説明

情報処理装置および情報処理方法、情報処理システム、プログラム、並びに、プログラム格納媒体

【課題】ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラをダウンロードする。
【解決手段】ステップS261で、光ディスクから、トレーラのダウンロードに必要な情報が抽出される。ユーザから入力された、ユーザの嗜好情報は内部に保持されている。ステップS262で、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザが特定され、そのユーザの嗜好情報が取得される。ステップS263で、ユーザから入力された嗜好情報や、光ディスクに記録されているコンテンツのメタデータなどが登録される。ステップS264で、登録されているユーザの嗜好情報が読み出されて、ネットワークを介して、所定のサーバに送信される。ステップS265で、サーバからトレーラのデータがダウンロードされて、所定の記録領域に記録される。ステップS266で、バインディング処理が実行される。本発明は、記録再生装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、情報処理システム、プログラム、並びに、プログラム格納媒体に関し、特に、記録媒体に記録されているコンテンツとともに再生可能なコマーシャルなどをユーザに提示する場合に用いて好適な、情報処理装置および情報処理方法、情報処理システム、プログラム、並びに、プログラム格納媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザのコンテンツの視聴履歴に基づいて、コンテンツの視聴選択を支援するための情報をユーザに提示する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−73190号公報
【0003】
また、ユーザがコンテンツを視聴するには、放送番組を受信して視聴するのみならず、例えば、光ディスクなどの記録媒体に格納されているコンテンツを再生して視聴することも、頻繁に行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、放送番組とともに視聴されるコマーシャルなどは、放送時の最新のものである。また、記録媒体においてコンテンツとともにコマーシャルや予告編などを記録しておくことも広く行われている。しかしながら、光ディスクなどの記録媒体に格納されているコンテンツをユーザが視聴する場合、ユーザが視聴することができるコマーシャルなどは、その記録媒体の作成時にコンテンツとともに記録されたものである。ユーザは、その記録媒体を再生するたびに、古いコマーシャルを視聴しなければならない。
【0005】
また、記録媒体に記録されているコンテンツを視聴するユーザに対して、効果的に、ユーザが興味を有するコマーシャルを提供する方法が存在していなかった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、記録媒体に記録されているコンテンツを視聴するユーザに対して、効果的に、最新のコマーシャルやユーザが興味を有するコマーシャルなどの付加情報を提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面の情報処理装置は、コンテンツを再生可能な情報処理装置であって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている情報を取得する取得手段と、前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信する送信手段と、前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段とを備える。
【0008】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段を更に備えさせるようにすることができ、前記送信手段には、前記操作入力取得手段により入力された前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザの嗜好情報を送信させるようにすることができる。
【0009】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段により制御されるものとすることができ、前記記録媒体には、前記再生手段を制御するための第1のプログラムが記録されるものとすることができ、前記再生手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるものとすることができ、前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるものとすることができる。
【0010】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段と、前記操作入力取得手段により入力された前記ユーザの嗜好情報の所定の記憶部への蓄積を制御する嗜好情報蓄積制御手段とを更に備えさせるようにすることができ、前記送信手段には、前記嗜好情報蓄積制御手段により蓄積が制御されている前記ユーザの嗜好情報を前記他の情報処理装置に送信させるようにすることができる。
【0011】
前記操作入力取得手段には、前記記録媒体が装着されたとき、前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザを特定するための情報を取得させるようにすることができ、前記嗜好情報蓄積制御手段には、前記取得手段により取得された前記メインコンテンツ関連情報を、特定された前記ユーザの嗜好情報として、更に蓄積を制御させるようにすることができ、前記送信手段には、前記嗜好情報蓄積制御手段により蓄積が制御されている前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザの嗜好情報を前記他の情報処理装置に送信させるようにすることができる。
【0012】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段により制御されるものとすることができ、前記記録媒体には、前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段を制御するための第1のプログラムが記録されるものとすることができ、前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるものとすることができ、前記嗜好情報蓄積制御手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるものとすることができる。
【0013】
前記受信手段により受信された前記サブコンテンツを記憶する記憶手段と、前記記録媒体に記録されている前記メインコンテンツの少なくとも一部を含む第1のファイルシステム、および、前記記憶手段に記憶されている前記サブコンテンツを含む第2のファイルシステムに基づいて、仮想ファイルシステムを構築する仮想ファイルシステム構築手段とを更に備えさせるようにすることができ、前記再生手段には、前記仮想ファイルシステム構築手段により構築された前記仮想ファイルシステムに基づいて、前記サブコンテンツおよび前記メインコンテンツの少なくとも一部を再生させるようにすることができる。
【0014】
前記他の情報処理装置の前記ネットワーク上のアドレス情報は、前記記録媒体に記録されるものとすることができ、前記取得手段には、前記記録媒体に記録されている前記他の情報処理装置の前記ネットワークにおける前記アドレス情報を取得させるようにすることができ、前記送信手段には、前記アドレス情報に基づいて、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報を、前記他の情報処理装置に送信させるようにすることができる。
【0015】
本発明の第一の側面の情報処理方法は、コンテンツを再生可能な情報処理装置の情報処理方法であって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを取得し、取得された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信し、前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信し、受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生するステップを含む。
【0016】
本発明の第一の側面のプログラム、または、プログラム格納媒体に格納されているプログラムは、コンテンツを再生する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかの取得を制御し、取得が制御された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかの、ネットワークを介した、所定の他の情報処理装置への送信を制御し、前記他の情報処理装置から前記ネットワークを介して送信される、サブコンテンツの受信を制御し、受信が制御された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0017】
本発明の第一の側面においては、少なくともコンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されているメインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかが取得され、取得されたメインコンテンツ関連情報、または、嗜好情報のうちの少なくともいずれかが、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置へ送信され、他の情報処理装置からネットワークを介して送信される、サブコンテンツが受信され、受信されたサブコンテンツと、記録媒体に少なくともその一部が記録されているメインコンテンツとが再生される。
【0018】
本発明の第2の側面の情報処理システムは、コンテンツを再生可能な第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置と情報を授受可能な第2の情報処理装置とで構成される情報処理システムであって、前記第1の情報処理装置は、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体から情報を取得する取得手段と、前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、前記第2の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段とを備え、前記第2の情報処理装置は、前記第1の送信手段により送信された、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを受信する第2の受信手段と、前記サブコンテンツを保持するサブコンテンツ保持手段と、前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索する検索手段と、前記検索手段により検索された前記サブコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段とを備える。
【0019】
前記第2の情報処理装置は、前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記ユーザの前記嗜好情報を蓄積する蓄積手段を更に備えさせるようにすることができ、前記検索手段には、前記蓄積手段に蓄積されている前記ユーザの前記嗜好情報に基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索させるようにすることができる。
【0020】
本発明の第2の側面においては、第1の情報処理装置で、少なくともコンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体から情報が取得され、記録媒体から取得されたメインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかが、ネットワークを介して、第2の情報処理装置に送信される。そして、第2の情報処理装置で、サブコンテンツが保持され、第1の情報処理装置から送信された、メインコンテンツ関連情報、または、嗜好情報のうちの少なくともいずれかが受信され、受信されたメインコンテンツ関連情報、または、嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、第1の情報処理装置に送信するサブコンテンツが検索され、検索されたサブコンテンツが第1の情報処理装置に送信される。そして、第1の情報処理装置で、第2の情報処理装置から、ネットワークを介して、サブコンテンツが受信され、受信されたサブコンテンツと、記録媒体に少なくともその一部が記録されているメインコンテンツとが再生される。
【0021】
ネットワークとは、少なくとも2つの装置が接続され、ある装置から、他の装置に対して、情報の伝達をできるようにした仕組みをいう。ネットワークを介して通信する装置は、独立した装置どうしであっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックどうしであっても良い。
【0022】
また、通信とは、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであっても良い。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであっても良い。
【0023】
記録再生装置は、独立した装置であっても良いし、情報処理装置において、サーバと情報を授受し、ダウンロードされたコンテンツを再生する処理を行うブロックであっても良い。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明の第1の側面によれば、コンテンツを再生することができ、特に、記録媒体から取得されたメインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを送信することにより、対応するサブコンテンツを受信してメインコンテンツとともに再生することができる。
【0025】
また、本本発明の第2の側面によれば、サブコンテンツを保持する装置から、ユーザが利用する装置にサブコンテンツを送信することができ、特に、ユーザが利用する装置に装着されている記録媒体から取得されたメインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて検索されるサブコンテンツを、ユーザが利用する装置に送信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0027】
本発明の第1の側面の情報処理装置は、コンテンツを再生可能な情報処理装置(例えば、図1の記録再生装置1)であって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体(例えば、図1の光ディスク11)に記録されている情報を取得する取得手段(例えば、図1の光ディスクドライブ22)と、前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報(例えば、メタデータ、または各種IDなど)、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信する送信手段(例えば、図22のコンテンツ情報送信部163、図25のコンテンツ情報送信部212、図28の嗜好情報送信部274、または、図31のデータ授受制御部63)と、前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する受信手段(例えば、図6または図31のデータ授受制御部63)と、前記受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段(例えば、図1のトランスコーダ26)とを備える。
【0028】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段(例えば、図1の操作入力部29)を更に備えることができ、前記送信手段は、前記操作入力取得手段により入力された前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザの嗜好情報を送信することができる。
【0029】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段(例えば、図1のコントローラ21)により制御されるようにすることができ、前記記録媒体には、前記再生手段を制御するための第1のプログラム(例えば、ナビゲーションプログラム)が記録されるようにすることができ、前記再生手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるようにすることができ、前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるようにすることができる。
【0030】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段(例えば、図1の操作入力部29)と、前記操作入力取得手段により入力された前記ユーザの嗜好情報の所定の記憶部(例えば、ローカルストレージ24の一領域)への蓄積を制御する嗜好情報蓄積制御手段(例えば、図28の嗜好情報蓄積制御部273)とを更に備えることができ、前記送信手段は、前記嗜好情報蓄積制御手段により蓄積が制御されている前記ユーザの嗜好情報を前記他の情報処理装置に送信することができる。
【0031】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段(例えば、図1のコントローラ21)により制御されるようにすることができ、前記記録媒体には、前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段を制御するための第1のプログラム(例えば、ナビゲーションプログラム)が記録されるようにすることができ、前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるようにすることができ、前記嗜好情報蓄積制御手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御されるようにすることができる。
【0032】
前記受信手段により受信された前記サブコンテンツを記憶する記憶手段(例えば、図1のローカルストレージ24)と、前記記録媒体に記録されている前記メインコンテンツの少なくとも一部を含む第1のファイルシステム、および、前記記憶手段に記憶されている前記サブコンテンツを含む第2のファイルシステムに基づいて、仮想ファイルシステムを構築する仮想ファイルシステム構築手段(例えば、図6または図31のファイルシステムマージ処理部66)とを更に備えることができ、前記再生手段は、前記仮想ファイルシステム構築手段により構築された前記仮想ファイルシステムに基づいて、前記サブコンテンツおよび前記メインコンテンツの少なくとも一部を再生することができる。
【0033】
前記他の情報処理装置の前記ネットワーク上のアドレス情報は、前記記録媒体に記録され、前記取得手段は、前記記録媒体に記録されている前記他の情報処理装置の前記ネットワークにおける前記アドレス情報を取得することができ、前記送信手段は、前記アドレス情報に基づいて、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報を、前記他の情報処理装置に送信することができる。
【0034】
本発明の第1の側面の情報処理方法は、コンテンツを再生可能な情報処理装置(例えば、図1の記録再生装置1)の情報処理方法であって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体(例えば、図1の光ディスク11)に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報(例えば、メタデータ、または各種IDなど)、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを取得し(例えば、図23のステップS141、図26のステップS201、図29のステップS261、または、図35のステップS391の処理)、取得された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信し(例えば、図23のステップS142、図26のステップS203、図29のステップS264、または、図35のステップS394の処理)、前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信し(例えば、図23のステップS143、図26のステップS204、図29のステップS265、または、図35のステップS395の処理)、受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する(例えば、図17のステップS8、図33のステップS331、または、図39のステップS431の処理)ステップを含む。
【0035】
本発明の第1の側面のプログラム、または、プログラム格納媒体に格納されているプログラムは、コンテンツを再生する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体(例えば、図1の光ディスク11)に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報(例えば、メタデータ、または各種IDなど)、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかの取得を制御し(例えば、図23のステップS141、図26のステップS201、図29のステップS261、または、図35のステップS391の処理)、取得が制御された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかの、ネットワークを介した、所定の他の情報処理装置への送信を制御し(例えば、図23のステップS142、図26のステップS203、図29のステップS264、または、図35のステップS394の処理)、前記他の情報処理装置から前記ネットワークを介して送信される、サブコンテンツの受信を制御し(例えば、図23のステップS143、図26のステップS204、図29のステップS265、または、図35のステップS395の処理)、受信が制御された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する(例えば、図17のステップS8、図33のステップS331、または、図39のステップS431の処理)ステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0036】
本発明の第2の側面の情報処理システムは、コンテンツを再生可能な第1の情報処理装置(例えば、図1の記録再生装置1)と、前記第1の情報処理装置と情報を授受可能な第2の情報処理装置(例えば、図21のサーバ3)とで構成される情報処理システムであって、前記第1の情報処理装置は、少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体(例えば、図1の光ディスク11)から情報を取得する取得手段(例えば、図1の光ディスクドライブ22)と、前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報(例えば、メタデータ、または各種IDなど)、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段(例えば、図22のコンテンツ情報送信部163、図25のコンテンツ情報送信部212、図28の嗜好情報送信部274、または、図31のデータ授受制御部63)と、前記第2の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する第1の受信手段(例えば、図6または図31のデータ授受制御部63)と、前記第1の受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段(例えば、図1のトランスコーダ26)とを備え、前記第2の情報処理装置は、前記第1の送信手段により送信された、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを受信する第2の受信手段(例えば、図21のコンテンツ情報受信部171、図25のコンテンツ情報受信部221、または、図28の嗜好情報受信部281)と、前記サブコンテンツを保持するサブコンテンツ保持手段(例えば、図21のトレーラデータベース104)と、前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索する検索手段(例えば、図21のトレーラ選択部172、図25のトレーラ選択部223、または、図28のトレーラ選択部282)と、前記検索手段により検索された前記サブコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段(例えば、図21、図25、または、図28のトレーラ送信部173)とを備える。
【0037】
前記第2の情報処理装置は、前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記ユーザの前記嗜好情報を蓄積する蓄積手段(例えば、図25の嗜好情報データベース231)を更に備えることができ、前記検索手段は、前記蓄積手段に蓄積されている前記ユーザの前記嗜好情報に基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索することができる。
【0038】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0039】
図1は、記録再生装置1の構成例を示すブロック図である。
【0040】
コントローラ21は、ローカルストレージ24に記憶されているナビゲーションプログラム(後述)をメモリ23に展開して実行するか、または、光ディスクドライブ22を制御して光ディスク11に記録されているナビゲーションプログラムを読み出し、メモリ23に展開して実行することで、記録再生装置1に装着されている光ディスク11の再生動作を制御する。また、コントローラ21は、インターネットインタフェース25、または、リムーバブルメディア28を介したアプリケーションプログラムまたはナビゲーションプログラムの取得を制御して、取得されたアプリケーションプログラムまたはナビゲーションプログラムを、ローカルストレージ24に記憶するとともに、メモリ23に展開して実行することができる。
【0041】
更に、コントローラ21は、装着される光ディスク1に記録されている情報を再生するためのナビゲーションプログラム、および、ナビゲーションプログラムと連動して実行可能なレジデントのアプリケーションプログラムを実行することができる。ナビゲーションプログラムおよびアプリケーションプログラムのそれぞれの少なくとも一部は、例えばJAVA(登録商標)などの、仮想マシンの実装によりマルチプラットフォームで動作可能なようになされている。
【0042】
また、コントローラ21は、ローカルストレージ24またはメモリ23に記憶されているアプリケーションプログラムと、光ディスク11またはローカルストレージ24に記録されているナビゲーションプログラムとが、いずれも、同様の仮想マシン上で動作可能であり、アプリケーション間通信機能が提供されている場合においては、これらを、それぞれメモリ23に展開し、連動させて動作させることにより、記録再生装置1の動作を制御することができる。
【0043】
ここで、アプリケーションプログラムとは、記録再生装置1において、光ディスク11に記録されているコンテンツの再生の制御とは直接かかわらない処理を実行させるためのプログラムであって、ナビゲーションプログラムと連動して、または、ナビゲーションプログラムとは独立して、動作することが可能なようになされている。
【0044】
光ディスクドライブ22は、コントローラ21による制御に従って光ディスク11からデータを読み出し、読み出したデータを、コントローラ21、メモリ23、または、トランスコーダ26に出力したり、メモリ23、ローカルストレージ24、または、トランスコーダ26から供給された信号を、装着された光ディスク11に記録する。光ディスク11から読み出された情報が、ナビゲーションプログラムやPlayListなどであった場合、光ディスクドライブ22により読み出された情報は、コントローラ21、または、メモリ23に出力される。光ディスク11から読み出された情報が、AVストリームやテキストデータであった場合、光ディスクドライブ22により読み出された情報は、トランスコーダ26に出力される。
【0045】
図2は、記録再生装置1に装着される光ディスク11のアプリケーションフォーマットの例を示す図である。記録媒体は、光ディスク11の他、例えば、磁気ディスクや半導体メモリであってもよい。
【0046】
アプリケーションフォーマットは、AV(Audio Visual)ストリームの管理のためにPlayListとClipの2つのレイヤをもつ。ここでは、1つのAVストリームまたはテキストデータとそれに付随する情報であるClip Informationのペアを1つのオブジェクトと考え、それらをまとめてClipと称する。以下、AVストリームのデータファイルをAVストリームファイルと称する。また、Clip InformationのデータファイルをClip Informationファイルと称する。
【0047】
一般的に、コンピュータ等で用いられるファイルはバイト列として扱われるが、AVストリームファイルのコンテンツは時間軸上に展開され、Clipのアクセスポイントは、主に、タイムスタンプでPlayListにより指定される。
【0048】
Clip中のアクセスポイントがタイムスタンプでPlayListにより示されている場合、Clip Informationファイルは、タイムスタンプから、AVストリームファイル中のデコードを開始すべきアドレス情報を見つけるために用いられる。
【0049】
PlayListはAVストリームの再生区間を示す情報の集合である。あるAVストリーム中の1つの再生区間を示す情報はPlayItemと呼ばれ、PlayItemは、時間軸上の再生区間のIN点(再生開始点)とOUT点(再生終了点)のペアで表される。したがって、PlayListは、図2に示されるように1つ、または複数のPlayItemにより構成される。
【0050】
図2において、左から1番目に図示されている第1のPlayListは2つのPlayItemから構成され、その2つのPlayItemにより、左側に図示される第1のClipに含まれるAVストリームの前半部分と後半部分がそれぞれ参照されている。また、左から2番目に図示されている第2のPlayListは1つのPlayItemから構成され、それにより、右側に図示されている第2のClipに含まれるAVストリーム全体が参照されている。更に、左から3番目に図示されている第3のPlayListは2つのPlayItemから構成され、その2つのPlayItemにより、左側に図示されている第1のClipに含まれるAVストリームの所定の部分と、右側に図示されている第2のClipに含まれるAVストリームの所定の部分とがそれぞれ参照されている。
【0051】
ナビゲーションプログラム(Navigation program)は、PlayListの再生の順序や、PlayListのインタラクティブな再生をコントロールする機能を、コントローラ21に実行させるためのプログラムである。また、ナビゲーションプログラムは、各種の再生の実行をユーザが指示するためのメニュー画面を表示する機能なども有する。また、このナビゲーションプログラムは、その機能のうちの全てか、または、少なくとも一部が、例えば、JAVA(登録商標)などの、仮想マシンの実装によりマルチプラットフォームで実行可能なプログラミング言語で記述される。そして、ナビゲーションプログラムの機能のうちのマルチプラットフォームで実行可能なプログラミング言語で記述されている部分以外の他の一部の機能は、マルチプラットフォームではなく、装置固有の実行環境で実行可能なプログラミング言語で記述されていてもよい。
【0052】
例えば、ナビゲーションプログラムがコントローラ21により実行されて、そのときの再生位置を表す情報として、図2において左から1番目に図示される第1のPlayListに含まれる第1のPlayItemが指定された場合、そのPlayItemが参照する、左側に図示される第1のClipに含まれるAVストリームの前半部分の再生が行われる。
【0053】
また、図2を用いて説明したPlayListには、PlayItemにより指定されるメインパス(Main Path)に加えて、図3に示されるようなサブプレイアイテム(Sub Play Item)を用いて指定されるサブパス(Sub path)の情報を含ませるようにすることもできる。SubPlayItemを定義すると、例えば、PlayItemにより指定されるClip(例えば、MPEG2トランスポートストリーム)に多重化されていない、独立したデータストリームをAVストリーム再生に同期して再生させることができる。
【0054】
例えば、PlayItemにより指定されるメインパス(Main Path)のClip AVストリームに対応させて、テキスト字幕ファイル、および、レンダリングに必要となるフォントファイルから構成される字幕関連情報と、字幕関連情報の再生区間を指定したSubPlayItemを用意することで、Clip AVストリームの再生と同時に、テキスト字幕ファイルに記載されているデータに対応する字幕を、フォントファイルに記載されているフォントデータに基づいた表示フォントで、表示装置に表示させるようにすることができる。また、例えば、PlayItemにより指定されるメインパス(Main Path)のClip AVストリームに対応させて、他言語の吹き替え音声データと、吹き替え音声データに対応したSubPlayItemを用意することで、Clip AVストリームの再生と同時に、他言語の吹き替え音声データを再生出力することができる。
【0055】
このように、SubPlayItemと、対応するデータ(clip)は、予め光ディスク11に記録されていても良いし、追加データ(アップデートデータ)として、ネットワーク2を介して、サーバ3からダウンロードされるものであっても良いし、または、リムーバブルメディア28を用いて取得することができるようにしても良い。このような追加データをサーバ3からダウンロードする場合の詳細については、図4を用いて後述する。
【0056】
再び、図1の説明に戻る。
【0057】
メモリ23は、コントローラ21が各種の処理を実行する上において必要なデータやプログラムなどを適宜記憶する。ローカルストレージ24は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などより構成される。
【0058】
インターネットインタフェース25は、有線または無線によりネットワーク2に接続されており、コントローラ21からの制御に従って、ネットワーク2を介して、サーバ3との間で通信を行い、サーバ3に所定の情報を送信したり、サーバ3からダウンロードされたデータや、ナビゲーションプログラムまたはアプリケーションプログラムなどをローカルストレージ24に供給する。サーバ3からは、例えば、そのとき記録再生装置1に装着されている光ディスク11に記録されている、図2を用いて説明したデータ(以下、メインコンテンツとも称する)をアップデートさせるデータ、または、広告や予告編(所謂トレーラ)などのサブコンテンツ等がダウンロードされる。ローカルストレージ24は、サーバ3からネットワーク2経由でダウンロードしたデータを記録することができる。
【0059】
なお、図1においては、サーバ3は1つのみ図示されているが、ネットワーク2を介して、記録再生装置1と情報を授受するサーバは、複数存在するものであってもよいことは言うまでもない。
【0060】
トランスコーダ26は、光ディスクドライブ22、または、ローカルストレージ24から供給されるAVストリーム、または、テキストデータをデコードし、得られたビデオ信号とオーディオ信号を外部の表示装置に出力する。表示装置においては、トランスコーダ26によりデコードされた信号に基づいて、例えば、光ディスク11に記録されているコンテンツの出力(映像の表示、音声の出力)が行われる。また、トランスコーダ26は、光ディスクドライブ22、または、ローカルストレージ24から供給されるAVストリーム、または、テキストデータを、所定の方式にフォーマット変換、すなわち、デコード処理を実行した後、所定の方式にエンコードし、再び、光ディスクドライブ22に供給して、装着された光ディスク11(再エンコードされたデータの読み出し元である光ディスク11とは異なるディスクであっても良いことは言うまでもない)に記録させることができる。
【0061】
操作入力部29は、例えば、ボタン、キー、タッチパネル、ジョグダイヤル、マウスなどの入力デバイスや、所定のリモートコマンダから送信される赤外線などの信号を受信する受信部により構成され、ユーザの操作入力を取得し、コントローラ21に供給する。
【0062】
また、コントローラ21には、必要に応じてドライブ27も接続されており、ドライブ27には、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVDを含む)、光磁気ディスク(MD(登録商標)(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア28が装着される。
【0063】
次に、記録再生装置1に装着された光ディスク11に記録されたデータ、および、ローカルストレージ24に記憶されたデータを再生する方法について説明する。
【0064】
記録再生装置1はHDD(Hard Disk Drive)などよりなるローカルストレージ24を内部に備える。記録再生装置1は、有線または無線によりネットワーク2に接続されており、サーバ3からネットワーク2経由でダウンロードしたデータを、このローカルストレージ24に記録することができる。サーバ3からは、例えば、そのとき記録再生装置1に装着されている光ディスク11に記録されている映画などのコンテンツをアップデートさせるデータや、光ディスク11に記録されている映画などのコンテンツ(メインコンテンツ)に対して付随的に再生される、例えば、監督や俳優のコメンタリ、広告、予告編などのサブコンテンツをダウンロードすることができる。
【0065】
ダウンロードされたデータがローカルストレージ24に記録されている状態で、操作入力部29から、光ディスク11に記録されているコンテンツの再生が指示されたとき、コントローラ21は、光ディスク11に記録されているコンテンツと、ローカルストレージ24に記録されているコンテンツを関連付けて、コンテンツの再生処理を実行する。
【0066】
ここで、光ディスク11に記録されているコンテンツと、ローカルストレージ24に記録されているコンテンツを関連付けて再生する方法について、図4を用いて説明する。
【0067】
例えば、光ディスク11がパッケージ販売されているメディアであり、ある映画コンテンツが記録されているものとする。また、その映画コンテンツの映像に重畳して表示させることが可能な字幕データファイルとして、英語のテキスト字幕ファイルのみが光ディスク11に記録されているものとする。
【0068】
例えば、図4において、光ディスク11に記録されている、PlayListのPlayItemが参照するClip1のAVストリームは、映画コンテンツの映像を表示させ、対応する音声を再生させるためのストリームであり、PlayListのSubPlayItemが参照するClip2の字幕関連情報1は、映像の表示に併せて英語の字幕を表示させるためのテキスト字幕ファイルである。
【0069】
この状態で、英語とは異なる言語の字幕を表示させて、光ディスク11に記録されている映画コンテンツを視聴したい場合、光ディスク11には英語とは異なる言語の字幕データが記録されていないことから、ユーザは、このままでは英語とは異なる言語の字幕データを表示させて、映画を視聴することができない。
【0070】
そこで、ユーザは、記録再生装置1に、光ディスク11に記録されている映画の所望の言語のテキスト字幕ファイルをサーバ3からネットワーク2経由でダウンロードさせる(または、リムーバブルメディア28を用いて取得させる)。光ディスク11に予め記録されていない、例えば、アラビア語によるテキスト字幕ファイルのダウンロードが行われた(または、リムーバブルメディア28からローカルストレージ24にコピーされた)状態について説明する。
【0071】
すなわち、ユーザが、光ディスク11に予め記録されているPlayListに対応する、アラビア語によるテキスト字幕ファイルのダウンロードを指示した場合、記録再生装置1においては、サーバ3に対するアクセスが行われ、光ディスク11に記録されているコンテンツをアップデートするものとして、そのサーバ3に用意されているファイルのダウンロードが行われる。
【0072】
図4の例においては、アラビア語のテキスト字幕ファイル(字幕関連情報2)およびそれに付随するClip Informationファイルで構成されるClip3、光ディスク11に予め記録されている、例えば、映画コンテンツの映像Clipおよび音声Clip(AVストリームデータ)と英語のテキスト字幕ファイルに加えて、対応するClip3の字幕データの再生表示を制御することができるPlayListファイル(Updated PlayListファイル)、光ディスク11に記録されているものと比較してアップデートされた新規ナビゲーションプログラムファイルのダウンロードが行われ、それらがローカルストレージ24に記録される。
【0073】
なお、Updated PlayListには、メインパスを表すPlayItem以外に、サブパスを表すSubPlayItem1およびSubPlayItem2が付加されている。Updated PlayListのPlayItemは、光ディスク11に記録されているAV Streamを含むClip1を参照するものであり、SubPlayItem1は、光ディスク11に記録されている字幕関連情報1を含むClip2を参照するものであり、SubPlayItem2は、Updated PlayListとともにサーバ3からダウンロードされた、アラビア語のテキスト字幕ファイルである字幕関連情報2を含むClip3を参照するものである。
【0074】
図4の新規ナビゲーションプログラムは、再生区間としてUpdated PlayListのPlayItemとともに、SubPlayItem1またはSubPlayItem2を指定することができるものであり、これにより、例えば、所望の映像および音声データに対応付けて、光ディスク11に予め記録されている英語によるテキスト字幕ファイルにより定義される英語字幕、または、光ディスク11に予め記録されていない、アラビア語によるテキスト字幕ファイルにより定義されるアラビア語字幕のうち、ユーザの所望の言語の字幕を表示させることができる。
【0075】
このように、サーバ3からのダウンロード(または、リムーバブルメディア28からのコピー)が行われることにより、記録再生装置1は、英語のテキスト字幕ファイルであるClip2と、光ディスク11に予め用意されていない、アラビア語のテキスト字幕ファイルであるClip3のいずれかを映画の字幕として再生表示することが可能となる。すなわち、ユーザは、表示装置に表示されるメニュー画面に記載される表示可能な字幕の言語から所望の言語を選択することで、英語とアラビア語のうちの所望する言語の字幕によって映画を視聴することができる。
【0076】
また、同様に、記録再生装置1は、サーバ3からのダウンロード(または、リムーバブルメディア28からのコピー)が行われることにより、光ディスク11に予め用意されていない言語の字幕を表示させるためのテキスト字幕ファイルを追加させるのみならず、例えば、上述したように、異なる言語による吹き替え音声のオーディオストリームファイルや、映画などのメインコンテンツに対する監督や俳優のコメンタリや、予告編またはコマーシャルなどの所謂トレーラ等のサブコンテンツを表示させるためのデータファイルを取得し、再生させることが可能である。
【0077】
なお、光ディスク11に記録されるAVストリームは、図5に示すような、MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)トランスポートストリームの構造を有する。MPEG2トランスポートストリームは、整数個のAligned unitから構成される。Aligned unitの大きさは、6144バイト(2048×3バイト)であり、ソースパケットの第1バイト目から始まる。ソースパケットは、192バイト長である。1つのソースパケットは、TP_extra_headerとトランスポートパケットから構成される。TP_extra_headerは、4バイト長であり、またトランスポートパケットは、188バイト長である。1つのAligned unitは、32個のソースパケットから構成される。ビデオストリームやオーディオストリームのデータは、MPEG2 PES(Packetized Elementary Stream)パケットにパケット化されており、PESパケットは、トランスポートパケットにパケット化される。
【0078】
また、ここでは、コントローラ21において実行されるナビゲーションプログラムの全て、および、ナビゲーションプログラムと連動して実行可能なアプリケーションプログラムが、JAVA(登録商標)言語を用いて記載されているものとして説明するが、これらのプログラムは、例えば、C#やVisual Basicなど、仮想マシン上で動作可能な、すなわち、マルチプラットフォームで動作可能なプログラミング言語であれば、いずれのプログラミング言語が用いられた場合においても、同様にして実行可能である。
【0079】
すなわち、いわゆるアプリケーションマネージャの制御に基づいて、この記録再生装置1において実行可能なようになされている複数のアプリケーションが実行する処理が管理される。
【0080】
具体的には、JAVA(登録商標)バイトコードをそのプラットフォームのネイティブコードに変換して実行するソフトウェアであるJVM(JAVA(登録商標) Virtual Machine)が用いられる。JAVA(登録商標)で開発されたソフトウェアであるナビゲーションプログラムやアプリケーションプログラムは、プラットフォームから独立した独自の形式(JAVA(登録商標)バイトコード)になっており、そのままでは実行することができない。このため、JVMは、JAVA(登録商標)バイトコードを記録再生装置1におけるネイティブコードに変換しながら、ナビゲーションプログラムやアプリケーションプログラムを実行する。
【0081】
JVM上で動作するソフトウェアであるナビゲーションプログラムを開発する際に使用できる命令や関数の集合、または、それらを利用するためのプログラム上の手続きを定めた規約の集合をAPIライブラリと称する。ナビゲーションプログラムの開発者は、規約に従ってAPIライブラリの機能を呼び出すだけで、自分でプログラミングすることなくその機能を利用したソフトウェアを作成することができる。APIの具体的な一例として、ファイルアクセスに関するAPIについて後述する。
【0082】
レジデントのアプリケーションプログラムは、光ディスク11に記録されている情報の再生処理とは直接かかわらない機能を実現するものであっても良い。すなわち、レジデントのアプリケーションプログラムは、例えば、放送波、または、ケーブルネットワークなどを介してユーザに提供される番組コンテンツの録画を制御するプログラム、ウェブブラウザ、データベース処理を実行するプログラム、または、ユーザの操作入力の補助となる表示画面(いわゆるGUI)の表示を制御するプログラム、もしくは、ネットワーク2を介して、所定のサーバと情報を授受する場合のインターフェース、または、装着された光ディスクなどの記録媒体にデータを記録する処理など、装着された光ディスク11に記録されているコンテンツデータ、または、光ディスク11に対応付けられてローカルストレージ24に記憶されたダウンロードデータの再生処理に必要なプログラム以外のものである。
【0083】
例えば、記録再生装置1が、放送番組を受信する機能、受信する放送番組のチャンネルを変更する機能、受信された放送番組を録画する機能、または、インターネットなどの広域ネットワークに接続して、ウェブブラウジングを行う機能、もしくは、ネットワーク2を介して所定のサーバと情報を授受する場合のインターフェース機能、または、装着された光ディスクなどの記録媒体にデータを記録する機能などを有していた場合、ナビゲーションプログラムに連動してこれらの機能を制御することが可能なアプリケーションプログラムを用意することが可能である。
【0084】
アプリケーションプログラムとナビゲーションプログラムとが連動して動作するようになされている場合、ナビゲーションプログラムが、ローカルストレージ24またはメモリ23に保存されている、自分自身と連動して動作するアプリケーションプログラムを検出し、起動させることができるようになされているか、または、アプリケーションプログラムが、現在記録再生装置1に装着されている光ディスク11に対応するナビゲーションプログラムを起動させることができるようになされている。
【0085】
また、例えば、ユーザの操作入力によってアプリケーションプログラムを起動させることができるようにしても良い。このような場合であっても、アプリケーションプログラムは、ナビゲーションプログラムと連動して動作することが可能である。そして、アプリケーションプログラムには、例えば、光ディスク11を識別するための識別情報(例えば、後述するdisc_idまたはcontent_id)や、コンテンツの提供者を識別する識別情報(例えば、後述するorg_id)などを、1つ、または、複数対応付けることができる。
【0086】
また、JVM上で動作するアプリケーションプログラムとナビゲーションプログラムとは、JAVA(登録商標)のXletとして構成することができ、これらのアプリケーション間通信は、IXC(Inter-Xlet Communication)を用いて実行される。
【0087】
更に、JVM上で動作する複数のアプリケーションプログラムにおける相互のアプリケーション間通信も、IXCを用いて実行される。
【0088】
Xletは、PBP(Personal basis Profile)およびPP(Personal Profile)のプロファイルで仕様化されたアプリケーション実行モデルである。Xletは、もともと、テレビのセットトップボックス用のJAVA(登録商標)実行環境仕様であるJAVA(登録商標)TVで定義されたものであるが、Xlet間通信、すなわち、IXC仕様が追加され、CDC(Connected Device configuration)上のアプリケーションモデルとして仕様化されたものである。
【0089】
Xletの実行環境は、複数のXletの同時実行をサポートするが、それぞれのXletは、独立したクラスローダを利用するため、他のXletを直接参照することができない。複数のXlet間で情報をやり取りするためにIXCが規定されている。
【0090】
図6は、コントローラ21の機能のうち、ナビゲーションプログラムを実行している場合に実現される機能構成例を示す機能ブロック図である。
【0091】
図6の各構成は、予め用意されている、または、光ディスク11に記録されているナビゲーションプログラムがコントローラ21により実行されることにより実現される。
【0092】
操作入力取得部61は、操作入力部29から入力された、ユーザからの操作入力を示す信号を取得し、ユーザからの操作入力を示す信号を、メニュー画面表示制御部62、データ授受制御部63、ローカルストレージディレクトリ管理部64、または、再生制御部67のうちの対応する箇所に出力する。
【0093】
メニュー画面表示制御部62は、光ディスク11に記録されているコンテンツの音声、または字幕の言語や、映像のアングルを選択するときにユーザにより操作されるボタンや、ダウンロードするアップデートファイルや、削除されるファイルを選択するときにユーザにより操作されるボタンなどを含むメニュー画面を外部の表示装置に表示させる。
【0094】
データ授受制御部63は、図1のインターネットインタフェース25において行われる通信、または、ドライブ27によるリムーバブルメディア28との情報の授受を制御する。例えば、データ授受制御部63は、所定の情報のサーバ3への送信を制御する。また、データ授受制御部63は、ユーザが指示したアップデートファイルをサーバ3からダウンロードして取得し、取得したファイルをローカルストレージディレクトリ管理部64に出力する。また、データ授受制御部63は、後述するファイルシステムマージ処理部66により、必要なファイルを示す情報の供給を受け、必要なファイルを、サーバ3からダウンロードして取得し、取得したファイルをローカルストレージディレクトリ管理部64に出力する。
【0095】
ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ローカルストレージ24のディレクトリを管理し、ローカルストレージ24に対するデータの書き込み、および、ローカルストレージ24からのデータの読み出し、並びに、ローカルストレージ24からのデータの削除を制御する。例えば、ローカルストレージディレクトリ管理部64の制御によりローカルストレージ24から読み出されたPlayListは、メモリ23に出力され、ローカルストレージ24から読み出されたAVストリームの音声データおよび映像データやテキスト字幕ファイルのテキストデータは、トランスコーダ26に出力される。また、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ファイルシステムマージ処理部66により、光ディスク11のファイルシステムと、ローカルストレージ24のファイルシステムとのマージが行われる場合、ローカルストレージ24のファイルシステムに関する情報をファイルシステムマージ処理部66に出力する。
【0096】
光ディスクディレクトリ管理部65は、光ディスク11のディレクトリを検出して管理し、光ディスク11からの各データの読み出しを制御する。光ディスク11には識別情報であるorganization_id(以下、org_idとも称する)とdisc_id、また、必要に応じて、コンテンツを識別するためのcontent_idが設定されている。光ディスクディレクトリ管理部65の制御により、光ディスク11から読み出されたorg_idとdisc_id(必要に応じてcontent_id)は、データ授受制御部63、および、ローカルストレージディレクトリ管理部64に出力される。また、光ディスクディレクトリ管理部65の制御により、光ディスク11から読み出されたPlayListは、メモリ23に出力され、光ディスクから読み出されたAVストリームの音声データおよび映像データやテキスト字幕ファイルのテキストデータは、トランスコーダ26に出力される。また、光ディスクディレクトリ管理部65は、ファイルシステムマージ処理部66により、光ディスク11のファイルシステムと、ローカルストレージ24のファイルシステムとのマージが行われる場合、光ディスク11のファイルシステムに関する情報をファイルシステムマージ処理部66に出力する。org_id、disc_id、および、content_idについては、後述する。
【0097】
ファイルシステムマージ処理部66は、光ディスクディレクトリ管理部65から供給される光ディスク11のファイルシステムと、ローカルストレージディレクトリ管理部64から供給されるローカルストレージ24のファイルシステムをマージし、1つの仮想的なファイルシステムを生成する。ファイルシステムマージ処理部66は、マージすることで生成した仮想的なファイルシステムを再生制御部67に出力する。
【0098】
また、ファイルシステムマージ処理部66は、ローカルストレージ24に記録されているいくつかのファイルが削除(消去、すなわち、データのdelete)された場合、そのいくつかのファイルの削除により、仮想ファイルシステムにおけるファイルのリンク構造(すなわち、図2乃至図4を用いて説明した様な、光ディスク11のアプリケーションフォーマットに基づいた、PlayListによるClipの再生のためのデータの連携)に不具合が発生するか否かを判断し、仮想ファイルシステムにおけるファイルのリンク構造に不具合が発生すると判断された場合、不具合の解消に必要なファイルを抽出し、データ授受制御部63に必要なファイルを示す情報を供給して、必要なファイルをダウンロードさせることができる。
【0099】
更に、ファイルシステムマージ処理部66は、ローカルストレージ24に記録されているいくつかのファイルが削除されたことにより、例えば、仮想ファイルシステムにおいて、いずれのPlayListによっても再生されない(全てのPlayListによって指定されない)ファイルが発生した場合、このような不必要なファイルを削除することをローカルストレージディレクトリ管理部64に指令することができる。
【0100】
なお、いくつかのファイルが削除されたことにより発生する不必要なファイルを削除するか否かをユーザにより設定可能なようにしても良い。
【0101】
再生制御部67は、ファイルシステムマージ処理部66から供給される仮想ファイルシステムで指定されるナビゲーションプログラムを実行し、コンテンツの再生を制御する。具体的には、再生制御部67は、メモリ23に供給され、記憶されたPlayListを参照し、ローカルストレージディレクトリ管理部64または光ディスクディレクトリ管理部65を制御して、光ディスク11、または、ローカルストレージ24に記録されているAVストリームの音声データ、映像データ、および、必要に応じてテキスト字幕ファイルのテキストデータを、仮想ファイルシステムに基づいて読み出させ、図1のトランスコーダ26を制御して、光ディスク11、または、ローカルストレージ24に記録されているAVストリームの音声データ、映像データ、および、必要に応じてテキスト字幕ファイルのテキストデータのデコード(再生)を行わせる。
【0102】
そして、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、ナビゲーションプログラムの実行時に、自分自身と連動して実行されるアプリケーションプログラムが存在するか否かを検出し、自分自身と連動して実行されるアプリケーションプログラムが存在した場合、IXC制御部72を用いてアプリケーションプログラムと情報を授受し、所定の動作を実行する。
【0103】
IXC制御部72は、上述したIXCを制御するものであり、ナビゲーションプログラムとアプリケーションプログラムとのインターフェースの機能を有する。すなわち、IXC制御部72は、操作入力取得部61乃至再生制御部67の機能により実行される処理により得られるデータまたはパラメータの、アプリケーションプログラムへの送信(具体的には、IxcRegistryへのバインド)を制御したり、アプリケーションプログラムからの情報の受信(具体的には、IxcRegistryへのルックアップ)を制御する。更に、IXC制御部72は、複数のアプリケーションプログラム間のインターフェースの機能も有する。
【0104】
アプリケーションプログラム実行処理部73は、アプリケーションプログラムの実行を制御する。
【0105】
次に、図7乃至図16を用いて、ナビゲーションプログラムのファイルシステムマージ処理部66により行われる、光ディスク11のファイルシステムと、サーバ3からダウンロードされたり、リムーバブルメディア28からコピーされたり、もしくは、光ディスク11からコピーされるなどによりローカルストレージ24に記録されたデータ群を管理するファイルシステムのマージについて説明する。
【0106】
ファイルシステムのマージは、例えば、光ディスク11が記録再生装置1に装着されたとき、光ディスク11に記録されているコンテンツの再生が指示されたとき、光ディスク11またはローカルストレージ24に記録されているいずれかのデータの入出力が指令されたとき、または、ユーザによりマージが指令されたときなどに行われる。
【0107】
記録再生装置1のシステムが持つネイティブなファイルシステム(光ディスク11またはローカルストレージ24に実際に記録されているデータのファイルシステム)の上位レイヤとして、仮想ファイルシステムが定義される。すなわち、図7に示されるように、サーバ3から新たなデータをダウンロードして、ローカルストレージ24に記録させたり、光ディスク11またはローカルストレージ24に実際に記録されているデータを再生する処理を実行するナビゲーションプログラム、または、そのナビゲーションプログラムを扱うユーザが認識可能なのは、上位レイヤである仮想ファイルシステムのみである。換言すれば、仮想ファイルシステムは、ネイティブなファイルシステムを抽象化し、記録再生装置1内の物理デバイスやオペレーティングシステムなどのネイティブな構造を隠蔽するために構築される。
【0108】
仮想ファイルシステムの役割は、主に、物理デバイス(光ディスク11またはローカルストレージ24)におけるファイル/ディレクトリをマウントして、ユーザから認識される仮想ディスク(Virtual Disc)のファイルシステムを構成することと、ナビゲーションプログラムに対して、構築された仮想ディスクへのファイルアクセスAPIを提供することである。
【0109】
例えば、ユーザが、光ディスク11またはローカルストレージ24に記録されているいずれかのファイルへのアクセスを要求する操作入力を行った場合、図8に示されるように、ナビゲーションプログラムには、仮想ファイルシステムのみしか認識できない。そして、実際の物理デバイスである光ディスク11またはローカルストレージ24に記録されているローカルファイルシステム#1、ローカルファイルシステム#2、または、光ディスク11内のファイルシステムの構造は、ナビゲーションプログラムと、ナビゲーションプログラムを取り扱うユーザから隠蔽されるとともに、仮想ファイルシステムを介して、アクセス可能なようになされている。
【0110】
図8に示されるファイルアクセス要求を実行するために、記録再生装置1のナビゲーションプログラムは、仮想ファイルシステムが提供するファイル入出力のAPI(Application Programming Interface)を呼び出すことにより、ディスクドライブの物理的な構成やファイルシステムのソフトウェア構成などを意識することなく、光ディスク11またはローカルストレージ24に実際に記録されているデータにアクセスすることができる。すなわち、仮想ファイルシステムのAPIは、実際には、記録再生装置1の内部でネイティブなファイルシステムのAPIを呼び出している。
【0111】
仮想ファイルシステムは各種のAPIを提供しており、例えば、指定したファイルを開くopen()、指定したファイルを閉じるclose()、指定したファイルの読み出し位置または書き込み位置を設定するseek()、指定したファイルの状態を取得するstat()、指定したファイルを読み出すread()、指定したファイルを書き込むwrite()などのAPIが提供される。ナビゲーションプログラムが実行されているとき(すなわち、図6を用いて説明した機能が実現されているとき)、再生制御部67は、これらのAPIを利用して、光ディスク11またはローカルストレージ24に記録されているファイルを操作する。
【0112】
また、仮想ファイルシステムは、ローカルストレージ24のディスク領域を分割管理する機能を持つ。ローカルストレージ24のディスク領域のうち、ナビゲーションプログラムにより管理されるファイル群の記憶領域は、例えば、図9に示されるように、org_idごとに分割されたディレクトリ構造を有し、org_id直下のディレクトリであるdisc_id以下は、コンテンツオーサ(コンテンツの提供者)により、フレキシブルなファイル/ディレクトリ構造を構成することができる。ローカルストレージ24に記憶されるデータが、ローカルストレージ24のディスク領域のどこに配置されるか、すなわち、ダウンロードされるファイルのファイル/ディレクトリ構造は、ダウンロードされるデータに含まれるファイル管理情報(後述するManifestファイル)の記述により指定される。
【0113】
ローカルストレージ24のファイル/ディレクトリ構造において、ディレクトリを分割するorg_idは、対応する光ディスクにおける仮想ファイルシステムの構築に用いるための識別子であり、disc_idは、同一のorg_idに対応付けられるそれぞれのコンテンツを識別するための識別子であり、org_idと同様に、対応する光ディスクにおける仮想ファイルシステムの構築に用いられる。org_idおよびdisc_idは、それぞれ、ネットワーク2を介してダウンロードされるデータのファイル管理情報(後述するManifestデータ)に含まれるか、または、光ディスクディレクトリ管理部65により、光ディスク11から検出される情報である。
【0114】
org_idは、例えば、コンテンツの配給元(コンテンツオーサ)や、コンテンツの製作元などの組織や団体ごとに与えられるようにしても良いし、複数のこれらの組織や団体で、1つのorg_idを利用するようにしても良いし、1つのこれらの組織や団体が、複数のorg_idを利用するようにしても良い。また、disc_idは、1つの光ディスク11に1つのコンテンツが記録されていることを想定した場合、1つの光ディスク11に1つ対応付けられるものであるが、例えば、1つの光ディスク11に複数のコンテンツが記録され、それらのコンテンツにそれぞれdisc_idが対応付けられるようにしても良い。また、1つの光ディスク11に複数のコンテンツが記録されている場合において、1つの光ディスク11には1つのdisc_idが対応付けられ複数のコンテンツのそれぞれに、disc_idとは異なるcontent_idが対応付けられているものとしてもよい。すなわち、content_idは、コンテンツを識別するための識別子である。このように、org_idおよびdisc_idがどのように用いられるものであっても、仮想ファイルシステムは、それぞれのidを基に構築される。ファイル管理情報(Manifestファイル)並びに、org_idおよびdisc_idの詳細については、図10を用いて後述する。
【0115】
これに対して、アプリケーションからアクセス可能な仮想ディスクのディレクトリ/ファイル構造は、光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造に従うようになされている。すなわち、記録再生装置1に装着された光ディスク11に対して、対応するorg_idおよびdisc_id以下のデータのファイル構造が、光ディスク11に記録されているデータのファイル構造とマージされ、光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造に基づいたディレクトリ/ファイル構造を有する仮想ディスクの仮想ファイルシステムが構成される。
【0116】
また、仮想ファイルシステムは、ディレクトリおよびファイルの管理機構のほかに、disc単位でファイル管理情報、すなわち、後述するManifestファイルを管理する機能を持つ。仮想ファイルシステムが、ネイティブなファイルシステムのファイルモデルに対して、メタデータの一種としてファイル管理情報であるManifestファイルのフィールドを定義する目的は、ユーザに対して、実際にローカルストレージ24に記録されているファイルのパスまたはファイル名を提示するのではなく、コンテンツ内容を表現した名称を提供することと、ダウンロード処理において同一ファイルの二重更新を防止することと、仮想ファイルシステム内でのパス名称、すなわち、光ディスク11再生時におけるパス名称を定義することとの3つである。
【0117】
そして、仮想ファイルシステムは、メタデータ管理のために、Manifestファイルとメタデータ操作手続きの、二つの機能を提供する。Manifestファイルとは、ダウンロードされたファイルの各種属性を示すメタデータの一種であり、Manifest()は、対応するファイル単位で保存しても、1つのファイルにマージして、Manifest()セクションの識別子であるmanifest_id(図10において後述)をキーに識別可能なようにしてもよい。いずれの形態であっても、ここでは、Manifestファイルと総称する。ローカルストレージ24にダウンロードされたファイルを保持している記録再生装置1は、Manifestファイルを保持していなければならない。また、Manifestファイルは、XMLに代表されるタグ付言語によるテキスト表現をとることも可能である。
【0118】
図10は、Manifestファイルのシンタックスを示す図である。
【0119】
manifest_idは、このManifest()セクションの識別子である。
【0120】
organization_id(org_id)は、対応する光ディスクにおける仮想ファイルシステムの構築に用いる識別子を指定するためのフィールドである。この識別子は、図16を用いて後述する、コンテンツ配布用ファイルのorg_idフィールドを参照することで決定され、アプリケーションプログラムまたはユーザは、このフィールドに自由に値を設定することはできない。
【0121】
disc_idは、同一のorg_idに対応付けられるそれぞれの光ディスクまたはコンテンツを一意に識別するための識別子を指定するためのフィールドである。disc_idも、org_idと同様に、対応する光ディスクにおける仮想ファイルシステムの構築に用いられる。この識別子は、図16を用いて後述する、コンテンツ配布用ファイルのdisc_idフィールドを参照することで決定され、アプリケーションプログラムまたはユーザは、本フィールドに自由に値を設定することはできない。
【0122】
次に、permissionは、ユーザに対して可視属性にしてよいか、不可視属性にしておくか、または、ファイルの上書きを禁止するか否かなどの許認可情報をコンテンツオーサが指定するためのフィールドである。なお、permissionの情報は、Manifestファイル以外のいずれかのファイルに記載されたり、または、独立したファイルとして構成されるものとしてもよい。
【0123】
図11に、図10のManifest()に含まれるpermissionに指定可能な値の一覧を示す。
【0124】
図11に示されるように、permissionの8ビットのフィールドに、0x00が記載されている場合、このメタデータを付随しているファイルの属性は、ユーザに対して不可視属性であり、permissionの8ビットのフィールドに、0x01が記載されている場合、このメタデータを付随しているファイルの属性は、ユーザに対して可視属性であり、permissionの8ビットのフィールドに、0x02が記載されている場合、このメタデータを付随しているファイルの属性は、上書き禁止属性である。
【0125】
そして、src_file_nameは、ローカルストレージ24のディスク領域のうち、ナビゲーションプログラムにより管理される記憶領域のファイルシステムにおいて、このファイルがディレクトリ構造のどこに記録されるかを一義に指定できる情報、すなわち、ローカルストレージ24のファイルシステムの階層構造におけるファイル位置を使ってファイルを特定する、いわゆるパスを表す「パス名称」を指定するためのフィールドである。パス名称を表現するためのファイルやディレクトリの名称は、ISO/IEC 646規格に従い符号化されているものとする。
【0126】
dst_file_nameは、実際にはローカルストレージ24に記憶されるファイルの仮想ディスクにおけるバインド先において、このファイルがディレクトリ構造のどこに記録されるかを一義に指定できる情報、すなわち、仮想ファイルシステムの階層構造におけるファイル位置を使ってファイルを特定する、いわゆるパスを表す「パス名称」を指定するためのフィールドである。パス名称を表現するためのファイルやディレクトリの名称は、ISO/IEC 646規格に従い符号化されているものとする。
【0127】
なお、src_file_nameとdst_file_nameには、同一名称を指定することもできる。
【0128】
そして、credentialには、src_file_nameにおいて指定されているファイルが、異なるorg_idのディレクトリ下にある場合に、ファイルアクセス権限をチェックするための情報が記載されている。このことにより、ローカルストレージ24においては、複数のorg_id以下のディレクトリでコンテンツファイルを共有することが可能となる。
【0129】
次に、メタデータ操作手続きについて説明する。
【0130】
仮想ファイルシステムは、ナビゲーションプログラムまたはユーザに対して、Manifest()のファイル名称、ファイル位置、または、物理構造などを公開せずに、Manifest()の内容を読み出すためのAPIを定義している。
【0131】
すなわち、ナビゲーションプログラム、または、記録再生装置1に予め用意されているレジデント(常駐)のアプリケーションプログラムは、以下のAPIを呼び出すことにより間接的にManifest()にアクセスすることができる。
【0132】
getProperty
引数1:
文字列型データ
メタデータ操作の対象となるファイルの絶対パス名称
引数2:
文字列型データ
読み出したいメタデータの要素名
戻り値:
文字列型データ
引数で指定した要素に対応するメタデータ
機能:
Manifest()からメタデータを読み出す。
【0133】
なお、実際には、型情報などの詳細なAPIの定義は、記録再生装置1のソフトウェア実行環境のプログラミング言語仕様に依存して変更されなければならない。
【0134】
図12は、光ディスク11のファイルシステムの例を示す図である。図12に示されるように、光ディスク11のファイルシステムはディレクトリ構造を有している。
【0135】
光ディスク11の「root」の下には「BDMV」の名前が設定されたディレクトリが用意され、そのディレクトリに、「Info.bdmv」の名前が設定されたファイルと、「MovieObjects.bdmv」の名前が設定されたファイルが格納されている。以下、適宜、これらのファイルをそれぞれInfoファイル、MovieObjectファイルと称する。また、適宜、各ファイルについては、「ファイル名」に「ファイル」を付加した形で、または、各ディレクトリについては、「ディレクトリ名」に「ディレクトリ」を付加した形で称する。
【0136】
Infoファイルは、光ディスク11を再生するメニューに関する情報を含む。記録再生装置1は、例えば、光ディスク11のコンテンツを全て再生する、特定のチャプタのみ再生する、繰り返し再生する、初期メニューを表示するなどの内容の項目を含む再生メニュー画面を、Infoファイルに基づいて表示装置に表示させる。Infoファイルには各項目が選択されたときに実行するMovieObjectを設定することができ、ユーザにより再生メニュー画面から1つの項目が選択された場合、記録再生装置1はInfoファイルに設定されているMovieObjectのコマンドを実行する。
【0137】
MovieObjectファイルは、MovieObjectを含むファイルである。MovieObjectは、光ディスク11に記録されているPlayListの再生を制御するコマンド、すなわち、ナビゲーションプログラムが発行するコマンドを含み、例えば、記録再生装置1は、光ディスク11に記録されているMovieObjectの中から1つを選択して、実行することにより、光ディスク11に記録されているコンテンツを再生させることができる。
【0138】
さらに、MovieObjectには、アプリケーションプログラムと連動して処理を実行するために必要な各種コマンドが含まれている。具体的には、例えば、ナビゲーションプログラムと連動して実行されるアプリケーションプログラムが記録再生装置1にインストールされているか否かを問い合わせるコマンド、ナビゲーションプログラムと連動して実行されるアプリケーションプログラムが記録再生装置1にインストールされている場合に、そのアプリケーションプログラムを起動させるコマンドなどが、MovieObjectに含まれている。
【0139】
BDMVディレクトリにはまた、「BACKUP」の名前が設定されたディレクトリ(BACKUPディレクトリ)、「PLAYLIST」の名前が設定されたディレクトリ(PLAYLISTディレクトリ)、「CLIPINF」の名前が設定されたディレクトリ(CLIPINFディレクトリ)、「STREAM」の名前が設定されたディレクトリ(STREAMディレクトリ)、「AUXDATA」の名前が設定されたディレクトリ(AUXDATAディレクトリ)が設けられている。
【0140】
BACKUPディレクトリには、光ディスク11に記録されているファイルやデータをバックアップするためのファイルやデータが記録される。
【0141】
PLAYLISTディレクトリには、PlayListファイルが格納される。各PlayListファイルには、図内に示されるように5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.mpls」を付加した名称が命名される。
【0142】
CLIPINFディレクトリには、Clip Informationファイルが格納される。各Clip Informationファイルには、図内に示されるように5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.clpi」を付加した名称が命名される。
【0143】
STREAMディレクトリには、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルが格納される。各ストリームファイルには、図内に示されるように5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.m2ts」を付加した名称が命名される。
【0144】
AUXDATAディレクトリには、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルに含まれずに、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルから参照されるデータや、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルとは独立して利用されるデータなどのファイルが格納される。図12の例においては、AUXDATAディレクトリには、「11111.otf」の名前がつけられている字幕のフォントのファイル、「sound.bdmv」の名前が設定された効果音が格納されている。
【0145】
META(METADATA)ディレクトリには、例えば、題名、ジャンル名、俳優名、監督名、キーワード、ストーリー概要説明などを含むコンテンツのメタデータや、サーバ3のURLなどの接続情報などが格納されている。
【0146】
BDJOディレクトリ、および、JARディレクトリには、ナビゲーションプログラムが格納されている。
【0147】
また、光ディスク11には、識別子であるorg_id、および、disc_id、また、必要に応じてcontent_idが、ユーザなどにより書き換えることができないセキュアな電子データとして、または、物理的にピットによって記録されている。
【0148】
図13は、ローカルストレージ24のディスク領域のうち、ナビゲーションプログラムにより管理される記憶領域のファイルシステムの例を示す図である。図13に示されるように、ローカルストレージ24のファイルシステムもディレクトリ構造を有している。
【0149】
ローカルストレージ24の「root」の下には、少なくとも1つの「org_id」の名前が設定されたディレクトリが用意され、「org_id」ディレクトリの下には、少なくとも1つの「disc_id」の名前が設定されたディレクトリが用意されている。「org_id」および「disc_id」は、仮想ファイルシステムの構築に用いられるものであり、ローカルストレージ24の「root」の下のそれぞれの、「org_id」に含まれる全ての「disc_id」は、それぞれが区別可能なように、異なるものとされる。そして、「disc_id」のディレクトリには、Manifest()セクションの集合、または、1つのManifest()セクションからなるManifestファイルが含まれている。そして、それ以外のディレクトリやファイルの構造は、コンテンツオーサにより自由に設定可能であり、例えば、図12を用いて説明した光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造と同様のものであっても良いし、図13に示されるように、図12を用いて説明した光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造とまったく異なるものであっても良い。
【0150】
例えば、図13においては、「disc_id」のディレクトリには、Manifestファイル以外に、「MainMovie」ディレクトリ、「SubTitle」ディレクトリ、「AUXDATA」ディレクトリなどの複数のフォルダが設定され、これらのディレクトリは、更に、フォルダ、または、ファイルを含むことができる。
【0151】
図13に示されるローカルストレージ24のディレクトリ/ファイル構造は、記録再生装置1において実行されるナビゲーションプログラム、または、ユーザから隠蔽されている。
【0152】
例えば、図10を用いて説明したManifest()セクションにおいて、src_file_nameのフィールドに「/MainMovie/movie01/main.r1.jp.mp2」とパス名称が指定され、dst_file_nameのフィールドに「/STREAM/01002.m2ts」とパス名称が指定されている場合、ダウンロードされたデータは、図14に示されるように、ローカルストレージ24において、対応するorg_idおよびdisc_idの下の、MainMovieディレクトリ内のmovie01ディレクトリに、main.r1.jp.mp2というファイル名で記録されるが、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムにおいては、STREAMディレクトリの01002.m2tsというファイル名のファイルとして取り扱われる。
【0153】
このように、コンテンツオーサは、ダウンロードされるファイルパッケージのManifest()セクションのsrc_file_nameのフィールドに、ローカルストレージ24におけるパス名称を指定し、dst_file_nameのフィールドに、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムのパス名称を指定することができる。したがって、dst_file_nameのフィールドに、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムに適応したパス名称を設定すれば、コンテンツオーサは、記録再生装置1の、ローカルストレージ24に実際に記録されるデータのdisc_id以下のファイル/ディレクトリ構造を自由に設定し、disc_id以下の領域にディレクトリやファイルを新しく追加することが可能となる。
【0154】
また、光ディスク11およびローカルストレージ24における実際のファイルシステムと、仮想ディスクのファイルシステムとの同期(バインド)方式は、いわゆるスタティックバインディング方式であっても、ダイナミックバインディング方式であってもよく、また、仮想ファイルシステムを更新するために新たなAPI(例えば、update())を定義し、ユーザ操作、または、アプリケーションプログラムにより明示的にそのAPIが呼び出されたときに、仮想ファイルシステムが更新されるようにしてもよい。
【0155】
なお、スタティックバインディングとは、光ディスク11が記録再生装置1に装着された時点、または、再生タイトルが切り替わったタイミングで、光ディスク11およびローカルストレージ24における実際のファイルシステムを参照し、仮想ファイルシステムのディレクトリ/ファイル構造をマッピングするものであり、ダイナミックバインディングとは、ファイル入出力要求が発行された時点で、必要なファイルを探索するものである。
【0156】
仮想ディスクのディレクトリ/ファイル構造は、上述したように、光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造に合致するようになされると好適である。光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造は、規格などにより予め定められ、変更することができない場合が多く、ローカルストレージ24における実際のファイルシステムのディレクトリやファイルの構造は、コンテンツオーサにより自由に設定可能であるほうが好適である。このため、仮想ディスクのディレクトリ/ファイル構造を、変更することができない光ディスク11のディレクトリ/ファイル構造に基づいて設定することができるようにすると、コンテンツオーサにより配布されるデータの自由度を維持しつつ、光ディスク11のアプリケーションフォーマット等の規格に合致した再生処理を実行させることができるので好適である。
【0157】
仮想ディスクにおけるディレクトリ/ファイル構造の例を図15に示す。
【0158】
図15に示される仮想ディスクのディレクトリ/ファイル構造において、「root」の下には「BDMV」の名前が設定されたディレクトリが用意され、そのディレクトリに、「Info.bdmv」の名前が設定されたファイルと、「MovieObjects.bdmv」の名前が設定されたファイルが格納されている。
【0159】
Infoファイルは、光ディスク11およびローカルストレージ24に記録され、アプリケーションプログラムから仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるコンテンツを再生するメニューに関する情報を含む。記録再生装置1は、例えば、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるコンテンツを全て再生する、特定のチャプタのみ再生する、繰り返し再生する、初期メニューを表示するなどの内容の項目を含む再生メニュー画面を、Infoファイルに基づいて表示装置に表示させる。Infoファイルには各項目が選択されたときに実行するMovieObjectを設定することができ、ユーザにより再生メニュー画面から1つの項目が選択された場合、記録再生装置1はInfoファイルに設定されているMovieObjectのコマンドを実行する。
【0160】
MovieObjectファイルは、MovieObjectを含むファイルである。MovieObjectは、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるPlayListの再生を制御するコマンド、すなわち、ナビゲーションプログラムが発行するコマンドを含み、例えば、記録再生装置1は、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるMovieObjectの中から1つを選択して、実行することにより、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるコンテンツを再生させることができる。さらに、MovieObjectには、アプリケーションプログラムと連動して処理を実行するために必要な各種コマンドが含まれている。
【0161】
BDMVディレクトリにはまた、「BACKUP」の名前が設定されたディレクトリ(BACKUPディレクトリ)、「PLAYLIST」の名前が設定されたディレクトリ(PLAYLISTディレクトリ)、「CLIPINF」の名前が設定されたディレクトリ(CLIPINFディレクトリ)、「STREAM」の名前が設定されたディレクトリ(STREAMディレクトリ)、「AUXDATA」の名前が設定されたディレクトリ(AUXDATAディレクトリ)が設けられている。
【0162】
BACKUPディレクトリには、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるファイルやデータをバックアップするためのファイルやデータが記録される。
【0163】
PLAYLISTディレクトリには、PlayListファイルが格納される。各PlayListファイルには、光ディスク11における場合と同様に、5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.mpls」を付加した名称が命名される。
【0164】
CLIPINFディレクトリには、Clip Informationファイルが格納される。各Clip Informationファイルには、光ディスク11における場合と同様に、5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.clpi」を付加した名称が命名される。
【0165】
STREAMディレクトリには、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルが格納される。各ストリームファイルには、光ディスク11における場合と同様に、5桁の数字からなるファイル名に拡張子「.m2ts」を付加した名称が命名される。
【0166】
AUXDATAディレクトリには、仮想ディスクに記録されているものとして取り扱われるClip AVストリームファイルやサブストリームファイルに含まれずに、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルから参照されるデータや、Clip AVストリームファイルやサブストリームファイルとは独立して利用されるデータなどのファイルが格納される。
【0167】
META(METADATA)ディレクトリには、例えば、題名、ジャンル名、俳優名、監督名、キーワード、ストーリー概要説明などを含むコンテンツのメタデータや、サーバ3のURLなどの接続情報などが格納されている。
【0168】
BDJOディレクトリ、および、JARディレクトリには、ナビゲーションプログラムが格納されている。
【0169】
なお、ユーザに提供されるメニュー画面において、ファイルを示す情報は、通常、display_nameのフィールドにおいて指定された名称となるが、例えば、図15を用いて説明した、仮想ディスクにおけるディレクトリ/ファイル構造は、ナビゲーションプログラムその他のアプリケーションまたはユーザから隠蔽されないものであるので、記録再生装置1において実行されるアプリケーションによっては、仮想ディスクにおけるディレクトリ/ファイル構造を、ユーザに提示するようにしてもかまわない。
【0170】
次に、図16を用いて、コンテンツオーサがコンテンツを配布する際のコンテンツ配布用ファイル形式の定義について説明する。コンテンツの配布の際のファイル形式は、コンテンツファイル単位での個別配布であっても良いが、図16に示されるように、メタデータの一種であるManifest()を含むアーカイブ形式であっても良い。
【0171】
ただし、アーカイブ中のPackage_header()セクションおよびPackage_Body()セクションに関しては、XMLに代表されるタグ付言語によるテキスト表現もとることができる。
【0172】
なお、コンテンツオーサがコンテンツをファイル単位で個別配布するとき、メタデータの一種であるManifest()は単独のバイナリーファイルまたはテキストファイルとして扱われる。すなわち、ファイル単位で配布されたコンテンツに関連付けられるManifest()には、追加後のディレクトリ構造を見越して、ふさわしい状態が記述されていなければならない。
【0173】
compression_typeは、Package_Body()内データの圧縮方式を指定するためのフィールドである。本フィールドに0が指定されている場合は、Package_Body()内データは、非圧縮形式であるものとする。
【0174】
encryption_typeは、Package_Body()内データのスクランブル方式(暗号化方式)を指定するためのフィールドである。本フィールドに0が指定されている場合は、Package_Body()内データは、ノンスクランブル(平文)形式であるものとする。
【0175】
なお、Package_Body()内データのスクランブルと圧縮の順序は、1.圧縮処理、2.スクランブル処理の順番で行われるものとする。
【0176】
file_countは、アーカイブするファイルの総数を指定するためのフィールドである。
【0177】
manifest_idは、このManifest()セクションの識別子を指定するためのフィールドである。
【0178】
アーカイブデータがダウンロードされた後、Manifest()セクションは、ローカルストレージ24において、対応するダウンロードファイル単位(アーカイブデータ単位)で保存されるようにしても、1つのファイルにマージされるようにして、Manifest()セクションの識別子であるmanifest_idをキーに識別可能なようにしてもよい。
【0179】
organization_id(org_id)は、対応する光ディスクにおける仮想ファイルシステムの構築に用いる識別子を指定するためのフィールドである。
【0180】
disc_idは、同一のorg_idに対応付けられるそれぞれの光ディスク11、または、コンテンツを識別するための識別子を指定するためのフィールドである。すなわち、このアーカイブは、disc_idで指定される光ディスク11のコンテンツに対するアップデートデータである。
【0181】
permissionは、ユーザに対して可視属性にしてよいか、不可視属性にしておくか、または、ファイルの上書きを許可するか否かなどの許認可情報をコンテンツオーサが指定するためのフィールドである。Permissionにおいて指定可能な値については、図11を用いて説明した場合と同一である。なお、permissionの情報は、Manifestファイル以外のいずれかのファイルに記載されたり、または、独立したファイルとして構成されるものとしてもよい。
【0182】
src_file_nameは、図14を用いて説明した様に、ローカルストレージ24にて記録されるべきファイルのパス名称を指定するためのフィールドである。ファイル/ディレクトリ名称は、ISO/IEC 646規格に従い符号化されているものとする。
【0183】
dst_file_nameは、図14を用いて説明した様に、仮想ディスク(仮想ファイルシステム)におけるバインド先のファイルのパス名称を指定するためのフィールドである。ファイル/ディレクトリ名称は、ISO/IEC 646規格に従い符号化されているものとする。
【0184】
なお、src_file_nameとdst_file_nameには、同一名称を指定することもできる。
【0185】
そして、credentialには、src_file_nameにおいて指定されているファイルが、異なるorg_idのディレクトリ下にある場合に、ファイルアクセス権限をチェックするための情報が記載されている。このことにより、ローカルストレージ24においては、複数のorg_id以下のディレクトリでコンテンツファイルを共有することが可能となる。
【0186】
file_sizeは、圧縮前のファイルサイズをバイト単位で指定するためのフィールドである。
【0187】
file_dataは、ファイルデータをバイトシーケンスとして指定するためのフィールドである。
【0188】
図16を用いて説明した様なコンテンツ配布用ファイル形式のデータがダウンロードされ、記録再生装置1において、装着された光ディスク11に記録されているデータとマージされて仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムが構築される。これにより、記録再生装置1を用いて光ディスク11に記録されているコンテンツを再生させるユーザからは、光ディスク11に記録されているメインコンテンツに、例えば、異なる言語での音声または表示字幕が追加されたり、ボーナストラックや、トレーラなどのサブコンテンツが追加または置き換えられてアップデートされたように感じられる。
【0189】
上述したファイル形式にしたがって構成されるコンテンツが更新される場合は、例えば、図15を用いて説明した仮想ファイルシステムにおいて、インフォメーションファイル(Info.bdmv)、ムービーオブジェクトファイル(Movieobjects.bdmv)、プレイリストファイル(*****.mpls)、クリップインフォメーションファイル(*****.clpi)、ストリームファイルまたはAUXデータファイル(*****.m2ts, *****bdmv,*****.otf)などが追加あるいは更新されるように、新たなデータファイルがダウンロードされて、バインディングされる。これらのファイルがダウンロードされて、装着されている装着された光ディスク11に記録されているコンテンツに関連付けられて再生されるためには、MainPathの追加やSubPathの追加などが実行される。
【0190】
なお、ファイルの追加更新時、ローカルストレージ24に予め保存されていたファイルと、新たに取得されたファイルとのファイル名が同一であった場合、permissionに記載されている属性においてファイルの上書きが許可されていれば上書きコピーが実行され、permissionに記載されている属性においてファイルの上書きが許可されていなければ、上書きコピー処理は実行されない。その場合、ファイルのコピー処理が実行されないものとしても、ファイル名を変更してファイルコピー処理が実行されるものとしても良い。また、新たに取得されたファイルのファイル名が、ローカルストレージ24に予め保存されていたファイルのいずれとも同一のファイル名ではない場合、ファイルはローカルストレージ24に新規追加されて記憶される。
【0191】
なお、光ディスク11には、上述したファイル構成以外のAVストリームデータを記録させ、トランスコーダ26によりデコードして再生させたり、フォーマット変換を実行して、異なる光ディスク11などに記録させることが可能であるが、上述したファイル構成以外のAVストリームデータにおいては、ローカルストレージ24にダウンロードされたファイルを用いて、仮想ファイルシステムを構築することはできない。したがって、光ディスク11に上述したファイル構成以外のAVストリームデータが記録されている場合、記録再生装置1を利用するユーザにとって、光ディスク11に記録されているファイルが追加されたり、その一部分だけが更新されるように、データを扱うことはできない。
【0192】
また、記録再生装置1においてPlayListファイルの編集を実行しなくても良いように、データの配布元(コンテンツオーサ)で、追加・更新に必要なファイルのパッケージングが予め行われ、ディスクベース(すなわち、Disc_idで示されるディレクトリのデータごと)で、ファイルのダウンロードが行われるようにしても良い。
【0193】
このようにして、記録再生装置1においては、ネットワーク2を介して、サーバ3から、例えば、図16に示されるような構成を有する新たなデータがダウンロードされて、メタデータの一種であるManifest()に記載されているsrc_file_nameに示されるパス名称を基に、ローカルストレージ24に記憶され、Manifest()に記載されているdst_file_nameに示されるパス名称を基に、仮想ファイルシステム内のパスが設定される。記録再生装置1のアプリケーション(例えば、再生処理を行うナビゲーションプログラム)は、仮想ファイルシステムを基に、すなわち、dst_file_nameに示されるパスに基づいて、光ディスク11に記録されているデータと、ローカルストレージ24に記録されているデータを区別せずに処理することができるようになされている。
【0194】
すなわち、記録再生装置1においては、例えば、データの追加指示(ダウンロード指示)を受けると、該当するManifestファイル(全てのManifestファイルであっても、一部のManifestファイルであっても良い)を、ネットワーク2を介してサーバ3に送信し、サーバ3から、現在追加可能なコンテンツ一覧を取得することができる。アプリケーションプログラムは、追加可能なコンテンツ一覧をユーザに提示し、ユーザに、提示された一覧の中からダウンロードするコンテンツを選択させるようにすることができる。
【0195】
また、記録再生装置1においては、例えば、データの追加指示(ダウンロード指示)を受けたとき、Manifestファイルとともに、追加されるデータを指定するために必要な情報をサーバ3に送信することにより、自動的に新たなデータをダウンロードすることができるようにしたり、光ディスク11が装着された場合に、データの追加指示(ダウンロード指示)を受けることなく、Manifestファイルとともに、追加されるデータを指定するために必要な情報をサーバ3に送信することにより、自動的に新たなデータをダウンロードすることができるようにすることができる。
【0196】
ユーザにより、ダウンロードするコンテンツが選択された場合、または、自動的に、所定のデータのダウンロードが実行される場合、データをサーバ3からダウンロードする処理を実行可能なアプリケーション(例えば、データの追加処理や再生処理を実行可能なナビゲーションプログラムと同一であっても、ナビゲーションプログラムとは異なるアプリケーションプログラムであっても良い)により、データのダウンロードが開始される。
【0197】
ダウンロードが完了すると、ダウンロードされたファイルパッケージ群は、ファイルシステムをマネジメントするナビゲーションプログラムにより、仮想ファイルシステム上にマウントされ、スタティックバインディングまたはダイナミックバインディングなどにより、ネイティブなファイルシステムと仮想ファイルシステムとが同期される。
【0198】
次に、図17のフローチャートを参照して、再生処理およびファイルシステム構成処理1について説明する。
【0199】
ステップS1において、コントローラ21は、光ディスク11が装着されたか否かを判断する。ステップS1において、光ディスク11が装着されていないと判断された場合、光ディスク11が装着されたと判断されるまで、ステップS1の処理が繰り返される。
【0200】
ステップS1において、光ディスク11が装着されていると判断された場合、ステップS2において、コントローラ21は、ナビゲーションプログラムを実行する。
【0201】
ステップS3において、ナビゲーションプログラムの光ディスクディレクトリ管理部65は、光ディスク11からorg_idとdisc_idを読み出し、読み出したorg_idとdisc_idをローカルストレージディレクトリ管理部64、ファイルシステムマージ処理部66、および、アプリケーションプログラム連動処理制御部71に供給する。
【0202】
ステップS4において、図18を用いて後述する連動処理1が実行される。
【0203】
ステップS5において、ナビゲーションプログラムの再生制御部67は、操作入力取得部61から供給されるユーザの操作入力を基に、ユーザから、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたか否かを判断する。ステップS5において、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けなかったと判断された場合、処理は、後述するステップS10に進む。
【0204】
ステップS5において、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたと判断された場合、操作入力取得部61は、ユーザの操作入力に対応する信号を、光ディスクディレクトリ管理部65に供給し、光ディスクディレクトリ管理部65は、光ディスク11から読み出したorg_idとdisc_idをローカルストレージディレクトリ管理部64に出力するので、ステップS6において、図20を用いて後述するバインディング処理が実行される。
【0205】
ステップS7において、再生制御部67は、ローカルストレージディレクトリ管理部64および光ディスクディレクトリ管理部65を制御して、ナビゲーションプログラムが再生区間として指定するPlayListとSubPlayItemを取得し、取得したPlayListとSubPlayItemが参照するストリームファイル(AVファイル、オーディオファイル、テキスト字幕ファイルなど)を読み出させて、トランスコーダ26に供給させる。ここでは、PlayListやSubPlayItemにより表されるタイムスタンプがClip informationによりアドレスに変換され、AVストリームなどに対するアクセスが行われる。
【0206】
ステップS8において、再生制御部67は、トランスコーダ26を制御して、PlayItemにより指定されるコンテンツを再生させる。
【0207】
ステップS9において、操作入力取得部61は、再生タイトル(再生されるコンテンツ)の切り替えを指令する操作入力を受けたか否かを判断する。ステップS9において、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けていないと判断された場合、処理は、後述するステップS10に進む。
【0208】
ステップS9において、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けたと判断された場合、操作入力取得部61は、ユーザの操作入力に対応する信号を、光ディスクディレクトリ管理部65に供給し、光ディスクディレクトリ管理部65は、光ディスク11から読み出したorg_idとdisc_idをローカルストレージディレクトリ管理部64に出力するので、処理は、ステップS6に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0209】
ステップS5において、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けなかったと判断された場合、または、ステップS9において、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS10において、操作入力取得部61は、記録再生装置1の処理の終了(例えば、ナビゲーションプログラムの終了や、記録再生装置1の電源のオフ)が指令されたか否かを判断する。
【0210】
ステップS10において、記録再生装置1の処理の終了が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS4に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS10において、記録再生装置1の処理の終了が指令されたと判断された場合、処理が終了される。
【0211】
このような処理により、予め光ディスク11に記録されているデータ、および、サーバ3からダウンロードされ、ローカルストレージ24に記憶されているデータが、所定のタイミングでバインディングされて仮想ファイルシステムが構築され、仮想ファイルシステムを基に、コンテンツが再生される。
【0212】
また、ステップS3において、光ディスク11からorg_idとdisc_idが読み出されて、アプリケーションプログラム連動処理制御部71に供給されているので、ステップS4において、コントローラ21は、アプリケーションプログラムと対応するナビゲーションプログラムとの連動処理1を実行することができる。
【0213】
また、ここでは、図18を用いて後述する連動処理1が、バインディング処理やコンテンツの再生処理に先立って実行されるものとして説明したが、連動処理1は、ナビゲーションプログラムの実行中のいかなるタイミングで実行されていてもよいことは言うまでもない。すなわち、図18を用いて後述する連動処理1は、ナビゲーションプログラムの記述に基づいて、ナビゲーションプログラムの作成者または提供者の所望のタイミングで実行させるようにすることが可能である。
【0214】
また、コントローラ21は、ローカルストレージ24に記憶されているアプリケーションプログラムと、光ディスク11に記録されているナビゲーションプログラムとを、それぞれ、メモリ23に展開し、連動させて動作させることにより、記録再生装置1の動作を制御することができる。
【0215】
なお、ナビゲーションプログラムにおいて、あるManifestファイルにより管理されるファイルは、基本的に、org_idとdisc_idにより規定される仮想ファイルシステム内のファイルである。したがって、アプリケーションプログラムとナビゲーションプログラムが連動して処理を実行するためには、アプリケーションプログラムが必要に応じて所定のmanifestファイルにより管理されているファイルにアクセスすることができるように、manifestファイルのcredentialが設定されている必要がある。
【0216】
具体的には、例えば、A社が販売または提供している光ディスク11を再生する場合に、A社が管理するサーバにアクセスして最新のトレーラをダウンロードすることができるようにするなど、光ディスク11に対応するorg_idとdisc_idにより規定される仮想ファイルシステムにおいて実行されるナビゲーションプログラムとアプリケーションプログラムとが連動して処理を実行する場合、対応するそれぞれのmanifestファイルのcredentialは、このアプリケーションプログラムに対してアクセスを許可するように設定されていなければならない。
【0217】
次に、図18のフローチャートを参照して、図17のステップS4において実行される、ナビゲーションプログラムとアプリケーションプログラムとの連動処理1について説明する。
【0218】
ステップS41において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム)に対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行するか否かを判断する。ステップS41において、対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行しないと判断された場合、処理は、図17のステップS4に戻り、ステップS5に進む。
【0219】
ステップS41において、対応したアプリケーションプログラムと連動する処理が実行されると判断された場合、ステップS42において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、記録再生装置1が、そのアプリケーションプログラムを実行することが可能であるか否かを判断する。
【0220】
具体的には、例えば、検出されたアプリケーションプログラムが、例えば、ピクチャインピクチャ表示によるトレーラのダウンロードを制御する処理を行うものである場合、記録再生装置1がピクチャインピクチャ表示を行う機能を有していなければ、記録再生装置1は検出されたアプリケーションプログラムを実行することができない。また、検出されたアプリケーションプログラムが、例えば、副音声による監督や出演者のコメントを含むトレーラのダウンロードを制御する処理を行うものである場合、記録再生装置1が副音声の再生を行う機能を有していなければ、記録再生装置1は検出されたアプリケーションプログラムを実行することができない。
【0221】
ステップS42において、検出されたアプリケーションプログラムを実行することができないと判断された場合、処理は、図17のステップS4に戻り、ステップS5に進む。
【0222】
ステップS42において、検出されたアプリケーションプログラムを実行することが可能であると判断された場合、ステップS43において、図19を用いて後述する、アプリケーションプログラムの呼び出し処理が実行される。
【0223】
ステップS44において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、ステップS43のアプリケーションプログラムの呼び出し処理において、検出されたアプリケーションプログラムの呼び出しが成功したか否かを判断する。ステップS44において、検出されたアプリケーションプログラムの呼び出しが成功しなかったと判断された場合、処理は、図17のステップS4に戻り、ステップS5に進む。
【0224】
ステップS44において、検出されたアプリケーションプログラムの呼び出しが成功したと判断された場合、ステップS45において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム)と対応するアプリケーションプログラムを連動させて、それらの実行を制御し、処理は、図17のステップS4に戻り、ステップS5に進む。
【0225】
このような処理により、ナビゲーションプログラムに対応するアプリケーションプログラムが検出されて、処理を実行することが可能か否かが判断されて、処理を実行することが可能であって、呼び出し処理が正しく実行された場合、ナビゲーションプログラムと、対応するアプリケーションプログラムとが、連動して実行される。
【0226】
次に、図19のフローチャートを参照して、図18のステップS43において実行される、アプリケーションプログラムの呼び出し処理について説明する。
【0227】
ステップS71において、IXC制御部72は、JAVA(登録商標).rmi.Remoteオブジェクトを生成する。
【0228】
Xlet間通信が実行される場合、すなわち、IXCが利用される場合、IxcRegistryクラスを利用して、JAVA(登録商標).rmi.Remoteインターフェースが実装されているオブジェクトが登録、検索、利用されるようになされている。
【0229】
ステップS72において、IXC制御部72は、ixcRegistryを用いて、呼び出すアプリケーションを探索し、探索結果をアプリケーションプログラム連動処理制御部71に通知する。
【0230】
ステップS73において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、呼び出すアプリケーションプログラムが見つかったか否かを判断する。
【0231】
ステップS73において、呼び出すアプリケーションが見つかったと判断された場合、ステップS74において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、対応するアプリケーションプログラムを呼び出す。すなわち、ローカルストレージ24の記憶領域のうち、ナビゲーションプログラムによりバインディングされるファイルシステムが記憶されている第1の記憶領域とは異なる記憶領域、または、メモリ23の記憶領域のいずれかであって、JVM上で動作可能な他のアプリケーションプログラムを記憶するための第2の記憶領域から、図17のステップS3において供給されたorg_idとdisc_idを基に、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム)に対応したアプリケーションプログラムを検出して、検出されたアプリケーションプログラムをメモリ23に展開して起動する。ステップS74の処理の終了後、処理は、図18のステップS43に戻り、ステップS44に進む。
【0232】
ステップS73において、呼び出すアプリケーションが見つからなかったと判断された場合、ステップS75において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、例外処理を実行、すなわち、図18のステップS44においてアプリケーションプログラムの呼び出しが成功しなかったと判断するものとして、処理は、図18のステップS43に戻り、ステップS44に進む。
【0233】
このような処理により、ナビゲーションプログラムと連動して処理を行うことができる、対応するアプリケーションプログラムが呼び出される。
【0234】
次に、図20のフローチャートを参照して、図17のステップS6において実行される、バインディング処理について説明する。
【0235】
ステップS101において、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ローカルストレージ24に記録されているダウンロードされたデータ群から、対応するdisc_idのディレクトリを抽出し、ファイルシステムマージ処理部66に供給する。
【0236】
ステップS102において、ファイルシステムマージ処理部66は、Manifestファイルのsrc_file_nameおよびdst_file_nameを参照する。
【0237】
ステップS103において、ファイルシステムマージ処理部66は、ステップS22において参照されたsrc_file_nameおよびdst_file_nameを基に、ネイティブなファイルシステムと、仮想ファイルシステムとをバインディングし、処理は、図17のステップS6に戻り、ステップS7に進む。
【0238】
具体的には、src_file_nameには、ローカルストレージ24のファイルシステムにおいて、このファイルがディレクトリ構造のどこに記録されるかを一義に指定できる情報、いわゆるパスを表す「パス名称」が指定され、dst_file_nameには、実際にはローカルストレージ24に記憶されるファイルの仮想ディスクにおけるバインド先において、このファイルがディレクトリ構造のどこに記録されるかを一義に指定できる情報、いわゆるパスを表す「パス名称」が指定される。
【0239】
例えば、図16を用いて説明したManifest()セクションにおいて、src_file_nameのフィールドに「/MainMovie/movie01/main.r1.jp.mp2」とパス名称が指定され、dst_file_nameのフィールドに「/STREAM/01002.m2ts」とパス名称が指定されている場合、ファイルシステムマージ処理部66は、図14を用いて説明したように、ダウンロードされたデータが、ローカルストレージ24において、対応するorg_idおよびdisc_idの下の、MainMovieフォルダ内のmovie01フォルダに、main.r1.jp.mp2というファイル名で記録されるが、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムにおいては、STREAMディレクトリの01002.m2tsというファイル名のファイルとして取り扱われるようにバインディングする。
【0240】
コンテンツオーサは、ダウンロードされるファイルパッケージのManifest()セクションのsrc_file_nameのフィールドに、ローカルストレージ24におけるパス名称を指定し、dst_file_nameのフィールドに、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムにおけるパス名称を指定することができる。したがって、dst_file_nameのフィールドに、仮想ディスクにおける仮想ファイルシステムに適応した(光ディスク11のファイルシステムに適応した)パス名称を設定すれば、コンテンツオーサは、記録再生装置1の、ローカルストレージ24に実際に記録されるデータのdisc_id以下のファイル/ディレクトリ構造を自由に設定し、disc_id以下の領域にディレクトリやファイルを新しく追加することが可能となる。
【0241】
ところで、図18のステップS45において実行される、ナビゲーションプログラムとアプリケーションプログラムが連動して実行する処理には、例えば、他のコンテンツの予告編や宣伝などの所謂トレーラや、例えば、監督のコメンタリーなどのボーナストラックなど、メインコンテンツに対するサブコンテンツ、または、メインコンテンツにおいて、現在表示可能な言語以外の言語による字幕などのアップデートデータを、そのコンテンツの供給元(コンテンツオーサ、コンテンツの提供者、配給元など)に対応する所定のサーバなどからダウンロードする処理がある。具体的には、記録再生装置1は、例えば、図1を用いて説明した、ネットワーク2を介して記録再生装置1と情報が授受可能なサーバ3のうちの、装着された光ディスク11に記録されているコンテンツに関連する、または、そのコンテンツの供給元(コンテンツオーサ、コンテンツの提供者、配給元など)に指定された所定のサーバから、サブコンテンツなどをダウンロードすることができるようになされている。
【0242】
ここでは、ナビゲーションプログラムとアプリケーションプログラムが連動して実行する処理として、装着された光ディスク11に記録されているコンテンツ、または、そのコンテンツの供給元(コンテンツオーサ、コンテンツの提供者、配給元など)に対応したサブコンテンツとして、ユーザの嗜好に合致した、または、そのコンテンツの供給元(コンテンツオーサ、コンテンツの提供者、配給元など)がユーザに提示したいと考える最新のトレーラを自動的にダウンロードすることができるアプリケーションが実行される場合について説明する。
【0243】
すなわち、記録再生装置1に光ディスク11が装着されたとき、ナビゲーションプログラムが実行されて、ナビゲーションプログラムにより所定のレジデントのアプリケーションプログラムが起動され、これらが連動して処理が実行されることにより、装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報が所定のサーバに送信され、トレーラが、自動的にダウンロードされる。ダウンロードされるトレーラは、対応するコンテンツオーサの最新のトレーラであっても良いし、ユーザの嗜好に合致すると思われるトレーラであっても良い。
【0244】
ユーザの嗜好に合致すると思われるトレーラをダウンロードする場合、例えば、記録再生装置1に装着された光ディスク11のコンテンツに関する情報に基づいて、そのコンテンツを視聴する、換言すれば、そのコンテンツを好むユーザが好みそうな他のコンテンツに関する最新のトレーラが選択されてダウンロードされるものとすると好適である。また、記録再生装置1を使用しているユーザの嗜好情報は、ユーザにより入力されて、蓄積されるものであっても良い。そして、ダウンロードされたトレーラのストリームデータは、ナビゲーションプログラムの処理によりバインディングされて、メインコンテンツとともに再生可能なようになされる。
【0245】
また、記録再生装置1から、サーバに対して、記録再生装置1に装着された光ディスク11のコンテンツに関する情報やユーザの嗜好情報が送信され、サーバにおいて、ユーザの嗜好に関する情報を蓄積し、ユーザの嗜好に合致しているトレーラをダウンロードすることができるようにしても良い。
【0246】
すなわち、記録再生装置1に光ディスク11が装着されたとき、ナビゲーションプログラムが実行されて、ナビゲーションプログラムにより所定のレジデントのアプリケーションプログラムが起動され、これらが連動して処理が実行されることにより、装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報やユーザの嗜好情報が所定のサーバに送信される。サーバにおいては、ユーザごとに、記録再生装置1において再生された光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報や、ユーザにより入力された嗜好情報を、ユーザごとに蓄積し、蓄積された情報に基づいて、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラを検索して、そのトレーラを再生させるために必要なPlayListやManifestファイルなどとともに、記録再生装置1に送信する。そして、ダウンロードされたトレーラの映像は、ナビゲーションプログラムの処理によりバインディングされて、コンテンツとともに再生可能なようになされる。
【0247】
また、記録再生装置1において、記録再生装置1を使用しているユーザの嗜好情報を蓄積しておき、記録再生装置1から、サーバに対して、ユーザの嗜好に関する情報を送信することにより、ユーザの嗜好に合致しているトレーラをダウンロードすることができるようにしても良い。
【0248】
すなわち、記録再生装置1においては、所定のレジデントのアプリケーションプログラムが実行されることにより、ユーザの嗜好が抽出される。例えば、ユーザの嗜好情報が、光ディスク11から再生されて視聴されるコンテンツに関する情報から取得される場合、所定のレジデントのアプリケーションプログラムと、ナビゲーションプログラムが連動して実行されることにより、そのコンテンツに関する情報が、アプリケーションプログラムに供給されて、ユーザごとに分類されて蓄積される。
【0249】
そして、記録再生装置1に光ディスク11が装着されたとき、ナビゲーションプログラムが実行されて、ナビゲーションプログラムにより所定のレジデントのアプリケーションプログラムが起動され、これらが連動して処理が実行されることにより、抽出されたユーザの嗜好に関する情報が、所定のサーバに送信され、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる。例えば、記録再生装置1のユーザがアクション映画を好む傾向があるならば、装着された光ディスク11のコンテンツオーサにかかわるサーバから、主にアクション映画の最新のトレーラがダウンロードされる。そして、ダウンロードされたトレーラの映像は、ナビゲーションプログラムの処理によりバインディングされて、メインコンテンツとともに再生可能なようになされる。
【0250】
なお、トレーラは、例えば、コンテンツ再生に対していずれのタイミングで再生されるものであっても良い。例えば、メインコンテンツが映画であった場合、トレーラは、映画本編の最初に再生されても、とちゅうに再生されても、ユーザから指令があった場合にのみ選択的に再生されても良い。
【0251】
トレーラが選択的に再生可能なようになされている場合には、例えば、ユーザの嗜好などに合致した新たなトレーラの再生が指令されたときにのみ、トレーラのダウンロードを実行するようにしても良い。ユーザによる新たなトレーラの再生の指令に基づいてトレーラがダウンロードされる場合の具体的な処理については、図36乃至図39を用いて後述する。
【0252】
図21は、トレーラを記録再生装置1にダウンロードする機能を有する、サーバ3の構成を示すブロック図である。
【0253】
CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または、記憶部109からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0254】
トレーラデータベース104は、CPU101の管理のもと、記録再生装置1にダウンロードするトレーラのAVストリームデータが記憶されている。トレーラデータベース104には、さまざまなジャンルの、最新のトレーラが記憶されている。
【0255】
CPU101、ROM102、およびRAM103、並びに、トレーラデータベース104は、内部バス105を介して相互に接続されている。この内部バス105にはまた、入出力インターフェース106も接続されている。
【0256】
入出力インターフェース106には、キーボード、マウスなどよりなる入力部107、CRT,LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部108、ハードディスクなどより構成される記憶部109、並びに、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部110が接続されている。通信部110は、電話回線やCATVを含む各種のネットワーク2を介して、記録再生装置1との通信処理を行う。
【0257】
入出力インターフェース106にはまた、必要に応じてドライブ111が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどによりなるリムーバブルメディア112が適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部109にインストールされる。
【0258】
まず、処理の第1の例として、記録再生装置1に装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報が、記録再生装置1から所定のサーバに送信され、最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる場合について説明する。
【0259】
図22は、第1の例を実現するために、記録再生装置1のコントローラ21、および、サーバ3のCPU101が有する機能を示す機能ブロック図である。
【0260】
ナビゲーションプログラム151は、図6を用いて説明した機能を有する。
【0261】
すなわち、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、光ディスク11が装着された場合、光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報を所定のサーバ3に送信する処理を実行するレジデントアプリケーションであるアプリケーションプログラム152を呼び出して、アプリケーションプログラム実行処理部73の処理により起動させる。そして、光ディスクディレクトリ管理部65は、トレーラの取得のために必要な情報を光ディスク11から取得する。光ディスク11には、トレーラの取得のために必要な情報である、disc_id,org_idなどのID、例えば、題名、ジャンル名、俳優名、監督名、キーワード、ストーリー概要説明などを含むコンテンツのメタデータ、サーバ3のURLなどの接続情報などが記録されている。そして、ナビゲーションプログラムは、IXC制御部72の処理により、IXCを利用して、アプリケーションプログラム152に、トレーラの取得のために必要な情報を供給する。
【0262】
アプリケーションプログラム実行処理部73により実行が制御されるアプリケーションプログラム152は、コンテンツ情報取得部161、接続先情報取得部162、および、コンテンツ情報送信部163の機能を有する。
【0263】
コンテンツ情報取得部161は、ナビゲーションプログラム151から、IXCを利用して、コンテンツのメタデータなどのトレーラの取得のために必要な情報を取得し、コンテンツ情報送信部163に供給する。
【0264】
接続先情報取得部162は、ナビゲーションプログラム151からIXCを利用して、トレーラのダウンロード先であるサーバ3のURLなどの接続情報を取得し、コンテンツ情報送信部163に供給する。
【0265】
コンテンツ情報送信部163は、コンテンツ情報取得部161から供給されたメタデータなどの情報を、接続先情報取得部162から供給された接続情報に基づいて、ネットワーク2を介して、サーバ3に送信する。第1の例において、サーバ3は、ユーザの嗜好情報を蓄積しないので、サーバ3に送信される情報は、トレーラ取得のために必要な情報であれば良く、例えば、サーバ3においてコンテンツのメタデータに基づいてダウンロードされるトレーラが選択される場合、少なくとも、コンテンツのメタデータと、このメタデータの送信元を示す情報を送信すればよく、disc_id,org_idなどのIDは、必ずしも送信しなくてもよい。
【0266】
そして、記録再生装置1から装着されている光ディスク11に関する情報、または、光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報の供給を受けて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3のCPU101は、コンテンツ情報受信部171、トレーラ選択部172、および、トレーラ送信部173の機能を有している。第1の例において、サーバ3は、ユーザの嗜好情報を蓄積しない。
【0267】
コンテンツ情報受信部171は、記録再生装置1から送信された、トレーラ取得のために必要な情報(例えば、コンテンツのメタデータと、このメタデータの送信元を示す情報)を受信し、トレーラ選択部172に供給する。
【0268】
トレーラ選択部172は、コンテンツ情報受信部171により受信された情報に基づいて、トレーラデータベース104から、例えば、記録再生装置1に装着されている光ディスク11のコンテンツオーサが指定する最新のトレーラや、光ディスク11を視聴するユーザが好みそうなコンテンツのトレーラなどを検索し、トレーラ送信部173に供給する。トレーラ選択部172におけるトレーラの選択において、光ディスク11を視聴するユーザが好みそうなコンテンツのトレーラを検索する場合においては、例えば、供給されたメタデータのうちの、例えば、ジャンルの項目を最も優先とする検索キーとしたり、ジャンル+俳優名を最も優先とする検索キーとするなど、メタデータに含まれる多くの項目のうち、検索に利用する指標を前もって決めておけば、検索にかかる時間を少なくすることが可能となる。
【0269】
トレーラ送信部173は、トレーラ選択部172により選択されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信する。
【0270】
また、ナビゲーションプログラム151のデータ授受制御部63は、サーバ3からトレーラのデータを取得し、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ダウンロードされたトレーラのデータをローカルストレージ24の所定の記録領域に記録し、ファイルシステムマージ処理部66は、必要に応じて、ファイルシステムのマージ処理を実行する。そして、再生制御部67は、トレーラの再生を制御する。
【0271】
次に、図23のフローチャートを参照して、記録再生装置1から装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報が所定のサーバに送信され、最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる場合に、図18を用いて説明した連動処理におけるステップS45において実行される処理の第1の例であるトレーラダウンロード処理1について説明する。
【0272】
ステップS141において、ナビゲーションプログラム151は、光ディスク11に記録されている情報から、トレーラのダウンロードに必要な、例えば、メタデータやトレーラのダウンロード先のURLなどの情報を抽出し、アプリケーションプログラム152に供給する。アプリケーションプログラム152のコンテンツ情報取得部161は、ナビゲーションプログラム151から、IXCを利用して、コンテンツのメタデータなどのトレーラの取得のために必要な情報を取得して、コンテンツ情報送信部163に供給し、接続先情報取得部162は、ナビゲーションプログラム151からIXCを利用して、トレーラのダウンロード先であるサーバ3のURLなどの接続情報を取得して、コンテンツ情報送信部163に供給する。
【0273】
ステップS142において、アプリケーションプログラム152のコンテンツ情報送信部163は、上述したコンテンツ情報取得部161により得られた、例えば、装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどの情報を、接続先情報取得部162により得られる接続先に対応する所定のサーバ3に送信する。
【0274】
そして、サーバ3においては、図24を用いて後述する処理が実行される。
【0275】
ステップS143において、ナビゲーションプログラム151のデータ授受制御部63は、サーバ3からトレーラのデータをダウンロードし、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ダウンロードされたトレーラのデータをローカルストレージ24の所定の記録領域に記録する。
【0276】
そして、ステップS144において、図20を用いて説明したバインディング処理が実行されて、処理が終了される。
【0277】
第1の例においては、このような処理により、記録再生装置1が装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツ、または、光ディスク11のオーサに関連する最新のトレーラや、このコンテンツを視聴しているユーザが好みそうなコンテンツのトレーラなどをダウンロードすることが可能となる。
【0278】
このようにして、ダウンロードされたトレーラのデータは、図17のステップS5においてユーザから再生の指令を受けた場合、ステップS6においてバインディングされて、ステップS8において再生される。
【0279】
次に、図24のフローチャートを参照して、記録再生装置1に装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報の供給を受けて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3が実行するサーバの処理1について説明する。
【0280】
ステップS171において、サーバ3のコンテンツ情報受信部171は、記録再生装置1から送信された、トレーラ取得のために必要な光ディスク11またはコンテンツに関する情報(例えば、コンテンツのメタデータと、このメタデータの送信元を示す情報)を受信し、トレーラ選択部172に供給する。トレーラ選択部172は、コンテンツ情報受信部171から、光ディスク11またはコンテンツに関する情報を取得する。
【0281】
ステップS172において、トレーラ選択部172は、トレーラデータベース104から、記録再生装置1に送信するトレーラのデータを選択して読み出す。具体的には、例えば、トレーラ選択部172は、記録再生装置1に装着されている光ディスク11のコンテンツオーサが指定する最新のトレーラを検索したり、記録再生装置1に装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータに含まれるジャンルや出演俳優などのデータに基づいて、光ディスク11を視聴するユーザが好みそうなコンテンツのトレーラを検索して、トレーラ送信部173に供給する。
【0282】
ステップS173において、トレーラ送信部173は、読み出されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信し、処理が終了される。
【0283】
このような処理により、サーバ3は、記録再生装置1に装着されている光ディスク11または光ディスク11に記録されているコンテンツに関連する最新のトレーラや、光ディスク11に記録されているコンテンツを視聴しているユーザが好みそうなコンテンツのトレーラなどを、対応する記録再生装置1にダウンロードさせることができる。
【0284】
次に、処理の第2の例として、記録再生装置1から、サーバ3に対して、記録再生装置1に装着された光ディスク11のコンテンツに関する情報が送信され、サーバ3において、ユーザの嗜好に関する情報が蓄積されて、ユーザの嗜好に合致しているトレーラが記録再生装置1にダウンロードされる場合について説明する。
【0285】
図25は、第2の例を実現するために、記録再生装置1のコントローラ21、および、サーバ3のCPU101が有する機能を示す機能ブロック図である。
【0286】
すなわち、記録再生装置1においては、アプリケーションプログラム152に代わって、第1の例における場合と同様の、コンテンツ情報取得部161および接続先情報取得部162に加えて、ユーザ情報取得部211およびコンテンツ情報送信部212の機能を有するアプリケーションプログラム201が実行される。
【0287】
ユーザ情報取得部211は、操作入力部29によりユーザから入力された、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報を取得してユーザごとに保持する。ユーザ情報取得部211は、サーバ3に対してトレーラを取得するための情報を送信する場合、例えば、現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどの入力をユーザに促すことにより、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザを特定し、そのユーザの嗜好情報をユーザ名やユーザIDなどとともに、コンテンツ情報送信部212に供給する。
【0288】
コンテンツ情報送信部212は、ユーザ情報取得部211から供給された、ユーザの嗜好情報およびユーザ名やユーザIDなど、並びに、コンテンツ情報取得部161から供給されたメタデータなどの情報を、接続先情報取得部162から供給された接続情報に基づいて、サーバ3に、ネットワーク2を介して送信する。第2の例において、サーバ3は、ユーザの嗜好情報を蓄積するので、サーバ3により蓄積されるユーザの嗜好情報の項目に基づいて、サーバ3に送信される情報が定められる。すなわち、第2の例においては、ユーザの嗜好情報およびそのユーザを特定するユーザ名またはユーザIDなど、コンテンツのメタデータ、並びに、このメタデータの送信元を示す情報に加えて、必要に応じて、disc_id,org_idなどのIDを送信するものとしてもよい。
【0289】
そして、記録再生装置1から、ユーザにより入力された嗜好情報、装着されている光ディスク11に関する情報、または、光ディスク11に記録されているコンテンツに関する情報の供給を受けて、ユーザごとに嗜好情報を蓄積するとともに、蓄積されたユーザの嗜好情報に基づいて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3のCPU101は、第1の例におけるトレーラ送信部173に加えて、コンテンツ情報受信部221、嗜好情報登録処理部222、および、トレーラ選択部223の機能を有し、記憶部109には、嗜好情報データベース231が構築される。
【0290】
コンテンツ情報受信部221は、記録再生装置1から送信された、トレーラ取得のために必要な情報(例えば、ユーザの嗜好情報およびそのユーザを特定するユーザ名またはユーザID、並びに、記録再生装置1に装着された光ディスク11に記録されている(すなわち、このユーザが視聴する)コンテンツのメタデータ、このメタデータの送信元、換言すれば、トレーラの要求元を示す情報、また、必要に応じて、disc_id,org_idなどのID)を受信し、嗜好情報登録処理部222に供給するとともに、トレーラ選択部223に、ユーザを特定するユーザ名またはユーザID、および、トレーラの要求元を示す情報を供給し、トレーラの選択処理の実行を要求する。
【0291】
嗜好情報登録処理部222は、記憶部109に設けられた嗜好情報データベース231に、記録再生装置1から送信された、トレーラ取得のために必要な情報を、ユーザごとの嗜好情報として登録する。
【0292】
嗜好情報データベース231は、例えば、ユーザの嗜好情報およびそのユーザを特定するユーザ名またはユーザID、並びに、このユーザが視聴するコンテンツのメタデータ、また、必要に応じて、disc_id,org_idなどのID等の、ユーザの嗜好情報となる情報の供給を受け、ユーザごとに、これらを登録する。
【0293】
嗜好情報データベース231では、ユーザ情報取得部211によりユーザが自ら入力した嗜好情報のみならず、ユーザが視聴したコンテンツに関する情報も登録することができるので、例えば、ユーザが嗜好情報を入力した後時間の経過によって、好みが次第に変化していったような場合にも、ユーザの嗜好に追従することが可能となる。また、好みにかかわらず、さまざまなコンテンツを視聴するようなユーザ、すなわち、ユーザが視聴したコンテンツに関する情報のみでは、ユーザの嗜好が分かりにくいようなユーザに対しても、ユーザが自ら入力した嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合致したトレーラをユーザに提供することが可能となる。
【0294】
トレーラ選択部223は、トレーラの選択処理の実行の要求を受けて、記憶部109に設けられた嗜好情報データベース231を参照し、ユーザ名またはユーザIDによって特定されるユーザが好みそうなコンテンツのトレーラをトレーラデータベース104から検索し、トレーラ送信部173に供給する。トレーラ送信部173は、トレーラ選択部223により選択されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信する。
【0295】
トレーラ選択部223は、トレーラを選択する場合、嗜好情報データベース231に登録されているそれぞれの項目に重み付けを施すようにしても良い。例えば、トレーラ選択部223は、ユーザが自ら入力した嗜好情報のそれぞれに重みを付けるようにしても良いし、ユーザが視聴しているコンテンツに関する項目に重みを付けるようにしても良いし、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「俳優」の項目に重み付けを施したり、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「ジャンル」の項目に重み付けを施すようにしてもよい。
【0296】
また、トレーラ選択部223は、トレーラを選択する場合、嗜好情報データベース231に登録されているそれぞれの項目のうちのいずれかのみを用いるようにしても良い。例えば、トレーラ選択部223は、ユーザが自ら入力した嗜好情報のみをトレーラの選択に用いるようにしても良いし、ユーザが視聴しているコンテンツに関する項目のみをトレーラの選択に用いるようにしても良いし、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「俳優」の項目および「ジャンル」の項目のみをトレーラの選択に用いるようにしてもよい。
【0297】
また、トレーラの選択に特定の項目のみを用いるようにした場合、トレーラの選択に用いられない項目の情報は、記録再生装置1から送信されないものとしても良いし、記録再生装置1から送信されても、嗜好情報データベース231には登録されないものとしても良いことはいうまでもない。
【0298】
次に、図26のフローチャートを参照して、記録再生装置1からユーザの嗜好情報が所定のサーバ3に送信され、サーバ3においてユーザの嗜好情報が蓄積されて、そのユーザの嗜好に合致した最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる場合に、図18を用いて説明した連動処理におけるステップS45において実行される処理の第2の例であるトレーラダウンロード処理2について説明する。
【0299】
ステップS201において、ナビゲーションプログラム151は、光ディスク11に記録されている情報から、トレーラのダウンロードに必要な、例えば、メタデータやトレーラのダウンロード先のURLなどの情報を抽出し、アプリケーションプログラム201に供給する。アプリケーションプログラム201のコンテンツ情報取得部161は、ナビゲーションプログラム151から、IXCを利用して、コンテンツのメタデータなどのトレーラの取得のために必要な情報を取得して、コンテンツ情報送信部212に供給し、接続先情報取得部162は、ナビゲーションプログラム151からIXCを利用して、トレーラのダウンロード先であるサーバ3のURLなどの接続情報を取得して、コンテンツ情報送信部212に供給する。
【0300】
アプリケーションプログラム201のユーザ情報取得部211は、操作入力部29によりユーザから入力された、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報を取得してユーザごとに保持している。ステップS202において、ユーザ情報取得部211は、例えば、現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどの入力をユーザに促すことにより、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザを特定し、そのユーザの嗜好情報をユーザ名やユーザIDなどとともに、コンテンツ情報送信部212に供給する。
【0301】
ステップS203において、アプリケーションプログラム201のコンテンツ情報送信部212は、上述したコンテンツ情報取得部161により得られた、例えば、装着されている光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどの情報と、コンテンツ情報送信部212により得られたユーザの嗜好情報およびユーザ名やユーザIDなどを、接続先情報取得部162により得られる接続先に対応する所定のサーバ3に送信する。
【0302】
そして、サーバ3においては、図27を用いて後述する処理が実行される。
【0303】
ステップS204において、ナビゲーションプログラム151のデータ授受制御部63は、サーバ3からトレーラのデータをダウンロードし、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ダウンロードされたトレーラのデータをローカルストレージ24の所定の記録領域に記録する。
【0304】
そして、ステップS205において、図20を用いて説明したバインディング処理が実行されて、処理が終了される。
【0305】
第2の例においては、このような処理により、記録再生装置1を利用しているユーザの嗜好に合致した最新のトレーラをダウンロードすることが可能となる。
【0306】
このようにして、ダウンロードされたトレーラのデータは、図17のステップS5においてユーザから再生の指令を受けた場合、ステップS6においてバインディングされて、ステップS8において再生される。
【0307】
次に、図27のフローチャートを参照して、記録再生装置1からユーザの嗜好情報の供給を受けて、ユーザの嗜好情報を蓄積し、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3が実行するサーバの処理2について説明する。
【0308】
ステップS171において、サーバ3のコンテンツ情報受信部221は、記録再生装置1から送信された、トレーラ取得のために必要な光ディスク11またはコンテンツに関する情報(例えば、コンテンツのメタデータと、このメタデータの送信元を示す情報)、並びに、ユーザの嗜好情報およびユーザ名やユーザIDなどのユーザに関する情報を受信し、嗜好情報登録処理部222に供給するとともに、トレーラ選択部223に、ユーザを特定するユーザ名またはユーザID、および、トレーラの要求元を示す情報を供給し、トレーラの選択処理の実行を要求する。
【0309】
ステップS232において、嗜好情報登録処理部222は、コンテンツ情報受信部221から供給された情報から、嗜好情報データベース231にユーザの嗜好情報として登録する情報を取得する。
【0310】
ステップS233において、嗜好情報登録処理部222は、記憶部109に設けられた嗜好情報データベース231にユーザの嗜好情報を登録する。
【0311】
ステップS234において、トレーラ選択部223は、記憶部109に設けられた嗜好情報データベース231を参照し、ユーザ名またはユーザIDによって特定されるユーザの嗜好に合致するコンテンツのトレーラをトレーラデータベース104から選択して読み出し、トレーラ送信部173に供給する。ユーザの嗜好に合致するコンテンツのトレーラの選択方法(嗜好情報とトレーラとのマッチング方法)は、どのような方法を用いるものであっても良く、例えば、嗜好情報の各項目にポイントを付与し、ポイントの高い項目の内容が合致するトレーラを選択するようにしたり、ユーザの嗜好情報とトレーラの内容を示す情報との一致度を示す指標を算出し、その算出結果を基に、トレーラを選択するようにしてもよい。
【0312】
ステップS235において、トレーラ送信部173は、読み出されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信し、処理が終了される。
【0313】
このような処理により、サーバ3は、ユーザの嗜好情報を蓄積し、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラを、対応する記録再生装置1にダウンロードさせることができる。
【0314】
次に、処理の第3の例として、記録再生装置1において、記録再生装置1を使用しているユーザの嗜好情報を蓄積しておき、記録再生装置1から、サーバ3に対して、ユーザの嗜好に関する情報が送信されることにより、ユーザの嗜好に合致しているトレーラがダウンロードされる場合について説明する。
【0315】
図28は、第3の例を実現するために、記録再生装置1のコントローラ21、および、サーバ3のCPU101が有する機能を示す機能ブロック図である。
【0316】
すなわち、記録再生装置1においては、アプリケーションプログラム152やアプリケーションプログラム201に代わって、第1の例および第2の例における場合と同様の、コンテンツ情報取得部161および接続先情報取得部162に加えて、ユーザ情報取得部271、嗜好情報取得部272、嗜好情報蓄積制御部273、および、嗜好情報送信部274の機能を有するアプリケーションプログラム261が実行される。
【0317】
ユーザ情報取得部271は、操作入力部29によりユーザから入力された、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報を取得し、そのユーザを示すユーザ名やユーザIDなどの情報とともに、嗜好情報取得部272に供給する。また、ユーザ情報取得部271は、サーバ3に対してトレーラを取得するための情報を送信する場合、例えば、現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどの入力をユーザに促すことにより、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザを特定し、嗜好情報取得部272、および、嗜好情報送信部274に供給する。
【0318】
嗜好情報取得部272は、ユーザ情報取得部271から供給された、ユーザから入力された、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報を、ユーザを特定する情報とともに、嗜好情報蓄積制御部273に供給するとともに、記録再生装置1に光ディスク11が装着された場合、光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどをコンテンツ情報取得部161から取得し、ユーザを特定する情報とともに、嗜好情報蓄積制御部273に供給する。
【0319】
嗜好情報蓄積制御部273は、嗜好情報取得部272から供給された、ユーザから入力された嗜好情報、および、光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどを、ユーザごとに、ローカルストレージ24の所定の領域に蓄積する処理を制御する。
【0320】
嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザ情報取得部271によりユーザが自ら入力した嗜好情報のみならず、ユーザが視聴したコンテンツに関する情報も登録することができるので、例えば、ユーザが嗜好情報を入力した後時間の経過によって、好みが次第に変化していったような場合にも、ユーザの嗜好に追従することが可能となる。また、好みにかかわらず、さまざまなコンテンツを視聴するようなユーザ、すなわち、ユーザが視聴したコンテンツに関する情報のみでは、ユーザの嗜好が分かりにくいようなユーザに対しても、ユーザが自ら入力した嗜好情報を含むユーザの嗜好情報をサーバ3に送信することが可能となる。
【0321】
嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザの嗜好情報を蓄積する場合、登録内容のそれぞれの項目に重み付けを施すようにしても良い。例えば、嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザが自ら入力した嗜好情報のそれぞれに重みを付けて登録するようにしても良いし、ユーザが視聴しているコンテンツに関する項目に重みを付けて登録するようにしても良いし、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「俳優」の項目に重み付けを施したり、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「ジャンル」の項目に重み付けを施して登録するようにしてもよい。
【0322】
また、嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザの嗜好情報を蓄積する場合、所定の項目に関する情報のみを用いるようにしても良い。例えば、嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザが自ら入力した嗜好情報のみを嗜好情報として登録するようにしても良いし、ユーザが視聴しているコンテンツに関する項目のみを嗜好情報として登録するようにしても良いし、ユーザが自ら入力した嗜好情報およびユーザが視聴しているコンテンツの「俳優」の項目および「ジャンル」の項目のみを嗜好情報として登録するようにしてもよい。
【0323】
嗜好情報送信部274は、サーバ3に対してトレーラを取得するための情報を送信する場合、ユーザ情報取得部271から供給された現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどに基づいて、嗜好情報蓄積制御部273によりローカルストレージ24に蓄積された対応するユーザの嗜好情報を読み出し、接続先情報取得部162から供給された接続情報に基づいて、ネットワーク2を介して、サーバ3に送信する。
【0324】
そして、記録再生装置1から、ユーザの嗜好情報の供給を受けて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3のCPU101は、第1の例および第2の例におけるトレーラ送信部173に加えて、嗜好情報受信部281およびトレーラ選択部282の機能を有する。
【0325】
嗜好情報受信部281は、記録再生装置1から、ユーザの嗜好情報を受信し、トレーラ選択部282に供給する。
【0326】
トレーラ選択部282は、嗜好情報受信部281から供給されたユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合致するコンテンツのトレーラをトレーラデータベース104から検索し、トレーラ送信部173に供給する。ここでも、ユーザの嗜好に合致するコンテンツのトレーラの選択方法(嗜好情報とトレーラとのマッチング方法)は、どのような方法を用いるものであっても良く、例えば、嗜好情報の各項目にポイントを付与し、ポイントの高い項目の内容が合致するトレーラを選択するようにしたり、ユーザの嗜好情報とトレーラの内容を示す情報との一致度を示す指標を算出し、その算出結果を基に、トレーラを選択するようにしてもよい。
【0327】
トレーラ送信部173は、トレーラ選択部282により選択されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信する。
【0328】
次に、図29のフローチャートを参照して、記録再生装置1において蓄積されたユーザの嗜好情報が所定のサーバ3に送信され、サーバ3から、ユーザの嗜好情報に合致する最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる場合に、図18を用いて説明した連動処理におけるステップS45において実行される処理の第3の例であるトレーラダウンロード処理3について説明する。
【0329】
ステップS261において、ナビゲーションプログラム151は、光ディスク11に記録されている情報から、トレーラのダウンロードに必要な、例えば、メタデータやトレーラのダウンロード先のURLなどの情報を抽出し、アプリケーションプログラム261に供給する。アプリケーションプログラム261のコンテンツ情報取得部161は、ナビゲーションプログラム151から、IXCを利用して、コンテンツのメタデータなどユーザの嗜好情報に含まれる情報を取得し、嗜好情報取得部272に供給し、接続先情報取得部162は、ナビゲーションプログラム151からIXCを利用して、トレーラのダウンロード先であるサーバ3のURLなどの接続情報を取得し、嗜好情報送信部274に供給する。
【0330】
アプリケーションプログラム261のユーザ情報取得部271は、操作入力部29によりユーザから入力された、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報を取得してユーザごとに保持している。ステップS262において、ユーザ情報取得部271は、例えば、現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどの入力をユーザに促すことにより、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザを特定し、そのユーザの嗜好情報をユーザ名やユーザIDなどとともに、嗜好情報取得部272に供給する。嗜好情報取得部272は、コンテンツ情報取得部161から供給されたコンテンツのメタデータとともに、ユーザ名やユーザIDなどのユーザを特定するための情報、および、そのユーザの嗜好情報を、嗜好情報蓄積制御部273に供給する。
【0331】
ステップS263において、嗜好情報蓄積制御部273は、嗜好情報取得部272から供給された、ユーザから入力された嗜好情報、および、光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどを、ユーザごとに、ローカルストレージ24の所定の領域に登録する。
【0332】
ステップS264において、嗜好情報送信部274は、ユーザ情報取得部271から供給された現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどに基づいて、嗜好情報蓄積制御部273によりローカルストレージ24に蓄積された対応するユーザの嗜好情報を読み出し、接続先情報取得部162により得られる接続先に対応する所定のサーバ3に、ネットワーク2を介して送信する。
【0333】
そして、サーバ3においては、図30を用いて後述する処理が実行される。
【0334】
ステップS265において、ナビゲーションプログラム151のデータ授受制御部63は、サーバ3からトレーラのデータをダウンロードし、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ダウンロードされたトレーラのデータをローカルストレージ24の所定の記録領域に記録する。
【0335】
そして、ステップS266において、図20を用いて説明したバインディング処理が実行されて、処理が終了される。
【0336】
第3の例においては、このような処理により、記録再生装置1でユーザの嗜好情報が蓄積されて、記録再生装置1を利用しているユーザの嗜好情報がサーバ3に送信されて、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラをダウンロードすることが可能となる。
【0337】
このようにして、ダウンロードされたトレーラのデータは、図17のステップS5においてユーザから再生の指令を受けた場合、ステップS6においてバインディングされて、ステップS8において再生される。
【0338】
次に、図30のフローチャートを参照して、記録再生装置1からユーザの嗜好情報の供給を受けて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3が実行するサーバの処理3について説明する。
【0339】
ステップS291において、サーバ3の嗜好情報受信部281は、記録再生装置1から送信されたユーザの嗜好情報を受信し、トレーラ選択部223に供給する。
【0340】
ステップS292において、トレーラ選択部223は、嗜好情報受信部281から供給されたユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合致したコンテンツのトレーラをトレーラデータベース104から選択して読み出し、トレーラ送信部173に供給する。
【0341】
ステップS293において、トレーラ送信部173は、読み出されたトレーラのデータを記録再生装置1に送信し、処理が終了される。
【0342】
このような処理により、サーバ3は、ユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラを、対応する記録再生装置1にダウンロードさせることができる。
【0343】
以上の説明においては、レジデントのアプリケーションプログラムは、ナビゲーションプログラムによって起動され、連動して処理が実行されるものとして説明したが、レジデントのアプリケーションプログラムは、ナビゲーションプログラムが起動していない場合でも起動可能なものとし、その処理の一部を、ナビゲーションプログラムとは独立して実行可能なものとしても良い。
【0344】
また、以上説明した処理においては、ユーザの嗜好にかかわる情報を、レジデントのアプリケーションプログラムがサーバ3に送信するものとして説明したが、レジデントのアプリケーションは、ユーザの嗜好情報の登録の機能のみを有し、ユーザの嗜好にかかわる情報をサーバ3に送信する機能を、ナビゲーションプログラムが更に有するものとしても良い。
【0345】
例えば、ユーザの嗜好情報を、ユーザの操作入力によっても取得することができるようになされている場合、ナビゲーションプログラムが起動していないときにも、ユーザの嗜好情報の取得と登録の処理を実行することが可能である。
【0346】
そこで、レジデントのアプリケーションプログラムは、ユーザの嗜好情報の取得と登録の処理を、ナビゲーションプログラムが起動していない場合であっても実行することができるようにしても良い。そして、光ディスク11が装着され、ナビゲーションプログラムが起動されたとき、ナビゲーションプログラムは、アプリケーションプログラムによって登録されたユーザの嗜好情報を取得して、サーバ3に送信し、対応するトレーラをダウンロードする処理を実行する。
【0347】
次に、処理の第4の例として、記録再生装置1において、レジデントのアプリケーションを用いて、記録再生装置1を使用しているユーザの嗜好情報を蓄積しておき、ナビゲーションプログラムの処理により、記録再生装置1から、サーバ3に対して、ユーザの嗜好に関する情報が送信されて、ユーザの嗜好に合致しているトレーラがダウンロードされる場合について説明する。
【0348】
図31は、第4の例を実現するためのナビゲーションプログラムが実行されている場合の記録再生装置1のコントローラ21が有する機能を示す機能ブロック図である。
【0349】
なお、図6を用いて上述した場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0350】
すなわち、第4の例を実現するためのナビゲーションプログラムは、図6を用いて説明した場合の各機能に加えて、嗜好情報取得部301の機能を更に備える。
【0351】
嗜好情報取得部301は、ユーザの嗜好情報を蓄積する機能を有するアプリケーションプログラムにより蓄積されたユーザの嗜好情報を、IXCを用いて、アプリケーションプログラムから取得し、データ授受制御部63に供給して、ネットワーク2を介して、サーバ3に供給させる。
【0352】
図32は、第4の例を実現するために、記録再生装置1のコントローラ21、および、サーバ3のCPU101が有する機能を示す機能ブロック図である。
【0353】
ナビゲーションプログラム311は、図31を用いて説明した機能を有し、ユーザの嗜好情報を蓄積する機能を有するアプリケーションプログラム312とIXCを用いて情報を授受し、ダウンロードするトレーラを視聴するユーザの嗜好情報をサーバ3に送信するとともに、トレーラをダウンロードし、ダウンロードされたトレーラのバインディング処理および再生処理を実行する。
【0354】
プリケーションプログラム312は、図28を用いて説明した第3の例における、ユーザ情報取得部271、嗜好情報取得部272、および、嗜好情報蓄積制御部273の機能を有し、ユーザの嗜好情報を蓄積して、IXCを用いて、所定のユーザの嗜好情報をナビゲーションプログラム311に供給する。
【0355】
そして、第4の例において、記録再生装置1から、ユーザの嗜好情報の供給を受けて、最適なトレーラを選択して、記録再生装置1に供給することが可能なサーバ3のCPU101は、第3の例における場合と同様の機能を有している。
【0356】
次に、図33のフローチャートを参照して、第4の例における場合に記録再生装置1で実行される、再生処理およびファイルシステム構成処理2について説明する。
【0357】
ステップS321において、コントローラ21は、操作入力部29によりユーザからレジデントのアプリケーションプログラム312の実行が指令されたか否かを判断する。ステップS321において、レジデントのアプリケーションプログラム312の実行が指令されていないと判断された場合、処理は、後述するステップS324に進む。
【0358】
ステップS321において、レジデントのアプリケーションプログラム312の実行が指令されたと判断された場合、コントローラ21は、ステップS322において、アプリケーションプログラム312を起動し、ステップS323において、アプリケーションプログラム312を実行する。アプリケーションプログラム312は、ユーザから入力されたユーザの嗜好情報を登録する。
【0359】
ステップS321において、レジデントのアプリケーションプログラム312の実行が指令されていないと判断された場合、または、ステップS323の処理の終了後、ステップS324において、コントローラ21は、光ディスク11が装着されたか否かを判断する。ステップS324において、光ディスク11が装着されていないと判断された場合、光ディスク11が装着されたと判断されるまで、ステップS324の処理が繰り返される。
【0360】
ステップS324において、光ディスク11が装着されていると判断された場合、ステップS325において、コントローラ21は、ナビゲーションプログラム311を実行する。
【0361】
ステップS326において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム311)に対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行するか否かを判断する。ステップS326において、対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行しないと判断された場合、処理は、後述するステップS328に進む。
【0362】
ステップS326において、対応したアプリケーションプログラムと連動する処理が実行されると判断された場合、ステップS327において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、アプリケーションプログラムの呼び出し処理を実行して、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム311)と対応するアプリケーションプログラム312を連動させて、それらの実行を制御する。例えば、装着された光ディスク11のメタデータが、ユーザの嗜好情報として用いられる場合、ナビゲーションプログラム311は、光ディスク11からメタデータを読み出して、IXCを利用してアプリケーションプログラム312に供給し、ユーザの嗜好情報として登録させる。そして、ナビゲーションプログラム311は、図35を用いて後述する処理をアプリケーションプログラム312と連動して実行する。
【0363】
ステップS326において、対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行しないと判断された場合、または、ステップS327の処理の終了後、ステップS328乃至ステップS333においては、図17のステップS5乃至ステップS10と同様の処理が実行される。
【0364】
すなわち、操作入力取得部61から供給されるユーザの操作入力を基に、ユーザから、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたか否かが判断され、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたと判断された場合、図20を用いて説明したバインディング処理が実行された後、ナビゲーションプログラム311が再生区間として指定するPlayListとSubPlayItemが取得されて、取得されたPlayListとSubPlayItemが参照するストリームファイル(AVファイル、オーディオファイル、テキスト字幕ファイルなど)が読み出されて、PlayItemにより指定されるコンテンツが再生される。
【0365】
そして、再生タイトル(再生されるコンテンツ)の切り替えを指令する操作入力を受けたか否かが判断され、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けたと判断された場合、処理は、ステップS329に戻り、それ以降の処理が繰り返され、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けなかったと判断された場合、または、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けていないと判断された場合、記録再生装置1の処理の終了(例えば、ナビゲーションプログラムの終了や、記録再生装置1の電源のオフ)が指令されたか否かが判断される。記録再生装置1の処理の終了が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS321に戻り、それ以降の処理が繰り返され、記録再生装置1の処理の終了が指令されたと判断された場合、処理が終了される。
【0366】
このような処理により、ナビゲーションプログラム311が起動されていない場合にレジデントのアプリケーションプログラム312が実行されるとともに、ナビゲーションプログラム311と連動してレジデントのアプリケーションプログラム312が実行される。
【0367】
次に、図34のフローチャートを参照して、ナビゲーションプログラム311が起動されていない場合にアプリケーションプログラム312により実行される、ユーザ嗜好情報登録処理について説明する。
【0368】
ステップS361において、アプリケーションプログラム312のユーザ情報取得部271は、操作入力部29を介して、ユーザから、例えば、ユーザが好むジャンル、俳優、監督、キーワードなどの嗜好情報の入力を受けたか否かを判断する。ステップS361において、ユーザに関する情報の入力を受けていないと判断された場合、入力を受けたと判断されるまで、ステップS361の処理が繰り返される。
【0369】
ステップS361において、ユーザに関する情報の入力を受けたと判断された場合、ステップS362において、ユーザ情報取得部271は、入力された情報を、嗜好情報取得部272を介して、嗜好情報蓄積制御部273に供給する。嗜好情報蓄積制御部273は、ユーザから入力された嗜好情報を、ユーザごとに、ローカルストレージ24の所定の領域に登録し、処理が終了される。
【0370】
このような処理により、ナビゲーションプログラム311が起動していない場合でも、アプリケーションプログラム312の処理により、ユーザの嗜好情報の登録処理が実行される。
【0371】
次に、図35のフローチャートを参照して、記録再生装置1において蓄積されたユーザの嗜好情報が所定のサーバ3に送信され、サーバ3から、ユーザの嗜好情報に合致する最新のトレーラが、自動的にダウンロードされる場合に、図54のステップS327において実行される処理の例であるトレーラダウンロード処理4について説明する。
【0372】
ステップS391において、ナビゲーションプログラム311は、光ディスク11に記録されている情報から、トレーラのダウンロードに必要な、例えば、メタデータやトレーラのダウンロード先のURLなどの情報を抽出し、そのうち、ユーザの嗜好情報として登録が必要な情報を、アプリケーションプログラム312に供給する。
【0373】
ステップS392において、アプリケーションプログラム261の嗜好情報取得部272は、ナビゲーションプログラム311から供給されたコンテンツのメタデータを、嗜好情報蓄積制御部273に供給する。
【0374】
ステップS393において、嗜好情報蓄積制御部273は、嗜好情報取得部272から供給された光ディスク11に記録されているコンテンツのメタデータなどを、ユーザの嗜好情報として、ユーザごとに、ローカルストレージ24の所定の領域に登録する。
【0375】

ステップS394において、ナビゲーションプログラム311は、例えば、現在記録再生装置1を利用しているユーザのユーザ名やユーザIDなどの入力をユーザに促すことにより、今回ダウンロードするトレーラを視聴するユーザを特定し、IXCを用いてアプリケーションプログラム312と情報を授受することにより、そのユーザのユーザ名やユーザIDなどに基づいて、嗜好情報蓄積制御部273によりローカルストレージ24に蓄積された対応するユーザの嗜好情報を読み出し、接続先情報取得部162により得られる接続先に対応する所定のサーバ3に、ネットワーク2を介して送信する。
【0376】
そして、サーバ3においては、図30を用いて説明した処理が実行される。
【0377】
ステップS395において、ナビゲーションプログラム151のデータ授受制御部63は、サーバ3からトレーラのデータをダウンロードし、ローカルストレージディレクトリ管理部64は、ダウンロードされたトレーラのデータをローカルストレージ24の所定の記録領域に記録する。
【0378】
そして、ステップS396において、図20を用いて説明したバインディング処理が実行されて、処理が終了される。
【0379】
第4の例においては、このような処理により、記録再生装置1において、アプリケーションプログラム312の処理によりユーザの嗜好情報が蓄積されて、ナビゲーションプログラム311の処理により記録再生装置1を利用しているユーザの嗜好情報がサーバ3に送信されて、ユーザの嗜好に合致した最新のトレーラをダウンロードすることが可能となる。
【0380】
このようにして、ダウンロードされたトレーラのデータは、図17のステップS5においてユーザから再生の指令を受けた場合、ステップS6においてバインディングされて、ステップS8において再生される。
【0381】
また、上述したように、トレーラが選択的に再生可能なようになされている場合には、例えば、トレーラの再生が指令されたときにのみ、トレーラのダウンロードを実行するようにしても良い。処理の第5の例として、記録再生装置1において、トレーラが選択的に再生可能なようになされ、レジデントのアプリケーションを用いて、記録再生装置1を使用しているユーザの嗜好情報を蓄積しておき、トレーラの再生が指令されたとき、ユーザの嗜好に関する情報が送信されて、トレーラがダウンロードされる場合について説明する。
【0382】
例えば、図36に示されるように、ユーザに、コンテンツの本編(メインコンテンツ)の再生の開始を指令させるためのボタン322、トレーラ(サブコンテンツ)の再生を指令させるためのボタン323、および、各種セットアップを開始させるためのボタン323を備えたGUI表示画面321を提示するようにして、ボタン323が押下されてトレーラの再生が指令されたときのみ、トレーラが再生されるようにしても良い。
【0383】
また、ボタン323が押下された場合、図37に示されるように、装着された光ディスク11に記録されているトレーラの再生を指令するボタン332、最新のトレーラのダウンロードと再生を指令するボタン333、および、ユーザの嗜好に合致したトレーラのダウンロードと再生を指令するボタン334を備えたGUI表示画面331を、ユーザに提示するようにしても良い。
【0384】
そして、図37のGUI表示画面331において、ボタン333またはボタン334が選択された場合、図38に示されるように、現在トレーラのダウンロード中であることを示すバー342、および、ダウンロード終了後にトレーラの再生を指令するボタン343を備えたGUI表示画面341を、ユーザに提示するようにしても良い。
【0385】
上述した第1の例、第2の例、第3の例、および、第4の例のいずれの例においても、トレーラを選択的に再生可能なようにして、トレーラの再生が指令されたときにのみ、トレーラのダウンロードを実行するようにすることが可能であることは言うまでもない。
【0386】
図39のフローチャートを参照して、トレーラを選択的に再生可能なようにして、トレーラの再生が指令されたときにのみ、トレーラのダウンロードを実行する場合に記録再生装置1で実行される、再生処理およびファイルシステム構成処理3について説明する。
【0387】
ステップS421乃至ステップS425においては、図33のステップS321乃至ステップS325と同様の処理が実行される。
【0388】
すなわち、ユーザからレジデントのアプリケーションプログラムの実行が指令されたか否かが判断され、レジデントのアプリケーションプログラムの実行が指令されたと判断された場合、アプリケーションプログラムが起動され、アプリケーションプログラムが実行される。
【0389】
そして、光ディスク11が装着されたか否かが判断されて、光ディスク11が装着されていると判断された場合、ナビゲーションプログラムが実行される。
【0390】
ステップS426において、ナビゲーションプログラムの再生制御部67は、操作入力取得部61から供給されるユーザの操作入力を基に、ユーザから、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたか否かを判断する。ステップS426において、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けなかったと判断された場合、処理は、後述するステップS433に進む。
【0391】
ステップS426において、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けたと判断された場合、ステップS427において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム)に対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行するか否かを判断する。ステップS427において、対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行しないと判断された場合、処理は、後述するステップS429に進む。
【0392】
ステップS427において、対応したアプリケーションプログラムと連動する処理が実行されると判断された場合、ステップS428において、アプリケーションプログラム連動処理制御部71は、アプリケーションプログラムの呼び出し処理を実行して、自分自身(すなわち、ナビゲーションプログラム)と対応するアプリケーションプログラムを連動させて、それらの実行を制御する。例えば、図37のGUI表示画面331において、ボタン333またはボタン334が選択された場合、上述した第1の例乃至第4の例のいずれかの方法を適用して、ユーザの嗜好に合致した、または、最新のトレーラをダウンロードするための処理がアプリケーションプログラムと連動して実行される。
【0393】
ステップS427において、対応したアプリケーションプログラムと連動した処理を実行しないと判断された場合、または、ステップS428の処理の終了後、ステップS429乃至ステップS433においては、図17のステップS5乃至ステップS10と同様の処理が実行される。
【0394】
すなわち、図20を用いて説明したバインディング処理が実行され、ナビゲーションプログラムが再生区間として指定するPlayListとSubPlayItemが取得されて、取得されたPlayListとSubPlayItemが参照するストリームファイル(AVファイル、オーディオファイル、テキスト字幕ファイルなど)が読み出されて、PlayItemにより指定されるコンテンツが再生される。
【0395】
そして、再生タイトル(再生されるコンテンツ)の切り替えを指令する操作入力を受けたか否かが判断され、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けたと判断された場合、処理は、ステップS427に戻り、それ以降の処理が繰り返され、コンテンツの再生を指令する操作入力を受けなかったと判断された場合、または、再生タイトルの変更を指令する操作入力を受けていないと判断された場合、記録再生装置1の処理の終了(例えば、ナビゲーションプログラムの終了や、記録再生装置1の電源のオフ)が指令されたか否かが判断される。記録再生装置1の処理の終了が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS421に戻り、それ以降の処理が繰り返され、記録再生装置1の処理の終了が指令されたと判断された場合、処理が終了される。
【0396】
このような処理により、上述した第1の例、第2の例、第3の例、および、第4の例のいずれの例においても、トレーラを選択的に再生可能なようにして、トレーラの再生が指令されたときにのみ、トレーラのダウンロードを実行するようにすることが可能である。
【0397】
次に、図40および図41を参照して、記録再生装置1において再生可能なデータが記録された光ディスク11の製造方法について、光ディスク11がディスク状の記録媒体だった場合を例として説明する。
【0398】
即ち、図40に示すように、例えばガラスなどよりなる原盤が用意され、その上に、例えばフォトレジストなどよりなる記録材料が塗布される。これにより、記録用原盤が製作される。
【0399】
そして、図41に示すように、ソフト製作処理部において、符号化装置(ビデオエンコーダ)で符号化された、記録再生装置1において再生可能な形式のビデオデータが、一時バッファに記憶され、オーディオエンコーダで符号化されたオーディオデータが、一時バッファに記憶されるとともに、更に、データエンコーダで符号化された、ストリーム以外のデータ(例えば、Indexes、PlayList、PlayItemなど)が一時バッファに記憶される。それぞれのバッファに記憶されたビデオデータ、オーディオデータ、および、ストリーム以外のデータは、多重化器(MPX)で同期信号と共に多重化され、誤り訂正符号回路(ECC)でエラー訂正用のコードが付加される。そして、変調回路(MOD)で所定の変調がかけられ、所定のフォーマットにしたがって、例えば磁気テープなどに一旦記録され、記録再生装置1において再生可能な光ディスク11に記録されるソフトウェアが製作される。
【0400】
このソフトウェアを必要に応じて編集(プリマスタリング)し、光ディスク11に記録すべきフォーマットの信号が生成される。そして、この記録信号に対応して、レーザビームが変調されて、このレーザビームが原盤上のフォトレジスト上に照射される。これにより、原盤上のフォトレジストが記録信号に対応して露光される。
【0401】
その後、この原盤を現像し、原盤上にピットを出現させる。このようにして用意された原盤に、例えば電鋳等の処理を施し、ガラス原盤上のピットを転写した金属原盤を製作する。この金属原盤から、さらに金属スタンパを製作し、これを成形用金型とする。
【0402】
この成形用金型に、例えばインジェクションなどによりPMMA(アクリル)またはPC(ポリカーボネート)などの材料を注入し、固定化させる。あるいは、金属スタンパ上に2P(紫外線硬化樹脂)などを塗布した後、紫外線を照射して硬化させる。これにより、金属スタンパ上のピットを、樹脂よりなるレプリカ上に転写することができる。
【0403】
このようにして生成されたレプリカ上に、反射膜が、蒸着あるいはスパッタリングなどにより形成される。あるいはまた、生成されたレプリカ上に、反射膜が、スピンコートにより形成される。
【0404】
その後、このディスクに対して内外径の加工が施され、2枚のディスクを張り合わせるなどの必要な処置が施される。さらに、ラベルを貼り付けたり、ハブが取り付けられて、カートリッジに挿入される。このようにして記録再生装置1によって再生可能なデータが記録された光ディスク11が完成する。
【0405】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理がソフトウェアにより実行される場合、上述した処理は、図42に示されるようなパーソナルコンピュータ500により実行される。
【0406】
図42において、CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502に記憶されているプログラム、または、記憶部508からRAM(Random Access Memory)503にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM503にはまた、CPU501が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0407】
CPU501、ROM502、およびRAM503は、内部バス504を介して相互に接続されている。この内部バス504にはまた、入出力インターフェース505も接続されている。
【0408】
入出力インターフェース505には、キーボード、マウスなどよりなる入力部506、CRT,LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507、ハードディスクなどより構成される記憶部508、並びに、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部509が接続されている。通信部509は、電話回線やCATVを含む各種のネットワークを介しての通信処理を行う。
【0409】
入出力インターフェース505にはまた、必要に応じてドライブ510が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどによりなるリムーバブルメディア521が適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部508にインストールされる。
【0410】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークやプログラム格納媒体からインストールされる。
【0411】
このプログラム格納媒体は、図42に示されるように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア521よりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM502や記憶部508が含まれるハードディスクなどで構成される。
【0412】
なお、本明細書において、コンピュータプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0413】
また、ドライブ510は、装着されたリムーバブルメディア521に記録されたデータを読み出すことができるのみならず、装着されたリムーバブルメディア521にデータを記録することができる。そして、パーソナルコンピュータ500が、図41を用いて説明したソフト製作処理部と同様の機能を有する(例えば、CPU501を用いて、ソフト製作処理部と同様の機能を実現するためのプログラムを実行する)ことが可能であるのは言うまでもない。
【0414】
すなわち、パーソナルコンピュータ500は、図41を用いて説明したソフト制作処理部により生成されたデータと同様のデータを、CPU501の処理により生成するか、または、外部の装置で生成された図41を用いて説明したソフト制作処理部により生成されたデータと同様のデータを、通信部509またはドライブ510に装着されたリムーバブルメディア521を介して取得することができる。そして、パーソナルコンピュータ500は、生成または取得された図41を用いて説明したソフト制作処理部により生成されたデータと同様のデータを、ドライブ510に装着されたリムーバブルメディア521に記録する記録装置としての機能を実現することができる。
【0415】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0416】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0417】
【図1】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】再生装置に装着される記録媒体上のアプリケーションフォーマットの例を示す図である。
【図3】再生装置に装着される記録媒体上のアプリケーションフォーマットの例の異なる例について説明するための図である。
【図4】ファイルのダウンロードが行われた状態について説明するための図である。
【図5】AVストリームの構成について説明するための図である。
【図6】図1のコントローラの機能について説明するための機能ブロック図である。
【図7】仮想ファイルシステムについて説明するための図である。
【図8】仮想ファイルシステムについて説明するための図である。
【図9】ローカルストレージのディレクトリ構造について説明するための図である。
【図10】Manifestファイルのシンタックスを示す図である。
【図11】Manifest()に含まれるpermissionに指定可能な値について説明するための図である。
【図12】光ディスクのファイルシステムの例について説明するための図である。
【図13】ローカルストレージのファイルシステムの例について説明するための図である。
【図14】パス名称の指定について説明するための図である。
【図15】仮想ディスクにおけるディレクトリ/ファイル構造の例について説明するための図である。
【図16】コンテンツオーサがコンテンツを配布する際のコンテンツ配布用ファイル形式の定義について説明するための図である。
【図17】再生処理およびファイルシステム構成処理1について説明するためのフローチャートである。
【図18】連動処理1について説明するためのフローチャートである。
【図19】アプリケーションプログラムの呼び出し処理について説明するためのフローチャートである。
【図20】バインディング処理について説明するためのフローチャートである。
【図21】サーバの構成を示すブロック図である。
【図22】第1の例における記録再生装置とサーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図23】トレーラダウンロード処理1について説明するためのフローチャートである。
【図24】サーバの処理1について説明するためのフローチャートである。
【図25】第2の例における記録再生装置とサーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図26】トレーラダウンロード処理2について説明するためのフローチャートである。
【図27】サーバの処理2について説明するためのフローチャートである。
【図28】第3の例における記録再生装置とサーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図29】トレーラダウンロード処理3について説明するためのフローチャートである。
【図30】サーバの処理3について説明するためのフローチャートである。
【図31】第4の例が実行される場合のナビゲーションプログラムが有する機能を示す機能ブロック図である。
【図32】第4の例における記録再生装置とサーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図33】再生処理およびファイルシステム構成処理2について説明するためのフローチャートである。
【図34】ユーザ嗜好情報登録処理について説明するためのフローチャートである。
【図35】トレーラダウンロード処理4について説明するためのフローチャートである。
【図36】メニュー画面について説明するための図である。
【図37】メニュー画面について説明するための図である。
【図38】メニュー画面について説明するための図である。
【図39】再生処理およびファイルシステム構成処理3について説明するためのフローチャートである。
【図40】再生装置で再生可能なデータを記録した記録媒体の製造について説明するための図である。
【図41】再生装置で再生可能なデータを記録した記録媒体の製造について説明するための図である。
【図42】パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0418】
1 記録再生装置, 3 サーバ, 11 光ディスク, 21 コントローラ, 22 光ディスクドライブ, 23 メモリ, 24 ローカルストレージ, 26 トランスコーダ, 61 操作入力取得部, 62 メニュー画面表示制御部, 63 データ授受制御部, 64 ローカルストレージディレクトリ管理部, 65 光ディスクディレクトリ管理部, 66 ファイルシステムマージ処理部, 67 再生制御部, 71 アプリケーションプログラム連動処理制御部, 72 IXC制御部, 104 トレーラデータベース, 109 記憶部, 151 ナビゲーションプログラム, 152 アプリケーションプログラム, 161 コンテンツ情報取得部, 162 接続先情報取得部, 163 コンテンツ情報送信部, 171 コンテンツ情報受信部, 172 トレーラ選択部, 173 トレーラ送信部, 201 アプリケーションプログラム, 211 ユーザ情報取得部, 212 コンテンツ情報送信部, 221 コンテンツ情報受信部, 222 嗜好情報登録処理部, 223 トレーラ選択部, 231 嗜好情報データベース, 261 アプリケーションプログラム, 271 ユーザ情報取得部, 272 嗜好情報取得部, 273 嗜好情報蓄積制御部, 274 嗜好情報送信部, 281 嗜好情報受信部, 282 トレーラ選択部, 301 嗜好情報取得部, 311 ナビゲーションプログラム, 312 アプリケーションプログラム, 321 GUI表示画面, 323 ボタン, 331 GUI表示画面, 333,334 ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを再生可能な情報処理装置において、
少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段を更に備え、
前記送信手段は、前記操作入力取得手段により入力された前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザの嗜好情報を送信する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段により制御され、
前記記録媒体には、前記再生手段を制御するための第1のプログラムが記録され、
前記再生手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御され、
前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御される
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザの操作入力を受ける操作入力取得手段と、
前記操作入力取得手段により入力された前記ユーザの嗜好情報の所定の記憶部への蓄積を制御する嗜好情報蓄積制御手段と
を更に備え、
前記送信手段は、前記嗜好情報蓄積制御手段により蓄積が制御されている前記ユーザの嗜好情報を前記他の情報処理装置に送信する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記操作入力取得手段は、前記記録媒体が装着されたとき、前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザを特定するための情報を取得し、
前記嗜好情報蓄積制御手段は、前記取得手段により取得された前記メインコンテンツ関連情報を、特定された前記ユーザの嗜好情報として、更に蓄積を制御し、
前記送信手段は、前記嗜好情報蓄積制御手段により蓄積が制御されている前記メインコンテンツを視聴する前記ユーザの嗜好情報を前記他の情報処理装置に送信する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置の処理は、プログラムを実行する制御手段により制御され、
前記記録媒体には、前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段を制御するための第1のプログラムが記録され、
前記再生手段、前記送信手段、および、前記受信手段は、前記第1のプログラムを実行する前記制御手段により制御され、
前記嗜好情報蓄積制御手段は、前記第1のプログラムとは異なるプログラムであって、前記情報処理装置内部に記録されている第2のプログラムを実行する前記制御手段により制御される
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受信手段により受信された前記サブコンテンツを記憶する記憶手段と、
前記記録媒体に記録されている前記メインコンテンツの少なくとも一部を含む第1のファイルシステム、および、前記記憶手段に記憶されている前記サブコンテンツを含む第2のファイルシステムに基づいて、仮想ファイルシステムを構築する仮想ファイルシステム構築手段と
を更に備え、
前記再生手段は、前記仮想ファイルシステム構築手段により構築された前記仮想ファイルシステムに基づいて、前記サブコンテンツおよび前記メインコンテンツの少なくとも一部を再生する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記他の情報処理装置の前記ネットワーク上のアドレス情報は、前記記録媒体に記録され、
前記取得手段は、前記記録媒体に記録されている前記他の情報処理装置の前記ネットワークにおける前記アドレス情報を取得し、
前記送信手段は、前記アドレス情報に基づいて、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報を、前記他の情報処理装置に送信する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンテンツを再生可能な情報処理装置の情報処理方法において、
少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを取得し、
取得された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、所定の他の情報処理装置に送信し、
前記他の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信し、
受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項10】
コンテンツを再生する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体に記録されている前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかの取得を制御し、
取得が制御された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかの、ネットワークを介した、所定の他の情報処理装置への送信を制御し、
前記他の情報処理装置から前記ネットワークを介して送信される、サブコンテンツの受信を制御し、
受信が制御された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムが格納されているプログラム格納媒体。
【請求項12】
コンテンツを再生可能な第1の情報処理装置と、
前記第1の情報処理装置と情報を授受可能な第2の情報処理装置と
で構成される情報処理システムにおいて、
前記第1の情報処理装置は、
少なくとも前記コンテンツのうちのメインコンテンツの一部が記録された記録媒体から情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により前記記録媒体から取得された前記メインコンテンツに関するメインコンテンツ関連情報、または、前記メインコンテンツを視聴するユーザの嗜好情報のうちの少なくともいずれかを、ネットワークを介して、前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記第2の情報処理装置から、前記ネットワークを介して、サブコンテンツを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信された前記サブコンテンツと、前記記録媒体に少なくともその一部が記録されている前記メインコンテンツとを再生する再生手段と
を備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の送信手段により送信された、前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかを受信する第2の受信手段と、
前記サブコンテンツを保持するサブコンテンツ保持手段と、
前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された前記サブコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と
を備える
情報処理システム。
【請求項13】
前記第2の情報処理装置は、
前記第2の受信手段により受信された前記メインコンテンツ関連情報、または、前記嗜好情報のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記ユーザの前記嗜好情報を蓄積する蓄積手段を更に備え、
前記検索手段は、前記蓄積手段に蓄積されている前記ユーザの前記嗜好情報に基づいて、前記サブコンテンツ保持手段から、前記第1の情報処理装置に送信する前記サブコンテンツを検索する
請求項12に記載の情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2008−199314(P2008−199314A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32582(P2007−32582)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】