説明

帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置

【課題】感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離のより高精度の調整を可能とする帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光ドラムの外周面に対向配置される曲率面を有するグリッド201と、グリッドを曲率を有する部分で担持してグリッドの曲率面を形成する担持部材202と、担持部材の位置を移動させて感光ドラムの副走査方向に対する前記グリッドの位置を調整する位置調整機構2001、200b、2002と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置はコスト低減のために小型化が進められるとともにさらなる高速化、高画質化が求められている。
【0003】
装置の小型化を実現するために、帯電器に曲率面を有するグリッドを用い、該曲率面を感光ドラムの外周面に対向配置させて感光ドラムを帯電させ帯電特性を向上させる帯電方式が採用されている。このような、曲率面を有するグリッドによる帯電方式においては、感光ドラムの外周面とグリッド曲率面との距離が帯電効率に影響する。
【0004】
帯電効率を向上させるための技術として、感光ドラムを担持するギャップコロを帯電器に設け、ギャップコロの高さを変えることにより感光ドラムとグリッドとの間の距離を相対的に調整するというものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−298876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来技術によってある程度は帯電効率を向上させることはできるが、今度装置に要求され得る、さらなる高画質化、高速化、および小型化に対応可能な程度まで帯電効率を向上させることができない。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。すなわち、グリッドの曲率およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する位置の少なくともいずれかを可変にする。これにより、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離のより高精度の調整を可能とし帯電効率を向上させて画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
【0009】
(1)感光ドラムの外周面に対向配置される曲率面を有するグリッドと、前記グリッドを曲率を有する部分で担持して前記グリッドの前記曲率面を形成する担持部材と、前記担持部材の位置を移動させて前記感光ドラムの副走査方向に対する前記グリッドの位置を調整する位置調整機構と、を有することを特徴とする帯電器。
【0010】
(2)感光ドラムの外周面に対向配置される曲率面を有するグリッドと、前記グリッドを曲率を有する部分で担持して前記グリッドの前記曲率面を形成する担持部材と、前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整する曲率調整機構と、を有することを特徴とする帯電器。
【0011】
(3)前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整する曲率調整機構をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の帯電器。
【0012】
(4)前記担持部材と前記感光ドラムとの間の距離を変えて前記グリッドと前記感光ドラムとの距離を調整する距離調整機構をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の帯電器。
【0013】
(5)前記担持部材は一定の曲率形状を有し、前記曲率調整機構は前記感光ドラムの前記外周面の法線を中心として前記担持部材を回動させることにより前記支持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする上記(2)または(3)に記載の帯電器。
【0014】
(6)前記担持部材は前記感光ドラムの前記外周面の法線に直交する面に対して傾いた斜面に摺動可能に支持され、前記距離調整機構は前記担持部材を前記斜面に対し摺動させて前記グリッドと前記感光ドラムとの間の距離を調整することを特徴とする上記(4)または(5)に記載の帯電器。
【0015】
(7)前記担持部材は曲率形状を有する弾性部材からなり、前記曲率調整機構は前記支持部材を押圧して変形させることにより前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする上記(2)、(3)、および(5)のいずれかに記載の帯電器。
【0016】
(8)前記担持部材は、断面の曲率が次第に変化する曲率ガイド面に摺動可能に支持され、前記曲率調整機構は前記担持部材を前記曲率ガイド面に押圧しつつ摺動させることにより前記担持部材を変形させ、前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする上記(2)、(3)、および(5)のいずれかに記載の帯電器。
【0017】
(9)前記担持部材は、軸方向に曲率をもつ外周面を有し、かつ前記曲率が軸に対する回転方向で変化する円筒形状を有し、前記曲率調整機構は前記担持部材を前記回転方向に回転させることにより前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする上記(2)、(3)、および(5)のいずれかに記載の帯電器。
【0018】
(10)前記担持部材と前記グリッドの両端を支持する支持部材との間に、前記グリッドを担持する部分の曲率が前記担持部材の曲率より大きい補助担持部材をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の帯電器。
【0019】
(11)前記担持部材、前記位置調整機構、前記曲率調整機構、および前記距離調整機構は帯電器の主走査方向の両端部に設けられることを特徴とする上記(4)に記載の帯電器。
【0020】
(12)上記(1)〜(11)のいずれかに記載の帯電器と、感光ドラムに静電潜像を形成する光書込部と、前記静電潜像を現像する現像装置と、を有するイメージングカートリッジ。
【0021】
(13)上記(1)〜(11)のいずれかに記載の帯電器を有する画像形成装置。
【発明の効果】
【0022】
グリッドの曲率およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する位置の少なくともいずれかを可変にする。これにより、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離のより高精度の調整を可能とし帯電効率を向上させて画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を説明する図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る帯電器と感光ドラムとの位置関係を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る帯電器の一部を示す斜視図である。
【図5】副走査方向の剛性が低いグリッドのメッシュパターンの例を示す図である。
【図6】グリッドと感光ドラムとの距離と、感光ドラムの外周面の電位との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る帯電器の担持部材および板バネを示す正面図および斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る帯電器の担持部材および曲率ガイド面を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る帯電器の担持部材を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置について詳細に説明する。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を説明する図である。
【0026】
画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部によりカラー画像形成を行う。
【0027】
原稿台上に載置された原稿は画像読み取り装置SCの査露光装置の光学系により画像が走査露光され、ラインイメージセンサーに読み込まれ、光電変換された画像情報信号は、画像処理部(非図示)において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像形成部の光書込部に入力される。
【0028】
4組の画像形成部はイエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Y、マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10M、シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10C、黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kであり、それぞれ共通する符号10の後に形成する色をあらわす符号Y、M、C、Kを付して表記する。
【0029】
画像形成部10Yは、感光体ドラム1Y及びその周囲に配置された帯電部2Y、光書込部3Y、現像装置4Y及びドラムクリーナー5Yを有して構成される。
【0030】
同様に、画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に配置された帯電部(帯電器)2M、光書込部3M、現像装置4M及びドラムクリーナー5Mを、画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に配置された帯電部2C、光書込部3C、現像装置4C及びドラムクリーナー5Cを、画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に配置された帯電部2K、光書込部3K、現像装置4K及びドラムクリーナー5Kを有して構成される。
【0031】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、帯電部2Y、2M、2C、2K、光書込部3Y、3M、3C、3K、現像装置4Y、4M、4C、4K及びドラムクリーナー5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ共通する内容の構成である。以下、特に区別が必要な場合を除き符号Y、M、C、Kを付さずに表記することにする。
【0032】
画像形成部10は、帯電部2にて感光体ドラム1の外周面を帯電させた後、光書込部3にて画像情報信号を感光体ドラム1に書き込み、感光体ドラム1に画像情報信号に基づく潜像を形成する。そして潜像は現像装置4により現像され、感光体ドラム1上に可視画像であるトナー画像が形成される。
【0033】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kのそれぞれ感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、黒(K)色、の画像が形成される。
【0034】
ここで、画像形成部10は、画像形成装置Aから脱着可能なイメージングカートリッジにより構成することができる。
【0035】
中間転写ベルト6は、複数のローラーにより巻回され、走行可能に支持されている。
【0036】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色のトナー画像は、走行する中間転写ベルト6上に一次転写部7Y、7M、7C、7Kにより逐次転写されてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色層が重畳したトナーによるカラー画像が形成される。
【0037】
用紙搬送部20は用紙Sを搬送する。用紙Sは給紙トレイ291、292、293に収容されており、第1給紙部21により給紙され、レジストローラー22を経て、二次転写部7Aに搬送され、用紙S上に中間転写ベルト6上のトナー画像が転写される。二次転写部7Aは転写手段の一例であり、トナー画像を用紙Sに転写させ該用紙Sを搬送する。
【0038】
トナー画像が転写された用紙Sは、定着装置30にて熱と圧力とを加えることにより用紙S上のトナー像が定着され、定着搬送ローラー23及び排紙ローラー25を経て装置外に排出される。
【0039】
定着装置30は、定着ローラー31、押圧ローラー32、加熱ローラー33、および定着ベルト34を有する。定着ローラー31は押圧ローラー32により押圧され、用紙S上のトナー画像が載った側が凸になるように略円弧状のニップ領域が形成される。ニップ領域において用紙Sは加熱ローラー33を介して加熱された定着ベルト34とともに挟持される。そして、用紙S上に付着されたトナー画像のトナーが加熱および加圧されてトナー画像が用紙Sに定着される。定着装置30は定着手段の一例であり、二次転写部7Aにより用紙Sに転写されたトナー画像を用紙Sに定着させ、該用紙Sを搬送する。
【0040】
画像形成装置Aは用紙反転部24を備えており、定着がなされた用紙を定着搬送ローラー23から用紙反転部24に導いて表裏を反転し排出、あるいは用紙の両面に画像形成を行うことを可能としている。
【0041】
画像形成装置Aの本体上部に設置された操作表示部80から画像形成を行うに際しての用紙Sのサイズ、枚数等を設定できる。
【0042】
画像形成のための上記各部の作動、および用紙Sを搬送するための各部の作動は、制御部90によって制御される。制御部90は、上記各部の制御や各種の演算処理を行なう。
【0043】
図2は、本実施形態に係る帯電器と感光ドラムとの位置関係を示す説明図である。図3は本実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図であり、図4は本実施形態に係る帯電器の一部を示す斜視図である。
【0044】
帯電器200は、グリッド201、グリッド201を担持する担持部材202、グリッド201支持する支持部材203、ワイヤー204、ワイヤー204を担持するワイヤー担持部材205、ワイヤー204を支持するワイヤー支持部材206、を有する。
【0045】
シールドケース200bはその両端に帯電ケース200aがそれぞれ設けられ、グリッド201およびワイヤー204は帯電ケース200a間に張架される。担持部材202、支持部材203、ワイヤー担持部材205、およびワイヤー支持部材206は帯電ケース200aに支持または固定される。
【0046】
グリッド201はみがき帯鋼によるメッシュパターンにより構成することができる。支持部材203はグリッド201の両端をそれぞれバネを介して支持する。担持部材202は一定の曲率形状を有し曲率形状を有する部分でグリッド201を担持する。グリッド201は担持部材202の曲率を有する部分で担持されると、その張力により押圧されて成形され、該成形により形成された曲率面を有する。担持部材202のグリッド201を担持する部分には、グリッド201を線で受けられるように先端R0.3〜1のリブを設けることが望ましい。グリッド201はその曲率面が感光ドラム220の外周面と対向配置される。
【0047】
グリッド201のメッシュパターンは感光ドラム220の副走査方向の剛性が低いパターンが望ましい。グリッド201の感光ドラム220の副走査方向の剛性が高いと、グリッド201の中央で剛性によりその曲率形状が開いてしまい、副走査方向の両端部が感光ドラム201から離れてしまうという不具合が生じ得るからである。ここで、副走査方向とは、図2において実線の矢印で示す方向であり、感光ドラム220の回転方向である。なお、図2において点線の矢印で示す方向は主走査方向である。
【0048】
図5は、副走査方向の剛性が低いグリッドのメッシュパターンの例を示す図である。図5に示すように、メッシュパターンが副走査方向に長い形状を有すると副走査方向のメッシュ間隔が大きくなり、グリッド201の副走査方向の剛性を低下させることができる。これに対し、副走査方向のメッシュ間隔が狭いメッシュパターンのグリッド201や、副走査方向に対し斜めのメッシュパターンのようにメッシュパターンに副走査成分を有するメッシュパターンのグリッド201は、副走査方向の剛性が大きくなるため望ましくない。
【0049】
なお、直径50μmのタングステンによるワイヤーグリッドを円筒状に張ることによりグリッド201を構成してもグリッド201の副走査方向の剛性を低下させることができる。
【0050】
支持部材203は帯電ケース200aに固定される。担持部材202は、感光ドラム220の外周面の法線に直交する面に対し傾かせて帯電ケース200aに固定された板状部材の斜面207に対し摺動可能かつ感光ドラム220の外周面の法線を中心として回動可能に支持される。ここで、感光ドラム220の外周面の法線を中心とする回動方向とは、図4の矢印で示す方向またはその逆方向である。
【0051】
担持部材202は、帯電ケース200aに固定された固定板2024に取り付けられた2本のボルト2021、2022が当接することにより一方の面が押圧され、他方の面がバネ2023の抗力により押圧される。そして、ボルト2021、2022による押圧力を大きくすることにより担持部材203を斜面207に対し摺動させることができる。また、担持部材202は、2本のボルト2021、2022のうち一方の押圧力を他方の押圧力に対して大きくすることにより感光ドラム220の外周面の法線を中心として回動させることができる。
【0052】
従って、ボルト2021、2022、バネ2023、および斜面207は、担持部材202と感光ドラム220との間の距離を変えてグリッド201と感光ドラム220との相対距離を調整する距離調整機構を構成する。また、ボルト2021、2022、およびバネ2023は、担持部材202のグリッド201を担持する部分の曲率を変えてグリッド201の曲率面の曲率を調整する曲率調整機構を構成する。
【0053】
ワイヤー204は、グリッド201の曲率面と平行となるようにワイヤー担持部材205に担持され、ワイヤー204の両端はバネを介してワイヤー支持部材206に支持される。ワイヤー担持部材205およびワイヤー支持部材206は帯電ケース200aに固定される。
【0054】
帯電ケース200aは、シールドケース200bに対して感光ドラム220の副走査方向に移動可能に支持される。帯電ケース200aは一方の側面がシールドケース200bの一方の側面に取り付けられたボルト2001が当接されて押圧され他方の側面がシールドケース200bの他方の側面に取り付けられたバネ2002の抗力により押圧されることにより支持される。また、帯電ケース200aはボルト2001による押圧力を増加させることにより感光ドラム220の副走査方向に対して移動させることができる。従って、シールドケース200b、ボルト2001、およびバネ208は、帯電ケース200aとともに担持部材202を移動させてグリッド201の感光ドラム220の副走査方向に対する位置を調整する位置調整機構を構成する。
【0055】
本実施形態に係る帯電器200により、感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を以下のように高精度に調整することができる。
【0056】
グリッド201の端部でグリッド201を担持する担持部材202を感光ドラム220の外周面の法線を中心として回転させると、担持部材202のグリッド201を担持する部分とグリッド201の長手方向との角度を変化させることができる。これにより、担持部材202のグリッド201を担持する部分の曲率を変えることができるため、感光ドラム220に対向配置されるグリッド201の曲率を調整することができる。従って、感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を高精度に調整することができる。
【0057】
また、担持部材202を斜面207に対して摺動させることにより担持部材202と感光ドラム220との相対的な距離を変化させることができる。従って、感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を高精度に調整することができる。
【0058】
担持部材202によりグリッド201を担持する帯電ケース200aを、シールドケース200bに対して感光ドラム220の副走査方向に移動させると、グリッド201を感光ドラム220の副走査方向に相対的に移動させることができる。従って、感光ドラム220とグリッド201との相対的な位置を変えることにより、感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を高精度に調整することができる。
【0059】
なお、グリッド201全体として均一な曲率面を有させるために、担持部材202、位置調整機構、曲率調整機構、および前記距離調整機構は、帯電器200において主走査方向の両端部に設けられることが望ましい。
【0060】
図6は、グリッドと感光ドラムとの距離と、感光ドラムの外周面の電位との関係を示すグラフである。
【0061】
帯電器200による感光ドラム220の帯電は、次のように行なわれる。
【0062】
ワイヤー204に高電圧が印加されると、ワイヤー204とグリッド201との電位差によりコロナ放電が起こり、イオンが発生する。イオンはグリッド201を介して感光ドラム220に到達し、感光ドラム220のグリッド201の曲率面と対向する部分を帯電させる。この際、感光ドラムを副走査方向に回転させることにより感光ドラムの外周面全体を帯電させることができる。
【0063】
図6に示すように、グリッド201を感光ドラム220に近づけるほど感光ドラムの外周面の電位(以下、「外周面電位」と称する)を増大させて帯電効率を向上させることができる。従って、帯電効率を向上させるためには、グリッド201の曲率面と感光ドラム220の外周面との距離をより小さくすることが望ましい。ここで、帯電効率とはワイヤー204に印加される電圧に対する外周面電位との比である。従って、外周面電位の増大は帯電効率の向上を示している。
【0064】
一方、グリッド201を感光ドラム220に近づけすぎると感光ドラム220に電気がリークして感光ドラム220およびグリッド201が損傷する。従って、グリッド201の曲率面と感光ドラム220の外周面との距離の調整においては、感光ドラム220の外周面に対向するグリッド201の曲率面のすべての箇所においてグリッド201と感光ドラム220との距離をリークを発生させない距離に保つ必要がある。
【0065】
しかし、(1)担持部における押さえのストレスのグリッド201の面への影響による誤差、(2)組立誤差、(3)部品の累積誤差の各誤差が、装置組立後のグリッド201の曲率面と感光ドラム220の外周面との距離の精度を劣化させる。このため、このような誤差を吸収し、グリッド201の曲率面と感光ドラム220の外周面との距離を削減するためには、装置組立後の状態でグリッド201と感光ドラム220との距離を調整する必要がある。
【0066】
本実施形態に係る帯電器によれば、担持部材のグリッドを担持する部分の曲率、担持部材と感光ドラムとの相対距離、および担持部材の感光ドラムの副走査方向に対する相対位置を可変とする。これにより、装置組立後の状態で、グリッドの曲率、グリッドと感光ドラムとの相対距離、およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する相対位置を調整することができる。従って、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離をより高精度で調整することができ、帯電効率の向上、ひいては画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【0067】
(第2実施形態)
図7は本発明の第2実施形態に係る帯電器の担持部材および板バネを示す正面図および斜視図であり、図8は本実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【0068】
本実施形態と第1実施形態とで異なる点は次の点である。すなわち、第1実施形態では曲率を有する定型部材からなる担持部材を回動させてグリッドを担持する部分の曲率を変える。一方、本実施形態では担持部材に曲率を有する弾性体を用い、これを外力で弾性変形させてグリッドを担持する部分の曲率を変えるものである。また、第1実施形態では斜面で担持部材を摺動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変える。一方、本実施形態では担持部材を支持する帯電ケースをシールドケースに対して回動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変えるものである。その他については第1実施形態と同様であるため、重複となる説明は省略する。
【0069】
帯電器200の担持部材202は板バネ2021に底面が固定される。担持部材202は弾性体であり、グリッド201を担持する突起した部分2022は曲率形状を有する。ボルト2023を板バネ2021の中央に当接させて押圧すると、板バネ2021を湾曲させることができ、これにより板バネ2021に底面が固定された担持部材202を弾性変形させ、その曲率形状の曲率を変化させることができる。従って、グリッド201を担持する部分2022の曲率を変えることができる。
【0070】
板バネ2021に当接し押圧するボルト2023は、帯電ケース200aに固定された固定具2024に取り付けられる。板バネ2021はその両端が帯電ケース200aに支持される。例えば、板バネ2021は、帯電ケース200aに設けられた穴にその両端が挿入されその両端が折り曲げられることにより帯電ケース200aに支持されることができる。
【0071】
従って、板バネ2021、ボルト2023、および固定具2024は、担持部材202のグリッド201を担持する部分2022の曲率を変えてグリッド201の曲率面の曲率を調整する曲率調整機構を構成する。
【0072】
帯電ケース200aはシールドケース200bに対し軸2025を中心として回動可能に支持される。そのために、例えば、帯電ケース200aの左右の側面に設けた穴にシールドケース200bの左右の側面間に固定された軸2025を遊びがある状態となるように通すことにより帯電ケース200aはシールドケース200bに取り付けられてもよい。
【0073】
シールドケース200bに固定された固定具2027に取り付けられたボルト2026を帯電ケース200aの底面に当接させて押圧することにより帯電ケース200aをシールドケース200bに対し軸2025を中心として回動させることができる。これにより、帯電ケース200aに支持されている担持部材202と感光ドラム220との相対距離を変化させることができる。
【0074】
なお、ボルト2026による帯電ケース200aの底面への押圧に対し帯電ケース200aの上面からの抗力を得るために、一端を帯電ケース200aに固定し他端を帯電ケース200aの上面の適当な箇所に当接させたL字型の板バネ(図示せず)を設けてもよい。これにより、帯電ケース200aの軸2025に対する回動動作を安定させることができる。
【0075】
従って、帯電ケース200a、軸2025、ボルト2026、および固定具2027は、担持部材202と感光ドラム220との相対を変えてグリッド201と感光ドラム220との相対距離を調整する距離調整機構を構成する。
【0076】
本実施形態に係る帯電器200により、感光ドラム220とグリッド201との距離を以下のように調整することができる。
【0077】
グリッド201を担持する担持部材202を弾性変形させてその曲率形状の曲率を変化させることにより、担持部材202のグリッド201を担持する部分の曲率を変えることができる。これにより、グリッド201の曲率面の曲率を調整して感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を高精度に調整することができる。
【0078】
また、帯電ケース200aをシールドケース200bに対し軸2025を中心として回動させることにより、帯電ケース200aに支持されている担持部材202と感光ドラム220との相対距離を変えることができる。これにより、感光ドラム220の外周面とグリッド201の曲率面との距離を高精度に調整することができる。
【0079】
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、グリッド201の感光ドラム220の副走査方向に対する位置を調整する位置調整機構を設けることができる。
【0080】
本実施形態に係る帯電器によれば、担持部材のグリッドを担持する部分の曲率、担持部材と感光ドラムとの距離、および担持部材の感光ドラムの副走査方向に対する位置を可変とする。これにより、グリッドの曲率、グリッドと感光ドラムとの相対距離、およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する相対位置を調整することができる。従って、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離をより高精度で調整することができ、帯電効率の向上、ひいては画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【0081】
(第3実施形態)
図9は本発明の第3実施形態に係る帯電器の担持部材および曲率ガイド面を示す斜視図であり、図10は本実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【0082】
本実施形態と第1実施形態とで異なる点は次の点である。すなわち、第1実施形態では曲率を有する定型部材からなる担持部材を回動させてグリッドを担持する部分の曲率を変える。一方、本実施形態では曲率を有する担持部材を曲率が次第に変化する曲率ガイド面に押圧しつつ摺動させることにより担持部材を変形させてグリッドを担持する部分の曲率を変えるものである。また、第1実施形態では斜面で担持部材を摺動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変える。一方、本実施形態では第2実施形態と同様に担持部材を支持する帯電ケースをシールドケースに対して回動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変えるものである。その他については第1実施形態と同様であるため、重複となる説明は省略する。
【0083】
担持部材202は、底面2025が曲率ガイド部材2030の曲率ガイド面2031に当接し、掛着部2025が曲率ガイド部材2030の側面に接するように曲率ガイド部材に掛着される。曲率ガイド面2031はその断面の曲率が次第に変化する形状を有する。担持部材202は、上面に突起した曲率形状を有しグリッド201を担持する部分2028を有する。
【0084】
担持部材202は、曲率ガイド面2031に対して摺動させる方向に対向する掛着部2025の一方の面2025aが固定板2024に取り付けられたボルト2021が当接することにより押圧され、他方の面2025bがバネ2023の抗力により押圧される。従って、担持部材202は、ボルト2021およびバネ2023により曲率ガイド面2031上で支持される。また、この状態でボルト2021による押圧力を増減させることにより曲率ガイド面2031に対し担持部材202を摺動させることができる。この際、担持部材202はグリッド201を担持しているためグリッド202の張力により押圧されて曲率ガイド面2031に押し付けられ曲率ガイド面2031と同じ曲率を有するように変形する。これにより、担持部材202のグリッド201を担持する部分2028の曲率を曲率ガイド面2031の断面の曲率に従って変化させることができる。
【0085】
従って、曲率ガイド面2031、ボルト2021、およびバネ2023は、担持部材202のグリッド201を担持する部分2028の曲率を変えてグリッド201の曲率面の曲率を調整する曲率調整機構を構成する。
【0086】
本実施形態に係る帯電器200はグリッド201と感光ドラム220との相対距離を調整する距離調整機構を第2実施形態と同様に有することができる。距離調整機構の説明は第2実施形態における説明と重複するため省略する。
【0087】
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、グリッド201の感光ドラム220の副走査方向に対する位置を調整する位置調整機構を設けることができる。
【0088】
本実施形態に係る帯電器によれば、担持部材のグリッドを担持する部分の曲率、担持部材と感光ドラムとの距離、および担持部材の感光ドラムの副走査方向に対する位置を可変とする。これにより、グリッドの曲率、グリッドと感光ドラムとの相対距離、およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する相対位置を調整することができる。従って、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離をより高精度で調整することができ、帯電効率の向上、ひいては画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【0089】
(第4実施形態)
図11は本発明の第4実施形態に係る帯電器の担持部材を示す斜視図であり、図12は本実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【0090】
本実施形態と第1実施形態とで異なる点は次の点である。すなわち、第1実施形態では曲率を有する定型部材からなる担持部材を回動させてグリッドを担持する部分の曲率を変える。一方、本実施形態では軸方向の曲率が軸の回転方向で変化する外周面を有する円筒形状の担持部材を回動させてグリッドを担持する部分の曲率を変えるものである。また、第1実施形態では斜面で担持部材を摺動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変える。一方、本実施形態では第2実施形態と同様に担持部材を支持する帯電ケースをシールドケースに対して回動させることにより担持部材と感光ドラムとの相対距離を変えるものである。その他については第1実施形態と同様であるため、重複となる説明は省略する。
【0091】
担持部材202は円筒形状を有し、その軸方向に曲率をもち、かつその軸方向の曲率が軸に対する回転方向に変化する外周面を有する。また、担持部材202は、側面2041の少なくとも一方に、回転ストッパーとして機能する板バネ2043の先端が挿入されて担持部材202の軸に対する回転を止めるための穴2042を複数有する。
【0092】
担持部材202はその端部が帯電ケース200aに回転可能に支持される。例えば、帯電ケース200aの側面に設けられた二つの穴にそれぞれ担持部材202の各端部を挿入し、該穴により持部材202が回転可能に支持されるようにしてもよい。
【0093】
グリッド201は担持部材202に担持されることにより担持部材202により押圧され、担持部材202のグリッド201を担持する部分の曲率を有するように変形される。従って、担持部材202を軸に対し回転させることにより担持部材202のグリッド201を担持する部分の曲率を変化させることができるため、グリッド201の曲率を変えることができる。
【0094】
板バネ2043は一端が帯電ケース200aに固定され、他端が担持部材202の穴2042のいずれかに挿入される。これにより、担持部材202のグリッド201を担持する部分が所望の曲率となったときの回転角に担持部材202を固定することができる。
【0095】
従って、担持部材202の外周面および板バネ2043は、担持部材202のグリッド201を担持する部分2028の曲率を変えてグリッド201の曲率面の曲率を調整する曲率調整機構を構成する。
【0096】
本実施形態に係る帯電器200はグリッド201と感光ドラム220との相対距離を調整する距離調整機構を第2実施形態と同様に有することができる。距離調整機構の説明は第2実施形態における説明と重複するため省略する。
【0097】
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、グリッド201の感光ドラム220の副走査方向に対する位置を調整する位置調整機構を設けることができる。
【0098】
本実施形態に係る帯電器によれば、担持部材のグリッドを担持する部分の曲率、担持部材と感光ドラムとの距離、および担持部材の感光ドラムの副走査方向に対する位置を可変とする。これにより、グリッドの曲率、グリッドと感光ドラムとの相対距離、およびグリッドの感光ドラムの副走査方向に対する相対位置を調整することができる。従って、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離をより高精度で調整することができ、帯電効率の向上、ひいては画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【0099】
(第5実施形態)
図13は本発明の第5実施形態に係る帯電器の一部を示す断面図である。
【0100】
本実施形態と第1実施形態〜第4実施形態とで異なる点は、本実施形態においては、グリッドを担持する部材として担持部材に加えて担持部材より曲率の大きい曲率形状を有する補助担持部材を担持部材に対しグリッドの外側に設ける点である。その他については第1実施形態〜第4実施形態と同様であるため、重複となる説明は省略する。
【0101】
図13は第2実施形態に係る帯電器200に補助担持部材301を設けた構成を示している。本実施形態に係る帯電器200は、担持部材202とグリッド201の両端を支持する支持部材203との間に、グリッド201を担持する部分の曲率が担持部材202の曲率より大きい補助担持部材301をさらに有する。すなわち、グリッド201はその端部が担持部材202より曲率の大きい補助担持部材301で担持され、さらに、補助担持部材301に対しグリッド201の内側に設けられた担持部材202により担持される。補助担持部材301は帯電ケース200aに固定される。
【0102】
グリッド201は担持部材202のグリッド201を担持する部分においてグリッド201の張力により押圧されて曲がるため、グリッド201の曲率面は僅かながら複雑に波打つように変形しグリッド201の曲率形状が乱れることがある。
【0103】
本実施形態に係る充電器200においては、補助担持部材301によりグリッド201を担持することにより比較的大きな曲率の曲率形状にグリッド201を成形してしまう。その上で、補助担持部材301に対しグリッド201の内側に設けた担持部材202によりさらにグリッド202を担持することによりグリッド201の曲率形状の乱れを矯正し、かつグリッド201の曲率面の曲率を調整する。これにより、グリッド201の複雑に変形した部分を担持部材202と補助担持部材301との間に局在させ、グリッド201の曲率形状の乱れを抑止することができる。
【0104】
従って、本実施形態に係る帯電器によれば、担持部材により担持されることにより生じ得るグリッドの乱れを抑止することにより、グリッドの曲率の正確な調整を可能とする。これにより、感光ドラムの外周面とグリッドの曲率面との距離をより高精度で調整することができ、帯電効率の向上、ひいては画像形成装置のさらなる高画質化、高速化、および小型化を実現することができる。
【0105】
以上、本発明の実施形態に係る帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置について詳細に説明したが、本発明に係る帯電器、およびこれを有するイメージングカートリッジおよび画像形成装置は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0106】
例えば、上記実施形態においては、シールドケースに取り付けたボルトを帯電ケースの一方の側面に当接させて押圧し他方の側面をシールドケースに取り付けたバネの抗力で押圧することで帯電ケースを感光ドラムの副走査方向に移動可能に支持している。しかし、これらのボルトおよびバネはシールドケース以外の固定具に設けてもよい。
【符号の説明】
【0107】
A 画像形成装置、
SC 画像読み取り装置、
10Y、10M、10C、10K 画像形成部、
6 中間転写ベルト、
7Y、7M、7C、7K 一次転写部、
7A 二次転写部、
20 用紙搬送部、
21 給紙部、
24 用紙反転部、
25 排紙ローラー、
80 操作表示部、
90 制御部、
200 帯電器、
200a 帯電ケース、
200b シールドケース、
201 グリッド、
202 担持部材、
203 支持部材、
204 ワイヤー、
205 ワイヤー担持部材、
206 ワイヤー支持部材、
207 斜面、
291、292、293 給紙トレイ、
301 補助担持部材、
2021 板バネ、
2022 グリッドを担持する部分、
2025 軸、
2031 曲率ガイド面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光ドラムの外周面に対向配置される曲率面を有するグリッドと、
前記グリッドを曲率を有する部分で担持して前記グリッドの前記曲率面を形成する担持部材と、
前記担持部材の位置を移動させて前記感光ドラムの副走査方向に対する前記グリッドの位置を調整する位置調整機構と、
を有することを特徴とする帯電器。
【請求項2】
感光ドラムの外周面に対向配置される曲率面を有するグリッドと、
前記グリッドを曲率を有する部分で担持して前記グリッドの前記曲率面を形成する担持部材と、
前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整する曲率調整機構と、
を有することを特徴とする帯電器。
【請求項3】
前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整する曲率調整機構をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の帯電器。
【請求項4】
前記担持部材と前記感光ドラムとの間の距離を変えて前記グリッドと前記感光ドラムとの距離を調整する距離調整機構をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電器。
【請求項5】
前記担持部材は一定の曲率形状を有し、前記曲率調整機構は前記感光ドラムの前記外周面の法線を中心として前記担持部材を回動させることにより前記支持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする請求項2または3に記載の帯電器。
【請求項6】
前記担持部材は前記感光ドラムの前記外周面の法線に直交する面に対して傾いた斜面に摺動可能に支持され、前記距離調整機構は前記担持部材を前記斜面に対し摺動させて前記グリッドと前記感光ドラムとの間の距離を調整することを特徴とする請求項4または5に記載の帯電器。
【請求項7】
前記担持部材は曲率形状を有する弾性部材からなり、前記曲率調整機構は前記支持部材を押圧して変形させることにより前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする請求項2、3、および5のいずれか一項に記載の帯電器。
【請求項8】
前記担持部材は、断面の曲率が次第に変化する曲率ガイド面に摺動可能に支持され、前記曲率調整機構は前記担持部材を前記曲率ガイド面に押圧しつつ摺動させることにより前記担持部材を変形させ、前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする請求項2、3、および5のいずれか一項に記載の帯電器。
【請求項9】
前記担持部材は、軸方向に曲率をもつ外周面を有し、かつ前記曲率が軸に対する回転方向で変化する円筒形状を有し、前記曲率調整機構は前記担持部材を前記回転方向に回転させることにより前記担持部材の前記グリッドを担持する部分の曲率を変えて前記グリッドの前記曲率面の曲率を調整することを特徴とする請求項2、3、および5のいずれか一項に記載の帯電器。
【請求項10】
前記担持部材と前記グリッドの両端を支持する支持部材との間に、前記グリッドを担持する部分の曲率が前記担持部材の曲率より大きい補助担持部材をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の帯電器。
【請求項11】
前記担持部材、前記位置調整機構、前記曲率調整機構、および前記距離調整機構は帯電器の主走査方向の両端部に設けられることを特徴とする請求項4に記載の帯電器。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の帯電器と、
感光ドラムに静電潜像を形成する光書込部と、
前記静電潜像を現像する現像装置と、
を有するイメージングカートリッジ。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の帯電器を有する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−57903(P2013−57903A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197494(P2011−197494)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】