および外壁部材のうち少なくとも一方に押圧されて変形し、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐことになる。よって、変形部を鋼板で形成するだけで、鋼板と耐火材とからなる層間塞ぎを、床部材と外壁部材との間に確実かつ容易に施工できる。
【0011】
また、変形部は、床部材および外壁部材のうち少なくとも一方に押圧されて変形可能であるので、床部材および外壁部材の施工誤差を吸収できる。
また、梁や柱と外壁部材との隙間が狭く、下階から作業ができない場合でも、上階から作業できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、基部を床部材に取り付けるだけで、変形部は、床部材と外壁部材との隙間に位置し、床部材および外壁部材のうち少なくとも一方に押圧されて変形し、床部材と外壁部材との隙間を塞ぐことになる。よって、変形部を鋼板で形成するだけで、鋼板と耐火材とからなる層間塞ぎを、床部材と外壁部材との間に確実かつ容易に施工できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る層間塞ぎ部材10の斜視図である。
層間塞ぎ部材10は、平板材を厚さ1.6mmの鋼板を折り曲げて形成され、基部11と、この基部11に設けられた変形部12と、を備える。
基部11は、矩形平板状である。
変形部12は、湾曲した矩形状であり、基部11の一辺縁からこの基部11に略垂直に延出する。この変形部12は、鋼板を蛇腹状に折り曲げて形成され、これにより、弾性変形可能となっている。
【0014】
以下、層間塞ぎ部材10を用いて、床部材としての床スラブ20と外壁部材としてのカーテンウォール30との間の層間塞ぎを行う2つの施工方法について説明する。最初に、第1の施工方法について説明する。
まず、鉄骨建方を行い、次に、外周の鉄骨梁あるいは鉄骨柱上に、折り曲げた鋼板をコンクリート止め型枠として取り付ける。ここでは、図2(a)に示すように、鉄骨梁21上に断面L字形状のコンクリート止め型枠22を取り付ける。
【0015】
次に、層間塞ぎ部材10をコンクリート止め型枠22の外側に配置し、この層間塞ぎ部材10の基部11をコンクリート止め型枠22の底部にビス23で固定する。
次に、図2(b)に示すように、カーテンウォール30を取り付ける。すると、層間塞ぎ部材10の変形部12は、カーテンウォール30に押圧されて変形する。
次に、図2(c)に示すように、このコンクリート止め型枠22の内側に床コンクリート24を打設して床スラブ20を形成し、その後、層間塞ぎ部材10の基部11と変形部12との間に耐火材としてのロックウール13を詰め込む。
【0016】
以上により、層間塞ぎ部材10は、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置して、この隙間を塞ぐことになる。
【0017】
なお、この第1の施工方法では、カーテンウォール30を取り付けた後に、床コンクリート24を打設したが、これに限らない。すなわち、カーテンウォール30を取り付ける前に、床コンクリート24を打設してもよい。
【0018】
次に、層間塞ぎ部材10を用いて、床スラブ20とカーテンウォール30との間の層間塞ぎを行う第2の施工方法について説明する。
【0019】
まず、図3(a)に示すように、鉄骨建方を行い、次に、外周の鉄骨梁あるいは鉄骨柱上に、折り曲げた鋼板をコンクリート止め型枠として取り付ける。ここでは、鉄骨梁21上に断面L字形状のコンクリート止め型枠22を取り付ける。
【0020】
次に、層間塞ぎ部材10をコンクリート止め型枠22の外側に配置し、この層間塞ぎ部材10の基部11をコンクリート止め型枠22の底部にビス23で固定する。
次に、このコンクリート止め型枠22の内側に床コンクリート24を打設して床スラブ20を形成し、その後、基部11と変形部12との間にロックウール13を取り付ける。
次に、結合部材としてのなまし線25を用意し、このなまし線25の一端側を層間塞ぎ部材10の変形部12の先端側に取り付ける。そして床コンクリート24に釘26を打ち込み、なまし線25の他端側を釘26に固定する。このようにして、層間塞ぎ部材10の変形部12の先端を内側に向けておく。
なお、本実施形態では、釘26を用いて、なまし線25の他端側を床コンクリート24に固定したが、これに限らず、他の手段を用いて、なまし線25の他端側を床コンクリート24に固定してもよい。
【0021】
次に、図3(b)に示すように、カーテンウォール30を取り付けて、なまし線25を取り外す。すると、層間塞ぎ部材10の変形部12の復元力によって、この変形部12の先端がカーテンウォール30に当接する。
【0022】
以上により、層間塞ぎ部材10は、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置して、この隙間を塞ぐことになる。
【0023】
なお、この第2の施工方法では、床コンクリート24を打設した後に、なまし線25の他端側を床コンクリート24に釘26で固定することで、層間塞ぎ部材10の変形部12を内側に向けたが、これに限らない。すなわち、床コンクリート24を打設する前に、なまし線25の他端側をコンクリート止め型枠22の上端に固定することで、層間塞ぎ部材10の変形部12を内側に向けてもよい。
【0024】
また、第1の施工方法および第2の施工方法では、鉄骨梁21上にコンクリート止め型枠22を取り付けた後に、層間塞ぎ部材10の基部11をコンクリート止め型枠22の底部にビス等で固定したが、これに限らない。すなわち、図4に示すように、層間塞ぎ部材10の基部11を鉄骨梁21に溶接して固定し、この層間塞ぎ部材10の基部11に重ねて、コンクリート止め型枠22をビス23で固定してもよい。
【0025】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)基部11を床スラブ20に取り付けるだけで、変形部12は、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置し、カーテンウォール30に押圧されて変形し、隙間を塞ぐことになる。よって、鋼板と耐火材とからなる層間塞ぎを、床スラブ20とカーテンウォール30との間に確実かつ容易に施工できる。
【0026】
また、変形部12は、カーテンウォール30に押圧されて変形可能であるので、床スラブ20およびカーテンウォール30の施工誤差を吸収できる。
また、梁や柱とカーテンウォール30との隙間が狭く、下階から作業ができない場合でも、上階から作業できる。
【0027】
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態に係る層間塞ぎ部材10Aの斜視図である。
層間塞ぎ部材10Aは、厚さ1.6mmの鋼板を折り曲げて形成され、基部11Aと、この基部11Aに設けられた変形部12Aと、を備える。
【0028】
基部11Aは、矩形平板状の基部本体41Aと、この基部本体41Aの一辺縁から基部本体41Aに略垂直に延出する矩形平板状の係止部42Aと、を備える。
また、変形部12Aは、湾曲した矩形状であり、基部本体41Aの係止部42Aが設けられた辺縁に対向する辺縁から、係止部42Aの延出方向と反対方向に向かって延出する。この変形部12Aは、鋼板を蛇腹状に折り曲げて形成され、これにより、弾性変形可能となっている。
【0029】
以下、層間塞ぎ部材10Aを用いて、床スラブ20とカーテンウォール30との間の層間塞ぎを行う手順について、図6を参照しながら説明する。
まず、鉄骨建方を行い、次に、外周の鉄骨梁あるいは鉄骨柱上に、折り曲げた鋼板をコンクリート止め型枠として取り付ける。ここでは、鉄骨梁21上に断面L字形状のコンクリート止め型枠22を取り付ける。
【0030】
次に、カーテンウォール30を取り付けて、その後、コンクリート止め型枠22の内側に床コンクリート24を打設して床スラブ20を形成する。
次に、基部本体41Aがコンクリート止め型枠22の端面に沿うように、層間塞ぎ部材10Aをコンクリート止め型枠22とカーテンウォール30との隙間に挿入する。そして、係止部42Aを床コンクリート24の上面に係止させる。これにより、層間塞ぎ部材10Aの変形部12Aは、カーテンウォール30に押圧されて変形する。
その後、基部11Aと変形部12Aとの隙間にロックウール13を詰め込む。
【0031】
以上により、層間塞ぎ部材10Aは、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置して、この隙間を塞ぐことになる。
【0032】
本実施形態によれば、上述の(1)の効果と同様の効果がある。
【0033】
〔第3実施形態〕
図7は、本発明の第3実施形態に係る層間塞ぎ部材10Bの斜視図である。
層間塞ぎ部材10Bは、平板材を厚さ1.6mmの鋼板を折り曲げて形成され、基部11Bと、この基部11Bに設けられた変形部12Bと、を備える。
【0034】
基部11Bは、矩形平板状の基部本体41Bと、この基部本体41Bの一辺縁から基部本体41Bに略垂直に延出する矩形平板状の係止部42Bと、を備える。
変形部12Bは、断面半円形状であり、基部本体41Bの一辺縁に対向する辺縁から、係止部42Bの延出方向と同じ方向に向かって延出する。この変形部12Bは、矩形状の鋼板を断面半円形状に曲げ加工して形成され、弾性変形可能となっている。
【0035】
以下、層間塞ぎ部材10Bを用いて、床スラブ20とカーテンウォール30との間の層間塞ぎを行う手順について、図8を参照しながら説明する。
まず、鉄骨建方を行い、次に、外周の鉄骨梁あるいは鉄骨柱上に、折り曲げた鋼板をコンクリート止め型枠として取り付ける。ここでは、鉄骨梁21上にコンクリート止め型枠22を取り付ける。
【0036】
次に、カーテンウォール30を取り付けて、このコンクリート止め型枠22の内側に床コンクリート24を打設して床スラブ20を形成する。
次に、基部本体41Bがカーテンウォール30の表面に沿うように、層間塞ぎ部材10Bをコンクリート止め型枠22とカーテンウォール30との隙間に挿入する。そして、係止部42Bを床コンクリート24の上面に係止させる。これにより、層間塞ぎ部材10Bの変形部12Bは、カーテンウォール30に押圧されて変形する。
その後、変形部12Bの上側にロックウール13を詰め込む。
【0037】
以上により、層間塞ぎ部材10Bは、床スラブ20とカーテンウォール30との隙間に位置して、この隙間を塞ぐことになる。
【0038】
本実施形態によれば、上述の(1)の効果と同様の効果がある。
【0039】
なお、本実施形態では、基部11Bを平板状としたが、これに限らない。すなわち、図9に示すように、基部11Cを棒状としてもよい。すなわち、鉄筋を折り曲げることにより、基部11Cを、棒状の基部本体41Cと、この基部本体41Cの一端から基部本体41Cに略垂直に延出する棒状の係止部42Cと、で構成してもよい。
【0040】
〔第4実施形態〕
図10は、本発明の第3実施形態に係る層間塞ぎ部材10Cの斜視図である。
本実施形態では、層間塞ぎ部材10Cは、基部11Cと、この基部11Cに設けられた変形部12Cと、を備える。
【0041】
基部11Cは、鉄筋を折り曲げて形成され、棒状の基部本体41Cと、この基部本体41Cの一端から基部本体41Cに略垂直に延出する棒状の係止部42Cと、を備える。
変形部12Cは、湾曲した矩形状であり、基部本体41Cの他端に取り付けられる。この変形部12Cは、厚さ1.6mmの鋼板を折り曲げて形成され、弾性変形可能となっている。
【0042】
以下、層間塞ぎ部材10Cを用いて、床スラブ20とカーテンウォール30との間の層間塞ぎを行う手順について、図11を参照しながら説明する。
まず、鉄骨建方を行い、次に、外周の鉄骨梁あるいは鉄骨柱上に、折り曲げた鋼板をコンクリート止め型枠として取り付ける。ここでは、鉄骨梁21上にコンクリート止め型枠22を取り付ける。
【0043】
次に、カーテンウォール30を取り付けて、このコンクリート止め型枠22の内側に床コンクリート24を打設して床スラブ20を形成する。
次に、図11に示すように、変形部12Cが水平になるように、層間塞ぎ部材10Cをコンクリート止め型枠22とカーテンウォール30との隙間に挿入する。そして、係止部42Cを床コンクリート24の上面に係止させる。これにより、層間塞ぎ部材10Cの変形部12Cは、カーテンウォール30とコンクリート止め型枠22とで押圧されて変形する。
その後、変形部12Cの上側にロックウール13を詰め込む。
【0044】
本実施形態によれば、上述の(1)の効果と同様の効果がある。
【0045】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態としては、耐火材としてロックウールを用いたが、これに限らず、モルタルやコンクリートを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態に係る層間塞ぎ部材の斜視図である。
【図2】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の第1の施工方法を説明するための断面図である。
【図3】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の第2の施工方法を説明するための断面図である。
【図4】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の変形例を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る層間塞ぎ部材の斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の施工方法を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る層間塞ぎ部材の斜視図である。
【図8】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の施工方法を説明するための断面図である。
【図9】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る層間塞ぎ部材の斜視図である。
【図11】前記実施形態に係る層間塞ぎ部材の施工方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0047】
10、10A、10B、10C 層間塞ぎ部材
11、11A、11B、11C 基部
12、12A、12B、12C 変形部
13 ロックウール(耐火材)
20 床スラブ(床部材)
22 コンクリート止め型枠(床部材)
24 床コンクリート(床部材)
25 なまし線(結合部材)
30 カーテンウォール(外壁部材)
41A、41B、41C 基部本体
42A、42B、42C 係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ部材であって、
基部と、当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部と、前記基部または変形部に支持された耐火材と、を備え、
前記変形部は、前記基部が前記床部材に取り付けられた状態では、前記隙間に位置して、前記床部材および前記外壁部材のうち少なくとも一方に押圧されて変形することを特徴とする層間塞ぎ部材。
【請求項2】
請求項1に記載の層間塞ぎ部材において、
前記床部材は、鉄骨梁柱架構上にコンクリート止め型枠を取り付けて、このコンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設することにより形成され、
前記基部は、矩形平板状であり、前記コンクリート止め型枠に固定され、
前記変形部は、前記基部の一辺縁から延出する湾曲した矩形状であることを特徴とする層間塞ぎ部材。
【請求項3】
請求項1に記載の層間塞ぎ部材において、
前記床部材は、鉄骨梁上にコンクリート止め型枠を取り付けて、このコンクリート止め型枠で囲まれた領域に床コンクリートを打設することにより形成され、
前記基部は、矩形平板状であり、前記鉄骨梁に固定され、
前記変形部は、前記基部の一辺縁から延出する湾曲した矩形状であることを特徴とする層間塞ぎ部材。
【請求項4】
床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ方法であって、
建物外周の鉄骨梁柱架構上にコンクリート止め型枠を取り付ける第1の手順と、
基部および当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部を備える層間塞ぎ部材を前記コンクリート止め型枠の外側に配置し、前記基部を前記コンクリート止め型枠に固定する第2の手順と、
外壁部材を取り付けて、当該外壁部材で前記層間塞ぎ部材の変形部を押圧して変形させる第3の手順と、
前記コンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設して床部材を形成する第4の手順と、
前記層間塞ぎ部材の基部と変形部との間に耐火材を詰め込む第5の手順と、を備えることを特徴とする層間塞ぎ方法。
【請求項5】
床部材と外壁部材との隙間を塞ぐ層間塞ぎ方法であって、
建物外周の鉄骨梁柱架構上に、コンクリート止め型枠を取り付ける第1の手順と、
基部および当該基部に設けられて弾性変形可能な変形部を備える層間塞ぎ部材を前記コンクリート止め型枠の外側に配置し、前記基部を前記コンクリート止め型枠に固定する第2の手順と、
前記コンクリート止め型枠の内側に床コンクリートを打設して床部材を形成する第3の手順と、
前記層間塞ぎ部材の基部と変形部との間に耐火材を取り付ける第4の手順と、
結合部材の一端を前記層間塞ぎ部材の変形部の先端側に取り付けて、当該結合部材の他端を床部材に固定して、前記変形部の先端を内側に向けさせる第5の手順と、
外壁部材を取り付ける第6の手順と、
前記結合部材を取り外すことで、前記変形部の復元力によって、当該変形部の先端を外壁部材に当接させる第7の手順と、を備えることを特徴とする層間塞ぎ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−59741(P2010−59741A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−228868(P2008−228868)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】