説明

履物物品用の充電システム

履物と履物筐体とが開示されている。履物筐体は、この中で電池を充電するために用いられうる充電ステーションを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、米国特許 号、現米国特許出願12/114,022号(2008年5月2日出願、発明の名称「自動靴紐結びシステム(Automatic Lacing System)」)(この米国出願は、本願中で参照して組み込まれ、本願中では、「自動靴紐結びシステム」として参照されている)の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、全体として履物に関し、とりわけ、本発明は、履物物品用の充電システムに関する。
【背景技術】
【0003】
充電システムは、従来から提案されている。とりわけ、誘導充電システムは、電気歯ブラシおよび携帯電話を含むいくつかの消費者向け電子機器で使用されてきた。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、充電システムを備えた履物物品を開示する。ある態様では、本発明は、履物物品用の履物筐体であって、履物物品を受容するように構成されている内側部分と、この内側部分に関連し外部電源から電力を受け取るように構成されている充電用ECUと、この充電用ECUとやりとりする外部誘導コイルとを有し、ここで、外部誘導コイルは、履物物品の内部誘導コイルと関連している履物筐体を提供する。
【0005】
別の態様では、内側部分は、この内側部分の床部分上に履物物品を容易に位置合わせできるように構成されている位置決め特徴を有する。
【0006】
別の態様では、履物物品の履物筐体への誘導結合を容易にする方法で、位置決め特徴は、外部誘導コイルの内部誘導コイルに対する位置合わせを容易にする。
【0007】
別の態様では、外部誘導コイルは、上述の床部分の下に設けられている。
【0008】
別の態様では、充電用ECUは、上述の床部分の下に設けられている。
【0009】
別の態様では、外部誘導コイルは、履物物品の下面から間隔をおいている。
【0010】
別の態様では、履物筐体は、内側部分にアクセスするための第1パネル部分と第2パネル部分とを有する。
【0011】
別の態様では、第1パネル部分と第2パネル部分とは閉じることができる。
【0012】
別の態様では、履物筐体は、履物物品を運ぶのに用いることができる。
【0013】
別の態様では、本発明は履物物品用の充電システムであって、履物物品内に設けられていて、照明システムに電力を供給するように構成されている再充電可能な電源と、履物物品を受容するように構成されていて、外部電源と関連している履物筐体と、履物物品内に設けられていて、再充電可能な電源に電力を伝送するように構成されている内部誘導コイルと、履物筐体内に設けられていて、外部電源から電力を受け取るように構成されている外部誘導コイルとを有し、ここで、履物が履物筐体内に置かれている場合には、内部誘導コイルと外部誘導コイルとが誘導結合されている充電システムを提供する。
【0014】
別の態様では、外部誘導コイルは、交番磁界を発生させるよう構成されている。
【0015】
別の態様では、外部誘導コイルにより発生させられる交番磁界は、内部誘導コイル中で交流電流を発生させる。
【0016】
別の態様では、内部誘導コイル中で発生させられた電流は、履物物品中の再充電可能電源を充電するために用いられる。
【0017】
別の態様では、内部誘導コイルが外部誘導コイルと位置合わせされる方法で、履物物品が履物筐体内に置かれている時は常に、再充電可能電源が充電される。
【0018】
別の態様では、履物筐体は、一足の履物を同時に再充電するために用いられることができ、これは、一足の履物中の対応する内部誘導コイルと結合しうる一対の外部誘導コイルを用いることによって行われる。
【0019】
別の態様では、再充電可能な電源は、自動固定システムに電力供給するために用いることができる。
【0020】
別の態様では、本発明は、履物物品を充電する方法であって、履物筐体を外部電源に接続する工程であって、履物筐体が、外部誘導コイルを備えた充電ステーションを有する、工程と、内部誘導コイルを有する履物物品を履物筐体と関連付ける工程であって、内部誘導コイルが履物物品内の再充電可能電源に電力を伝送するように構成されている、工程と、内部誘導コイルが外部誘導コイルと誘導結合する方法で、履物筐体内で履物物品を位置合わせする工程と、これにより、再充電可能な電源を充電する工程とを含む充電方法を提供する。
【0021】
別の態様では、再充電可能な電源は、履物物品の照明システムに電力を供給するように構成されている。
【0022】
別の態様では、履物筐体内で履物物品を位置合わせする工程は、履物筐体内に設けられた少なくとも1つの位置決め特徴を用いる工程を含む。
【0023】
別の態様では、履物筐体を外部電源と関連付ける工程は、コードを壁ソケットに差し込む工程を含む。
【0024】
本発明のこれ以外のシステム、方法、特徴および利点は、以下の図面および詳細な説明を検討すれば当業者には明らかであろうあるいは明らかになるであろう。このような全ての追加的なシステム、方法、特徴および利点は、この説明内に含まれ、本発明の枠内にあり、以下の請求項により保護されることを意図している。
【0025】
本発明は、以下の図面および説明を参照すると、より理解されうるであろう。図面中の構成要素は必ずしも等尺ではなく、本発明の原理を説明する上で強調もされている。さらに、図面中、同様の参照符号が、様々な図面に渡って対応する部品を示す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】照明システムを有する履物物品の1実施形態を示す等尺図である。
【図2】照明システムの構成要素の1実施形態の概略図である。
【図3】照明システムを有する履物物品の1実施形態の等尺図である。
【図4】照明システムを有する履物物品の1実施形態の等尺図であり、足を入れる前の状態を示す図である。
【図5】照明システムを有する履物物品の1実施形態の等尺図であり、足を入れた後の状態を示す図である。
【図6】照明システムを有する履物物品の1実施形態の等尺図であり、手動スイッチが押される前の状態の図である。
【図7】照明システムを有する履物物品の1実施形態の等尺図であり、手動スイッチが押された後の状態の図である。
【図8】履物筐体の1実施形態の等尺図である。
【図9】充電ステーションを有する履物筐体の1実施形態の等尺図である。
【図10】開いた状態である履物筐体の1実施形態の等尺図である。
【図11】一足の履物を受容している履物筐体の1実施形態の等尺図である。
【図12】一足の履物を受容している履物筐体の1実施形態の等尺図である。
【図13】履物物品を有する履物筐体の1実施形態の側面断面図である。
【図14】充電ステーションに結合された一足の履物の1実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、スポーツシューズの形態を有する履物物品100(単に、物品100とも称される)の好適な1実施形態を示す図である。明確にするために、以下の詳細な説明では好適な実施形態に関して説明を行うが、本発明は、これ以外の任意の種類の履物の形態、例えば、スケート、長靴、スキーブーツ、スノーボード用ブーツ、サイクリングシューズ、フォーマルシューズ、スリッパまたはこれ以外の任意の種類の履物の形態もとることができる点に関して留意されたい。
【0028】
物品100は、好ましくは甲102を有する。甲102は、足を甲102に入れることができるようにする入口穴105を有する。甲102が、足を受容するように構成された内側空洞も有する場合もある。とりわけ、入口穴105は、内側空洞へのアクセスを提供することが好ましい。
【0029】
甲102が、足底104と関連しうる実施形態もある。ある実施形態では、甲102は、足底104に付いている。甲102が、縫い糸または接着剤により足底104に連結されている場合もある。別の場合では、甲102が足底104と一体形成されうる。
【0030】
足底104が、中底を有しうる場合もある。足底104が足と接触するように構成されている中敷も有しうる実施形態もある。別の実施形態では、足底104は、地面と接触するように構成されている外底を有しうる。ある例示的な実施形態では、足底104は、中底と外底と中敷とを有しうる。
【0031】
概して、足底104は履物物品100の用途に応じて静止摩擦を高めるための設備を備えうる。足底104が様々な溝形パターンを有しうる実施形態もある。別の実施形態では、足底104は1つまたは複数の滑り止めを有しうる。さらに別の実施形態では、足底104は、溝形パターンと、複数の滑り止めとの両方を有しうる。これらの設備はオプションであると理解すべきである。例えば、さらに別の実施形態では、足底104の地面に接触する下方面は、全般的に滑らかでありえる。
【0032】
甲102は任意のデザインを有しうる。甲102がロートップスニーカーの概観を有しうる実施形態もある。別の実施形態では、甲102がハイトップスニーカーの概観を有しうる。この例示的な実施形態では、甲102は、高い足首部分132を有しうる。とりわけ、甲102は、第1伸張部分181と第2伸張部分182とを有しうる。本実施形態では、第1伸張部分181と第2伸張部分182とは、概して三角形の形状を有する。別の実施形態では、第1伸張部分181と第2伸張部分182とは、別の形状を有しうる。これ以外の形状の例とは、限定されるのではないが、丸い形状、正方形形状、多角形形状、規則的な形状および不規則的な形状である。足首部分132用にこの構成を用いることにより、甲102がさらに足首をサポートするのを助けうる。
【0033】
物品100は、甲102を足の回りに締め付けるための設備を有しうる。足が甲102中に入った後に甲102を締め付けるために、物品100が、靴紐、ストラップおよび/または固定部などと関連づけられている実施形態もある。物品100が、使用者により手動で調節可能な靴紐、ストラップおよび/または固定部を有しうる場合もある。別の場合では、物品100が、甲102と関連する靴紐、ストラップおよび/またはこれ以外の固定部を自動的に調節するための設備を有しうる。自動的に調節を行う靴紐、ストラップおよび/またはこれ以外の固定部を用いることにより、使用者の努力を最低限に抑えつつ、甲102を足の回りで締め付けることができる。自動靴紐結びシステムの例は、自動靴紐結びシステムの出願件中で開示されている。
【0034】
甲102が、甲102の様々な部分と関連する個別の締め付けシステムを有しうる実施形態もある。この例示的な実施形態では、甲102は、甲102の足弓部分130と関連する自動靴紐結びシステム122を有することができる。同様に、甲102は、甲102の足首部分132と関連する自動足首締め上げシステム124を有することができる。上述したように、ある例示的な実施形態では、甲102を自動的に足弓と足首との回りで締め付けるおよび/または緩めるように、自動靴紐結びシステム122と自動足首締め上げシステム124とを構成しうる。しかし、別の場合では、手動靴紐結びシステムおよび/または手動足首締め上げシステムを用いることができる。
【0035】
自動靴紐結びシステム122は、好ましくは、複数のストラップを有する。ストラップという用語は、この詳細な説明全体および請求項で使用する場合には、履物物品の一部分を足に締め付けるために用いられうる任意の装置を指す。概して、ストラップは任意の形状を有しうる。ストラップが長方形またはリボンのような形状を有しうる実施形態もある。しかし、ストラップという用語は、リボンのような形状を有する締め付け装置に限定される意図がないと理解されるべきである。別の実施形態では、例えば、ストラップは紐のような形状を有する。また別の実施形態では、自動靴紐結びシステム122は、別のタイプの固定部と関連することができる。自動靴紐結びシステム122と共に用いることができる他の固定部には、限定されるのではないが、紐、コードおよびストリングが含まれる。
【0036】
さらに、ストラップは、任意の材料で作られうる。用いられうる材料の例には、限定されるのではないが、皮、天然の布地、合成布地、金属、ゴムおよびこれ以外の材料が含まれる。ストラップが、同様に任意の種類の織物ストラップでありうるという実施形態もある。とりわけ、ストラップは、当該分野で公知の織物ストラップを作るための任意の材料で織られうる。
【0037】
概して、自動靴紐結びシステム122は、任意の数のストラップを有しうる。1つのストラップのみが設けられうる実施形態もある。別の実施形態では、複数のストラップが設けられうる。本実施形態では、自動靴紐結びシステム122は、第1ストラップ111、第2ストラップ112、第3ストラップ113および第4ストラップ114を含む4本のストラップを有する。明確にするために、第1ストラップ111、第2ストラップ112、第3ストラップ113および第4ストラップ114をまとめて、ストラップセット115と称しうる。
【0038】
本実施形態では、ストラップセット115は、甲102の靴紐結び用間隙107の下方に設けられている。ストラップセット115が、靴紐結び用間隙107のサイズを調整するように構成されうる場合もある。紐結び用間隙107のサイズは調整されるので、甲102の側壁部分は、互いに近づく、または、互いに離れるように動きうる。このように配置することにより、ストラップセット115の調整にしたがって、甲102を、足弓の回りで開くおよび/または閉じることができる。
【0039】
概して、ストラップセット115は、甲102上において任意の方向で配置されうる。ストラップセット115が概して縦長方向で伸張しうるという実施形態もある。好ましくは、ストラップセット115は甲102に対して横方向に配置されうる。この詳細な説明および請求項で使用する場合には、「横方向」という用語は、甲102の中央から、甲102の横側に伸張する方向を指す。すなわち、横方向とは、好ましくは甲102の幅に沿って伸張する方向である。
【0040】
さらに、ストラップセット115は、隣接するストラップ間で任意の間隙を有しうる。隣接するストラップ間の間隙が変りうる実施形態もある。別の実施形態では、1つまたは複数のストラップが、互いに渡り合うまたは交差しうる。好適な実施形態では、ストラップセット115のストラップの間隙は、ほぼ均一でありえる。とりわけ、2つのストラップの隣接する部分間の幅は、ほぼ一定であり続ける。すなわち、ストラップは、隣接する部分においてほぼ平行でありえる。
【0041】
自動靴紐結びシステム122は、本実施形態では、足弓部分130において甲102を締め付けるおよび/または緩めるように構成されているが、別の実施形態では、自動靴紐結びシステム122は、甲102の別の部分と関連づけられうる。例えば、別の実施形態では、自動靴紐結びシステム122は、甲102の側部部分において甲102を締め付けるように構成されることができる。さらに、自動靴紐結びシステム122は、甲102のつま先部分と関連することができる。さらに別の実施形態では、自動靴紐結びシステム122は、甲102のかかと部分と関連することができる。
【0042】
自動靴紐結びシステム122が、自動移動ストラップセット115のための設備を有することができる実施形態もある。自動靴紐結びシステム122が、ストラップ移動機構を有しうる場合もある。この詳細な説明全体および請求項で使用する場合には、「ストラップ移動機構」という用語は、使用者による作業を必要とすることなく、1つまたは複数のストラップを移動させることができる任意の機構を指している。すなわち、ストラップ移動機構とは、ストラップを自動的に締め付けるおよび/または自動的に緩めることができる。ストラップ移動機構の例は、自動靴紐結びシステムの出願件中に開示されている。ストラップ移動機構が、ストラップセットの1つまたは複数のストラップを駆動するよう構成されたモーターを有しうる場合もある。明確にするために、本実施形態には、ストラップ移動機構は図示されていない。しかし、ストラップ移動機構の1つまたは複数の構成要素が、物品100に含まれうる場合もある。
【0043】
自動足首締め上げシステム124は、少なくとも1つの足首ストラップを有しうる。自動足首締め上げシステム124が、複数の足首ストラップを有しうる実施形態もある。この例示的な実施形態では、自動足首締め上げシステム124は、足首ストラップ150を有する。足首ストラップ150は、任意の種類のストラップでありえ、これには、自動靴紐結びシステム122のストラップに関して上述した任意の種類のストラップも含まれている。足首ストラップ150が、ストラップセット115のストラップと類似の種類のストラップでありえる実施形態もある。別の実施形態では、足首ストラップ150は、ストラップセット115のストラップとは異なる種類のストラップでありえる。
【0044】
自動足首締め上げシステム124が、足首ストラップ150の一部分を受容する設備も有する場合もある。この実施形態では、自動足首締め上げシステム124は、足首ストラップ150の一部分を受容するように構成された筐体160を有する。筐体160は、甲102の足首部分132の任意の場所に位置づけられうる。筐体160が、足首部分132の側方に設けられうる場合もある。別の場合では、筐体160は、足首部分132の前方に設けられうる。ある実施形態では、筐体160は、足首部分132の後ろ部分に設けられうる。
【0045】
自動足首締め上げシステム124が、足首ストラップ150を締め付けられた位置と緩んだ位置の間で自動的に動かすための設備を有しうる実施形態もある。自動足首締め上げシステムが、ストラップ移動機構を有しうる場合もある。「ストラップ移動機構」という用語は、この詳細な説明全体および請求項で使用する場合には、使用者による作業を必要とすることなく、1つまたは複数のストラップを移動させることができる任意の機構を指している。すなわち、ストラップ移動機構とは、ストラップを自動的に締め付けるおよび/または自動的に緩めることができる。ストラップ移動機構の例は、自動靴紐結びシステムの出願件中に開示されている。足首ストラップ用のストラップ移動機構が、自動靴紐結びシステムの出願件中に説明されているように、足首ストラップを自動的に締め付けるために構成されたコイルバネを有しうる場合もある。明確にするために、本実施形態には、自動足首締め上げシステム124用のストラップ移動機構は図示されていない。しかし、足首締め上げシステム用のストラップ移動機構の1つまたは複数の構成要素が、物品100に含まれうる場合もある。
【0046】
履物物品は、物品の1つまたは複数の部分を点灯するための設備を有することができる。物品の一部分が、装飾目的で点灯されうる場合もある。別の場合では、夜間または薄暗い状況の際に物品がよりよく見えるようにすることにより、安全性を高めるために、物品の一部分が点灯されることができる。また別の場合には、物品の一部分が、1つまたは複数の自動システム(自動靴紐結びシステムなど)の活性化を信号で知らせるために点灯されうる。
【0047】
図1を参照すると、物品100は、照明システム200を有することができる。照明システム200は、複数の照明装置を有することができる。「照明装置」という用語は、この詳細な説明全体および請求項で使用する場合には、照明目的で構成される任意の装置を指す。異なる実施形態では、異なる種類の照明装置を用いることができ、限定されるのではないが、これには、白熱電球、発光ダイオード(LED)、蛍光、高輝度放電ランプおよびこれ以外の種類の装置が含まれる。各照明装置が、装置の点灯状態(装置の「オン」状態とも称される)と非点灯状態(装置の「オフ」状態と称されることもある)とに関連付けられうる場合もある。
【0048】
様々な実施形態間で、照明システム200を有する照明装置の数は異なりうる。照明システム200が、1つの照明装置を有しうる場合もある。別の場合では、照明システム200は、2つ以上の照明装置を有することができる。ある実施形態では、照明システム200は、3つの照明装置を有することができるが、これらには、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206が含まれる。本実施形態では、第1照明装置202と第2照明装置204とは、物品100の横側部分に設けられている。別の実施形態では、物品100は、物品100の中央部分にさらなる照明装置を有しうる。
【0049】
概して、第1照明装置202は、物品100の任意の部分に設けられうる。第1照明装置202が、足底104のかかと部分210に設けられうる場合もある。とりわけ、第1照明装置202は、かかと部分210の周辺縁に設けられうる。このように配置することにより第1照明装置202は、足底104の一部分を点灯することができる。別の場合では、第1照明装置202は、物品100の別の部分に設けることができる。
【0050】
第1照明装置202は、1つまたは複数の明確に区別できる照明部分を有しうる。第1照明装置202が、第1発光部分222と第2発光部分224とを有する実施形態もある。ある実施形態では、第1発光部分222と第2発光部分224とが、湾曲形状を有することができる。とりわけ、第1発光部分222と第2発光部分224とが、ほぼ涙滴形状でありえる。しかし、別の実施形態では、第1発光部分222と第2発光部分224とは、任意のこれ以外の形状を有することができ、これには限定されるのではないが、円形状、楕円形状、長方形形状、規則的な形状および不規則な形状を含まれる。
【0051】
第1照明装置202は、任意の種類の照明装置でありえる。第1照明装置202が、LEDタイプの照明装置でありえる場合もある。別の場合では、第1照明装置202が、例えば、エレクトロルミネセントパネル(ELP)などの任意の種類の照明装置でありえる。ELP照明装置を用いることにより、第1照明装置202は、過度の電力消費または過熱をすることなしに、足底104に照明を当てることができる。
【0052】
概して、第2照明装置204は、物品100の任意の部分に設けることができる。第2照明装置204が、甲部分102の横側部分に設けられうる場合もある。とりわけ、第2照明装置204は、足底104のかかと部分210の上方に設けられうる。別の場合では、第2照明装置204は、物品100の別の部分に設けることができる。
【0053】
第2照明装置204は、任意の種類の照明装置でありえる。第2照明装置204が、複数の電球230を有しうる場合もある。さらに、複数の電球230は、明確に区別できるLED球を有することができる。ある実施形態では、第2照明装置204は、3列の明確に区別できるLED球を有することができる。明確に区別することができる複数列の球230の各列が、3列の明確に区別することができる色と関連しうる場合もある。別の場合では、複数の球230の色は単色である。
【0054】
概して、第3照明装置206は、物品100の任意の部分に設けることができる。第3照明装置206が、足首ストラップ150に設けられうる場合もある。とりわけ、足首ストラップ150が閉じられたまたは締め付けられた位置にある際に、第3照明装置206は、靴紐結び用間隙107に設けられうる。このように配置することにより、第3照明装置206は、物品100の前足の方向へと方向付けられうる。さらに、この配置では、第3照明装置206がよりよく見えるようになるが、この理由は、使用者が単に物品の前部を見下ろすと、第3照明装置206が見えるからである。
【0055】
第3照明装置206は、任意の種類の照明装置でありえる。第3照明装置206が、LEDタイプの装置でありうる場合もある。別の場合では、第3照明装置206は、これ以外の任意の種類の照明装置を有しうる。ある実施形態では、第3照明装置206は、ある種の印を有しうる。用いられうる印の例には、図形、文章、数字、または、これ以外の種類の印が含まれる。この例示的な実施形態では、第3照明装置206はロゴ250を有する。このように配置することにより、メーカーは、ロゴまたはこれ以外のいくつかの種類の印を用いて、物品100を装飾することができる。これに替わる実施形態では、第3照明装置206は、スポーツチームの選手の番号を有することができる。
【0056】
物品100は、1つまたは複数の照明装置を操作する設備を有しうる。照明システム200が、1つまたは複数の照明装置に電力供給する構成要素を有しうる場合もある。別の場合では、照明システム200は、1つまたは複数の照明装置の点灯を制御するための構成要素を有することができる。ある例示的な実施形態では、照明システム200は、1つまたは複数の照明装置へ電力供給およびこれを制御するための構成要素を有することができる。
【0057】
図2は、照明システム200の1実施形態の概略図である。図3は、照明システム200を有する物品100の等尺図である。明確にする目的で、照明システム200の様々な構成要素の位置を図解説明するために、図3では、物品100を透視図示している。図2および図3を参照すると、照明システム200は、照明用電気制御装置240を有することができるが、ここでは、これを照明用ECU240と称する。概して、照明用ECU240は、任意の種類のECUでありうる。例えば、ECUは、ある種の中央演算処理装置(CPU)でありえる実施形態もある。別の実施形態では、ECUは、電気入力を受け取り、この入力に応じて電気出力を出力するある種の単純な回路でありえる。ある実施形態では、照明用ECU240は、プリント回路基板でありえる。
【0058】
照明用ECU240は、情報および電力の入力と出力とを容易にするためにいくつかのポートを有しうる。「ポート」という用語は、2つの導体間の任意のインタフェースまたは共通の境界部分を意味する。ポートが容易に導体の挿入および取り外しを可能にする場合もある。これらの種類のポートの例には、機械的なコネクターがある。別の場合では、ポートは、概しては容易に挿入または取り外しが行われないインタフェースである。これらの種類のポートの例には、回路基板上での半田付けまたは電子トレースが含まれる。
【0059】
以下のポートと、照明用ECU240に関連する設備は全てオプションである。所定のポートまたは設備を含みうる実施形態もあれば、これらを排除しうる実施形態もある。以下の説明では、可能な要素および使用可能な設備の多くを開示しているが、全ての部品または設備が用いられるには及ばない、あるいは、これらが所定の実施形態中に含まれるには及ばないという点に留意すべきである。
【0060】
図2を参照すると、照明用ECU240は、1つまたは複数の照明装置に、情報および/または電力を伝送するための設備を有しうる。照明用ECU240が、それぞれ、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206に情報および/または電力を伝送するように構成されている、第1照明装置用ポート241、第2照明装置用ポート242および第3照明装置用ポート243を有することができる場合もある。このように配置することにより、照明用ECU240は、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206の操作を制御することができる。とりわけ、照明用ECU240は、各照明装置をオンまたはオフにすることができ、同様に、各照明装置を操作するために電力を供給することができる。
【0061】
照明用ECU240は、また、1つまたは複数の照明装置を、点灯状態と非点灯状態との間で切り替えるための設備を有することができる。すなわち、照明用ECU240は、各照明装置をオンまたはオフするための設備を有することができる。照明用ECU240が、1つまたは複数の照明装置を手動で操作するための設備を有しうる実施形態もある。別の実施形態では、照明用ECU240が、1つまたは複数の照明装置を自動的に操作する設備を有することもできる。また別の実施形態では、照明用ECU240は、1つまたは複数の照明装置を操作するための手動設備と自動設備とを同時に有することができる。
【0062】
ある実施形態では、照明用ECU240は、手動スイッチ用ポート262を有することができるが、これは、手動スイッチ262から情報を伝送および/または受け取るように構成されている。また、照明用ECU240は、圧力スイッチ用ポート264を有することができ、これは、圧力スイッチ266から情報を伝送および/または受け取るように構成されている。手動スイッチ262および/または圧力スイッチ266を用いて、照明システム200を直接制御することができる。本実施形態は、2つのスイッチを有するが、別の実施形態では、1つのスイッチのみを使用しうる。また別の実施形態では、スイッチは使用されえない。また別の実施形態では、3つ以上のスイッチを使用できる。
【0063】
1つまたは複数の装置が、取り外し可能なコネクターを介して照明用ECU240に接続されている場合もある。例えば、ある実施形態では、第3照明装置用ポート243で第3照明装置206を接続している回路は、第1プラグ284と第1コネクター283とを有しうる。第1プラグ284が2ピンプラグでありえる場合もある。同様に、第1コネクター283が2ピンコネクターでありえる場合もある。このように配置することにより、第3照明装置206が、照明用ECU240から容易に脱着可能となる。これにより、メーカーは、ロゴまたはこれ以外の種類の印を有しうる第3照明装置206と容易に交換することができる。
【0064】
ある実施形態では、回路接続用圧力スイッチ266と、照明用ECU240とは、第2プラグ281と第2コネクター282とを有しうる。第2プラグ281が2ピンプラグでありえる場合もある。また、第2コネクター282が2ピンコネクターでありえる場合もある。このように配置することにより、圧力スイッチ266が、照明用ECU240から容易に脱着可能となる。これにより、メーカーは、照明システム200を操作するためのオプションとして、圧力スイッチを容易に追加または除去することができる。
【0065】
取り外し可能なコネクターの使用はオプションである点を理解すべきである。本実施形態は、プラグとコネクターとを有する2つの回路を有するが、別の実施形態では、照明用ECU240に付けられた任意の装置が、1つまたは複数の取り外し可能なコネクターを有しうる。別の実施形態では、いずれの回路も取り外し可能なコネクターを有することができない。
【0066】
物品が靴紐、ストラップまたはこれ以外の固定装置を調節するための自動固定システムを有する実施形態では、照明システムは、自動固定システムとやりとりするための設備を有しうる。自動固定システムが、自動靴紐結びシステムを有しうる場合もある。別の場合では、自動固定システムが、自動足首締め上げシステムを含みうる場合もある。また別の場合では、自動固定システムが、自動靴紐結びシステムと自動足首締め上げシステムとの両方を有しうる。
【0067】
ある実施形態では、照明用ECU240が自動固定システム291から情報を伝送および/または受け取るように構成された固定システム用ポート290を有しうる。このように配置することにより、照明用ECU240が、自動固定システムとやりとりをすることができる。例えば、自動固定システムが物品を使用者の足に締め付けると、照明システムが1つまたは複数の照明装置をオンするように構成されうる場合もある。同様に、自動固定システムが緩められると、1つまたは複数の照明装置をオフするように照明システムが構成されうる場合もある。自動固定システム291はオプションであり、これが含まれえない実施形態もあると理解されるであろう。
【0068】
照明システムを備えた物品は、照明システムに電力を供給しうる設備も有しうる。概して、照明システム200はある種の電源と関連しうる。照明システム200が外部電池と関連を有しうる場合もある。また別の場合では、照明システム200は内部電池を有しうる。ある例示的な実施形態では、照明システム200は、内部電池286から電力を受け取るように構成されうる。電池286は、任意の種類の電池でありえる。電池286が、使い捨て電池でありえる実施形態もある。様々な種類の使い捨て電池の例としては、限定されるのではないが、亜鉛電池、塩化亜鉛電池、アルカリ電池、酸化銀電池、二硫化リチウム電池、塩化チオニールリチウム電池、水銀電池、亜鉛空気電池、熱電池、水活性化電池、オキシ水素化ニッケル電池およびペーパー電池が含まれる。この例示的な実施形態では、電池286は、ある種の再充電可能な電池でありえる。再充電可能な電池の例には、限定されるのではないが、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池および再充電可能なアルカリ電池が含まれる。
【0069】
再充電可能な電池を含む実施形態では、照明システムは、電池を充電する設備を有しうる。ある実施形態では、照明システム200は、充電用電気制御装置294を有することができ、ここでは、これを、充電用ECU294と称する。概して、充電用ECU294は任意の種類のECUでありえる。例えば、ECUがある種の中央処理装置(CPU)という実施形態もある。例えば、ECUは、ある種の中央演算処理装置(CPU)でありえる実施形態もある。別の実施形態では、ECUは、電気入力を受け取り、この入力に応じて電気出力を出力するある種の単純な回路でありえる。ある実施形態では、充電用ECU294は、プリント回路基板でありえる。
【0070】
充電用ECU294は、情報および電力の入力と出力とを容易にするためにいくつかのポートを有しうる。「ポート」という用語は、2つの導体間の任意のインタフェースまたは共通の境界部分を意味する。ポートが容易に導体の挿入および取り外しを可能にする場合もある。これらの種類のポートの例には、機械的なコネクターがある。別の場合では、ポートは、概しては容易に挿入または取り外しが行われないインタフェースである。これらの種類のポートの例には、回路基板上での半田付けまたは電子トレースが含まれる。
【0071】
充電用ECU294が、電池286へ電力を伝送したりこれから取り出したりするよう構成されている電池用ポート296を有しうる実施形態もある。さらに、充電用ECU294が、充電する装置へ電力を伝送したりこれから取り出したりするよう構成されている充電用ポート298を有しうる。当該分野の任意の公知の充電装置を用いることができる。様々な種類の充電装置の例には、限定されるのではないが、単純な充電器、細流充電器、時間ベース充電器、知的充電器、急速充電器、パルス充電器、USB型の充電器、誘導充電器およびこれ以外の種類の充電装置がある。ある例示的な実施形態では、履物物品は誘導充電システムに関連しうる。履物物品は、通常、湿った状態などの様々な条件で履かれるので、この誘導充電システムでは、充電回路が他の部材に露出しないように保護するのを助けることができる。とりわけ、誘導充電システムは、露出した電極を必要としないので、このシステムにより、このシステムではない場合には水に露出することにより生じうる短絡を防ぎおよび/または腐食を防ぐのを助けうる。
【0072】
この例示的な実施形態では、充電用ポート298が、内部充電コイル299に接続しうる。内部充電コイル299が、一対の誘導充電コイルの一部分でありえる場合もある。壁ソケットなどの電源につけることができる外部充電コイルを用いることにより、2つのコイルを連結して、誘導により電力を電池286に伝送することができる。誘導充電システムの1実施形態の詳細は、本願の詳細な説明中で後述する。
【0073】
ある実施形態では、充電用ECU294は、ECU用第1ポート295とECU用第2ポート297とを用いて、照明用ECU240にも接続されうる。ECU用第1ポート295とECU用第2ポート297とが、充電用ECU294と照明用ECU240との間で、電力および/または情報を伝送するために用いられうる場合もある。本実施形態では、照明システムと充電システムとのために2つの異なるECUを有するが、別の実施形態では、1つのECUのみを有しうる。例えば、別の例示的な実施形態では、充電用ECU294と照明用ECU240とが、履物物品の充電システムと照明システムとを制御する1つのECUに組み合わせられることができる。
【0074】
別の実施形態では、1つまたは複数のECUの位置が異なりうる。この例示的な実施形態では、充電用ECU294と照明用ECU240とは、足底104中に設けられている。しかし、別の実施形態では、充電用ECU294と照明用ECU240とは、物品100の別の部分に設けられうる。例えば、別の例示的な実施形態では、充電用ECU294および/または照明用ECU240は、甲102の足首部分132中に設けられた筐体160中に設けられうる。
【0075】
別の実施形態では、照明システムを有する様々な構成要素の位置が異なりうる。いくつかの構成要素が、物品の甲中に設けられうる場合もある。別の場合では、いくつかの構成要素が、物品の足底中に設けられうる。ある例示的な実施形態では、照明システムの部品の一部が甲に設けられ、一部が足底に設けられている。
【0076】
図3は、物品100のある例示的な実施形態を図示しているが、ここで、この物品100は照明システム200のいくつかの構成要素を有する。明確にするために、照明システム200の各構成要素を概略図示する。また、物品100の内部構造を露わに示すために、物品100を透視図示する。さらに、本実施形態中に示された構成要素の位置は、例示的な位置であることを意図している。別の実施形態では、1つまたは複数の構成要素の位置は異なりうる。また、各構成要素の方向も、実施形態によって異なりうる。
【0077】
上述のように、第1照明装置202が足底104に設けられうる実施形態もある。また、第2照明装置204と第3照明装置206とは、甲102に設けられうる。とりわけ、第3照明装置206を、甲102の足首ストラップ150に設けることができる。さらに、手動スイッチ262を甲102に設けることができる場合もある。ある実施形態では、手動スイッチ262は、甲102の足首領域に設けられうる。しかし、概してこれらの構成要素のうちの1つまたは複数の位置は異なりうる。別の実施形態では、手動スイッチ262は、甲102または足底104の任意の別の部分に設けることができる。例えば、別の実施形態では、手動スイッチ262は、甲102のかかとに設けることができる。
【0078】
照明システムの1つまたは複数の構成要素が部材に直接露出しないように保護するための設備を、物品が有しうる実施形態もある。また、物品は、照明システムの構成要素と足との直接の接触を低減するための設備を有することができる。
【0079】
図3を参照すると、照明システム200の内部の構成要素を、物品100内で明らかに見ることができる。照明システム200の1つまたは複数の構成要素が足底104内に設けられうる実施形態もある。ある実施形態では、照明用ECU240、充電用ECU294、電池286および内部充電コイル298が足底104内に設けられている。足底104が複数の構成要素を受容するように構成された大きな内側空洞を備えた中空足底でありうる場合もある。別の場合では、足底104が、各個々の構成要素に対応する1つまたは複数の空洞または切り欠きを有するように構成されうる。また別の場合では、照明システム200の複数の構成要素が、足底104のより大きな空洞内に設けられたマトリックス材料中に埋め込まれうる。例えば、足底104の内側空洞は、様々な構成要素の各々を取り囲む発泡体で充填されうる。
【0080】
本実施形態では、照明システム200の様々な構成要素が、足底104のほぼ同じ平面中に配されているように図示されている。しかし、別の実施形態では、1つまたは複数の構成要素が、足底104内でほぼ垂直の方向で積み重ねられうる。例えば、別のある例示的な実施形態では、照明用ECU240が、充電用ECU294上にほぼ垂直方向に積み重ねられることができ、足底104内でよりコンパクトな配置となっている。
【0081】
別の実施形態では、圧力スイッチ266の位置が異なりうる。圧力スイッチ266が、甲102の一部分に設けられうる場合もある。別の場合では、圧力スイッチ266が、足底104の一部分中に設けられうる。ある例示的な実施形態では、圧力スイッチ266は、足底104の上面に設けられうる。とりわけ、ボタン267は、足底104の上面105から外側に伸張するように構成されうる。圧力スイッチ266が、足底104の前足部分内に設けられうる場合もある。別の場合では、圧力スイッチ266が、足底104の足弓部分またはかかと部分に設けられうる。このように配置することにより、足が物品100内に入れられると、ボタン267が押圧されうる。
【0082】
明確にするために、物品100は、本実施形態では中敷なしで示されている。しかし、物品100が、甲102と足底104との間に設けられた中敷を有するという実施形態もある。中敷が、足底104の上面105上に置かれうる場合もある。圧力スイッチを有する実施形態では、中敷が圧力スイッチの上側に置かれうる。これらの実施形態では、足が甲102中に入れられると、中敷が下方向に押され、これにより圧力ボタンが押圧される。
【0083】
照明システム200は、甲102に設けられている構成要素を、足底104に設けられた構成要素と接続するために用いられるワイヤを保護するための設備を有しうる。ある実施形態では、第3照明装置206は、第1ワイヤ301を介して照明用ECU240に接続されうる。第1ワイヤ301は、さらに第1端部部分311を有することができ、これが足首ストラップ150の一部分を貫通して伸張する場合もある。とりわけ、第1端部部分311は、足首ストラップ150の一部分を縫うようにして進みうる。さらに第1ワイヤ301は、第2端部部分312を有することができ、これが、甲102の一部分を通って伸張している。とりわけ、第2端部部分312は、甲102の一部分を縫うようにして進んでいる。例えば、第2端部部分312が、甲102の内側裏地と外側裏地との間に設けられうる場合もある。最後に、第1ワイヤ301は、中間部分313を有することができ、これが、第1端部部分311と第2端部部分312との間で伸張している。中間部分313が、筐体160の一部分中に設けられうる実施形態もある。このように配置することにより、第1ワイヤ301が、部材から保護され、また、足および/または外部物体との接触から保護されうる。
【0084】
第1ワイヤ301が、足首ストラップ150と共に動くように構成されうるという実施形態もある。第3照明装置206は足首ストラップ150と共に動くので、第1ワイヤ301が、伸びおよび/または収縮しうるほぼ柔軟な材料を有しうる場合もある。別の場合では、第1ワイヤ301は、いくらかのたるみを持ち、第3照明装置206の移動が可能なように構成されうる。
【0085】
同様に、照明システム200の残りの構成要素も、1つまたは複数のワイヤを介して接続されることができる。とりわけ、1つまたは複数の構成要素は、図2で図示した上述のECU240の様々なポートにワイヤを接続することにより、照明用ECUに接続されうる。例えば、第2照明構成要素204は、第2ワイヤ302を介して照明用ECU240に接続されうる。第2ワイヤ302が、甲102の裏地中に埋め込まれうる場合もある。また、手動スイッチ266が、第3ワイヤ303を介して照明用ECU240に接続されうる。第3ワイヤ303が、甲102の裏地中に埋め込まれうる場合もある。このように配置は、第2ワイヤ302と第3ワイヤ303との保護に役立つ。
【0086】
図解の目的で、照明システム200の構成要素は、本実施形態では特定のサイズで示されている。しかし、別の実施形態では、各構成要素のサイズは変りうる。例えば、電池286のサイズが変わりうる場合もある。電池286の長さが、10mm〜50mmの範囲内でありえる実施形態もある。さらに、電池286の幅が、10mm〜50mmの範囲内をとりうる。ある例示的な実施形態では、電池286の幅は約30mmである。さらに、好ましくは、電池286の長さは約40mmである。同様に、照明システム200の他の構成要素のサイズは実施形態毎に変わりうる。
【0087】
本実施形態は、誘導充電システムを有するが、別の実施形態では、プラグインタイプの充電システムを有しうる。例えば、ある実施形態では、USBベースの充電器を用いることができる。とりわけ物品100は、ある種の電気回路を介して電池と電気的に接続される充電用ポートを有しうる。さらに、充電用ポートは、ある種の外部の電池充電器と接続されるように構成されうる。また別の実施形態では、物理的な充電用ポートと誘導コイル(これにより、システムはプラグインタイプの充電モードまたは、誘導タイプの充電モードで操作可能になる)との両方を有するように、充電システムが構成されうる。
【0088】
図4〜8は、照明システム200を有する物品100の実施形態を図解することを意図した図である。上述したように、照明システム200が、手動スイッチおよび/または圧力スイッチを用いて操作されうる実施形態もある。図4および図5を参照すると、物品100が、圧力スイッチを用いて操作されうる実施形態もある。図4からわかるように、当初、足402は、物品100の外側に置かれうる。この時点で、圧力スイッチ266は、「オフ」位置にありうる。とりわけ、ボタン267は、足底104の上面の上で完全に伸張している。圧力スイッチ266がこのオフ位置にあるので、照明システム200は非活性化されうる。とりわけ、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206は、非点灯状態でありえる。
【0089】
図5を参照すると、足402が物品100中に入れられたので、前足404がボタン267に寄せ掛けて置かれうる。ボタン267が、前足404の圧力の下で押圧されうる場合もある。ボタン267が押されているので、圧力スイッチ266が、照明システム200の活性化とも関連する「オン」位置に置かれうる。とりわけ、圧力スイッチ266が押されると、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206が、点灯状態にされうる。
【0090】
上述したように、照明システムが自動固定システムとやりとりすることができる場合もある。1つまたは複数の照明装置が自動固定システムの操作状態に応じて制御されうる実施形態もある。自動固定システムが緩んだ位置に置かれている際には、1つまたは複数の照明装置が非点灯状態になるように構成しうる場合もある。また、自動固定システムが締め付けられた位置に置かれている際には、1つまたは複数の照明装置が点灯状態になるように構成されうる場合もある。
【0091】
例えば、この例示的な実施形態では、圧力スイッチ266が押されていない際には、自動靴紐結びシステム122と自動足首締め上げシステム124とが、図4にあるような緩んだ位置にありえる。上述のように、圧力スイッチ266が押されていない際には、照明システム200が非点灯状態におかれうる。さらに、圧力スイッチ266が押されると、図4および5に見られるように、自動靴紐結びシステム122と自動足首締め上げシステム124とが、緩んだ位置から締め付け付けられた位置へと移動する。上述のように、圧力スイッチ266が押されると、照明システム200が点灯位置に操作される。すなわち、このような配置により、照明システム200の操作と、自動靴紐結びシステム122および自動足首締め上げシステム124とが連結される。
【0092】
このように配置することにより、照明システム200を用いて、1つまたは複数の自動固定システムが活性化されている時にこれを示すことができる。例えば、この例示的な実施形態では、使用者は、第1照明装置202、第2照明装置204および/または第3照明装置206が点灯しているのを見ることにより、自動靴紐結びシステム122と自動足首締め上げシステム124とが活性化していることを知らせることができる。このシステムは、1つまたは複数の自動固定システムが締め付けているのを、使用者が容易に観察できない状況において、役立ちうる。
【0093】
別の実施形態では、照明システムと自動固定システムとの連結は、様々な方法で達成されうる。照明システムが、自動固定システムに制御信号を送信することができ、これにより双方のシステムが協働して動作することができる場合もある。別の場合では、各システムが、圧力スイッチなどのスイッチと独立してやりとりすることができる。このような場合、圧力スイッチが押されると、各システムが、圧力スイッチから独立して情報を受け取る。
【0094】
別の実施形態では、照明システムが、自動固定システムと連結されえないと理解されるべきである。すなわち、照明システムと固定システムが、互いに独立して動作する実施形態もある。また別の実施形態では、照明システムと自動固定システムとの連結は、本実施形態とは逆の形になりうる。すなわち、別の実施形態では、自動固定システムが緩んだ位置にある際に、照明システムが点灯状態で動作するように構成されることができ、自動固定システムが締め付けられた位置にある際に、照明システムが非点灯状態で動作するように構成されうる。
【0095】
また別の実施形態では、物品には照明システムが設けられうるが、自動固定システムは設けられることができないと理解されるべきである。すなわち、この自動固定システムはオプションでありえうる場合もある。同様に、別の場合では、照明システムがオプションでありえる。
【0096】
明確にするために、本実施形態は、圧力スイッチ260のみを有し、手動スイッチは有さない。しかしながら、物品100が圧力スイッチと手動スイッチとの両方を有しうる実施形態もある。このような実施形態では、手動スイッチは、圧力スイッチを用いて伝送される信号を乗り越えるように用いられうる。すなわち、足が入れられ圧力スイッチが完全に押されても、手動スイッチを用いて照明システムを非活性化することができる実施形態もある。同様に、足が入れられず圧力スイッチが押されていなくも、手動スイッチを用いて照明システムを活性化することができる実施形態もある。
【0097】
図6および図7を参照すると、手動スイッチ262を用いて、物品100を操作することができる。まず、図6を参照すると、足602は物品100内に置かれることができる。この時点で、手動スイッチ262を「オフ」位置にすることができる。すなわち、照明システム200は非活性化され、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206は点灯していない。図7を参照すると、使用者704が手動スイッチ262を作用させ、手動スイッチ262が「オン」位置にされることができる。この時点で、照明システム200が活性化されうる。とりわけ、第1照明装置202、第2照明装置204および第3照明装置206が点灯しうる。このように配置することにより、使用者は、いつ照明システム200が活性化され、いつ活性化されないかに関して制御することができる。
【0098】
ある実施形態では、手動スイッチは押すことができるボタンである。しかし、別の実施形態では、任意の種類の使用者制御装置を用いることができる。「使用者制御装置」という用語は、使用者から直接入力を受け取ることができるように構成された任意の装置を指す。使用可能なこれ以外の使用者制御装置の例には、限定されるのではないが、レバー、スイッチ、ダイアル、コンソールまたはこれ以外の使用者制御装置が含まれる。
【0099】
1つまたは複数の自動固定システムを有する実施形態では、手動スイッチ262を用いて、自動固定システムとは独立して、照明システム200を制御することができる。しかし、別の実施形態では、手動スイッチ262を用いて、1つまたは複数の自動固定システムを同時に制御することができる。例えば、ある実施形態では、手動スイッチ266が押されると、自動靴紐結びシステム122と自動足首締め上げシステム124とが、ストラップセット115と足首ストラップ150とを、それぞれ、締め付けおよび/または緩めることができるように構成されうる。このように配置することにより、使用者は、手動スイッチを用いて、照明システムと自動固定システムとの双方を制御することができる。
【0100】
ここで説明した実施形態は、圧力スイッチと手動スイッチとを有するが、別の実施形態では、照明システムと共に用いることができる任意のこれ以外の種類のスイッチまたはセンサーを有することができる。使用可能な別の種類のセンサーの例には、限定されるのではないが、重量センサー、光センサー、音響センサー、熱センサー、音声作動式センサーおよびこれ以外の種類のセンサーが含まれる。例えば、代替となる実施形態では、照明システムは、熱センサーから情報を受け取るように構成されうる。この場合、足が甲に入れられと、熱センサーが照明システムに情報を伝送して、1つまたは複数の照明装置を点灯しうる。
【0101】
一足の履物が、履物物品を保管するための筐体と関連付けられうる実施形態もある。充電システムを有する実施形態では、筐体が充電用の設備を有しうる。とりわけ、誘導充電システムを有する実施形態では、筐体が、外部電源から履物物品へ電力を伝送することができる誘導充電システムの構成要素を提供しうる。
【0102】
図8〜12では、一足の履物用の履物筐体800を図解している。明確にするために、履物筐体800は、特定のデザインで図示されている。とりわけ、履物筐体800は、伝統的なダッフルバッグに似た履物バッグとして図示されている。さらに、履物筐体800のサイズは、一足の履物に合うように構成されている。しかし、別の実施形態では、履物筐体800のデザインは任意のこれ以外のデザインでありうる。とりわけ、別の実施形態では、履物筐体800は、別の形状および/またはサイズを有しうる。履物筐体のこれ以外のデザインの例には、限定されるのではないが、任意の種類のバッグおよび/またはバックパックが含まれる。さらに、履物筐体は、筐体を運ぶための任意の設備を含むことができ、これには、任意の種類のストラップまたはハンドルなどが含まれる。
【0103】
図8を参照すると、履物筐体800は、基部801を含む。さらに、履物筐体800は、第1パネル802と第2パネル804とを有しうる。第1パネル802と第2パネル804とが、履物筐体800の内部へのアクセスをするために開くよう構成された可動式パネルでありえる場合もある。ある実施形態では、第1パネル802と、第2パネル804とを、ハンドル808を用いて調節することができる。ハンドル808が、第1パネル802と、第2パネル804とを一時的に閉鎖位置にロックするための設備を有しうる実施形態もある。
【0104】
履物筐体800が、履物筐体800と関連する充電システムの状態を示す設備を有しうる実施形態もある。履物筐体800が、充電状態を示すための、例えばライトのような視覚表示器を有しうる場合もある。別の場合では、履物筐体800は、音響ベース表示器を含むことができ、これは、例えば、充電状態を示すために音響を発生させるよう構成されたスピーカーなどである。ある例示的な実施形態では、履物筐体800は、充電表示器ライト899を有しうる。とりわけ、充電表示器ライト899は、履物物品の充電状態を表示するために点灯されるLEDライトでありえる。
【0105】
図9を参照すると、履物筐体800は、1つまたは複数の履物物品を受容するように構成された内側部分900を有しうる。履物筐体800が内側部分900用の床をとなる床部分902も有する実施形態もある。床部分902が丸みをおびている場合もある。別の場合には、床部分902がほぼ平坦でありえる。このように配置することにより、履物筐体800内に置かれた物品は、安定して床部分902上に置かれることができる。
【0106】
履物筐体800は、充電システムの1つまたは複数の構成要素を有しうる。ある実施形態では、履物筐体800は、充電ステーション906を有することができる。充電ステーション906が、1つまたは複数の履物物品に電力を伝送する設備を有しうる場合もある。
【0107】
充電ステーション906が、充電ステーション用ECU908を有しうる実施形態もある。概して、充電用ECUは、任意の種類のECUでありうる。例えば、ECUがある種の中央演算処理装置(CPU)でありえる実施形態もある。別の実施形態では、ECUは、電気入力を受け取り、この入力に応じて電気出力を出力するある種の単純な回路でありえる。ある実施形態では、充電ステーション用ECU908は、プリント回路基板でありえる。
【0108】
充電用ECU294は、情報および電力の入力と出力とを容易にするためにいくつかのポートを有しうる。「ポート」という用語は、2つの導体間の任意のインタフェースまたは共通の境界部分を意味する。ポートが導体の挿入および取り外しを容易にしうる場合もある。これらの種類のポートの例には、機械的なコネクターがある。別の場合では、ポートは、概しては容易に挿入または取り外しが行われないインタフェースである。これらの種類のポートの例には、回路基板上での半田付けまたは電子トレースが含まれる。
【0109】
ある実施形態では、充電ステーション用ECU908は、第1外部誘導コイル912に電力を伝送するように構成された第1ポート910を有しうる。同様に、充電ステーション用ECU908が、第2外側誘導コイル914に電力を伝送するように構成された第2ポート911を有しうる場合もある。各外部誘導コイルは、対応する履物物品の内部誘導コイルと関連しうる場合もある。
【0110】
充電ステーション906は、ある種の外部電源から電力を受け取るための設備も有しうる。充電ステーション用ECU908が、外部電源から電力を受け取るように構成された第3ポート913を有しうる場合もある。例えば、ある例示的な実施形態では、第3ポート913が、壁ソケット中にプラグを差し込むことができる電源コード916と関連することができる。
【0111】
図10を参照すると、履物筐体800の第1パネル802と、第2パネル804とが、内側部分900を露出させるように開いている。図10からわかるように、充電ステーション906の構成要素は、床部分902の下に設置されうる。このように配置することにより、充電ステーション906の構成要素は、部材から保護されることができ、1つまたは複数の履物物品との様々なタイプの接触からも保護されることができる。しかし、別の実施形態では、充電ステーション906の1つまたは複数の部分は、内側部分900内で露出しうる。
【0112】
この例示的な実施形態では、図10および図11からわかるように、一足の履物1000が履物筐体800中に挿入される。一足の履物1000は、第1物品1002と第2物品1004とを有しうる。床部分902が、一足の履物1000と充電ステーション906との位置合わせを容易にするための1つまたは複数の位置決め特徴を有しうる場合もある。とりわけ、誘導充電システムを用いた実施形態では、各物品内に設けられている内部の誘導コイルを、履物筐体800内に設置されている外部誘導コイルと確実に適切に位置合わせすることが必要となりえる。
【0113】
この実施形態では、床部分902が、第1切り欠き部分1010と第2切り欠き部分1012とを有し、これらは、それぞれ、第1物品1002と第2物品1004とに対応している。第1切り欠き部分1010と第2切り欠き部分1012とが、第1物品1002と第2物品1004との底面に合うように形成されうる場合もある。このように配置することにより、一足の履物1000と充電ステーション906との間で適切な位置合わせが確実に可能になり、これにより効率的な充電が容易になりうる。
【0114】
別の実施形態では、別の種類の位置決め特徴が用いられうると理解されるべきである。例えば、床部分902が、第1物品1002と第2物品1004の底面に位置づけられた突起と係合する切り欠きを有するように構成されうる場合もある。別の場合では、床部分902が、第1物品1002と第2物品1004の底面に位置づけられた切り欠きと係合する突起を有するように構成されうる。また別の実施形態では、当該分野で公知である別の種類の位置づけ特徴が用いられうる。
【0115】
図12および図13は、一足の履物と充電ステーションとの間での適切な位置合わせを確実に行うための設備の追加的な実施形態である。図12を参照すると、履物筐体800が、調節可能な結合部1300を有しうる。とりわけ、調節可能な結合部1300は、第1調節可能な結合部1302と第2調節可能な結合部1304とを有しうる。第1調節可能な結合部1302が、つま先部材1310とかかと部材1312とを有する場合もある。
【0116】
かかと部材1312は、床部分902に対して位置的に固定されうる。これとは逆に、つま先部材1310は、縦長方向で床部分902に対してスライドするように構成されうる。この例示的な実施形態では、第1物品1322のかかと部分1320が、かかと部材1312に直面しうる。さらに、つま先部材1310が、つま先部分1323に直面するように調節されうる。このように配置することにより、つま先部材1310とかかと部材1312とは、第1物品1322を、床部分902に対して所定の位置に維持するのを助ける。とりわけ、第1物品1322の内部誘導コイル1340が充電システムの外部誘導コイル1342に対して方向づけられる方法で、第1物品1322が位置づけられうる。同様に、第2調節可能な結合部1304が、第2物品1324を位置決めおよび固定するのに用いられうる。
【0117】
図13を参照すると、1つまたは複数の位置決め特徴を有しうる実施形態もある。この実施形態では、物品1360は、第1位置決め切り欠き1361と第2位置決め切り欠き1362とを有しうる。同様に、床部分902は、第1位置決め突起1371と第2位置決め突起1372とを有しうる。第1位置決め切り欠き1361は、第1位置決め突起1371を受容するように構成されることができ、一方、第2位置決め切り欠き1362は、第2位置決め突起1372を受容するように構成されることができる。このように配置することにより、物品1362は、物品1360の内部誘導コイル1381と、充電システムの外部誘導コイル1382との間で適切に確実に位置合わせされる方法で位置決めされ方向づけられうる。床部分902が、一足の履物の充電を容易にするために、第2履物物品中の切り欠き中に挿入されるように構成された追加的な位置決め突起を有しうる場合もある。
【0118】
この実施形態が有する外部誘導コイルは、履物筐体の床部分中に設けられているが、別の実施形態が有する外部誘導コイルは、履物筐体の別の部分中に設けられうる。別の場合では、例えば1つまたは複数の外部誘導コイルが、履物筐体の内部の側壁に設置されうる。さらに、本実施形態が有する内部の誘導コイルは、履物物品のかかと中に設置されるが、別の実施形態では、内部の誘導コイルが履物物品の任意の別の部分中に設置される。この内部誘導コイルを収納しうる他の部分の例には、限定されるのではないが、舌皮、上部測壁、甲の前足部分、甲のかかと部分および履物物品100の任意の別の部分が含まれる。履物物品中の内側誘導コイルの位置は、履物筐体の外部誘導コイルの位置に応じて選択されることができ、その結果、物品が履物筐体中に挿入される際には、内側誘導コイルが外側誘導コイルに隣接した位置に設けられうるという実施形態もある。
【0119】
図14は、一足の履物1000が挿入された状態での履物筐体800の上面図である。図14を参照すると、第1物品1002の第1内側誘導コイル1202が、第1外部誘導コイル912に位置合わせされうる。同様に、第2物品1004の第2内側誘導コイル1204が、第2外部誘導コイル914に位置合わせされうる。このように配置することにより、履物筐体800から一足の履物1000に電力が効率的に伝送されることができる。
【0120】
外部電源が受け取る電気が、電源コード916を介して充電ステーション用ECU908に伝送されうる実施形態もある。それから、この電気は第1外部誘導コイル912に伝送されうる。交流電流を備えた外部電源を用いることにより、電力が第1外部誘導コイル912と第1内部誘導コイル1202との間で誘導的に伝送されうる。とりわけ、交番磁界が第1外部誘導コイル912において発生させられることができ、これが、第1内側誘導コイル1202中で電流を誘導する。このように配置することにより、第1物品1002内に設置されている電池などの再充電可能な電源に電力が伝送されることができ、この第1物品1002が、照明システムおよび/または自動固定システム用に電力を供給することができる。
【0121】
同様に、充電ステーション用ECU908で受け取られた電気は、第2外部誘導コイル914に伝送されうる。交流電流を備えた外部電源を用いることにより、電力が第2外部誘導コイル914と第2内部誘導コイル1204との間で誘導的に伝送されうる。とりわけ、交番磁界が第2外部誘導コイル914において発生させられることができ、これが、第2内側誘導コイル1204中で電流を誘導する。このように配置することにより、第2物品1004内に設置されている電池などの再充電可能な電源に電力が伝送されることができ、この第2物品1004が、照明システムおよび/または自動固定システム用に電力を供給することができる。
【0122】
この詳細な説明全体および請求項で説明されている充電システムは、照明システムから独立して使用することができると理解される。とりわけ、この詳細な説明中で説明されている充電システムは、ある種の電池を充電するために用いられうる。この電池は、さらに1つまたは複数の電気系と連結可能である。概しては、この詳細な説明全体および請求項で説明されている充電システムは、履物物品に関連する任意の種類の電気系に電力を供給するために用いられうる。例えば、別の実施形態では、本実施形態中で説明された充電システムは、距離および動きを追跡するための加速度計に電力を供給するための電池を充電するために用いられうる。また別の実施形態では、ここで説明されている充電システムは、物品を加熱および/または冷却するシステムに電力を供給するために用いられうる。さらに、充電システムは、2つ以上の電気系に同時に電力供給するために用いられうると理解される。
【0123】
本発明の様々な実施形態を説明したが、説明は例示的なもので、限定を意図していず、本発明の範囲内で可能であるより多数の実施形態や実装が可能であることは、当業者には明らかである。したがって、本発明は、添付の請求項およびその等価物を考慮する以外には限定されるべきではない。また、様々な修正および変更は、添付の請求項の範囲内で行われうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物物品用の履物筐体であって、
前記履物物品を受容するように構成されている内側部分と、
前記内側部分に関連し、外部電源から電力を受け取るように構成されている充電用ECUと、
前記充電用ECUとやりとりする外部誘導コイルとを
有し、
ここで、前記外部誘導コイルは、前記履物物品の内部誘導コイルと関連している
履物筐体。
【請求項2】
前記内側部分は、前記内側部分の床部分上に前記履物物品を容易に位置合わせできるように構成されている位置決め特徴を有する請求項1に記載の履物筐体。
【請求項3】
前記履物物品の前記履物筐体への誘導結合を容易にする方法で、前記位置決め特徴は、前記外部誘導コイルの前記内部誘導コイルに対する位置合わせを容易にする請求項2に記載の履物筐体。
【請求項4】
前記外部誘導コイルは、前記床部分の下に設けられている請求項3に記載の履物筐体。
【請求項5】
前記充電用ECUは、前記床部分の下に設けられている請求項4に記載の履物筐体。
【請求項6】
前記外部誘導コイルは、前記履物物品の下面から間隔をおいている請求項4に記載の履物筐体。
【請求項7】
前記履物筐体は、前記内側部分にアクセスするための第1パネル部分と第2パネル部分とを有する請求項6に記載の充電システム。
【請求項8】
前記第1パネル部分と前記第2パネル部分とは閉じることができる請求項7に記載の充電システム。
【請求項9】
前記履物筐体は、前記履物物品を運ぶのに用いることができる請求項8に記載の充電システム。
【請求項10】
履物物品用の充電システムであって、
前記履物物品内に設けられていて、照明システムに電力を供給するように構成されている再充電可能な電源と、
前記履物物品を受容するように構成されていて、外部電源と関連している履物筐体と、
前記履物物品内に設けられていて、前記再充電可能な電源に電力を伝送するように構成されている内部誘導コイルと、
前記履物筐体内に設けられていて、前記外部電源から電力を受け取るように構成されている外部誘導コイルとを
有し、
ここで、前記履物が前記履物筐体内に置かれている場合には、前記内部誘導コイルと、前記外部誘導コイルとが誘導結合されている充電システム。
【請求項11】
前記外部誘導コイルは、交番磁界を発生させるよう構成されている請求項10に記載の充電システム。
【請求項12】
前記外部誘導コイルにより発生させられる前記交番磁界は、前記内部誘導コイル中で交流電流を発生させる請求項11に記載の充電システム。
【請求項13】
前記内部誘導コイル中で発生させられた電流は、前記履物物品中の再充電可能電源を充電するのに用いられる請求項12に記載の充電システム。
【請求項14】
前記内部誘導コイルが前記外部誘導コイルと位置合わせされる方法で、前記履物物品が前記履物筐体内に置かれている時は常に、前記再充電可能電源が充電される請求項13に記載の充電システム。
【請求項15】
前記履物筐体は、一足の履物を同時に再充電するために用いられることができ、これは、前記一足の履物中の対応する内部誘導コイルと結合しうる一対の外部誘導コイルを用いることによって行われる請求項14に記載の充電システム。
【請求項16】
前記再充電可能な電源は、自動固定システムに電力供給するために用いることができる請求項15に記載の充電システム。
【請求項17】
履物物品を充電する方法であって、
履物筐体を外部電源に接続する工程であって、前記履物筐体が、外部誘導コイルを備えた充電ステーションを有する、工程と、
内部誘導コイルを有する前記履物物品を前記履物筐体と関連付ける工程であって、前記内部誘導コイルが前記履物物品内の再充電可能電源に電力を伝送するように構成されている、工程と、
前記内部誘導コイルが前記外部誘導コイルと誘導結合する方法で、前記履物筐体内で前記履物物品を位置合わせする工程と、
これにより、前記再充電可能な電源を充電する工程と
を含む充電方法。
【請求項18】
前記再充電可能な電源は、前記履物物品の照明システムに電力を供給するように構成されている請求項17に記載の充電方法。
【請求項19】
前記履物筐体内で前記履物物品を位置合わせする工程は、前記履物筐体内に設けられた少なくとも1つの位置決め特徴を用いる工程を含む請求項17に記載の充電方法。
【請求項20】
前記履物筐体を外部電源と関連付ける工程は、コードを壁ソケットに差し込む工程を含む請求項17に記載の充電方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−528240(P2011−528240A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507605(P2011−507605)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/042081
【国際公開番号】WO2009/134864
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】