説明

後方カメラ付リアコンビネーションランプ及び後方カメラ付車両

【課題】この発明は、車両背面側のデザイン性を損なうことなく後方カメラを取り付けできるリアコンビネーションランプ及び後方カメラ付きリアコンビネーションランプを装着した車両を提案することを目的とする。
【解決手段】車両後方から視認可能に、車両背面に配設され、複数の発光機器50、及び車両後方を撮影する後方カメラ41を取り付ける部分取付台座21と、該部分取付台座21の背面側開放部分を被覆するレンズカバー10とで構成し、前記後方カメラ41の撮影方向を変更する回動支持部41dを備え、前記後方カメラ41取付部分の部分レンズカバー11aを、透過状態と不透過状態とを切換え可能な調光ガラス13で構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の後方を撮影する後方カメラの取付けを許容するリアコンビネーションランプ、及び後方カメラ付きリアコンビネーションランプを装着した車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両周囲の死角部分を撮影することで安全運転をサポートするカメラを装着する車両が増加している現在において、車両前方左右に設けられ、カメラの装着を許容するコーナーランプユニットが提案されている(特許文献1参照)。このコーナーランプユニットは、車両前方の左右を照らすコーナーランプ部分にカメラの装着を許容する構成である。
【0003】
これにより、コーナーランプユニットに、カメラを納まりよく装着することができる。また、例えば、運転者からの視認性の悪い交差点等で、車両前方の死角部分の風景を撮影し、運転者に出力することで、運転者にとって死角エリアが低減し、安全な運転を行うことができる。
【0004】
しかし、上記コーナーランプユニットは車両前方の左右両側に配設されるように形成されているため、後続車両から常に視認され、デザイン性が重要であるリアコンビネーションランプに転用することは困難であった。
【0005】
【特許文献1】特開平10−272985号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、車両背面側のデザイン性を損なうことなく後方カメラを取り付けできるリアコンビネーションランプ及び後方カメラ付きリアコンビネーションランプを装着した車両を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、前記車両後方から視認可能に、車両背面に配設されたリアコンビネーションランプを、複数の発光体、及び車両後方を撮影する後方カメラを取り付ける取付台座と、該取付台座の背面側開放部分を被覆するレンズカバーとで構成したことを特徴とする。
【0008】
上記発光体とは、ブレーキランプ、バックランプ並びにリアウィンカーランプ等として機能する電球やLED等の発光体であることを含む。
上記後方カメラは、車両後方の風景を撮影して電気的信号に変換するCCDカメラであることを含む。
【0009】
上記取付台座の背面側開放部分とは、車両の背面に配設された状態の取付台座の背面側の開放部分であることを指す。
これにより、車両背面に配設したリアコンビネーションに収まりよく後方カメラを取り付けることができる。したがって、車両背面側のデザイン性を損なうことなく、後方カメラを車両背面に取り付けることができる。
【0010】
この発明の態様として、前記後方カメラの撮影方向を変更する撮影方向変更手段を備えることができる。
上記撮影方向変更手段は、後方カメラ自体の方向を変更して撮影方向を変更する撮影方向変更手段、又は後方カメラ内部に装備され、後方カメラの撮影部分の方向を変更して撮影方向を変更する撮影方向変更手段であることを含む。
【0011】
これにより、例えば、固定された後方カメラでは撮影できない車両後方の死角エリアを少なくすることができ、安全性を高めることができる。したがって、利用者の満足度を向上させることができる。
【0012】
また、この発明の態様として、前記後方カメラを取り付けたカメラ部の前記レンズカバーを、透過状態と不透過状態とを切換え可能な調光ガラスで構成することができる。
上記調光ガラスは液晶シートの両表面を透明樹脂板で挟みこんで構成し、上記液晶シートへの通電のON/OFF切換えによって、透過状態と不透過状態とを切換えることのできる透明性を有する部材であることを含む。
【0013】
これにより、通常時に調光ガラスを不透過状態とし、後方カメラ使用時に透過状態とすることができる。したがって、調光ガラスが不透過状態である通常時には、リアコンビネーションランプに取り付けた後方カメラを隠すことができ、車両背面の意匠性を損なうことがない。また、停車中に、リアコンビネーションランプに内部に取り付けた後方カメラを外部から視認できないため、盗難等に遭う惧れを低減している。さらに、後方カメラ使用時に、調光ガラスを透過状態にできるため、後方カメラの撮影を妨げることはない。
【0014】
また、この発明は上記後方カメラ付リアコンビネーションランプを、前記車両背面の左右両側に配設したことを特徴とする。
これにより、車両の後方の風景を車両背面の左右のリアコンビネーションランプに取り付けた両方の後方カメラで撮影できるため、死角エリアを低減することができる。更に、左右両側の後方カメラによって撮影された画像を処理することによって、車両後方の風景を左右から撮影するステレオカメラとして、後方カメラを機能させることができる。
【0015】
この発明の態様として、左右両側の前記リアコンビネーションランプのそれぞれに取り付けられた前記後方カメラを、高さ方向に異なる取付位置に取り付けることができる。
これにより、左右両側に取り付けた後方カメラの取り付け間隔をより広く設定することができる。したがって、ステレオ効果の高いステレオカメラとして後方カメラを機能させることができる。また、高さ方向の死角エリアを低減することができる。
【0016】
また、この発明の態様として、前記後方カメラの取付位置を記憶するカメラ情報記憶手段と、前記後方カメラが撮影した左右それぞれの画像を記憶する撮影画像記憶手段と、前記各画像から対象物を抽出する対象物抽出手段と、該対象物抽出手段によって抽出された前記対象物の各画像における位置、及び前記後方カメラの取付位置に基づいて前記車両から前記対象物までの距離を算出する距離算出手段を備えることができる。
【0017】
これにより、ステレオカメラとして機能する後方カメラの画像を用いて車両後方の例えば障害物である対象物までの距離を計測することができる。したがって、超音波を発信し、障害物に反射して戻る反射波を受信することで障害物までの距離を計測する所謂コーナーセンサー等を用いずとも、左右に備えた後方カメラが撮影する画像によって障害物までの距離を計測することができる。
【0018】
また、この発明の態様として、前記車両後方に向かって略鉛直方向のレーザ光線を照射するレーザ光線照射手段を前記リアコンビネーションランプに備え、前記対象物抽出手段に、前記後方カメラが撮影した左右それぞれの画像から前記レーザ光線照射手段から照射され、前記対象物に投影されたレーザ投影線を抽出するレーザ投影線抽出手段を備え、前記距離算出手段を、該レーザ投影線抽出手段によって抽出された前記レーザ投影線の各画像における位置、及び前記後方カメラの取付位置に基づいて前記車両から前記対象物までの距離を算出する構成とすることができる。
【0019】
これにより、例えば前記画像前面に対象物が撮影され、前記対象物抽出手段によって対象物が抽出できない場合であっても、対象物に投影された鉛直方向のレーザ光線の投影線を抽出し、その抽出したレーザ投影線の画像における位置によって、対象物までの距離を測定することができる。したがって、車両後方にある対象物の形状や位置によらずとも、正確な距離を計測でき、利用者の満足度を向上させることができる。
【0020】
また、この発明の態様として、撮影方向変更手段を、前記対象物が前記左右の後方カメラのうち一方の後方カメラが撮影した画像からのみ抽出された際に、他方の後方カメラを撮影方向を、前記対象物が撮影される撮影方向に変更する構成とし、前記距離算出手段を、後方カメラの撮影方向を考慮する構成とすることができる。
【0021】
これにより、一方の後方カメラにのみ撮影され、他方の後方カメラの死角エリアにある障害物を、他方の後方カメラの撮影方向を変更して、左右両方の後方カメラで撮影できるため、ステレオカメラとして機能し、障害物までの正確な距離を計測することができる。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、車両背面側のデザイン性を損なうことなくリアコンビネーションランプに後方カメラを取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例1】
【0024】
リアコンビネーションランプ1を装着した後方カメラ付車両100の背面左上から見た斜視図を示す図1と、該後方カメラ付車両100の背面図を示す図2、左右のリアコンビネーションランプ1(1a,1b)の説明図を示す図3、リアコンビネーションランプ1のランプ部30の横断面図及び部分レンズカバー11aの拡大断面図による調光ガラス13を説明する説明図を示す図4、部分レンズカバー11の接続部分の拡大図を示す図5、リアコンビネーションランプ1のランプ部30に取り付ける発光体50の斜視図を示す図6、リアコンビネーションランプ1のカメラ部40に取り付ける後方カメラ41の斜視図を示す図7、リアコンビネーションランプ1の組立構造を説明する説明図を示す図8とともに、リアコンビネーションランプ1について説明する。
【0025】
図1に示すように、リアコンビネーションランプ1(1a,1b)は、上端を回動軸とするバックドア101を備えたミニバンタイプ車両の該バックドア101の左右両側に備えられている。なお、リアコンビネーションランプ1は後方カメラ付車両100の後方左右角部に装着されるとともに、外部から視認可能なリアコンビネーションランプ1の背面部分及び側面部分は、後方カメラ付車両100の側面や上記バックドア101の形状に適合する縦長形状で形成されている。
【0026】
なお、後方カメラ付車両100の背面左側角部に配設した左リアコンビネーションランプ1aと、背面右側角部に配設した右リアコンビネーションランプ1bとは左右対称な外形状で形成するとともに、左リアコンビネーションランプ1aは下端にカメラ部40を配し、右リアコンビネーションランプ1bは上端にカメラ部40を配し、それ以外をランプ部30で構成している。
【0027】
リアコンビネーションランプ1は、後方カメラ41や発光機器50を取り付ける取付台座20と、取付台座20の開放された背面側(図6(a)上側)を覆うように装着するレンズカバー10とで構成している。取付台座20は複数の部分取付台座21を一体に形成して構成し、レンズカバー10は部分取付台座21に取付ける後方カメラ41や発光機器50の適合する部分レンズカバー11を接続して構成している。換言するならば、リアコンビネーションランプ1は、部分取付台座21と部分レンズカバー11とで構成された部分ユニット2を上下方向に連接して構成している。
【0028】
また、リアコンビネーションランプ1を機能別に大別すると、上述したようにランプ部30とカメラ部40で構成され、該ランプ部30は上から順にブレーキランプ部31、ウィンカーランプ部32、並びにバックランプ部33とで構成されている。
【0029】
次に、部分ユニット2について詳述する。左リアコンビネーションランプ1aの高さ方向略中央付近の平面方向断面図である図6(a)に示すように、部分ユニット2は、発光機器50を装着する部分取付台座21と、部分取付台座21の背面側(図6(a)において上面側)の開放部分を覆う略への字断面の部分レンズカバー11とで構成され、部分レンズカバー11の内面(図3(a)において下面側)と、リフレクタ部22とで略密閉された取付空間2aを形成することができる。
【0030】
部分取付台座21は背面視中央に備えた縦長の御椀型で内面が反射加工されたリフレクタ部22と、リフレクタ部22の中央底部を貫通する貫通孔24aを形成し、発光機器50の取付フランジ50bと嵌合して発光機器50を固定する固定部24と、リアコンビネーションランプ1を後方カメラ付車両100に取付けた状態で固定部24の上方を逆U字型に囲む庇部25と、リアコンビネーションランプ1を後方カメラ付車両100に固定する固定フランジ部23とで構成されている。なお、上記貫通孔24aは、発光機器50の発光部分50aの貫通を許容する開口径を有して形成されている。
【0031】
部分レンズカバー11は有色或いは無色の透明性樹脂材で、装着する部分取付台座21、及び部分取付台座21に取付ける発光機器50に適合する形状や色で形成されており、リフレクタ部22を背面側から覆う態様で部分取付台座21に取り付けられる。
【0032】
なお、発光機器50は、図8に示すように、たとえば、電球51や、LEDランプ52等の図示省略する制御装置からの制御電流によって発光する発光体であればよい。それぞれを詳述すると、電球51は、電球部51aと、取付フランジ51bと、一端が電気供給部に接続された電気コード55と電気的に接続するアタッチメント51cとで構成されている。
【0033】
また、図6(b)に示すLEDランプ52は、LED発光部52aと、取付フランジ52bと、一端が電気供給部に接続された電気コード55と電気的に接続するアタッチメント52cとで構成されている。このように構成された電球51やLEDランプ52は、ブレーキランプ、ウィンカーランプ、バックランプ、並びにフォグランプの発光体としてリアコンビネーションランプ1のランプ部30に取り付けられる。
【0034】
なお、前記取付フランジ50b(51b,52b)には、径外方向に突出して形成した係合凸部50ba(51ba,52ba)、50bb(51bb,52bb)を外周を4分割する方向に備えている。それぞれが対向する1組の係合凸部50baは、他方の1組の係合凸部50bbより幅広に形成し、上述する固定部24に係合する形状に形成している。
【0035】
カメラ部40では、図4(a)に示す発光機器50の代わりに、図7に示すような前記後方カメラ41を固定部24に取り付け、部分レンズカバー11の代わりに部分レンズカバー11aを部分取付台座21に装着している。
なお、図7に示す後方カメラ41は、上面中央にレンズ部41aaを備えたCCDカメラ部41aと、取付フランジ41bと、取付フランジ41bとCCDカメラ部41aとを回動可能に軸支する回動支持部41dと、一端が電気供給部に接続された電気コード55と電気的に接続するアタッチメント41cとで構成されている。
【0036】
また、取付フランジ41bには、径外方向に突出して形成した係合凸部41ba、41bbを外周を4分割する方向に備えている。それぞれが対向する1組の係合凸部41baは、他方の1組の係合凸部41bbより幅広に形成し、上述する固定部24に係合する形状に形成している。
【0037】
上記回動支持部41dは、CCDカメラ部41aを水平方向の枢動軸41dbで支持するとともに、取付フランジ41bに対して鉛直方向の中心軸を回転中心として回動する支持枠41daとで構成され、図示省略する制御部の指示によって駆動する駆動部(図示省略)によって上記回転及び枢動可能に構成されている。
【0038】
また、部分レンズカバー11aは、部分レンズカバー11aの平面方向拡大断面図である図4(b)に示すように、調光ガラス13で形成している。調光ガラス13は液晶シート13bの両側を透明樹脂板13aで挟み込んだ3層構造で形成し、図示省略する通電手段による液晶シート13bへの通電のON/OFF切り換えによって透過状態と不透過状態とを切り替えている。
【0039】
詳述すると、通電OFF状態における液晶シート13bは、所謂不透明な状態である不透過状態であるため、調光ガラス13は部分レンズカバー11a外部から内部が視認できない不透過状態である。この不透過状態の液晶シート13bに通電すると、液晶シート13b内部の液晶部分が整列して所謂透明な状態である透過状態となり、調光ガラス13は部分レンズカバー11a外部から内部が視認できる透過状態となる。
【0040】
なお、上述したように、レンズカバー10は部分レンズカバー11と部分レンズカバー11aとを上下方向に接続して形成している。詳述すると、図5に示すように、部分レンズカバー11,11aの上下方向の端部の接続部分12に備えた接続凸部12aと接続凹部12bを嵌合させて部分レンズカバー11,11aを接続している。このようにして、各部分取付台座21に適合する形状の部分レンズカバー11を組み合わせて形成したレンズカバー10を、図8(a)、(b)の矢印Aに示すように、部分取付台座21を上下方向に配設して一体に形成した取付台座20にレンズカバー10を装着してリアコンビネーションランプ1を構成している。
【0041】
上記構成により、利用者は電球51やLEDランプ52の発光機器50をランプ部30に取り付けるとともに、カメラ部40に後方カメラ41を取り付けることができる。また、発光機器50の取付フランジ50bと後方カメラ41の取付フランジ41bの形状を同一形状に形成したため、部分取付台座21の固定部24に電球51やLEDランプ52及び後方カメラ41を部分取付台座21に容易に取り付けることができる。したがって、通常、後方カメラ41を車両に取り付ける場合、バンパー部分102やボディ等に孔開け等の加工を施して取り付ける必要があるが、リアコンビネーションランプ1を用いることによって、車両のバンパー部分102等に加工せずとも容易に後方カメラ41を取り付けることができる。また、後方カメラ付車両100の背面のデザインを損なうことなく後方カメラ41を取り付けることができる。
【0042】
また、後方カメラ41をリアコンビネーションランプ1の内部に取り付けたことによって、後方カメラ41が盗難によって紛失する惧れをなくしている。
また、後方カメラ41と発光機器50(51,52)は、その種類に応じて異なる発光部分50aやCCDカメラ部41aを備えているが、取付フランジ41b,50bの形状を同一の形状に形成しているため、容易に取付台座20の固定部24に取り付けることができる。
【0043】
なお、後方カメラ41を電気コード55で接続したが、後方カメラ41で撮影した画像の画像データを図示省略する無線手段で発信し、後方カメラ付車両100の車内に備えた受信手段で受信して出力する構成であってもよい。これにより、電気コード55を車内側の出力手段まで敷設して接続せずとも、後方カメラ41が撮影した画像データを後方カメラ付車両100の車内で受信して出力することができる。したがって、後方カメラ41の接続手間が省け、利用者の満足度を向上させることができる。
【0044】
また、カメラ部分の部分レンズカバー11aを調光ガラス13で構成したことにより、通常時においては、不透過状態の調光ガラス13によってリアコンビネーションランプ1に取付けた後方カメラ41を隠すことができ、バック等の後方カメラ41を使用する際に調光ガラス13に通電することによって透過状態とし、後方カメラ41で車両後方の風景を撮影することができる。したがって、不透過状態である通常時において車両後方のデザインを損なわず、使用時において後方カメラ41の撮影性能を低下させずに、後方カメラ41を容易にリアコンビネーションランプ1に取付けることができる。
【0045】
続いて、左右のリアコンビネーションランプ1(1a,1b)のカメラ部40のそれぞれに取り付けた後方カメラ41(41L,41R)によって撮影された後方画像401(401a,401b)を用いた後方障害物距離測定装置について説明する。後方障害物距離測定装置は、左右のリアコンビネーションランプ1のそれぞれに備えた後方カメラ41と、後方カメラ41によって撮影された後方画像401を画像処理して障害物200までの距離を測定する距離測定部で構成されている。なお、図9は後方カメラ付車両100の平面図及び右側面図を用いた後方カメラ41の撮影範囲の説明図、図10は後方カメラ付車両100とその後方にある障害物200との位置関係について説明する説明図である。
【0046】
左後方カメラ41Lは後方カメラ付車両100の背面視左側の左リアコンビネーションランプ1aの下端に取り付けられ、右後方カメラ41Rは後方カメラ付車両100の背面視右側の右リアコンビネーションランプ1bの上端に取り付けられている。
【0047】
したがって、図9(a)に示すように、右後方カメラ41Rは車両右側で後方向水平である光軸42bを中心として左右方向の所定角度に形成された右水平撮影範囲43bを撮影し、左後方カメラ41Lは車両左側で後方向水平である光軸42aを中心として左右方向の所定角度に形成された左水平撮影範囲43aを撮影する。
【0048】
また、同様に、図9(b)に示すように、右後方カメラ41Rは車両右側上方で後方向水平である光軸42bを中心として上下方向の所定角度に形成された右鉛直撮影範囲44bを撮影し、左後方カメラ41Lは車両左側中央付近で後方向水平である光軸42aを中心として上下方向の所定角度に形成された左鉛直撮影範囲44aを撮影する。
【0049】
例えば、図10(a),(b)に示すように、車両背面の幅方向中央付近の後方の路面300に位置する障害物200は、左水平撮影範囲43a及び右水平撮影範囲43b、且つ左鉛直撮影範囲44a及び右鉛直撮影範囲44bに含まれるため、後方カメラ41が撮影する後方画像401(図11(a),(b)参照)に撮影される。
【0050】
上記距離測定部は、HDD等で構成され、後述する処理に必要なプログラムや後方カメラ41の位置や撮影方向等を格納する記憶部と、後述する処理を実行するCPUと、後方画像401や処理結果を一時的に保管するRAM等で構成されている。
【0051】
このように構成された距離測定部は、まず、鉛直方向の検査線402で左後方画像401a及び右後方画像401bのそれぞれを左から右に向かって走査させ、距離測定ポイントAを決定する。詳述すると、検査線402は、後方画像401の上下端を結ぶ鉛直方向の検査線であり、検査線402が通過する部分の検査線402線上のコントラストより障害物200の輪郭を抽出している。なお、後方画像401の下側は後方カメラ付車両100側であるため、検査線402の右方向への走査によって、障害物200の最近傍点である障害物200の最下端点が距離測定ポイントAとなる。なお、後方画像401のそれぞれ中央には撮影中心である光軸42(42a,42b)が写し出されている。
【0052】
ここで、後方カメラ41と障害物200の距離測定ポイントAとの位置関係を図示する位置関係説明図である図12及び図13を用いてそれぞれの位置関係について詳述する。右後方カメラ41Rは、左後方カメラ41Lよりh1高く、且つd1前方の位置で幅方向にw1の間隔を隔てた取付位置に取り付けられている。なお、距離測定部の上記記憶部には、後方カメラ41(41R,41L)のそれぞれの位置をxyz座標(図12参照)による座標値を記憶している。
【0053】
距離測定ポイントAと、右後方カメラ41R、並びに左後方カメラ41Lとの平面位置関係(XY座標系)を示す図13(a)に示すように、右後方カメラ41Rに対する距離測定ポイントAは、右後方カメラ41Rから焦点深度f1を考慮した右撮影基準点46bから光軸42bに対してα度右回転した位置であり、左後方カメラ41Lに対する距離測定ポイントAは、左後方カメラ41Lから焦点深度f2を考慮した左撮影基準点46aから光軸42aに対してβ度左回転した位置である。したがって、距離測定ポイントAと後方カメラ付車両100の背面(左後方カメラ41Lの平面位置)からの距離d1は、左撮影基準点46a、右撮影基準点46b並びに距離測定ポイントAで形成される平面三角形HTから求まる。なお、上記α度は、図11(a)に示すように右後方画像401bにおける光軸42bからの距離測定ポイントAまでの水平方向の角度であり、上記β度は、図11(b)に示すように左後方画像401aにおける光軸42aからの距離測定ポイントAまでの水平方向の角度である。
【0054】
距離測定ポイントAと、左リアコンビネーションランプ1a及び右後方カメラ41Rとの鉛直位置関係(YZ座標系)を示す図13(b)に示すように、右後方カメラ41Rに対する距離測定ポイントAは、右後方カメラ41Rから焦点深度f1を考慮した右撮影基準点46bから光軸42bに対してγ度右(下方向)回転した位置であり、左後方カメラ41Lに対する距離測定ポイントAは、左後方カメラ41Lから焦点深度f2を考慮した左撮影基準点46aから光軸42aに対してδ度右(下方向)回転した位置である。したがって、距離測定ポイントAと後方カメラ付車両100の背面(左後方カメラ41Lの位置)までの距離d2は、左撮影基準点46a、右撮影基準点46b並びに距離測定ポイントAで形成される鉛直三角形VTから求まる。なお、上記γ度は、図11(a)に示すように右後方画像401bにおける光軸42bからの距離測定ポイントAまでの鉛直方向の角度であり、上記δ度は、図11(b)に示すように左後方画像401aにおける光軸42aからの距離測定ポイントAまでの鉛直方向の角度である。
【0055】
なお、上記距離d1と上記距離d2とは理論上同一値を示すが、後方カメラ41の撮影誤差や、距離測定部による測定誤差により異なる値を示すことが多く、前記距離測定部による上記距離d1と上記距離d2との比較結果が異なる値を示した場合、前記距離測定部は上記距離d1と上記距離d2との平均値を距離測定ポイントAと後方カメラ付車両100の背面(左後方カメラ41Lの位置)までの距離Dとして算出する。
【0056】
前記距離測定部によって上記距離Dを算出した後方障害物距離測定装置は、後方カメラ付車両100内部に備えた出力装置(図示省略)に距離Dを出力して、後方カメラ付車両100の運転者に、後方カメラ付車両100の後方にある障害物200への注意を促す。
【0057】
このように、左右のリアコンビネーションランプ1にそれぞれを取り付けた後方カメラ41が撮影した後方画像401を用いて後方カメラ付車両100の後方にある障害物200までの距離を測定して、運転者に注意を促すことができる。したがって、リアコンビネーションランプ1等に、超音波を発信するコーナーセンサー等を設けずとも、後方カメラ付車両100後方にある障害物200までの距離を測定することができる。
【0058】
また、左後方カメラ41Lと右後方カメラ41Rとを後方カメラ付車両100の幅方向にwの間隔を隔てて取り付けるとともに、高さ方向にh1の間隔を隔てて取り付けたため、上記距離Dを平面三角形HTから求まる距離d1と、鉛直三角形VTから求まる距離d2とに基づいて算出したため、測定精度を向上することができる。
更に、左後方カメラ41L,右後方カメラ41R並びに距離測定ポイントAをそれぞれxyz座標(図12参照)による座標値で管理したため、容易に精度のよい距離Dを求めることができる。
【0059】
なお、上記構成に加えて、例えば水平撮影範囲43aに含まれ左後方画像401aには映し出されるが、水平撮影範囲43bに含まれ右後方画像401bには映し出されない障害物200がある場合、該障害物200が水平撮影範囲43bに含まれるように、右後方カメラ41Rの回動支持部41d(図7参照)によって後方カメラ41を回動させる構成であればよい。
【0060】
詳述すると、上述したように、距離測定部よって鉛直方向の検査線402で左後方画像401a及び右後方画像401bを走査した際に、左右の後方画像401のうち一方からのみ障害物200が検出された場合、後方障害物距離測定装置は後方画像401から障害物200が検出されなかった側の後方カメラ41を回動支持部41dによって、後方画像401に障害物200が映し出されるように回動する。
【0061】
これにより、障害物200が左後方画像401a及び右後方画像401bの両方に映し出されるため、後方カメラ付車両100後方から障害物200までの距離を測定することができる。なお、距離測定部が回動させた後方カメラ41の回動方向及び角度を管理することで、上記算出方法で左後方画像401a及び右後方画像401bに基づいて障害物200までの距離を測定することができる。したがって、後方カメラ41の取付位置や取付角度によって生じる死角エリアが存在し、一方の後方カメラ41のみに障害物200が撮影された場合であっても、距離測定部は、他方の後方カメラ41を回動することで左リアコンビネーションランプ1a及び右リアコンビネーションランプ1bのそれぞれに取り付けた後方カメラ41の両方で障害物200を撮影でき、障害物200までの距離を算出することができる。
【0062】
なお、本実施例において、左右の後方画像401における障害物200の距離測定ポイントAの位置から後方カメラ付車両100後方から障害物200までの距離を測定したが、左右の後方画像401に映し出された障害物200の寸法や面積の視差により、障害物200までの距離を測定する構成であってもよい。
【実施例2】
【0063】
後方画像401全面に写し出され、輪郭部分が抽出できない障害物200に対応するために、車両後ろ向きに鉛直方向のレーザ投影線を照射するレーザ照射装置60を備えた後方障害物距離測定装置について説明する。
【0064】
上記レーザ照射装置60を備えた後方障害物距離測定装置の場合の後方カメラ41は、図14に示すように、図7に示す後方カメラ41の取付フランジ41bにレーザ照射部61を備えている。レーザ照射部61は、図示省略するレーザ発光体の照射方向途中に配した円柱レンズ62と、上記レーザ発光体を内包するレーザ照射本体63と、該レーザ照射本体63と図示省略する電源および照射制御する制御部と接続された電源コード64とで構成されている。これにより、上記制御部によってレーザ照射制御されたレーザ照射部61は、面状のレーザ光線を照射することができる。
【0065】
このようにレーザ照射部61を備えた後方カメラ41を、それぞれから照射される上記面状のレーザ光線が略鉛直方向となるように、左右のリアコンビネーションランプ1にそれぞれ取付ける。これにより、レーザ照射装置60を装備した後方障害物距離測定装置の取り付けた後方カメラ付車両100の平面図および右側面図を用いた説明図である図15に示すように、光軸42(42a,42b)をそれぞれ通る略鉛直方向のレーザ投影面65(65a,65b)を照射できる。
【0066】
したがって、後方カメラ付車両100の前後方向に対して略直角方向に長い壁面で構成された壁面障害物200aに略鉛直方向のレーザ投影線66(66a,66b)を投影することができる。
【0067】
これにより、左リアコンビネーションランプ1a及び右リアコンビネーションランプ1bのそれぞれに備えた後方カメラ41によって、図16に示すような後方画像401を撮影することができる。なお、後方画像401の全面に壁面障害物200aが写し出され、その壁面障害物200aに2本の略鉛直方向のレーザ投影線66が写し出されている。なお、左後方画像401aの右側の左レーザ投影線66aは、左後方画像401aの略中心である光軸42aを通り、右後方画像401bの左側の右レーザ投影線66bは、右後方画像401bの略中心である光軸42bを通っている。
【0068】
この状態で上記距離測定部は、前記検査線402で左後方画像401a及び右後方画像401bのそれぞれを左から右に向かって走査させ、レーザ投影線66を検出する。
【0069】
ここで、後方カメラ41、レーザ投影線66、並びに壁面障害物200aの平面位置関係を図示する位置関係説明図である図17を用いて、上記距離測定部による距離測定について説明する。
上記距離測定部は、まず、右後方カメラ41Rから照射されたレーザ光線によって壁面障害物200a上に投影されたレーザ投影線66bまでの距離を測定する。右レーザ投影線66bは、右後方カメラ41Rから焦点深度f3を考慮した右撮影基準点67bと右後方カメラ41Rとを通る直線上にあり、また、左後方カメラ41Lから焦点深度f4を考慮した左撮影基準点67aから左レーザ投影面65aに対してζ度左回転した位置である。したがって、壁面障害物200aから後方カメラ付車両100までの距離(右後方カメラ41Rまでの距離)D1は、左撮影基準点67a、右撮影基準点67b並びに右レーザ投影線66bで形成される平面三角形HT1から求まる。
【0070】
次に、上記距離測定部は、左後方カメラ41Lから照射されたレーザ光線によって壁面障害物200a上に投影されたレーザ投影線66aまでの距離を測定する。左レーザ投影線66aは、左後方カメラ41Lから焦点深度f4を考慮した左撮影基準点67aと左後方カメラ41Lとを通る直線上にあり、また、右後方カメラ41Rから焦点深度f3を考慮した右撮影基準点67bから右レーザ投影面65bに対してε度左回転した位置である。したがって、壁面障害物200aから後方カメラ付車両100までの距離(左後方カメラ41Lまでの距離)D2は、左撮影基準点67a、右撮影基準点67b並びに左レーザ投影線66aで形成される平面三角形HT2から求まる。なお、上述したように、左リアコンビネーションランプ1a及び右後方カメラ41Rの平面位置はXYZ座標による座標値で管理されているため、容易に左レーザ投影線66aおよび右レーザ投影線66bの位置を算出し、座標値管理することができる。
【0071】
上述の通り上記距離測定部によって距離D1及びD2を算出した後方障害物距離測定装置は、後方カメラ付車両100内部に備えた出力装置(図示省略)に距離D1及びD2を出力して、後方カメラ付車両100の運転者に、後方カメラ付車両100の後方にある壁面障害物200aへの注意を促す。
【0072】
このように、後方障害物距離測定装置にレーザ照射装置60を備えたことにより、撮影された後方画像401に全面に写し出されるような大きな障害物200が後方カメラ付車両100の後方にあり、距離測定部による画像処理による輪郭抽出が出来ない場合であっても、例えば壁面障害物200aのような障害物に投影されるレーザ投影線66を抽出することで、後方カメラ付車両100から壁面障害物200aまでの距離を測定することができる。
【0073】
また、距離を計測するために障害物に投影する投影線をレーザ光線による投影線で構成したため、壁面障害物200a周囲の照度によらず明確に略鉛直方向の光線を投影することができる。したがって、壁面障害物200a周囲の照度によらず、後方障害物距離測定装置でレーザ投影線66を抽出して壁面障害物200aまでの距離を測定することができる。
【0074】
なお、上述した実施例において、リアコンビネーションランプ1は、ブレーキランプ部31、ウィンカーランプ部32、バックランプ部33、並びにカメラ部40を上下方向に配設したリアコンビネーションランプ1を用いたが、左右方向に配設したリアコンビネーションランプ1やマトリックス状に配設したリアコンビネーションランプ1を用いてもよい。
【0075】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
発光体は、発光機器50、電球51、並びにLEDランプ52に対応し、
以下同様に、
取付台座は、取付台座20又は部分取付台座21に対応し、
レンズカバーは、レンズカバー10又は部分レンズカバー11,11aに対応し、
後方カメラ付リアコンビネーションランプは、リアコンビネーションランプ1、左リアコンビネーションランプ1a、並びに右リアコンビネーションランプ1bに対応し、
撮影方向変更手段は、回動支持部41dに対応し、
画像は、後方画像401に対応し、
対象物は、障害物200又は壁面障害物200aに対応し、
レーザ光線照射手段は、レーザ照射部61に対応し、
カメラ情報記憶手段は、記憶部に対応し、
撮影画像記憶手段は、RAM等に対応し、
距離算出手段は、距離測定部に対応し、
対象物抽出手段及びレーザ投影線抽出手段は、距離測定部の検査線402の走査に対応するも
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】リアコンビネーションランプを装着した後方カメラ付車両の背面左上から見た斜視図。
【図2】後方カメラ付車両の背面図。
【図3】左右のリアコンビネーションランプの説明図。
【図4】リアコンビネーションランプの横断面図及び部分レンズカバーの拡大断面図による説明図。
【図5】部分レンズカバーの接続部分の拡大図。
【図6】リアコンビネーションランプのランプ部に取り付ける発光体の斜視図。
【図7】リアコンビネーションランプのカメラ部に取り付ける後方カメラの斜視図。
【図8】リアコンビネーションランプの組立構造を説明する説明図。
【図9】後方カメラ付車両の平面図及び右側面図を用いた後方カメラの撮影範囲の説明図。
【図10】後方カメラ付車両の後方にある障害物の説明図。
【図11】後方画像の説明図。
【図12】後方カメラと障害物の距離測定ポイントとの位置関係説明図。
【図13】後方カメラと障害物の距離測定ポイントとの位置関係説明図。
【図14】取付フランジにレーザ照射部を備えた後方カメラの斜視図。
【図15】レーザ照射装置を装備した後方障害物距離測定装置の取り付けた後方カメラ付車両の平面図および右側面図を用いた説明図。
【図16】レーザ照射装置を用いた際の後方画像の説明図。
【図17】後方カメラ、レーザ投影線、並びに壁面障害物の平面位置関係説明図。
【符号の説明】
【0077】
1…リアコンビネーションランプ
1a…左リアコンビネーションランプ
1b…右リアコンビネーションランプ
11,11a…部分レンズカバー
13…調光ガラス
21…部分取付台座
40…カメラ部
41…後方カメラ
41d…回動支持部
41L…左後方カメラ
41R…右後方カメラ
50…発光機器
51…電球
52…LEDランプ
61…レーザ照射部
66…レーザ投影線
100…後方カメラ付車両
200a…壁面障害物
401…後方画像
402…検査線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両後方から視認可能に、車両背面に配設され、
複数の発光体、及び車両後方を撮影する後方カメラを取り付ける取付台座と、
該取付台座の背面側開放部分を被覆するレンズカバーとで構成した
後方カメラ付リアコンビネーションランプ。
【請求項2】
前記後方カメラの撮影方向を変更する撮影方向変更手段を備えた
請求項1に記載の後方カメラ付リアコンビネーションランプ。
【請求項3】
前記後方カメラを取り付けたカメラ部の前記レンズカバーを、
透過状態と不透過状態とを切換え可能な調光ガラスで構成した
請求項1、又は2に記載の後方カメラ付リアコンビネーションランプ。
【請求項4】
請求項1、2或いは3に記載の後方カメラ付リアコンビネーションランプを、
前記車両背面の左右両側に配設した
後方カメラ付車両。
【請求項5】
左右両側の前記リアコンビネーションランプのそれぞれに取り付けられた前記後方カメラを、
高さ方向に異なる取付位置に取り付けた
請求項4に記載の後方カメラ付車両。
【請求項6】
前記後方カメラの取付位置を記憶するカメラ情報記憶手段と、
前記後方カメラが撮影した左右それぞれの画像を記憶する撮影画像記憶手段と、
前記各画像から対象物を抽出する対象物抽出手段と、
該対象物抽出手段によって抽出された前記対象物の各画像における位置、及び前記後方カメラの取付位置に基づいて前記車両から前記対象物までの距離を算出する距離算出手段を備えた
請求項4又は5記載の後方カメラ付車両。
【請求項7】
前記車両後方に向かって略鉛直方向のレーザ光線を照射するレーザ光線照射手段を前記リアコンビネーションランプに備え、
前記対象物抽出手段に、
前記後方カメラが撮影した左右それぞれの画像から前記レーザ光線照射手段から照射され、前記対象物に投影されたレーザ投影線を抽出するレーザ投影線抽出手段を備え、
前記距離算出手段を、
該レーザ投影線抽出手段によって抽出された前記レーザ投影線の各画像における位置、及び前記後方カメラの取付位置に基づいて前記車両から前記対象物までの距離を算出する構成とした
請求項6に記載の後方カメラ付車両。
【請求項8】
撮影方向変更手段を、
前記対象物が前記左右の後方カメラのうち一方の後方カメラが撮影した画像からのみ抽出された際に、
他方の後方カメラを撮影方向を、前記対象物が撮影される撮影方向に変更する構成とし、
前記距離算出手段を、
後方カメラの撮影方向を考慮する構成とした
請求項6又は7に記載の後方カメラ付車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−24216(P2008−24216A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200758(P2006−200758)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(500564493)株式会社イレブンインターナショナル (8)
【Fターム(参考)】