心室心房平面の3次元検出
【課題】動いている心臓構造物および血液に応答する少なくとも1つの3D画像を生成し、心臓内の解剖学的指標に基づいて臨床的関連情報を抽出する。
【解決手段】フロントエンドは超音波を心臓の動いている心臓構造物および血液に送信し、動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されている。受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサが、心臓の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集し210A、少なくとも1つの収集されたビューを使用してAV平面を認識し220A、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する230A。少なくとも3D画像をユーザに表示することができる。
【解決手段】フロントエンドは超音波を心臓の動いている心臓構造物および血液に送信し、動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されている。受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサが、心臓の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集し210A、少なくとも1つの収集されたビューを使用してAV平面を認識し220A、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する230A。少なくとも3D画像をユーザに表示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、3次元(3D)で心房−心室平面(AV平面)を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。
【0002】
以下の米国特許出願の全体を参照することによって、それぞれの完全な主題を援用する。
2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号
2002年6月4日に出願された米国特許出願第10/064,032号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,083号
2002年6月4日に出願された米国特許出願第10/064,033号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,084号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,085号
2004年8月31日に出願された米国特許仮出願第60/605,939号(整理番号 15−DS−00552)
2004年8月31日に出願された米国特許仮出願第60/605,953号(整理番号15−DS−00543)
【背景技術】
【0003】
心エコー検査は超音波分野の一部門であり、現在、主観的画像評価と主要な定量的パラメータの抽出を組み合わせて行われている。心機能の評価は、例えば冠状動脈疾患などの疾患の評価において、精度と客観性を向上させるために使用できる確立されたパラメータがないことによって妨げられてきた。心臓運動の評価が主観的な性質であることから、エコーセンター間での観察者による違いは受け入れ難いほど大きかった。
【0004】
この問題に重点をおいて、定量的パラメータを定義し検証することを目的として、研究がなされてきた。例えば冠状動脈疾患などの診断において、客観性と精度を向上させるために使用できる可能性のある新しいパラメータのセットを示す有望な臨床的検証研究が報告されている。新しいパラメータの多くは、リアルタイムで生成される超音波画像を視覚的検査で直接評価することは難しく、または不可能であった。定量化は通常、必要なパラメータを抽出するために面倒な手操作による分析をともなう後処理ステップを必要とする。心臓内における解剖学的指標の位置の判定も例外ではない。時間を要する後処理技法、または複雑な計算を要するリアルタイム技法は望ましくない。
【0005】
Sheehan他の米国特許5,601,084号に開示された一方法は、画像化データを使用して心臓の一部を画像化し3次元モデル化することを述べている。Torp他の米国特許6,099,471号に開示された別の方法は、歪み速度をリアルタイムで計算し表示することを述べている。Olstad他の米国特許5,515,856号に開示されたさらに別の方法は、心機能など、生きている生体学的構造物の調査を構造物が動いている間に表示する解剖学的Mモードの生成について述べている。Gronningsaeter他の米国特許6,019,724号に開示されたさらに別の方法は、超音波画像を使用して手順を導くために準リアルタイムフィードバックを生成することを述べている。
【特許文献1】米国特許5,601,084号
【特許文献2】米国特許6,099,471号
【特許文献3】米国特許5,515,856号
【特許文献4】米国特許6,019,724号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、3次元(3D)でAV平面を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するためのシステムおよび方法に関する。本発明の1つまたは複数の実施形態は、動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するように適合された超音波機械に関する。この方法の実施形態は、動いている心臓構造物および血液の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集すること、および少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識することを含む。方法は、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓3D画像を生成することをさらに含む。
【0008】
本発明の別の実施形態は、心臓の動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するように適合された超音波機械に関する。この実施形態では、方法は少なくとも1つの心尖部画像を含む3D超音波データを収集するために心臓をスキャンすること、および少なくとも1つの収集された心尖部画像を使用してAV平面を認識することを含む。少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して少なくとも1つの解剖学的指標が形成され、少なくとも1つの解剖学的指標を使用して生成され表示される場合は心臓の少なくとも一部の心臓3D画像が形成される。
【0009】
本発明の一実施形態は、少なくとも1つのフロントエンドおよび少なくとも1つのプロセッサに関する。フロントエンドは超音波を心臓の動いている心臓構造物および血液に送信し、動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されている。受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つの心臓のビューを含む3D超音波データを収集し、少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識し、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する。少なくとも3D画像をユーザに表示することができる。
【0010】
本発明のある実施形態は、心尖部やAV平面など、心臓の主要な解剖学的指標を自動的に検出した後、心臓からある臨床的関連情報を抽出する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記の発明の開示、ならびに下記の本発明のある実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読めばより良く理解されるであろう。ただし本発明は、添付の図面に示された配置および方法に限定されるものではないことを理解されたい。
【0012】
本発明の実施形態は、3DのAV平面を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は心臓を画像化し、少なくとも心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3次元3D画像を形成するための超音波システムに関する。この機能を実現するために、動いている心臓構造物がモニタされる。本明細書で使用される構造物という用語は、例えば心臓組織など、非液体および非気体物質を含む。本発明の実施形態は、心臓の臨床的に関連したパラメータまたは主要なパラメータの改良されたリアルタイム視覚化、および定量的評価をもたらす。動いている構造物は、心臓の心筋セグメント内部の解剖学点に対応する分析的パラメータ値または主要パラメータ値のセットによって特徴付けられる。分析的パラメータ値または主要パラメータ値のセットは、例えば組織速度値、時間積分した組織速度値、Bモード組織輝度値、組織歪み率値、血流値、および僧帽弁推定値を含む。
【0013】
図1は、全体を5で示すが、本発明の実施形態による超音波機械の実施形態を示す図である。変換器(トランデューサ)10が、電気アナログ信号を超音波エネルギに変換することによって超音波を対象物に送信し、超音波エネルギをアナログ電気信号に変換することによって対象物からの超音波後方散乱を受信する。一実施形態で受信機、送信機、ビーム形成装置を含むフロントエンド20を使用して、様々なイメージングモードで使用するために必要な送信波形、ビームパターン、受信機フィルタリング技法、および復調方式を作成することができる。フロントエンド20はデジタルデータをアナログデータに、アナログデータをデジタルデータに変換することによって、このような機能を実行する。フロントエンド20は、アナログインターフェース15を使用して変換器10と接続し、バス70(例えばデジタルバスなど)を介して非ドップラープロセッサ30、ドップラープロセッサ40、制御プロセッサ50と接続している。バス70はいくつかのサブバスを含むことができ、各サブバスはそれぞれ固有の構成をとり、超音波機械5の様々な部品にデジタルデータインターフェースを提供する。
【0014】
一実施形態では、非ドップラープロセッサ30は、BモードやMモードなどのイメージングモード、および高調波イメージングに使用するための振幅検出機能、およびデータ圧縮機能を提供するように適合される。一実施形態では、ドップラープロセッサ40は、組織速度イメージング(TVI)、歪み率イメージング(SRI)、およびカラーMモードなどのイメージングモードに使用するためのクラッターフィルタリング機能および動作パラメータ推定機能を提供する。一実施形態では、2つのプロセッサ30および40は、デジタル信号データをフロントエンド20から受け取り、デジタル信号を推定パラメータ値に処理し、推定パラメータ値をデジタルバス70を介してプロセッサ50および表示器75に渡す。推定パラメータ値は、当業者には既知の方法で、送信信号の基本波、高調波、分数調波に集中した周波数帯の受信信号を使用して作成することができる。
【0015】
一実施形態では、表示器75はスキャン変換機能、カラーマッピング機能、および組織/血流アービトレーション機能が表示器プロセッサ80によって実行されるように適合され、表示器プロセッサ80はデジタルパラメータをプロセッサ30、40、および50から受け取り、デジタルデータを表示のために処理し、マッピングし、フォーマットし、デジタル表示データをアナログ表示信号に変換し、アナログ表示信号をモニタ90へと通信する。モニタ90は表示器プロセッサ80からのアナログ表示信号を受け取り、結果として得られる画像を表示する。
【0016】
ユーザインターフェース60は、操作者が制御プロセッサ50を通して超音波機械5にユーザーコマンドを入力することを可能にする。ユーザインターフェース60は、特にキーボード、マウス、スイッチ、つまみ、ボタン、トラックボール、フットペダル、音声制御、およびオンスクリーンメニューなどを含むことができる。
【0017】
タイミングイベント源65が、対象物の心臓波形を表す心臓タイミングイベント信号66を生成する。心臓タイミングイベント信号66は制御プロセッサ50を通して超音波機械5に入力される。
【0018】
一実施形態では制御プロセッサ50は、デジタルバス70を介して超音波機械5の他の様々な部品に接続する、超音波機械5の中央プロセッサを含む。制御プロセッサ50は様々な撮像および診断モードのための様々なデータアルゴリズムおよび機能を実行する。デジタルデータおよびコマンドは、制御プロセッサ50と超音波機械5の他の様々な部品の間で通信することができる。代替実施形態として、制御プロセッサ50によって実行される機能を複数のプロセッサによって実行することもでき、またはプロセッサ30、40、または80、あるいはそれらの組合せに統合することもできる。他の実施形態として、プロセッサ30、40、50、および80の機能を単一のPCバックエンドに統合することもできる。
【0019】
心臓の解剖学的指標が認識されると(例えば、2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号に記載されているようにAV平面および心尖部など)、ある関連情報(例えば1つまたは複数の主要パラメータなど)を抽出し、本発明の様々な態様による、超音波機械5のユーザに(例えば表示器上に)表示することができる。上記の超音波機械5の様々なプロセッサを使用して、心臓内の様々な部位からの関連情報を抽出し表示することができる。
【0020】
本発明の一実施形態は心臓の少なくとも1つのビューを取得し、心臓のある主要パラメータのリアルタイム視覚化および定量的評価を実行して心臓のAV平面の心臓3D画像を形成することに関する。より具体的には、本発明の一実施形態を使用して1つまたは複数の弁(例えば僧帽弁など)および周囲の構造物の3D画像を生成することができる。図2Aは、心臓のある主要パラメータのリアルタイム視覚化および定量的評価を実行するために使用される、心臓3D画像を生成するための方法200Aのハイレベルフローチャートを示す。図示された実施形態では、方法200Aは心臓を画像化しながら心臓の少なくとも1つのビューを収集するステップ210Aを含む。ステップ220Aは心臓を画像化しながら少なくとも1つの収集されたビューを使用して心臓のAV平面を認識することを含む。ステップ230Aは認識されたAV平面を使用して(一実施形態では自動的に)心臓3D画像を生成することを含む。
【0021】
図2Bは、本発明の様々な実施形態による、例えば図1に示した超音波機械5を使用して実行される(図2Aの方法200Aと同様の)方法200Bの実施形態を表すフローチャートを示す。方法200Bは(例えばTVIモードで)心臓の少なくとも1つの心尖部画像を取得するように心臓をスキャンするステップ210Bを含む。ステップ222Bは心臓の心筋セグメント内の1つまたは複数の点を選択し指定すること、および選択され指定された点を追跡することを含む。
【0022】
方法200の一実施形態は、時間の長さを選択し、少なくとも1つの心筋セグメントに沿った1つまたは複数の動作勾配を計算するステップ224Bをさらに含む。ステップ226Bは、例えばステップ224Bで計算された少なくとも1つの勾配を使用して、(例えば自動的に)AV平面および心尖部を検出することを含む。
【0023】
方法200Bは、自動的にAV平面および心尖部に標点をマークし、少なくとも1つの解剖学的指標を形成する、マークされたAV平面および心尖部を追跡するステップ228Bをさらに含む。ステップ230Bは、ステップ228Bで形成された少なくとも1つの解剖学的指標を使用して少なくとも1つの心臓3D画像を生成することを含む。
【0024】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、少なくとも心臓内の心基セグメントおよび中間セグメントの下部を、図2Aおよび2Bで示された方法200Aおよび200Bをそれぞれ使用して認識する図を示す。相対的位置決めおよび局所画像特性によって与えられる心臓内での位置を認識するために、検出された指標を使用することができる。図3は心臓300の2つの表示を示す。図3左側には、ある解剖学的位置に様々な印を重ね合わせた心臓300の画像が示されている。図3右側には、ある解剖学的位置に様々な印を重ね合わせた心臓300の図式的表示が示されている。図3はさらに、心臓300の心基セグメント301の心筋下部および心臓300の中間セグメント302の下部が、検出された指標(すなわち、心尖部303およびAV平面304)に対して認識されている例を示す。
【0025】
心臓のある解剖学的指標が認識されると(例えば、2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号に記載されているようにAV平面および心尖部など)、本発明の様々な態様に従って、ある臨床的な関連情報を抽出し、超音波機械5のユーザに表示することができる。上記の超音波機械5の様々なプロセッサを使用して、心臓内の様々な部位からの関連情報を抽出し表示することができる。
【0026】
図4は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、心臓内の単一または複数の心筋セグメントを図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して認識し、情報を抽出する図を示す。図4は、(図3に示したものと同様の)心臓400内の位置を境界検出と組み合わせて、単一の心筋セグメント405または複数の心筋セグメントを認識する方法を示す。一実施形態では、心尖部401、AV平面402、心基セグメント下部403、中間セグメント下部404として位置がマークされている。ASEの16分画モデルまたは他の同様の方法で定義されたセグメントを認識することができることが企図されている。本発明の様々な態様によれば、そのような分画に基づいてセグメント405の代表的な主要パラメータを計算することができる。
【0027】
図5は、本発明の実施形態による、歪み率イメージングから計算された歪みと組織動作イメージングから視覚化され計算された歪みの間の関係を示す図である。組織速度イメージング501が図5左上に示されている。組織速度の勾配が超音波ビームに沿って計算されると、歪み率イメージング502を取得できることが企図されている。このような歪み率イメージングの一例が図5左下に示されている。所与の空間または解剖学的位置の歪み率値は、時間間隔(例えば収縮期など)と組み合わせて局所歪みを全体的な変形としてパーセンテージで計算することができる。図5右下はこのような例を示しており、全体的な収縮期の歪み503を使用して心筋をカラーコード化する。あるいは、図5右上に示すように収縮期動作値の個別のカラーコーディング504を構成することができる。これらのデータ供給源はすべて、検出された指標に対して位置の単一の値または時間軸として抽出することのできる、可能性のある定量的な臨床関連情報を表すことが企図されている。
【0028】
検出された指標および関連位置を使用して、情報の収集または抽出のための空間的位置をプリセットすることができる。図6は、本発明の実施形態による、情報を抽出する多数の短軸解剖学的Mモードを解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して検出する図を示している。図6は、本発明の実施形態による、所与の数の短軸解剖学的Mモード603、604、および605を心臓600内の心尖部601および2つのAV平面位置602に対して固定の形状パーセンテージとして検出する方法を示している。
【0029】
図7は、本発明の実施形態による、情報を抽出する2つの長軸Mモードを2つのAV平面位置を通して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットする図を示している。図7は、本発明の実施形態による、心臓700内での2つのMモードにおける長軸のAV動作を表示するために2つの長軸Mモード703および704を2つのAV平面位置701および702を通してプリセットする方法を示している。
【0030】
図8は、本発明の実施形態による、心筋セグメント内を心尖部からAV平面に至る、情報を抽出する湾曲Mモードを図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットする図を示している。図8は、本発明の実施形態による、心筋中央部803を心尖部801からAV平面802に至る湾曲Mモード804を、指標を単独で使用してまたは局所画像分析と組み合わせて、心臓800内の心筋803内部の湾曲804を保持するようにプリセットする方法を示している。
【0031】
図9は、本発明の実施形態による、情報を抽出するドップラーサンプルボリュームを検出された解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットすることを示す図を示している。図9は、ドップラー測定のためのサンプルボリューム903を、心臓900内の検出された指標901(心尖部)および902(AV平面)に対して、プリセットする方法を示している。このような技法は血流の検査および心筋機能の測定のために、PWおよびCWドップラーに応用することができる。
【0032】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、これらの臨床的関連位置から情報を抽出する関心領域(ROI)を解剖学的指標に対してプリセットすることができる。抽出された情報は1つまたは複数の経時的ドップラー情報、経時的速度情報、経時的歪み率情報、経時的歪み情報、Mモード情報、変形情報、変位情報、およびBモード情報を含むことができる。
【0033】
本発明の実施形態によれば、Mモード、湾曲Mモード、サンプルボリューム、およびROIの位置を、それらの位置の動きをフォローするために追跡することができる。さらに、解剖学的指標および/または臨床的関連位置の上に標点を重ね合わせて、指標および/または位置の場所を明確に表示することができる。
【0034】
図10は、本発明の実施形態による、関連する心内膜についての情報を抽出するためにエッジ検出を行う心筋セグメント内の点のセットを、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して定義する図を示している。心内膜のエッジの自動検出は困難な作業である。図10は、エッジ検出のための良好なROIを定義する、または動的輪郭などのエッジ検出アルゴリズムを使用して実際の境界を調べるために使用することができる初期推定を実行するために、本明細書で述べた技法(すなわち、湾曲Mモード検出と同様)を使用する方法を示している。図10は、心尖部1001およびAV平面1002を認識する心臓1000の2つのビューを示す。解剖学的指標に基づいて心臓1000の心筋セグメントのほぼ内側を推定する輪郭1003が、心尖部およびAV平面の位置を追跡しながら描出される。次いで開始点のセットとして輪郭を使用するエッジ検出技法を使用して、心内膜のエッジ検出を実行することができる。
【0035】
図11は、本発明の実施形態による、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して心臓の2つの心腔の間を識別し情報を抽出する図を示している。図11は、心臓1100の2つのビュー内のエッジ検出を別々に適用した例を示している。理想的な血液/組織分画であっても、心周期のすべての瞬間に心室1102と心房1103の間を分けることはできないであろう。2つの心腔1102および1103は、僧帽弁1104が開いている拡張期には血液によって完全に連結している。血液/組織分画を心室部分と心房部分に分けるために、AV平面1101の検出を使用することができる。
【0036】
図12は、本発明の実施形態による、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して心臓の表示にグリッドでタグをつけ、情報を抽出するためにグリッドを追跡する図を示している。図12は組織追跡に基づいてタグ表示を実行するための1つの方法を示す。本発明の実施形態によれば、心周期に対して時間間隔が選択される。時間間隔は例えば、完全な心周期と同じにすることができる。時間間隔の開始時に固定図形グリッド1201が超音波画像1200の最上部に描出される。1次元または2次元グリッドを含むどのような形状を使用してもよい。図12左側は、等間隔の横線を使用した1次元グリッド1201を示している。超音波画像の極性形状表示において一定深度での等間隔線のセットを使用できることが企図されている。次いで選択された時間間隔を通して、超音波ビームに沿って1次元技法または2次元技法で解剖学的位置を追跡することができる。
【0037】
図12右側は、元のグリッドパターン1201の動きまたは変形を使用して動きまたは歪み特性を視覚化する、選択された時間間隔での表示方式を示す。表示モードは生体内での歪み測定のための標準的検査法(gold reference)として使用されるタグ付きMRに類似しているため、臨床家にとっては魅力的であろう。心尖部およびAV平面位置のような指標の検出は、グリッド1201を指標に対してプリセットすることによって表示モードをさらに強化できる。このようなプリセットによってグリッド線が心尖部およびAV平面の両方を通過することを確実にすることができる。例えば、中間位置を選択すると、表示される変形が適切な血管領域に対応するようにすることができる。特別なグリッド構造または帯域1202を、通常のまたは予想される長軸動作に対応するAV平面の周りに追加することもできる。
【0038】
本発明の一実施形態は、有意義な心臓評価を行うために心臓の少なくとも一部(例えば1つまたは複数の弁など)の3D画像を収集することに関する。AV平面を使用して、例えば僧帽弁輪の動きを3D再構成できるように、僧帽弁のレンダリングのための3D収集を最適化できることが企図されている。
【0039】
本発明の一実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、かつ心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。より具体的には、本発明の一実施形態は心臓3D収集において心臓の少なくとも僧帽弁平面を認識することを含む。このような3D収集において、少なくとも1つの心臓弁(例えば僧帽弁および隣接する構造物)の1つまたは複数の最適化されたビュー/レンダリングを位置決めし生成するために、AV平面を使用することができる。
【0040】
図13は全体を1300で示すが、本発明の1つまたは複数の実施形態による、方法200Aおよび200Bを使用して心臓3Dセットの1つまたは複数の位置から抽出される主要パラメータ情報(例えば組織速度など)を収集し表示するための1つの方法を示す。少なくとも心尖部およびAV平面を認識し自動的に3D心尖部ビューを生成するために、上述したように2D画像にも適用される同じ分析を適用できることが理解されるだろう。この実施形態では、4つの画像、1300A、1300B、1300C、および1300Dが生成される。より多くの、より少ない、または異なるビューも生成することができることが理解されよう。
【0041】
図14は、全体を1400で示すが、本発明の実施形態による、方法200Aおよび200Bを使用して3D動的モデルを形成し表示するための一方法を示す。この実施形態では、方法1400が、図13で上述したものと同様の1つまたは複数の位置から抽出した(例えば組織速度など)関連する主要パラメータを使用して、3D動的モデルを自動的に作成し表示する。この実施形態では方法1400は(速度パターンなど)主要パラメータをリアルタイム3D形式1402に単独で、または後処理による、図式形式1404とともに表示することができる。
【0042】
同様に図15は、全体を1500で示すが、本発明の1つまたは複数の実施形態による、形状モデルを表示するための方法を示す。図示された実施形態では、図15は、心臓の心尖部心腔から抽出された4つのAV位置1501、1503、1505、および1509、および左心室および僧帽弁の3D再構成1502を、僧帽輪1504の動作パターンとともに表示する。僧帽輪1504の3D再構成を単独で、または(静止およびピーク速度を含む)関連速度パターン1506と関連させて自動化することができ、(タイミングおよび偏位に関する)壁面セグメント間の差異を図式表示および定量化することができる。
【0043】
以上、本発明をある実施形態を参照して述べたが、当業者には本発明の範囲から逸脱せずに様々な変更を行うことができ、同等物で代替させることができることが理解されよう。さらに、本発明の範囲から逸脱せずに、特定の状況または材料を本教示に適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に該当するすべての実施形態を含むものである。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の様々な実施形態に従って作製される、超音波機械の実施形態のブロック図である。
【図2A】本発明の様々な実施形態による、図1に示す機械で実行される方法の一実施形態のフローチャートを示す図である。
【図2B】本発明の様々な実施形態による、図1に示す機械で実行される方法の一実施形態のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による、心臓内の心基セグメントおよび中間セグメントの下部を図2Aおよび2Bの方法を使用して認識する図である。
【図4】本発明の一実施形態による、心臓内の単一の心筋セグメントおよび複数の心筋セグメントを図2Aおよび2Bの方法を使用して認識する図である。
【図5】本発明の一実施形態による、歪み率イメージングから計算された歪みと組織動作イメージングから視覚化され計算された歪みの間の関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による、多数の短軸解剖学的Mモードを解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法を使用して検出する図である。
【図7】本発明の一実施形態による、2つの長軸方向Mモードを2つのAV平面位置を通して図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図8】本発明の一実施形態による、心筋セグメント内で心尖部からAV平面へと至る湾曲Mモードを、図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図9】本発明の一実施形態による、ドップラーサンプルボリュームを、検出された解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図10】本発明の一実施形態による、エッジ検出を行うために心筋セグメント内に点のセットを図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図11】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して2つの心腔を識別する図である。
【図12】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して心臓の表示にグリッドでタグをつけ、グリッドを追跡する図である。
【図13】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して主要パラメータ情報を収集し表示する図である。
【図14】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して収集された主要パラメータ情報を図13と同様の方法で作成し表示する図である。
【図15】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して心臓の少なくとも一部の3D形状モデルを表示する図である。
【符号の説明】
【0045】
10 変換器
15 アナログインターフェース
20 フロントエンド
30 非ドップラープロセッサ
40 ドップラープロセッサ
50 制御プロセッサ
60 ユーザインターフェース
65 タイミングイベント源
66 心臓タイミングイベント信号
70 バス
75 表示器
80 表示プロセッサ
90 モニタ
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、3次元(3D)で心房−心室平面(AV平面)を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。
【0002】
以下の米国特許出願の全体を参照することによって、それぞれの完全な主題を援用する。
2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号
2002年6月4日に出願された米国特許出願第10/064,032号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,083号
2002年6月4日に出願された米国特許出願第10/064,033号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,084号
2002年6月10日に出願された米国特許出願第10/064,085号
2004年8月31日に出願された米国特許仮出願第60/605,939号(整理番号 15−DS−00552)
2004年8月31日に出願された米国特許仮出願第60/605,953号(整理番号15−DS−00543)
【背景技術】
【0003】
心エコー検査は超音波分野の一部門であり、現在、主観的画像評価と主要な定量的パラメータの抽出を組み合わせて行われている。心機能の評価は、例えば冠状動脈疾患などの疾患の評価において、精度と客観性を向上させるために使用できる確立されたパラメータがないことによって妨げられてきた。心臓運動の評価が主観的な性質であることから、エコーセンター間での観察者による違いは受け入れ難いほど大きかった。
【0004】
この問題に重点をおいて、定量的パラメータを定義し検証することを目的として、研究がなされてきた。例えば冠状動脈疾患などの診断において、客観性と精度を向上させるために使用できる可能性のある新しいパラメータのセットを示す有望な臨床的検証研究が報告されている。新しいパラメータの多くは、リアルタイムで生成される超音波画像を視覚的検査で直接評価することは難しく、または不可能であった。定量化は通常、必要なパラメータを抽出するために面倒な手操作による分析をともなう後処理ステップを必要とする。心臓内における解剖学的指標の位置の判定も例外ではない。時間を要する後処理技法、または複雑な計算を要するリアルタイム技法は望ましくない。
【0005】
Sheehan他の米国特許5,601,084号に開示された一方法は、画像化データを使用して心臓の一部を画像化し3次元モデル化することを述べている。Torp他の米国特許6,099,471号に開示された別の方法は、歪み速度をリアルタイムで計算し表示することを述べている。Olstad他の米国特許5,515,856号に開示されたさらに別の方法は、心機能など、生きている生体学的構造物の調査を構造物が動いている間に表示する解剖学的Mモードの生成について述べている。Gronningsaeter他の米国特許6,019,724号に開示されたさらに別の方法は、超音波画像を使用して手順を導くために準リアルタイムフィードバックを生成することを述べている。
【特許文献1】米国特許5,601,084号
【特許文献2】米国特許6,099,471号
【特許文献3】米国特許5,515,856号
【特許文献4】米国特許6,019,724号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、3次元(3D)でAV平面を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するためのシステムおよび方法に関する。本発明の1つまたは複数の実施形態は、動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するように適合された超音波機械に関する。この方法の実施形態は、動いている心臓構造物および血液の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集すること、および少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識することを含む。方法は、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓3D画像を生成することをさらに含む。
【0008】
本発明の別の実施形態は、心臓の動いている心臓構造物および血液に応答して画像を生成するように適合された超音波機械に関する。この実施形態では、方法は少なくとも1つの心尖部画像を含む3D超音波データを収集するために心臓をスキャンすること、および少なくとも1つの収集された心尖部画像を使用してAV平面を認識することを含む。少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して少なくとも1つの解剖学的指標が形成され、少なくとも1つの解剖学的指標を使用して生成され表示される場合は心臓の少なくとも一部の心臓3D画像が形成される。
【0009】
本発明の一実施形態は、少なくとも1つのフロントエンドおよび少なくとも1つのプロセッサに関する。フロントエンドは超音波を心臓の動いている心臓構造物および血液に送信し、動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されている。受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つの心臓のビューを含む3D超音波データを収集し、少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識し、少なくとも1つの認識されたAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する。少なくとも3D画像をユーザに表示することができる。
【0010】
本発明のある実施形態は、心尖部やAV平面など、心臓の主要な解剖学的指標を自動的に検出した後、心臓からある臨床的関連情報を抽出する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記の発明の開示、ならびに下記の本発明のある実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読めばより良く理解されるであろう。ただし本発明は、添付の図面に示された配置および方法に限定されるものではないことを理解されたい。
【0012】
本発明の実施形態は、3DのAV平面を検出するための超音波システムに関する。より詳細には、本発明の実施形態は心臓を画像化し、少なくとも心臓のAV平面を認識し、少なくともそのAV平面を使用して少なくとも心臓の一部の心臓3次元3D画像を形成するための超音波システムに関する。この機能を実現するために、動いている心臓構造物がモニタされる。本明細書で使用される構造物という用語は、例えば心臓組織など、非液体および非気体物質を含む。本発明の実施形態は、心臓の臨床的に関連したパラメータまたは主要なパラメータの改良されたリアルタイム視覚化、および定量的評価をもたらす。動いている構造物は、心臓の心筋セグメント内部の解剖学点に対応する分析的パラメータ値または主要パラメータ値のセットによって特徴付けられる。分析的パラメータ値または主要パラメータ値のセットは、例えば組織速度値、時間積分した組織速度値、Bモード組織輝度値、組織歪み率値、血流値、および僧帽弁推定値を含む。
【0013】
図1は、全体を5で示すが、本発明の実施形態による超音波機械の実施形態を示す図である。変換器(トランデューサ)10が、電気アナログ信号を超音波エネルギに変換することによって超音波を対象物に送信し、超音波エネルギをアナログ電気信号に変換することによって対象物からの超音波後方散乱を受信する。一実施形態で受信機、送信機、ビーム形成装置を含むフロントエンド20を使用して、様々なイメージングモードで使用するために必要な送信波形、ビームパターン、受信機フィルタリング技法、および復調方式を作成することができる。フロントエンド20はデジタルデータをアナログデータに、アナログデータをデジタルデータに変換することによって、このような機能を実行する。フロントエンド20は、アナログインターフェース15を使用して変換器10と接続し、バス70(例えばデジタルバスなど)を介して非ドップラープロセッサ30、ドップラープロセッサ40、制御プロセッサ50と接続している。バス70はいくつかのサブバスを含むことができ、各サブバスはそれぞれ固有の構成をとり、超音波機械5の様々な部品にデジタルデータインターフェースを提供する。
【0014】
一実施形態では、非ドップラープロセッサ30は、BモードやMモードなどのイメージングモード、および高調波イメージングに使用するための振幅検出機能、およびデータ圧縮機能を提供するように適合される。一実施形態では、ドップラープロセッサ40は、組織速度イメージング(TVI)、歪み率イメージング(SRI)、およびカラーMモードなどのイメージングモードに使用するためのクラッターフィルタリング機能および動作パラメータ推定機能を提供する。一実施形態では、2つのプロセッサ30および40は、デジタル信号データをフロントエンド20から受け取り、デジタル信号を推定パラメータ値に処理し、推定パラメータ値をデジタルバス70を介してプロセッサ50および表示器75に渡す。推定パラメータ値は、当業者には既知の方法で、送信信号の基本波、高調波、分数調波に集中した周波数帯の受信信号を使用して作成することができる。
【0015】
一実施形態では、表示器75はスキャン変換機能、カラーマッピング機能、および組織/血流アービトレーション機能が表示器プロセッサ80によって実行されるように適合され、表示器プロセッサ80はデジタルパラメータをプロセッサ30、40、および50から受け取り、デジタルデータを表示のために処理し、マッピングし、フォーマットし、デジタル表示データをアナログ表示信号に変換し、アナログ表示信号をモニタ90へと通信する。モニタ90は表示器プロセッサ80からのアナログ表示信号を受け取り、結果として得られる画像を表示する。
【0016】
ユーザインターフェース60は、操作者が制御プロセッサ50を通して超音波機械5にユーザーコマンドを入力することを可能にする。ユーザインターフェース60は、特にキーボード、マウス、スイッチ、つまみ、ボタン、トラックボール、フットペダル、音声制御、およびオンスクリーンメニューなどを含むことができる。
【0017】
タイミングイベント源65が、対象物の心臓波形を表す心臓タイミングイベント信号66を生成する。心臓タイミングイベント信号66は制御プロセッサ50を通して超音波機械5に入力される。
【0018】
一実施形態では制御プロセッサ50は、デジタルバス70を介して超音波機械5の他の様々な部品に接続する、超音波機械5の中央プロセッサを含む。制御プロセッサ50は様々な撮像および診断モードのための様々なデータアルゴリズムおよび機能を実行する。デジタルデータおよびコマンドは、制御プロセッサ50と超音波機械5の他の様々な部品の間で通信することができる。代替実施形態として、制御プロセッサ50によって実行される機能を複数のプロセッサによって実行することもでき、またはプロセッサ30、40、または80、あるいはそれらの組合せに統合することもできる。他の実施形態として、プロセッサ30、40、50、および80の機能を単一のPCバックエンドに統合することもできる。
【0019】
心臓の解剖学的指標が認識されると(例えば、2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号に記載されているようにAV平面および心尖部など)、ある関連情報(例えば1つまたは複数の主要パラメータなど)を抽出し、本発明の様々な態様による、超音波機械5のユーザに(例えば表示器上に)表示することができる。上記の超音波機械5の様々なプロセッサを使用して、心臓内の様々な部位からの関連情報を抽出し表示することができる。
【0020】
本発明の一実施形態は心臓の少なくとも1つのビューを取得し、心臓のある主要パラメータのリアルタイム視覚化および定量的評価を実行して心臓のAV平面の心臓3D画像を形成することに関する。より具体的には、本発明の一実施形態を使用して1つまたは複数の弁(例えば僧帽弁など)および周囲の構造物の3D画像を生成することができる。図2Aは、心臓のある主要パラメータのリアルタイム視覚化および定量的評価を実行するために使用される、心臓3D画像を生成するための方法200Aのハイレベルフローチャートを示す。図示された実施形態では、方法200Aは心臓を画像化しながら心臓の少なくとも1つのビューを収集するステップ210Aを含む。ステップ220Aは心臓を画像化しながら少なくとも1つの収集されたビューを使用して心臓のAV平面を認識することを含む。ステップ230Aは認識されたAV平面を使用して(一実施形態では自動的に)心臓3D画像を生成することを含む。
【0021】
図2Bは、本発明の様々な実施形態による、例えば図1に示した超音波機械5を使用して実行される(図2Aの方法200Aと同様の)方法200Bの実施形態を表すフローチャートを示す。方法200Bは(例えばTVIモードで)心臓の少なくとも1つの心尖部画像を取得するように心臓をスキャンするステップ210Bを含む。ステップ222Bは心臓の心筋セグメント内の1つまたは複数の点を選択し指定すること、および選択され指定された点を追跡することを含む。
【0022】
方法200の一実施形態は、時間の長さを選択し、少なくとも1つの心筋セグメントに沿った1つまたは複数の動作勾配を計算するステップ224Bをさらに含む。ステップ226Bは、例えばステップ224Bで計算された少なくとも1つの勾配を使用して、(例えば自動的に)AV平面および心尖部を検出することを含む。
【0023】
方法200Bは、自動的にAV平面および心尖部に標点をマークし、少なくとも1つの解剖学的指標を形成する、マークされたAV平面および心尖部を追跡するステップ228Bをさらに含む。ステップ230Bは、ステップ228Bで形成された少なくとも1つの解剖学的指標を使用して少なくとも1つの心臓3D画像を生成することを含む。
【0024】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、少なくとも心臓内の心基セグメントおよび中間セグメントの下部を、図2Aおよび2Bで示された方法200Aおよび200Bをそれぞれ使用して認識する図を示す。相対的位置決めおよび局所画像特性によって与えられる心臓内での位置を認識するために、検出された指標を使用することができる。図3は心臓300の2つの表示を示す。図3左側には、ある解剖学的位置に様々な印を重ね合わせた心臓300の画像が示されている。図3右側には、ある解剖学的位置に様々な印を重ね合わせた心臓300の図式的表示が示されている。図3はさらに、心臓300の心基セグメント301の心筋下部および心臓300の中間セグメント302の下部が、検出された指標(すなわち、心尖部303およびAV平面304)に対して認識されている例を示す。
【0025】
心臓のある解剖学的指標が認識されると(例えば、2002年12月17日に出願された米国特許出願第10/248,090号に記載されているようにAV平面および心尖部など)、本発明の様々な態様に従って、ある臨床的な関連情報を抽出し、超音波機械5のユーザに表示することができる。上記の超音波機械5の様々なプロセッサを使用して、心臓内の様々な部位からの関連情報を抽出し表示することができる。
【0026】
図4は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、心臓内の単一または複数の心筋セグメントを図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して認識し、情報を抽出する図を示す。図4は、(図3に示したものと同様の)心臓400内の位置を境界検出と組み合わせて、単一の心筋セグメント405または複数の心筋セグメントを認識する方法を示す。一実施形態では、心尖部401、AV平面402、心基セグメント下部403、中間セグメント下部404として位置がマークされている。ASEの16分画モデルまたは他の同様の方法で定義されたセグメントを認識することができることが企図されている。本発明の様々な態様によれば、そのような分画に基づいてセグメント405の代表的な主要パラメータを計算することができる。
【0027】
図5は、本発明の実施形態による、歪み率イメージングから計算された歪みと組織動作イメージングから視覚化され計算された歪みの間の関係を示す図である。組織速度イメージング501が図5左上に示されている。組織速度の勾配が超音波ビームに沿って計算されると、歪み率イメージング502を取得できることが企図されている。このような歪み率イメージングの一例が図5左下に示されている。所与の空間または解剖学的位置の歪み率値は、時間間隔(例えば収縮期など)と組み合わせて局所歪みを全体的な変形としてパーセンテージで計算することができる。図5右下はこのような例を示しており、全体的な収縮期の歪み503を使用して心筋をカラーコード化する。あるいは、図5右上に示すように収縮期動作値の個別のカラーコーディング504を構成することができる。これらのデータ供給源はすべて、検出された指標に対して位置の単一の値または時間軸として抽出することのできる、可能性のある定量的な臨床関連情報を表すことが企図されている。
【0028】
検出された指標および関連位置を使用して、情報の収集または抽出のための空間的位置をプリセットすることができる。図6は、本発明の実施形態による、情報を抽出する多数の短軸解剖学的Mモードを解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して検出する図を示している。図6は、本発明の実施形態による、所与の数の短軸解剖学的Mモード603、604、および605を心臓600内の心尖部601および2つのAV平面位置602に対して固定の形状パーセンテージとして検出する方法を示している。
【0029】
図7は、本発明の実施形態による、情報を抽出する2つの長軸Mモードを2つのAV平面位置を通して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットする図を示している。図7は、本発明の実施形態による、心臓700内での2つのMモードにおける長軸のAV動作を表示するために2つの長軸Mモード703および704を2つのAV平面位置701および702を通してプリセットする方法を示している。
【0030】
図8は、本発明の実施形態による、心筋セグメント内を心尖部からAV平面に至る、情報を抽出する湾曲Mモードを図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットする図を示している。図8は、本発明の実施形態による、心筋中央部803を心尖部801からAV平面802に至る湾曲Mモード804を、指標を単独で使用してまたは局所画像分析と組み合わせて、心臓800内の心筋803内部の湾曲804を保持するようにプリセットする方法を示している。
【0031】
図9は、本発明の実施形態による、情報を抽出するドップラーサンプルボリュームを検出された解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用してプリセットすることを示す図を示している。図9は、ドップラー測定のためのサンプルボリューム903を、心臓900内の検出された指標901(心尖部)および902(AV平面)に対して、プリセットする方法を示している。このような技法は血流の検査および心筋機能の測定のために、PWおよびCWドップラーに応用することができる。
【0032】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、これらの臨床的関連位置から情報を抽出する関心領域(ROI)を解剖学的指標に対してプリセットすることができる。抽出された情報は1つまたは複数の経時的ドップラー情報、経時的速度情報、経時的歪み率情報、経時的歪み情報、Mモード情報、変形情報、変位情報、およびBモード情報を含むことができる。
【0033】
本発明の実施形態によれば、Mモード、湾曲Mモード、サンプルボリューム、およびROIの位置を、それらの位置の動きをフォローするために追跡することができる。さらに、解剖学的指標および/または臨床的関連位置の上に標点を重ね合わせて、指標および/または位置の場所を明確に表示することができる。
【0034】
図10は、本発明の実施形態による、関連する心内膜についての情報を抽出するためにエッジ検出を行う心筋セグメント内の点のセットを、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して定義する図を示している。心内膜のエッジの自動検出は困難な作業である。図10は、エッジ検出のための良好なROIを定義する、または動的輪郭などのエッジ検出アルゴリズムを使用して実際の境界を調べるために使用することができる初期推定を実行するために、本明細書で述べた技法(すなわち、湾曲Mモード検出と同様)を使用する方法を示している。図10は、心尖部1001およびAV平面1002を認識する心臓1000の2つのビューを示す。解剖学的指標に基づいて心臓1000の心筋セグメントのほぼ内側を推定する輪郭1003が、心尖部およびAV平面の位置を追跡しながら描出される。次いで開始点のセットとして輪郭を使用するエッジ検出技法を使用して、心内膜のエッジ検出を実行することができる。
【0035】
図11は、本発明の実施形態による、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して心臓の2つの心腔の間を識別し情報を抽出する図を示している。図11は、心臓1100の2つのビュー内のエッジ検出を別々に適用した例を示している。理想的な血液/組織分画であっても、心周期のすべての瞬間に心室1102と心房1103の間を分けることはできないであろう。2つの心腔1102および1103は、僧帽弁1104が開いている拡張期には血液によって完全に連結している。血液/組織分画を心室部分と心房部分に分けるために、AV平面1101の検出を使用することができる。
【0036】
図12は、本発明の実施形態による、図2Aおよび2Bの方法200Aおよび200Bを使用して心臓の表示にグリッドでタグをつけ、情報を抽出するためにグリッドを追跡する図を示している。図12は組織追跡に基づいてタグ表示を実行するための1つの方法を示す。本発明の実施形態によれば、心周期に対して時間間隔が選択される。時間間隔は例えば、完全な心周期と同じにすることができる。時間間隔の開始時に固定図形グリッド1201が超音波画像1200の最上部に描出される。1次元または2次元グリッドを含むどのような形状を使用してもよい。図12左側は、等間隔の横線を使用した1次元グリッド1201を示している。超音波画像の極性形状表示において一定深度での等間隔線のセットを使用できることが企図されている。次いで選択された時間間隔を通して、超音波ビームに沿って1次元技法または2次元技法で解剖学的位置を追跡することができる。
【0037】
図12右側は、元のグリッドパターン1201の動きまたは変形を使用して動きまたは歪み特性を視覚化する、選択された時間間隔での表示方式を示す。表示モードは生体内での歪み測定のための標準的検査法(gold reference)として使用されるタグ付きMRに類似しているため、臨床家にとっては魅力的であろう。心尖部およびAV平面位置のような指標の検出は、グリッド1201を指標に対してプリセットすることによって表示モードをさらに強化できる。このようなプリセットによってグリッド線が心尖部およびAV平面の両方を通過することを確実にすることができる。例えば、中間位置を選択すると、表示される変形が適切な血管領域に対応するようにすることができる。特別なグリッド構造または帯域1202を、通常のまたは予想される長軸動作に対応するAV平面の周りに追加することもできる。
【0038】
本発明の一実施形態は、有意義な心臓評価を行うために心臓の少なくとも一部(例えば1つまたは複数の弁など)の3D画像を収集することに関する。AV平面を使用して、例えば僧帽弁輪の動きを3D再構成できるように、僧帽弁のレンダリングのための3D収集を最適化できることが企図されている。
【0039】
本発明の一実施形態は、心臓を画像化し、心臓のAV平面を認識し、かつ心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を形成するための超音波システムに関する。より具体的には、本発明の一実施形態は心臓3D収集において心臓の少なくとも僧帽弁平面を認識することを含む。このような3D収集において、少なくとも1つの心臓弁(例えば僧帽弁および隣接する構造物)の1つまたは複数の最適化されたビュー/レンダリングを位置決めし生成するために、AV平面を使用することができる。
【0040】
図13は全体を1300で示すが、本発明の1つまたは複数の実施形態による、方法200Aおよび200Bを使用して心臓3Dセットの1つまたは複数の位置から抽出される主要パラメータ情報(例えば組織速度など)を収集し表示するための1つの方法を示す。少なくとも心尖部およびAV平面を認識し自動的に3D心尖部ビューを生成するために、上述したように2D画像にも適用される同じ分析を適用できることが理解されるだろう。この実施形態では、4つの画像、1300A、1300B、1300C、および1300Dが生成される。より多くの、より少ない、または異なるビューも生成することができることが理解されよう。
【0041】
図14は、全体を1400で示すが、本発明の実施形態による、方法200Aおよび200Bを使用して3D動的モデルを形成し表示するための一方法を示す。この実施形態では、方法1400が、図13で上述したものと同様の1つまたは複数の位置から抽出した(例えば組織速度など)関連する主要パラメータを使用して、3D動的モデルを自動的に作成し表示する。この実施形態では方法1400は(速度パターンなど)主要パラメータをリアルタイム3D形式1402に単独で、または後処理による、図式形式1404とともに表示することができる。
【0042】
同様に図15は、全体を1500で示すが、本発明の1つまたは複数の実施形態による、形状モデルを表示するための方法を示す。図示された実施形態では、図15は、心臓の心尖部心腔から抽出された4つのAV位置1501、1503、1505、および1509、および左心室および僧帽弁の3D再構成1502を、僧帽輪1504の動作パターンとともに表示する。僧帽輪1504の3D再構成を単独で、または(静止およびピーク速度を含む)関連速度パターン1506と関連させて自動化することができ、(タイミングおよび偏位に関する)壁面セグメント間の差異を図式表示および定量化することができる。
【0043】
以上、本発明をある実施形態を参照して述べたが、当業者には本発明の範囲から逸脱せずに様々な変更を行うことができ、同等物で代替させることができることが理解されよう。さらに、本発明の範囲から逸脱せずに、特定の状況または材料を本教示に適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に該当するすべての実施形態を含むものである。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の様々な実施形態に従って作製される、超音波機械の実施形態のブロック図である。
【図2A】本発明の様々な実施形態による、図1に示す機械で実行される方法の一実施形態のフローチャートを示す図である。
【図2B】本発明の様々な実施形態による、図1に示す機械で実行される方法の一実施形態のフローチャートを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による、心臓内の心基セグメントおよび中間セグメントの下部を図2Aおよび2Bの方法を使用して認識する図である。
【図4】本発明の一実施形態による、心臓内の単一の心筋セグメントおよび複数の心筋セグメントを図2Aおよび2Bの方法を使用して認識する図である。
【図5】本発明の一実施形態による、歪み率イメージングから計算された歪みと組織動作イメージングから視覚化され計算された歪みの間の関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による、多数の短軸解剖学的Mモードを解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法を使用して検出する図である。
【図7】本発明の一実施形態による、2つの長軸方向Mモードを2つのAV平面位置を通して図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図8】本発明の一実施形態による、心筋セグメント内で心尖部からAV平面へと至る湾曲Mモードを、図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図9】本発明の一実施形態による、ドップラーサンプルボリュームを、検出された解剖学的指標に対して図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図10】本発明の一実施形態による、エッジ検出を行うために心筋セグメント内に点のセットを図2Aおよび2Bの方法を使用してプリセットする図である。
【図11】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して2つの心腔を識別する図である。
【図12】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して心臓の表示にグリッドでタグをつけ、グリッドを追跡する図である。
【図13】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して主要パラメータ情報を収集し表示する図である。
【図14】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して収集された主要パラメータ情報を図13と同様の方法で作成し表示する図である。
【図15】本発明の一実施形態による、図2Aおよび2Bの方法を使用して心臓の少なくとも一部の3D形状モデルを表示する図である。
【符号の説明】
【0045】
10 変換器
15 アナログインターフェース
20 フロントエンド
30 非ドップラープロセッサ
40 ドップラープロセッサ
50 制御プロセッサ
60 ユーザインターフェース
65 タイミングイベント源
66 心臓タイミングイベント信号
70 バス
75 表示器
80 表示プロセッサ
90 モニタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動いている心臓構造物および血液に応答する画像を生成するための超音波機械(5)において、
動いている心臓構造物および血液の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集するステップ(210A)と、
前記少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識するステップ(220A)と、
前記少なくとも1つの認識したAV平面を使用して心臓3D画像を生成するステップ(230A)とを含む方法(200A、200B)。
【請求項2】
動いている心臓構造物の少なくとも一部の心臓3D画像を生成するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項3】
超音波機械の表示器に少なくとも前記心臓3D画像を表示するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項4】
少なくとも1つの心尖部画像を取得するように、動いている心臓構造物および血液をスキャンするステップ(210B)を含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項5】
動いている心臓構造物および血液の少なくとも僧帽弁平面を認識するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項6】
対象物の心臓内の動いている心臓構造物および血液に応答する画像を生成するための超音波機械(5)において、
超音波を動いている心臓構造物および血液に送信し、前記動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されたフロントエンド(20)と、
心臓の少なくとも1つのビューを含む少なくとも1つの3D超音波データを収集し(210A)、前記少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識し(220A)、かつ少なくとも1つの前記認識したAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する、前記受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサ(30、40、50)とを含む装置(5)。
【請求項7】
心臓の少なくとも一部の少なくとも前記3D画像を表示するための表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)をさらに含む、請求項6記載の装置(5)。
【請求項8】
前記表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)が、少なくとも前記3D画像を、リアルタイム3D形式と後処理形式のうち少なくとも1つで表示する、請求項7記載の装置(5)。
【請求項9】
心臓の少なくとも僧帽弁の少なくとも3D再構成を表示するための表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)をさらに含む、請求項6記載の装置(5)。
【請求項10】
前記表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)が、前記僧帽弁に関連する少なくとも1つの速度パターンを表示する、請求項9記載の装置(5)。
【請求項1】
動いている心臓構造物および血液に応答する画像を生成するための超音波機械(5)において、
動いている心臓構造物および血液の少なくとも1つのビューを含む3D超音波データを収集するステップ(210A)と、
前記少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識するステップ(220A)と、
前記少なくとも1つの認識したAV平面を使用して心臓3D画像を生成するステップ(230A)とを含む方法(200A、200B)。
【請求項2】
動いている心臓構造物の少なくとも一部の心臓3D画像を生成するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項3】
超音波機械の表示器に少なくとも前記心臓3D画像を表示するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項4】
少なくとも1つの心尖部画像を取得するように、動いている心臓構造物および血液をスキャンするステップ(210B)を含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項5】
動いている心臓構造物および血液の少なくとも僧帽弁平面を認識するステップを含む、請求項1記載の方法(200A、200B)。
【請求項6】
対象物の心臓内の動いている心臓構造物および血液に応答する画像を生成するための超音波機械(5)において、
超音波を動いている心臓構造物および血液に送信し、前記動いている心臓構造物および血液からの超音波後方散乱に応答して受信信号を生成するように構成されたフロントエンド(20)と、
心臓の少なくとも1つのビューを含む少なくとも1つの3D超音波データを収集し(210A)、前記少なくとも1つの収集したビューを使用してAV平面を認識し(220A)、かつ少なくとも1つの前記認識したAV平面を使用して心臓の少なくとも一部の心臓3D画像を生成する、前記受信信号に応答する少なくとも1つのプロセッサ(30、40、50)とを含む装置(5)。
【請求項7】
心臓の少なくとも一部の少なくとも前記3D画像を表示するための表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)をさらに含む、請求項6記載の装置(5)。
【請求項8】
前記表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)が、少なくとも前記3D画像を、リアルタイム3D形式と後処理形式のうち少なくとも1つで表示する、請求項7記載の装置(5)。
【請求項9】
心臓の少なくとも僧帽弁の少なくとも3D再構成を表示するための表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)をさらに含む、請求項6記載の装置(5)。
【請求項10】
前記表示プロセッサ(80)およびモニタ(90)が、前記僧帽弁に関連する少なくとも1つの速度パターンを表示する、請求項9記載の装置(5)。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−68526(P2006−68526A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−248935(P2005−248935)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】
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