説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】写真データ等のコンテンツの集まりに対して、撮影時の思い出にあったBGMを付加する。
【解決手段】検索部143は、複数の写真データの集まりであるスクラップブックの表示が指示されたときに、スクラップブック(複数の写真データ)のメタデータであるスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータを検索し、スクラップブック表示制御部144は、表示が指示されたスクラップブックの表示を制御し、音楽再生制御部146は、スクラップブック表示制御部144によるスクラップブックの表示と並行して、検索された音楽メタデータに対応する音楽データの再生を制御する。本発明は、例えば、電子的な写真のアルバムであるスクラップブックを表示する場合に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、例えば、写真データ等のコンテンツの集まりに対して、撮影時の思い出にあったBGMを付加することができるようにする情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ディジタルカメラにおいては、被写体を撮影して得られるディジタル画像データ(以下、適宜、写真データという)を、その写真データの撮影が行われた撮影日時等を含むメタデータとともに記録する。
【0003】
また、ディジタルカメラの普及に伴い、写真データを、コンピュータで管理するための種々の管理用アプリケーションが提供(販売)されている。管理用アプリケーションでは、例えば、メタデータに含まれる撮影日時に基づいて、撮影がされた年、月、日が同一の写真データが、1つのグループにグループ分けされる。
【0004】
ところで、銀塩カメラで撮影された写真については、ユーザは、撮影日時や、撮影位置(撮影場所)、イベント等によって、写真を分け、撮影の日付が同一の写真や、撮影場所が同一の写真、1つのイベントで撮影された写真等を、アルバムの1ページや、連続する複数ページに配置して、写真の整理を行う。
【0005】
写真データについても、実際の写真を整理するアルバムを模した電子的なアルバム(以下、スクラップブックともいう)を用いて、写真データを整理する管理用アプリケーションがある。
【0006】
スクラップブックを用いて、写真データを整理する場合、写真データに付加されているメタデータが読み込まれ、同一のメタデータや類似するメタデータが付加されている写真データがまとめられて、スクラップブックの各ページに配置される。すなわち、スクラップブックの各ページには、撮影の日付が同一の写真データや、撮影場所が同一の写真データ、1つのイベントで撮影された写真データの集まりが配置される。
【0007】
ユーザは、同一のメタデータや類似するメタデータでまとめられた写真データの集まりが配置されたスクラップブックを見ることにより、関連性のある写真データをまとめて楽しむことができ、また、今まで気づかなかった関連性を発見することができる。
【0008】
ところで、ユーザにより、再生対象とする静止画が格納されたフォトアルバムが選択されて、続けて、BGM(Back Ground Music)とする曲が選択されたとき、静止画が、BGMとする曲の雰囲気に対応付けられたエフェクトが施された形で再生される情報処理装置が先に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】特開2006−86622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
スクラップブックにBGMを付加する場合、ユーザが、スクラップブックの各ページに配置されている写真データの集まりに関連する曲を選択する他に、装置がランダムに曲を選択する手法がある。
【0011】
しかしながら、スクラップブックに、そのスクラップブックの各ページに配置されている写真データの集まりに関連する曲を、自動的に付加する手法は提案されていない。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、写真データ等のコンテンツの集まりに対して、撮影時の思い出にあったBGMを付加することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一側面の情報処理装置、またはプログラムは、画像データを表示し、音楽データを再生する情報処理装置であって、複数の前記画像データの表示が指示されたときに、複数の前記画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、前記音楽データのメタデータである音楽メタデータを検索する検索手段と、表示が指示された複数の前記画像データの表示を制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による複数の前記画像データの表示と並行して、前記検索手段により検索された前記音楽メタデータに対応する前記音楽データの再生を制御する再生制御手段とを備える情報処理装置、または情報処理装置として、コンピュータを機能させるプログラムである。
【0014】
前記音楽メタデータは、前記音楽データが音楽再生装置で再生された再生履歴を含むように構成することができ、前記検索手段には、前記画像メタデータに含まれる、複数の前記画像データが撮影装置で撮影された撮影日時に、時間的に近い再生履歴を含む前記音楽メタデータを検索させることができる。
【0015】
前記情報処置装置には、前記音楽メタデータの再生履歴を、前記音楽再生装置から取り込む取り込み手段をさらに設けることができる。
【0016】
前記音楽メタデータは、前記音楽データの発売年月日を含むように構成され、前記検索手段には、前記画像メタデータに含まれる、複数の前記画像データが撮影装置で撮影された撮影日時に、時間的に近い発売年月日を含む前記音楽メタデータを検索させることができる。
【0017】
前記情報処理装置には、前記音楽データの特徴を解析して、前記音楽データを所定のカテゴリに分類する分類手段と、前記カテゴリと前記画像メタデータとを対応付けるカテゴリ対応情報を記憶する対応情報記憶手段とをさらに設け、前記音楽メタデータは、前記カテゴリ対応情報を含むように構成され、前記検索手段には、前記画像メタデータに対応付けられた前記カテゴリ対応情報を含む前記音楽メタデータを検索させることができる。
【0018】
前記情報処理装置には、ユーザの操作に応じて、前記画像メタデータの1つとして、複数の前記画像データの雰囲気を入力する入力手段をさらに設け、前記対応情報記憶手段には、前記音楽データの雰囲気を表すカテゴリ対応情報を記憶させ、前記検索手段には、複数の前記画像データの雰囲気と同一であるか、または近似した雰囲気を表す前記カテゴリ対応情報を含む前記音楽メタデータを検索させることができる。
【0019】
本発明の一側面の情報処理方法は、画像データを表示し、音楽データを再生する情報処理装置の情報処理方法であって、複数の前記画像データの表示が指示されたときに、複数の前記画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、前記音楽データのメタデータである音楽メタデータを検索し、表示が指示された複数の前記画像データの表示を制御し、複数の前記画像データの表示と並行して、検索された前記音楽メタデータに対応する前記音楽データの再生を制御するステップを含む。
【0020】
本発明の一側面においては、複数の画像データの表示が指示されたときに、複数の画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、音楽データのメタデータである音楽メタデータが検索され、表示が指示された複数の画像データの表示が制御され、複数の画像データの表示と並行して、検索された音楽メタデータに対応する音楽データの再生が制御される。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一側面によれば、写真データ等のコンテンツの集まりに対して、撮影時の思い出にあったBGMを付加することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明を適用した情報処理装置としてのPC(Personal Computer)の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0024】
図1において、PCは、CPU(Central Processing Unit)101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103,HD(Hard Disk)104、出力部105、入力部106、通信部107、ドライブ108、および入出力I/F(Interface)109が、バスを介して相互に接続されて構成されている。なお、CPU101乃至入出力I/F109それぞれの間では、バスを介して、必要なデータ等がやりとりされる。
【0025】
CPU101は、ROM102やRAM103に記憶されたプログラムを実行することにより、PCを構成する各ブロックを制御するとともに、電子的なアルバムであるスクラップブックを用いて、写真データ等のコンテンツを整理するスクラップブック装置として、PCを機能させるのに必要な処理を行う。
【0026】
ROM102は、CPU101が実行するプログラム等を記憶している。
【0027】
RAM103は、CPU101が実行するプログラムや、CPU101の動作上必要なデータ等を一時記憶する。
【0028】
HD104は、CPU101が実行するプログラムや、CPU101の動作上必要なデータ等を記憶する。
【0029】
出力部105は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成され、画像を表示し、音声を出力する。
【0030】
入力部106は、キーボードや、マウス、マイクロフォン等で構成され、例えば、PCに指令を与えるとき等に、ユーザによって操作される。
【0031】
通信部107は、例えば、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークと通信を行うためのI/Fであり、ネットワークとの間で、必要に応じて、データ等のやりとり(通信)を行う。
【0032】
ドライブ108には、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体111を着脱することができるようになっている。ドライブ108は、そこに装着されたリムーバブル記録媒体111を駆動して、リムーバブル記録媒体111に、バスから供給されるデータ等を記録し、また、リムーバブル記録媒体111からデータ等を読み出して、バス上に出力する。
【0033】
入出力I/F109は、外部の機器との間で、データ等をやりとりするためのI/Fである。入出力I/F109としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、およびIEEE(Institute of Electrical and Electronics)1394等の有線通信や、BlueTooth(商標)等による無線通信を行う通信I/Fを採用することができる。
【0034】
以上のように構成されるPCにおいては、ユーザは、入出力I/F109に、外部の機器としての、例えば、ディジタルスチルカメラや、ディジタルビデオカメラ等のカメラ112を接続し、そのカメラ112で撮影された画像データとしての写真データを、カメラ112から、入出力I/F109を経由して、HD104に取り込む(HD104に記憶させる)ことができるようになっている。
【0035】
同様に、ユーザは、入出力I/F109に、外部の機器としての、例えば、ポータブルオーディオプレーヤや、カーオーディオ等のオーディオプレーヤ113を接続し、そのオーディオプレーヤ113に記憶されている音楽データを、オーディオプレーヤ113から、入出力I/F109を経由して、HD104に取り込む(HD104に記憶させる)ことができるようになっている。
【0036】
また、図1のPCでは、PCを、スクラップブック装置として機能させるためのアプリケーションプログラム(スクラップブックプログラム)がHD104にインストールされており、CPU101が、HD104からスクラップブックプログラムを読み出し、RAM103上に展開して実行する。これにより、PCは、スクラップブックを用いて、HD104に記憶されている写真データ等のコンテンツを整理するスクラップブック装置として機能する。
【0037】
なお、PC(のCPU101)が実行するプログラムは、上述のように、PC(のHD104)に予めインストールしておくことができる他、リムーバブル記録媒体111に格納し、リムーバブル記録媒体111からPCにインストールし、あるいは、インターネットのダウンロードサイト等から、通信部107を介してダウンロードして、PCにインストールすることができる。
【0038】
図2は、CPU101がスクラップブックプログラムを実行することにより機能的に実現されるスクラップブック装置の構成例を示している。
【0039】
すなわち、図1のPCにおいて、例えば、ユーザが、スクラップブックプログラムを実行するように、入力部106を操作すると、または、カメラ112やオーディオプレーヤ113が、入出力I/F109(図1)に接続されると、CPU101がHD104に記憶されたスクラップブックプログラムを実行し、これにより、PCは、図2のスクラップブック装置として機能する。
【0040】
図2において、スクラップブック装置は、画像データ記憶部131、スクラップブック生成部132、スクラップブック記憶部133、スクラップブックメタデータ取得部134、スクラップブックメタデータ記憶部135、音楽データ取り込み部136、音楽データ記憶部137、音楽データ分類部138、カテゴリ対応情報記憶部139、音楽メタデータ取得部140、音楽メタデータ記憶部141、操作部142、検索部143、スクラップブック表示制御部144、表示部145、音楽再生制御部146、および再生部147から構成される。
【0041】
画像データ記憶部131は、カメラ112から、スクラップブック装置としてのPCに取り込まれたコンテンツとしての写真データを記憶する。
【0042】
ここで、カメラ112は、ユーザの操作に応じて撮影を行い、その撮影の結果得られる写真データを、内部のメモリや着脱可能なメモリに記憶する。また、カメラ112は、写真データに対応するExif(Exchangeable image file format)情報として、その写真データの撮影が行われた撮影日時(例えば、年、月、日、時、分、秒を含む)や撮影場所(位置)、焦点距離、絞り値、シャッタスピードなどの撮影時の設定状態等を、内部のメモリ等に記憶する。さらに、カメラ112は、内部のメモリ等に記憶した写真データとExif情報を、例えば1つのファイルとして、外部に出力(送信)することができるようになっている。
【0043】
スクラップブック装置では、カメラ112から、写真データとExif情報が取り込まれ、画像データ記憶部131に記憶される。
【0044】
スクラップブック生成部132は、スクラップブックの各ページに、画像データ記憶部131に記憶された写真データを、Exif情報である撮影日時等でグループ分けして貼り付けた(配置した)スクラップブックを生成し、スクラップブック記憶部133に供給する。
【0045】
なお、スクラップブック生成部132は、スクラップブックに、そのスクラップブックを特定するスクラップブックID(Identification)(例えば、ファイル名等)を対応付ける。スクラップブックを表示するときには、スクラップブックに対応付けられているスクラップブックIDによって特定されるスクラップブックが、スクラップブック記憶部133から読み出されて表示される。
【0046】
また、スクラップブック生成部132が生成するスクラップブックには、そのスクラップブックの各ページに配置された写真データが含まれる。すなわち、スクラップブック生成部132は、スクラップブックの各ページに、そのページに配置された写真データを特定する写真ID(例えば、ファイル名等)を対応付ける。スクラップブックを表示するときには、各ページに対応付けられている写真IDによって特定される写真データが、画像データ記憶部131から読み出されて表示される。
【0047】
スクラップブック記憶部133は、スクラップブック生成部132から供給されるスクラップブックを記憶する。
【0048】
スクラップブックメタデータ取得部134は、スクラップブック生成部132で生成されるスクラップブックのメタデータであるスクラップブックメタデータを取得し、スクラップブックメタデータ記憶部135に供給する。
【0049】
すなわち、スクラップブックメタデータ取得部134は、スクラップブック生成部132でスクラップブックの各ページに配置される写真データに対応するExif情報を取得して、写真IDと対応付け、スクラップブックのメタデータ(以下、配置写真メタデータという)としてスクラップブックメタデータ記憶部135に供給する。
【0050】
ここで、スクラップブックメタデータ取得部134は、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報(例えば、写真データに対するコメント等)を取得し、配置写真メタデータに追加することができる。すなわち、配置写真メタデータは、少なくとも、写真ID、Exif情報、およびユーザ入力情報からなる。
【0051】
さらに、スクラップブックメタデータ取得部134は、スクラップブック生成部132でスクラップブックの各ページに配置される写真データの写真IDを取得して、スクラップブックIDと対応付け、スクラップブックのメタデータ(以下、主メタデータという)としてスクラップブックメタデータ記憶部135に供給する。
【0052】
ここで、スクラップブックメタデータ取得部134は、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報(例えば、スクラップブックのタイトル、スクラップブック全体の雰囲気(「楽しい」、「静かな」、「厳かな」等)、スクラップブックの各ページに配置される写真データが撮影された期間等)を取得し、主メタデータに追加することができる。すなわち、主メタデータは、少なくとも、スクラップブックID、写真ID、およびユーザ入力情報からなる。
【0053】
なお、以下、主メタデータと配置写真メタデータとあわせて、スクラップブックメタデータという。
【0054】
スクラップブックメタデータ記憶部135は、スクラップブックメタデータ取得部134から供給されるスクラップブックメタデータ(主メタデータおよび配置写真メタデータ)を記憶する。
【0055】
音楽データ取り込み部136は、スクラップブック装置としてのPCに接続されているオーディオプレーヤ113から音楽データを取り込み、音楽データ記憶部137に供給する。
【0056】
ここで、オーディオプレーヤ113は、音楽データを、内部のメモリや着脱可能なメモリに記憶し、ユーザの操作に応じて音楽データの再生を行う。また、オーディオプレーヤ113は、音楽データに付加される付加情報として、その音楽データに対応する音楽(曲)のタイトル、アーティスト名、発売日(年、月、日)や、その音楽データがオーディオプレーヤ113で再生された再生履歴を、内部のメモリ等に記憶する。さらに、オーディオプレーヤ113は、内部のメモリ等に記憶した音楽データと付加情報を、例えば1つのファイルとして、外部に出力(送信)することができるようになっている。
【0057】
スクラップブック装置では、音楽データ取り込み部136によって、オーディオプレーヤ113から、音楽データと付加情報が取り込まれ、音楽データ記憶部137に記憶される。
【0058】
なお、ここで、音楽データ取り込み部136は、音楽データに、その音楽データを特定する音楽ID(例えば、ファイル名等)を対応付ける。音楽データを再生するときには、音楽データに対応付けられている音楽IDによって特定される音楽データが、音楽データ記憶部137から読み出されて再生される。
【0059】
音楽データ記憶部137は、音楽データ取り込み部136から供給される音楽データと付加情報を記憶する。
【0060】
音楽データ分類部138は、音楽データ記憶部137から音楽データを取得し、その音楽データの特徴を解析する。さらに、音楽データ分類部138は、音楽データの特徴の解析結果に基づき、その音楽データを、複数のカテゴリのうちのいずれかのカテゴリに分類して、そのカテゴリを表すカテゴリ情報を音楽メタデータ取得部140に供給する。
【0061】
具体的には、例えば、音楽データ分類部138は、音楽データ記憶部137において音楽データが記憶されると、音楽データ記憶部137から音楽データを取得し、その音楽データとしてのオーディオ信号を8オクターブに分割する。さらに、音楽データ分類部138は、その8オクターブのそれぞれについて、12の音程のオーディオ信号を抽出し、オーディオ信号のメロディ、コード進行、テンポ、音符の数などといった音楽的な特徴を解析する。
【0062】
また、音楽データ分類部138は、解析の結果得られた音楽データの特徴を基に、音楽データを、その特徴に応じたカテゴリ、例えば、「軽快な曲」、「しっとりした曲」、「荘厳な曲」等に分類し、そのカテゴリを表すカテゴリ情報を音楽メタデータ取得部140に供給する。
【0063】
カテゴリ対応情報記憶部139は、音楽データ分類部138が音楽データを分類するカテゴリと、スクラップブックメタデータ記憶部135に記憶されているスクラップブックメタデータとを対応付けるためのカテゴリ対応情報を記憶する。
【0064】
例えば、カテゴリ対応情報は、音楽データを分類するカテゴリの雰囲気(ひいては、音楽データの雰囲気)を表す情報であって、スクラップブックメタデータ記憶部135に記憶されているスクラップブックメタデータのスクラップブック全体の雰囲気(ユーザ入力情報)と対応付けられる。
【0065】
すなわち、カテゴリ対応情報記憶部139には、例えば、カテゴリ「軽快な曲」に対応した「楽しい」雰囲気を表すカテゴリ対応情報や、カテゴリ「しっとりした曲」に対応した「静かな」雰囲気を表すカテゴリ対応情報、カテゴリ「荘厳な曲」に対応した「厳かな」雰囲気を表すカテゴリ対応情報等が記憶されている。
【0066】
音楽メタデータ取得部140は、音楽データ取り込み部136で取り込まれた音楽データのメタデータである音楽メタデータを取得し、音楽メタデータ記憶部141に供給する。
【0067】
すなわち、音楽メタデータ取得部140は、音楽データ記憶部137に記憶されている音楽データに付加されている付加情報を取得するとともに、音楽データ分類部138から供給されたカテゴリ情報に対応するカテゴリ対応情報を、カテゴリ対応情報記憶部139から取得し、音楽IDと対応付け、音楽データのメタデータ(以下、音楽メタデータという)として、音楽メタデータ記憶部141に供給する。
【0068】
すなわち、音楽メタデータは、少なくとも、音楽ID、付加情報、およびカテゴリ対応情報からなる。
【0069】
なお、音楽メタデータ取得部140は、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報を取得し、音楽メタデータに追加するようにしてもよい。
【0070】
音楽メタデータ記憶部141は、音楽メタデータ取得部140から供給される音楽メタデータを記憶する。
【0071】
操作部142は、ユーザによって操作され、その操作に対応する操作信号を、検索部143に供給する。具体的には、操作部142は、ユーザによる、スクラップブックの表示を指示する操作に対応する操作信号を、検索部143に供給する。
【0072】
検索部143は、操作部142からの操作信号に応じて、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータを検索し、表示が指示されたスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給するとともに、表示が指示されたスクラップブックに関連する音楽メタデータに対応する音楽データを再生させる旨の情報を音楽再生制御部146に供給する。
【0073】
すなわち、検索部143は、操作部142からの操作信号に応じて、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックIDに対応付けられている主メタデータと、その主メタデータに含まれる写真IDに対応付けられている配置写真メタデータとを、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得する。
【0074】
検索部143は、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータおよび配置写真メタデータに含まれる情報と同一の情報を含む音楽メタデータ、または類似する情報を含む音楽メタデータを、音楽メタデータ記憶部141において検索する。
【0075】
例えば、検索部143は、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータに含まれる「スクラップブックの各ページに配置される写真データが撮影された期間」や配置写真メタデータに含まれるExif情報の「撮影日時」に、時間的に近い付加情報の「発売日」または「再生履歴」を含む音楽メタデータを、音楽メタデータ記憶部141において検索する。
【0076】
検索の結果、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータおよび配置写真メタデータに含まれる情報と同一を含む音楽メタデータ、または類似する情報を含む音楽メタデータがあった場合、検索部143は、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータのスクラップブックIDで特定されるスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給するとともに、検索された音楽メタデータの音楽IDで特定される音楽データを再生させる旨の情報を音楽再生制御部146に供給する。
【0077】
また、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータおよび配置写真メタデータに含まれる情報と同一の情報を含む音楽メタデータ、および類似する情報を含む音楽メタデータのいずれもなかった場合、検索部143は、スクラップブックメタデータ記憶部135から取得した主メタデータのスクラップブックIDで特定されるスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給する。
【0078】
スクラップブック表示制御部144は、検索部143からのスクラップブックを表示させる旨の情報に応じて、スクラップブック記憶部133に記憶されたスクラップブックを読み出し、そのスクラップブックのサムネイルやページを、表示部145に表示させる制御を行う。
【0079】
表示部145は、スクラップブック表示制御部144からの制御に従い、スクラップブックのサムネイルやページ等を表示する。
【0080】
音楽再生制御部146は、検索部143からの音楽データを再生させる旨の情報に応じて、音楽メタデータ記憶部141に記憶された音楽データを読み出し、再生部147に再生させる制御を行う。
【0081】
再生部147は、音楽再生制御部146からの制御に従い、音楽データを再生する。
【0082】
なお、図2において、画像データ記憶部131、スクラップブック記憶部133、スクラップブックメタデータ記憶部135、音楽データ記憶部137、カテゴリ対応情報記憶部139、および音楽メタデータ記憶部141は、図1のHD104やRAM103に対応する。また、スクラップブック生成部132、スクラップブックメタデータ取得部134、音楽データ取り込み部136、音楽データ分類部138、音楽メタデータ取得部140、検索部143、スクラップブック表示制御部144、および音楽再生制御部146は、図1のCPU101等に対応し、操作部142は、図1の入力部106に対応する。さらに、表示部145および再生部147は、図1の出力部105に対応する。
【0083】
以上のように構成されるスクラップブック装置では、画像データ記憶部131に記憶された写真データを各ページに配置したスクラップブックを生成するスクラップブック生成処理や、オーディオプレーヤ113から音楽データを取り込む音楽データ取り込み処理、さらには、スクラップブック生成部132により生成されるスクラップブックのスクラップブックメタデータを取得するスクラップブックメタデータ取得処理、音楽データ記憶部137に記憶された音楽データの音楽メタデータを取得する音楽メタデータ取得処理、および、スクラップブック記憶部133に記憶されたスクラップブックを表示部145に表示させるスクラップブック表示制御処理が行われる。
【0084】
図3は、スクラップブックメタデータ取得処理によって、スクラップブックメタデータ取得部134に取得され、スクラップブックメタデータ記憶部135に記憶される配置写真メタデータの例を示している。
【0085】
配置写真メタデータは、ID、撮影日時、コメント、焦点距離等から構成される。
【0086】
IDは、スクラップブックの各ページに配置される写真データを特定する写真IDであり、スクラップブック生成部132によって設定され、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図3の例では、IDは、「P1」となっている。
【0087】
撮影日時は、カメラ112において、写真データの撮影が行われた撮影日時であり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得されるExif情報の1つである。図3の例では、撮影日時は、8月15日11時15を表す「8/15 11:15」となっている。
【0088】
コメントは、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報としての、写真データに対するコメントであり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図3の例では、コメントは、「浜辺にて」となっている。
【0089】
焦点距離は、カメラ112における、写真データの撮影時の設定状態のうちの焦点距離であり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得されるExif情報の1つである。
【0090】
さらに、配置写真メタデータには、例えば、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得されるExif情報に含まれる撮影場所(位置)や、絞り値、シャッタスピード等を含むようにしてもよい。
【0091】
図4は、スクラップブックメタデータ取得処理によって、スクラップブックメタデータ取得部134に取得され、スクラップブックメタデータ記憶部135に記憶される主メタデータの例を示している。
【0092】
主メタデータは、ID、タイトル、雰囲気、期間、写真IDから構成される。
【0093】
IDは、スクラップブックを特定するスクラップブックIDであり、スクラップブック生成部132によって設定され、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図4の例では、IDは、「S1」となっている。
【0094】
タイトルは、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報としての、スクラップブックのタイトルであり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図4の例では、タイトルは、「伊豆旅行」となっている。
【0095】
雰囲気は、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報としての、スクラップブックの各ページに配置される写真データの雰囲気であり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図4の例では、雰囲気は、「楽しい」となっている。
【0096】
期間は、ユーザが入力部106を操作して入力されるユーザ入力情報としての、スクラップブックの各ページに配置される写真データが撮影された期間であり、スクラップブックメタデータ取得部134によって取得される。図4の例では、期間は、日を単位とした、8月15日乃至17日を表す「8/15-17」となっている。
【0097】
写真IDは、ID(スクラップブックID)で特定されるスクラップブックの各ページに配置される写真データの写真IDであり、スクラップブックメタデータ取得部134によって設定される。図4の例では、写真IDは、「P1,P2,・・・」となっている。
【0098】
すなわち、スクラップブックIDが「S1」であるスクラップブックには、写真IDが「P1」である写真データ、写真IDが「P2」である写真データを含む写真データが配置されている。
【0099】
図5は、音楽メタデータ取得処理によって、音楽メタデータ取得部140に取得され、音楽メタデータ記憶部141に記憶される音楽メタデータの例を示している。
【0100】
音楽メタデータは、ID、タイトル、アーティスト名、発売日、再生履歴、雰囲気から構成される。
【0101】
IDは、音楽データを特定する音楽IDであり、音楽データ取り込み部136によって設定され、音楽メタデータ取得部140に取得される。図5の例では、IDは、「M1」となっている。
【0102】
タイトルは、音楽データに対応する音楽(曲)のタイトルであり、音楽メタデータ取得部140によって取得される付加情報の1つである。図5の例では、タイトルは、「ABC」となっている。
【0103】
アーティスト名は、音楽データに対応する音楽(曲)のアーティスト名であり、音楽メタデータ取得部140によって取得される付加情報の1つである。図5の例では、アーティスト名は、「AAA」となっている。
【0104】
発売日は、音楽データに対応する音楽(曲)が発売された(または、ネットワーク等を介して配信が開始された)年月日であり、音楽メタデータ取得部140によって取得される付加情報の1つである。図5の例では、発売日は、2006年8月1日を表す「2006.8.1」となっている。
【0105】
再生履歴は、ユーザによって、オーディオプレーヤ113で音楽データに対応する音楽(曲)が再生された直近の日時であり、音楽メタデータ取得部140によって取得される付加情報の1つである。図5の例では、再生履歴は、2006年8月17日14時25分を表す「2006.8.17 14:25」となっている。
【0106】
雰囲気は、音楽データ分類部138によって、音楽データ(のカテゴリ)の雰囲気を表すカテゴリ対応情報であり、音楽メタデータ取得部140によって取得される。図5の例では、雰囲気は、「楽しい」となっている。
【0107】
ここで、ユーザによって、図4で示した、スクラップブックIDが「S1」であるスクラップブックの表示を指示する操作がされると、検索部143は、図3で示した配置写真メタデータに含まれる情報や、図4で示した主メタデータに含まれる情報と同一の情報を含む音楽メタデータ、または類似(近似)する情報を含む音楽メタデータを検索する。
【0108】
具体的には、例えば、検索部143は、図4で示した主メタデータに含まれる期間「8/15-17」が表す8月15日乃至17日の間の発売日または再生履歴を含む音楽メタデータを検索する。すなわち、検索部143は、8月15日乃至17日の間の発売日または再生履歴を検索条件として、音楽メタデータを検索する。
【0109】
図5で示した音楽メタデータにおける再生履歴「2006.8.17 14:25」は、図4で示した主メタデータに含まれる期間「8/15-17」が表す8月15日乃至17日の間の再生履歴であり、上述の検索条件に合致するので、検索部143は、主メタデータのスクラップブックID「P1」で特定されるスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給するとともに、音楽ID「M1」で特定される音楽データを再生させる旨の情報を音楽再生制御部146に供給する。
【0110】
なお、検索の結果、主メタデータの期間が表す時間範囲内に該当する発売日または再生履歴を含む音楽メタデータが複数あった場合、検索部143は、例えば、複数の音楽メタデータそれぞれに対応する音楽データのうちの1つをランダムに再生させるように音楽メタデータを選択する。そして、検索部143は、その音楽データの再生が終了すると、再度、検索された複数の音楽メタデータそれぞれに対応する音楽データのうちの1つをランダムに再生させるように音楽メタデータを選択することを繰り返す。あるいは、検索部143は、検索された複数の音楽メタデータに含まれる発売日または再生履歴の古い(または、新しい)順に音楽データを再生させるように、音楽メタデータを順次選択する。
【0111】
また、検索の結果、主メタデータの期間が表す時間範囲内に該当する発売日または再生履歴を含む音楽メタデータがなかった場合、検索部143は、主メタデータの期間が表す時間範囲に、例えば、前後数日や前後1週間、同月の1日乃至末日の間等のマージンを設けて、その時間範囲内に該当する発売日または再生履歴を含む音楽メタデータを再度検索することができる。
【0112】
また、例えば、検索部143は、図4で示した主メタデータに含まれる雰囲気「楽しい」と同一(同義)の雰囲気を情報として含む音楽メタデータを検索する。すなわち、検索部143は、「楽しい」を表す雰囲気を検索条件として、音楽メタデータを検索する。
【0113】
図5で示した音楽メタデータにおける雰囲気「楽しい」は、図4で示した主メタデータに含まれる雰囲気「楽しい」と同一であり、上述の検索条件に合致するので、検索部143は、主メタデータのスクラップブックID「P1」で特定されるスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給するとともに、音楽ID「M1」で特定される音楽データを再生させる旨の情報を音楽再生制御部146に供給する。
【0114】
なお、上述した説明では、検索部143は、図4で示した主メタデータに含まれる雰囲気「楽しい」と同一(同義)の雰囲気を情報として含む音楽メタデータを検索するようにしたが、図4で示した主メタデータに含まれる雰囲気「楽しい」の類義語である雰囲気(例えば、「愉快な」等)を情報として含む音楽メタデータを検索することもできる。
【0115】
さらに、例えば、検索部143は、図3で示した配置写真メタデータに含まれる撮影日時「8/15 11:15」が表す8月15日11時15分の前後1時間以内の再生履歴を含む音楽メタデータを検索したり、図3で示した配置写真メタデータに含まれるコメント「浜辺にて」や、図4で示した主メタデータに含まれるタイトル「伊豆旅行」の類義語であるタイトルを含む音楽メタデータを検索したりすることもできる。
【0116】
なお、配置写真メタデータ、主メタデータ、および音楽メタデータは、上述した構成に限らず、さらに他の情報を含むようにしてもよい。
【0117】
次に、図6のフローチャートを参照して、図2のスクラップブック装置で行われるスクラップブックメタデータ取得処理について説明する。
【0118】
スクラップブックメタデータ取得処理は、例えば、カメラ112が、入出力I/F109(図1)に接続されると開始される。
【0119】
スクラップブックメタデータ取得処理では、写真データおよびExif情報が、カメラ112から、スクラップブック装置としてのPCに取り込まれ、ステップS31において、画像データ記憶部131が、その写真データおよびExif情報を記憶して、処理は、ステップS32に進む。
【0120】
ステップS32において、スクラップブック生成部132は、画像データ記憶部131に記憶された写真データが、画像データ記憶部131に記憶されたExif情報に応じて各ページに配置されたスクラップブックを生成し、スクラップブック記憶部133に供給して、処理は、ステップS33に進む。
【0121】
ステップS33において、スクラップブックメタデータ取得部134は、スクラップブック生成部132で、スクラップブックの各ページに配置された写真データのExif情報を取得する。また、スクラップブックメタデータ取得部134は、ユーザが、入力部106を操作して、ユーザ入力情報である写真データに対するコメントを入力した場合には、そのコメントを取得する。そして、スクラップブックメタデータ取得部134は、写真データのExif情報やコメントと写真IDとを対応付け、配置写真メタデータを構成してスクラップブックメタデータ記憶部135に供給し、処理は、ステップS33からステップS34に進む。
【0122】
ステップS34において、スクラップブックメタデータ取得部134は、スクラップブック生成部132で、スクラップブックの各ページに配置された写真データの写真IDを取得する。また、スクラップブックメタデータ取得部134は、ユーザが、入力部106を操作して、ユーザ入力情報であるスクラップブックのタイトルや、スクラップブック全体の雰囲気、スクラップブックの各ページに配置される写真データが撮影された期間を取得する。そして、スクラップブックメタデータ取得部134は、写真データの写真IDやタイトル、雰囲気、期間と、スクラップブックIDとを対応付け、主メタデータを構成してスクラップブックメタデータ記憶部135に供給し、処理は、ステップS34からステップS35に進む。
【0123】
ステップS35において、スクラップブックメタデータ記憶部135は、スクラップブックメタデータ取得部134から供給される主メタデータおよび写真メタデータを、スクラップブックメタデータとして記憶し、スクラップブックメタデータ取得処理は終了する。
【0124】
なお、ステップS33およびステップS34では、スクラップブックメタデータ取得部134は、写真データのExif情報や写真IDを、スクラップブック生成部132から取得するようにしたが、スクラップブック記憶部133に記憶されているスクラップブックに配置された写真データのExif情報や写真IDを、スクラップブック記憶部133から取得するようにしてもよい。
【0125】
次に、図7のフローチャートを参照して、図2のスクラップブック装置で行われる音楽メタデータ取得処理について説明する。
【0126】
音楽メタデータ取得処理は、例えば、オーディオプレーヤ113が、入出力I/F109(図1)に接続されると開始される。
【0127】
音楽メタデータ取得処理では、ステップS51において、音楽データ取り込み部136が、オーディオプレーヤ113から音楽データおよび付加情報を取り込み、音楽データ記憶部137に供給し、音楽データ記憶部137が、その音楽データおよび付加情報を記憶して、処理は、ステップS52に進む。
【0128】
ステップS52において、音楽データ分類部138は、音楽データ記憶部137から音楽データを取得し、その音楽データの特徴を解析する。さらに、音楽データ分類部138は、音楽データの解析結果に基づき、その音楽データを、複数のカテゴリのうちのいずれかのカテゴリに分類し、そのカテゴリを表すカテゴリ情報を音楽メタデータ取得部140に供給して、処理は、ステップS53に進む。
【0129】
ステップS53において、音楽メタデータ取得部140は、ステップS51においてオーディオプレーヤ113から取り込まれ、音楽データ記憶部137に記憶されている音楽データの、タイトル、アーティスト名、再生履歴の付加情報を取得し、処理は、ステップS54に進む。
【0130】
ステップS54において、音楽メタデータ取得部140は、ステップS52において音楽データ分類部138から供給されたカテゴリ情報に対応するカテゴリ対応情報を、カテゴリ対応情報記憶部139から取得し、処理は、ステップS55に進む。
【0131】
ステップS55において、音楽メタデータ取得部140は、付加情報およびカテゴリ対応情報と、音楽IDとを対応付け、音楽メタデータを構成して音楽メタデータ記憶部141に供給する。そして、音楽メタデータ記憶部141は、音楽メタデータ取得部140から供給された音楽メタデータを記憶して、音楽メタデータ取得処理は終了する。
【0132】
なお、ステップS53では、音楽メタデータ取得部140は、音楽データ記憶部137に記憶されている音楽データの付加情報を、音楽データ記憶部137から取得するようにしたが、オーディオプレーヤ113から音楽データ取り込み部136に取り込まれた音楽データの付加情報を、音楽データ取り込み部136から取得するようにしてもよい。
【0133】
また、音楽メタデータ取得処理では、音楽データ取り込み部136が、既に音楽データ記憶部137に記憶されている音楽データの再生履歴のみを、オーディオプレーヤ113から取り込むようにすることができる。
【0134】
次に、図8のフローチャートを参照して、図2のスクラップブック装置で行われるスクラップブック表示制御処理について説明する。
【0135】
スクラップブック表示制御処理では、ステップS71において、操作部142が、ユーザによって、スクラップブックの表示を指示する操作がされたかどうかを判定する。
【0136】
ステップS71において、スクラップブックの表示を指示する操作がされていないと判定された場合、スクラップブックの表示を指示する操作がされたと判定されるまで、ステップS71の処理が繰り返される。
【0137】
一方、ステップS71において、スクラップブックの表示を指示する操作がされたと判定された場合、操作部142は、スクラップブックの表示を指示する操作に対応する操作信号を、検索部143に供給し、処理は、ステップS72に進む。
【0138】
ステップS72において、検索部143は、操作部142からの操作信号に応じて、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータを検索し、処理は、ステップS73に進む。
【0139】
ステップS73において、検索部143は、検索の結果、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータがあったかどうかを判定する。
【0140】
ステップS73において、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータがあったと判定された場合、検索部143は、表示が指示されたスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給するとともに、表示が指示されたスクラップブックに関連する音楽メタデータに対応する音楽データを再生させる旨の情報を音楽再生制御部146に供給し、処理はステップS74に進む。
【0141】
ステップS74において、スクラップブック表示制御部144は、検索部143からのスクラップブックを表示させる旨の情報に応じて、スクラップブック記憶部133に記憶されたスクラップブックを読み出し、そのスクラップブックのページを、表示部145に表示させる。また、スクラップブックの表示と並行して、音楽再生制御部146は、検索部143からの音楽データを再生させる旨の情報に応じて、音楽メタデータ記憶部141に記憶された音楽データを読み出し、再生部147に再生させて、スクラップブック表示制御処理は終了する。
【0142】
一方、ステップS73において、表示が指示されたスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータがなかったと判定された場合、検索部143は、表示が指示されたスクラップブックを表示させる旨の情報をスクラップブック表示制御部144に供給し、処理はステップS75に進む。
【0143】
ステップS75において、スクラップブック表示制御部144は、検索部143からのスクラップブックを表示させる旨の情報に応じて、スクラップブック記憶部133に記憶されたスクラップブックを読み出し、そのスクラップブックのページを、表示部145に表示させ、スクラップブック表示制御処理は終了する。
【0144】
スクラップブック表示制御処理によれば、ユーザによって表示が指示されたスクラップブックが表示されるとともに、そのスクラップブックのスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータが検索され、その音楽メタデータに対応する音楽データが再生されるので、表示部145に表示されているスクラップブックに対して、スクラップブックに配置されている写真データを撮影した時に聞いていた曲や、写真データを撮影した時、または場所の雰囲気を表す曲等の、撮影時の思い出にあったBGMを付加することができる。
【0145】
以上のように、スクラップブック装置では、複数の写真データの集まりであるスクラップブックの表示が指示されたときに、スクラップブック(複数の写真データ)のメタデータであるスクラップブックメタデータに関連する音楽メタデータを検索し、表示が指示されたスクラップブックの表示を制御し、スクラップブックの表示と並行して、検索された音楽メタデータに対応する音楽データの再生を制御するようにしたので、写真データ等のコンテンツの集まりに対して、撮影時の思い出にあったBGMを付加することができる。
【0146】
すなわち、ユーザは、スクラップブックを見ながら、スクラップブックに配置された写真データの撮影時の思い出にあったBGMを聴くことができる。
【0147】
なお、本実施の形態では、ディジタルカメラで撮影した写真データの集まりを、BGMの付加の対象としたが、BGMの付加の対象は、その他、例えば、ビデオカメラで撮影した風景等の動画のコンテンツを対象として行うことが可能である。
【0148】
すなわち、スクラップブックにおいて、例えば、ビデオカメラで撮影した複数の動画それぞれのサムネイル画像が配置され、ユーザの操作により、そのサムネイル画像のうちのいずれかが選択されると、対応する動画が再生される。スクラップブック装置では、その動画をBGMの付加の対象とすることができる。
【0149】
以上、本発明をPCに適用した場合について説明したが、本発明は、PCの他、ハードディスクレコーダや、ディジタルカメラ等の、複数の画像データの集まりを表示し、音楽(音声)を再生する機能を有する装置に適用可能である。
【0150】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0151】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0152】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明を適用したPCの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】スクラップブック装置の機能的な構成例を示すブロック図である。
【図3】配置写真メタデータの例を示す図である。
【図4】主メタデータの例を示す図である。
【図5】音楽メタデータの例を示す図である。
【図6】スクラップブックメタデータ取得処理を説明するフローチャートである。
【図7】音楽メタデータ取得処理を説明するフローチャートである。
【図8】スクラップブック表示制御処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0154】
101 CPU, 102 ROM, 103 RAM, 104 HD, 105 出力部, 106 入力部, 107 通信部, 108 ドライブ, 109 入出力I/F, 111 リムーバブル記録媒体, 112 カメラ, 113 オーディオプレーヤ, 131 画像データ記憶部, 132 スクラップブック生成部, 133 スクラップブック記憶部, 134 スクラップブックメタデータ取得部, 135 スクラップブックメタデータ記憶部, 136 音楽データ取り込み部, 137 音楽データ記憶部, 138 音楽データ分類部, 139 カテゴリ対応情報記憶部, 140 音楽メタデータ取得部, 141 音楽メタデータ記憶部, 142 操作部, 143 検索部, 144 スクラップブック表示制御部, 145 表示部, 146 音楽再生制御部, 147 再生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを表示し、音楽データを再生する情報処理装置において、
複数の前記画像データの表示が指示されたときに、複数の前記画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、前記音楽データのメタデータである音楽メタデータを検索する検索手段と、
表示が指示された複数の前記画像データの表示を制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による複数の前記画像データの表示と並行して、前記検索手段により検索された前記音楽メタデータに対応する前記音楽データの再生を制御する再生制御手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記音楽メタデータは、前記音楽データが音楽再生装置で再生された再生履歴を含むように構成され、
前記検索手段は、前記画像メタデータに含まれる、複数の前記画像データが撮影装置で撮影された撮影日時に、時間的に近い再生履歴を含む前記音楽メタデータを検索する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記音楽メタデータの再生履歴を、前記音楽再生装置から取り込む取り込み手段をさらに備える
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記音楽メタデータは、前記音楽データの発売年月日を含むように構成され、
前記検索手段は、前記画像メタデータに含まれる、複数の前記画像データが撮影装置で撮影された撮影日時に、時間的に近い発売年月日を含む前記音楽メタデータを検索する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記音楽データの特徴を解析して、前記音楽データを所定のカテゴリに分類する分類手段と、
前記カテゴリと前記画像メタデータとを対応付けるカテゴリ対応情報を記憶する対応情報記憶手段と
をさらに備え、
前記音楽メタデータは、前記カテゴリ対応情報を含むように構成され、
前記検索手段は、前記画像メタデータに対応付けられた前記カテゴリ対応情報を含む前記音楽メタデータを検索する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ユーザの操作に応じて、前記画像メタデータの1つとして、複数の前記画像データの雰囲気を入力する入力手段をさらに備え、
前記対応情報記憶手段は、前記音楽データを分類するカテゴリの雰囲気を表すカテゴリ対応情報を記憶し、
前記検索手段は、複数の前記画像データの雰囲気と同一である雰囲気を表す前記カテゴリ対応情報、または近似した雰囲気を表す前記カテゴリ対応情報を含む前記音楽メタデータを検索する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像データを表示し、音楽データを再生する情報処理装置の情報処理方法において、
複数の前記画像データの表示が指示されたときに、複数の前記画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、前記音楽データのメタデータである音楽メタデータを検索し、
表示が指示された複数の前記画像データの表示を制御し、
複数の前記画像データの表示と並行して、検索された前記音楽メタデータに対応する前記音楽データの再生を制御する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項8】
画像データを表示し、音楽データを再生する情報処理装置として、コンピュータを機能させるプログラムにおいて、
複数の前記画像データの表示が指示されたときに、複数の前記画像データのメタデータである画像メタデータに関連する、前記音楽データのメタデータである音楽メタデータを検索する検索手段と、
表示が指示された複数の前記画像データの表示を制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による複数の前記画像データの表示と並行して、前記検索手段により検索された前記音楽メタデータに対応する前記音楽データの再生を制御する再生制御手段
として、コンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−141920(P2009−141920A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319211(P2007−319211)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】