説明

情報処理装置、及び伝票出力方法

【課題】誤入力を抑止する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、顧客識別情報受付手段と、注文受付手段と、ポイント算出手段と、顧客識別コード生成手段と、ポイントコード生成手段と、プリント手段と、を備えることを特徴とする。顧客識別情報受付手段は、ネットワークを介して接続された端末から顧客識別情報の入力を受け付ける。注文受付手段は、端末から商品購入の注文を受け付ける。ポイント算出手段は、注文受付手段により受け付けられた注文の買上額に応じたポイント数を算出する。顧客識別コード生成手段は、顧客識別情報を示す顧客識別コードを生成する。ポイントコード生成手段は、ポイント数を表すポイントコードを生成する。プリント手段は、注文受付手段が受け付けた商品購入に従って、伝票を複数枚印刷する際、1枚目の伝票に限り、当該伝票の所定の領域に含まれる欄に対して、顧客識別コードとポイントコードとを印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、及び伝票出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ポイントサービスシステムでは、商品買い上げ時にその買上額に応じたポイントを算出し、顧客毎に付与することが行われている。また、インターネットの普及に伴い、オンライン上にて商品の販売を行う形態が増加しつつあり、所謂“ネットスーパー”といった販売形態が利用されている。このような、オンラインでの買い上げ時におけるポイント付与については、種々の技術が提案されている。例えば、オンラインショップでの購入時において、各ユーザに配布したポイント記録のための記録媒体(カード)からポイントを読み出し、インターネット上に接続されたポイント管理のためのポイント管理装置との間で、ポイントの加算減算を行う技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ネットスーパーで販売される商品は、スーパー等の実際の店舗から供給されるため、当該店舗で直接販売された商品の売上と実質同様となる。そのため、ネットスーパーでの売上は、店舗での通常の売上と同様にPOS端末にて売上処理が行われることが一般的である。例えば、配達者が、顧客に対してスーパー等の商品を届け、商品を届けた際に配送伝票で顧客との間で精算をした後、当該配送伝票に持ち帰る。そして、スーパーの店員が、当該配送伝票を用いて、スーパーの売り上げとして処理している。この売り上げ処理は、POS端末でスーパーの店員が、電子伝票に記載された、顧客の会員番号を示すバーコード(以下、会員コード)、顧客に付与されたポイント数を示すバーコード(以下、ポイントコード)、及び各商品を示すバーコードを、バーコードリーダーを用いて順に読み込むことで行われる。
【0004】
この売り上げ処理を行う際に、顧客が購入した商品点数が多く、配送伝票が複数枚となった場合、従来、配送伝票1枚毎に顧客の会員コードとポイントコードとが記載されていた。このような場合、売り上げ処理を行う店員が、配送伝票1枚毎に、会員コードと、付与されたポイントを示すポイントコードと、をバーコードリーダーで読み込んだ場合、顧客に対してポイントの2重登録を行う可能性があった。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、配送伝票に基づく売り上げ処理時の誤りを抑止する情報処理装置、及び伝票出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、顧客識別情報受付手段と、注文受付手段と、ポイント算出手段と、顧客識別コード生成手段と、ポイントコード生成手段と、プリント手段と、を備えることを特徴とする。顧客識別情報受付手段は、ネットワークを介して接続された端末から顧客識別情報の入力を受け付ける。注文受付手段は、端末から商品購入の注文を受け付ける。ポイント算出手段は、注文受付手段により受け付けられた注文の買上額に応じたポイント数を算出する。顧客識別コード生成手段は、顧客識別情報を示す顧客識別コードを生成する。ポイントコード生成手段は、ポイント数を表すポイントコードを生成する。プリント手段は、注文受付手段が受け付けた商品購入に従って、伝票を複数枚印字する際、1枚目の伝票に限り、当該伝票の所定の領域に含まれる欄に対して、顧客識別コードとポイントコードとを印字する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、ポイントシステムの全体構成を概略的に示したシステム構成図である。
【図2】図2は、図1に示したPOS端末の構成を概略的に示した外観斜視図である。
【図3】図3は、図1に示したPOS端末の電装系の構成を示したブロック図である。
【図4】図4は、図1に示したストアコンピュータの電装系の構成を示したブロック図である。
【図5】図5は、図1に示したアプリケーションサーバの電装系の構成を示したブロック図である。
【図6】図6は、制御部が備えるソフトウェア構成を示した図である。
【図7】図7は、図1に示した会員サーバの電装系の構成を示したブロック図である。
【図8】図8は、アプリケーションサーバが実行する注文受付処理の手順を示したフローチャートである。
【図9】図9は、図8に示した伝票生成処理の手順を示したフローチャートである。
【図10】図10は、会員コードの一例を示した図である。
【図11】図11は、ポイントコードの一例を示した図である。
【図12】図12は、図9の伝票生成処理で生成された、複数枚の配送伝票のうち、1枚目の配送伝票の一例を示した図である。
【図13】図13は、図9の伝票生成処理で生成された、複数枚の配送伝票のうち、2枚目以降の配送伝票の一例を示した図である。
【図14】図14は、図9の伝票生成処理で生成された、複数枚の配送伝票のうち、2枚目以降の配送伝票の変形例を示した図である。
【図15】図15は、POS端末で実行される売上処理の手順を示したフローチャートである。
【図16】図16は、変形例に係るプリント部により出力される複数枚の配送伝票のうち、2枚目以降の配送伝票の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る情報処理装置、及び伝票出力方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
本実施の形態のポイントサービスシステムは、会員として契約した各顧客に対して夫々固有の会員番号を磁気テープ等の記録媒体に記録したポイントカードを発行し、例えばこのポイントカードを所有する顧客の買上額(売上額)に対して、所定のポイント還元率でサービスポイント(以下、ポイントという)を与えるようにしたポイントサービス制度を実施する店舗で利用されるものである。
【0010】
図1は、ポイントシステム1の全体構成を概略的に示したシステム構成図である。同図に示したように、ポイントシステム1は、複数台のPOS(Point Of Sales:販売時点管理)端末2と、これらのPOS端末2をLAN3によって接続して集中管理するストアコンピュータ4と、WAN5を介して接続された顧客端末10に対しネットスーパーサービスを提供する情報処理装置としてのアプリケーションサーバ6とで構成されるPOSシステム7と、専用回線8を介してストアコンピュータ4と接続されたサーバコンピュータ(以下、会員サーバという)9とにより構成されている。
【0011】
POS端末2は、精算場所に配設されてキャッシャが売上処理を行うための端末であり、図2に示すような構成とされている。ここで、図2はPOS端末2の構成を概略的に示した外観斜視図である。POS端末2には、本体201の上面側にキーボード202が設けられており、本体201の下部側にドロワ203が引出自在に設けられており、本体201の奥側に表示器204が設けられている。さらに、POS端末2には、磁気カードである会員カードの挿入を受け付けてその会員カードとの間でデータの授受を行うカードリーダ/ライタ205、商品コードや後述するポイントコードを光学的に読み取るためのコードスキャナ206等が接続されている。
【0012】
このようなPOS端末2の電装系は図3に示すように構成されている。図3はPOS端末2の電装系の構成を示したブロック図である。POS端末2は、CPU(Central Processing Unit)、当該CPUとの協働により後述する売上処理等を実行するための各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部21を備え、バス22を介して接続された通信インタフェース23から、LAN3を介してストアコンピュータ4との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。
【0013】
また、制御部21には、バス22及びI/O機器制御部24を介して、前述したキーボード202、表示器204、カードリーダ/ライタ205、コードスキャナ206が接続されており、さらに、レシート/ジャーナルプリンタであるプリンタ25が接続されている。このプリンタ25は、売上処理に伴いレシート用紙及びジャーナル用紙への印刷を行うプリンタであって、本体201の内部又は本体201の外部に設けられている。
【0014】
次に、ストアコンピュータ4について説明する。ストアコンピュータ4は、POSシステム7全体の制御を受け持ち、その電装系は、例えば図4に示すような構成とされている。図4は、ストアコンピュータ4の電装系の構成を示したブロック図である。ストアコンピュータ4は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ構成の制御部41と、バス42を介して接続された通信インタフェース431から、LAN3を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。さらに、バス42を介して接続された通信インタフェース432から、専用回線8を介して会員サーバ9との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。また、制御部41にはバス42及びI/O機器制御部44を介して、キーボード45、表示器46、プリンタ47及びハードディスクドライブ装置(以下、HDDという)48が接続されている。
【0015】
HDD48には、制御部41のCPUを動作させる各種制御プログラムの他、商品マスタファイルF1、店舗売上ファイルF2等が格納されている。商品マスタファイルF1は商品コードに対応付けて商品名や単価、ポイント還元率等の商品情報を記憶するファイルであって、店舗売上ファイルF2は各POS端末2から送信される売上登録データを記憶するファイルである。
【0016】
なお、本実施の形態では、各商品の単価に対応して所定のポイント還元率が設定されているものとするが、これに限らず、例えば金額に対して一定のポイント還元率が設定されている形態としてもよい。
【0017】
ここで、POSシステム7の店舗にて商品が購入された場合の、POS端末2とストアコンピュータ4とで行われる売上処理の動作について説明する。例えば、商品に付された商品コードがPOS端末2のコードスキャナ206によって読み取られると、POS端末2は読み取った商品コードをストアコンピュータ4に問い合わせを行う。一方、ストアコンピュータ4では、POS端末2からの問い合わせに応じて商品マスタファイルF1を検索し、該当する商品コードに対応した商品情報を読み出してPOS端末2へ送信する。
【0018】
また、POS端末2では、ストアコンピュータ4からの商品名や単価等を受信し、問い合わせした商品コード及び受信した商品名や単価等に基づいて部門別登録や表示器204への表示、またプリンタ25により印刷処理を行い、さらに売上登録したデータをストアコンピュータ4へ送信する。そして、POS端末2から売上登録データを受け付けたストアコンピュータ4では、この売上登録データを店舗売上ファイルF2に累計する。このように、店舗売上ファイルF2に累計された売上登録データは、所定のタイミングで会員サーバ9に送信される。なお、アプリケーションサーバ6によるネットスーパーでの売上分の売上処理については後述する。
【0019】
次に、アプリケーションサーバ6について説明する。アプリケーションサーバ6は、所謂“ネットスーパー”といった販売管理システムを実現するためのサーバ装置であって、商品販売のためのWebサイトをWAN5上に公開し、顧客端末10からの商品購入の注文を受け付ける。また、アプリケーションサーバ6は、注文された商品を配送するための配送伝票を、後述するプリンタ67を用いて出力(印刷)する。
【0020】
アプリケーションサーバ6の電装系は、例えば図5に示すような構成とされている。ここで、図5は、アプリケーションサーバ6の電装系の構成を示したブロック図である。アプリケーションサーバ6は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ構成の制御部61と、バス62を介して接続された通信インタフェース631から、LAN3を介してストアコンピュータ4との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。さらに、バス62を介して接続された通信インタフェース632から、WAN5を介して顧客端末10との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。また、制御部61にはバス62及びI/O機器制御部64を介して、キーボード65、表示器66、プリンタ67及びハードディスクドライブ装置(以下、HDDという)68が接続されている。
【0021】
HDD68には、制御部61のCPUとの協働により、アプリケーションサーバ6をネットスーパーの受注システムとして動作させるための各種プログラム(例えば、Webアプリケーション、データベースプログラム等)の他、後述する注文受付処理、伝票印字処理を実行するための制御プログラムが格納されている。なお、プリンタ67は、アプリケーションサーバ6に内蔵する形態としてもよいし、アプリケーションサーバ6の外部に設ける形態としてもよい。
【0022】
ここで、アプリケーションサーバ6が提供するネットスーパーサービスについて説明する。アプリケーションサーバ6(制御部61)は、POSシステム7の店舗が備える商品のうち、ネットスーパーで販売の対象となる商品の商品名や単価等の商品情報をストアコンピュータ4から取得し、これらの商品情報を掲載した商品注文のためのWebサイトをWAN5上に公開する。なお、Webサイトのレイアウトや商品注文に係る機構は特に問わないものとするが、各顧客を識別するため会員番号を入力する機構(例えば、ユーザ認証等)が予め設けられているものとする。
【0023】
アプリケーションサーバ6(制御部61)は、配送伝票を発行するために、以下に示すソフトウェア構成を備えている。図6は、制御部61のソフトウェア構成を示した図である。図6に示すように、制御部61は、会員番号受付部601と、注文受付部602と、ポイント算出部603と、会員コード生成部604と、ポイントコード生成部605と、プリント部606と、備えている。
【0024】
会員番号受付部601は、WAN5上に公開したWebサイトを介して、顧客が操作する顧客端末10から、当該顧客を会員として識別する会員番号の入力を受け付ける。
【0025】
注文受付部602は、顧客が操作する顧客端末10から商品購入の注文を受け付ける。
【0026】
ポイント算出部603は、所定のポイント還元率を用いて、注文受付部602が受け付けた注文の買上額に応じたポイント数を算出する。
【0027】
会員コード生成部604は、会員番号をバーコードとして示した会員コードを生成する。本実施の形態では、バーコードリーダーで読み取り可能なバーコードで会員番号を示した例を説明する。
【0028】
ポイントコード生成部605は、ポイント算出部603が算出したポイント数をバーコードとして示したポイントコードを生成する。
【0029】
プリント部606は、注文により購入対象とされた商品の明細、及び算出されたポイント数を配送伝票に印刷する。さらに、プリント部606は、注文された商品点数が多い場合には、1回の注文に対して複数枚の配送伝票を出力する。そして、配送伝票は、プリンタ67から出力される。
【0030】
プリント部606から出力された配送伝票は、配達者が商品を配送する際、配送する商品等の確認と、顧客との間で精算と、に用いられる。その後、配達者が配送伝票をスーパーに持ち帰る。そして、キャッシャがPOS端末2で当該配送伝票と精算した金額とを用いて売り上げ処理を行う。
【0031】
そして、配送伝票が複数枚ある場合、キャッシャは、これらすべての配送伝票に記載された商品毎に示されたバーコードを読み込む。
【0032】
そして、本実施の形態に係るプリント部606が出力する配送伝票は、出力される枚数にかかわらずフォーマットが統一されている。つまり、出力される配送伝票が1枚目、2枚目以降について特にフォーマットの変更がないため、配送伝票のフォーマットを保持するメモリ容量を削減できる。さらには、すべての配送伝票のフォーマットが統一されているため、キャッシャが、複数枚の配送伝票を読み込む際、枚数単位で読み込む位置を調節する必要がないため、商品欄の増減によって生じる読み込みミス等、ヒューマンエラーを抑止できる。
【0033】
本実施形態に係るアプリケーションサーバ6は、配送伝票に対して、注文受付時、即ち商品販売当時の販売価格を記録する他、売上額及びポイント還元率に基づいて算出されたポイント数を印字する。
【0034】
付与されたポイントは、アプリケーションサーバ6により、配送伝票に記載される。そして、ポイント還元率が変更されている場合、アプリケーションサーバ6は、その旨を注文伝票に記載する。このように、売上額に応じたポイント数を記録することで、後述する売上処理時において、店舗での販売実績と同様に取り扱えるよう取り計らう。
【0035】
そして、POSシステム7の店舗では、この配送伝票に記録された商品名及び数量に従い、注文を受け付けた商品を店舗から顧客宅へと(図示しない)配送機関を用いて配送する。このように、ネットスーパーで販売される商品は、その商品の供給元となる実際の店舗から顧客宅へと配送される。
【0036】
次に、会員サーバ9について説明する。会員サーバ9の電装系は、例えば、図7に示すような構成とされている。ここで、図7は会員サーバ9の電装系の構成を示したブロック図である。会員サーバ9は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ構成の制御部91を備え、バス92を介して接続された通信インタフェース93から、専用回線8を介してストアコンピュータ4との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。また、制御部91にはバス92及びI/O機器制御部94を介して、キーボード95、表示器96、プリンタ97及びハードディスクドライブ装置(以下、HDDという)98が接続されている。
【0037】
HDD98には、制御部91のCPUを動作させる制御プログラムの他、チェーン売上ファイルF3、会員マスタファイルF4、会員実績ファイルF5等が格納されている。
【0038】
チェーン売上ファイルF3は、各店舗のストアコンピュータ4から送信される売上登録データを記憶するファイルである。会員マスタファイルF4は、会員情報(顧客名称、性別、誕生日、住所、電話番号等)を会員顧客毎に記憶するファイルである。会員実績ファイルF5は、買上実績情報を会員顧客毎に記憶するファイルである。買上実績情報は、チェーン売上ファイルF3等に基づいて所定のタイミングで累積更新される。
【0039】
以下、図8〜図13を参照して、POSシステム7の店舗のネットスーパーにおいて、商品が販売された際の動作について説明する。
【0040】
まず、図8を参照して、アプリケーションサーバ6がWAN5に公開するWebサイトを介して、顧客(顧客端末10)から商品購入の注文を受けた際の動作について説明する。ここで、図8は、商品購入の注文を受けた際に実行される注文受付処理の手順を示したフローチャートである。なお、本処理の前提として、ネットスーパーでの販売対象となる商品の商品情報(例えば、商品名称や単価、ポイント還元率等)を掲載したWebサイトが、WAN5上に予め公開されているものとする。
【0041】
制御部61は、WAN5上に公開したWebサイトに顧客端末10からアクセスが行われるまで待機する(ステップS11;No)。ここで、制御部61は、Webサイトへのアクセスを顧客端末10から受け付けると(ステップS11;Yes)、制御部61の会員番号受付部601は、会員番号の入力を促す画面を表示し、会員番号の入力が行われるまで待機する(ステップS12;No)。
【0042】
一方、会員番号受付部601が、顧客端末10から会員番号の入力を受け付けた場合(ステップS12;Yes)、当該会員番号に対応する会員情報を、ストアコンピュータ4を介して会員サーバ9の会員マスタファイルF4から取得する(ステップS13)。
【0043】
その後、制御部61の注文受付部602は、Webサイトを介して顧客端末10から購入の対象となる商品の選択を受け付ける。商品の選択の後、注文受付部602は、顧客端末10から会計を行う旨の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS14)。会計を行う旨の指示を受け付けない場合(ステップS14:No)には、そのまま商品の選択を受け付ける。
【0044】
そして、注文受付部602が、会計を行う旨の指示を受け付けた場合(ステップS14;Yes)、購入対象とされた商品の商品情報に基づいて、当該商品の売上額を算出する(ステップS15)。
【0045】
次に、ポイント算出部603が、算出された売上額と、通常のポイント還元率と、を用いて、ポイント数を算出する(ステップS16)。
【0046】
その後、注文受付部602は、ステップS15で算出された売上額と、ステップS16で算出したポイント数と、購入対象となった商品の一覧とを表したWebページを顧客端末10に提供することで、購入手続きの完了を顧客に通知する(ステップS17)。
【0047】
さらに、プリント部606は、顧客端末10から注文を受け付けた商品の配送に係る配送伝票生成のための伝票生成処理を実行する(ステップS18)。以下、図9を参照して、ステップS18の伝票生成処理について説明する。
【0048】
図9は、伝票生成処理の手順を示したフローチャートである。まず、会員コード生成部604は、ステップS12で受け付けた会員番号を表すコード(以下、「会員コード」という)を生成する(ステップS181)。さらに、ポイントコード生成部605は、ステップS16で算出したポイント数を表すコード(以下、「ポイントコード」という)を生成する(ステップS182)。
【0049】
図10は、会員コードの一例を示した図とする。そして、図11は、ポイントコードの一例を示した図とする。なお、図10及び図11では、そのコード体系を18桁のバーコードとした例を示している。
【0050】
図10に示したように、会員コードは、13桁の第1コード領域C11と、5桁の第2コード領域C12とから構成されており、これら第1コード領域C11及び第2コード領域C12の計18桁のコード領域を用いて一の顧客の会員番号が表される。また、第1コード領域C11と第2コード領域C12との間に存在するコード(F)は、フラグ情報とする。このフラグ情報は、このバーコードが会員コードであること、即ちネットスーパーによる販売時に入力された会員番号であることを示す値が入力される。なお、本実施形態では、会員コードに設けられるフラグ情報を“5”とするが、この値に限定されないものとする。また、第1エリアと第2エリアとを構成するコード数の割合は、これに限定されないものとする。
【0051】
一方、図11に示したように、ポイントコードは、会員コードと同様に13桁の第1コード領域C21と、5桁の第2コード領域C22とから構成されている。ここで、第1コード領域C21は固定部分となっており、第2コード領域C22を用いてポイント数が表される。また、第1コード領域C21と第2コード領域C22との間に存在するコード(F)は、フラグ情報であって、このバーコードがポイントコードであること、即ちネットスーパーでの販売により付与されたポイントであることを示す値が入力される。なお、本実施形態では、ポイントコードに設けられるフラグ情報を“6”とするが、他のコードのフラグ情報と異なる値であれば、この値に限定されないものとする。また、第1エリアと第2エリアとを構成するコード数の割合は、これに限定されないものとする。
【0052】
図9に戻り、プリント部606は、ステップS14で購入対象とされた各商品について、その商品コード(国コード、メーカーコード、商品アイテムコード)と、購入時点での商品単価を表す単価コードとを含んだコード(以下、「購入時コード」という)を生成する(ステップS183)。ここで、商品コードとは、POSシステム7で一般に用いられるJANコードに含まれる国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードの組を意味する。
【0053】
本実施の形態では、購入時コードは、上記した会員コード及びポイントコードと同様に、第1コード領域と第2コード領域とから構成される18桁のバーコードを用いて表される。具体的には、13桁の第1コード領域を用いて商品コードを表し、5桁の第2コード領域を用いて単価コードを表す。購入時コードに含まれるフラグ情報は、他のコードとは異なる値とするが、本実施形態では例えば“4”を用いるものとする。なお、購入時コードに設けられるフラグ情報は、後述する売上処理時において、当該購入時コードに含まれる商品コードが表す商品の単価として、単価コードが表す単価を用いることを指示する指示情報として機能する。
【0054】
続いて、プリント部606が、次に印字する配送伝票が1枚目であるか否かを判定する(ステップS184)。
【0055】
プリント部606が1枚目であると判定した場合(ステップS184:Yes)、プリント部606は、ステップS181〜S183で生成した、会員情報を示す会員コード、ポイント数を示すポイントコード、購入対象の各商品の購入時コードを、所定のフォーマットに入力し、配送伝票を生成する(ステップS185)。
【0056】
一方、プリント部606が、次に印字する配送伝票が2枚目以降であると判定した場合(ステップS184:No)、プリント部606は、ステップS13で取得した会員情報、ステップS14で受け付けた購入対象の各商品の商品情報、ステップS183で生成した各コード等を所定のフォーマットに入力し、配送伝票を生成する(ステップS186)。このように、プリント部606は、2枚目以降、ステップS181〜S182で生成した会員コードとポイントコードとを、配送伝票に入力しない。プリント部606は、会員コードとポイントコードとを入力しない代わりに、1枚目でこれらのコードを入力した欄に、「1枚目に記載」とフォーマットに入力する。なお、入力される情報は、「1枚目に記載」に制限するものではなく、ポイントコードと会員コードとが1枚目に記載されていることが把握できればよい。また、文字列に制限するものではなく、1枚目に記載されていることを示した図形等であってもよい。
【0057】
そして、ステップS185又はステップS186の処理が終了した後、プリント部606は、すべての配送伝票の生成が終了したか否かを判定する(ステップS187)。すべての配送伝票について生成を終了していないと判定した場合(ステップS187:No)、再びステップS184に戻り、次頁の配送伝票の生成を行う。
【0058】
一方、プリント部606は、すべての配送伝票について生成を終了した判定した場合(ステップS187:Yes)、処理を終了する。
【0059】
上述したように、本実施の形態に係るプリント部606が生成する配送伝票は、フォーマットが統一されているにもかかわらず、1枚目か、2枚目以降か、に応じて印字される内容が異なる。そこで、次に、生成される配送伝票について説明する。図12は、ステップS185の処理で生成された、1枚目の配送伝票の一例を示した図である。当該配送伝票は、合計2枚の配送伝票のうちの1枚目であり、1枚目と2枚目とに記載された商品すべて含めて合計6130円購入されたものとする。
【0060】
領域A1は、配送先となる顧客の会員情報が入力される領域とする。図12の例では、ステップS13で取得された会員情報のうち、領域A11に顧客の氏名が、領域A12に顧客の電話番号が、領域A13に配送先となる顧客の住所が入力されている。なお、商品注文時において、顧客から配送先の住所や電話番号が別途指定された場合には、これら指定された情報が対応する領域に入力されるものとする。
【0061】
領域A21は、顧客の会員番号と、今回の注文で付与されたポイント数とが入力される領域である。具体的には、領域A21には18桁の会員番号と、6桁のポイント数とが平文で入力される。6桁のポイント数は、上位5桁がポイント数で、下位1桁がチェックデジットとする。つまり“000301”は、今回付与されたポイントである“00030”と、チェックビット“1”と、を結合した数列である。このように、領域A21においては、ポイントコードのうちポイント数のみ記載し、固定部分については記載を省略する。
【0062】
領域A22には、ステップS181、S182で生成された会員コードとポイントコードとが入力されている。なお、図12の例では、会員コード及びポイントコードを紙面横方向に並べて配置した形態としているが、これに限らず、紙面縦方向に2段組に配置する形態としてもよい。
【0063】
領域A3は、配送時に必要な配送情報が入力される。図12の例では、配送情報として、配送日を指定する情報、配送時間を指定する情報、決済方法を指定する情報が、領域A31〜A33の夫々に入力されている。これらの配送情報は商品注文時に顧客(顧客端末10)から別途指示されたものである。領域A34には、購入対象となった商品の総額が領収金額として入力される。また、領域A35は配送担当のサインや捺印用に設けられた空欄領域であり、領域A36は顧客の受領サイン又は捺印用に設けられた空欄領域である。
【0064】
領域A4には、購入対象となった各商品の商品名や購入時の単価、数量、小計、合計金額等の明細が入力される。ここで、領域A41には、購入対象とされた各商品の購入時コードが商品毎に入力されている。
【0065】
図13は、ステップS186の処理で生成された配送伝票の一例を示した図である。当該配送伝票は、複数枚印字される配送伝票のうち、2枚目以降の配送伝票の例とする。なお、配送伝票のフォーマット自体については、1枚目と同一のフォーマットとする。さらに、領域A1、領域A3、領域A4は、図12と同様として説明を省略する。
【0066】
そして、図13の配送伝票では、図12の配送伝票で会員コードとポイントコードとが記載されていた領域A22’に、「1枚目に記載」と記載する。このように、2枚目以降については、会員コードとポイントコードとを省略することで、同一の会員コードとポイントコードとをバーコードリーダーで読み込むことによって生じる、ポイントの2重登録といった誤入力を避けることができる。
【0067】
つまり、本実施の形態では、メモリの削減や、キャッシャの売り上げ処理時の商品コードの読み込みミスを抑止するために、配送伝票の1枚目と2枚目以降とについて同一フォーマットを用いることとした。この場合に、1枚目の配送伝票に会員コードとポイントコードとが記載されている以上、2枚目以降の配送伝票についても、会員コードとポイントコードとを記載するための欄が存在することになる。
【0068】
この欄に、会員コードとポイントコードとを記載すると、キャッシャが売り上げ処理を行う際に、ポイントの2重登録を生じる可能性がある。そこで、本実施の形態に係るプリント部606は、2枚目以降の当該欄について、会員コードとポイントコードとの記載を省略し、「1枚目に記載」と入力することとした。これにより、上述したメモリの削減と商品コードの読み込みミスを抑止しつつ、会員コードとポイントコードとの省略による、ポイントの2重登録という誤入力を抑止できる。さらに、「1枚目に記載」と示すことで、会員コードとポイントコードとの記載された配送伝票を特定できるので、会員コードとポイントコードとの読み込み忘れ等を生じることを抑止できる。
【0069】
また、本実施の形態は、上記の欄に「1枚目に記載」と入力する例について説明したが、このような入力に制限するものではない。図14は、プリント部606が印字する、2枚目以降の配送伝票の変形例を示した図である。図14に示す例においても、1枚目の配送伝票と同一フォーマットとする。そして、図12の配送伝票で会員コードとポイントコードとが記載されていた領域A22”に、何も入力せず、空欄とした。このように何も印字しない場合でも、会員コードとポイントコードとが印字されていないため、ポイントの2重登録を抑止できる。
【0070】
図9に戻り、プリント部606は、ステップS18の伝票生成処理で生成した配送伝票を、プリンタ67を用いて出力し(ステップS19)、本処理を終了する。なお、本処理では、アクセス直後に会員番号の入力を受け付ける形態としたが、これに限らず、ステップS18の処理の前であれば、会計時等に会員番号の入力を受け付ける形態としてもよい。
【0071】
上記処理により出力された配送伝票は、店舗内でピックアップされた購入対象の各商品とともに配送担当員へと引き渡され、配送先の顧客宅へと配送される。配送完了後、顧客の受領サイン又は捺印された配送伝票は、POSシステム7の店舗へと返送され、任意のタイミングでPOS端末2による売上処理にかけられることになる。
【0072】
以下、図15を参照して、POS端末2で行われる売上処理について説明する。ここで、図15は、POS端末2で実行される売上処理の手順を示したフローチャートである。
【0073】
まず、制御部21は、商品に付された商品コード又は配送伝票に記録された何れかのコードが、コードスキャナ206により読み取られるまで待機する(ステップS31;No)。ここで、制御部21は、何れかのコードが読み取られたことを検出すると(ステップS31;Yes)、当該コードに“4”、“5”又は“6”を示すフラグ情報が含まれるか否かを判定する(ステップS32)。
【0074】
ステップS32において、制御部21は、フラグ情報が“4”、“5”又は“6”の何れかであると判定すると(ステップS32;Yes)、この売上処理に係る対象がネットスーパーでの販売分と判断し、各コードに応じた処理を実行する。そして、配送伝票が複数枚存在する場合、これら配送伝票複数枚すべてに記載されたコードの読み取りを行うこととなる。
【0075】
コードに含まれたフラグ情報が“4”である場合(ステップS33;Yes)、制御部21は、このコードが購入時コードであると判断し、当該購入時コードに含まれた商品コードをキーとして、ストアコンピュータ4からの商品名等の商品情報を取得する(ステップS34)。また、制御部21は、売上額算出のため購入時コードに含まれた商品単価を取得する(ステップS35)。なお、この時、商品名とその商品単価とを表示器204に表示する形態としてもよい。
【0076】
また、コードに含まれたフラグ情報が“5”である場合(ステップS33;No→ステップS36;Yes)、制御部21は、このコードが会員コードであると判断し、当該会員コードに含まれた会員番号を取得する(ステップS37)。
【0077】
また、コードに含まれたフラグ情報が“6”である場合(ステップS33;No→ステップS36;No→ステップS38;Yes)、制御部21は、このコードがポイントコードであると判断し、当該ポイントコードに含まれたポイント数を取得する(ステップS39)。
【0078】
続いて、制御部21は、コードスキャナ206により次のコードが読み取られたか否かを判定する(ステップS40)。配送伝票が複数枚存在する場合、この読み取りは、複数枚に記載されたすべてのコードの読み取りが終了するまで行われる。
【0079】
ここで、新たなコードの入力を検出した場合には(ステップS40;Yes)、ステップS33に再び戻り各コードに応じた処理を実行する。また、ステップS40において、次のコードの入力を検出できない場合(ステップS40;No)、制御部21は、キーボード202を介してコード入力の終了を意味する“締めキー”が入力されたか否かを判定する(ステップS41)。
【0080】
ステップS41において、“締めキー”の入力が検出できない場合には(ステップS41;No)、ステップS40に再び戻る。また、“締めキー”の入力を検出した場合(ステップS41;Yes)、制御部21は、ステップS35で取得した各商品についての商品単価から売上額を算出し、売上登録データとしてストアコンピュータ4に送信することで、当該ストアコンピュータ4の店舗売上ファイルF2に売上登録データを累計する(ステップS42)。
【0081】
このように、制御部21は、ネットスーパー分の売上処理については、購入時コードに含まれた商品単価を基に売上額の算出を行うため、ストアコンピュータ4が管理する商品価格が変更されていたとしても、ネットスーパーで注文が行われた時の価格で売上計算を行うことが可能となる。この場合、ストアコンピュータ4が管理する商品価格は売上額の算出に用いないため、ステップS34においてストアコンピュータ4から商品価格の取得を行わない形態としてもよい。
【0082】
続いて、制御部21は、ステップS37で取得した会員番号と、ステップS39で取得したポイント数との組を、ストアコンピュータ4を介して会員サーバ9に送信することで、会員実績ファイルF5に記憶された該会員番号の買上実績情報にポイント数を累計し(ステップS43)、ステップS44の処理に移行する。なお、買上実績情報として買上累計金額が会員実績ファイルF5に管理されている場合には、会員番号及びポイント数とあわせて、売上額を会員サーバ9に送信するものとする。
【0083】
このように、制御部21は、ネットスーパー分の売上処理については、ポイントコードに含まれたポイント数を買上実績情報に累計するため、ストアコンピュータ4が管理する商品価格やポイント還元率が変更されていたとしても、ネットスーパーで注文が行われた時の売上額に応じたポイント数を各顧客に反映することが可能となる。なお、この場合、ストアコンピュータ4が管理するポイント還元率は用いないため、ステップS34においてストアコンピュータ4からポイント還元率の取得を行わない形態としてもよい。
【0084】
続くステップS44では、制御部21が、各商品の商品名とその価格、売上額等に基づいて、本売上処理の明細(レシート)をプリンタ25から出力し、本処理を終了する。
【0085】
一方、ステップS32において、フラグ情報が“4”、“5”及び“6”の何れでもないと判定すると(ステップS32;No)、制御部21は、この売上処理に係る対象が店舗での販売分と判断する。ここで、商品コードのコード体系は、一般に用いられるJANコードに限らず、上述した会員コード等と同様のバーコードとしてもよい。なお、会員コード等と同様のバーコードを用いる場合、当該バーコードのフラグ情報には、他のコードのフラグ情報とは異なる値が付与されているものとする。
【0086】
店舗での販売分と判断すると、制御部21は、コードスキャナ206で読み取られた商品コードをキーとして、ストアコンピュータ4から商品名や商品単価等の商品情報を取得する(ステップS45)。このとき、商品名とその商品単価等を表示器204に表示する形態としてもよい。
【0087】
続いて、制御部21は、コードスキャナ206により次のコード(商品コード)が読み取られたか否かを判定する(ステップS46)。ここで、新たなコードの入力を検出した場合には(ステップS46;Yes)、ステップS45に再び戻る。また、ステップS46において、次のコードの入力を検出できない場合(ステップS46;No)、制御部21は、“締めキー”の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS47)。
【0088】
ステップS47において、“締めキー”の入力が検出できない場合(ステップS47;No)、ステップS46の処理に再び戻る。また、“締めキー”の入力を検出した場合(ステップS47;Yes)、制御部21は、ステップS45で取得した各商品についての商品単価から売上額を算出し、売上登録データとしてストアコンピュータ4に送信することで、当該ストアコンピュータ4の店舗売上ファイルF2に売上登録データを累計する(ステップS42)。
【0089】
また、カードリーダ/ライタ205により顧客が携帯する会員カードから会員番号が読み取られていた場合には、制御部21が売上額に応じたポイント数を算出し、会員番号とともにストアコンピュータ4を介して会員サーバ9に送信することで、会員実績ファイルF5に記憶された該会員番号の買上実績情報にポイント数を累計する(ステップS43)。
【0090】
このように、店舗での販売分については、上述したようにストアコンピュータ4が管理する最新の商品単価及びポイント還元率に基づいて、売上額の算出及びポイント数の算出が行われる。
【0091】
続くステップS44では、制御部21が、各商品の商品名とその価格、総売上額等に基づいて、本売上処理の明細(レシート)をプリンタ25から出力し、本処理を終了する。
【0092】
以上のように、本実施形態によれば、所定の条件を満足したため、ポイント還元率が増加した場合には、ポイント還元率が増加した旨のメッセージが、配送伝票に記録される。これにより、ユーザは、注文した時の条件に従って、ポイント還元率が増加していることを確認できる。
【0093】
そして、当該メッセージとともに、増加したポイント還元率でポイントが付与されたポイントコードが配送伝票に付与されている。そして、売上処理時に、配送伝票に記録(印字)されたポイントコードが示すポイント数を用いる。
【0094】
本実施の形態では、上述した配送伝票を用いて処理を行うため、注文した日と、売上処理を行う日と、が異なる場合でも、注文した時の条件に基づくポイント数の付与を行うことができる。これにより、適切なポイント付与を行うことができる。
【0095】
これらポイントの付与等は、POS端末2のカードリーダ/ライタ205で読み取り可能なコードにコード化し配送伝票に記録(印字)することで実現できるため、既存のPOSシステム7に容易に導入することが可能である。
【0096】
(変形例)
また、プリント部606が印字する2枚目以降の配送伝票は、上述した例に制限するものではない。そこで、変形例としてプリント部606が、1枚目と、2枚目以降と、のフォーマットを異ならせる例について説明する。なお、1枚目の配送伝票については、上述した実施の形態と同様とする。
【0097】
図16は、変形例に係るプリント部606が出力する、2枚目以降の配送伝票の例を示した図である。図16に示す例では、領域1601に示すように「ご住所」欄の後、「ご指定配達便」欄を配置し、図13でこれら欄の間に設けられていた「ポイントカード」欄を省略した。このように欄を省略することで、変形例に係るプリント部606は、2枚目以降の配送伝票に対し、1枚目で会員コードとプリントコードとの入力欄自体を印字することを省略した。このように、2枚目以降の配送伝票については、1枚目の配送伝票とフォーマットを異ならせて、欄自体を省略することで、ポイントの2重登録を抑止できる。さらには、バーコードを記載する欄を省略することで、配送伝票に記載する項目数(例えば商品点数)を増加させることができる。
【0098】
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【0099】
例えば、上記実施形態では、顧客により受領サイン又は捺印がなされた後の配送伝票を売上処理の対象としたが、これに限らず、アプリケーションサーバ6により出力された直後の配送伝票を処理の対象としてもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、会員コード、ポイントコード及び購入時コードをバーコードとしたが、これに限らず、例えば、POS端末2のカードリーダ/ライタ205で読み取り可能な他のバーコードやQRコード等の2次元コードとする形態としてもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、ストアコンピュータ4が商品マスタファイルF1及び店舗売上ファイルF2を統括的に管理する形態としたが、これに限らず、例えば、各POS端末2が個別に商品マスタファイルF1及び店舗売上ファイルF2を保持し、所定のタイミングで、ストアコンピュータ4が管理する商品マスタファイルF1及び店舗売上ファイルF2にデータの統合を行う形態としてもよい。
【0102】
なお、上記実施形態のPOS端末2、アプリケーションサーバ6で実行されるプログラムは、各装置が備える記録媒体に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記録媒体も含まれる。
【0103】
また、上記実施形態のPOS端末2、アプリケーションサーバ6で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 ポイントシステム
2 POS端末
21 制御部
22 バス
23 通信インタフェース
24 I/O機器制御部
25 プリンタ
201 本体
202 キーボード
203 ドロワ
204 表示器
205 カードリーダ/ライタ
206 コードスキャナ
3 LAN
4 ストアコンピュータ
41 制御部
42 バス
431 通信インタフェース
432 通信インタフェース
44 I/O機器制御部
45 キーボード
46 表示器
47 プリンタ
48 ハードディスクドライブ装置(HDD)
5 WAN
6 アプリケーションサーバ
61 制御部
62 バス
601 会員番号受付部
602 注文受付部
603 ポイント算出部
604 会員コード生成部
605 ポイントコード生成部
606 プリント部
631 通信インタフェース
632 通信インタフェース
64 I/O機器制御部
65 キーボード
66 表示器
67 プリンタ
68 ハードディスクドライブ装置(HDD)
7 POSシステム
8 専用回線
9 会員サーバ
91 制御部
92 バス
93 通信インタフェース
94 I/O機器制御部
95 キーボード
96 表示器
97 プリンタ
98 ハードディスクドライブ装置(HDD)
10 顧客端末
F1 商品マスタファイル
F2 店舗売上ファイル
F3 チェーン売上ファイル
F4 会員マスタファイル
F5 会員実績ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0105】
【特許文献1】特開2002−175568号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された端末から顧客識別情報の入力を受け付ける顧客識別情報受付手段と、
前記端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付手段と、
前記注文受付手段により受け付けられた前記注文の買上額に応じたポイント数を算出するポイント算出手段と、
前記顧客識別情報を示す顧客識別コードを生成する顧客識別コード生成手段と、
前記ポイント数を表すポイントコードを生成するポイントコード生成手段と、
前記注文受付手段が受け付けた商品購入に従って、伝票を複数枚印刷する際、1枚目の伝票に限り、当該伝票の所定の領域に設けられた欄に対して、前記顧客識別コードと前記ポイントコードとを印字するプリント手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プリント手段は、さらに、フォーマットが統一された伝票を複数枚印刷する際、2枚目以降の伝票の前記所定の領域に設けられた欄内に対して、1枚目に記載されていることを示す情報を印字すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プリント手段は、さらに、フォーマットが統一された伝票を複数枚印刷する際、2枚目以降の伝票の前記所定の領域に設けられた欄内を、空欄として印字しないこと、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プリント手段は、さらに、伝票を複数枚印刷する際、2枚目以降の伝票の前記所定の領域に対して、1枚目で前記顧客識別コードと前記ポイントコードとを記載した欄自体を省略すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置で実行される伝票出力方法であって、
顧客識別情報受付手段が、ネットワークを介して接続された端末から顧客識別情報の入力を受け付ける顧客識別情報受付ステップと、
注文受付手段が、前記端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付ステップと、
ポイント算出手段が、前記注文受付ステップにより受け付られた前記注文の買上額に応じたポイント数を算出するポイント算出ステップと、
顧客識別コード生成手段が、前記顧客識別情報を示す顧客識別コードを生成する顧客識別コード生成ステップと、
ポイントコード生成手段が、前記ポイント数を表すポイントコードを生成するポイントコード生成ステップと、
プリント手段が、前記注文受付ステップが受け付けた商品購入に従って、伝票を複数枚印刷する際、1枚目の伝票に限り、当該伝票の所定の領域に設けられた欄に対して、前記顧客識別コードと前記ポイントコードとを印字するプリントステップと、
を含むことを特徴とする伝票出力方法。
【請求項6】
前記プリントステップは、さらに、フォーマットが統一された伝票を複数枚印刷する際、2枚目以降の伝票の前記所定の領域に含まれる欄内に対して、前記顧客識別コードと前記ポイントコードとが1枚目に記載されていることを示す情報を印字すること、
を特徴とする請求項5に記載の伝票出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−58784(P2012−58784A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198229(P2010−198229)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】