待ち行列の管理システムおよび方法
【課題】
【解決手段】
本発明は、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムおよび方法を提供する。該システムは、グループを登録する登録手段(50)を含み、この登録手段は、登録コードを担う情報担体(52)と、グループのメンバーのIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグ(54)とを含む。登録手段は、登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細と関連づける。システムは、グループへの通知およびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段(48)と、インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスおよびグループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成する登録コードを含むグループからの通知に応答するプロセッサ(32と34)とをさらに含む。プロセッサは、仮想待ち行列へのアクセス権を要求するグループからの通知を受け取り、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、次にグループが待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成される。インターフェイス手段は、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始する呼び出し信号に応答する。サービスのアクセス制御装置(22)は、少なくとも1つのIDタグを読み取り、サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのにIDの詳細を登録記録と比較する。
【解決手段】
本発明は、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムおよび方法を提供する。該システムは、グループを登録する登録手段(50)を含み、この登録手段は、登録コードを担う情報担体(52)と、グループのメンバーのIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグ(54)とを含む。登録手段は、登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細と関連づける。システムは、グループへの通知およびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段(48)と、インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスおよびグループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成する登録コードを含むグループからの通知に応答するプロセッサ(32と34)とをさらに含む。プロセッサは、仮想待ち行列へのアクセス権を要求するグループからの通知を受け取り、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、次にグループが待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成される。インターフェイス手段は、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始する呼び出し信号に応答する。サービスのアクセス制御装置(22)は、少なくとも1つのIDタグを読み取り、サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのにIDの詳細を登録記録と比較する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人々の待ち行列を管理または制御するシステムおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、待ち行列を使用する人々が、彼らの位置を保持するのに物理的ラインに立つことを強制されず、むしろ彼らの位置を自動的に設定および保持し、彼ら自身が物理的に他の所にいることができる仮想待ち行列の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
テーマパークを訪れる場合または病院の外来患者部門に行く場合などの多くの状況において、人々は、通常所与のサービスを得るのに物理的待ち行列に加わることを要求される。必要な待ち行列時間がかなり長くなることが多い。この時間の間、待ち行列中の人々は特定の物理的場所にとどまらざるを得ず、自由に動き回ることまたは他の活動に従事することができない。よく知られているように、これらの待ち行列は、評判が悪く、行列を強いられた人々にとってかなりいらいらする原因になることがある。さらに、それらは、顧客不満足のかなり大きい原因であるので、サービスオペレータにも評判が悪いことがある。例えば、テーマパークでの長い待ち行列は、人々に参加するのを思いとどまらせるかまたは帰らせることによって直接の経済的影響を有することがあるが一方、外来患者部門の待ち行列は、スタッフへの反社会的な振る舞いおよび暴力の問題を悪化させることがある。
【0003】
この問題は、従来技術において、仮想待ち行列システムの発展によって対処されてきた。そのようなシステムで、サービスに待ち行列したい人は、物理的ラインに加わることを強いられず、むしろ物理的待ち行列と並行してまたはその代わりに稼働される仮想待ち行列に加わるオプションを有する。システムは、次に人の進行を追跡し、その人が組合せまたは仮想の待ち行列の先頭に達してすぐにサービスが得られる権利が与えられた時に、ある形態の指示を与える。したがって、システムは待ち行列に加わった時刻を記録し、続いて進行を追跡することによってユーザーが物理的にラインにとどまる必要をなくしている。
【0004】
仮想待ち行列システムの簡単な実施例は、いくつかの店、郵便局などで使用されているよく知られたシーケンス番号チケットシステムによって提供される。このシステムで、待ち行列に加わりたい人はディスペンサから番号が付けられたチケットを受け取る。チケットは、昇順の番号が付けられ、各チケットは、待ち行列中の所有者の位置を示している。現在の待ち行列の先頭の番号を大きなディスプレイがある。このディスプレイに示された番号と自身のチケットの番号を比べることによって、各個人は、待ち行列中で自分の前のいる人の数を判断し、最終的に自身が待ち行列の先頭に達したことを判断することができる。したがって、そのようなシステムは、順序づけられたラインに立つ必要性をなくす。しかし、ディスプレイは、通常、見ることができる範囲が非常に限定されているので、人々はディスプレイの物理的近傍にとどまるかまたは順番を失う危険を冒さなければならない。したがって、そのようなシステムでは、ユーザーは自由に動き回り、他の活動に従事することができない。
【0005】
もっと高度な仮想待ち行列システムは、2つの大きな種類、すなわち、例えば特許文献1に開示されるようなタイムスロットチケットシステムと、例えば特許文献2および特許文献3に開示されるような短距離無線方式とに分類される。
【0006】
タイムスロットチケットシステムは、シーケンス番号を指定するのではなく、発行されたチケットが、14時00分から14時30分までのようなタイムスロットを指定し、その間に所有者はほぼ即座にサービスへのアクセスが認められること以外はシーケンス番号チケットシステムと同様である。この予め定められたタイムスロットにより、ディスプレイの見える所にとどまる必要がなくなり、それにより、チケット所有者は、動き回り、他の活動に従事することが自由になる。しかし、これらのシステムは2つの重大な欠点を有する。第1に、それらは、例えば遊園地の乗り物に故障が生じたように、サービスのスループットに大幅な計画外の変化がある場合混乱に陥りやすい。そのような状況で、タイムスロットチケットシステムは、待ち行列管理の問題を悪化させるが、それは人々が現時点で受付けがされ得ないタイムスロットチケットを保持し、これらのチケット保持者はしばしば物理的待ち行列で長時間待ちをしていた人々と競合するからである。第2に、実際には、それらはしばしば2次的待ち行列を必要とする。システムは誤用を防ぐのに様々なチェックおよび制約を課さなければならないので、各チケットの発行は、全く些細な活動というのではなく、通常何秒もかかる。その結果、チケットを発行する場所に待ち行列が形成されることがある。タイムスロットチケットシステムを実施した組織からの報告によれば、繁忙時に2次的待ち行列における待ちが30分またはそれ以上になると言われている。
【0007】
短距離無線システムは、サービススループットの大きな変化に対して弾力性が大きい。そのようなシステムのユーザーは、仮想待ち行列制御コンピュータからの通信を受け取ることができるある形態の専用短距離無線コミュニケータを所持する。コンピュータは、人が仮想待ち行列に加わる時に固定タイムスロットを割り当てるのではなく、動的に待ち行列による進行を追跡し、次に、その人が待ち行列の先頭に達した後メッセージを送る。サービススループッットに何らかの状態悪化はあると、待ち行列での待ちは長くなるが、混乱は生じない。
【0008】
そのようなシステムの特定の実施例は、特許文献4に説明されており、テーマパークの入場仕切りに到着した顧客に各々重複しない入場トークンを発行する装置と、要求されればアトラクションにログインする携帯通信デバイスとを含む。そのような携帯通信デバイスを有する客が、アトラクション用の組み合わされた物理的・仮想待ち行列の前部に達した時、テーマパークコンピュータはアトラクションへの呼び出しを発行する。次に、アトラクションへの入場は入場トークンによってモニターされる。
【0009】
それらは混乱の問題を回避しているが、短距離無線システムは2次的待ち行列を解消していない。非返却が起こり得る問題であるので、システムを使用したい人へのコミュニケータの配布は、様々なチェックおよび多分ある形式の預り金を必要とする重要な措置である。結果として、待ち行列が、コミュニケータ配布ステーションで生ずることがあり、繁忙時に、2次待ち行列における待ち時間が、30分またはそれ以上になることがある。
【0010】
病院および他の健康関連の用途では、短距離無線システムはさらなる問題を持つ。ある人によって使用されたコミュニケータは、その後誰か他の人によって再使用されるが、小さな電子機器なので、コミュニケータは殺菌に余り適していない。
【特許文献1】米国第6173209号
【特許文献2】米国第5987421号
【特許文献3】米国第2003/093167号
【特許文献4】米国第2003/0102956号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、既存のタイムスロットチケットシステムおよび短距離無線システムの欠点を除去する仮想待ち行列システムおよび方法を提供しようとするものである。
【0012】
本発明は、短距離無線ネットワークをサポートするのに必要とされるものなどの専用ハードウェアの必要も避けようとするものである。このように、本発明は、そのような専用ハードウェアに関連する信頼性とメンテナンスの問題を低減または除去することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、1つまたは2以上のサービス(例えば乗り物)を提供するロケーション(例えばテーマパーク)で使用する仮想待ち行列システムを提供する。仮想待ち行列は、ロケーションでいくつかまたはすべてのサービス用にサポートすることができる。
【0014】
本発明の1つの態様によれば、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御するための待ち行列管理システムが提供され、この待ち行列管理システムは、
グループを登録する登録手段であって、情報担体とグループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグとを含み、情報担体が、登録コードおよびグループのメンバーを識別するIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグを担い、登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細とさらに関連づける登録手段と、
グループへのおよびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段と、
インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスと、グループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成する登録コードとを含むグループからの通知に応答するプロセッサと、
前記プロセッサが、仮想待ち行列へのアクセスを要求するグループからの通知を受け取り、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、グループが待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成され、
前記インターフェイス手段が、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始する呼び出し信号に応答し、
サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、少なくとも1つのIDタグを読み取り、IDの詳細を登録記録と比較する、サービスにおけるアクセス制御装置とを有する。
【0015】
本発明の別の態様によれば、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法を提供し、この待ち行列管理の方法は、
グループに情報担体およびグループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグを割り当てるステップであって、情報担体が、登録コードおよびグループのメンバーを識別するIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグを担うステップと、
登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細と関連づけるステップと、
コミュニケータアドレスおよび登録コードを含むグループからの通知に応答して、グループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成することによってグループを登録するステップと、
仮想待ち行列ラインへのアクセスのグループからの要求に応答して、グループに待ち行列ライン中の位置を割り当て、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、グループが待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
呼び出し信号に応答して、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
サービスにおいて、少なくとも1つのIDタグを読み取り、サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、IDの詳細を登録記録と比較するステップとを含む。
【0016】
本発明の利点は、2次的待ち行列が少しも必要なく、ユーザーに専用電子デバイスを提供する必要がないことであり、それはユーザー自身の携帯電話または他のそのようなデバイスと組み合わせて個人識別タグを使用することによって実行することができるからである。
【0017】
本発明の別の利点は、サービススループットの大幅な計画外変化に対して弾力性があることである。
【0018】
簡単な場合では、本発明は、単独の個人が単一のサービスだけのために待ち行列する状況を含んでいる。しかし、好ましい実施形態では、本発明は、グループの人々(家族グループなど)が所与のロケーションで一連のサービス(テーマパークの様々な乗り物など)の利用を望んでいる状況を含んでいる。
【0019】
一般に、そのような各サービスは、仮想待ち行列および従来の物理的待ち行列の両方を有することができる。この場合、物理的待ち行列および仮想待ち行列は、並行して管理され、実際には、1つの単一の待ち行列のちょうど2つの区別された部分とみなすことが理にかなっている。したがって、サービスは、物理的待ち行列または仮想待ち行列によってアクセスすることができる。主な違いは、物理的待ち行列の人々はラインで待つように強いられるが、仮想待ち行列の人々は動き回り、他の活動に従事することが自由であることである。しかし、代わりに、ロケーションまたはサービスのオペレータは、サービス用の物理的待ち行列をなくすことを選択することができ、その結果、サービスを利用したいすべての訪問者は仮想待ち行列システムを利用せざるを得ない。
【0020】
仮想待ち行列システムにより、グループの個人(家族などの)がロケーションを動き回ることができ、個々の個人としてよりもむしろグループとしてサービス用に待ち行列することができる。グループは1人または2人以上にすることができる。本発明によれば、各グループは、仮想待ち行列システムと双方向通信するのに使用する自身の携帯電話または個人コミュニケータを有する。
【0021】
以下で説明する好ましい実施形態では、仮想待ち行列システムは、各グループ用の訪問先予定表を保持し、グループが利用を望む1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示す。仮想待ち行列システムは、グループが各サービスの利用を完了すると、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に入れる。次に、システムは、待ち行列によってグループの進行を追跡し、待ち行列の先頭に達した時、携帯電話への通知よってグループをサービスに呼び出す。その後、システムは、グループのメンバーが、サービスが提供される場所に到着すると、仮想待ち行列優先アクセスポイントを介して彼らにほぼ即座のアクセスを認める。
【0022】
仮想待ち行列システムは、以下のものから構成されることが好ましい。
・ロケーションの仮想待ち行列の完全な情報をメモリ内に保持するコンピュータ(1つまたは2以上の物理的コンピュータで構成される)である仮想待ち行列管理システム。例えばこのコンピュータシステムは、グループのエントリをサービス用の仮想待ち行列に記録し、待ち行列によってグループの進行を追跡し、グループが待ち行列の先頭に達するのを検出し、グループの携帯電話を通して通知することによってサービスにグループを呼び出し、グループがサービス用優先アクセスポイントに到着するとエントリチェックの権限を行使する。
・コンピュータシステムが携帯電話ネットワークに接続し、したがって仮想待ち行列システムを使用するグループによって所持されている携帯電話と通信することができるインターフェイス装置。
・仮想待ち行列システムを使用する各グループの各メンバーによって保持される個人識別タグ。特定の個人によって保持されたタグは、その人を待ち行列システムに認められたグループのメンバーとして識別し、サービス優先アクセスポイントでエントリを得るのにその個人によって使用される。
・待ち行列管理コンピュータシステムに直接または間接的に接続された各サービス優先アクセスポイントでの識別およびアクセス管理機構。個人が、優先アクセスポイントに到着し、エントリを要求した時、この識別機構は、その個人の識別タグの値をコンピュータシステムに伝え、コンピュータシステムは、その個人がアクセスを許可されるべきかまたは拒否されるべきかの指示で応答する。
【0023】
大まかには、好ましい実施形態による仮想待ち行列システムの動作は、以下のとおりである。
1.仮想待ち行列システムを利用したいグループは、登録コードおよび識別タグを入手する。
2.システムはグループを登録する。この登録によって、システムは以下のことを設定する。
・仮想待ち行列システムを使用したい新しいグループがあること
・このグループのサイズ(すなわち、人の数、1人以上)
・グループとシステムとが通信することになる携帯電話の完全な電話番号
・個々のグループメンバーによって保持されたタグの値とグループ自体との間のある形態の関連性これらの関連性とは、システムがあるタグ値を与えられた場合に、そのタグを保持する個人が属するグループを判断することができるようなものである。
3.システムは、グループ用に以前に作成された訪問先予定表を検索するか、またはグループ用の新しい訪問先予定表を設定する。いずれの場合も、この訪問先予定表は、グループが利用したい1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示している。
4.システムは、グループの訪問先予定表の第1のサービス用に仮想待ち行列の末尾にグループを加える。この仮想待ち行列はシステムのメモリに保持される。
5.サービスのスループット速度の情報を使用して、システムはグループの進行を仮想待ち行列により追跡する。
6.システムは、グループが待ち行列の先頭に達した時グループの携帯電話に通知を送り、グループが直ちにサービスに行くべきであることを示す。
7.システムは、グループメンバーが一緒にまたは別々にサービス優先アクセスポイントに到着した時、各個別のグループメンバーによって保持されたタグの値をチェックする。そうすることによって、システムは、個人が(何らかの不法侵入者ではなく)確かにサービスのために呼び出されたグループのメンバーであると判断し、 したがって優先アクセスポイントにその個人はアクセスを認められるべきであるという指示を送る。
8.システムは、サービスへのグループメンバーの到着時刻を記録した後、サービスを利用するのに要する合計時間の記憶情報を使用することによって、グループがこのサービスから離れる時刻を計算する。その時に、システムは、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。
【0024】
したがって、本発明は、待ち行列システムと、グループの個人コミュニケータまたは携帯電話の所有者との間の双方向通信を必要とする。特定の実施形態に応じて、この通信は、いくつかの形態のいずれか、またはこれらの形態の組合せを採用することができる。例えば携帯電話所有者からシステムへの通信は、テキストメッセージを送ることにより、または全待ち行列管理システムの一部を形成する対話型音声応答(IVR)サブシステムに音声電話をすることによることができる。後者の場合には、電話所有者は、システムからの音声指示メッセージに、携帯電話キーパッドに入力することによって応答し、または音声認識システムに言葉を話すことによって応答する。システムから携帯電話所有者への通信は、テキストメッセージの形態にすることができる。あるいは、システムは、前もって録音された音声メッセージまたは合成音声メッセージを生成するIVRサブシステムを含むことができる。
【0025】
仮想待ち行列システムを使用する各グループの各メンバーは、個人識別タグを携帯するのが便利である。このタグは、ある人がサービス優先アクセスポイントでアクセスを要求する場合に、その人が所与のグループのメンバーであると識別することにだけ役立つ。仮想待ち行列システムを使用していない人々(すなわち、物理的待ち行列で待つ人々)は、識別タグを必要としない。タグは値を有する。この値は、サービス優先アクセスポイントで識別機構によって読み取られ、待ち行列管理システムに通知される。待ち行列管理システムは、このタグ値を使用して、所有者は、システムが以前に(グループが待ち行列の先頭に達した時に)呼び出した、したがってサービス優先アクセスポイントでエントリが認められるべきグループのメンバーかどうか判断する。
【0026】
一実施形態では、所与のグループの異なるメンバーによって保持されたタグはすべて1つの共通値を共有する。別の実施形態では、様々なグループメンバーのタグ値が異なってもよい。いずれの場合も、待ち行列管理システムは、様々なタグ値とグループとの間のある形態の関連性であって、システムが、任意の個人のタグ値からそのタグ所有者が属するグループを計算するのに十分な関連性を保持する。
【0027】
様々なタグ値は本質的に一意的である。いくつかの実施形態では、その値は真に一意的であり、例えば日付およびその日付内の一意的な数字の両方をコード化することによって形成される。他の実施形態では、値は再使用されるが、再使用の期間およびコンテキストは、別個の使用の間で起こり得る混乱を避けるようにされることになる。
【0028】
タグは、容易に偽造することができないように設計されているのが好都合である。
【0029】
タグおよび関連する識別機構は、様々な形態のうちのいずれも採用することができる。例えば以下のようである。
・タグは、多分所有者によって着用されるリストバンド上のバーコードにすることができ、識別機構はバーコード読み取り装置である。
・タグは無線周波数識別(RFID)チップであることができ、識別機構はRFIDスキャナである。
・タグは、人の顔、網膜走査、または指紋などのある形態の生物測定識別子であることができ、識別機構は、適切な形態の走査および認識システムである。
【0030】
システムは、登録によってグループのサイズ、コミュニケータアドレス(例えば携帯電話番号)、およびタグ値を設定する。登録ステップの明確な詳細は、特定の実施形態および、特に、その実施形態に使用されたタグのタイプに依存する。
【0031】
一実施例として、バーコードまたはRFIDチップの形態をとるタグは、グループ登録パックに供給することができる。そのようなパックはグループサイズによって分類される。各パックは、グループの各メンバーのタグに加えて印刷された登録コードを含んでいる。次に、登録ステップは、グループの携帯電話から待ち行列管理システムへの通信によって開始される。この通信では、グループの携帯電話所有者は、登録パックからの登録コードを提供する。待ち行列管理システムは、グループの携帯電話の番号を、電話ネットワーク発呼者識別設備の使用によるか、またはテキストメッセージの場合の送信者番号フィールドによるかのいずれかによって自動的に得る。次に、システムは、登録コードを使用して、グループメンバーによって保持されたタグ値とグループ自体との間の関連性を設定する。登録コードは、特に、システムがこの関連性を作成できるように公式化されている。最も単純な場合には、例えば登録コードは、すべてのグループメンバーによって保持される共通のタグ値と同一にすることができるが、他のより複雑な符号化も可能である。
【0032】
第2の実施例として、生物測定タグが使用される場合、登録には、グループはタグ認識ポイントを最初に訪れる必要があることがある。このポイントで、グループは、登録コードを含むカードをカード読み取り装置に挿入することになる。システムは、カードから登録コードを読み取り、次に、顔、網膜、指紋、または他の生物測定指標の適切な走査を行うことになる。続いて、グループは携帯電話から登録電話を行って登録コードを指定し、システムは発呼者識別を使用して携帯電話番号を検索する。次に、システムは、要求されるすべての情報、すなわち、グループサイズ、携帯電話番号、および生物測定タグ値を有し、必要な関連性を設定することができる。
【0033】
仮想待ち行列に加わるために、グループは、そのグループが利用したい1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示す訪問先予定表を設定する。これは、登録の前に、その間に、またはその後に行うことができる。
【0034】
システムは、特定の実施形態に応じて訪問先予定表生成の様々な手段を提供することができる。システムが、グループの携帯電話から様々な編集コマンドを使用することによって訪問先予定表を生成するのをサポートし、訪問先予定表にサービスが加えられ、訪問先予定表シーケンス内でサービスが移されるなどは好都合であろう。さらに、システムは、各々が人気のあるサービスのシーケンスを示している前もって確定された「推奨訪問先予定表」のセットから選択するのをサポートすることもできる。携帯電話所有者は、これらの前もって確定された訪問先予定表のうちの1つを選択し、編集コマンドを使用して、確定された訪問先予定表をグループの正確な要求に調整することができる。
【0035】
システムは、オプションとして訪問先予定表生成ウェブサイトをサポートすることもできる。このウェブサイトで、ユーザーは、グループが使用するつもりである携帯電話の番号を入力し、訪問先予定表を、通常利用可能なサービスの図表「地図」から選択することによって生成することになる。
【0036】
システムは、訪問先予定表が登録よりも前に生成される場合、初めにその訪問先予定表を携帯電話番号に関連づけるのが便利である。その後、システムは、登録中にこの特定の電話番号用に前もって確定された訪問先予定表があることを検出し、その訪問先予定表をグループと関連づけることができる。システムは、訪問先予定表が登録中にまたはその後に生成される場合、直ちにグループを訪問先予定表と関連づけることができる。
【0037】
システムは、いったんグループが登録されて訪問先予定表を持つと、その訪問先予定表の第1のサービス用の仮想待ち行列の末尾にグループを加える。
【0038】
次に、システムは、グループが仮想待ち行列の先頭に達すると予想される時刻を計算する。1つの可能性は、システムが、様々な時間帯についてサービスの平均スループット速度を示すサービススループットプロファイルを保持することである。例えばこのプロファイルは、08時00分と12時00分との間で、サービススループットが毎時3000人、12時00分と14時00分との間でそれが毎時2000人などであることを示す。そのような変動は、例えばサービススタッフ配置レベルの変更のためかもしれない。
【0039】
次に、システムは、グループが仮想待ち行列の先頭に達するのに要する時間を計算する様々な手段のうちのいずれかを使用することができる。2つの実施例として以下のものがある。
・システムは、任意の所与の時間にロケーションにおける人々の総数を決定する手段を備えることができる。システムは、登録を通して仮想待ち行列システムを使用する人々の数の正確な情報も有する。したがって、システムは、物理的および仮想待ち行列を使用する人々の相対的比率を決定することができる。したがって、2つの待ち行列に比例して各サービスの全容量を割り当てることができる。次に、サービスの全容量のうちの割り当てられた割合だけを使用して、仮想待ち行列による進行の速度を決定する。
・システムは、各サービスに対する物理的待ち行列中の人々の数を、ある許容範囲の精度で、絶えず判断する手段を備えることができる。これは、例えばその日を通じて様々な時間の物理的待ち行列の予想される長さを示す物理的待ち行列長さプロファイルを保持するシステムによって行うことができる。このプロファイルは過去の記録から得ることができ、その日のタイプ、例えば平日または週末、最繁期または閑期、雨または晴れなどで変わってもよい。さらに、システムオペレータは、許容精度を保持するように、物理的待ち行列の観察された実際の長さに基づいてこのプロファイルを調節することができるであろう。次に、システムは、新しいグループが仮想待ち行列に加わる場合、分かっている現在の仮想待ち行列の長さおよび予測される物理的待ち行列の長さを使用して、全待ち行列(仮想+物理的)におけるグループの総合的位置を決定することができる。次に、システムは、サービススループットプロファイルを使用してグループが全待ち行列の先頭に達するまでに要する時間を計算することができる。
【0040】
グループが、待ち行列の先頭に達すると予想される時間を計算して、好ましい実施形態は、グループの携帯電話に通知を送り、それにこの予想される呼び出し時刻を知らせる。次に、システムは、グループが待ち行列の先頭に達した時に第2の通知を送り、グループをサービスに呼び出す。
【0041】
改善として、システムは、グループが待ち行列の先頭に達する前のある短い期間(例えば数分)にサービスへの呼び出しを送ることができる。この期間により、グループが物理的にある距離だけ離れている場合、グループがサービスに到着するのにある時間が与えられることになる。
【0042】
サービスに呼び出されるとすぐに、グループのメンバーは、サービスに、特に好ましい実施形態では優先アクセスポイントに行く。仮想待ち行列システムの登録されたユーザー、したがって識別タグを有する人々だけがこの優先アクセスポイントを使用することができる。タグのない人は誰でも直ちにアクセスを拒否される。
【0043】
各個人が、優先アクセスポイントで報告する時、そのアクセスポイントのアクセス管理機構は、その個人の識別タグの値を判断し、この値を待ち行列管理システムに送る。システムは、このタグ値を使用してその個人が属するグループを決定する。システムは、その個人が、システムがサービスに呼び出したグループのメンバーである場合、クセスポイントへ信号を送り返してアクセスが認められるべきであることを示す。ただし、システムは、個人が属するグループがサービスに呼び出されていなかった場合には、多分拒否のためのある添付の説明と共にアクセスが拒否されるべきであるという指示を送る。システムは、認識されないタグを使用してアクセスを得ようとするいかなる試みも拒絶する。それは、生物測定タグで発生することがある場合、または、例えばある人が以前の日の「古い」タグを再使用しようとする場合である。
【0044】
様々なグループメンバーは、アクセスポイントにグループとして到着するようには強いられなくて済む。彼らは別々に到着することができ、アクセスは個々にアクセスを認められる。さらに、すべてのグループメンバーが実際にサービスを利用する必要がなく、幾人かのメンバーまたはすべてのメンバーがやめるように選択することができる。
【0045】
グループメンバーが異なる値を持つタグを保持する実施形態では、システムは、個人単位で各人がアクセスを認めることができ、各個人は、1回だけアクセスを認められる(すなわち、同じタグを再提示して第2のアクセスをすることはできない)。すべてのグループメンバーが同じタグ値を共有する実施形態では、システムはその値のアクセスを、全グループサイズを超えない所まで、何回か認める。
【0046】
オプションとして、システムは、サービスへの各呼び出しに時間制限を課することができ、その結果、呼び出しは、30分または1時間などのある指定された期間に対してだけ有効にしておくことができる。次に、グループメンバーは、発行されている呼び出しとこの指定された有効期間の期限切れとの間に優先アクセスポイントでいつでも報告することが必要となる。この期間の後に到着する個人は誰でも、「呼び出しは期限切れになった」という説明と共にアクセスを拒否されることになる。この時間制限は、サービスへの適時の到着を促し、それによって整然とした待ち行列管理が促進される。
【0047】
好ましい形態のシステムは、優先アクセスポイントへの到着の時刻から出口ポイントでサービスから離れる時刻まで、各サービスを利用するのに要した一般的な時間の記録を保持する。この記録は、必要に応じてシステムオペレータによって実際のサービス通過時間の観察に基づいて更新される。システムは、この記録を使用して、サービスの優先アクセスポイントで報告する各グループがその後サービスを出発するはずの時刻を決定する。しかし、個々のグループメンバーが異なる時刻に優先アクセスポイントに報告する場合、彼らは異なる時刻にサービスから離れることになる。この状況下では、様々な実施形態は、グループの第1のメンバーまたはグループの最後のメンバーの到着時刻に基づいて、またはサービスを利用するすべてのグループメンバーの平均到着時刻に基づいてサービス退出時刻を計算することができる。いずれの場合も、システムは、全体のグループに対してただ1つのサービス退出時刻を計算する。
【0048】
システムは、この計算されたサービス退出時刻で、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。次に、それは、グループの携帯電話に通知を、グループがそのサービスに呼び出されることになる時刻の推定値と共に送る。
【0049】
ただし、システムは、グループが退去しつつあるサービスが訪問先予定表の最後だった場合、グループの訪問先予定表が現在空であることを示す通知を送る。グループメンバーが仮想待ち行列システムを使用し続けたい場合、新しい訪問先予定表を設定しなければならない。
【0050】
以前に述べたように、システムは、サービススループットプロファイルを生成し、システムは、グループがそのサービス用の仮想待ち行列の先頭に達すると予想される時刻を計算する際にそれを使用することが好ましい。通常は、サービススループットプロファイルは、サービススループット速度の計画的変化、例えばサービスが少数のスタッフしか有していない期間中のスループットの減少を示している。しかし、スループット速度に計画外の変化があることもあり、最も顕著なのは、スループットが一時的にゼロまで落ちるサービスブレークダウンの場合である。スループット速度のそのような計画外の変化は、当然待ち行列が進行する速度に影響するので、待ち行列中のグループがサービスに呼び出されるべき時刻に影響する。
【0051】
スループット速度が予期せずに変化する場合、まず、その変化は、ロケーションまたはサービススタッフによって、または検出のある自動手段によって検出されなければならない。次に、その変更は、システムに、システムオペレータによって、または自動入力によって入力されなければならない。この入力は、新しい状況を反映するようにサービススループットプロファイルへの編集の形態をとる。例えば修理するのに1時間かかると予想されるサービスブレークダウンの場合、プロファイルは、すぐ後の時間の間ゼロのスループットを示し、その後、元来計画されたスループット速度に回復するように編集されることになる。または、この問題がその日の残りの間スループット速度を低下させると予想される場合、プロファイルはその低下した速度を示すように編集されることになる。
【0052】
システムは、サービススループットプロファイルが編集される時はいつでも、そのサービス用の仮想待ち行列中のすべてのグループに対して予想される呼び出し時刻を再計算する。仮想待ち行列の待ち時間を常に延ばすのではなく、スループットプロファイルへのある編集では、例えばブレークダウンを修理するのに要する時間が当初予想していたよりも短くなり、そこでプロファイルがその短い時間を反映するように編集される場合、待ち時間を減らすことがあることに留意されたい。システムは、仮想待ち行列中の各グループ用に新しく予定される呼び出し時刻を再計算した後、次に、各グループへの適切な措置を行うことができる。例えば以下のようである。
・予定された呼び出し時刻の変化が小さい場合、システムは何もする必要がない。
・システムは、予定された呼び出し時刻の変化がかなり大きい場合、グループの携帯電話に通知を送ってグループに新しく予定される呼び出し時刻を知らせることができる。
・システムは、待ち時間が現在かなり長くなる場合、グループに様々なオプション、すなわち、待つのを続ける、このサービスをグループの訪問先予定表でシーケンスの後の位置に移動させる、またはこのサービスを取り消し、それを訪問先予定表から除くオプションを提供することができる。
【0053】
サービス用の仮想待ち行列に新たに加わるグループには、特別の措置を必要としない。システムは、編集されたサービススループットプロファイルを使用して、通常の方法で予測される呼び出し時刻を単に計算し、この計算された時刻は、当然スループット速度の計画外の変化を反映している。
【0054】
次に、本発明を添付の図面を参照して実施例によりさらに説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
本発明は、様々な代替実施形態を有することができる。最初に、個人識別タグがバーコードを持つリストバンドの形態をとる実施形態を説明する。次に、個人識別タグが生物測定識別に基づくことができる第2の実施形態を説明する。最後に、本質的に第1または第2の実施形態のいずれかの変形であるいくつかの代替実施形態を説明する。これらの説明が与えられれば、広範囲のあり得る実施形態が、これらの実施形態の変形が特定の特徴を含んでいるかまたは排除しているものとして当業者には明らかであろう。
【0056】
図1に示すように、ロケーションは、通常周囲10および1つまたは2以上の入口12を有する。ロケーションは、いくつかのサービス14を特徴としている。オプションとして、ロケーションは、1つまたは2以上の訪問先予定表管理ステーション16を備え、そこで、本発明による仮想待ち行列システムのユーザーは、訪問先予定表を調べて編集することができる。
【0057】
図2は、仮想待ち行列がサポートされている単一のサービスのより詳細な図を提供する。サービス14は、人々がサービスへの直接アクセスを得ることができるサービスアクセス領域18を有する。サービス用仮想待ち行列の先頭を達したグループのメンバーが、サービスアクセス領域への即時のエントリを得ることができる優先アクセスポイント20がある。そうするために、メンバーは、識別およびアクセス管理機構22などのアクセス制御装置に個人識別タグを提示する。サービスは、それ自体のエントリポイント26を持つ物理的待ち行列ライン24、および待ち行列の先頭でサービスアクセス領域へのエントリを制御する流れ制御ポイント28も有する。この流れ制御ポイントは、サービススタッフによって手動で制御することができ、または自動管理で行うことができる。仮想待ち行列システムは、グループメンバーが仮想待ち行列の先頭に達する時、彼らを優先アクセスポイントに呼び出す。しかし、仮想待ち行列からの人々は、利用可能なサービススループットの一部しか消費しないことになる。次に、物理的待ち行列で待つ人々は、適切な比率でその流れ制御ポイントを通ることが認められてサービススループットの残りの部分を消費する。例えばサービスが個人単位で提供される場合、1人の人は、サービス「スロット」が空いている時はいつでも、仮想待ち行列からの人によって消費されていない流れ制御ポイントを通り抜けることが認められることになる。または、サービスが、いくつかの車両を持つ列車の形態をとることができる遊園地の場合、十分な人々が流れ制御ポイントを通ることが可能になり、その結果、優先アクセスポイントを通る仮想待ち行列からの人々と共に、各列車はちょうど満たされる。したがって、サービス容量は、物理的待ち行列からの人々と仮想待ち行列からの人々との間で公平に、各々に同等の待ち行列時間で、分配される。
【0058】
本発明の仮想待ち行列システムを図3に示す。その中心には、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32があり、業界標準ローカルエリアネットワーク30を通して、仮想待ち行列がサポートされている各サービスの識別およびアクセス管理機構22に接続されている。仮想待ち行列管理システムコンピュータは、中央処理装置34、メモリ36、およびシステムクロック38を含む。さらに、それは、オペレータが、コンピュータシステムおよび標準CDを読み込むCD駆動装置42と対話できるオペレータステーション40を有する。それは、仮想待ち行列システムを使用するグループと通信するインターフェイス手段44をさらに有する。コンピュータシステムは、このインターフェイス手段を介して、仮想待ち行列システムを使用する各グループによってそれぞれ所持されている携帯電話48などのコミュニケータに通知46を送信および受信することができる。
個人識別タグおよび登録パック
【0059】
ロケーションで仮想待ち行列システムを使用したい人々のグループは、まず、携帯電話48を所有しなければならない。次に、グループは、図4に示すような登録パック50を入手しなければならない。ロケーションオペレータが、待ち行列システムの使用に代金を求めたいかどうかに応じて、グループは、このパックを申し込みにより与えられてもよく、またはパックを購入するように要求されてもよい。
【0060】
グループは、通常ロケーションへの入口12のうちの1つに到着すると直ぐにまたは少し後で登録パックを入手することになる。例えばロケーションが、エントリチケットを要求し、このチケットを販売するブースを持つエントリポイントを有する場合、そのブースは、登録パックを要求するグループにそれも提供するであろう。さらに、パーク内に小売店を有する遊園地の場合には、小売店のいくつかは他の商品に加えて登録パックを供給することができる。または、登録パックの供給専用のパーク内のブースにすることもできる。
【0061】
登録パックの供給は、パックの引き渡しと多分いくらかの支払いだけを必要とする(ロケーションエントリチケットの支払いと組み合わせることもできる)簡単な取引である。さらに、所与のロケーションには、すべてのロケーションの入口12と、ロケーション内の小売店または訪問先予定表管理ステーション16などの他の場所とを含めて、登録パックを供給する多くの場所があることが可能である。したがって、グループは、2次的待ち行列の必要なしに登録パックを入手することができる。
【0062】
登録パックは、グループのサイズによって分類され、単一の人のグループ用のパック、2人のグループ用パック、3人のグループ用のパックなどがある。ロケーションのサービスが収容する準備ができている最大のグループサイズがある。遊園地では、例えばその最大グループサイズが6人のことがある。登録パックは、1人からこの最大の人数までの任意のグループサイズを利用できることになる。
【0063】
図4に示すように、登録パック50は、印刷された登録コードを持つ登録カード52などの情報担体を含んでいる。さらに、それはIDタグ54も含み、この実施形態では、バーコードを持つリストバンドの形態の個人識別タグであり、1つのそのような識別タグが各グループメンバーに提供される。したがって、例えば4人のグループ用の登録パックは4つのリストバンドを含むことになる。各リストバンドは、印刷されたバーコードを含み、リストバンドを着用している個人をこの特定のグループのメンバーであると明白に識別するID値を提供する。
【0064】
登録コードは、本質的に一意的であり、例えば1年またはそれを超える期間にわたって繰返しがないランダム(または疑似ランダム)コードを作成することができる任意のアルゴリズムによって生成される。生成時に、各コードが1つの特定のグループサイズに割り当てられるので、システムは、その後所与のコードからそのコードが属するグループのサイズを決定することができる。
【0065】
登録コードは、(i)仮想待ち行列システムの設計および動作に精通している知的観察者でさえ、所与の日付に所与のロケーションで有効なコードを推定することができないではずであり、(ii)そのような有効なコードを推測するいかなる試みも極めて小さい成功の確率(100万分の1未満の確率など)しか有しないはずであるようなものである。これらの性質は、例えば10億の異なる組合せまたはそれ以上を収容する長さのランダムコードを使用して達成される。
【0066】
携帯電話キーパッドの使用によるシステムへの登録コードのエントリを容易にするために、コードが英数字のシーケンスで構成されることが(本質的ではないが)望ましい。これと共に10億またはそれを超える可能な組合せへの要求があるので、コードが例えば8個の文字のシーケンスで構成されるのが適切である。したがって、登録コードはシーケンスAXPBYQNDとすることができる。
【0067】
システムの誤用、それによって単一のグループが2つ以上の仮想待ち行列に同時にいることを防ぐために、各グループは、確実に単一の登録パックだけを入手できるのが望ましい。ロケーションが入口チケットを供給する場合、これは、パックが供給されたことを示すようにある方法でチケットに印を付けることによって達成することができる。あるいは、ロケーションは、例えば各グループが入場ポイントで登録パックを入手するのにただ1回の機会だけを与えられるような方法で物理的に組織することができる。
登録
【0068】
グループは、登録パック50を入手した後、次に待ち行列システムで登録しなければならない。この登録ステップは、グループの携帯電話から待ち行列管理システムコンピュータ32に通知することによって開始される。この通知で、グループの携帯電話所有者は、待ち行列管理システムにグループの登録カードからの登録コードを、テキストメッセージの内容として、またはコンピュータ32からのプロンプトに応じて電話のキーパッド上でコードを入力することによって送信する。
【0069】
待ち行列システムがグループを登録する手順を図5のフローチャートに示す。フローチャートに示す手順のうちのいくつかは、待ち行列システムを使用するグループの行動、すなわち、登録通信またはサービス優先アクセスポイントへの到着などによって開始されるが、手順自体は、完全に仮想待ち行列管理システムコンピュータ32内のプロセッサ34によって行われる。さらに、以下の詳細な説明で明確に別に述べられる場合以外は、フローチャートに示した各ステップは、コンピュータのメモリ36に保持された情報だけを使用する。
【0070】
図5に示すように、ステップ102で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、まず、電話ネットワークの発呼者識別設備によって、またはテキストメッセージの送信者番号フィールドから、グループが使用している携帯電話の番号を確認する。
【0071】
ステップ104で、コンピュータ32は、グループの携帯電話に登録された登録コードを入力しチェックする。コンピュータは、ステップ106でコードが有効かどうかチェックする。有効なコードは、グループが登録パックを入手しているので、待ち行列システムを使用する資格があることを示すが、無効のコードで登録しようとするいかなる試みもステップ106からのN分岐によって示すように単に無視される。
【0072】
ステップ108で、コンピュータ32は登録コードから以下のものを判断する。
・グループの人々の数
・各グループメンバーによって保持された個人識別タグの値。この第1の実施形態では、これらの値はすべて同じであり、グループ登録コードと同じである。
【0073】
ステップ110で、コンピュータ32は、グループ用の識別コードを設定する。このコードは、コンピュータ自体内で内部的にグループを識別するために使用され、ロケーションとその日に対して一意的でなければならない。登録コードは既にこれらの特性を有するので、それをこの目的に使用することができ、それは確かに1つの選択肢である。しかし、登録コードは、非常に多くのありうる組合せを与え、十分なランダム要素を含むことができなければならないので、コンピュータ内で使用する識別子の最も便利な形態というわけではない。したがって、この第1の実施形態では、コンピュータは、それ自身のグループIDコードを連続する番号付けによって対応づける。したがって、その日に登録する第1のグループに1番、第2のグループに2番などが割り当てられる。
【0074】
ステップ112および114で、コンピュータ32は、グループ用の登録記録を設定する。詳細には、コンピュータは、ステップ104から110までで下記の様々なグループの詳細をメモリ36に記憶し、それらの間の多元関連性を設定する。
・グループ識別コード
・グループのサイズ
・グループの携帯電話番号
・グループメンバーの個人識別タグの値
【0075】
グループ登録コードが後で使用するために必要とされる場合、例えばシステムが以下で説明するように訪問先予定表管理ステーションをサポートする場合、コンピュータは、メモリに登録コードも記憶し、グループ識別コードとの2方向の関連性を設定する。
【0076】
これらの様々な関連性を設定することが登録ステップの根本である。コンピュータは、これらの関連性から、その後グループに関する所与の情報から他の情報にマップすることができることになる。コンピュータは、例えばグループ識別コードから、グループの携帯電話の番号を決定することができ、逆も同様である。または、コンピュータは、個人識別タグ値からそのタグを保持する個人が属するグループを決定することができる。
【0077】
コンピュータ32は、グループの詳細を記憶し、多元関連性を設定した後、ステップ116で、グループの携帯電話番号について既にメモリ36に記憶された訪問先予定表があるかどうかチェックする。訪問先予定表がある場合、コンピュータは、ステップ118でその記憶された訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードに関連づける。
訪問先予定表の設定
【0078】
仮想待ち行列に加わるために、グループは訪問先予定表を有しなければならない。このような訪問先予定表は、グループが利用したい1つまたは2以上のサービス14のシーケンスを示している。
【0079】
登録の後、グループは、携帯電話からの訪問先予定表を設定することができる。全訪問先予定表を設定する最も簡単な方法は、ロケーションが看板およびリーフレットによって発表している推奨された訪問先予定表のセットから選択することによる。このような各推奨された訪問先予定表は、サービスの特定のシーケンスを特徴としており、例えば選択するための6つの推奨された訪問先予定表とすることができる。グループは、携帯電話から、選択を指定するコンピュータ32に通知を送ることによって、推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択する。
【0080】
携帯電話を使用して、グループは、システムが、テキストメッセージを送り返すことによるか、または音声メッセージを合成することにより提供する現在の訪問先予定表を調べるか、またはコマンドを使用して訪問先予定表を編集して訪問先予定表の特定のポイントにサービスを加える、サービスを除く、サービスを移すなどをすることもできる。
【0081】
推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択し、次に、適宜それを編集することによって、グループは、正確な要求に適合する特化された訪問先予定表を生成することができる。あるいは、編集コマンド、特に「追加サービス」コマンドだけを使用することによって、グループは、訪問先予定表を「ゼロから」生成することができる。
【0082】
この例では、訪問先予定表もロケーション内の訪問先予定表管理ステーション16を使用して生成または変更することができる。携帯電話インターフェイスの場合と全く同様に、このような各管理ステーション16は、推奨された訪問先予定表の選択、現在の訪問先予定表の編集、および現在の訪問先予定表の調査を行う設備を備えている。管理ステーション16は、各々、多分ロケーションの定式化地図に基づく図形ディスプレイを有し、簡単な「ポイントアンドクリック」対話をサポートしている。このような訪問先予定表管理ステーション16を使用するのに、グループは単に登録コードを使用してログインする。
【0083】
訪問先予定表の選択命令および編集命令のシステムの処理を図6のフローチャートに示している。
【0084】
フローチャートに示した手順は、グループが、携帯電話または訪問先予定表管理ステーション16のいずれかから、訪問先予定表を編集する1つまたは2以上のコマンドを送る時にいつでも開始される。手順は、1つまたは2以上の編集コマンドのシーケンスの処理をサポートしているが、それは、グループの携帯電話からの単一のテキストメッセージが1つだけではなくいくつかのコマンドを含んでいることがあるからである。
【0085】
ステップ152で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、第1の編集コマンドを解析し、またはそれに続く繰返しでシーケンスの次のコマンドを解析する。コンピュータは、次に、ステップ154で、命令のタイプを、すなわち、推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択するのか、現在の訪問先予定表にサービスを加え、サービスを削除し、またはサービスを訪問先予定表内のある位置から別の位置に移すのかを判断する。次に、コンピュータは、命令のタイプに応じて、ステップ156、158、160、または162で適切な措置を行って訪問先予定表を変更する。
【0086】
ステップ164で、コンピュータ32は、処理されるべきまだ他の編集コマンドがあるかどうか調べる。他の編集コマンドがある場合、ステップ152に戻って、次のコマンドを解析し処理する。
【0087】
編集コマンドの全部のシーケンスが処理された時、現在既に訪問先予定表の先頭に新しいサービスがあるので、コンピュータが、さらなる措置を行う必要がある可能性がある。これは、常に、編集コマンドが、以前に何も存在しなかった新しい訪問先予定表を作成する場合となるはずであるが、既存の訪問先予定表が編集される場合もあり得る。コンピュータは、訪問先予定表の先頭に新しいサービスがある場合、グループを現在の仮想待ち行列(もしあれば)から現在訪問先予定表の先頭にあるサービス用の仮想待ち行列に移す必要があり得る。
【0088】
コンピュータは、ステップ166でグループが現在サービスに呼び出されているか(しかし、まだ到着していない)、または実際にサービス状態にあるかを調べる。その場合、コンピュータはさらなる措置をとる必要がない。グループは、現在のサービスを離れる時、現在訪問先予定表の先頭にあるサービスに呼び出されることになる。
【0089】
しかし、コンピュータは、グループが現在呼び出されないかまたはサービス状態にある場合、ステップ168で、訪問先予定表の先頭にあるサービスが編集コマンドによって変更されたかどうかを調べる。変更されている場合、コンピュータは、ステップ170および172で、グループを現在入っている(もしあれば)仮想待ち行列から現在訪問先予定表の先頭にあるサービス用の仮想待ち行列に移す。
【0090】
オプションとして、システムは、ロケーションを訪れる前に訪問先予定表を生成するのをサポートすることもできる。このような場合には、グループは、訪問先予定表を、インターネットで、標準ウェブブラウザを使用し、ロケーションに関連するウェブサイトを訪れて、生成することになる。このウェブサイトは、ロケーション内の訪問先予定表管理ステーションと同じ便宜を、同じ「ルックアンドフィール」で提供することになる。ロケーションを訪れる前に訪問先予定表を作成するのにウェブサイトを使用する場合、グループは、ロケーションで使用するつもりの携帯電話の完全な番号を入力することになる。次に、システムは、メモリに、電話番号と訪問先予定表の両方を2つの間の関連性と共に記憶する。その後、システムは、グループが登録する時にその携帯電話番号に対する訪問先予定表が既にあることを認識する(図5のステップ116)。次に、システムは、この訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードに関連づける。
【0091】
訪問先予定表が、登録の後で携帯電話またはロケーション内の訪問先予定表管理ステーションを使用することによって、または登録の間にウェブサイトで以前に生成された訪問先予定表を検索することによって、最初に設定される時はいつでも、システムは、直ちにグループを訪問先予定表の最初のサービス用の仮想待ち行列に加える。
サービスのためにグループを待ち行列化
【0092】
グループをサービス14用の仮想待ち行列に加える時のシステムの措置を図7のフローチャートに示す。措置のこのシーケンスは2つの全く異なった状況で始められる。第1は、訪問先予定表が最初に設定される場合であり、第2は、グループが訪問先予定表の1つのサービスを離れ、したがって訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられなければならない場合である。
【0093】
ステップ202で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、グループの訪問先予定表が、現在空であるかどうか、すなわち、グループが前のサービス14からちょうど離れた場合に生じることになる状況、およびサービスが訪問先予定表の最後のものだった状況かを調べる。その場合、コンピュータは、ステップ214でこの状況の警告をグループの携帯電話に送る。グループが、仮想待ち行列システムを使用し続けたい場合、新しい訪問先予定表を設定しなければならない。
【0094】
コンピュータは、訪問先予定表が空でない場合、ステップ204で現在訪問先予定表の先頭にあるサービスを選択する。コンピュータは、ステップ206で、そのサービスの現在の待ち行列の全長、すなわち、サービス用の物理的待ち行列の長さに仮想待ち行列の長さを加えたものを計算する。仮想待ち行列は、コンピュータ自体の内に記憶されているので、その長さについて正確な数値が既に利用できる。しかし、物理的待ち行列長さについては、コンピュータは推定値を使用する。この推定値は、システムオペレータによって保持される。その日の開始の前に、オペレータステーション40を介してコンピュータと対話して、オペレータは、仮想待ち行列を有する各サービスの物理的待ち行列長さプロファイルを設定する。これらのプロファイルはコンピュータ32内に保持される。そのような各プロファイルは、過去の記録および他の関連情報に基づいて、その日を通して様々な時間についてそのサービス用の物理的待ち行列の予想される長さを示す。システムオペレータは、初めにこのプロファイルを設定した後その日を通して許容範囲内の精度にそのプロファイルを保持する責任がある。彼らは、これを行うために定期的に物理的待ち行列の実際の長さをモニターする。彼らは、重大な不一致がある場合には、その日のその後の時間の推定値を変えることにより、サービス用の物理的待ち行列長さプロファイルを更新する。
【0095】
したがって、コンピュータは、ステップ206で仮想待ち行列の既知の長さと物理的待ち行列の推定された長さとを加算することにより、現在の待ち行列の合計長を計算する。コンピュータは、ステップ208で、このグループの前にいる人々の数を(コンピュータのメモリ36に保持された)この計算された合計になるように設定し、このようにして全待ち行列におけるグループの現在の位置を記録し、グループをサービス用の仮想待ち行列に加える。
【0096】
次に、コンピュータは、ステップ210で、グループが全待ち行列の先頭に達すると予想される時刻、システムがグループをサービスに呼び出す時刻でもある時刻を計算する。コンピュータは、この計算を行う際にメモリ36に記憶されているサービススループットプロファイルを使用する。これにより、その日を通しての様々な時間について、サービスされる人々の数に関して、サービスの予想されるスループットが示される。例えばプロファイルは、08時00分と12時00分との間でサービススループットが毎時3000人、12時00分と14時00分との間で毎時2000人などを示す。再び、このプロファイルは、過去の記録、サービスの既知の特性、計画されたサービス要員レベル、および他のそのような関連情報を使用して、システムオペレータによって設定され保持される。
【0097】
コンピュータは、グループがサービスに呼び出されると予想される時刻を計算した後、ステップ212で、この時刻をグループの携帯電話48に通知し、グループに見込みの待ち時間の通知を与える。しかし、この見積もられた時刻は、単に推定値であり、呼び出しの実際の時刻は、サービスブレークダウンなどの計画外の出来事によって影響されることがある。
仮想待ち行列の進行
【0098】
システムは、いったんグループが仮想待ち行列に加えられると、そのサービス用の待ち行列によってグループを進行させ、最終的にグループをサービスに呼び出す。
【0099】
仮想待ち行列を進行させる手順を図8のフローチャートに示す。この手順は、待ち行列管理コンピュータのシステムクロック38によって、規則的かつ頻繁な時間間隔で、開始される。
【0100】
フローチャートに示すように、コンピュータは、まず、ステップ252で期限切れになった時間間隔の間にサービスへのアクセスを得た人々の数を計算する。この計算はサービススループットプロファイルを使用する。コンピュータは、例えば時間間隔が1分であり、サービススループットプロファイルがサービスの現在のスループット速度は毎時3000人であることを示す場合、50人(=3000/60)の人々がこの時間間隔の間にアクセスを得たはずであると計算する。コンピュータは、この数値を時間間隔中の待ち行列の前進としてメモリに記憶する。
【0101】
次に、コンピュータは、仮想待ち行列中のすべてのグループを処理する。コンピュータは、ステップ254で、待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は最初の繰返しでは偽であり、その後の繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0102】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ258で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ260で前進によってこのグループの前にいる人々の数(メモリに記憶された)を減らし、したがって待ち行列中のグループの前進を記録する。次に、コンピュータは、ステップ262で、このグループの前にいる人々の数が現在ゼロ未満かどうか調べる。そうでない場合、グループはまだ待ち行列の先頭に達しておらず、コンピュータはステップ254に戻り、待ち行列中の残りのグループを処理し続ける。しかし、グループは、このグループの前にいる人々の数がゼロ未満である場合、サービス用全待ち行列の先頭に達している。したがって、コンピュータは、ステップ264で、仮想待ち行列からグループを除き、ステップ266で、グループの携帯電話への通知の形態で、呼び出し信号をグループに送り、グループをサービスに呼び出す。次に、コンピュータは254に戻り、処理されるべきさらなるグループがあるかどうか調べる。
優先アクセスポイントへの到着の処理
【0103】
グループのメンバーは、サービスに彼らを呼び出す通知を受け取った後、サービス14、詳細には仮想待ち行列を通った人々用に確保されているサービス優先アクセスポイント20に行く。
【0104】
優先アクセスポイント20でアクセス権を得るために、グループメンバーは、個人識別タグ54を識別およびアクセス管理機構22に提示しなければならない。この第1の実施形態では、この機構は、業界標準ローカルエリアネットワークを通って待ち行列管理システムコンピュータに接続されるバーコード読み取り装置を持つ自動ターンスタイルの形態をとる。識別およびアクセス管理機構で識別タグを提示すると、待ち行列管理コンピュータが始動して、図9に示した手順を実行する。
【0105】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ302で、優先アクセスポイント20で識別機構22からの個人の個人識別タグ54の値を入力する。コンピュータは、その値および登録の時にメモリに設定された関連性を使用して、ステップ304で個人が属するグループを決定する。
【0106】
個人は、3つの条件が当てはまる場合、アクセスが単に認められるべきである。
・グループはこのサービスに呼び出されていなければならない。
・呼び出しが期限切れになっていてはならない。各呼び出しは、例えば30分のことがある、限定された有効期間を有し、個人はこの有効期間内に優先アクセスポイントで報告しなければならない。
・すべてのグループメンバーが既にアクセスを認められてしまった場合であってはならない。したがって、例えばグループサイズが3人で、3人のグループメンバーが既にアクセスを得た場合、それ以上の試みは拒否される。(この条件は、例えば人々がリストバンドを外してそれを他の人に渡すことによる悪用を防ぐのに必要である。)
【0107】
したがって、ステップ306、308、および310で、コンピュータはこれらの3つの条件をチェックする。チェックのうちのいずれかが不合格である場合、コンピュータはステップ312でアクセスを拒否すべきであるという指示をアクセス管理機構に送る。この指示には、ターンスタイルをロックしたままにしておき、多分、拒否を示すのに適切な色のLEDを点灯する結果を有する。逆に、すべてのチェックが合格した場合、コンピュータは、ステップ314で、アクセスを認めるべきであるという指示をアクセス管理機構に送る。この指示により、1人の人が通り抜けるようにターンスタイルのロックを解除し、多分、アクセスが認められたことを示すのに適切な色のLEDも点灯される。
【0108】
次に、コンピュータは、アクセスが認められる場合、ステップ316で、この個人が優先アクセスポイントに到着するグループの最初のメンバーであるかどうか調べる。最初のメンバーである場合、コンピュータは、ステップ318で、サービスを利用するのに要する一般的な時間の記憶されている記録を使用して、この個人がサービスを離れることになる時刻を計算する。次に、コンピュータは、この計算された時刻を、グループが訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられるべき時刻として、メモリに記憶する。
【0109】
グループメンバーは、優先アクセスポイントにすべて一緒に報告するようには強いられない。グループメンバーは、多分、彼らの間であるかなりの期間で、個々に報告することがあり、システムは彼らに個々にアクセスを認めることになる。同様に、すべてのグループメンバーが、実際にサービスを利用することは要求されず、何人かのメンバーはやめるように選ぶこともできる。すべてのメンバーがやめ、その結果、誰も呼び出し有効期間内に到着しない場合、システムはこれを検出する。システムは、有効期間が期限切れになった場合、グループの携帯電話に通知を送り、グループに期限切れを知らせ、その後グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。
サービススループットプロファイルの変更
【0110】
仮想待ち行列システムのオペレータは、その日の開始の前に様々なサービス14のサービススループットプロファイルを設定することと、その日を通してそのプロファイルを保持することの両方を要求される。したがって、例えばサービスのスループット速度が予想されたものよりも、多分、要員不足ために、低い場合、オペレータは、この低いスループット速度を反映するようにそのサービス用のスループットプロファイルを編集することになる。または、サービスが完全にブレークダウンを被った場合、オペレータは、直ちにスループット速度をゼロに設定することになる。次に、オペレータは、サービスを修理するのに必要な見込み時間について問い合わせ、再び、修理時間の予想期間の間ゼロのスループットを示すようにプロファイルを編集することになる。しかし、修理が予想されたよりも少ない時間であった場合、オペレータは、さらに再び、サービスが現在正常に戻っていることを示すようにプロファイルを編集することができる。したがって、プロファイルへのある編集は、サービスのスループットの減少を示し、一方、他の編集は増加を示すことになる。
【0111】
サービススループットプロファイルへの変更は、そのサービス用の仮想待ち行列を加わる時にグループに与えられた予想呼び出し時刻を無効にすることがある。スループット速度が減少している場合、グループはサービスに当初見積もられた時刻よりも遅くに呼び出されることになる。逆に、スループットが増加している場合、グループは早く呼び出されることになる。いずれの場合も、グループは注意される必要がある。
【0112】
サービススループットプロファイルが変更される場合のシステムの措置を図10のフローチャートに示す。
【0113】
そのフローチャートに示すように、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ352で、スループットプロファイルが変更されたサービス用の仮想待ち行列を選択する。コンピュータは、ステップ354で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であり、続いての繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0114】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ358で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ360でグループ用に新しく予想される呼び出し時刻を計算する。この計算は、サービス用の全待ち行列で現在グループの前にいる人々の数(コンピュータのメモリに記録されているように)および改訂されたサービススループットプロファイルに基づく。
【0115】
計算により新しく予想される呼び出し時刻が得られる。コンピュータは、ステップ362で、この新しい時刻が、グループに最後に報告された時刻と著しく異なるかどうか、すなわち、新しい時刻が、例えば以前に報告された時刻の2分または3分間以内であるかどうかを調べる。コンピュータは、新しい時刻が以前に報告された時刻と著しく異ならない場合、グループ用にさらなる措置をとらない。しかし、新しく予想された呼び出し時刻が、以前に報告されたものと著しく異なる場合、コンピュータは、ステップ364で、グループの携帯電話に通知を送り、グループに新しい時刻を知らせる。いずれの場合も、次に、コンピュータはステップ354に戻り、仮想待ち行列中の次のグループを処理する。仮想待ち行列中のすべてのグループが処理されると、サービススループットプロファイルの変化の処理は完了する。
【0116】
その後、システムは、仮想待ち行列を進行させる場合には、当然改訂されたサービススループットプロファイルを使用するので、グループはそれに最後に報告された時刻にサービスに呼び出されることになる。
訪問先予定表の休止
【0117】
訪問先予定表中のあるポイントで、グループは、休止を有したいことがあり、それによって指定した期間どのようなサービスにも呼び出されないことになる。そのような休止は、例えばグループが昼食のために休憩するのに使用することができる。休止がない時、グループは、昼休みを省略するか、または訪問先予定表の次のサービスへの呼び出し有効期間を逃すかのいずれかを強いられることがある。
【0118】
したがって、オプションとして、システムは、休止と名付けられた特別な訪問先予定表エントリをサポートする。グループは、休止を訪問先予定表のどの時点にも指定した期間と共に挿入することができる。したがって、訪問先予定表は、例えばグループが、サービスAを利用し、次に60分間休止し、次にサービスBを利用したいことを指定できる。この特定の休止の意味は、グループが、サービスAを離れてからサービスBに呼び出されるまで少なくとも60分経過するのを望んでいるということである。グループは、依然としてサービスB用の仮想待ち行列を進行するのを望んでいるが、1時間未満にそのサービスに呼び出されるのを望んでいない。
【0119】
システムは、この休止オプションをサポートするために、各サービス用の特別な休止待ち行列を使用し、サービス用の通常の仮想待ち行列を効果的に延長させる。この休止待ち行列は、完全にシステムの内部にあり、システムを使用するグループには見えない。
【0120】
システムは、グループが休止の直前のサービスを離れる時に休止訪問先予定表エントリの処理を始める。したがって、サービスA、休止60、サービスBの例示的訪問先予定表では、システムは、グループがサービスAを離れる時休止を処理し始める。システムは、休止がない時、当然単にグループをサービスB用の仮想待ち行列に加えることになる。しかし、休止のために、図11のフローチャートに示すように、特別の措置が必要である。
【0121】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ402で、グループ用の最も早い呼び出し時刻、それは単に現在の時刻(システムクロック38から得られた)にグループの訪問先予定表に指定された休止期間を加えたものを計算する。したがって、グループが12時43分にサービスAを離れる場合、最も早い呼び出し時刻は、13時43分(=12時43分+60分)である。コンピュータは、このグループ用の最も早い呼び出し時刻をメモリに記憶する。
【0122】
コンピュータは、ステップ404および406で、グループの訪問先予定表の休止の後のサービスを調査する(例えば既に挙げた実施例では、それはサービスBを調査する)。コンピュータは、グループが、現在休止を入れずに仮想待ち行列に加わっているかのように、通常の方法で、このサービス用の待ち行列の現在の全長およびグループの予想される呼び出し時刻を計算する。次に、コンピュータは、ステップ408で、この予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅いかどうか調べる。遅い場合、コンピュータは、ステップ410で、単にグループをサービス用仮想待ち行列に加えて、ステップ412で、グループの携帯電話に通知を送り、グループに予想される呼び出し時刻を知らせる。
【0123】
ただし、予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも早い場合、コンピュータは、ステップ414で、その代りにサービス用休止待ち行列にグループを挿入する。この休止待ち行列は最も早い呼び出し時刻の昇順に保持され、コンピュータはグループをこの待ち行列の適切な位置に挿入する。次に、コンピュータは、ステップ416でグループの携帯電話に通知を送り、グループに予想される呼び出し時刻、この場合には計算された最も早い呼び出し時刻を知らせる。グループの訪問先予定表の休止項目の処理は現在完了している。
【0124】
続いて、システムがサービス用仮想待ち行列をある時間間隔で進行させるごとに、コンピュータは休止待ち行列を調査する。コンピュータは、仮想待ち行列中のグループをすべて処理した後(図8のフローチャートに示したように)、次に、図12のフローチャートに示すように、休止待ち行列を処理する。
【0125】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ452で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。休止待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、休止待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であるはずであるが、続いての繰返しですべてのグループが休止待ち行列から仮想待ち行列に移された場合に真になることができる。
【0126】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ454で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ456および458で、グループが現在サービス用仮想待ち行列に加わっているかのように、通常の方法で、このサービス用の待ち行列の現在の全長およびグループの予想される呼び出し時刻を計算する。次に、コンピュータは、ステップ460で、この予想される呼び出し時刻がグループの最も早い呼び出し時刻(以前に計算され、コンピュータのメモリに記憶された時の)よりも遅いかどうか調べる。
【0127】
予想される呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも遅い場合、コンピュータは、ステップ462でグループを休止待ち行列から仮想待ち行列に移し、このグループの前にいる人々の数をステップ456で計算されたような全待ち行列の長さに設定する。次に、コンピュータはステップ452に戻り、休止待ち行列中の残りのグループの処理を続ける。
【0128】
しかし、ステップ460で、予想される呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも遅くない場合、休止待ち行列の処理は完了する。現在のグループは、単に休止待ち行列の中に残される。さらに、休止待ち行列中の現在のグループの後ろに他のグループがいる場合、他のグループの最も早い呼び出し時刻は、現在のグループのそれよりも遅いに違いないので、他のグループも休止待ち行列中に残されるに違いない。したがって、休止待ち行列のさらなる処理は必要でない。
【0129】
残存する休止を有する仮想待ち行列中のグループは、当然サービススループットプロファイルの変化によって影響を受ける。特に、サービススループット速度が増加する場合、グループが、最も早い呼び出し時刻の前にサービスに呼び出される危険がある。したがって、休止オプションがサポートされている場合、図10に示したサービススループットプロファイルの変化を処理する基本的な手順は延長されなければならない。延長された手順を図13のフローチャートに示す。
【0130】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ502でスループットプロファイルが変更されたサービス用の仮想待ち行列を選択する。コンピュータは、ステップ504で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、最初の繰返しでは偽であるはずであるが、続いての繰返しで、休止待ち行列に移されなければならない仮想待ち行列中のグループがない時真になることができる。
【0131】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ508で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。次に、コンピュータは、ステップ510でこのグループの前にいる人々の数(コンピュータのメモリに記憶された)および新しいサービススループットプロファイルを使用して、このグループの新しく予想される呼び出し時刻を計算する。
【0132】
次に、コンピュータは、ステップ512でこのグループが残存する休止を有するかどうか(すなわち、現在のサービスの直前のグループの訪問先予定表に休止項目があったかどうか)を調べる。そうでない場合、コンピュータは、以前に図10に示したように、通常の方法でグループを処理するのみである。したがって、コンピュータは、ステップ514で、新しく予想された呼び出し時刻がグループに最後に報告された時刻と著しく異なるかどうか調べる。新しい時刻が以前に報告された時刻と著しく異ならない場合、コンピュータはグループのためにさらなる措置をとらない。しかし、新しく予想された呼び出し時刻が以前に報告されたものと著しく異なる場合、コンピュータは、ステップ516でグループの携帯電話に通知を送り、グループに新しい時刻を知らせる。
【0133】
コンピュータは、グループがステップ512で残存する休止を有する場合、新しく予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅いかどうか調べる。遅い場合、グループが最も早い呼び出し時刻の前に呼び出される危険はなく、コンピュータは、ステップ514で通常の方法でグループを処理し続ける。
【0134】
しかし、新しく予想された呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも早い場合、グループは、仮想待ち行列中の現在の位置にとどまることができず、それは、休止期間が終了する前にグループが呼び出されることになるからである。したがって、できれば、コンピュータは、グループを仮想待ち行列の中で予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅くなるポイントまで下げる必要がある。
【0135】
これを行うために、コンピュータは、ステップ520で、仮想待ち行列中のこのグループより後ろのグループであって、このグループより前に繰り上げることができるグループがあるかどうか調べる。グループは、残存する休止を有しない(すなわち、そのグループの進行を遅らせる理由がない)場合、またはそれが残存する休止を有するが、その最も早い呼び出し時刻が現在のグループのものよりも早い場合のいずれかでそのような繰り上げができる。繰り上げることができるグループがある場合、コンピュータは、ステップ522で、最初のそのようなグループを仮想待ち行列中の現在のグループの直前の位置に移動するので、現在のグループを1つの位置だけ繰り下げる。さらに、それにより、繰り上げられたこのグループが処理されるべき次のグループになり、その結果、そのグループは、ステップ508で次に識別され、次の繰返しで処理されるグループになる。現在のグループは、待ち行列の中で繰り下げられた後、計算された予想の呼び出し時刻がわずかに遅い場合、その後の繰返しで再考されることになる。
【0136】
ステップ520で、現在のグループの後ろに繰り上げることができるグループがない場合、現在のグループおよびその後ろのすべてグループは、仮想待ち行列にとどまることができない。すべてのこれらのグループは、残存する休止を有し、仮想待ち行列の中に残る場合、最も早い呼び出し時刻の前にサービスに呼び出されることになる。したがって、コンピュータは、ステップ524ですべてのこれらのグループを仮想待ち行列から休止待ち行列に移し、最も早い呼び出し時刻の順にそれらを挿入する。次に、これにより、サービススループットプロファイルの変化の処理が完了する。
【0137】
スループットプロファイルの変化が、サービスのスループットを増加させる場合、上述の手順は、残存する休止を持つグループを、必要に応じて、仮想待ち行列中で、予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅い第1のポイントまで繰り下げる。必要ならば、グループは、仮想待ち行列から完全に出され、休止待ち行列に移され、次に、待ち行列が進行すると共に、適切な時刻に仮想待ち行列に戻されることになる。しかし、サービススループットプロファイルの変化が、サービスを遅らせる場合、コンピュータは残存する休止を持つグループに特別の措置をとらない。これらのグループは、単に、仮想待ち行列中のすべての他のグループと全く同じように遅れの増加を被る。
サービス不参客率
【0138】
どのような形態の待ち行列にも存在する知られた問題は、個人またはグループが、仮想待ち行列に加わるが、その後待ち行列の先頭に達した後サービスに報告しない不参客の問題である。本発明の場合には、不参客率は、1日の経過中低いが、その日の終わりに向かって上昇する可能性があり、それは、まだ空になっていない訪問先予定表を有するグループが、訪問先予定表に残っているサービスを訪れることなくロケーションを去るからである。
【0139】
単にそのような不参客を無視することは可能かもしれないが、これは仮想待ち行列システムの精度および公平を損なうことになる。その日の終わりに向かって、仮想待ち行列の不参客率がかなり大きくなると仮定しよう。ここまで説明されたように、仮想待ち行列管理システムで、仮想待ち行列に残っているグループは、それ以上早く進行しないことになる。もっと正確に言えば、仮想待ち行列からの不参客によって要求されずに残されたサービス「スロット」は、物理的待ち行列から人々によって取り上げられることになる。したがって、物理的待ち行列は、仮想待ち行列を犠牲にして進行することになり、仮想待ち行列からのグループは、待つべき時間よりも長く待たされることになる。
【0140】
システムは、この影響を避けるために、オプションとして仮想待ち行列からの不参客に対して調節することができる。システムは、これを行うために、その日を一連の固定した長さのタイムスロット、例えば各々が15分の期間に分割する。次に、システムは、各仮想待ち行列に対して、その日の進行と共にこれらのタイムスロットの各々について実際の不参客率を計算する。システム自体が、グループをサービスに呼び出し、続いてサービス優先アクセスポイントへのグループの到着をモニターするので、それは、この不参客率を所与のタイムスロットについて、そのタイムスロットの間に発行されたすべての呼び出しについて有効期間が期限切れると直ぐに完全な精度で計算することができる。
【0141】
システムは、いくつかの連続するタイムスロットについて実際の不参客率を設定した後、それは、簡単な数学外挿アルゴリズムを使用して以後のタイムスロットの予想される不参客率を予測する。そのようなアルゴリズムの使用では、当然、不参客率が不規則または急激ではなく滑らかで次第に変化すると仮定している。経験によれば、この仮定は通常有効である。
【0142】
次に、これらの予想された不参客率は、待ち行列に加わるグループのために予想される呼び出し時刻を計算する時に使用され、またはスループットプロファイルの変化により予想される呼び出し時刻が再計算される時に既に待ち行列の中にいるグループのために使用される。詳細には、この計算では、各グループは、サービス用の組み合わされた待ち行列中のある総体的な位置を有するのではなく、物理的待ち行列中のグループの前にいる人々の既知数、次に仮想待ち行列中のグループの前にいる人々の既知数を有すると考えることが必要である。システムは、予想される呼び出し時刻を計算する際に、まずサービススループットプロファイルを使用して、物理的待ち行列が仮想待ち行列に優先するという作為的な仮定の下で、物理的待ち行列中のこのグループの前にいる数の人々がサービスへのアクセスを得たことになる時刻を計算する。この計算により物理的通過完了時刻として知られている時刻がもたらされる。次に、システムは、出発点としてこの物理的通過完了時刻を使用し、再びサービススループットプロファイルを調べて、仮想待ち行列中のこのグループの前にいる数の人々が、サービスにアクセスしたことになる時刻を計算する。ただし、システムは、この第2の計算に物理的通過完了時刻の後に付随する不参客率を適用する。したがって、システムは、仮想待ち行列中のこのグループの前にいる人々の数が500人であるが予想される不参客率が40%である場合、全部の500人ではなくちょうど300人がアクセスを得たことになる時刻を計算する。次に、この第2の計算の結果が、グループに報告される予想される呼び出し時刻を提供する。
【0143】
システムは、サービス用待ち行列を進行させる時、物理的待ち行列と仮想待ち行列との間で区別して同じ手法を使用する。したがって、図8のフローチャートは、図14の修正されたフローチャートと置き替えられる。
【0144】
フローチャートのステップ552から558は、図8の対応するステップと同一である。したがって、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ552で、まずサービススループットプロファイル使用して、ちょうど期限切れになった時間間隔中にサービスへのアクセスを得たことになる人々の数を計算する。コンピュータは、この数値を時間間隔中の待ち行列の前進としてメモリに記憶する。
【0145】
次に、コンピュータは、仮想待ち行列中のすべてのグループを処理する。コンピュータは、ステップ554で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であり、続いての繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0146】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ558で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。次に、コンピュータは、ステップ560で、物理的待ち行列の前にいる人々の数(コンピュータのメモリに保持されたような)が前進よりも多いかまたは等しいかどうかを調べる。多いかまたは等しい場合、コンピュータは、ステップ562で物理的待ち行列の前にいる人々の数を前進だけ減らし、その後ステップ554に戻り、待ち行列の残りの部分を処理し続ける。
【0147】
ステップ560で、物理的待ち行列の前にいる人々の数が前進よりも少ない場合、コンピュータは、ステップ564で前進を物理的待ち行列の前にいる人々の数だけ減らし、次に理的待ち行列の前にいる人々の数をゼロに設定する。このステップが、初めて所与のグループに行われる時、それは、物理的待ち行列中のグループより前に残っている最後の少数の人々を「通過完了」にする効果を有する。すべてのその後に際しては、物理的待ち行列中の前にいる人々の数が現在ゼロに設定されているので、このステップは効果がない。
【0148】
コンピュータは、ステップ566で、次に仮想待ち行列中のこのグループより前にいるグループのみに対処し、物理的待ち行列には対処しない。したがって、コンピュータは、現在の不参客率によって前進を調節する。したがって、例えば期間中の実際の前進は30人であるが不参客率が40%である場合、コンピュータは前進を50人に調節する。コンピュータは、この調整により仮想待ち行列からの不参客を補正する。
【0149】
次に、コンピュータは、ステップ568で(調節された)前進によって仮想待ち行列中の前にいる人々の数を減らす。次に、コンピュータは、ステップ570で、仮想待ち行列中の前にいる人々の数が、ゼロ未満かどうかを調べる。そうでない場合、グループは、全待ち行列の先頭にまだ達しておらず、コンピュータはステップ554に戻り、待ち行列中の残りのグループを処理し続ける。
【0150】
しかし、ステップ570で、仮想待ち行列中の前にいる人々の数がゼロ未満である場合、グループは全待ち行列の先頭に達した。したがって、コンピュータは、ステップ572でグループを仮想待ち行列から除き、ステップ574でグループの携帯電話に通知を送り、グループをサービスに呼び出す。次に、コンピュータは554に戻り、処理すべきさらなるグループがあるかどうか調べる。
【0151】
システムは、この手順を適用することによって、仮想待ち行列からの不参客を補正し、それによって公平なままであり、すなわち、あるグループがサービス用仮想待ち行列に加わり、同時に別のグループが物理的待ち行列に加わる場合、これらの2つのグループは、ほぼ同時にサービスへのアクセスを得ることになる。
登録コードの生成および登録パックの生成
【0152】
ここで、主要仮想待ち行列システムの第1の実施形態は既に完全に説明された。しかし、該説明は、今までは登録コードの生成または登録パックの生成を考慮しなかった。
【0153】
この第1の実施形態では、登録コードは、主要仮想待ち行列システムとは異なり、それから分離された登録パック生成システムによって生成される。このシステムの中心に、図15に示すように、パック生成コンピュータシステムがある。図に示すように、このシステムは、登録カードプリンタ58および登録パックに含まれるリストバンド上に貼られるバーコードラベルを印刷するバーコードラベルプリンタ60を備えたコンピュータ56で構成される。コンピュータはCDライター62も有する。
【0154】
システムは、各登録パックを生成する一部として、このパックに含まれる登録カードおよびバーコード形態のリストバンドの両方で重要な役割を果たすことになる一意的な登録コードを生成する。パックは、例えば200のバッチで生成され、各バッチは、ちょうど1つのグループサイズのパックを含んでいる。したがって、単に1人のグループ用、2人のグループ用などの個別のバッチがある。
【0155】
生成システムは、各バッチの完成時にそのバッチの中で使用されるグループサイズおよびすべての登録コードの両方をCDに書き込む。次に、ロケーションで使用する登録パックのバッチをリリースする直前に、CDは仮想待ち行列管理システムコンピュータにロードされる。
【0156】
メモリ36内に、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32は、現在有効であり、サポートされたグループサイズごとの個別セットを持つ登録コードのいくつかのセットを保持する。コンピュータは、新しいCDがロードされた時、まずCDからグループサイズを読み取り、次にすべての登録コードを読み取り、これらのコードを有効なコードの適切なセットに加える。その後、システムは、グループがこれらのコードのうちの1つを使用して登録する時、コードが有効であることおよびコードを保持するグループのサイズを決定することができる。次に、システムは、セットからその特定のコードを除く。
第2の実施形態
【0157】
前述された第1の実施形態では、グループ登録コードおよびグループの個人識別タグ54を担う情報担体は、同じ登録パック50内に含まれるすべて物理的部材であり、登録コードは、システムが登録コードからのタグ値を決定することができるようなものである。
【0158】
第2の実施形態では、登録コードは、システムが識別タグ値を決定できるこの特性を有していない。この第2の実施形態は、識別タグがRFIDチップの形態をとる場合に都合がよいことがあり、生物測定データに基づいた識別が使用される場合には必須である。
【0159】
タグ値が登録コードから決定することができないという状況から、この第2の実施形態の中心原理は、グループ登録の前の(または同時の)タグ認識または生成のステップにある。
【0160】
したがって、この実施形態では、グループは、登録パック50を通常の方法で入手する。このパックは、グループ登録コードを持つカード52を、多分印刷され機械読み取り可能な形態で含んでいる。必要ならば、それは、各グループメンバーの個人識別タグ54を含むこともある(生物測定データが使用される場合、タグはパックに含まれる必要がなく、実際には含むことができず、それは、識別する詳細が生物測定特性であり、この場合、生物測定特性は、コンピュータシステム内に走査されて、コンピュータ内に仮想タグを生成する)。
【0161】
グループのメンバーは、登録パック50を入手した後、仮想待ち行列システムに登録する前に、一緒にタグ認識または生成ポイントに行かなければならない。タグ認識ポイントを持つロケーション10を示している図16に示すように、例えばロケーションの入口12の近くに便利に設置された、いくつかのそのようなポイント64があり得る。
【0162】
タグ認識ポイント64のより詳細な図を図17に示す。図に示すように、各ポイントはローカルエリアネットワーク(LAN)30を通って、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32に接続される。各ポイントは、LANインターフェイス装置66、個人識別スキャナ68、登録コードエントリデバイス70(登録カード読み取り装置またはキーパッドなど)、および指示とエラーメッセージを提示するある形態のディスプレイ72で構成される。LAN30およびLANインターフェイス装置66を通って、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32は、個人識別スキャナ68、登録コードエントリデバイス70、およびディスプレイ72をアクセスすることができる。
【0163】
タグ認識ポイント64で、グループは、登録コードを登録コードエントリデバイス70に入力し、この措置が図18に示した手順を開始させる。
【0164】
図に示すように、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ602で登録コードエントリデバイス70からグループの登録コードを入力する。ステップ604で、コンピュータは登録コードが有効かどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ606でディスプレイ72上にメッセージを表示し、登録コードが無効であることをグループに知らせる。
【0165】
コンピュータは、ステップ604で、登録コードが有効であると判断した後、ステップ608で、登録コードを使用してグループの人々の数を決定する。次に、コンピュータは、ステップ610で、スキャナ68を使用してすべてのグループメンバーの個人識別タグまたは生物測定特徴を走査し、後者の場合にはシステムコンピュータメモリ36に記憶される一連の対応する仮想タグを生成する。コンピュータは、ステップ612で、次に認識されたタグの数がグループサイズと一致するかどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ614でディスプレイ72上にエラーメッセージを表示し、認識されたタグの数が、登録コードによって示されたグループサイズと一致しないことを知らせる。次に、グループは、不一致を修正し、タグ認識手順を再開しなければならない。
【0166】
登録コードが有効であり、タグの数がグループサイズと一致する場合、コンピュータはステップ616に進み、登録コードおよび識別タグ値を記憶する。次に、コンピュータは、ステップ618で登録コードとタグ値との間の関連性を生成し、タグ認識手順は完了する。
【0167】
生物測定タグは、当然個人に対して一意的であるので、この場合様々なグループメンバーのタグ値はすべて異なることになる。他の形態のタグでは、グループメンバーの値をすべて同じにすることができる。しかし、いずれの場合も、システムは、グループのすべてのメンバーのタグ値を記憶する。
【0168】
RFID走査では、全グループのタグは、1秒の何分の1で走査することができ、2次的待ち行列が生じる危険はほとんどない。同様に、顔認識技術は、数人の人々を1秒の何分の1で走査できる段階に既に達した。しかし、網膜または指紋走査では、2次的待ち行列の多少の危険があり、それは十分な数の認識ポイントを提供することによってのみ避けることができる。
【0169】
グループは、タグ決定ポイント64を訪れた後、グループの登録コードを指定する携帯電話からの通知によって通常の方法で待ち行列システムで登録することができる。しかし、図19のフローチャートに示すように、システムは、その登録コードから個人識別タグ値を決定するのではなく、そのコードを使用して、グループが認識ポイントにいた時に記憶されたタグ値を検索する。
【0170】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ652で、まず電話ネットワークの発呼者識別設備によって、またはテキストメッセージの送信者番号フィールドからグループが使用している携帯電話の番号を確認する。
【0171】
コンピュータは、ステップ654でグループの携帯電話に登録された登録コードを入力しチェックする。次に、コンピュータは、ステップ656で、登録コードが有効かどうか調べる。そうでない場合、コンピュータはさらなる措置をとらない。
【0172】
コンピュータは、有効な登録コードが与えられると、ステップ658でメモリに記憶され、その登録コードと関連づけられた識別タグ値があるかどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ660で携帯電話に通知を送り、グループが登録前にタグ決定ポイントを訪れなければならないことを知らせる。
【0173】
ステップ658で、登録コードに関連づけられた識別タグ値がある場合、コンピュータはステップ662に進み、登録コードを使用してグループの人々の数を決定する。次に、コンピュータは、ステップ664で、登録コードおよびタグ認識の時に生成された関連性を使用して、グループメンバーの個人識別タグ値を検索する。
【0174】
図19の残りのステップは、第1の実施形態の対応するステップと同一である。したがって、コンピュータは、ステップ666でグループの識別コードを設定する。コンピュータは、ステップ668および670で、様々なグループの詳細、すなわち、グループ識別コード、グループのサイズ、グループの携帯電話番号、およびグループメンバーの個人識別タグの値をメモリに記憶し、それらの間の多元関連性を設定する。次に、コンピュータは、ステップ672でグループの携帯電話番号用にメモリに記憶された訪問先予定表が既にあるかどうか調べる。既にある場合、コンピュータは、ステップ674でその記憶された訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードと関連づける。これによりグループの登録が完了する。
【0175】
続いて、グループメンバーが、優先アクセスポイント22で報告する時、識別機構はそのメンバーの識別タグを走査する。グループメンバーが自分の個人タグを有する場合(生物測定タグの場合のように)、システムは個人単位のアクセスを認め、各グループメンバーはアクセスをせいぜい一度認められる。グループメンバーが、同じタグ値を共有する場合、システムはグループサイズに基づいてアクセスを認め、Nをグループのサイズとして、せいぜいN人までアクセスを認めることになる。
別の実施形態
【0176】
前述の両方の実施形態では、いくつかのあり得る変形が認められる。これらを次に説明する。
個人識別タグ
【0177】
前述の第1の実施形態では、グループメンバーによって保持された個人識別タグの値は、すべてグループの登録コードと同じである。しかし、これは基本的要件ではない。タグは、グループに特有であり、システムが容易に登録コードから計算することができる任意の値を有することができる。システムは、グループが登録する時この計算を行ってタグ値を得る。
【0178】
さらに、第2の実施形態の生物測定タグで既に示されたように、すべてのグループメンバーが同じ識別タグ値を共有することは第1の実施形態の要件ではない。グループメンバーは、自分の個人タグ値を有することができ、タグ値が、仮想待ち行列に加えてロケーション内で他の目的に使用される場合、有用なことがある。唯一の制約は、すべてのグループのタグ値を単一の登録コードから計算できなければならないことである。したがって、1つの単純な構成は、登録コードに連続するグループメンバー番号を補足すること(例えばAXPBYQND/2)であるが、他のより複雑な構成も可能である。
【0179】
システムは、個人タグ値が使用される場合、サービス優先アクセスポイントでグループサイズに基づいてではなく個人単位でアクセスを認めることができる。
【0180】
第1および第2の実施形態では共に、各グループメンバーは、電子読み取り装置またはスキャナによって読み取ることができる個人識別タグまたは個人的特性、すなわち、多分バーコードを持つリストバンドまたは一意的な生物測定特性を有する。タグの所有または走査することができる特徴の使用により、サービス優先アクセスポイントでアクセスが便利になり、何らかのあり得る論争の場合にアクセスの権利を明確に証明できる。しかし、識別タグは走査することができる形態をとることが望ましいが、絶対的必須ではない。グループメンバーは、人間の判読可能な形態でタグ値を単に与えられることがあり、それは登録中にシステムコンピュータ32で生成されるはずの仮想タグの内容と一致しており、次に、サービス優先アクセスポイントでそのタグを提供するように要求される。彼らは、例えばこの値を仮想待ち行列システムに接続されたキーパッドに入力することによってこれを行うことができる。または、彼らは、その値を人間のゲートキーパーに伝えることができ、彼らの代わりにその値を入力することになる。そのような構成では、登録パックは、単に識別タグ値の印刷されたリストを提供することになる。
【0181】
別の代替実施形態では、登録パックは、機械読み取り可能なまたは人間読み取可能ないかなる形態の個人識別タグも含まないであろう。代わりに、タグ値は、登録の直後にグループの携帯電話に送られることになる。このメッセージは、人間読み取り可能のみであり、その場合には、各グループメンバーは、前述のように、このタグ値をサービス優先アクセスポイントで入力するか、または伝えることになる。あるいは、タグは、スコットランド、エディンバラのMobiqa Limitedによって提供されるもののような技術を使用して、1つまたは2以上のテキストメッセージに含まれたバーコードの形態をとることができる。次に、サービス優先アクセスポイントの識別機構は、第1の実施形態と全く同じように、通常のバーコードスキャナの形態をとることになる。もちろん、この構成では、すべてのグループメンバーが、一緒に優先アクセスポイントに報告しなければならないが、それは、彼らのすべてのタグが、グループの共有携帯電話に保持されるからである。
【0182】
識別タグ値が、登録パックに含まれているのではなく、グループの携帯電話に送られる場合、グループの訪問先予定表の各サービスに対する値を変えるさらなるオプションがある。したがって、タグ値は、要求に応じて待ち行列システムによって動的に生成され、そのサービス用の待ち行列の先頭の達した時、グループをサービスに呼び出すテキストメッセージに含まれる。このような動的なタグ値は、居合わせた人が、潜在的に、サービス優先アクセスポイントに到着するグループメンバーによって入力されるかまたは伝えられる識別タグ値を目にするかまたは漏れ聞くことがあるロケーションで、悪用に対して一層の防御を提供することができる。
登録
【0183】
登録に好ましい構成は、前述の第1および第2の実施形態で説明されたものであるが、多くの別の構成も受け入れ可能である。唯一の要件は、それらにより、待ち行列システムが、グループ識別コード、グループサイズ、携帯電話番号、および個人識別タグ値の間の多元関連性を生成するのに必要な情報を集めることができることである。一実施例として、グループの携帯電話から待ち行列システムに登録の電話を要求するのではなく、標準ローカルエリアネットワークを通って待ち行列システムコンピュータに接続している、ロケーション内の登録ステーションを設けることが可能であろう。このような登録ステーションでは、グループは、最初に、多分キーボードで登録コードを入力することによって、または登録カードをカード読み取り装置に挿入することによって、登録コードを提供することになる。次に、グループは、キーボードを使用して携帯電話の番号を入力することになる。
【0184】
第2の実施形態で、生物測定タグが使用される場合、特に魅力的な1つの変形は、登録カードを完全に省き、代わりに、グループのメンバーのうちの1人が所有するクレジットカードを使用し、そのカード番号がグループの登録コードを形成する。この場合、グループは、いかなる形態の登録パックも入手する必要がなく、代わりに、ロケーションに入る時、タグ認識または生成ポイントに直接に行くことができる。グループは、認識ポイントでクレジットカードを読み取り装置に挿入し、次にシステムは、カード番号を読み取りグループの識別タグを走査する。続いて、グループは、クレジットカード番号を指定する電話通知によって登録する。登録パックの必要性を除くことに加えて、この構成は、待ち行列システムを使用するのに必要などのような支払いも、グループがタグ認識ポイントにいる間、または登録呼び出しの時のいずれでもクレジットカードから集金できる利点を有する。(他の実施形態では、悪用は、登録パックからだけ得ることができる一意的な登録コードを提供するように各グループに要求すること、および各グループが確実にせいぜい1つのそのようなパックを入手できるようにすることよって防止されている。しかし、クレジットカード番号が登録コードとして取り扱われるこの構成では、悪用は、システムが、生物測定識別タグの1つまたは2以上が既に登録されているグループと同じであるいかなるグループも登録するのを拒否することによって防止される。すなわち、システムは、1人の個人が2つ以上の登録されたグループのメンバーであることを認めないことになる。)優先アクセスポイント
【0185】
優先アクセスポイントにおける識別およびアクセス管理機構の唯一の要件は、識別タグを読み取り、このタグ値を待ち行列システムコンピュータに送り、次に、アクセスを認めるかまたは拒否することによってコンピュータからの指示に応答することができなければならないことである。したがって、この機構は、いくつかの形態のうちのどれでもとることができる。第1の実施形態におけるように、自動ターンスタイルにリンクされたタグスキャナの形態をとることができる。または、第2の実施例のように、携帯型スキャナを使用する人間のゲートキーパーの形態をとることができる。次に、アクセスが認められるべきかまたは拒否されるべきかの待ち行列システムからの指示により、スキャナ上に適切な色のLEDが点灯されるか、またはLCD画面上に短いメッセージが表示され、次に人間のゲートキーパーが適切に対応する。
登録コード生成および登録パックの生成
【0186】
主要仮想待ち行列システムが、いくつかの可能な変形を認められるのと全く同じように、登録コード生成および登録パック生成も認められる。
【0187】
1つに変形では、登録コードは、初期シード値を使用する決定的アルゴリズムによって生成される、真の乱数ではなく疑似乱数である。そのような実施形態では、登録パックバッチのすべての個人登録コードを仮想待ち行列管理システムコンピュータに入力する必要はなく、そのバッチのコードを生成するのに使用されるシードだけが必要である。このシード値は、仮想待ち行列管理システムオペレータステーションのキーボードで入力することができる。次に、仮想待ち行列管理システムは、このシード値を使用して、以前に登録パック生成システムによって生成されたものと同じ疑似乱数の登録コードを正確に生成する。
【0188】
しかし、他の実施形態では、登録パック生成システムから仮想待ち行列管理システムへのデータ転送の必要をなくすことができるが、グループが登録パックを入手することができるすべてのポイントにおける余分な機器および/または仮想待ち行列システムとロケーションのチケット販売システムとの間のある統合を犠牲にしている。3つの特定の実施例として以下のものがある。
・別個の生成システムにより生成された各登録パックは、そのパック用の登録コードおよびグループサイズの両方を示すバーコードラベルをパックの外側に有することができる。次に、グループにそのパックを供給するロケーションのスタッフのメンバーは、まずこの外部バーコードを仮想待ち行列システムに接続されたスキャナ上で走査する。次に、仮想待ち行列システムは、登録コードを、指定されたグループサイズ用の有効な登録コードの内部セットに加えることになる。
・別個の生成システムが、完全に取り除かれ、仮想待ち行列システムに接続されている、登録パック供給の各ポイントの適切な印刷設備と置き換えることができる。次に、システムは、要求に応じて登録コードを生成し、登録パック内容、すなわち、リストバンド上に貼るバーコードラベルおよび印刷された登録コードを持つ登録カードの両方を印刷することになる。
・ロケーションエントリチケットが、機械読み取り可能な一意的なチケット番号を有する適切な形態をとる場合、そのチケットは、個人識別タグとして使用することができる。しかし、これは、ロケーションチケット発売システムと仮想待ち行列システムとの間のある統合を必要とする。そのような統合では、チケット発売システムは、待ち行列システムに仮想待ち行列を使用したいグループのチケット番号を提供し、待ち行列システムは、動的に割り当てられた登録コードで応答することになる。次に、この登録コードは、チケット発行ステーションで、チケットまたは個別の登録カード上のどちらかに印刷されることになる。
接近メッセージ
【0189】
待ち行列システムが各グループ用に保持する訪問先予定表は、ロケーションへの訪問全体にわたるグループの地理的位置を指示する。特に、所与のサービスを離れる時に、グループはそのサービスからの出口に近づいていることを知らされる。同様に、訪問先予定表の次のサービスへのアクセスを得る予定時刻までに、グループは、その出口から次のサービス用の優先アクセスポイントまで行かなければならない。
【0190】
オプションとして、システムは、グループの物理的位置に関するこの情報を使用して、グループの携帯電話に「接近に基づくメッセージ」を送ることができる。これらは、個別のメッセージとして送るか、または次のサービスの予想される呼び出し時刻をグループに通知するメッセージ(図7のステップ212に示されている)に追加することができる。
【0191】
そのような接近に基づくメッセージは、いくつかの目的に役立つことができる。例えばこれらには以下のものが含まれる。
・前のサービスの出口と次のサービスの優先入口ポイントとの間の推奨するルートをグループに助言すること。
・このルートに沿った、またはそれの近くの注目するポイント(例えばディスプレイ、見える地点、洗面所)をグループに助言すること。
・グループが、訪問先予定表の次のサービスの順番を待つ間、時間を過ごすのに好都合である場所、例えば通常待ち行列を必要とせずに得ることができる店、カフェ、レストラン、またはマイナーサービスを含む場所などを助言すること。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】入口、サービス、および訪問先予定表管理ステーションを持つロケーションを示す図である。
【図2】サービス、物理的待ち行列、および仮想待ち行列用の優先アクセスポイントを示す、ロケーションでの単一のサービスの概略図である。
【図3】本発明による待ち行列管理システムのブロック図である。
【図4】登録パックの内容を示す図である。
【図5】グループの登録を示すフローチャートである。
【図6】訪問先予定表が編集される場合のシステムの措置を示すフローチャートである。
【図7】グループが、訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられる準備ができている時にいつでも行われるシステムの措置を示すフローチャートである。
【図8】システムが、どのようにサービス用の仮想待ち行列を進行させ、グループをサービスに呼び出すかを示すフローチャートである。
【図9】個人が、サービス優先アクセスポイントでアクセスを要求する場合のシステムの措置を示すフローチャートである。
【図10】サービススループットプロファイルが編集される時はいつでもシステムによってとられる措置を示すフローチャートである。
【図11】システムが、どのように訪問先予定表の休止項目を処理するかを示すフローチャートである。
【図12】システムが、どのように休止待ち行列を進行させるかを示すフローチャートである。
【図13】図10を精細にしたもので、サービススループットプロファイルが編集され、休止訪問先予定表オプションがサポートされる時はいつでもシステムによってとられる措置を示すフローチャートである。
【図14】図8を精細にしたもので、不参客率を適用する場合にどのようにシステムが仮想待ち行列を進行させるかを示すフローチャートである。
【図15】登録パック生成システムの中心でのコンピュータシステムのブロック図である。
【図16】タグ認識ポイントを持つロケーションを示す図である。
【図17】ロケーションでのタグ認識ポイント、およびローカルエリアネットワークとのインターフェイスのブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施形態におけるシステムの識別タグ認識手順を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態におけるグループ登録を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0193】
12:入口
16:訪問先予定表管理ステーション
18:サービスアクセス領域
20:優先アクセスポイント
22:アクセス管理機構
24:物理的待ち行列ライン
26:エントリポイント
28:流れ制御ポイント
30:ローカルエリアネットワーク
32:仮想待ち行列管理システムコンピュータ
34:中央処理装置
36:メモリ
38:システムクロック
40:オペレータステーション
42:CD駆動装置
44:インターフェイス手段
46:通知
48:携帯電話
50:登録パック
54:IDタグ
64:タグ認識ポイント
【技術分野】
【0001】
本発明は、人々の待ち行列を管理または制御するシステムおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、待ち行列を使用する人々が、彼らの位置を保持するのに物理的ラインに立つことを強制されず、むしろ彼らの位置を自動的に設定および保持し、彼ら自身が物理的に他の所にいることができる仮想待ち行列の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
テーマパークを訪れる場合または病院の外来患者部門に行く場合などの多くの状況において、人々は、通常所与のサービスを得るのに物理的待ち行列に加わることを要求される。必要な待ち行列時間がかなり長くなることが多い。この時間の間、待ち行列中の人々は特定の物理的場所にとどまらざるを得ず、自由に動き回ることまたは他の活動に従事することができない。よく知られているように、これらの待ち行列は、評判が悪く、行列を強いられた人々にとってかなりいらいらする原因になることがある。さらに、それらは、顧客不満足のかなり大きい原因であるので、サービスオペレータにも評判が悪いことがある。例えば、テーマパークでの長い待ち行列は、人々に参加するのを思いとどまらせるかまたは帰らせることによって直接の経済的影響を有することがあるが一方、外来患者部門の待ち行列は、スタッフへの反社会的な振る舞いおよび暴力の問題を悪化させることがある。
【0003】
この問題は、従来技術において、仮想待ち行列システムの発展によって対処されてきた。そのようなシステムで、サービスに待ち行列したい人は、物理的ラインに加わることを強いられず、むしろ物理的待ち行列と並行してまたはその代わりに稼働される仮想待ち行列に加わるオプションを有する。システムは、次に人の進行を追跡し、その人が組合せまたは仮想の待ち行列の先頭に達してすぐにサービスが得られる権利が与えられた時に、ある形態の指示を与える。したがって、システムは待ち行列に加わった時刻を記録し、続いて進行を追跡することによってユーザーが物理的にラインにとどまる必要をなくしている。
【0004】
仮想待ち行列システムの簡単な実施例は、いくつかの店、郵便局などで使用されているよく知られたシーケンス番号チケットシステムによって提供される。このシステムで、待ち行列に加わりたい人はディスペンサから番号が付けられたチケットを受け取る。チケットは、昇順の番号が付けられ、各チケットは、待ち行列中の所有者の位置を示している。現在の待ち行列の先頭の番号を大きなディスプレイがある。このディスプレイに示された番号と自身のチケットの番号を比べることによって、各個人は、待ち行列中で自分の前のいる人の数を判断し、最終的に自身が待ち行列の先頭に達したことを判断することができる。したがって、そのようなシステムは、順序づけられたラインに立つ必要性をなくす。しかし、ディスプレイは、通常、見ることができる範囲が非常に限定されているので、人々はディスプレイの物理的近傍にとどまるかまたは順番を失う危険を冒さなければならない。したがって、そのようなシステムでは、ユーザーは自由に動き回り、他の活動に従事することができない。
【0005】
もっと高度な仮想待ち行列システムは、2つの大きな種類、すなわち、例えば特許文献1に開示されるようなタイムスロットチケットシステムと、例えば特許文献2および特許文献3に開示されるような短距離無線方式とに分類される。
【0006】
タイムスロットチケットシステムは、シーケンス番号を指定するのではなく、発行されたチケットが、14時00分から14時30分までのようなタイムスロットを指定し、その間に所有者はほぼ即座にサービスへのアクセスが認められること以外はシーケンス番号チケットシステムと同様である。この予め定められたタイムスロットにより、ディスプレイの見える所にとどまる必要がなくなり、それにより、チケット所有者は、動き回り、他の活動に従事することが自由になる。しかし、これらのシステムは2つの重大な欠点を有する。第1に、それらは、例えば遊園地の乗り物に故障が生じたように、サービスのスループットに大幅な計画外の変化がある場合混乱に陥りやすい。そのような状況で、タイムスロットチケットシステムは、待ち行列管理の問題を悪化させるが、それは人々が現時点で受付けがされ得ないタイムスロットチケットを保持し、これらのチケット保持者はしばしば物理的待ち行列で長時間待ちをしていた人々と競合するからである。第2に、実際には、それらはしばしば2次的待ち行列を必要とする。システムは誤用を防ぐのに様々なチェックおよび制約を課さなければならないので、各チケットの発行は、全く些細な活動というのではなく、通常何秒もかかる。その結果、チケットを発行する場所に待ち行列が形成されることがある。タイムスロットチケットシステムを実施した組織からの報告によれば、繁忙時に2次的待ち行列における待ちが30分またはそれ以上になると言われている。
【0007】
短距離無線システムは、サービススループットの大きな変化に対して弾力性が大きい。そのようなシステムのユーザーは、仮想待ち行列制御コンピュータからの通信を受け取ることができるある形態の専用短距離無線コミュニケータを所持する。コンピュータは、人が仮想待ち行列に加わる時に固定タイムスロットを割り当てるのではなく、動的に待ち行列による進行を追跡し、次に、その人が待ち行列の先頭に達した後メッセージを送る。サービススループッットに何らかの状態悪化はあると、待ち行列での待ちは長くなるが、混乱は生じない。
【0008】
そのようなシステムの特定の実施例は、特許文献4に説明されており、テーマパークの入場仕切りに到着した顧客に各々重複しない入場トークンを発行する装置と、要求されればアトラクションにログインする携帯通信デバイスとを含む。そのような携帯通信デバイスを有する客が、アトラクション用の組み合わされた物理的・仮想待ち行列の前部に達した時、テーマパークコンピュータはアトラクションへの呼び出しを発行する。次に、アトラクションへの入場は入場トークンによってモニターされる。
【0009】
それらは混乱の問題を回避しているが、短距離無線システムは2次的待ち行列を解消していない。非返却が起こり得る問題であるので、システムを使用したい人へのコミュニケータの配布は、様々なチェックおよび多分ある形式の預り金を必要とする重要な措置である。結果として、待ち行列が、コミュニケータ配布ステーションで生ずることがあり、繁忙時に、2次待ち行列における待ち時間が、30分またはそれ以上になることがある。
【0010】
病院および他の健康関連の用途では、短距離無線システムはさらなる問題を持つ。ある人によって使用されたコミュニケータは、その後誰か他の人によって再使用されるが、小さな電子機器なので、コミュニケータは殺菌に余り適していない。
【特許文献1】米国第6173209号
【特許文献2】米国第5987421号
【特許文献3】米国第2003/093167号
【特許文献4】米国第2003/0102956号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、既存のタイムスロットチケットシステムおよび短距離無線システムの欠点を除去する仮想待ち行列システムおよび方法を提供しようとするものである。
【0012】
本発明は、短距離無線ネットワークをサポートするのに必要とされるものなどの専用ハードウェアの必要も避けようとするものである。このように、本発明は、そのような専用ハードウェアに関連する信頼性とメンテナンスの問題を低減または除去することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、1つまたは2以上のサービス(例えば乗り物)を提供するロケーション(例えばテーマパーク)で使用する仮想待ち行列システムを提供する。仮想待ち行列は、ロケーションでいくつかまたはすべてのサービス用にサポートすることができる。
【0014】
本発明の1つの態様によれば、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御するための待ち行列管理システムが提供され、この待ち行列管理システムは、
グループを登録する登録手段であって、情報担体とグループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグとを含み、情報担体が、登録コードおよびグループのメンバーを識別するIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグを担い、登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細とさらに関連づける登録手段と、
グループへのおよびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段と、
インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスと、グループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成する登録コードとを含むグループからの通知に応答するプロセッサと、
前記プロセッサが、仮想待ち行列へのアクセスを要求するグループからの通知を受け取り、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、グループが待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成され、
前記インターフェイス手段が、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始する呼び出し信号に応答し、
サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、少なくとも1つのIDタグを読み取り、IDの詳細を登録記録と比較する、サービスにおけるアクセス制御装置とを有する。
【0015】
本発明の別の態様によれば、サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法を提供し、この待ち行列管理の方法は、
グループに情報担体およびグループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグを割り当てるステップであって、情報担体が、登録コードおよびグループのメンバーを識別するIDの詳細を含む少なくとも1つのIDタグを担うステップと、
登録コードをグループサイズの表示および一意的にIDの詳細と関連づけるステップと、
コミュニケータアドレスおよび登録コードを含むグループからの通知に応答して、グループサイズ、IDの詳細、およびコミュニケータアドレスを表すグループ用の登録記録を生成することによってグループを登録するステップと、
仮想待ち行列ラインへのアクセスのグループからの要求に応答して、グループに待ち行列ライン中の位置を割り当て、待ち行列ライン中のグループの位置をモニターし、グループが待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
呼び出し信号に応答して、グループをサービスに呼び出すのにコミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
サービスにおいて、少なくとも1つのIDタグを読み取り、サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、IDの詳細を登録記録と比較するステップとを含む。
【0016】
本発明の利点は、2次的待ち行列が少しも必要なく、ユーザーに専用電子デバイスを提供する必要がないことであり、それはユーザー自身の携帯電話または他のそのようなデバイスと組み合わせて個人識別タグを使用することによって実行することができるからである。
【0017】
本発明の別の利点は、サービススループットの大幅な計画外変化に対して弾力性があることである。
【0018】
簡単な場合では、本発明は、単独の個人が単一のサービスだけのために待ち行列する状況を含んでいる。しかし、好ましい実施形態では、本発明は、グループの人々(家族グループなど)が所与のロケーションで一連のサービス(テーマパークの様々な乗り物など)の利用を望んでいる状況を含んでいる。
【0019】
一般に、そのような各サービスは、仮想待ち行列および従来の物理的待ち行列の両方を有することができる。この場合、物理的待ち行列および仮想待ち行列は、並行して管理され、実際には、1つの単一の待ち行列のちょうど2つの区別された部分とみなすことが理にかなっている。したがって、サービスは、物理的待ち行列または仮想待ち行列によってアクセスすることができる。主な違いは、物理的待ち行列の人々はラインで待つように強いられるが、仮想待ち行列の人々は動き回り、他の活動に従事することが自由であることである。しかし、代わりに、ロケーションまたはサービスのオペレータは、サービス用の物理的待ち行列をなくすことを選択することができ、その結果、サービスを利用したいすべての訪問者は仮想待ち行列システムを利用せざるを得ない。
【0020】
仮想待ち行列システムにより、グループの個人(家族などの)がロケーションを動き回ることができ、個々の個人としてよりもむしろグループとしてサービス用に待ち行列することができる。グループは1人または2人以上にすることができる。本発明によれば、各グループは、仮想待ち行列システムと双方向通信するのに使用する自身の携帯電話または個人コミュニケータを有する。
【0021】
以下で説明する好ましい実施形態では、仮想待ち行列システムは、各グループ用の訪問先予定表を保持し、グループが利用を望む1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示す。仮想待ち行列システムは、グループが各サービスの利用を完了すると、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に入れる。次に、システムは、待ち行列によってグループの進行を追跡し、待ち行列の先頭に達した時、携帯電話への通知よってグループをサービスに呼び出す。その後、システムは、グループのメンバーが、サービスが提供される場所に到着すると、仮想待ち行列優先アクセスポイントを介して彼らにほぼ即座のアクセスを認める。
【0022】
仮想待ち行列システムは、以下のものから構成されることが好ましい。
・ロケーションの仮想待ち行列の完全な情報をメモリ内に保持するコンピュータ(1つまたは2以上の物理的コンピュータで構成される)である仮想待ち行列管理システム。例えばこのコンピュータシステムは、グループのエントリをサービス用の仮想待ち行列に記録し、待ち行列によってグループの進行を追跡し、グループが待ち行列の先頭に達するのを検出し、グループの携帯電話を通して通知することによってサービスにグループを呼び出し、グループがサービス用優先アクセスポイントに到着するとエントリチェックの権限を行使する。
・コンピュータシステムが携帯電話ネットワークに接続し、したがって仮想待ち行列システムを使用するグループによって所持されている携帯電話と通信することができるインターフェイス装置。
・仮想待ち行列システムを使用する各グループの各メンバーによって保持される個人識別タグ。特定の個人によって保持されたタグは、その人を待ち行列システムに認められたグループのメンバーとして識別し、サービス優先アクセスポイントでエントリを得るのにその個人によって使用される。
・待ち行列管理コンピュータシステムに直接または間接的に接続された各サービス優先アクセスポイントでの識別およびアクセス管理機構。個人が、優先アクセスポイントに到着し、エントリを要求した時、この識別機構は、その個人の識別タグの値をコンピュータシステムに伝え、コンピュータシステムは、その個人がアクセスを許可されるべきかまたは拒否されるべきかの指示で応答する。
【0023】
大まかには、好ましい実施形態による仮想待ち行列システムの動作は、以下のとおりである。
1.仮想待ち行列システムを利用したいグループは、登録コードおよび識別タグを入手する。
2.システムはグループを登録する。この登録によって、システムは以下のことを設定する。
・仮想待ち行列システムを使用したい新しいグループがあること
・このグループのサイズ(すなわち、人の数、1人以上)
・グループとシステムとが通信することになる携帯電話の完全な電話番号
・個々のグループメンバーによって保持されたタグの値とグループ自体との間のある形態の関連性これらの関連性とは、システムがあるタグ値を与えられた場合に、そのタグを保持する個人が属するグループを判断することができるようなものである。
3.システムは、グループ用に以前に作成された訪問先予定表を検索するか、またはグループ用の新しい訪問先予定表を設定する。いずれの場合も、この訪問先予定表は、グループが利用したい1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示している。
4.システムは、グループの訪問先予定表の第1のサービス用に仮想待ち行列の末尾にグループを加える。この仮想待ち行列はシステムのメモリに保持される。
5.サービスのスループット速度の情報を使用して、システムはグループの進行を仮想待ち行列により追跡する。
6.システムは、グループが待ち行列の先頭に達した時グループの携帯電話に通知を送り、グループが直ちにサービスに行くべきであることを示す。
7.システムは、グループメンバーが一緒にまたは別々にサービス優先アクセスポイントに到着した時、各個別のグループメンバーによって保持されたタグの値をチェックする。そうすることによって、システムは、個人が(何らかの不法侵入者ではなく)確かにサービスのために呼び出されたグループのメンバーであると判断し、 したがって優先アクセスポイントにその個人はアクセスを認められるべきであるという指示を送る。
8.システムは、サービスへのグループメンバーの到着時刻を記録した後、サービスを利用するのに要する合計時間の記憶情報を使用することによって、グループがこのサービスから離れる時刻を計算する。その時に、システムは、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。
【0024】
したがって、本発明は、待ち行列システムと、グループの個人コミュニケータまたは携帯電話の所有者との間の双方向通信を必要とする。特定の実施形態に応じて、この通信は、いくつかの形態のいずれか、またはこれらの形態の組合せを採用することができる。例えば携帯電話所有者からシステムへの通信は、テキストメッセージを送ることにより、または全待ち行列管理システムの一部を形成する対話型音声応答(IVR)サブシステムに音声電話をすることによることができる。後者の場合には、電話所有者は、システムからの音声指示メッセージに、携帯電話キーパッドに入力することによって応答し、または音声認識システムに言葉を話すことによって応答する。システムから携帯電話所有者への通信は、テキストメッセージの形態にすることができる。あるいは、システムは、前もって録音された音声メッセージまたは合成音声メッセージを生成するIVRサブシステムを含むことができる。
【0025】
仮想待ち行列システムを使用する各グループの各メンバーは、個人識別タグを携帯するのが便利である。このタグは、ある人がサービス優先アクセスポイントでアクセスを要求する場合に、その人が所与のグループのメンバーであると識別することにだけ役立つ。仮想待ち行列システムを使用していない人々(すなわち、物理的待ち行列で待つ人々)は、識別タグを必要としない。タグは値を有する。この値は、サービス優先アクセスポイントで識別機構によって読み取られ、待ち行列管理システムに通知される。待ち行列管理システムは、このタグ値を使用して、所有者は、システムが以前に(グループが待ち行列の先頭に達した時に)呼び出した、したがってサービス優先アクセスポイントでエントリが認められるべきグループのメンバーかどうか判断する。
【0026】
一実施形態では、所与のグループの異なるメンバーによって保持されたタグはすべて1つの共通値を共有する。別の実施形態では、様々なグループメンバーのタグ値が異なってもよい。いずれの場合も、待ち行列管理システムは、様々なタグ値とグループとの間のある形態の関連性であって、システムが、任意の個人のタグ値からそのタグ所有者が属するグループを計算するのに十分な関連性を保持する。
【0027】
様々なタグ値は本質的に一意的である。いくつかの実施形態では、その値は真に一意的であり、例えば日付およびその日付内の一意的な数字の両方をコード化することによって形成される。他の実施形態では、値は再使用されるが、再使用の期間およびコンテキストは、別個の使用の間で起こり得る混乱を避けるようにされることになる。
【0028】
タグは、容易に偽造することができないように設計されているのが好都合である。
【0029】
タグおよび関連する識別機構は、様々な形態のうちのいずれも採用することができる。例えば以下のようである。
・タグは、多分所有者によって着用されるリストバンド上のバーコードにすることができ、識別機構はバーコード読み取り装置である。
・タグは無線周波数識別(RFID)チップであることができ、識別機構はRFIDスキャナである。
・タグは、人の顔、網膜走査、または指紋などのある形態の生物測定識別子であることができ、識別機構は、適切な形態の走査および認識システムである。
【0030】
システムは、登録によってグループのサイズ、コミュニケータアドレス(例えば携帯電話番号)、およびタグ値を設定する。登録ステップの明確な詳細は、特定の実施形態および、特に、その実施形態に使用されたタグのタイプに依存する。
【0031】
一実施例として、バーコードまたはRFIDチップの形態をとるタグは、グループ登録パックに供給することができる。そのようなパックはグループサイズによって分類される。各パックは、グループの各メンバーのタグに加えて印刷された登録コードを含んでいる。次に、登録ステップは、グループの携帯電話から待ち行列管理システムへの通信によって開始される。この通信では、グループの携帯電話所有者は、登録パックからの登録コードを提供する。待ち行列管理システムは、グループの携帯電話の番号を、電話ネットワーク発呼者識別設備の使用によるか、またはテキストメッセージの場合の送信者番号フィールドによるかのいずれかによって自動的に得る。次に、システムは、登録コードを使用して、グループメンバーによって保持されたタグ値とグループ自体との間の関連性を設定する。登録コードは、特に、システムがこの関連性を作成できるように公式化されている。最も単純な場合には、例えば登録コードは、すべてのグループメンバーによって保持される共通のタグ値と同一にすることができるが、他のより複雑な符号化も可能である。
【0032】
第2の実施例として、生物測定タグが使用される場合、登録には、グループはタグ認識ポイントを最初に訪れる必要があることがある。このポイントで、グループは、登録コードを含むカードをカード読み取り装置に挿入することになる。システムは、カードから登録コードを読み取り、次に、顔、網膜、指紋、または他の生物測定指標の適切な走査を行うことになる。続いて、グループは携帯電話から登録電話を行って登録コードを指定し、システムは発呼者識別を使用して携帯電話番号を検索する。次に、システムは、要求されるすべての情報、すなわち、グループサイズ、携帯電話番号、および生物測定タグ値を有し、必要な関連性を設定することができる。
【0033】
仮想待ち行列に加わるために、グループは、そのグループが利用したい1つまたは2以上のサービスのシーケンスを示す訪問先予定表を設定する。これは、登録の前に、その間に、またはその後に行うことができる。
【0034】
システムは、特定の実施形態に応じて訪問先予定表生成の様々な手段を提供することができる。システムが、グループの携帯電話から様々な編集コマンドを使用することによって訪問先予定表を生成するのをサポートし、訪問先予定表にサービスが加えられ、訪問先予定表シーケンス内でサービスが移されるなどは好都合であろう。さらに、システムは、各々が人気のあるサービスのシーケンスを示している前もって確定された「推奨訪問先予定表」のセットから選択するのをサポートすることもできる。携帯電話所有者は、これらの前もって確定された訪問先予定表のうちの1つを選択し、編集コマンドを使用して、確定された訪問先予定表をグループの正確な要求に調整することができる。
【0035】
システムは、オプションとして訪問先予定表生成ウェブサイトをサポートすることもできる。このウェブサイトで、ユーザーは、グループが使用するつもりである携帯電話の番号を入力し、訪問先予定表を、通常利用可能なサービスの図表「地図」から選択することによって生成することになる。
【0036】
システムは、訪問先予定表が登録よりも前に生成される場合、初めにその訪問先予定表を携帯電話番号に関連づけるのが便利である。その後、システムは、登録中にこの特定の電話番号用に前もって確定された訪問先予定表があることを検出し、その訪問先予定表をグループと関連づけることができる。システムは、訪問先予定表が登録中にまたはその後に生成される場合、直ちにグループを訪問先予定表と関連づけることができる。
【0037】
システムは、いったんグループが登録されて訪問先予定表を持つと、その訪問先予定表の第1のサービス用の仮想待ち行列の末尾にグループを加える。
【0038】
次に、システムは、グループが仮想待ち行列の先頭に達すると予想される時刻を計算する。1つの可能性は、システムが、様々な時間帯についてサービスの平均スループット速度を示すサービススループットプロファイルを保持することである。例えばこのプロファイルは、08時00分と12時00分との間で、サービススループットが毎時3000人、12時00分と14時00分との間でそれが毎時2000人などであることを示す。そのような変動は、例えばサービススタッフ配置レベルの変更のためかもしれない。
【0039】
次に、システムは、グループが仮想待ち行列の先頭に達するのに要する時間を計算する様々な手段のうちのいずれかを使用することができる。2つの実施例として以下のものがある。
・システムは、任意の所与の時間にロケーションにおける人々の総数を決定する手段を備えることができる。システムは、登録を通して仮想待ち行列システムを使用する人々の数の正確な情報も有する。したがって、システムは、物理的および仮想待ち行列を使用する人々の相対的比率を決定することができる。したがって、2つの待ち行列に比例して各サービスの全容量を割り当てることができる。次に、サービスの全容量のうちの割り当てられた割合だけを使用して、仮想待ち行列による進行の速度を決定する。
・システムは、各サービスに対する物理的待ち行列中の人々の数を、ある許容範囲の精度で、絶えず判断する手段を備えることができる。これは、例えばその日を通じて様々な時間の物理的待ち行列の予想される長さを示す物理的待ち行列長さプロファイルを保持するシステムによって行うことができる。このプロファイルは過去の記録から得ることができ、その日のタイプ、例えば平日または週末、最繁期または閑期、雨または晴れなどで変わってもよい。さらに、システムオペレータは、許容精度を保持するように、物理的待ち行列の観察された実際の長さに基づいてこのプロファイルを調節することができるであろう。次に、システムは、新しいグループが仮想待ち行列に加わる場合、分かっている現在の仮想待ち行列の長さおよび予測される物理的待ち行列の長さを使用して、全待ち行列(仮想+物理的)におけるグループの総合的位置を決定することができる。次に、システムは、サービススループットプロファイルを使用してグループが全待ち行列の先頭に達するまでに要する時間を計算することができる。
【0040】
グループが、待ち行列の先頭に達すると予想される時間を計算して、好ましい実施形態は、グループの携帯電話に通知を送り、それにこの予想される呼び出し時刻を知らせる。次に、システムは、グループが待ち行列の先頭に達した時に第2の通知を送り、グループをサービスに呼び出す。
【0041】
改善として、システムは、グループが待ち行列の先頭に達する前のある短い期間(例えば数分)にサービスへの呼び出しを送ることができる。この期間により、グループが物理的にある距離だけ離れている場合、グループがサービスに到着するのにある時間が与えられることになる。
【0042】
サービスに呼び出されるとすぐに、グループのメンバーは、サービスに、特に好ましい実施形態では優先アクセスポイントに行く。仮想待ち行列システムの登録されたユーザー、したがって識別タグを有する人々だけがこの優先アクセスポイントを使用することができる。タグのない人は誰でも直ちにアクセスを拒否される。
【0043】
各個人が、優先アクセスポイントで報告する時、そのアクセスポイントのアクセス管理機構は、その個人の識別タグの値を判断し、この値を待ち行列管理システムに送る。システムは、このタグ値を使用してその個人が属するグループを決定する。システムは、その個人が、システムがサービスに呼び出したグループのメンバーである場合、クセスポイントへ信号を送り返してアクセスが認められるべきであることを示す。ただし、システムは、個人が属するグループがサービスに呼び出されていなかった場合には、多分拒否のためのある添付の説明と共にアクセスが拒否されるべきであるという指示を送る。システムは、認識されないタグを使用してアクセスを得ようとするいかなる試みも拒絶する。それは、生物測定タグで発生することがある場合、または、例えばある人が以前の日の「古い」タグを再使用しようとする場合である。
【0044】
様々なグループメンバーは、アクセスポイントにグループとして到着するようには強いられなくて済む。彼らは別々に到着することができ、アクセスは個々にアクセスを認められる。さらに、すべてのグループメンバーが実際にサービスを利用する必要がなく、幾人かのメンバーまたはすべてのメンバーがやめるように選択することができる。
【0045】
グループメンバーが異なる値を持つタグを保持する実施形態では、システムは、個人単位で各人がアクセスを認めることができ、各個人は、1回だけアクセスを認められる(すなわち、同じタグを再提示して第2のアクセスをすることはできない)。すべてのグループメンバーが同じタグ値を共有する実施形態では、システムはその値のアクセスを、全グループサイズを超えない所まで、何回か認める。
【0046】
オプションとして、システムは、サービスへの各呼び出しに時間制限を課することができ、その結果、呼び出しは、30分または1時間などのある指定された期間に対してだけ有効にしておくことができる。次に、グループメンバーは、発行されている呼び出しとこの指定された有効期間の期限切れとの間に優先アクセスポイントでいつでも報告することが必要となる。この期間の後に到着する個人は誰でも、「呼び出しは期限切れになった」という説明と共にアクセスを拒否されることになる。この時間制限は、サービスへの適時の到着を促し、それによって整然とした待ち行列管理が促進される。
【0047】
好ましい形態のシステムは、優先アクセスポイントへの到着の時刻から出口ポイントでサービスから離れる時刻まで、各サービスを利用するのに要した一般的な時間の記録を保持する。この記録は、必要に応じてシステムオペレータによって実際のサービス通過時間の観察に基づいて更新される。システムは、この記録を使用して、サービスの優先アクセスポイントで報告する各グループがその後サービスを出発するはずの時刻を決定する。しかし、個々のグループメンバーが異なる時刻に優先アクセスポイントに報告する場合、彼らは異なる時刻にサービスから離れることになる。この状況下では、様々な実施形態は、グループの第1のメンバーまたはグループの最後のメンバーの到着時刻に基づいて、またはサービスを利用するすべてのグループメンバーの平均到着時刻に基づいてサービス退出時刻を計算することができる。いずれの場合も、システムは、全体のグループに対してただ1つのサービス退出時刻を計算する。
【0048】
システムは、この計算されたサービス退出時刻で、グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。次に、それは、グループの携帯電話に通知を、グループがそのサービスに呼び出されることになる時刻の推定値と共に送る。
【0049】
ただし、システムは、グループが退去しつつあるサービスが訪問先予定表の最後だった場合、グループの訪問先予定表が現在空であることを示す通知を送る。グループメンバーが仮想待ち行列システムを使用し続けたい場合、新しい訪問先予定表を設定しなければならない。
【0050】
以前に述べたように、システムは、サービススループットプロファイルを生成し、システムは、グループがそのサービス用の仮想待ち行列の先頭に達すると予想される時刻を計算する際にそれを使用することが好ましい。通常は、サービススループットプロファイルは、サービススループット速度の計画的変化、例えばサービスが少数のスタッフしか有していない期間中のスループットの減少を示している。しかし、スループット速度に計画外の変化があることもあり、最も顕著なのは、スループットが一時的にゼロまで落ちるサービスブレークダウンの場合である。スループット速度のそのような計画外の変化は、当然待ち行列が進行する速度に影響するので、待ち行列中のグループがサービスに呼び出されるべき時刻に影響する。
【0051】
スループット速度が予期せずに変化する場合、まず、その変化は、ロケーションまたはサービススタッフによって、または検出のある自動手段によって検出されなければならない。次に、その変更は、システムに、システムオペレータによって、または自動入力によって入力されなければならない。この入力は、新しい状況を反映するようにサービススループットプロファイルへの編集の形態をとる。例えば修理するのに1時間かかると予想されるサービスブレークダウンの場合、プロファイルは、すぐ後の時間の間ゼロのスループットを示し、その後、元来計画されたスループット速度に回復するように編集されることになる。または、この問題がその日の残りの間スループット速度を低下させると予想される場合、プロファイルはその低下した速度を示すように編集されることになる。
【0052】
システムは、サービススループットプロファイルが編集される時はいつでも、そのサービス用の仮想待ち行列中のすべてのグループに対して予想される呼び出し時刻を再計算する。仮想待ち行列の待ち時間を常に延ばすのではなく、スループットプロファイルへのある編集では、例えばブレークダウンを修理するのに要する時間が当初予想していたよりも短くなり、そこでプロファイルがその短い時間を反映するように編集される場合、待ち時間を減らすことがあることに留意されたい。システムは、仮想待ち行列中の各グループ用に新しく予定される呼び出し時刻を再計算した後、次に、各グループへの適切な措置を行うことができる。例えば以下のようである。
・予定された呼び出し時刻の変化が小さい場合、システムは何もする必要がない。
・システムは、予定された呼び出し時刻の変化がかなり大きい場合、グループの携帯電話に通知を送ってグループに新しく予定される呼び出し時刻を知らせることができる。
・システムは、待ち時間が現在かなり長くなる場合、グループに様々なオプション、すなわち、待つのを続ける、このサービスをグループの訪問先予定表でシーケンスの後の位置に移動させる、またはこのサービスを取り消し、それを訪問先予定表から除くオプションを提供することができる。
【0053】
サービス用の仮想待ち行列に新たに加わるグループには、特別の措置を必要としない。システムは、編集されたサービススループットプロファイルを使用して、通常の方法で予測される呼び出し時刻を単に計算し、この計算された時刻は、当然スループット速度の計画外の変化を反映している。
【0054】
次に、本発明を添付の図面を参照して実施例によりさらに説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
本発明は、様々な代替実施形態を有することができる。最初に、個人識別タグがバーコードを持つリストバンドの形態をとる実施形態を説明する。次に、個人識別タグが生物測定識別に基づくことができる第2の実施形態を説明する。最後に、本質的に第1または第2の実施形態のいずれかの変形であるいくつかの代替実施形態を説明する。これらの説明が与えられれば、広範囲のあり得る実施形態が、これらの実施形態の変形が特定の特徴を含んでいるかまたは排除しているものとして当業者には明らかであろう。
【0056】
図1に示すように、ロケーションは、通常周囲10および1つまたは2以上の入口12を有する。ロケーションは、いくつかのサービス14を特徴としている。オプションとして、ロケーションは、1つまたは2以上の訪問先予定表管理ステーション16を備え、そこで、本発明による仮想待ち行列システムのユーザーは、訪問先予定表を調べて編集することができる。
【0057】
図2は、仮想待ち行列がサポートされている単一のサービスのより詳細な図を提供する。サービス14は、人々がサービスへの直接アクセスを得ることができるサービスアクセス領域18を有する。サービス用仮想待ち行列の先頭を達したグループのメンバーが、サービスアクセス領域への即時のエントリを得ることができる優先アクセスポイント20がある。そうするために、メンバーは、識別およびアクセス管理機構22などのアクセス制御装置に個人識別タグを提示する。サービスは、それ自体のエントリポイント26を持つ物理的待ち行列ライン24、および待ち行列の先頭でサービスアクセス領域へのエントリを制御する流れ制御ポイント28も有する。この流れ制御ポイントは、サービススタッフによって手動で制御することができ、または自動管理で行うことができる。仮想待ち行列システムは、グループメンバーが仮想待ち行列の先頭に達する時、彼らを優先アクセスポイントに呼び出す。しかし、仮想待ち行列からの人々は、利用可能なサービススループットの一部しか消費しないことになる。次に、物理的待ち行列で待つ人々は、適切な比率でその流れ制御ポイントを通ることが認められてサービススループットの残りの部分を消費する。例えばサービスが個人単位で提供される場合、1人の人は、サービス「スロット」が空いている時はいつでも、仮想待ち行列からの人によって消費されていない流れ制御ポイントを通り抜けることが認められることになる。または、サービスが、いくつかの車両を持つ列車の形態をとることができる遊園地の場合、十分な人々が流れ制御ポイントを通ることが可能になり、その結果、優先アクセスポイントを通る仮想待ち行列からの人々と共に、各列車はちょうど満たされる。したがって、サービス容量は、物理的待ち行列からの人々と仮想待ち行列からの人々との間で公平に、各々に同等の待ち行列時間で、分配される。
【0058】
本発明の仮想待ち行列システムを図3に示す。その中心には、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32があり、業界標準ローカルエリアネットワーク30を通して、仮想待ち行列がサポートされている各サービスの識別およびアクセス管理機構22に接続されている。仮想待ち行列管理システムコンピュータは、中央処理装置34、メモリ36、およびシステムクロック38を含む。さらに、それは、オペレータが、コンピュータシステムおよび標準CDを読み込むCD駆動装置42と対話できるオペレータステーション40を有する。それは、仮想待ち行列システムを使用するグループと通信するインターフェイス手段44をさらに有する。コンピュータシステムは、このインターフェイス手段を介して、仮想待ち行列システムを使用する各グループによってそれぞれ所持されている携帯電話48などのコミュニケータに通知46を送信および受信することができる。
個人識別タグおよび登録パック
【0059】
ロケーションで仮想待ち行列システムを使用したい人々のグループは、まず、携帯電話48を所有しなければならない。次に、グループは、図4に示すような登録パック50を入手しなければならない。ロケーションオペレータが、待ち行列システムの使用に代金を求めたいかどうかに応じて、グループは、このパックを申し込みにより与えられてもよく、またはパックを購入するように要求されてもよい。
【0060】
グループは、通常ロケーションへの入口12のうちの1つに到着すると直ぐにまたは少し後で登録パックを入手することになる。例えばロケーションが、エントリチケットを要求し、このチケットを販売するブースを持つエントリポイントを有する場合、そのブースは、登録パックを要求するグループにそれも提供するであろう。さらに、パーク内に小売店を有する遊園地の場合には、小売店のいくつかは他の商品に加えて登録パックを供給することができる。または、登録パックの供給専用のパーク内のブースにすることもできる。
【0061】
登録パックの供給は、パックの引き渡しと多分いくらかの支払いだけを必要とする(ロケーションエントリチケットの支払いと組み合わせることもできる)簡単な取引である。さらに、所与のロケーションには、すべてのロケーションの入口12と、ロケーション内の小売店または訪問先予定表管理ステーション16などの他の場所とを含めて、登録パックを供給する多くの場所があることが可能である。したがって、グループは、2次的待ち行列の必要なしに登録パックを入手することができる。
【0062】
登録パックは、グループのサイズによって分類され、単一の人のグループ用のパック、2人のグループ用パック、3人のグループ用のパックなどがある。ロケーションのサービスが収容する準備ができている最大のグループサイズがある。遊園地では、例えばその最大グループサイズが6人のことがある。登録パックは、1人からこの最大の人数までの任意のグループサイズを利用できることになる。
【0063】
図4に示すように、登録パック50は、印刷された登録コードを持つ登録カード52などの情報担体を含んでいる。さらに、それはIDタグ54も含み、この実施形態では、バーコードを持つリストバンドの形態の個人識別タグであり、1つのそのような識別タグが各グループメンバーに提供される。したがって、例えば4人のグループ用の登録パックは4つのリストバンドを含むことになる。各リストバンドは、印刷されたバーコードを含み、リストバンドを着用している個人をこの特定のグループのメンバーであると明白に識別するID値を提供する。
【0064】
登録コードは、本質的に一意的であり、例えば1年またはそれを超える期間にわたって繰返しがないランダム(または疑似ランダム)コードを作成することができる任意のアルゴリズムによって生成される。生成時に、各コードが1つの特定のグループサイズに割り当てられるので、システムは、その後所与のコードからそのコードが属するグループのサイズを決定することができる。
【0065】
登録コードは、(i)仮想待ち行列システムの設計および動作に精通している知的観察者でさえ、所与の日付に所与のロケーションで有効なコードを推定することができないではずであり、(ii)そのような有効なコードを推測するいかなる試みも極めて小さい成功の確率(100万分の1未満の確率など)しか有しないはずであるようなものである。これらの性質は、例えば10億の異なる組合せまたはそれ以上を収容する長さのランダムコードを使用して達成される。
【0066】
携帯電話キーパッドの使用によるシステムへの登録コードのエントリを容易にするために、コードが英数字のシーケンスで構成されることが(本質的ではないが)望ましい。これと共に10億またはそれを超える可能な組合せへの要求があるので、コードが例えば8個の文字のシーケンスで構成されるのが適切である。したがって、登録コードはシーケンスAXPBYQNDとすることができる。
【0067】
システムの誤用、それによって単一のグループが2つ以上の仮想待ち行列に同時にいることを防ぐために、各グループは、確実に単一の登録パックだけを入手できるのが望ましい。ロケーションが入口チケットを供給する場合、これは、パックが供給されたことを示すようにある方法でチケットに印を付けることによって達成することができる。あるいは、ロケーションは、例えば各グループが入場ポイントで登録パックを入手するのにただ1回の機会だけを与えられるような方法で物理的に組織することができる。
登録
【0068】
グループは、登録パック50を入手した後、次に待ち行列システムで登録しなければならない。この登録ステップは、グループの携帯電話から待ち行列管理システムコンピュータ32に通知することによって開始される。この通知で、グループの携帯電話所有者は、待ち行列管理システムにグループの登録カードからの登録コードを、テキストメッセージの内容として、またはコンピュータ32からのプロンプトに応じて電話のキーパッド上でコードを入力することによって送信する。
【0069】
待ち行列システムがグループを登録する手順を図5のフローチャートに示す。フローチャートに示す手順のうちのいくつかは、待ち行列システムを使用するグループの行動、すなわち、登録通信またはサービス優先アクセスポイントへの到着などによって開始されるが、手順自体は、完全に仮想待ち行列管理システムコンピュータ32内のプロセッサ34によって行われる。さらに、以下の詳細な説明で明確に別に述べられる場合以外は、フローチャートに示した各ステップは、コンピュータのメモリ36に保持された情報だけを使用する。
【0070】
図5に示すように、ステップ102で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、まず、電話ネットワークの発呼者識別設備によって、またはテキストメッセージの送信者番号フィールドから、グループが使用している携帯電話の番号を確認する。
【0071】
ステップ104で、コンピュータ32は、グループの携帯電話に登録された登録コードを入力しチェックする。コンピュータは、ステップ106でコードが有効かどうかチェックする。有効なコードは、グループが登録パックを入手しているので、待ち行列システムを使用する資格があることを示すが、無効のコードで登録しようとするいかなる試みもステップ106からのN分岐によって示すように単に無視される。
【0072】
ステップ108で、コンピュータ32は登録コードから以下のものを判断する。
・グループの人々の数
・各グループメンバーによって保持された個人識別タグの値。この第1の実施形態では、これらの値はすべて同じであり、グループ登録コードと同じである。
【0073】
ステップ110で、コンピュータ32は、グループ用の識別コードを設定する。このコードは、コンピュータ自体内で内部的にグループを識別するために使用され、ロケーションとその日に対して一意的でなければならない。登録コードは既にこれらの特性を有するので、それをこの目的に使用することができ、それは確かに1つの選択肢である。しかし、登録コードは、非常に多くのありうる組合せを与え、十分なランダム要素を含むことができなければならないので、コンピュータ内で使用する識別子の最も便利な形態というわけではない。したがって、この第1の実施形態では、コンピュータは、それ自身のグループIDコードを連続する番号付けによって対応づける。したがって、その日に登録する第1のグループに1番、第2のグループに2番などが割り当てられる。
【0074】
ステップ112および114で、コンピュータ32は、グループ用の登録記録を設定する。詳細には、コンピュータは、ステップ104から110までで下記の様々なグループの詳細をメモリ36に記憶し、それらの間の多元関連性を設定する。
・グループ識別コード
・グループのサイズ
・グループの携帯電話番号
・グループメンバーの個人識別タグの値
【0075】
グループ登録コードが後で使用するために必要とされる場合、例えばシステムが以下で説明するように訪問先予定表管理ステーションをサポートする場合、コンピュータは、メモリに登録コードも記憶し、グループ識別コードとの2方向の関連性を設定する。
【0076】
これらの様々な関連性を設定することが登録ステップの根本である。コンピュータは、これらの関連性から、その後グループに関する所与の情報から他の情報にマップすることができることになる。コンピュータは、例えばグループ識別コードから、グループの携帯電話の番号を決定することができ、逆も同様である。または、コンピュータは、個人識別タグ値からそのタグを保持する個人が属するグループを決定することができる。
【0077】
コンピュータ32は、グループの詳細を記憶し、多元関連性を設定した後、ステップ116で、グループの携帯電話番号について既にメモリ36に記憶された訪問先予定表があるかどうかチェックする。訪問先予定表がある場合、コンピュータは、ステップ118でその記憶された訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードに関連づける。
訪問先予定表の設定
【0078】
仮想待ち行列に加わるために、グループは訪問先予定表を有しなければならない。このような訪問先予定表は、グループが利用したい1つまたは2以上のサービス14のシーケンスを示している。
【0079】
登録の後、グループは、携帯電話からの訪問先予定表を設定することができる。全訪問先予定表を設定する最も簡単な方法は、ロケーションが看板およびリーフレットによって発表している推奨された訪問先予定表のセットから選択することによる。このような各推奨された訪問先予定表は、サービスの特定のシーケンスを特徴としており、例えば選択するための6つの推奨された訪問先予定表とすることができる。グループは、携帯電話から、選択を指定するコンピュータ32に通知を送ることによって、推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択する。
【0080】
携帯電話を使用して、グループは、システムが、テキストメッセージを送り返すことによるか、または音声メッセージを合成することにより提供する現在の訪問先予定表を調べるか、またはコマンドを使用して訪問先予定表を編集して訪問先予定表の特定のポイントにサービスを加える、サービスを除く、サービスを移すなどをすることもできる。
【0081】
推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択し、次に、適宜それを編集することによって、グループは、正確な要求に適合する特化された訪問先予定表を生成することができる。あるいは、編集コマンド、特に「追加サービス」コマンドだけを使用することによって、グループは、訪問先予定表を「ゼロから」生成することができる。
【0082】
この例では、訪問先予定表もロケーション内の訪問先予定表管理ステーション16を使用して生成または変更することができる。携帯電話インターフェイスの場合と全く同様に、このような各管理ステーション16は、推奨された訪問先予定表の選択、現在の訪問先予定表の編集、および現在の訪問先予定表の調査を行う設備を備えている。管理ステーション16は、各々、多分ロケーションの定式化地図に基づく図形ディスプレイを有し、簡単な「ポイントアンドクリック」対話をサポートしている。このような訪問先予定表管理ステーション16を使用するのに、グループは単に登録コードを使用してログインする。
【0083】
訪問先予定表の選択命令および編集命令のシステムの処理を図6のフローチャートに示している。
【0084】
フローチャートに示した手順は、グループが、携帯電話または訪問先予定表管理ステーション16のいずれかから、訪問先予定表を編集する1つまたは2以上のコマンドを送る時にいつでも開始される。手順は、1つまたは2以上の編集コマンドのシーケンスの処理をサポートしているが、それは、グループの携帯電話からの単一のテキストメッセージが1つだけではなくいくつかのコマンドを含んでいることがあるからである。
【0085】
ステップ152で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、第1の編集コマンドを解析し、またはそれに続く繰返しでシーケンスの次のコマンドを解析する。コンピュータは、次に、ステップ154で、命令のタイプを、すなわち、推奨された訪問先予定表のうちの1つを選択するのか、現在の訪問先予定表にサービスを加え、サービスを削除し、またはサービスを訪問先予定表内のある位置から別の位置に移すのかを判断する。次に、コンピュータは、命令のタイプに応じて、ステップ156、158、160、または162で適切な措置を行って訪問先予定表を変更する。
【0086】
ステップ164で、コンピュータ32は、処理されるべきまだ他の編集コマンドがあるかどうか調べる。他の編集コマンドがある場合、ステップ152に戻って、次のコマンドを解析し処理する。
【0087】
編集コマンドの全部のシーケンスが処理された時、現在既に訪問先予定表の先頭に新しいサービスがあるので、コンピュータが、さらなる措置を行う必要がある可能性がある。これは、常に、編集コマンドが、以前に何も存在しなかった新しい訪問先予定表を作成する場合となるはずであるが、既存の訪問先予定表が編集される場合もあり得る。コンピュータは、訪問先予定表の先頭に新しいサービスがある場合、グループを現在の仮想待ち行列(もしあれば)から現在訪問先予定表の先頭にあるサービス用の仮想待ち行列に移す必要があり得る。
【0088】
コンピュータは、ステップ166でグループが現在サービスに呼び出されているか(しかし、まだ到着していない)、または実際にサービス状態にあるかを調べる。その場合、コンピュータはさらなる措置をとる必要がない。グループは、現在のサービスを離れる時、現在訪問先予定表の先頭にあるサービスに呼び出されることになる。
【0089】
しかし、コンピュータは、グループが現在呼び出されないかまたはサービス状態にある場合、ステップ168で、訪問先予定表の先頭にあるサービスが編集コマンドによって変更されたかどうかを調べる。変更されている場合、コンピュータは、ステップ170および172で、グループを現在入っている(もしあれば)仮想待ち行列から現在訪問先予定表の先頭にあるサービス用の仮想待ち行列に移す。
【0090】
オプションとして、システムは、ロケーションを訪れる前に訪問先予定表を生成するのをサポートすることもできる。このような場合には、グループは、訪問先予定表を、インターネットで、標準ウェブブラウザを使用し、ロケーションに関連するウェブサイトを訪れて、生成することになる。このウェブサイトは、ロケーション内の訪問先予定表管理ステーションと同じ便宜を、同じ「ルックアンドフィール」で提供することになる。ロケーションを訪れる前に訪問先予定表を作成するのにウェブサイトを使用する場合、グループは、ロケーションで使用するつもりの携帯電話の完全な番号を入力することになる。次に、システムは、メモリに、電話番号と訪問先予定表の両方を2つの間の関連性と共に記憶する。その後、システムは、グループが登録する時にその携帯電話番号に対する訪問先予定表が既にあることを認識する(図5のステップ116)。次に、システムは、この訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードに関連づける。
【0091】
訪問先予定表が、登録の後で携帯電話またはロケーション内の訪問先予定表管理ステーションを使用することによって、または登録の間にウェブサイトで以前に生成された訪問先予定表を検索することによって、最初に設定される時はいつでも、システムは、直ちにグループを訪問先予定表の最初のサービス用の仮想待ち行列に加える。
サービスのためにグループを待ち行列化
【0092】
グループをサービス14用の仮想待ち行列に加える時のシステムの措置を図7のフローチャートに示す。措置のこのシーケンスは2つの全く異なった状況で始められる。第1は、訪問先予定表が最初に設定される場合であり、第2は、グループが訪問先予定表の1つのサービスを離れ、したがって訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられなければならない場合である。
【0093】
ステップ202で、待ち行列管理システムコンピュータ32は、グループの訪問先予定表が、現在空であるかどうか、すなわち、グループが前のサービス14からちょうど離れた場合に生じることになる状況、およびサービスが訪問先予定表の最後のものだった状況かを調べる。その場合、コンピュータは、ステップ214でこの状況の警告をグループの携帯電話に送る。グループが、仮想待ち行列システムを使用し続けたい場合、新しい訪問先予定表を設定しなければならない。
【0094】
コンピュータは、訪問先予定表が空でない場合、ステップ204で現在訪問先予定表の先頭にあるサービスを選択する。コンピュータは、ステップ206で、そのサービスの現在の待ち行列の全長、すなわち、サービス用の物理的待ち行列の長さに仮想待ち行列の長さを加えたものを計算する。仮想待ち行列は、コンピュータ自体の内に記憶されているので、その長さについて正確な数値が既に利用できる。しかし、物理的待ち行列長さについては、コンピュータは推定値を使用する。この推定値は、システムオペレータによって保持される。その日の開始の前に、オペレータステーション40を介してコンピュータと対話して、オペレータは、仮想待ち行列を有する各サービスの物理的待ち行列長さプロファイルを設定する。これらのプロファイルはコンピュータ32内に保持される。そのような各プロファイルは、過去の記録および他の関連情報に基づいて、その日を通して様々な時間についてそのサービス用の物理的待ち行列の予想される長さを示す。システムオペレータは、初めにこのプロファイルを設定した後その日を通して許容範囲内の精度にそのプロファイルを保持する責任がある。彼らは、これを行うために定期的に物理的待ち行列の実際の長さをモニターする。彼らは、重大な不一致がある場合には、その日のその後の時間の推定値を変えることにより、サービス用の物理的待ち行列長さプロファイルを更新する。
【0095】
したがって、コンピュータは、ステップ206で仮想待ち行列の既知の長さと物理的待ち行列の推定された長さとを加算することにより、現在の待ち行列の合計長を計算する。コンピュータは、ステップ208で、このグループの前にいる人々の数を(コンピュータのメモリ36に保持された)この計算された合計になるように設定し、このようにして全待ち行列におけるグループの現在の位置を記録し、グループをサービス用の仮想待ち行列に加える。
【0096】
次に、コンピュータは、ステップ210で、グループが全待ち行列の先頭に達すると予想される時刻、システムがグループをサービスに呼び出す時刻でもある時刻を計算する。コンピュータは、この計算を行う際にメモリ36に記憶されているサービススループットプロファイルを使用する。これにより、その日を通しての様々な時間について、サービスされる人々の数に関して、サービスの予想されるスループットが示される。例えばプロファイルは、08時00分と12時00分との間でサービススループットが毎時3000人、12時00分と14時00分との間で毎時2000人などを示す。再び、このプロファイルは、過去の記録、サービスの既知の特性、計画されたサービス要員レベル、および他のそのような関連情報を使用して、システムオペレータによって設定され保持される。
【0097】
コンピュータは、グループがサービスに呼び出されると予想される時刻を計算した後、ステップ212で、この時刻をグループの携帯電話48に通知し、グループに見込みの待ち時間の通知を与える。しかし、この見積もられた時刻は、単に推定値であり、呼び出しの実際の時刻は、サービスブレークダウンなどの計画外の出来事によって影響されることがある。
仮想待ち行列の進行
【0098】
システムは、いったんグループが仮想待ち行列に加えられると、そのサービス用の待ち行列によってグループを進行させ、最終的にグループをサービスに呼び出す。
【0099】
仮想待ち行列を進行させる手順を図8のフローチャートに示す。この手順は、待ち行列管理コンピュータのシステムクロック38によって、規則的かつ頻繁な時間間隔で、開始される。
【0100】
フローチャートに示すように、コンピュータは、まず、ステップ252で期限切れになった時間間隔の間にサービスへのアクセスを得た人々の数を計算する。この計算はサービススループットプロファイルを使用する。コンピュータは、例えば時間間隔が1分であり、サービススループットプロファイルがサービスの現在のスループット速度は毎時3000人であることを示す場合、50人(=3000/60)の人々がこの時間間隔の間にアクセスを得たはずであると計算する。コンピュータは、この数値を時間間隔中の待ち行列の前進としてメモリに記憶する。
【0101】
次に、コンピュータは、仮想待ち行列中のすべてのグループを処理する。コンピュータは、ステップ254で、待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は最初の繰返しでは偽であり、その後の繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0102】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ258で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ260で前進によってこのグループの前にいる人々の数(メモリに記憶された)を減らし、したがって待ち行列中のグループの前進を記録する。次に、コンピュータは、ステップ262で、このグループの前にいる人々の数が現在ゼロ未満かどうか調べる。そうでない場合、グループはまだ待ち行列の先頭に達しておらず、コンピュータはステップ254に戻り、待ち行列中の残りのグループを処理し続ける。しかし、グループは、このグループの前にいる人々の数がゼロ未満である場合、サービス用全待ち行列の先頭に達している。したがって、コンピュータは、ステップ264で、仮想待ち行列からグループを除き、ステップ266で、グループの携帯電話への通知の形態で、呼び出し信号をグループに送り、グループをサービスに呼び出す。次に、コンピュータは254に戻り、処理されるべきさらなるグループがあるかどうか調べる。
優先アクセスポイントへの到着の処理
【0103】
グループのメンバーは、サービスに彼らを呼び出す通知を受け取った後、サービス14、詳細には仮想待ち行列を通った人々用に確保されているサービス優先アクセスポイント20に行く。
【0104】
優先アクセスポイント20でアクセス権を得るために、グループメンバーは、個人識別タグ54を識別およびアクセス管理機構22に提示しなければならない。この第1の実施形態では、この機構は、業界標準ローカルエリアネットワークを通って待ち行列管理システムコンピュータに接続されるバーコード読み取り装置を持つ自動ターンスタイルの形態をとる。識別およびアクセス管理機構で識別タグを提示すると、待ち行列管理コンピュータが始動して、図9に示した手順を実行する。
【0105】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ302で、優先アクセスポイント20で識別機構22からの個人の個人識別タグ54の値を入力する。コンピュータは、その値および登録の時にメモリに設定された関連性を使用して、ステップ304で個人が属するグループを決定する。
【0106】
個人は、3つの条件が当てはまる場合、アクセスが単に認められるべきである。
・グループはこのサービスに呼び出されていなければならない。
・呼び出しが期限切れになっていてはならない。各呼び出しは、例えば30分のことがある、限定された有効期間を有し、個人はこの有効期間内に優先アクセスポイントで報告しなければならない。
・すべてのグループメンバーが既にアクセスを認められてしまった場合であってはならない。したがって、例えばグループサイズが3人で、3人のグループメンバーが既にアクセスを得た場合、それ以上の試みは拒否される。(この条件は、例えば人々がリストバンドを外してそれを他の人に渡すことによる悪用を防ぐのに必要である。)
【0107】
したがって、ステップ306、308、および310で、コンピュータはこれらの3つの条件をチェックする。チェックのうちのいずれかが不合格である場合、コンピュータはステップ312でアクセスを拒否すべきであるという指示をアクセス管理機構に送る。この指示には、ターンスタイルをロックしたままにしておき、多分、拒否を示すのに適切な色のLEDを点灯する結果を有する。逆に、すべてのチェックが合格した場合、コンピュータは、ステップ314で、アクセスを認めるべきであるという指示をアクセス管理機構に送る。この指示により、1人の人が通り抜けるようにターンスタイルのロックを解除し、多分、アクセスが認められたことを示すのに適切な色のLEDも点灯される。
【0108】
次に、コンピュータは、アクセスが認められる場合、ステップ316で、この個人が優先アクセスポイントに到着するグループの最初のメンバーであるかどうか調べる。最初のメンバーである場合、コンピュータは、ステップ318で、サービスを利用するのに要する一般的な時間の記憶されている記録を使用して、この個人がサービスを離れることになる時刻を計算する。次に、コンピュータは、この計算された時刻を、グループが訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられるべき時刻として、メモリに記憶する。
【0109】
グループメンバーは、優先アクセスポイントにすべて一緒に報告するようには強いられない。グループメンバーは、多分、彼らの間であるかなりの期間で、個々に報告することがあり、システムは彼らに個々にアクセスを認めることになる。同様に、すべてのグループメンバーが、実際にサービスを利用することは要求されず、何人かのメンバーはやめるように選ぶこともできる。すべてのメンバーがやめ、その結果、誰も呼び出し有効期間内に到着しない場合、システムはこれを検出する。システムは、有効期間が期限切れになった場合、グループの携帯電話に通知を送り、グループに期限切れを知らせ、その後グループを訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加える。
サービススループットプロファイルの変更
【0110】
仮想待ち行列システムのオペレータは、その日の開始の前に様々なサービス14のサービススループットプロファイルを設定することと、その日を通してそのプロファイルを保持することの両方を要求される。したがって、例えばサービスのスループット速度が予想されたものよりも、多分、要員不足ために、低い場合、オペレータは、この低いスループット速度を反映するようにそのサービス用のスループットプロファイルを編集することになる。または、サービスが完全にブレークダウンを被った場合、オペレータは、直ちにスループット速度をゼロに設定することになる。次に、オペレータは、サービスを修理するのに必要な見込み時間について問い合わせ、再び、修理時間の予想期間の間ゼロのスループットを示すようにプロファイルを編集することになる。しかし、修理が予想されたよりも少ない時間であった場合、オペレータは、さらに再び、サービスが現在正常に戻っていることを示すようにプロファイルを編集することができる。したがって、プロファイルへのある編集は、サービスのスループットの減少を示し、一方、他の編集は増加を示すことになる。
【0111】
サービススループットプロファイルへの変更は、そのサービス用の仮想待ち行列を加わる時にグループに与えられた予想呼び出し時刻を無効にすることがある。スループット速度が減少している場合、グループはサービスに当初見積もられた時刻よりも遅くに呼び出されることになる。逆に、スループットが増加している場合、グループは早く呼び出されることになる。いずれの場合も、グループは注意される必要がある。
【0112】
サービススループットプロファイルが変更される場合のシステムの措置を図10のフローチャートに示す。
【0113】
そのフローチャートに示すように、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ352で、スループットプロファイルが変更されたサービス用の仮想待ち行列を選択する。コンピュータは、ステップ354で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であり、続いての繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0114】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ358で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ360でグループ用に新しく予想される呼び出し時刻を計算する。この計算は、サービス用の全待ち行列で現在グループの前にいる人々の数(コンピュータのメモリに記録されているように)および改訂されたサービススループットプロファイルに基づく。
【0115】
計算により新しく予想される呼び出し時刻が得られる。コンピュータは、ステップ362で、この新しい時刻が、グループに最後に報告された時刻と著しく異なるかどうか、すなわち、新しい時刻が、例えば以前に報告された時刻の2分または3分間以内であるかどうかを調べる。コンピュータは、新しい時刻が以前に報告された時刻と著しく異ならない場合、グループ用にさらなる措置をとらない。しかし、新しく予想された呼び出し時刻が、以前に報告されたものと著しく異なる場合、コンピュータは、ステップ364で、グループの携帯電話に通知を送り、グループに新しい時刻を知らせる。いずれの場合も、次に、コンピュータはステップ354に戻り、仮想待ち行列中の次のグループを処理する。仮想待ち行列中のすべてのグループが処理されると、サービススループットプロファイルの変化の処理は完了する。
【0116】
その後、システムは、仮想待ち行列を進行させる場合には、当然改訂されたサービススループットプロファイルを使用するので、グループはそれに最後に報告された時刻にサービスに呼び出されることになる。
訪問先予定表の休止
【0117】
訪問先予定表中のあるポイントで、グループは、休止を有したいことがあり、それによって指定した期間どのようなサービスにも呼び出されないことになる。そのような休止は、例えばグループが昼食のために休憩するのに使用することができる。休止がない時、グループは、昼休みを省略するか、または訪問先予定表の次のサービスへの呼び出し有効期間を逃すかのいずれかを強いられることがある。
【0118】
したがって、オプションとして、システムは、休止と名付けられた特別な訪問先予定表エントリをサポートする。グループは、休止を訪問先予定表のどの時点にも指定した期間と共に挿入することができる。したがって、訪問先予定表は、例えばグループが、サービスAを利用し、次に60分間休止し、次にサービスBを利用したいことを指定できる。この特定の休止の意味は、グループが、サービスAを離れてからサービスBに呼び出されるまで少なくとも60分経過するのを望んでいるということである。グループは、依然としてサービスB用の仮想待ち行列を進行するのを望んでいるが、1時間未満にそのサービスに呼び出されるのを望んでいない。
【0119】
システムは、この休止オプションをサポートするために、各サービス用の特別な休止待ち行列を使用し、サービス用の通常の仮想待ち行列を効果的に延長させる。この休止待ち行列は、完全にシステムの内部にあり、システムを使用するグループには見えない。
【0120】
システムは、グループが休止の直前のサービスを離れる時に休止訪問先予定表エントリの処理を始める。したがって、サービスA、休止60、サービスBの例示的訪問先予定表では、システムは、グループがサービスAを離れる時休止を処理し始める。システムは、休止がない時、当然単にグループをサービスB用の仮想待ち行列に加えることになる。しかし、休止のために、図11のフローチャートに示すように、特別の措置が必要である。
【0121】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ402で、グループ用の最も早い呼び出し時刻、それは単に現在の時刻(システムクロック38から得られた)にグループの訪問先予定表に指定された休止期間を加えたものを計算する。したがって、グループが12時43分にサービスAを離れる場合、最も早い呼び出し時刻は、13時43分(=12時43分+60分)である。コンピュータは、このグループ用の最も早い呼び出し時刻をメモリに記憶する。
【0122】
コンピュータは、ステップ404および406で、グループの訪問先予定表の休止の後のサービスを調査する(例えば既に挙げた実施例では、それはサービスBを調査する)。コンピュータは、グループが、現在休止を入れずに仮想待ち行列に加わっているかのように、通常の方法で、このサービス用の待ち行列の現在の全長およびグループの予想される呼び出し時刻を計算する。次に、コンピュータは、ステップ408で、この予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅いかどうか調べる。遅い場合、コンピュータは、ステップ410で、単にグループをサービス用仮想待ち行列に加えて、ステップ412で、グループの携帯電話に通知を送り、グループに予想される呼び出し時刻を知らせる。
【0123】
ただし、予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも早い場合、コンピュータは、ステップ414で、その代りにサービス用休止待ち行列にグループを挿入する。この休止待ち行列は最も早い呼び出し時刻の昇順に保持され、コンピュータはグループをこの待ち行列の適切な位置に挿入する。次に、コンピュータは、ステップ416でグループの携帯電話に通知を送り、グループに予想される呼び出し時刻、この場合には計算された最も早い呼び出し時刻を知らせる。グループの訪問先予定表の休止項目の処理は現在完了している。
【0124】
続いて、システムがサービス用仮想待ち行列をある時間間隔で進行させるごとに、コンピュータは休止待ち行列を調査する。コンピュータは、仮想待ち行列中のグループをすべて処理した後(図8のフローチャートに示したように)、次に、図12のフローチャートに示すように、休止待ち行列を処理する。
【0125】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ452で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。休止待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、休止待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であるはずであるが、続いての繰返しですべてのグループが休止待ち行列から仮想待ち行列に移された場合に真になることができる。
【0126】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ454で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。コンピュータは、ステップ456および458で、グループが現在サービス用仮想待ち行列に加わっているかのように、通常の方法で、このサービス用の待ち行列の現在の全長およびグループの予想される呼び出し時刻を計算する。次に、コンピュータは、ステップ460で、この予想される呼び出し時刻がグループの最も早い呼び出し時刻(以前に計算され、コンピュータのメモリに記憶された時の)よりも遅いかどうか調べる。
【0127】
予想される呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも遅い場合、コンピュータは、ステップ462でグループを休止待ち行列から仮想待ち行列に移し、このグループの前にいる人々の数をステップ456で計算されたような全待ち行列の長さに設定する。次に、コンピュータはステップ452に戻り、休止待ち行列中の残りのグループの処理を続ける。
【0128】
しかし、ステップ460で、予想される呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも遅くない場合、休止待ち行列の処理は完了する。現在のグループは、単に休止待ち行列の中に残される。さらに、休止待ち行列中の現在のグループの後ろに他のグループがいる場合、他のグループの最も早い呼び出し時刻は、現在のグループのそれよりも遅いに違いないので、他のグループも休止待ち行列中に残されるに違いない。したがって、休止待ち行列のさらなる処理は必要でない。
【0129】
残存する休止を有する仮想待ち行列中のグループは、当然サービススループットプロファイルの変化によって影響を受ける。特に、サービススループット速度が増加する場合、グループが、最も早い呼び出し時刻の前にサービスに呼び出される危険がある。したがって、休止オプションがサポートされている場合、図10に示したサービススループットプロファイルの変化を処理する基本的な手順は延長されなければならない。延長された手順を図13のフローチャートに示す。
【0130】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ502でスループットプロファイルが変更されたサービス用の仮想待ち行列を選択する。コンピュータは、ステップ504で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、最初の繰返しでは偽であるはずであるが、続いての繰返しで、休止待ち行列に移されなければならない仮想待ち行列中のグループがない時真になることができる。
【0131】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ508で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。次に、コンピュータは、ステップ510でこのグループの前にいる人々の数(コンピュータのメモリに記憶された)および新しいサービススループットプロファイルを使用して、このグループの新しく予想される呼び出し時刻を計算する。
【0132】
次に、コンピュータは、ステップ512でこのグループが残存する休止を有するかどうか(すなわち、現在のサービスの直前のグループの訪問先予定表に休止項目があったかどうか)を調べる。そうでない場合、コンピュータは、以前に図10に示したように、通常の方法でグループを処理するのみである。したがって、コンピュータは、ステップ514で、新しく予想された呼び出し時刻がグループに最後に報告された時刻と著しく異なるかどうか調べる。新しい時刻が以前に報告された時刻と著しく異ならない場合、コンピュータはグループのためにさらなる措置をとらない。しかし、新しく予想された呼び出し時刻が以前に報告されたものと著しく異なる場合、コンピュータは、ステップ516でグループの携帯電話に通知を送り、グループに新しい時刻を知らせる。
【0133】
コンピュータは、グループがステップ512で残存する休止を有する場合、新しく予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅いかどうか調べる。遅い場合、グループが最も早い呼び出し時刻の前に呼び出される危険はなく、コンピュータは、ステップ514で通常の方法でグループを処理し続ける。
【0134】
しかし、新しく予想された呼び出し時刻が、最も早い呼び出し時刻よりも早い場合、グループは、仮想待ち行列中の現在の位置にとどまることができず、それは、休止期間が終了する前にグループが呼び出されることになるからである。したがって、できれば、コンピュータは、グループを仮想待ち行列の中で予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅くなるポイントまで下げる必要がある。
【0135】
これを行うために、コンピュータは、ステップ520で、仮想待ち行列中のこのグループより後ろのグループであって、このグループより前に繰り上げることができるグループがあるかどうか調べる。グループは、残存する休止を有しない(すなわち、そのグループの進行を遅らせる理由がない)場合、またはそれが残存する休止を有するが、その最も早い呼び出し時刻が現在のグループのものよりも早い場合のいずれかでそのような繰り上げができる。繰り上げることができるグループがある場合、コンピュータは、ステップ522で、最初のそのようなグループを仮想待ち行列中の現在のグループの直前の位置に移動するので、現在のグループを1つの位置だけ繰り下げる。さらに、それにより、繰り上げられたこのグループが処理されるべき次のグループになり、その結果、そのグループは、ステップ508で次に識別され、次の繰返しで処理されるグループになる。現在のグループは、待ち行列の中で繰り下げられた後、計算された予想の呼び出し時刻がわずかに遅い場合、その後の繰返しで再考されることになる。
【0136】
ステップ520で、現在のグループの後ろに繰り上げることができるグループがない場合、現在のグループおよびその後ろのすべてグループは、仮想待ち行列にとどまることができない。すべてのこれらのグループは、残存する休止を有し、仮想待ち行列の中に残る場合、最も早い呼び出し時刻の前にサービスに呼び出されることになる。したがって、コンピュータは、ステップ524ですべてのこれらのグループを仮想待ち行列から休止待ち行列に移し、最も早い呼び出し時刻の順にそれらを挿入する。次に、これにより、サービススループットプロファイルの変化の処理が完了する。
【0137】
スループットプロファイルの変化が、サービスのスループットを増加させる場合、上述の手順は、残存する休止を持つグループを、必要に応じて、仮想待ち行列中で、予想される呼び出し時刻が最も早い呼び出し時刻よりも遅い第1のポイントまで繰り下げる。必要ならば、グループは、仮想待ち行列から完全に出され、休止待ち行列に移され、次に、待ち行列が進行すると共に、適切な時刻に仮想待ち行列に戻されることになる。しかし、サービススループットプロファイルの変化が、サービスを遅らせる場合、コンピュータは残存する休止を持つグループに特別の措置をとらない。これらのグループは、単に、仮想待ち行列中のすべての他のグループと全く同じように遅れの増加を被る。
サービス不参客率
【0138】
どのような形態の待ち行列にも存在する知られた問題は、個人またはグループが、仮想待ち行列に加わるが、その後待ち行列の先頭に達した後サービスに報告しない不参客の問題である。本発明の場合には、不参客率は、1日の経過中低いが、その日の終わりに向かって上昇する可能性があり、それは、まだ空になっていない訪問先予定表を有するグループが、訪問先予定表に残っているサービスを訪れることなくロケーションを去るからである。
【0139】
単にそのような不参客を無視することは可能かもしれないが、これは仮想待ち行列システムの精度および公平を損なうことになる。その日の終わりに向かって、仮想待ち行列の不参客率がかなり大きくなると仮定しよう。ここまで説明されたように、仮想待ち行列管理システムで、仮想待ち行列に残っているグループは、それ以上早く進行しないことになる。もっと正確に言えば、仮想待ち行列からの不参客によって要求されずに残されたサービス「スロット」は、物理的待ち行列から人々によって取り上げられることになる。したがって、物理的待ち行列は、仮想待ち行列を犠牲にして進行することになり、仮想待ち行列からのグループは、待つべき時間よりも長く待たされることになる。
【0140】
システムは、この影響を避けるために、オプションとして仮想待ち行列からの不参客に対して調節することができる。システムは、これを行うために、その日を一連の固定した長さのタイムスロット、例えば各々が15分の期間に分割する。次に、システムは、各仮想待ち行列に対して、その日の進行と共にこれらのタイムスロットの各々について実際の不参客率を計算する。システム自体が、グループをサービスに呼び出し、続いてサービス優先アクセスポイントへのグループの到着をモニターするので、それは、この不参客率を所与のタイムスロットについて、そのタイムスロットの間に発行されたすべての呼び出しについて有効期間が期限切れると直ぐに完全な精度で計算することができる。
【0141】
システムは、いくつかの連続するタイムスロットについて実際の不参客率を設定した後、それは、簡単な数学外挿アルゴリズムを使用して以後のタイムスロットの予想される不参客率を予測する。そのようなアルゴリズムの使用では、当然、不参客率が不規則または急激ではなく滑らかで次第に変化すると仮定している。経験によれば、この仮定は通常有効である。
【0142】
次に、これらの予想された不参客率は、待ち行列に加わるグループのために予想される呼び出し時刻を計算する時に使用され、またはスループットプロファイルの変化により予想される呼び出し時刻が再計算される時に既に待ち行列の中にいるグループのために使用される。詳細には、この計算では、各グループは、サービス用の組み合わされた待ち行列中のある総体的な位置を有するのではなく、物理的待ち行列中のグループの前にいる人々の既知数、次に仮想待ち行列中のグループの前にいる人々の既知数を有すると考えることが必要である。システムは、予想される呼び出し時刻を計算する際に、まずサービススループットプロファイルを使用して、物理的待ち行列が仮想待ち行列に優先するという作為的な仮定の下で、物理的待ち行列中のこのグループの前にいる数の人々がサービスへのアクセスを得たことになる時刻を計算する。この計算により物理的通過完了時刻として知られている時刻がもたらされる。次に、システムは、出発点としてこの物理的通過完了時刻を使用し、再びサービススループットプロファイルを調べて、仮想待ち行列中のこのグループの前にいる数の人々が、サービスにアクセスしたことになる時刻を計算する。ただし、システムは、この第2の計算に物理的通過完了時刻の後に付随する不参客率を適用する。したがって、システムは、仮想待ち行列中のこのグループの前にいる人々の数が500人であるが予想される不参客率が40%である場合、全部の500人ではなくちょうど300人がアクセスを得たことになる時刻を計算する。次に、この第2の計算の結果が、グループに報告される予想される呼び出し時刻を提供する。
【0143】
システムは、サービス用待ち行列を進行させる時、物理的待ち行列と仮想待ち行列との間で区別して同じ手法を使用する。したがって、図8のフローチャートは、図14の修正されたフローチャートと置き替えられる。
【0144】
フローチャートのステップ552から558は、図8の対応するステップと同一である。したがって、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ552で、まずサービススループットプロファイル使用して、ちょうど期限切れになった時間間隔中にサービスへのアクセスを得たことになる人々の数を計算する。コンピュータは、この数値を時間間隔中の待ち行列の前進としてメモリに記憶する。
【0145】
次に、コンピュータは、仮想待ち行列中のすべてのグループを処理する。コンピュータは、ステップ554で待ち行列中のすべてのグループが処理されたかどうか調べる。仮想待ち行列が空である場合、この状態は直ちに真であることになり、さらなる措置は必要ではない。しかし、仮想待ち行列が空でない場合、この状態は、最初の繰返しでは偽であり、続いての繰返しでコンピュータが待ち行列中のすべてのグループを処理した時真になることになる。
【0146】
依然として処理されるべきグループがある場合、ステップ558で、コンピュータは待ち行列中の次のグループを識別する。次に、コンピュータは、ステップ560で、物理的待ち行列の前にいる人々の数(コンピュータのメモリに保持されたような)が前進よりも多いかまたは等しいかどうかを調べる。多いかまたは等しい場合、コンピュータは、ステップ562で物理的待ち行列の前にいる人々の数を前進だけ減らし、その後ステップ554に戻り、待ち行列の残りの部分を処理し続ける。
【0147】
ステップ560で、物理的待ち行列の前にいる人々の数が前進よりも少ない場合、コンピュータは、ステップ564で前進を物理的待ち行列の前にいる人々の数だけ減らし、次に理的待ち行列の前にいる人々の数をゼロに設定する。このステップが、初めて所与のグループに行われる時、それは、物理的待ち行列中のグループより前に残っている最後の少数の人々を「通過完了」にする効果を有する。すべてのその後に際しては、物理的待ち行列中の前にいる人々の数が現在ゼロに設定されているので、このステップは効果がない。
【0148】
コンピュータは、ステップ566で、次に仮想待ち行列中のこのグループより前にいるグループのみに対処し、物理的待ち行列には対処しない。したがって、コンピュータは、現在の不参客率によって前進を調節する。したがって、例えば期間中の実際の前進は30人であるが不参客率が40%である場合、コンピュータは前進を50人に調節する。コンピュータは、この調整により仮想待ち行列からの不参客を補正する。
【0149】
次に、コンピュータは、ステップ568で(調節された)前進によって仮想待ち行列中の前にいる人々の数を減らす。次に、コンピュータは、ステップ570で、仮想待ち行列中の前にいる人々の数が、ゼロ未満かどうかを調べる。そうでない場合、グループは、全待ち行列の先頭にまだ達しておらず、コンピュータはステップ554に戻り、待ち行列中の残りのグループを処理し続ける。
【0150】
しかし、ステップ570で、仮想待ち行列中の前にいる人々の数がゼロ未満である場合、グループは全待ち行列の先頭に達した。したがって、コンピュータは、ステップ572でグループを仮想待ち行列から除き、ステップ574でグループの携帯電話に通知を送り、グループをサービスに呼び出す。次に、コンピュータは554に戻り、処理すべきさらなるグループがあるかどうか調べる。
【0151】
システムは、この手順を適用することによって、仮想待ち行列からの不参客を補正し、それによって公平なままであり、すなわち、あるグループがサービス用仮想待ち行列に加わり、同時に別のグループが物理的待ち行列に加わる場合、これらの2つのグループは、ほぼ同時にサービスへのアクセスを得ることになる。
登録コードの生成および登録パックの生成
【0152】
ここで、主要仮想待ち行列システムの第1の実施形態は既に完全に説明された。しかし、該説明は、今までは登録コードの生成または登録パックの生成を考慮しなかった。
【0153】
この第1の実施形態では、登録コードは、主要仮想待ち行列システムとは異なり、それから分離された登録パック生成システムによって生成される。このシステムの中心に、図15に示すように、パック生成コンピュータシステムがある。図に示すように、このシステムは、登録カードプリンタ58および登録パックに含まれるリストバンド上に貼られるバーコードラベルを印刷するバーコードラベルプリンタ60を備えたコンピュータ56で構成される。コンピュータはCDライター62も有する。
【0154】
システムは、各登録パックを生成する一部として、このパックに含まれる登録カードおよびバーコード形態のリストバンドの両方で重要な役割を果たすことになる一意的な登録コードを生成する。パックは、例えば200のバッチで生成され、各バッチは、ちょうど1つのグループサイズのパックを含んでいる。したがって、単に1人のグループ用、2人のグループ用などの個別のバッチがある。
【0155】
生成システムは、各バッチの完成時にそのバッチの中で使用されるグループサイズおよびすべての登録コードの両方をCDに書き込む。次に、ロケーションで使用する登録パックのバッチをリリースする直前に、CDは仮想待ち行列管理システムコンピュータにロードされる。
【0156】
メモリ36内に、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32は、現在有効であり、サポートされたグループサイズごとの個別セットを持つ登録コードのいくつかのセットを保持する。コンピュータは、新しいCDがロードされた時、まずCDからグループサイズを読み取り、次にすべての登録コードを読み取り、これらのコードを有効なコードの適切なセットに加える。その後、システムは、グループがこれらのコードのうちの1つを使用して登録する時、コードが有効であることおよびコードを保持するグループのサイズを決定することができる。次に、システムは、セットからその特定のコードを除く。
第2の実施形態
【0157】
前述された第1の実施形態では、グループ登録コードおよびグループの個人識別タグ54を担う情報担体は、同じ登録パック50内に含まれるすべて物理的部材であり、登録コードは、システムが登録コードからのタグ値を決定することができるようなものである。
【0158】
第2の実施形態では、登録コードは、システムが識別タグ値を決定できるこの特性を有していない。この第2の実施形態は、識別タグがRFIDチップの形態をとる場合に都合がよいことがあり、生物測定データに基づいた識別が使用される場合には必須である。
【0159】
タグ値が登録コードから決定することができないという状況から、この第2の実施形態の中心原理は、グループ登録の前の(または同時の)タグ認識または生成のステップにある。
【0160】
したがって、この実施形態では、グループは、登録パック50を通常の方法で入手する。このパックは、グループ登録コードを持つカード52を、多分印刷され機械読み取り可能な形態で含んでいる。必要ならば、それは、各グループメンバーの個人識別タグ54を含むこともある(生物測定データが使用される場合、タグはパックに含まれる必要がなく、実際には含むことができず、それは、識別する詳細が生物測定特性であり、この場合、生物測定特性は、コンピュータシステム内に走査されて、コンピュータ内に仮想タグを生成する)。
【0161】
グループのメンバーは、登録パック50を入手した後、仮想待ち行列システムに登録する前に、一緒にタグ認識または生成ポイントに行かなければならない。タグ認識ポイントを持つロケーション10を示している図16に示すように、例えばロケーションの入口12の近くに便利に設置された、いくつかのそのようなポイント64があり得る。
【0162】
タグ認識ポイント64のより詳細な図を図17に示す。図に示すように、各ポイントはローカルエリアネットワーク(LAN)30を通って、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32に接続される。各ポイントは、LANインターフェイス装置66、個人識別スキャナ68、登録コードエントリデバイス70(登録カード読み取り装置またはキーパッドなど)、および指示とエラーメッセージを提示するある形態のディスプレイ72で構成される。LAN30およびLANインターフェイス装置66を通って、仮想待ち行列管理システムコンピュータ32は、個人識別スキャナ68、登録コードエントリデバイス70、およびディスプレイ72をアクセスすることができる。
【0163】
タグ認識ポイント64で、グループは、登録コードを登録コードエントリデバイス70に入力し、この措置が図18に示した手順を開始させる。
【0164】
図に示すように、待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ602で登録コードエントリデバイス70からグループの登録コードを入力する。ステップ604で、コンピュータは登録コードが有効かどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ606でディスプレイ72上にメッセージを表示し、登録コードが無効であることをグループに知らせる。
【0165】
コンピュータは、ステップ604で、登録コードが有効であると判断した後、ステップ608で、登録コードを使用してグループの人々の数を決定する。次に、コンピュータは、ステップ610で、スキャナ68を使用してすべてのグループメンバーの個人識別タグまたは生物測定特徴を走査し、後者の場合にはシステムコンピュータメモリ36に記憶される一連の対応する仮想タグを生成する。コンピュータは、ステップ612で、次に認識されたタグの数がグループサイズと一致するかどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ614でディスプレイ72上にエラーメッセージを表示し、認識されたタグの数が、登録コードによって示されたグループサイズと一致しないことを知らせる。次に、グループは、不一致を修正し、タグ認識手順を再開しなければならない。
【0166】
登録コードが有効であり、タグの数がグループサイズと一致する場合、コンピュータはステップ616に進み、登録コードおよび識別タグ値を記憶する。次に、コンピュータは、ステップ618で登録コードとタグ値との間の関連性を生成し、タグ認識手順は完了する。
【0167】
生物測定タグは、当然個人に対して一意的であるので、この場合様々なグループメンバーのタグ値はすべて異なることになる。他の形態のタグでは、グループメンバーの値をすべて同じにすることができる。しかし、いずれの場合も、システムは、グループのすべてのメンバーのタグ値を記憶する。
【0168】
RFID走査では、全グループのタグは、1秒の何分の1で走査することができ、2次的待ち行列が生じる危険はほとんどない。同様に、顔認識技術は、数人の人々を1秒の何分の1で走査できる段階に既に達した。しかし、網膜または指紋走査では、2次的待ち行列の多少の危険があり、それは十分な数の認識ポイントを提供することによってのみ避けることができる。
【0169】
グループは、タグ決定ポイント64を訪れた後、グループの登録コードを指定する携帯電話からの通知によって通常の方法で待ち行列システムで登録することができる。しかし、図19のフローチャートに示すように、システムは、その登録コードから個人識別タグ値を決定するのではなく、そのコードを使用して、グループが認識ポイントにいた時に記憶されたタグ値を検索する。
【0170】
待ち行列管理システムコンピュータは、ステップ652で、まず電話ネットワークの発呼者識別設備によって、またはテキストメッセージの送信者番号フィールドからグループが使用している携帯電話の番号を確認する。
【0171】
コンピュータは、ステップ654でグループの携帯電話に登録された登録コードを入力しチェックする。次に、コンピュータは、ステップ656で、登録コードが有効かどうか調べる。そうでない場合、コンピュータはさらなる措置をとらない。
【0172】
コンピュータは、有効な登録コードが与えられると、ステップ658でメモリに記憶され、その登録コードと関連づけられた識別タグ値があるかどうか調べる。そうでない場合、コンピュータは、ステップ660で携帯電話に通知を送り、グループが登録前にタグ決定ポイントを訪れなければならないことを知らせる。
【0173】
ステップ658で、登録コードに関連づけられた識別タグ値がある場合、コンピュータはステップ662に進み、登録コードを使用してグループの人々の数を決定する。次に、コンピュータは、ステップ664で、登録コードおよびタグ認識の時に生成された関連性を使用して、グループメンバーの個人識別タグ値を検索する。
【0174】
図19の残りのステップは、第1の実施形態の対応するステップと同一である。したがって、コンピュータは、ステップ666でグループの識別コードを設定する。コンピュータは、ステップ668および670で、様々なグループの詳細、すなわち、グループ識別コード、グループのサイズ、グループの携帯電話番号、およびグループメンバーの個人識別タグの値をメモリに記憶し、それらの間の多元関連性を設定する。次に、コンピュータは、ステップ672でグループの携帯電話番号用にメモリに記憶された訪問先予定表が既にあるかどうか調べる。既にある場合、コンピュータは、ステップ674でその記憶された訪問先予定表を検索し、それをグループ識別コードと関連づける。これによりグループの登録が完了する。
【0175】
続いて、グループメンバーが、優先アクセスポイント22で報告する時、識別機構はそのメンバーの識別タグを走査する。グループメンバーが自分の個人タグを有する場合(生物測定タグの場合のように)、システムは個人単位のアクセスを認め、各グループメンバーはアクセスをせいぜい一度認められる。グループメンバーが、同じタグ値を共有する場合、システムはグループサイズに基づいてアクセスを認め、Nをグループのサイズとして、せいぜいN人までアクセスを認めることになる。
別の実施形態
【0176】
前述の両方の実施形態では、いくつかのあり得る変形が認められる。これらを次に説明する。
個人識別タグ
【0177】
前述の第1の実施形態では、グループメンバーによって保持された個人識別タグの値は、すべてグループの登録コードと同じである。しかし、これは基本的要件ではない。タグは、グループに特有であり、システムが容易に登録コードから計算することができる任意の値を有することができる。システムは、グループが登録する時この計算を行ってタグ値を得る。
【0178】
さらに、第2の実施形態の生物測定タグで既に示されたように、すべてのグループメンバーが同じ識別タグ値を共有することは第1の実施形態の要件ではない。グループメンバーは、自分の個人タグ値を有することができ、タグ値が、仮想待ち行列に加えてロケーション内で他の目的に使用される場合、有用なことがある。唯一の制約は、すべてのグループのタグ値を単一の登録コードから計算できなければならないことである。したがって、1つの単純な構成は、登録コードに連続するグループメンバー番号を補足すること(例えばAXPBYQND/2)であるが、他のより複雑な構成も可能である。
【0179】
システムは、個人タグ値が使用される場合、サービス優先アクセスポイントでグループサイズに基づいてではなく個人単位でアクセスを認めることができる。
【0180】
第1および第2の実施形態では共に、各グループメンバーは、電子読み取り装置またはスキャナによって読み取ることができる個人識別タグまたは個人的特性、すなわち、多分バーコードを持つリストバンドまたは一意的な生物測定特性を有する。タグの所有または走査することができる特徴の使用により、サービス優先アクセスポイントでアクセスが便利になり、何らかのあり得る論争の場合にアクセスの権利を明確に証明できる。しかし、識別タグは走査することができる形態をとることが望ましいが、絶対的必須ではない。グループメンバーは、人間の判読可能な形態でタグ値を単に与えられることがあり、それは登録中にシステムコンピュータ32で生成されるはずの仮想タグの内容と一致しており、次に、サービス優先アクセスポイントでそのタグを提供するように要求される。彼らは、例えばこの値を仮想待ち行列システムに接続されたキーパッドに入力することによってこれを行うことができる。または、彼らは、その値を人間のゲートキーパーに伝えることができ、彼らの代わりにその値を入力することになる。そのような構成では、登録パックは、単に識別タグ値の印刷されたリストを提供することになる。
【0181】
別の代替実施形態では、登録パックは、機械読み取り可能なまたは人間読み取可能ないかなる形態の個人識別タグも含まないであろう。代わりに、タグ値は、登録の直後にグループの携帯電話に送られることになる。このメッセージは、人間読み取り可能のみであり、その場合には、各グループメンバーは、前述のように、このタグ値をサービス優先アクセスポイントで入力するか、または伝えることになる。あるいは、タグは、スコットランド、エディンバラのMobiqa Limitedによって提供されるもののような技術を使用して、1つまたは2以上のテキストメッセージに含まれたバーコードの形態をとることができる。次に、サービス優先アクセスポイントの識別機構は、第1の実施形態と全く同じように、通常のバーコードスキャナの形態をとることになる。もちろん、この構成では、すべてのグループメンバーが、一緒に優先アクセスポイントに報告しなければならないが、それは、彼らのすべてのタグが、グループの共有携帯電話に保持されるからである。
【0182】
識別タグ値が、登録パックに含まれているのではなく、グループの携帯電話に送られる場合、グループの訪問先予定表の各サービスに対する値を変えるさらなるオプションがある。したがって、タグ値は、要求に応じて待ち行列システムによって動的に生成され、そのサービス用の待ち行列の先頭の達した時、グループをサービスに呼び出すテキストメッセージに含まれる。このような動的なタグ値は、居合わせた人が、潜在的に、サービス優先アクセスポイントに到着するグループメンバーによって入力されるかまたは伝えられる識別タグ値を目にするかまたは漏れ聞くことがあるロケーションで、悪用に対して一層の防御を提供することができる。
登録
【0183】
登録に好ましい構成は、前述の第1および第2の実施形態で説明されたものであるが、多くの別の構成も受け入れ可能である。唯一の要件は、それらにより、待ち行列システムが、グループ識別コード、グループサイズ、携帯電話番号、および個人識別タグ値の間の多元関連性を生成するのに必要な情報を集めることができることである。一実施例として、グループの携帯電話から待ち行列システムに登録の電話を要求するのではなく、標準ローカルエリアネットワークを通って待ち行列システムコンピュータに接続している、ロケーション内の登録ステーションを設けることが可能であろう。このような登録ステーションでは、グループは、最初に、多分キーボードで登録コードを入力することによって、または登録カードをカード読み取り装置に挿入することによって、登録コードを提供することになる。次に、グループは、キーボードを使用して携帯電話の番号を入力することになる。
【0184】
第2の実施形態で、生物測定タグが使用される場合、特に魅力的な1つの変形は、登録カードを完全に省き、代わりに、グループのメンバーのうちの1人が所有するクレジットカードを使用し、そのカード番号がグループの登録コードを形成する。この場合、グループは、いかなる形態の登録パックも入手する必要がなく、代わりに、ロケーションに入る時、タグ認識または生成ポイントに直接に行くことができる。グループは、認識ポイントでクレジットカードを読み取り装置に挿入し、次にシステムは、カード番号を読み取りグループの識別タグを走査する。続いて、グループは、クレジットカード番号を指定する電話通知によって登録する。登録パックの必要性を除くことに加えて、この構成は、待ち行列システムを使用するのに必要などのような支払いも、グループがタグ認識ポイントにいる間、または登録呼び出しの時のいずれでもクレジットカードから集金できる利点を有する。(他の実施形態では、悪用は、登録パックからだけ得ることができる一意的な登録コードを提供するように各グループに要求すること、および各グループが確実にせいぜい1つのそのようなパックを入手できるようにすることよって防止されている。しかし、クレジットカード番号が登録コードとして取り扱われるこの構成では、悪用は、システムが、生物測定識別タグの1つまたは2以上が既に登録されているグループと同じであるいかなるグループも登録するのを拒否することによって防止される。すなわち、システムは、1人の個人が2つ以上の登録されたグループのメンバーであることを認めないことになる。)優先アクセスポイント
【0185】
優先アクセスポイントにおける識別およびアクセス管理機構の唯一の要件は、識別タグを読み取り、このタグ値を待ち行列システムコンピュータに送り、次に、アクセスを認めるかまたは拒否することによってコンピュータからの指示に応答することができなければならないことである。したがって、この機構は、いくつかの形態のうちのどれでもとることができる。第1の実施形態におけるように、自動ターンスタイルにリンクされたタグスキャナの形態をとることができる。または、第2の実施例のように、携帯型スキャナを使用する人間のゲートキーパーの形態をとることができる。次に、アクセスが認められるべきかまたは拒否されるべきかの待ち行列システムからの指示により、スキャナ上に適切な色のLEDが点灯されるか、またはLCD画面上に短いメッセージが表示され、次に人間のゲートキーパーが適切に対応する。
登録コード生成および登録パックの生成
【0186】
主要仮想待ち行列システムが、いくつかの可能な変形を認められるのと全く同じように、登録コード生成および登録パック生成も認められる。
【0187】
1つに変形では、登録コードは、初期シード値を使用する決定的アルゴリズムによって生成される、真の乱数ではなく疑似乱数である。そのような実施形態では、登録パックバッチのすべての個人登録コードを仮想待ち行列管理システムコンピュータに入力する必要はなく、そのバッチのコードを生成するのに使用されるシードだけが必要である。このシード値は、仮想待ち行列管理システムオペレータステーションのキーボードで入力することができる。次に、仮想待ち行列管理システムは、このシード値を使用して、以前に登録パック生成システムによって生成されたものと同じ疑似乱数の登録コードを正確に生成する。
【0188】
しかし、他の実施形態では、登録パック生成システムから仮想待ち行列管理システムへのデータ転送の必要をなくすことができるが、グループが登録パックを入手することができるすべてのポイントにおける余分な機器および/または仮想待ち行列システムとロケーションのチケット販売システムとの間のある統合を犠牲にしている。3つの特定の実施例として以下のものがある。
・別個の生成システムにより生成された各登録パックは、そのパック用の登録コードおよびグループサイズの両方を示すバーコードラベルをパックの外側に有することができる。次に、グループにそのパックを供給するロケーションのスタッフのメンバーは、まずこの外部バーコードを仮想待ち行列システムに接続されたスキャナ上で走査する。次に、仮想待ち行列システムは、登録コードを、指定されたグループサイズ用の有効な登録コードの内部セットに加えることになる。
・別個の生成システムが、完全に取り除かれ、仮想待ち行列システムに接続されている、登録パック供給の各ポイントの適切な印刷設備と置き換えることができる。次に、システムは、要求に応じて登録コードを生成し、登録パック内容、すなわち、リストバンド上に貼るバーコードラベルおよび印刷された登録コードを持つ登録カードの両方を印刷することになる。
・ロケーションエントリチケットが、機械読み取り可能な一意的なチケット番号を有する適切な形態をとる場合、そのチケットは、個人識別タグとして使用することができる。しかし、これは、ロケーションチケット発売システムと仮想待ち行列システムとの間のある統合を必要とする。そのような統合では、チケット発売システムは、待ち行列システムに仮想待ち行列を使用したいグループのチケット番号を提供し、待ち行列システムは、動的に割り当てられた登録コードで応答することになる。次に、この登録コードは、チケット発行ステーションで、チケットまたは個別の登録カード上のどちらかに印刷されることになる。
接近メッセージ
【0189】
待ち行列システムが各グループ用に保持する訪問先予定表は、ロケーションへの訪問全体にわたるグループの地理的位置を指示する。特に、所与のサービスを離れる時に、グループはそのサービスからの出口に近づいていることを知らされる。同様に、訪問先予定表の次のサービスへのアクセスを得る予定時刻までに、グループは、その出口から次のサービス用の優先アクセスポイントまで行かなければならない。
【0190】
オプションとして、システムは、グループの物理的位置に関するこの情報を使用して、グループの携帯電話に「接近に基づくメッセージ」を送ることができる。これらは、個別のメッセージとして送るか、または次のサービスの予想される呼び出し時刻をグループに通知するメッセージ(図7のステップ212に示されている)に追加することができる。
【0191】
そのような接近に基づくメッセージは、いくつかの目的に役立つことができる。例えばこれらには以下のものが含まれる。
・前のサービスの出口と次のサービスの優先入口ポイントとの間の推奨するルートをグループに助言すること。
・このルートに沿った、またはそれの近くの注目するポイント(例えばディスプレイ、見える地点、洗面所)をグループに助言すること。
・グループが、訪問先予定表の次のサービスの順番を待つ間、時間を過ごすのに好都合である場所、例えば通常待ち行列を必要とせずに得ることができる店、カフェ、レストラン、またはマイナーサービスを含む場所などを助言すること。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】入口、サービス、および訪問先予定表管理ステーションを持つロケーションを示す図である。
【図2】サービス、物理的待ち行列、および仮想待ち行列用の優先アクセスポイントを示す、ロケーションでの単一のサービスの概略図である。
【図3】本発明による待ち行列管理システムのブロック図である。
【図4】登録パックの内容を示す図である。
【図5】グループの登録を示すフローチャートである。
【図6】訪問先予定表が編集される場合のシステムの措置を示すフローチャートである。
【図7】グループが、訪問先予定表の次のサービス用の仮想待ち行列に加えられる準備ができている時にいつでも行われるシステムの措置を示すフローチャートである。
【図8】システムが、どのようにサービス用の仮想待ち行列を進行させ、グループをサービスに呼び出すかを示すフローチャートである。
【図9】個人が、サービス優先アクセスポイントでアクセスを要求する場合のシステムの措置を示すフローチャートである。
【図10】サービススループットプロファイルが編集される時はいつでもシステムによってとられる措置を示すフローチャートである。
【図11】システムが、どのように訪問先予定表の休止項目を処理するかを示すフローチャートである。
【図12】システムが、どのように休止待ち行列を進行させるかを示すフローチャートである。
【図13】図10を精細にしたもので、サービススループットプロファイルが編集され、休止訪問先予定表オプションがサポートされる時はいつでもシステムによってとられる措置を示すフローチャートである。
【図14】図8を精細にしたもので、不参客率を適用する場合にどのようにシステムが仮想待ち行列を進行させるかを示すフローチャートである。
【図15】登録パック生成システムの中心でのコンピュータシステムのブロック図である。
【図16】タグ認識ポイントを持つロケーションを示す図である。
【図17】ロケーションでのタグ認識ポイント、およびローカルエリアネットワークとのインターフェイスのブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施形態におけるシステムの識別タグ認識手順を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態におけるグループ登録を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0193】
12:入口
16:訪問先予定表管理ステーション
18:サービスアクセス領域
20:優先アクセスポイント
22:アクセス管理機構
24:物理的待ち行列ライン
26:エントリポイント
28:流れ制御ポイント
30:ローカルエリアネットワーク
32:仮想待ち行列管理システムコンピュータ
34:中央処理装置
36:メモリ
38:システムクロック
40:オペレータステーション
42:CD駆動装置
44:インターフェイス手段
46:通知
48:携帯電話
50:登録パック
54:IDタグ
64:タグ認識ポイント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムであって、
前記グループを登録する登録手段であって、情報担体と前記グループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグとを含み、前記情報担体が、登録コードおよび前記グループの前記メンバーを識別するIDの詳細を含む前記少なくとも1つのIDタグを担い、前記登録コードをグループサイズの表示および一意的に前記IDの詳細とさらに関連づける登録手段と、
前記グループへのおよびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段と、
前記インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスと、前記グループサイズ、前記IDの詳細、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成する前記登録コードとを含む前記グループからの通知に応答するプロセッサと、
前記プロセッサが、前記仮想待ち行列へのアクセスを要求するグループからの通知を受け取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターし、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成され、
前記インターフェイス手段が、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始する前記呼び出し信号に応答し、
前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記IDの詳細を前記登録記録と比較する、前記サービスにおけるアクセス制御装置とを具える前記行列管理システム。
【請求項2】
前記登録手段が前記グループの各メンバーのそれぞれのIDタグを具える、請求項1に記載の待ち行列管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのIDタグが携帯用タブまたはバンドを具える、請求項1または2に記載の待ち行列管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのIDタグが走査可能なコードを担う部材を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのIDタグがコンピュータのメモリに記憶された仮想タグである、請求項1から3のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項6】
前記IDの詳細が生物測定データの形態である請求項5に記載の待ち行列管理システム。
【請求項7】
前記情報担体がカードであり、前記登録コードが英数字の値である、請求項1から6のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項8】
前記カードがクレジットカードであり、前記登録コードがクレジットカード番号である、請求項7に記載の待ち行列管理システム。
【請求項9】
前記登録手段が前記情報担体および前記少なくとも1つのIDタグを含む登録パックを具える、請求項1から8のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項10】
前記登録手段が少なくとも1つの登録ステーションを具える、請求項1から9のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項11】
前記グループと前記インターフェイス手段との間の音声または視覚のメッセージの前記通知用の個人コミュニケータをさらに具える、請求項1から10のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項12】
前記プロセッサが、タイミング期間を開始するサービス選択信号の受け取りに応答する手段と、前記タイミング期間の初めから開始する待ち行列時間を計算する手段と、前記計算された待ち行列時間に基づいて前記グループ用の予想されるサービスエントリ時刻の指示を生成する手段とを具える、請求項1から11のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項13】
前記プロセッサがサービススループットプロファイルを記憶するメモリを具え、前記計算手段が前記記憶されたサービススループットプロファイルに基づき前記待ち行列時間を計算する、請求項12に記載の待ち行列管理システム。
【請求項14】
前記サービススループットプロファイルが前記サービスの以前の利用の記録に基づいている、請求項12または13に記載の待ち行列管理システム。
【請求項15】
実際のサービススループットをモニターするモニター装置をさらに具え、前記プロセッサが、前記サービススループットプロファイルを更新するのに前記モニター装置からの情報を受け取るように構成される、請求項12、13、または14のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項16】
前記仮想待ち行列ラインが物理的待ち行列ラインと組み合わされ、前記プロセッサが全待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするように構成される、請求項1から15のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項17】
複数のサービスの訪問を表す前記グループ用の訪問先予定表を記憶する手段をさらに具え、前記プロセッサが前記グループ用の前記訪問先予定表を処理および管理するように構成される、請求項1から16のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項18】
前記グループが、前記訪問先予定表を生成し、変更し、入力することができる、前記プロセッサと通信する複数の訪問先予定表管理ステーションをさらに具える、請求項17に記載の待ち行列管理システム。
【請求項19】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムであって、
前記グループの前記メンバー用の少なくとも1つのIDタグであって、前記グループのメンバーを識別するIDの詳細を含み、前記IDの詳細が、一意的な登録コードおよび所定のグループサイズに関連づけられている前記少なくとも1つのIDタグと、
前記グループを登録する、前記グループ用のコミュニケータアドレスと一緒の前記登録コードの入力に応答する登録装置であって、前記IDの詳細、前記グループサイズ、および前記コミュニケータアドレスを表す、前記グループ用の登録記録を生成するように構成される登録装置と、
前記仮想待ち行列ラインへのアクセスの前記グループからの要求に応答し、前記登録記録を読み取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするプロセッサであって、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するように構成されるプロセッサと、
前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始する前記呼び出し信号に応答するインターフェイス手段と、
前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記IDの詳細を前記登録記録と比較する、前記サービスにおけるアクセス制御装置とを具える前記待ち行列管理システム。
【請求項20】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法であって、
前記グループに情報担体および前記グループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグを割り当てるステップであって、前記情報担体が登録コードおよび前記グループの前記メンバーを識別するIDの詳細を含む前記少なくとも1つのIDタグを担うステップと、
前記登録コードをグループサイズの表示および一意的に前記IDの詳細と関連づけるステップと、
コミュニケータアドレスおよび前記登録コードを含む前記グループからの通知に応答して、前記グループサイズ、前記IDの詳細、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成することによって前記グループを登録するステップと、
前記仮想待ち行列へのアクセスの前記グループからの要求に応答して、前記グループに前記待ち行列ライン中の位置を割り当て、前記待ち行列ライン中の前記グループの前記位置をモニターし、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
前記呼び出し信号に応答して、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
前記サービスにおいて、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに前記IDの詳細を前記登録記録と比較するステップとを具える前記待ち行列管理の方法。
【請求項21】
前記グループの各メンバーにそれぞれのIDタグを割り当てるステップを具える、請求項20に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つのIDタグに走査可能なコードを与えるステップを具える、請求項20または21に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのIDタグをコンピュータのメモリに仮想タグとして記憶するステップを具える、請求項20または21に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項24】
前記IDの詳細を前記コンピュータに生物測定データの形態で走査するステップを具える、請求項23に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項25】
前記割り当てるステップが、前記情報担体および前記少なくとも1つのIDタグを含む登録パックをグループに配分するステップを含む、請求項20から24のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項26】
前記割り当てるステップが、前記少なくとも1つのIDタグをコンピュータ認識処理によって生成するステップを含む、請求項20、23、または24のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項27】
前記グループと前記インターフェイス手段との間の音声または視覚のメッセージの前記通知に個人コミュニケータを使用するステップを具える、請求項20から26のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項28】
タイミング期間を開始するサービス選択信号の受け取りに応答して、前記タイミング期間の初めから開始する待ち行列時間を計算し、前記計算された待ち行列時間に基づいて前記グループ用の予想されるサービスエントリ時刻の指示を生成するステップを具える、請求項20から27のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項29】
サービススループットプロファイルを記憶し、前記記憶されたサービススループットプロファイルに基づき前記待ち行列時間を計算するステップを具える、請求項28に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項30】
前記サービススループットプロファイルが前記サービスの以前の利用の記録に基づいている、請求項28または29に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項31】
前記サービススループットプロファイルを更新するのに前記サービスから情報を受け取るステップを具える、請求項28、29、または30のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項32】
前記仮想待ち行列ラインが、物理的待ち行列ラインと組み合わされ、全待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするステップを具える、請求項20から31のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項33】
複数のサービスの訪問を表す前記グループ用の訪問先予定表を記憶し、前記グループ用の前記訪問先予定表を処理および管理するステップをさらに具える、請求項20から32のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項34】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法であって、
少なくとも1つのIDタグを前記グループのメンバーに割り当てるステップであって、前記少なくとも1つのIDタグが前記グループのメンバーを識別するIDの詳細を含み、前記IDの詳細が一意的な登録コードおよび所定のグループサイズと関連づけられるステップと、
前記グループ用のコミュニケータアドレスと一緒の前記登録コードの入力に応答して、前記IDの詳細、前記グループサイズ、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成することによって前記グループを登録するステップと、
前記仮想待ち行列へのアクセスの前記グループからの要求に応答して、前記グループに前記待ち行列ライン中の位置を割り当て、前記登録記録を読み取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの前記位置をモニターするステップと、
前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
前記呼び出し信号に応答して、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
前記サービスにおいて、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記IDの詳細を前記登録記録と比較するステップとを具える前記待ち行列管理の方法。
【請求項1】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムであって、
前記グループを登録する登録手段であって、情報担体と前記グループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグとを含み、前記情報担体が、登録コードおよび前記グループの前記メンバーを識別するIDの詳細を含む前記少なくとも1つのIDタグを担い、前記登録コードをグループサイズの表示および一意的に前記IDの詳細とさらに関連づける登録手段と、
前記グループへのおよびそれからの通知を可能にするインターフェイス手段と、
前記インターフェイス手段に関連し、コミュニケータアドレスと、前記グループサイズ、前記IDの詳細、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成する前記登録コードとを含む前記グループからの通知に応答するプロセッサと、
前記プロセッサが、前記仮想待ち行列へのアクセスを要求するグループからの通知を受け取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターし、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくか達する時、呼び出し信号を開始するように構成され、
前記インターフェイス手段が、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始する前記呼び出し信号に応答し、
前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記IDの詳細を前記登録記録と比較する、前記サービスにおけるアクセス制御装置とを具える前記行列管理システム。
【請求項2】
前記登録手段が前記グループの各メンバーのそれぞれのIDタグを具える、請求項1に記載の待ち行列管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのIDタグが携帯用タブまたはバンドを具える、請求項1または2に記載の待ち行列管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのIDタグが走査可能なコードを担う部材を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのIDタグがコンピュータのメモリに記憶された仮想タグである、請求項1から3のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項6】
前記IDの詳細が生物測定データの形態である請求項5に記載の待ち行列管理システム。
【請求項7】
前記情報担体がカードであり、前記登録コードが英数字の値である、請求項1から6のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項8】
前記カードがクレジットカードであり、前記登録コードがクレジットカード番号である、請求項7に記載の待ち行列管理システム。
【請求項9】
前記登録手段が前記情報担体および前記少なくとも1つのIDタグを含む登録パックを具える、請求項1から8のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項10】
前記登録手段が少なくとも1つの登録ステーションを具える、請求項1から9のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項11】
前記グループと前記インターフェイス手段との間の音声または視覚のメッセージの前記通知用の個人コミュニケータをさらに具える、請求項1から10のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項12】
前記プロセッサが、タイミング期間を開始するサービス選択信号の受け取りに応答する手段と、前記タイミング期間の初めから開始する待ち行列時間を計算する手段と、前記計算された待ち行列時間に基づいて前記グループ用の予想されるサービスエントリ時刻の指示を生成する手段とを具える、請求項1から11のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項13】
前記プロセッサがサービススループットプロファイルを記憶するメモリを具え、前記計算手段が前記記憶されたサービススループットプロファイルに基づき前記待ち行列時間を計算する、請求項12に記載の待ち行列管理システム。
【請求項14】
前記サービススループットプロファイルが前記サービスの以前の利用の記録に基づいている、請求項12または13に記載の待ち行列管理システム。
【請求項15】
実際のサービススループットをモニターするモニター装置をさらに具え、前記プロセッサが、前記サービススループットプロファイルを更新するのに前記モニター装置からの情報を受け取るように構成される、請求項12、13、または14のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項16】
前記仮想待ち行列ラインが物理的待ち行列ラインと組み合わされ、前記プロセッサが全待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするように構成される、請求項1から15のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項17】
複数のサービスの訪問を表す前記グループ用の訪問先予定表を記憶する手段をさらに具え、前記プロセッサが前記グループ用の前記訪問先予定表を処理および管理するように構成される、請求項1から16のいずれか1項に記載の待ち行列管理システム。
【請求項18】
前記グループが、前記訪問先予定表を生成し、変更し、入力することができる、前記プロセッサと通信する複数の訪問先予定表管理ステーションをさらに具える、請求項17に記載の待ち行列管理システム。
【請求項19】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理システムであって、
前記グループの前記メンバー用の少なくとも1つのIDタグであって、前記グループのメンバーを識別するIDの詳細を含み、前記IDの詳細が、一意的な登録コードおよび所定のグループサイズに関連づけられている前記少なくとも1つのIDタグと、
前記グループを登録する、前記グループ用のコミュニケータアドレスと一緒の前記登録コードの入力に応答する登録装置であって、前記IDの詳細、前記グループサイズ、および前記コミュニケータアドレスを表す、前記グループ用の登録記録を生成するように構成される登録装置と、
前記仮想待ち行列ラインへのアクセスの前記グループからの要求に応答し、前記登録記録を読み取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするプロセッサであって、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するように構成されるプロセッサと、
前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始する前記呼び出し信号に応答するインターフェイス手段と、
前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記IDの詳細を前記登録記録と比較する、前記サービスにおけるアクセス制御装置とを具える前記待ち行列管理システム。
【請求項20】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法であって、
前記グループに情報担体および前記グループのメンバー用の少なくとも1つのIDタグを割り当てるステップであって、前記情報担体が登録コードおよび前記グループの前記メンバーを識別するIDの詳細を含む前記少なくとも1つのIDタグを担うステップと、
前記登録コードをグループサイズの表示および一意的に前記IDの詳細と関連づけるステップと、
コミュニケータアドレスおよび前記登録コードを含む前記グループからの通知に応答して、前記グループサイズ、前記IDの詳細、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成することによって前記グループを登録するステップと、
前記仮想待ち行列へのアクセスの前記グループからの要求に応答して、前記グループに前記待ち行列ライン中の位置を割り当て、前記待ち行列ライン中の前記グループの前記位置をモニターし、前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
前記呼び出し信号に応答して、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
前記サービスにおいて、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに前記IDの詳細を前記登録記録と比較するステップとを具える前記待ち行列管理の方法。
【請求項21】
前記グループの各メンバーにそれぞれのIDタグを割り当てるステップを具える、請求項20に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つのIDタグに走査可能なコードを与えるステップを具える、請求項20または21に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのIDタグをコンピュータのメモリに仮想タグとして記憶するステップを具える、請求項20または21に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項24】
前記IDの詳細を前記コンピュータに生物測定データの形態で走査するステップを具える、請求項23に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項25】
前記割り当てるステップが、前記情報担体および前記少なくとも1つのIDタグを含む登録パックをグループに配分するステップを含む、請求項20から24のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項26】
前記割り当てるステップが、前記少なくとも1つのIDタグをコンピュータ認識処理によって生成するステップを含む、請求項20、23、または24のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項27】
前記グループと前記インターフェイス手段との間の音声または視覚のメッセージの前記通知に個人コミュニケータを使用するステップを具える、請求項20から26のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項28】
タイミング期間を開始するサービス選択信号の受け取りに応答して、前記タイミング期間の初めから開始する待ち行列時間を計算し、前記計算された待ち行列時間に基づいて前記グループ用の予想されるサービスエントリ時刻の指示を生成するステップを具える、請求項20から27のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項29】
サービススループットプロファイルを記憶し、前記記憶されたサービススループットプロファイルに基づき前記待ち行列時間を計算するステップを具える、請求項28に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項30】
前記サービススループットプロファイルが前記サービスの以前の利用の記録に基づいている、請求項28または29に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項31】
前記サービススループットプロファイルを更新するのに前記サービスから情報を受け取るステップを具える、請求項28、29、または30のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項32】
前記仮想待ち行列ラインが、物理的待ち行列ラインと組み合わされ、全待ち行列ライン中の前記グループの位置をモニターするステップを具える、請求項20から31のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項33】
複数のサービスの訪問を表す前記グループ用の訪問先予定表を記憶し、前記グループ用の前記訪問先予定表を処理および管理するステップをさらに具える、請求項20から32のいずれか1項に記載の待ち行列管理の方法。
【請求項34】
サービス用の仮想待ち行列ラインを通る1人または2人以上の人々のグループの移動を制御する待ち行列管理の方法であって、
少なくとも1つのIDタグを前記グループのメンバーに割り当てるステップであって、前記少なくとも1つのIDタグが前記グループのメンバーを識別するIDの詳細を含み、前記IDの詳細が一意的な登録コードおよび所定のグループサイズと関連づけられるステップと、
前記グループ用のコミュニケータアドレスと一緒の前記登録コードの入力に応答して、前記IDの詳細、前記グループサイズ、および前記コミュニケータアドレスを表す前記グループ用の登録記録を生成することによって前記グループを登録するステップと、
前記仮想待ち行列へのアクセスの前記グループからの要求に応答して、前記グループに前記待ち行列ライン中の位置を割り当て、前記登録記録を読み取り、前記待ち行列ライン中の前記グループの前記位置をモニターするステップと、
前記グループが前記待ち行列ラインの先頭に近づくかまたは達する時、呼び出し信号を開始するステップと、
前記呼び出し信号に応答して、前記グループを前記サービスに呼び出すのに前記コミュニケータアドレスへの通知を開始するステップと、
前記サービスにおいて、前記少なくとも1つのIDタグを読み取り、前記サービスへのアクセスが認められるべきかまたは阻止されるべきかを評価するのに、前記IDの詳細を前記登録記録と比較するステップとを具える前記待ち行列管理の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2008−502971(P2008−502971A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516028(P2007−516028)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002341
【国際公開番号】WO2005/124699
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(506416961)モンクウッド テクノロジーズ エルティーディー. (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002341
【国際公開番号】WO2005/124699
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(506416961)モンクウッド テクノロジーズ エルティーディー. (1)
【Fターム(参考)】
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