説明

巻取可能ディスプレイのためのカラーフィルタ

フレキシブルディスプレイ(200)は、可撓性を有するように構成されて寸法付けられる背面基板(114)上に形成される表示効果層(128)を含む。前面基板(121)は、可撓性を有するように構成されて寸法付けられ、上記表示効果層上に取り付けられる。上記前面基板は、その上に形成されるカラーフィルタ(124)を有し、それにより、上記表示効果層と上記カラーフィルタとの間の近接に起因して開口及び視差効果が制御される。フレキシブルディスプレイを製造するための方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示内容は、フレキシブルディスプレイに関し、特に、そのようなディスプレイ上にカラーフィルタを形成するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイは、ディスプレイのサブピクセルからの照明光から特定の色成分を除去するためにカラーフィルタを含んでいる。従来の装置において、カラーフィルタは、ディスプレイの内部に形成され又は適用される。上部基板は、比較的厚くなる傾向がある。より大きい厚さは、フラットパネルディスプレイに共通する視差及び開口の問題を発生させる。また、厚いディスプレイは、可撓性が低い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
また、非真性(non−intrinsic)カラーディスプレイは、広域スペクトルを有する光(白)を反射し又は放射する表示効果層と、白色光を着色光へと変化させるカラーフィルタ層とを含んでいる。表示効果層及びカラーフィルタ層は、視差又は開口の問題を回避するために適切に位置合わせされる必要がある。このようにしてコンフォーマブル(conformable:整合)ディスプレイ、フレキシブル(flexible:可撓性)ディスプレイ、更にはロールアップ(roll up:巻き上げ)ディスプレイを形成すると、曲げ中又は巻き取り中に、表示効果層とカラーフィルタ層との間の位置合わせ問題が、これらの層の異なる半径に起因して生じる可能性がある。また、位置合わせ問題は、別個に製造されるピクセルマトリクス及びカラーフィルタマトリクスの寸法精度及び不安定性に起因して生じる可能性もある。また、反射層又は発光層とカラーフィルタとの間の距離が著しい視差問題を引き起こす可能性もある。これらの位置合わせ問題及び視差問題は、輝度を減少させる場合があり、又は、色誤差及びモアレ効果をもたらす場合すらある。
【0004】
図1を参照すると、アクティブマトリクス層12中のピクセル構造22とカラーフィルタ層20中のカラーフィルタ14,16,18との間の位置合わせを説明するために例示的なロールアップディスプレイ10が示されている。ピクセル構造22は、表示効果層15を通過した後に各サブピクセル22に対応する適切に位置合わせされたカラーフィルタ14,16又は18を通過する白色光を反射し又は放射する。三つのサブピクセル22は、カラーフィルタ14,16,18のそれぞれによって供給される赤、緑、青成分を含むピクセル画像を形成する。サブピクセル22とカラーフィルタ14,16,18との間の位置合わせを説明するためにライン24が示されている。
【0005】
図2を参照すると、ローラ又はスプール30上に巻き取られるディスプレイ10が示されている。スプール30の半径に起因して、カラーフィルタ14,16,18とサブピクセル22との間に位置ずれが発生する。層20中のカラーフィルタ14,16,18とサブピクセル22との間の位置ずれがライン24によって示されている。位置ずれは、視差の問題を引き起こし、輝度を減少させるとともに、表示画像中に色誤差及びモアレ効果を引き起こす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施の形態又は本開示内容は、巻取可能ディスプレイ又はフレキシブルディスプレイの外側(外面)に形成され又は適用されるカラーフィルタについて説明する。特別に寸法付けられた基板をカラーフィルタのために使用することにより、巻取可能ディスプレイは、適切に位置合わせされるだけでなくディスプレイを柔軟に折り曲げ又は巻き取ることを可能とするカラーフィルタを使用することができる。また、本原理を使用することにより、視差及び開口の問題が低減され又は排除される。
【0007】
これらの原理に従って適用されるカラーフィルタによって得られる一つの利点は、カラーフィルタを形成するための他の堆積方法を使用する可能性が与えられることを含む。他の利点は、製造プロセスの最後のステップ又はほぼ最後のステップにおいてカラーフィルタを形成できることを含む。これは、カラーフィルタ堆積中においてディスプレイ中のサブピクセルとの最適な位置合わせを可能にするとともに、カラーフィルタ処理中の寸法変化に補正を加えることを可能にする。
【0008】
フレキシブルディスプレイは、可撓性を有するように構成されて寸法付けられる背面基板上に形成される表示効果層を含む。前面基板は、可撓性を有するように構成されて寸法付けられ、上記表示効果層上に取り付けられる。上記前面基板は、その上に形成されるカラーフィルタを含み、それにより、上記表示効果層と上記カラーフィルタとの間の近接に起因して開口及び視差効果が制御される。フレキシブルディスプレイを製造するための方法もまた開示される。
【0009】
本開示内容のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、添付図面と関連して読み取られるべきその例示的な実施の形態の以下の詳細な説明から明らかとなる。この開示内容は、以下の図面に関連する好ましい実施の形態の以下の説明を詳細に与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本開示内容は、ディスプレイ画質を向上させるためにサブピクセルとカラーフィルタとの間の改善された位置合わせを含むフレキシブルディスプレイ又はロールアップディスプレイのための実施の形態を提供する。また、カラーフィルタがディスプレイの外側に配置され、それにより、カラーフィルタの形成を製造プロセスの後半に完了させて、ピクセルに対するカラーフィルタの配置をカスタマイズすることができる。
【0011】
図示の要素が様々な形態で実施され得ることは理解されるべきである。例示を目的として、本明細書中では、フレキシブルディスプレイ又はロールアップディスプレイを形成可能とする高分子基板を含む液晶ディスプレイタイプに関して実施の形態を説明する。他のタイプのディスプレイも本明細書中の技術の利益を享受し得る。例えば、電気泳動ディスプレイ媒体(カプセル型電気泳動インク粒子に基づく製造メーカEインク(E Ink(登録商標))コーポレーションが提供する電気泳動ディスプレイ媒体等)ディスプレイ、電子発光ディスプレイ等が本明細書中の技術を使用してもよい。
【0012】
ここで、同様の参照符号が同一又は類似の要素を表す図面、最初に図3を参照すると、実施の一形態の原理に従ってフレキシブルディスプレイ100の断面図が示されている。表示効果層78は、光の透過及び分散のための材料を含んでいる。図3の実施の形態において、表示効果層78は、液晶、Eインクカプセル、又は、観察者へと光を案内するための任意の他の発光材料又は反射材料を含んでいてもよい。背面基板64は、柔軟な高分子材料を含んでいてもよく、この高分子材料上にはピクセル66及び他の電子部品が形成される。これらの電子部品は、トランジスタ(薄膜トランジスタTFT)、キャパシタ、導電ライン等を含み得る。簡略化のため、ピクセル66のみが示されている。バックライトの実施の形態においては、ピクセル66を通じて光を供給するために、光80が基板64又は他の後部(back end)デバイスを通過させられる。他の実施の形態は、光がピクセル66の観察側からピクセル66により反射される反射型ディスプレイを含んでいてもよい。セルギャップ68は、液晶、Eインクカプセル、又は、ピクセル66に反応する他の表示効果材料で満たされる。例えば、ピクセル66は、活性化されると、従来の技術において知られているように、液晶の配向又はEインクカプセルの変化を引き起こす。基板71は、その上に形成されるコモン電極70を含んでいてもよい。コモン電極70は、ピクセル66と協働して、隣接する液晶材料を配向し又はEインクを適切な状態へ調整する。
【0013】
基板71上に又は基板71とコモン電極70との間にはブラックマトリクス72が形成されていてもよい。ブラックマトリクス72は、観察される表示画像から不明瞭さを除去するために迷光を遮断する。また、ブラックマトリクス72は、ピクセル光が通過するための開口も形成する。開口(ブラックマトリクス72の一部分同士の間の空間)は、ピクセル66に対して位置合わせされるとともに、フォトリソグラフィプロセス/パターニングを使用して形成され得る。
【0014】
基板71上(及び、可能な場合には、ブラックマトリクス72上)にはカラーフィルタ層74が形成されるのが有益である。表示効果層78によって形成される反射層又は発光層の極近傍にカラーフィルタ層を堆積させることにより、アライメントの問題及び視差の問題を回避することができる。コンフォーマブルディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、ロールアップディスプレイにおいて、背面及び前面の両方で使用される基板64及び71は薄いため、基板を折り曲げることができ又は巻き上げることができる。カラーフィルタ74は、視差の問題を伴うことなく、薄い基板に起因して前面の表面上に形成されることが好ましい。基板の薄さは、ピクセルサイズをセルギャップ68(ピクセルとコモン電極との間の差)と比較することによって決定することができる。良質なディスプレイを得るために、ピクセルサイズは、セルギャップ68よりも大きいことが好ましい。例示的な実施の形態において、基板64及び71は、約200ミクロン以下であり、好ましくは約25ミクロン以下である(セルギャップは、例えば200ミクロン以下である)。ピクセルサイズは、例えば、約300ミクロン×約300ミクロンであってもよい。
【0015】
図3に示されるように、カラーフィルタ層74は、複数のステップで形成され得る。カラーフィルタ層74は、所定の波長を除く光の総ての成分をフィルタ除去することができる材料を含むことが好ましい。カラーフィルタは、赤(R)部分84と、緑(G)部分86と、青(B)部分88とを含んでいる。RGB部分84,86及び88は、同じ層74内で別々に形成される。ピクセル66は、カラーフィルタ層74によってフィルタリングされる白色光を照射し、それにより、適切な色(赤、緑又は青)をそこから放射することができる。三つのピクセル66(サブピクセル)は、観察者のための単一のピクセル画像を形成する。カラーフィルタ層74は、スクラッチ(掻き傷、擦り傷)防止層、湿潤バリア、又は、他の膜若しくは層と組み合わせられてもよい。
【0016】
図4を参照すると、好ましい実施の形態に従ってフレキシブルディスプレイ200の断面図が示されている。表示効果層128は、光の透過及び分散のための材料を含んでいる。表示効果層128は、画像を形成するために観察者に対して光を放射し又は反射するEインクカプセル129を含んでいる。背面基板114は柔軟な高分子材料を含んでいてもよく、この高分子材料上にはピクセル116及び他の電子部品が形成される。これらの電子部品は、トランジスタ(薄膜トランジスタTFT)、キャパシタ、導電ライン等を含み得る。簡略化のため、ピクセル116のみが示されている。セルギャップ118は、ピクセル電圧に応答するEインクカプセル129を含んでいる。例えば、ピクセル116は、従来の技術において知られているように、活性化されると、Eインクカプセルの配向を引き起こして所望の状態に調整する。基板121は、ピクセル116と協働して表示効果層128を使用するために、その上に形成されるコモン電極120を含んでいてもよい。
【0017】
迷光を排除するための開口が使用されてもよい(例えば、図3のブラックマトリクス72)が、本実施の形態は薄く且つカラーフィルタがピクセルと厳密に位置合わせされるため、ブラックマトリクスが構造から省かれ得ることが有益である。基板121上にはカラーフィルタ層124が形成される。表示効果層128によって形成される反射層又は発光層の極近傍にカラーフィルタ層121を堆積させることにより、アライメントの問題及び視差の問題を回避することができる。ロールアップディスプレイにおいて、背面及び前面の両方で使用される基板114及び121は十分に薄いため、ディスプレイを折り曲げることができ又は巻き上げることができる。カラーフィルタ124は前面の表面上に形成されることが好ましく、また、薄い基板に起因して、視差の問題が低減され又は排除される。例示的な実施の形態において、基板114及び121は、約200ミクロン以下であり、好ましくは約25ミクロン以下である(セルギャップは例えば200ミクロン以下である)。ピクセルサイズは、例えば、300ミクロン×300ミクロンであってもよい。
【0018】
カラーフィルタ層124は、図3に関して説明したように複数のステップで形成され得る。カラーフィルタは、赤(R)部分134と、緑(G)部分136と、青(B)部分138とを含んでいる。RGB部分134,136及び138は、フォトリソグラフィ又は他の形成方法を使用する堆積及びパターニングによって同じ層124内に別々に形成される。カラーフィルタは、約100nm乃至約10ミクロンの厚さを有していてよく、高分子材料から形成される材料を含み得る。
【0019】
カラーフィルタ134,136及び138の堆積は、スピンコーティング、スプレーコーティング、蒸着、ドクターブレード、又は、同様の堆積方法によって行われ得る。堆積後、フォトリソグラフィによってカラーフィルタをストライプ又はパッチ状にパターニングし、その後、総てのカラーフィルタが形成されるまで、次のカラーフィルタの堆積及びパターニングが行われる。パターニングされたカラーフィルタを直接に堆積させるためにスクリーン印刷又はインクジェット印刷が使用されてもよい。
【0020】
図5を参照すると、前面基板320は、ディスプレイの残余の部分との組立前に形成されるカラーフィルタ334を含んでいてもよく、又は、ディスプレイの上端に形成されてもよい。実施の一形態では、基板320上にカラーフィルタ334の第1の組が形成され、その後、カバー層、スクラッチ(掻き傷、擦り傷)保護層、湿潤バリア322、又は、これらの組み合わせが形成される。スクラッチ保護層322は、好ましくはカラーフィルタ層よりも大きい硬さを有する高分子材料を含むものとするとよく、また、約25ミクロン未満の厚さを有することが好ましい。他の実施の形態において、カラーフィルタ324は、図6に示されるように、前面基板320の底面上に形成されて表示効果層128と対向するものとするとよい。
【0021】
図7を参照すると、ディスプレイ装置の外側にカラーフィルタを有するフレキシブル/ロールアップ/コンフォーマブルディスプレイを製造するための方法を記載するフローチャートが例示的に示されている。ブロック402では、表示効果層及び薄い背面基板を有するディスプレイ装置が設けられる。薄い前面基板がディスプレイ上に取り付けられる。あるいは、後述するように、薄い前面は、別個に維持されるとともに、ブロック410においてカラーフィルタの形成後にその上に付加される。
【0022】
ブロック408では、カラーフィルタが形成される。カラーフィルタを形成するために多くのプロセスが採用され得る。堆積技術のためのこれらの選択肢は、カラーフィルタ層が処理の後期の段階で有利に形成されるという事実によって与えられる。他の技術のうち、例えば、スピンコーティング、スプレーコーティング、蒸着、ドクターブレード塗布、インクジェット印刷、シルクスクリーン印刷、又は、類似の堆積方法が、カラーフィルタを形成するために使用され得る。カラーフィルタの形成は、カラーフィルタをストライプ又はパッチ状にパターニングするためにフォトリソグラフィを含んでいてもよく、その後、総てのカラーフィルタが形成されるまで、次のカラーフィルタの堆積及びパターニングが行われる。パターニングされたカラーフィルタを直接に堆積させるためにスクリーン印刷又はインクジェット印刷が使用されてもよい。
【0023】
ブロック410では、ディスプレイ装置のピクセル構造中のピクセルに対するカラーフィルタの位置合わせが行われる。カラーフィルタを形成する方法に応じて、位置合わせステップがカラーフィルタの形成と同時に行われてもよい。例えば、インクジェット印刷において、位置合わせは、カラーフィルタが印刷されている間に行われる。カラーフィルタをインクジェット印刷する際には、適切な位置合わせを確保するために高分解能印刷ヘッドを使用することができる。ディスプレイピクセル構造の正確な位置を検査することにより、ディスプレイ上の正確な位置にカラーフィルタを印刷することができる。
【0024】
フォトリソグラフィを使用してカラーフィルタをパターニングする際には、パターニングされるべき表面(例えば、ディスプレイの前面)へとフォトマスクを投影するために、投影画像をスケーリングしてディスプレイのピクセル構造に対して位置合わせするために使用可能な投影光学素子が使用され得る。
【0025】
スクリーン印刷又はシャドーマスク蒸着を使用する際には、ディスプレイのピクセル構造よりも僅かに小さいピッチを有するシルクスクリーン又はシャドーマスクを使用することができる。その後、カラーフィルタ構造をディスプレイのピクセル構造に対して位置合わせするためにシルクスクリーン又はシャドーマスクを引き伸ばすことができる。
【0026】
ブロック412では、カラーフィルタを有する前面基板が別個に製造された場合、その上にカラーフィルタが形成された前面が表示効果層上にわたって配置される。これは任意の選択肢である。ブロック414では、ピクセルとカラーフィルタとの間で適切な位置合わせを確保するためにスケーリング又は他の位置合わせ方法が使用される。カラーフィルタは、当該カラーフィルタが前面基板の上端又は下端上にある状態で取り付けられてもよい。
【0027】
ブロック416では、動作中にカラーフィルタを保護するために、スクラッチ保護層等の保護層又は湿潤バリアがカラーフィルタ上に堆積されてもよい。
【0028】
カラーフィルタを有するロールアップディスプレイのための好ましい実施の形態及びそのディスプレイを製造するための方法について説明してきたが(例示を目的としており、これに限定するものではない)、上記教示内容を参照して当業者により変形及び変更を行うことができることに留意されたい。従って、添付の請求項によって画定される、本明細書中に開示される実施の形態の範囲及び思想に含まれる開示内容の特定の実施の形態においては変更を行うことができることは理解されるべきである。このように特許法によって要求される細部及び詳細な内容について説明してきたが、請求され且つ特許法条文によって保護されることが望まれるものが添付の請求項に記載されている。
【0029】
添付の請求項を解釈する際には、以下の事項が理解されるべきである。
a)用語「備える、含む(comprising)」は、所定の請求項中に記載される要素又は行為以外の要素又は行為の存在を排除せず、
b)要素に先行する用語「一つの(a又はan)」は、そのような要素の複数の存在を排除せず、
c)請求項中のいかなる参照符号も請求項の範囲を限定せず、
d)いくつかの「手段」は、同一物又はハードウェア若しくはソフトウェアで実現される構造又は機能によって具現化されてもよく、
e)特に示されていない限り、特定の順序の行為が必要とされることが意図されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来の技術に係るフレキシブルディスプレイの断面図である。
【図2】サブピクセルとカラーフィルタとの間の位置ずれを示す図1のフレキシブルディスプレイの断面図である。
【図3】一つの例示的な実施の形態に係るフレキシブルディスプレイの断面図である。
【図4】他の例示的な実施の形態に係る表示効果層中にEインクを用いるフレキシブルディスプレイの断面図である。
【図5】他の例示的な実施の形態に従ってカラーフィルタが形成される前面の断面図である。
【図6】更に他の例示的な実施の形態に従って前面基板の下面上にカラーフィルタが形成される前面の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に従ってカラーフィルタを形成するための例示的な方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するように構成されて寸法付けられる背面基板(114)上に形成される表示効果層(128)と、
可撓性を有するように構成されて寸法付けられ、前記表示効果層上に取り付けられるとともに、その上にカラーフィルタ(124)が形成されることにより、前記表示効果層と前記カラーフィルタとの間の近接に起因して開口及び視差効果が制御される、前面基板(121)と、
を備えることを特徴とするフレキシブルディスプレイ(200)。
【請求項2】
前記カラーフィルタ(124)は、前記表示効果層とは反対側にある前記前面基板の側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記カラーフィルタ層上に形成されるスクラッチ保護層(322)を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記カラーフィルタ(124)は、前記前面基板の、前記表示効果層と同じ側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記前面基板(121)の厚さが、200ミクロン以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記背面基板の厚さが、200ミクロン以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記表示効果層の厚さが、200ミクロン以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記カラーフィルタ(124)が前記前面基板の外面上に形成され、前記前面基板及び前記カラーフィルタは、前記表示効果層と前記カラーフィルタとの間で開口及び視差効果が制御されるように厚さを与えることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
フレキシブルディスプレイ装置を製造するための方法であって、
可撓性を有するように構成されて寸法付けられる背面基板上に表示効果層が形成されるディスプレイを設け(402)、
可撓性の前面基板上にカラーフィルタを形成し(408)、それにより、前記表示効果層と前記カラーフィルタとの間の近接に起因して開口及び視差効果が制御されるようにし、前記カラーフィルタの形成は前記ディスプレイの組立後に行われ、それにより、前記カラーフィルタと前記ディスプレイのピクセル構造との位置合わせ(410)を可能にする、
ことを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記形成(408)は、フォトリソグラフィを使用して前記カラーフィルタを堆積してパターニングすることを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カラーフィルタと前記ディスプレイのピクセル構造との前記位置合わせ(410)は、投影光学素子を使用して前記カラーフィルタを前記ピクセル構造に対して位置合わせすることを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記形成(408)は、前記カラーフィルタをインクジェット印刷することを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記カラーフィルタと前記ディスプレイのピクセル構造との前記位置合わせ(410)は、前記ピクセル構造と位置合わせしながら前記カラーフィルタを印刷することを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記形成(408)は、前記カラーフィルタを形成するためにシルクスクリーニング又はシャドーマスキングを行うことを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記カラーフィルタと前記ディスプレイのピクセル構造との前記位置合わせ(410)は、前記カラーフィルタを前記ピクセル構造に対して位置合わせするためにシルクスクリーン又はシャドーマスクを引き伸ばすことを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記カラーフィルタに対して保護コーティングを適用する(416)ことを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記カラーフィルタが前記表示効果層と対向するように前記前面基板を取り付ける(414)ことを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項18】
フレキシブルディスプレイ装置を製造するための方法であって、
背面基板と前面基板とを有し、前記基板間に表示効果層が配置され、前記各基板が可撓性を有するように構成されて寸法付けられている、ディスプレイを設け(402)、
前記背面基板上に形成されたピクセル構造と直接に位置合わせされる状態で前記前面基板上にカラーフィルタを形成し(408)、それにより、前記表示効果層と前記カラーフィルタとの間の近接に起因して且つ前記ディスプレイの上部に前記カラーフィルタを形成することによりもたらされる改善された位置合わせに起因して開口及び視差効果が制御されるようにする、
ことを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記形成(408)は、フォトリソグラフィを使用して前記カラーフィルタを堆積してパターニングすることを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記カラーフィルタを前記ピクセル構造に対して位置合わせするために投影光学素子を使用する(410)ことを更に含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記形成(408)は、前記ピクセル構造と位置合わせしながら前記カラーフィルタを印刷することによる前記カラーフィルタのインクジェット印刷を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記形成(408)は、前記カラーフィルタを前記ピクセル構造に対して位置合わせするためにシルクスクリーン又はシャドーマスクを引き伸ばすことにより前記カラーフィルタを形成するためのシルクスクリーニング又はシャドーマスキングを行うことを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記カラーフィルタに対して保護コーティングを適用する(416)ことを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2009−517710(P2009−517710A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542872(P2008−542872)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054253
【国際公開番号】WO2007/063439
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(507193386)ポリマー、ビジョン、リミテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】POLYMER VISION LIMITED
【Fターム(参考)】