説明

広告情報処理装置

【課題】 ドラマ等の記録中(録画中)に新しいCMのみを本編とは別に記録することで、後でそのCMのみを再生可能とする。また、記録した新しいCMをスクリーンセーバとして使用可能とする。
【解決手段】 リモコン等の入力部18により、広告情報の種類として人物が指定されている場合、コントローラ14は、画像認識部23によって認識された画像情報とハードディスクに記憶されている画像情報とを比較することによって人物画像が一致するか否かを判定し、人物画像が一致すると判定した場合には、受信した放送番組中の広告情報とハードディスクに記録済みの広告情報とを音声データによって比較し、その比較の結果、今回受信した広告情報がハードディスクに記録されていない新しい広告情報である場合には、今回受信した広告情報を、リモコン等の入力部18により指定された人物が含まれる広告情報とひとまとめにしてハードディスクに記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本編と広告情報(コマーシャル:CM)からなる放送番組の映像信号及び音声信号をデジタル化して記録媒体に記録するとともに、記録した映像信号及び音声信号を再生して出力する情報記処理装置に係り、より詳細には、放送番組中の広告情報を本編とは別にまとめて記録媒体に記録する広告情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、本編とCMからなる放送番組の映像信号及び音声信号をデジタル化して記録媒体に記録し再生する際に、本編部分をCMカットの状態でシームレスに再生することが可能な記録再生装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
これらの記録再生装置は、2ヶ国語部分の本編とステレオ部分のCMとを区別し、例えば本編部分は記録エリア1に連続的に記録し、CM部分は記録エリア2に連続的に記録するというように、メモリ内の記録エリアを区分して使用している。
【0004】
これにより、従来の記録再生装置では、再生時にはCMをカットして本編部分のみを連続再生することができるとともに、逆に、本編部分をカットした状態でCMの検証などを行うことが可能となっている。また、従来の記録再生装置では、CM部分のみを消去した場合、それによって得られる空きエリアが連続的になり、なおかつ本編部分も連続性を保っているので、記録領域の断片化が発生せず、記録効率を向上させることが可能となっている。
【特許文献1】特開2002−142196号公報
【特許文献2】特開2000−11545号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の記録再生装置によれば、本編とCMとを区別して記録することで、CM部分をカットした本編部分の連続再生を可能としている。すなわち、CM部分については、これをカットすることしか考慮されておらず、CM部分を積極的に使用することは全く考慮されていない。なお、上記特許文献1では、本編部分をカットした状態でCMの検証などを行うことが可能であるとの記述はあるものの、どうようにして検証するのかについては何も提案されていない。また、CMの検証に関しても、上記特許文献1,2の記録再生装置では、本編の間に挿入されているCMを単純に時間順に全て記録しているため、同じCMが重複して記録されることになる。このことは、CMを検証する際に、同じCMが何度も再生されて煩わしい場合があり、検証に時間がかかるといった問題が発生する可能性がある。また、メモリの無駄な使用にもつながり、メモリの使用効率を低下させる原因ともなっている。
【0006】
ところで、最近のCMは、ドラマ仕立てになっていたりするユニークなもの、印象的なもの、情報を多く含んだもの等が数多くあり、後でもう一度見たいと思うものもある。
【0007】
この場合、上記特許文献1,2のように、本編部分とCM部分とを区別して連続的に記録しておけば、CM部分のみを連続再生することで、見たいCMを比較的はやく捜し出すことは可能であるが、記録されているCM量が多い場合には、やはり捜し出すまでに時間がかかるといった問題があった。
【0008】
また、例えばCMがドラマ仕立てになっていて、何話かに分かれているような場合には、これをストーリーに沿って連続再生したいという要望もあるが、上記従来技術のように、ただ単にCM部分を時間順に連続記録しただけでは、再生時にいわゆる飛び越し再生を行って所望のCMを見つけながら再生するしかなく、その操作と手間が煩雑であるといった問題もあった。この他にも、ユーザの好みの人物が登場しているCMのみを連続再生したいとか、ユーザの好みのアーティストが歌っている曲が含まれるCMのみを連続再生したいなど、最近のCMの注目度は高まっている。
【0009】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、第1の目的は、ドラマ等の記録中(録画中)に新しいCMが流れた場合に、そのCMを別に保存し、後でそのCMだけをチェックできるようにした広告情報処理装置を提供することにあり、第2の目的は、CMの保存に際し、その中身を判定して種類別に分けて保存することで、ユーザが所望するCMのみを連続再生することのできる広告情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の広告情報処理装置は、放送番組中の広告情報を記録媒体に記録する広告情報処理装置において、受信した放送番組中の広告情報と前記記録媒体に記録済みの広告情報とを比較する広告情報比較手段と、前記広告情報比較手段での比較の結果、今回受信した広告情報が前記記録媒体に記録されていない新しい広告情報である場合には、今回受信した広告情報を前記記録媒体に記録する記録制御手段とを備えたことを特徴とする。ここで、前記広告情報比較手段は、前記広告情報に含まれている音声データを比較する。
【0011】
このような特徴を有する本発明によれば、記録媒体には、過去に記録されていない新しいCMのみが順次記録されることになり、同じCMが何度も重複して記録されるといった不具合を解消することができる。
【0012】
また、本発明の広告情報処理装置によれば、前記記録媒体に記録する広告情報の種類を指定する記録指定手段と、前記記録指定手段により種類が指定されている場合には、受信した放送番組中の広告情報が前記指定された種類に属するか否かを判定する判定手段とをさらに備えており、前記広告情報比較手段は、前記判定手段により受信した広告情報が指定された種類に属すると判定された場合に、その受信した広告情報と前記記録媒体に記録済みの広告情報との比較を行い、前記記録制御手段は、前記記録指定手段により指定された種類の広告情報をひとまとめにして前記記録媒体に記録することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、記録媒体には、指定された種類の広告情報がひとまとめにして記録されるので、これを再生するときに、簡単な操作で、このひとまとめの広告情報のみを連続再生することが可能となる。
【0013】
より具体的に説明すると、本発明の広告情報処理装置は、受信した広告情報に含まれる人物の画像を認識する画像認識手段と、前記記録媒体に記録済みの全広告情報に含まれる人物の画像情報を、当該広告情報に関連付けて記憶している画像情報記憶手段とをさらに備えており、前記種類の指定が広告情報に含まれる人物の指定である場合には、前記判定手段は、前記画像認識手段によって認識された前記画像情報と前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報とを比較することによって人物画像が一致するか否かを判定することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、指定された人物が登場する広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときには、簡単な操作で、指定された人物の登場する広告情報のみを連続再生することが可能となる。
【0014】
また、本発明の広告情報処理装置は、受信した広告情報に含まれる曲情報を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段により認識した曲情報に基づいてネットワーク上のサイトから当該曲情報に関連するアーティストの情報を取得する取得手段とをさらに備えており、前記種類の指定が広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記アーティスト情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれるアーティスト情報と一致するか否かを判定することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、指定されたアーティストの歌う曲が含まれている広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときには、簡単な操作で、指定されたアーティストが歌う曲が含まれている広告情報のみを連続再生することが可能となる。
【0015】
また、本発明の広告情報処理装置は、受信した広告情報に含まれる曲のアーティスト情報を前記放送番組の放送信号に含まれているEPG(電子番組ガイド:ElectricProgram Guide)情報から取得する取得手段を備えており、前記種類の指定が広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記アーティスト情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれるアーティスト情報と一致するか否かを判定することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、指定されたアーティストの歌う曲が含まれている広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときには、簡単な操作で、指定されたアーティストが歌う曲が含まれている広告情報のみを連続再生することが可能となる。この場合、本発明によれば、ネットワークに接続するための通信手段が不要であるので、装置の構成をより簡単化することが可能である。
【0016】
また、本発明の広告情報処理装置は、受信した広告情報に含まれる広告対象物の情報を前記放送番組の放送信号に含まれているEPG情報から取得する取得手段を備えており、前記種類の指定が広告情報に含まれる広告対象物の指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記広告対象物の情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれる広告対象物と一致するか否かを判定することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、指定された広告対象物(例えば、××社の車等)の含まれている広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときには、簡単な操作で、指定された広告対象物が含まれている広告情報のみを連続再生することが可能となる。
【0017】
また、再生に関しては、本発明の広告情報処理装置は、前記記録媒体に記録されている広告情報を再生する再生制御手段と、再生する広告情報の種類を指定する再生指定手段とをさらに備えている。従って、上記したように、広告情報の再生時、前記再生制御手段は、前記再生指定手段により再生する広告情報の種類が指定された場合には、その指定された種類の広告情報のみを順次再生するようになっている。ここで、前記種類の指定は、上記したように、広告情報に含まれる人物の指定、広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定、広告情報に含まれる広告対象物の指定のいずれかである。
【0018】
さらに、前記再生制御手段は、前記記録媒体に記録されている広告情報をスクリーンセーバとして再生するようにしてもよい。具体的には、例えば受信チャンネルに放送信号のない無信号時には、数分後に電源が自動的にオフされる機能を有するテレビ装置等があるが、この電源がオフされるまでの数分間の間、記録媒体に記録した広告情報をスクリーンセーバのようにして再生することが可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、記録媒体には、過去に記録されていない新しいCMのみが順次記録されることになり、同じCMが何度も重複して記録されるといった不具合を解消することができる。これにより、無駄なCMの記録が無くなるので、メモリ容量を有効に活用することができるとともに、連続再生を行った場合でも、同じCMが何度も再生されることがないので、ユーザにとっても視聴していて楽しいものとなる。
【0020】
また、本発明によれば、記録媒体には、指定された種類の広告情報をひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときに、簡単な操作で、このひとまとめの広告情報のみを連続再生することができる。具体的には、指定された人物が登場する広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、この人物の登場する広告情報のみを連続再生することができる。または、指定されたアーティストの歌う曲が含まれている広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、このアーティストが歌う曲が含まれている広告情報のみを連続再生することができる。または、指定された広告対象物の含まれている広告情報のみをひとまとめにして記録することができるので、これを再生するときには、この広告情報のみを連続再生することが可能となる。ずなわち、ユーザにとっては、好きなタレントの出ている広告情報や、好きなアーティストの歌っている曲が含まれている広告情報や、好きな広告対象物が含まれている広告情報をひとまとめにして連続再生できるので、ユーザに対して嗜好にあったCMの連続再生を提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、記録媒体に記録されている広告情報をスクリーンセーバとして再生することで、モニタ画面の焼き付き等を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の広告情報処理装置の一実施形態を示すHD(ハードディスク)レコーダ1の電気的構成を示すブロック図である。ただし、本発明の広告情報処理装置は、このようなHDレコーダに限定されるものではなく、例えばHDD内蔵のDVDレコーダ等を含む一般のデジタル映像機器や光ディスク装置等に適用可能である。
【0024】
図1に示すHDレコーダ1は、受信部11、入力制御部12、A/D変換部13、コントローラ14、HDドライブ15、D/A変換部16、出力制御部17、入力部18、インターフェース部19、メモリ部20、モード検出部21、EPG取得部22、画像認識部23、及び音声認識部24等を備えて構成される。
【0025】
入力部18は、スイッチ、ボタン或いはリモコン等から構成され、ユーザの操作内容に応じた信号をコントローラ14へ出力するものである。これにより、ユーザは、種々のデータをHDレコーダ1に入力することができ、HDレコーダ1を操作して使用することができる。
【0026】
インターフェース部19は、例えばインターネット等のHDレコーダ1外部の構成要素とコントローラ14とを接続するための構成要素であり、HDレコーダ1外部の構成要素から取得されたデータをコントローラ14に入力する。
【0027】
受信部11は、チューナや分離器を備えて構成される。受信部11は、アンテナ6を介して番組の放送信号を受信し、この放送信号を入力制御部12へ送信する。放送信号はアナログ信号又はデジタル信号であり、音声信号と映像信号とを含んで構成されている。
【0028】
入力制御部12は、受信部11で受信された放送信号から音声信号と映像信号を抽出する。A/D変換部13は、上記放送信号がアナログ信号である場合には入力制御部12で抽出された映像信号及び音声信号をMPEG2(Motion PictureExpert Group 2)によりエンコード(圧縮)してコントローラ24に出力する。一方、上記放送信号がデジタル信号である場合には、映像信号及び音声信号は既にMPEG2でエンコードされているので、これら映像信号及び音声信号をそのままコントローラ14に送信する。
【0029】
コントローラ14は、CPU14a、RAM14b、ROM14cを備えて構成されている。コントローラ14は読み取り手段、認識手段、書込み手段を兼ねた構成要素であり、図示しないハードディスクに対する音声信号及び映像信号の読み取り、書き込みや、番組の本編やCMの認識を行なったり、HDレコーダ1の各構成要素を制御したりする。
【0030】
ROM14cには、HDレコーダ1全体を制御するためのプログラムが格納されている。CPU14aはROM14cに格納されたプログラムや入力部18からの信号に従い、HDレコーダ1の各構成要素を制御するための演算を行なう。RAM14bはCPU14aが演算を行うための作業領域として作動する。
【0031】
HDドライブ15はコントローラ14とともに読み取り手段及び書き込み手段を形成する構成要素であり、記憶媒体であるハードディスクと、ハードディスクに記録されている情報の読み取り、書き込みを行うためのヘッドとを備えて構成されている。
【0032】
D/A変換部16は、ハードディスクに記憶された映像信号及び音声信号を再生する際、コントローラ14を介してこれらの信号をデコード(伸張)し、アナログ信号に変換して出力制御部17に出力する。さらに出力制御部17は、D/A変換部16で変換された映像信号及び音声信号をテレビモニタや受像管(CRT)やスピーカといった図示しない出力装置へ出力する。
【0033】
モード検出部21は、受信部11で受信され入力制御部12で抽出された放送信号のモード(放送モード)を検出する。具体的には、音声モードがステレオモードであるのかモノラルモードであるのか(すなわち、音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのか)を検出する。
【0034】
メモリ部20は、コントローラ14での書き込み処理時や読み取り処理時に映像信号(映像データ)を一旦格納するバッファである。
【0035】
EPG取得部22は、放送信号に重畳されている文字信号を抽出し、この文字信号を収集してEPGを取得する。
【0036】
画像認識部23は、受信した広告情報に含まれる人物の画像を認識する。具体的には、任意の広告情報に含まれる人物を特定すると、その人物の身体的特徴(例えば、顔の特徴等)を取得して図示しない内部メモリに保存する。そして、その後に受信される広告情報に含まれる人物の画像から身体的特徴を抽出し、この抽出した身体的特徴と内部メモリに保存した身体的特徴との一致、不一致を判別することにより、人物を特定する。なお、このような画像認識技術は、従来周知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0037】
音声認識部24は、受信した広告情報に含まれる曲情報を認識する。具体的には、その曲の例えば一小節分の音階データを取得する。そして、この取得した音階データを、インターフェース部19を介してインターネット上の音楽サイトに送信することで、後述するように、この音楽サイトから当該音階データの曲情報に関連するアーティスト情報を取得するようになっている。
【0038】
上記構成において、番組の放送信号はアンテナ6、受信部11を経て取得される。さらに入力制御部12で番組の放送信号から映像信号及び音声信号が抽出される。抽出された番組の映像信号及び音声信号はA/D変換部13、コントローラ14及びHDドライブ15を経てハードディスクに書き込まれ、記録される。
【0039】
一方、コントローラ14は、このような記録動作時において、モード検出部21により検出される音声信号のモードに基づき、記録中の番組がCM部分である場合(ステレオモードである場合)にはそのCM部分の映像信号及び音声信号を出力してハードディスクのCM記録領域に書き込み、記録中の番組が本編部分である場合(モノラルモードである場合)にはその本編部分の映像信号及び音声信号を出力してハードディスクの本編記録領域に書き込むようになっている。
【0040】
以上が、本実施形態のHDレコーダ1の基本的な構成及びコントローラ14の記録動作であるが、本発明では、上記記録動作時におけるCM部分の記録動作に特徴を有している。以下、CM部分の記録動作について、具体的に実施例を挙げて説明する。
【実施例1】
【0041】
本実施例1は、本実施形態のHDレコーダ1の最も基本的な特徴部分の記録動作の実施例である。以下、図2に示すフローチャートを参照して本実施例1の記録動作を説明する。
【0042】
放送番組の記録動作を開始すると、モード検出部21は、入力制御部12で抽出された現在受信中の放送番組の放送モードを検出し、その検出信号をコントローラ14に出力する(ステップS1)。
【0043】
コントローラ14は、この検出信号に基づき、現在記録中の放送番組の放送モード、すなわち音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのかを判別する(ステップS2)。その結果、音声信号がモノラル信号である場合(ステップS2でNoと判断された場合)には、記録中の番組が本編部分であると判断し、その本編部分の映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクの本編記録領域に記録する(ステップS3)。
【0044】
一方、ステップS2での判断の結果、音声信号がステレオ信号である場合(Yesと判断された場合)には、記録中の番組がCM部分であると判断する。そして、この場合には、そのCM部分を一旦メモリ部20に格納し(ステップS4)、この格納したCMと、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCM(記録済みCM)とを比較する(ステップS5,ステップS6)。ここでの比較は、例えばCMの数秒間の音声データを比較し、その音声データが一致するか否か、すなわち、一致する音声データが記録済みのCMの中にあるか否かで判断する。
【0045】
その結果、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれにも一致しない場合(ステップS6でNoと判断された場合)には、今回受信したCMはハードディスクにまだ記録されていない新しいCMであるので、メモリ部20に格納されているCMの映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクのCM記録領域に記録する(ステップS7)。
【0046】
一方、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれかに一致する場合(ステップS6でYesと判断された場合)には、同じCMの重複記録を避けるため、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する(ステップS8)。
【0047】
コントローラ14では、上記ステップS1〜ステップS8の処理を、記録動作を終了するまで(ステップS9でYesと判断されるまで)、繰り返す。これにより、ハードディスクには、本編部分とCM部分とが区別した状態で、各領域にそれぞれ記録されることになる。このとき、ハードディスクのCM記録領域については、同じCMが重複して記録されないことから、メモリ容量を節約することができる。
【実施例2】
【0048】
本実施例2は、CMに登場している人物を指定することにより、その人物が登場しているCMのみをハードディスクのCM記録領域に記録するようにした実施例である。以下、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0049】
ここで、人物の指定方法としては、まず、上記実施例1のような基本的な記録動作等によって所望するCMをハードディスクのCM記録領域に記録し、その記録したCMを再生する。そして、その再生画像を図示しない出力装置のモニタ画面で確認し、所望する人物が登場すると、例えばリモコン等の入力部18を操作して、その画像を一時停止状態とし、その停止状態の画像上で、人物の顔画像の領域を指定する。例えば、画面上のカーソルを動かして顔部分を○で囲むことにより、顔画像の領域を指定することが可能である。または、カーソルで顔の中心部を指定することで、その指定箇所を中心に一定範囲を自動的に抽出することにより、顔画像の領域を指定することも可能である。
【0050】
このリモコン操作により、画像認識部23では指定された領域の顔画像から顔の特徴量を抽出し、これを指定人物の特徴量データとして図示しない内部メモリ等に保存する。そして、このようにして人物を指定した状態で、CM記録動作を開始する。
【0051】
すなわち、放送番組の記録動作を開始すると、モード検出部21は、入力制御部12で抽出された現在受信中の放送番組の放送モードを検出し、その検出信号をコントローラ14に出力する(ステップS11)。
【0052】
コントローラ14は、この検出信号に基づき、現在記録中の放送番組の放送モード、すなわち音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのかを判別する(ステップS12)。その結果、音声信号がモノラル信号である場合(ステップS12でNoと判断された場合)には、記録中の番組が本編部分であると判断し、その本編部分の映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクの本編記録領域に記録する(ステップS13)。
【0053】
一方、ステップS12での判断の結果、音声信号がステレオ信号である場合(Yesと判断された場合)には、記録中の番組がCM部分であると判断する。そして、この場合には、そのCM部分を一旦メモリ部20に格納する(ステップS14)。この後、コントローラ14はメモリ部20に格納しているCMを再生するとともに(ステップS15)、画像認識部23はその再生画像から登場人物の顔画像を認識し、その認識した顔画像から特徴量を抽出して(ステップS16)、その抽出した特徴量と予め内部メモリに格納しておいた特徴量とを比較することで、登場人物の一致、不一致を判断する(ステップS17)。
【0054】
その結果、特徴量が一致しない場合(ステップS17でNoと判断された場合)には、次のステップS18において再生動作が終了しているか判断し、終了していなければステップS16に戻って、再生画像からの登場人物の顔画像認識を継続する。一方、ステップS18において再生動作が終了している場合には、ステップS22へと動作を進め、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する。
【0055】
一方、特徴量が一致した場合(ステップS17でYesと判断された場合)には、次にステップS19へと動作を進め、メモリ部20に格納されているCMと、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCM(記録済みCM)とを比較する(ステップS19,ステップS20)。ここでの比較は、例えばCMの数秒間の音声データを比較し、その音声データが一致するか否か、すなわち、一致する音声データが記録済みのCMの中にあるか否かで判断する。
【0056】
その結果、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれにも一致しない場合(ステップS20でNoと判断された場合)には、今回受信したCMはハードディスクにまだ記録されていない新しいCMであるので、メモリ部20に格納されているCMの映像信号及び音声信号をそのまま出力し、ハードディスクのCM記録領域に指定された人物と関連付けて記録する(ステップS21)。
【0057】
一方、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれかに一致する場合(ステップS20でYesと判断された場合)には、同じCMの重複記録を避けるため、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する(ステップS22)。
【0058】
コントローラ14では、上記ステップS11〜ステップS22の処理を、記録動作を終了するまで(ステップS23でYesと判断されるまで)、繰り返す。これにより、ハードディスクには、本編部分とCM部分とが区別した状態で、各領域にそれぞれ記録されるとともに、CM部分については、指定した人物のCMのみがひとまとめにして記録されることになる。
【実施例3】
【0059】
本実施例3は、CMに含まれる曲を指定することにより、その曲を歌っているアーティストを指定し、そのアーティストが歌っている全曲を含むCMのみをハードディスクのCM記録領域に記録するようにした実施例である。以下、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】
ここで、まず、曲の指定によるアーティストの指定方法について説明する。
【0061】
上記実施例1のような基本的な記録動作等によって所望するCMをハードディスクのCM記録領域に記録し、その記録したCMを再生する。そして、再生中に曲が流れると、例えばリモコン等の入力部18を操作して、その曲を指定する。このリモコン操作により、音声認識部24は、指定された曲の例えば一小節分の音階データを取得する。そして、この取得した音階データを、インターフェース部19を介してインターネット上の音楽サイトに送信することで、この音楽サイトから当該音階データの曲を歌っているアーティスト情報を取得する。近時の音楽サイトでは、このような音階データ等からその曲の曲名や作曲者名、歌手名等のアーティスト名を検索してユーザに提供するサービスを行っているサイトがあるが、本実施例3では、このような音楽サイトを利用している。そして、このようにして取得したアーティスト名を音声認識部24の図示しない内部メモリ等に保存する。そして、このようにして曲の指定によるアーティストの指定を行った状態で、CM記録動作を開始する。
【0062】
すなわち、放送番組の記録動作を開始すると、モード検出部21は、入力制御部12で抽出された現在受信中の放送番組の放送モードを検出し、その検出信号をコントローラ14に出力する(ステップS31)。
【0063】
コントローラ14は、この検出信号に基づき、現在記録中の放送番組の放送モード、すなわち音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのかを判別する(ステップS32)。その結果、音声信号がモノラル信号である場合(ステップS32でNoと判断された場合)には、記録中の番組が本編部分であると判断し、その本編部分の映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクの本編記録領域に記録する(ステップS33)。
【0064】
一方、ステップS32での判断の結果、音声信号がステレオ信号である場合(Yesと判断された場合)には、記録中の番組がCM部分であると判断する。そして、この場合には、そのCM部分を一旦メモリ部20に格納する(ステップS34)。この後、コントローラ14はメモリ部20に格納しているCMを再生するとともに(ステップS35)、音声認識部24はその再生中の音声信号から曲を認識すると、上記のアーティストの指定方法と同様にして、その認識した曲の一小節分の音階データを、インターフェース部19を介してインターネット上の音楽サイトに送信することで、この音楽サイトから当該音階データの曲を歌っているアーティスト情報を取得する(ステップS36)。そして、その取得したアーティスト名と予め内部メモリに格納しておいたアーティスト名とを比較する(ステップS37)。
【0065】
その結果、アーティスト名が一致しない場合(ステップS37でNoと判断された場合)には、次のステップS38において再生動作が終了しているか判断し、終了していなければステップS36に戻って、曲からのアーティスト名の取得を継続する。一方、ステップS38において再生動作が終了している場合には、ステップS42へと動作を進め、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する。
【0066】
一方、アーティスト名が一致した場合(ステップS37でYesと判断された場合)には、次にステップS39へと動作を進め、メモリ部20に格納されているCMと、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCM(記録済みCM)とを比較する(ステップS39,ステップS40)。ここでの比較は、例えばCMの数秒間の音声データを比較し、その音声データが一致するか否か、すなわち、一致する音声データが記録済みのCMの中にあるか否かで判断する。
【0067】
その結果、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれにも一致しない場合(ステップS40でNoと判断された場合)には、今回受信したCMはハードディスクにまだ記録されていない新しいCMであるので、メモリ部20に格納されているCMの映像信号及び音声信号をそのまま出力し、ハードディスクのCM記録領域に指定されたアーティスト名と関連付けて記録する(ステップS41)。
【0068】
一方、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれかに一致する場合(ステップS40でYesと判断された場合)には、同じCMの重複記録を避けるため、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する(ステップS42)。
【0069】
コントローラ14では、上記ステップS31〜ステップS42の処理を、記録動作を終了するまで(ステップS43でYesと判断されるまで)、繰り返す。これにより、ハードディスクには、本編部分とCM部分とが区別した状態で、各領域にそれぞれ記録されるとともに、CM部分については、指定したアーティストが歌っている曲を含むCMのみがひとまとめにして記録されることになる。
【実施例4】
【0070】
本実施例4は、CMに含まれる曲またはその曲を歌っているアーティストを直接指定することにより、そのアーティストが歌っている全曲を含むCMのみをハードディスクのCM記録領域に記録するようにした実施例である。以下、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0071】
ここで、まず、曲の指定によるアーティストの指定方法について説明する。
【0072】
すなわち、上記実施例3では、曲の指定によるアーティストの指定方法として、インターネット上の音楽サイトからアーティスト名を取得して指定する方法を用いているが、例えばデジタル放送では、その放送信号にEPG情報が含まれているので、このEPG情報をEPG抽出部22で抽出し、コントローラ14側で参照することで、CMに含まれている曲のアーティスト名を直接取得することも可能である。すなわち、EPG情報には、放送日、番組開始時間、番組終了時間、チャンネル等をはじめ、番組のタイトル名、登場人物、音楽情報、アーティスト名等の各種番組データが含まれている。従って、このようなデータを、番組の本編部分だけでなくCM部分についても用意することで、EPG情報からそのCMに含まれる曲のアーティストを直接取得することが可能である。従って、本実施例4では、EPG情報を利用してアーティストを直接指定することとする。そして、このようにして指定したアーティスト名をコントローラ14のRAM14b等に保存する。そして、このようにしてアーティストを指定した状態で、CM記録動作を開始する。
【0073】
すなわち、放送番組の記録動作を開始すると、モード検出部21は、入力制御部12で抽出された現在受信中の放送番組の放送モードを検出し、その検出信号をコントローラ14に出力する(ステップS51)。
【0074】
コントローラ14は、この検出信号に基づき、現在記録中の放送番組の放送モード、すなわち音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのかを判別する(ステップS52)。その結果、音声信号がモノラル信号である場合(ステップS52でNoと判断された場合)には、記録中の番組が本編部分であると判断し、その本編部分の映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクの本編記録領域に記録する(ステップS53)。
【0075】
一方、ステップS52での判断の結果、音声信号がステレオ信号である場合(Yesと判断された場合)には、記録中の番組がCM部分であると判断する。そして、この場合には、そのCM部分を一旦メモリ部20に格納する(ステップS54)。この後、コントローラ14は、EPG抽出部22により抽出されたEPG情報を参照し、メモリ部20に格納されているCMに含まれる曲のアーティスト名が、RAM14bに保存されているアーティスト名と同じであるか否かを判断する(ステップS55)。
【0076】
その結果、アーティスト名が一致しない場合(ステップS55でNoと判断された場合)には、次のステップS56において、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する。
【0077】
一方、アーティスト名が一致した場合(ステップS55でYesと判断された場合)には、次にステップS57へと動作を進め、メモリ部20に格納されているCMと、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCM(記録済みCM)とを比較する(ステップS57,ステップS58)。ここでの比較は、例えばCMの数秒間の音声データを比較し、その音声データが一致するか否か、すなわち、一致する音声データが記録済みのCMの中にあるか否かで判断する。
【0078】
その結果、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれにも一致しない場合(ステップS58でNoと判断された場合)には、今回受信したCMはハードディスクにまだ記録されていない新しいCMであるので、メモリ部20に格納されているCMの映像信号及び音声信号をそのまま出力し、ハードディスクのCM記録領域に指定されたアーティスト名と関連付けて記録する(ステップS59)。
【0079】
一方、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれかに一致する場合(ステップS58でYesと判断された場合)には、同じCMの重複記録を避けるため、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する(ステップS56)。
【0080】
コントローラ14では、上記ステップS51〜ステップS59の処理を、記録動作を終了するまで(ステップS60でYesと判断されるまで)、繰り返す。これにより、ハードディスクには、本編部分とCM部分とが区別した状態で、各領域にそれぞれ記録されるとともに、CM部分については、指定したアーティストの全曲を含むCMのみがひとまとめにして記録されることになる。
【実施例5】
【0081】
本実施例5は、CMの広告対象物を指定することにより、その広告対象物を含むCMのみをハードディスクのCM記録領域に記録するようにした実施例である。以下、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0082】
ここで、まず、広告対象物の指定方法について説明する。
【0083】
デジタル放送では、その放送信号にEPG情報が含まれているので、このEPG情報をEPG抽出部22で抽出し、コントローラ14側で参照することで、CMの広告対象物名を直接取得することが可能である。すなわち、EPG情報には、放送日、番組開始時間、番組終了時間、チャンネル等をはじめ、番組のタイトル名、登場人物、音楽情報、アーティスト名等の各種番組データが含まれている。従って、CMについてもその広告対象物名等のデータをEPG情報に含めておくことで、EPG情報からそのCMの広告対象物名を直接指定し、または取得することが可能となる。従って、本実施例5では、EPG情報を利用して広告対象物を指定することとする。そして、このようにして指定した広告対象物名をコントローラ14のRAM14b等に保存する。そして、このようにして広告対象物を指定した状態で、CM記録動作を開始する。
【0084】
すなわち、放送番組の記録動作を開始すると、モード検出部21は、入力制御部12で抽出された現在受信中の放送番組の放送モードを検出し、その検出信号をコントローラ14に出力する(ステップS71)。
【0085】
コントローラ14は、この検出信号に基づき、現在記録中の放送番組の放送モード、すなわち音声信号がステレオ信号であるのかモノラル信号であるのかを判別する(ステップS72)。その結果、音声信号がモノラル信号である場合(ステップS72でNoと判断された場合)には、記録中の番組が本編部分であると判断し、その本編部分の映像信号及び音声信号をそのまま出力してハードディスクの本編記録領域に記録する(ステップS73)。
【0086】
一方、ステップS72での判断の結果、音声信号がステレオ信号である場合(Yesと判断された場合)には、記録中の番組がCM部分であると判断する。そして、この場合には、そのCM部分を一旦メモリ部20に格納する(ステップS74)。この後、コントローラ14は、EPG抽出部22により抽出されたEPG情報を参照し、メモリ部20に格納されているCMの広告対象物が、RAM14bに保存されている広告対象物と同じであるか否かを判断する(ステップS75)。
【0087】
その結果、広告対象物が一致しない場合(ステップS75でNoと判断された場合)には、次のステップS76において、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する。
【0088】
一方、広告対象物が一致した場合(ステップS75でYesと判断された場合)には、次にステップS77へと動作を進め、メモリ部20に格納されているCMと、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCM(記録済みCM)とを比較する(ステップS77,ステップS78)。ここでの比較は、例えばCMの数秒間の音声データを比較し、その音声データが一致するか否か、すなわち、一致する音声データが記録済みのCMの中にあるか否かで判断する。
【0089】
その結果、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれにも一致しない場合(ステップS78でNoと判断された場合)には、今回受信したCMはハードディスクにまだ記録されていない新しいCMであるので、メモリ部20に格納されているCMの映像信号及び音声信号をそのまま出力し、ハードディスクのCM記録領域に指定された広告対象物と関連付けて書き込む(ステップS79)。
【0090】
一方、今回受信したメモリ部20に格納されているCMが記録済みのCMのどれかに一致する場合(ステップS78でYesと判断された場合)には、同じCMの重複記録を避けるため、メモリ部20に一旦格納されていたCMのデータを消去する(ステップS76)。
【0091】
コントローラ14では、上記ステップS71〜ステップS79の処理を、記録動作を終了するまで(ステップS80でYesと判断されるまで)、繰り返す。これにより、ハードディスクには、本編部分とCM部分とが区別した状態で、各領域にそれぞれ記録されるとともに、CM部分については、指定した広告対象物のCMのみがひとまとめにして記録されることになる。
【実施例6】
【0092】
本実施例6は、上記実施例1〜5のようにしてハードディスクに記録したCMを再生するときの再生動作の実施例である。
【0093】
再生時には、例えばリモコン等の入力部18を操作して、ハードディスクに記録されたCMの再生を指示する。この場合、単にCM再生のみを指示した場合には、ハードディスクのCM記録領域に記録されているCMが順次再生されることになる。また、種類を指定してCM再生を指示した場合には、その種類のCMのみが順次再生されることになる。例えば、人物を指定して再生を指示した場合には、上記実施例2のようにしてハードディスクに記録されたその人物に関連したCMが順次再生されることになる。また、アーティストを指定して再生を指示した場合には、上記実施例3または実施例4のようにしてハードディスクに記録されたそのアーティストに関連したCMが順次再生されることになる。まあ、広告対象物を指定して再生を指示した場合には、上記実施例5のようにしてハードディスクに記録されたその広告対象物に関連したCMが順次再生されることになる。
【0094】
ここで、上記の指定方法としては、例えばリモコン等を操作してモニタにメニュー画面を表示し、そのメニュー画面からCM再生の項目を選択し、さらにCM再生の種類選択画面から再生するCMの種類(人物、アーティスト、広告対象物等)を選択することで、CMの種類を指定するようにしてもよい。また、このようなメニュー画面からの選択ではなく、リモコン等にCM再生ボタンや、種類の選択ボタンを設けておき、これらのボタンを直接操作することでCM再生の種類を指定するようにしてもよい。
【実施例7】
【0095】
本実施例7は、上記実施例1〜5のようにしてハードディスクに記録したCMをスクリーンセーバとして使用する実施例である。
【0096】
すなわち、リモコン等からハードディスクに記録したCMをスクリーンセーバとして使用する指示が入力されると、コントローラ14は、スクリーンセーバとしてCMを使用することを内部に設定する。そして、放送信号の受信時に、モード検出部21によって放送信号のモードが検出されなくなると、コントローラ14は放送信号が無い無信号状態であると判断し、その数分後に電源を自動的にオフするまでの間、ハードディスクに記録しておいたCMをスクリーンセーバとして再生する。これにより、モニタ画面の焼き付き等が防止されることになる。
【0097】
また、スクリーンセーバとしての使用は、このような放送信号の無信号状態の場合だけでなく、例えば、放送信号の記録動作中に、ハードディスクに記録しておいたCMをスクリーンセーバとして再生するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の広告情報処理装置の一実施形態であるHDレコーダの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の記録動作を示すフローチャートである。
【図3】実施例2の記録動作を示すフローチャートである。
【図4】実施例3の記録動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例4の記録動作を示すフローチャートである。
【図6】実施例5の記録動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1 HDレコーダ
11 受診部
12 入力制御部
13 A/D変換部
14 コントローラ
14a CPU
14b RAM
14c ROM
15 HDドライブ
16 D/A変換部
17 出力制御部
18 入力部
19 IF部
20 メモリ部
21 モード検出部
22 EPG抽出部
23 画像認識部
24 音声認識部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組中の広告情報を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記記録媒体に記録した広告情報を再生する再生制御手段とを備えた広告情報処理装置において、
受信した広告情報に含まれる人物の画像を認識する画像認識手段と、
前記記録媒体に記録済みの全広告情報に含まれる人物の画像情報を、当該広告情報に関連付けて記憶している画像情報記憶手段と
前記記録媒体に記録する広告情報の種類を指定する記録指定手段と、
再生する広告情報の種類を指定する再生指定手段と、
前記記録指定手段により広告情報の種類として人物が指定されている場合には、前記画像認識手段によって認識された前記画像情報と前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報とを比較することによって人物画像が一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により人物画像が一致すると判定された場合に、受信した放送番組中の広告情報と前記記録媒体に記録済みの広告情報とを音声データによって比較する広告情報比較手段とを備えており、
前記記録制御手段は、前記広告情報比較手段での比較の結果、今回受信した広告情報が前記記録媒体に記録されていない新しい広告情報である場合には、今回受信した広告情報を、前記記録指定手段により指定された人物が含まれる広告情報とひとまとめにして前記記録媒体に記録する一方、
広告情報の再生時、前記再生制御手段は、前記再生指定手段により再生する広告情報に含まれる人物が指定された場合には、その指定された人物を含む広告情報のみを順次再生することを特徴とする広告情報処理装置。
【請求項2】
放送番組中の広告情報を記録媒体に記録する広告情報処理装置において、
受信した放送番組中の広告情報と前記記録媒体に記録済みの広告情報とを比較する広告情報比較手段と、
前記広告情報比較手段での比較の結果、今回受信した広告情報が前記記録媒体に記録されていない新しい広告情報である場合には、今回受信した広告情報を前記記録媒体に記録する記録制御手段とを備えたことを特徴とする広告情報処理装置。
【請求項3】
前記広告情報比較手段は、前記広告情報に含まれている音声データを比較することを特徴とする請求項2に記載の広告情報処理装置。
【請求項4】
前記記録媒体に記録する広告情報の種類を指定する記録指定手段と、
前記記録指定手段により種類が指定されている場合には、受信した放送番組中の広告情報が前記指定された種類に属するか否かを判定する判定手段とをさらに備えており、
前記広告情報比較手段は、前記判定手段により受信した広告情報が指定された種類に属すると判定された場合に、その受信した広告情報と前記記録媒体に記録済みの広告情報との比較を行い、
前記記録制御手段は、前記記録指定手段により指定された種類の広告情報をひとまとめにして前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の広告情報処理装置。
【請求項5】
受信した広告情報に含まれる人物の画像を認識する画像認識手段と、
前記記録媒体に記録済みの全広告情報に含まれる人物の画像情報を、当該広告情報に関連付けて記憶している画像情報記憶手段とをさらに備えており、
前記種類の指定が広告情報に含まれる人物の指定である場合には、前記判定手段は、前記画像認識手段によって認識された前記画像情報と前記画像情報記憶手段に記憶されている画像情報とを比較することによって人物画像が一致するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の広告情報処理装置。
【請求項6】
受信した広告情報に含まれる曲情報を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段により認識した曲情報に基づいてネットワーク上のサイトから当該曲情報に関連するアーティストの情報を取得する取得手段とをさらに備えており、
前記種類の指定が広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記アーティスト情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれるアーティスト情報と一致するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の広告情報処理装置。
【請求項7】
受信した広告情報に含まれる曲のアーティスト情報を前記放送番組の放送信号に含まれているEPG情報から取得する取得手段を備えており、
前記種類の指定が広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記アーティスト情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれるアーティスト情報と一致するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の広告情報処理装置。
【請求項8】
受信した広告情報に含まれる広告対象物の情報を前記放送番組の放送信号に含まれているEPG情報から取得する取得手段を備えており、
前記種類の指定が広告情報に含まれる広告対象物の指定である場合には、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記広告対象物の情報が前記記録媒体に記録済みの広告情報に含まれる広告対象物と一致するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の広告情報処理装置。
【請求項9】
前記記録媒体に記録されている広告情報を再生する再生制御手段と、
再生する広告情報の種類を指定する再生指定手段とをさらに備えており、
広告情報の再生時、前記再生制御手段は、前記再生指定手段により再生する広告情報の種類が指定された場合には、その指定された種類の広告情報のみを順次再生することを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれかに記載の広告情報処理装置。
【請求項10】
前記種類の指定が、広告情報に含まれる人物の指定、広告情報に含まれる曲によるアーティストの指定、または広告情報に含まれる広告対象物の指定のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の広告情報処理装置。
【請求項11】
前記再生制御手段は、前記記録媒体に記録されている広告情報をスクリーンセーバとして再生することを特徴とする請求項9に記載の広告情報処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−81899(P2007−81899A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267801(P2005−267801)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】