説明

情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム

【課題】 イベント情報と文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現する情報処理装置および方法を提供する。
【解決手段】 ユーザの指定するキーワード等の文書属性に基づく文書検索を実行するとともに、ヒット文書の登録日時、更新日時などの日時情報に基づいて期間を設定し、設定期間に基づいてイベント情報を検索し、ヒット文書情報およびヒットイベント情報を表示部に表示する。本構成により、イベント日時、イベント対応キーワードなどイベント属性情報に基づく文書の再検索、例えば絞込み検索など、イベント情報を適用したインタラクティブな検索処理が可能となり、イベントと文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに、詳細には、文書情報とイベント情報とを関連付けたデータ検索処理を効率的に実行することを可能とした情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットあるいはイントラネットなどのネットワーク通信が盛んになり、このようなネットワークを介したサービスの1つとして検索サービスがある。ネットワーク接続されたパーソナルコンピュータ等のユーザ端末からの検索要求に応じた処理をサーバ側で実行し、その処理結果をユーザ端末に送信する。
【0003】
例えば、インターネットを介した検索処理を実行する場合、検索サービスを提供しているWebサイトにアクセスし、Webサイトの提示メニューに従って、キーワード、カテゴリなどの検索条件を入力しサーバに送信する。サーバは、これらの検索条件に従って、処理を実行し、処理結果をユーザ端末に表示する。
【0004】
データ検索処理の実行機能を持つ検索エンジンは、例えば検索条件を設定した検索式に基づいてデータベースを検索し、それぞれの検索式に合致するデータをデータベースから抽出し、これを検索結果としてユーザ端末に出力する。
【0005】
しかし、従来の検索システムでは、ユーザは、検索対象の文書に含まれる文書属性としてのキーワードや著者名など、文書に直接関連する文書属性を指定して検索を行なうのが一般的となっている。
【0006】
文書検索において、例えば、「お客様を訪問する直前に作成した文書を探したい。」、「あの会議のあとに出された議事録を探したい」などのように、何らかのイベントと関連付けて所望の文書を探すことが有効な場面が多くある。従来の検索システムの多くは、文書情報(内容や属性)にたいする検索機能の提供にとどまり、イベント情報を用いた検索を十分にサポートする機能を提供するものは存在しない。
【0007】
イベント情報に基づくデータ検索システムを開示したものとして、特許文献1がある。特許文献1は、カレンダー上のイベント情報を選択することでイベントに関連付けられた画像を検索することができるシステムを開示している。このシステムは、通常の検索システム同様、条件を入力して画像を検索することもできる。また、特許文献2は、カレンダー上に画像のサムネイルを表示して、日付情報から画像を探しやすくする構成を開示している。本システムでは、カレンダーの表示単位は日、週、月と変化させることができ、例えば、月を選択すれば、選択された月の画像のサムネイルが表示される。また、特許文献3には、スケジュール表のイベント情報を選択することでそのイベントに関連付けられている画像を検索することができるシステムを開示している。
【0008】
しかし、これらの従来技術は、まず、イベント情報を表示し、表示されたイベント情報に対して、ユーザが日付や、イベント等の指定情報を入力することで、イベントに関連付けられた文書を検索抽出する構成を示すのみであり、例えば、ユーザが最初にキーワード等に基づく文書検索を実行し、その結果としてユーザのディスプレイに検索条件に該当したコンテンツ情報を出力表示するとともに、表示されたコンテンツ情報の日付分布に応じたイベント情報を表示するなどの処理構成については開示されていない。また、検索キーワードに応じたイベント情報の表示制御処理などの構成についても開示されていない。
【特許文献1】特開2003−303210号公報
【特許文献2】特開平11−215457号公報
【特許文献3】特開平8−110911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、従来からの文書検索において適用される例えばキーワード等の文書属性に基づく文書検索を実行した際、ヒットした文書の日付情報、例えば文書登録日時、更新日時など日時に対応するイベント情報を表示し、イベントの日付、期間、あるいはイベントに対応付けられたキーワードなどのイベント属性情報に基づく検索、例えば絞込み検索などのイベントに基づくデータ検索を可能とした情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は、
データ検索処理を実行する情報処理装置であり、
検索条件に従って、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定する検索部と、
前記検索部の設定したイベント情報検索期間に基づいて、イベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索部と、
前記検索部における検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索部における検索結果としてのイベント情報を表示する表示部と、
を有することを特徴とする情報処理装置にある。
【0011】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記検索部は、ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報から、最古の日時情報と、最新の日時情報を抽出し、抽出した最古および最新日時情報を含む期間をイベント情報検索期間として設定する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記イベントデータベースは、各イベントに対応するキーワードを格納した構成であり、前記イベント検索部は、前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供し、前記検索部は、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードに基づいて、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記イベントデータベースは、各イベントに対応するキーワードを格納した構成であり、前記イベント検索部は、前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供し、前記検索部は、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードを前記表示部に出力する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記検索部は、前記表示部に表示されたイベント情報に対応する日時情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定日時情報に基づいて、前記表示部に表示されたヒット文書情報からユーザ指定日時情報に対応する登録日時情報または更新日時情報を持つ文書情報を抽出し、前記表示部に再表示する表示データ更新処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記検索部は、前記表示部に表示されたイベント情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定イベント情報に対応して設定されたキーワードを前記イベント検索部から取得し、取得キーワードに基づいて、前記文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理、または取得キーワードの表示部に対する表示処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記検索部は、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報のスコア算出処理として、出現頻度、キーワードとの関連度、更新日付情報の少なくともいずれか適用したスコア算出処理を実行し、算出スコアに基づくソート処理を実行し、ソート結果を前記表示部に表示する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記イベント検索部は、前記検索部から入力するキーワードに基づいて、前記イベントデータベースを適用したイベント情報の検索処理を実行し、ヒットイベント情報に設定されたキーワードと検索キーワードとの一致度に基づいて、各ヒットイベント情報のキーワード関連度指数を算出し、前記検索部に提供する構成を有し、前記検索部は、前記ヒットイベント情報のキーワード関連度指数に基づいて、前記表示部に表示するイベント情報の表示態様を変更する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の第2の側面は、
データ検索処理をコンピュータ上において実行させるコンピュータ・プログラムであり、
検索部において、検索条件に従って文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行する文書検索ステップと、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定するイベント情報検索期間設定ステップと、
イベント検索部において、前記イベント情報検索期間に基づいてイベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索ステップと、
前記文書検索ステップにおける検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索ステップにおける検索結果としてのイベント情報を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
【0019】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記イベント情報検索期間設定ステップは、ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報から、最古の日時情報と、最新の日時情報を抽出し、抽出した最古および最新日時情報を含む期間をイベント情報検索期間として設定する処理を実行するステップであることを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記イベント検索部から前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供するステップと、前記検索部において、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードに基づいて、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行するステップとを有することを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記イベント検索部から前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供するステップと、前記検索部において、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードを前記表示部に出力するステップとを有することを特徴とする。
【0022】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記検索部において、前記表示部に表示されたイベント情報に対応する日時情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定日時情報に基づいて、前記表示部に表示されたヒット文書情報からユーザ指定日時情報に対応する登録日時情報または更新日時情報を持つ文書情報を抽出し、前記表示部に再表示する表示データ更新処理を実行するステップを有することを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記検索部において、前記表示部に表示されたイベント情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定イベント情報に対応して設定されたキーワードを前記イベント検索部から取得し、取得キーワードに基づいて、前記文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理、または取得キーワードの表示部に対する表示処理を実行するステップを有することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記検索部において、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報のスコア算出処理として、出現頻度、キーワードとの関連度、更新日付情報の少なくともいずれか適用したスコア算出処理を実行し、算出スコアに基づくソート処理を実行し、ソート結果を前記表示部に表示する処理を実行するステップを有することを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明のコンピュータ・プログラムの一実施態様において、前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記イベント検索部において、前記検索部から入力するキーワードに基づいて、前記イベントデータベースを適用したイベント情報の検索処理を実行し、ヒットイベント情報に設定されたキーワードと検索キーワードとの一致度に基づいて、各ヒットイベント情報のキーワード関連度指数を算出して前記検索部に提供するステップと、前記検索部において、前記ヒットイベント情報のキーワード関連度指数に基づいて、前記表示部に表示するイベント情報の表示態様を変更するステップとを有することを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明の第3の側面は、
データ検索処理を実行する情報処理方法であり、
検索部において、検索条件に従って文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行する文書検索ステップと、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定するイベント情報検索期間設定ステップと、
イベント検索部において、前記イベント情報検索期間に基づいてイベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索ステップと、
前記文書検索ステップにおける検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索ステップにおける検索結果としてのイベント情報を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法にある。
【0027】
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータシステムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータシステム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0028】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0029】
本発明の構成によれば、ユーザの指定するキーワード等の文書属性に基づく文書検索を実行するとともに、ヒット文書の日付情報、例えば文書登録日時、更新日時など日時に基づいて期間を設定し、設定期間に基づいてイベント情報を検索し、ヒット文書情報およびヒットイベント情報を表示部に表示する構成とし、イベント情報として格納されるイベントの実行日時、イベント対応キーワードなどイベント属性情報に基づく文書の再検索、例えば絞込み検索などを行なうことが可能となり、イベントと文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現される。
【0030】
さらに、本発明の構成によれば、ユーザは、表示部に表示されたイベントのイベント日時や、イベント情報の指定を行なうことで、指定情報としてのイベント日時やイベント対応のキーワードに基づく文書データの再検索を行なって、再検索結果を表示部に再表示させることが可能となり、イベント情報を適用したインタラクティブな検索処理など、イベントと文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。
【0032】
図1は本発明の情報処理装置の構成を示すブロック図である。情報処理装置は、検索指示部101、検索部102、文書インデックスデータベースとしてのインデックス格納部103、収集登録部104、文書データベースとしてのストレージ105、表示部106、イベント検索部107、イベントデータベース108、イベント登録部109を有する。
【0033】
検索指示部101は、ユーザの入力した検索条件(キーワード、日付、ファイル名など)を検索部102に送信する。検索部102は、検索指示部101から送信された検索条件に基づいてインデックス格納部103に格納された文書インデックスを検索し、検索条件に適合する文書情報を取得する。インデックス格納部103には、検索対象の文書情報(キーワード、日付、ファイル名など)が記録されており、検索部102は、検索指示部101から送信された検索条件に含まれるキーワード、日付、ファイル名などを検索タームとして適用したインデックス検索を実行し、検索タームに適合する文書情報の抽出処理を行なう。
【0034】
図2に、文書インデックスデータベースとして機能するインデックス格納部103に格納されるインデックスの例を示す。インデックス格納部103に格納されるインデックス情報としては、例えば図2に示すように、
(A)キーワードに基づいて、文書ID、日付データ、出現頻度の情報を取得可能としたインデックス1
(B)文書IDに基づいて、文書名、フォルダ名、更新日付、要約などの書誌情報を取得可能としたインデックス2
これら2つのインデックス情報がある。
【0035】
これらのインデックスは、文書の実体データを格納した文書データベースとしてのストレージ105から収集登録部104が収集する。インデックス収集処理は、定期的に、あるいはストレージ105に対する新規文書の格納時などに収集登録部104によって実行される。
【0036】
検索部102において実行する文書インデックスの検索処理では、例えば、ユーザが検索指示部101を介して入力した検索式に含まれるキーワードに基づいて、まず、図2に示すインデックス1を参照して、各キーワードからヒットする文書IDを探す処理を実行し、さらに、日付データ、出現頻度などからスコアを算出する。さらに、ヒットした文書IDから表示用の書誌情報をインデックス2から取得する処理として実行される。
【0037】
検索部の算出するヒットコンテンツのスコアは、例えば、ヒットコンテンツの表示順を設定するために使用される。例えば、ヒットコンテンツにおける出現頻度と、キーワードを含むコンテンツの、全コンテンツ数に対する存在割合の逆数に基づく値として算出するインバース・ドキュメント頻度とをパラメータとして含む算出式を適用したコンテンツスコア算出処理や、インバース・ドキュメント頻度と、コンテンツ更新日付の新しいものを大きな値として算出する日付に基づく関数算出値をパラメータとして含む算出式を適用したコンテンツスコア算出処理などが適用される。
【0038】
検索部102は、さらに、ユーザの入力した検索条件において指定されたキーワードや、インデックスを対象とした検索処理の結果として抽出されたヒット文書の更新日付の情報などをイベント検索部107に送信する。イベント検索部107は、検索部102から入力するキーワード、ヒット文書の更新日付情報などに基づいて、イベントデータベース108の格納データを検索対象としたイベント情報検索処理を実行する。
【0039】
イベントデータベース108には、各種のイベント、例えば会議、資料検討会、打ち合わせ、商品試験、各種会合等の様々なイベントについての情報が日時に対応付けられて格納されている。具体的には、イベント名、日付、イベントに付与されたキーワードなどが記録されている。これらのイベント情報は、イベント登録部109を介してユーザにより登録される。
【0040】
イベントデータベース108に格納されるデータ構成について、図3を参照して説明する。イベントデータベース108には、図3に示すように、イベント名、イベントの日付、イベント識別子としてのイベントID、イベント開始時刻、イベント終了時刻、メモ、キーワード(KW)が格納される。キーワード(KW)のカラムはユーザの入力したキーワードに関連するイベントを検索する処理、すなわちイベント情報に対するキーワード検索処理のために利用される。なお、キーワードは、ユーザがイベント登録部109を用いて直接入力して登録する構成としてもよいし、あるいは、イベントデータベース108に付属するデータ処理部において、イベント名や、メモカラムの情報を解析、例えば形態素解析などを実行して抽出した語をキーワードとして格納する構成としてもよい。
【0041】
イベント検索部107によるイベントデータベース108の検索結果として取得されたイベント情報は、検索部102に送信される。検索部102は、文書インデックスの検索結果とイベントDBの検索結果を所定の形式に整形し、表示部106へ送信し、表示部106が、文書インデックスの検索結果とイベントDBの検索結果を表示する。
【0042】
本発明の情報処理装置における検索結果表示例を図4に示す。検索結果には、イベント表示エリア201と、ヒット文書表示エリア202が含まれる。ヒット文書表示エリア202には、検索部102による文書インデックスの検索処理の結果として、抽出された文書情報が表示される。この文書情報は、ユーザによって検索指示部101から入力された検索条件に含まれるキーワード、日付、ファイル名などを検索タームとして実行されたインデックス検索の検索結果である。
【0043】
イベント表示エリア201には、ヒット文書表示エリア202に表示されたヒット文書の登録日付または更新日付に基づいて設定される期間に対応する日時のイベント情報が表示される。図に示す例では、2003年12月〜2004年4月の期間のイベント情報が表示されている。ヒット文書表示エリア202に表示されたヒット文書の登録日付または更新日付がこの期間範囲に対応する。
【0044】
検索部102は、検索キーワードに基づくインデックス格納部103の検索結果として取得されるヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報から、最古の日時情報と、最新の日時情報を抽出し、抽出した最古および最新日時情報を含む期間をイベント情報検索期間として設定し、イベント検索部107は、検索部102の設定したイベント情報検索期間に基づいて、イベントデータベース108に対する検索処理を実行し、イベント情報検索期間に対応するイベント実行日時を持つイベントをヒットイベント情報として抽出する。
【0045】
なお、ヒット文書表示エリア202に表示されたヒット文書の登録日付または更新日付の範囲とイベント情報検索期間を完全一致させて、表示するイベント情報の期間をヒット文書の登録日時情報または更新日時情報と完全一致する構成としてもよいが、ヒット文書表示エリア202に表示されたヒット文書の登録日付または更新日付の範囲プラスマイナス1ヶ月程度の範囲にイベント情報検索期間を設定し、表示部106に表示するイベント情報は、ヒット文書の登録日付または更新日付より広い期間としてイベント表示エリア201に表示する構成としてもよい。
【0046】
イベント表示エリア201には、表示期間中のすべてのイベント情報が表示され、さらに、文書インデックス検索の際にユーザによって検索指示部101から入力されたキーワードに対応するキーワードの設定されたイベント情報がキーワード関連イベント情報211として強調表示される。この例では、キーワードとして「商品A」を適用した文書インデックス検索が検索部102において実行され、このキーワード「商品A」が設定されたイベント情報がキーワード関連イベント情報211として強調表示された例を示している。
【0047】
なお、図に示す表示例では、イベント表示エリア201には、月別にイベントが区分されて表示された例を示している。この月別イベント表示エリアは、ホットスポットに設定され、ユーザによる月別イベント表示エリアに対するクリック処理によって、クリックされた月に対応する更新日時、登録日時を持つ文書情報のみが、ヒット文書表示エリア202に抽出表示される。
【0048】
すなわち、初期的には、ヒット文書表示エリア202には、ユーザの検索条件に基づいてヒットした文書がすべてリストとして例えばスコア順に提示された構成となっているが、ユーザによる月別イベント表示エリアに対するクリック処理によって、クリックされた月に対応する更新日時、登録日時を持つ文書情報のみが抽出されてヒット文書表示エリア202に表示される。
【0049】
ユーザによるクリック処理は、図1におけるユーザインタフェースとしての表示部106に対する入力として行なわれ、入力情報としてのクリック月情報が、検索部102に入力され、検索部102において、ヒット文書表示エリア202に表示中の文書情報から、クリック月に対応する更新日時、登録日時を持つ文書情報の抽出処理が実行され、抽出情報のみをヒット文書表示エリア202に表示する表示更新処理を実行する。
【0050】
また、ヒット文書表示エリア202に表示された特定イベントをクリックすることで、指定イベントに対応して設定されたキーワードに基づいて、文書情報の再検索が実行され、再検索結果に基づいて表示情報の更新処理が実行される。これらの処理については、後段でフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0051】
次に、図1に示す各処理部の実行する処理シーケンスについて、図5以下のフローチャートを参照して説明する。
【0052】
まず、図5を参照して検索部102の処理シーケンスについて説明する。検索部102は、検索指示部101から送信された検索条件に基づいてインデックス格納部103に格納された文書インデックスを検索し、検索条件に適合する文書情報を取得する。さらに、検索部102は、ユーザの入力した検索条件において指定されたキーワードや、インデックスを対象とした検索処理の結果として抽出されたヒット文書の更新日付の情報などをイベント検索部107に送信する処理を実行する。
【0053】
図5に示すフローチャートの各ステップの処理の詳細について説明する。図5のフローは、検索指示部101からキーワードなどの検索条件が入力されたことを条件として開始する。ステップS101において、検索指示部から入力された条件、例えばキーワードなどに基づいてインデックス格納部103に格納された文書インデックスを検索する。この検索処理においては、ユーザが検索指示部101を介して入力した検索式に含まれるキーワードに基づいて、まず、図2に示すインデックス1を参照して、キーワードからヒットする文書IDを探す処理を実行し、さらに、日付データ、出現頻度などからスコアを算出する。さらに、ヒットした文書IDから表示用の文書情報をインデックス2から取得する処理として実行される。
【0054】
検索部102の算出するヒットコンテンツのスコアは、前述したように、例えば、ヒットコンテンツの表示順を設定するために使用され、例えば、ヒットコンテンツにおける出現頻度と、キーワードを含むコンテンツの、全コンテンツ数に対する存在割合の逆数に基づく値として算出するインバース・ドキュメント頻度とをパラメータとして含む算出式を適用したコンテンツスコア算出処理や、インバース・ドキュメント頻度と、コンテンツ更新日付の新しいものを大きな値として算出する日付に基づく関数算出値をパラメータとして含む算出式を適用したコンテンツスコア算出処理などが適用される。検索部102は、例えば算出したスコアに基づいてヒット文書のソートを実行してソート結果に基づいて設定したヒット文書情報リストを表示部106に表示する処理を実行する。
【0055】
ステップS102において、検索部102は、ヒットした文書の更新日時または登録日時で最古のものと最新のものを求める。ステップS103においては、ステップS102で求めた更新日時、登録日時が最古の日時(T0)と、最新の日時(T1)とに基づいて、イベント検索処理に適用する期間条件を決定し、その期間条件をイベント検索部107に出力し、指定期間条件のイベント検索をイベント検索部107に依頼する。例えば、検索部102におけるヒット文書中、最古の更新日時または登録日時情報を持つ文書の更新日時または登録日時がT0=[2003,12.15]であり、最新の更新日時または登録日時情報を持つ文書の更新日時または登録日時がT1=[2004,3.5]である場合、
[2003,12.15]−[2004,3.5]
を検索期間(T0〜T1)として、イベント検索部107に出力する。
【0056】
ただし、前述したように、ヒット文書の更新日時または登録日時に完全一致する期間をイベント情報の検索期間として設定するのではなく、ヒット文書の登録日付または更新日付の範囲プラスマイナス1ヶ月程度の範囲のイベント情報を検索するように、検索期間の設定を行う構成としてもよい。
【0057】
なお、ステップS103のイベント検索部107に対する検索依頼に際しては、検索期間の設定のみならず、ユーザの入力したキーワード情報も併せてイベント検索部107に出力し、キーワードに基づくイベント検索を行なわせる構成としてもよい。
【0058】
ステップS104では、イベント検索部107におけるイベント検索結果を受信する。イベント検索結果には、先に図3を参照して説明したイベントデータベース108の格納データとして、イベント名、イベントID、イベント日時情報などが含まれる。
【0059】
ステップS105では、所定期間、例えば1ヶ月ごとのヒット文書、イベント情報に区分する処理を行い、ステップS106において、検索結果を所定フォーマットに整形して表示部106へ表示する。なお、前述したように表示文書は、スコアに基づくソート処理がなされた結果である。これらの処理の結果として表示部106に表示される結果が、例えば、先に説明した図2に示す表示例である。
【0060】
次に、図6を参照して、図2に示す表示結果に対して、ユーザが月別イベント表示エリアに対するクリック処理を行なった場合に検索部102が実行する表示情報更新処理のシーケンスについて説明する。図6に示すフローは、例えば図2に示す表示結果に対して、ユーザが月別イベント表示エリアに対するクリック処理を行なったことを条件として開始する。
【0061】
ユーザインタフェースとしての表示部107を介するユーザ入力情報として、クリック月情報が、検索部102に入力されると、ステップS201において、検索部102は、ヒット文書表示エリア202に表示中の文書情報、すなわち事前に検索した検索結果データ中から、クリック月に対応する更新日時、登録日時を持つ文書情報を検索する処理を実行する。検索結果は、検索部102の算出したスコア順にソートされる。
【0062】
ステップS202において、検索結果を表示部106に出力し、表示部106では、クリック月に対応する更新日時、登録日時を持つ文書情報のみが表示される。なお、表示情報は、例えば検索部の算出したスコア順にソートされた結果とする。
【0063】
次に、図7を参照して、ユーザが月別イベント表示エリアに表示された特定のイベントに対するクリック処理を行なった場合に検索部102が実行する表示情報更新処理のシーケンスについて説明する。図7に示すフローは、例えば図2に示す表示結果に対して、ユーザが月別イベント表示エリアに表示された特定のイベントに対するクリック処理を行なったことを条件として開始する。
【0064】
ユーザインタフェースとしての表示部107を介するユーザ入力情報として、クリックイベント情報が、検索部102に入力されると、ステップS301において、検索部102は、クリックイベント情報、例えばイベントIDをイベント検索部107に送信し、イベントIDに対応するイベント情報に含まれるキーワードの取得を依頼する。先に図3を参照して説明したように、イベントデータベース107に格納される各イベント情報には、イベントIDの他、1つ以上のキーワードが格納されており、イベント検索部107は、検索部102からの依頼に基づいて、イベントデータベース108の登録情報から指定イベントに対応するキーワードを抽出して検索部102に送信する。
【0065】
ステップS302では、検索部102は、イベント検索部107から受信した指定イベント対応のキーワードに基づいて、インデックス格納部103に格納された文書インデックス情報の検索処理を実行する。検索部102は、イベント検索部107から受信した指定イベント対応のキーワードを1つまたは複数持つ文書を抽出する検索処理を実行し、検索結果に対して、スコア付け処理を実行する。なお、これらの再検索文書は、ユーザ入力キーワードに基づいて実行された最初の検索処理の検索結果を含むものとして実行される。
【0066】
ステップS303において、検索部102は、検索結果をスコアに基づいてソートする処理を実行し、表示部106に出力する。なお、表示処理においては、ユーザ入力キーワードに基づいて実行された最初の検索処理の検索結果と重複する検索結果データと、再検索の結果のみに含まれるデータを識別可能な表示とするなど、表示態様を変更する処理を行なう構成としてもよい。
【0067】
次に、図8を参照して、ユーザが月別イベント表示エリアに表示された特定のイベントを指定し、イベント対応のキーワードの表示を要求した場合に、検索部102が実行する表示情報更新処理のシーケンスについて説明する。図7に示すフローは、例えば図2に示す表示結果に対して、ユーザが月別イベント表示エリアに表示された特定のイベントを指定し、イベント対応のキーワードの表示を要求する処理が実行された場合に行なわれる。
【0068】
ユーザインタフェースとしての表示部107を介するユーザ入力情報として、月別イベント表示エリアに表示された特定のイベントの指定情報、およびイベント対応のキーワードの表示要求情報が、検索部102に入力されると、ステップS401において、検索部102は、クリックイベント情報、例えばイベントIDをイベント検索部107に送信し、イベントIDに対応するイベント情報に含まれるキーワードの取得を依頼する。イベント検索部107は、検索部102からの依頼に基づいて、イベントデータベース108の登録情報から指定イベントに対応するキーワードを抽出して検索部102に送信する。
【0069】
ステップS402では、検索部102は、イベント検索部107から受信した指定イベント対応のキーワードを表示部106に出力する。このキーワード表示処理に基づいて、ユーザは、表示キーワードに基づく再検索の指示などを行なうことができる。
【0070】
次に、図9、図10を参照して、イベント検索部107の実行する処理シーケンスについて説明する。図9の処理は、検索部102から入力する期間情報に基づくイベント検索処理シーケンスであり、図10は、図7、図8を参照して説明したイベント対応のキーワードを検索部102に提供する処理シーケンスである。
【0071】
まず、図9を参照して、検索部102から期間情報を入力し、入力期間情報に基づいて、イベント検索を実行する処理シーケンスについて説明する。この処理は、検索部102から、期間情報を伴うイベント検索依頼を入力したことを条件として実行される。
【0072】
ステップS501において、検索部102から入力した期間情報に基づいて、イベントデータベース108の検索を実行し、期間情報に含まれる期間内の実行イベントを抽出する。さらに、ステップS502において、ステップS501の検索処理において抽出されたイベント情報から、検索部102から入力したキーワード、すなわち検索部102が検索支持部101から入力したキーワードに対応するキーワードを、イベント情報のキーワードとして設定しているイベント情報を選択する。ステップS502の処理は、検索部102からキーワード情報が入力された場合にのみ実行される。
【0073】
ステップS502の処理を実行する場合、イベント検索部107は、さらに、キーワード対応イベントとして抽出したイベントのキーワードとの関連度を算出する。関連度は、検索部から入力したキーワードと、イベントに対応してイベントデータベース108に格納されたキーワードとの一致数などが適用される。例えば検索部102から入力したキーワードが3種類ある場合、これら3種類すべてのキーワードをイベントのキーワードとして持つイベントは、関連度が高いと判定され、例えば3つの入力キーワード中、1つのみのキーワードが、イベント対応キーワードと一致する場合は、関連度が低いと判定される。これらの関連度は、数値データとして算出される。これらの数値は、イベント情報表示を識別表示する際の指標とされる。
【0074】
次に、ステップS503において、イベント検索結果を検索部102に送信する。この送信情報には、イベントデータベース108から抽出されたイベントに関する情報の他、ステップS502においてイベント検索部107において算出した各イベントのキーワードに対する関連度指数が含まれる。検索部102は、イベント検索部107から受信したこれらの情報と、文書インデックスの検索結果情報とに基づいて表示情報の生成を行い、表示部106への表示を行なう。この表示情報が、例えば図4に示す表示例である。なお、検索部102が表示情報の生成を行なう際、イベント情報については、前述のキーワード関連度に応じて、各イベント情報の表示態様を変更して、各イベントとキーワードとの関連度を識別可能とする表示を行なう構成とすることができる。例えば、キーワード関連度の高いイベント情報は赤く表示し、キーワード関連度が中程度のイベント情報はオレンジ表示とし、キーワード関連度の低いイベント情報は黄色表示とするなどである。
【0075】
次に、図10を参照して、イベント検索部107の実行するもう1つの処理、すなわち、特定のイベントに対応するキーワード情報を検索部102に提供する処理シーケンスについて説明する。この処理は、先に図7、図8を参照して説明した検索部102の処理、すなわち検索部102がイベント検索部107に対して行なう特定イベントを指定したキーワード要求処理に対応してイベント検索部107が実行する処理である。
【0076】
イベント検索部107が、検索部102から、あるイベントの指定情報(イベントID)を伴うキーワード要求を受信すると、イベント検索部107は、ステップS601において、指定されたイベントIDに基づいてイベントデータベース108の検索処理を実行し、指定イベントIDに対応するイベント情報を抽出する。イベント情報には、先に図3を参照して説明したように、イベント対応のキーワードが記録されている。イベント検索部107は、これらのキーワードを取得し、ステップS602において、取得キーワードを検索部102に送信する。
【0077】
検索部102は、インデックス検索部107からイベント対応のキーワードを取得すると、これらのキーワードに基づいて文書インデックスの再検索を実行(図7の処理フローに対応)したり、あるいは受領キーワードを表示部106に表示する処理(図8の処理フローに対応)を実行する。
【0078】
最後に、上述した検索処理を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について、図11を参照して説明する。
【0079】
CPU(Central Processing Unit)501は、OS(Operating System)に対応する処理や、上述の実施例において説明した検索処理、コンテンツスコア算出処理、イベントのキーワード関連度算出処理、表示情報生成処理等の各処理の実行シーケンスを記述した各種コンピュータ・プログラムに従った処理を実行する制御部である。
【0080】
ROM(Read Only Memory)502は、CPU501が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)503は、CPU501の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス504により相互に接続されている。
【0081】
ホストバス504は、ブリッジ505を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス506に接続されている。
【0082】
キーボード508、ポインティングデバイス509は、ユーザにより操作される入力デバイスである。ディスプレイ510は、液晶表示装置またはCRT(Cathode Ray Tube)などから成り、各種情報をテキストやイメージで表示する。
【0083】
HDD(Hard Disk Drive)511は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU501によって実行するプログラムや情報を記録または再生させる。ハードディスクは、図1に示すインデックス格納部112、記憶部117としての役割、および各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0084】
ドライブ512は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体521に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、インタフェース507、外部バス506、ブリッジ505、およびホストバス504を介して接続されているRAM503に供給する。
【0085】
接続ポート514は、外部接続機器522を接続するポートであり、USB,IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート514は、インタフェース507、および外部バス506、ブリッジ505、ホストバス504等を介してCPU501等に接続されている。通信部515は、ネットワークに接続され、CPU501、またはHDD511等からの供給データの送信、データ受信を実行する。
【0086】
なお、図11に示す情報処理装置のハードウェア構成例は、PCを適用して構成した装置の一例であり、本発明の情報処理装置は、図11に示す構成に限らず、上述した実施例において説明した処理を実行可能な構成であればよい。
【0087】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0088】
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0089】
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0090】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0091】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0092】
以上、説明したように、本発明の構成によれば、ユーザの指定するキーワード等の文書属性に基づく文書検索を実行するとともに、ヒット文書の日付情報、例えば文書登録日時、更新日時など日時に基づいて期間を設定し、設定期間に基づいてイベント情報を検索し、ヒット文書情報およびヒットイベント情報を表示部に表示する構成とし、イベント情報として格納されるイベントの実行日時、イベント対応キーワードなどイベント属性情報に基づく文書の再検索、例えば絞込み検索などを行なうことが可能となり、イベントと文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現される。
【0093】
さらに、本発明の構成によれば、ユーザは、表示部に表示されたイベントのイベント日時や、イベント情報の指定を行なうことで、指定情報としてのイベント日時やイベント対応のキーワードに基づく文書データの再検索を行なって、再検索結果を表示部に再表示させることが可能となり、イベント情報を適用したインタラクティブな検索処理など、イベントと文書情報とを密接に絡めた効率的なデータ検索処理が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】インデックス格納部103に格納されるインデックスの例を示す図である。
【図3】イベントデータベースに格納されるイベント情報の例について説明する図である。
【図4】表示部に表示される検索結果の表示例について説明する図である。
【図5】本発明の情報処理装置における検索部の実行する文書検索処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の情報処理装置における検索部の実行する文書絞込み処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の情報処理装置における検索部の実行するイベント対応キーワードに基づく検索処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図8】本発明の情報処理装置における検索部の実行するイベント対応キーワード取得および表示処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図9】本発明の情報処理装置におけるイベント検索部の実行するイベント検索処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図10】本発明の情報処理装置におけるイベント検索部の実行するイベント対応キーワード抽出処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
【図11】検索処理及び検索結果の生成、提示処理を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
【符号の説明】
【0095】
101 検索指示部
102 検索部
103 インデックス格納部
104 収集登録部
105 ストレージ(文書データベース)
106 表示部(ユーザインタフェース)
107 イベント検索部
108 イベントデータベース
109 イベント登録部
201 イベント表示エリア
202 ヒット文書表示エリア
211 キーワード関連イベント情報
501 CPU(Central Processing Unit)
502 ROM(Read-Only-Memory)
503 RAM(Random Access Memory)
504 ホストバス
505 ブリッジ
506 外部バス
507 インタフェース
508 キーボード
509 ポインティングデバイス
510 ディスプレイ
511 HDD(Hard Disk Drive)
512 ドライブ
514 接続ポート
515 通信部
521 リムーバブル記録媒体
522 外部接続機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ検索処理を実行する情報処理装置であり、
検索条件に従って、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定する検索部と、
前記検索部の設定したイベント情報検索期間に基づいて、イベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索部と、
前記検索部における検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索部における検索結果としてのイベント情報を表示する表示部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検索部は、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報から、最古の日時情報と、最新の日時情報を抽出し、抽出した最古および最新日時情報を含む期間をイベント情報検索期間として設定する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記イベントデータベースは、各イベントに対応するキーワードを格納した構成であり、
前記イベント検索部は、
前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供し、
前記検索部は、
前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードに基づいて、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記イベントデータベースは、各イベントに対応するキーワードを格納した構成であり、
前記イベント検索部は、
前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供し、
前記検索部は、
前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードを前記表示部に出力する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検索部は、
前記表示部に表示されたイベント情報に対応する日時情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定日時情報に基づいて、前記表示部に表示されたヒット文書情報からユーザ指定日時情報に対応する登録日時情報または更新日時情報を持つ文書情報を抽出し、前記表示部に再表示する表示データ更新処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検索部は、
前記表示部に表示されたイベント情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定イベント情報に対応して設定されたキーワードを前記イベント検索部から取得し、取得キーワードに基づいて、前記文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理、または取得キーワードの表示部に対する表示処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記検索部は、
文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報のスコア算出処理として、出現頻度、キーワードとの関連度、更新日付情報の少なくともいずれか適用したスコア算出処理を実行し、算出スコアに基づくソート処理を実行し、ソート結果を前記表示部に表示する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記イベント検索部は、
前記検索部から入力するキーワードに基づいて、前記イベントデータベースを適用したイベント情報の検索処理を実行し、ヒットイベント情報に設定されたキーワードと検索キーワードとの一致度に基づいて、各ヒットイベント情報のキーワード関連度指数を算出し、前記検索部に提供する構成を有し、
前記検索部は、
前記ヒットイベント情報のキーワード関連度指数に基づいて、前記表示部に表示するイベント情報の表示態様を変更する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
データ検索処理をコンピュータ上において実行させるコンピュータ・プログラムであり、
検索部において、検索条件に従って文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行する文書検索ステップと、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定するイベント情報検索期間設定ステップと、
イベント検索部において、前記イベント情報検索期間に基づいてイベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索ステップと、
前記文書検索ステップにおける検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索ステップにおける検索結果としてのイベント情報を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【請求項10】
前記イベント情報検索期間設定ステップは、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報から、最古の日時情報と、最新の日時情報を抽出し、抽出した最古および最新日時情報を含む期間をイベント情報検索期間として設定する処理を実行するステップであることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記イベント検索部から前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供するステップと、
前記検索部において、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードに基づいて、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行するステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記イベント検索部から前記検索部に対して検索イベント情報に対応するキーワード情報を提供するステップと、
前記検索部において、前記イベント検索部から受領するイベント対応キーワードを前記表示部に出力するステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記検索部において、前記表示部に表示されたイベント情報に対応する日時情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定日時情報に基づいて、前記表示部に表示されたヒット文書情報からユーザ指定日時情報に対応する登録日時情報または更新日時情報を持つ文書情報を抽出し、前記表示部に再表示する表示データ更新処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項14】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記検索部において、前記表示部に表示されたイベント情報をユーザ指定情報として入力し、該ユーザ指定イベント情報に対応して設定されたキーワードを前記イベント検索部から取得し、取得キーワードに基づいて、前記文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理、または取得キーワードの表示部に対する表示処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項15】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記検索部において、文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行するとともに、ヒット文書情報のスコア算出処理として、出現頻度、キーワードとの関連度、更新日付情報の少なくともいずれか適用したスコア算出処理を実行し、算出スコアに基づくソート処理を実行し、ソート結果を前記表示部に表示する処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項16】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、
前記イベント検索部において、前記検索部から入力するキーワードに基づいて、前記イベントデータベースを適用したイベント情報の検索処理を実行し、ヒットイベント情報に設定されたキーワードと検索キーワードとの一致度に基づいて、各ヒットイベント情報のキーワード関連度指数を算出して前記検索部に提供するステップと、
前記検索部において、前記ヒットイベント情報のキーワード関連度指数に基づいて、前記表示部に表示するイベント情報の表示態様を変更するステップと、
を有することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項17】
データ検索処理を実行する情報処理方法であり、
検索部において、検索条件に従って文書インデックスデータベースを適用した文書検索処理を実行し、検索条件に対応するヒット文書情報の抽出処理を実行する文書検索ステップと、
ヒット文書情報の登録日時情報または更新日時情報を抽出し、抽出日時情報に基づいてイベント情報検索期間を設定するイベント情報検索期間設定ステップと、
イベント検索部において、前記イベント情報検索期間に基づいてイベント情報を格納したイベントデータベースに対する検索処理を実行するイベント検索ステップと、
前記文書検索ステップにおける検索結果としてのヒット文書情報、および前記イベント検索ステップにおける検索結果としてのイベント情報を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−185020(P2006−185020A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−375742(P2004−375742)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】