説明

弾性表面波装置およびその製造方法

【課題】本発明は、極めて小型で容易に製造することのできる弾性表面波装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の弾性表面波装置11は、圧電基板12と、この圧電基板の表面に設けられた複数の櫛形電極13と、前記複数の櫛形電極に接続された配線14と、前記圧電基板の上に設けられ、かつ空間15を介して前記櫛形電極を覆う素子カバー16と、前記配線の上から前記素子カバーの側面を経由して前記素子カバーの上面に至る第1の接続電極17と、前記圧電基板と前記素子カバーと前記第1の接続電極とを覆う封止樹脂19と、この封止樹脂の表面に設けられた外部端子20と、前記封止樹脂を貫通して前記第1の接続電極と前記外部端子とを接続する第2の接続電極18とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波装置とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6に、従来の弾性表面波装置1の断面を模式的に示す。
【0003】
図6において、弾性表面波装置1は、圧電基板2の上に櫛形電極3と、配線4と、櫛形電極3を包囲する側壁5と、側壁5に囲まれた櫛形電極3が励振する空間6と、側壁5の上面に設けられ、空間6を上方から覆う蓋体7と、蓋体7の上から封止する封止樹脂8と、封止樹脂8を貫通する接続電極9と、接続電極9の上面に設けられた端子電極10とを有する。
【0004】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−185976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の弾性表面波装置1は、構造が複雑であるため複雑な製造工程を必要とし、製造が容易ではないという課題を有していた。
【0007】
本発明は、極めて小型でかつ容易に製造することのできる弾性表面波装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、圧電基板と、この圧電基板の表面に設けられた複数の櫛形電極と、前記複数の櫛形電極に接続された配線と、前記圧電基板の上に設けられ、かつ空間を介して前記櫛形電極を覆う素子カバーと、前記配線の上から前記素子カバーの側面を経由して前記素子カバーの上面に至る第1の接続電極と、前記圧電基板と前記素子カバーと前記第1の接続電極とを覆う封止樹脂と、この封止樹脂の表面に設けられた外部端子と、前記封止樹脂を貫通して前記第1の接続電極と前記外部端子とを接続する第2の接続電極とを備えたものである。
【0009】
また、本発明は、圧電基板の上面に複数の櫛形電極とこの櫛形電極に接続された配線を形成する工程と、ベースフィルムと感光性樹脂とを積層してなる積層フィルムの前記感光性樹脂の面に金型を押圧して凹部を形成する工程と、前記圧電基板の上面の櫛形電極上に前記凹部が空間を形成するように、前記感光性樹脂を前記圧電基板の表面に貼合せて、前記圧電基板と前記積層フィルムとの積層体を得る工程と、前記感光性樹脂を露光する工程と、前記積層体から前記ベースフィルムを剥離して前記感光性樹脂を現像することにより素子カバーを形成する工程とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
上記の構成を有することにより、本発明の弾性表面波装置は、極めて小型でかつ容易に製造することのできるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態における弾性表面波装置を模式的に示す断面図
【図2】同弾性表面波装置を模式的に示す要部断面図
【図3】(a)〜(c)同弾性表面波装置の製造方法を模式的に示した製造工程図
【図4】(a)〜(c)同弾性表面波装置の製造方法を模式的に示した製造工程図
【図5】(a)〜(c)同弾性表面波装置の製造方法を模式的に示した製造工程図
【図6】従来の弾性表面波装置を模式的に示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態における弾性表面波装置について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施の形態における弾性表面波装置を模式的に示した断面図、図2はその要部拡大図である。
【0014】
図1において、弾性表面波装置11は、圧電基板12と、櫛形電極13と、配線14と、空間15と、素子カバー16と、第1の接続電極17と、第2の接続電極18と、封止樹脂19と、外部端子20とを備えたものである。
【0015】
圧電基板12は、回転YカットX伝播の単結晶タンタル酸リチウムからなり、その板厚は100〜350μm程度である。
【0016】
櫛形電極13は圧電基板12の表面に形成されたアルミニウムを主成分とする金属よりなり、櫛形電極13に電圧を印加することにより圧電基板12の表面に弾性表面波を励振するものである。櫛形電極13の表面には、必要に応じて酸化ケイ素などの誘電体からなる保護膜を形成する。
【0017】
配線14は、圧電基板12の表面に形成された導体よりなり、櫛形電極13に電気的に接続されたものである。
【0018】
空間15は、弾性表面波が励振するために櫛形電極13の上方に設けられた密封された空洞である。
【0019】
素子カバー16は、空間15を介して櫛形電極13を密封して覆うものであり、感光性エポキシ樹脂または感光性ポリイミド樹脂を硬化した一体物からなる。
【0020】
素子カバー16と圧電基板12の界面および素子カバー16と配線14の界面には、酸化ケイ素などの誘電体からなる保護膜や他の接合部材を設けてもよいが、他の接合部材を使用せずに直接に素子カバー16を接合しても良い。
【0021】
素子カバー16の外周の側面は外側面21であり、素子カバー16の空間15に面する側面は内側面22である。素子カバー16において、空間15の水平方向の周囲を囲む部分が側壁部23であり、空間15の上方を覆う部分とその水平方向に広がる部分が天板部24である。
【0022】
そして、図2に示すように、素子カバー16の外側面21と圧電基板12とのなす角をA度とし、素子カバー16の内側面22と圧電基板12とのなす角をB度としたときに、A<90°<B、A<180°−Bとしたものである。また、図2に示すように、素子カバー16の側壁部23の厚みをC、天板部24における素子カバー16の厚みをDとしたときに、C<Dとしたものである。また、側壁部23と天板部24の境界の水平方向の厚みをEとしたときに、D<Eとしたものである。
【0023】
第1の接続電極17は、配線14の上面から素子カバー16の外側面21を経由して素子カバー16の上面に至る導体であり、電解銅めっきにより形成したものである。
【0024】
第2の接続電極18は、封止樹脂19を貫通して第1の接続電極17と外部端子20とを接続する導体であり、電解銅めっきまたは無電解銅めっきまたは導電ペーストの充填により形成されたものである。第2の接続電極18は、素子カバー16の側壁部23の上方において封止樹脂19を貫通させることにより、弾性表面波装置11の強度を向上できる。
【0025】
封止樹脂19は、圧電基板12の上において、素子カバー16と第1の接続電極17を封止する熱硬化性のエポキシ系の樹脂を硬化させたものであり、シリカ等のフィラーを含有させたものである。
【0026】
外部端子20は第2の接続電極18の上面とその周囲の封止樹脂19の上面に設けられた導体であり、弾性表面波装置11を外部のプリント基板(図示せず)に電気的に接続する端子電極である。
【0027】
以上のように構成された弾性表面波装置11は、ウエハレベルCSPと呼ばれ、弾性表面波素子が形成された圧電基板12と同等レベルの占有面積を有する極めて小型の寸法を実現できるものである。
【0028】
そして、上記本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16の外側面21と圧電基板12とのなす角をA度とし、素子カバー16の内側面22と圧電基板12とのなす角をB度としたときに、A<90°<B、A<180°−Bとしたものである。このように、外側面21の傾斜角度を内側面22の傾斜角度よりも小さくすることによって、外側面21に沿って形成される第1の接続電極17の断線を防止し、接続を確かなものにすることができるとともに、内側面22の傾斜角度をより垂直に近いものにすることができ、内側面22の傾斜部の占有面積を小さくすることができ、弾性表面波装置11を小型化することができる。
【0029】
また、本発明の弾性表面波装置11は、外側面21の傾斜を順傾斜(0°<A<90°)とし、内側面22の傾斜を逆傾斜(90°<B<180°)したことによって、外側面21の傾斜角度を維持しつつ、外側面21と内側面22との間の距離を確保することができ、小さな占有面積で素子カバー16の強度を維持することができるものである。すなわち、外側面21と内側面22がともに順傾斜であったならば、外側面21と内側面22との間の側壁部23は底面において大きな面積を確保しないことには、上部において十分な断面積を確保できない。本発明の一実施の形態においては、外側面21の傾斜を順傾斜(0°<A<90°)とし、内側面22の傾斜を逆傾斜(90°<B<180°)したことによって、外側面21と内側面22との間の側壁部23は、底面において大きな断面積を必要とすることなく、上部において十分な断面積を確保することができ、機械的強度を維持することができるものである。
【0030】
また、本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16の側壁部23の厚みCよりも、素子カバー16の天板部24の厚みDを厚くしたことにより、天板部24の強度を確保することができ、天板部24がたわむことによる櫛形電極13との接触を防止することができるため、弾性表面波装置11の特性を安定化することができるものである。
【0031】
さらに、本発明の弾性表面波装置11は、空間15の上方の天板部24のみならず、側壁部23の上方における天板部24の厚みDを側壁部23の厚みCよりも厚くしたことにより、素子カバー16の機械的強度をより強固なものにすることができ、弾性表面波装置11の特性を安定化することができるものである。
【0032】
また、本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16の側壁部23と天板部24の境界の水平方向の厚みEを、素子カバー16の天板部24の厚みDよりも厚くしたことにより、素子カバー16の機械的強度をより強固なものにすることができ、弾性表面波装置11の特性を安定化することができるものである。
【0033】
特に、弾性表面波装置11をプリント基板に実装した後にトランスファーモールド等の封止をする場合には、弾性表面波装置11の上面にトランスファーモールドの樹脂注入圧力がかかり、天板部24がたわむことによって櫛形電極13と接触するおそれがあるが、側壁部23の厚みCよりも天板部24の厚みDを厚くすることによって、天板部24のたわみを抑制することができ、弾性表面波装置11の不具合を抑制することができる。
【0034】
また、弾性表面波装置11をプリント基板に実装した後にトランスファーモールド等を樹脂封止する場合に、側壁部23の上方における天板部24の厚みDを側壁部23の厚みCよりも厚くすることにより、樹脂封止によって生ずる第1の接続電極17と素子カバー16とを剥離する方向に働く応力を緩和することができ、弾性表面波装置11の信頼性を向上することができる。
【0035】
また、弾性表面波装置11をプリント基板に実装した後にトランスファーモールド等を樹脂封止する場合に、側壁部23と天板部24境界の水平方向の厚みEを天板部24の厚みDより厚くすることにより、樹脂封止によって生ずる第1の接続電極17と素子カバー16とを剥離する方向に働く応力を緩和することができ、弾性表面波装置11の信頼性を向上することができる。
【0036】
さらに、本発明の弾性表面波装置11は、外周に傾斜角Aを有する素子カバー16の外側面21と上面と素子カバー16の周囲の配線14上に電解銅めっきからなる第1の接続電極17を形成したことにより、素子カバー16の機械的強度を確保することができ、弾性表面波装置11の特性を安定化することができる。
【0037】
また、本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16を側壁部と天板部の間に接合部を有さない一体物から構成したことにより、空間15の気密性を容易に確保することができる。
【0038】
また、本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16の側壁部23の上部において第2の接続電極18が封止樹脂19を貫通したことにより、弾性表面波装置11の信頼性を向上することができる。すなわち、弾性表面波装置11をプリント基板上に実装した後に、ヒートサイクル等の信頼性試験を実施すると、プリント基板と弾性表面波装置11の線膨張係数の差により外部端子20に引っ張り方向の応力がかかる。その際に圧電基板12上の配線14と外部端子20とが垂直な柱状の接続電極で接続されていると応力が外部端子20を通じて圧電基板12に達し、外部端子20の抜けや圧電基板12上の配線14と接続電極との断線が起きる。これに対して樹脂製の素子カバー16の側壁部23の上に第2の接続電極18を形成する場合は側壁部23を構成する樹脂の変形及び外側面21を経由した第1の接続電極17の変形により応力を吸収することが可能となるため安定した信頼性を確保することができる。また、素子カバー16の側壁部23の上部に第2の接続電極18を設けたことにより、外部端子20および第2の接続電極18を介して素子カバー16の側壁部23をプリント基板に固定することができ、素子カバー16の形状変化を抑制することができるため、弾性表面波装置11の信頼性を向上することができるものである。
【0039】
次に、本発明の一実施の形態における弾性表面波装置11の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0040】
図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)および図5(a)〜(c)は本発明の一実施の形態における弾性表面波装置11の製造工程を模式的に示した製造工程図である。
【0041】
まず、図3(a)に示すように、透明な樹脂製のベースフィルム25に未硬化のポリイミド系の感光性樹脂26を積層した積層フィルム27を作成する。
【0042】
次に、図3(b)に示すように、積層フィルム27の感光性樹脂26の側に金型28に押し当て凹部29を形成し、感光性樹脂26を一次硬化する。
【0043】
次に、圧電基板12の表面に、金属薄膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術を用いて、図3(c)に示すように、複数の櫛形電極13と配線14をパターン形成する。
【0044】
次に、積層フィルム27の凹部29を圧電基板12に対面させ、背面から押圧することにより積層フィルム27を圧電基板12の上面に接合し、図4(a)に示すように、積層フィルム27と圧電基板12の積層体を得る。ここで、櫛形電極13が励振するための密閉された空間15が凹部29により形成される。
【0045】
次に、積層フィルム27の上から露光マスクを用いて感光性樹脂26を露光し、次いで、積層フィルム27と圧電基板12の積層体からベースフィルム25を剥離し、感光性樹脂26を現像し、次いで二次硬化することによって、図4(b)に示すように、圧電基板12の上面に素子カバー16を形成する。この工程によって、フォトリソグラフにより素子カバー16の外側面21が形成される。
【0046】
次に、図4(c)に示すように、圧電基板12の上面の配線14から素子カバー16の外側面21を経由して素子カバー16の上面に至る第1の接続電極17を電気銅めっきにより形成する。
【0047】
次に、図5(a)に示すように、圧電基板12の上から熱硬化性の封止樹脂19により封止する。
【0048】
次に、図5(b)に示すように、封止樹脂19の上面から素子カバー16の上の第1の接続電極17に至る貫通穴30を形成する。
【0049】
次に、図5(c)に示すように、貫通穴30の内部を充填する第2の接続電極18と、第2の接続電極18の上面とその周囲の封止樹脂19の上面を覆う外部端子20を形成する。
【0050】
以上のように本発明の弾性表面波装置11は、素子カバー16を、感光性樹脂の硬化物の一体物から構成し、その凹部29を金型28により形成したことにより、1回のフォトリソグラフ工程により素子カバー16を形成することができ、従来素子カバーを形成するために2回以上のフォトリソグラフ工程を必要としたのに対して、大幅に製造工数を削減し、容易に弾性表面波装置11を製造することを可能にしたものである。
【0051】
また、本発明の弾性表面波装置11は、二次硬化前の感光性樹脂26を背面から押圧することにより圧電基板12の上面に接合するため、圧電基板12の上の配線14の有無などによる凹凸を吸収することができるものである。
【0052】
また、本発明の弾性表面波装置11は、二次硬化前の感光性樹脂26を背面から押圧することにより圧電基板12の上面に接合するため、素子カバー16の上面が平坦になり、外周部においても十分な厚みを有する素子カバー16を形成することができるため、素子カバー16の外周部における機械的強度を確保することができ、信頼性の高い弾性表面波装置11を得ることができる。
【0053】
また、本発明の弾性表面波装置11は、二次硬化前の感光性樹脂26を押圧して圧電基板12の上面に直接に接着し、後の工程において二次硬化することにより十分な接合力を確保することができるため、別途他の接着部材を用いる工程が必要なく、工数と部材を削減することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明に係る弾性表面波装置は、主として移動体通信機器に用いられる高周波フィルタや分波器、共用器等において有用となる。
【符号の説明】
【0055】
11 弾性表面波装置
12 圧電基板
13 櫛形電極
14 配線
15 空間
16 素子カバー
17 第1の接続電極
18 第2の接続電極
19 封止樹脂
20 外部端子
21 外側面
22 内側面
23 側壁部
24 天板部
25 ベースフィルム
26 感光性樹脂
27 積層フィルム
28 金型
29 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板と、この圧電基板の表面に設けられた複数の櫛形電極と、前記複数の櫛形電極に接続された配線と、前記圧電基板の上に設けられ、かつ空間を介して前記櫛形電極を覆う素子カバーと、前記配線の上から前記素子カバーの側面を経由して前記素子カバーの上面に至る第1の接続電極と、前記圧電基板と前記素子カバーと前記第1の接続電極とを覆う封止樹脂と、この封止樹脂の表面に設けられた外部端子と、前記封止樹脂を貫通して前記第1の接続電極と前記外部端子とを接続する第2の接続電極とを備えた弾性表面波装置。
【請求項2】
前記第2の接続電極は、前記素子カバーの側壁部の上方において前記封止樹脂を貫通した請求項1記載の弾性表面波装置。
【請求項3】
前記素子カバーの外側面と前記圧電基板とのなす角をA度とし、前記素子カバーの内側面と前記圧電基板とのなす角をB度としたときに、
A<90°<B、A<180°−B
を満足する請求項1記載の弾性表面波装置。
【請求項4】
前記素子カバーの側壁部の厚みよりも、前記素子カバーの天板部の厚みを厚くした請求項1記載の弾性表面波装置。
【請求項5】
前記素子カバーの側壁部と天板部の境界の水平方向の厚みを、前記素子カバーの天板部の厚みよりも厚くした請求項1記載の弾性表面波装置。
【請求項6】
前記素子カバーは、感光性樹脂硬化物の一体物からなる請求項1記載の弾性表面波装置。
【請求項7】
圧電基板の上面に複数の櫛形電極とこの櫛形電極に接続された配線を形成する工程と、ベースフィルムと感光性樹脂とを積層してなる積層フィルムの前記感光性樹脂の面に金型を押圧して凹部を形成する工程と、前記圧電基板の上面の櫛形電極上に前記凹部が空間を形成するように、前記感光性樹脂を前記圧電基板の表面に貼合せて、前記圧電基板と前記積層フィルムとの積層体を得る工程と、前記感光性樹脂を露光する工程と、前記積層体から前記ベースフィルムを剥離して前記感光性樹脂を現像することにより素子カバーを形成する工程とを備えた弾性表面波装置の製造方法。
【請求項8】
前記配線の上から前記素子カバーの側面を経由して前記素子カバーの上面に至る第1の接続電極を形成する工程と、前記圧電基板の上面と前記素子カバーと前記第1の接続電極とを封止樹脂で覆う工程と、前記封止樹脂を貫通し、前記封止樹脂の上面から前記第1の接続電極に至る穴を形成する工程と、前記穴を経由して前記第1の接続電極から前記封止樹脂の上面に至る第2の接続電極を形成する工程と、前記封止樹脂の上面に前記第2の接続電極に接続された外部端子を形成する工程とをさらに備えた請求項7記載の弾性表面波装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−65997(P2013−65997A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202647(P2011−202647)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】