説明

弾球遊技機

【課題】 第2種パチンコ機において遊技者が有利な期間を創出すること。
【解決手段】 保留記憶4のときに羽根作動口34、35へ入賞すると、動作態様変更処理(S114)が行われ、動作態様変更処理(S114)1回毎に、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)を保留記憶されていたそれぞれのパターンに従って制御する。保留記憶された回転体22、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)のパターン次第ではあるが、これらを保留記憶されていたパターンに従って制御した結果、可変入賞装置14の入賞球が特別入球口33に進入する確率が相対的に高い動作態様、すなわち大当たり遊技が発生する可能性の高い状態を適宜期間継続することができる。つまり、第2種パチンコ機のような弾球遊技機でも遊技者が有利な期間を創出することができ、新たな遊技状態を与えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
第2種と呼ばれるパチンコ機は、大入賞口内に設けられた振り分け手段により遊技球の進路に変化を与えて、その遊技球が上手く特定領域へ到達すると大当たりが発生する構成である。
【0003】
第2種の場合、遊技の楽しさを決める要因として、大入賞口内の振分手段を介しての遊技球の挙動にある。第2種においては、この点でいかに特徴的な動きを与えるかにより人気が左右されるため各メーカーはこぞって個性豊かな遊技機を制作している。遊技球の動きで楽しませることは、遊技球を使用する弾球遊技機特有の部分であり、第2種パチンコ機はパチンコ本来の楽しさを一番味わうことができる遊技機といえる。
【0004】
また、特開2003−320100号公報(特許文献1)には、第2種パチンコ機において、可変入賞装置を開放動作させるための始動入賞口に入賞した際の抽選にて可変入賞装置内の可動体の動作態様を選択して作動させることにより、開放毎に可動体の動作を変化させて、更なる複雑な遊技性を実現可能にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−320100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、第2種パチンコ機では、以前に連チャンする遊技性のものもあったことはあるが、根本的には遊技状態として通常遊技状態と大当たり遊技状態の二つしかなく、他の種類のパチンコ機に見られる一定期間有利な遊技状態(例えば確率変動、時短等)というものがなかった。これは特許文献1の構成においても同様で、毎回動作が変化するため、比較的有利な状態と比較的不利又は通常状態をランダムに創出することはできるが、一定期間有利な状態という遊技状態はできなかった。
【0007】
また、始動入賞口への入賞時に動作態様を選択して可動体の動作を変化させるため、遊技者は可変入賞装置が開放される前に動作内容を把握することが不可能で、結局は可変入賞装置に遊技球が入球してからしか有利な状況か不利な状況かを判断できず、有利な動作内容だとしても、一瞬しか期待感を持つことができなかった。其れ故、毎回動作が変化するとしても、従来の複雑な動作を持つ可動体とさほど遊技者においては違いを感じることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の弾球遊技機は、
特典発生用の特典領域及び入賞球が該特典領域に進入する確率に影響を与える可動部材を有する入賞装置と、乱数を用いた抽選により前記可動部材の動作態様を複数の中から選択する選択手段と、該選択手段が選択した前記動作態様に従って前記可動部材の動作を制御する制御手段とを備え、遊技球が前記特典領域に進入したことを必須条件として特典遊技を実行する弾球遊技機において、
前記選択手段が選択した前記動作態様を保留記憶する保留手段と、
解除条件が成立すると前記保留手段による保留を解除することにより、前記選択手段によって選択された前記動作態様に従う前記制御手段の前記制御を行わせる保留解除手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この弾球遊技機においては、乱数を用いた抽選により入賞装置の可動部材の動作態様を複数の中から選択し(選択手段)、その選択された動作態様に従って可動部材の動作を制御する(制御手段)のであるが、選択手段が選択した動作態様を保留記憶して(保留手段)、解除条件が成立すると保留手段による保留を解除することにより、選択手段によって選択された動作態様に従う制御手段の制御を行わせる(保留解除手段)ので、選択手段による動作態様の選択が行われたからといって直ちに可動部材の動作態様に変化が出るわけではない。
【0010】
このため、入賞装置に入賞した遊技球(入賞球)が特典領域に進入する確率が相対的に高い動作態様、すなわち特典遊技が発生する可能性の高い状態を適宜期間継続することができる。つまり、第2種パチンコ機のような弾球遊技機でも遊技者が有利な期間を創出することができ、新たな遊技状態を与えることができる。
【0011】
また、複数の動作態様の中から抽選選択された動作態様に従って可動部材の動作を制御するため、特典遊技の発生確率を多様にできる。
選択された動作態様を保留することにより、その保留を解除するための解除条件を設定でき、遊技者は特典遊技を目指すと共に保留解除をも目指すことができ、特典遊技以外の目的を与えることができる。
【0012】
選択された動作態様を保留するため、選択から保留解除までにいわゆるタメを作ることができ、その間に選択された動作内容をある程度示唆したり、期待感を持たせるような各種演出を行なうことも可能となる。
【0013】
なお、特典遊技の形態、内容については特に限定はなく、例えば第2種パチンコ機における大当たり遊技と同様であってもよいし、第1種や第3種パチンコ機等と同様であってもよい。勿論、これら例示したものとは異なってもよい。
【0014】
また、特典遊技は遊技球が特典領域に進入したことだけを条件として実行されてもよいし、たの条件(例えば特定の図柄が表示されること)とのアンド条件で実行してもよい。
入賞装置は請求項2に記載の可変入賞装置が好ましいが、これに限定されない。
【0015】
開閉部材の開閉状態に応じて入賞の難易が変化する可変入賞装置の場合、開閉部材を開放状態に(入賞容易に)すれば、単位時間当たりの入賞率が高まり、当然ながら入賞球が特典領域に進入する確率も高まる。つまり、可変入賞装置の開閉部材も入賞球が特典領域に進入する確率に影響を与える可動部材の一種となり得る。なお、開閉部材を閉じたときには入賞不可能であってもよいし、入賞口が狭まって入賞が容易ではないが入賞は可能であってもよい。
【0016】
遊技球の動きで楽しませることを主要な要素にするなら、請求項3記載のように、入賞装置内における遊技球の進路に影響を与える可動部材を有する入賞装置を採用するとよい。
【0017】
解除条件は例えば遊技内容等に応じて適宜定められればよく、特段の制限はない。また、固定的に設定されていてもよいし、遊技状態等に応じて変更されてもよい。
例えば請求項4記載のように、解除条件は乱数を用いた抽選により決定されてもよい。乱数を用いた抽選により解除条件を決定する場合、時間的に(例えば抽選から何分後等と)決めてもよいし、次にある状態になったら解除というように設定してもよい。解除条件を決定する抽選は選択手段による動作態様の選択抽選と同じタイミングで行うとよい。このように抽選により解除条件を決定すると、遊技者はどの動作態様を選択されたか、いつ
解除されるか(動作態様が変更されるか)に興味が生じるため、常に期待感を持ちながら遊技を行なうことができる。
【0018】
保留の解除は、解除条件が1回成立する毎に1個解除する構成、すなわち請求項5記載の構成でもよいし、解除条件が成立すると保留をすべて解除する構成、すなわち請求項6記載の構成でもよい。
【0019】
請求項6記載の構成であると、請求項7記載のように、前記制御手段は、保留解除手段によって前記保留が解除されると、該保留されていた動作態様に従う前記制御を重畳的に行う構成にできる。
【0020】
選択手段による動作態様の選択内容は選択順位(つまり保留記憶される順番)とは無関係でもよいし、適宜の規則を設定しておいてもよい。
例えば請求項8記載のように、前記保留手段によって保留記憶される順番に対応して前記選択手段による選択対象が設定されている構成にすることができる。
【0021】
例をあげて説明すれば、例えば可動部材A、B、Cがあるとして、保留記憶される順番が1位なら可動部材Aの動作態様を選択対象とし、同2位なら可動部材Bの動作態様を選択対象とし、同3位は可動部材Cの動作態様を選択対象とし、同4位は可動部材A、B、C3つの動作態様を選択対象とする、というような設定である。なお、これは説明のための例示であり、これに限るものではない。例えばこの例のように保留の順番により可動部材を定めておいてもよいし、適宜に変更してもよいし、複数の可動部材が対象になってもよい。
【0022】
選択手段が抽選に用いる乱数が同じであっても保留記憶される順番に応じて可動部材や動作態様を異ならせることができる。つまり、同一の乱数テーブルを使用しながら、抽選の結果を変化させることができる。
【0023】
請求項7記載の弾球遊技機に請求項8の構成を適用すれば、例えば保留が4個あったとして、保留解除時に4個全てを重畳使用する。保留順番により選択対象が決まっているため、4つの保留(動作態様)を一度に全て使用するから、多様な動作、多様な特典領域への入球率を創出できる。また、例えば5回の保留解除に対して1回は遊技者に非常に有利な動作態様とされるような設定が可能になるため、遊技者はただ遊技球の挙動への期待のみでなく、何回かに1回訪れる好条件にも興味を抱いて遊技を行なえるため、長時間遊技においても飽きることなく遊技を行なうことができる。
【0024】
或いは請求項8の弾球遊技機において、保留記憶が所定数になったら保留解除するとして、その最後の保留だけで全ての可動部材の動作態様を選択する(他の保留は使用せずに消去する)構成でも、上記の請求項7記載の弾球遊技機に請求項8の構成を適用した場合と同様の効果が得られる。
【0025】
上述したように解除条件に特段の制限はないが、請求項9記載のように、前記解除条件は、前記保留手段による保留記憶の個数が解除設定個数になると成立する構成にできる。
この場合、請求項10記載のように、前記解除設定個数が遊技状態に応じて変更される構成にすることができる。例えば、通常は解除設定個数が4個であるが、前回の大当たり(特典遊技)がラウンド「1」だった場合に、次の大当たりまでは解除設定個数を2個にして保留解除つまり動作態様の変更頻度を高めて、大当たり発生確率に複雑性を持たせることができる。
【0026】
また、請求項11記載のように、前記解除条件は、条件解除用に設定された入賞口へ入
球すると成立する構成にできる。この構成により、遊技者は入賞装置内の特典領域を目指すと共に、保留解除用の入賞口への入賞も目指すことになり、遊技性の幅が広がる。
【0027】
或いは、請求項12記載のように、前記解除条件は、特典遊技が終了すると成立する構成にできる。この構成であると、特典遊技の終了に伴って可動部材の動作態様が、入賞装置に入賞した遊技球(入賞球)が特典領域に進入する確率が相対的に高い動作態様、すなわち特典遊技が発生する可能性の高い状態になれば、いわゆる連チャンで特典遊技が発生しやすくなる。
【0028】
請求項13記載の弾球遊技機は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、前記選択手段による前記動作態様の選択が可能な期間が設定されていることを特徴とする。
【0029】
動作態様を選択できる期間を限定することにより、その有効期間中の結果次第で(例えば保留記憶数次第で)、保留解除された時の遊技の有利度に変化を与えることができる。
請求項14記載の弾球遊技機は、請求項13記載の弾球遊技機において、前記動作態様の選択が可能な期間は特典遊技期間であることを特徴とするので、特典遊技期間のみ動作態様の選択と保留記憶が行なわれる。この構成を請求項12の弾球遊技機に適用すると、特典遊技(大当たり遊技)期間中のみ動作態様の選択と保留記憶が行なわれ、大当たり遊技終了後に保留解除する構成になる。この場合、全保留を一斉に解除する構成ならば、大当たり後1回の開放のみが大当たり確率の高いチャンスタイムとなり、保留記憶を1個ずつ消化する構成ならば、保留数分だけチャンスタイムとすることができ、新たな遊技期間を創出することができる。
【0030】
請求項15記載の弾球遊技機は、請求項1〜14のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、前記選択手段は、選択抽選作動口に設定されている複数の入球口のいずれかに遊技球が進入したことに起因して前記乱数を用いた抽選により前記動作態様を選択する構成であり、一部の前記動作態様の選択確率が前記選択抽選作動口毎に異なっていることを特徴とする。
【0031】
一部の動作態様については入賞する選択抽選作動口によって選択される比率が違うため、どの選択抽選作動口に入るのかにも興趣が発生する。
例えば請求項2の弾球遊技機に請求項15の構成を適用して、第1の選択抽選作動口に遊技球が入賞すると開閉部材が1回開放し、第2の選択抽選作動口に遊技球が入賞すると開閉部材が2回開放する構成として、第2の選択抽選作動口に入賞した場合は、遊技者に非常に有利になる動作態様を第1の選択抽選作動口よりも高確率で取得する等も可能である。
【0032】
請求項16記載の弾球遊技機は、請求項1〜15のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、一部の前記動作態様については前記選択手段によって選択される確率が変化することを特徴とする。
【0033】
この構成であると、遊技者に有利になる動作態様の選択率を変化させることができるため遊技の流れに変化を与えることができる。一部の前記動作態様について、選択手段によって選択される確率を、例えば期間を区切って変化させることで、確率変動機における通常時と確変時のような遊技性を創出できる。
【0034】
請求項17記載の弾球遊技機は、請求項1〜16のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、前記選択手段によって選択された前記動作態様を示唆する報知手段を備えたことを特徴とする。
【0035】
ある程度、保留記憶された内容が(有利度)表示されるため、遊技者は保留解除時にある程度変更内容を把握して遊技が行なえる。例えば右打ちで有利な動作内容であることを表示装置にて報知することにより、遊技者は動作態様変更に合わせて右打ちをすれば、大当たり発生確率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施例の遊技盤の正面図。
【図2】実施例の可変入賞装置の正面図。
【図3】実施例のパチンコ機の電気ブロック図。
【図4】可変入賞装置の回転体の説明図。
【図5】回転体の動作態様の説明図。
【図6】回転体の変形例の説明図。
【図7】特別入球口の動作態様の説明図。
【図8】補助板の動作態様の説明図。
【図9】可変入賞装置の動作態様の説明図。
【図10】実施例1の動作態様変更処理のフローチャート(その1)。
【図11】実施例1の動作態様変更処理のフローチャート(その2)。
【図12】実施例1の動作態様選択処理のフローチャート(その1)。
【図13】実施例1の動作態様選択処理のフローチャート(その2)。
【図14】実施例1の動作態様選択処理のフローチャート(その3)。
【図15】実施例1の動作態様選択処理のフローチャート(その4)。
【図16】実施例1の動作態様変更処理の変形例のフローチャート。
【図17】動作態様変更の構成説明図。
【図18】変形例としての保留記憶処理のフローチャート。
【図19】実施例2の保留記憶処理のフローチャート。
【図20】実施例2の動作態様変更処理のフローチャート。
【図21】図19の保留記憶処理を説明するタイミングチャート。
【図22】チャンスタイム中に大当たりが発生した場合の保留記憶処理を説明するタイミングチャート。
【図23】全保留を一斉に解除する動作態様変更処理のフローチャート。
【図24】大当たり遊技終了後に保留記憶する保留記憶処理のフローチャート(その1)。
【図25】大当たり遊技終了後に保留記憶する保留記憶処理のフローチャート(その2)。
【図26】動作態様の構成例1の説明図。
【図27】動作態様の構成例2の説明図。
【図28】動作態様変更起因(解除条件)の設定例の説明図(その1)。
【図29】動作態様変更起因(解除条件)の設定例の説明図(その2)。
【図30】図28、29に対応する電気ブロック図。
【図31】図28、29に対応する動作態様の変更開始処理例1のフローチャート。
【図32】図28、29に対応する動作態様の変更開始処理例2のフローチャート。
【図33】図31又は図32と組み合わせる動作態様変更処理のフローチャート。
【図34】羽根作動口と入賞に伴って読み込まれる乱数とパターン1〜4との対応の説明図。
【図35】動作態様選択処理用の乱数と動作パターン1〜4との対応を変化させる例の説明図。
【図36】表示用コマンドの説明図。
【図37】表示形態の説明図。
【図38】解除条件となる保留記憶の個数を変化させる例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
次に、本発明の実施例等により発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記の実施例等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、本実施例のパチンコ機(全体的な構成は公知技術に従っているので図示と説明を省略)の遊技盤10には、ガイドレール11、12により略円形の遊技領域13が形成されている。
【0038】
この遊技領域13のほぼ中央部には、本発明の入賞装置である可変入賞装置14が装着されている。可変入賞装置14は、一般に「羽根もの」とか第2種特別電動役物と呼ばれる入賞装置の一種である。
【0039】
可変入賞装置14の左右には一般入賞口15が配置されている。可変入賞装置14の左右斜め下方には第1羽根作動口34が、中央下方には第2羽根作動口35が配置されている。
【0040】
図2に拡大して示すとおり、可変入賞装置14の頂部には一般入賞口15が設けられているが、可変入賞装置14と一般入賞口15とは相互に独立した存在であり、一般入賞口15の入賞球は可変入賞装置14と無関係に処理される。また、一般入賞口15の下には表示装置19が取り付けられている。
【0041】
一般入賞口15を頂点とする庇部16は山状であり、その下端部には可変入賞装置14の入賞口(大入賞口)17が設けられている。入賞口17は開閉部材である可動翼片18によって開閉され、閉鎖時には入賞不可能であるが開放時には斜め上向きに倒れた可動翼片18が遊技球を入賞口17に誘導するので入賞容易となる。可動翼片18の開放は第1羽根作動口34、第2羽根作動口35への入賞に応じて行われ、第1羽根作動口34に入賞すれば可動翼片18は0.35秒×1回、第2羽根作動口35に入賞すれば可動翼片18は0.65秒×2回開放される。入賞口17には入球検出スイッチ20が設置されているので、可変入賞装置14への入賞球は入球検出スイッチ20によって検出される。
【0042】
入賞口17を通過した遊技球(入賞球)は上段振分区域21に流入するが、その中央部には回転体22(可動部材に該当)が配されている。回転体22は中空のドーム状で、側面部には120度ピッチで配された開口23が設けられている。また、回転体22に底は無く、第1落下口24が開口している。また、回転体22の左右の奥には第2落下口25が設けられている。上段振分区域21に流入した入賞球は、開口23から第1落下口24に流入するか2つの第2落下口25のいずれかに流入する。なお、上段振分区域21の床26(回転体22の手前)には、入賞球の進路を変化させるために3角形の突起27が設けられている。
【0043】
上段振分区域21の床下に相当する部分には下段振分区域28が設けられている。下段振分区域28の最奥部には第2流出口29、第1流出口30、第2流出口29が横に並んで配置されている。第1落下口24に流した入賞球は中央の第1流出口30から下段振分区域28の床31に流出し、左の第2落下口25に流入した入賞球は左の第2流出口29
から、右の第2落下口25に流入した入賞球は右の第2流出口29から、それぞれ床31に流出する。
【0044】
下段振分区域28の床31には、第1流出口30から前方に向かう方向に沿って一対の補助板32が配されている。補助板32は床31に埋没した状態と床31から立ち上がった状態とに可変であり、可動部材に該当する。これら補助板32の間隔は遊技球の直径を上回っており、立ち上がった補助板32間を遊技球が通過できる。
【0045】
下段振分区域28の床31は奥から手前に向かって緩やかに傾斜しているので、第2流出口29又は第1流出口30から床31に流出した遊技球は床31上を転動して床31の手前縁から落下する。その床31の手前には特典領域となる特別入球口33が配されている。特別入球口33は床31の手前縁に沿って左右に移動可能であり、可動部材に該当する。床31から落下した入賞球は特別入球口33に入球するか、これを外れて落下するかどちらかである。
【0046】
パチンコ機の制御系は図3に示す通り、主制御装置40を中心にして構成されている。詳細の図示は省略するが、主制御装置40、賞球制御装置42、発射制御装置44、統合基板46は、いずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。
【0047】
主制御装置40には、下皿の満タンスイッチ、球タンクの補給スイッチ、発射ハンドルのタッチスイッチ、第1羽根作動口34の入賞球を検出する第1始動口スイッチ34a、第2羽根作動口35の入賞球を検出する第2始動口スイッチ35a、特別入球口33の通過球を検出するVスイッチ33a、入球検出スイッチ20、一般入賞口15の入賞球を検出する賞球払い出しスイッチ15a等の検出信号が入力される。
【0048】
主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して賞球制御装置42、発射制御装置44、統合基板46に出力する。
【0049】
また主制御装置40は、可変入賞装置14の動作も制御する。まず大入賞口ソレノイド18aを制御することで可動翼片18の開閉を制御し、Vソレノイド33aを制御することで特別入球口33の移動を(停止時の位置も)制御し、回転体モータ22aを制御することで回転体22の回転を制御し、補助板ソレノイド32aを制御することで補助板32の昇降位置を制御する。
【0050】
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力され、また図柄変動や大当たり等の管理用の信号が盤用外部接続端子に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
【0051】
賞球制御装置42は、主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて球切モータを稼働させて賞球を払い出させる。また、パチンコ機にプリペイドカードユニット(CRユニット)が付属する場合、賞球制御装置42は、CRユニット及びCR精算表示装置と通信して貸球の払い出しも行う。
【0052】
発射制御装置44は、主制御装置40から送られてくるコマンド、タッチスイッチのタッチ信号、発射ハンドルの回動量信号及び発射停止スイッチの信号に基づいて発射モータを制御することで遊技球の発射を制御する。
【0053】
統合基板46は、主制御装置40から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、そ
れらを図柄制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、各制御部位(図柄制御装置、音制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、図柄制御装置としての機能部は、図柄制御用のデータに基づいて、LCDパネルユニットと付属ユニットとで構成されている表示装置19の表示を制御し、音制御装置としての機能部は、音制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LEDや各種ランプを制御する。このように構成することで、例えば図柄変動における音、ランプ、図柄表示装置16の演出タイミングの同調をはかることができる。
[可変入賞装置の動作]
(1)回転体
回転体22は、図4に示すように回転して開口23の位置を変化させる。このため、図4(a)、(b)に例示するように開口23が入賞球Bに対してどのような向きになっているかに応じて第1落下口24に入りやすくなったり、第1落下口24に入りにくく(第2落下口25に入りやすく)なったりする。
【0054】
本実施例の場合、回転体22の制御パターン(動作態様に該当)には4パターンがあるので、図5にて説明する。まず、図5(a)に示すのはパターン1であり、上から見て反時計回りに定速(高速)回転する。図5(b)に示すのはパターン2であり、上から見て時計回りに定速(高速)回転する。図5(c)に示すのはパターン3であり、上から見て反時計回りに定速(低速)回転する。なお、パターン1〜3の高速、低速というのは、パターン3よりもパターン1、2の方が速いという、相対的な差異である。図5(d)に示すのはパターン4であり、開口23を正面に向けて一時停止する。一時停止の時間は、本実施例では一定に設定されているが、これを変化させることも可能である。
【0055】
また、パターン1、2の違いは回転方向だけであるから、第1落下口24への入球率に違いができるわけではない。しかし、図6に例示するように、回転体22の側面に誘導部と進行阻害部を設ける等により、回転方向によって第1落下口24への入球率に差をつけることができる。
(2)特別入球口
本実施例の場合、特別入球口33の制御パターン(動作態様に該当)には4パターンがあるので、図7にて説明する。図7(a)に示すのはパターン1であり、特別入球口33は中央(第1流出口30の正面になる位置)で停止している。図7(b)に示すのはパターン2であり、パターン1の停止位置を左限度として、その右側領域で往復移動する。図7(c)に示すのはパターン3であり、パターン1の停止位置を右限度として、その左側領域で往復移動する。図7(d)に示すのはパターン4であり、パターン2移動域とパターン3に移動域を合わせた領域で往復移動する。
(3)補助板
本実施例の場合、補助板32の制御パターン(動作態様に該当)には4パターンがあるので、図8にて説明する。図8(a)に示すのはパターン1であり、左右の補助板32は共に床31に収納されている。図8(b)に示すのはパターン2であり、左右の補助板32が同時に昇降(収納、突出)を繰り返す。図8(c)に示すのはパターン3であり、左右の補助板32が交互に昇降(収納、突出)を繰り返す。図8(d)に示すのはパターン4であり、左右の補助板32が同時に突出して、突出位置で一時停止する。一時停止の時間は、本実施例では一定に設定されているが、これを変化させることも可能である。
(4)その他(可変入賞装置)
本実施例の場合、可変入賞装置14にも4つの制御パターン(可動部材に関わる内容は動作態様に該当)がある。
【0056】
パターン1は羽根作動口34、35を可動翼片18の開放に関しては無効とする期間で
あり(羽根作動口34、35へ入賞に対する賞球の払い出しは行われる。)、パターン2では、その羽根作動口34、35の無効期間が短縮される。パターン3では、回転体22、特別入球口33又は補助板32の制御パターンが可変入賞装置14の2回の開放動作で繰り返される。パターン4は、回転体22、特別入球口33及び補助板32の位置を、遊技者にとって最も有利になるように(つまり入賞球が最高に特別入球口33に入球し易い状態に)する。例えば図9に示すように、回転体22をパターン4(正面向きで停止)、補助板32をパターン4(突出位置で停止)、特別入球口33をパターン1(中央で停止)とする。
[可変入賞装置の制御]
図10、11は主制御装置40が実行する動作態様変更処理のフローチャートである。この処理では、羽根作動口34又は35に入賞すると(S101:YES)、動作態様変更開始処理が実行済みか否かを判断する(S102)。否定判断であれば、羽根作動口34、35の有効期間か否かを判断する(S103)。有効期間であれば、入賞した羽根作動口34、35に対応して可動翼片18を0.35秒×1回又は0.65秒×2回開放する(S104)。有効期間でなければ可動翼片18は開放しない(但し、羽根作動口34、35の賞球は払い出す。)。この有効期間は、羽根作動口34、35に入賞して可変入賞装置14の1開放に関わる動作が完了するまでの期間に新たな羽根作動口34、35入賞が発生するとこれに対応できない場合があるので、このような不具合を避けるために設けられている。
【0057】
次に動作態様選択処理(S105、詳細は後述)を行って、保留記憶を追加する(S106)。そして、保留記憶の個数が4個になったなら(S107:YES)、動作態様変更開始処理(S108、詳細は後述)を行って、変更処理報知を行う(S109)。
【0058】
動作態様変更開始処理が実行済みなら(S102:YES)、図11に示すように、有効期間か否かを判断する(S110)。有効期間であれば、入賞した羽根作動口34、35に対応して可動翼片18を0.35秒×1回又は0.65秒×2回開放する(S111)。続いて保留記憶されていた動作態様を保留記憶エリアから1個読み込んで(S112)、その読み込んだ保留記憶を保留記憶エリアから消去し(S113)、動作態様変更処理(S114、詳細は後述)を行う。
【0059】
次に、可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球したなら(S115)、保留記憶をすべてクリアして(S116)、大当たり遊技処理(S117)にて大当たり遊技(特典遊技に該当)を実行する。大当たり遊技処理による可変入賞装置14の制御(可動翼片18の開閉、入賞球が特別入球口33に入球したなら大当たり遊技を継続、規定のラウンド数に達したら大当たり遊技を終了する等)は公知の第2種パチンコ機における第2種特別電動役物の制御(大当たり遊技)と同様であるから、説明は省略する。
【0060】
可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球しておらず(S115:NO)、保留記憶が0になっていれば(S118:YES)、動作態様変更終了処理(S119、詳細は後述)を行う。
【0061】
図12〜15により動作態様選択処理の詳細を説明する。
この処理では、まず選択抽選用の乱数を読み込んであるか否かを判断する(S150)。この乱数は羽根作動口34、35への入賞が検出されたときに(上述のS101で肯定判断となったときに)読み込まれ(古い乱数は上書き記憶で消去)、以下の処理を実行すると消去される。なお、乱数の範囲は0〜199である。
【0062】
乱数を読み込んであって(S150:YES)乱数が0〜49なら(S151:YES)、保留の何個目になるかが判断される(S152〜S154)。1個目なら(S152
:YES)回転体22のパターン1を選択して保留記憶し(S155)、2個目なら(S153:YES)特別入球口33のパターン1を選択して保留記憶し(S156)、3個目なら(S154:YES)補助板32のパターン1を選択して保留記憶し(S157)、4個目なら(S154:NO)その他(本例では[可変入賞装置の動作]の(4)で説明した可変入賞装置14)のパターン1を選択して保留記憶する(S158)。
【0063】
読み込んである乱数が50〜99なら(S159:YES)、図13に示すように、保留の何個目になるかを判断し(S160〜S162)。1個目なら(S160:YES)回転体22のパターン2を選択して保留記憶し(S163)、2個目なら(S161:YES)特別入球口33のパターン2を選択して保留記憶し(S164)、3個目なら(S162:YES)補助板32のパターン2を選択して保留記憶し(S165)、4個目なら(S162:NO)その他のパターン2を選択して保留記憶する(S166)。
【0064】
読み込んである乱数が100〜149なら(S167:YES)、図14に示すように、保留の何個目になるかを判断し(S168〜S170)。1個目なら(S168:YES)回転体22のパターン3を選択して保留記憶し(S171)、2個目なら(S169:YES)特別入球口33のパターン3を選択して保留記憶し(S172)、3個目なら(S170:YES)補助板32のパターン3を選択して保留記憶し(S173)、4個目なら(S170:NO)その他のパターン3を選択して保留記憶する(S174)。
【0065】
読み込んである乱数が150〜199なら(S167:NO)、図15に示すように、保留の何個目になるかを判断し(S175〜S178)。1個目なら(S175:YES)回転体22のパターン4を選択して保留記憶し(S179)、2個目なら(S176:YES)特別入球口33のパターン4を選択して保留記憶し(S180)、3個目なら(S178:YES)補助板32のパターン4を選択して保留記憶し(S181)、4個目なら(S178:NO)その他のパターン4を選択して保留記憶する(S182)。
【0066】
この動作態様選択処理で選択して保留記憶される回転体22、特別入球口33、補助板32及びその他(可変入賞装置)の各パターンは、[可変入賞装置の動作]で説明したものである。
【0067】
そして、図17の(a)に示すように、保留記憶1個目は回転体22、2個目は特別入球口33、3個目は補助板32、4個目はその他(可変入賞装置14)の制御パターンが選択対象となっている。なお、同図(d)に示すように、保留記憶1個目〜4個目のそれぞれが、回転体22、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)の制御パターンを選択対象にしてもよい。この場合は、例えば乱数抽選で回転体22、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)の中から選択対象を決めればよい。
【0068】
また、同図(b)に示すように、保留記憶1〜4までは羽根作動口34、35への入賞毎に行われる。そして、保留記憶が4個目になると、図10に示すように動作態様変更開始処理(S108)が行われる。動作態様変更開始処理(S108)では、動作態様変更開始を示すフラグをセットして(S102の判断は、このフラグに基づく。)、上述のように保留記憶された中の1個目(すなわち回転体22)のパターン(1〜4のいずれか)に回転体22を制御する(但し、このとき可動翼片18は閉じている。)。次の、変更処理報知(S109)では、回転体22の(又は可変入賞装置14の)状態が変更されたことを表示装置19に表示する。
【0069】
保留記憶4のときに羽根作動口34、35へ入賞すると(つまり5〜8個目の入賞では)、S108により動作態様変更開始を示すフラグがセットされているので、S102で肯定判断となるから、図17(b)に示すように保留記憶が古い順に1個ずつ消去されて
(S113)、動作態様変更処理(S114)が行われる。つまり、動作態様変更処理(S114)1回毎に、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)を保留記憶されていたそれぞれのパターンに従って制御することになる。
【0070】
保留記憶が0になったときに(S118:YES)行われる動作態様変更終了処理(S119)では、動作態様変更開始を示すフラグをクリアする。これにより、パターンの選択と保留記憶が可能になる。
【0071】
保留記憶された回転体22、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)のパターン次第ではあるが、これらを保留記憶されていたパターンに従って制御した結果、可変入賞装置14の入賞球が特別入球口33に進入する確率が相対的に高い動作態様、すなわち大当たり遊技が発生する可能性の高い状態を適宜期間継続することができる。つまり、第2種パチンコ機のような弾球遊技機でも遊技者が有利な期間を創出することができ、新たな遊技状態を与えることができる。
【0072】
また、保留記憶が4個になるまでは保留記憶を貯めていく期間、それに続く期間(羽根作動口34、35への入賞で可変入賞装置14の開放が4回行われるまでの期間)は動作態様が変更される期間となるので、より好ましい変更内容であることを期待しながら大当たりを狙う期間となる。
[動作態様変更処理の変形例]
動作態様変更処理の内の図11に示した部分を図16に示すように変形することができる。S110、S111は変化しないが、次のS120では保留記憶1(回転体22のパターン)、保留記憶2(特別入球口33のパターン)、保留記憶3(補助板32のパターン)、保留記憶4(その他のパターン)をすべて読み出す。なお、S120がこのような処理になるので、動作態様変更開始処理(S108)では動作態様変更開始を示すフラグをセットするだけとなる。
【0073】
続いて全ての保留記憶をクリアし(S121、図17(c)参照)、S120で読み出したパターンに従って回転体22、特別入球口33、補助板32、その他(可変入賞装置14)の動作態様を一気に変更制御する。但し、その他(可変入賞装置14)のパターン4は、上述したように回転体22、特別入球口33、補助板32の動作態様が含まれるので、S120で読み出したその他(可変入賞装置14)のパターンがパターン4であったときは、これのみに従って(つまり、保留記憶1〜3は無視して)可変入賞装置14の動作態様を変更制御する。
【0074】
次のS115、S117、S119は図11と同様である。
保留記憶が4個貯まって羽根作動口34、35への入賞で可変入賞装置14の開放されたときには4個の保留記憶分の動作態様変更が行われる(その他がパターン4のときは4個分ではないが、回転体22、特別入球口33、補助板32の動作態様が含まれるので実質は4個分と言える。)。
【0075】
このように可変入賞装置14の開放5回に対して1回の動作態様変更となるので、開放1〜4回は大当たりを狙いつつも保留記憶を貯めていく期間となり、たとえこの期間で大当たり遊技を獲得できなくても5回目の開放を期待しながら遊技を行うことができる。開放5回目では、どのような動作態様となるのかに興味を抱きながらも比較的大当たりへの期待度が高い状態で遊技を行うことができる。このように、大当たり以外の楽しみを与えることにより遊技への意欲を高い状態で維持させることが可能になる。
[保留記憶の追加、消化の変形例]
上記の例では保留記憶が4個に達したことが保留記憶された動作態様を実施する条件になっている(S107、S108が保留解除手段に相当)が、図18に示すように変形す
ることができる。
【0076】
S101、S103、S104は図10と同様である。
S103で否定判断であれば、動作態様選択処理(S131)を行って保留記憶を追加する(S106)。S131はS105と同様でもよいが、本例の場合保留記憶が4個まで蓄積される可能性が小さいので、例えば今回は回転体22の動作態様パターンを選択、次回は特別入球口33、次々回は補助板32、さらに次回はその他の動作態様パターンを選択するというように、循環的に選択対象を変更するとよい。或いは乱数抽選によって各回毎に選択対象を決めてもよい。
【0077】
S103で肯定判断なら可動翼片18を開放し(S104)、そのときに保留記憶があれば(S132:YES)、図11と同様に動作態様の保留記憶を読み込み(S112)、その保留記憶を消去1し(S113)、動作態様変更処理(S114)を行う。
【0078】
羽根作動口34、35の無効期間(S103:NO)は、羽根作動口34、35に入賞しても可動翼片18が開放されず賞球が得られるのみであったが、動作態様選択処理(S131)が行われる有意義な期間になる。
【0079】
また、保留記憶が4個まで蓄積されるのを待たずに動作態様変更処理(S114)を行うので、動作態様が次々と変更されるという楽しみもある。
[実施例2]
特定の期間(或いは遊技状態の時)のみ動作態様の選択と保留記憶を行なう例を説明する。なお、パチンコ機の構成は実施例1と同じであるから説明は省略する。
[可変入賞装置の制御]
図19は、本実施例で主制御装置40が実行する保留記憶処理のフローチャートである。この処理では、主制御装置40は大当たり遊技中か否かを判断する(S201)。大当たり遊技中であれば(S201:YES)、動作態様選択有効処理(S202)により動作態様の選択と保留記憶を可能な状態にする。
【0080】
次に、羽根作動口34又は35に入賞すると(S203:YES)、羽根作動口34、35の有効期間か否かを判断する(S204)。有効期間であれば、入賞した羽根作動口34、35に対応した時間及び回数で可動翼片18を開放する(S205)。有効期間でなければ可動翼片18は開放しない。
【0081】
次に動作態様選択処理(S206)を行なう。この動作態様選択処理の内容は実施例1と同様である。次に保留記憶の個数を確認し(S207)、4個未満なら(S207:NO)動作態様選択処理(S206)の選択結果を保留記憶する(S208)が、4個なら(S207:YES)動作態様選択処理(S206)の選択結果を保留記憶しない(破棄する。)。
【0082】
図19の保留記憶処理によれば、図21に示すように、大当たり遊技でないときに羽根作動口34、35に入賞しても動作態様選択処理は行われず、大当たり遊技中に羽根作動口34、35に入賞したときのみ動作態様選択処理が行われる。
【0083】
図20は、本実施例で主制御装置40が実行する動作態様変更処理のフローチャートである。この処理では、主制御装置40は大当たり遊技が終了したか否かを判断する(S211)。大当たり遊技終了なら(S211:YES)、動作態様選択無効処理(S212)により動作態様の選択と保留記憶をしない状態になる。そして、動作態様変更開始処理(S213)により動作態様変更開始を示すフラグをセットする。
【0084】
次に、羽根作動口34又は35に入賞して(S214:YES)、羽根作動口34、35の有効期間であれば(S215:YES)、入賞した羽根作動口34、35に対応した時間、回数で可動翼片18を開放する(S216)。
【0085】
続いて動作態様の保留記憶を読み込んで(S217)、その保留記憶を保留記憶エリアから消去し(S218)、動作態様変更処理(S219)を行う。動作態様変更処理(S219)は実施例1(S114参照)と同様である。そして、保留記憶が0になれば(S220:YES)、動作態様変更終了処理(S221)にて動作態様変更開始を示すフラグをクリアする。
【0086】
図20の動作態様変更処理によれば、図21(b)に示すように、大当たり遊技の終了後に羽根作動口34、35に入賞する毎に動作態様の変更が行われて保留記憶が1個ずつ消去される。
【0087】
図19〜21で説明したように大当たり遊技期間のみ動作態様の選択と保留記憶が行なわれ、大当たり遊技終了後に保留解除して保留記憶を1個ずつ消化するので、保留個数分だけチャンスタイムとすることができ、新たな遊技期間を創出することができる。
【0088】
そのチャンスタイム中に大当たりが発生した場合は、図22に例示するように、その時に残っていた保留記憶(図示の例では保留記憶3、4)をすべて消去して新たな大当たり遊技において保留記憶1から蓄積するのが好ましい。ただし、保留記憶が残っていても特段の問題はないので、あえて消去しなくてもよい。
[全保留を一斉に解除する例]
図20の処理例は保留記憶を1個ずつ消化するが、全保留を一斉に解除する構成にもできるので、一例を図23に示す。
【0089】
S211、S212は図20と同じである。本例ではS212に続いて保留記憶が4個か否かを判断し(S231)、4個になっていなければ(S231:NO)動作態様変更終了処理(S221)を行うので、保留解除にならない。
【0090】
保留記憶が4個なら(S231:YES)、図20と同様のS213、S214、S216を実行する。
そして、すべての保留記憶(保留記憶1〜4)を読み出して(S232)、全ての保留記憶をクリアし(S233)、S232で読み出したパターンに従って可変入賞装置14の動作態様を変更制御する(S234)。これらS232、S233、S234の各処理は、それぞれ実施例1(図16)で説明したS120、S121、S122と同様である。
【0091】
大当たり遊技中に保留記憶が4個貯まっていれば、大当たり遊技の終了後に羽根作動口34、35への入賞で可変入賞装置14の開放されたときには4個の保留記憶分の動作態様変更が行われる(その他がパターン4のときは4個分ではないが、回転体22、特別入球口33、補助板32の動作態様が含まれるので実質は4個分と言える。)。このため、大当たり後1回の開放のみが大当たり確率の高いチャンスタイムとなり、新たな遊技期間を創出することができる。
[大当たり遊技の終了後に動作態様の選択と保留記憶を行なう例]
大当たり遊技期間中は動作態様の選択と保留記憶を行なわず、大当たり遊技終了後にこれを行う例を図24、25に示す。
【0092】
図24に示すように、主制御装置40は大当たり遊技が終了したか否かを判断する(S241)。大当たり遊技が終了していれば(S241:YES)、羽根作動口34、35
に入賞したか否かを判断する(S242)。羽根作動口34、35に入賞し(S242:YES)、羽根作動口34、35の有効期間なら(S243:YES)、入賞した羽根作動口34、35に対応した時間及び回数で可動翼片18を開放する(S245)。有効期間でなければ可動翼片18は開放しない。
【0093】
次に動作態様選択処理を行ない(S246)、その結果を保留記憶する(S247)。S246の動作態様選択処理の内容は実施例1と同様である。
次に保留記憶の個数を確認し(S248)、4個未満なら(S248:NO)リターンするが、4個に達していれば(S248:YES)
動作態様変更処理(S249)を行う。
【0094】
次に、図25に示すように、羽根作動口34、35に入賞したか否かを判断する(S250)。羽根作動口34、35に入賞し(S250:YES)、羽根作動口34、35の有効期間なら(S251:YES)、入賞した羽根作動口34、35に対応した時間及び回数で可動翼片18を開放する(S252)。有効期間でなければ可動翼片18は開放しない。
【0095】
続いて保留記憶されていた動作態様を保留記憶エリアから1個読み込んで(S253)、その読み込んだ保留記憶を保留記憶エリアから消去し(S254)、実施例1(図11、S114参照)と同様の動作態様変更処理(S255)を行う。
【0096】
次に、可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球したなら(S256:YES)、保留記憶をすべてクリアして(S257)、動作態様変更終了処理(S258、実施例1のS119と同様)を行い、大当たり遊技処理(S259)にて大当たり遊技(特典遊技に該当)を実行する。大当たり遊技における可変入賞装置14の制御(可動翼片18の開閉、入賞球が特別入球口33に入球したなら大当たり遊技を継続、規定のラウンド数に達したら大当たり遊技を終了する等)は公知の第2種パチンコ機における第2種特別電動役物の制御(大当たり遊技)と同様であるから、説明は省略する。
【0097】
可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球しておらず(S256:NO)、保留記憶が0になっていれば(S260:YES)、動作態様変更終了処理(S261)を行うが、保留記憶が0になっていなければ(S260:NO)S250に回帰する。
[各種変形例など]
以下、実施例1、2の双方又は一方に適用できる各種の例や実施例1、2とは異なる例などを説明する。
[動作態様の構成例1]
図26に示す例は、実施例1で採用した動作態様の構成を一覧にしたものである。図示するとおり、保留記憶1〜4に対応する制御対象が規定されており、保留順位と乱数値とによって動作態様が選択される。1つの乱数テーブルで4つの制御対象の動作態様を選択できる。
[動作態様の構成例2]
図27に示す例は、保留記憶1〜4に対応する制御対象が通常時と大当たり時とで異なる例である。乱数値(動作パターン)と保留順位とによって動作態様が選択されるのは、上記の例1と同様であるが、同じ乱数値(動作パターン)、保留順位でも通常時と大当たり時とでは制御対象を異ならせ、また具体的な動作態様も異ならせることができる。
[動作態様変更起因(解除条件)の設定例]
実施例1、2では、解除条件が保留記憶の個数(4個)で成立する例や大当たり遊技の終了で成立する例を示したが、遊技球が解除用の領域(入球口など)に進入すると解除条件が成立する構成にもできる。また、遊技者が指示手段(ボタンなど)を操作すれば解除
条件が成立する構成にもできる。
【0098】
図28(a)は可変入賞装置14の頂部に設けられている一般入賞口15を変更開始口として機能させて、遊技球が変更開始口に進入すると解除条件が成立する構成である。
図28(b)は可変入賞装置14の第2落下口25の一方を変更開始口として機能させて、遊技球が変更開始口に進入すると解除条件が成立する構成である。
【0099】
図29(a)は一般入賞口15を変更抽選用始動口として機能させて、遊技球が変更抽選用始動口に進入すると乱数抽選を行い、その結果(当たり外れ)に基づいて解除条件が成立(又は成立しない)構成である。該抽選の結果は表示装置19に例えば「当」、「失」などで表示される。
【0100】
図29(b)に示すように遊技者によって操作される開始ボタンを設けて、これが操作されれば解除条件の成立としたり、遊技者がこれを操作すると乱数抽選を行い、その結果(当たり外れ)に基づいて解除条件が成立(又は成立しない)構成とできる。抽選を行う場合は、その結果を表示装置19に表示するのが望ましい。
【0101】
図28又は図29に示した各構成の場合、図30に示すように変更スイッチ(変更開始口に入球した遊技球を検出するとオン(オフ)になるスイッチ又は開始ボタンでオン(オフ)になるスイッチ)を設けて、この信号を主制御装置40に入力するように制御系を構成すればよい(その他は図3と同じ)。
【0102】
変更スイッチを採用する場合、図31に示すように、変更スイッチがオンすれば(S301:YES)、動作態様変更開始処理(S302)を行う構成や、図32に示すように変更スイッチがオンすれば(S311:YES)、抽選を行い(S312)、それが当たりなら(S313)動作態様変更開始処理(S314)を行う構成とできる。動作態様変更開始処理(S302、S314)は実施例1と同様であるが、これを実行する際に保留記憶が有ること(0ではないこと)や設定個数(例えば4個)あることを前提条件にしてもよい。
【0103】
図31又は図32に示す動作態様変更開始処理に呼応して行われる動作態様変更処理は、例えば図33に示すように構成すればよい。
図33に示す処理では、主制御装置40は動作態様変更処理が実行済みなら(S331:YES)、羽根作動口34、35に入賞したか否かを判断する(S332)。羽根作動口34、35に入賞し(S332:YES)、羽根作動口34、35の有効期間なら(S333:YES)、入賞した羽根作動口34、35に対応した時間及び回数で可動翼片18を開放する(S334)。有効期間でなければ可動翼片18は開放しない。
【0104】
続いて保留記憶されていた動作態様を保留記憶エリアから1個読み込んで(S335)、その読み込んだ保留記憶を保留記憶エリアから消去し(S336)、実施例1(図11、S114参照)と同様の動作態様変更処理(S337)を行う。
【0105】
次に、可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球したなら(S338:YES)、保留記憶をすべてクリアして(S339)、動作態様変更終了処理(S340、実施例1のS119と同様)を行い、大当たり遊技処理(S341)にて大当たり遊技(特典遊技に該当)を実行する。大当たり遊技における可変入賞装置14の制御(可動翼片18の開閉、入賞球が特別入球口33に入球したなら大当たり遊技を継続、規定のラウンド数に達したら大当たり遊技を終了する等)は公知の第2種パチンコ機における第2種特別電動役物の制御(大当たり遊技)と同様であるから、説明は省略する。
【0106】
可動翼片18の開放による入賞球が特別入球口33に入球しておらず(S338:NO)、保留記憶が0になっていれば(S342:YES)、動作態様変更終了処理(S343)を行う。
[動作態様選択処理用の乱数]
図12〜15で説明した動作態様選択処理においては、羽根作動口34、35への入賞に伴って読み込まれる乱数とパターン1〜4との対応が羽根作動口34、35の位置によらず一定であるが、これを異ならせてもよい。
【0107】
例えば図34(a)に例示するように、左の羽根作動口34をA、中央の羽根作動口35をB、右の羽根作動口34をCとして区別し、A、B、Cへの入賞に伴って読み込まれる乱数とパターン1〜4との対応を同図(b)のように異ならせることができる。
【0108】
また、図35(a)に例示するように、動作態様選択処理用の乱数と動作パターン1〜4との対応を通常時と大当たり遊技の終了後の適宜期間(例えば可変入賞装置14が4回開放するまで)とで異ならせることもできる。例えば遊技者にとっての有利度がパターン1、2、3、4の順に大きくなる(4が最高に有利)として、図示のように大当たり遊技の終了後にパターン4の選択率を高めることにより、通常よりも大当たりが発生しやすい期間にできる。
【0109】
或いは、大当たり遊技のラウンド数(上限)をいわゆるラウンド振分で決めるパチンコ機の場合、図35(b)に例示するように、選択されたラウンド数に応じて動作態様選択処理用の乱数と動作パターン1〜4との対応を変更してもよい。このようにすると、選択されたラウンド数により、大当たり遊技だけでなく、その後の遊技にも影響を与えることができる。
[保留記憶の表示]
主制御装置40から統合基板46に保留記憶の個数やその内容を示すコマンドデータ(例えば図36に示すデータ構成)を与えて、例えばLEDの点灯数、点滅状態、点灯色などで示したり、表示装置19で表示することで遊技者に情報を与える(内容などを示唆する)ことができる。図36の例では可能性(大当たりになる可能性)を小、中、大の3段階で示すが、より詳細に示すこともできる。
【0110】
表示装置19で表示する場合、図37(a)〜(d)のような表示形態が可能である。
(a)、(b)は大当たり発生の可能性の大、中、小をそれぞれ大吉、中吉、小吉で表示する例であり、(a)保留記憶の蓄積途中(2個の状態)、(b)は4個目が保留記憶された状態を示す。
【0111】
(c)は保留記憶1〜4のそれぞれについて具体的な狙い場所などを示唆する。遊技者は動作態様の変更前にこれらの情報を与えられるので、変更に対して無駄なく好適に対応できる。
【0112】
(d)は動作態様を画像表示で予告するもので、図示の例では1個目に対して回転体22の回転方向、2個目に対して補助板32の昇降動作、3個目に対して特別入球口33の移動形態、4個目に対して羽根作動口34、35の無効期間の変更が表示されている。(c)よりも具体的に表示されるので、遊技者は(c)よりもより良好に変更に対応できる。
[解除条件となる保留記憶の個数を変化させる例]
実施例1では、解除条件が保留記憶の個数(4個)で成立する例を示したが、この保留記憶の個数を例えば通常時と大当たり遊技の終了後(適宜期間)とで変化させることもできる。
【0113】
図38の例1は通常時は保留記憶4個で解除条件が成立するが、大当たり遊技の終了後に可変入賞装置14が12回開放するまでは保留記憶2個で解除条件が成立する例である。この例では、大当たり遊技の終了後は保留記憶2個で解除条件が成立するので、解除条件成立で全部の保留記憶を使用して動作態様の変更を行うなら、可変入賞装置14が12回開放する間に動作態様の変更が4回行われることになる。従って、動作態様の変更頻度が向上して短い間隔で動作態様の変化を楽しめる。但し、保留記憶3、4の動作態様の変更は行われないから、動作態様の変更による有利さは通常時よりも劣ることになる。
【0114】
同図の例2は、通常時は保留記憶4個で解除条件が成立するが、大当たり遊技の終了後に可変入賞装置14が10回開放するまでは保留記憶2個で解除条件が成立する例である。大当たり遊技終了後の解除条件の成立は例1と同様であるが、大当たり遊技終了後には保留記憶の順位と制御対象が図示のように(保留記憶1個に対して制御対象が2つに)変更される。このため、大当たり遊技終了後にも通常時の4個と代わらずに全ての動作態様を変更できる。
【0115】
同図の例3は、大当たり遊技のラウンド数(上限)をいわゆるラウンド振分で決めるパチンコ機に適用する例であり、選択されたラウンド数に応じて、その大当たり遊技の終了後において、解除条件成立となる保留記憶の個数を変化させることができる。
図示のように、ラウンド数が少なかったとき(例えば1ラウンド)は解除条件成立となる保留記憶の個数を少なく(例えば2個)すれば、動作態様の変更頻度が高くなるので、それだけ有利な状況が訪れやすくなる。逆にラウンド数が多かったとき(例えば15ラウンド)は解除条件成立となる保留記憶の個数が多く(例えば4個)なるので、動作態様の変更頻度は低くなる。しかし、保留記憶4個の場合には制御対象の全ての動作態様を変更できるので最も有利な組合せが出現することもあり、そのときは大当たりの期待度も最高になる。
[その他]
上記の実施例や各種の例では説明を簡明にするために具体的な数値などを用いているが、これらは例示であるから、本発明はこれらの数値などに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0116】
10・・・遊技盤、
13・・・遊技領域、
14・・・可変入賞装置、
18・・・可動翼片(開閉部材)、
19・・・表示装置(報知手段)、
20・・・入球検出スイッチ、
22・・・回転体(可動部材)、
32・・・補助板(可動部材)、
33・・・特別入球口(特典領域、可動部材)、
34・・・第1羽根作動口(選択抽選作動口)、
35・・・第2羽根作動口(選択抽選作動口)、
40・・・主制御装置(選択手段、制御手段、保留手段、保留解除手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特典発生用の特典領域及び入賞球が該特典領域に進入する確率に影響を与える可動部材を有する入賞装置と、乱数を用いた抽選により前記可動部材の動作態様を複数の中から選択する選択手段と、該選択手段が選択した前記動作態様に従って前記可動部材の動作を制御する制御手段とを備え、遊技球が前記特典領域に進入したことを必須条件として特典遊技を実行する弾球遊技機において、
前記選択手段が選択した前記動作態様を保留記憶する保留手段と、
解除条件が成立すると前記保留手段による保留を解除することにより、前記選択手段によって選択された前記動作態様に従う前記制御手段の前記制御を行わせる保留解除手段とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
請求項1記載の弾球遊技機において、
前記入賞装置は、開閉部材の開閉状態に応じて入賞の難易が変化する可変入賞装置である
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
請求項1又は2記載の弾球遊技機において、
前記入賞装置は、該入賞装置内における遊技球の進路に影響を与える前記可動部材を有する
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の弾球遊技機において、
前記解除条件は、乱数を用いた抽選により決定されることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記保留解除手段は、解除条件が1回成立する毎に前記保留手段による保留を1個解除する
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記保留解除手段は、解除条件が成立すると前記保留手段による保留をすべて解除することを特徴とする弾球遊技機。
【請求項7】
請求項6記載の弾球遊技機において、
前記制御手段は、保留解除手段によって前記保留が解除されると、該保留されていた動作態様に従う前記制御を重畳的に行う
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記保留手段によって保留記憶される順番に対応して前記選択手段による選択対象が設定されている
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記解除条件は、前記保留手段による保留記憶の個数が解除設定個数になると成立することを特徴とする弾球遊技機。
【請求項10】
請求項9記載の弾球遊技機において、前記解除設定個数が遊技状態に応じて変更されることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記解除条件は、条件解除用に設定された入賞口へ入球すると成立する
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記解除条件は、特典遊技が終了すると成立する
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記選択手段による前記動作態様の選択が可能な期間が設定されている
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項14】
請求項13記載の弾球遊技機において、
前記動作態様の選択が可能な期間は特典遊技期間である
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記選択手段は、選択抽選作動口に設定されている複数の入球口のいずれかに遊技球が進入したことに起因して前記乱数を用いた抽選により前記動作態様を選択する構成であり、
一部の前記動作態様の選択確率が前記選択抽選作動口毎に異なっている
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
一部の前記動作態様については前記選択手段によって選択される確率が変化する
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記選択手段によって選択された前記動作態様を示唆する報知手段を備えた
ことを特徴とする弾球遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2011−235193(P2011−235193A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190658(P2011−190658)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【分割の表示】特願2004−164841(P2004−164841)の分割
【原出願日】平成16年6月2日(2004.6.2)
【出願人】(395018239)株式会社高尾 (550)
【Fターム(参考)】