説明

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】利用者による情報処理内容の変更を容易にする
【解決手段】入力部12は、処理種別情報の入力を受け付け、取得部13は、入力部12が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて記憶部11が記憶する、所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を取得する。次に、変換部14は、取得部13が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換し、実行部15は、変換部14が生成した処理命令を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力パラメータによって指定された情報の処理を行う情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、IP電話ネットワークにおける呼制御サーバやルータ等、ネットワークアクセスの制御を行うネットワーク機器は、対向機器のインタフェース情報等、ネットワーク機器の動作を規定する設定情報を有し、当該設定情報に基づいてルーティング等のネットワークアクセス制御を行っている。ネットワーク機器の設定情報の作成、または変更を行う際、ネットワーク機器の機器情報を記憶するデータベースから、処理対象となるネットワーク機器が属するネットワークのネットワーク機器の情報を取得し、当該取得した情報に基づいて処理対象となるネットワーク機器の設定情報の作成または変更を行っていた。ここで、機器情報とは、設備管理システムで管理される情報であり、例えば、機器識別子、機種情報、IPアドレス、設置場所情報、ベンダ名等が挙げられる。
【0003】
この際、データベースからの機器情報の取得は、データ毎にクエリ文等のデータ取得命令をデータベースに入力し、この応答を受け付けることで行い、また、取得した機器情報からの設定情報の作成は、機器情報の加工用のアプリケーションプログラムを用いて行っていた。
【0004】
なお、セキュリティポリシーに基づいてネットワーク機器の設定情報を作成する技術が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−005716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の設定情報作成方法は、アプリケーションプログラムの開発時に予め規定された形式で設定情報が作成されるため、設定情報の仕様変更や追加等、情報処理内容の変更を行う際には、アプリケーションプログラムを書き換える必要がある。
そのため、ネットワーク機器の管理者は、わずかな仕様変更を行う場合にもアプリケーションプログラムの開発者による対応を必要とするなど、メンテナンス性に欠けるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者が容易に情報処理内容を変更することができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、情報処理の種別を示す処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置であって、前記処理種別情報に対応付けて所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段と、前記処理種別情報の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得する処理内容取得手段と、前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換する変換手段と、前記変換手段が生成した処理命令を実行する実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、情報処理の種別を示す処理種別情報に対応付けて所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段を備え、前記処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置を用いた情報処理方法であって、入力手段は、前記処理種別情報の入力を受け付け、処理内容取得手段は、前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得し、変換手段は、前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換し、実行手段は、前記変換手段が生成した処理命令を実行する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、情報処理の種別を示す処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置を、前記処理種別情報に対応付けて所定の簡易言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段、前記処理種別情報の入力を受け付ける入力手段、前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得する処理内容取得手段、前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換する変換手段、前記変換手段が生成した処理命令を実行する実行手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、利用者入力用言語によって記述された、情報処理内容を示す処理内容情報を記憶し、当該処理内容情報に基づいてプログラム言語で記述された処理命令を生成する。これにより、利用者(ネットワーク機器の管理者等)は、利用者入力用言語で記述された処理内容情報を書き換えることで、実際の処理命令を知らなくても、容易に情報処理内容を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態による情報処理装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。
【図3】機器情報データベース装置が記憶するテーブルの例を示す図である。
【図4】設定情報データベース装置が記憶するテーブルの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による情報処理装置の構成を示す概略ブロック図である。
情報処理装置1は、入力装置2から入力を受け付けた入力パラメータに基づいて、機器情報データベース装置3からネットワーク機器の機器情報を取得し、入力パラメータ及び機器情報に基づいて設定情報を生成し、設定情報データベース装置4に生成した設定情報を登録する。
【0013】
入力装置2は、情報処理装置1に入力パラメータを投入する。入力パラメータとは、情報処理装置1に実行させる情報処理の種別(新規登録・更新・削除等)を示す処理種別情報、及び、機器情報データベース装置3が記憶する機器情報の主キー等、情報処理の対象となるネットワーク機器を示す対象機器情報を含む情報である。
機器情報データベース装置3は、ネットワーク機器の機器情報及びネットワーク構成情報を記憶し、情報処理装置1が出力するクエリ文に基づいて当該機器情報の出力を行う。ここで、機器情報とは、設備管理システムで管理される情報であり、例えば、機器識別子、機種情報、IPアドレス、設置場所情報、ベンダ名などが挙げられる。また、ネットワーク構成情報とは、ネットワーク機器の接続関係を示す情報であり、例えば、機器間接続情報、機器従属関係、網情報等が挙げられる。
設定情報データベース装置4は、ネットワーク機器の設定情報を記憶し、情報処理装置1が出力するクエリ文に基づいて当該設定情報に対する処理を実行する。ここで、ネットワーク機器の設定情報とは、ネットワーク機器の動作を規定する情報であり、例えば、対向機器のインタフェース情報などが挙げられる。
【0014】
情報処理装置1は、記憶部11(記憶手段)、入力部12(入力手段)、取得部13(処理内容取得手段)、変換部14(変換手段)、実行部15(実行手段)を備える。
記憶部11は、情報処理の種別を示す処理種別情報に対応付けて、所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶する。ここで、利用者入力用言語とは、当該情報処理装置1の管理者が情報の処理内容を指示する際に用いる独自の言語であり、予め書式が定められているものである。
入力部12は、入力装置2から入力パラメータの入力を受け付ける。
取得部13は、入力部12が入力を受け付けた入力パラメータの処理種別情報に基づいて、記憶部11が記憶する処理内容情報を取得する。
【0015】
変換部14は、入力部12が入力を受け付けた入力パラメータの対象機器情報に基づいて、取得部13が取得した処理内容情報を所定のプログラム言語の処理命令に変換する。ここで、所定のプログラム言語とは、例えばSQL等のデータベース言語や、情報の加工に用いるプログラム言語、ネットワーク機器の各々の情報処理を行う際に用いる専用の問い合わせ言語などが挙げられる。
実行部15は、変換部14が変換した処理命令を機器情報データベース装置3及び設定情報データベース装置4に対して実行することで、情報処理を行う。
【0016】
このような構成を備えることで、情報処理装置1において、入力部12は、処理種別情報の入力を受け付け、取得部13は、入力部12が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて記憶部11が記憶する、所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を取得する。次に、変換部14は、取得部13が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換し、実行部15は、変換部14が生成した処理命令を実行する。
【0017】
そして、設定情報の仕様変更や追加を行う場合、管理者が、記憶部11が記憶する処理内容情報を書き換えることで、次回の実行時に、ステップS3において変換部14が仕様変更後の処理内容を示す処理命令を出力するため、ステップS4で実行部15が実行する処理内容は、仕様の変更後の処理となる。
例えば、処理内容情報に対して新たな項目の記述を追加することで、設定情報に新たな項目を追加することができ、また例えば、処理内容情報の一部の命令を他の命令に書き換えることで、設定情報の処理内容を変更することができる。
つまり、管理者は、利用者入力用言語で記述された処理内容情報を書き換えることで、実際の処理命令を書き換えることなく容易に情報処理内容を変更することができる。
【0018】
次に、情報処理装置1の動作を説明する。
予め、情報処理装置1の管理者は、機器情報データベース装置3が記憶する情報から設定情報データベース装置4に記憶させる設定情報への情報を変換させる情報処理内容を、利用者入力用言語によって記述した処理内容情報を作成する。ここで、情報処理内容とは、例えば、対象機器情報に基づく機器情報データベース装置3からの情報の取得や、取得した情報の加工、設定情報データベース装置4への情報の登録などが挙げられる。
【0019】
次に、管理者は、作成した処理内容情報を、当該処理の種別を示す処理種別情報に対応付けて、記憶部11に記憶させる。この処理は、例えば入出力機能を有する管理者端末などを介して行う。
また、変換部14は、予め利用者入力用言語と所定のプログラム言語による処理命令との対応関係を内部メモリ等に記憶しておく。このとき、利用者入力用言語は、簡易な記述によって複雑な処理命令を生成することができるようにしておくことが望ましい。
【0020】
図2は、情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。
まず、利用者が入力装置2を用いて入力パラメータ(処理種別情報・対象機器情報)の入力を行うと、情報処理装置1の入力部12は、入力装置2を介して入力パラメータの入力を受け付ける(ステップS1)。入力部12がパラメータの入力を受け付けると、取得部13は、記憶部11が入力パラメータの処理種別情報に関連付けて記憶する処理内容情報を取得する(ステップS2)。
【0021】
取得部13が処理内容情報を取得すると、変換部14は、入力部12が入力を受け付けた入力パラメータの対象機器情報と、変換部14の内部メモリ等に記憶されている利用者入力用言語と処理命令との対応情報とに基づいて、取得部13が取得した処理内容情報を所定のプログラム言語による処理命令に変換する(ステップS3)。変換部14が処理命令への変換を行うと、実行部15は、当該処理命令を実行し、機器情報データベース装置3が記憶する情報に基づいて設定情報データベース装置4が記憶する情報の書き換えを行う(ステップS4)。
これにより、情報処理装置1は、処理内容情報に基づいて設定情報データベース装置4が記憶する情報の書き換えを行うことができる。
【0022】
なお、設定情報の仕様変更や追加を行う場合、管理者が、記憶部11が記憶する処理内容情報を書き換えることで、次回の実行時に、ステップS3において変換部14が仕様変更後の処理内容を示す処理命令を出力するため、ステップS4で実行部15が実行する処理内容は、仕様の変更後の処理となる。つまり、管理者は、利用者入力用言語で記述された処理内容情報を書き換えることで、実際の処理命令を書き換えることなく容易に情報処理内容を変更することができる。
【0023】
次に、具体的な例を用いて、情報処理装置1による情報処理動作を説明する。
ここでは、2台のSIP(Session Initiation Protocol)サーバA、Bで構成されるネットワークに、新たに1台SIPサーバCを追加する場合を例に、情報処理装置1の動作を説明する。
情報処理装置1は、SIPサーバA、B、Cのネットワーク設定情報を、機器情報に基づいて生成する。ここで、ネットワーク設定情報とは、SIPサーバに設定するルーティング情報や、帯域情報のことを示す。
【0024】
なお、機器情報データベース装置3は、予めSIPサーバCの追加前におけるSIPサーバA、B、Cの機器情報、及びネットワーク構成情報を記憶しているものとする。また、設定情報データベース装置4は、予めSIPサーバCの追加前におけるSIPサーバA、Bのネットワーク設定情報を記憶しているものとする。
【0025】
図3は、機器情報データベース装置が記憶するテーブルの例を示す図である。
図3(A)で示すように、機器情報テーブルは、ネットワーク機器の情報を格納するテーブルである。機器情報テーブルには、ネットワーク機器を示す機器識別子に対応付けて、機種情報、ホスト名、IPアドレス、エリア情報が格納されている。
図3(B)で示すように、エリア情報テーブルには、エリア情報に対応付けて当該エリアの局番が格納されている。
【0026】
図4は、設定情報データベース装置が記憶するテーブルの例を示す図である。
図4(A)に示すサーバA設定テーブルは、SIPサーバAのネットワーク設定情報を示すテーブルである。サーバA設定テーブルは、局番に対応付けて転送先のSIPサーバを格納する。これは、SIPサーバAが取得した呼に局番「045」が付加されていた場合に、当該呼をSIPサーバBに転送することを示している。
図4(B)に示すサーバB設定テーブルは、SIPサーバBのネットワーク設定情報を示すテーブルである。サーバB設定テーブルは、サーバA設定テーブルと同様の情報を格納する。
【0027】
そして、記憶部11は、処理種別情報「SIPサーバ追加」に対応付けて、以下に示す(1)〜(4)の情報処理内容を示す処理内容情報を格納する。
(1)機器情報テーブルから、機種情報がSIPサーバであるネットワーク機器の機器情報を取得する命令。
(2)取得したネットワーク機器のエリア情報から局番を取得する命令。
(3)対象機器情報が示すネットワーク機器の設定テーブルを生成し、局番に対応付けて、当該局番が示すエリアのネットワーク機器の機器識別子を登録する命令。
(4)取得したネットワーク機器の設定テーブルに、対象機器情報が示すネットワーク機器のエリアを示す局番に対応付けて、対象機器情報が示すネットワーク機器の機器識別子を登録する命令。
なお、処理内容情報は、上述した処理内容を、利用者入力用言語によって記述されたものである。
【0028】
そして、管理者が入力装置2で、入力パラメータとして処理種別情報「SIPサーバ追加」、対象機器情報「C」を入力すると、ステップS1で入力部12が入力パラメータの入力を受け付ける。次に、ステップS2で、取得部13は、処理種別情報「SIPサーバ追加」に対応付けて記憶部11に記憶されている処理内容情報を取得する。つまり、上述した処理内容情報が取得される。
【0029】
次に、ステップS3で、変換部14は、対象機器情報「C」と内部メモリ等に格納された対応情報とに基づいて、上述した処理内容情報を処理命令に変換する。つまり、以下(1)〜(4)に示す処理手順を示す処理命令を生成する。
(1)機器情報テーブルから、機種情報がSIPサーバであるネットワーク機器の機器情報を取得する命令。
(2)取得したネットワーク機器のエリア情報から局番を取得する命令。
(3)サーバC設定テーブルを生成し、局番に対応付けて、当該局番が示すエリアのネットワーク機器の機器識別子を登録する命令。
(4)取得したネットワーク機器の設定テーブルに、SIPサーバCのエリアを示す局番に対応付けて、対象機器情報が示すネットワーク機器の機器識別子を登録する命令。
なお、処理命令は、上述した処理手順を、所定のプログラム言語によって記述されたものである。
【0030】
そして、ステップS4で、実行部15は、変換部14が変換した処理命令を実行することで、設定情報データベース装置4に、サーバCのネットワーク設定情報を格納したサーバC設定テーブルを生成し、さらに、サーバA設定テーブル及びサーバB設定テーブルに、SIPサーバCのエリア情報を反映させる。
【0031】
次に、仕様の変更により、ネットワーク設定情報の転送先を示す情報を、転送先のネットワーク機器を示す機器識別子からIPアドレスに変更する場合について説明する。
管理者は、処理種別情報「SIPサーバ仕様変更」に対応付けて、以下の(1)〜(3)の情報処理内容を示す処理内容情報を記憶部11に記憶させる。
(1)機器情報テーブルから、機種情報がSIPサーバであるネットワーク機器の機器情報を取得する命令。
(2)取得したネットワーク機器の設定テーブルの転送先として登録されている機器識別子を取得する命令。
(3)取得したネットワーク機器の設定テーブルの転送先を、(2)で取得した機器識別子が示すネットワーク機器のIPアドレスに書き換える命令。
【0032】
管理者は、処理種別情報の更新を行うと、入力装置2で、入力パラメータとして処理種別情報「SIPサーバ仕様変更」を入力する。入力パラメータが入力されると、ステップS1で入力部12が入力パラメータの入力を受け付ける。次に、ステップS2で、取得部13は、処理種別情報「SIPサーバ仕様変更」に対応付けて記憶部11に記憶されている処理内容情報を取得する。
【0033】
次に、ステップS3で、変換部14は、内部メモリ等に格納された対応情報に基づいて、取得した処理内容情報を処理命令に変換する。つまり、以下(1)〜(3)に示す処理手順を示す処理命令を生成する。
(1)機器情報テーブルから、機種情報がSIPサーバであるネットワーク機器の機器情報を取得する命令。
(2)取得したネットワーク機器の設定テーブルの転送先として登録されている機器識別子を取得する命令。
(3)取得したネットワーク機器の設定テーブルの転送先を、(2)で取得した機器識別子が示すネットワーク機器のIPアドレスに書き換える命令。
なお、処理命令は、上述した処理手順を、所定のプログラム言語によって記述されたものである。
【0034】
そして、ステップS4で、実行部15は、変換部14が変換した処理命令を実行することで、設定情報データベース装置4のサーバA設定テーブル、サーバB設定テーブル及びサーバC設定テーブルが格納する転送先の情報をIPアドレスに書き換える。
このように、管理者は、利用者入力用言語で記述された処理内容情報を書き換えることで、実際の処理命令を書き換えることなく容易に設定情報の仕様変更を行うことができる。
【0035】
また、管理者は、設定情報の仕様変更を行った後、記憶部11が処理種別情報「SIPサーバ追加」に対応付けて記憶する処理内容情報を、以下の(1)〜(4)のように書き換える。
(1)機器情報テーブルから、機種情報がSIPサーバであるネットワーク機器の機器情報を取得する命令。
(2)取得したネットワーク機器のエリア情報から局番を取得する命令。
(3)対象機器情報が示すネットワーク機器の設定テーブルを生成し、局番に対応付けて、当該局番が示すエリアのネットワーク機器のIPアドレスを登録する命令。
(4)取得したネットワーク機器の設定テーブルに、対象機器情報が示すネットワーク機器のエリアを示す局番に対応付けて、対象機器情報が示すネットワーク機器のIPアドレスを登録する命令。
つまり、元の処理内容情報の機器識別子をIPアドレスに書き換える。
これにより、以降の処理において、SIPサーバの追加を行う場合に、機器情報テーブルの転送先として、機器識別情報ではなくIPアドレスを登録することができる。
【0036】
このように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶し、当該処理内容情報に基づいてプログラム言語で記述された処理命令を生成する。これにより、管理者は、利用者入力用言語で記述された処理内容情報を書き換えることで、実際の処理命令を知らなくても、容易に情報処理内容を変更することができる。
【0037】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、入力部12が入力装置2を介して、利用者が入力した入力パラメータの入力を受け付ける場合を説明したが、これに限られず、例えば、入力部12の代わりに定期起動手段を備え、当該定期起動手段が、所定の入力パラメータを定期的に出力することで、入力パラメータの出力をトリガに、定期的に情報処理を行うことができる。
【0038】
なお、本実施形態では、情報処理の例として、ネットワーク設定情報の更新方法を説明したが、これに限られず、例えば、設備情報から在庫情報を生成するシステムなど、ある情報をルールに基づいて他の情報に変換するシステムに用いることができる。
【符号の説明】
【0039】
1…情報処理装置 2…入力装置 3…機器情報データベース装置 4…設定情報データベース装置 11…記憶部 12…入力部 13…取得部 14…変換部 15…実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理の種別を示す処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置であって、
前記処理種別情報に対応付けて所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段と、
前記処理種別情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得する処理内容取得手段と、
前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換する変換手段と、
前記変換手段が生成した処理命令を実行する実行手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報処理の種別を示す処理種別情報に対応付けて所定の利用者入力用言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段を備え、前記処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置を用いた情報処理方法であって、
入力手段は、前記処理種別情報の入力を受け付け、
処理内容取得手段は、前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得し、
変換手段は、前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換し、
実行手段は、前記変換手段が生成した処理命令を実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
情報処理の種別を示す処理種別情報によって指定された情報処理を行う情報処理装置を、
前記処理種別情報に対応付けて所定の簡易言語によって記述された処理内容情報を記憶する記憶手段、
前記処理種別情報の入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段が入力を受け付けた処理種別情報に対応付けて前記記憶手段が記憶する処理内容情報を取得する処理内容取得手段、
前記処理内容取得手段が取得した処理内容情報を、所定のプログラム言語の処理命令に変換する変換手段、
前記変換手段が生成した処理命令を実行する実行手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−18285(P2011−18285A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−164043(P2009−164043)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】