説明

建設機械の電動駆動装置

【課題】稼働時間を長くすることができる建設機械の電動駆動装置を提供する。
【解決手段】蓄電装置7と、蓄電装置7との間で電力の授受を行う電動・発電機27と、電動・発電機27によって駆動する油圧ポンプ29と、油圧ポンプ29から複数の油圧アクチュエータ13A,19等への圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁32,34等と、複数の方向切換弁32,34等をそれぞれ操作する複数の操作装置31,33等とを備えた電動式ミニショベルの電動駆動装置であって、複数の方向切換弁32,34等が全て操作されてない状態でX秒が経過した場合、電動・発電機27をアイドル回転数まで減速させる双方向コンバータ28を備える。双方向コンバータ28は、電動・発電機27を標準回転数からアイドル回転数まで減速させるときに、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式油圧ショベルやハイブリッド式油圧ショベル等の建設機械に係わり、特に、複数の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプを駆動する電動・発電機と、この電動・発電機との間で電力の授受を行う蓄電装置とを搭載した建設機械の電動駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械の一例であるミニショベル(すなわち、運転質量6トン未満の油圧ショベル)は、一般に、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に設けられブーム、アーム、及びバケットを含む多関節型の作業機とを備えている。このミニショベルは、例えば、油圧ポンプと、複数の油圧アクチュエータ(詳細には、例えばブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、及びバケット用油圧シリンダ等)と、油圧ポンプから複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、複数の方向切換弁をそれぞれ操作する操作手段(詳細には、例えば操作レバーの操作位置に対応するパイロット圧を出力する複数の操作装置)とを備えている。
【0003】
近年、排気ガスを排出せず、騒音や振動も大幅に低減する利点を有することから、上記油圧ポンプの駆動源としてエンジンの代わりに電動モータ(電動・発電機)を搭載した電動式ミニショベルが提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−121328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した電動式ミニショベルにおいては、電動モータの電力源として複数のバッテリからなる蓄電装置を搭載したものがある。この蓄電装置搭載型の電動式ミニショベルでは、常に電力ケーブルを用いて外部電源に接続する必要がない。そして、例えばミニショベルの作業時に電力ケーブルを用いて外部電源に接続しない場合は、移動や旋回動作が制限されないという利点を有する。しかし、ミニショベルに搭載可能なバッテリの数量ひいては蓄電装置の蓄電容量には限界がある。詳しく説明すると、例えば後方超小旋回型若しくは超小旋回型と呼ばれるミニショベルにおいては、上部旋回体の後端若しくは上部旋回体の全体における旋回半径寸法が制限されている。そして、上部旋回体には、運転者が搭乗する運転室などが設けられており、さらに、複数の方向切換弁、油圧ポンプ、及び作動油タンクを含む油圧機器が搭載されている。そのため、運転者の視認性を損なわないように上部旋回体に搭載できるバッテリのスペースは限られており、上部旋回体に搭載可能なバッテリの数量には限界がある。したがって、ミニショベルに搭載する蓄電装置の蓄電容量に限界があり、電力ケーブルを用いて外部電源に接続しない場合のミニショベルの稼働時間が限られていた。
【0006】
本発明の目的は、建設機械に搭載された蓄電装置によって制限される稼働時間を、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階での電動・発電機による発電作用により従来よりも長くすることができる建設機械の電動駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、蓄電装置と、前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、前記複数の方向切換弁の操作の有無を検出する操作検出手段と、前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第1の時間が経過した場合、その時間経過前に前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記発電・電動機を、その設定回転数より低速に予め設定された低速回転数まで減速させるアイドル制御手段と、を有し、前記アイドル制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数から前記低速回転数まで減速させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行う。
【0008】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記電動・発電機が前記低速回転数まで減速した後、さらに前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第2の時間が経過した場合、前記電動・発電機を停止させる第1の停止制御手段を有し、前記第1の停止制御手段は、前記電動・発電機を前記低速回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行う。
【0009】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、乗降口に設けられ禁止解除位置と禁止位置に操作されるゲートロックレバーと、前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合に前記複数の方向切換弁の操作を禁止する禁止手段と、前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合、前記電動・発電機を停止させる第2の停止制御手段と、を有し、前記第2の停止制御手段は、前記電動・発電機を停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行う。
【0010】
(4)上記目的を達成するために、本発明は、蓄電装置と、前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、前記複数の方向切換弁の操作の有無を検出する操作検出手段と、前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された所定の時間が経過した場合、その時間経過前に前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記電動・発電機を、停止させる停止制御手段と、を有し、前記停止制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行う。
【0011】
(5)上記目的を達成するために、本発明は、蓄電装置と、前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、乗降口に設けられ禁止解除位置と禁止位置に操作されるゲートロックレバーと、前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合に前記複数の方向切換弁の操作を禁止する禁止手段と、前記ゲートロックレバーが禁止解除位置から禁止位置に操作された場合、前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記電動・発電機を、停止させる停止制御手段と、を有し、前記停止制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行う。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、電動・発電機を減速又は停止させるときに電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置を充電する回生制御を行うことにより、建設機械の稼働時間を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における電動式ミニショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態における電動駆動装置の構成を表す図である。
【図3】本発明の一実施形態における双方向コンバータを関連機器とともに表すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態における双方向コンバータのコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における電動・発電機の実回転数等の経時変化を表すタイムチャートであり、アイドル運転時にゲートロックレバーが禁止解除位置から禁止位置に操作されて電動・発電機を停止させる場合を示す。
【図6】本発明の一実施形態における電動・発電機の実回転数等の経時変化を表すタイムチャートであり、アイドル運転時間がY秒経過して電動・発電機を停止させる場合を示す。
【図7】本発明の他の実施形態における双方向コンバータのコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態における電動・発電機の実回転数等の経時変化を表すタイムチャートである。
【図9】本発明の一変形例における双方向コンバータを関連機器とともに表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態を、図1〜図6により説明する。
【0015】
図1は、本実施形態における電動式ミニショベルの全体構造を表す側面図である。なお、以降、電動式ミニショベルが図1に示す状態にて運転者が運転席に着座した場合における運転者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0016】
この図1において、電動式ミニショベルは、クローラ式の下部走行体1と、この下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、この上部旋回体2の基礎下部構造をなす旋回フレーム3と、この旋回フレーム3の前側に左右方向に回動可能に設けられたスイングポスト4と、このスイングポスト4に上下方向に回動可能(俯仰可能)に連結された多関節型の作業機5と、旋回フレーム4上に設けられたキャノピータイプの運転室6と、旋回フレーム4上の後側に設けられ、複数のバッテリ(例えばリチウム電池)からなる蓄電装置7(後述の図2及び図3参照)を収納したバッテリ搭載部8とを備えている。なお、本実施形態では、上部旋回体2の側方には、外部電源からのケーブルを着脱可能な給電ソケット(図示せず)が設けられている。
【0017】
下部走行体1は、上方から見て略H字形状のトラックフレーム9と、このトラックフレーム9の左右両側の後端近傍に回転可能に支持された左右の駆動輪10と、トラックフレーム9の左右両側の前端近傍に回転可能に支持された左右の従動輪(アイドラ)11と、左右それぞれの駆動輪10と従動輪11とで掛けまわされた左右の履帯(クローラ)12とを備えている。そして、左の走行用油圧モータ13Aの駆動により左の駆動輪10(すなわち、左の履帯12)が回転し、右の走行用油圧モータ13B(図示せず)の駆動により右の駆動輪10(すなわち、右の履帯12)が回転するようになっている。
【0018】
トラックフレーム9の前側には排土用のブレード14が上下動可能に設けられており、このブレード14はブレード用油圧シリンダ(図示せず)の伸縮駆動により上下動するようになっている。
【0019】
トラックフレーム9の中央部には旋回輪15が設けられ、この旋回輪15を介し旋回フレーム3が旋回可能に設けられており、旋回フレーム3(すなわち、上部旋回体2)は旋回用油圧モータ(図示せず)の駆動により旋回するようになっている。
【0020】
スイングポスト4は、旋回フレーム3の前側に左右方向に回動可能に設けられており、スイング用油圧シリンダ(図示せず)の伸縮駆動により左右方向に回動するようになっている。これにより、作業機5が左右にスイングするようになっている。
【0021】
作業機5は、スイングポスト4に上下方向に回動可能に連結されたブーム16と、このブーム16に上下方向に回動可能に連結されたアーム17と、このアーム17に上下方向に回動可能に連結されたバケット18とを備えている。ブーム16、アーム17、及びバケット18は、ブーム用油圧シリンダ19、アーム用油圧シリンダ20、及びバケット用油圧シリンダ21により上下方向に回動するようになっている。なお、バケット18は、例えばオプション用油圧アクチュエータが組み込まれたアタッチメント(図示せず)と交換可能になっている。
【0022】
運転室6には、運転者が着座する運転席(座席)22が設けられている。運転席22の前方には、手または足で操作可能とし前後方向に操作することで左右の旋回用油圧モータ13A,13Bの動作をそれぞれ指示する左右の走行用操作レバー23A,23Bが設けられている。左の走行用操作レバー23Aのさらに左側の足元部分には、左右方向に操作することでオプション用油圧アクチュエータの動作を指示するオプション用操作ペダル(図示せず)が設けられている。右の走行用操作レバー23Bのさらに右側の足元部分には、左右方向に操作することでスイング用油圧シリンダの動作を指示するスイング用操作ペダル(図示せず)が設けられている。
【0023】
運転席22の左側には、前後方向に操作することでアーム用油圧シリンダ20の動作を指示し、左右方向に操作することで旋回用油圧モータの動作を指示する十字操作式のアーム・旋回用操作レバー24Aが設けられている。運転席22の右側には、前後方向に操作することでブーム用油圧シリンダ19の動作を指示し、左右方向に操作することバケット用油圧シリンダ21の動作を指示する十字操作式のブーム・バケット用操作レバー24B(後述の図2参照)が設けられている。また、運転席22の右側には、前後方向に操作することでブレード用油圧シリンダの動作を指示するブレード用操作レバー(図示せず)が設けられている。
【0024】
また、運転席22の左側(言い換えれば、運転室6の乗降口)には、禁止解除位置(詳細には、運転者の乗降を妨げる下降位置)と禁止位置(詳細には、運転者の乗降を許容する上昇位置)に操作されるゲートロックレバー25が設けられている。
【0025】
また、運転席22の右側には、ダイヤル26(後述の図3参照)等が設けられている。このダイヤル26は、回転操作により、後述する電動・発電機27(図2及び図3参照)の標準回転数を予め設定された所定の範囲(詳細には、定格回転数を含み、例えばN=2000rpm〜N=1500rpm)内で指示可能とし、その操作位置に対応した信号を出力するようになっている。この標準回転数は、上述した油圧アクチュエータが駆動可能な設定回転数であって、例えば作業機5で掘削作業を行うためのトルクが十分に得られる設定回転数である。なお、電動・発電機27は、電動機と発電機の両機能を兼ねるものである。
【0026】
図2は、上述した電動式ミニショベルに備えられた電動駆動装置の構成を表す図である。なお、この図2においては、代表として、左の走行用油圧モータ13A及びブーム用油圧シリンダ19に係わる構成を表している。
【0027】
図2において、蓄電装置(バッテリ装置)7と、双方向コンバータ28を介し蓄電装置7との間で電力の授受を行う電動・発電機(M/G)27と、この電動・発電機27によって駆動する油圧ポンプ29及びパイロットポンプ30と、上述した左走行用操作レバー23Aを備えた油圧パイロット式の操作装置(遠隔操作装置)31と、左走行用操作レバー23Aの前後方向の操作に応じて油圧ポンプ29から左走行用油圧モータ13Aへの圧油の流れを制御する左走行用方向切換弁32とが設けられている。また、上述したバケット・ブーム用操作レバー24Bを備えた油圧パイロット式の操作装置(遠隔操作装置)33と、バケット・ブーム用操作レバー24Bの前後方向の操作に応じて油圧ポンプ29からブーム用油圧シリンダ19への圧油の流れを制御するブーム用方向切換弁34とが設けられている。なお、図示しないが、右走行用油圧モータ13B、アーム用油圧シリンダ20、バケット用油圧シリンダ21、旋回用油圧モータ、スイング用油圧シリンダ、及びブレード用油圧シリンダに係わる構成もほぼ同様である。
【0028】
左走行用方向切換弁32及びブーム用方向切換弁34等(詳細には、図示しない右走行用方向切換弁、アーム用方向切換弁、バケット用方向切換弁、旋回用方向切換弁、スイング用方向切換弁、及びブレード用方向切換弁を含む)は、センタバイパス型のものであり、センタバイパスライン35上に位置するセンタバイパス通路をそれぞれ有している。各方向切換弁のセンタバイパス通路は、センタバイパスライン35に直列に接続されており、各方向切換弁のスプールが中立位置にある場合に連通し、図2中左側又は右側の切換位置に切換えられると遮断するようになっている。センタバイパスライン35の上流側は油圧ポンプ29の吐出ライン36に接続され、センタバイパスライン35の下流側はタンクライン37に接続されている。
【0029】
また、左走行用方向切換弁32及びブーム用方向切換弁34等は、油圧信号ライン38上に位置する信号通路をそれぞれ有している。すなわち、各方向切換弁の信号通路は、油圧信号ライン38に直列に接続されており、各方向切換弁のスプールが中立位置にある場合に連通し、図2中左側又は右側の切換位置に切換えられると遮断するようになっている。油圧信号ライン38の上流側はパイロットポンプ30の吐出ライン39から分岐するように接続され、油圧信号ライン38の下流側はタンクライン37に接続されている。油圧信号ライン38における最上流の方向切換弁32の上流側には固定絞り40が設けられ、この固定絞り40と方向切換弁32との間に圧力スイッチ41(操作検出手段)が設けられている。圧力スイッチ41は、方向切換弁32の上流側の油圧を導入し、これが予め設定された閾値に達した場合に接点を閉じるようになっている。これにより、全ての方向切換弁のうちのいずれかが操作されたか否かを検出し、いずれかの方向切換弁が操作された場合にON信号を出力するようになっている。
【0030】
左走行用方向切換弁32は、操作装置31からのパイロット圧によって遠隔操作されるようになっている。操作装置31は、前述した左走行用操作レバー23Aと、この操作レバー23Aの前後方向の操作に応じパイロットポンプ30の吐出圧を元圧としてパイロット圧を生成する一対の減圧弁(図示せず)とを有している。そして、例えば操作レバー23Aを中立位置から前側に操作すると、その操作量に応じて一方の減圧弁で生成されたパイロット圧が左走行用方向切換弁32の図2中右側の受圧部へ出力され、これによって左走行用方向切換弁32が図2中右側の切換位置に切換えられる。これにより、左の走行用油圧モータ13Aが前方向に回転し、左の駆動輪10及び履帯12が前方向に回転するようになっている。一方、例えば操作レバー23Aを中立位置から後側に操作すると、その操作量に応じて他方の減圧弁で生成されたパイロット圧が左走行用方向切換弁32の図2中左側の受圧部へ出力され、これによって左走行用方向切換弁32が図2中左側の切換位置に切換えられる。これにより、左の走行用油圧モータ13Aが後方向に回転し、左の駆動輪10及び履帯12が後方向に回転するようになっている。
【0031】
ブーム用方向切換弁34は、操作装置33からのパイロット圧によって遠隔操作されるようになっている。操作装置33は、ブーム・バケット用操作レバー24Bと、この操作レバー24Bの前後方向の操作に応じパイロットポンプ30の吐出圧を元圧としてパイロット圧を生成する一対の減圧弁(図示せず)等を有している。そして、例えば操作レバー24Bを中立位置から前側に操作すると、その操作量に応じて一方の減圧弁で生成されたパイロット圧がブーム用方向切換弁34の図2中右側の受圧部へ出力され、これによってブーム用方向切換弁34が図2中右側の切換位置に切換えられる。これにより、ブーム用油圧シリンダ19が縮短し、ブーム16が下がるようになっている。一方、例えば操作レバー24Bを後側に操作すると、その操作量に応じて他方の減圧弁で生成されたパイロット圧がブーム用方向切換弁34の図2中左側の受圧部へ出力され、これによってブーム用方向切換弁34が図2中左側の切換位置に切換えられる。これにより、ブーム用油圧シリンダ19が伸張し、ブーム16が上がるようになっている。
【0032】
パイロットポンプ30の吐出ライン39には、パイロットポンプ30の吐出圧を一定に保持するパイロットリリーフ弁42が設けられている。また、パイロットポンプ30の吐出ライン39にはロック弁43(禁止手段)が設けられており、このロック弁43は、上述したゲートロックレバー25の操作に応じて切換えられるようになっている。詳細には、ゲートロックレバー25の操作位置に応じて切換えられるロックスイッチ44が設けられており、このロックスイッチ44は、ゲートロックレバー25が禁止解除位置(下降位置)にある場合に閉じ状態(ON)、ゲートロックレバー25が禁止位置(上昇位置)にある場合に開き状態(OFF)となる。そして、例えばロックスイッチ44が閉じ状態になると、このロックスイッチ44を介してロック弁43のソレノイド部が通電されて、ロック弁43が図2中下側の切換位置Xに切換えられる。これにより、パイロットポンプ30の吐出ライン39を連通して、パイロットポンプ30の吐出圧が操作装置31,33等に導入される。一方、ロックスイッチ44が開き状態になると、ロック弁43のソレノイド部が通電されず、バネの付勢力で、ロック弁43が図2中上側の中立位置Nに切換えられる。これにより、パイロットポンプ30の吐出ライン39を遮断するとともに、操作装置31,33等の一次側をタンクに連通する。したがって、操作装置31,33等を操作しても全ての方向切換弁へのパイロット圧がタンク圧となり、操作装置31,33等の操作が禁止された状態となる。その結果、全ての油圧アクチュエータの停止状態を保つ。
【0033】
図3は、本実施形態の要部である双方向コンバータ28を関連機器とともに表すブロック図である。
【0034】
この図3において、双方向コンバータ28は、昇降圧チョッパ45と、交直変換器46と、コントローラ47とを備えている。昇降圧チョッパ45は、詳細を図示しないが、昇圧回路、降圧回路、整流回路、及びそれらの回路の間に設けられた開閉器を有している。コントローラ47は、上述したロックスイッチ44、圧力スイッチ41、及びダイヤル26等からの信号を入力し、これらの信号に応じて昇降圧チョッパ45及び交直変換器46を制御する。これにより、電動・発電機27を、ダイヤル26で設定された標準回転数で駆動する標準運転、ダイヤル26で設定可能な最小標準回転数Nより低速に予め設定されたアイドル回転数N(詳細には、本実施形態では、上述した油圧アクチュエータが駆動不能な低速回転数であって、例えば300rpm)で駆動するアイドル運転、又は停止に切換えるようになっている。
【0035】
詳しく説明すると、コントローラ47は、ロックスイッチ44からの信号によりゲートロックレバー25が禁止位置又は禁止解除位置に操作されたかを判定し、例えばゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたと判定した場合に電動・発電機27を停止させ、一方、例えばゲートロックレバー25が禁止位置から禁止解除位置に操作されたと判定した場合に電動・発電機27を停止状態からアイドル運転に切換えるように制御する。また、圧力スイッチ41からの信号により全ての方向切換弁が操作されてない状態であるか否かを判定し、例えば電動・発電機27のアイドル運転中若しくは停止中にいずれかの方向切換弁が操作された場合に電動・発電機27を標準運転に切換え、一方、例えば電動・発電機27の標準運転中に全ての方向切換弁が操作されてない状態で予め設定されたX秒(数秒)が経過した場合に電動・発電機27をアイドル運転に切換え、さらに、例えば電動・発電機27のアイドル運転中に全ての方向切換弁が操作されてない状態で予め設定されたY秒(但し、本実施形態では、Y>Xであって、数秒)が経過した場合に電動・発電機27を停止させるように制御する。
【0036】
そして、本実施形態の大きな特徴として、コントローラ47は、電動・発電機27の標準運転時又はアイドル運転時に電動・発電機27を電動機として作動させ、電動・発電機27を標準運転からアイドル運転に切換えるとき(言い換えれば、標準回転数からアイドル回転数に減速させるとき)や停止させるときに、電動・発電機27を発電機(回生ブレーキ)として作動させるようになっている。
【0037】
次に、上述したコントローラ47の制御手順を説明する。図4は、コントローラ47の制御処理内容を表すフローチャートである。
【0038】
この図4において、例えばゲートロックレバー25が禁止解除位置に操作され、いずれかの方向切換弁が操作レバーで操作された場合、ステップ100に進み、電動・発電機27の標準運転制御を行う。詳しく説明すると、コントローラ47は、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に駆動指令を出力する。また、コントローラ47は、ダイヤル26で設定された標準回転数と電動・発電機27の実回転数(詳細には、図示しないが、例えば回転数センサで検出された実回転数、又は電動・発電機27の磁極位置を検出する位置センサ及び電動・発電機27の一次電流を検出する電流センサの検出結果に基づいて演算された実回転数)との差分等に基づいて電動・発電機27に印加する電圧を演算し、これを電圧指令として交直変換器46に出力する。そして、昇降圧チョッパ45は、駆動指令に応じて、蓄電装置7からの直流電力の電圧を昇圧して交直変換器46に供給する。交直変換器46は、駆動指令及び電圧指令に応じて、昇降圧チョッパ45からの直流電力を元に交流電力を生成して電動・発電機27に印加する。これにより、前述の図3中白抜き矢印で示すような電気の流れとなり、電動・発電機27が標準回転数で駆動する。
【0039】
そして、ステップ110に進み、コントローラ47は、ロックスイッチ44からの信号によりゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたかを判定する。例えばゲートロックレバー25が禁止位置に操作されてないと判定した場合は、ステップ110の判定が満たされず、ステップ120に移る。ステップ120では、ダイヤル26からの信号によりダイヤル26の操作位置に変化がないか否かを判定する。例えばダイヤル26の操作位置に変化がある場合は、ステップ120の判定が満たされず、前述のステップ100に戻って上記同様の手順を行う。一方、例えばダイヤル26の操作位置に変化がない場合は、ステップ120の判定が満たされ、ステップ130に移る。
【0040】
ステップ130では、圧力スイッチ41からの信号により全ての方向切換弁が操作されてない状態か否かを判定する。例えばいずれかの方向切換弁が操作された場合は、ステップ130の判定が満たされず、前述のステップ100に戻って上記同様の手順を行う。一方、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態である場合は、ステップ130の判定が満たされ、ステップ140に移る。ステップ140では、全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過したか否かを判定する。全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過しない間は、ステップ140の判定が満たされず、前述のステップ110に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0041】
そして、ステップ110〜ステップ130の判定が繰り返し行われ、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過すれば、ステップ140の判定が満たされ、ミニショベルの作動状態から休止状態に移行する段階であると判断して、ステップ150に進み、電動・発電機27のアイドル運転制御に切換える。詳しく説明すると、コントローラ47は、まず、電動・発電機27が標準回転数からアイドル回転数となるまで、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に回生指令を出力する。そして、交直変換器46は、回生指令に応じて、電動・発電機27の回転子の回転子の慣性力を交流電力に変換し、この交流電力を直流電力に変換する。昇降圧チョッパ45は、回生指令に応じて、交直変換器46からの直流電力の電圧を昇圧して蓄電装置7に供給する。これにより、図中黒塗り矢印で示すような電気の流れとなり、蓄電装置7が充電される。
【0042】
その後、駆動・発電機27がアイドル回転数になると、コントローラ47は、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に駆動指令を出力する。また、コントローラ47は、アイドル回転数と電動・発電機27の実回転数との差分等に基づいて電動・発電機27に印加する電圧を演算し、これを電圧指令として交直変換器46に出力する。そして、昇降圧チョッパ45は、駆動指令に応じて、蓄電装置7からの直流電力の電圧を昇圧して交直変換器46に供給する。交直変換器46は、駆動指令及び電圧指令に応じて、昇降圧チョッパ45からの直流電力を元に交流電力を生成して電動・発電機27に印加する。これにより、前述の図3中白抜き矢印で示すような電気の流れとなり、電動・発電機27がアイドル回転数で駆動する。
【0043】
そして、ステップ160に進み、コントローラ47は、ロックスイッチ44からの信号によりゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたかを判定する。例えばゲートロックレバー25が禁止位置に操作されてないと判定した場合は、ステップ160の判定が満たされず、ステップ170に移る。ステップ170では、ダイヤル26からの信号によりダイヤル26の操作位置に変化がないか否かを判定する。例えばダイヤル26の操作位置に変化がある場合は、ステップ170の判定が満たされず、前述のステップ100に戻って電動・発電機27の標準運転制御に切換える。一方、例えばダイヤル26の操作位置に変化がない場合は、ステップ170の判定が満たされ、ステップ180に移る。
【0044】
ステップ180では、圧力スイッチ41からの信号により全ての方向切換弁が操作されてない状態か否かを判定する。例えばいずれかの方向切換弁が操作された場合は、ステップ180の判定が満たされず、ミニショベルの休止状態から作動状態に移行する段階であると判断して、前述のステップ100に戻って電動・発電機27の標準運転制御に切換える。一方、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態である場合は、ステップ180の判定が満たされ、ステップ190に移る。ステップ190では、全ての方向切換弁が操作されてない状態でY秒が経過したか否かを判定する。全ての方向切換弁が操作されてない状態でY秒が経過しない間は、ステップ190の判定が満たされず、前述のステップ160に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0045】
そして、ステップ160〜ステップ180の判定が繰り返し行われ、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態でY秒が経過すれば、ステップ190の判定が満たされ、ステップ200に進み、電動・発電機27の停止制御を行う。詳しく説明すると、コントローラ47は、電動・発電機27が停止するまで、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に回生指令を出力する。そして、交直変換器46は、回生指令に応じて、電動・発電機27の回転子の回転子の慣性力を交流電力に変換し、この交流電力を直流電力に変換する。昇降圧チョッパ45は、回生指令に応じて、交直変換器46からの直流電力の電圧を昇圧して蓄電装置7に供給する。これにより、図中黒塗り矢印で示すような電気の流れとなり、蓄電装置7が充電される。
【0046】
また、例えば前述のステップ110にてゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたと判定した場合は、その判定が満たされ、ミニショベルの作動状態から休止状態に移行する段階であると判断して、前述のステップ200に進み、電動・発電機27の停止制御を行う。また、例えば前述のステップ160にてゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたと判定した場合は、その判定が満たされ、前述のステップ200に進み、電動・発電機27の停止制御を行う。これらのときも、上記同様、図中黒塗り矢印で示すような電気の流れとなり、蓄電装置7が充電される。
【0047】
なお、上記において、双方向コンバータ28のコントローラ47が行う前述のステップ130〜150は、特許請求の範囲記載の複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第1の時間が経過した場合、その時間経過前に複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた発電・電動機を、その設定回転数より低速に予め設定された低速回転数まで減速させるアイドル制御手段を構成する。また、双方向コンバータ28のコントローラ47が行う前述のステップ180〜200は、電動・発電機が低速回転数まで減速した後、さらに複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第2の時間が経過した場合、電動・発電機を停止させる第1の停止制御手段を構成する。また、双方向コンバータ28のコントローラ47が行う前述のステップ110、160、200は、ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合、電動・発電機を停止させる第2の停止制御手段を構成し、特に、双方向コンバータ28のコントローラ47が行う前述のステップ110、200は、ゲートロックレバーが禁止解除位置から禁止位置に操作された場合、複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた電動・発電機を、停止させる停止制御手段を構成する。
【0048】
前述の図3に戻り、双方向コンバータ28は、例えば商用電源48(外部電源)からのケーブルが給電口に接続された場合に、商用電源48と蓄電装置7との間に介在するようになっている。そして、電動・発電機27の停止中に外部電源による充電の開始・終了を指示可能な充電スイッチ(図示せず)が設けられており、コントローラ47は、充電スイッチからの充電開始指示信号に応じて、商用電源48からの電力を蓄電装置7に供給して蓄電装置7を充電する制御を行うようになっている。詳細には、昇降圧チョッパ45は、コントローラ47からの指令に応じて、商用電源48からの交流電力を直流電力に変換するとともにその電圧を降圧して蓄電装置7に供給するようになっている。
【0049】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を、図5及び図6を用いて説明する。
【0050】
例えば図5で示すように、運転者がゲートロックレバー25を禁止位置から禁止解除位置に操作すると(すなわち、ロックスイッチ44がONになると)、双方向コンバータ28は、アイドル回転数Nとなるように電動・発電機27を駆動する。そして、運転者が操作レバーによっていずれかの方向切換弁を操作すると(すなわち、圧力スイッチ41がONになると)、言い換えれば、ミニショベルの双方向コンバータ28は、ダイヤル26で設定された例えば標準回転数Nとなるように電動・発電機27を駆動する。その後、全ての方向切り換え弁を操作しない状態(すなわち、圧力スイッチ41がOFFの状態)でX秒が経過すると、双方向コンバータ28は、電動・発電機27を標準回転数Nからアイドル回転数Nに減速させる。このとき、双方向コンバータ28は、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0051】
そして、電動・発電機27のアイドル運転中、運転者がダイヤル26を操作すると、双方向コンバータ28は、ダイヤル26で設定された標準回転数となるように電動・発電機27を駆動する。その後、全ての方向切り換え弁を操作しない状態(すなわち、圧力スイッチ41がOFFの状態)でX秒が経過すると、双方向コンバータ28は、電動・発電機27を標準回転数Nからアイドル回転数Nに減速させる。このとき、双方向コンバータ28は、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0052】
そして、電動・発電機27のアイドル運転中、運転者がゲートロックレバー25を禁止解除位置から禁止位置に操作すると、双方向コンバータ28は、電動・発電機27を停止させる。このとき、双方向コンバータ28は、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0053】
一方、例えば図6で示すように、電動・発電機27のアイドル運転中、ゲートロックレバー25及びダイヤル26が操作されず、全ての操作レバーを操作しない状態でY秒が経過すると、双方向コンバータ28は、電動・発電機27を停止させる。このとき、双方向コンバータ28は、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0054】
以上のように本実施形態においては、電動・発電機27を標準回転数からアイドル回転数まで減速させるとき及び停止させるときに回生制御を行うことにより、蓄電装置7を充電することができ、ミニショベルの稼働時間を長くすることができる。
【0055】
なお、上記一実施形態においては、双方向コンバータ28は、ゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたときに電動・発電機27を停止させ、ゲートロックレバー25が禁止位置から禁止解除位置に操作されたときに電動・発電機27を駆動させる制御機能を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、この機能を有しなくてもよい。また、上記一実施形態においては、双方向コンバータ28は、電動・発電機27のアイドル運転時間がY秒経過したときに電動・発電機27を停止させる制御機能を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、この機能を有しなくてもよいし、この機能の有効化・無効化を設定可能なスイッチを設けてもよい。また、上記一実施形態においては、双方向コンバータ28は、電動・発電機27を停止させるときに、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う機能を有する場合を例にとって説明したが、これに限られず、この機能を有しなくてもよいし、この機能の有効化・無効化を設定可能なスイッチを設けてもよい。このような変形例においても、電動・発電機27を標準回転数からアイドル回転数まで減速させるときに回生制御を行うので、蓄電装置7を充電することができ、ミニショベルの稼働時間を長くすることができる。
【0056】
本発明の他の実施形態を図7及び図8により説明する。本実施形態は、電動・発電機27の標準運転中に全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過した場合、電動・発電機27を停止させる実施形態である。なお、本実施形態において、上記一実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0057】
本実施形態では、図示しないが、双方向コンバータ28Aは、上記双方向コンバータ28と同様、昇降圧チョッパ45と、交直変換器46と、コントローラ47Aとを備えている。コントローラ47Aは、ロックスイッチ44、圧力スイッチ41、及びダイヤル26等からの信号を入力し、これらの信号に応じて昇降圧チョッパ45及び交直変換器46を制御する。これにより、電動・発電機27を、ダイヤル26で設定された標準回転数で駆動する標準運転、又は停止に切換えるようになっている。
【0058】
詳しく説明すると、コントローラ47Aは、ロックスイッチ44からの信号によりゲートロックレバー25が禁止位置又は禁止解除位置に操作されたかを判定し、例えばゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたと判定した場合に電動・発電機27を停止させ、一方、例えばゲートロックレバー25が禁止位置から禁止解除位置に操作されたと判定した場合に電動・発電機27を標準運転に切換えるように制御する。また、圧力スイッチ41からの信号により全ての方向切換弁が操作されてない状態であるか否かを判定し、例えば電動・発電機27の標準運転中に全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒(数秒)が経過した場合に電動・発電機27を停止させ、一方、例えば電動・発電機27の停止中にいずれかの方向切換弁が操作された場合に電動・発電機27を標準運転に切換えるように制御する。
【0059】
そして、本実施形態の大きな特徴として、コントローラ47Aは、電動・発電機27の標準運転時に電動・発電機27を電動機として作動させ、電動・発電機27を標準運転から停止させるときに、電動・発電機27を発電機(回生ブレーキ)として作動させるようになっている。
【0060】
次に、上述したコントローラ47Aの制御手順を説明する。図7は、コントローラ47Aの制御処理内容を表すフローチャートである。
【0061】
この図7において、例えばゲートロックレバー25が禁止解除位置に操作された場合に、ステップ100に進み、電動・発電機27の標準運転制御を行う。すなわち、コントローラ47Aは、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に駆動指令を出力する。また、コントローラ47Aは、ダイヤル26で設定された標準回転数と電動・発電機27の実回転数(詳細には、図示しないが、例えば回転数センサで検出された実回転数、又は電動・発電機27の磁極位置を検出する位置センサ及び電動・発電機27の一次電流を検出する電流センサの検出結果に基づいて演算された実回転数)との差分等に基づいて電動・発電機27に印加する電圧を演算し、これを電圧指令として交直変換器46に出力する。そして、昇降圧チョッパ45は、駆動指令に応じて、蓄電装置7からの直流電力の電圧を昇圧して交直変換器46に供給する。交直変換器46は、駆動指令及び電圧指令に応じて、昇降圧チョッパ45からの直流電力を元に交流電力を生成して電動・発電機27に印加する。これにより、電動・発電機27が標準回転数で駆動する。
【0062】
そして、ステップ110に進み、コントローラ47Aは、ロックスイッチ44からの信号によりゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたかを判定する。例えばゲートロックレバー25が禁止位置に操作されてないと判定した場合は、ステップ110の判定が満たされず、ステップ120に移る。ステップ120では、ダイヤル26からの信号によりダイヤル26の操作位置に変化がないか否かを判定する。例えばダイヤル26の操作位置に変化がある場合は、ステップ120の判定が満たされず、前述のステップ100に戻って上記同様の手順を行う。一方、例えばダイヤル26の操作位置に変化がない場合は、ステップ120の判定が満たされ、ステップ130に移る。
【0063】
ステップ130では、圧力スイッチ41からの信号により全ての方向切換弁が操作されてない状態か否かを判定する。例えばいずれかの方向切換弁が操作された場合は、ステップ130の判定が満たされず、前述のステップ100に戻って上記同様の手順を行う。一方、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態である場合は、ステップ130の判定が満たされ、ステップ140に移る。ステップ140では、全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過したか否かを判定する。全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過しない間は、ステップ140の判定が満たされず、前述のステップ110に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0064】
そして、ステップ110〜ステップ130の判定が繰り返し行われ、例えば全ての方向切換弁が操作されてない状態でX秒が経過すれば、ステップ140の判定が満たされ、ミニショベルの作動状態から休止状態に移行する段階であると判断して、ステップ200に進み、電動・発電機27の停止制御を行う。詳しく説明すると、コントローラ47Aは、電動・発電機27が停止するまで、昇降圧チョッパ45及び交直変換器46に回生指令を出力する。そして、交直変換器46は、回生指令に応じて、電動・発電機27の回転子の回転子の慣性力を交流電力に変換し、この交流電力を直流電力に変換する。昇降圧チョッパ45は、回生指令に応じて、交直変換器46からの直流電力の電圧を昇圧して蓄電装置7に供給する。これにより、蓄電装置7が充電される。
【0065】
また、例えば前述のステップ110にてゲートロックレバー25が禁止解除位置から禁止位置に操作されたと判定した場合は、その判定が満たされ、ミニショベルの作動状態から休止状態に移行する段階であると判断して、前述のステップ200に進み、電動・発電機27の停止制御を行う。このときも、蓄電装置7が充電される。
【0066】
なお、上記において、双方向コンバータ28Aのコントローラ47Aが行う前述のステップ130、140、200は、特許請求の範囲に記載の複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された所定の時間が経過した場合、その時間経過前に複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた電動・発電機を、停止させる停止制御手段を構成する。また、双方向コンバータ28Aのコントローラ47Aが行う前述のステップ110、200は、ゲートロックレバーが禁止解除位置から禁止位置に操作された場合、複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた電動・発電機を、停止させる停止制御手段を構成する。
【0067】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を、図8を用いて説明する。
【0068】
例えば図8で示すように、運転者がゲートロックレバー25を禁止位置から禁止解除位置に操作すると(すなわち、ロックスイッチ44がONになると)、双方向コンバータ28Aは、ダイヤル26で設定された例えば標準回転数Nとなるように電動・発電機27を駆動する。そして、電動・発電機27が標準回転数Nに達した後、全ての方向切り換え弁を操作しない状態(すなわち、圧力スイッチ41がOFFの状態)でX秒が経過すると、双方向コンバータ28Aは、電動・発電機27を停止させる。このとき、双方向コンバータ28Aは、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0069】
また、図示しないが、電動・発電機27の標準運転中、運転者がゲートロックレバー25を禁止解除位置から禁止位置に操作すると、双方向コンバータ28Aは、電動・発電機27を停止させる。このとき、双方向コンバータ28Aは、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行う。すなわち、蓄電装置7を充電させる。
【0070】
以上のように本実施形態においては、ミニショベルの作動状態から休止状態へと移行する段階で、電動・発電機27を停止させるときに回生制御を行うことにより、蓄電装置7を充電することができ、ミニショベルの稼働時間を長くすることができる。
【0071】
なお、上記実施形態においては、方向切換弁32,34等をそれぞれ操作する複数の操作手段として、操作レバーの操作位置に対応したパイロット圧を出力する油圧パイロット式の操作装置31,33等を備えた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、操作レバーの操作位置に対応した電気操作信号を出力する電気レバー式の操作装置としてもよい。この場合、例えば、パイロットポンプ30の吐出圧を元圧としてパイロット圧を生成し、方向切換弁に出力する対の電磁式減圧弁と、操作装置からの電気操作信号に応じて前記対の電磁式減圧弁を制御する制御装置とを設ければよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0072】
また、上記実施形態においては、方向切換弁32,34等の操作の有無を検出する操作検出手段として、圧力スイッチ41等を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば油圧信号ライン38、各方向切換弁の信号通路、固定絞り40、及び圧力スイッチ41を設けないで、操作装置から出力されるパイロット圧のうちの最高圧を抽出するシャトル弁群を設け、そのシャトル弁群における最終段のシャトル弁の出力側に圧力スイッチを設けてもよい。また、例えば圧力スイッチに代えて圧力センサを設け、この圧力センサで検出された圧力が所定の閾値に達したか否かを双方向コンバータのコントローラが判定することにより、方向切換弁32,34等の操作の有無を判断してもよい。また、例えば前述の電気レバー式の操作装置を採用した場合に、前記制御装置が前記電磁式減圧弁へ出力する制御信号(言い換えれば、操作装置からの電気操作信号及びロックスイッチからの信号等)により、方向切換弁32,34等の操作の有無を判断してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、上記実施形態においては、ゲートロックレバー25が禁止位置に操作された場合に複数の方向切換弁の操作を禁止する禁止手段として、ゲートロックレバー25の操作位置(言い換えれば、ロックスイッチ44のON・OFF)に応じてパイロットポンプ30の吐出ライン39を連通・遮断するロック弁43を備えた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば前述の電気レバー式の操作装置を採用した場合に、前記制御装置は、ロックスイッチ44からの信号に応じて操作装置からの電気操作信号を有効・無効とする制御を行ってもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0074】
また、上記実施形態においては、双方向コンバータ28(又は28A)は、蓄電装置7からの電力を電動・発電機27に供給して電動・発電機27を駆動する第1の制御モード、及び外部電源からの電力を蓄電装置7に供給して蓄電装置7を充電する第2の制御モードを選択的に行えるように構成し、第1の制御モード中、電動・発電機27を標準回転数からアイドル回転数まで減速させるとき若しくは停止させるときに回生制御を行う場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、前述した第1の制御モード及び第2の制御モード、外部電源からの電力を電動・発電機27に供給して電動・発電機27を駆動する第3の制御モード、並びに外部電源からの電力を電動・発電機27及び蓄電装置7に供給して電動・発電機27を駆動するとともに蓄電装置7を充電する第4の制御モードを、モード選択スイッチ(図示せず)の操作に応じて選択的に行えるように構成してもよい。そして、第3の制御モード又は第4の制御モード中、電動・発電機27を標準回転数からアイドル回転数まで減速させるとき若しくは停止させるときに回生制御を行ってもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0075】
なお、以上においては、本発明の適用対象として、電動・発電機27のみによって油圧ポンプ29等を駆動する電動式ミニショベルを例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば電動・発電機及びエンジンによって駆動するハイブリッド式ミニショベルに適用してもよい。この場合、例えば図9で示すように、電動・発電機27とエンジン48との間の接続部にクラッチ機構49を設け、双方向コンバータ28(又は28A)は、電動・発電機27を減速させるとき及び停止させるときに、クラッチ機構49を制御して電動・発電機27とエンジン48との接続を切り離せばよい。これにより、電動・発電機27の回転子の慣性力を電力に変換して蓄電装置7を充電する回生制御を行うことができる。したがって、蓄電装置7を充電することができ、ミニショベルの稼働時間を長くすることができる。
【0076】
また、ミニショベルに限られず、中型や大型の油圧ショベル(運転質量6トン以上の油圧ショベル)に適用してもよい。また、油圧ショベルに限られず、油圧クレーン等、他の建設機械に適用してもよい。
【符号の説明】
【0077】
7 蓄電装置
13A 走行用油圧モータ
13B 走行用油圧モータ
19 ブーム用油圧シリンダ
20 アーム用油圧シリンダ
21 バケット用油圧シリンダ
25 ゲートロックレバー
27 電動・発電機
28 双方向コンバータ(アイドル制御手段、停止制御手段)
28A 双方向コンバータ(停止制御手段)
29 油圧ポンプ
31 操作装置(操作手段)
32 左走行用方向切換弁
33 操作装置(操作手段)
34 ブーム用方向切換弁
41 圧力スイッチ(操作検出手段)
43 ロック弁(禁止手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電装置と、
前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、
前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、
複数の油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、
前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、
前記複数の方向切換弁の操作の有無を検出する操作検出手段と、
前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第1の時間が経過した場合、その時間経過前に前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記発電・電動機を、その設定回転数より低速に予め設定された低速回転数まで減速させるアイドル制御手段と、を有し、
前記アイドル制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数から前記低速回転数まで減速させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行うことを特徴とする建設機械の電動駆動装置。
【請求項2】
請求項1記載の建設機械の電動駆動装置において、
前記電動・発電機が前記低速回転数まで減速した後、さらに前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された第2の時間が経過した場合、前記電動・発電機を停止させる第1の停止制御手段を有し、
前記第1の停止制御手段は、前記電動・発電機を前記低速回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行うことを特徴とする建設機械の電動駆動装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の建設機械の電動駆動装置において、
乗降口に設けられ禁止解除位置と禁止位置に操作されるゲートロックレバーと、
前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合に前記複数の方向切換弁の操作を禁止する禁止手段と、
前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合、前記電動・発電機を停止させる第2の停止制御手段と、を有し、
前記第2の停止制御手段は、前記電動・発電機を停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行うことを特徴とする建設機械の電動駆動装置。
【請求項4】
蓄電装置と、
前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、
前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、
複数の油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、
前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、
前記複数の方向切換弁の操作の有無を検出する操作検出手段と、
前記複数の方向切換弁が全て操作されてない状態で予め設定された所定の時間が経過した場合、その時間経過前に前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記電動・発電機を、停止させる停止制御手段と、を有し、
前記停止制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行うことを特徴とする建設機械の電動駆動装置。
【請求項5】
蓄電装置と、
前記蓄電装置との間で電力の授受を行う電動・発電機と、
前記電動・発電機によって駆動する油圧ポンプと、
複数の油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへの圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、
前記複数の方向切換弁をそれぞれ操作する複数の操作手段と、を備えた建設機械の電動駆動装置であって、
乗降口に設けられ禁止解除位置と禁止位置に操作されるゲートロックレバーと、
前記ゲートロックレバーが禁止位置に操作された場合に前記複数の方向切換弁の操作を禁止する禁止手段と、
前記ゲートロックレバーが禁止解除位置から禁止位置に操作された場合、前記複数の油圧アクチュエータが駆動可能なように予め設定された設定回転数で制御されていた前記電動・発電機を、停止させる停止制御手段と、を有し、
前記停止制御手段は、建設機械の作動状態から休止状態へと移行する段階で、前記電動・発電機を作業に適した前記設定回転数での駆動状態から停止させるときに、前記電動・発電機の回転子の慣性力を電力に変換して前記蓄電装置を充電する回生制御を行うことを特徴とする建設機械の電動駆動装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−225050(P2012−225050A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93459(P2011−93459)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】