説明

工作装置及びその加工方法

【課題】本発明は、効率的に短時間で加工物を加工でき、工具保持手段を有する工作主軸を備え、歯車の少量連続生産或いは連続生産に適した工作装置を提供する。
【解決手段】
加工物(300)を加工する工作装置(100)及びその加工方法に関して、工作装置(100)は、数値制御プログラムを用いて工具により加工物(300)を加工し、5軸と、加工物(300)を固定する固定手段と、加工物(300)を保持する工具保持手段(111)を有する工作主軸(110)とを備える。また、工具は、工作装置(100)の固定手段(120)に固定され、工作主軸(110)の工具保持手段(111)に固定された加工物(300)は、加工物(300)を加工するために固定手段(120)に固定された工具に関連して、プログラム制御法により制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作装置及びその加工方法に関し、特に、万能フライス盤やマシニングセンタ等、プログラム制御法により加工物を加工する工作装置に適用して好適なものである。この工作装置は、工具を有し、少なくとも5軸と、加工物を固定する固定手段と、工具を保持する工具保持手段、特に、例えばモールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ等の工具テーパを保持する工具保持手段を有する工作主軸とを備える。
【0002】
本発明は、工作装置及びその加工方法に関し、特に、制御データ及び数値制御プログラムで制御された工具を用いて、プログラム制御方法により加工物を加工する工作装置及びその加工方法に適用して好適なものである。工作装置は、少なくとも5つの同時駆動軸と、加工物を固定する固定手段と、制御部とを備える。この制御部は、工具を保持する工具保持手段を有する工作主軸を備える。特に、工作装置の制御部は、固定手段に固定された加工物を切削する工具トラックに沿う制御データを用いて、工具保持手段に保持された工具を制御することに適用して好適なものである。
【0003】
本発明は、工作装置及びその加工方法に関し、特に、工作装置上の加工物を加工する加工方法と、工作装置の工作主軸又は主軸に工具保持手段により固定或いは保持されるフライス工具又は穴あけ工具を用いて、加工物にフライス削り及び/又は穴あけ加工を行う工作装置とに適用して好適なものである。特に、本発明は、例えば、5軸フライス盤、5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤及び5軸以上の同時駆動軸を有するマシニングセンタに関する。本発明では、上記工作装置の工作主軸又は主軸が、工作装置に用いられる工具を回転駆動させて、加工物の切削作業が行われるようになされている。本発明による工作装置は、従来の旋盤とは明らかに異なる。
【背景技術】
【0004】
従来、コンピュータ数値制御(CNC:Computerized Numerical Control)による工作装置は、加工物が加工される際に、空間において自由度5で工具を移動又は制御できる少なくとも5軸を備える装置が周知である。このコンピュータ数値制御とは、例えば、数値制御プログラム又はコンピュータ数値制御プログラム等を用いて、工作装置を数値で制御することである。
【0005】
自由度5は、少なくとも3つの直線軸に駆動され得る少なくとも3つの空間方向への自由度(従来的に、3つの直交する空間方向の自由度がほとんどであり、それらをX軸、Y軸及びZ軸と呼んでもよい)と、加工物に関する工具の姿勢(位置決め基準点)制御可能な少なくとも2つの角自由度又は回転自由度とにより実現される。この角自由度又は回転自由度は、工作装置の2又は3以上の回転軸(選択的に、A軸、B軸及びC軸となる)により駆動され得る。特に、今日のような少なくとも5軸を備えるコンピュータ数値制御の工作装置は、同時に自由度5で駆動することが可能になっており、固定された加工物に対して複雑で効率的な工具経路に沿って加工することが可能となっている。さらに、従来技術として、3つの直線軸及び3つの回転軸が同時に駆動される6つの軸を有する工作装置が開示されており、また、6以上の軸を備える工作装置でもよい。
【0006】
先行技術により開示された工作装置は、加工物を切削する工具、例えば、フライス工具又は穴あけ工具等の工具を備えることに適している。ここでは、このような工具が、数値制御プログラム又はコンピュータ数値制御プログラムを用いた制御部により制御されるように構成されている。従って、このような工作装置は、制御データを用いて、工作装置に固定された加工物をプログラム制御方法により正確に加工することができる。
【0007】
特に工具により加工物を加工する際の切削動作を行うために、工具の回転駆動に関して、従来の工作装置は、工作主軸又は主軸ドライバを有する工作主軸又は主軸を備え、工作主軸又は主軸が工具を保持する工具保持手段を備えるように構成されている。工作主軸の工具保持部は、特に、例えば工具テーパ等の工具接触部のような工具を保持することに好適である。周知な工具テーパは、例えばモールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパである。加工される加工物は、工作装置の固定手段、特に工作装置の回転台又は円テーブルに設けられた固定手段に固定される。この回転台又は円テーブルは、回転軸により加工物を回転させて位置調整し、当該回転軸を介して回転駆動させることができる。さらに、回転台又は円テーブルは、例えば枢動軸手段(枢動台)により、枢動する構成を有してもよい。
【0008】
また、工作装置は、例えば工具交換器を備える万能フライス盤又は他の工作装置のような上述した装置であり、工作装置の工作主軸に固定された工具を又は工作主軸の工具保持手段に保持された工具を他の工具に交換することにより、制御プログラムによって自動で工具交換を行うように、随意に構成される。このために、この工作装置は、工作主軸に固定された工具を自動的に交換する工具交換器を備える。さらに、この工作装置は、複数の工具が収納可能な工具用マガジンを備える。この工具交換器は、工具の交換時に、工作主軸上に固定された工具を予め工具用マガジンに収納された工具と交換する。
【0009】
従来技術により開示された工具交換器の操作モードでは、工作主軸の工具保持手段から工具用マガジンに、又は工具用マガジンから工具保持手段に、工具交換が行われるように構成されている。実際上、工具交換器、特にシングル又はダブルの把持具を有する工具交換器では、把持部又は把持具が、工具又は工具が把持される位置の工具テーパを把持又は保持するようにして、工具の交換を行うようになされている。このような工具テーパ(工具保持部における受取りに関して、例えばモールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ等)は、工作主軸の工具保持手段及び工具間に標準的な接触部を形成し、短時間で素早く工具を交換し得るようになされている。また、従来技術として、いわゆるピックアップ工具交換器が開示されており、このようなピックアップ工具交換器は、工作主軸の工具保持手段から工具用マガジンに又は工具用マガジンから工作主軸の工具保持手段に、工具を直接挿入又交換することに好適である。
【0010】
従来技術の方法を用いた工作装置、特に、フライス盤/ボール盤用工具、ボール盤/フライス盤用工具、万能フライス盤、又は万能マシンセンターの加工物を加工する際に、加工される加工物は、例えば、回転軸により回転及び/又は枢動軸(例えば枢動台)により枢動可能な回転台又は円テーブルに設けられる固定手段に固定される。また、加工される加工物は、1以上の直線軸により移動又は数値制御インデックスヘッドに移動され得る。また、加工用工具は、工作装置の工作主軸に固定される。加工物を加工するために異なる工具を使用しなければならない場合、工具交換は、自動で工作主軸において行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、工具保持手段を有する工作主軸と、少なくとも5つの軸を備える工作装置にける加工物を加工する加工方法と、開示された従来技術よりも更に効率的に短時間で加工物を加工でき、工具保持手段を有する工作主軸を備える工作装置とを提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、工具保持手段を有する工作主軸を備える工作装置で、更に効率的に短時間で加工物を加工できる加工方法と、例えば、リングギア、ピニオンギア又はベベルギア等のような直歯、はすば歯、螺旋歯又は円弧歯の少量連続生産或いは連続生産に適した工作装置とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1では、万能フライス盤又はマシニングセンタ等の5軸を有する工作装置(100)で工具を用いてプログラム制御により第一加工物(300)を加工する加工方法において、前記工作装置(100)は、前記第一加工物(300)を固定する固定手段(120)と、前記第一加工物(300)を保持する工具保持手段(111)を有する工作主軸(110)とを備え、前記工具保持手段(111)は、前記第一加工物(300)を前記工作主軸(110)に保持し、前記加工方法は、前記工作装置(100)の前記工作主軸(110)における前記工具保持手段(111)に前記第一加工物(300)を固定する固定ステップと、前記工作装置(100)の前記固定手段(120)に前記工具を固定する工具固定ステップと、前記第一加工物(300)を加工するために前記固定手段(120)に固定された前記工具に関連して、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)をプログラム制御方法により制御する制御ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項2では、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により第二加工物(301,302)と交換する交換ステップ、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により再固定する再固定ステップを備え、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され前記第一加工物(300)は、前記プログラム制御方法により、固定解除されて、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に新たな固定状態で固定されることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項3では、前記工作装置(100)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持された前記工具を前記プログラム制御方法により交換することに適した工具交換器(140)を備え、前記第一加工物(300)は、前記工作主軸(110)で、前記第二加工物(301,302)と前記プログラム制御方法により交換される、及び/又は前記工作主軸(110)で、前記プログラム制御方法により前記工具交換器(140)を用いて再固定されることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項4では、前記工作主軸(110)に保持される前記第一加工物(300)は、固定器具(400)に固定され、前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持されることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項5では、前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に、特に工具テーパである受取用の工具保持用接触手段を有することを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項6では、前記工具は、前記第一加工物(300)上で歯車をフライス加工することに適したカッターヘッド(200)で、特に歯形カッターヘッドであり、前記カッターヘッド(200)は、前記第一加工物(300)上で1以上の歯車の歯溝をフライス加工することに適した複数の切削ナイフ(201)を備えることを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項7では、前記固定手段(120)は、前記工具を固定することに適しており、回転ロック方法により、前記工作装置(100)の回転駆動する回転台(130)に固定されることを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項8では、前記固定手段(120)は、数値制御インデックスヘッドを備え、前記工具は、前記数値制御インデックスヘッドに固定され、前記数値制御インデックスヘッドは、固定された前記工具を回転駆動することを特徴とするものである。
【0021】
また、請求項9では、第一加工物(300)を固定する固定手段(120)と、工具を保持する工具保持手段(111)を有する工作主軸(110)と、少なくとも5つの軸とを備え、プログラム制御法により前記工具を用いて前記第一加工物(300)を加工する工作装置において、前記第一加工物(300)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され、前記工具は、前記固定手段(120)に固定され、前記工作装置は、前記プログラム制御法により前記第一加工物(300)を加工するために前記固定手段(120)に固定された前記工具に関連して、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を制御することを特徴とするものである。
【0022】
また、請求項10では、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により第二加工物(301,302)と交換し、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により再固定し、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され前記第一加工物(300)は、前記プログラム制御方法により、固定解除されて、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に新たな固定状態で固定されることを特徴とするものである。
【0023】
また、請求項11では、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持された前記工具を前記プログラム制御方法により交換することに適した工具交換器(140)を備え、前記工具交換器(140)は、前記工作主軸(110)で、前記第一加工物(300)を前記第二加工物(301,302)と前記プログラム制御方法により交換する、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を再固定することを特徴とするものである。
【0024】
また、請求項12では、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)は、固定器具(400)を保持することに適しており、前記第一加工物(300)は、前記固定器具(400)に固定され、前記固定器具(400)が前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持されるようにして、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定されることを特徴とするものである。
【0025】
また、請求項13では、前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に、特に工具テーパである受取用の工具保持用接触手段を有することを特徴とするものである。
【0026】
また、請求項14では、前記固定手段(120)は、前記工具を固定することに適しており、回転ロック方法により、前記工作装置(100)の回転駆動する回転台(130)に固定されることを特徴とするものである。
【0027】
また、請求項15では、前記固定手段(120)は、数値制御インデックスヘッドを備え、前記工具は、前記数値制御インデックスヘッドに固定され、前記数値制御インデックスヘッドは、固定された前記工具を回転駆動することを特徴とするものである。
【0028】
上述した目的は、少なくとも5つの軸を備える工作装置において、加工物を工具により加工する加工方法が記載された請求項1と、工具を用いて加工物を加工する工作装置が記載された請求項9とにより達成できる。本発明の好適な実施の形態による構成要件は、従属請求項の構成要件により説明されている。
【0029】
本発明による加工方法は、加工物を固定する固定手段、特に工作装置の回転台又は円テーブル上で回転ロック方法により固定される固定手段と、加工物を保持する工具保持手段を有する工作主軸とを備える工作装置において実行される。
【0030】
本発明の基本型となっている工作装置、すなわち、例えば、5軸フライス盤、5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤及び5軸以上の同時駆動軸を有するマシニングセンタにおいて、工作主軸又は主軸の駆動は、工具を駆動することにより切削を主に実行するように(開示された従来型の旋盤の操作モードに対比して)、工具を回転運動させて提供される。
【0031】
本発明は、工作装置及びその加工方法に関し、特に、工作装置上の加工物を加工する加工方法と、工作装置の工作主軸又は主軸に工具保持手段により固定或いは保持されるフライス工具又は穴あけ工具を用いて、加工物にフライス削り及び/又は穴あけ加工を行う工作装置とに適用して好適なものである。また、本発明は、主軸の駆動により切削し得るようになされている。特に、本発明は、例えば、5軸フライス盤、5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤及び5軸以上の同時駆動軸を有するマシニングセンタに関する。
【0032】
本発明による方法は、工作装置の工作主軸又は主軸における工具保持手段に加工物を固定する固定ステップと、工作装置における固定手段に工具を固定する工具固定ステップと、加工物を加工するために固定手段に固定された工具に対して、プログラム制御方法により、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物を制御する制御ステップとを備えることを特徴とする。
【0033】
従って、加工される加工物は、例えばフライス盤又はボール盤で切削を行う際に用いられる主軸の駆動で回転運動するような工具を保持する従来の工具保持手段により、工作装置の工作主軸に固定される。
【0034】
また、従来、固定手段は、加工される加工物を固定するものであった。しかしながら、加工物を加工する工具は、工作主軸の工具保持手段ではなく、工作装置の固定手段に固定される。
【0035】
従って、本発明では、加工物及び工具の固定状態が、従来の工作装置の固定状態と逆になるように構成されている。
【0036】
これにより、加工物及び工具の固定状態は、工作主軸の工具を挿入又は交換するように構成された工作装置(例えば、工具交換器を備える万能フライス盤、万能フライス/ボール盤又は万能フライス/旋盤)において、自動で加工物の交換及びプログラム制御方法による随意的な加工物の交換が効率的に行い得る利点を提供できる。また、従来の方法に対比して、本発明では、加工物の交換の間に、工作主軸に固定された加工物を、交換又は挿入でき、さらに再固定もできる。
【0037】
これは、例えば少量連続生産或いは連続生産等、同様の数値制御プログラムを随意的に用いて複数の加工物の加工又は製造を行う際、特に、工作装置で加工操作が行われる場合に、効果的である。これにより、工作装置は、工作主軸の加工物を交換する工具交換器(例えば、万能フライス盤)及び/又は固定手段の加工物を交換する加工物交換器(例えば、マシニングセンタ)を備えることが好ましい。
【0038】
特に、加工操作に関する格段に有効な点は、工具の交換を行う必要がない、又は滅多に行う必要がないことである。従って、自動で行う加工物の交換は、プログラム制御方法で制御される工具交換器を用いて(又は工作主軸の加工物を交換する加工物交換器を付加することも可能)行うことが好ましい。複数の加工物の場合は、選択的にプログラム制御方法を用いて、加工物の交換が自動で実行されるため、必要とされる作業者の介入なしに工作装置において連続的に加工可能である。よって、本発明では、複数の加工物が加工される際に、明らかに時間短縮による高効率化と、高精度化とを達成できる。
【0039】
本発明の方法は、更に、プログラム制御法により、工作主軸の工具保持手段に保持された第一加工物を第二加工物と交換する交換ステップを備える。
【0040】
従って、本発明の方法は、工作主軸の加工物をプログラム制御法により自動的に挿入又は交換できる。ここで、プログラム制御法とは、具体的に、数値制御プログラムの制御命令を用いて自動で加工物の交換を行うことである。そのため、複数の加工物は、全てがプログラムで制御された方法により、すなわち作業者の介入なく、工作装置において連続的に加工され得る。これら加工物の加工及び交換は、プログラムの制御下において実行される。
【0041】
また、本発明の方法は、更に、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により再固定する再固定ステップを備えることが好ましい。この工作主軸の工具保持手段に保持された加工物は、プログラム制御法により、固定解除されたり、或いは工作主軸の工具保持手段に新たな固定状態に固定されることが好ましい。
【0042】
従って、先ず第一固定状態において加工物の一側が加工され、次いで工作主軸における再固定ステップ後に、第二固定状態において加工物の他側が加工され得るように、プログラム制御された再固定ステップにより、工作主軸に固定された加工物は、先ず一側で随意に加工され、次いで工作主軸に再度固定され得る。よって、加工物は、例えば、先ず前面が加工され、再固定ステップ後に、後面が加工されてもよく、また逆に、後面が加工された後、前面が加工されてもよい。
【0043】
工作装置は、工作主軸の工具保持手段に保持された工具をプログラム制御法により交換する工具交換器を備えることが好ましい。プログラム制御法によって第一加工物を第二加工物と交換する交換ステップは、工作主軸において実行され、及び/又は工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により再固定する再固定ステップは、工作主軸の工具交換用に従来設けられている工具交換器を用いて実行されることが好ましい。このような工具交換器は、例えば万能フライス盤に備えられる。
【0044】
これにより、本発明では、従来から備えられている工具交換器が工作装置の工作主軸に工具を挿入又は交換するとともに、工作主軸の加工物を交換するという格段の効果を奏する。また、このことから、本発明では、新たな固定状態で、工具交換器を用いて加工物を再固定する再固定ステップを随意に実行することもできる。このように用いる工具交換器は、第一把持部により工作主軸から加工物が保持又は固定解除され、第二把持部により当該加工物が受け取られ、第二把持部を用いて工作主軸に新たな固定状態で当該加工物が再固定され得るように、少なくとも2つの把持部を備えるダブル把持具の工具交換器であることが好ましい。
【0045】
また、工作装置は、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により挿入又は交換することに適した工具交換器、及び/又は工作装置の固定手段に固定された加工物を挿入又は交換することに適した工具交換器を備え得ることが好ましい。そして、工作主軸で第一加工物を第二加工物とプログラム制御法により交換する交換ステップは、工具交換器を用いて実行され得ることが好ましい。従って、本発明は、このような加工物交換器を用いて、加工物を工作主軸に挿入、交換及び/又は再固定できるように、加工物交換器を提供できるものである。また、本発明は、随意で加工物交換器とともに工具交換器も提供できるものである。
【0046】
加工物交換器は、第一把持部により工作主軸から加工物が保持又は固定解除され、第二把持部により当該加工物が受け取られ、第二把持部を用いて工作主軸に新たな固定状態で当該加工物が再固定され得るように、少なくとも2つの把持部を備えるダブル把持具の工具交換器であることが好ましい。加工物交換器は、例えば工作装置の工具台に備えてもよい。
【0047】
本発明による方法は、更に、固定手段に固定された工具を挿入及び/又は交換する挿入・交換ステップを備える。追加の工具交換器、上述した工具交換器又は加工物交換器は、例えば、加工物を固定する固定手段によりマシニングセンタにおいて加工物を交換するために使用されるように、固定手段に固定された工具をプログラム制御法により挿入及び/又は交換することに適していることが好ましい。
【0048】
従って、本発明では、プログラム制御法により固定手段に固定された工具を挿入又は交換することもできる。これにより、工具交換器又は加工物交換器は、例えば、プログラム制御法により固定手段に保持又は固定された工具を把持する1以上の把持部を有する把持具を備え得る。工具交換器又は加工物交換器は、工作主軸の工具、固定手段の工具及び/又は工具用マガジン内の工具を受け取ること、工作主軸及び/又は固定手段の工具を挿入又は交換すること、及び/又は工具用マガジン内に工具を保管することに適用される。
【0049】
また、工作装置は、加工物又は加工物と工具とを収納することに適したラインアップ及び/又はマガジンを備える。第二加工物は、第一加工物が第二加工物に交換される前に、工作装置のラインアップ又はマガジンに収納されていることが好ましい。
【0050】
従って、本発明では、工作主軸で使用されていない加工物が、工作装置で加工される前及び/又は後に工作装置のラインアップ又はマガジンに収納され得るという効果的な方法により、工作装置において加工物の収納が可能となる。また、加工に関しては、工作装置の工作主軸における加工物が、挿入又は随意に工作主軸に固定された加工物と交換され得るようになされている。
【0051】
工作主軸に固定された加工物は、固定器具が工作主軸の工具保持手段に保持されるように、固定器具に固定されることが好ましく、また工作主軸の工具保持手段に固定されることも好ましい。固定器具は、例えばモールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ等のような工具テーパである受取用の工具保持用接触手段を工作主軸の工具保持手段に備える。
【0052】
従って、本発明は、独立した発明対象として、以下に説明する固定手段も提供できるものである。
【0053】
工作装置に加工物を固定する固定器具、特に回転ロック方法により加工物を固定する固定器具は、回転ロック方法により固定器具に加工物を固定する固定手段と、工作装置の工作主軸における工具保持手段に設けられている受取用の工具保持用接触手段とを備え、受取用の工具保持用接触手段は、例えばモールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ等のような工具テーパであることを特徴とする。
【0054】
従って、本発明は、一方で、加工物を固定することができ、また他方で、工作主軸の工具保持手段に固定器具を挿入又は保持することにより、当該固定器具に固定された加工物を使用することができる固定器具を提供するものである。このために、固定器具は、例えば、標準的な工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)に類似していることが好ましく、工作主軸の工具保持部に保持されることに適している。
【0055】
また、仮に、工作装置が、工作主軸に及び/又は工作装置の固定手段に、例えば、把持手段が把持部によって標準的な工具テーパのような工具保持部を把持又は保持することにより、工具を挿入又は交換することに適した工具交換器及び/又は加工物交換器を備えている場合、固定器具は、例えば工具テーパ等のように工具保持部と類似し、工作主軸で加工物の交換を行うために、把持手段により把持又は保持される(特に受取用の工具保持用接触手段において)ことに適していることが好ましい。
【0056】
この工具は、加工物を、特に工作主軸の工具保持手段に固定された加工物における歯車を、フライス削りするカッターヘッドである。
【0057】
従って、本発明の方法は、加工物における歯車を加工又は製造する際に、格段に有効な方法となる。実際上、本発明の方法は、例えば環状歯車、ピニオンギア又はベベルギアなどの歯車の製造に関連する。従って、本発明の方法は、プログラム制御により複数の歯車が工作装置上で連続的に生産されるような少量連続生産又は連続生産において、効果的に使用することができる。よって、作業者の介入が必要なく、工作主軸に固定されている加工された歯車は、工作主軸から固定解除され、他の歯車を加工するために、自動で他の加工物が工作主軸に挿入され得る。
【0058】
そのため、本発明は、加工物上で歯車が製造されるような荒加工された加工物から歯車を製造している間、カッターヘッドを歯車の製造に使用し得るため、加工物又はカッターヘッドを製造中に交換する必要がないことを利用するものである。
【0059】
従って、本発明では、工作装置において連続的に歯車を製造する場合に、カッターヘッドが、本発明の固定状態で固定手段に固定されたままでもよい。また、本発明では、工作主軸において加工物が加工されるために、加工物が連続的に挿入又は交換されてもよい。よって、本発明では、例えば、5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤及び5軸以上の同時駆動軸を有するマシニングセンタのような5軸フライス盤において、特別なベベルギアフライス盤又は特別なホブ盤で使用されるような、例えばグリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式のカッターヘッドを用いて、プログラム制御法により加工物上に歯車を効率的に製造することができる。
【0060】
カッターヘッドを用いた歯車の製造では、例えば、グリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式を用いる場合、従来、特別なベベルギアフライス盤が必要とされ、更に加工物を加工することができない。
【0061】
従って、本発明では、効果的な方法、すなわち5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤及び5軸以上の同時駆動軸を有するマシニングセンタにおいて、例えば、グリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式等によるカッターヘッドを用いることで、初めて、歯車加工を行うことができる。ここでは、回転台又は円テーブルが回転軸により回転し得るように構成されている。
【0062】
本発明では、グリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式で必要とされるカッターヘッドの回転が、回転台又は円テーブルを回転させる回転軸により駆動し得る。この加工物の回転は、例えば工作主軸又は主軸の軸駆動により回転し得る。さらに、本発明では、この効果的な動作のために、少なくとも3つの直線軸を同時に制御できる。
【0063】
カッターヘッドは、加工物、特に工作主軸の工具保持手段に固定された加工物上の歯車において、1以上の歯溝をフライス削りすることに適した複数の切削ナイフを備えることが好ましい。
【0064】
これにより、加工物上の歯車製造では、例えばフライス/旋盤、旋/フライス盤、万能フライス盤又は万能マシニングセンタなどの少なくとも5軸を備えるプログラム制御された工作装置において、例えば環状歯車、ピニオンギア又はベベルギアなどの歯車を製造する際に、特別なベベルギアフライス盤(例えばベベルギアフライス盤又はホブ盤)で歯車を製造するような周知な工具として、歯形カッターヘッドが使用され得るという特別な効果を奏することができる。
【0065】
このような歯形カッターヘッドは、従来技術として開示されており、特別な歯割り盤の加工軸に固定用の回転対称基体を備えている。また、このような歯形カッターヘッドは、ナイフ又は刀を備える。このナイフ又は刀は、歯形カッターヘッドが回転運動することにより、加工物上の歯車の歯溝をフライス削り又は切削することに適している。これにより、従来の歯割り盤において従来技術として周知であるグリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式に類似する歯形カッターヘッドを用いて、周知な歯形、特に、スプール歯形、螺旋刃、捻れ刃又は円弧刃の歯車等を製造することができる。
【0066】
仮に、このような歯形カッターヘッドが、例えば標準的な工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)のような受取用の工具保持用接触手段に設けられる、又は回転ロック方法でこのような受取用の工具保持用接触手段に接続される場合、周知な歯割り盤と異なり、歯形カッターヘッドは、通常の工具に類似して、工作主軸の工具保持手段において自動で挿入及び交換される。そして、この場合、加工物は、工作装置の固定手段に固定され、グリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式により加工され得る。その後、自動で工具を交換することにより、加工物の仕上げ又は精密仕上げを行う工具を工作主軸に効果的に挿入することができる。これは、例えば、特別なベベルギアフライス盤又はホブ盤など、周知な歯割り盤では実行不可能である。
【0067】
従って、本発明では、例えばフライス/旋盤、旋/フライス盤、万能フライス盤又は万能マシニングセンタなどにおいて、従来技術として周知であるグリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式に類似する歯車を効果的に製造することができる。その結果、本発明の適応性及び使用分野が格段に増大し得る。また、これは、工具の自動交換が可能なことにより、工作装置の工具を用いて精密に及び/又は荒く加工物を加工できるような上述した工作装置において、歯車の製造ができるという効果を奏する。
【0068】
工作主軸に固定された加工物及び固定手段に固定された工具間の相対運動は、本発明の制御ステップにより制御される。本発明の制御ステップは、特に少なくとも5軸を有する工作装置を用いて、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物を、固定手段に固定された工具用の制御プログラムによって制御する。
【0069】
従って、工具及び加工物の本発明における固定状態は、従来技術により周知である固定状態に類似している。また、この固定状態では、少なくとも5軸駆動可能な工作装置を用いて、自由度5で工具及び加工物が相対運動することができる。よって、工具及び加工物は、工具及び加工物が従来方法で工作装置に固定される際に有しているものと、少なくとも同じ自由度及び同じ適応性で、互いに制御され得る。5軸を有する工作装置は、少なくとも3つの直線軸と2つの回転軸とを備えることが好ましい。これにより、少なくとも自由度5の制御ができる。すなわち、3つの線形自由度と2つの回転自由度とである。ここでは、3つの直線軸がそれぞれ直角に交わるようになされている。
【0070】
固定手段は、工作装置の回転台に工具を固定することに適している、又は特に回転ロック方法により工作装置の回転台に工具を固定することに適していることが好ましい。また、回転台は、固定手段に固定された工具を回転駆動させることに適していることが好ましい。従って、加工物は、工作装置の回転台に固定され得る。固定された加工物は、回転台を回転駆動させることに適した工作装置の回転軸を用いて回転運動され得る。
【0071】
固定手段は、例えば、工作装置の回転台又は円テーブルに回転ロック方法により固定される。第一回転軸は、回転台又は円テーブルを回転駆動するように適用される。回転台又は円テーブルは、互いが直角に交差する2又は3つの直線軸(例えば、X軸及びY軸、又はX軸、Y軸及びZ軸)により2又は3つの空間方向に移動し、及び/又は1以上の回転軸により回転駆動し得ることが好ましい。工作主軸は、ヘッドが他の回転軸により回転可能な又は随意に1以上の直線軸(Z軸、又はZ軸とX軸及び/又はY軸)により移動可能な工作装置において、回転可能な万能フライスヘッドに設けられることが好ましい。
【0072】
固定手段は、数値制御インデックスヘッドを備える。また、工具は、数値制御インデックスヘッドに固定されること好ましい。さらに、数値制御インデックスヘッドは、固定された工具が回転駆動されることに適することが好ましい。従って、加工物は、数値制御インデックスヘッドにより回転運動するように、工作装置の数値制御インデックスヘッドに、又は工作装置の回転台に固定された数値制御インデックスヘッドに固定され得る。
【0073】
固定手段に固定された工具は、加工物を加工する加工手段と、加工手段を駆動する駆動手段とを備える工具器具である。従って、工具器具は、例えばフライス削り用又は穴あけ用工具等の加工手段と、加工手段を駆動する駆動手段、特に回転駆動させる駆動手段とを備える工作装置の固定手段に固定され得る。よって、工具器具は、統合された駆動を有する全ての工具を提供し、工作装置の固定手段に固定され得る。
【0074】
また、本発明では、以下に説明するように、本発明の方法、特に上述した好適な実施形態の1以上の特徴を有する本発明の方法を実行するために適用される工作装置を提供する。工作装置の効果に関して、本発明では、本発明の方法による上述した効果を奏し得る。
例えば制御データ又は数値制御プログラム等のプログラムにより制御された工具を用いて加工物を加工する工作装置、特に万能フライス盤又はマシニングセンタは、加工物を固定する固定手段と、工具を保持する工具保持手段を有する工作主軸と、少なくとも5つの軸とを備える。本発明による工作装置は、連続的に加工物が工作主軸の工具保持手段に固定され、連続的に工具が固定手段に固定され、加工物を切削するために固定手段に固定された工具に関して、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により制御するように構成されている。
【0075】
工作装置は、工作主軸の工具保持手段に固定された第一加工物を、プログラム制御法により第二加工物と交換する。
【0076】
工作装置は、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により再固定するように適用されることが好ましい。工作主軸の工具保持手段に固定された加工物は、プログラム制御法により工具保持手段から解放されてもよい、またプログラム制御法により新たな固定状態で工具保持手段に固定されてもよい。
【0077】
工作装置は、工作主軸の工具保持手段に保持される工具をプログラム制御法により交換することに適した工具交換器を備える。また、工具交換器は、第一加工物を第二加工物と交換すること、及び/又は工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により再固定することに適している。
【0078】
さらに、工具交換器は、固定手段に固定された工具をプログラム制御法により挿入及び/又は交換することに適していることが好ましい。
【0079】
工作装置は、工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により交換することに適した工具交換器を備えることが好ましい。また、工具交換器は、第一加工物を第二加工物と交換すること、及び/又は工作主軸の工具保持手段に固定された加工物をプログラム制御法により再固定することに適している。
【0080】
工作装置は、加工物又は加工物と工具とを収納することに適したラインアップ及び/又はマガジンを備える。第二加工物は、第一加工物と交換される前に、工作装置のラインアップ又はマガジに収納されていることが好ましい。
【0081】
工作主軸の工具保持手段は、固定器具の保持に適するようになされている。加工物は、固定器具に固定され、工作主軸の工具保持手段に固定されることが好ましい。この固定器具は、工作主軸の工具保持手段に保持される。また、固定器具は、工作主軸の工具保持手段に、例えば、工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)のような受取用の工具保持用接触手段を備える。
【0082】
工作主軸に固定された加工物及び固定手段に固定された工具間の相対運動は、少なくとも5軸を有する工作装置により制御されることが好ましい。少なくとも5軸を有する工作装置は、少なくとも3つの直線軸と2つの回転軸とを備える。
【0083】
固定手段は、工作装置の回転台に工具を固定すること、又は工作装置の回転台に回転ロック方法により工具を固定することに適することが好ましい。回転台は、固定手段に固定された工具を回転駆動させることに適している。
【0084】
固定手段は、数値制御インデックスヘッドを備えることが好ましい。工具は、数値制御インデックスヘッドに固定されることが好ましい。また、数値制御インデックスヘッドは、固定された工具を回転駆動させることに適していることが好ましい。
【0085】
固定手段に固定された工具は、加工物を加工する加工手段と、加工手段を駆動する駆動手段とを備える工具器具である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明による加工物を加工する工作装置の実施形態の典型的な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0087】
以下では、本発明による加工物を加工する工作装置及びその方法の好適な実施形態を、典型的な概略図を用いて詳細に説明する。
【0088】
図1は、本発明による加工物300を加工する工作装置100の実施形態の典型的な概略図を示し、工作装置100は、本発明の好適な実施形態における方法を実行するために構成されている。特に、本発明の好適な実施形態における方法は、5つの軸を備える工作装置100において、例えば、環状歯車、ピニオンギア又はベベルギアなどの歯車が、歯形カッターヘッド200を用いて製造されることが以下に説明される。しかしながら、本発明は、歯形カッターヘッド200を用いて歯車が製造されることに限定されることなく、複数の加工物300を工作装置100で連続的に加工することに特に適している。個々の加工物300を加工するためには、1つのみ又は少なくとも幾つかの工具が必要である。
【0089】
工作装置100は、工具を保持又は固定することに適した工具保持手段111を有する工作主軸110を備える。そのため、工作主軸110の工具保持手段111は、周知な工具テーパとして、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパなど標準的な工具テーパである標準的な工具保持部が、工具保持手段111に保持及びロックされ得る方法で、工具を保持することに適している。工作装置100の工作主軸110は、工具保持手段111に保持された工具を回転駆動することに適している。この工具は、加工プロセスにおいて加工物300を切削するために用いるものであり、例えば、フライス削り用及び/又は穴あけ用工具、又はその他の工具である。
【0090】
また、工作装置100は、工作装置100で加工される加工物300を固定することに適した固定手段120を備える。図1は、固定手段120が、回転ロック方法により工作装置100の回転台130に固定されることを示す図である。固定手段120が回転ロック方法により回転台130に固定されるため、固定手段120に固定された加工物300は、回転台130を回転駆動させることにより、回転させることができる。しかしながら、本発明は、工作装置100の回転台130に回転ロック方法により固定されるような固定手段120に限定されない。それどころか、本発明の他の実施形態における固定手段は、数値制御インデックスヘッドに固定された加工物300を回転駆動することに適した数値制御インデックスヘッドを備え得る。また、このような数値制御インデックスヘッドは、工作装置100の回転台130に回転ロック方法により固定され得る。さらに、工具が、フライス削り又は穴あけなどの工具である加工手段に加えて、加工手段を回転駆動する駆動手段を備え得る統合された工具器具であるような実施形態も可能である。
【0091】
本実施の形態の工作装置100は、3つの直線方向の自由度と2つの回転方向の自由度で工作主軸110に保持又は固定される工具に関連して、例えば数値制御プログラムなどのプログラム制御法を用いて固定手段120に固定される加工物300を制御するために、同時駆動可能な3つの直角に交差する直線軸と、同時回転駆動する2つの回転軸とを備える。従って、第一加工物である加工物300及び工具の互いの相対位置及び姿勢は、互いに近づけたり或いは駆動させることができる。この場合、本実施の形態では、工作装置100の回転軸の1つが、例えば、工作主軸110の回転台130を回転駆動することに適しているように構成されている。また、少なくとももう1つの回転軸(図示せず)は、例えば、回転可能な万能切削ヘッドを備える周知な工作装置100として、工作主軸110の空間的な角度方向を整列させることに適している。本実施の形態では、3つ以上の直角に交差する直線軸(図示せず)を用いて、例えば工作主軸110及び/又は回転台130の位置を3つの空間方向に移動できるように構成されている。他の実施の形態では、少なくとも2つの直線軸により工作主軸110の位置が移動し、少なくとも3つ目の直線軸により回転台130の位置が移動し得るため、3つの空間方向における自由度で、工具に対する加工物300の相対位置を再度移動し得るようになされている。また、別の実施の形態では、工作主軸110の位置が少なくとも1つの直線軸により移動され、回転台130の位置が少なくとも2つの直線軸により移動し得るため、3つの空間方向における自由度で、工具に対する加工物300の相対位置を再度移動し得るようになされている。
【0092】
工作装置100は、5軸フライス盤、5軸フライス/ボール盤、5軸フライス/旋盤、5軸万能フライス盤又は5軸マシニングセンタでもよい。また、工作装置は、6軸フライス盤、6軸フライス/ボール盤、6軸フライス/旋盤、6軸万能フライス盤、6軸マシニングセンタ又は6軸以上を有するような実施の形態でもよい。工作装置100は、例えば、一体鋳造の構造様式(図1による実施の形態に示すように)である一体鋳造型工作装置、門形の構造様式である門形工作装置、ガントリー構造様式であるガントリー型工作装置、小型ポータルベッドマシン、水平マシンニングセンタや垂直マシニングセンタでもよい。
【0093】
また、図1に示す工作装置100は、プログラム制御法で自動的に工作主軸110に工具を挿入又は交換することに適した工具交換器140を備える。これは、工具交換器140を有しているため、工作装置100が万能フライス盤であることを意味する。また、他の施の形態では、固定手段120の加工物300を交換するために工具交換器140が回転台130に追加で設けられたようなマシニングセンタでもよい。
【0094】
本実施の形態では、工作主軸110の工具保持手段111に保持された工具を自動で挿入又は交換するために、把持部142を有する把持具141を工具交換器140が備えるように構成されている。このために、把持具141は、例えば受取用の工具保持用接触手段又は標準的な工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)が把持部142により保持又は把持されるようになっており、把持部142により工具を保持することに適している。従って、本発明の実施の形態による工具交換器140は、いわゆるシングル把持部の工具交換器140に対応する。
【0095】
しかしながら、本発明は、このようなシングル把持部の工具交換器140を有する工作装置100に限らない。むしろ、本発明の他の実施形態は、例えば、いわゆるダブル把持部の工具交換器140を有する他の工具交換手段、又は工作装置100の工作主軸110から工具用マガジンに、逆に工具用マガジンから工作装置100の工作主軸110に、工具を直接挿入又は交換可能な、いわゆるピックアップ又はピック・アンド・プレース機構によって機能する工具交換手段を備える。
【0096】
また、本発明の実施形態では、例えば、工作主軸110から工具を固定解除して固定手段120に挿入する、又は固定手段120から工具を固定解除して工作主軸110に挿入する、及び/又は工具用マガジンから工具を取り出して工具用マガジンに工具を戻す等、工具交換器140が、固定手段120に固定された工具を挿入又は交換することに適したシングル、ダブル又はマルチ把持部の工具交換器140が提供されるようになされている。
【0097】
また、本発明の実施形態では、工作装置100が、工作主軸110の工具保持手段111に固定された加工物300をプログラム制御法により再固定するように構成されている。工作主軸110の工具保持手段111に固定された加工物300は、プログラム制御法により固定解除されることが好ましく、またプログラム制御法により工作主軸110の工具保持手段111に新たな固定状態で固定されてもよい。さらに、本発明の実施形態では、工具交換器140により、工作主軸110に固定された加工物300の再固定を行うことに適してもよい。このために、工具交換器140は、例えばダブル把持部の工具交換器システムでもよく、第一把持部が工作主軸110から加工物300を保持又は固定解除し、第二把持部が第一把持部から加工物300を受け取って新たな固定状態で加工物300を固定する。従って、加工物300は、先ず前面、次いで後面を、又は先ず後面、次いで前面を加工するために、工作主軸110に固定可能である。
【0098】
上述した本実施の形態では、工具交換器140が、更に工具を交換することとは別に、工作主軸110に加工物300を挿入又は固定解除するように適用される。しかしながら、加工物300の交換に関して、工作装置100は、工具台に設けることも可能な、特別に設けられる加工物交換器を備えることもできる。この加工物交換器は、工作主軸110及び/又は固定手段120に加工物300をプログラム制御法により挿入又は交換することに適し、また選択的に加工物300を工作主軸110に再固定することに適する。このような加工物交換器は、例えば、加工物300を把持する1以上の把持部を有し、選択的に上述した工具交換器140と類似する把持手段として形成されてもよい。
【0099】
また、本発明の実施の形態において、固定手段120に固定された工具は、例えばフライス用又は穴あけ用工具等の加工物300を加工する加工手段と、フライス用又は穴あけ用工具等の加工手段を例えば回転させるような駆動手段とを備える工具器具である。従って、本発明の実施の形態では、例えば、工作装置100の固定手段120に、統合された工具ドライバを備える工具を固定することができる。
【0100】
工作装置100の加工物300を加工する従来技術の方法に対して、本発明では、加工物300及び工具の固定状態が逆となり、図1に示すとおりになされている。
【0101】
加工される加工物300は、従来、工具を保持するために設けられていた工作主軸110に固定される。加工物300を固定する従来技術では、工具が、工作装置100の固定手段120に固定されるようになされている。
【0102】
特に、図1に示すように、本発明の実施の形態では、加工物300が、固定器具400に固定されるようにして工作主軸110に保持されるようになされている。固定器具400は、工作主軸110の工具保持手段111に保持される。そのため、本発明の実施の形態では、受取用の工具保持用接触手段を有する固定器具400の前面が、標準的な工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)の前面に、又は固定器具400を保持又は固定することができ、工作主軸110の工具保持手段111の標準的な工具テーパ(例えば、モールステーパ、急勾配テーパ又は中空テーパ)の前面に形成されるようになされている。
【0103】
また、本発明の実施の形態による固定器具400は、工作主軸110に固定された加工物300が、工作主軸110の工具交換器140により挿入又は交換し得るように、工具交換器140における把持器具141の把持部142により把持されるようになされている。
【0104】
本実施の形態では、歯形カッターヘッド200が、加工物300を加工する工具として、工作装置100の固定手段120に固定されるようになされている。この歯形カッターヘッド200は、回転対称な基体202と、回転対称な基体202に配置された複数の切削ナイフ201とを備える。この切削ナイフ201は、加工物300上の歯車の歯溝を切削することに適している。このような歯形カッターヘッドは、歯車を製造する従来技術で開示されており、例えば、グリーソン方式、クリンゲルンベルグ方式又はエリコン方式により歯車を製造する特別な歯割り盤(特に、特別なベベルギアフライス盤又は特別なホブ盤)に使用される。
【0105】
本実施の形態において、工作主軸110に固定された加工物300は、例えば図1に示すように、ベベルギアの基体が既に形成されているような荒加工された加工物300である。伝導装置に用いられるベベルギアを加工物300から製造するために、工作主軸110に固定された加工物300及び工作装置100の固定手段120に固定された歯形カッターヘッド200は、5軸を有する工作装置100により、プログラム制御法で互いに関連して制御されることで、加工物300を加工し、加工物300上に歯車を削り出す。
【0106】
また、工作装置100は、工具又は加工物300を収容する或いは受け取るように、複数のケース151,152,153を有するマガジン150を備える。典型的な例として、加工物301,302は、それぞれケース151,152に収納される。この場合は、ケース153に収納される加工物はない。本発明では、工作主軸110に固定された加工物300が、プログラム制御法により自動で、加工物301,302のうち一方と工具交換器140により交換され得る。このために、工作主軸110に固定された加工物300は、把持器具141により、工作主軸110工具保持手段111から取り外される。このとき、把持部142は、従来の自動的な工具交換において把持部142により工具テーパを把持するように、固定手段400を取得又は把持する。
【0107】
把持部142により保持される加工物300は、工具交換器140の把持器具141により空いたケース153に挿入されて収納される。そして、把持部142は、301,302のうち一方を工作主軸110に挿入するために、プログラム制御法により自動的に加工物301,302のうち一方をマガジン150から取り出す。そのため、第二加工物である加工物301,302は、固定器具400における加工物300の固定状態のように、既に固定器具に固定されている状態であっても、マガジン150のケースに収納される。これにより、把持部142は、マガジン150から加工物301,302を受け取る固定器具400のように、固定器具を受け取れる。
【0108】
従って、加工物300の自動交換は、工作装置100において、挿入された加工物301,302のうち一方が、固定手段120に固定された工具により工作装置100において加工可能となるように、工作主軸110に固定された加工物300が加工物301,302のうち一方に交換されて行われる。従って、工作装置100における加工物300の自動交換は、挿入された加工物301,302のうち一方が、固定手段120に固定された工具によって加工できるように、工作主軸110に固定された加工物300を加工物301,302のうち一方と交換することで行われる。
【0109】
よって、本発明は、プログラム制御法による加工物300の自動交換が、工作主軸110に工具を挿入又は交換できる工作装置100において実行されるように、加工物300の固定状態及び工具の固定状態を提供するものである。工作主軸110に固定された加工物300は、従来の方法とは異なり、加工物300の交換の間に挿入又は交換される。これは、選択的に同じ数値制御プログラムを用いて、複数の加工物300が加工又は製造されるような、例えば少量連続生産又は連続生産において、複数の加工物300の機械加工を工作装置100で行うための加工操作に対して、特に有効である。
【0110】
従って、本発明では、加工物300の交換がプログラム制御法を用いて自動で実行されるため、作業者の介在無しに、例えば歯車等の複数の加工物300を工作装置100において連続的に加工又は製造することができる。よって、例えば歯車を製造する等、工作装置100で複数の加工物300を加工する際に、効率の向上、時間短縮及び精密性の向上を図ることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態の構成要素を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0111】
100 工作装置
110 工作主軸
111 工具保持手段
120 固定手段
130 回転台
140 工具交換器
200 歯形カッターヘッド(カッターヘッド)
201 切削ナイフ
300 加工物(第一加工物)
301,302 加工物(第二加工物)
400 固定器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
万能フライス盤又はマシニングセンタ等の5軸を有する工作装置(100)で工具を用いてプログラム制御により第一加工物(300)を加工する加工方法において、
前記工作装置(100)は、前記第一加工物(300)を固定する固定手段(120)と、前記第一加工物(300)を保持する工具保持手段(111)を有する工作主軸(110)とを備え、
前記工具保持手段(111)は、前記第一加工物(300)を前記工作主軸(110)に保持し、
前記加工方法は、
前記工作装置(100)の前記工作主軸(110)における前記工具保持手段(111)に前記第一加工物(300)を固定する固定ステップと、
前記工作装置(100)の前記固定手段(120)に前記工具を固定する工具固定ステップと、
前記第一加工物(300)を加工するために前記固定手段(120)に固定された前記工具に関連して、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)をプログラム制御方法により制御する制御ステップとを備える
ことを特徴とする加工方法。
【請求項2】
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により第二加工物(301,302)と交換する交換ステップ、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により再固定する再固定ステップを備え、
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され前記第一加工物(300)は、前記プログラム制御方法により、固定解除されて、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に新たな固定状態で固定される
ことを特徴とする請求項1記載の加工方法。
【請求項3】
前記工作装置(100)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持された前記工具を前記プログラム制御方法により交換することに適した工具交換器(140)を備え、
前記第一加工物(300)は、前記工作主軸(110)で、前記第二加工物(301,302)と前記プログラム制御方法により交換される、及び/又は前記工作主軸(110)で、前記プログラム制御方法により前記工具交換器(140)を用いて再固定される
ことを特徴とする請求項2記載の加工方法。
【請求項4】
前記工作主軸(110)に保持される前記第一加工物(300)は、固定器具(400)に固定され、前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持される
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の加工方法。
【請求項5】
前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に、特に工具テーパである受取用の工具保持用接触手段を有する
ことを特徴とする請求項4記載の加工方法。
【請求項6】
前記工具は、前記第一加工物(300)上で歯車をフライス加工することに適したカッターヘッド(200)で、特に歯形カッターヘッドであり、前記カッターヘッド(200)は、前記第一加工物(300)上で1以上の歯車の歯溝をフライス加工することに適した複数の切削ナイフ(201)を備える
ことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の加工方法。
【請求項7】
前記固定手段(120)は、前記工具を固定することに適しており、回転ロック方法により、前記工作装置(100)の回転駆動する回転台(130)に固定される
ことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の加工方法。
【請求項8】
前記固定手段(120)は、数値制御インデックスヘッドを備え、
前記工具は、前記数値制御インデックスヘッドに固定され、
前記数値制御インデックスヘッドは、固定された前記工具を回転駆動する
ことを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の加工方法。
【請求項9】
第一加工物(300)を固定する固定手段(120)と、工具を保持する工具保持手段(111)を有する工作主軸(110)と、少なくとも5つの軸とを備え、プログラム制御法により前記工具を用いて前記第一加工物(300)を加工する工作装置において、
前記第一加工物(300)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され、
前記工具は、前記固定手段(120)に固定され、
前記工作装置は、前記プログラム制御法により前記第一加工物(300)を加工するために前記固定手段(120)に固定された前記工具に関連して、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を制御する
ことを特徴とする工作装置。
【請求項10】
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により第二加工物(301,302)と交換し、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を前記プログラム制御方法により再固定し、
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定され前記第一加工物(300)は、前記プログラム制御方法により、固定解除されて、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に新たな固定状態で固定される
ことを特徴とする請求項9記載の工作装置。
【請求項11】
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持された前記工具を前記プログラム制御方法により交換することに適した工具交換器(140)を備え、
前記工具交換器(140)は、前記工作主軸(110)で、前記第一加工物(300)を前記第二加工物(301,302)と前記プログラム制御方法により交換する、及び/又は前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定された前記第一加工物(300)を再固定する
ことを特徴とする請求項10記載の工作装置。
【請求項12】
前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)は、固定器具(400)を保持することに適しており、
前記第一加工物(300)は、前記固定器具(400)に固定され、前記固定器具(400)が前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に保持されるようにして、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に固定される
ことを特徴とする請求項9〜11のいずれか記載の工作装置。
【請求項13】
前記固定器具(400)は、前記工作主軸(110)の前記工具保持手段(111)に、特に工具テーパである受取用の工具保持用接触手段を有する
ことを特徴とする請求項12記載の工作装置。
【請求項14】
前記固定手段(120)は、前記工具を固定することに適しており、回転ロック方法により、前記工作装置(100)の回転駆動する回転台(130)に固定される
ことを特徴とする請求項9〜13のいずれか記載の工作装置。
【請求項15】
前記固定手段(120)は、数値制御インデックスヘッドを備え、
前記工具は、前記数値制御インデックスヘッドに固定され、
前記数値制御インデックスヘッドは、固定された前記工具を回転駆動する
ことを特徴とする請求項9〜14のいずれか記載の工作装置。

【図1】
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【公開番号】特開2011−11332(P2011−11332A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−152185(P2010−152185)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(508268090)
【氏名又は名称原語表記】DECKEL MAHO Pfronten GmbH
【住所又は居所原語表記】DECKEL−MAHO−Strasse 1, 87459 Pfronten, Germany
【Fターム(参考)】