説明

情報ステーション、及びそのネットワークシステム

【課題】公共の場に設置され、ユーザ端末がネットワークにアクセスするためのアクセスポイントになり、自然エネルギーで稼動し、災害時の異常時でも動作可能な情報ステーションを提供する。
【解決手段】情報ステーションは、太陽電池、周囲の状況を動画又は静止画で記録して出力するためのカメラ、無線通信手段、及び、災害の通知、緊急連絡、広告データ等を表示する表示手段を備える。緊急情報を発信するためのパトライト(登録商標)を備えている。ユーザが腰かけ又は荷物を置くためのベンチを備える。太陽電池は、日除けの上に設置されている。非常防犯ボタンを備え、非常防犯ボタンが押された、信号が、警察、中央監視事務室、救急隊等へ送信されて連絡する。情報ステーションは、水車発電機と接続され、その発電電力を受けると共に、水車発電機の動作を監視し制御する。太陽電池と水車発電機の余剰電力は、電力系統へ売電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが自身の電子計算機又は携帯端末を接続して、データ通信するための情報ステーション、及びそのネットワークシステムに関する。また、本発明は、自然災害等の緊急時、周囲の情報を収集し、警報を通知し、無線通信拠点となり得る情報ステーション、及びそのネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子計算機や携帯型の通信端末の所有者にとっては、その所持機器を、任意の場所から無線ネットワークに接続して通信できるようになれば公私含め非常に便利である。例えば、家族や仕事の同僚等との連絡が頻繁になる。このような通信拠点として、ホットスポット(登録商標)に代表されるような、無線LANを利用したインターネットへの接続サービスを利用出来る場所が普及している。
【0003】
また、自然災害等に関する警報、そのときの情報を住民に提供するための情報ステーションの設置は、各地域によって重要である。このとき、電力線の切断等が考えられるので、できれば、情報ステーション自体が自然エネルギーで稼動することが好ましい。更に、自然災害に比較的強い特徴を持っている無線通信ネットワークを利用した通信可能な情報ステーションが好ましい。このような機能を持つ情報ステーションからなるシステムは、数々の方式のものが従来から多数提案され実現されており、その代表的なものからここで例示する。
【0004】
特許文献1には、屋外の環境状態を計測して、カメラで遠隔監視するための遠隔監視装置を開示している。これにより、植物を育てる場合、栽培者にその状態を定量化し通知することができれば、有効な栽培支援策となるものである。太陽電池により発電された電力を二次電池に蓄積して、この装置の電源に利用している。
【0005】
特許文献2には、電柱や電話線支柱等に取り付けられる情報表示装置を開示している。この情報表示装置は、文字や画像や音声による身近な情報の受発信機能、その表示や告知機能を備えている。その上、太陽電池やバッテリを装備し、災害時に多い停電にも対応可能とした無線LANによる緊急を要する災害情報告知を可能にしている。
特許文献3に開示した「無線LANシステム、無線LAN装置、無線LAN通信の認証方法、及びプログラム」に示すように、Wi−Fi方式を利用した無線LANシステムは幅広く利用されている。
【0006】
このような、情報表示装置や情報ステーションは、太陽電池の他、水力発電機等の別の再生可能エネルギー源があれば、日射が弱い日や夜間に安定して動作する。しかし、水力発電機の状態監視や制御が必要である。水力発電所は、その稼働状況を、水力発電所内で監視し、水力発電所用の監視センターに送信するシステムが一般的である。例えば、特許文献4には、水力発電所の自動制御を行うための自動制御部と、自動制御部に接続された遠方監視制御装置を備え水力発電所の自動制御盤を開示している。
【0007】
この遠方監視制御装置を制御所から制御すること、遠隔の水力発電所を制御し、その状態を監視している。また、水力発電所は、情報表示装置や情報ステーション等向けには、小型で、簡易な設置工事で済むものが好ましい。例えば、特許文献5には、小型で、発電力が小さい小落差水力発電装置を開示している。この小落差水力発電装置は、水車型の発電設備であり、小川、用水路等の比較的に小落差水路に設置できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−27769号公報
【特許文献2】特開2010−44341号公報
【特許文献3】特開2007−208816号公報
【特許文献4】特開H09−274509号公報
【特許文献5】特許第4134277号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかながら、自然エネルギーを利用して稼動し、地域密着の情報提供をしながら、ユーザには、無線アクセスポイントになる総合的な情報ステーションは、未だに、見当たらない。つまり、災害時等の異常時でも動作し、緊急情報を提示しながら、周囲の情報を収集し、かつ、ユーザに無線アクセスポイントになるように情報ステーションは未だにない。
【0010】
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、公共の場に設置され、ユーザ端末がネットワークにアクセスするためのアクセスポイントになるための情報ステーション、及びそのネットワークシステムを提供する。
本発明の他の目的は、自然エネルギーで稼動し、災害時等の異常時でも動作可能な情報ステーション、及びそのネットワークシステムを提供する。
本発明の更に他の目的は、自然エネルギーで稼動し、その自然エネルギー源を監視して制御しながら、発電された余剰電力を有効に利用するための情報ステーション、及びそのネットワークシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の情報ステーションは、公共の場に設置され、ユーザ端末がネットワークにアクセスするためのアクセスポイントになるための情報ステーションにおいて、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換し前記電気エネルギーを前記情報ステーションを構成する各構成装置に供給するための太陽電池、周囲の状況を動画又は静止画で記録して、これを電子データにして出力するためのカメラ、通信ネットワークを介して他の前記ステーションに前記電子データを送信し、及び/又は、電子計算機に有線又は無線で接続して前記電子計算機と前記通信ネットワークのデータ通信の送受信を行うための通信手段、及び、環境係数、災害の通知、緊急連絡、知らせ及び広告データの中から選択される1以上のデータを表示するための表示手段からなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の情報ステーションは、前記太陽電池から供給された前記電気エネルギーを蓄電し、前記太陽電池が動作しないとき、又は、前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、前記他の構成装置に蓄電された前記電気エネルギーを供給するための蓄電池からなると良い。
【0013】
更に、本発明の情報ステーションは、前記電子計算機又は携帯端末に電力を供給するための供給手段、及び/又は、前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、又は、前記太陽電池から供給された前記電気エネルギーが足りないとき、電力線から電力の供給をうけるための充電手段を備えていると良い。
更に、本発明の情報ステーションは、緊急情報を発信するためのパトライトを備えていると良い。
【0014】
更にまた、本発明の情報ステーションは、ユーザが腰かけ又は荷物を置くためのベンチを備えていると良い。
更にまた、本発明の情報ステーションは、日除けを備えていると良い。
前記太陽電池は、前記日除けの上に設置されていると良い。
更にまた、本発明の情報ステーションは、非常防犯ボタンを有し、非常防犯ボタンが押された、信号が、警察、中央監視事務室、及び救急隊の内1以上へ送信されて連絡すると良い。
【0015】
更にまた、本発明の情報ステーションは、可視光を出力し周囲を照らすための可視光出力手段(LED)を有すると良い。
前記表示手段は、電光掲示板であると良い。
前記表示手段は、タッチパネル式のディスプレイであり、
【0016】
前記ディスプレイは、前記情報ステーションの操作を行うためのもので、内蔵された電子計算機の表示手段及び入力手段として機能すると良い。
前記充電手段は、水車発電機に接続され、前記太陽電池が動作しないとき、若しくは、前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、前記水車発電機から電力の供給を受けると良い。
【0017】
更にまた、本発明の情報ステーションは、前記水車発電機の水車の回転数又は発電状況に関するデータである前記水車発電機データを前記水車発電機から受信する受信機能、前記水車発電機データの変化から前記水車発電機の故障の診断を行う診断機能、前記水車発電機データ及び/又は前記診断の結果を前記ネットワークを介して遠隔操作センターに送信するネットワーク送信機能、及び、前記遠隔操作センターから指示データを受信して、前記水車発電機に送信する機能を有する制御送信機能を備えた制御手段を有する。
【0018】
該表示手段は、タッチパネル式のディスプレイであり、前記ディスプレイは、前記情報ステーションの操作を行うためのもので、内蔵された電子計算機の表示手段及び入力手段として機能し、前記制御手段は、前記水車発電機データ及び/又は前記診断の前記結果を前記ディスプレイに表示するディスプレイ表示機能を有し、前記制御手段は、前記ディスプレイのタッチ機能を利用して入力された指示を、前記水車発電機に送信する機能を有する前記制御送信機能を有すると良い。
【0019】
更にまた、本発明の情報ステーションは、前記水車発電機及び/又は前記太陽電池の余剰電力を、前記電力系統へ送電するための送電手段を有すると良い。
本発明の他の発明は、上述の情報ステーションを備えたネットワークシステムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、次の効果が奏される。
本発明の情報ステーションによると、公共の場に設置され、ユーザ端末が無線ネットワークのアクセスポイントとして気軽に利用できる情報ステーションになった。
本発明の情報ステーション、及びそのネットワークシステムによると、自然エネルギーで稼動するので、災害時、緊急時でも稼動し、ユーザ同士の通信ネットワークとして機能できる。
本発明の情報ステーション、及びそのネットワークシステムによると、無線通信機能を持っているので、災害時、緊急時でも稼動し、遠隔監視センター等からその周囲の状況が監視できるようになった。
【0021】
本発明の情報ステーションによると、ユーザが緊急連絡できる防犯スイッチを備えることで、災害発生時、犯罪発生時等の緊急時に、遠隔監視センター等へ通知、パトライトやスピーカによりサイレンで周囲に警告できるようになった。
本発明の情報ステーション、及びそのネットワークシステムによると、表示器を備え、災害発生時、犯罪発生時等の緊急時でも、平和時でも、住民及び利用者に必要な連絡事項を表示して提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1の概略図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1の内部構造を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1の表示器5に表示される例を図示している。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1がネットワーク100を構成する例を図示した概念図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1のベンチ8の例を示す概念図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201の概略図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201の収納筐体219内に格納されるデバイスを図示した概略図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201を電力源と接続した概略ブロック図である。
【図9】図9は、水車発電機250を設置する場所の例を示す概念図である。
【図10】図10は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201の動作例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201から送信されるデータの例を示す概念図である。
【図12】図12は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の情報ステーション1の概略図である。情報ステーション1は、ユーザが所持しているノート型パソコン等の携帯端末17を情報ステーション1に無線で接続し、従って、それを経由してインターネット等のネットワークに接続する。このように、情報ステーション1は、無線通信のアクセスポイントとして機能するものである。また、情報ステーション1は、周囲の状況を映像又は画像で取得して、災害センター等の監視センターへ送信する機能を有するものである。
【0024】
これによって、自然災害、悪天候等の状況を監視センターで把握することができる。更に、情報ステーション1の表示器には、必要な案内を表示させることで、自然災害、悪天候等の状況において、住民を誘導や案内することができる。平和のときは、情報ステーション1の表示器に天気状況、天気予報、地域に関する知らせ、ニュース等を表示させる。図2は、情報ステーション1の内部構造を示すブロック図である。情報ステーション1は、情報ステーション1全体の制御をするためのメインユニット2を有する。
【0025】
また、情報ステーション1は、周囲の状況を画像又は映像で取得するためのカメラ3、無線通信用のアンテナ4、各種情報を表示するための表示器5、電源供給のための太陽電池6からなる。また、情報ステーション1は、これらのカメラ3、アンテナ4、表示器5、太陽電池6等を載せるための支柱7を有する。更に、情報ステーション1は、利用者の座席、荷物置き場として利用できるベンチ8、太陽電池6からの電力を蓄電するための二次蓄電池9を有する。
【0026】
更に、情報ステーション1は、防犯スイッチ10、スピーカ11、パトライト12を有する。図2に示すように、メインユニット2は、メインユニット2全体の動作を制御プログラムの命令によって制御するための中央処理装置20(以下、CPUという。)、制御プログラムを格納するためのメモリであるROM(Read Only Memory)21、制御プログラムの動作中のデータや制御プログラムが読み込まれ、記憶されるためのRAM(Random Access Memory)22を有する。
【0027】
制御プログラムは、図示しないが、メインユニット2に内蔵又は接続された補助記憶装置に記憶されることができるが、本例では、ROM21に格納されたものとして説明する。CPU20は、RAM22、ROM21、その他の各種デバイスとは、バス23を介してデータの送受信を行い、命令をそれらの各種デバイスへ送信する。メインユニット2は、これらのデバイスに電源供給をするための電源制御部24を有する。電源制御部24から情報ステーション1の各デバイスへの電源供給は、図示していないが、既知の技術を持って実現される。電源制御部24は、二次畜電池9、太陽電池6に接続される。
【0028】
電源制御部24は、太陽電池6からの電力供給を受けて、これをメインユニット2内の各デバイスに供給する。このとき余った電力は、二次畜電池9に蓄積する。太陽電池6は、太陽光のエネルギーを直接的に電力に変換するための装置で、再生可能エネルギーの一種である。太陽電池6は、基本的に太陽が昇っていて、十分に太陽光を受けられる状況で動作するものである。夜や雨天等の状況では、太陽電池6の動作に必要な太陽光が無く、太陽電池6からメインユニット2に電力を十分に供給することができない。
【0029】
このとき、電源制御部24は、二次畜電池9に蓄積されている電力をメインユニット2に供給して動作する。太陽電池6及び二次畜電池9の電力が足りないときは、充電コンセント13を通じて、電力線(図示せず。)から電力を受けて、情報ステーション1の各デバイスに電力を供給する。電力線は、任意の電力線であることができる。例えば、電力線は、商用電力線、又は一般家庭用の電力線であることが好ましい。太陽電池6は、任意の既知の太陽電池を利用することができる。
【0030】
例えば、太陽電池6は、発電効率が高く、比較的安定して生産されている多結晶シリコンを材料にした太陽電池を用いることができる。二次蓄電池9は、任意の既知の二次電池を用いることができる。例えば、鉛電池、NiCd電池、リチウムイオン電池等を利用することができる。この中で、リチウムイオン電池を用いると、充電と放電を繰り返す回数が数千回と使用寿命が長く、長期間に渡って使用できるので、二次蓄電池9としては最適である。
【0031】
また、メインユニット2は、RAM22の他に、メモリとして、図示していないが、不揮発性メモリやハードディスク等の補助記憶装置を備えることができる。メインユニット2は、内蔵電源25を有する。内蔵電池25は、メインユニット2の内蔵時計(図示せず。)やCPU20等の動作に必要なクロック生成をするためのクロック生成部26に、又は、メモリのデータ保持に必要な電力を供給するものである。
【0032】
供給コンセント14は、利用者の携帯機器、電子計算機等の外部機器に電力を供給するためのものである。外部機器のプラグは、この供給コンセント14に差し込まれて電源供給を受けて動作する。これは、外部機器の電池が終わった場合や、災害時等に非常に便利である。メインユニット2は、カメラ3、防犯スイッチ10、スピーカ11、パトライト12、表示器5、アンテナ4とは、それぞれ専用の制御部31〜37を有し、それぞれ専用のインターフェース41〜46を介して接続される。
【0033】
カメラ3用のインターフェース42は、カメラ3とメインユニット2のデータ通信を提供するものである。映像信号処理部32は、インターフェース42を介して、カメラ3から取得した画像又は映像のデータを信号処理して、通信しやすいフォーマットに変換するためのものである。監視センター等の外部の指示を受けて、カメラ3は、画像と映像の撮影モードを切り替えることができる。カメラ3は、同じく、周囲の天気状況を把握し、夜間撮影できる赤外線モード、周囲の自然光が足りない場合フラッシュ撮影モード等の撮影モードを切り替えることができる。
【0034】
カメラ3への指示は、制御プログラムの動作で実現されるが、最終的には、インターフェース42を介してカメラ制御部37から発する。カメラ制御部37は、通信制御部31を介して外部からその旨の指示を受け取る。カメラ3としては、任意の撮影装置を利用できる。例えば、ウェブカメラをカメラ3として利用することができる。無論、3D撮影ができる撮影装置もカメラ3として利用することができる。カメラ3で撮影したデータは、インターネット上に公開することもできる。
【0035】
このようにすると、情報ステーション1の周囲を、不特定多数のユーザが閲覧できる他、行政機関もこれを用いて道路混雑から、災害時の対策までを講じることができる。また、カメラ3で撮影したデータは、情報ステーション1のハードディスク(図示せず。)等の記録装置に保存されることができる。このように保存すると、後でこれを分析し、情報ステーション1の周囲の状況を把握することができる。これは、災害時、暴動等の反社会的活動の分析にも役立つ。
【0036】
情報ステーション1の周囲に悪天候、犯罪発生、災害等の好ましくない状況が生じたとき、防犯スイッチ10が利用者によって押下されることで、監視センター等へその旨を通知することができる。防犯スイッチ10が押下されると、インターフェース43を介して信号受信部33でその押下について受信して、通信制御部31を介して監視センターへ送信される。防犯スイッチ10は、支柱7や日除け16の周辺に、利用者の手が届く高さで設置されることが好ましい。
【0037】
また、防犯スイッチ10が押下されると、パトライト12が点灯する。制御部35は、信号受信部33から信号を受信して、インターフェース45を介してパトライト12を制御し点灯させる。パトライト12は、監視センターから制御信号を受信するまで点灯継続しても良い。パトライト12は、1分や5分等の所定時間の間に点灯することもできる。パトライト12の点灯時の色は特に制限しない。パトライト12は、警報の点灯時は、赤色の光を発しながら点灯すると目立ちやすい。
【0038】
パトライト12は、これらの点灯の替わりに、点滅することもできる。スピーカ11は、表示器5の周囲に表示されることが好ましい。スピーカ11は、情報ステーション1の周囲、情報ステーション1の利用者への音声案内を発生するためのものである。例えば、利用者が携帯機器等を供給コンセント14に接続した場合、利用者が携帯機器等を情報ステーション1の無線アクセスポイントに接続した場合、それら利用についての音声案内がスピーカ11から発することができる。
【0039】
更に、パトライト12が点灯又は点滅する間、スピーカ12がサイレン等の警報音声を発生することができる。更に、監視センター等の指示に従って、監視センター等からの案内を発することができる。これらの信号は、音声信号処理部34で受信されて、スピーカ11用の信号に変換されて、音声信号処理部34は、インターフェース44を介して、スピーカ11を動作せる。
【0040】
音声信号処理部34は、信号受信部33等から信号を受信することができる。更に、通信制御部31から外部からの信号を受信することができる。アンテナ4は、情報ステーション1が無線アクセスポイントとして機能するためには、欠かせないものである。アンテナ4は、アンテナインターフェース41を介して、通信制御部31の制御によって動作する。アンテナ4は、隣接する他の情報ステーション1、近い監視センター、近いブロードバンドアクセス基地等と通信するためのものである。
【0041】
通信制御部31は、アンテナ4を介して、隣接する他の情報ステーション1、近い監視センター、近いブロードバンドアクセス基地等から通信信号を受信して、この通信信号を解析してどのような信号であるかを特定する。通信信号が利用者への無線通信号であると、通信制御部31は、情報ステーション1に接続された利用者の携帯端末17等へそれを送信する。通信信号がカメラ3から映像を要求する信号であると、通信制御部31は、カメラ制御部37へそれを送信する。
【0042】
通信信号がカメラ3から画像を要求する信号であると、通信制御部31は、カメラ制御部37へそれを送信する。通信信号がスピーカ11への音声信号であるとき、通信制御部31は、音声信号処理部34へそれを送信する。通信信号が表示器5に表示するための信号であると、通信制御部31は、表示信号処理部36へそれを送信する。通信信号が、制御プログラムのアップデータ信号であると、ROM21内の制御プログラムをアップデータする。必要であれば、アップデータ後は、情報ステーション1を再起動させることができる。
【0043】
表示器5は、周囲に文字、画像や映像の案内を表示するためのものである。図3には、表示器5に表示される例を図示している。図3の例では、表示器5には、当日の年月日、外気温、湿度等の天気情報が表示されている。また、「災害の緊急知らせ」、「鉄道の遅れ状況」、「地域の交通事故数」、「この町の交通事故数」等の地域に関する情報も表することができる。表示器5は、監視センター等の指示で災害案内、災害時の対処方法、その予報等を表示することができる。
【0044】
平和時、表示器5は、地域情報、広告宣伝、公共サービス用の案内等を表示する。表示器5は、既知の任意の技術を利用することができる。耐久性、低消費電力等の面からみて一般的に広く利用されているLEDパネルや液晶ディスプレイを、表示器5として利用することが好ましい。表示器5は、単色の表示もできれば、カラーの表示もできるディスプレイであると良い。例えば、太陽光が十分で、供給された電力が十分なときは、表示器5は、カラーで、高輝度で表示する。
【0045】
曇り天気、夜間等の太陽光が不十分のときは、表示器5は、単色で表示する等、省電力モードに入る。極端な場合は、二次蓄電池9の容量が所定容量以下の場合は、表示器5が稼働しない場合もあり得る。図4には、複数の情報ステーション1からなるネットワーク100の概念図を図示している。図4の例では、第1ステーション101から第Nステーション101及びメインステーション102からなるネットワーク100を図示している。言い換えれば、ネットワーク100は、LANを構成している。
【0046】
第1ステーション101から第Nステーション101は、上述の情報ステーション1である。メインステーション102は、上述の情報ステーション1、又は、情報ステーション1にブロードバンド接続機能が追加されたものである。第1ステーション101から第Nステーション101及びメインステーション102は、互いに無線で接続されて通信することが可能である。このネットワーク100の通信方式は、無線通信の任意の通信方式を用いることができる。
【0047】
通信方式は、特に、Wi-Fi方式であることが好ましい。Wi-Fi方式は、IEEE 802.11機器に関する業界団体であるWi-Fi Allianceによる相互接続性の認定の名称である。利用者105は、近い情報ステーションにアクセスする。例えば、図2の例では、利用者105は、第1ステーション101に接続されています。このように、利用者105は、他の情報ステーションに接続した自宅の電子計算機106や友人の電子計算機107と通信することができる。これによって、自宅の家族や友人と連絡取れる。
【0048】
メインステーション102は、LAN、WAN等の任意の他のネットワークに接続される。この例では、メインステーション102は、ブロードバンド基地局110と接続されている。この接続は、無線又は有線の任意の接続手段を利用することができる。これにより、ネットワーク100からは、自治体、地域、又は国の災害対策センター111、消防署112、警察113、公共施設114等とアクセスすることができる。また、ネットワーク100は、災害対策センター111、消防署112、警察113、公共施設114等に、情報やデータの提供を受けることができる。
【0049】
上述の監視センターは、災害対策センター111、消防署112、警察113、公共施設114等の何れか1機関、又は、これらの機関と情報交換を行っている独立した組織であっても良い。無論、ブロードバンド基地局110を経由して、企業115のネットワークにもネットワーク100からアクセスすることができる。利用者105は、企業115のネットワークに接続された電子計算機116と接続して、その利用者である同僚、ビジネスパートナー、やクライアント等と連絡を取ることができる。
【0050】
図5は、ベンチ8の一例を示すものである。この例では、ベンチ8は細長い箱型になっているが、その形状、材質等は任意のものを用いることができる。ベンチ8の座席の下は、メインユニット2や二次畜電池9等を収納できる筐体15が設置されて。また、充電コンセント13や供給コンセント14も設置されている。ベンチ8は、基本的に、ユーザが座ったり、荷物を置いたりして利用する。メインユニット2は、円筒状の支柱7に又は、太陽電池6の周辺に設置することができる。
【0051】
充電コンセント13や供給コンセント14も、利用者の手が届く場所であれば、支柱7に又は、太陽電池6の周辺に設置することができる。情報ステーション1は、図1に図示したように、日除け16を有する。太陽電池6は、既知の太陽電池を利用することができる。太陽電池6は、ベンチ8の上に座った利用者にとって、日除けになるように設置され、日除けを兼務することもできる。太陽電池6は、日除け16の上に設置されることが最も好ましい。
【0052】
太陽電池6は、基本的に、利用者の携帯端末やノート型パソコンに電力供給できるものであることが望ましい。例えば、200W以上の発電能力の太陽電池であれば、汎用のノート型パソコン、WEBカメラ、小型のLEDパネル、通信機能等に電力供給が同時にできる。情報ステーション1は、図示していないが、温度を計測する温度計、湿度を計測する湿度計、風速を計測する風速計測器、紫外線の強度を計測する紫外線計測器等の周囲の環境係数を計測する手段を内蔵することができる。
【0053】
無論、情報ステーション1は、これらの環境係数は、これらのデータを提供している一番近い場所から有線手段、無線手段、又は、インターネット上のURLから取得することができる。例えば、情報ステーション1は、これらの環境係数に関して、気象庁が提供するデータ受信することができる。これらの環境係数は、表示器5に必要に応じて表示、及び/又は、監視センターへ送信することができる。
【0054】
〔その他〕
上述したメインユニット2は、汎用の電子計算機で構成することができる。また、情報ステーション1は、図示しないが、風力発電機を有し、太陽電池6の替わりに、又は、太陽電池6とハイブリッドにして、利用することができる。風力発電機があると、所定風速以上の風があれば、情報ステーション1が動作可能であるという利点があるが、風がない状況が長く続くと不便である。ハイブリッド化すると、情報ステーション1のコストが高くなるもの、太陽光と風の両方又は片方があるときに、自然エネルギーで稼動し、二次電池も備えているので、安定な動作が実現できるという利点がある。
【0055】
〔第2の実施の形態〕
以下、本発明の第2の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態の情報ステーション201の概略図である。情報ステーション201は、水車発電機250と接続され、水車発電機250から電力を受け、この水車発電機250の動作を監視する点で、上述の第1の実施の形態と異なる。まず、情報ステーション201の構成を簡単に説明する。
【0056】
情報ステーション201は、上述の第1の実施の形態の情報ステーション1と基本的に同じ構造と、同じ機能を有するので、同じ構成デバイスや機能について説明せず、異なる部分のみを説明する。情報ステーション201を構成するデバイスは、参照番号が異なるが、情報ステーション1のデバイスと同じ名称のデバイスについては、上述の第1の実施の形態の説明通り理解する。情報ステーション201は、カメラ203、アンテナ204、太陽電池206、二次畜電池209、防犯スイッチ210、スピーカ211、パトライト212、日除け216、ベンチ208等を備えている。
【0057】
また、情報ステーション201は、タッチディスプレイ220、電光掲示板215、発光ダイオード(以下、LEDという。)からなるLEDライト218を備えている。タッチディスプレイ220は、映像や画像を表示するためのディスプレイであるが、利用者や管理者等のタッチ操作を受けて、データや指示を入力するための入力機能を備えている。タッチディスプレイ220は、図7に図示したノートパソコン222の表示装置と入力装置として機能する。タッチディスプレイ220としては、既知の任意のタッチ型のディスプレイを用いる。
【0058】
しかし、情報ステーション201は、特に屋外で利用する場合、タッチディスプレイ220の画面が表面強化、防水処理や防塵処理されていることが好ましい。表面強化のために、その画面を、通常の人間が殴っても壊れないような強化ガラスからなっていることが特に好ましい。通常の、例えば250cd/mの輝度の、テレビやディスプレイを屋外で使用すると、特に、日照が強い日は、見づらいことがある。そのため、タッチディスプレイ220は高輝度ものが好ましくは、例えば1000cd/m以上の輝度のディスプレイが好ましい。
【0059】
無論、電源としてバッテリや太陽電池を利用するので、消費電力が低電力のディスプレイが好ましく、そのため、LEDをバックライトとして使用し、100Wの消費電力でも、1000cd/m2以上の高輝度の画面が実現できる、LEDディスプレイが特に好ましい。タッチディスプレイ220の大きさとしては、任意の大きさのディスプレイが利用できるが、屋外で多くの情報を不特定多数の人間に配信するためには、大型のディスプレイが好ましく、市販品を考慮すると、30インチ以上のディスプレイが好ましい。
【0060】
タッチディスプレイ220は、図6に図示のように、収納筐体219に格納され、画面が外部に露出している。収納筐体219は、2本の支柱207の間に固定された支持板221に固定される。収納筐体219の設置高さは、任意に設定できるが、タッチディスプレイ220が、情報ステーション201を通り過ぎる人間にとって見やすい高さが好ましい。収納筐体219には、タッチディスプレイ220の他に、スピーカ211が設置されている。スピーカ211は、屋外用の既知の任意のスピーカを利用することができる。
【0061】
また、スピーカ211は、収納筐体219の中に設置し、収納筐体219の壁を振動板として利用するスピーカでも良い。スピーカ211は、ノートパソコン222、タッチディスプレイ220、パトライト212等とその一部に又は全てに接続される。パトライト212は、警報を点灯して発するとき利用する。パトライト212の点灯はスピーカ211の警報音と合わせると警報通知機能としては有効である。よって、パトライト212が作動するとき、スピーカ211からも警報音が発されると良い。タッチディスプレイ220をタッチして操作するとき、スピーカ211からその操作を音声で通知することができる。
【0062】
これは、基本的に、パソコン222の音声出力にスピーカ211が接続されて実現される。収納筐体219には、また、図7に図示したように、ノートパソコン222、メインユニット202が格納されている。ノートパソコン222は、中央処理ユニット(CPU)、メモリ、入力装置、出力装置を有する汎用の電子計算機である。ノートパソコン222は、基本的に、電力消費が少ないものが好ましい。ノートパソコン222は表示手段としてタッチディスプレイ220を利用するので、ノートパソコン222自信はディスプレイ無しでも良い。
【0063】
ノートパソコン222は、本実施の形態で説明した機能は、メインユニット202で実現することもできる。また、メインユニット202の機能は、ノートパソコン222で実現することができる。ノートパソコン222は、ノート型のパーソナルコンピュータとして説明しているが、ここで説明されたノートパソコン222の機能を有し、計算処理ができるものであれば、任意の電子計算機が利用できる。例えば、ノートパソコン222の替わりに、デスクトップ型の電子計算機、ネットブック、携帯電子計算機を利用することができる。
【0064】
電光掲示板215は、多数の発光ダイオード(以下、LEDという。)から構成され、情報を表示するための画面として機能する。電光掲示板215は、タッチディスプレイ220程大きくはないが、簡単なニュース、知らせ、や警報等を、多数の文字や記号で、静止又は流しながら、表示する大きさが好ましく、実用的には、長さが数十センチから1メータ程度、幅が数センチ〜数十センチ程度のものになる。
【0065】
電光掲示板215は、LEDを使用しているので、消費電力が少ない。電光掲示板215は、タッチディスプレイ220と同時に利用できるが、タッチディスプレイ220が動作しないとき、又は休止しているとき利用することが好ましい。電光掲示板215は、その表示を制御する制御部を有するが、この制御部には、表示するデータを、ノートパソコン222から、又は、ネットワーク経由で提供する。
【0066】
情報ステーション201は、防犯スイッチ210が押されたら、パトライト212が点灯し、スピーカ211が警報音を発生し、カメラ203が周囲を自動的に静止画又は動画で録画し、この録画されたデータをネットワークに送信し、指定された報告先に送信する機能を有する。カメラ203自体がネットワークにデータを送信、ネットワークから制御命令等のデータを受信するためのネットワーク機能を備えていることができる。この場合、カメラ203は、ノートパソコン222を経由せず、又は、ノートパソコン222等が動作しないとき、ネットワークのみが利用可能状況でデータの送受信ができる。
【0067】
LEDライト218は、発光ダイオードからなる、照明である。特に、周囲が暗いとき、LEDライト218が発光する。LEDライト218が発行していると、周囲が暗くても。カメラ203で撮影した画像や映像に周囲がはっきりと映り、見やすくなる。このまた、LEDライト218は、点灯を繰り返すフラッシュ機能を有し、このフラッシュ機能を利用して新情報のお知らせ等のように、パトライト212で知らせしている危険状態の表示、つまり警報通知、より低いレベルでの通知を行うことが出来る。
【0068】
情報ステーション201は、水車発電機250に接続されて、水車発電機250で発電された電力を受けて、動作する。よって、情報ステーション201は、太陽電池206と水車発電機250の両方を利用するので、24時間安定して稼働する。情報ステーション201は、日射量が少ない日や夜間等のように、太陽電池206の発電量が足りないとき、水車発電機250及び/又は、内蔵のバッテリ209の電力を利用する。情報ステーション201は、水車発電機250の設置個所の水流が足りないとき、太陽電池206、及び/又は、内蔵のバッテリ209で稼働する。
【0069】
これでもまだ足りないときは、電力販売会社等の商用の電力系統から電力を受けて稼働する。バッテリ209は、情報ステーション201が数日間稼働する容量であることが好ましく、リチウムイオンバッテリ、Ni−Cd系バッテリ等の既知の任意の2次電池を利用することができるが、低価格、大容量、且つ出力が安定している鉛バッテリでも良い。情報ステーション201は、電力系統に並列して、太陽電池206及び/又は水車発電機250の余剰電力を、販売することができる。
【0070】
しかし、情報ステーション201は、太陽電池206及び/又は水車発電機250の余剰電力を、すぐに売電せず、バッテリ209に蓄電することができる。水車発電機250は、図8に図示したように、水車251、発電機253、自動制御盤255等からなる。水車251は、設置個所の水流の力によって回転され、その回転が軸254を介して発電機253のローターを回転させている。これにより、発電機253が発電する。水車発電機250は、本発明の趣旨ではないので、概略のみを説明し、その詳細な説明は省略する。
【0071】
水車251は、水車筐体252内に入っており、水車筐体252は、水流を水車251に導く他、魚やゴミ等が水車251に入らないように避けっている。小川等の上流から流れてくるゴミ、魚などが水車251に紛れ込み、故障を起こす可能性がある。水車251の上流に、流下物の通過を防止するために、流下物除去措置をとる。例えば、この流下物除去措置として、水車の上流側に、防止ネットや空隙を多く設けた柵状の装置等を設置している。
【0072】
水車筐体252は、水車251を格納し、水車251を支持するためのものであるが、このような流下物除去措置を兼用することが好ましい。発電機253は、水車筐体252内又はそのすぐ上に設置される。水車発電機250の出力を、情報ステーション201の入力にケーブル(図示せず。)で接続する。情報ステーション201は、水車発電機250の近傍に設置される。情報ステーション201は、水車発電機250の直ぐ上に、又は直ぐ隣に隣接して設置することができる。
【0073】
周囲の住民や通行人に情報提供するので、これらの人がアクセスし易い場所に、情報ステーション201が配置されることが好ましい。例えば、情報ステーション201は、水車発電機250から数十メーター、遠くても数百メーター、までの距離に離れた、道路わき、歩道わき、広場、公共設備、橋梁上等に設置される。水車発電機250は、その全体を監視し、制御するための自動制御盤255を有し、自動制御盤255は、水車251の回転数、水位、外気音等を監視し、発電機253の発電量を制御し、発電された電力を、負荷に送電する役割をする。
【0074】
自動制御盤255は、発電機253の発電電力を、交流又は直流の所定の電圧に変換して、負荷に送電する。このように、水車発電機250は、水流さえあれば発電が可能であるため、任意の水路に設置できる。水車発電機250は、ダムやため池、タンク等から灌漑、発電、防火、水道、工業用等のために水を引く目的で造られた水路である用水路、又は、ダム等の魚道と隣接して設けた呼び水水路の途中に設置される。
【0075】
例えば、図9に例示したように、小川等に建設したダム260には、通常、魚の遡及ための魚道263が設置され、隣に、呼び水水路253が設置されることが多い。ダム260の上流側は、取水口261になっており、下流側は再び小川262として流れる。図9には、水車発電機250の水車筐体253がこの呼び水水路264に設置している。取水口261の水は、矢印264a、263aで示したように、呼び水水路253と魚道263を流れ、呼び水水路253の中に設置された水車251が回転される。
【0076】
また、水車発電機250は、取水口261から生活や工業用の水を引く用水路265に設置されることができ、矢印265aで示したように、用水路265の中の水の流れ、水車251が回転される。水車発電機250は、既知の任意の水車発電機又は水力発電機を利用することができるが、発電量が少なく、小型の発電機が好ましい。例えば、垂直二軸型水車を利用した流水式の小型の水車発電機を利用することができる。1kWから10kW程度の発電量の例としては、シーベルインターナショナル株式会社(東京都千代田区)製の流水式小水力発電装置スモールハイドロストリームが例示できる。
【0077】
このように、本発明の情報ステーション201は、水車発電機250と組み合わせているので、所定の水の流れがあれば任意の場所に設置できるという利点がある。そして、水車発電機250は、小型であり、その設置工事も簡単である。情報ステーション201の設置のための工事が、基本的に、要らない。情報ステーション201は、水車発電機250と太陽電池206からの電力で稼働するが、余った電力を売電する。売電は、電力会社の電力系統を利用し、既知の売電設備を用いて行われる。
【0078】
図6及び図8には、電力会社の電力系統へ接続する受変電設備271が図示されており、これに、情報ステーション201が接続されて、電力系統から電力を受け又は余った電力を売電する。情報ステーション201は、図6の例では、アンテナ204を2本有している。このアンテナ204の1本は、ノートパソコン222に接続され、ノートパソコン222の無線通信に利用される。このアンテナ204の残りの1本は、メインユニット202に接続され、その通信に利用される。
【0079】
このアンテナ204は、無線通信ネットワークのリピータとして機能することもできる。情報ステーション201は、図4に示す、参照番号101で示すステーションに該当し、無線通信ネットワーク100を構成する。この無線ネットワーク100については、上述の第1の実施の形態に詳しく説明したのでここで省略する。無線ネットワーク100は、既知の任意の無線通信ネットワークであることができるが、通信速度が速く、広範囲の地域をカバーできるWiFi方式、又は、第3世代の携帯電話方式(国際電気通信連合によって定められた「IMT−2000」規格。)であることが好ましい。
【0080】
情報ステーション201は、ノートパソコン222を内蔵し、ノートパソコン222で情報ステーション201を制御しているので、ノートパソコン222にインストールされている監視ソフトウェア230(図7を参照。)を更新するか、変更するだけで、情報ステーション201の制御変更、新規機能追加ができる。ノートパソコン222としては、デスクトップ、ラップトップな等の汎用電子計算機、高度のサーバ、携帯電子計算機等の任意の電子計算機を利用することができる。
【0081】
また、ノートパソコン222を無線通信ネットワークを利用して遠隔操作できるので、情報ステーション201が遠隔管理でき、その維持管理は容易である。監視センターから、ノートパソコン222を無線通信ネットワークを利用して遠隔操作、従って、水車発電機250の水車251の回転数、発電機253の発電量を制御することができる。この制御は、最終的に、余剰電力、売電の制御にも結び付く。災害の時は、カメラ203でその周囲を監視できるので、小川の水位の確認、その中の漂流物の確認、被災状況確認、タッチディスプレイ220や電光掲示板215を利用して案内、避難情報配信ができる。
【0082】
バッテリ209、太陽電池206、水車発電機250、そして、商業電力を電源として利用し、無線通信ネットワーク機能を備えているので、自然災害、人災のとき、安定して動作し、その周囲のコンピュータに無線基地として、利用者にとっては、案内所、情報発信地、情報提供所として機能する。情報ステーション201は、災害時だけではなく、公園、バス停、農産物の無人売り場、工場内、遠隔農地等に設置すれば、広告案内から、現場の確認までできる。
【0083】
カメラ203は、モーションピクチャ機能を有すると、カメラ203のまで大きな物体があったとき、自動的に撮影でき、その撮影データは、ネットワークで送信されることができる。ノードパソコン222には、バックアップソフトウェア(図示せず。)をインストールして、撮影データ、その他のデータ、ノードパソコン222固有のデータ、利用者のデータをネットワーク上の別の電子計算機やサーバに保存してバックアップすることができる。同じく、他のセキュリティソフトウェア(図示せず。)も利用でき、データセキュリティ環境も構築できる。
【0084】
これは、情報ステーション201の盗難時や情報ステーション201自体の回復困難な損傷のとき、バックアップデータを新しい情報ステーション201に移植するだけで、回復できるという利点がある。また、情報ステーション201のデータを、別の場所で分析するときも利用される。水車発電機250が発電しない等の故障があるとき、太陽電池206及び/又はバッテリ209の電力を使って、情報ステーション201が稼働し、水車発電機250の診断を行う、これを報告し、必要な場合は、水車発電機250を制御して、回復させることができる。
【0085】
図8には、情報ステーション201が接続された電力源を図示している。情報ステーション201に内蔵されたノートパソコン222、カメラ203をはじめ各種機器は、電力を必要とする。情報ステーション201自身は、電力源として太陽電池206とバッテリ209を内蔵し、外部電力源として水車発電機250と電力系統270に接続している。情報ステーション201は、これらの電力源の電力を分配する分電盤223、交流直変換を行うパワーコンディショナ224、バッテリ209の充放電を制御するためのバッテリ制御器225を内蔵している。
【0086】
バッテリ制御器225は、太陽電池201で発電された直流電力をバッテリ209に充電するか、パワーコンディショナ224へ供給するかの制御を行う。また、バッテリ制御器225は、バッテリ209を放電してその蓄積電力をパワーコンディショナ224へ供給する制御も行う。水車発電機250で発電された電力がバッテリ209に蓄積されるとき、自動制御盤255から直流に変換されて、このバッテリ制御器225を経由して、バッテリ209に蓄積される。
【0087】
発電機253は直流発電式の場合は、発電された電力はそのままバッテリ制御器225に供給され、従って、バッテリ209に蓄積、又は、パワーコンディショナ224に供給される。発電機253は交流発電式の場合は、発電された電力は、交流直流コンバータで、直流に変換されて、バッテリ制御器225に供給され、従って、バッテリ209に蓄積、又は、パワーコンディショナ224に供給される。パワーコンディショナ224は、図示しないが、基本的に、太陽電池201で発電された直流電力を、太陽電池201から受電して交流電力に変換するためのDC/ACインバータ、及び、保護回路からなる。
【0088】
太陽電池201は、複数の太陽電池セルからなる太陽電池モジュール1以上からなる。全ての太陽電池モジュールからの発電力を、集計する接続箱は、太陽電池201に含まれるものとする。発電機253は交流発電式の場合は、発電された電力が負荷に供給されるとき、まず、発電機250から発電された交流電源は、交流直流コンバータで、直流に変換されて、更に、直流交流インバータで、定格交流電源に変換されて、負荷に供給される。
【0089】
この供給は、自動制御盤255から、負荷に直接供給されることは可能であるが、情報ステーション201の分電盤223を経由することが好ましい。発電機253は交流発電式の場合は、その電力をバッテリ209に蓄積するとき、交流電源にして、バッテリに蓄積し、負荷に供給又は電力系統に並列するとき、交流電源にして、分電盤223を介して行われる。ノートパソコン222は、基本的に、分電盤223、自動制御盤255へ接続されてデータの収集を行い、電力供給の制御を行う。
【0090】
ノートパソコン222は、また、バッテリ制御器225、電力系統270に設置した電力量計272、パワーコンディショナ224等に接続されてデータの収集を行うことができる。受変電設備271は、電力系統270の高圧電力を、負荷用の低電圧に変換するもので、売電用の電力源を電力系統270に並列する機能も有する。よって、電力系統270は、逆潮流電力系統である。よって、受変電設備271と電力系統270、それらの関する設備等は本発明の趣旨ではないので、詳細な説明は省略する。
【0091】
図10は、本発明の情報ステーション201によって、水車発電機250を監視、制御する動作の概要を示したフローチャートである。まずは、情報ステーション201が稼働してから、水車発電機250を監視、制御をする動作を開始する(S1及びS2)。情報ステーション201が稼働すると、そのメインユニット202又はノートパソコン222上に動作するプログラムによって、水車発電機250を監視、制御することができるが、本実施の形態においては、ノートパソコン222を例に説明する。
【0092】
ノートパソコン222上に、そのハードディスク等のメモリに格納されている監視ソフトウェア230が呼び出されて、メインメモリ上に展開されて起動され、動作を開始する(S3)。監視ソフトウェア230が起動すると、水車発電機250の監視を開始するが、まずは、監視ソフトウェア230はノートパソコン222の通信機能に指示して、ノートパソコン222と水車発電機250が通信回線で接続される。水車発電機250は、外部機器との接続は、基本的に、自動制御盤255で接続されているので、自動制御盤255がノートパソコン222と接続する(S5)。
【0093】
ノートパソコン222は、水車251や発電機253に直接接続されて監視することができるが、通常は、自動制御盤255で接続されて所定の通信プロトコルを介して、データの送受信をして、水車発電機250を監視、制御する。監視ソフトウェア230は、自動制御盤255が接続されると、監視ソフトウェア230は、自動制御盤255の動作モードを選択し、そのモードで動作することを自動制御盤255に要求する(S6)。自動制御盤255は、その中に、制御プログラムが動作し、水車発電機250の全体を監視し、制御している。
【0094】
通常は、外部から管理者が、自動制御盤255の画面を操作して、又は、自動制御盤255の出力に電子計算機を接続して、操作指示を入力したり、特定の命令を実行したりしている。自動制御盤255は、水車発電機250の特定動作の監視や制御、外部との通信に関する命令をまとめて実行する動作モードを有する。よって、本発明の情報ステーション201は、自動制御盤255のインターフェースに接続して、これらのモードを通して、水車発電機250の監視や制御を行う。
【0095】
自動制御盤255は、監視ソフトウェア230から指示されたモードで実行し、その結果を、監視ソフトウェア230に送信する。図10の例では、第1モードの場合は、制御プログラムは、第1モードを開始し(S11)、第1モードに定義された、データ収集その報告等の、各種処理を行って(S12、S13)、第1モードを終了する(S14)。制御プログラムは、定義された処理の中で、その処理結果を、監視ソフトウェア230へ送信したり、制御盤255の出力インターフェースに送信したり、必要な場合、水車251の回転、発電機253の動作を制御し、また、出力を制御する。
【0096】
第1モードが終了すると、監視ソフトウェア230は、制御プログラムから受信したデータ、つまり、収集データ、を分析する(S20)。この分析の結果で、水車発電機250の稼働状態を判断する(S21)。そして、監視ソフトウェア230は、水車発電機250の稼働状態を管理センターや管理者等に報告するための報告用の報告データを作成する(S22)。この報告データは、ネットワークを介して管理センターへ送信される(S23)。その後、管理センターや管理者等から次の指示を受信するために、待機する(S24)。
【0097】
指示が受信されたら、それを分析し、水車発電機250へ送信する必要があれば、自動制御盤255へ送信する(S25)。報告データは、ネットワークへ送信される代わりに、情報ステーション201のタッチディスプレイ220に表示されることができる(S50)。これは、管理者がタッチディスプレイを操作して、水車発電機250の動作状況を監視、制御するときである。その後、管理者等から次の指示を受信するために、待機する(S24)。
【0098】
管理者がタッチディスプレイ220を操作して、指示が入力されたら、監視ソフトウェア230がそれを分析し、水車発電機250へ送信する必要があれば、自動制御盤255へ送信する(S25)。そのが、監視ソフトウェア230は次の処理に移るが、この次の動作は、水車発電機250とは関係ない動作、又は、水車発電機250の監視、制御であることができる(S26)。水車発電機250の監視、制御の場合は、監視ソフトウェア230は、上述のステップS4から動作を開始する。
【0099】
制御プログラムは、上述のS10〜S14に示した第1モードの他に、第Nモードまでに、複数の動作モードを有する(S10’〜S14’)。または。例外処理をするためのモードもある(S30〜S32)。これらの、第1モード〜第Nモードは、同時に実行することは可能であるが、実用上、その一つのモードが動作する。S30〜S32に示した例外処理は、基本的に、第1モード〜第Nモードに規定されなかった動作の時のエラーを処理するためのものである。第1モード〜第Nモードは、S6で示したように、監視ソフトウェア230からの指示で直接選択される。
【0100】
また、フローチャートに図示していないが、第1モード〜第Nモードの全て又は一部が順番に実行されることも可能である。第1モード〜第Nモードの内の1つのモードは、水車251の回転数を受信、水車251の回転速度を変更、水車251の故障を監視、発電機253の発電力を受信、発電機253の発電電流、発電機253の発電電圧を受信、発電機253の発電力を受信、発電機253の故障を監視、制御盤255の出力電圧を受信、制御盤255の出力電圧の変更、制御盤255の出力電力を受信、水面測定器(図示せず。)で水車253の周囲の水位の監視、等のように、特定の1つの監視動作又は制御動作を担当する機能であると良い。
【0101】
この場合は、これらのモードを組み合わせて、又は、それらを順番に実行して、必要な監視、制御を行うことができる。図11(a)には、情報ステーション201が報告する報告データの例を示すレポート300を図示している。レポート300は、情報ステーション201からその管理センター等へ送信される。この送信は、ノートパソコン222でインストールされたメールソフトウェア(図示せず。)で管理センター又はその担当者あてのメールへ送信しても良い。レポート300は、図11(a)に図示したように、報告内容を示す複数の欄から構成される。
【0102】
例えば、第1行301に示すように、報告先を示す「送信先」、情報ステーション201自信を示す「送信元」、報告の作成日時を示す「年月日」、報告の作成時間を示す「時間」、報告のコードを示す「コード」、その内容を示す「内容」等の欄からなる。「送信先」は、遠隔監視センター等のように、報告をする先であり、第2行で示すように、そのIPアドレスや、第3行で示すようにセンターの名称からなる。「送信元」は、情報ステーション201を特定するものであれば任意のコードを利用する。
【0103】
例えば、第2行302で示すように、そのIPアドレスや、第3行303で示すように情報ステーション302に割り当てた固有名称や識別番号等からなる。「コード」は、情報ステーション201が収集したデータの種類である。このデータの種類は、例えば、第2行302で示すように発電機253の出力電圧の異常、第3行303で示すように水車251の回転数、第4行304で示すように発電機253の出力電圧、第5行305で示すように発電機253の発電力、第6行306で示すように水車発電機250の設置場所の水位である。レポート300の最後の欄の「内容」は、「コード」の実際の実地データである。
【0104】
図11(b)には、情報ステーション201が報告する報告データの別の例を示すレポート350を図示している。レポート350は、報告内容を示す複数の欄から構成される。例えば、第1行351に示すように、報告先を示す「送信先」、情報ステーション201自信を示す「送信元」、報告の作成日時を示す「年月日」、報告の作成時間を示す「時間」、報告の種類を示す「コード」、その内容を示す「内容」等の欄からなる。「送信先」と「送信元」は、上述と同様である。
【0105】
「コード」は、情報ステーション201が情報ステーション201のデバイスを利用して収集したデータの種類である。このデータの種類は、例えば、第2行352で示すようにカメラ、第3行353で示すように防犯スイッチ、第4行354で示すように太陽電池の活電容量である。レポート350の最後の欄の「内容」は、「コード」の実際の実地データやそれに係る添付アイル等である。例えば、カメラ205の場合はその撮影データ、防犯スイッチ210の場合はその稼働時間、太陽電池206の場合はその発電容量等である。
【0106】
このように、報告は、測定した各種データごとに作成する。情報ステーション201の別の動作例は、フローチャートを図12に図示している。この図12のフローチャートの中で、水車発電機250や太陽電池206で発電した余剰電力を、売電する例も示している。情報ステーション201の監視ソフトウェア230は、まず、制御の種類を選択する。
【0107】
例えば、情報ステーション201の通常の監視制御(S52〜S55)、余剰電力の制御(S60〜S66)、情報ステーション201の周囲の監視(S70〜S72)、水力発電機250の周囲の水位異常に対する制御(S80〜S83)等が例示できる。情報ステーション201の通常の監視制御(S52〜S55)は、図10に示したように、水車発電機250の動作を監視するものである。このとき、水車発電機250の稼働データを収集し、分析して、管理センター等へ報告する。
【0108】
余剰電力の制御(S60〜S66)の場合は、バッテリ209の蓄積電力、太陽電池206の発電状態、水車発電機250の発電状態を分析して、充電可能か、売電可能かを判定する。太陽電池206と水車発電機250で発電した電力は、まず、バッテリ209に優先的に蓄積される。バッテリ209が充電されると、これは、情報ステーション201の異常時、太陽電池206、水車発電機250の故障、情報ステーション201に別の電子計算機等の機器を充電等の情報ステーション201の緊急な電力消費、売電時の電圧変動等に対応することができる。
【0109】
バッテリ209の充電可能の判定は、バッテリ209がまだフルに充電されていない、かつ、太陽電池206及び/又は水車発電機250の発電容量が情報ステーション201の消費電力より大きいときである。バッテリ209がフルに充電されていないときとは、基本的、その容量の所定割合以下の場合であり、例えば80%以下である。言い換えると、バッテリ209は、所定容量以上、例えば容量の80%以上、が充電されていればフルに充電されたという。
【0110】
充電可能の判定のときは、太陽電池206及び/又は水車発電機250で発電した電力を、バッテリ209に充電し、その状況を、管理センターに報告、又は、タッチディスプレイ220に表示する(S62、S63)。そして、監視ソフトウェア230は、売電可能かの判定を行う。この判定で、売電ができないとなれば、監視ソフトウェア230は、次の制御に移る(S64、S70)。監視ソフトウェア230は、売電可能と判定した場合は、情報ステーション201は、電力系統270の受変電設備271に接続され、売電のための設定を行う。
【0111】
売電は、太陽電池206及び/又は水車発電機250の電力の余剰分を、受変電設備271を経由して、電力会社へ送電する。この売電は、一定の電圧の一定容量の電力であることが好ましいので、太陽電池206及び/又は水車発電機250の出力電力の変動分をバッテリ209に蓄積された電力で調整する。例えば、太陽電池206及び/又は水車発電機250の出力電力が所定電力に達しない場合は、その足りない部分は、バッテリ209の蓄積電力から補充する。
【0112】
太陽電池206及び/又は水車発電機250の出力電力が所定電力より大きい場合は、その余剰分は、バッテリ209に蓄積される。情報ステーション201の周囲の監視(S70〜S72)の場合は、監視ソフトウェア230からカメラ203に対して撮影命令を送信し、カメラ203で撮影した動画又は静止画を受信する。この受信された撮影データを、管理者や監視センターへ送信する(S72)。カメラ203に対して撮影命令は、所定の方位、所定の上下角度のデータ等の撮影角度、ズームの倍率の指定を有することができる。
【0113】
また、カメラ203に対して撮影命令は、動いている物体を撮影するような、特定物の撮影データを有することができる。水力発電機250の周囲の水位異常に対する制御(S80〜S83)の場合は、水位表面検知器で水位を検知し、それが所定の値以上になったとき、動作するもので、洪水、大雨等の場合発生する。これは、基本的に、自然災害等の異常時に発生するもので、その周囲の状況を監視センターに報告するためのものである。
【0114】
このとき、監視ソフトウェア230からカメラ203に対して水車発電機250及び/又はその周囲を撮影するための撮影命令を送信し、カメラ203で撮影した動画又は静止画を受信する(S81)。この受信された撮影データを、管理者や監視センターへ送信する(S83)。カメラ203に対する撮影命令は、情報ステーション201から水車発電機250が設置された位置までの方位、角度、ズームの倍率の指定を有することができる。また、管理センターからの命令があると、その制御命令を受信し、それを分析する(S90、S91)。
【0115】
この制御命令には、水車発電機250に対する命令があると、それを水車発電機250の自動制御盤255へ送信する(S92)。図12には、監視ソフトウェア230の機能の一部のみを例示して示した。これの制御は、ステップS51で示すように、直接選択され、個別に実行されることができるが、全て又は一部が最初から順番に実行されることも可能である。また、これの制御は、ステップS51で選択され、実行されると、制御がステップ51で戻され、もう一度制御が選択されることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、公共施設での情報発信、情報収集、及び地域の情報共有ネットワーク等の分野に利用するとよい。
【符号の説明】
【0117】
1…情報ステーション
2…メインユニット
3…カメラ
4…アンテナ
5…表示器
6…太陽電池
7…支柱
8…ベンチ
9…二次畜電池
10…防犯スイッチ
11…スピーカ
12…パトライト
13…充電コンセント
14…供給コンセント
17…携帯端末
16…日除け
20…CPU
21…ROM
22…RAM
23…バス
24…電源制御部
25…内蔵電池
26…クロック発生部
100…ネットワーク
101…第1〜第Nステーション
102…メインステーション
105…利用者の電子計算機
110…ブロードバンド基地局
111…災害対策センター
201…情報ステーション
202…メインユニット
203…カメラ
204…アンテナ
215…電光掲示板
206…太陽電池
207…支柱
208…ベンチ
209…バッテリ
210…防犯スイッチ
211…スピーカ
212…パトライト
216…日除け
218…LEDライト
219…収納筐体
220…タッチディスプレイ
221…指示板
222…ノートパソコン
223…分電盤
224…パワーコンディショナ
225…バッテリ制御器
230…監視ソフトウェア
250…水車発電機
251…水車
252…水車筐体
253…発電機
254…軸(水車発電機)
255…自動制御盤
260…ダム
261…取水口
263…魚道
264…呼び水水路
265…用水路
270…電力系統
271…受変電設備
272…電力量計
300、350…レポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公共の場に設置され、ユーザ端末がネットワークにアクセスするためのアクセスポイントになるための情報ステーションにおいて、
太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換し前記電気エネルギーを前記情報ステーションを構成する各構成装置に供給するための太陽電池、
周囲の状況を動画又は静止画で記録して、これを電子データにして出力するためのカメラ、
通信ネットワークを介して他の前記ステーションに前記電子データを送信し、及び/又は、電子計算機に有線又は無線で接続して前記電子計算機と前記通信ネットワークのデータ通信の送受信を行うための通信手段、及び、
環境係数、災害の通知、緊急連絡、知らせ及び広告データの中から選択される1以上のデータを表示するための表示手段
からなることを特徴とする情報ステーション。
【請求項2】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
前記太陽電池から供給された前記電気エネルギーを蓄電し、前記太陽電池が動作しないとき、又は、前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、前記他の構成装置に蓄電された前記電気エネルギーを供給するための蓄電池からなる
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項3】
請求項2に記載の情報ステーションにおいて、
前記電子計算機又は携帯端末に電力を供給するための供給手段、及び/又は、
前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、又は、前記太陽電池から供給された前記電気エネルギーが足りないとき、電力線から電力の供給をうけるための充電手段を備えている
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項4】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
緊急情報を発信するためのパトライトを備えている
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項5】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
ユーザが腰かけ又は荷物を置くためのベンチを備えている
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項6】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
日除けを備えている
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項7】
請求項6に記載の情報ステーションにおいて、
前記太陽電池は、前記日除けの上に設置されている
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項8】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
非常防犯ボタンを有し、
非常防犯ボタンが押された、信号が、警察、中央監視事務室、及び救急隊の内1以上へ送信されて連絡する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項9】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
可視光を出力し周囲を照らすための可視光出力手段(LED)を有する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項10】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
前記表示手段は、電光掲示板である
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項11】
請求項1に記載の情報ステーションにおいて、
前記表示手段は、タッチパネル式のディスプレイであり、
前記ディスプレイは、前記情報ステーションの操作を行うためのもので、内蔵された電子計算機の表示手段及び入力手段として機能する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項12】
請求項3に記載の情報ステーションにおいて、
前記充電手段は、水車発電機に接続され、前記太陽電池が動作しないとき、若しくは、前記太陽電池が供給する電気エネルギーが足りないとき、前記水車発電機から電力の供給を受ける
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項13】
請求項12に記載の情報ステーションにおいて、
前記水車発電機の水車の回転数又は発電状況に関するデータである前記水車発電機データを前記水車発電機から受信する受信機能、前記水車発電機データの変化から前記水車発電機の故障の診断を行う診断機能、前記水車発電機データ及び/又は前記診断の結果を前記ネットワークを介して遠隔操作センターに送信するネットワーク送信機能、及び、前記遠隔操作センターから指示データを受信して、前記水車発電機に送信する機能を有する制御送信機能を備えた制御手段を有する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項14】
請求項13に記載の情報ステーションにおいて、
前記表示手段は、タッチパネル式のディスプレイであり、
前記ディスプレイは、前記情報ステーションの操作を行うためのもので、内蔵された電子計算機の表示手段及び入力手段として機能し、
前記制御手段は、前記水車発電機データ及び/又は前記診断の前記結果を前記ディスプレイに表示するディスプレイ表示機能を有し、
前記制御手段は、前記ディスプレイのタッチ機能を利用して入力された指示を、前記水車発電機に送信する機能を有する前記制御送信機能を有する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項15】
請求項12又は13に記載の情報ステーションにおいて、
前記情報ステーションは、前記水車発電機及び/又は前記太陽電池の余剰電力を、前記電力系統へ送電するための送電手段を有する
ことを特徴とする情報ステーション。
【請求項16】
請求項1乃至15の中から選択される1項に記載の情報ステーションを備えたネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−124881(P2012−124881A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115028(P2011−115028)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パトライト
【出願人】(000150291)株式会社中山鉄工所 (35)
【Fターム(参考)】