説明

心血管障害の処置に使用されるスクアレンシンターゼ阻害剤としての三環式ベンズアゼピン誘導体およびそれらの使用

本発明は、式(I)の新規三環式ベンズアゼピン誘導体、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、および疾患、特に異脂肪血症、動脈硬化症、再狭窄および虚血の処置および/または予防用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

式中、
Aは、(C−C10)−アリールまたは5員ないし10員のヘテロアリールであり、これらの各々は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、フルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノの群から選択される置換基により同一にまたは異なって3回まで置換されていてもよいか、または、

【化2】

の基であり、
Xは、O、SまたはN−R(式中、Rは水素または(C−C)−アルキルである)であり、
Yは、NまたはC−R(式中、Rは、水素、ヒドロキシまたは(C−C)−アルキルである)であり、
nは、1、2または3の数であり、
およびRは、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり、
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル(これらの各々は、(C−C)−シクロアルキルにより置換されていてもよい)であるか、または、(C−C)−シクロアルキルであり
[ここで、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルおよび(C−C)−シクロアルキルは、各々、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケノキシ、(C−C)−アシルオキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−(C−C)−アルキルアミノにより、または、4員ないし8員の飽和複素環(これは、N原子を介して連結しており、OまたはSの系列からさらなるヘテロ原子を含んでもよい)により、置換されていてもよい]、そして、
は、式−ORまたは−NRの基である
[式中、Rは、水素または(C−C)−アルキルであり、
およびRは、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、これらの各々は、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよいか、
または、
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって4員ないし8員の複素環を形成し、これは、N−R10、O、S、SOまたはSOの系列からさらなる環のヘテロ原子を含んでもよく、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、(C−C)−アルキル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよい{ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよく、R10は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アシルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルであり、ここで、(C−C)−アルキルは、カルボキシルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい}]、
の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
【請求項2】
式中、
Aが、フェニル、ナフチルまたはピリジルであり、これらの各々は、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノの群から選択される置換基により同一にまたは異なって2回まで置換されていてもよいか、または、

【化3】

の基であり、
XがOであり、
YがNまたはC−R(式中、Rは、水素、ヒドロキシまたは(C−C)−アルキルである)であり、
nが、1、2または3の数であり、
およびRが、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり、
が、(C−C)−シクロアルキルにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルであるか、または、(C−C)−シクロアルキルであり
[ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−シクロアルキルは、各々ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシまたはアミノにより置換されていてもよい]、そして、
が、式−ORまたは−NRの基である
[式中、Rは、水素または(C−C)−アルキルであり、
およびRは、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、これらの各々は、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよいか、または、
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって5員ないし7員の複素環を形成し、これは、N−R10、O、SまたはSOの系列からさらなる環のヘテロ原子を含んでもよく、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、(C−C)−アルキル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよい{ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよく、R10は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アシルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルであり、ここで、(C−C)−アルキルは、カルボキシルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい}]、
請求項1に記載の式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
【請求項3】
式中、
Aがフェニルであり、これは、フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、エトキシ、フルオロメトキシまたはジメチルアミノにより、1回または2回、同一にまたは異なって置換されており、
XがOであり、
YがNであり、
nが1の数であり、
およびRが、相互に独立して水素または塩素であり、
が、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、これらの各々は、ヒドロキシ、(C−C)−アルコキシまたはアミノにより置換されていてもよく、そして、
が、式−ORまたは−NRの基である
[式中、Rは、水素または(C−C)−アルキルであり、
およびRは、同一であるかまたは異なり、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルであり、これは、カルボキシルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいか、または、
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって5員または6員の複素環を形成し、これは、N−R10、O、SまたはSOの系列からさらなる環のヘテロ原子を含んでもよく、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、(C−C)−アルキル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよい{ここで、(C−C)−アルキルは、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、(C−C)−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−およびジ−(C−C)−アルキルアミノカルボニルの群から選択される置換基により置換されていてもよく、R10は、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アシルである}]、
請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
【請求項4】
式(I−A)
【化4】

式中、A、X、Y、n、R、R、RおよびRは、各々請求項1ないし請求項3で示す意味を有する、
の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
【請求項5】
式(I−B)
【化5】

式中、A、Y、R、R、RおよびRは、各々請求項1ないし請求項3で示す意味を有する、
の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5に定義の通りの式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物の製造方法であって、式(II)
【化6】

(式中、R、R、A、Xおよびnは、各々請求項1ないし請求項5で示す意味を有し、Tは(C−C)−アルキルである)
の化合物を、最初に、不活性溶媒中、適する硫化剤、例えば五硫化二リンを用いて、式
【化7】

(式中、R、R、A、T、Xおよびnは、各々上述の意味を有する)
の化合物に変換し、続いて、不活性溶媒中、式(IV)
【化8】

(式中、YおよびRは、各々請求項1ないし請求項5で示す意味を有する)
の化合物と反応させ、環化し、式(V)
【化9】

(式中、R、R、R、A、T、X、Yおよびnは、各々上述の意味を有する)
の化合物を得、後者を、酸性条件下で、式(VI)
【化10】

(式中、R、R、R、A、X、Yおよびnは、各々上述の意味を有する)
のカルボン酸に加水分解し、
次いで、文献からわかるカルボン酸のエステル化またはアミド化の方法により、式(I)の化合物に変換し、
式(I)の化合物を、必要に応じて、立体化学的に純粋な異性体に分離し、かつ/または、適切な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸と反応させ、その溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得る、
、を特徴とする方法。
【請求項7】
疾患の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項5のいずれかで定義の化合物。
【請求項8】
異脂肪血症、動脈硬化症、再狭窄および虚血の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項5のいずれかで定義の化合物の使用。
【請求項9】
コレステロール低下性スタチン化合物、コレステロール吸収阻害剤、HDL上昇、トリグリセリド低下および/またはアポリポタンパク質B低下性物質、酸化阻害剤および抗炎症活性を有する化合物からなる群から選択されるさらなる有効成分と組み合わせて、請求項1ないし請求項5のいずれかに定義の化合物を含む医薬。
【請求項10】
不活性、非毒性の医薬的に適する補助剤と組み合わせて、請求項1ないし請求項5のいずれかに定義の化合物を含む医薬。
【請求項11】
異脂肪血症、動脈硬化症、再狭窄および虚血の処置および/または予防のための、請求項9または請求項10に記載の医薬。
【請求項12】
請求項1ないし請求項5のいずれかに定義の少なくとも1種の化合物または請求項9ないし請求項11のいずれかに定義の医薬の有効量を投与することによる、ヒトおよび動物の異脂肪血症、動脈硬化症、再狭窄および虚血の処置および/または予防の方法。

【公表番号】特表2007−517817(P2007−517817A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548183(P2006−548183)
【出願日】平成16年12月31日(2004.12.31)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014871
【国際公開番号】WO2005/068472
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】