説明

情報処理装置及び情報処理システム並びに情報処理方法

【課題】 ネットワークを介したシステムにおいてアクセス権限のない機器等への電子データの漏洩を防ぎ、安全に必要な範囲内で確実に処理することができる情報処理装置及び情報処理システム並びに情報処理方法を提供する。
【解決手段】 コンテンツ管理サーバ1009にLAN1006を介して接続された複写機1001は、当該サーバにアクセスして、コンテンツを印刷する権限を有する装置であるか否かの認証を要求し、認証が成功した場合にコンテンツの印刷設定を一定の処理範囲内で行い、設定されたコンテンツの印刷ジョブをサーバから取得する。そして、取得した印刷ジョブを一時的に格納し、当該ジョブに基づいて印刷を実行した後、格納していた印刷ジョブを消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク上の指定された機器の情報を入手して表示するネットワーク表示機能を含む複数の機能が付加された情報処理装置及び情報処理システム並びに情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル複写機をベースにして多数の機能が付加された複合機能装置が実用化されている。具体的には、複合機能装置は、デジタル複写機に元来備えられているスキャナとプリンタを使用してファクシミリ通信を行ったり、プリンタを使用して他のコンピュータから送られたコードデータをビットマップデータに展開してプリントアウトを行ったり、スキャナを使用してスキャナから読み込んだ画像をネットワーク上に送信したり、また、プリンタを使用してネットワーク上から配信された画像をプリントしたりすることができるような機能の付加が行われている。
【0003】
一方で、複合機能装置の操作パネルは大型化してきており、その操作パネルを用いて、スキャナやプリンタを利用した機能の操作設定だけでなく、ネットワーク上のリモート機器の操作、状態の監視を行うための表示、或いは組み込みブラウザによるウェブコンテンツの表示が十分可能になっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−122279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような複合機能装置の組み込みブラウザからの印刷では、URLから獲得したデータをレンダリングして印刷することが可能である。しかしながら、ネットワーク上の特定の複合機能装置のみに印刷を許可し、出力物の部数を完全に管理したり、印刷対象となった電子データを印刷後に当該複合機能装置内に残留させないようにすることはできなかった。そのため、電子データのセキュリティの観点からは問題があった。
【0005】
また、特殊なデータを複合機能装置内に取り込んで印刷時に合成する場合には、その特殊なデータを外部に流出させることが不可能なセキュリティを考慮して合成印刷を行うことはできなかった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、ネットワークを介したシステムにおいてアクセス権限のない機器等への電子データの漏洩を防ぎ、安全に必要な範囲内で確実に処理することができる情報処理装置及び情報処理システム並びに情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、情報を管理する管理装置にネットワークを介して接続された情報処理装置であって、
前記管理装置にアクセスして、該情報処理装置が該管理装置によって管理される前記情報を処理する権限を有する装置であるか否かの認証を要求する要求手段と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定手段と、
前記設定手段によって設定された前記情報の処理ジョブを前記管理装置から取得する取得手段と、
前記処理ジョブを格納する格納手段と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理手段と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去手段と
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明は、情報を管理する管理装置と少なくとも1つ以上の情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムであって、
前記管理装置が、
前記情報を処理する権限を有する情報処理装置の識別情報を記憶する記憶手段と、
前記情報の処理を要求する情報処理装置からの認証要求を受け付ける受付手段と、
前記情報処理装置が前記情報の処理を行う権限を有するか否かを認証する認証手段と、
前記認証が成功した場合に前記情報処理装置に対して前記情報の処理ジョブを送信する送信手段とを備え、
前記情報処理装置が、
前記管理装置に対して前記情報の処理を行う権限を有するか否かの認証を要求する要求手段と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に該管理装置から前記情報の処理ジョブを受信する受信手段と、
前記処理ジョブを格納する格納手段と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理手段と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去手段とを備える
ことを特徴とする。
【0009】
さらに、上記課題を解決するために、本発明は、情報を管理する管理装置にネットワークを介して接続された情報処理装置における情報処理方法であって、
前記管理装置にアクセスして、該情報処理装置が該管理装置によって管理される前記情報を処理する権限を有する装置であるか否かの認証を要求する要求工程と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定工程と、
前記設定工程によって設定された前記情報の処理ジョブを前記管理装置から取得する取得工程と、
前記処理ジョブを格納手段に格納する格納工程と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理工程と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去工程と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ネットワークを介したシステムにおいてアクセス権限のない機器等への電子データの漏洩を防ぎ、安全に必要な範囲内で確実に処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る複合機能装置及びそれを収容するネットワークシステムについて詳細に説明する。
【0012】
<ネットワーク構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る複合機能装置を収容するネットワークシステムの構成を模式的に示す図である。尚、本実施形態では、複合機能装置として、データ送信機能を有する複写機を例に挙げて説明する。
【0013】
複写機1001は、図1に示すように、当該複写機1001と同等の機能を持つ複写機1002、ファクシミリ装置1003、データベース/メールサーバ1004、クライアントコンピュータ1005、及びコンテンツ管理サーバ1009とともに、イーサネット(登録商標)等からなるLAN1006で接続されたネットワークに収容されている。また、複写機1001は、ファクシミリ装置1007とともに、公衆回線1008にも収容されている。
【0014】
複写機1001は、コピー機能及びファクシミリ機能を有するとともに、原稿画像を読み取って、読み取った画像データをLAN1006上の各装置に送信するデータ送信機能をも有する。また、複写機1001は、PDL機能を有しており、LAN1006上に接続されている他のコンピュータ(例えば、クライアントコンピュータ1005等)から指示されたPDL画像を受信して印刷することが可能である。
【0015】
また、複写機1001は、当該複写機1001で読み取った画像や、LAN1006上に接続されている他のコンピュータから指示されたPDL画像を、複写機1001内のハードディスクの指定したボックス領域に保存することが可能である。そして、複写機1001では、ハードディスクのボックス領域に保存された画像を印刷することが可能である。
【0016】
さらに、複写機1001は、LAN1006を介して複写機1002が読み取ったデータを受信し、受信したデータを複写機1001内のハードディスクに保存したり、印刷出力することが可能である。さらにまた、複写機1001は、クライアントコンピュータ1005とLAN1006を介して、データベース/メールサーバ1004が管理する画像を受信して、複写機1001内に保存したり、印刷出力することが可能である。
【0017】
一方、ファクシミリ装置1003は、LAN1006を介して複写機1001が読み取ったデータを受信し、受信した当該データをファクシミリ送信することが可能である。
【0018】
また、データベース/メールサーバ1004は、LAN1006を介して複写機1001が読み取ったデータを受信し、データベース内に当該データを格納し、電子メールとして送信する機能を有するサーバ装置である。
【0019】
さらに、コンテンツ管理サーバ1009は、ウェブサーバであり、特定の複写機上のウェブブラウザ上からのみ印刷を許可したり、出力枚数の管理をすることが可能である。尚、これについての説明は後述する。
【0020】
クライアントコンピュータ1005は、LAN1006を介してデータベース/メールサーバ1004に接続され、データベース/メールサーバ1004から所望のデータ取得してモニタ表示することが可能である。また、クライアントコンピュータ1005は、LAN1006を介して複写機1001が読み取ったデータを受信し、受信した当該データを加工し、編集することが可能である。
【0021】
ファクシミリ装置1007は、公衆回線1008を介して、複写機1001が読み取ったデータを受信し、受信したデータを印刷出力することが可能である。
【0022】
<複写機の主要構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る複合機能装置である複写機1001の主要部の構成を示すブロック図である。図2に示すように、複写機1001は、原稿を読み取って画像を生成するスキャナ2070、画像を印刷出力するプリンタ2095、ユーザとのインタフェースとして機能する操作部2012、及びそれらを制御するコントローラユニット2000を備える。
【0023】
コントローラユニット2000は、画像入力デバイスであるスキャナ2070や画像出力デバイスであるプリンタ2095に接続し、スキャナ2070で読み取られた画像データをプリンタ2095により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行う。また、コントローラユニット2000は、LAN1006や公衆回線(WAN)1007に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行うための制御を行う。
【0024】
コントローラユニット2000は、具体的にはCPU2001を具備し、CPU2001は、ROM2003に格納されているブートプログラムによってオペレーティングシステム(OS)を立ち上げ、このOS上でHDD(ハードディスクドライブ)2004に格納されているアプリケーションプログラムを実行することによって各種処理を実行する。
【0025】
CPU2001の作業領域としては、RAM2002が用いられる。RAM2002は、CPU2001の作業領域とともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域も提供する。HDD2004は、アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0026】
CPU2001には、システムバス2007を介して、ROM2003及びRAM2002と共に、操作部インタフェース(I/F)2006、ネットワークインタフェース(I/F)2010、モデム2050及びイメージバスインタフェース(I/F)2005が接続されている。
【0027】
操作部I/F2006は、タッチパネルを有する操作部2012とのインターフェースであり、操作部2012に表示する画像データを操作部2012に対して出力する。また、操作部I/F2006は、操作部2012においてユーザにより入力された情報をCPU2001に送出する。
【0028】
また、ネットワークI/F2010は、LAN1006に接続され、LAN1006を介してLAN1006上の各装置との間で情報の入出力を行う。さらに、モデム2050は、公衆回線1007に接続され、公衆回線1007を介して情報の入出力を行う。
【0029】
イメージバスI/F2005は、システムバス2007と画像データを高速で転送する画像バス2008とを接続し、データ構造を変換するためのバスブリッジである。
【0030】
画像バス2008は、PCIバス又はIEEE1394から構成される。画像バス2008上には、ラスタイメージプロセッサ(RIP)2060、デバイスI/F2020、スキャナ画像処理部2080、プリンタ画像処理部2090、画像回転部2030、及び画像圧縮部2040が設けられている。
【0031】
RIP2060は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F2020は、スキャナ2070及びプリンタ2095が接続され、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0032】
スキャナ画像処理部2080は、入力画像データに対して、補正、加工、或いは編集処理を行う。また、プリンタ画像処理部2090は、プリント出力画像データに対してプリンタの補正、解像度変換等を行う。さらに、画像回転部2030は、画像データの回転を行う。さらにまた、画像圧縮部2040は、多値画像データをJPEGデータに、二値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸長処理を行う。
【0033】
<複写機1001のハードウェア構成>
図3は、図1における複写機1001のスキャナ2070及びプリンタ2095のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【0034】
スキャナ2070とプリンタ2095は、図3に示すように、スキャナ部200とプリンタ部300として一体的に構成されている。スキャナ部200(スキャナ2070)は、原稿給紙ユニット250を搭載する。原稿給紙ユニット250は、原稿を先頭から順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送する。そして、スキャナ部200では、各原稿の読み取り動作が終了する毎に、その原稿をプラテンガラス211から不図示の排出トレイに排出する。
【0035】
スキャナ部200では、原稿がプラテンガラス211上に給送されると、ランプ212が点灯し、移動ユニット213の移動が開始する。この移動ユニット213の移動により、プラテンガラス211上の原稿に対する読み取り走査が行われる。この読み取り走査中、原稿からの反射光は、各ミラー214、215、216及びレンズ217を経て、CCDイメージセンサ(以下、「CCD」と称す。)218に導かれ、原稿上の画像がCCD218の撮像面上に結像される。CCD218は、撮像面に結像された画像を電気信号に変換し、この電気信号は所定の処理施された後にコントローラユニット2000に入力される。
【0036】
一方、プリンタ部300(プリンタ2095)は、レーザドライバ321を有しており、レーザドライバ321はコントローラユニット2000から入力された画像データに基づき、レーザ発光部322を駆動する。これにより、レーザ発光部322からは画像データに応じたレーザ光が発光され、このレーザ光は走査されながら感光ドラム323上に照射される。
【0037】
感光ドラム323上には、照射されたレーザ光により静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器324から供給されたトナーにより、トナー像として可視像化される。レーザ光の照射タイミングに同期して、各カセット311、312から記録紙が搬送路を介して感光ドラム323と転写部325との間に給紙され、感光ドラム323上のトナー像が、転写部325により、給紙された記録紙上に転写される。
【0038】
トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルトを介して定着ローラ対(加熱ローラと加圧ローラ)326に送られる。そして、定着ローラ対326は、記録紙を熱圧し、記録紙上のトナー像を記録紙上に定着させる。この定着ローラ対326を通過した記録紙は、排紙ローラ対327により排紙ユニット330に排紙される。
【0039】
排紙ユニット330は、ソートやステイプル等の後処理を施すことが可能なシート処理装置からなる。また、両面記録モードが設定されている場合には、記録紙を排紙ローラ対327まで搬送した後に、排紙ローラ対327の回転方向を逆転させ、フラッパ328によって再給紙搬送路339へ導く。再給紙搬送路339に導かれた記録紙は、上述したタイミングで感光ドラム323と転写部325との間に再給紙され、この記録紙の裏面にトナー像が転写される。
【0040】
<操作部の構成>
図4は、本実施形態に係る複写機1001の操作部2012の外観の構成を示す図である。図4に示すように、操作部2012のLCD表示部2013は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、本ネットワークシステムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラユニット2000のCPU2001に伝える。
【0041】
また、操作部2012のスタートキー2014は、原稿画像の読み取り動作を開始する時等に用いる。スタートキー2014の中央部には、緑と赤の2色のLED2018があり、その色によってスタートキー2014が使える状態にあるかどうかを示す。ストップキー2015は、稼働中の動作を止める働きをする。また、IDキー2016は、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキー2017は、操作部2012から設定された複写機1001への設定状態を初期化する時に用いる。
【0042】
<操作部2012の画面例>
図5Aは、操作部2012のLCD表示部2013上に表示される操作画面の一例を示す図である。
【0043】
図5Aに示すように、操作画面上部には、コピータブ501、送信/ファクスタブ502、ボックスタブ503、ウェブブラウザタブ504のように、複数の機能毎にタブ表示されたタッチキーが表示されている。そして、コントローラユニット2000のROM2003には、ウェブブラウザ表示のためのプログラムが組み込まれおり、操作部2012からの指示により、ウェブブラウザ表示をすることが可能になっている。
【0044】
図5Aは、コピータブ501のタッチキーが押下されたときのコピー機能の初期画面を表している。図5Aに示す画面は、上方から、「コピーできます」が表示されている領域にはコピー機能で表示するステータスが表示され、その下方には、倍率、選択給紙段、置数を表示する領域がある。また、コピー機能の動作モードを設定するためのタッチキーとして、等倍、倍率、用紙選択、ソータ、両面、割込み、文字、濃度調整用として「薄くする」に対応する左矢印キー、「濃くする」に対応する右矢印キー、濃度を自動調整する自動キーが表示され、初期画面に表示しきれない動作モードの指定は応用モードキーを押下することで、階層的に画面内に設定画面が表示されるようになっている。
【0045】
また、図5Aにおける表示領域505は、複写機1001のステータスを表示する領域である。当該表示領域505には、例えば、ジャム等の障害に対するアラームメッセージや、PDLプリントが行われている際にPDLプリント中であることを示すステータスメッセージを表示する領域である。
【0046】
さらに、図5Aに示す操作画面内のシステム状況/中止タッチキー506が押下されると、複写機1001のデバイス情報を表示する画面や、プリントジョブ状況を表示する画面を表示し、これらの画面ではジョブの中止を行うことが可能になっている。
【0047】
また、送信/ファクスタブ502が押下されると、複写機1001で読み取った画像をLAN1006上の機器に電子メール送信やFTP送信が行われる、又は、FAXにより公衆回線1007を使って送信するための設定画面が表示される。
【0048】
さらに、ボックスタブ502が押下されると、複写機1001上で読み取った画像をハードディスク2004内のボックス領域に保存したり、ボックス領域に保存されている画像データを指定して印刷したり、LAN1006上の機器に送信するための設定画面が表示される。
【0049】
さらにまた、図5Aにおける操作画面上のウェブブラウザタブ504が押下されると、図5Bに示すブラウザ起動画面が開く。図5Bは、図5Aの操作画面におけるウェブブラウザタブ504が押下された場合に起動するブラウザ起動画面の一例を示す図である。
【0050】
図5Bに示す画面おいて、URL入力部507は、URLを指定してページを開くときにこのフィールドにURLが入力される。尚、ユーザが当該フィールドを押下することによってソフトキーボードが表示されるようにして、ユーザがそのソフトキーボードを用いてURLを指定することができるように、管理者の権限で設定してもよい。
【0051】
また、図5Bに示す画面において お気に入りキー508は、URLを登録、整理、表示することができる。さらに、表示領域509は、コンテンツの表示領域である。さらにまた、戻るキー510は、ページを1つ前に戻すキーであり、進むキー511は、ページを1つ進めるキーである。
【0052】
さらにまた、更新キー512は、現在表示しているページを再度ロードして表示するキーである。さらにまた、中止キー513は、ページの読み込みを中止するキーである。ホームキー514は、表示されているページを、予め設定されているホームページに移動するためのキーである。
【0053】
さらにまた、印刷キー515は、現在表示しているページを印刷するキーである。この印刷キー515が押下されると、印刷設定ダイアログが表示される。印刷設定ダイアログには、フレームをどのように印刷するかの設定や、印刷に関する設定(部数、両面、ソート等)の画面が表示され、この画面内の印刷スタートボタンを押下することで印刷が開始される。
【0054】
さらにまた、メニューキー516は、画面の表示倍率の変更、文字サイズの変更、文字コードの変更等の画面を表示するためのキーである。
【0055】
<ブラウザの動作内容>
図6は、複写機1001の操作部2012によるユーザ指示によるウェブブラウザの動作を説明するためのフローチャートである。まず、複写機1001では、ウェブブラウザの起動指示があるかどうかを判定する(ステップS601)。そして、ウェブブラウザの起動指示があった場合(Yes)は、ウェブブラウザの起動を行う(ステップS602)。次いで、ウェブブラウザ起動時に接続するURL(ホームURL)に接続する(ステップS603)。そして、ホームURLに接続できたか否かを判断する(ステップS604)。
【0056】
ここで、ホームURLに接続ができなかった場合(No)は、エラーメッセージを表示して(ステップS605)、ステップS615に遷移する。一方、ホームURLに接続ができた場合(Yes)は、取得したデータがウェブコンテンツデータであるか否かを判断する(ステップS606)。その結果、ウェブコンテンツデータではないと判断された場合(No)は、複写機1001内で当該データが展開が可能なデータであるかどうかを判断する(ステップS607)。そして、展開可能なデータでないと判断された場合(No)はステップS605に遷移して、エラーメッセージの表示を行って、ステップS614に遷移する。
【0057】
一方、ステップS607で展開可能なデータであると判断された場合(Yes)は、当該データの印刷を行うか印刷プレビューを行うかどちらの指示かあるかを判断する(ステップS608)。その結果、印刷プレビュー指示があった場合は、印刷プレビュー表示を行って(ステップS609)、次の指示が印刷指示であるか否かを判断する(ステップS610)。その結果、次の指示が印刷指示であった場合(Yes)は、印刷を開始する(ステップS611)。一方、印刷指示ではない場合(No)は、ステップS614に遷移する。
【0058】
また、ステップS608で印刷指示がされた場合も、ステップS611に遷移して、印刷を開始する。尚、ステップS611で印刷を開始した後は、ステップS614に遷移する。
【0059】
次に、ステップS606において、取得したデータがウェブコンテンツデータであると判断された場合(Yes)について説明する。このとき、ウェブブラウザは取得したデータをコンテンツ表示領域に表示する(ステップS612)。そして、次の指示として、印刷又は印刷プレビューのいずれかの指示があったか否かの判断を行う(ステップS613)。そして、印刷又は印刷プレビュー指示があったと判断された場合(Yse)は、ステップS608に遷移する。一方、いずれの指示もないと判断された場合(No)は、ステップS614に遷移する。
【0060】
ステップS614では、次のURL指示がされたかどうかを判断する。その結果、次のURL指示があった場合(Yes)は、ステップS604に遷移して、次のURLに対して接続可能かどうかを判断する。一方、ステップS614において次のURL指示がないと判断された場合(No)は、終了指示がされたか否かを判断する(ステップS615)。その結果、終了指示がされた場合(Yes)は、ブラウザを終了する。
【0061】
<ウェブブラウザからの印刷処理>
次に、ウェブブラウザからの印刷処理について詳細に説明する。ユーザは、図5Bに示す画面上にウェブブラウザを使用して印刷したいページを表示させ、印刷キー515を押下する。これにより、図7に示す印刷設定画面が表示される。図7は、ウェブブラウザから印刷処理を行うために複写機1001の操作部2012に表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
【0062】
図7に示す画面においては、用紙サイズ設定部701によって現在のところA4サイズの用紙が設定されており、これを変更する場合は画面右側のボタンを押下して設定することとなる。また、再印刷設定部702では、現在のところ再印刷を許可する設定になっている。これを再印刷禁止の設定にする場合には、設定変更キー703を押下して、禁止の設定に変更する。また、印刷設定が終わった場合にはOKキー704を押下して、図8に示す印刷画面に遷移する。
【0063】
図8は、ウェブブラウザから印刷処理を行うために複写機1001の操作部2012に表示される印刷画面の一例を示す図である。図8において、801はタイトル表示、802はURL表示、803は設定部数表示を示している。ユーザが、印刷設定を変更したい場合には、プリント設定キー804を押下して、図7に示す印刷設定画面に戻る。そして、印刷設定を確認した後に、プリント開始キー805を押下して印刷を開始することとなる。
【0064】
<コンテンツ管理サーバ1009への複写機1001の登録処理>
次に、複写機1001のウェブブラウザからコンテンツ管理サーバ1009にアクセスして、画像等を印刷する場合について説明する。まず、コンテンツ管理サーバ1009に複写機1001を登録する処理手順について説明する。
【0065】
コンテンツ管理サーバ1009は、ウェブブラウザでコンテンツを表示するためのApache等のウェブサーバと、複写機管理や印刷部数管理等をするためのデータベースと、PDFファイル等のドキュメントやバリアブル印刷の背景(固定)データであるマスターデータ等を格納するファイルサーバとを備える。
【0066】
コンテンツ管理サーバ1009を使用するためには、当該サーバのユーザアカウントが必要である。そこで、コンテンツ管理サーバ1009に印刷を許可する複写機1001を登録するために、まず複写機1001に管理者がログインし、ウェブブラウザを使用してコンテンツ管理サーバ1009にアクセスする。ここで、複写機1001上のウェブブラウザから管理者権限でコンテンツ管理サーバ1009にアクセスしている際には、複写機1009の登録画面が表示される。そこで、コンテンツ管理サーバ1009のユーザアカウントとパスワードとを入力し、コンテンツ管理サーバ1009にログインする。
【0067】
上記ユーザアカウントとパスワードを入力してログインすると、複写機登録/削除と複写機設定のボタンが表示される。そして、複写機登録のボタンが押下されると、複写機1001の登録が実行される。このとき、複写機1001からコンテンツ管理サーバ1009に対して装置に固有の識別情報である機体IDが送信されて登録される。尚、機体IDは、複写機1001の機種と他の複写機とを識別するためのID番号であって、コントローラユニット2000内のハードウエアに書き込まれている。また、上述した一連の操作は、暗号化された通信経路で行われる。
【0068】
<コンテンツ管理サーバ1009への印刷コンテンツの登録処理>
以下では、コンテンツ管理サーバ1009へ印刷コンテンツを登録する方法について説明する。コンテンツ管理サーバ1009は、基本的にはウェブサーバであり、複写機1001を登録したときのユーザ名とパスワードを用いてウェブサーバにHTMLファイル等のコンテンツをアップロードすればよい。例えば、クライアントコンピュータ1005からアップロードすることが可能である。
【0069】
また、登録した複写機ごとにコンテンツへのアクセス権を設定することも可能であり、この場合は、アップロードしたファイルのあるディレクトリに「.htaccessファイル」を作成してアクセス可能なユーザや、アクセス不可能なユーザを定義する。さらに、コンテンツを登録するときには、ページごとに印刷を許可した複写機に対して、何枚の印刷を許可するのかを設定することもできる。さらにまた、複数の複写機に対して、出力制限枚数を設定することも可能である。
【0070】
<コンテンツ管理サーバ1009からの許可に基づくウェブブラウザ印刷>
次に、コンテンツ管理サーバ1009からのウェブブラウザ印刷について、図9を用いて説明する。図9は、コンテンツ管理サーバ1009からの許可に基づくウェブブラウザ印刷の詳細を説明するためのフローチャートである。
【0071】
まず、コンテンツ管理サーバ1009に対して、複写機1001の組み込みブラウザからアクセスして認証を要求する(ステップS901)。尚、認証は複写機自身に対して行われるため、このときのユーザは必ずしも複写機1001の管理者である必要はない。そして、コンテンツ管理サーバ1009にアクセスすると、複写機1009が当該コンテンツ管理サーバ1009で管理されるコンテンツ等の処理(印刷等)をすることが認められた権限を有する装置であるかどうかの認証が行われる(ステップS902)。
【0072】
その結果、認証がされない場合、すなわち、コンテンツ管理サーバ1009に登録していない複写機からアクセスした場合(No)には、アクセスできない旨が表示され(ステップS903)、ステップS901に戻る。一方、認証が成功した場合(Yes)は、ページ(例えば、ホームURLのページ等)が表示される(ステップS904)。そして、表示されたページを印刷するかどうかを確認する(ステップS905)。
【0073】
その結果、表示されたページを印刷しない場合(No)、ページの表示を終了させたときにページキャッシュがクリアされ(ステップS906)、ステップS901に戻る。一方、表示されたページを印刷する場合(Yes)は、通常のブラウザからの印刷と同じように、図7及び図8に示す画面を介して印刷設定を行う(ステップS907)。そして、図8に示すプリント開始ボタン805を押下して印刷を開始する(ステップS908)。
【0074】
印刷開始ボタンが押下されて印刷が開始すると、複写機1001はコンテンツ管理サーバ1009と通信を行い、そのページに対する出力制限枚数等の処理制限の範囲を確認して印刷可能か否かを判定する(ステップS909)。その結果、印刷できない場合(No)は、ハードディスクとメモリ上のページキャッシュをクリアして(ステップS915)、本処理を終了する。一方、ステップS909で印刷可能であると判定された場合(Yes)は、レンダリングを行って印刷媒体(用紙)に印刷する(ステップS910)。
【0075】
次いで、印刷の直前や途中で用紙ジャム又は紙なしエラー等の障害が発生したかどうかを判定し(ステップS911)、発生したと判定された場合(Yes)にはステップS912に遷移する。印刷ジョブの取得に当たって同様の判定を行って、上記障害がすでに発生している場合には印刷ジョブ自体を受信しないようにしてもよい。ステップS912では、ハードディスクやメモリ上のページキャッシュや印刷ジョブを消去し、ステップS901に戻る。その後、ユーザは、リカバリー処理を行って再度印刷を開始することとなるが、通常のブラウザ印刷とは異なり、コンテンツ管理サーバ1009に対して再度アクセスし直す必要がある。
【0076】
一方、印刷の直前や途中で用紙ジャムや紙なしエラー等が発生しなかった場合(No)は、印刷された用紙を出力し(ステップS913)、複写機1001内の印刷カウンタをカウントアップして印刷部数を計数する。さらに、複写機1001は、コンテンツ管理サーバ1009と通信を行って、印刷出力した結果を送信して出力制限枚数を更新する(ステップS914)。尚、出力通知をコンテンツ管理サーバ1009に一定時間内に通知しない場合には、コンテンツ管理サーバ1009のアクセス可能リストから一時的に除外され、以降はアクセスできなくなるようにしてもよい。そして、印刷ページのページキャッシュ、印刷ジョブを消去して印刷を終了する(ステップS915)。
【0077】
尚、コンテンツ管理サーバ1009からの印刷においては、ウェブコンテンツの印刷だけではなく、コンテンツ管理サーバ1009に格納されているPDFファイルをウェブブラウザを介してダウンロードして、直接複写機1009から印刷するダイレクト印刷も可能である。この印刷方式においても、クライアントコンピュータ1005からドライバを介さずに印刷することができるため、電子文書データの流出を抑止するという効果が得られる。
【0078】
上記実施形態では、複写機1001上のウェブブラウザから印刷を行う場合について説明したが、コンテンツ管理サーバ1009から複写機1001上のブラウザを介して特別なデータを複写機内に取り込んでおき、印刷時にそのデータを利用した印刷をすることも可能である。また、印刷するデータを画像、ウェブコンテンツ等として説明したが、ページ記述言語データ等であってもよい。また、本実施形態では、複写機1001における印刷処理として説明しているが、印刷処理だけではなく、その他の処理であっても同様である。
【0079】
<バリアブルデータの取り込み>
次に、コンテンツ管理サーバ1009からバリアブルデータ印刷のマスタデータ(背景データ)を複写機1001にダウンロードする方法について説明する。図10は、コンテンツ管理サーバ1009からバリアブルデータ印刷のマスタデータ(背景データ)を複写機1001にダウンロードする手順について説明するためのフローチャートである。
【0080】
まず、コンテンツ管理サーバ1009に対して複写機1001の組み込みブラウザからアクセスする(ステップS1001)。このとき、ユーザは、複写機1001の管理者である必要はない。コンテンツ管理サーバ1009にアクセスすると、複写機の認証が行われる(ステップS1002)。
【0081】
その結果、コンテンツ管理サーバ1009に登録していない複写機からアクセスした場合には認証がされず(No)、アクセスできない旨が表示されて(ステップS1003)、ステップS1001に戻る。一方、ステップS1002において認証が成功した場合(Yes)には、ページが表示される(ステップS1004)。さらに、表示されたページをダウンロードするかどうかを確認する(ステップS1005)。
【0082】
その結果、表示されたページをダウンロードしない場合(No)は、ページの表示を終了させたときにページキャッシュがクリアされ(ステップS1006)、ステップS1001に戻る。一方、表示されたページをダウンロードする場合(Yes)は、ダウンロード設定を行う(ステップS1007)。そして、不図示のダウンロード開始ボタンを押下してダウンロードを行い、指定の場所にマスタデータを格納する(ステップS1008)。
【0083】
図11は、バリアブル印刷時のダウンロード設定画面の一例を示す図である。図11に示す画面において、用紙サイズ設定部1101は、マスタデータの用紙サイズとして設定される。バリアブル印刷設定部1102は、バリアブルデータ印刷のマスタデータとして複写機1001にダウンロードするか否かを設定する。また、ボックス番号設定部1103は、マスターデータを格納するボックス番号を設定する。
【0084】
ここで、ボックスとは、複写機1001のハードディスク内のユーザデータを格納できる領域であって、各ユーザや会社の部署毎等に割り当てることができ、各ボックスにはボックス名とパスワードを付けることができる。ユーザはボックスを指定することで、PDLジョブやスキャンジョブを各ボックス入力することができ、パスワードを入力することで、実際にボックスの中を見たり、設定変更やプリント出力を行うことができる。
【0085】
また、図11において、データ番号設定部1104は、マスタデータをプリンタドライバから設定するときに使用する番号を設定する。さらに、ボタン1105は前述した用紙サイズ設定部1101からデータ番号設定部1104の各設定項目を変更する際に、サブ画面へ移行するためのボタンである。さらにまた、OKボタンは、設定を確定するためのボタンである。
【0086】
<バリアブル印刷>
次に、複写機1001に登録したマスタデータを使用してバリアブル印刷を行う方法について説明する。図12は、プリンタドライバの印刷詳細設定画面の一例を示す図である。図12に示す画面において、1201はバリアブル印刷設定部であり、バリアブル印刷を行う場合にはボックス1205で「オン」に設定する。1202は使用するマスタデータが格納されているボックス番号指定部であり、ボックス1206にボックス番号を入れる。ボックス番号としては、例えば1から99までの値が使用可能である。
【0087】
また、1203は、ボックス内のマスタデータのデータ番号を指定するデータ番号指定部であり、プルダウンメニュー1207から使用するマスタデータのデータ番号を選択する。また、1204はフィニッシングの設定を行うフィニッシング設定部である。さらに、1208は印刷詳細設定を確定するためのOKボタン、1209は設定をキャンセルするキャンセルボタンである。ユーザは、クライアントコンピュータ1005からプリンタドライバを設定することにより、マスタデータが登録されている複写機1001でバリアブル印刷を行うことができる。
【0088】
クライアントコンピュータ1005から送信された印刷データは、複写機1001内のコントローラユニット2000でHDD2004内に設けられたボックス領域にあるプリンタドライバで指定されたマスタデータと合成されて出力される。
【0089】
コンテンツ管理サーバ1009を利用したバリアブル印刷のマスタデータの登録、利用の応用例としては、一般ユーザにマスタデータを自由に使用させるだけでなく、マスタデータとしてチケット等の台紙データやコピーによる偽造を防止するための地紋データをコンテンツ管理サーバから複写機に登録して使用することも可能である。その場合には、ユーザには開放せず、一般ユーザがアクセスできない特別なボックス領域にマスタデータは格納される。また、プリンタドライバからの設定はできず、複写機1001の操作部2012から管理者がバリアブル印刷の設定を行う。この設定では、ブラウザから特定のマスタデータを使用して印刷を行うことができるユーザの限定や、強制的に印刷にマスタデータを使用する設定等を行う。
【0090】
以上説明したように、本実施形態に係るネットワークシステムでは、コンテンツ管理サーバ1009へ印刷データを登録し、複写機1001のブラウザから印刷、複写機1001内への取り込みを行って、電子データの漏洩を防ぎ、安全に必要な部数のみを確実に印刷することが可能である。例えば、マスタデータとしてチケットの背景データや地紋データを用いることによって、当該チケット等の偽造防止、出力物のトラッキングも可能になる。
【0091】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0092】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0093】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0094】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0095】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0096】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0097】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0098】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0099】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機能装置を収容するネットワークシステムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る複合機能装置である複写機1001の主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1における複写機1001のスキャナ2070及びプリンタ2095のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図4】本実施形態に係る複写機1001の操作部2012の外観の構成を示す図である。
【図5A】操作部2012のLCD表示部2013上に表示される操作画面の一例を示す図である。
【図5B】図5Aの操作画面におけるウェブブラウザタブ504が押下された場合に起動するブラウザ起動画面の一例を示す図である。
【図6】複写機1001の操作部2012によるユーザ指示によるウェブブラウザの動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】ウェブブラウザから印刷処理を行うために複写機1001の操作部2012に表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
【図8】ウェブブラウザから印刷処理を行うために複写機1001の操作部2012に表示される印刷画面の一例を示す図である。
【図9】コンテンツ管理サーバ1009からの許可に基づくウェブブラウザ印刷の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図10】コンテンツ管理サーバ1009からバリアブルデータ印刷のマスタデータ(背景データ)を複写機1001にダウンロードする手順について説明するためのフローチャートである。
【図11】バリアブル印刷時のダウンロード設定画面の一例を示す図である。
【図12】プリンタドライバの印刷詳細設定画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0101】
1001、1002 複写機
1003、1007 ファクシミリ装置
1004 データベース/メールサーバ
1005 クライアントコンピュータ
1006 LAN
1008 公衆回線
1009 コンテンツ管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を管理する管理装置にネットワークを介して接続された情報処理装置であって、
前記管理装置にアクセスして、該情報処理装置が該管理装置によって管理される前記情報を処理する権限を有する装置であるか否かの認証を要求する要求手段と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定手段と、
前記設定手段によって設定された前記情報の処理ジョブを前記管理装置から取得する取得手段と、
前記処理ジョブを格納する格納手段と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理手段と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記要求手段が、前記管理装置に対して前記情報処理装置に固有の識別情報を送信することによって認証を要求し、
前記識別情報と前記管理装置において管理される前記画像を処理する権限を有する装置の識別情報とに基づいて、前記管理装置において前記情報処理装置の認証が成功した場合に該管理装置によって発行される認証成功情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記受信手段が前記認証成功情報を受信した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定手段と、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報が、画像、ウェブコンテンツ、或いはページ記述言語データであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記管理装置に対して所定の情報を登録する登録手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記処理手段が、前記情報を印刷媒体上に印刷して出力することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記処理手段によって印刷出力される印刷媒体の部数を計数する計数手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記計数手段によって計数される前記印刷媒体の部数が、前記管理装置によって管理される前記情報の処理範囲内の部数であることを条件として、該情報を前記印刷媒体上に印刷して出力する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記処理手段による前記情報の処理を妨げる障害が発生したか否かを検知する検知手段をさらに備え、
前記消去手段は、前記検知手段によって前記情報の処理を妨げる障害が発生したと検知された場合、前記処理手段による処理前に前記格納手段に格納された前記処理ジョブを消去する
ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得手段による前記処理ジョブの取得時に該情報の処理を妨げる障害が発生したか否かを検知する検知手段と、
前記検知手段によって前記情報の処理を妨げる障害が発生したと検知された場合、前記取得手段による前記処理ジョブの取得を禁止する禁止手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記処理手段が、前記情報をダウンロードして所定の記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記情報が、バリアブル印刷時の背景データとなるマスタデータであることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記マスタデータが、偽造防止用の地紋データであることを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
情報を管理する管理装置と少なくとも1つ以上の情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムであって、
前記管理装置が、
前記情報を処理する権限を有する情報処理装置の識別情報を記憶する記憶手段と、
前記情報の処理を要求する情報処理装置からの認証要求を受け付ける受付手段と、
前記情報処理装置が前記情報の処理を行う権限を有するか否かを認証する認証手段と、
前記認証が成功した場合に前記情報処理装置に対して前記情報の処理ジョブを送信する送信手段とを備え、
前記情報処理装置が、
前記管理装置に対して前記情報の処理を行う権限を有するか否かの認証を要求する要求手段と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に該管理装置から前記情報の処理ジョブを受信する受信手段と、
前記処理ジョブを格納する格納手段と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理手段と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去手段とを備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項13】
前記管理装置に対して所定の情報を登録する登録手段を備える情報処理装置がさらに前記ネットワークに接続されることを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記管理装置に対して前記情報の処理を許可する情報処理装置及び該情報の処理範囲を設定する設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
情報を管理する管理装置にネットワークを介して接続された情報処理装置における情報処理方法であって、
前記管理装置にアクセスして、該情報処理装置が該管理装置によって管理される前記情報を処理する権限を有する装置であるか否かの認証を要求する要求工程と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定工程と、
前記設定工程によって設定された前記情報の処理ジョブを前記管理装置から取得する取得工程と、
前記処理ジョブを格納手段に格納する格納工程と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理工程と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去工程と
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
情報を管理する管理装置にネットワークを介して接続された情報処理装置に、
前記管理装置にアクセスして、該情報処理装置が該管理装置によって管理される前記情報を処理する権限を有する装置であるか否かの認証を要求する要求手順と、
前記管理装置によって認証が成功した場合に前記情報の処理設定を前記管理装置が管理する該情報の処理範囲内で行う設定手順と、
前記設定手順によって設定された前記情報の処理ジョブを前記管理装置から取得する取得手順と、
前記処理ジョブを格納手段に格納する格納手順と、
前記処理ジョブに基づいて前記情報を処理する処理手順と、
前記処理ジョブを前記格納手段から消去する消去手順と
を実行させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−268353(P2006−268353A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−84516(P2005−84516)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】