説明

情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム

【課題】効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送処理を可能とする情報処理装置、および方法を提供する。
【解決手段】コンテンツのダウンロード処理に際して、ダウンロードコンテンツのコンテンツ識別子を取得し、コンテンツ識別子に基づいて外部機器に対する転送処理対象コンテンツの特定処理を実行して、データ記憶部からコンテンツを取得し、取得コンテンツを外部機器に転送し、または情報記録媒体に書き込む処理を実行する。本構成により、コンテンツのダウンロード処理と外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理を一連の処理として実行可能となり、効率的なダウンロードおよびコンテンツ転送または書き込み処理が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。さらに、詳細には、音楽コンテンツをハードディスク等の記憶部に格納し管理する構成において、例えば音楽配信サーバからのコンテンツダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツのポータブルデバイス(PD)などの外部機器に対する転送処理とを一連の処理として効率的に実行することを可能とした情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、大容量のハードディスク、あるいはDVDなどの大容量記憶部を備えたPC、あるいはポータブルデバイスなどの情報処理装置が普及し、多くのコンテンツ利用ユーザは、音楽データ、画像データなどの大量のコンテンツを記憶手段に保持し管理している。これらのデータは例えば、MP3,ATRACなどの圧縮処理を施したデジタルデータとして保管され、また必要に応じて暗号処理がなされて管理される。
【0003】
また、ネットワークに接続された音楽配信サーバ、例えば音楽配信サーバとしてのEMD(Electronic Music DISTRIBUTION)サーバから音楽コンテンツをダウンロードしてPCの記録媒体に格納し、必要な際にユーザのポータブルデバイス(PD)に出力(チェックアウト)してコンテンツの再生を楽しむといったコンテンツ利用形態も一般的になってきている。
【0004】
このようなコンテンツの管理および再生処理、さらにポータブルデバイス(PD)等の外部機器に対する転送制御などを実行するためのジュークボックス・アプリケーションとして、例えば、ソニックステージ(SonicStage)(商標)、ソニックステージ・シンプルバーナ(SonicStage Simple Burnner)(商標)、マジクリップ(MGIQLIP)(商標)、ウィンドウズ(登録商標)メディアプレーヤ(Windows(登録商標) Media Player)(商標)、リアルプレーヤ(Real Player)(商標)、iチューンズ(iTunes)(商標)などが代表的なアプリケーションとして知られている。各アプリケーションはそれぞれ、EMDコンテンツをダウンロードする機能や、接続された機器・メディアにPCのハードディスク(HD)に格納された曲データを転送する機能を持っている。
【0005】
しかし、上述した既存のアプリケーションでは、
(a)コンテンツをダウンロードし、PCのハードディスク(HD)に格納する処理と、
(b)PCのハードディスク(HD)に格納されたコンテンツ外部機器や、ポータブルメモリとしてのメディアに転送する処理と、
これら(a),(b)の処理を独立に実行する構成を持っており、ダウンロード処理と、転送処理とを一連の処理として実行する構成を有していない。
【0006】
従って、ユーザは、EMDサーバ等のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして、外部機器やメディアに転送したい場合には、ダウンロード処理実行プログラムを実行することにより、コンテンツをサーバからダウンロードしてハードディスクに格納し、その後、ハードディスクに格納されたコンテンツ群の中から、ダウンロードコンテンツを検索して抽出し、そのコンテンツを転送対象コンテンツとして設定するコンテンツ選択処理を行なって外部機器またはメディアに転送する処理開始するということになる。場合によっては、ダウンロード処理と、コンテンツ転送処理の2つの作業をそれぞれ別々のアプリケーションを使って行う必要もあり、ユーザにとっては非常に煩わしい作業になっている。
【0007】
上述したジュークボックス・アプリケーションの1つであるApple社のiTunesには、同じくApple社が販売するポータブルデバイス(PD)であるiPodとの同期機能(オートシンク)というものがある。これは、PCのコンテンツデータベース、すなわちハードディスク(HD)にEMDコンテンツのダウンロードやCDリッピングによって新たに曲データが追加された場合に、PCの格納コンテンツと、ポータブルデバイス(PD)であるiPod内にある曲データを比較して、PCのハードディスク(HD)にはあるがiPodにはない曲データを転送し、お互いが格納する曲データを同一にする機能である。なお、iPodおよび同期機能(オートシンク)については、非特許文献1、非特許文献2に記述されている。
【0008】
この機能を使用することによって、PCのハードディスク(HD)にダウンロードした曲データを自動でiPodに転送することが可能となる。しかし、この機能はiPodのようなHD内の曲を全て転送できるような大容量のPDでしか実現することができない。また、PCのハードディスクに格納した特定の曲データを選択して転送する処理を実現するものではない。特に、現時点でダウンロード処理が実行されたデータのみを選択してポータブルデバイスに転送したいといった場合には、Apple社のiTunesの同期機能は使用できない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】http://www.apple.co.jp/ipod/
【非特許文献2】http://www.apple.co.jp/ipod/autosync.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、コンテンツのサーバからのダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツのポータブルデバイスなどの外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理とを一連の処理として実行可能とすることにより、コンテンツの効率的なダウンロードおよび転送または書き込みを実現する情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面は、
情報処理装置であって、
ポータブルデバイスと接続する接続部と、
音楽コンテンツを格納するデータ記憶部と、
表示部と、
コンテンツサーバと通信する通信部と、
音楽コンテンツのダウンロード処理および音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
前記通信部を介して前記コンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを前記記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを設定し、
前記表示部は、
ダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示する、
情報処理装置にある。
【0012】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記データ処理部は、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行う。
【0013】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記表示部は、前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示し、前記データ処理部は、前記表示部に表示された転送処理用アイコンをユーザが操作することに応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送する。
【0014】
さらに、本発明の第2の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であって、
データ処理部が、通信部を介してコンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを生成するステップと、
前記データ処理部が、表示部にダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示する表示ステップと、
前記データ処理部が、前記リストに表示した音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行する転送ステップを行う情報処理方法にある。
【0015】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記転送ステップは、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行うステップである。
【0016】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記表示ステップは、前記表示部に前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示するステップであり、前記転送ステップは、前記表示部に表示された転送処理用アイコンに対するユーザ操作に応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送するステップである。
【0017】
さらに、本発明の第3の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであって、
データ処理部に、通信部を介してコンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを生成させるステップと、
前記データ処理部に、表示部にダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示させる表示ステップと、
前記データ処理部に、前記リストに表示した音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行させる転送ステップを行わせるプログラムにある。
【0018】
さらに、本発明のプログラムの一実施態様において、前記転送ステップは、前記データ処理部に、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行わせるステップである。
【0019】
さらに、本発明のプログラムの一実施態様において、前記表示ステップは、前記表示部に前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示させるステップであり、前記転送ステップは、前記表示部に表示された転送処理用アイコンに対するユーザ操作に応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送させるステップである。
【0020】
なお、本発明のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記録媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0021】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0022】
本発明の構成によれば、コンテンツのサーバからのダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツのポータブルデバイスなどの外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理を一連の処理として実行可能となり、効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送または書き込み処理が可能となる。
【0023】
さらに、本発明の構成によれば、コンテンツのダウンロード処理に際して、ダウンロードコンテンツのコンテンツ識別子を取得し、コンテンツ識別子に基づいて外部機器に対する転送処理対象コンテンツの特定処理を実行して、データ記憶部からコンテンツを取得し、取得コンテンツを外部機器に転送あるいは情報記録媒体に書き込む処理を実行する構成としたので、コンテンツのダウンロードおよび外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理を一連の処理として実行可能となり、効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送または書き込み処理が可能となる。
【0024】
さらに、本発明の構成によれば、外部機器に転送可能なコンテンツ情報、あるいは情報記録媒体に書き込み可能なコンテンツ情報をリストとして設定した表示データにおいて、ダウンロードコンテンツに対応するエントリを予め転送または書き込み指定コンテンツとして設定した状態のリストの表示を実行する構成としたので、ダウンロードコンテンツの検索処理を実行する必要がなく効率的な処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】コンテンツデータのダウンロードおよび転送処理を実行する本発明に係る情報処理装置の利用形態を示す図である。
【図2】本発明の情報処理装置の有する処理機能について説明する図である。
【図3】アルバム/曲テーブル、およびID対応テーブルの例を示す図である。
【図4】アルバム、曲、曲ファイルの関係について説明する図である。
【図5】コンテンツデータのダウンロードおよび転送処理の処理シーケンスを説明するシーケンス図(その1)である。
【図6】コンテンツデータのダウンロードおよび転送処理の処理シーケンスを説明するシーケンス図(その2)である。
【図7】ダウンロードコンテンツの指定を行なう際に提示される画面例を示す図である。
【図8】コンテンツのダウンロード実行時に提示される画面例を示す図である。
【図9】コンテンツの転送処理時に、転送コンテンツの選択および転送開始の指示などを実行する際に提示される画面例を示す図である。
【図10】コンテンツの転送処理実行中に提示される画面例を示す図である。
【図11】本発明の情報処理装置において実行するコンテンツデータのダウンロードおよび転送処理の手順を説明するフローチャートを示す図である。
【図12】本発明の情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明に係るコンテンツデータのダウンロードおよびポータブルデバイス(PD)に対するコンテンツ転送を実行する情報処理装置の利用形態を示す図である。情報処理装置100は、例えばパーソナルコンピュータによって構成され、音楽データおよび管理情報などを格納するデータ記憶部120を有している。情報処理装置100は、ローカルエリアネットワークまたはインターネットなどから構成されるネットワークに接続されている。
【0027】
情報処理装置100は、ネットワーク接続されたEMD(Electronic Music Distribution)サーバなどのコンテンツサーバ151,152から受信した音楽コンテンツ、あるいはCD(Compact Disc)などの情報記録媒体から読み取った音楽コンテンツをデータ記憶部120に記録する。なお、記録データは、必要に応じて、例えばMP3,ATRAC3などの符号化処理、さらに暗号化処理がなされて記録される。
【0028】
コンテンツサーバ151,152は、情報処理装置100の要求に対応して、ネットワークを介して、コンテンツとしての音楽データと、コンテンツに対応するアルバム名、アーティスト名、アルバムに格納される曲名、曲長情報などの属性情報と、コンテンツの利用に関する権利情報、ジャケットイメージ、歌詞情報などの付加情報を送信する。情報処理装置100は、これらのサーバからダウンロードしたコンテンツをデータ記憶部120に格納するとともに、ダウンロードコンテンツに対応するアルバム名、アーティスト名、曲長情報、さらにコンテンツの利用権利情報などの様々な属性情報、権利情報、付加情報も併せて格納する。
【0029】
権利情報は、例えば、その権利情報に対応するコンテンツを同時に利用することができるポータブルデバイス(PD)の台数制限情報としてのチェックアウト数などの情報、コンテンツをコピーすることができるか否かの情報などが含まれる。なお、以下に説明するポータブルデバイス(PD)は、再生機、フラッシュメモリ等のメディアを含む総称であり、コンテンツを格納可能な記憶部、データ転送処理制御を実行可能な制御部を持つデバイス全般を含む。
【0030】
情報処理装置100は、コンテンツを例えば、コンテンツに関連する管理情報、権利情報などと共に、USBケーブルなどを介してポータブルデバイス130に出力(チェックアウト)することが可能である。ただし、このチェックアウト処理は、コンテンツに対応する権利情報に基づく管理のもとに行なわれる。
【0031】
次に、図2を参照して、本発明の情報処理装置の有する処理機能について説明する。情報処理装置100は、データ処理部110とデータ記憶部120を有し、データ処理部には、GUI部111、コンテンツ管理処理部112、コンテンツ転送処理部113、曲管理部114、ファイル検索部115、PCプラグイン116、PDプラグイン117、通信部118、ドライブ119を有する。データ記憶部120には、権利情報格納部121、曲管理情報格納部122、曲ファイル格納部123、付加情報格納部124が格納される。
【0032】
データ処理部110は、コンピュータ・プログラムに従ったデータ処理を実行するCPU、プログラム、パラメータの記憶領域としてのRAM,ROM等によって構成される。具体的なハードウェア構成については後述する。図2に示す各ブロックの詳細について、以下、説明する。
【0033】
なお、ここで説明する処理機能は、コンテンツダウンロードおよび転送処理を中心とした本発明に関連する処理を中心とするものである。
【0034】
GUI(Graphical User Interface)部111は、様々なデータ入出力画面を生成しディスプレイに提示する。GUI部111は、ユーザによるキーボードやマウスの操作に対応したデータ入力部として機能するとともに、コンテンツ情報、コンテンツ再生状態情報、コンテンツダウンロード情報、コンテンツ転送状態情報などの各種情報を表示するデータ出力部として機能する。
【0035】
GUI部111は、コンテンツのダウンロード処理に際して、ユーザから入力されるダウンロードコンテンツの指定情報、例えばコンテンツURLをコンテンツ管理処理部112に入力する。
【0036】
コンテンツ管理処理部112は、GUI部111から入力されるコンテンツ指定情報(例えばURL)に基づいて、ネットワークを介してコンテンツサーバ151,152に接続し、指定コンテンツの取得処理を実行する。取得したコンテンツは、曲管理部114を介してデータ記憶部120の曲ファイル格納部123に格納される。この処理がコンテンツダウンロード処理である。
【0037】
なお、コンテンツの実体データに併せて、コンテンツの属性情報、例えば曲名、アルバム名、アーティスト名などの情報の取得も実行される。これらの情報は、曲管理情報格納部122に格納される。さらに、コンテンツの利用権情報としての権利情報も必要に応じて取得され権利情報格納部121に格納される。また、ジャケットイメージ、歌詞データなどが付加情報格納部124に格納される。
【0038】
コンテンツ管理処理部112の主な機能は、コンテンツのダウンロード処理、コンテンツの取り込み処理、コンテンツの再生処理の制御である。
【0039】
コンテンツ管理処理部112は、ユーザ指定のコンテンツ指定情報、例えばURL情報に基づいて通信部118を介してコンテンツサーバ151,152から指定コンテンツをダウンロードする処理、ドライブ119に装着された情報記録媒体132からのコンテンツ入力処理などを実行する。ダウンロードコンテンツまたは入力コンテンツは、曲管理部114を介してデータ記憶部120の曲ファイル格納部122に格納される。
【0040】
また、コンテンツ管理処理部112は、コンテンツ再生制御も実行し、GUI部111を介して入力する再生要求に応じて、コンテンツ指定情報としてのコンテンツ識別子(コンテンツID)を曲管理部114に出力し、曲管理部114は、コンテンツ識別子(コンテンツID)に対応するファイル名を取得し、ファイル検索部115において実行されるファイル検索によって取得した曲ファイルをコンテンツ管理処理部112に提供し、コンテンツ管理処理部112は取得したコンテンツファイルの再生制御を行なう。なお、この再生制御においては、コンテンツの権利情報に基づく再生制御が実行される。
【0041】
曲管理部114は、例えば、GUI部111を介するユーザ入力に応じて、データ記憶部120に格納された各種データの取得、例えば、曲管理情報の取得、曲ファイルの取得、権利情報の取得、またはジャケットイメージ、歌詞情報などの付加情報の取得処理を実行する。例えばGUI部111を介して曲情報の取得要求がなされると、曲管理部114は、ユーザ要求に応じて、データ記憶部120の曲管理情報格納部122からコンテンツID、アルバム名、曲名、アーティスト名、アーティスト名頭文字などのコンテンツ情報を取得し、GUI部111に提供し、GUI部は、これらの情報をディスプレイに表示する。
【0042】
ユーザが、ディスプレイに表示されたコンテンツ情報から特定のコンテンツを選択して再生要求を入力すると、GUI部111は、再生要求コンテンツに対応する曲IDをコンテンツ管理処理部112に供給し、コンテンツの再生を要求する。コンテンツ再生は、PCプラグイン116を介して実行される。
【0043】
コンテンツ再生処理時には、曲管理部114が曲IDに対応するファイル名を、曲管理情報格納部122から取得し、ファイル名に基づくファイル取得をファイル検索部115に実行させて曲ファイル格納部123から、コンテンツファイルを取得する。曲管理部114は、取得した曲ファイルをコンテンツ管理処理部112に出力し、コンテンツ管理処理部112は、取得したコンテンツをPC(Protected Content)プラグイン116を介して外部の出力機器(例えばスピーカ131)に出力する。
【0044】
なお、コンテンツ再生処理においては、コンテンツの暗号化態様、符号化態様に応じた復号処理が実行された後、再生が行なわれる。
【0045】
ユーザの操作によって、ポータブルデバイス(PD)などの外部機器130に対するコンテンツ出力(チェックアウト)、あるいは外部機器130からのコンテンツ入力(チェックイン)処理要求が、GUI部111を介して入力されると、GUI部111は、転送要求コンテンツに対応する曲IDをコンテンツ転送処理部113に供給し、コンテンツ転送を要求する。コンテンツ転送は、PDプラグイン117を介して実行される。
【0046】
コンテンツ転送処理部113は、GUI部111から曲IDを受領し、コンテンツ転送を要求されると、曲IDを曲管理部114に供給する。曲管理部114は、曲IDに対応するファイル名を曲管理情報格納部122から取得し、ファイル名に基づくファイル取得をファイル検索部115に実行させて曲ファイル格納部123から、コンテンツファイルを取得する。曲管理部114は、取得した曲ファイルをコンテンツ転送処理部113に出力し、コンテンツ転送処理部113は、取得したコンテンツをPDプラグイン117に供給する。PDプラグイン117は、ポータブルデバイス等の外部機器130に対するコンテンツ転送の際に相互認証を行って認証成立を条件としたコンテンツ転送を行なう。
【0047】
曲管理部114は、GUI部111、コンテンツ管理処理部112、コンテンツ転送処理部113からの処理要求に応じて、データ記憶部120からのデータ取得、更新、削除などの処理を実行する。
【0048】
例えば、コンテンツ管理処理部112や、コンテンツ転送処理部113から指定された曲IDに基づいて、曲管理情報格納部122に格納されたコンテンツ管理情報から曲IDに対応するコンテンツファイル名を取得し、ファイル名に基づいて、ファイル検索部115に曲ファイルの検索命令を出力し、ファイル検索部115が、曲ファイル格納部123から取得した曲ファイルをコンテンツ管理処理部112や、コンテンツ転送処理部113に提供する。
【0049】
曲管理部114は、さらに、コンテンツ管理処理部112が外部サーバからダウンロードしたコンテンツや、CDなどの情報記録媒体から入力したコンテンツのデータ記憶部120に対する入力処理も実行する。
【0050】
このデータ格納処理においては、MP3,OMG,WMAなどのデータフォーマットに従ったコンテンツファイルを生成し、曲ファイル格納部123に格納する。さらに、コンテンツの実体データに併せて、コンテンツの属性情報、例えば曲名、アルバム名、アーティスト名などの情報を曲管理情報格納部122に格納する。さらに、コンテンツの利用権情報としての権利情報を権利情報格納部121に格納し、ジャケットイメージ、歌詞データなどの付加情報を付加情報格納部124に格納する。
【0051】
また、曲管理部114は、GUI部111を介して入力するユーザの処理要求に基づいて、データ記憶部120の曲管理情報格納部122に格納されたデータ、すなわち、コンテンツに対応するアルバム名、曲名、アーティスト名、コンテンツに対応するファイル名などのコンテンツ情報の記録処理、更新処理、削除処理を実行すると共に、これらのコンテンツ情報の読み出し処理を実行する。
【0052】
また、曲管理部114は、GUI部111からのデータ検索要求に対応して、曲管理情報格納部122に記録されている情報に基づくデータ検索を実行し、検索結果としてのアルバム名、アーティスト名、曲名、曲IDなどのコンテンツ属性情報を曲管理情報格納部122から読み出して、GUI部111に供給する。
【0053】
ファイル検索部115は、曲管理部114の要求に応じて、データ記憶部120の曲管理情報格納部122から取得したファイル名を基に、曲ファイル格納部123からファイル名に対応するコンテンツ格納ファイルを検索する。ファイル検索部115は、曲ファイル格納部123から読み出したファイルを曲管理部114に供給する。
【0054】
曲管理部114は、ファイル検索部115から供給されたコンテンツ格納ファイルをコンテンツ管理処理部112またはコンテンツ転送処理部113に供給する。
【0055】
データ記憶部120には、権利情報格納部121、曲管理情報格納部122、曲ファイル格納部123、付加情報格納部124が格納される。
【0056】
曲管理情報格納部122は、コンテンツに関するデータ、例えば、曲のID、アルバム名、曲名、アーティスト名、アーティストの頭文字情報、コンテンツファイル名、その他の各種コンテンツ情報を記録する。曲管理情報格納部122は、例えば、複数の管理テーブルからなるリレーショナルデータベースを構築して、コンテンツ管理を行なう。具体的には、アルバムや曲をメインの管理項目として設定したアルバム/曲テーブルやファイル名をメインの管理項目として設定したファイルテーブルなど複数のテーブルによってデータを管理する。
【0057】
アルバム/曲テーブルの例を図3(A)に示す。アルバム/曲テーブルは、図3に示すように、アルバムまたは曲に設定されるIDとアルバム名,曲名、アーティスト名、アーティスト頭文字、ジャンル名、曲ファイル名などの項目の対応データから構成される。
【0058】
IDは、アルバム、または曲に対応して設定される識別子であり、個々のアルバム、個々の曲に対して設定されたアルバム、曲それぞれを識別可能な固有の識別子である。
【0059】
アルバム、曲、曲ファイルの関係について、図4を参照して説明する。アルバムは、例えばある1人のアーティストの複数の曲を集めた曲の集合として設定される。ただし、これは必須ではなく、1つの曲からなるアルバムを設定してもよい。曲は、アルバムの子として設定される。各曲は、様々なデータ形式(OMG,MP3,WMAなど)に従った曲ファイルとして、1曲毎のデータファイルとして図2に示す曲ファイル格納部123に格納される。
【0060】
図3(A)に示すアルバム/曲テーブルに設定された項目[ID]は、アルバム、または曲に対応して設定される識別子であり、図4を参照して説明したように、アルバムは親、曲は子の関係に設定される。曲管理情報格納部122には、図3(B)に示すように、IDについての親子関係を示すID対応テーブルが格納され、このID対応テーブルに基づいて、曲からアルバムを特定する処理や、アルバムから収納曲を特定する処理が可能となる。例えば、曲IDの指定に基づく検索を行なった場合でも、ID対応テーブルを参照することで、曲IDに対応するアルバムIDが抽出され、アルバム情報が取得される。
【0061】
図3(A)に示すアルバム/曲テーブルに設定される項目は、IDの他に[アルバムまたは曲名]、[アーティスト名]、[アーティスト頭文字]、[ジャンル名]、[曲ファイル名]などの項目である。
【0062】
図3(A)に示す例において、例えば最初のエントリは、
ID=1
アルバム名=AlubumA
アーティスト名=Jamiroquai
アーティスト頭文字=J
ジャンル名=Funk
曲ファイル名=なし
を示している。
アルバムは、曲の集合であり、曲ファイル名は設定されない。
【0063】
図3(A)に示す例において、第2番目のエントリは、
ID=2
曲名=Song−A
アーティスト名=Jamiroquai
アーティスト頭文字=J
ジャンル名=Funk
曲ファイル名=C:/Root/Song−A/track.omg
を示している。
曲の場合には、曲ファイル格納部123に格納された曲ファイル名が設定される。
【0064】
この図3(A)の第2エントリはID=2であり、図3(B)のID対応テーブルによって、親IDとしてのアルバムID=1を抽出できる。また、逆にアルバムID=1に基づいて、子の曲、すなわち、アルバムに含まれる曲を検索することも可能となる。
【0065】
図2に戻り情報処理装置の構成の説明を続ける。曲管理情報格納部122には、上述したコンテンツの管理情報が格納される。曲ファイル格納部123は、曲単位のファイルを格納している。データフォーマットは、例えばMP3,ATRAC3,OMG,WMAなど様々な形式で格納される。同一曲を異なるデータフォーマットで格納する場合もある。例えば、図4に示すアルバムBの子である曲B−1は、MP3形式のデータファイル、B−1.MP3と、OMG形式のデータファイルB−1.OMGとを曲ファイル格納部123に格納していることを示している。
【0066】
付加情報格納部124は、例えばジャケットの画像データや、歌詞情報など、あるいは記録日時データなどのコンテンツに対応する付加的なデータを格納する。
【0067】
権利情報格納部121は、例えば、SDMI(Secure Digital Music Initiative)に規定されている規格に準拠するファイルに対応する権利情報を格納する。権利情報格納部121は、曲管理部114から曲IDを受信したとき、曲IDに対応する1つの権利情報を検索して、検索された権利情報を曲管理部114に供給し、コンテンツ管理処理部112におけるコンテンツ再生処理、あるいは、コンテンツ転送処理部113におけるコンテンツ転送処理の際に権利情報に基づくコンテンツ利用制御が実行される。
【0068】
次に、コンテンツダウンロード処理および外部機器に対するコンテンツ転送処理を一連の処理として実行する処理の使用際について説明する。
【0069】
図5および図6に処理シーケンス図を示す。図5および図6において、左端から、ユーザ、情報処理装置100、コンテンツ転送先の機器である外部機器130、ダウンロードコンテンツの提供サーバであるコンテンツサーバ151の処理を示してある。なお、情報処理装置100は、ダウンロード処理プログラムに従ってコンテンツダウンロードの制御を実行するコンテンツ管理処理部112、コンテンツ転送処理プログラムに従って、外部機器に対するコンテンツ転送制御を実行するコンテンツ転送処理部113、コンテンツ管理処理部112、コンテンツ転送処理部113、あるいは図示しないGUI部からの指示に従って、コンテンツのデータ記憶部に対する格納や、取得を実行する曲管理部114、コンテンツを格納するデータ記憶部120に区別して、その処理を説明する。なお、ユーザからのデータ入力は、図示しないGUI部を介して実行される。
【0070】
図5、図6に示す各処理ステップの詳細について説明する。ステップS101において、ユーザは、GUI部の制御の下にディスプレイ表示されたコンテンツ購入画面を用いて、コンテンツのダウンロード要求を行なう。図7にコンテンツ購入画面の例を示す。
【0071】
図7に示すように、コンテンツ購入画面には、コンテンツ提供サーバ(EMDサーバ)の提供可能なコンテンツの一覧情報201が提示され、ユーザは、この一覧情報から購入コンテンツ、すなわちダウンロードするコンテンツを選択する。選択情報は、コンテンツ管理処理部112の制御の下に通信部118(図2参照)を介してコンテンツサーバ151に送信される。図5に示すステップS102の処理である。コンテンツサーバ151に送信される情報にはコンテンツ指定情報、例えばコンテンツURLが含まれ、コンテンツサーバはコンテンツURLに従って選択されたコンテンツを情報処理装置100に送信(ステップS103)する。
【0072】
コンテンツ管理処理部112は、コンテンツサーバ151からの送信コンテンツを通信部118を介して受信する。
【0073】
ダウンロード処理を実行中に、GUI部111を介してディスプレイ表示される画面例を図8に示す。図8に示すように、ダウンロードコンテンツ表示画面211には、ダウンロード対象コンテンツのタイトル、アーティスト、アルバム名、ダウンロード状態の各情報が示される。さらにダウンロードの進行状況を示すインジケータ212が示され、ユーザはダウンロードの進捗状況を確認することができる。
【0074】
ステップS104において、コンテンツ管理処理部112は、曲管理部114に対して、受信コンテンツを渡し、データ記憶部120に対するコンテンツファイルの格納処理要求を行なう。
【0075】
さらに、コンテンツ管理処理部112は、ステップS105において、ダウンロードコンテンツのコンテンツIDを、コンテンツ転送処理部113に出力する。この処理は、後述するように、ダウンロードコンテンツを即座に外部機器に転送可能とするための処理である。すなわちダウンロードコンテンツのIDを保持しておくことで、コンテンツ検索を行なうことなく、ダウンロードコンテンツを選択的に外部機器に転送することが可能となる。
【0076】
曲管理部114は、ステップS106において、コンテンツ管理処理部112からのコンテンツ格納要求に応じて、MP3,OMG,WMAなどのデータフォーマットに従ったコンテンツファイルを生成し、曲ファイル格納部123に格納する。さらに、コンテンツの実体データに併せて、コンテンツの属性情報、例えば曲名、アルバム名、アーティスト名などの情報を曲管理情報格納部122に格納する。さらに、コンテンツの利用権情報としての権利情報を権利情報格納部121に格納し、ジャケットイメージ、歌詞データなどの付加情報を付加情報格納部124に格納する。
【0077】
次に、図6に示すステップS107において、ユーザは、コンテンツ転送処理部113の制御の下にGUI部111のディスプレイに提示されるコンテンツ転送処理画面において、ダウンロードコンテンツの転送要求を行う。
【0078】
コンテンツ転送処理画面の例を図9に示す。コンテンツ転送処理画面には、データ記憶部120に格納されたコンテンツの一覧情報としてのマイライブラリデータが、すなわち格納コンテンツ一覧情報221が画面左側に表示され、画面右側には、転送先として例えばUSB接続された外部機器の格納コンテンツ情報、機器情報などの外部機器情報222が表示される。なお、外部機器130は、前述したように、コンテンツ再生機のみならずコンテンツ記憶手段としてのフラッシュメモリなどのデバイスも含まれる。
【0079】
コンテンツ転送処理画面の中央には、転送処理を実行させるための操作ボタン223が表示され、ユーザはこれらの操作ボタン223を操作することで、転送開始命令、あるいは転送中止命令がGUI部111を介して、コンテンツ転送し処理部113に出力され、コンテンツ転送処理部113は、要求に基づく処理を実行する。
【0080】
なお、図9の左側の格納コンテンツ一覧情報221には、様々なコンテンツ、すなわち、データ記憶部120に格納されたコンテンツの一覧情報がリストとして示され、ユーザは、このリストから転送対象コンテンツを選択して、操作ボタン223を操作することで、指定コンテンツの転送が開始される。
【0081】
本発明の構成においては、直前にダウンロードした曲が既に転送対象コンテンツとして指定された状態でユーザに提示される。図9に示すように、リスト中のエントリ224、すなわち、「ダウンロードした曲」エントリ224が転送対象コンテンツとして指定された状態でユーザに提示される。
【0082】
これは、先のステップS105(図5参照)で、コンテンツ管理処理部112から入力したダウンロードコンテンツに対応するコンテンツIDに基づいて、コンテンツ転送処理部113がダウンロードコンテンツを特定し、このダウンロードコンテンツを転送対象として設定したコンテンツ転送画面の生成処理をGUI部111に実行させて、ディスプレイに提示させたものである。
【0083】
ユーザは、図9に示す転送処理画面において、操作ボタン223を操作するのみで、予め選択された転送コンテンツ、すなわちダウンロードコンテンツを選択して外部機器130に転送する処理を開始することができる。
【0084】
すなわち、図6のステップS107においてユーザが実行する処理は、図9に示す転送処理画面において、操作ボタン223を操作するのみの処理である。
【0085】
コンテンツ転送処理部113は、ユーザからのコンテンツ転送要求を受信すると、ステップS108において、コンテンツID、すなわちダウンロードコンテンツに対応するコンテンツIDを曲管理部114に出力してコンテンツ取得要求を行う。
【0086】
曲管理部114は、ステップS109において、コンテンツIDに対応するファイル名を曲管理情報格納部122から取得し、ファイル名に基づくファイル取得をファイル検索部115に実行させて曲ファイル格納部123から、コンテンツファイルを取得する。ここで取得されるコンテンツファイルは、先のダウンロード処理においてダウンロードしたコンテンツである。曲管理部114は、取得した曲ファイルをコンテンツ転送処理部113に出力(ステップS110)する。
【0087】
コンテンツ転送処理部113は、ステップS111において、取得したコンテンツをPDプラグイン117を介して、外部機器130に出力する。なお、コンテンツ転送に先立ち、情報処理装置100と外部機器130と間で相互認証を行って認証成立を条件としてコンテンツ転送を行なう。
【0088】
コンテンツの転送処理時にディスプレイに表示される表示画面例を図10に示す。図10に示すように、表示画面には転送処理の進捗状況表示部251が表示され、ユーザはコンテンツ転送処理の経過状況を確認することができる。
【0089】
次に、コンテンツのダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツの転送処理を一連の処理として実行するために本発明の情報処理装置が実行する処理手順について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0090】
まず、ステップS201において、ユーザのコンテンツ指定情報に基づいて、ダウンロードコンテンツを、例えばURLによって指定したコンテンツダウンロード要求をコンテンツサーバに出力する。
【0091】
ステップS202において、コンテンツサーバからコンテンツを受信し、ステップS203において、ダウンロードコンテンツのコンテンツIDをコンテンツ転送処理部に出力する。具体的には、ダウンロードコンテンツのコンテンツIDをメモリに一時的に格納する。
【0092】
ステップS204において、ダウンロードコンテンツを曲管理部の制御の下にデータ記憶部に格納する。
【0093】
ステップS205において、コンテンツ転送処理部の提供するコンテンツ転送処理画面(図9参照)を提示する。この提示画面は、先に説明したように、ダウンロードコンテンツが転送コンテンツとして選択された状態の画面である。
【0094】
ステップS206において、ユーザによる転送開始指示入力の有無を判定する。これは、図9の画面における操作ボタン223に対するユーザ操作の有無を判定する処理である。所定の時間内にユーザ操作がなければ、転送処理は行なわないものと判定し、処理を終了する。なお、この場合、画面は初期画面などに復帰させる。
【0095】
ステップS206において、ユーザによる転送開始指示が入力された場合は、ステップS207に進み、ダウンロードコンテンツのコンテンツIDに基づくファイル取得要求をコンテンツ転送管理部から曲管理部に出力し、曲管理部がファイル検索部を介して取得した曲、すなわちダウンロードコンテンツを取得する。
【0096】
ステップS208において、コンテンツ転送処理部は、取得コンテンツを外部機器に転送する。なお、前述したように転送開始前に相互認証処理が実行される。
【0097】
このように、本発明の構成においては、コンテンツダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツの選択的な外部機器に対する転送処理を一連の処理として実行可能である。従って、ユーザは、ダウンロードコンテンツの選択処理や、抽出処理を行なう必要がなく、効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送が可能となる。
【0098】
なお、上述の実施例では、ダウンロードコンテンツの外部機器に対する転送処理の開始をユーザの指示に基づいて実行する例を示したが、ユーザの指示の有無に関わらずダウンロードコンテンツの転送を自動実行する構成としてもよい。この場合図6のシーケンス図に示されるステップS107、および図11のフローチャートに示すステップS206は省略される。
【0099】
また、上述の実施例では、ダウンロードコンテンツを外部機器に対する転送対象コンテンツとして設定した例を説明したが、ダウンロードコンテンツを例えばCDなどの情報記録媒体に格納する場合においても、上記処理と同様、ダウンロードコンテンツを、コンテンツIDに基づいて情報記録媒体に対する書き込みコンテンツとして設定し、コンテンツ書き込みを効率的に実行することができる。
【0100】
すなわち、CD等の情報記録媒体に対するコンテンツ書き込み処理の実行画面においても、図9を参照して説明した転送可能コンテンツのリストと同様、書き込み可能コンテンツのリストを提示し、ダウンロードコンテンツを書き込みコンテンツとして設定した画面を提示し、ダウンロード字に取得したコンテンツIDに基づいてコンテンツファイルをデータ記憶部から取得し、取得コンテンツの情報記録媒体に対する書き込み処理を実行することで、ユーザは書き込み実行の指示を行なうのみで、ダウンロードコンテンツの選択的な書き込みが可能となる。
【0101】
すなわち、コンテンツの書き込み処理に際して、ユーザは、ダウンロードコンテンツを検索し、選択するといった処理を行なう必要がなく、効率的なデータ書き込みが可能となる。
【0102】
次に、上述した処理を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について、図12を参照して説明する。
【0103】
CPU(Central Processing Unit)501は、OS(Operating System)、コンテンツ記録再生処理、コンテンツダウンロード処理、コンテンツ転送処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムに従った処理を実行する制御部である。
【0104】
ROM(Read Only Memory)502は、CPU501が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)503は、CPU501の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス504により相互に接続されている。
【0105】
ホストバス504は、ブリッジ505を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス506に接続されている。
【0106】
キーボード508は、CPU501に各種の指令を入力するとき、ユーザにより操作される。ポインティングデバイス509は、ディスプレイ510の画面上のポイントの指示や選択を行うとき、ユーザにより操作される。ディスプレイ510は、液晶表示装置またはCRT(Cathode Ray Tube)などから成り、各種情報をテキストやイメージで表示する。HDD(Hard Disk Drive)511は、ハードディスクを駆動し、CPU501によって実行するプログラムや情報を記録または再生させる。
【0107】
ドライブ512は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体521に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、インタフェース507、外部バス506、ブリッジ505、およびホストバス504を介して接続されているRAM503に供給する。
【0108】
接続ポート514は、例えばプレーヤ等の外部接続機器522を接続するポートであり、USB,IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート514は、インタフェース507、および外部バス506、ブリッジ505、ホストバス504等を介してCPU501等に接続されている。
【0109】
通信部515は、ネットワークに接続され、CPU501、またはHDD511等から供給されたデータの送信、あるいはサーバからのデータ受信に関する処理を実行する。例えば、コンテンツの取得、コンテンツ情報取得の際の通信処理を実行する。
【0110】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0111】
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0112】
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
【0113】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0114】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0115】
以上、説明したように、本発明の構成によれば、コンテンツのサーバからのダウンロード処理と、ダウンロードコンテンツのポータブルデバイスなどの外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理を一連の処理として実行可能となり、効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送または書き込み処理が可能となる。従って、コンテンツのダウンロード、およびコンテンツ転送処理を実行する情報処理装置に本発明を適用することにより、ユーザの利便性を高めることができる。
【0116】
さらに、本発明の構成によれば、コンテンツのダウンロード処理に際して、ダウンロードコンテンツのコンテンツ識別子を取得し、コンテンツ識別子に基づいて外部機器に対する転送処理対象コンテンツの特定処理を実行して、データ記憶部からコンテンツを取得し、取得コンテンツを外部機器に転送あるいは情報記録媒体に書き込む処理を実行する構成としたので、コンテンツのダウンロードおよび外部機器に対する転送処理やCDなどの情報記録媒体に対するデータ書き込み処理を一連の処理として実行可能となり、効率的なコンテンツダウンロードおよびコンテンツ転送または書き込み処理が可能となる。従って、コンテンツのダウンロード、およびコンテンツ転送処理を実行する情報処理装置に本発明を適用することにより、ユーザの利便性を高めることができる。
【0117】
さらに、本発明の構成によれば、外部機器に転送可能なコンテンツ情報、あるいは情報記録媒体に書き込み可能なコンテンツ情報をリストとして設定した表示データにおいて、ダウンロードコンテンツに対応するエントリを予め転送または書き込み指定コンテンツとして設定した状態のリストの表示を実行する構成としたので、ダウンロードコンテンツの検索処理を実行する必要がなく効率的な処理が可能となる。従って、コンテンツのダウンロード、およびコンテンツ転送処理を実行する情報処理装置に本発明を適用することにより、ユーザの利便性を高めることができる。
【符号の説明】
【0118】
100 情報処理装置
120 データ記憶部
130 ポータブルデバイス
151,152 コンテンツサーバ
110 データ処理部
111 GUI部
112 コンテンツ管理処理部
113 コンテンツ転送処理部
114 曲管理部
115 ファイル検索部
116 PCプラグイン
117 PDプラグイン
118 通信部118
119 ドライブ
121 権利情報格納部
122 曲管理情報格納部
123 曲ファイル格納部
124 付加情報格納部
131 スピーカ
132 情報記録媒体
201 コンテンツの一覧情報
211 ダウンロードコンテンツ表示画面
221 格納コンテンツ一覧情報
222 外部機器情報
223 操作ボタン
224 エントリ
251 進捗状況表示部
501 CPU(Central processing Unit)
502 ROM(Read-Only-Memory)
503 RAM(Random Access Memory)
504 ホストバス
505 ブリッジ
506 外部バス
507 インタフェース
508 キーボード
509 ポインティングデバイス
510 ディスプレイ
511 HDD(Hard Disk Drive)
512 ドライブ
514 接続ポート
515 通信部
521 リムーバブル記録媒体
522 外部接続機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
ポータブルデバイスと接続する接続部と、
音楽コンテンツを格納するデータ記憶部と、
表示部と、
コンテンツサーバと通信する通信部と、
音楽コンテンツのダウンロード処理および音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
前記通信部を介して前記コンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを前記記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを設定し、
前記表示部は、
ダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記データ処理部は、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示し、
前記データ処理部は、前記表示部に表示された転送処理用アイコンをユーザが操作することに応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置において実行する情報処理方法であって、
データ処理部が、通信部を介してコンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを生成するステップと、
前記データ処理部が、表示部にダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示する表示ステップと、
前記データ処理部が、前記リストに表示した音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行する転送ステップを行う情報処理方法。
【請求項5】
前記転送ステップは、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行うステップである請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記表示ステップは、前記表示部に前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示するステップであり、
前記転送ステップは、前記表示部に表示された転送処理用アイコンに対するユーザ操作に応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送するステップである請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであって、
データ処理部に、通信部を介してコンテンツサーバから音楽コンテンツをダウンロードし、ダウンロードした音楽コンテンツを記憶部に記録し、ダウンロードした音楽コンテンツのコンテンツ識別子に基づいてダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを生成させるステップと、
前記データ処理部に、表示部にダウンロードした音楽コンテンツであることを示すタイトル名と共に前記リストを表示させる表示ステップと、
前記データ処理部に、前記リストに表示した音楽コンテンツのポータブルデバイスへの転送処理を実行させる転送ステップを行わせるプログラム。
【請求項8】
前記転送ステップは、
前記データ処理部に、前記接続部が前記ポータブルデバイスと接続するときに行った相互認証の認証が成立したことを条件として、音楽コンテンツの転送を行わせるステップである請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記表示ステップは、前記表示部に前記記憶部に記憶された音楽コンテンツを一覧表示すると共に、一覧表示中に前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストを表示させるステップであり、
前記転送ステップは、前記表示部に表示された転送処理用アイコンに対するユーザ操作に応答して、前記ダウンロードした音楽コンテンツからなるリストの音楽コンテンツを外部ポータブルデバイスに転送させるステップである請求項7に記載のプログラム。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図11】
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【図12】
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【図2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−205272(P2010−205272A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64372(P2010−64372)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【分割の表示】特願2003−416627(P2003−416627)の分割
【原出願日】平成15年12月15日(2003.12.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】