説明

床張りのための弾性基層およびその製造方法

【課題】本発明の1つの態様によれば、人工芝カバーなどの床張りに衝撃吸収特性および十分な弾性特性を与えるための床張りの下方に敷設される弾性基層が提供される。
【解決手段】本発明の1つの態様に係る床張りのための弾性基層は、第1の層構造体と、第2の層構造体と、第1および第2の層構造体の間でこれらにより包囲されるポーチとを備え、ポーチは、顆粒状弾性材料からなる充填材を収容することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床張り(flooring)のための弾性基層(弾性を有する基礎部材)に関する。
【0002】
本発明は、スポーツ施設の床張りに関連して用いられるよう特に配慮されて考案されたものであるが、実際のところ、すべてのスポーツ施設に適した制御された弾性基層を提供するだけでなく、外傷性傷害および/または施術された外科手術を受けた人々のリハビリのためにも用いられ、同様に幼い子供の安全な遊び場としても用いられる。
【0003】
とりわけ本発明は、米国特許第6,877,535号(欧州特許出願公開第1158099号に対応)に記載されたタイプの人工芝カバーとともに好適に用いられる。これらは実質的に人工芝カバーであり、天然芝からなる草色の草地を模した基板から延びた複数の糸状形成物を有するシート状の薄層ベースと、糸状形成物を実質的に直立した状態で維持するための糸状形成物の間に分散させた粒状の充填剤または詰め物とを備える。粒状充填剤は、ポリオレフィン系材料およびポリビニル系材料からなる群の中から選択してもよい。
【0004】
この解決手段に関する有用な工夫が、欧州特許出願公開第1319753号、第1375750号、第1371779号、および欧州特許出願第03425369号の文献に開示されており、これらの文献は本出願の出願人に譲渡されている。
【0005】
人工芝カバーの特定領域以外に注意を向けると、床張りがスポーツアクティビティ用に設計されたか、その他の用途に設計されたによらず、全体的には、床張りの一般的な敷設状態に対する関心があまりなかった。例えば、凸状構造物に起因して、雨水の良好な水はけを実現するために、屋外に配設されるものとして設計された床張りの場合など、表面を実質的に平坦にするように設計された場合を除いて、実際のところ、床張りは、一般には、セメントからなる路盤や押し固めた地面などのフロア基礎の上に設置されるべきものと考えられてきた。一方、路床の特長が均一でなく、そして/または予見が極めて困難であるとき、この問題は、既存の床張りや路床の上に一時的に配設された状態で用いられるように設計されたスポーツ施設用床張りなど、他のタイプの床張りにも共通する問題であった。産業用、商業用、および住居用のタイプの床張りに対しても同様の考察がなされる。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、上記説明した問題点を克服し、例えば、人工芝カバーなどのスポーツ施設用床張りの敷設状態を、十分満足でき、高い確実性をもって事前に特定できるように設置することができる解決手段を提供するものである。
【0007】
本発明によれば、添付クレームで特に規定された特徴を有する基層を用いることにより、上記目的を実現することができる。また本発明は、対応する製造方法に関する。
【0008】
クレームは、本発明に関して以下説明する必須部分を構成している。
【0009】
本発明は、技術的には「緩衝パッド」と定義される弾性基層を製造し、使用する上で好適であり、一般的にはスポーツ施設用の構造体、特には人工芝カバーの構造体に好ましい特徴を与えるために考案されたものである。
【0010】
厚みの点と構造および設計の両方の点において対応する、さまざまな形状を有するマットレスの形態が製造されている。スポーツ、日常生活、理学療法、およびリハビリのための要請によらず、さまざまな変形例により、特定の要請に対応可能なシステムが提供される。
【0011】
フットボール競技場の場合、ここに開示される解決手段を用いて、セメントおよびアスファルトからなる土台に置き換えることができる。バスケットボールおよびバレーボールのための屋内競技場および多目的用途の屋内競技場の場合、スポーツ用の床張りからセメント基礎の堅さを取り除き、長時間のトレーニングに必要な衝撃吸収特性および十分な弾性特性を床張りに与えるように、そしてすべてのレベルの競技における競技者がトレーニング中に受ける虞のある回避すべき怪我のリスクを取り除くように研究されてきた(スポーツ競技場においては、この点に関して極めて明確な規格がある。)。
【0012】
ここに開示された解決手段は、フィットネス動作およびリハビリ動作のために採用されるものであって、術後のリハビリ動作に対して完全に適しており、手足が床に接触したとき、硬い表面の作用としてエネルギを跳ね返すことなく、インパクト(衝撃)を和らげる機能を有する。
【0013】
ここで開示される解決手段は、好適にも、幼い子供たちの遊び場として提供される安全領域、公園、学校や保育所などの公共施設において、転倒時の衝撃を緩和し、これらの建築物を利用するすべての人々が怪我しないような安全基準を満足させるものである。
【0014】
ここに開示された解決手段は、同様に、労働者が立った状態で長時間過ごす必要のある作業領域(キャッシュデスク、受付デスク、チケットオフィス)において採用されることも適当であり、その結果、硬い表面に立っていることに起因した労働者の疲れを軽減することができる。
【0015】
結論的には、好適にも、スポーツ関係のみならず、安全またはリハビリのため必要な異なる要請に呼応するさまざまな製品を実現するために、対応するシステムを作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
単に例示のためであって、限定的に解釈すべきでない実施例に関して、添付図面を参照しながら、本発明について以下説明する。
【0017】
図1において、参照符号1は、全体として、人工芝カバーの構造体からなるスポーツ施設用床張りとして具現化された床張りを示し、この床張りは、概略、ベース部2と、天然芝の草色の草地を模倣したベース部2から延びる複数の糸状形成物3とを有する。
【0018】
いずれにせよ、ここで改めて強調するが、本発明は特定のタイプの床張りに対して用いられるものと限定して解釈すべきではない。本発明の解決手段によれば、実際、任意のタイプの床張りの状態(堅さ)を、十分満足でき、高い確実性をもって事前に特定できるように設置することができる
【0019】
図1に示す人工芝カバー1の構造体は、糸状形成物3を実質的に直立させた状態に維持するために、糸状形成物3の間に配設された粒状充填材4(「詰め物材料」または「詰め物」という。)を用いて実現することができる。好都合にも、これらの詰め物材料は、ポリオレフィン系材料およびポリビニル系材料からなる群の中から選択される実質的に均一な質量を有する粒状物質を用いて形成することができる。
【0020】
ただし、ここに開示される解決手段は、充填材を用いて、件の人工芝カバー用あるいはその他の用途として設計されたものかには依存しない。
【0021】
人工芝カバー1の通常の設置状態において、ベース部2が弾性基層20の上に載置されるように設計されるが、その特徴についてより詳細に以下説明する。
【0022】
図1の概略図において、糸状形成物3は、遠位端または上端において、柔らかな、あるいは豪奢なビロードのような様相、すなわち折り重なりのない様相を呈する。ただし、ここに開示された解決手段は、択一的には、全体として「ブークレ」と広く呼ばれるタイプの織物またはモケットに似せた様相を構造体1に付与するように設計された、糸状形成物3が一般に湾曲した形状、あるいはループ形状を有する人工芝にも同様に適用される。
【0023】
基層20は、基本的に、通常「衝撃パッド」と呼ばれる弾性基層としての機能を発揮するように設計され、この弾性基層は、一般にはスポーツアクティビティのために用いられる構造体、とりわけ人工芝カバーに好ましい生体力学的特徴を与えるものである。
【0024】
ここに開示された例示的な実施形態において、層20は、一般に層状の構造体を有し、図1は、基層の特徴をより明確に図示するために、構成部品を故意に実際の寸法比とは異なるように図示し、基層のさまざまな構成部品を示している。
【0025】
図1に示す敷設状態を参照しながら、屋外用途として好適な上述の層状構造体を上から下に向かって順次説明する。一方、例えば屋内用として用いる場合や、薄くてかつ柔軟性のある床張りが存在する場合などのいくつかの敷設状態においては、図1に示す位置関係とは異なり、基層20の敷設状態を180°上下反転させてもよいことを検討する必要がある。
【0026】
ベース部2に対向する構造体の第1の層は、不織布(NW)21の層を用いて形成される。これは、連続糸ジオテキスタイル(geo-textile)不織布と一般に呼ばれるタイプの素材であり、通常、ニードルド・フェルト(needeled-felt)のプロセスを用いて得ることができる。件の素材は、例えば、イタリア国家規格UNI EN ISO 965による単位面積あたりの重量(比重)が200〜400g/mで、通常300g/mであり、好適にはポリエステル樹脂から構成される。
【0027】
ポリエステル不織布層21は、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)からなり、60〜120g/m、通常90g/mの比重を有するポリオレフィン層22に接合される。この合成層21,22は、一辺が20〜60mm、通常45mmで、高さが20〜40mm、通常30mmの平行六面体形状のポーチ(小袋)を形成するように熱成形される。
【0028】
例えばリサイクル処理されたタイアの顆粒などの顆粒状の弾性材料23が、例えば5〜20kg/mで、事前に熱成形されたポーチに充填される。顆粒状の弾性材料23は、0.5〜0.7mmの大きさを有する。充填容量は、当然に、ポーチの大きさにより変化する。現在のところ好適な充填材の量は、上述の5〜20kg/mの範囲で、約12kg/mである。
【0029】
図1において弾性材料23の下方に配置されているのは、上述のポリエステル層21とポリオレフィン層22と実質的に同じ層25,24からなる合成層である。すなわち、ポリオレフィン層24は、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)からなり、60〜120g/m、通常90g/mの比重を有する。またポリオレフィン層24は、同様に、連続糸ジオテキスタイル(geo-textile)不織布と一般に呼ばれるタイプの素材であって、通常、ニードルド・フェルト(needeled-felt)のプロセスを用いて得られる不織布層25に熱接着される。この素材は、例えば、イタリア国家規格UNI EN ISO 965による単位面積あたりの重量(比重)が200〜400g/mで、通常300g/mであり、好適にはポリエステル樹脂から構成される。
【0030】
2つのポリオレフィン層22,24は、互いに対して熱シール(熱封止)し、顆粒状材料23を収容するポーチを覆い、顆粒状材料23を包囲し、個々のポーチを不浸透性とし、その内容物が漏れ出ることを防止する。
【0031】
これにより、顆粒状材料または構成部品が外部部材に接触することが防止され、そして/または顆粒状材料または構成部品が外部へ移動し、離脱することが回避され、一般的には、水や湿気がポーチ内に浸透しないようにし、低温でも良好な圧縮性を確保することができる。そのため、タイアおよび/またはガスケットなどのさまざまな組成物をリサイクル処理した粉末材料を用いることができる。リサイクル済材料は、上述のように包囲されているので、例えば、芳香族アミン、および/または規格ISO 13877で定義されたPAHとして広く知られた製品などを含むすべての物質を、外部環境に放出することはなく、生態学的に悪影響を与えることを阻止することができる。
【0032】
基層20上に配設される床張り1を省略して図示した図2の斜視図を参照すると、上述の基層20の構造体の組成物がより十分に理解される。
【0033】
繰り返しになるが、本明細書では顆粒状材料23を含むポーチが、層24および層25で特定されるコア平面に対して上方向に突出するように配設された状態を参照して、基層20を説明するが、これとは反対に、顆粒状材料23を含むポーチを、層24および層25で特定される上記コア平面に対して下方向に突出するように配設してもよいことに留意されたい。
【0034】
上述の基層20の一連の製造方法において、不織布層(一般に市販されているジオテキスタイル材料からなる層)21を原材料とし、当業者に広く知られているためにさらなる説明の必要のない手法を用いて、不織布層21に層22が熱接着される(図4参照)。
【0035】
こうして得られた合成材料からなる第1の層構造物が、図5に示すように熱成形されて、符号22aで示す上述のポーチを形成する。
【0036】
図5に示すように、ポーチ22aの開口部が上向きとなるようにポーチを形成する熱成形されなかった場合には、第1の層構造物を上下反転させた後、粒状材料23がポーチ22a内に充填される(図6)。
【0037】
合成層24,25からなる第2の層構造物は、合成層21,22を構成するそれぞれの層と基本的に同じ形態(モダリティ)を用いて形成され、先に組み込まれた構成部品とともに、ヒートシール・ツールTを用いて最終的にヒートシールされる。その結果、それぞれのポーチおよびその内容物を包囲し、各ポーチを不浸透性とし、その内容物が漏れ出ることを防止する。
【0038】
その結果得られたものは、床張り1のための弾性基層20であって、第1の層構造物21,22と、第2の層構造物24,25とを有し、これらの層構造物は、その間に粒状弾性材料23からなる充填物を収容するポーチを包囲する。
【0039】
図3の平面図からより明確に理解されるように、必要に応じて、直径が3〜4mmのドレイン孔26を、例えばポーチの側部および/または角部に設けてもよい。屋内環境下で用いられる場合など、他の用途においては、層21,22と層24,25をシール(封止)することにより、むしろ、水蒸気に対する障壁としての機能を有する連続的構造体を形成することができる。
【0040】
このようにして得られた積層構造体は、プレート/パネルまたはシート/ロールの態様を有し得る。一般的なプレート/パネルの形態では、その寸法が120cm×105cm、その表面積が1.26mであり、各ポーチが30mmより大きい一辺で構成される正方形の底面と、30mmより大きい高さを有する。シート/ロールの形態を用いて、30mmより小さい一辺で構成される正方形の底面と、30mmより小さい高さを有するポーチを有する基部20が構成される。
【0041】
最終的な使用に際して、上述の部材が、いわゆる「ダイナミック型」または「安定型」と呼ばれるドレイン式基層の上に直接的に配設され、こうしてアスファルトの路床上に設置することを回避することができる。ダイナミック型の基層は、実質的に小型化されたロール式の充填層を用いて得ることができ、排水機能が高く、負荷応力に強い、中/大サイズの石灰物質を用いて実現することができる。人工芝カバーを配設するために準備の整った、適当な土台が得られるまで、分配され、捲回された4/5cmの火山物質および火山砂を用いて、基層の表面が形成される。
【0042】
ここに開示した床張り1は、上述の土台の上に設置される。同様に、床張りを配設する前に、基層20の表面の上に、例えば5mm〜10mmの深さを有する砂の層を配設することもできる。図1において、上記のような砂の追加をSで示し、図示された敷設状態において、砂Sは、隣接するポーチの間の溝の中に配置されている。
【0043】
砂(または他の顆粒状部材)を基層20上に配設することにより、基層20と、その上に配設される床張り/カバーとからなる集合体の生体力学的特性を選択的に変更することができる。
【0044】
ここに開示された基層を用いて、とりわけ8mm以下の垂直方向の変形に関するエネルギ吸収率(必要条件>60%)において、FIFAの標準規格(ハンドブック2005年2月28日版)に準拠した最終的な製品を実現することができる。
【0045】
ここに開示された基層は、圧縮・変形に対する抵抗、エネルギ吸収度、当初の品質管理、高温および低温状態における良好な挙動、良好な排水機能、安価な製造コスト、長寿命、長期間の特性維持、優れた寸法安定性、自然な遊興特性、環境に与える悪影響が少ない点において優れた品質を呈する。
【0046】
当然に、本発明の原理・原則から逸脱することなく、本明細書において単に例示的に非限定的に説明、図示したものに対して、構成体および実施形態の詳細を幅広く変更することができる。とりわけ、人工芝カバーなどのスポーツアクティビティ用床張り以外の床張りとともに用いられる基層を使用する場合においても同様に、構成体および実施形態の詳細を幅広く変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本発明の基層を有する人工芝カバーなどのスポーツ施設用床張り構造の一般的な断面図である。
【図2】図2は、本発明の基層の一部分を示す部分的破断斜視図である。
【図3】図3は、本発明の基層の一部分を示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の基層の製造方法の一連のステップを示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の基層の製造方法の一連のステップを示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の基層の製造方法の一連のステップを示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の基層の製造方法の一連のステップを示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の基層の製造方法の一連のステップを示す断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 床張り(flooring)、2 ベース部、3 糸状形成物、4 粒状充填材、
20 基層、21,25 不織布層、22,24 ポリオレフィン層、
22a ポーチ、23 弾性材料、26 ドレイン孔。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
床張り(1)のための弾性基層であって、
第1の層構造体(21,22)と、
第2の層構造体(24,25)と、
第1および第2の層構造体の間でこれらにより包囲されるポーチ(22a)とを備え、
ポーチ(22a)は、顆粒状弾性材料(23)からなる充填材を収容することを特徴とする弾性基層。
【請求項2】
請求項1に記載の弾性基層であって、
第1および第2の層構造体のうちの少なくとも一方は、ポリオレフィン層(22,24)が接合した不織布層(21,25)からなり、
ポリオレフィン層がポーチ(22a)に面していることを特徴とする弾性基層。
【請求項3】
請求項2に記載の弾性基層であって、
第1および第2の層構造体の両方は、ポリオレフィン層(22,24)が接合した不織布層(21,25)からなり、
第1および第2の層構造体のポリオレフィン層(22,24)が、その間でポーチ(22a)を包囲していることを特徴とする弾性基層。
【請求項4】
請求項2または3に記載の弾性基層であって、
不織布層(21,25)は、連続糸ジオテキスタイル不織布からなることを特徴とする弾性基層。
【請求項5】
請求項2または3に記載の弾性基層であって、
不織布層(21,25)は、単位面積あたりの重量が200〜400g/mであることを特徴とする弾性基層。
【請求項6】
請求項5に記載の弾性基層であって、
不織布層(21,25)は、単位面積あたりの重量が300g/mであることを特徴とする弾性基層。
【請求項7】
請求項2または3に記載の弾性基層であって、
不織布層(21,25)は、ポリエステル系材料からなることを特徴とする弾性基層。
【請求項8】
請求項2または3に記載の弾性基層であって、
ポリオレフィン層(22)は、単位面積あたりの重量が60〜120g/mであることを特徴とする弾性基層。
【請求項9】
請求項8に記載の弾性基層であって、
ポリオレフィン層(22)は、単位面積あたりの重量が90g/mであることを特徴とする弾性基層。
【請求項10】
請求項2または3に記載の弾性基層であって、
ポリオレフィン層(22)は、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリエチレン系材料からなることを特徴とする弾性基層。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、六面体形状を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、正方形の底面を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、一辺の長さが20〜60mm、通常45mmであることを特徴とする弾性基層。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、高さが20〜40mm、通常30mmであることを特徴とする弾性基層。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、5〜20kg/mの顆粒状弾性材料(23)が充填されることを特徴とする弾性基層。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、約12kg/mの顆粒状弾性材料(23)が充填されることを特徴とする弾性基層。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一に記載の弾性基層であって、
顆粒状弾性材料(23)は、リサイクル処理されたタイアの顆粒からなることを特徴とする弾性基層。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一に記載の弾性基層であって、
顆粒状弾性材料(23)は、0.5mm〜0.7mmの大きさを有することを特徴とする弾性基層。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一に記載の弾性基層であって、
第1の層構造体(21,22)および第2の層構造体(24,25)は、顆粒状弾性材料(23)を収容するポーチ(22a)を密閉し、各ポーチおよびその内容物を不浸透性とすることを特徴とする弾性基層。
【請求項20】
請求項3または19に記載の弾性基層であって、
顆粒状弾性材料(23)を収容するポーチ(22a)は、第1の層構造体(21,22)および第2の層構造体(24,25)の2つのポリオレフィン層(22,24)により密閉され、
2つのポリオレフィン層(22,24)は、互いにシールされることを特徴とする弾性基層。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか一に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)の側方および/または角部に設置されたドレイン孔を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか一に記載の弾性基層であって、
プレートまたはパネルの形態を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項23】
請求項22に記載の弾性基層であって、
プレートまたはパネルは、120cm×105cmの面積を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項24】
請求項22に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、一辺の長さが30mmより大きく、高さが30mmより大きいことを特徴とする弾性基層。
【請求項25】
請求項1〜21のいずれか一に記載の弾性基層であって、
シートまたはロールの形態を有することを特徴とする弾性基層。
【請求項26】
請求項25に記載の弾性基層であって、
ポーチ(22a)は、一辺の長さが30mmより小さく、高さが30mmより小さいことを特徴とする弾性基層。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか一に記載の弾性基層であって、
弾性基層の上に床張りが配設されることを特徴とする弾性基層。
【請求項28】
請求項27に記載の弾性基層であって、
床張りは、スポーツ施設用床張り(1)であることを特徴とする弾性基層。
【請求項29】
請求項27に記載の弾性基層であって、
スポーツ施設用床張り(1)は、人工芝カバー(1)であることを特徴とする弾性基層。
【請求項30】
請求項1〜29のいずれか一に記載の弾性基層の製造方法であって、
第1の層構造体(21,22)を形成するステップと、
第1の層構造体(21,22)からポーチ(22a)を形成するステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であって、
熱成形により、第1の層構造体(21,22)からポーチ(22a)を形成するステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項31または32に記載の方法であって、
顆粒状材料(23)をポーチ(22a)に充填するステップと、
第2の層構造体(24,25)を形成するステップと、
顆粒状材料(23)が充填されたポーチ(22a)の上に第2の層構造体(24,25)を配置して、ポーチ(22a)を密閉するステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、
顆粒状材料(23)が充填されたポーチ(22a)の上で第2の層構造体(24,25)を熱シールするステップを有することを特徴とする方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−328944(P2006−328944A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142988(P2006−142988)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(500544923)モンド・ソシエタ・ペル・アチオニ (11)
【氏名又は名称原語表記】MONDO S.p.A.
【Fターム(参考)】