説明

情報処理装置および情報処理方法、通信装置および通信方法、並びに情報処理システム

【課題】比較的低コストで高い対タンパ性を備えた電子マネーシステムを構築する。
【解決手段】命令解析部55は、加減制御信号がhiである場合のみ、DIO51Aからの入力値設定信号に基づいて加算器56を制御する。命令解析部57は、加減制御信号がlowである場合のみ、DIO51Bからのレジスタ値減算コマンドに基づいて減算器58を制御する。レジスタ59は、0または正の値を保持するようになされており、リセット信号に従い、保持するレジスタ値を0に初期化する。また、レジスタ59は、保持するレジスタ値が0であるときにはhi、保持するレジスタ値が0ではないときにはlowの加減制御信号を命令解析部55,57に出力する。零検出部60は、レジスタ値に対応する零検出信号を出力する。本発明は、例えば電子マネーシステムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、通信装置および通信方法、並びに情報処理システムに関し、特に、非接触通信技術を用いて、例えば、電子マネーシステムを構築する場合に好適な情報処理装置および情報処理方法、通信装置および通信方法、並びに情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FeliCa(商標)カードに代表される非接触ICカードや、当該非接触ICカードと同等の機能を有するICチップが内蔵された携帯電話機などが存在し、これらを用いた電子マネーシステムが運用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図1は、運用中の電子マネーシステムの構成の一例を示している。この電子マネーシステム1は、商品の購入者が所持するICカード2、商品を販売する店舗に備えられた店舗端末3、および店舗端末3と通信回線4を介して接続されるサーバ5から構成される。
【0004】
ICカード2には、予め与信値(プリペイド金額)が記録されており、店舗端末3のリーダライタ13の所定の距離圏内に近づけられることに応じ、リーダライタ13と非接触で決済情報などを通信する。
【0005】
店舗端末3は、制御部11、入力部12、リーダライタ13、および販売情報データベース(DB)14から構成される。制御部11は、リーダライタ13に対する情報の読み書きを制御するとともに、販売情報を販売情報データベース14に記録させる。また、記録されている販売情報を、通信回線4を介して接続するサーバ5に送信する。入力部12は、販売員などが入力する商品の金額を制御部11に通知する。リーダライタ13は、ICカード2と非接触通信を行う。
【0006】
サーバ5は、例えば電子マネー運営会社などに設けられており、各店舗端末3から通知される販売情報を蓄積し、所定の期間毎に蓄積した販売情報に基づいて、各店舗に対する入金額(商品の販売代金)を算出する。
【0007】
購入者が商品を購入する場合、店舗の販売員により商品の金額が入力部12に入力され、購入者によりICカード2がリーダライタ13に近づけられる。これにより、リーダライタ13とICカード2との間で通信が開始されて相互認証処理か行われ、相互認証処理が成功すると、リーダライタ13によりICカード2から与信値が読み出されて制御部11に通知される。制御部11では、読み出されたICカード13の与信値から、入力部12から入力された商品の金額が減算され、この減算値がリーダライタ13に通知されて対して減算結果をICカード2に書き込ませる。また、制御部11により、この販売記録が販売記録データベース14に記録される。販売記録データベース14に記録された販売記録は、所定のタイミング(例えば、一日一回閉店時など)にサーバ5に通知されて蓄積され、サーバ5において、蓄積された販売記録に基づいて各店舗への入金額が算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−102726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した運用中の電子マネーシステムでは、以下のような問題がある。
【0010】
ICカード2とリーダライタ13は相互認証処理を行うため、それぞれに共通の秘密鍵を保持させる必要があった。また、店舗端末3内部の販売情報データベース14に所定の期間分の販売情報を保持し、その改ざんや消失などにも対策を講じる必要があるので、高い耐タンパ性を備えさせるため、店舗端末3の製造コストが高くなっていた。
【0011】
また、店舗において種類の異なる複数の電子マネーシステムに対応するには、異なる複数の店舗端末3を設置する必要がある。ところで、店舗端末3に内蔵されたリーダライタ13は常にICカード2と通信できる状態で待機するために常時電磁波を放射しているので、複数の店舗端末3を設置する際には、放射する電磁波の相互干渉を抑止するために間隔をあけて設置しなければならない。したがって、店舗端末3の設置スペースが限られている場合、複数の店舗端末3を設置することが現実的に困難になる場合が起こり得る。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、比較的低コストで高い対タンパ性を備えた電子マネーシステムを構築できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の側面である情報処理装置は、入力された値を保持するレジスタと、加算コマンドが入力される第1の通信路と、減算コマンドが入力される第2の通信路と、前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算手段と、前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算手段とを含み、前記加算手段と前記減算手段は、相互に排他的に動作する。
【0014】
前記加算手段は、前記レジスタ値が0である場合にのみ動作し、前記減算手段は、前記レジスタ値が0ではない場合にのみ動作するようにすることができる。
【0015】
前記第2の通信路には、レジスタ値取得コマンドも入力され、前記減算手段は、前記第2の通信路を介して入力される前記レジスタ値取得コマンドに従い、前記レジスタ値を取得して前記第2の通信路を介して出力するようにすることができる。
【0016】
本発明の第1の側面である情報処理装置は、前記レジスタ値が0ではない状態から0である状態になったことを示す零検出信号を発生する零検出手段をさらに含むことができる。
【0017】
本発明の第1の側面である情報処理装置は、前記減算コマンドの送信元である電子装置と相互認証処理を行う認証手段をさらに含むことができる。
【0018】
本発明の第1の側面である情報処理装置は、前記減算コマンドの送信元である通信装置と非接触無線通信を行う通信手段をさらに含むことができる。
【0019】
前記通信手段は、NFC(near field communication)ターゲット機能を有するようにすることができる。
【0020】
本発明の第1の側面である情報処理方法は、入力された値を保持するレジスタと、加算コマンドが入力される第1の通信路と、減算コマンドが入力される第2の通信路とを備える情報処理装置の情報処理方法において、前記情報処理装置による、前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算ステップと、前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算ステップとを含み、前記加算ステップの処理と前記減算ステップの処理は、相互に排他的に行われる。
【0021】
本発明の第1の側面においては、第1の通信路を介して入力される加算コマンドに従い、レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値をレジスタに保持させる加算処理と、第2の通信路を介して入力される減算コマンドに従い、レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値をレジスタに保持させる減算処理が、相互に排他的に行われる。
【0022】
本発明の第2の側面である通信装置は、所定の通信回線を介してサーバと接続する第1の接続手段と、非接触無線通信により情報処理装置と接続する第2の接続手段と、前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継する中継手段とを含む。
【0023】
前記第1の接続手段は、携帯電話回線を介して前記サーバと接続するようにすることができる。
【0024】
前記第2の接続手段は、NFC(near field communication)イニシエータ機能により前記情報処理装置と接続するようにすることができる。
【0025】
本発明の第2の側面である通信方法は、通信装置による、所定の通信回線を介してサーバと接続し、非接触無線通信により情報処理装置と接続し、前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継するステップを含む。
【0026】
本発明の第2の側面においては、所定の通信回線を介してサーバと接続され、非接触無線通信により情報処理装置と接続され、サーバと情報処理装置の間の情報が中継される。
するステップを含む。
【0027】
本発明の第3の側面である情報処理システムは、情報処理装置と通信装置からなる情報処理システムにおいて、前記情報処理装置が、入力された値を保持するレジスタと、加算コマンドが入力される第1の通信路と、減算コマンドが入力される第2の通信路と、前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算手段と、前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算手段とを含み、前記加算手段と前記減算手段は、相互に排他的に動作し、前記通信装置が、所定の通信回線を介してサーバと接続する第1の接続手段と、非接触無線通信により前記情報処理装置と接続する第2の接続手段と、前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継する中継手段とを含む。
【0028】
本発明の第3の側面によれば、情報処理装置により、第1の通信路を介して入力される加算コマンドに従い、レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値をレジスタに保持させる加算処理と、第2の通信路を介して入力される減算コマンドに従い、レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値をレジスタに保持させる減算処理が、相互に排他的に行われる。また、通信装置により、所定の通信回線を介してサーバと接続され、非接触無線通信により情報処理装置と接続され、サーバと情報処理装置の間の情報が中継される。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、比較的低コストで高い対タンパ性を備えた電子マネーシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来の電子マネーシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した電子マネーシステムの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の店舗端末に内蔵された排他演算レジスタの構成例を示すブロック図である。
【図4】図3の排他演算レジスタの状態遷移図である。
【図5】図3の排他演算レジスタにおける各信号の発生タイミング等を示す図である。
【図6】本発明を適用した電子マネーシステムの動作を説明するタイミングである。
【図7】本発明を適用した携帯端末の動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明を適用したドアロック開閉システムの構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明を適用したドアロック開閉システムの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明は、以下の順序で行なう。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0032】
<1.第1の実施の形態>
[電子マネーシステムの構成例]
本発明の第1の実施の形態である電子マネーシステムについて図2を参照して説明する。図2は、当該電子マネーシステムの構成例を示している。
【0033】
当該電子マネーシステム30は、商品の購入者が用いる携帯端末31、電子マネー運営会社などに設置されるサーバ33、および、商品を販売する店舗に設置される店舗端末34から構成される。
【0034】
携帯端末31は、一般的な携帯電話機としての機能に加え、所定のアプリケーションプログラムを実行することによりNFC(near field communication:近距離無線通信規格)イニシエータとして機能するようになされている。
【0035】
ここで、NFCイニシエータとは、ポーリングにより通信相手となるNFCターゲットからの応答を検出して近距離無線通信を開始するもの指す。これに対して、NFCターゲットとは、NFCイニシエータからのポーリングに応答し、NFCイニシエータと近距離無線通信を行うものを指す。
【0036】
携帯端末31は、携帯電話回線32を介してサーバ3に接続し、自己を認証させた後、NFCイニシエータ機能により、NFCターゲット機能を有する店舗端末34と近距離無線通信を行い、店舗端末34とサーバ33との間で各種の情報を中継する。
【0037】
サーバ33は、携帯電話回線32を介して接続された携帯端末31を認証するとともに、携帯端末31を介して店舗端末34と相互認証を行い、相互認証成功後、商品の購入金額などを含む決済情報を、携帯端末31を介して店舗端末34から取得する。なお、サーバ33には、予め携帯端末31を特定するための識別情報、携帯端末31のユーザ情報(クレジットカード情報、銀行口座情報などの決済情報、または与信値情報を含む)が登録されているものとする。
【0038】
店舗端末34は、NFCターゲット部41、排他演算レジスタ42、および制御部43から構成される。
【0039】
NFCターゲット部41は、NFCターゲットとしての機能を有し、NFCイニシエータ機能を有する携帯端末31と近距離無線通信を行う。
【0040】
排他演算レジスタ42は、制御部43に接続されるデータ入出力部(DIO51A(図3))と、NFCターゲット部41に接続されるデータ入出力部(DIO51B(図3))とを有している。
【0041】
排他演算レジスタ42は、DIO51Aから入力される値を内蔵するレジスタ59に保持されている値(以下、レジスタ値と称する)に加算する処理と、DIO51Bから入力される値をレジスタ値から減算する処理とを交互に行う、すなわち、レジスタ値に加算する処理と、レジスタ値から減算する処理を排他的に行うようになされている。
【0042】
制御部43は、入力部44および出力部45を備えている。入力部44は、店舗の販売員などによって操作されるテンキー、リセットキーなどからなる。制御部43は、販売員などが入力部44を用いて商品金額を入力したことに応じ、商品金額および加算コマンドを含む入力値設定信号を排他演算レジスタ42に出力する。また、制御部43は、販売員などが入力部43を用いて所定のリセット操作(例えば、リセットボタンの押下操作)を行ったことに応じ、リセット信号を排他演算レジスタ42に出力する。
【0043】
出力部45は、ディスプレイやアラーム発生器などから成り、排他演算レジスタ42から入力される表示出力信号に基づき、レジスタ値をディスプレイに表示したり、排他演算レジスタ42から入力される零検出信号に応じてアラーム音を出力したりする。
【0044】
図3は、図2の店舗端末34を構成する排他演算レジスタ42の詳細な構成例を示している。排他演算レジスタ42は、データ入出力部(DIO)51Aおよび51B、認証部52、鍵保持部53、乱数発生部54、命令解析部55、加算器56、命令解析部57、減算器58、レジスタ59、並びに零検出部60から構成される。
【0045】
DIO51Aは、制御部43と命令解析部55とを接続し、制御部43からの入力値設定信号を命令解析部55に入力する。なお、入力値設定信号には、商品の金額と加算コマンドが含まれている。
【0046】
DIO51Bは、NFCターゲット部41と命令解析部57とを接続し、NFCターゲット部41を介してサーバ33から入力される各種コマンドを命令解析部57に入力する。なお、NFCターゲット部41を介してサーバ33から入力される各種コマンドは、レジスタ値取得コマンド、またはレジスタ値減算コマンドである。
【0047】
認証部52は、鍵保持部53に保持されている秘密鍵と乱数発生部54により発生される乱数を用いて、サーバ33と相互認証処理を行い、相互認証成功後には、DIO51Bと命令解析部57の間の通信を通過させる。なお、サーバ33にも、鍵保持部53に保持されている秘密鍵と共通の秘密鍵が保持されている。
【0048】
命令解析部55は、レジスタ59から入力される加減制御信号がhiである場合のみ、DIO51Aを介して入力される入力値設定信号に基づいて加算器56を制御する。具体的には、入力値設定信号に含まれる商品金額をレジスタ値に加算させる。
【0049】
加算器56は、命令解析部55からの制御に従い、レジスタ値に入力値設定信号に含まれる商品金額を加算する。
【0050】
命令解析部57は、レジスタ59から入力される加減制御信号がlowである場合のみ、DIO51Bを介して入力されるレジスタ値取得コマンドに応じてレジスタ値を取得して応答する。また、命令解析部57は、DIO51Bを介して入力されるレジスタ値減算コマンドに基づいて減算器58を制御する。具体的には、レジスタ値減算コマンドとともに入力された値を、レジスタ値から減算させる。
【0051】
減算器58は、命令解析部57からの制御に従い、指定された値をレジスタ値から減算する。
【0052】
なお、命令解析部55と命令解析部57は一体化するようにしてもよい。また、加算器56と減産期58も一体化するようにしてもよい。
【0053】
レジスタ59は、0または正の値を保持するようになされており、制御部43から入力されるリセット信号に従い、保持するレジスタ値を0に初期化する。また、レジスタ59は、保持するレジスタ値が0であるときにはhi、保持するレジスタ値が0ではないときにはlowの加減制御信号を命令解析部55,57に出力する。
【0054】
零検出部60は、レジスタ値を監視し、制御部43から入力されるリセット信号に従ってlowの零検出信号を出力し、その後、加算器56による加算によりレジスタ値が0以外の正の値となり、減算器58による減算によりレジスタ値が0になったことに対応して、hiの零検出信号を出力する。
【0055】
[排他演算レジスタ42の状態遷移]
次に、排他演算レジスタ42(のレジスタ59)の状態遷移について、図4および図5を参照して説明する。図4は、排他演算レジスタ42の状態遷移図を示している。図5は、店舗端末34内部の動作タイミングを示している。具体的には、電源のオン/オフ状態(同図A)、リセット信号の状態(同図B)、レジスタ値(同図C)、零検出信号の状態(同図D)、および加減制御信号の状態(同図E)を示している。
【0056】
図4に示すように、排他演算レジスタ42は、不定状態、零以外状態、または零状態の3種類の状態のいずれかである。
【0057】
不定状態は、販売員などが商品金額を入力するまで待機している状態であり、この期間、レジスタ値は0であって、出力部45のディスプレイには商品金額の入力を促すメッセージなどが表示される。また、図5Dに示すように、零検出信号はローの状態である。不定状態において、商品金額が入力され、その値がレジスタ値に加算されてレジスタ値が正の値になると、零以外状態に遷移する。
【0058】
零以外状態は、レジスタ59に商品金額が設定された状態であり、この期間、出力部45のディスプレイには商品金額が表示される。零検出信号はローのままである。零以外状態において、サーバ33からのレジスタ値減算コマンドに応じ、レジスタ値から減算が行われてレジスタ値が0になると、零状態に遷移する。
【0059】
零状態は、レジスタ値が正の値から減算によって0になった状態であり、零検出信号がハイとなる。このハイの零検出信号に対応して、出力部45では、決済終了を通知するメッセージが表示されたり、アラーム音を出力されたりする。零状態において、図5Bに示すように、制御部43からのリセット信号が入力されると、レジスタ59は0に初期化されて、不定状態に遷移される。
【0060】
[動作説明]
次に、携帯端末31のユーザ(購入者)が商品を購入するときの電子マネーシステム30の動作について説明する。図6は、電子マネーシステム30を構成する携帯端末31、サーバ33、および店舗端末34の各動作を説明するタイミングチャートである。
【0061】
この動作は、携帯端末31が、商品を購入するユーザからの所定の操作に応じて所定のアプリケーションプログラムを起動し、これによりNFCイニシエータとしての動作を始めたときに開始される。
【0062】
ステップS101において携帯端末31は、携帯電話回線32を介してサーバ33に接続する。携帯端末31が接続されたサーバ33は、ステップS201において携帯端末31の認証処理を行い、ステップS202において認証処理が成功したか否かを判定する。携帯端末31の認証処理が成功したと判定された場合、処理はステップS203に進められ、携帯端末31に対して認証成功が通知される。反対に、携帯端末31の認証処理が失敗したと判定された場合、サーバ33の処理は終了される。
【0063】
サーバ33からの認証成功の通知に応じ、ステップS102において携帯端末31は、ユーザに対し、認証成功を通知して、携帯端末31を店舗端末34に近づけるように促す。ステップS103において携帯端末31は、ポーリングによる店舗端末34の検出を開始し、ステップS104において店舗端末34を検出したか否かを判定する。そして、店舗端末34を検出したと判定されるまで、ステップS103およびS104の処理が繰り返される。
【0064】
他方、店舗端末34のNFCターゲット部41は、ステップS301において携帯端末31からポーリングを受けるまで待機しており、携帯端末31からポーリングを受けた場合、ステップS302において、携帯端末31からのポーリングに応答する。
【0065】
NFCターゲット部41からの応答に応じ、ステップS104において、携帯端末31が店舗端末34を検出したと判定した場合、処理はステップS105に進められ、これ以降、携帯端末31は、サーバ33と店舗端末34の間で各種の情報を中継する。
【0066】
サーバ33はステップS204として、店舗端末34(の認証部52)はステップS303として、サーバ33と店舗端末34との相互認証処理を行う。この相互認証処理は、サーバ33と店舗端末34が予め保持している共通の秘密鍵と乱数を用いて行われる。サーバ33と店舗端末34との相互認証処理が成功した場合、サーバ33は処理をステップS206に進め、店舗端末34は処理をステップS305に進める。なお、相互認証処理が失敗した場合、サーバ33は処理を終了し、店舗端末34は処理をステップS301に戻す。
【0067】
一方のサーバ33はステップS206において、レジスタ値取得コマンドを送信する。このレジスタ値取得コマンドは、携帯端末31により中継されて、DIO51Bを介して命令解析部57に通知される。ただし、命令解析部57では、レジスタ59から入力される加減制御信号がlowとなったときに、このレジスタ値取得コマンドに応じた処理が実行される(ステップS310)。
【0068】
他方、店舗端末34では、ステップS305において、販売員などに対してリセット操作と商品金額の入力が促される。さらにステップS305において、排他演算レジスタ42は、ユーザのリセット操作に応じたリセット信号が制御部43からレジスタ59および零検出部60に入力されるまで待機する。リセット信号が入力された場合、不定状態に遷移し、レジスタ値が0に初期化され、また加減制御信号がhiとされて、処理はステップS306に進められる。
【0069】
ステップS306において、排他演算レジスタ42は、ユーザによる商品金額Aの入力に応じた、入力値Aおよび加算コマンドが制御部43からDIO51Aを介して命令解析部55に入力されるまで待機する。入力値Aおよび加算コマンドが入力された場合、処理はステップS307に進められる。
【0070】
ステップS307において命令解析部55は、レジスタ59からの加減制御信号がhiであるか否かを確認し、加減制御信号がhiであることを確認した場合、処理をステップS308に進める。ステップS308において命令解析部55は、加算器56を制御してレジスタ値に入力値Aを加算させる。この加算により、レジスタ値が0から正の値Aになったので、零以外状態に遷移し、レジスタ59により加減制御信号がlowとされる。
【0071】
ステップS309において命令解析部57は、レジスタ59からの加減制御信号lowであるか否かを確認し、加減制御信号がlowであることを確認した場合、処理をステップS310に進める。ステップS310において命令解析部57は、既に受信しているサーバ33からのレジスタ値取得コマンドに応じ、レジスタ値(いまの場合、ステップS308で加算された値A)を取得してDIO51Bに出力する。このレジスタ値Aは、携帯端末31の中継によりサーバ33に送信される。
【0072】
ステップS207においてサーバ33は、携帯端末3で中継されたレジスタ値Aを受信する。ステップS208においてサーバ33は、受信したレジスタ値Aを、現在のレジスタ値Aから減算させるためのレジスタ値減算コマンドを送信する。このレジスタ値減算コマンドは、携帯端末31により中継されて、DIO51Bを介して命令解析部57に受信される。この後、ステップS209に進み、減算処理完了の通知を受信するまで待機する。
【0073】
ステップS311において命令解析部57は、加減制御信号がlowであるので、レジスタ値減算コマンドに応じ、減算器58を制御して、レジスタ59に保持されている値Aからレジスタ値Aを減算させる。この減算により、レジスタ値が正の値Aから再び0になったので、零状態に遷移し、零検出部60により零検出信号がhiとされ、レジスタ59により加減制御信号がhiとされる。
【0074】
ステップS312において命令解析部57は、加減制御信号がhiとなったことに基づいて減算処理の完了を確認し、減算処理完了の通知をDIO51Bに出力する。この減算処理完了の通知は、携帯端末31の中継によりサーバ33に送信される。
【0075】
ステップS313において制御部43は、零検出信号がhiとなったことに応じ、出力部45を制御処理して決済完了を示すメッセージなどを表示させるとともに、決済完了を示すアラーム音を出力させる。この表示によって店舗の販売者などは決済完了を知ることができる。また、このアラーム音により購入者は決済完了を知ることができる。この後、購入者は店舗端末34に近づけている携帯端末31を、店舗端末34から離してもよい。
【0076】
一方、減算処理完了の通知を受信したサーバ33は、ステップS209において減算処理が完了したと判断して、処理をステップS210に進める。ステップS210においてサーバ33は、携帯端末31に対応する購入情報と、店舗端末34に対応する販売情報を作成して自己のデータベースに記録する。その後、記録された購入情報に基づいて、携帯端末31のユーザに対する決済が行われる。また、記録された販売情報に基づいて、店舗側に対する決済(販売代金の入金など)が行われる。
【0077】
以上に説明した電子マナーシステム30の動作によれば、認証処理に用いる秘密鍵を、レジスタ値減算コマンドが入力されるDIO51B側にだけ用意すればよく、商品金額を入力するDIO51A側には、秘密鍵はもちろんパスワードなどを設ける必要がない。
【0078】
また、販売情報が店舗内に保持されることなく、携帯端末31によって販売の度にサーバ33に送信されるので、仮に店舗側に販売情報の改ざんを企む悪意のある者がいたとしても、販売情報の改ざんを防止することができる。
【0079】
さらに、店舗端末34からは電磁波を放射しないので、複数の店舗端末34を隣接して配置することができる。
【0080】
次に、上述した電子マナーシステム30の動作のうち、特に、サーバ33による認証処理が成功した後の携帯端末31の処理について説明する。図7は、携帯端末31の処理を説明するフローチャートである。
【0081】
ステップS121において携帯端末31は、ポーリングにより通信相手(店舗端末34を想定)の検出を開始する。ステップS122において携帯端末31は、通信相手を検出したか否かを判定する。そして、通信相手を検出したと判定されるまで、ステップS121およびS122の処理が繰り返される。通信相手を検出したと判定された場合、処理はステップS123に進められる。
【0082】
ステップS123において携帯端末31は、検出した通信相手から機器IDを取得し、取得して機器IDに基づいてシステムコードを判定する。ここで、システムコードとは、通信相手の機器がNFCに対応するものであるか、FeliCaに対応するものであるかなどを示す情報である。
【0083】
ステップS124において携帯端末31は、判定したシステムコードが店舗端末34に対応するもの(すなわち、NFCに対応するもの)であるか否かを判定する。判定したシステムコードが店舗端末34に対応するものではないと判定された場合(例えば、FeliCaに対応するものと判定された場合)、処理はステップS125に進められて、判定結果に応じた処理が実行される。この後、処理はステップS121に戻されてそれ以降が繰り返される。
【0084】
ステップS124において、判定したシステムコードが店舗端末34に対応するものであると判定された場合、処理はステップS126に進められる。ステップS126において携帯端末31は、ステップS123で取得した通信相手の機器IDをサーバ33に送信し、機器IDの送信に応じたサーバ33からレスポンスが送信されるまで待機する。
【0085】
サーバ33から送信されたレスポンスは、ステップS127において携帯端末31が受信する。ステップS128において携帯端末31は、サーバ33からのレスポンスが正常であるか否かを判定し、正常であると判定した場合だけ処理をステップS129に進める。なお、サーバ33からのレスポンスが正常ではなくエラーが生じていると判定された場合、処理はステップS121に戻されてそれ以降が繰り返される。
【0086】
ステップS129において携帯端末31は、サーバ33からのレスポンスが店舗端末34に対するコマンド(レジスタ値取得コマンド、またはレジスタ値減算コマンド)であるか否かを判定する。店舗端末34に対するコマンドではないと判定された場合、処理はステップS130に進められ、サーバ33からのレスポンスに対応する処理が行われ、さらに、ステップS131において、現在通信中の店舗端末34との処理を終了するか否か判定される。終了すると判定された場合、処理はステップS121に戻されてそれ以降が繰り返される。
【0087】
ステップS129において、サーバ33からのレスポンスが店舗端末34に対するコマンドであると判定された場合、処理はステップS132に進められる。ステップS132において携帯端末31は、サーバ33からのレスポンスである店舗端末34に対するコマンドを店舗端末34に送信し、ステップS133において店舗端末34からのレスポンスを受信するまで待機する。店舗端末34からのレスポンスが受信された場合、処理はステップS134に進められる。ステップS134において携帯端末31は、店舗端末34からのレスポンスをサーバ33に送信する。この後、処理はステップS127に戻されてそれ以降が繰り返される。以上で、携帯端末31の処理の説明を終了する。
【0088】
<2.第2の実施の形態>
[ドアロック開閉システムの構成例]
次に、本発明の第2の実施の形態であるドアロック開閉システムについて図8を参照して説明する。図8は、当該ドアロック開閉システムの構成例を示している。このドアロック開閉システム80は、例えば、マンションのエントランスなどに設けられるオートロック機構を備えたドア、すなわち、閉鎖されたことに応じて自動的に施錠されるドアなどに適用されるものである。
【0089】
ドアロック開閉システム80は、ドアロックを開錠させるための携帯端末81、および、ドアに設置されたドアロック装置82から構成される。
【0090】
携帯端末81は、図2に示された電子マネーシステム30の携帯端末31と基本的に同一のものである。ただし、携帯端末81は、ドアロック装置82と共通の秘密鍵を保有している点が携帯端末31と異なる。
【0091】
ドアロック装置82は、NFCターゲット部91、排他演算レジスタ92、および施錠部93から構成される。
【0092】
NFCターゲット部91は、NFCターゲットとしての機能を有し、NFCイニシエータ機能を有する携帯端末81と近距離無線通信を行う。
【0093】
排他演算レジスタ92は、図3に示された排他演算レジスタ42と同様に構成される。ただし、排他演算レジスタ92において、DIO51Aは施錠部93に接続され、DIO51BはNFCターゲット部91に接続される。
【0094】
排他演算レジスタ92は、DIO51Aから入力される値をレジスタ値に加算する処理と、DIO51Bから入力される値をレジスタ値から減算する処理とを交互に行う、すなわち、レジスタ値に加算する処理と、レジスタ値から減算する処理を排他的に行うようになされている。
【0095】
施錠部93はオートロック機構を有しており、ドアの閉鎖に対応して施錠した場合、排他演算レジスタにリセット信号と所定値(正の値)の加算コマンドを出力する。また、施錠部93は、排他演算レジスタ92から出力される零検出信号がhiとなった場合、開錠する(施錠を解除する)ようになされている。
【0096】
[動作説明]
次に、携帯端末81のユーザが施錠されているドアを開錠するときのドアロック開閉システム80の動作について説明する。図9は、ドアロック開閉システム80を構成する携帯端末81、およびドアロック装置82の各動作を説明するタイミングチャートである。
【0097】
なお、動作の説明は、ドアの閉鎖に応じてドアロック装置82が自動的に施錠を行った時点から開始する。
【0098】
すなわち、ステップS401において、ドアが閉鎖されたことに応じて施錠を行った施錠部93は、リセット信号を発生して排他演算レジスタ92に出力する。リセット信号が入力された排他演算レジスタ92では、不定状態に遷移し、レジスタ値が0に初期化され、また加減制御信号がhiとされる。
【0099】
ステップS402において施錠部93は、所定値の加算コマンドを発生して排他演算レジスタ92に出力する。所定値Bの加算コマンドが入力された排他演算レジスタ92は、ステップS403において、加減制御信号がhiであると確認できるまで待機し、加減制御信号がhiであると確認できた場合、処理をステップS404に進める。
【0100】
ステップS404において、排他演算レジスタ92では、命令解析部55が加算器56を制御してレジスタ値に所定値Bを加算させる。この加算により、レジスタ値が0から正の値Bになったので、零以外状態に遷移し、レジスタ59により加減制御信号がlowとされる。
【0101】
ステップS405においてNFCターゲット部91は、携帯端末81からポーリングを受けるまで待機する。以上のステップS401乃至S405が施錠時の処理である。
【0102】
次に、ドアを開錠するときの携帯端末81側の動作について説明する。
【0103】
携帯端末81がユーザからの所定の操作に応じて所定のアプリケーションプログラムを起動し、これにより携帯端末81がNFCイニシエータとして動作し始めると、ステップS501において携帯端末81は、ポーリングによる店舗端末34の検出を開始する。ステップS502において携帯端末81は、ドアロック装置82(のNFCターゲット部91)を検出したか否かを判定する。そして、ドアロック装置82を検出したと判定されるまで、ステップS501およびS502の処理が繰り返される。
【0104】
ここでユーザが携帯端末81をドアロック装置82に近づけると、ステップ405においてドアロック装置82のNFCターゲット部91がポーリングを検知し、ステップS406において携帯端末81からのポーリングに応答する。
【0105】
NFCターゲット部91からの応答に応じ、ステップS502において、携帯端末81がドアロック装置82を検出したと判定された場合、処理はステップS503に進められる。
【0106】
携帯端末81はステップS503として、ドアロック装置82はステップS407として、携帯端末81とドアロック装置82との相互認証処理を行う。この相互認証処理は、携帯端末81とドアロック装置82がそれぞれ予め保持している共通の秘密鍵と乱数を用いて行われる。相互認証処理が成功した場合、携帯端末81が処理をステップS505に進める。なお、相互認証処理が失敗した場合、携帯端末81は処理をステップS501に戻し、ドアロック装置82は処理をステップS405に戻す。
【0107】
ステップS505において携帯端末81は、レジスタ値Bから所定値Bを減算させるための所定値減算コマンドを排他演算レジスタ92に送信する。この後、処理はステップS506に進められ、ドアロック装置82から減算処理完了の通知を受信するまで待機することになる。
【0108】
排他演算レジスタ92では、ステップS409において、携帯端末81から送信された所定値減算コマンドを、命令解析部57がDIO51Bを介して受信する。
【0109】
ステップS410において、排他演算レジスタ92の命令解析部57は、加減制御信号lowであることを確認し、加減制御信号がlowであることが確認できた場合、処理をステップS411に進める。ステップS411において命令解析部57は、ステップS409で受信した所定値減算コマンドに応じ、減算器58を制御して、レジスタ値Bから所定値Bを減算させる。この減算により、レジスタ値が正の値Bから再び0になったので、零状態に遷移し、零検出部60により零検出信号がhiとされ、レジスタ59により加減制御信号がhiとされる。
【0110】
ステップS412において命令解析部57は、加減制御信号がhiとなったことに基づいて減算処理の完了を確認し、減算処理完了の通知をDIO51Bに出力する。この減算処理完了の通知は、NFCターゲット部91により携帯端末81に通知される。
【0111】
ステップS413において施錠部93は、零検出信号がhiとなったことに応じて施錠を解除する(開錠する)。この開錠により、携帯端末81のユーザはドアを開放することができる。
この後、携帯端末81のユーザはドアロック装置82に近づけている携帯端末81を、ドアロック装置82から離してもよい。
【0112】
ステップS506において携帯端末81は、減減算処理完了の通知を受信して、減算処理が完了したと判断し、一連の動作を終了する。
【0113】
以上説明したように、ドアロック開閉システム80によれば、携帯端末81を用いてドアロック装置82による施錠を解除させることができる。
【0114】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0115】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0116】
30 電子マネーシステム, 31 携帯端末, 32 携帯電話回線, 33 サーバ, 34 店舗端末, 41 NFCターゲット部, 42 排他演算レジスタ, 43 制御部, 44 入力部, 45 出力部, 51A,51B DIO, 52 認証部, 53 鍵保持部, 54 乱数発生部, 55 命令解析部, 56 加算器, 57 命令解析部, 58 減算器, 59 レジスタ, 60 零検出部, 80 ドアロック開閉システム, 81 携帯端末, 82 ドアロック装置, 91 NFCターゲット部, 92 排他演算レジスタ, 93 施錠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された値を保持するレジスタと、
加算コマンドが入力される第1の通信路と、
減算コマンドが入力される第2の通信路と、
前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算手段と、
前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算手段と
を含み、
前記加算手段と前記減算手段は、相互に排他的に動作する
情報処理装置。
【請求項2】
前記加算手段は、前記レジスタ値が0である場合にのみ動作し、
前記減算手段は、前記レジスタ値が0ではない場合にのみ動作する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の通信路には、レジスタ値取得コマンドも入力され、
前記減算手段は、前記第2の通信路を介して入力される前記レジスタ値取得コマンドに従い、前記レジスタ値を取得して前記第2の通信路を介して出力する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記レジスタ値が0ではない状態から0である状態になったことを示す零検出信号を発生する零検出手段を
さらに含む請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記減算コマンドの送信元である電子装置と相互認証処理を行う認証手段を
さらに含む請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記減算コマンドの送信元である通信装置と非接触無線通信を行う通信手段を
さらに含む請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通信手段は、NFC(near field communication)ターゲット機能を有する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
入力された値を保持するレジスタと、
加算コマンドが入力される第1の通信路と、
減算コマンドが入力される第2の通信路と
を備える情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置による、
前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算ステップと、
前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算ステップと
を含み、
前記加算ステップの処理と前記減算ステップの処理は、相互に排他的に行われる
情報処理方法。
【請求項9】
所定の通信回線を介してサーバと接続する第1の接続手段と、
非接触無線通信により情報処理装置と接続する第2の接続手段と、
前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継する中継手段と
を含む通信装置。
【請求項10】
前記第1の接続手段は、携帯電話回線を介して前記サーバと接続する
請求項9に記載の通信装置。
【請求項11】
前記第2の接続手段は、NFC(near field communication)イニシエータ機能により前記情報処理装置と接続する
請求項9に記載の通信装置。
【請求項12】
通信装置による、
所定の通信回線を介してサーバと接続し、
非接触無線通信により情報処理装置と接続し、
前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継する
ステップを含む通信方法。
【請求項13】
情報処理装置と通信装置からなる情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
入力された値を保持するレジスタと、
加算コマンドが入力される第1の通信路と、
減算コマンドが入力される第2の通信路と、
前記第1の通信路を介して入力される前記加算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値に所定の値を加算し、加算結果の値を前記レジスタに保持させる加算手段と、
前記第2の通信路を介して入力される前記減算コマンドに従い、前記レジスタに保持されているレジスタ値から所定の値を減算し、減算結果の値を前記レジスタに保持させる減算手段とを含み、
前記加算手段と前記減算手段は、相互に排他的に動作し、
前記通信装置は、
所定の通信回線を介してサーバと接続する第1の接続手段と、
非接触無線通信により前記情報処理装置と接続する第2の接続手段と、
前記サーバと前記情報処理装置の間の情報を中継する中継手段とを含む
情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−244329(P2010−244329A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92906(P2009−92906)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】