説明

建設機械

【課題】 グリースガン内のグリースが溶けて垂れ落ちるのを防止し、グリースガンの周辺を清浄に保つようにする。
【解決手段】 熱交換装置11とカウンタウエイト7との間に立設された仕切カバー17は、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bに沿って配置し、その前面側には、熱交換装置11に向けて流れる冷却風の上流側に位置してグリースガン保持部材22を設ける。このグリースガン保持部材22には、給脂対象にグリースを注入するためのノズル21Bが上側となるようにグリースガン21を縦置き状態で保持する構成としている。これにより、グリースガン保持部材22に保持したグリースガン21は、冷却風によって冷却することができる。しかも、グリースガン21を、ノズル21Bを上側にした縦置き状態で配置することにより、グリースの垂れ落ちも防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械に関し、特に給脂作業に用いるグリースガンを搭載した建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前,後方向の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成されている。
【0003】
上部旋回体は、車体の支持構造体を形成する旋回フレームと、該旋回フレームの後部に設けられ作業装置との重量バランスをとるカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの前側に位置して前記旋回フレーム上に左,右方向に延びる横置き状態で搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンに設けられ外部の空気を冷却風として吸込む冷却ファンと、該冷却ファンよりも冷却風の流れ方向の上流側に位置して該冷却ファンと対面して設けられ冷却風によってエンジン冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ等を含む熱交換装置とを備えている。
【0004】
油圧ショベルには、作業装置等の給脂部位に対しグリースを給脂するためのグリースガンが搭載されている。この場合、小型の油圧ショベルでは、上部旋回体を小型化しているために、グリースガンを収容するための工具箱を設けることができない。そこで、従来技術による油圧ショベルは、熱交換装置の側方近傍にグリースガン保持部材を設け、このグリースガン保持部材にグリースガンを保持する構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−213933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1によるものでは、グリースガンを熱交換装置の側方位置に配設している。この場合、熱交換装置の側方には、冷却風の一部が流れることが考えられるが、熱交換装置は、温度上昇した各種の流体を冷却するものであり、供給される高温の流体がグリースガンを温めることになる。これにより、熱交換装置の近傍に配置したグリースガンは、熱交換装置の熱によって温度上昇してしまう。しかも、特許文献1では、ノズルが下側となるように、グリースガンをグリースガン保持部材に保持する構成としている。
【0007】
このように、グリースガンが熱交換装置の熱によって温度上昇すると、内部のグリースが溶けて液状となり、下向きのノズルから垂れ落ちてしまう。この結果、垂れ落ちたグリースによって熱交換装置の周辺が汚れてしまうという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、グリースガン内のグリースが溶けて垂れ落ちるのを防止することにより、グリースガンの周辺を清浄に保つことができるようにした建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による建設機械は、車体の支持構造体を形成し前側に作業装置が取付けられる車体フレームと、前記作業装置との重量バランスをとるために該車体フレームの後部に設けられたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの前側に位置して前記車体フレーム上に設けられた原動機と、該原動機を動力源として回転することにより外部の空気を冷却風として吸込む冷却ファンと、該冷却ファンよりも冷却風の流れ方向の上流側に位置して該冷却ファンと対面して設けられ冷却風によって流体を冷却する熱交換装置と、該熱交換装置と前記カウンタウエイトとの間に立設された仕切カバーとを備えてなる。
【0010】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記カウンタウエイトは、前面側であって、左,右方向の少なくとも一方側が前方に向けて傾斜する傾斜面として形成され、前記仕切カバーは、前記カウンタウエイトの傾斜面に沿って配置され、前記仕切カバーの前面側には、前記熱交換装置に向けて流れる前記冷却風の上流側に位置してグリースガン保持部材を設け、前記グリースガン保持部材には、給脂対象にグリースを注入するためのノズルが上側となるようにグリースガンを縦置き状態で保持する構成としたことにある。
【0011】
請求項2の発明は、前記グリースガンは、内部にグリースを収容する筒体と、該筒体に設けられ先端部が注入口となって延びた前記ノズルと、前記筒体に設けられ内部に充填されたグリースを該ノズル側に押出すハンドルとにより構成し、前記グリースガン保持部材は、前記グリースガンの筒体を支持する筒体支持部と、該筒体支持部よりも下側に位置して前記筒体の底面部を受承する筒体受部とにより構成したことにある。
【0012】
請求項3の発明は、前記仕切カバーには、前記グリースガン保持部材の筒体支持部と隣接して前記グリースガンのハンドルを支持するハンドル支持部を設ける構成としたことにある。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、熱交換装置とカウンタウエイトとの間に立設された仕切カバーは、カウンタウエイトの傾斜面に沿って配置し、その前面側には、熱交換装置に向けて流れる冷却風の上流側に位置してグリースガン保持部材を設ける。このグリースガン保持部材には、給脂対象にグリースを注入するためのノズルが上側となるようにグリースガンを縦置き状態で保持する構成としている。
【0014】
従って、冷却ファンを駆動すると、外部から吸込まれた冷却風は、仕切カバーの前面側を通って熱交換装置に供給される。このときに、グリースガン保持部材は、冷却風の上流側となる仕切カバーの前面側に設けているから、このグリースガン保持部材に保持されたグリースガンは、冷却風による冷却効果で温度上昇を抑制することができる。しかも、グリースガンは、ノズルを上側にした縦置き状態で配置しているから、グリースガンが温度上昇してグリースが溶けたとしても、ノズルからグリースが垂れ落ちるような事態を未然に防ぐことができる。
【0015】
この結果、グリースガン保持部材に保持したグリースガンは、近くを流れる冷却風によってグリースが溶けない程度の低温に抑えることができる。さらに、上側に配置したノズルからは、グリースが垂れ落ちることもない。これにより、グリースの飛散を効果的に防止することができ、グリースガン保持部材の周辺を清浄に保つことができる。
【0016】
また、仕切カバーをカウンタウエイトの傾斜面に沿って配置し、この仕切カバーの前面側にグリースガン保持部材を設ける構成としている。従って、グリースガンは、少なくとも一部分を仕切カバー側に隠すことができるから、熱交換装置をメンテナンス作業するときに、グリースガンを作業の邪魔にならない位置に配置することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、グリースガン保持部材は、グリースガンの筒体を筒体支持部によって支持し、筒体の底面部を筒体受部によって受承することにより、グリースガンを所定の位置に保持することができる。一方、グリースガン保持部材から取出したグリースガンは、ノズルの注入口を給脂対象に接続し、この状態でハンドルを操作して筒体に充填されたグリースをノズル側に押出す。これにより、ノズルの注入口から給脂対象に向けグリースを注入することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、仕切カバーには、グリースガン保持部材の筒体支持部と隣接してグリースガンのハンドルを支持するハンドル支持部を設けているから、グリースガンをグリースガン保持部材に保持した状態では、ハンドル支持部によってハンドルの位置を固定することができ、グリースガンが位置ずれやがたつきを生じないように、正確な位置に確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】作業装置の一部と外装カバーとを省略した状態の油圧ショベルを示す拡大平面図である。
【図3】エンジン、熱交換装置、グリースガン等を搭載した旋回フレームを示す平面図である。
【図4】上部旋回体の後側部分を側面ドアを開いた状態で示す要部拡大の正面図である。
【図5】熱交換装置、仕切カバー、グリースガン、グリースガン保持部材等を図2中の矢示V−V方向から見た要部拡大の外観斜視図である。
【図6】図5中の仕切カバー、グリースガン、グリースガン保持部材等を拡大して示す外観斜視図である。
【図7】図6からリザーブタンクを取外した状態で仕切カバー、電気部品、電気部品カバー、グリースガン、グリースガン保持部材を示す外観斜視図である。
【図8】グリースガン保持部材からグリースガンを取外した状態を図7と同様位置から見た外観斜視図である。
【図9】仕切カバーから電気部品カバーとグリースガン保持部材を取外した状態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の代表例として、エンジンを搭載したクローラ式の油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図9に従って詳細に説明する。
【0021】
図1において、1は建設機械としてのクローラ式の油圧ショベルを示している。この油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を形成する上部旋回体3と、該上部旋回体3の前,後方向の前側に俯仰動可能に設けられ土砂の掘削作業等を行う作業装置4とにより大略構成されている。
【0022】
ここで、油圧ショベル1は、上部旋回体3が下部走行体2の車幅内にほぼ収まる小旋回機として構成されている。図2に示す如く、この場合の上部旋回体3は、旋回動作時に少なくとも後側が下部走行体2の車幅内にほぼ収まるように略円形状をなし、全体としてコンパクトに形成されている。
【0023】
5は上部旋回体3の支持構造体を形成する車体フレームとしての旋回フレームである。図3に示す如く、この旋回フレーム5は、前,後方向に延びる厚肉な鋼板等からなる底板5Aと、該底板5A上に立設され、左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左縦板5B、右縦板5Cと、該各縦板5B,5Cの外側に間隔をもって配置され、前,後方向に延びた左サイドフレーム5D,右サイドフレーム5Eと、前記底板5A、各縦板5B,5Cから左,右方向に張出し、その先端部に前記左,右のサイドフレーム5D,5Eを支持する複数本の張出しビーム5Fとにより構成されている。図2に示すように、各縦板5B,5Cの前側には、作業装置4が俯仰動可能に取付けられ、後側には後述のエンジン8等が搭載されている。
【0024】
6は旋回フレーム5の左前側に搭載されたキャブである(図1、図2参照)。このキャブ6は、オペレータが搭乗するもので、内部にはオペレータが着座する運転席、走行用の操作レバー、作業用の操作レバー(いずれも図示せず)等が配設されている。
【0025】
7は旋回フレーム5の後部に取付けられたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト7は、作業装置4との重量バランスをとるもので、重量物によって形成されている。小型の油圧ショベル1に設けられたカウンタウエイト7は、上部旋回体3をコンパクトに形成するために前側(旋回中心)に寄せて配置され、左,右方向の両側が前側に延びた略円弧状に形成されている。この円弧状のカウンタウエイト7では、その前面側の左,右方向の中央位置が左,右方向に直線状に延びた中央平坦面7Aとなり、該中央平坦面7Aの両側が前方に向けて傾斜した左傾斜面7Bと右傾斜面7Cとなっている。
【0026】
図2、図4、図5に示すように、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bは、外側に位置する先端部7B1が、後述する熱交換装置11の前,後方向の中間部まで達している。従って、左傾斜面7Bの先端部7B1付近に後述する仕切カバー17の先端部が位置することになり、該仕切カバー17の先端部に設けられたグリースガン21は、熱交換装置11に向けて流れる冷却風に曝され易くなる。
【0027】
8は旋回フレーム5の後側に設けられた原動機としてのエンジンで、該エンジン8は、左,右方向に延在する横置き状態に搭載されている。エンジン8の左側には冷却ファン8Aが設けられ、該冷却ファン8Aは、エンジン8を動力源として回転駆動されることにより、外気を冷却風として吸込み、後述する熱交換装置11のラジエータ13、オイルクーラ14、インタクーラ15に供給するものである。一方、エンジン8の前側に設けられた排気マニホールド8Bには、排気ガスを利用してエンジン8の各気筒内に空気を強制的に送り込むための過給機8Cが設けられている。さらに、過給機8Cに供給される空気はエアクリーナ8Dによって清浄化され、このエアクリーナ8Dは、例えばキャブ6の後側で熱交換装置11よりも冷却風の上流側に配置されている。なお、エンジン8の内部には、冷却水が流通するウォータジャケット(図示せず)が設けられ、このウォータジャケットはラジエータ13に接続されている。
【0028】
9はエンジン8の右側に設けられた油圧ポンプである。この油圧ポンプ9は、エンジン8によって駆動されることにより、後述の作動油タンク26から供給される作動油を昇圧(加圧)して吐出するものである。また、各種アクチュエータを駆動して戻される作動油は、後述のオイルクーラ14によって冷却された後に作動油タンク26に戻される。
【0029】
10はキャブ6の後側から側方に亘って旋回フレーム5に設けられた外装カバーである。この外装カバー10は、旋回フレーム5上に搭載されたエンジン8、油圧ポンプ9、熱交換装置11等を覆うものである。また、外装カバー10は、エンジン8の冷却ファン8Aが回転駆動されたときに、上流側に位置する側面ドア10Aから外気を冷却風として流入させ、各部を冷却して暖まった冷却風を下流側の側面ドア(図示せず)から外部に流出させることができる。
【0030】
11はエンジン8の冷却ファン8Aに対面するように旋回フレーム5の後側に設けられた熱交換装置を示している。この熱交換装置11は、温度上昇した各種の流体を冷却風により冷却するものである。図2、図3に示すように、熱交換装置11は、後述の支持枠体12、ラジエータ13、オイルクーラ14、インタクーラ15等により大略構成されている。
【0031】
12は熱交換装置11の外枠をなす支持枠体である。この支持枠体12は、エンジン8の冷却ファン8Aによる冷却風の流れ方向と直交する方向、即ち、本実施の形態のように左,右方向に延在する横置き状態に搭載されたエンジン8では、上部旋回体3の前,後方向が横幅方向となるように配置されている。この支持枠体12は、ラジエータ13、オイルクーラ14、インタクーラ15等を取囲んで支持する枠構造体として形成されている。
【0032】
図5に示すように、支持枠体12は、ラジエータ13、オイルクーラ14等を横方向から挟む状態で設けられた第1の側面板12A、第2の側面板(図示せず)と、該各側面板12Aの上側位置で該各側面板12A間を連結する上面板12Bと、前記各側面板12Aの下側位置で該各側面板12A間を連結する下面板(図示せず)と、冷却ファン8Aを取囲んで設けられたエンジン8側のファンカバー12C(図3参照)とにより構成されている。そして、支持枠体12は、例えば各側面板12Aの下側等が旋回フレーム5の張出しビーム5Fにボルト止めされている。支持枠体12には、冷却風の流れ方向の上流側に位置して後述の防塵ネット16が取付けられている。
【0033】
13は支持枠体12内に設けられた熱交換器の1つとなるラジエータである。このラジエータ13は、支持枠体12内のカウンタウエイト7側寄りに位置し、エンジン8の冷却ファン8Aによる冷却風の流れ方向に対し直交するように配置されている。ラジエータ13は、エンジン8を冷却して温度上昇したエンジン冷却水を冷却するもので、エンジン8のウォータジャケットに接続されている。
【0034】
14は支持枠体12内にラジエータ13と並列に設けられた熱交換器の1つとなるオイルクーラである(図2、図3中に点線で図示)。このオイルクーラ14は、支持枠体12内のキャブ6側寄りに位置し、ラジエータ13とほぼ同一の平面をなすように配置されている。オイルクーラ14は、各種アクチュエータから戻されて温度上昇した作動油を冷却するものである。
【0035】
15はラジエータ13、オイルクーラ14に対し、冷却風の流れ方向の上流側に設けられ熱交換器の1つとなるインタクーラである(図2、図3中に点線で図示)。このインタクーラ15は、エンジン8の過給機8Cから流入する吸気を冷却してエンジン8の吸気側に向け流出するものである。インタクーラ15は、ラジエータ13とオイルクーラ14の上側位置に対面して配置されている。インタクーラ15は、流入側がエンジン8の過給機8Cに接続され、流出側がエンジン8の吸気側に接続されている。
【0036】
16はラジエータ13、オイルクーラ14、インタクーラ15の冷却風の上流側に位置して支持枠体12に設けられた防塵ネットである。この防塵ネット16は、冷却ファン8Aによって吸込まれた冷却風中の塵埃、虫等を捕らえるものである。防塵ネット16は、上,下方向に長尺な長方形状に形成された正面ネット部16Aと、該正面ネット部16Aの上部から屈曲してエンジン8側に延びた前,後方向に長尺な長方形状の上面ネット部16Bとにより逆L字状に屈曲して構成されている。
【0037】
このように構成された熱交換装置11と防塵ネット16は、例えば1つの組立ユニットとして旋回フレーム5上に取付けられている。なお、熱交換装置11には、例えばインタクーラ15の下側の空きスペースにコンデンサ、燃料クーラ等を配置することもできる。
【0038】
ここで、図2に示すように、熱交換装置11よりも冷却風の流れ方向の上流側は、キャブ6の後面、カウンタウエイト7の左傾斜面7B、外装カバー10の側面ドア10Aおよび熱交換装置11によって囲まれた範囲が熱交換装置上流室Aとなっている。この熱交換装置上流室Aは、平面視で台形状の空間として形成され、後述の仕切カバー17の前面側にはグリースガン21とリザーバタンク25とが設けられている。
【0039】
図4に示すように、側面ドア10Aを開いた状態では、熱交換装置上流室Aを外部に解放することができ、側面ドア10Aを閉じることで熱交換装置上流室Aを閉塞することができる。側面ドア10Aを開いた状態では、エアクリーナ8Dのメンテナンス作業やグリースガン21の出し入れ作業を行うことができる。
【0040】
17は熱交換装置11とカウンタウエイト7との間に位置して旋回フレーム5上に垂直方向(上,下方向)に立設された仕切カバーである。この仕切カバー17は、カウンタウエイト7の前側となる熱交換装置11の後部位置から旋回フレーム5の左サイドフレーム5Dの後部に向け、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bに沿って延びた板状体として構成されている。図7ないし図9に示すように、仕切カバー17は、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bに対面する位置に立設された平板状の縦面板17Aと、該縦面板17Aの左サイドフレーム5D側となる外側の端縁から前側に折曲げて形成された折曲板17Bと、前記縦面板17Aの上側に形成された四角形状の切欠部17A1を囲むように該縦面板17Aに取付けられた逆L字型のアングル材からなる枠部材17Cとにより、全体として縦長な長方形状の外形をもって形成されている。
【0041】
ここで、図9に示すように、仕切カバー17を構成する折曲板17Bは、縦面板17Aの外側の端縁を上,下方向の折曲線で前側に折曲げることにより、縦面板17Aがねじれ等の変形を生じないように強度を高める構造となっている。この場合、折曲板17Bは、補強用の構造体であるから、強度を得るために幅寸法を大きく形成する必要がある。
【0042】
これにより、縦面板17Aと折曲板17Bとの間の角隅位置には、第1のハンドル収容空間部S1が形成され、この第1のハンドル収容空間部S1は、縦面板17Aと折曲板17Bとによる補強構造として形成されたものである。本実施の形態では、この第1のハンドル収容空間部S1は、第2のハンドル収容空間部S2と協働して後述するグリースガン21のハンドル21Cを収容するためのハンドル収容空間として利用される。
【0043】
一方、縦面板17Aには、その先端側の下側部位に取付ブラケット17Dが設けられ、該取付ブラケット17Dは、旋回フレーム5の左サイドフレーム5Dの後部に取付けることができる。
【0044】
さらに、仕切カバー17の縦面板17Aと折曲板17Bとの間には、後述する第2のハンドル収容空間部S2を形成するようにL字状の取付台17Eが設けられ、該取付台17Eは、後述するグリースガン保持部材22の筒体支持部23を取付けるものである。しかも、取付台17Eは、グリースガン21のハンドル21Cを支持するハンドル支持部を兼ねるもので、筒体支持部23と隣接して設けられている。取付台17Eは、縦面板17Aの上,下方向の中間位置に、縦面板17Aと折曲板17Bとに亘って設けられている。
【0045】
即ち、取付台17Eは、長方形状の板材を横方向にL字形状に折曲げることにより、縦面板17Aと対面する取付板部17E1と、該取付板部17E1から屈曲して折曲板17Bと対面する曲げ板部17E2とを有している。取付板部17E1には、例えば2個のねじ穴17E3が設けられている。取付台17Eは、取付板部17E1の端縁部が折曲板17Bに取付けられ、曲げ板部17E2の端縁部が縦面板17Aに取付けられている。これにより、取付台17Eの取付板部17E1と曲げ板部17E2との角隅部には、第1のハンドル収容空間部S1に対向する第2のハンドル収容空間部S2が形成されている。
【0046】
ここで、図7に示すように、取付台17Eの取付板部17E1と曲げ板部17E2との角隅に形成された第2のハンドル収容空間部S2には、グリースガン21のハンドル21Cを収容することができる。このように、取付台17Eに対しハンドル21Cを収容した状態では、第1のハンドル収容空間部S1と協働してグリースガン21の位置ずれ、がたつき等を防止することができる。
【0047】
さらにまた、縦面板17Aには、後述の電気部品20A〜20Dよりも上側に位置してねじ穴17A2が設けられている。折曲板17Bには、電気部品20A〜20Dの側方に位置して例えば2個のボルト挿通孔17B1が設けられている。これらのねじ穴17A2およびボルト挿通孔17B1は、縦面板17Aに後述の電気部品カバー18を取付けるときに用いられるものである。
【0048】
仕切カバー17は、縦面板17Aの下端部を旋回フレーム5の張出しビーム5Fにボルト止めし、下側の取付ブラケット17Dを左サイドフレーム5Dの後部にボルト止めすることにより、図2に示すように、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bの前面に対面する位置に垂直方向に配置されている。
【0049】
18は仕切カバー17の前面側の下側寄りに設けられた電気部品カバーで、該電気部品カバー18は、後述する各種の電気部品20A〜20Dを覆うものである。電気部品カバー18は、仕切カバー17の縦面板17Aに対面する前面部18Aと、該前面部18Aの上端縁から屈曲して仕切カバー17側に延びた上面部18Bと、前記前面部18Aの外側端縁から屈曲して仕切カバー17の折曲板17B側に延びた側面部18Cとにより構成され、前記上面部18Bには後述の筒体受部24が取付けられている。
【0050】
電気部品カバー18は、上面部18Bに挿通したボルト19を縦面板17Aのねじ穴17A2に螺着し、折曲板17Bのボルト挿通孔17B1に挿通したボルト19を側面部18Cに螺着することにより、冷却風の上流側となる仕切カバー17の外側位置に取付けられている。
【0051】
20A〜20Dは仕切カバー17の前面側の下側寄りに取付けられた複数種類の電気部品を示している。これらの電気部品20A〜20Dは、例えばスタータリレー、バッテリリレー、グローリレー、ヒューズ等からなっている。電気部品20A〜20Dは、外装カバー10の外部から浸入した雨水等が掛からないように、電気部品カバー18によって覆われている。
【0052】
ここで、21は作業装置4等の給脂部位にグリースを給脂するためのグリースガンを示している。このグリースガン21は、図8等に示すように、内部にグリースが封入されたカートリッジ(図示せず)が収容される筒体21Aと、該筒体21Aの先端部に設けられたノズル21Bと、前記筒体21Aに設けられ当該筒体21Aに収容されたカートリッジ内のグリースをノズル21B側に押出すハンドル21Cとにより構成され、ハンドル21Cを筒体21Aに対して接近、離間させるように回動操作することによりグリースをノズル21B側に押出すことができる。
【0053】
グリースガン21は、ノズル21Bの先端部の注入口21B1を給脂対象のグリースニップル(図示せず)に接続し、この状態でハンドル21Cを回動操作することにより、ノズル21Bを通じて給脂対象にグリースを給脂することができる。一方、給脂作業を行わないときには、グリースガン21は、ノズル21Bが上側で、筒体21Aの底面部21A1が下側となる縦置き状態で後述のグリースガン保持部材22に保持されている。
【0054】
22は仕切カバー17の前面側に設けられたグリースガン保持部材を示し、該グリースガン保持部材22は、後述の筒体支持部23と筒体受部24とにより構成されている。このグリースガン保持部材22は、熱交換装置11に向けて流れる冷却風の上流側であって、仕切カバー17の先端側、即ち側面ドア10A側に設けられている。グリースガン保持部材22は、グリースガン21をノズル21Bが上側となる縦置き状態で保持するもので、グリースガン21を当該グリースガン保持部材22によって保持したときには、ハンドル21Cは、第1のハンドル収容空間部S1と第2のハンドル収容空間部S2との間に支持される。
【0055】
ここで、グリースガン保持部材22は、熱交換装置11の前,後方向の中間部まで達するカウンタウエイト7の左傾斜面7Bに対面した仕切カバー17の先端側に設けているから、保持したグリースガン21を熱交換装置11のほぼ正面に配置でき、グリースガン21を熱交換装置11に向けて流れる冷却風に積極的に曝すことができる。さらに、グリースガン保持部材22は、外部から容易に手が届く仕切カバー17の先端側にグリースガン21を保持しているから、グリースガン21を簡単に着脱することができる。
【0056】
23はグリースガン21の筒体21Aを支持する筒体支持部を示している。この筒体支持部23は、仕切カバー17の前面側に設けられた取付台17Eに取付けられている。筒体支持部23は、バネ性をもった鋼板を略U字形状に曲げることにより、取付台17Eの取付板部17E1に当接する当接面部23Aと、該当接面部23Aの両端から対称形状をなすように平行に延びた把持部23Bとを有している。筒体支持部23は、各把持部23Bが横方向(水平方向)に並ぶように、当接面部23Aを取付台17Eの取付板部17E1に当接させる。この状態で、当接面部23Aに挿通したボルト19を取付台17Eのねじ穴17E3に螺着することにより、該取付台17Eに取付けることができる。
【0057】
筒体支持部23は、そのバネ性によってグリースガン21の筒体21Aを径方向から把持することができ、一方では、弾性変形させることにより、筒体21Aを支持したり、取外したりすることができる。
【0058】
24は筒体支持部23よりも下側に位置して設けられた筒体受部である。この筒体受部24は、グリースガン21の筒体21Aの底面部21A1を受承することにより、縦置き状態で取付けられたグリースガン21を下側から支持して上,下方向に位置決めすることができる。筒体受部24は、電気部品カバー18の上面部18Bの外側寄りに取付けられた板体として形成されている。
【0059】
グリースガン保持部材22にグリースガン21を取付ける場合には、グリースガン21をノズル21Bを上側に配置した状態で、グリースガン21の筒体21Aを筒体支持部23の各把持部23Bをバネ性に抗して広げつつ、該各把持部23B間に上側ないし前側から押込むことにより、該各把持部23Bによって筒体21Aを把持することができる。この状態で、グリースガン21を下側に移動し、筒体21Aの底面部21A1を筒体受部24に当接させることにより、上,下方向に位置決めすることができる。これにより、グリースガン保持部材22は、グリースガン21をノズル21Bを上側とした縦置き状態で保持することができる。
【0060】
このときに、ハンドル21Cを仕切カバー17の取付台17Eに係合させるように、第2のハンドル収容空間部S2に挿入することにより、グリースガン21の回転や位置ずれを防止することができる。しかも、ハンドル21Cを第1のハンドル収容空間部S1に配置することにより、冷却風の流れや熱交換装置11のメンテナンス作業の邪魔にならない位置にグリースガン21を配置することができる。
【0061】
25は仕切カバー17に設けられたリザーブタンクで、該リザーブタンク25は、ラジエータ13に供給する冷却水を貯えるものである。このリザーブタンク25は、電気部品カバー18の上側に位置し、グリースガン保持部材22よりも冷却風の流れ方向で下流側に配置されている。リザーブタンク25は、ホース部材25Aを介してラジエータ13に接続されている。
【0062】
26は油圧ポンプ9の前側に位置して旋回フレーム5上に設けられた作動油タンク(図2参照)で、該作動油タンク26は、油圧ポンプ9に供給する作動油を貯えるものである。なお、27は作動油タンク26の側方に設けられた燃料タンクを示している。
【0063】
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、この油圧ショベル1の動作について説明する。
【0064】
まず、オペレータは、キャブ6に搭乗して運転席に着座する。この状態で走行用のレバーを操作することにより、下部走行体2を駆動して油圧ショベル1を前進または後退させることができる。また、運転席に着座したオペレータは、作業用のレバーを操作することにより、作業装置4等を動作させて土砂の掘削作業等を行うことができる。
【0065】
次に、作業装置4等の給脂部位にグリースを給脂する場合には、グリースガン保持部材22からグリースガン21を取出し、ノズル21Bの注入口21B1をグリースニップルに嵌め込む。この状態で、グリースガン21のハンドル部21Cを回動させることにより、筒体21Aに充填されたグリースをノズル21からグリースニップルを介して給脂部位に給脂することができる。そして、給脂作業が終了したら、グリースガン21をグリースガン保持部材22に取付ける。
【0066】
かくして、本実施の形態によれば、熱交換装置11とカウンタウエイト7との間に立設された仕切カバー17は、カウンタウエイト7の左傾斜面7Bに沿って配置し、その前面側には、熱交換装置11に向けて流れる冷却風の上流側に位置してグリースガン保持部材22を設ける。このグリースガン保持部材22には、給脂対象にグリースを注入するためのノズル21Bが上側となるようにグリースガン21を縦置き状態で保持する構成としている。
【0067】
従って、エンジン8の冷却ファン8Aによって外部から吸込まれた冷却風は、仕切カバー17の前面側を通って熱交換装置11に供給することができる。このときに、グリースガン保持部材22は、冷却風の上流側となる仕切カバー17の前面側に設けているから、このグリースガン保持部材22に保持されたグリースガン21は、温度上昇するのを冷却風によって抑制することができる。しかも、グリースガン21は、ノズル21Bを上側にした縦置き状態で配置しているから、グリースガン21が温度上昇してグリースが溶けることがあっても、ノズル21Bからグリースが垂れ落ちるような事態を未然に防ぐことができる。
【0068】
この結果、小型の油圧ショベル1のように、グリースガン21の収容場所が制限され、グリースガン21を熱交換装置11の周囲に配置しなくてはならない場合でも、グリースガン保持部材22に保持したグリースガン21は、近くを流れる冷却風によってグリースが溶けないように冷やすことができる。しかも、グリースガン21は、ノズル21Bを上側にした縦置き状態で配置しているから、作業現場の気温上昇によってグリースが溶けたとしても、グリースの垂れ落ちを防止することができる。これにより、グリースの飛散を防止することができ、グリースガン保持部材22の周辺を清浄に保つことができる。
【0069】
また、仕切カバー17をカウンタウエイトの傾斜面に沿って配置し、この仕切カバー17の前面側にグリースガン保持部材22を設け、グリースガン21を保持する構成としている。この場合、仕切カバー17には、グリースガン21のハンドル21Cを支持するハンドル支持部としての取付台17Eを設けているから、グリースガン21をグリースガン保持部材22に保持した状態では、取付台17Eによってハンドル21Cの位置を固定することができる。従って、グリースガン21は、ハンドル21Cを仕切カバー17側の第1のハンドル収容空間部S1と第2のハンドル収容空間部S2に囲まれた空間に収容することができるから、グリースガン21が位置ずれ、がたつき等を生じないように、該グリースガン21を正確な位置に確実に保持することができる。
【0070】
一方、グリースガン保持部材22は、グリースガン21の筒体21Aを支持する筒体支持部23と、該筒体支持部23よりも下側に位置して筒体21Aの底面部21A1を受承する筒体受部24とにより構成しているから、簡単な構成でグリースガン21を保持することができる。
【0071】
なお、実施の形態では、グリースガン保持部材22を、別部材からなる筒体支持部23と筒体受部24とにより構成し、筒体支持部23を仕切カバー17の取付台17Eに取付け、筒体受部24を電気部品カバー18に取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば筒体支持部23と筒体受部24とを1枚の板体から形成し、これを仕切カバー17の取付台17Eに取付ける構成としてもよい。
【0072】
また、実施の形態では、熱交換装置11にラジエータ13とオイルクーラ14とインタクーラ15とを設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば熱交換装置11にラジエータ13とオイルクーラ14だけを設ける構成としてもよい。また、原動機として電動モータを用いた場合には、オイルクーラ14だけを設ける構成としてもよい。さらに、空調装置のコンデンサ、燃料クーラ等を配置する構成としてもよい。
【0073】
さらに、実施の形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばホイール式の下部走行体を備えた油圧ショベルに適用してもよい。さらに、例えば油圧クレーン等の熱交換装置を備えた他の建設機械にも広く適用できるものである。
【符号の説明】
【0074】
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
4 作業装置
5 旋回フレーム(車体フレーム)
7 カウンタウエイト
7B 左傾斜面
8 エンジン(原動機)
8A 冷却ファン
11 熱交換装置
13 ラジエータ
14 オイルクーラ
15 インタクーラ
17 仕切カバー
17A 縦面板
17B 折曲板
17C 枠部材
17E 取付台(ハンドル支持部)
18 電気部品カバー
21 グリースガン
21A 筒体
21B ノズル
21B1 注油口
21C ハンドル
22 グリースガン保持部材
23 筒体支持部
24 筒体受部
A 熱交換装置上流室
S1 第1のハンドル収容空間部
S2 第2のハンドル収容空間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の支持構造体を形成し前側に作業装置が取付けられる車体フレームと、前記作業装置との重量バランスをとるために該車体フレームの後部に設けられたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの前側に位置して前記車体フレーム上に設けられた原動機と、該原動機を動力源として回転することにより外部の空気を冷却風として吸込む冷却ファンと、該冷却ファンよりも冷却風の流れ方向の上流側に位置して該冷却ファンと対面して設けられ冷却風によって流体を冷却する熱交換装置と、該熱交換装置と前記カウンタウエイトとの間に立設された仕切カバーとを備えてなる建設機械において、
前記カウンタウエイトは、前面側であって、左,右方向の少なくとも一方側が前方に向けて傾斜する傾斜面として形成され、
前記仕切カバーは、前記カウンタウエイトの傾斜面に沿って配置され、
前記仕切カバーの前面側には、前記熱交換装置に向けて流れる前記冷却風の上流側に位置してグリースガン保持部材を設け、
前記グリースガン保持部材には、給脂対象にグリースを注入するためのノズルが上側となるようにグリースガンを縦置き状態で保持する構成としたことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記グリースガンは、内部にグリースを収容する筒体と、該筒体に設けられ先端部が注入口となって延びた前記ノズルと、前記筒体に設けられ内部に充填されたグリースを該ノズル側に押出すハンドルとにより構成し、
前記グリースガン保持部材は、前記グリースガンの筒体を支持する筒体支持部と、該筒体支持部よりも下側に位置して前記筒体の底面部を受承する筒体受部とにより構成してなる請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記仕切カバーには、前記グリースガン保持部材の筒体支持部と隣接して前記グリースガンのハンドルを支持するハンドル支持部を設ける構成としてなる請求項2に記載の建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−91927(P2013−91927A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233140(P2011−233140)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】