説明

情報処理装置及び情報処理方法

【課題】 複数のメモリにファイルが記憶されている場合であっても、所望のファイルを容易に表示させる。
【解決手段】 第1のメモリに記憶されている複数のファイルに対応する所定の表示順序に従って、当該複数のファイルのうちの表示対象を切り替え指示に応じて切り替えることにより、当該複数のファイルを表示装置に表示させる。そして、所定の表示順序における最後の画像が表示されているときに切り替え指示が入力された場合に、前記第1のメモリとは異なる第2のメモリに記憶されているファイルの表示を指示するための指示画像を、前記表示装置に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置にファイルを表示させる情報処理装置、情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、PCを介さずに単体で画像データをダイレクトに印刷することができる多機能・高機能な画像処理装置が普及しつつある。そういった画像処理装置は、ユーザに多くの機能をできるだけ簡単に使いこなしてもらうべく、グラフィカルな表現のできるユーザーインターフェースを備えていることが多い。
【0003】
ところが、たくさんの機能を操作できるからこそユーザーインターフェースが複雑になってしまい、ユーザの操作性も複雑になってしまう場合もある。例えば、最近の画像処理装置が様々なデバイスに対するインターフェースを備え、メモリカードやフラッシュメモリ、ハードディスクといった異なるデバイスの画像データを扱うことができる。このような画像処理装置に複数のデバイスが同時に接続されている場合、従来は1つのデバイスに対してのみユーザによる操作が有効で、それ以外のデバイスは操作対象として排他していた。そのため、画像処理装置に接続された複数のデバイスのうち対象とするデバイスを設定する作業を、ユーザが繰り返し行う必要があった。具体的には、メニュー画面で複数回の画面遷移が発生するためユーザによる操作が煩雑だった。
【0004】
このような状況に対応するため、表示画面を切り替えることなく、1つの画面上でメディアの選択および出力デバイスの決定を行うことが考えられている(例えば、特許文献1参照)。これにより、ユーザの負荷を軽減し操作性能を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−146737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1においては接続されている複数のデバイスの中から如何にして操作性良く出力デバイスを決定するかという方法であり、入力デバイス及びそのデバイス内に保存されたデータを簡単に選択することに関しては、考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、複数のメモリにファイルが記憶されている場合であっても、所望のファイルを容易に表示させることができる情報処理装置、情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報処理装置は、表示装置に表示される表示対象を切り替えるための切り替え指示を入力する入力手段と、第1のメモリに記憶されている複数のファイルのうちの表示対象を、前記入力手段により入力された切り替え指示に応じて所定の表示順序に従って切り替えることにより、当該複数のファイルを表示装置に順次表示させる表示制御手段と、前記表示制御手段により前記複数のファイルのうちの前記所定の表示順序における最後のファイルが表示されているときに、次のファイルに表示対象を切り替えるための前記切り替え指示が前記入力手段により入力された場合、前記表示装置への表示対象を前記第1のメモリとは異なる第2のメモリに記憶されているファイルに変更する変更手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1のメモリに記憶されている最後のファイルが表示されているときに切り替え指示が入力されると、表示対象が第2のメモリに記憶されているファイルに変更される。そのため、複数のメモリにファイルが記憶されている場合であっても所望のファイルを容易に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100の概観斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100のブロック構成図である。
【図3】画像データを保存しているメモリカードの例である。
【図4】図3のメモリカードから第1のファイルリスト作成部が作成するリストの例である。
【図5】図4のリストに則り画像データを表示する例である。
【図6】他のデバイスからファイルを入力したときに第2のファイルリスト作成部が作成するリストの例である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る画像データを液晶表示装置106に表示するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るあるデバイスから画像処理装置100に対し画像データが入力されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】画像データを液晶表示装置106に表示する際に、どのデバイスに保存されていた画像データなのかをマークで表示した場合の例である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置100のブロック構成図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るフレームデータを液晶表示装置106に表示するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るあるデバイスから画像処理装置100に対しフレームデータが入力されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0012】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100の概観斜視図である。この画像処理装置100は、PCからデータを受信して印刷する通常のPCプリンタとしての機能とは別に、スキャナから画像データを読み取って印刷する機能を備える。また、着脱可能な外部記憶媒体に対してダイレクトにアクセスして印刷する機能も備えている。さらに、デジタルカメラからダイレクトに画像データを受信して印刷する機能、及び、携帯端末から赤外線通信やBluetooth通信でダイレクトに画像データを受信して印刷する機能も備えている。記録方式としては如何なるものでも良いが、本実施形態では記録解像度、印刷品質等の観点から、熱エネルギーを利用してインク液滴を記録媒体に向けて吐出するインクジェットプリンタとした。
【0013】
図1において、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100の外殻をなす本体は、下ケース101、プリンタカバー102、原稿台カバー103、及び、排出トレイ104の外装部材を有している。下ケース101は、画像処理装置100の略下半部を形成しており、内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなし、その前面部には開口部が形成されている。
【0014】
プリンタカバー102は、その一端部が下ケース101に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉できるようになっている。このプリンタカバー102を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジ(不図示)あるいはインクタンク(不図示)等の交換が可能となる。なお、ここでは特に図示しないが、プリンタカバー102を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっている。そのカバー開閉レバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、プリンタカバー102の開閉状態を検出できるようになっている。また、ここでは特に図示しないが、印刷メディアの搬送ユニットが下ケース101内に内蔵されている。さらに、プリンタカバー102の内部にはスキャナユニット(不図示)が内蔵されている。原稿台カバー103は、その一端部がプリンタカバー102に回転自在に保持され、原稿台カバー103を開けることでプリンタカバー102内に設けられているスキャナへアクセスすることができる。また、原稿台カバー103を閉めることでスキャナの読み取り面を保護することができる。
【0015】
排出トレイ104は、その一端部が下ケース101の開口部分に保持されており、記録動作を実行させる際には、ここから印刷メディアが排出可能となると共に、排出された印刷メディアを順次積載できるようになっている。
【0016】
プリンタカバー102の向かって右面には、電源キー105が押下可能に設けられている。また、プリンタカバー102の中央には、ユーザーインターフェース表示用にメニューやガイド、選択した画像データなどを表示することができる液晶表示装置106が設けられている。さらに、プリンタカバー102の向かって左面には、各種キースイッチなどを備える操作パネル109が設けられている。
【0017】
107は自動給送部で、印刷メディアを装置本体内へと自動的に給送する。108はカードスロットで、ここにメモリカードを挿入することでメモリカードに保存されている画像データを直接取り込んで印刷することができる。このメモリカードとしては、例えばコンパクトフラッシュメモリ、SDカード、メモリスティック等がある。110は外部機器と接続するためのコネクタ端子(USB端子)であり、例えばデジタルカメラや外部光ディスク装置、Bluetoothの受信装置などを接続し、ダイレクトに画像データを受信するためのものである。111は赤外線を受光する受光部であり、赤外線通信を行うときに用いられる。なお、この画像処理装置100の後面には、PCを接続するためのコネクタ端子(USBコネクタ)が設けられている。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100のブロック構成図である。画像処理装置100は先に説明したように、PCと接続して印刷する機能を有する。また、デジタルカメラ等の撮像装置や外部光ディスク装置とダイレクトに接続し印刷する機能、デジタルカメラ等で使用されたメモリカードに直接アクセスして画像データを読出し印刷する機能、及び、スキャナで読み取った画像データを印刷する機能を有する。さらに、赤外線通信により受信した画像データを印刷する機能を有する。
【0019】
かかる機能を実現するため、外部接続装置とのインターフェースである図1に既出のコネクタ端子110、メモリカードとのインターフェースである図1に既出のカードスロット108、スキャナなどによる図1に既出の画像読み取り部102を備えている。さらに、赤外線を受光する図1に既出の赤外線受光部111を備えている。また、液晶表示装置106、及び、操作パネル109とを備えている。
【0020】
システム制御部200は、装置全体を制御する制御部で、以下の構成要素を備えている。
【0021】
201は第1のファイルリスト作成部で、画像処理装置100に接続されている予め定められたデバイス、例えばカードスロット108にメモリカードが装着されているメモリカード内に存在する画像データのリストを作成する。さらに、メモリカード以外のデバイスから画像データを取得できるようにする項目として、画像処理装置に接続されているあるいは接続可能なデバイスをデバイス情報としてファイルリストに追加する。
【0022】
例えば、図3に示すようなメモリカードを画像処理装置100に挿入すると、第1のファイルリスト作成部は図4に示すようなリストを作成する。リストは、メモリカード内の画像データ1〜5と、入力対象のデバイスとして携帯電話、カメラ、BT機器、スキャナという項目で構成される。
【0023】
202は表示制御部で、ユーザーインターフェースや第1のファイルリスト作成部が作成したリストや入力対象のデバイスから取得した画像データを液晶表示装置106に表示する。表示する項目が入力対象のデバイスだった場合は、それらをデバイス情報として液晶表示装置106に表示する。
【0024】
203はインターフェース制御部である。デバイス情報を液晶表示装置106に表示しているときに、入力対象として選択された場合、その入力対象のデバイスから画像処理装置100に画像データを内蔵RAM領域211に一時保存する。
【0025】
204は第2のファイルリスト作成部である。第2のファイルリスト作成部は、上記内蔵RAM領域211に一時保存された画像データを、先に第1のファイルリスト作成部で作成されたに追加したリストを作成する。また、第1のファイルリスト作成部で作成された時に、画像処理装置100に接続されていなかったデバイスが接続されたデバイスから画像データが入力される場合も、第1のファイルリスト作成部で作成されたリストに追加する。
【0026】
例えば、図5のように第1のファイルリスト作成部で作成した画像データリスト(図4)を元に画像データを表示しているとき、操作パネル109を操作して画像データを順次表示していく。そして、携帯電話からファイル入力を受け付けるデバイス情報を表示したときに、携帯電話から赤外線通信で画像データを画像処理装置100に入力すると、図6に示すように携帯電話から入力された画像データ6がリスト追加される。
【0027】
210は受信バッファで、画像読み取り部102、カードスロット108、コネクタ端子110、赤外線受光部111経由で画像処理装置100に送られてくる画像データを受信し、一時的にデータを保持する。
【0028】
211は内蔵RAM領域で、受信バッファ210内の画像データを一時的に保存し、システム制御部200から自由にアクセスできるようにする。また、各入力デバイスから入力された画像データやそれら画像データのリストもこの領域に保存される。
【0029】
図7は、本発明の第1の実施形態に係る画像データを液晶表示装置106に表示するときの処理手順を示すフローチャートである。
【0030】
まず、ステップS701では、ユーザが操作パネル109を使って画像データを閲覧するための閲覧モードに設定するのを待つ。ここで閲覧モードとは、第1のファイルリスト作成部あるいは第2のファイルリスト作成部で作成したリストを表示するためのモードである。閲覧モードにあるとき、その閲覧対象は画像データと入力対象のデバイスであるデバイス情報を含んでいる。
【0031】
ステップS702では、システム制御部200が、閲覧モードにおいて入力対象となるデバイスが画像処理装置100に接続されているかどうか判断する。本実施例において入力対象となるデバイスとは、スキャナ102、カードスロット108に装着可能なメモリカード、コネクタ端子110に接続可能なデジタルカメラ、赤外線受光部111と接続可能な携帯電話である。これらのデバイスのうちユーザは少なくとも1つのデバイスを選択する。選択されたデバイスが画像処理装置100に接続されているならば、ステップS703へ進む。ここではメモリカードが接続されているとする。メモリカードが接続されていないならば、ステップS701へ戻る。
【0032】
ステップS703では、システム制御部200がメモリカード内の画像データの有無を判断する。ステップS704では、メモリカード内に画像データが有ると判断すると、第1のファイルリスト作成部が画像データを取得してリストを作成する。取得した画像データや作成されたリストは、内蔵RAM211に保存される。ステップS705では、画像データのリスト作成対象となっているメモリカード以外で、画像処理装置100に接続されているデバイス、あるいは接続可能なデバイスをシステム制御部200が検索する。ここでは、スキャナ、デジタルカメラ、BT機器、携帯電話がそれに相当する。ステップS706では、第1のファイルリスト作成部がステップS705で検索したデバイスを画像データのリストに追加する。ここでは画像処理装置100に接続可能なスキャナ、デジタルカメラ、BT機器、携帯電話がリストに追加される。ステップS707では、表示制御部202がステップS706で作成されたリストに則って液晶表示装置106に画像データ1〜5と追加されたスキャナ、デジタルカメラ、BT機器、携帯電話をメニューを画像データとして表示する。これにより、ユーザは画像データ1〜5と入力デバイスを並列して選択可能となる。
【0033】
図8は、本発明の第1の実施形態に係るメモリカード以外のデバイスから画像処理装置100に対し画像データが入力されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【0034】
まず、ステップS801では、インターフェース制御部203が画像処理装置100に対し、どのデバイスが画像データを入力してきたかを検出する。ここで、そのデバイスを携帯電話とする。ステップS802では、システム制御部200が液晶表示装置106で携帯電話から画像データを入力可能とすることを示すデバイス情報を表示しているかどうか判断する。デバイス情報を表示しているならば、ステップS803へ進む。表示していないならば、処理を終了する。ステップS803では、システム制御部200がステップS801で検出したデバイスと、液晶表示装置106に表示されているデバイス情報が対象としているデバイスとが一致するかどうか判断する。両方のデバイスが一致するならば、ステップS804へ進む。一致しなければ、処理を終了する。
【0035】
また、処理を終了するときに、他に対象となるデバイスのデバイス情報がリスト中にあるならば、そのデバイス情報に切り替えても良い。
【0036】
ステップS804では、インターフェース制御部203が画像処理装置100に対しファイルを入力してきた携帯電話から画像データを取得し、受信バッファ210に保存する。
【0037】
ステップS805では、インターフェース制御部203がステップS804で受信した画像データを解析し、その画像データの形式が画像処理装置100で対応しているものであるかどうか、例えばJPEG形式であるかを判断する。JPEG形式に対応しているものであるならば、ステップS806へ進む。対応していなければ、処理を終了する。また、処理を終了する前に、ファイル形式が異なる旨の警告画面を表示しても良い。ステップS806では、インターフェース制御部203がステップS804で受信バッファ210に保存した画像データを内蔵RAM領域211に一時保存する。
【0038】
ステップS807では、第1のファイルリスト作成部で作成されたリストの対象である画像データと同じように扱えるように、第2のファイルリスト作成部が第1のファイルリスト作成部が作成したリストへ新たに携帯電話から入力された画像データを追加する。ステップS808では、表示制御部202がステップS807で更新したリストに則って液晶表示装置106に画像データおよび入力対象のデバイスを表示する。表示制御部202は、ユーザによる操作部から順次表示を切り替える指示に応じて、あるいはスライドショーによって自動的にリストの表示を切り替えるように制御する。
【0039】
上述したように、作成したリストに従って入力デバイスから取得した画像データと入力デバイスを示す画像データをメニューとして表示することができる。これにより、ユーザは画像データと入力デバイスを選択するためにメニュー画面を切り替える時間を省くことができる。
【0040】
なお、上記第1の実施形態では、画像データを対象としたが、文章ファイルを対象としてもよい。また、上記第1の実施形態では、入力対象のデバイスが画像処理装置100に接続されていなくてもリストに追加していた。しかし、画像処理装置100に対して実際に接続されているデバイスを検出し、その検出されたデバイスのみをリストに追加するようにしてもよい。また、画像処理装置100が対応しているデバイスならばどのデバイスからの入力でも受け付けるという項目を追加するようにしてもよい。
【0041】
また、上記第1の実施形態では、最初に画像データのリストを作成する対象となるデバイスを、ユーザが画像データの閲覧モードで選択することによって決定していた。しかし、接続されているデバイスの中から予め決められた優先順位に基づいて、最も優先順位の高いデバイスを最初に画像データリストを作成する対象としてもよい。
【0042】
また、例えばメモリカードとデジタルカメラというように、画像データリストを作成するデバイスとして予め複数のデバイスから任意のデバイスを設定しておき、設定されているデバイスが有する画像データをまとめて1つのリストを作成するようにしてもよい。
【0043】
さらに、上記第1の実施形態では、画像データを液晶表示装置106に表示する際、図9のようにどのデバイスに保存されている画像データなのかを示す種別を、マークや文字で表示してもよい。そうすれば、例えば携帯電話から取得した画像に関連する画像を確認する際に、ユーザは携帯電話で確認すればよいということがわかる。
【0044】
<第2の実施形態>
第1の実施形態は、入力されたファイルを内蔵RAM領域に一時保存していた。そのため、電源OFFなどのタイミングで一時保存していた内容が消えてしまい、長期間の保存ができなかった。そこで、第2の実施形態は係る点に対応し、入力された画像データを不揮発性のデータ保存領域に保存することで、画像データの長期間の保存を実現するものである。
【0045】
また、入力デバイスから取得した画像データに装飾するためのフレームデータを閲覧および選択したい場合もある。そこで、画像データに合成するためのフレームデータも選択対象としてリストを作成するようにすることもできる。
【0046】
本発明の第2の実施形態における画像処理装置100の概観斜視図は図1と同じであるが、画像処理装置100のブロック構成図が図2とは若干異なる。そこで、その点に関して説明することとする。
【0047】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置100のブロック構成図である。
【0048】
システム制御部200は、装置全体を制御する制御部で、以下の構成要素を備えている。第1のファイルリスト作成部201は、画像処理装置100に接続されている予め定められたデバイスから取得するフレームデータのリストを作成し、内蔵RAM領域211に保存する。例えば、カードスロット108にメモリカードが装着されているそのメモリカード内に格納されたフレームデータのリストを作成し、内蔵RAM領域211に保存する。
【0049】
さらに、メモリカード以外のデバイスを閲覧モードのデバイス情報の項目として、作成したリストに追加する。
【0050】
202は表示制御部で、作成したリストに従ってフレームデータを液晶表示装置106に表示する。203はインターフェース制御部で、デバイス情報として表示されているデバイスから画像処理装置100に画像データの入力があれば、入力された画像データをフレームデータとして不揮発性メモリ1000に保存する。また、フレームデータであることを示す付加情報も追加する。
【0051】
第2のファイルリスト作成部204は、不揮発性メモリ1000に保存したフレームデータを内蔵RAM領域211に作成されたリストに追加する。例えば、メモリカードから入力されたフレームデータに関する内蔵RAM領域211に蓄積されたリストに対し、携帯電話からフレームデータがリストに追加される。
【0052】
図11は、本発明の第2の実施形態に係るフレームデータファイルを液晶表示装置106に表示するときの処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1101では、ユーザが操作パネル109を使って閲覧モードに設定するのを待つ。ステップS1102では、不揮発性メモリ1000に予め保持しているフレームデータのリストを内蔵RAM領域211に一時保存する。ステップS1103では、画像処理装置100に接続されているデバイス、あるいは接続可能なデバイスの検索をシステム制御部200が行う。ステップS1104では、第1のファイルリスト作成部がステップS1103で検索したデバイスをリストに追加する。ステップS1105では、表示制御部202がステップS1102で作成されたリストに則って液晶表示装置106にフレームデータを表示する。
【0053】
図12は、本発明の第2の実施形態に係るあるデバイスから画像処理装置100に対しフレームデータが入力されたときの処理手順を示すフローチャートである。ここではメモリカード以外のデバイスからフレームデータが入力されるとする。
【0054】
まず、ステップS1201では、インターフェース制御部203が画像処理装置100に対しファイルを入力してきたデバイスが何なのかを取得する。ステップS1202では、システム制御部200が液晶表示装置106でデバイス情報を表示しているかどうか判断する。デバイス情報を表示しているならば、ステップS1203へ進む。表示していないならば、処理を終了する。ステップS1203では、システム制御部200がステップS1201で取得したデバイスと、液晶表示装置106に表示されているデバイス情報が対象としているデバイスとが同じであるかどうか判断する。デバイスが同じであるならば、ステップS1204へ進む。同じでなければ、処理を終了する。また、処理を終了するときに、他のデバイスのデバイス情報があるならば、そのデバイス情報に切り替えても良い。
【0055】
ステップS1204では、インターフェース制御部203が画像処理装置100に対しフレームデータを入力してきたデバイスからそのフレームデータを取得し、受信バッファ210に保存する。ステップS1205では、インターフェース制御部203がステップS1204で受信したフレームデータの形式に対応しているかどうかを判断する。例えばフレームデータの形式が画像データの形式であるか判断する。画像データの形式として、PNG形式がある。
【0056】
ファイルの形式が画像データの形式であるならば、ステップS1206へ進む。判断結果が画像データでなければ、処理を終了する。また、処理を終了する前に、データの形式が異なる旨の警告画面を表示しても良い。ステップS1206では、インターフェース制御部203がステップS1204で受信バッファ210に保存した画像データを不揮発性メモリ1000に保存する。また、保存されたフレームデータであることを示す付加情報も対応付けて保存する。
【0057】
ステップS1207では、予め内蔵RAM領域211に保存されているリストへ不揮発性メモリ1000に保存されたフレームデータを追加する。これにより、既存のフレームデータと同じように扱え、ユーザの選択対象とすることができる。ステップS1208では、表示制御部202がステップS1207で更新したリストに則って液晶表示装置106にフレームデータを表示する。
【0058】
なお、上記第2の実施形態では、フレームデータを閲覧モードというシーンを想定していたため、フレームデータであることを示す付加情報を追加した。しかし、ユーザーインターフェースの状況に応じてフレームデータ以外のJPEG形式の画像データとして扱ったとしても、本出願に係る発明に含まれることは言うまでもない。
【0059】
また、フレームデータと画像データを混在して1つのリストを作成するようにしてもよい。このときも、付加情報はフレームデータと画像データを識別するために有効である。
【0060】
また、上記第2の実施形態では、不揮発性メモリ1000にフレームデータを保存していたが、ハードディスクやストレージ機器に保存したとしても、本出願に係る発明に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0061】
100 画像処理装置
101 下ケース
102 プリンタカバー(画像読み取り部を内蔵)
103 原稿台カバー
104 排出トレイ
105 電源キー
106 液晶表示部
107 自動給送部
108 カードスロット
109 操作パネル
110 コネクタ端子
111 赤外線受光部
200 システム制御部
201 第1のファイルリスト作成部
202 表示制御部
203 インターフェース制御部
204 第2のファイルリスト作成部
210 受信バッファ
211 内蔵RAM領域
1000 不揮発性メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示される表示対象を切り替えるための切り替え指示を入力する入力手段と、
第1のメモリに記憶されている複数のファイルのうちの表示対象を、前記入力手段により入力された切り替え指示に応じて所定の表示順序に従って切り替えることにより、当該複数のファイルを表示装置に順次表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により前記複数のファイルのうちの前記所定の表示順序における最後のファイルが表示されているときに、次のファイルに表示対象を切り替えるための前記切り替え指示が前記入力手段により入力された場合、前記表示装置への表示対象を前記第1のメモリとは異なる第2のメモリに記憶されているファイルに変更する変更手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段により前記最後のファイルが表示されているときに、次のファイルに表示対象を切り替えるための前記切り替え指示が前記入力手段により入力された場合、前記第2のメモリに記憶されているファイルの表示を指示するための指示画像を前記表示装置に表示させる第2の表示制御手段を有し、
前記変更手段は、前記第2の表示制御手段により表示された前記指示画像に基づくユーザの指示に応じて、前記第2のメモリに記憶されているファイルに表示対象を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の表示制御手段は、前記第2のメモリを含むデバイスを示すデバイス情報を前記指示画像として表示させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置に接続されているデバイスの種類を検出する検出手段を有し、
前記変更手段は、前記検出手段により検出されたデバイスの種類が前記第2の表示制御手段により表示されているデバイス情報が示すデバイスに対応する種類である場合に、前記デバイスに含まれている第2のメモリからファイルに表示対象を変更することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2の表示制御手段は、前記検出手段で検出されたデバイスの種類に基づき、当該種類のデバイスを示すデバイス情報を表示させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段により前記第2のメモリに記憶されているファイルに表示対象が変更された場合に、前記第1の表示制御手段は、前記前記第1のメモリに記憶されているファイルと前記第2のメモリに記憶されているファイルの両方を含む複数のファイルを、前記表示装置に順次表示させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の表示制御手段は、前記第1のメモリに記憶されているファイルと、前記第2のメモリに記憶されているファイルとを区別して表示させることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
表示装置に表示される表示対象を切り替えるための切り替え指示を入力する入力工程と、
第1のメモリに記憶されている複数のファイルのうちの表示対象を、前記入力工程において入力された切り替え指示に応じて所定の表示順序に従って切り替えることにより、当該複数のファイルを表示装置に順次表示させる表示制御工程と、
前記表示制御工程において前記複数のファイルのうちの前記所定の表示順序における最後のファイルが表示されているときに、次のファイルに表示対象を切り替えるための前記切り替え指示が前記入力工程において入力された場合、前記表示装置への表示対象を前記第1のメモリとは異なる第2のメモリに記憶されているファイルに変更する変更工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−230681(P2012−230681A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−127429(P2012−127429)
【出願日】平成24年6月4日(2012.6.4)
【分割の表示】特願2007−328720(P2007−328720)の分割
【原出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.コンパクトフラッシュ
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】