説明

強化安全ガラス内の硫化ニッケル異物を検査するための方法及び装置

本発明は、ガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法に関する。本発明の目的は、当該方法をエネルギーを節約して且つ迅速に実施し、強化安全ガラス等のガラスから成る物体の焼き戻し及び/又は硬化中に、当該物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査することである。物体には少なくとも500℃の温度がもたらされ、当該温度で、物体から放射される電磁放射線が記録及び評価される。そして、物体は、焼き戻し及び/又は硬化のために急冷される。本発明は、たとえば強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法に関する。
【0002】
さらに、本発明は、強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置を対象とする。
【背景技術】
【0003】
たとえば建築構造物に利用されるような面積の広いガラス板は、利用のために焼き戻し及び/又は硬化する目的で熱処理される。ガラス板の焼き戻し及び/又は硬化と共に圧縮応力を加えるのが望ましく、それによって、ガラス板の表面にあるひびを押し合わせ、ガラス板を欠損なく使用できる期間が長くなる。
【0004】
強化安全ガラスのためには、焼き戻しプロセス及び/又は硬化プロセスは特に重要である。そのようなガラスは、たとえばファサードグレージング(Fassadenverglasungen)の分野で利用され、所望の切断に関してだけでなく、長い使用期間及び/又は材料破損の防止についても最上級の要求を満たさなければならない。
【0005】
しかし、長い使用期間又は高い材料安定性は、焼き戻しプロセス及び/又は硬化プロセスだけでは保証されない。それは、ガラスの製造において、ひびが生じる恐れがあるだけではなく、材料破損の原因となり得る異材が含まれる可能性があるためである。
【0006】
具体的には、ガラス板及び特に強化安全ガラスに関しては、硫化ニッケル異物が特に好ましくない異物である。化学的性質について特別な処置を行わなければ、ガラス板の製造において、原料によって(ueber)もたらされる硫酸ナトリウムの還元(Reduktion:reduction)によって、及び、生産装置のステンレススチールから剥がれるニッケルから、硫化ニッケル化合物(たとえばNiS異物及び/又はNi異物であり、NiS異物(x=1.0〜1.1)は破損の危険性がある)が形成され、したがって、製造が完了したガラス物体に硫化ニッケル異物が存在することになる。硫化ニッケル異物を含むガラス物体が焼き戻し及び/又は硬化されると、つまり500℃を超える高温がもたらされ、続いて急冷されると、たとえば冷気の送風によって、NiSは、高温においては同素の高温変態(Hochtemperaturmodifikation)(α−NiS)へと転移し、高温変態は379℃を超えると安定する。この高温変態は、急冷の際に室温程度まで「凍らせられ」、室温においては、数ヶ月と数年かけてゆっくりと、室温及び/又は環境温度において熱力学的に安定したβ−NiS−変態へと転移し、β−NiS−変態は、α−NiS−変態よりも約3容量パーセントだけ大きい容量を有する。容量の増加によって、たとえば強化安全ガラスの内部で、異物の対応する大きさと位置によって、数年後に自然発生的な破損及び/又は予測不可能な材料破損が起き得るような、大きな応力が発生する可能性がある。
【0007】
建築の分野又は自動車において利用されるガラスの自然発生的な破損は、潜在的な高い危険性を示し、重大な人的損害及び物的損害をもたらす恐れがあることが理解される。
【0008】
当該技術の水準から、事前の検査によって使用の際のこの潜在的な危険性を低減しようとする試みが既知である。強化安全ガラスが焼き戻し及び/又は硬化後に数時間の間、300℃までの温度で更に熱処理されることが、欧州特許第0 853 069号から既知である。この温度においては、室温及び/又は環境温度におけるよりも速くα−NiSからβ−NiSへの転移が行われ、そのために大きい硫化ニッケル異物を含み、したがって後の使用における自然発生的な破損の確率が高いガラス板は、この熱処理及び/又はこのテストを一定の確率で切り抜けることができず、それによって選別されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した、いわゆるヒートソーク試験は、エネルギー集約的であり、且つ時間がかかる。この当該技術水準から、冒頭で述べたような、エネルギー集約度がより低く、且つ迅速に実施可能な方法を示すという、本発明の目的が導き出される。本発明の更なる目的は、ガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置を示すことであり、その装置によって、エネルギー効率的に且つ迅速に硫化ニッケルから成る異物を検出することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本方法による本発明の目的は、請求項1による方法によって達成される。有利には、本発明による方法の変形形態が、請求項2〜6の主題である。
【0011】
本発明による方法の特別な利点は、硫化ニッケル異物の存在の検査が、焼き戻し及び/又は硬化中に行われることにある。焼き戻し/硬化の終了時には、あり得る硫化ニッケル異物についての情報が既に提供されており、品質テストとしての更なる熱処理は不要である。したがって、本発明による方法は迅速且つエネルギーを節約して実施することができる。
【0012】
本発明では、ガラス内の硫化ニッケル異物は、500℃を越える温度において特徴的な放射線を集中的に放射し、これに反して強化安全ガラス等のガラスから成る物体は、強度が全くないか、又は非常に弱い放射線を放射するという知識が利用される。そのため、硫化ニッケル異物がない、たとえば強化安全ガラスの領域においては、非常に弱い放射線のみが観察され、一方、硫化ニッケル異物を含む領域においては、強い放射を記録することができる。
【0013】
本発明は特に、硫化ニッケル異物が、特徴的な放射スペクトルによって直接的及び/又は間接的に検出されることができるという利点も有する。これはたとえば、異物の大きさ、ガラス内の異物の位置、及び異物の相対的な出現率、並びに個々の異物の距離及び/又は配置を確認することを可能にする。記録のためには、ごくわずかな放射光子で既に十分なため、本発明による方法によって、サブマイクロメータ領域における硫化ニッケル異物を検出することができる。これは、焼き戻されたガラス物体の使用及び/又は非使用のための数量的基準を決めることを可能にする。
【0014】
本発明の特に好まれる変形形態においては、物体に少なくとも600℃の温度がもたらされる。この温度に基づいて一方では、良好な焼き戻し及び/又は良好な硬化を達成することができ、ガラス物体内のひびが可能な限り完全に回避される。他方、温度上昇によって硫化ニッケル異物の放射の強度が増し、600℃を超える温度において硫化ニッケル異物を更により確実に発見することができる。この効果を達成するために、及びその際に可能な限りエネルギーを節約して続行するために、物体に630℃〜680℃の温度がもたらされることが好ましい。
【0015】
硫化ニッケル異物によって放射される放射線は好ましくは、800nm〜1200nmの波長範囲で記録及び評価される。この波長範囲では、ガラス基質の放射はわずかであり、そのため、放射線の記録の際、硫化ニッケル異物の放射のガラス基質の放射に対する比は大きく、評価の際、硫化ニッケル異物がガラス基質と比較して特に明確に現れる。
【0016】
放射される放射線は好ましくは、CCDカメラ又はCMOSカメラを用いて記録される。CCD(電荷結合素子)カメラも、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)カメラも、放射される放射線がほんの一瞬のうちに記録され、それによって、少なくとも数分間かかる焼き戻しプロセス及び/又は硬化プロセスと比較して放射を非常に迅速に取得し、評価することができることを基本的に可能にする。記録された放射線の評価は好ましくは、コンピュータを用いて実行される。特に、上述したカメラのうちの一方を使用する場合、硫化ニッケル異物の存在の検査は迅速且つ完全に自動的に行うことができる。
【0017】
本発明の一変形形態では、物体に、たとえば連続炉内を移動中に少なくとも500℃の温度がもたらされ、その温度に到達した後、物体の移動が持続している間に、放射される放射線の記録が領域ごとに行われる。このようにして、ガラス物体、特に強化安全ガラスは、とりわけ迅速に焼き戻され、硫化ニッケル異物の存在が検査されることができる。
【0018】
本発明の更なる目的は、ガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置を示すことであり、この装置によって、エネルギー効率的に且つ迅速に硫化ニッケルから成る異物を検出することができ、この更なる目的は請求項7による装置によって解決される。有利には、本発明による装置の更なる形成が、請求項8〜12の主題である。
【0019】
本発明による装置によって、簡単で且つエネルギーを節約する方法で、ガラス物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査することができる。適切に配置される暗室は、焼き戻し又は硬化中に少なくとも500℃の温度まで熱せられる、ガラスから成る物体を、物体にとって好ましくない(gegenstandsfremd)放射線を除去しながら暗室に収容するのに役立つ。暗室に接続する装置によって、放射が弱いガラス基質から擬似的に光っている硫化ニッケル異物の放射を記録することができる。
【0020】
本発明による装置の更なる利点は、硫化ニッケル異物を直接的及び/又は間接的に観察できることであり、それによって、ガラス、特に強化安全ガラスから成る焼き戻しされた物体の自然発生的な損害が将来に起きる可能性があるということがより確実に判定される。
【0021】
硫化ニッケル異物から放射される放射線それ自体は、短い時間内で記録されることができるので、本発明による装置によって、非常に迅速に硫化ニッケル異物の存在を検査することができる。
【0022】
本発明の有利な更なる形成においては、暗室は冷却可能である。暗室はこの場合、摂氏数百度にまで熱した物体を収容する際でも一定の温度に保たれることが可能であり、それによって、放射される放射線の記録のための一定条件が確定され、熱に起因する妨害信号が回避される。
【0023】
装置がCCDカメラ又はCMOSカメラを備える場合、放射される放射線を迅速に、ほんの一瞬のうちに記録でき、ガラスから成る検査される物体はこの期間中だけ、硬化温度に保たれる必要がある。
【0024】
また、たとえば面積が広いガラス板において領域ごとの検査が必要な可能性がある場合、迅速な測定は特に有利である。
【0025】
特にそのような使用のためには、迅速且つ自動的な検査を可能にするために、本発明による装置においてCCDカメラ及び/又はCMOSカメラをコンピュータに接続することが好ましい。
【0026】
暗室の内部に黒い高温ラッカーを塗装することができ、それによって、たとえば非常に小さな硫化ニッケル異物が存在する際の非常に弱い放射を記録することに関する利点がもたらされる。起伏のある塗装を達成するために、且つそれによって暗室内の意図しない反射を回避するために、スプレー又は粉体塗装によってこの塗装を行うのが好ましい。
【0027】
本発明の更なる利点は、説明の要約及び実施の形態から明らかになる。
【0028】
以下において、本発明が実施の形態に基づいてさらに示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1では本発明による装置の一部が示され、この装置は、強化安全ガラスの連続的な焼き戻し及び/又は硬化の際に使用される。装置はコンベヤ3を備え、コンベヤによって、生産技術に応じた硫化ニッケル異物2を含む強化安全ガラス1が、方向Rで連続炉4に向かって運搬され、この連続炉を通過する。連続炉4への且つ連続炉4を通過する運搬が可能であるならば、コンベヤは任意に形成されることができ、たとえばベルトコンベヤとして又は連続して続く回転可能なローラとして形成されることができる。連続炉4は少なくとも1つの加熱素子5を備えており、加熱素子によって、連続炉4内で、所望の温度(たとえば650℃)を一定に調整することが可能になる。硬化される強化安全ガラス1は、連続炉4を通過する運搬の際に硬化温度にまで熱せられ、それによって、強化安全ガラス1は、後に連続炉4を出る際には、焼き戻し/硬化に必要な温度に達していることになる。
【0030】
連続炉4には暗室6が接続され、強化安全ガラス1は連続炉4を出た後にこの暗室へと進む。ここにおいては、500℃を下回る冷却は行われない。暗室6は、一方では連続炉4からの光の侵入から、他方では暗室の出口領域9からの光の侵入から、特に図示はされていない手段によって守られている。これによって、500℃以上の硬化温度を有する強化安全ガラス1が、完全な暗室において放射に関して観察されることができる。
【0031】
放射される放射線の観察は、任意の装置によって実施されることができ、その装置によって、光子及び/又は電磁放射線を記録することができる。たとえばCCDカメラ7、カメラ(Fotokamera)、又は分光計を使用することができる。観察装置の暗室5への接続を可能にするために、この暗室は、強化安全ガラス1から放射される放射線が抜け出ることが可能な開口を備える。
【0032】
図1に示すように接続を行うことができ、図1では、CCDカメラ7は暗室6に直接固定され、光が暗室6の内部から直接導き出される。代替的に、接続は、1本又は複数本の光ファイバケーブル(Lichtwellenleiter)によっても行うことができる。この場合、観察装置(たとえばCCDカメラ7)は暗室6から離れて配置されることができ、暗室6の開口から抜け出る放射される放射線及び/又は光は、光ファイバケーブルを介してCCDカメラ7に向かって入射口(Eintrittspalt)へ導かれる。
【0033】
画像に関する評価のために画像も記録されるべきであり、また分光分析も実施されるべきであるため、本発明による装置は、CCDカメラ又はCMOSカメラのほかに分光計も備えることができる。
【0034】
CCDカメラ7によって記録されるデータは、評価装置(たとえばコンピュータ)のデータケーブル8によって伝送され、好ましくは自動的に評価される。
【0035】
このような評価の1つの例を、図2及び図3においてより詳細に示す。図2は、暗室における観察の際に約620℃に保たれるような強化安全ガラス1の或る領域の写真による記録を示す。たとえば位置Aにおいては、暗い又は黒い画像ばかりが得られる。これはこの温度にあっては、ガラスはほぼ不可視の放射線を放射するためである。一方、強化安全ガラス1内の硫化ニッケル異物に対応する位置Bにおいては、赤い画像が得られる(図2では灰色の領域として示されている)。
【0036】
図3において、光学分光計によって得られるスペクトル曲線が、図2の位置A及び/又はBに対応している。このスペクトル曲線は、可視である電磁スペクトルの長波端(langwelligen Ende)では、硫化ニッケル粒子の放出が、ガラスの空試験値よりもはるかに大きいということを示している。つまり、図2に示すように、粒子が非常に小さい場合であっても容易に、硫化ニッケル異物の大きさ及び位置を検出及び確定することができる。
【0037】
分光分析を実施するためには、基本的に、強化安全ガラスの放射を、たとえば800nmである特定の波長位置で観察するだけで十分である。また、近赤外で、たとえば1200nmで放射される放射線を記録することが好ましい。これは、一方では、費用のかからないシリコンベースの検出器が当該技術分野において既知であり、また他方では、(硫化ニッケルの放射/ガラスの放射)の商が最大値に達しているためである。言い換えると、硫化ニッケル異物が、評価の際にガラス基質からかなりはっきりと際立っているということである。
【0038】
場合によっては自動的である放射される放射線の評価が、異物の深さ(Einschlusstiefe)に対してあまりに多くの及び/又はあまりに大きい硫化ニッケル異物が存在するという結果をもたらした場合、強化安全ガラス1は廃棄されるか、且つ/又は利用されない。本発明の目的によれば、強化安全ガラス1は、暗室6を出た直後にコンベヤ3から取り除かれ、使用可能な強化安全ガラスが、暗室6の下流にある冷却装置によって容易に急冷される。この目的のために、コンベヤ3は分岐点を備えることができ、分岐点において、強化安全ガラスは、検査の結果に応じて冷却装置又は廃棄物蓄積装置のいずれかへ運搬される。このような測定は、高いエネルギー効率に関して更なる寄与をもたらす。これは、冷却を必要とするのは使用可能な強化安全ガラスのみであるからである。
【0039】
図1に示すように、暗室6は連続炉4に直接接続され、コンベヤ3は、強化安全ガラス1の運搬のために両方の装置を通って設けられることができる。これは、連続的な焼き戻しと共に硫化ニッケル異物の存在を検査することができるという利点を有する。また、代替的に、硬化炉及び暗室は互いに分離することができ、たとえば並行して配置されることができる。この場合、複数の強化安全ガラスを同時に硬化温度にまで熱することができる。これは、需要に応じた且つエネルギー効率的な製造に関して有利であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】硫化ニッケル異物の検出のための一体化された検査装置を備える、強化安全ガラスの焼き戻しのための装置の一部の図である。
【図2】暗室における強化安全ガラスの部分領域の写真による記録の図である。
【図3】図2の位置A及び/又はBで放射される放射スペクトルの一部の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化安全ガラス等のガラスから成る物体の焼き戻し及び/又は硬化中に、該物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法であって、該物体には少なくとも500℃の温度がもたらされ、該温度で、該物体から放射される電磁放射線が記録及び評価され、そして、該物体は、焼き戻し及び/又は硬化されるために急冷(verstaerkt abgekuehlt)される、強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項2】
前記物体には、少なくとも600℃、特に630℃〜680℃の温度がもたらされる、請求項1に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項3】
前記放射される放射線は、800nm〜1200nmの波長範囲で記憶及び評価される、請求項1又は2に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項4】
前記放射される放射線は、CCDカメラ又はCMOSカメラを用いて記録される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項5】
前記評価はコンピュータを用いて実行される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項6】
前記物体に、たとえば連続炉内を移動中に少なくとも500℃の温度がもたらされ、該温度に到達した後、前記物体の移動が持続している間に、放射される放射線の記録が領域ごとに行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための方法。
【請求項7】
強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置であって、少なくとも500℃の温度を有する、ガラスから成る物体を収容する暗室と、該暗室と接続する装置であって、それによって、上述の前記温度において前記物体から放射される放射線を記録することができる、装置とを備える、強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。
【請求項8】
前記暗室は冷却することができる、請求項7に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。
【請求項9】
前記装置はCCDカメラ又はCMOSカメラを含む、請求項7又は8に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。
【請求項10】
前記CCDカメラ又は前記CMOSカメラはコンピュータに接続する、請求項9に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。
【請求項11】
前記暗室は内部に黒い高温ラッカーを塗装される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。
【請求項12】
前記塗装はスプレー又は粉体塗装によって行われる、請求項11に記載の強化安全ガラス等のガラスから成る物体内の硫化ニッケル異物の存在を検査するための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−526673(P2008−526673A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549760(P2007−549760)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【国際出願番号】PCT/AT2006/000009
【国際公開番号】WO2006/074494
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(507231703)グラシック ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー (1)
【Fターム(参考)】