説明

弾性波装置

【課題】保護カバーの変形に起因した電気特性の劣化を抑制することができる信頼性に優れた弾性波装置を提供する。
【解決手段】弾性波装置は、弾性波を伝搬させる圧電基板1と、圧電基板1の主面上に配置されたIDT電極2と、IDT電極2が収容される中空の収容空間8を有し、圧電基板1の主面上に配置される保護カバー17と、IDT電極2と電気的に接続された、保護カバー17を貫通する柱状の2つ以上の外部接続用電極10と、保護カバー17上に配置された導体層18とを備える。導体層18は少なくとも2つの外部接続用電極10に接続されているとともに、平面透視したときに導体層18に接続された2つの外部接続用電極10の中心間を結ぶ直線が収容空間8の中心を通る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信機器等の無線通信回路に主に用いられる弾性波装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、移動体通信に用いられる携帯端末装置は小型化、軽量化が進むとともに、複数の通信システムに対応するマルチバンド化及び携帯端末装置の多機能化、高機能化のため、内蔵する回路が増加してきている。そのため、使用される電子部品はその実装密度向上のため表面実装可能な小型部品とされることが強く要望されている。
【0003】
携帯端末装置のキーパーツとして弾性波装置がある。弾性波装置としては、圧電基板上に励振電極を形成した弾性表面波装置、また、圧電薄膜を金属電極で挟み込んだ圧電薄膜共振器がある。
【0004】
弾性表面波装置は、弾性波が振動する部分に中空部を設け、振動空間を確保するとともに、この振動空間を気密封止する必要がある。このような弾性表面波装置においても、低損失かつ通過帯域外の遮断特性とともに、表面実装可能な小型の弾性表面波装置とされることが要求されている。
【0005】
小型化の要求に対して、図4に示す弾性表面波装置が提案されている。図4に示す弾性表面波装置は、圧電基板上に形成された弾性表面波を励振するIDT(Inter Digital Transducer)電極を囲むように保護カバー46を形成することによって弾性表面波の振動空間を確保するようにしたものである(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
ところで携帯端末装置に搭載される電子部品として、弾性表面波装置やICなどの複数の素子を同一基板に実装したもの、すなわちモジュール化された電子部品を採用するケースが増えている。これはモジュール化することにより、回路設計効率を向上させることができる上、実装回路設計を容易化し、開発工数を削減して設計期間を短縮することができるためである。モジュール化された電子部品は、同一基板に実装された各素子を保護するために、通常、トランスファーモールド法により各素子を樹脂封止している。なお、携帯端末装置に搭載されるモジュール化された電子部品としては、例えば、GPS(Global Positioning System)モジュール、送受信信号を処理するフロントエンドモジュールなどがある。
【0007】
ところでトランスファーモールド法により基板上に実装された素子を樹脂封止する際、素子には高温の雰囲気下で高い圧力が加わる。図4に示すような従来の弾性表面波装置では、トランスファーモールド時の高い圧力によって保護カバー46が大きく変形してしまうことがあった。保護カバー46が大きく変形すると、保護カバー46のIDT電極への接触や振動空間の大きな歪み等が生じ、それによって弾性表面波装置の電気特性が大きく劣化してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−246905号公報
【発明の概要】
【0009】
本発明は上述の問題を解決するために案出されたものであり、保護カバーの変形に起因した電気特性の劣化を抑制することができる信頼性に優れた弾性波装置を提供するものである。
【0010】
本発明の実施形態にかかる弾性波装置は、弾性波を伝搬させる基板と、前記基板の第1の主面上に形成された励振電極と、前記励振電極と電気的に接続される柱状の外部接続用電極と、を備える。さらに前記第1の主面上と間隔を設けた状態で前記励振電極の形成領域を覆うことによって前記第1の主面とともに中空の収容空間を形成する保護カバーと、前記保護カバー上に配置され、前記外部接続用電極と接続されている導体層と、を備えている。
【0011】
上記の弾性波装置によれば、保護カバー上に形成された導体層が、外部接続用電極と連続的に形成されているので、外部接続用電極を支柱として導体層が支持され、中空構造を形成する保護カバーが変形するのを抑制することができ、振動空間の変形に起因する電気特性の劣化が起こりにくい長期信頼性に優れた弾性波装置を実現することができる。
【0012】
また、保護カバーを圧電基板上に設けることより、弾性波装置を収容するセラミックパッケージが不要となり、表面実装構造が可能なウェハレベルで弾性波装置を一体形成することができるWLP(Wafer Level Package)タイプの小型の弾性波装置を提供することができる。
【0013】
また、導体層が電磁シールドの役割を果たすことによって、外部の電磁波の影響を受けにくくなり電気特性に変化が生じることが少ない弾性波装置を提供することができる。さらに、保護カバー上の導体層により、弾性波装置の耐湿性を向上させることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)は、本発明にかかる弾性表面波装置の一実施形態を示す平面図、(b)は(a)のIb−Ib線の断面図である。
【図2】(a)〜(e)はそれぞれ、本発明にかかる弾性表面波装置の製造方法の一実施形態を示す工程毎の断面図である。
【図3】(a)〜(i)はそれぞれ、本発明にかかる弾性表面波装置の製造方法の一実施形態を示す工程毎の断面図である。
【図4】従来の弾性表面波装置の1例を示す断面図である。
【図5】図1のV−V線における断面図である。
【図6】図1に示す弾性表面波装置を回路基板に実装した状態の一例を示す断面図である。
【図7】本発明にかかる弾性表面波装置の変形例を示す断面図である。
【図8】本発明にかかる圧電薄膜共振器の一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の弾性波装置にかかる実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
なお、本発明の弾性波装置は、複数の電極指からなる櫛歯状電極を少なくとも1つ備えるIDT電極を有する弾性表面波装置を中心に説明する。
【0017】
本実施形態の弾性表面波装置は、図1(a)、図1(b)及び図5に示すように、弾性表面波を伝搬させる圧電基板1と、圧電基板1の第1の主面上に形成された励振電極としてのIDT電極2と、第1の主面上に形成され、IDT電極2と外部回路とを電気的に接続するための接続線3と、接続線3の端部の上に形成された柱状の外部接続用電極10と、IDT電極2が収容される中空の収容空間8を有し、第1主面上に配置される保護カバー17と、保護カバー17上に形成され、外部接続用電極10と接続されている導体層18とから主に構成されている。
【0018】
図6は、本実施形態の弾性表面波装置を回路基板101に実装した状態の一例を示す断面図である。
【0019】
弾性表面波装置は、外部接続用電極10上に形成された外部接続端子13を回路基板101に当接させた状態で、樹脂103によって封止されることにより、回路基板101に実装されている。樹脂封止は、例えば、トランスファーモールド法によって行われ、弾性表面波装置には、高温の雰囲気下で高い圧力が加えられる。
【0020】
本実施形態の弾性表面波装置では、図1(a)及び図5に示すように、保護カバー上に形成された導体層18が、外部接続用電極10と連続的に形成されて外部接続用電極10に接続されているので、導体層18が外部接続用電極10を支柱として支持された状態となり、例えば、トランスファーモールド法によって弾性表面波装置に高い圧力が加わった場合においても中空構造を形成する保護カバー17の変形を抑制することができる。これによって振動空間の変形が起こりにくくなり、電気特性が安定した弾性波装置を実現することができる。
【0021】
外部接続用電極10は複数個設けられていることが好ましく、本実施形態においては3個の外部接続用電極10が設けられている。このように外部接続用電極10を複数個設けることによって導体層18が支持される部分が増えるため保護カバー17の変形抑制効果を高めることができる。また導体層18を外部接続用電極10によってより確実に支持するためには、平面視したときに2個の外部接続用電極10の間に収容空間8が位置していることが好ましい。なお2個の外部接続用電極10の間に収容空間8が位置しているとは、平面視したときに2個の外部接続用電極10の中心間を結ぶ直線が、収容空間8と交差する位置関係にあることをいう。外部接続用電極10と収容空間とのより好ましい位置関係は、平面視したときに2個の外部接続用電極10の中心間を結ぶ直線が、収容空間8の中心を通ることである。本実施形態の弾性表面波装置では、図1(a)に示すように、左下に位置する外部接続用電極10と上中央に位置する外部接続用電極10との間および右下に位置する外部接続用電極10と上中央に位置する外部接続用電極10との間に収容空間8が位置するようにしている。
【0022】
また外部接続用電極10と導体層18とをより強固に接続しておくために、導体層18は外部接続用電極10の上部の外周面に全体に亘って接続されていることが好ましい。特に導体層18と外部接続用電極10とを同一材料により同一工程で作製する場合にはこのような接続状態にしておくとよい。あるいは、導体層18を外部接続用電極10の上面全体を覆うようにして外部接続用電極10と接続するようにしてもよいし、外部接続用電極10の外周面と上面との両方に接続するようにしてもよい。
【0023】
また、保護カバー17を圧電基板1上に設けることより、弾性表面波装置を収容するセラミックパッケージが不要となり、表面実装構造が可能なウェハレベルで弾性表面波装置を一体形成することができるWLPタイプの小型の弾性表面波装置を得ることができる。
【0024】
また、導体層18が電磁シールドの役割を果たすため、弾性表面波装置は外部の電磁波の影響を受けにくくなり、電気特性が安定した弾性表面波装置を得ることができる。弾性表面波装置が外部の電磁波の影響をより受けにくくするためには、導体層18をIDT電極2の直上領域に配置することが好ましい。さらに、保護カバー17上の導体層18により、弾性表面波装置の耐湿性を向上させることができるという利点もある。
【0025】
導体層18は、各種金属材料により形成することができるが、なかでもCuまたはNiを用いて形成することが好ましい。導体層18がCuまたはNiを含んでいることにより、導体層18を接地電位導体等の基準電位用導体として用いた場合に基準電位の安定性が向上する。
【0026】
また、導体層18の厚みは1〜50μm程度がよい。導体層18の厚みを1〜50μmとすることで、トランスファーモールド時における保護カバー17の変形防止効果を高めることができるとともに、低背化に対応した弾性表面波装置を実現することができる。導体層18の厚みのより好ましい範囲は10〜25μmである。導体層18の厚みをこの範囲に設定することでトランスファーモールド時における保護カバー17の変形防止効果を十分に維持しつつ、低背化に対応した弾性表面波装置を実現することができる。
【0027】
本実施形態における導体層18は、保護カバー17の上面に配される第1導体層18aと、第1導体層18aの上面に配される第2導体層18bとから構成されている。第1導体層18aは、保護カバー17のヤング率よりも大きいヤング率を有している。例えば、保護カバー17のヤング率は0.5〜1.0GPa、第1導体層18aのヤング率は100〜250GPaである。これにより保護カバー17がより変形しにくくなる。第1導体層18aの材料としては、Ni,Cr,Tiなど保護カバー17との密着性が良い金属が好ましく、このような材料からなる第1導体層18aの上に10〜50μm程度の厚みを有する第2導体層18bを形成することによって第2導体層18bが保護カバー17上に強固に接合された状態になり保護カバー17の変形防止効果を高めることができる。第2導体層18bは、例えばCuなどから成る。なお、導体層18は、1層からなる構造でもよいし、3層以上の多層構造でもよい。多層構造にする場合は、保護カバー17側から順次硬度が低くなるように導体層18を形成するとよい。
【0028】
また、導体層18の表面は凹凸構造を成すように粗面化されていてもよい。この場合、導体層18を覆って絶縁層11を設ける際に、導体層18と絶縁層11との密着性が向上し、また、導体層18から絶縁層11への熱伝導性が高まる。このような導体層18の表面の好ましい算術平均粗さは1〜3μm程度である。
【0029】
導体層18は、平面視したときに収容空間全体を覆うようにして設けられていることが好ましい。換言すれば、平面視したときに収容空間が導体層18の内側に位置している。図1(a)には収容空間8と導体層18との位置関係が把握できるように収容空間8を点線で示している。このように導体層18を形成することによって、収容空間8に変形が生じるのをより確実に抑えることができる。さらに、導体層18の面積が保護カバー17の上面の面積の50%以上であることがより好ましい。これにより保護カバー17の強度が高まり、トランスファーモールド時に保護カバー17の変形がより生じにくくなる。また、導体層18が接地電極を兼ねる場合には、その接地電位が安定化し、弾性表面波装置の電気特性が安定化する。なおより好ましくは、導体層18の面積が保護カバー17の上面の面積の70%以上である。
【0030】
また本実施形態の弾性表面波装置は、導体層18が外部接続用電極10のうち、基準電位端子と電気的に接続されている外部接続用電極10と連続的に形成されている。
【0031】
このように導体層18が基準電位端子と電気的に接続された外部接続用電極10に接続されていることにより、外部接続用電極10に導体層18によるインダクタンス成分を付加することができ、弾性表面波装置の帯域外減衰量を向上させることができる。なお基準電位端子とは、グランドに導通される端子のことであるが必ずしもゼロボルトであるとは限らない。
【0032】
一方、図1(a)に示すように、圧電基板1の主面には導体層18と接続されないように導体層18と所定の間隔を設けた状態で形成された柱状の入出力用電極20も設けられている。なお、入出力用電極20は、外部接続用電極10の一種として捉えられてよく、本願では入出力電極20と外部接続用電極10とを区別せずに説明することがある。この入出力用電極20は、外部からIDT電極2に電気信号を入力するためのもの、あるいはIDT電極2の電気信号を外部に出力するためのものであり、IDT電極2と電気的に接続されている。
【0033】
また導体層18は、外部接続用電極10と同じ材料で形成することが好ましい。これにより導体層18と外部接続用電極10との接続強度が向上し収容空間8の変形防止効果を高めることができる。また導体層18と外部接続用電極10とを一体形成することができ、弾性表面波装置の製造工程を簡略化して生産性を向上させることができる。
【0034】
また接続線3は、外部接続用電極10を介して導体層18と電気的に接続されていることが好ましい。
【0035】
これにより、圧電基板1の表面における接続線3間で発生する寄生容量を低減することができるので、挿入損失が小さく電気特性が優れた弾性表面波装置を得ることができる。
【0036】
パターン形成された導体層18を設ける場合、図1(a)に示すように、パターンは、強度を保持できるとともに基準電位を安定化できるように大面積の中央部を有することが好ましい。また、パターンは、インダクタンス成分を付加できるように中央部から突出した小面積の突出部を有することが好ましい。図1(a)においては、導体層18の小面積の突出部において、導体層18が外部接続用電極10と連続しているとともに接続されている。
【0037】
また、図1に示すように、本実施形態の弾性表面波装置は、保護カバー17が、枠体6と、枠体6の上に載置されたフィルム状の蓋体7とを接合することによって形成されている。保護カバー17が、IDT電極2を囲む枠体6と、枠体6の上に配置されるフィルム状の蓋体7とから構成されていることにより、フィルム状の蓋体7をフォトリソグラフィ法による簡易な工程によって作製することができ、IDT電極2の振動空間を容易に確保することができる。
【0038】
保護カバー17を構成する枠体6及び蓋体7の材料としては、アクリル基やメタクリル基などのラジカル重合により硬化する樹脂、より具体的には、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系の樹脂を用いることが好ましい。ラジカル重合により硬化する樹脂は、光硬化した後の状態において、IDT電極2や接続線3にダメージを与える酸や塩基が材料中にほとんど存在しない。このためIDT電極2や接続線3へのダメージが低減され電気特性に優れた弾性表面波装置となすことができる。
【0039】
また、本実施形態の弾性表面波装置は、保護カバー17と外部接続用電極10とが絶縁層11で覆われている。これにより柱状の外部接続用電極10によって表面実装することができるようになり、取り扱いが容易となる。絶縁層11は、導体層18と、基準電位端子とは接続されていない外部接続用電極10との導通を抑制することにも寄与する。なお絶縁層11は、例えば、ソルダーレジストなどフォトリソグラフィ法でパターニング可能な絶縁材料からなる。
【0040】
また、図1に示す本実施形態の弾性表面波装置では、保護カバー17の上面にのみ導体層18を設けるようにしているが、保護カバー17の側面及び絶縁層11の側面に導体層を形成しても良い。
【0041】
図7は、保護カバー17及び絶縁層11から成る封止体の側面に導体層19が形成された変形例の弾性表面波装置を示す、図1(b)に対応する断面図である。
【0042】
このように、弾性波表面波装置の保護カバー17及び外部接続用電極10から成る封止体の側面にも導体層19が形成されている場合、外部の電磁波の影響を受けることが殆どなく、弾性波表面波装置の電気特性が安定化するとともに、耐湿性を向上させることができる。
【0043】
側面の導体層19の厚さ、面積、パターンは適宜に設定されてよい。外部の電磁波の影響を遮断する効果の観点からは、図7に示すように、導体層19は、圧電基板1から導体層18(絶縁層11)に亘って設けられていることが好ましい。なお、側面の導体層19は、更に、後述する裏面電極4に亘って設けられていてもよい。また、導体層19は、封止体の四方を囲むように設けられていることが好ましい。側面の導体層19は、導体層18の一部が封止体の側面まで延びることなどにより、基準電位端子に接続される。
【0044】
次に、本発明にかかる弾性表面波装置の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0045】
図2および図3は、本実施形態の弾性表面波装置の製造方法を示す工程毎の断面図である。
【0046】
本実施形態の弾性表面波装置の製造方法は、圧電基板1の第1の主面上に、弾性表面波の励振電極としてのIDT電極2と、IDT電極2と接続される接続線3とを形成する工程aと、保護カバー17を、第1の主面上においてIDT電極2の形成領域を覆うように設けることによって、第1の主面と保護カバー17とにより中空の収容空間8を形成する工程bと、接続線3の端部の上に柱状の外部接続用電極10を形成するとともに、保護カバー17上に外部接続用電極10と連続的につながっている導体層18を形成する工程cと、を備えるものである。
【0047】
以下、本実施形態の弾性表面波装置の製造方法を工程毎に説明する。
【0048】
(工程a)
図2(a)に示すように、まず、所定の圧電基板1の第1の主面の上に、圧電基板1における弾性表面波の伝搬方向と直交する方向に長手方向を有する複数の電極指からなる櫛歯状電極を少なくとも1つ備えるIDT電極2と、IDT電極2に接続されIDT電極2と外部回路とを電気的に接続するための接続線3とを形成する。
【0049】
具体的には、例えばタンタル酸リチウム単結晶,ニオブ酸リチウム単結晶等の圧電性を有する単結晶から成る圧電基板1の第1の主面上に、弾性表面波を発生させるための励振電極であるIDT電極2と、IDT電極2に接続された接続線3とを形成する。IDT電極2、接続線3は、例えばAl−Cu合金等のAl合金から成る。IDT電極2、接続線3は、スパッタリング法、蒸着法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法により形成され、縮小投影露光機(ステッパー)とRIE(Reactive Ion Etching)装置とを用いたフォトリソグラフィ法等によりパターニングされて所望の形状を得る。
【0050】
IDT電極2の形状は、互いに噛み合うように形成された少なくとも一対の櫛歯状である。またIDT電極2は、所望の特性を得るために、複数のIDT電極2を直列接続や並列接続等の方式で接続して構成してもよい。このように複数のIDT電極2を接続することにより、例えばラダー型弾性表面波フィルタや2重モード弾性表面波共振器フィルタ等を構成する。また、弾性表面波を閉じ込めるために、IDT電極2の弾性表面波の伝搬方向の両端に反射器電極を設けてもよい。反射器電極はIDT電極2と同一材料、同一工程で形成することができる。
【0051】
このように、圧電基板1上にIDT電極2、接続線3が形成された領域を弾性表面波素子領域とする。
【0052】
また、圧電基板1の第2の主面(裏面)には裏面電極4が形成されている。裏面電極4は、例えばAl−Cu合金等のAl合金から成る。裏面電極4は、スパッタリング法、蒸着法またはCVD法等の薄膜形成法により形成される。裏面電極4は圧電基板1の裏面全面に形成され、これにより、温度変化により圧電基板1表面にチャージした電荷を接地する事が可能となり、スパーク等による圧電基板1の割れや電極間のスパーク等の問題を防ぐ事ができる。
【0053】
次に図2(b)に示すように、IDT電極2等の酸化等を防ぐために、IDT電極2及び接続線3を酸化珪素,窒化珪素,シリコン等から成る保護膜5で覆う。保護膜5は、CVD法または蒸着法等の薄膜形成法により形成される。また、外部回路と接続するために、フォトリソグラフィ法により接続線3の少なくとも一部が露出するように保護膜5の一部を除去する。
【0054】
(工程b)
次に、図2(c)に示すように、所定の光硬化性材料からなる第1のレジストでIDT電極2を囲む枠体6を形成する。第1のレジストとしては、例えばエポキシ系樹脂,ポリイミド,BCB(ベンゾシクロブテン),アクリル系樹脂等を用いる事ができる。なかでもアクリル基やメタクリル基などのラジカル重合により硬化する樹脂、より具体的には、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系の樹脂を用いることが好ましい。ラジカル重合により硬化する樹脂は、光硬化した後の状態において、IDT電極2や接続線3にダメージを与える酸や塩基が材料中にほとんど存在しない。このためIDT電極2や接続線3へのダメージが低減され電気特性に優れた弾性表面波装置を作製することができる。第1のレジストを、圧電基板1の弾性表面波素子領域上に、例えばスピンコート法、印刷法等で形成する。次に、露光工程、現像工程を経て、第1のレジストをIDT電極2が形成された領域を取り囲む枠体6とする。
【0055】
なお、枠体6の形成方法はこれに限らず、例えば、あらかじめ枠状の形状に加工したフィルム状の第1のレジストを圧電基板1の第1の主面に載置させるようにしてもよい。この場合、フィルムを載置するだけで均一な厚みの枠体6を形成することができる。
【0056】
次に、図2(d)に示すように、枠部6の上面にフィルム状の第2のレジスト15を載置させ収容空間8を形成する。第2レジスト15としては、第1のレジストと同じ材料を用いることが好ましく、例えば、エポキシ系樹脂,ポリイミド,BCB(ベンゾシクロブテン),アクリル系樹脂等を用いる事ができる。なかでも第1のレジストと同様の理由によりアクリル基やメタクリル基などのラジカル重合により硬化する樹脂、より具体的には、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系の樹脂を用いることが好ましい。この第2レジスト15はフィルム状であり、枠部6の上面に第2レジスト15を載置するだけで圧電基板1との間に空間8を形成することができる。第2レジスト15を載置するには、貼り付け機を用いて枠部6の上面に貼り付ければよい。
【0057】
なお、第1のレジストとして枠形状にしたフィルム状のものを用いた場合、第1のレジストと第2のレジスト15と同一材料とすれば、枠体6と蓋体7とを加熱して接合した場合に両者を一体化することができ、その接合界面も殆どなくなるので密着強度、気密性を向上させることができ、高信頼性の弾性表面波装置を製造することができる。特に、第1及び第2のレジストの材料としてエポキシ系樹脂を用いて、100℃から200℃の範囲で加熱した場合には、より重合が促進されるため、密着強度、気密性を向上させることができる。
【0058】
次に、図2(e)に示すように、図2(d)の状態から露光工程、現像工程を経て、第2レジスト15を弾性表面波素子領域を覆う蓋体7とする。その後、枠体6と蓋体7を加熱により接合させて保護カバー17とする。接合するための加熱温度は、例えば枠部6としてエポキシ樹脂を用い、蓋体7としてエポキシ系樹脂を用いた場合であれば、100℃程度とすればよい。この保護カバー17により、振動空間を確保することができるとともに、IDT電極2を封止することができるのでIDT電極2の酸化等を防ぐことができる。
【0059】
このような工程a、工程bにより弾性表面波装置を製造することにより、IDT電極上に犠牲層を形成する必要がないため、犠牲層を除去する際にエッチャントやエッチングによる残留生成物が、中空構造の内部(振動空間)に残ることがなく、弾性表面波装置の電気特性の特性劣化が発生することを防止することができる。その結果、弾性表面波装置の信頼性を向上させることができる。また、犠牲層を用いることなく、振動空間を形成することができるので、犠牲層の形成、除去のために必要だった工程が不要となり、振動空間を形成するための工数を少なくすることができ、生産性の高いものとすることができる。
【0060】
(工程c)
図3(a)〜(h)は図2(e)に続く工程の工程毎の断面図である。なお、図3(a)は、図2(e)の状態に相当する。
【0061】
工程cでは、まず図3(b)に示すように、図2(e)に示す状態から、保護カバー17が形成された弾性表面波素子領域を覆うメッキ用下地層23を形成する。
【0062】
メッキ用下地層23は、柱状の外部接続用電極10を電気的に析出させたり、化学的に析出させて形成するためのものである。また保護カバー17の上面に形成されたメッキ用下地層23は導体層18の一部(第1導体層18a)となる。なお、メッキ用下地層23の材料として、一般的にはCuが利用されるが、CuとAl−Cu配線の密着性を考慮するとCrやTiの密着層を介在させる事が好ましい。なお、メッキの厚さはメッキ処理時間で決定されるが、30μmを超える場合は成長速度が速い電気メッキ処理が好ましい。
【0063】
メッキ用下地層23は、柱状の外部接続用電極10を形成する領域を含めた圧電基板1の全面に、例えばTi−Cu等を用いて形成する。メッキ用下地層23を介して、電気メッキ法にて銅等の金属を厚く形成することができる。
【0064】
特に、フラッシュメッキ法によりメッキ用下地層23を形成する場合には、メッキ形成部位のみに電流を流すための配線パターンを形成する必要がない為、チップの小型化が可能となる。
【0065】
次に、図3(c)に示すように、保護カバー17の外側に位置する接続線3上のメッキ用下地層23上に、開口部16を有するメッキ用レジスト24を形成する。メッキ用レジスト24は、例えば、スピンコート等の手法で基板に形成される。なお、使用するレジストの粘度やスピンコートによる塗布回数により、レジストの厚さを数μmから数百μmまでコントロールする事が可能となる。また、メッキ用レジスト24の開口部16は、一般的なフォトリソグラフィの工程によって形成する事が好ましい。
【0066】
さらに、図3(c)の工程において、メッキ用レジスト24は、レジスト材料を複数回塗布、硬化を繰り返して形成することが好ましい。このように、複数回に分けてメッキ用レジスト24を形成することにより、被覆性、取り扱い性等に考慮して適宜調製したレジスト材料を用いて、所望の厚みのメッキ用レジスト24を形成することができるので、生産性を高くすることができる。また、メッキ用レジスト24を所望の厚さに形成することができるので、その結果、所望の高さの柱状の外部接続用電極10を形成することが可能となる。
【0067】
次に、図3(d)に示すように、開口部16内に露出するメッキ用下地層23上に、メッキ法により柱状の外部接続用電極10及び導体層18を形成する。このとき、所定の外部接続用電極10と蓋体7の上面に形成された第1、第2導体層18a、18bとが連続的につながった状態となっている。
【0068】
柱状の外部接続用電極10は、電気メッキ法、無電解メッキ法、スタッドバンプ法等により形成することができるが、なかでも電気メッキ法が好適である。電気メッキ法は、柱状の外部接続用電極10の高さの自由度を高くして形成でき、メッキ用下地層23との密着性が良好なためである。外部接続用電極10の材料としては、はんだ,Cu,Au,Ni等を用いることができる。特にCu,はんだを用いた場合、形成工程が安価となり好ましい。
【0069】
次に、図3(e)に示すように、柱状の外部接続用電極10、導体層18が残るように、メッキ用レジスト24とメッキ用下地層23の所定部分を除去する。メッキ用レジストはアセトンやIPA等の有機溶剤やジメチルスルフォキシド等のアルカリ性有機溶剤により除去が可能である。さらに、メッキ用下地層23のCuは塩化第2鉄や燐酸と過酸化水素水の混合液により除去が可能である。また、メッキ用下地層23のTiは希フッ酸やアンモニアと過酸化水素水の混合液で除去が可能である。中でも、メッキ用下地層23の下層に形成されているSiO2膜やAl−Cu配線へのダメージが少ないものとして、T
iの剥離にはアンモニアと過酸化水素水の混合液の使用が好ましい。
【0070】
次に、図3(f)に示すように、第2導体層18bおよび外部接続用電極10の上面を研削して、外部接続用電極10と導体層18の高さをそろえる。具体的には、第2導体層18bおよび外部接続用電極10の上面を、グラインダーにより研磨刃を用いて研磨する。導体バンプ等から成る外部接続端子13と柱状の外部接続用電極10とを良好に接続するために、バフ研磨等により仕上げ加工を加えても良い。
【0071】
次に、図3(g)に示すように、保護カバー17、導体層18、および柱状の外部接続用電極10を覆う絶縁層11を形成する。
【0072】
絶縁層11の材料としては、ポリイミド樹脂、エポキシ系樹脂が好適である。特に線膨張係数が圧電基板1に近いものを使用したり、また、弾性率が低いものを使用したりするなど、圧電基板1に加わる応力が少ないものを使用するのが良い。また、絶縁層11内に気泡が混入すると水蒸気爆発の原因ともなる為、真空印刷法により印刷することも好適である。なお、絶縁層11の厚さは、柱状の外部接続用電極10が覆われる程度に形成される事が好ましい。
【0073】
次に、図3(h)に示すように、圧電基板1の第2の主面(下面)に、絶縁層11と熱膨張係数が略同一の材料から成る保護層12を形成する。
【0074】
保護層12を形成することにより、IDT電極2が形成されていない圧電基板1の下面部が、保護層12で保護された構造となり、製造時及び製造後における弾性表面波装置の耐衝撃性を向上させることができる。そのため、弾性表面波装置の割れ、カケ等の不良の発生が少なくなり、歩留まりを向上させることができる。また、圧電基板1の底面部が保護部材で保護された構造を採用しているので、圧電基板1と封止樹脂の界面から水分が浸入してくるのを抑制でき、弾性表面波装置の気密性、耐湿性を向上させることができる。
【0075】
また、絶縁層11と熱膨張係数が略同一の材料を圧電基板の下面の保護層12として用いるため、製造工程における封止樹脂の応力を緩和することができ、圧電基板1に反りが殆ど発生することなく、弾性表面波装置の信頼性を向上させることができる。
【0076】
なお、図3(h)に示すような工程は、上述の工程aから工程cの間に適宜追加すればよいが、圧電基板1の第1の主面に絶縁層11を形成する図3(e)の工程以降に設ければよい。この場合、圧電基板1の上面と下面とで、圧電基板1と絶縁層11との間の熱膨張係数の違いにより圧電基板1に加わる応力を打ち消すことができるので好ましい。
【0077】
このような保護層12は、絶縁層11と熱膨張係数が略同一であれば材料は限定されないが、特にエポキシ系樹脂を用いれば、SiO2等から成るフィラーを添加させる事により熱膨張係数をコントロールでき、透湿性が低く、且つ吸水性が高いため好適である。
【0078】
次に、図3(i)に示すように、柱状の外部接続用電極10の上端面に外部接続端子13を形成する。外部接続端子13は、Pb−Sn合金半田,鉛フリー半田,Au−Sn合金半田,Au−Ge合金半田等の半田を用いて、導体バンプとして形成してもよいし、導電性を有する材料で薄膜を形成しフラットなパッドを形成してもよい。例えば、クリーム半田を略柱状の外部接続用電極10の上部にスクリーン印刷しリフローすることにより、外部接続端子13を形成することができる。
【0079】
このような工程cを経ることにより、絶縁層11の上面に露出する柱状の外部接続用電極10の上端面に外部接続端子13を形成することによって、表面実装可能な弾性表面波装置を得ることができる。また、このような弾性表面波装置をウェハレベルで形成することできるので、複雑な工程を経ることなく弾性表面波装置を得ることができる。さらに、弾性表面波装置を実装する実装基板に応じて外部接続端子13を形成する材料を選択することができるので、実装基板との接合信頼性を向上させることができる。
【0080】
また、本実施形態の弾性表面波装置を分波器に適用した場合、柱状の外部接続用電極10を放熱用電極としても用いることができ、IDT電極2における発熱箇所の近傍に柱状の外部接続用電極10を配置することにより、放熱性に優れた分波器を得ることができる。また、この柱状の外部接続用電極10の配置、本数、径を工夫することで放熱性を向上させることができる。
【0081】
以上のようにして、弾性波の振動空間として機能する中空構造の変形を抑制することができる弾性表面波装置を作製することができる。
【0082】
さらに、ウェハレベルで弾性表面波装置を形成することができるので、チップ化された弾性表面装置を個別に組み立てる必要がなくなる。このため、処理能力の小さいダイボンダー、シーム溶接機等の組立装置が不要となり、大幅な製造工程の簡略化を達成することができ、量産性を高めることができる。
【0083】
なお、導体層18は、外部接続用電極10の形成工程と同一工程において、外部接続用電極10と同一材料により、一体的に形成されるものに限定されない。例えば、実施形態の工程cの図3(b)〜図3(f)では導体層18を形成せず、その代わりに、図3(f)と図3(g)との間において、板金を外部接続用電極10上に載置し、又は、外部接続用電極10とは異なる材料を成膜することにより、導体層18を形成してもよい。
【0084】
以上の実施の形態では、弾性表面波装置を例に説明したが、本発明の弾性波装置は、圧電薄膜を励振電極で挟み込んだ圧電薄膜共振器にも適用可能である。図8は、本発明の弾性装置を圧電薄膜共振器に適用した一例を示す圧電薄膜共振器の断面図である。
【0085】
同図に示す圧電薄膜共振器は、上述した弾性表面波装置と比較して主に共振を発生させる部分の構造が異なっている。図8に示す圧電薄膜共振器は、共振を発生させる部分が、基板30との間に空隙を有するように基板30の主面上に形成される下部電極2aと、下部電極2a上に形成される圧電薄膜31と、下部電極2aと対向する部分を有するように圧電薄膜31上に形成される上部電極2bを含んで構成される。このような圧電薄膜共振器は、圧電薄膜31が厚み縦振動を起こし、その振動が圧電薄膜31の厚さ方向において共振を起こすようになっている。
【0086】
このような圧電初膜共振器においても、保護カバー上に形成された導体層18が、外部接続用電極10と連続的に形成されているので、外部接続用電極10を支柱として導体層18が支持され、中空構造を形成する保護カバー17が変形するのを抑制することができる。それにより収容空間8の変形に起因する電気特性の劣化が起こりにくい長期信頼性に優れた圧電薄膜共振器を実現することができる。
【符号の説明】
【0087】
1:圧電基板
2:IDT電極
3:接続線
5:保護膜
6:枠体
7:蓋体
8:中空の収容空間
10:外部接続用電極
11:絶縁層
12:保護層
17:保護カバー
18:導体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性波を伝搬させる基板と、
前記基板の第1の主面上に配置された励振電極と、
前記励振電極が収容される中空の収容空間を有し、前記第1の主面上に配置される保護カバーと、
前記励振電極と電気的に接続された、前記保護カバーを貫通する柱状の2つ以上の外部接続用電極と、
前記保護カバー上に配置された導体層とを備え、
前記導体層は少なくとも2つの前記外部接続用電極に接続されているとともに、平面透視したときに前記導体層に接続された2つの前記外部接続用電極の中心間を結ぶ直線が前記収容空間の中心を通る弾性波装置。
【請求項2】
前記導体層に接続された前記外部接続用電極が基準電位端子と電気的に接続されている請求項1に記載の弾性波装置。
【請求項3】
前記導体層の厚みは1〜50μmである請求項1または2に記載の弾性波装置。
【請求項4】
前記保護カバーは、前記励振電極を囲む枠体と、前記枠体の上に配置される蓋体とを含んでなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性波装置。
【請求項5】
前記導体層が絶縁層で覆われている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の弾性波装置。
【請求項6】
前記励振電極と電気的に接続され、且つ前記導体層と間隔を設けて配置される柱状の入出力信号用電極をさらに含み、
前記導体層と前記入出力用電極との間に前記絶縁層の一部が位置している請求項5に記載の弾性波装置。
【請求項7】
前記導体層の表面は凹凸構造であり、該表面の算術平均粗さは1〜3μmである請求項5または6に記載の弾性波装置。
【請求項8】
弾性波を伝搬させる基板と、
前記基板の第1の主面上に配置された励振電極と、
前記励振電極と電気的に接続される柱状の外部接続用電極と、
前記励振電極が収容される中空の収容空間を有し、前記第1の主面上に配置された保護カバーと、
前記保護カバー上に配置された、前記外部接続用電極と接続されている導体層と、
前記導体層を覆う絶縁層とを備え、
前記導体層の表面が凹凸構造であり、該表面の算術平均粗さは1〜3μmである弾性波装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−48489(P2013−48489A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−255015(P2012−255015)
【出願日】平成24年11月21日(2012.11.21)
【分割の表示】特願2009−539107(P2009−539107)の分割
【原出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】