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廃棄物処理方法および装置
説明

廃棄物処理方法および装置

【課題】一般廃棄物を処理する方法を提供する。
【解決手段】廃棄物を熱分解ユニットで処理して、オフガスおよび非空中浮遊固形チャー物質を生成することを含む熱分解ステップと、酸素と、オプションとして、蒸気の存在下で、オフガスおよび非空中浮遊固形チャー物質をプラズマ処理ユニットでプラズマ処理することを含むプラズマ処理ステップとを含んでなる廃棄物を処理する方法において、プラズマ処理ユニットが熱分解ユニットから離れている廃棄物を処理する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物、特に、一般廃棄物を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般廃棄物は、従来から埋め立て処分地に廃棄されてきた。しかし、そうした環境公害が大きな関心事になりつつあり、したがって、近年、廃棄物の体積と、処理した物質内にある、環境上有害となり得る成分の量とを低減する廃棄物処理方法を開発する努力がなされてきた。
【0003】
廃棄物を処理するために開発された方法には、化学式どおりの酸素量でまたは余裕をもった酸素量で廃棄物を熱的に処理する燃焼システムが挙げられる。この方法は通常、空気中で行われる。燃焼システムの例として、大量焼却燃焼(mass−fired combustion)システム、ごみ固形燃料(RDF)燃焼システムなどがあり、RDFは通常、移床ストーカ上で着火され、流動床燃焼される。
【0004】
廃棄物を処理する他の方法には、熱分解を使用する、すなわち熱分解ユニット内で廃棄物を熱分解するものがある。廃棄物処理の分野において、熱分解という用語は、無酸素状態で廃棄物を熱処理することを意味する。通常、熱分解プロセスは吸熱を伴い、そのため、熱分解を続けるために熱エネルギを入力する必要がある。これは燃焼とは対照的で、燃焼は発熱プロセスであり、したがって、燃焼が開始されると熱を補充する必要がない。熱分解プロセスは、熱分解および縮合反応を組み合わせて、廃棄物に見られる有機成分の多くをガス画分、液体画分、および固体画分に変換する。通常、熱分解を行うと、3つの生成物、すなわち、主に水素、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、および他のガスを含むガス流と、酢酸を含むタールまたはオイル、アセトン、メタノール、および合成含酸素炭化水素を含む液体画分と、ほぼ純粋な炭素に加えて、固形廃棄物にもともと存在する元来不活性の物質からなるチャーとが生成される。熱分解は、木材から木炭を、石炭からコークスおよびコークスガスを、そして重油留分から燃料ガスとピッチを工業生産する場合に使用されるプロセスである。しかし、固形廃棄物の処理で熱分解を使用することは成功しておらず、その理由の1つに、システムがむらのない供給原料を必要とすることが挙げられ、これは、一般廃棄物から得ることが困難である。
【0005】
廃棄物を処理する第3の方法は、廃棄物をガス化することである。ガス化とは物質の部分燃焼であり、ガス化ユニット内の酸素は、廃棄物に対して半化学量論的量だけ存在するように制御される。炭質成分を含む廃棄物をガス化すると、一酸化炭素、水素、およびメタンを主とした幾つかの飽和炭化水素を多く含む可燃性燃料ガスとなる。ガス化装置には5つの基本タイプ、すなわち、垂直固定床ガス化装置、水平固定床ガス化装置、流動床ガス化装置、多炉床ガス化装置、および回転炉ガス化装置がある。最初の3つが最も一般的に使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−147373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ガス化は大部分の廃棄物の燃焼にある程度成功するが、それでもなお、不燃焼微粒子、低揮発性タール種、および空中浮遊化合物を含むガスを生成する。さらに、廃棄物の多くは燃焼されて、ガスまたは空中浮遊粒子の何れかになるが、それでも、ガス化プロセスは、「チャー」すなわち、ガス化の運転条件下で容易に燃焼または蒸発しない成分を含む固形物質を生む場合が多い。チャーは通常、慎重に処分しなければならない危険な重金属および有毒な有機種を含み、廃棄物処理プロセス全体の費用が増える。当然のことながら、廃棄物処理プロセスで発生する固形廃棄物の量を低減し、さらに、処理した廃棄物内の危険物質の量を低減することが望まれている。
【0008】
(「オフガス」と呼ばれる)廃棄物のガス化で発生したガスを、ガスエンジンまたはガスタービンで使用した場合、空中浮遊微粒子およびタール炭化水素分子が、ガスタービンまたはガスエンジンを詰まらせる傾向があることも分かった。したがって、ガスは十分に「清浄」であるとみなせず、たとえガス化で発生したオフガスが使用されることがあっても、タービンは、清浄および保守を頻繁に行う必要があり、かつ/またはタール生成物を除去するために、コストのかかる清浄ステージを余分に導入することを必要とするであろう。
【0009】
したがって、先行技術の方法に関連した問題の幾つかまたはすべてを克服するか、または少なくとも軽減するプロセスが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、本発明は、(i)(a)廃棄物をガス化ユニットで処理して、オフガスおよびチャーを生成することを含むガス化ステップと、(ii)オフガスおよびチャー生成物をプラズマ処理ユニットでプラズマ処理することを含むプラズマ処理ステップとを含んで成る、廃棄物を処理する方法を提供する。オフガスは、通常、不燃焼微粒子、低揮発性タール種を含む。第1の態様は、(i)(a)酸素および蒸気の存在下で、廃棄物をガス化ユニットで処理して、オフガスおよびチャーを生成することを含むガス化ステップか、または(b)廃棄物を熱分解ユニットで処理して、オフガスおよびチャーを生成することを含む熱分解ステップか、の何れかと、(ii)酸素と、オプションとして、蒸気の存在下で、オフガスおよびチャーをプラズマ処理ユニットでプラズマ処理することを含むプラズマ処理ステップとを含んで成る、廃棄物を処理する方法を提供し得る。第1の態様は、(i)廃棄物を微生物消化するステップと、次いで、(ii)(a)微生物処理した廃棄物をガス化ユニットで処理して、オフガスおよびチャーを生成することを含むガス化ステップか、または(b)微生物処理した廃棄物を熱分解ユニットで処理して、オフガスおよびチャーを生成することを含む熱分解ステップか、の何れかと、(iii)オフガスおよびチャーをプラズマ処理ユニットでプラズマ処理することを含むプラズマ処理ステップと含んで成る、廃棄物を処理する方法を提供し得る。
【0011】
「酸素および蒸気の存在」とは、酸素ガスと蒸気がガス化ユニットおよび/またはプラズマ処理ユニットに存在することを意味する。
他のガスもまた存在してもよい。
酸素は酸素ガスとして、ガスの混合体(例えば、空気)、および/または酸素を含む化合物内に存在してもよい。
【0012】
「蒸気」は、ガス状態の水、水蒸気、およびガス中に滴として浮遊する水を含む。好ましくは、蒸気は温度が100℃以上の水である。蒸気に変換される水は、ガス化ユニットおよび/またはプラズマ処理ユニットに液体水、温度が100℃以下とすることができる水煙の形態で、あるいは温度が100℃以上の水蒸気としてガス化ユニットに導入することができる。運転時、ガス化ユニットおよび/またはプラズマ処理ユニット内部の熱により、空中浮遊する滴の形態で存在し得る液体水は、確実に蒸発されて蒸気になる。第2の態様は、本発明の方法を実行する装置を提供し得る。この装置は、(i)ガス化ユニットまたは熱分解ユニットと、(ii)プラズマ処理ユニットとを有し、ガス化ユニットは、酸素用の入口と蒸気用の入口を有し、プラズマ処理ユニットは、酸素用の入口と、オプションとして、蒸気用の入口とを有する。第2の態様は、本発明の方法を実行する装置を提供し得る。この装置は、(i)微生物消化ユニットと、(ii)ガス化ユニットまたは熱分解ユニットと、(iii)プラズマ処理ユニットとを備える。
【0013】
本発明の好ましい特長については、添付の特許請求の範囲と発明を実施するための形態に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】2つの電極を有するプラズマ炉で可能な3つの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の方法の好ましい実施形態を示す図である。
【図3】流動床ガス化装置(1)およびプラズマ炉(4)を含む本発明の装置の実施形態を示す図である。
【図4】図3のプラズマ炉をさらに詳細に示している。
【図5】本発明の方法のさらに好ましい実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明についてさらに説明する。以下、本発明の様々な態様についてより詳細に説明する。特に各態様は、それと反対のことが明示的に示されない限り、その他の一つ以上の態様と組み合わせてもよい。特に、好ましく、または長所として示された特長は何れも、好ましく、または長所として示されたその他の一つ以上の態様と組み合わせてもよい。
【0016】
ガス化プロセスに関連する課題に関して、本発明者が検討し、提案する問題解決手段は、ガス化処理の代わりにプラズマ処理を使用することであった。しかし、プラズマユニットで廃棄物の有機画分をガス化するのに必要なエネルギ量は非常に高く、比較的少量の固体廃棄物のみが常時処理できることを発明者は発見した。したがって、プラズマを使用した未処理廃棄物の処理は、経済上の点から実現できないと分かった。しかし現在では、最初にガス化ユニットで廃棄物を処理し、その後、プラズマユニットで処理することで、従来技術の方法を上まわる多数の利点を得ることができることを発明者は見いだした。特に、この組み合わせは非常にエネルギ効率がよいと分かった。ガス化処理とプラズマ処理を組み合わせると、合成ガスが比較的清浄(非常に低濃度の空中浮遊粒子を含む)になり、有害なタールおよび重金属種の量が非常に少なくなり、清浄したガス生成物内の固形物質の量がより少なくなることも見いだされた。
【0017】
プラズマユニットでオフガスを処理すると、タービンで使用した場合に、ファウリング問題を起こす傾向をもつ空中浮遊粒子の数量およびタール炭化水素化合物が大幅に減ることが分かった。プラズマユニットでチャーを処理すると、チャー物質の多くがガスに変換され、特に、タービンの動きを妨げることがある空中浮遊粒子およびガス状タール炭化水素の含有率が比較的低いガスに変換されることが分かった。プラズマはまた、プラズマプロセス中に、環境上有害な各種空中浮遊粒子およびガスを有害性の少ない種に分解するという利点も有する。
【0018】
プロセスには、実質的に均質である廃棄物、すなわち、廃棄物原料をガス化ユニットに導入することが含まれるのが好ましい。これは、処理プロセスの効率を全体として改良することが分かった。廃棄物原料は、その均質性を高めるために、ガス化ユニットに導入する前に前処理されていてもよい。「均質な」とは、廃棄物全体にわたって、あるいは、廃棄物原料がバッチ式でガス化装置に送られる場合はバッチ間で、大きく変化しない1つまたは複数の特性を、廃棄物が有することを表し、したがって、当該特性値は、廃棄物がガス化装置に送られるときに大きく変化することはない。大きく変化しないことが好ましいこの種の特性には、廃棄物の、発熱量、構成要素の大きさ、含水率、灰分、および密度が含まれる。これらの特性の1つまたは複数は、20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下だけ変化する。ガス化装置に送られる廃棄物の発熱量および含水率は、プロセス中に比較的一定であるのが好ましい。
【0019】
対象となる特性/諸特性の一貫性は、(i)(供給原料がバッチ式でガス化装置に送られる場合に)ある期間にわたってガス化装置に送られる所与の数量の原料バッチからか、または(ii)供給原料が実質的に連続してガス化装置に送られる場合に、所与の時間間隔でかの何れかで、試料を同じ重量だけ取り出すことにより測定することができる。当業者に公知のサンプリング方法を使用して、廃棄物原料の一貫性を測定することができる。
【0020】
例えば、ガス化装置に送られる廃棄物から一定(例えば、5分から10分または3時間から4時間)の時間間隔で採集される(同じ重量、例えば、1kgまたは10kgの)試料の発熱量は、プロセスを実行する1時間の期間にわたって、20%以下、より好ましくは15%以下、最も好ましくは10%以下で変化する。絶対尺度に関して、廃棄物原料は通常、平均発熱量が約15MJ/kgであり、平均発熱量から(+/−)3MJ/kg未満、好ましくは(+/−)1.5MJ/kg未満で変動する。廃棄物原料の含水率は、以下にさらに詳細に説明するように、可能な限り低いことが好ましい。(上記のように、一定の時間間隔で取り出された様々な試料から算出できる)廃棄物原料のアベレージ(平均)発熱量は、好ましくは11MJ/kg以上、より好ましくは13MJ/kg以上、最も好ましくは15〜17MJ/kgである。
【0021】
廃棄物原料、すなわち(ごみ固形燃料を含むこともできる)ガス化装置に送られる廃棄物は、含水率が重量で30%以下、好ましくは重量で20%以下、より好ましくは重量で15%以下である。廃棄物原料の含水率は、変動が10%以下であるのが好ましく、より好ましくは5%以下である。廃棄物原料の含水率は、乾燥などの当業者に公知のプロセスを使用するか、または本明細書において説明する微生物消化プロセスを使用して調整することができる。ごみ固形燃料の通常の含水率は、重量で20%から40%の範囲をとることができる。ごみ固形燃料の含水率は、上記に説明した廃棄物原料にとっての推奨量まで低減されるのが好ましい。
【0022】
この方法はさらに、ガス化ステップまたは熱分解ステップで廃棄物を処理する前に、廃棄物を乾燥させるステップを含む。廃棄物は、熱分解、ガス化、および/またはプラズマ処理の各ステップからの熱など、この方法の他のステップの何れかで発生した熱を使用して乾燥させることができる。乾燥させるために、他のステップの何れかで発生した熱で過熱された加熱空気または蒸気と廃棄物を接触させることで、廃棄物に熱を伝えることができる。廃棄物は、加熱空気または蒸気を廃棄物上に吹きつけるか、または廃棄物を通り抜けるように吹きつけることで乾燥させることができる。
【0023】
廃棄物原料は、粒径が50mm以下の粒子を高い割合(好ましくは粒子数の85%以上、より好ましくは粒子数の95%以上)で含むのが好ましい。粒子径は、粒子両端の最も大きい寸法を測定する。供給原料は、粒径が30mm以下の粒子を(数量で)50%以上含むのが好ましい。
【0024】
廃棄物原料含有物の典型的な解析結果は以下のとおりである。
総発熱量:13.2MJ/kg
水分:25%
灰分:13.05%
固定炭素:12.17%
揮発性分:49.78%
粒径:85%<50mm
【0025】
廃棄物の各種特性を均質化するために、例えば、微生物消化、選別、破砕、乾燥、スクリーニング、混和および混合など様々なプロセスを使用することができる。これらの中では、微生物消化が好ましく、このプロセスは、以下にさらに詳細に説明される。
【0026】
ガス化ステップで使用するのに適切な廃棄物は、二つの形態で解析され、各形態は含水率が異なるが、その他の点では、同じ成分を同じ割合で有する。廃棄物に含まれる成分を以下の表1に示す。4列目は、水分がない各試料に対する成分の重量%を示す。ガス化ユニットは、以下の表に示す内容物を有する廃棄物をガス化するように構成されるのが好ましい。廃棄物を元素分析したものを以下の表2に示す。
表1
【表1】

【0027】
熱で乾燥された廃棄物は、約12%以下で、範囲が10重量%〜16重量%の含水率とすることができ、したがって、上記の第1形態は熱で乾燥された廃棄物を表している。いわゆる「MBT」(回転式好気性消化などの機械生物学的処理)によって乾燥された廃棄物は、約25%以下の含水率とすることができ、したがって、上記の第2形態は、MBTを受けた廃棄物を表している。
【0028】
表2
(表1の中で、重量で25%の水分を含む廃棄物の元素分析)
【表2】

表2の水素元素および酸素元素の量は、理論上の乾いた成分に基づく。
【0029】
本発明による方法はガス化ステップを有する。ガス化ステップは、例えば、垂直固定床(シャフト)ガス化装置、水平固定床ガス化装置、流動床ガス化装置、多炉床ガス化装置、または回転炉ガス化装置で行うことができる。
【0030】
なお、水平固定床ガス化装置は、先行技術において、別名で、欠乏空気燃焼器(焼却炉)、制御空気燃焼器、熱分解燃焼器、またはモジュール式燃焼ユニット(MCU)と呼ばれることがある。
【0031】
水平固定床ガス化装置は通常、2つのセクション、すなわち、主燃焼室と副燃焼室を有する。主燃焼室では、廃棄物は、半化学量論的条件下で部分燃焼によってガス化されて、低発熱ガスを生成し、次いで、この低発熱ガスは副燃焼室に流れ込んで、過剰空気で燃焼される。副燃焼室は、完全燃焼した高温(650℃から870℃)ガスを発生させ、この高温ガスは、オプションで取り付けられた廃棄物ボイラで、蒸気または熱水を生成するのに使用することができる。主燃焼室では、速度が遅く、乱流となるため、ガス流内への粒子の混入が最小限となり、それにより、従来の過剰空気燃焼器よりも粒子排出物が少なくなる。
【0032】
ガス化ステップは、流動床ガス化ユニットで行われるのが好ましい。流動床によるガス化は、他の利用できるガス化プロセスよりも効率的に廃棄物原料を処理することが分かった。流動床技術により、酸化剤と廃棄物供給流がきわめて効率的に接触することができ、そのため、ガス化速度が速くなり、ユニット内の温度調整が厳密になる。
【0033】
典型的な流動床ガス化ユニットは、通常は砂床で耐熱性裏張りされた鋼製直立筒状体、支持グリッドプレート、および羽口として公知の噴射ノズルを有する。空気が羽口を通って押し上げられると、床は流動化し、その休止体積の2倍まで膨張する。石炭、ごみ固形燃料、または本発明の場合の廃棄物原料などの固体燃料を、場合によっては噴射して、流動床の高さより下かまたは上の反応器に導入することができる。流動床の「沸騰」活動は乱流を促進し、熱を廃棄物原料に伝達する。運転時、床を作動温度である550℃から950℃、好ましくは650℃から850℃にするために、補助燃料(天然ガスまたは燃料油)が使用される。始動すると、補助燃料は通常、必要とされない。
【0034】
好ましくはガス化ユニット、最も好ましくは流動床ガス化ユニットは、直立した円筒状ベッセルとされ、この円筒状ベッセルは、好ましくはケイ酸アルミニウムを含む適切な耐熱材料で裏張りされる。
【0035】
流動床ガス化ユニットでは、流動する場合に(すなわち、粒子によってガスが下から供給されている場合に)、流動床の粒子によって形成された有効面とユニット上部の間の距離を「フリーボード(free board)高さ」と呼ぶ。本発明では、使用中に、フリーボード高さがユニットの内径の好ましくは2.5〜5.0(より好ましくは、3.5〜5.0)倍になる。ベッセルのこの幾何学形状は、流動床内にある廃棄物の滞留時間を十分なものとして、ガス化反応が完了できるように、かつプラズマユニットに粒子が過剰に持ち込まれるのを防止するように設計されている。ガス化ユニットでは、上昇するガス柱内で浮遊する(流動する)セラミック粒子からなる加熱床を使用するのが好ましい。粒子は砂状とすることができる。粒子は酸化ケイ素からなることができる。
【0036】
速度を制御して、廃棄物をガス化ユニットに連続して供給するのが好ましい。ガス化ユニットが流動床ガス化ユニットの場合に、廃棄物を床内に直接供給するか、または床より上に供給するかの何れかが好ましい。
【0037】
廃棄物供給原料は、廃棄物を連続して追加できるねじコンベヤシステムを使用してガス化ユニットに運ばれるのが好ましい。廃棄物供給システムは、エアロック装置を組み込むことができるので、エアロック装置を通じて、ガス化ユニット内部への空気の流入またはガス化ユニット内部からのガスの流出を防止するように、廃棄物をガス化ユニットに供給することができる。廃棄物は、不活性ガス浄化装置を追加したエアロック装置を通って供給されるのが好ましい。エアロックシステムは当業者には公知である。
【0038】
ガス化プロセス中に、要求どおりの酸素量および/または蒸気量を、制御された態様で、ガス化装置に導入しながら、ガス化ユニットへのガスの流入またはガス化ユニットからのガスの流出を防止するために、ガス化ユニットは、周囲環境から遮断されなければならない。
【0039】
ガス化ユニットが流動床ガス化ユニットの場合、酸素および蒸気を含む酸化剤は、床より下に供給されるのが好ましく、この酸化剤は、上を向いた一連の分配ノズルを通ることができる。
【0040】
ガス化は、蒸気および酸素の存在下で行われるのが好ましい。上記のように、蒸気に変換される水は、液体水、温度を100℃以下とすることができる水煙の形態で、あるいは温度が100℃以上の水蒸気としてガス化ユニットに導入することができる。運転時、ガス化ユニット内部の熱により、空中浮遊する滴の形態で存在し得る液体水は、確実に蒸発されて蒸気になる。蒸気および酸素は、精密に計量してユニットに供給され、廃棄物供給原料の速度は、許容できる状態でガス化装置が確実に動作するように調整されるのが好ましい。廃棄物の量に対するガス化装置に導入される酸素および蒸気の量は、廃棄物供給原料の組成、その含水率および発熱量を含む幾つかの因子によって決まる。ガス化ステップ中に、ガス化ユニットに導入される酸素量は、ガス化ユニットに供給される廃棄物1000kg当たり300kgから350kgとするのが好ましい。廃棄物が、重量で20%未満(オプションで18%未満)の水分を含む場合、ガス化ユニットに導入される蒸気量は、好ましくは、ガス化ユニットに導入される廃棄物1000kg当たり0kgから350kg、オプションで、廃棄物1000kg当たり90kgから300kgまたは廃棄物1000kg当たり120kgから300kg、最も好ましくは、廃棄物に対して300kgから350kgとする。廃棄物が、重量で20%以上(オプションで18%以上)の水分を含む場合には、ガス化ユニットに導入される蒸気量は廃棄物1000kg当たり0から150kgとするのが好ましい。表1で上記に示した廃棄物に対する酸素および蒸気の典型的な添加量を以下の表2に示す。
【0041】
ガス化ユニットは、好ましくはユニットへの供給を始める前に、床の温度を上げるために使用される化石燃料床下予熱システムを有する。
【0042】
ガス化ユニットは、ガス化作用を厳密に監視するために、多数の圧力および温度センサを有するのが好ましい。
【0043】
表1に示した(水分を12%かまたは25%の何れか含む)組成の廃棄物に対して、酸素および蒸気の添加量は、以下の表2に示した範囲とするのが好ましい。
【0044】
表2:酸素および蒸気からなる酸化剤の典型的な相対添加量
【表3】

*表1に示した廃棄物供給原料(ごみ固形燃料)の組成に基づく
【0045】
廃棄物は、好ましくは650℃より高い温度で、より好ましくは650℃より高く最大で1000℃の温度で、最も好ましくは800℃から950℃の温度で、ガス化ユニットにおいてガス化される。本発明で流動床ガス化装置を使用した場合、床温度は、好ましくは650℃〜900℃の範囲、より好ましくは750℃〜950℃の範囲、最も好ましくは800℃〜850℃の範囲に維持され、これは通常、カリ分が多くなく、流動床粒子の凝集(焼結)が何ら認められないすべての廃棄物に適当である。
【0046】
流動式ガス化装置の流動床で用いることができる最大温度は、処理される燃料の灰分組成によって決まる。特に、バイオマス材料には、低融点共晶を形成するカリ、ソーダ、および他の種が多いものがある。これらの物質を1つまたは複数含む廃棄物に対して、床の温度を、確実に、廃棄物内にある灰分の焼結温度(焼結温度は、場合によっては650℃程度に低いことがある)より低く保って、流動床粒子の凝固を回避することが特に重要である。固形燃料の量に対応して、ガス化装置に送られる酸化剤の量を制御することで、流動床の温度を維持することができる。
【0047】
流動床ガス化装置では、流動床より上の区域(フリーボードと呼ばれることもある)は、流動床よりも温度が高くなり得るのが好ましい。流動床より上の区域の温度は、800℃から1000℃の範囲をとるのが好ましい。
【0048】
流動床ガス化システムは用途が非常に広く、一般廃棄物、汚泥、バイオマス材料、石炭、および多数の化学廃棄物を含む幅広い種類の燃料に対して使用することができる。本発明の方法のガス化ステップは、石灰岩(CaCO)または、好ましくは砂などの適切な床媒体を使用することを含むことができる。運転中に、本来の床材料が使い尽くされる場合があり、ガス化段階からの、選別されたリサイクル灰(チャー)原料で置き換えることができる。
【0049】
ガス化ユニットおよびプラズマ処理ユニットは統合され、通常は流体接続しているのが好ましい。「流体接続」が意味するものは、ガス化ユニットの生成物をプラズマ処理ユニットに運ぶために、導管を設けるということである。すべてのステップが1箇所で行われ、各ステップから次のステップに生成物を運ぶ手段が設けられるという点で、プロセス全体が一体プロセスであるのが好ましい。各ステップは、別のユニットで行われるのが好ましい。特に、ガス化およびプラズマ処理は、各ユニットの環境を独立して変えることができるようにするために、別のユニットで行われるのが好ましい。ガス化ステップの生成物をガス化ユニットからプラズマ処理ユニットに運ぶ手段を設けるのが好ましい。
【0050】
プロセスとしての熱分解および熱分解ユニットは従来からのもので、当業者には公知であり、市販されている。代替の実施形態では、固体チャーとガス化装置のオフガス流を別々に処理するために、プラズマ処理を2つのユニットで行うことができる。
【0051】
本発明による方法はプラズマ処理ステップを含む。プラズマ処理は、酸化剤の存在下で行われるのが好ましい。酸化剤の量は調整されるのが好ましい。より好ましくは、酸化剤の量を調整し、ガス状炭化水素(低揮発性タール生成物を含む)、空中浮遊炭素粒子、チャーに含まれる炭素、および一酸化炭素の一部を一酸化炭素および二酸化炭素に変換して、好ましくは、プラズマ処理段階後のCO/CO2の比率が、ガス化装置を出たガスと同じかまたはそれよりも大きくなるようにする。チャー内にある炭素成分の実質的にすべてが、ガスまたは空中浮遊種に変換されるまで、チャーに対してプラズマ処理を行うのが好ましい。
【0052】
酸化剤は、酸素、または酸素および蒸気であるのが好ましい。プラズマ処理は、酸素および蒸気の存在下で行われるのが好ましい。上記のように、蒸気に変換される水を、100℃以下の温度にすることができる液体水、水煙の形態で、または温度が100℃以上の蒸気として、プラズマ処理ユニットに導入することができる。使用時、ガス化ユニットおよび/またはプラズマ処理ユニット内部の熱により、空中浮遊滴の形態で存在し得る液体水は、確実に、蒸発して蒸気になる。
【0053】
蒸気に対する酸素の比率は、重量比で10:1から2:5とするのが好ましい。好ましくは、廃棄物に対するプラズマ処理は、1100℃から1700℃、好ましくは1100℃から1600℃、より好ましくは1200℃から1500℃の温度で行う。
【0054】
運転中のプラズマユニットは通常、溶融相を含む。プラズマユニット内の溶融相の温度は、好ましくは1150℃以上、好ましくは1150℃から1600℃である。
【0055】
好ましくは、最初にガス化ユニットに導入する廃棄物1000kg毎に対してプラズマユニットに導入する酸素の量は、15kgから100kg、好ましくは25kgから80kgとする。好ましくは、最初にガス化装置に導入する廃棄物1000kg毎に対してプラズマユニットに導入する蒸気の量は、0kgから50kg、好ましくは0kgから30kgとする。
【0056】
表1に示した(水を12%かまたは25%の何れか含む)組成の廃棄物に対して、プラズマ変換器に添加する酸素および蒸気の割合は、以下の表3に示す範囲をとるのが好ましい。
【0057】
表3:プラズマ変換ユニットに添加する酸素および蒸気酸化剤の典型的な相対量
【表4】

*表1に示した廃棄物供給原料(ごみ固形燃料)の組成に基づく
【0058】
廃棄物に対するプラズマ処理は、プラズマ安定化ガスの存在下で行われるのが好ましい。プラズマ安定化ガスは、窒素、アルゴン、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、および蒸気のうちの1つまたは複数から選択されるのが好ましい。
【0059】
蒸気に変換される水は、温度が100℃より低い水煙の形態でプラズマ処理ユニットに導入されるのが好ましい。そのようにすると2つの主な利点があり、第1に、噴霧状の水は、(水素と一酸化炭素を生成する)水と炭素の吸熱反応を推進するので、プラズマユニットで生成された合成ガスを冷却する効果がある。第2に、生成した合成ガスの化学エンタルピ全体が増え、ガスを使用して電気を発生させる場合に、電力をより多く出力できる(すなわち、正味の電気変換効率全体を改善する)。
【0060】
プラズマ処理ステップは、煙道ガス浄化残留物などの、処理によって生まれた残留物のための安全な廃棄手段を提供する。
【0061】
廃棄物は、浮遊した場合に環境上有害である重金属などの有害な化合物および元素を含む成分を有することがある。これらはAPC(大気汚染制御)残留物と呼ばれることがあり、処理する廃棄物に重量で0.2%以下の量だけ存在することがある。これらの残留物は、鉛、亜鉛、およびカドミウムなどの重金属で汚染される恐れがあるので、危険物として分類される。本発明の方法はさらに、重金属および重金属を含む化合物などの有害無機物をプラズマによるスラグ相に封入することを含む。これは、有害物質を不活性廃棄物としての不活性非浸出性スラグ内に捕捉し、それによって、これらの物質の廃棄問題に対する長期的な問題解決策を提供する。
【0062】
方法はさらに、オフガスおよびチャーをプラズマ処理する前または処理中に、石灰、アルミナ、または珪砂などの1つまたは複数の溶剤をプラズマユニットに添加することを含む。溶剤を添加する利点は、特定の状況で、低融点、低粘度のスラグが無機不燃性材料から確実に生成されることである。珪砂、アルミナ、または石灰などの溶剤はまた、重金属種を固定するのに使用することができる。プラズマユニットにチャーを導入する前に、これらの溶剤をチャーに添加するのが好ましく、プロセスが連続プロセスの場合は、チャー流に添加することができる。
【0063】
プラズマユニットに入るガスおよびチャー反応物の処理量および化学的性質は、定常状態下で維持されるのが好ましい。これは、プラズマユニットの上流にある供給原料前処理システムおよび主ガス化装置を厳密に制御することで達成できる。
【0064】
プラズマユニットに向かう酸化剤のタイプ、割合、全添加量は厳密に制御され、以下の幾つかの因子が考慮される。
・チャーとガス両方の反応物の処理量と化学的性質。
・酸化剤として蒸気を添加すると、熱分解した固体チャーとガス相内の煤煙生成物の反応速度を確実に速めるのに有効であるという知識。これは、熱的「暴走」の可能性を回避して、プラズマユニットの熱的安定性を管理するのに役立つことができる。
・酸素を添加すると、発熱(部分)燃焼反応が起こって熱が発生する。
・経済性、チャーのガス化の有効性、有機物の分解効率、ガス生成物の品質および発熱量、およびプロセスの全体的な制御性といった理由から、蒸気を酸素または酸素富化空気と組み合わせて使用することがあり得る。
・酸素と組み合わせてかまたは酸素の代替としてかの何れかで空気を使用することができる。空気は、使用するのに安価であるが、酸素より熱効率が低く、(窒素の希釈効果のために)発熱量がはるかに小さいガス生成物を生成し、副産物としてNOxを発生させることがある。
・(局所因子の影響を受けやすい)プロセス全体の経済性。
【0065】
反応物の化学組成と処理量が概略的に一定ならば、その場合に、(廃棄物を含む)反応物流に対する酸化剤の比率も一定値に維持されるのが好ましい。反応物の供給量が増えると、酸化剤の添加量が比例して増え、この添加量は、酸化剤自動添加手段によって制御することができる。プラズマ装置に供給される電力もまた、プラズマユニットへの廃棄物の供給量の変化に合わせて調整されるのが好ましく、システムの熱化学的性質とユニットからの熱損失が考慮される。
【0066】
プラズマユニットを出たガスは、1000℃よりも高い温度に、好ましくは1000℃から1500℃に、最も好ましくは、1000℃から1300℃に維持することができる。オフガス温度が高すぎる(例えば、>1300℃)のは、必要とされるプラズマ加熱電力が増え、プラントからの正味電気出力が減るため望ましくない。
【0067】
ガスプラズマ処理で発生したガスは、電気を作るために、タービンまたはガスエンジンで使用される。タービンは、一般的なボイラ蒸気タービンまたはガスタービンとすることができる。プラズマ処理プロセスで発生した合成ガスは、タービンで使用する前に、200℃より低い温度に冷却されるかまたは冷却可能とされるのが好ましい。これにより、ガスの部分燃焼成分、例えば、一酸化炭素を完全にかつ効率的に燃焼させることができる。さらに、熱を他の(熱伝達)ガスに伝達する熱交換システムを使用して、プラズマ処理からの合成ガスを冷却する場合に、この熱伝達ガスを使用して蒸気タービンを加熱し、さらに発電するのが好ましい。
【0068】
プラズマユニットは、高グレードの耐熱性裏張りれんがで裏張りされたステンレス製または炭素鋼製の溶接シェルを含むのが好ましい。
【0069】
好ましくは、プラズマユニットは遠隔水冷式銅製要素を有する。遠隔水冷式銅製要素は、好ましくは、溶融した無機相を効果的に収容するために用いる。これらの要素は、好ましくは、良好な耐熱性能を一層高めるために、耐熱物の高温面に低温溶融層を形成して保護するように働く。
【0070】
ガス化装置は、プラズマユニットと流体接続する排出ガス口を有するのが好ましい。ガス化装置の排出ガス口は、2つのユニットを連結するチャネル内でタールまたは炭酸アンモニウムが凝縮するのを防止するために、プラズマユニットに近接して連結されるのが好ましい。プラズマユニットは、プラズマアークを発生させる単一かまたは対かの何れかのグラファイト電極システムを有するのが好ましい。プラズマ電源に相互接続する3つの可能な構成および方法が図1に示されている。図(a)から図(c)はそれぞれ、2つの電極を有する炉の概略図を示している。「湯」とは、炉の底部にある溶融スラグを指す。
【0071】
図(a)では、1つの電極が炉の天井に配置されており、他の電極は、炉のベースに配置されている。両方の電極は、炉内にプラズマを発生できるようにするために電源に接続されている。
【0072】
図(b)では、図(a)と同様な構成が示され、当業者には分かるように、プラズマ発生システムの起動を容易にするために、(炉の左に示す)起動電極が追加されている。
【0073】
図(c)では、2つの連結した電極がプラズマユニットの天井に配置されている。
【0074】
1つまたは複数の電極をプラズマユニットの天井に配置するのが好ましい。プラズマユニットは、ユニットの入口および出口に水冷式電極封止材を有することができるのが好ましい。
【0075】
グラファイト電極に穴をあけ、プラズマ安定化ガス(例えば、窒素またはアルゴン)を電極の中心から下方に噴射するのが好ましい。
【0076】
オプションとして、電極の摩耗を低減するために、電極に耐熱性材料(例えば、アルミナコーティング)を被覆する。
【0077】
オプションとして、プラズマを発生させるために、1つまたは複数の水冷式プラズマトーチを使用することができる。
【0078】
プラズマユニットは、ガス化プロセス部からチャー残留物を導入するために、1つまたは複数の供給口を有する。チャー残留物は、ユニットの天井にある1つまたは複数の供給口からプラズマユニットに導入されるのが好ましい。供給口は、スラグ除去口から離れて配置されるのが好ましい。
【0079】
プラズマユニットは、オフガスをプラズマユニットに導入するために、1つまたは複数のガス流入供給口を有し、この供給口は、プラズマユニットの側壁または天井に配置することができる。ガス化装置からのタールを含んだガス(オフガス)は、側壁かまたは天井の何れかにある入口を通ってプラズマユニットに入るのが好ましい。プラズマユニットは、含塵ガスによる短絡を防止するか最小限にするように設計されるのが好ましく、例えば、
・改質ガス(合成ガス)用の出口地点は、ガスの出口地点に対して直径方向反対側にできるだけ離れているのが好ましく、かつ/または、
・オフガスは、プラズマユニット内で(例えば、流れ方向装置によってか、あるいは排出口をガス流入地点よりも低い高さに配置してガスの浮力効果を低減することによって)下方に押しやられるのが好ましい。
【0080】
プラズマユニットは、チャーとガスの両方の改質反応が起こっている間に、十分な滞留時間を保証するように設計される。
【0081】
ガス化ユニットからのチャーの炭素成分のガス化と、ガス化ユニットからの汚れた、タールを含むガス流(オフガス)の改質を可能にするために、酸化剤をプラズマユニットに噴射することができる。
【0082】
酸化剤の噴射地点は、グラファイトの摩耗速度が速くなるのを防止するために、電極から遠く離れているのが好ましい。
【0083】
プラズマユニットは、酸化剤用の離れた多数の噴射地点を、理想的には、オフガスに対する噴射地点用に少なくとも1つと、チャー残留物に対して少なくとも1つの噴射地点とを有することができる。
あるいは、単一の噴射地点からチャーおよびオフガスを導入することもできる。
【0084】
酸化剤を噴射するために、プラズマユニットに噴射手段を設けることができ、この噴射手段は、酸化剤が噴射されたときに半径方向に流れるようにするものであるのが好ましい。これは、酸化剤と反応「燃料」相(すなわち、オフガスおよびチャー)の間の接触を改善する。
【0085】
チャーは、無機画分、すなわち炭素以外の原子を含む固形成分を含むことができる。
チャーの無機画分は、溶融複合酸化物である「スラグ」相を形成し、このスラグ相は、プラズマユニットから連続的に除去されるのが好ましい。したがって、ユニットは、スラグ相を除去する手段を有し、この手段は、(ユニットの外部に向かって)上方に曲がったスラグ流出口の形態とすることができるので、プラズマユニットを出た溶融スラグは、ユニットへの空気の流入かまたはユニットからのガスの流出の何れかを防止するエアロックを形成する。
【0086】
使用時、プラズマユニットは厳重に密封されるのが好ましい。ユニットは、正圧下に維持されるのが好ましい。
【0087】
主炉胴体部分に天井を封止取り付けするために、気密性のボルト締めフランジを使用するのが好ましい。
万が一プラズマユニット内が(例えば、爆発の結果として)高い超過気圧になった場合に、天井が上昇して、確実に、圧力を素速く放散できるように、フランジ付きボルトをスプリング装架とすることが好ましい。漏れ出たガスは、漏洩排出物処理システムによって安全に処理される。
【0088】
ユニット内に炭素すすや他の導電性付着物が存在すると、サイドアーク(寄生アークともいう)の発生が促進される恐れがあり、このサイドアークは、電極から放射されて、溶融物ではなくユニットの天井または側壁に飛ぶ。サイドアークは破壊的な傾向があり、そのため、反応器シェルの障害が早期に起こる。サイドアークが進行するのを防止するために、幾つかの対策を実施することができる。
・プラズマユニットの天井は、互いから電気的に絶縁された各セクションで構成されるのが好ましい。
・天井へのトラッキングの可能性を避けるために、電極用封止材の設計には厳重な注意が払われる。封止材を固定するすべての保持ボルトは、電気的に絶縁されるのが好ましく、導電面にほこりが蓄積するのを回避するために、ほこりから保護されるのが好ましい。
・ガス浄化装置は、電極に近接した面に堆積物が溜まるのを防止するために、電極の外側付近で使用されるのが好ましい。
・ユニットは、すすやタール生成物の生成を最小限にするように構成されるのが好ましい。
・すべての封止材は、必要に応じて簡単に清浄できるように、かつ/または簡単に交換できるように設計される。
【0089】
オフガスの組成は、連続的に観測されるのが好ましく、プラズマユニットへの電力および酸化剤の供給量を調整するために、フィードバック制御ループを使用することができる。
【0090】
プラズマ処理で生成された改質ガス(合成ガス)は、ガス流から、酸性ガス、粒子、および重金属を除去して、発電と、蒸気を昇温させる熱の生成とに使用できる燃料を生成するために、さらに清浄されるのが好ましい。
【0091】
オプションとして、装置はさらに、熱分解ユニットを有する。この方法にはさらに、プラズマ処理ユニットで生成されたガス(一般的には合成ガスと呼ばれる)を収集することが含まれる。
【0092】
通常、プラズマ処理ユニットは、当業者には公知のように、固体物質および/または溶融物質を生成する。方法にはさらに、プラズマ処理ユニットで生成された固体物質および/または溶融物質を収集することが含まれる。
【0093】
装置はさらに、本明細書で説明する、廃棄物を好気性微生物消化するユニットを有する。
【0094】
上記のように、方法はさらに、廃棄物が微生物消化を受ける、より好ましくは好気性微生物消化を受けることを含むのが好ましい。
これは、処理されない廃棄物よりも熱含有量が高く、含水率が低い、より均質な供給原料を生成するというさらなる利点を有し、それにより、ガス化およびプラズマプロセスと組み合わせて効率をさらに高くすることが可能になる。ガス化プロセスは、発熱量が比較的一貫した供給原料により、はるかに効率的になる。さらに、プラズマ処理の効率を上げるには、比較的均質なオフガス供給原料とすることが理想的であると分かった。最初に廃棄物を微生物処理して、ガス化装置に導入する廃棄物を均質化することにより、ガス化装置で発生したオフガスも、発熱量の一貫性がより高くなり、したがって、プロセスが全体としてより効率的になる。
【0095】
好気性微生物消化は、回転式微生物消化ユニットで行われるのが好ましい。
【0096】
廃棄物は、回転式好気性微生物消化ユニット内で、毎分1回転から10分毎に1回転の速度で回転されるのが好ましい。
【0097】
微生物消化の前の廃棄物の含水率は、重量で20%から75%、好ましくは重量で25%から50%とすることができる。
【0098】
好ましくは、廃棄物は、微生物消化処理の後で、平均水分レベルが45%以下、好ましくは30%以下である。
【0099】
微生物消化ステップは、処理前に第1の平均水分レベルを有する(第1の)廃棄物供給体を、処理前の平均水分レベルがより低い他の廃棄物供給体と混合し、第1の廃棄物と他の廃棄物の相対重量を調整するステップと、混合した廃棄物を微生物処理ベッセルに送るステップと、処理ベッセル内の微生物の活動によって廃棄物を処理するステップとを有するのが好ましく、混合した廃棄物は処理中に撹拌され、混合した廃棄物と接触するガス中の酸素含有量は、体積で5%より下に落ちないように処理プロセス中に調整され、混合した廃棄物は、処理後に、重量で45%を超えない、より好ましくは重量で35%を超えない、最も好ましくは25%を超えない平均水分レベルを有する。
【0100】
次いで、生成物を重量で20%未満の平均含水率まで比較的容易に乾燥させることができる。第1の廃棄物供給体は、有機廃棄物、好ましくは固形有機廃棄物を含むのが好ましい。
【0101】
微生物消化を行う本発明の装置の一部は、
処理前に、第1の平均水分レベルを有する第1の廃棄物用の供給体、および処理前に、より低い平均水分レベルを有する他の廃棄物用の供給体と、
第1の廃棄物と他の廃棄物を混合する手段と、
ともに混合した第1の廃棄物および他の廃棄物の相対重量を調整する調整手段と、
第1の廃棄物と他の廃棄物を処理ベッセルに送る手段と、
処理ベッセル内の固体有機廃棄物を撹拌する手段と、
処理ベッセルの後に続く乾燥手段と、
処理ベッセルを流れる空気流および/または処理ベッセルに向かう第1の廃棄物および他の廃棄物の投入量を調整して、処理後の廃棄物の平均水分レベルが重量で45%を超えない、より好ましくは重量で35%を超えない、最も好ましくは重量で35%を超えないようにし、ベッセル内の混合した廃棄物と接触するガスの酸素含有量が、体積で5%より下に落ちないようにする手段とを有するのが好ましい。
【0102】
第1の廃棄物(通常は家庭廃棄物であるが、農業廃棄物も可能)の物理組成(例えば、熱含有量)の変動および水分レベルの変動は「平滑化」されるので、様々な領域や様々な期間から収集して処理した廃棄物から形成された生成物を比較的均質にすることができる。
【0103】
微生物ステップを用いて処理される第1の廃棄物かまたは他の廃棄物の何れか、あるいはそれらの両方は、好ましくは、例えば、家庭廃棄物、産業廃棄物、または農業廃棄物などの「有機廃棄物」、好ましくは固体有機廃棄物である。「有機廃棄物」とは、少なくとも一部分が微生物で処理可能な有機物からなる廃棄物である。第1の廃棄物と混合される他の廃棄物もまた、有機物を含むのが好ましい。
【0104】
「混合」とは、少なくとも2つの別の廃棄物源を収集し、相対重量を調整してこれを微生物処理ベッセルに送ることを意味する。2つのことなる廃棄物源からの廃棄物を混合装置またはシュレッダで混合するか、あるいは処理ベッセル内での撹拌中に混合することができる。
【0105】
微生物消化ステップは熱を発生させるのが好ましい。この分解は、廃棄物の物理的特性の変化によって加速される。通常、微生物活動はバクテリア活動である。微生物活動は好気性であるのが好ましい。
【0106】
微生物消化プロセスは、高温相でバクテリアを使用して行われるのが好ましく、これは通常、60℃〜75℃の温度範囲で行われ、約63℃〜約70℃で行われるのが最も好ましい。この相で、熱の発生とともに非常に急激な消化が起こる。高温相での反応は、30℃〜38℃の範囲で行われる、一般的な中温相を使用するよりもはるかに速いことが分かった。
【0107】
したがって、廃棄物の分解が加速される。しかし、温度が75℃より上に上昇すると、バクテリアが死滅する危険がある。
【0108】
高温相で微生物反応を行うと、熱が自然発生し、この熱は廃棄物を分解して、燃料または堆肥を作る処理に適した原料を生成する。微生物反応は、ほとんどの場合、熱を補給することなく、それ自体を維持するのに十分な熱をもたらす。しかし、実際上は、廃棄物の化学混合により温度が上昇して、微生物活動の開始を助ける。
【0109】
pHを調整するために、例えば生石灰などの他の物質を微生物処理ベッセルに添加することができる。
【0110】
微生物消化ステップで処理される廃棄物と接触するガス内の酸素レベルは、体積で5%より下に落ちないことが好ましい。
【0111】
微生物消化を行う処理ベッセルは通常、完全に満たされるわけではないので、処理する廃棄物より上にガス用の空き空間がある。このガス空間内の酸素含有量は、適切に測定され、好ましくは調整される。当業者ならば、酸素含有量を測定し、調整する適切な技術を知っているであろう。以下に説明するように、水分レベルもまた測定できる。
【0112】
(以下にさらに説明するように)処理ベッセルから取り出したガスの酸素含有量(および、オプションとして水分レベル)を測定するのが好ましい。これは、特に、構成が簡便である。
【0113】
微生物処理ベッセル内のガスは通常、大気中の窒素、酸素、一酸化炭素、および水蒸気を含む。微生物活動が高温相で行われた場合に、このガスは、メタン、アンモニア、または硫化水素を全く含まないことが可能である。
【0114】
体積で5%より上の酸素レベルを維持するために、空気または酸素を処理ベッセルに供給することができる。プロセスの少なくとも一部の間中に空気または酸素を連続的に供給するか、または空気/酸素を断続的に投入することができる。
【0115】
好気性消化を促進する酸素を補充し、排出ガス(微生物処理ベッセルを出たガス)の水分レベルを調整するために、比較的高い空気流量が必要とされる。
【0116】
ある種の強制通風の形態で空気を供給することができる。例えば、ファンを設けてもよい。ファンは微生物処理ベッセルに空気を吹き込むことができる。一方、微生物処理ベッセルからガスを抜くファンがあるのが好ましい。微生物処理ベッセルからガスを抜くために、抽出手段が設けられた場合に、少なくとも1つのダクトを通って供給された空気でガスを置き換えることができる。微生物処理ベッセルに空気を断続的に供給することもできるが、実質的に連続して空気を供給するのが好ましい。微生物処理ベッセルは、実質的に封止することができないので、ガスを除去しさえすれば、空気は開口を通って自然に流入し、除去したガスと置き換わる。
【0117】
外気が微生物処理ベッセルに供給され、ガスがこのベッセルから除去されるときに、水蒸気が廃棄物から除去される。これは、乾燥作用を調整するのに役立ち、その結果、生成物は、平均水分レベルが所望の範囲となる。
【0118】
乾燥作用を最大限にするために、任意の適切な装置を用いて、微生物処理ベッセルに供給される空気を前もって乾燥させてもよい。
【0119】
本発明の好ましい態様によれば、微生物処理ベッセル内で廃棄物と接触するガスの水分レベルは、その露点より低いレベルに維持される。
これは、蒸発によって、処理される廃棄物からガス空間に、水が実質的に連続して移動するのを保証する。
【0120】
ガス空間の水分レベルを観測する手段を微生物処理ベッセルに設けることができる。任意の適切な手段を使用して、水分レベルを測定することができる。
【0121】
処理する廃棄物の、処理温度での露点よりも低い水分レベルを有する空気を供給することで、微生物処理ベッセル内の水分レベルを露点より低く維持することができる。微生物消化温度は通常、大気温度より高いので、通常の外気を使用することができる。あるいは、大気の水分レベルより低い水分レベルの乾燥させた空気を使用することもできる。必要とされる範囲内に酸素レベルを維持する主プロセス機能部を、必要とされる範囲内に水分レベルを維持するために使用することもできる。
【0122】
微生物処理ベッセルを通る空気およびガスの流れはまた、装置のこの部分から熱を除去する。適切な熱平衡を達成できることが分かった。すなわち、廃棄物の集中質量内の微生物活動による発熱を、ベッセルを通るガスによる熱除去と平衡させることができるので、温度は所望のレベルに維持される。
【0123】
好ましくは、廃棄物は微生物消化中に撹拌されるべきである。これは、廃棄物をさらに分解させ、かつ混合させて、確実に、微生物が原料に広がるようにする。撹拌はまた、廃棄物の様々な部分をガスに触れさせて、酸素が廃棄物と接触し、ガスによって廃棄物が乾燥されるのを保証する。撹拌は、任意の適切な手段によって行うことができるが、回転好気性消化ユニット、すなわち回転好気ドラムを含むユニットで消化を行うのが特に好ましい。
【0124】
ドラムは、任意の適切な速度で回転することができ、1分から10分の時間範囲で、好ましくは2分〜5分の時間範囲で、最も好ましくは約3分で1回転を適切に完了することができる。ただし、廃棄物の微生物消化ユニットへの搬入時と微生物消化ユニットからの搬出時には、これらの作業を補助するために、より高い回転速度を使用することができる。通常、搬入および搬出時には、分当たり1回転に速度を上げることができる。
【0125】
さらに以下で説明するように、ドラムでは、一方の端部で廃棄物が適切に搬入され、それと同時に、もう一方の端部で、微生物処理された廃棄物が適切に搬出される。搬入と搬出は通常、4時間間隔で行われ、30分を要する。
【0126】
ドラムは、実質的に平行な面をもった円形断面の筒状体からなるのが好ましい。筒状体の軸は、水平方向に対して、例えば、3°〜10°の範囲の、最も好ましくは5°〜8°の範囲の角度で傾斜して、ドラムを通る、重力作用による流れをもたらす。
【0127】
廃棄物の消費速度に応じて、ドラムを適切な大きさとすることができる。処理量が1日当たり約250トン〜約500トンの場合に、直径が3.5m〜6mの範囲のドラムを、好ましくは4m〜6mmの範囲のドラムを、最も好ましくは約5.5mのドラムを使用するのがよいと分かった。長さは、直径の6倍から10倍の範囲内、最も好ましくは直径の約8倍とするのがよく、最大40mまでが適切である。
【0128】
ドラムには、例えば、軟鋼などの任意の適切な材料を使用することができる。
【0129】
回転ドラムには、機械的に単純であるという利点がある。ブロッキングの問題は比較的少なく、可動部品もほんのわずかであり、これは、破損の危険性を低める。
【0130】
回転によって撹拌が起こり、廃棄物が摩耗するため、廃棄物の分解に一層寄与する。ドラムには高い位置まで廃棄物を充填され、最初は、満杯時の体積の75%から90%とするのが好ましい。これにより、摩耗が増加し、急激に発熱し、さらに、微生物処理ベッセルを効率的に使用できる。
【0131】
微生物処理ベッセル内での廃棄物の平均滞留時間は、18時間〜60時間の範囲であるのが適切であり、より好ましくは約24時間から約48時間であり、最も好ましくは約36時間である。
【0132】
微生物処理ベッセルは、例えば、上記のドラムなど、廃棄物が処理中にそれを通って移動するベッセルを有するのが好ましい。廃棄物は、ドラム内の搬入地点から搬出地点まで適切に移動する。上記のように、搬入および搬出は、実質的に同時に適切な形で行われ、新しい(微生物処理されていない)廃棄物が搬入用端部で搬入され、混合された処理済みの固体廃棄物が搬出用端部で取り出される。搬入作業および/または搬出作業には10分〜40分をかけることができ、約30分をかけることができるのが好ましい。
【0133】
1つの搬出作業または搬入作業は、それぞれ次の搬出作業または搬入作業から2時間〜8時間の範囲の周期、好ましくは3時間〜5時間の範囲の周期、最も好ましくは約4時間の周期で間隔を空ける。
このようにして、「半バッチ」プロセスを行うことができる。
【0134】
処理中に、原料の体積を25%程度減らせることが分かった。したがって、原料上のガス空間が増える。
【0135】
廃棄物は、処理される廃棄物が十分に消化され、十分に乾燥された段階で処理ベッセルから排出されるべきである。これは通常、約48時間後に行われる。滞留時間を48時間以下に制限することにより、炭素のさらなる損失を減らすことができる。
【0136】
微生物処理は、廃棄物の幾つかの構成要素の大きさを小さくするのに効果的であることが分かった。それにもかかわらず、廃棄物の大きさの低減に寄与する別のプロセスを使用する場合がある。例えば、微生物活動を促進するために、消化ステップに送られる廃棄物に関する幾つかのパラメータを調整するのが好ましい。例えば、消化ステップ(または、プロセスが微生物処理ステップを含まない場合はガス化ステップ)の前に、100mmを超える、好ましくは60mmを超える、さらに好ましくは50mmを超える粒径の粒子を除去するために、好ましくは、廃棄物を第1のプロセスで処理する。第1のプロセスは、非常に大きな対象物が、例えば、手またはふるいで除去される第1のステップと、残りの原料が、例えば、破砕によって、その粒径を小さくするように処理される第2のステップとを有する。当業者ならば、適切な破砕装置を調達できるであろう。シュレッダは、1つの固定ロータかまたは2つの逆回転ロータの何れかを有することができる。
【0137】
あるいは、(微生物ステップまたはガス化ステップの前に)、廃棄物は、最初に特大の粒子を除去することなく、例えば、破砕によって、その粒径を小さくする処置を受けることができる。破砕処置は、培養微生物を原料全体に拡散させながら原料を完全に混合し、非常に素速く高温菌反応を開始させるので、微生物処理プロセスにとって特に有益である。破砕は粒子間の空き空間を低減して、微生物反応を促進するために使用することができる。
【0138】
調整される第2のパラメータは、微生物処理ステップで処理される廃棄物の、少なくとも幾つかからとった平均含水率である。廃棄物のこの部分の平均水分レベルは、20%〜75%の範囲にあるのが適切であり、より好ましくは30%〜60%、最も好ましくは30%から50%である。
【0139】
本明細書で示すすべての水分レベルは、重量%とする。水分レベルは、少なくとも1000kgの量の廃棄物に対して平均をとった平均値である。
【0140】
廃棄物の水分レベルは、温度が一定で廃棄物と平衡状態にある、廃棄物上の空気またはガスの水分レベルを測定することで評価することができる。
【0141】
混合した後の廃棄物で、有機含有量または水分含有量が低い場合、プロセス水を、量を調整して添加できるのが好ましい。このプロセス水は、水処理した廃水であるのが好ましく、下水汚泥から脱水した廃水であるのが最も好ましい。この物質は窒素含有量が高く、微生物反応用の触媒として作用する。
【0142】
上記のように、第1の廃棄物を、平均水分レベルがより低い他の廃棄物と混合することで、微生物処理ステップで処理する廃棄物の所望の水分レベルが得られる。混合した家庭廃棄物は通常、水分レベルが重量で30%を超えることが分かった。オフィスおよび工場からの商業廃棄物は、一般的により乾質性であり、水分レベルが重量で10%〜30%の範囲をとる。
【0143】
消化装置に送られる廃棄物の水分レベルは、様々なタイプの廃棄物の混合比を変えることで操作することができる。微生物消化装置に送られる廃棄物の少なくとも一部は、より速い高温菌反応を促進するために、水分レベルが重量で20%〜75%、好ましくは重量で25%から65%の範囲にあるのが好ましい。しかし、消化装置に送られる廃棄物の一部は、比較的乾燥した商業廃棄物を含んでもよい。湿潤性の廃棄物の消化によって発生した熱だけで、処理ベッセルに送られる廃棄物全体を十分処理できる。一方、商業廃棄物および家庭廃棄物は、撹拌プロセス中に互いにゆっくりと混合されて、混合体の全含水率が減るので、処理の終わりでは、含水率が重量で45%を超えることはなく、重量で25%を超えないのが好ましい。
【0144】
混合装置内で、水分レベルが高い方の第1の廃棄物を水分レベルが低い方の他の廃棄物と、制御した態様で、混合することができる。上記のように、様々なタイプの廃棄物の相対量は調整されるので、混合した廃棄物の合計質量に関して所望の平均水分レベルが得られる。
【0145】
また、混合ステップでは、(特に、商業廃棄物では一般的な)紙や紙を基材とした材料などの吸収性材料を、(家庭ごみなどの)湿潤性材料と親和的に混合することができる。吸収性材料は、バクテリアが豊富な液体を吸収して、バクテリアが成長するための培養器を提供し、処理される廃棄物全体にバクテリアが拡散するのを可能にする。これは、反応および混合を促進して、消化を改善する。さらに、紙の湿潤性は、紙が分解されるのを助ける。
【0146】
微生物処理ステップで廃棄物を処理する場合、生成物の構成要素が、比較的小さい粒度分布の粒子であり、その粒子は、最大粒径が50mm以下であるような、実質的に均質な生成物を生成するのが望ましい。混合ステップは、生成物の均質性を改善するのに寄与する。
【0147】
しかし、混合を行っても、廃棄物の局所領域には水分レベルが高密度のまま残っており、この水分レベルは十分に高いので、高温菌反応が開始され、急激に進むのを可能にすることが分かった。
【0148】
様々なタイプの廃棄物供給原料の相対量は、自動計量供給装置を使用して調整することができる。
【0149】
例として、微生物処理中の廃棄物の水分レベルは以下のとおりである。
【0150】
有機含有量が高く、水分レベルが50%を超える家庭廃棄物は、水分レベルが重量で45%から55%の範囲にある平均水分レベルを有する混合体を生成するのに適切な比率である、水分レベルが20%以下の商業廃棄物と混合することができる。
【0151】
微生物消化中に、水分の一部は、処理される原料上を流れるガスおよび空気によって吸収される。平均水分レベルは、重量で約30%〜約40%、好ましくは重量で25%から30%に落とすことができる。
【0152】
微生物処理ベッセルの中身を移している間、まだ残留熱レベルが高い廃棄物は、上記のように、強制通風によって乾燥され、水分レベルが重量で30%〜40%、好ましくは重量で25%から30%の範囲に落ちる。
【0153】
微生物消化ステップで処理された廃棄物は、上記のように、次いで、乾燥床上でさらに乾燥されて、水分レベルが重量で25%より下に落ちる。
【0154】
操作できるさらなるパラメータは、微生物処理プロセス中の廃棄物のpHである。好ましくは、微生物処理中の廃棄物のこのpHは、6.0から8.5、好ましくは6.3から7.3、最も好ましくは約6.8である。
【0155】
窒素レベルは、微生物活動およびpH調整に影響し、そのため、窒素含有量は有益であり得る。
【0156】
さらに、微生物処理ベッセルに送られる廃棄物の密度は、低すぎないのが適切であると分かった。好ましくは、密度はリットル当たり450g以上、好ましくはリットル当たり750g以上である。この場合にも、混合ステップは特に有用である。家庭廃棄物は、比較的密度が高い場合がある。平均密度は、比較的密度が低い、適切な量の商業廃棄物を混合して調整することができる。
前処理
【0157】
上記のように、廃棄物は、ガス化ステップまたは微生物消化ステップの前に、様々なタイプの処理を受けることができる(「前処理」)。前処理は、以下のものの何れかまたはすべてを含むのが好ましい。
1.選別
【0158】
最初の処理は、石、コンクリート、金属、古タイヤなどの容易に燃焼できない対象物を除去することである。寸法が100mmを超える対象物も除去することができる。プロセスは選別床などの静止した面上で行うことができる。代替案としてまたは追加して、コンベヤなどの可動面に廃棄物を載せ、原料の機械選別または手動選別が行われる選別ステーションを経由して進めることができる。
2.破砕
【0159】
破砕は非常に好ましいステップである。破砕は、平均粒径を小さくするために行われる。破砕は、様々な廃棄物源からの廃棄物の融合度を高めるために使用することもできる。破砕は、処理プロセスをより効率的にする。破砕プロセス中に、微生物活動が開始でき、微生物活動によって温度が急激に上昇して、中温相から高温相に非常に素速く進むことができる。
3.スクリーニング
【0160】
廃棄物を機械的にふるいにかけて、所与の範囲の大きさで粒子を選別することができる。所与の範囲は10mmから50mmとすることができる。大きさが10mm未満の原料には、塵、埃、および石などが含まれ、この原料は除去される。廃棄物は、それぞれより小さい小片を漸次除去する、少なくとも2回のスクリーニングプロセスで連続して処理することができる。大きすぎるとしてスクリーニングプロセスで除去された原料は、その平均寸法を小さくするために破砕することができる。材料は、許容できる大きさとしてふるいによって分別され、次いで、破砕された適切な原料は、処理ベッセルに送ることができる。その後の処理
【0161】
廃棄物は、微生物消化処理ステップの後でガス化ステップの前に、複数のステップを受けることができる。これらのステップには、以下の何れかが含まれる。
1.分粒
【0162】
原料は、所与の寸法を超える粒子を除去するために、ふるいにかけることができる。例えば、50mmを超える粒子を除去することができる。それらは、その後に破砕されて大きさを小さくされ、好気性消化装置に戻されるか、または単に排除される。
2.金属の分離
【0163】
比較的小さい鉄やアルミニウムなどの金属粒子は、このシステムを通過してしまう。これらの金属粒子は、例えば、磁気式あるいは電磁式除去装置により次のステップで除去することができる。システムから取り除かれた金属粒子は、次いで、適切なリサイクルプロセスに進むことができる。
3.乾燥
【0164】
微生物処理ベッセルで処理した後に、廃棄物がさらに乾燥ステップを受けるのが適切である。微生物処理の後で、水分レベルが重量で45%を超えない場合、より好ましくは重量で35%を超えない場合、最も好ましくは重量で25%を超えない場合、その後の乾燥を比較的簡単に行うことができる。例えば、処理ベッセルから搬出する段階の間かまたは後の第1の乾燥段階で、空気が強制通風される。微生物消化段階で処理された廃棄物は、この段階中に、まだ温度が高く(例えば、50℃〜60℃の範囲)、廃棄物上の強制空気によってさらに水分を簡単に除去できる。さらなる乾燥ステップには、原料を乾燥床に配置することが含まれる。このステップでは、廃棄物は、水分レベルが落ちる適切な期間の間、比較的広い領域上に20cm以下の厚さで配置される。廃棄物は、例えば、動力ショベルなどの機械的装置または手動装置を使用して混ぜ返すことで撹拌することができる。例えば、2時間〜4時間、好ましくは約3時間の時間間隔で廃棄物を混ぜ返すことができる。この段階中に、さらなる生物学的分解が発生しなくなると、水分レベルは、重量で25%未満に落ちる。18時間〜48時間の範囲の期間の間、好ましくは24時間〜36時間の範囲の期間の間、最も好ましくは約24時間の期間の間、廃棄物を乾燥床に置くのが適切である。エネルギの機械的入力により、その後の処理中にさらに乾燥できることも分かった。他のプロセス装置、例えば、ガス化ステップおよび/またはプラズマ処理ステップからの廃熱を、原料を乾燥させるのに使用することができる。ガス化ステップおよび/またはプラズマ処理ステップにより発生した熱で暖めた空気を、廃棄物上にまたは廃棄物を通り抜けるように、微生物による廃棄物処理ベッセルに吹きつけて、これらのプロセスの乾燥速度を増速することができる。
【0165】
あるいは、乾燥装置は、回転気流乾燥機または他の乾燥機を有することができる。
4.ペレット化
【0166】
処理した廃棄物を燃料に変換するために、廃棄物を大きさに基づいて分類することができ、その後に、この廃棄物を高密度化して、ガス化ステップで使用するのに適した大きさのペレットにする。このペレット化段階中に、摩擦で生じた熱により、かつ空気にさらに触れさせて、廃棄物をさらに乾燥させることができる。ペレット化をうまく進めるために、処理する原料の水分レベルは、重量で10%〜25%の範囲にあるのが好ましい。
【0167】
微生物処理ステップは、グリーンコールと呼ばれる、ガス化ステップで使用する燃料をもたらすことができ、この燃料は、工業用石炭の発熱量の約半分である14.5MJ/kg程度の発熱量を有する。
【0168】
様々な廃棄物源の廃棄物を混合することにより、異なる時期に微生物処理ステップによって生成された、または異なる場所からの廃棄物で作られた燃料を、以下の点に関して比較的均質にすることができる。
1.発熱量−13MJ/kgから16.5MJ/kg、好ましくは12MJ/kg〜15MJ/kgの範囲にあるのが適切である。内容物が十分に乾燥された場合に、発熱量をより高くすることができる。
2.密度−270kg/m〜350kg/mの範囲にあるのが、より好ましくは約300kg/mであるのが適切である。
3.含水率−重量で30%未満、好ましくは重量で約20%。
【0169】
本発明の方法は、ガス化ステップの前に熱分解ステップを含み、微生物消化ステップを使用する場合は、その後に熱分解ステップを含む。微生物消化ステップで生成された廃棄物は、以下に説明するように、熱分解プロセスに供給原料を供給するのに使用することができる。
【0170】
本発明の装置は、微生物で処理した廃棄物を処理ベッセルから、処理した廃棄物を熱分解する手段(例えば、熱分解ユニット)に供給する手段を有する。
【0171】
ガス化ステップの前に熱分解ステップを含む場合、熱分解した廃棄物は、ガス化を行うガス化ユニットに供給されるのが好ましい。ガス化は通常、熱分解した原料が高温であることを必要とし、ガス化プロセスは、熱分解プロセスの直後に行われるのが好ましい。
【0172】
装置は、ガス化ユニットと流体接続した微生物消化ユニットを有し、ガス化ユニットはプラズマ処理ユニットと流体接続することができて、微生物処理装置からの処理した廃棄物をガス化ユニットに移送するのを可能にし、ガス化ステップで発生したオフガスおよびチャーをプラズマ処理ユニットに移送するのを可能にする。
【0173】
装置は、連続したプロセスで廃棄物を処理するように構成することができる。微生物消化ステップは通常、半バッチ式の態様で実行され、それに対して、熱分解およびガス化プロセスは通常、原料を連続供給する必要があり、例えば、供給ホッパの形態の一時保管手段を設けることができる。微生物処理プロセスから処理した廃棄物を受け取り、それを一時保管手段に送る第1の配送手段と、保管した処理済み廃棄物を、一時保管手段から熱分解装置またはガス化装置に供給する第2の供給装置とがあるのが好ましい。第2の供給手段は、実質的に連続して運転されるのが好ましい。第1および第2の供給装置は、例えば、コンベヤベルトやねじ式供給機などの任意の適切な手段を有することができる。
【0174】
本発明の方法の好ましい実施形態が図2に示されており、図2は以下のステップを示している。
未処理の廃棄物が回転式好気性消化ユニット(RAD)内で好気性微生物消化を受ける第1のステップ。
回転消化ステップの生成物をガス化ユニット(ガス化装置)でガス化することが含まれ、このガス化によりオフガスおよびチャーが生成される第2のステップ。
プラズマユニット(プラズマ炉)でチャーおよびオフガスにプラズマ処理プロセスを施して、(廃棄される)ガラス状固形スラグと合成ガスを生成することが含まれる第3のステップ。
合成ガスを清浄することが含まれる第4のステップ。
合成ガスを排出するか、または(図では「電力島」と名付けた)ガスエンジンもしくはガスタービン内でオフガスを燃焼させて電気エネルギを生成し、次いで、燃焼した合成ガスを排出するかの何れかが含まれる第5のステップ。合成ガスを燃焼させて発生した熱またはプラズマステップで発生した熱は、廃棄物を乾燥させる(図示せず)ために使用することができる。
【0175】
本発明の方法のさらに好ましい実施形態が図5に示されており、図5は以下のステップを示している。
未処理の廃棄物が回転式好気性消化ユニット(RAD)で好気性微生物消化を受けるステップA。
ステップAで生成した廃棄物供給原料をガス化装置で処理して、オフガスおよびチャーを生成し、オフガスとチャーの両方をプラズマユニットにおいて1500℃で処理するステップB。
ステップBおよび/またはステップIで生成した高温ガスをガス冷却システムで冷却するステップC。
オプションで、ガスに清浄ステップを施すことが含まれるステップD。
オプションで、ガスを圧縮して保管することが含まれるステップE。
ステップEからのガスを、電気を発生させる発電機(EG2−図示せず)に直結されたガスタービンに通すステップF。
ガスを熱回収蒸気発生器に通すステップG。
ガスを煙突に排出し、煙道ガスを監視することが含まれるステップH。
ステップCおよび/またはステップGからの高圧蒸気を蒸気タービンに通して、発電機1(EG1)で電気を発生させるステップI。
ステップJで、タービンからの低圧蒸気を、近接して連結した凝縮器を介して分離冷却タワーに送り、ステップKで、給水システムに送る。ステップIおよび/またはステップFで生成した電気は、ステップLで、(ステップMで表した)装置の任意の部分に配電するか、または外部に送電する(ステップN)かの何れかが可能である。
【0176】
上記のように、酸素および/または蒸気をガス化ユニットまたは熱分解ユニットおよび/またはプラズマ処理ユニットに導入することができる。
【0177】
ここで、本発明は、以下の限定しない実施例でさらに例示される。
【実施例】
【0178】
ガス化装置の構成と運転(図3を参照のこと)
【0179】
FBG(流動床ガス化装置)は、耐熱性複合裏張り材を裏張りされた、軟鋼製の直立した円筒状ベッセルを有する。ガス化装置シェルの外形寸法は、直径1.83mx高さ5.18mで、内径は0.254mであり、膨張した床の高さは約1.0mである。
【0180】
FBGは、ケイ酸アルミニウムセラミック粒子からなる加熱した床を床媒体として使用する。
RDF(ごみ固形燃料)供給原料は、速度を制御しながら、固形燃料供給システムを介してFBG1に連続的に送られる。収容された状態の供給原料は、ベルトコンベヤ2によってサージホッパ3に移送され、そこで、可変速ねじコンベヤが固形物の体積供給量を制御する。供給原料は、エアロックに排出される。定速ねじコンベヤを使用して供給原料がエアロックから流動床1に移送され、そこで、供給原料は床の上面より上に充填される。不活性ガス浄化装置を追加して、ホッパと、供給原料流への空気の流入または供給原料流からのガスの流出を防止するエアロックとで使用する。
【0181】
床の温度を420℃に上げるために、プロパンを燃料とした床下予熱システムを使用する。
補助プロパン供給が止まると、この時点で、別の供給装置を介してエアロックに木材ペレットが供給されて、床の温度を600℃に上げ、次いで、700℃で主プロパン供給が止まる。木材ペレット供給は、RDFと交替する800℃〜50℃の運転温度に達するまで続けられる。
【0182】
酸素は、10個〜11個の筒状体からなる「チタン」マルチパックから供給される。流量は、最大定格500Nlpmの質量流量制御装置(MFC)によって制御される。
【0183】
酸化剤、すなわち酸素および蒸気は、床の下に配置された上向きノズルから噴射される前に混合される。個々の蒸気および酸素の供給速度は、ガス化装置が確実に設計動作限界内で動作するように、RDFの供給速度に合わせて厳密に計測される。
【0184】
FBGの動作を厳密に監視し、制御するために、多数の圧力センサおよび温度センサが使用される。特定の動作限界から外れたユニット障害が発生した場合に、確実に、システムを安全に停止させるか、またはシステム警報を出すために、安全保護装置が組み込まれている。
【0185】
FBGを出たオフガスは、耐熱材を裏張りした鋼製ダクト5でプラズマ変換ユニット4に移送される。
プラズマ変換器の構成
【0186】
(電極とマニピュレータ装置を除く)プラズマ変換器の概略図が図4に示され、この概略図には、以下のセクションが含まれている。
【0187】
i)上側シェル部分に追加した二重外装の水冷式ジャケットと、スラグ管にある耐熱材の保護を補強する、一連の水冷式銅製指状体7とを備えた、耐熱材を裏張りした軟鋼製シェル6。耐熱材は、Alを91%、MgOを7%、CaOを2%含み、最大使用限界が1800℃の鋳造アルミナスピネルとする。変換器のベース部にある、直径が150mmの円筒状鋼製バーは、単極運転する場合に、戻り(アノード)電極をもたらす。炉床内の湯出し口8により、溶融スラグを間欠的に取り出すことが可能になる。変換器は、圧力を観測し、カメラで観察するための装置を上部シェル領域に有する。耐熱材温度は、Bタイプの熱電対(最大1800℃)を使用して8箇所で観測され、戻り電極では、Kタイプの熱電対(最大1300℃)を使用して2箇所で観測される。
【0188】
ii)5つの大形開孔、すなわち、単極作用部10用の中央口と、FBG供給部11からのガス供給原料用の側部口と、オフガス用の開口12と、特大の床材料を供給する固形物用開口(図示せず)と、予備の一般出入り口13とを備え、耐熱材を裏張りされた、水ジャケット付の円錐形軟鋼製天井9。保護ケース内に小型の遠隔ビデオカメラを収容するための小さいカメラ口もあり、このビデオカメラにより、プラズマ変換器の内部を見ることができるようになる。上記のように、耐熱材温度を観測するための2つの熱電対穴がある。天井はまた、電極マニピュレータおよびオフガスダクト用の配置地点を与える。
【0189】
iii)頑強な車輪に取り付けられた鋼製支持スタンド14と、プラズマ変換器の取り外しおよび取り付けを容易にする線路。
【0190】
iv)電極15およびマニピュレータシステム16。カソード電極の移動は、サーボモータとギヤボックスで動く頑強な直線性滑り面からなる、中心単軸マニピュレータによって制御される(垂直方向のみ)。電極固定装置17は、キャリッジプレートに固定され、アセンブリ全体は、プラズマ装置のサイドアークを防止するために、電気絶縁した、セラミックとガラス繊維からなるリングおよびスペーサ上に取り付けられている。マニピュレータのベース上には、水冷された、パッキン押さえタイプの封止材を含む封止アセンブリがあり、トーチまたは電極は、封止材を貫通してプラズマ変換器に入る。直径が100mmまでの電極をこの中心開口から収容することができ、最大ストロークは1000mmである。グラファイト電極は中心に穴があいており、不活性プラズマガスがこの導管から注入される。
【0191】
単一のマニピュレータを利用すると、単極(カソード)作動モードが可能になり、電流の帰還路は、コンバータのベースにある鋼製の戻り電極(アノード)を経由する。
【0192】
運転時、ガス化装置からの低質なオフガスは、耐熱材を裏張りされたダクトを介してプラズマ変換器に流れ込む。
さらに酸素および蒸気が、変換器の入口地点でガス流に向けて軸方向に注入される。
【0193】
変換段階において、高温にし、かつ酸素を追加することによって、有機種の分解および改質と、すすおよびチャー生成物のガス化とが促進される。プラズマアークへの電力供給は、ユニットを出るガスの温度を1000℃〜1300℃に維持するように制御される。ガス化装置から持ち込まれた灰粒子はなくなり、溶融物に吸収される。変換ユニットでの処理後に、ユニットのベース内の第2のガス口から合成ガスが出る。
【0194】
実施例1:バイオマス木材ペレットの処理木材ペレットを処理する一般的な方法は上記に示したとおりである。木材ペレットをガス化装置に供給する量は、平均して42kg/時である。床温度を約800℃に維持し、プラズマ変換器において、(予測)排気ガス温度を1250℃にするために、FBGで使用する運転条件の概要を表4に示す。これらの数値は、理論的に得られた運転必要条件と密接な相関関係がある。
【0195】
表4
バイオマス(木材ペレット)の処理における運転条件例
【表5】

【0196】
実施例2:RDF原料の処理RDF原料の処理方法は、上記に示したとおりである。RDFを商業用熱処理プラントから調達した。この原料の一般的な組成を上記の表1に示す。原料を平均流量40.5kg/時でガス化装置に送った。床温度を約800℃に維持し、プラズマ変換器において、(予測)排気ガス温度を1250℃にするために、FBGで使用する運転条件の概要を表5に示す。この場合も、理論的に得られた値と実験で得られた値の間に良好な相関があるのが見受けられた。
【0197】
表5
ごみ固形燃料の処理における運転条件例
【表6】

【符号の説明】
【0198】
1 FBG
2 ベルトコンベヤ
3 サージホッパ
4 プラズマ変換ユニット
5 鋼製ダクト
6 軟鋼製シェル
7 水冷式銅製指状体
8 湯出し口
9 円錐形軟鋼製天井
10 単極作用部
11 FBG供給部
12 開口
13 一般出入り口
14 鋼製支持スタンド
15 電極
16 マニピュレータシステム
17 電極固定装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)廃棄物を熱分解ユニットで処理して、オフガスおよび非空中浮遊固形チャー物質を生成することを含む熱分解ステップと、
(ii)酸素と、オプションとして、蒸気の存在下で、前記オフガスおよび前記非空中浮遊固形チャー物質をプラズマ処理ユニットでプラズマ処理することを含むプラズマ処理ステップとを含んでなる廃棄物を処理する方法において、
前記プラズマ処理ユニットが前記熱分解ユニットから離れている、廃棄物を処理する方法。
【請求項2】
前記熱分解ステップの前に、前記廃棄物に、好気性微生物消化を行う微生物消化ステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱分解ステップは、400℃以上の温度で実行する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プラズマ処理ステップでの蒸気に対する酸素の比率は、重量で10:1から2:5である、請求項1から請求項3迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記熱分解ステップで廃棄物を処理する前に、廃棄物上にまたは廃棄物を通り抜けるように、熱風または蒸気を吹きつけることによって、前記廃棄物を乾燥させるステップを有し、前記廃棄物は、前記方法の他のステップの何れかで発生した熱を使用して乾燥する、請求項1から請求項4迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
廃棄物は、選別、破砕、乾燥、スクリーニング、混和および混合から選択される少なくとも一つの前処理を経る、請求項1から請求項5迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記好気性微生物消化は、そのユニット内のガスの酸素含有量が、体積で5%以上である好気性微生物消化ユニットで行われ、
前記好気性微生物消化ユニットは、毎分1回転から10分ごとに1回転の速度で回転する回転式ユニットである、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記廃棄物の含水率は、
(i) 前記好気性微生物消化をする前において重量で20%から75%、及び
(ii)前記好気性微生物消化をした後において重量で20%から75%
の少なくとも一つである、請求項2又は請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記廃棄物の含水率は、前記熱分解ステップで処理する直前の重量で20%以下である、請求項1から請求項8迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記廃棄物の前記プラズマ処理は、1100℃から1600℃の温度で行われる、請求項1から請求項9迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記廃棄物の前記プラズマ処理は、窒素、アルゴン、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、および蒸気のうちの1つまたは複数から選択されるプラズマ安定化ガスの存在下で行われる、請求項1から請求項10迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
(i)前記プラズマ処理ユニットで生成されたガス、及び
(ii)前記プラズマ処理ユニットで生成された固形原料および/または溶融原料
を収集することを含む、請求項1から請求項11迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記プラズマ処理で生成された前記ガスは、発電するために、ガスエンジンまたはガスタービンで使用される、請求項1から請求項12迄の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
(i)熱分解ユニットと、
(ii)プラズマ処理ユニットと、
(iii)オプションとして、廃棄物の微生物消化するためのユニットとを備え、
前記プラズマ処理ユニットは、酸素用の入口と、オプションとして、蒸気用の入口とを有する請求項1に記載の方法を実行する装置において、前記オフガス、前記非空中浮遊固形チャー物質を前記熱分解ユニットから前記プラズマ処理ユニットへ運ぶ手段を備え、前記プラズマ処理ユニットが前記熱分解ユニットから離れている、廃棄物を処理する装置。
【請求項15】
さらに、発電用のガスエンジンまたはガスタービンを有し、該ガスタービンは前記プラズマ処理ユニットと流体接続して、プラズマ処理ユニットからのプラズマ処理したガスを前記ガスタービンに供給できるようにする、請求項14に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−179597(P2012−179597A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−65060(P2012−65060)
【出願日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【分割の表示】特願2008−518966(P2008−518966)の分割
【原出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(510134042)アドバンスド プラズマ パワー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】