情報処理装置及び情報処理方法
【課題】過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な操作部を提供する。
【解決手段】過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段506に記憶させる履歴手段509と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段505と、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段507と、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段508とを備える。
【解決手段】過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段506に記憶させる履歴手段509と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段505と、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段507と、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段508とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関し、詳しくは、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書編集や画像編集のためのアプリケーションプログラムによって編集された文書や画像データを印刷する際に、ユーザが、出力する部数や出力用紙の両面に印刷する等の様々な設定を行うことにより、所望の印刷が実行される。当該印刷の設定を行なうためには、ユーザが、例えば、画像形成装置に備えられた操作部のタッチパネルやパーソナルコンピュータなどの情報処理装置のディスプレイに、プリンタドライバと呼ばれるソフトウェアを呼び出して設定を行なう。当該プリンタドライバのディスプレイ上のユーザインタフェース画面(ダイアログともいう)では、このダイアログ上にて原稿のサイズ、部数、向き、倍率等の設定が行なわれる。
【0003】
ここで、ユーザが、同じ設定の印刷を常に行う場合、いちいち設定を変更することが煩雑という問題がある。そこで、前記印刷を行った場合、その情報の全て或いは一部を印刷履歴情報として記憶し、次の印刷の設定へ反映させること等が行なわれていた。
【0004】
しかしながら、プリンタの機能が増えるにしたがってプリンタドライバ上で設定できるメニューが増えてきたため、前記ダイアログ上ではタブ形式にして画面を複数に分けて、様々な機能を配置するようになっている。そのため、ユーザに所望とする印刷機能を提供することはできる一方、印刷設定に係る操作が煩雑となってしまうという問題がある。
【0005】
このような問題を解決する技術として、特開2008−140244号公報(特許文献1)には、印刷装置に対する複数の印刷設定項目の設定値を設定するための情報処理装置が開示されている。当該情報処理装置は、印刷装置に対する複数の印刷設定項目の設定値を設定する設定手段と、設定された複数の印刷設定項目の設定値を用いて印刷データの生成を行った場合に、当該複数の印刷設定項目の設定値を履歴情報として記憶する履歴記憶手段と、前記複数の印刷設定項目の設定値をまとめた複数の複合印刷設定の中から、印刷で用いる複合印刷設定を選択する選択手段とを有する。更に、当該情報処理装置は、前記履歴記憶手段により記憶されている複数の履歴情報を、指定された表示条件に従って一覧表示する表示手段と、前記記憶されている複数の履歴情報のうちの1つを、前記選択手段の選択対象となる前記複合印刷設定として登録する登録手段とを有する。これにより、印刷で用いた印刷設定を印刷履歴として記憶しておくと共に、よく使う設定として管理されている複合印刷設定の欄に、印刷履歴の印刷設定を登録する仕組みを設けることにより、印刷設定の再利用に係る操作性を向上させることが出来るとしている。又、印刷履歴の一覧表示を行う場合に、表示条件に従った印刷履歴をフィルタリングして表示することにより、ユーザの所望とする印刷履歴を容易に選択させることが出来るとしている。
【0006】
又、特開2000−222159号公報(特許文献2)には、アプリケーションが生成した文書データに応じて印刷装置が解釈可能な印刷データを生成する情報処理装置が開示されている。当該情報処理装置は、複数の設定シートを用いて印刷データを生成する際の印刷設定を行う際に、複数の設定シートに別れている複数の設定項目を組み合わせて一つの複合設定を複合設定リストに登録する複合設定登録手段を有する。更に、当該情報処理装置は、前記複合設定リストに登録されている複合設定の1つを選択する選択手段と、前記選択手段により複合設定が選択された場合に、該複合設定のすべての設定項目を複数の設定シートに設定して表示するよう制御する表示制御手段とを有する。これにより、プリンタドライバにおける複数の印刷項目を登録しているアイコンを利用することで、すべての設定項目の変更を1アクションで簡単に行うことが出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−140244号公報
【特許文献2】特開2000−222159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1又は2に記載の技術では、ユーザが、印刷履歴の印刷設定又は複合設定を予め登録する必要があり、当該登録に手間が掛かるという問題がある。そのため、ユーザが前記登録の手間を煩わしく感じ、上述した技術が充分に活用されていないという実情がある。
【0009】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置を提供する。
【0011】
当該情報処理装置は、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴手段と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段とを備える。更に、当該情報処理装置は、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段と、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段とを備える。
【0012】
当該構成により、ユーザが、特定の設定項目の設定値を登録しなくても、前記設定条件入力画面に、過去に入力が確定した設定項目の履歴値が表示用履歴値として選択可能に表示される。そのため、ユーザが、簡単に当該表示用履歴値を選択し、再現(入力)することが可能となる。又、表示される表示用履歴値は、現時点で表示されている設定条件入力画面のタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の履歴値であるため、ユーザが、当該設定条件入力画面を切り替えることなく、他のタブ項目の設定項目の履歴値を選択することが可能となり、ユーザに対する操作性を向上させることが可能となる。
【0013】
又、前記履歴手段は、前記履歴値とともに、当該履歴値の入力が確定した日時を前記履歴値記憶手段に記憶させ、前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成することが出来る。
【0014】
又、前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値が選択されると、当該表示用履歴値の選択とともに、前記設定条件入力画面のタブ項目に関連する設定項目の履歴値の選択を受け付けるよう構成することが出来る。
【0015】
又、当該情報処理装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0016】
又、本発明は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置の情報処理方法として提供することが出来る。即ち、当該情報処理方法は、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴ステップと、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較ステップとを備える。又、当該情報処理方法は、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得ステップと、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付ステップとを含むことを特徴とする。当該構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0017】
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の情報処理装置及び情報処理方法によれば、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る画像読取部の拡大図である。
【図3】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図4】本発明に係る複合機の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における複合機の機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る初期値テーブルの一例を示す図(図7(A))と、本発明の実施形態に係る履歴値テーブルの一例を示す第一の図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された基本設定画面の一例を示す第一の図(図8(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された基本設定画面の一例を示す第二の図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたレイアウト画面の一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態に係る履歴値テーブルの一例を示す第二の図(図9(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る情報処理装置(例えば、操作部)を備えた画像形成装置(例えば、複合機)について説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0022】
本発明の複合機100は、例えばプリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当する。尚、一例として複合機を利用して原稿のコピー機能を提供する際の複合機100の動作を簡単に説明する。
【0023】
ユーザが複合機100を利用して例えば原稿Pの印刷を行う場合、原稿Pを図1に示す原稿台101、或いは載置台102に配置し、原稿台101近傍に供えられた操作部103に対してコピー条件を入力し、印刷の指示を行う。操作部103の構成については後述する。当該印刷の指示があると、以下に示す各部(駆動部)が動作することで、印刷が行われる。
【0024】
即ち、図1に示すように、本発明の複合機100は、本体104と、本体104の上方に取り付けられたプラテンカバー105を備える。本体104の上面は原稿台101が設けられており、原稿台101は、プラテンカバー105によって開閉されるようになっている。プラテンカバー105は、自動原稿給紙装置106と載置台102と排紙台107が設けられている。
【0025】
自動原稿給紙装置106は、プラテンカバー105の内部に形成された原稿搬送路108と、プラテンカバー105の内部に備えられたピックアップローラ109や搬送ローラ110A、110B等で構成される。原稿搬送路108は、載置台102から、本体104に設けられた画像読取部111にて読み取りが行なわれる読取位置Xを経由して、排紙台107に通じる原稿の搬送路である。
【0026】
自動原稿給紙装置106は、載置台102に載置された複数の原稿から1枚ずつ原稿をピックアップローラ109で搬送路内108に引き出し、搬送ローラ等によって引き出した原稿を、読取位置Xを通過させて、搬送ローラ110Bにより排紙台107に排紙する。読取位置Xを通過する時に原稿は画像読取部111にて読み取られる。
【0027】
上記画像読取部111は、原稿台101の下方に設けられており、図2にその詳細が示されている。画像読取部111は、原稿台102を照射する主走査方向に長い光源112と、原稿台からの光を選択的に通過させるスリット113と、原稿台からの光を導くミラー114とを備える第一の移動キャリッジ115や、第一の移動キャリッジ115からの反射光を再度反射するミラー116A、116Bを備える第二の移動キャリッジ117、更にミラーで導かれた光を光学的に補正するレンズ群118、当該レンズ群118より補正された光を受光する撮像素子119、撮像素子119にて受光した光を電気信号に変換し、必要に応じて補正処理・画質処理・圧縮処理などを行う画像データ生成部120とで構成されている。
【0028】
自動原稿給紙装置106上の原稿を読み取る場合には、光源112は、読取位置Xを照射できる位置に移動して発光する。光源112からの光は、原稿台101を透過して読取位置Xを通過する原稿にて反射し、スリット113、ミラー114、116A、116B、レンズ群118によって撮像素子119に導かれる。撮像素子119は、受光した光を電気信号に変換して画像データ生成部120に送信する。画像データ生成部120には、上記撮像素子119にて受光された光がR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のアナログ電気信号として入力され、ここでアナログ−デジタル変換され、即ちデジタル化される。さらに、画像データ生成部120では、順次変換されたデジタル信号を単位データとし、これら単位データを補正処理、画質処理、圧縮処理等することで複数の単位データからなる画像データを生成する。
【0029】
又、画像読取部111は、自動原稿給紙装置106で搬送される原稿だけでなく、原稿台101に載置された原稿も読み取ることが可能となっている。原稿台101に載置された原稿を読み取る場合は、第一のキャリッジ114は、光源112を発光しながら副走査方向に移動し、光源112から撮像素子119までの光路長を一定にするために、第二の移動キャリッジ117は第一の移動キャリッジ115の1/2の速度で撮像素子119方向に移動する。
【0030】
撮像素子119は、自動原稿給紙装置106に搬送された原稿のときと同様に、ミラー114、116A、116Bに導かれた光に基づいて原稿台101に載置された原稿からの光を電気信号に変換し、これに基づいて画像データ生成部120が画像データを生成し、記憶部120Bに記憶する。
【0031】
本体104の画像読取部111の下方には、画像データを印刷する画像形成部121を備えている。画像形成部121が印刷できる画像データは、上記のように画像データ生成部120にて生成されたものや、その他複合機100とLAN等のネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置から、ネットワークインターフェイスを介して受信したものである。
【0032】
画像形成部121が行う印刷方式には、電子写真方式が用いられている。即ち、感光ドラム122を帯電器123で一様に帯電させ、その後レーザ124で感光ドラム122を照射して感光ドラム122に潜像を形成し、現像器125で潜像にトナーを付着させて可視像を形成し、転写ローラにて可視像を転写媒体に転写する方式である。
【0033】
尚、フルカラー画像に対応した複合機では、上記現像器(ロータリー現像器)125が、図1の紙面に対して垂直方向に構成される回転軸を中心として周方向に回転させられ、対応する色のトナーが格納された現像ユニットが感光ドラム122の対向位置に配置される。この状態で、感光ドラム122上の潜像が、現像器125が格納するトナーにより現像され、中間転写ベルト126Aに転写される。なお、現像器125は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各トナーをそれぞれ格納する4つの現像ユニット125(Y)、(C)、(M)、(K)を有している。上記中間転写ベルト126Aへの転写を上記各色毎に繰り返すことにより、当該中間転写ベルト126A上にフルカラー画像が形成される。
【0034】
可視像が印刷される転写媒体、即ち用紙は、給紙カセット132、133、134などの給紙トレイに載置されたものである。
【0035】
画像形成部121が印刷を行う際には、何れか1つの給紙トレイから転写媒体1枚を、ピックアップローラ135を用いて引き出し、引き出した転写媒体を搬送ローラ136やレジストローラ137で中間転写ベルト126Aと転写ローラ126Bの間に送り込む。
【0036】
画像形成部121は、中間転写ベルト126Aと転写ローラ126Bの間に送り込んだ転写媒体に、上記中間転写ベルト126A上の可視像を転写すると、可視像を定着させるために、搬送ベルト127で定着部128(定着装置)に転写媒体を送る。定着部128は、ヒータが内蔵された加熱ローラ129と、所定の圧力で加熱ローラ129に押し当てられた加圧ローラ130とで構成されている。加熱ローラ129と加圧ローラ130の間を転写媒体が通過すると、熱と転写媒体への押圧力によって可視像が転写媒体に定着する。定着が行われた転写媒体は排紙トレイ131に排紙される。
【0037】
上記手順により、複合機100はコピー機能の処理(実行)をユーザに提供する。
【0038】
図3は、本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、上記操作部103を用いて、上述のような画像形成についての設定条件等を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。上記設定条件が入力される場合、上記操作部103に備えられたタッチパネル301(操作パネル)、タッチペン302、操作キー303が用いられる。
【0039】
上記タッチパネル301には、例えば、アナログ抵抗膜方式が採用され、透光性を有する上部フィルムと下部ガラス基板とがスペーサを介して重ね合わされた構成となっており、上部フィルムと下部ガラス基板との各々の対向面には、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明電極層が設けられている。更に、上部フィルムがユーザにより押下されると、当該押下位置に対応する上部フィルム側の透明電極層と下部ガラス基板側の透明電極層とが接触するよう構成されている。上部フィルム又は下部ガラス基板に電圧を印加し、下部ガラス基板又は上部フィルムから押下位置に対応する電圧値を取り出すことにより、当該電圧値に対応する座標値(押下位置)を検出する。検出された押下位置が、タッチパネル上に表示された設定画面内のタブ(キー)、設定項目キー、項目ボタン等のキーの表示領域内に含まれると、当該タブのタブ項目(表示指示項目)や当該設定項目、当該項目等に関連付けられた命令、信号等が入力される。尚、上述したアナログ抵抗膜方式に代えて、例えば、表面弾性波方式等のタッチパネルに関する技術分野で採用される方式を用いて実現しても構わない。
【0040】
又、下部ガラス基板の下方には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部が設けられており、当該表示部が、例えば、初期画面等の画面を表示することにより、タッチパネル301上に画面が表示される。当該表示部は、予め設定された画面データや後述する複数の設定項目のデータ、タブ内にタブ項目のデータに応じた画面、画像を表示することになる。これにより、タッチパネル301には、所定の指示や設定条件を入力する機能と当該指示や設定条件を表示する機能が兼ね備えられる。
【0041】
又、タッチパネル301の近傍には、タッチペン302が備えられており、ユーザがそのタッチペン302の先をタッチパネル301に接触させると、当該接触位置(押下位置)に対応する座標値が、上記と同様に出力され、ユーザはタッチペン302により、表示されたタブ(キー)、設定項目キー、項目キーを押下・選択することが可能となる。
【0042】
更に、タッチパネル301近傍には、所定数の操作キー303が設けられ、例えば、テンキー304、スタートキー305、クリアキー306、ストップキー307、リセットキー308、電源キー309が備えられている。
【0043】
次に、図4を用いて、複合機100及び操作部103の制御系ハードウェアの構成を説明する。図4は、本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0044】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、HDD(Hard Disk Drive)404、各駆動部に対応するドライバ405を内部バス406によって接続している。上記CPU401は、例えば、RAM403を作業領域として利用し、上記ROM402、HDD404等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ405と図示しない操作部103からのデータや指示を授受し、上記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、上記駆動部以外の後述する各手段(図5に示す)についても、上記CPU401がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0045】
又、制御回路の内部バス406には、内部インターフェイス407も接続されており、当該内部インターフェイス407は、操作部103の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。CPU401は、内部インターフェイス407を介して操作部103等の制御回路からの命令信号を受信したり、操作部103等の制御回路へ命令信号、データ等を送信したりする。
【0046】
又、操作部103の制御回路には、内部バス415に、CPU409、ROM410、RAM411、LCD412、操作キー413(303)、タッチパネル414(301)、内部インターフェイス408を備える。操作キー413やタッチパネル414をユーザが操作すると、CPU409は、内部インターフェイス408を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU409、ROM410、RAM411の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図5に示す)についても、上記CPU409がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。上記ROM410には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0047】
<本発明の実施形態>
次に図5乃至図6を参照しながら、本発明の操作部103が、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現する手順について説明する。図5は、本発明の複合機100の機能ブロック図である。図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0048】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、当該複合機100の制御手段501が起動し、当該制御手段501が、前記複合機100に接続された操作部103の表示受付手段502を起動させる(図6:S101)。起動した表示受付手段502は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を表示した設定条件入力画面とをタッチパネル301上に表示する際に、先ず、初期値記憶手段503に予め記憶された初期値テーブルを参照する。
【0049】
前記初期値テーブル700には、図7(A)に示すように、複数のタブ項目701(例えば、「基本設定」)と、当該タブ項目701に関連する設定項目702(例えば、「印刷サイズ」)と、当該設定項目702に予め対応付けられた初期値703(例えば、「A4」)とが関連付けて記憶されている。
【0050】
ここで、前記タブ項目701には、通常のコピーの基本設定(基本条件)の設定項目「印刷サイズ」、「部数」などが対応付けられる「基本設定」と、用紙に対する画像データの配置の設定項目「集約」、「片面/両面」などが対応付けられる「レイアウト」と、前記用紙の仕上げの設定項目「ステープル」、「パンチ」などが対応付けられる「仕上げ」と、前記画像データの品質の設定項目「倍率」、「モノクロ/カラー」などに対応付けられる「印刷品質」とが記憶されている。
【0051】
又、前記初期値703は、各設定項目702毎に管理者などのユーザが予め登録した設定値であり、複合機100を使用するユーザの選択(入力)する頻度が高い設定値である。例えば、前記タブ項目「基本設定」における前記「印刷サイズ」の初期値は、「A4」であり、前記「部数」の初期値は、「1」である。又、前記タブ項目「レイアウト」における前記「集約」の初期値は、複数の画像データを集約しないことを示す「なし」であり、前記「片面/両面」の初期値は、用紙の片面のみを印刷する「片面」である。尚、各設定項目702毎に与えられている初期値の全部を初期条件とする。
【0052】
さて、前記表示受付手段502は、前記初期値テーブル700を参照すると、当該初期値テーブル700に記憶された各設定項目702毎の初期値703(つまり、初期条件)を取得し、作業用メモリである設定条件用メモリに記憶させる(図6:S102)。これにより、ユーザが、所定の設定値を入力する前に、各設定項目702毎の初期値703が受け付けられた状態となる。
【0053】
次に、前記表示受付手段502は、タブ項目記憶手段504を参照し、管理者により当該タブ項目記憶手段504により予め記憶された所定のタブ項目(例えば、「基本設定」)を取得する(図6:S103)。前記タブ項目記憶手段504に記憶されたタブ項目は、複合機100を使用するユーザが初期値を変更する頻度が高い設定項目に対応するタブ項目である。
【0054】
ここで、前記表示受付手段502が、所定のタブ項目を取得すると、その旨を比較手段505に通知する。当該通知を受信した比較手段505は、上述した初期値テーブル700を参照するとともに、履歴値記憶手段506に記憶された履歴値テーブルを参照する。
【0055】
前記履歴値テーブル704には、図7(B)に示すように、上述したタブ項目705(「レイアウト」など)と、当該タブ項目705に対応する設定項目706(「集約」など)と、当該設定項目706(「集約」)に対して過去に入力が確定した設定値である履歴値707(例えば、「2in1」)と、当該履歴値707の入力が確定した日時708(例えば、「2011/4/15 9:00」)とが関連付けて記憶されている。
【0056】
ここで、前記履歴値テーブル704の前記タブ項目705と前記設定項目706とは、上述した初期値テーブル700の前記タブ項目701と前記設定項目702とにそれぞれ共通する項目である。又、前記入力が確定した履歴値707とは、過去にコピー機能が実行された際の各設定項目706毎の設定値であり、例えば、ユーザによりスタートキー305が選択された時点での前記設定条件用メモリに記憶されていた設定値に対応する(後述する)。尚、前記入力が確定すると、各設定項目毎の設定値は全て同時に確定するため、同時に入力確定した各設定項目毎の履歴値の全部を一の履歴条件とする。又、当該一の履歴条件には、当該履歴条件の入力が確定した一の日時708が関連付けられる。図7(B)には、日時の異なる履歴条件が、「履歴条件1」、「履歴条件2」、「履歴条件3」と3つ記憶されている。
【0057】
さて、前記初期値テーブル700と前記履歴値テーブル704とを参照した比較手段505は、前記表示受付手段502が取得したタブ項目(「基本設定」)以外の他のタブ項目(「レイアウト」など)に関連する設定項目702の初期値703と、当該設定項目702(706)に対応する前記履歴値707とを比較する(図6:S104)。
【0058】
前記比較手段505が比較する方法は、どのような方法でも構わないが、上述したように、前記履歴値テーブル704に記憶される各設定項目706毎の履歴値707は、各履歴条件毎に対応付けられているため、前記比較手段505は、先ず、前記履歴値テーブル704の履歴条件で、日時708(「2011/4/15 9:00」)の新しい(早い)履歴条件(「履歴条件1」)を特定する。次に、前記比較手段505は、特定した履歴条件のうち、前記表示受付手段502が取得したタブ項目「基本設定」以外の他のタブ項目701の「レイアウト」に関連する設定項目702(「集約」)の初期値703(「なし」)と、当該設定項目706(「集約」)に対応する前記履歴値707(例えば、「2in1」)とを比較する。
【0059】
当該比較の結果、前記初期値703(「なし」)と前記履歴値707(「2in1」)とが異なる場合(図6:S105YES)、前記比較手段505は、その旨を取得手段507に通知する。すると、当該通知を受けた取得手段507は、当該履歴値707(「2in1」)を表示用履歴値として取得し、前記比較手段505が特定した履歴条件(「履歴条件1」)と対応付ける(図6:S106)。
【0060】
一方、前記比較の結果、例えば、前記「履歴条件1」について設定項目「片面/両面」の初期値703「片面」と履歴値707「片面」とを比較した結果、当該初期値703と当該履歴値707とが同一(一致)する場合(図6:S105NO)、前記比較手段505は、何もせず、特定した履歴条件において未だに初期値703と比較していない設定項目706の履歴値707が存在する場合には(図6:S107NO)、継続して当該履歴値707と、対応する初期値703とを比較することになる(図6:S104)。
【0061】
所定の履歴条件について前記比較手段505が、上述のような前記初期値703と前記履歴値707との比較を完了すると、未だに特定していない履歴条件、例えば、上述で特定した履歴条件の日時よりも次に新しい履歴条件を特定し、特定した履歴条件のうち、他のタブ項目705に関連する各設定項目706毎の履歴値707に対して、前記初期値との比較を繰り返す。
【0062】
このように、前記比較手段505は、各履歴条件毎の、他のタブ項目に関連する全ての設定項目706の履歴値707について前記初期値との比較を繰り返すことで、各履歴条件毎に他のタブ項目705に関連する設定項目706の履歴値で、且つ、初期値703と一致しない履歴値である表示用履歴値が取得される。
【0063】
例えば、図7に示す初期値テーブル700と履歴値テーブル704とでは、前記表示受付手段502が前記タブ項目「基本設定」を取得すると、履歴条件「履歴条件1」について設定項目「集約」の履歴値「2in1」が取得され、「履歴条件2」について設定項目「ステープル」の履歴値「ステープル」が取得され、「履歴条件3」について設定項目「集約」の履歴値「2in1」と、設定項目「パンチ」の履歴値「パンチ」とが取得される。
【0064】
さて、前記比較手段505が、前記履歴値テーブル704の全ての履歴条件について、上述した比較を実行し終えると(図6:S107YES)、その旨を前記表示受付手段502と履歴値表示受付手段508とに通知する。当該通知を受けた表示受付手段502は、複数のタブ項目に対応するタブキーが相互に重なることなく横方向に向かって直列に配置されるタブ表示画面と、取得されたタブ項目(「基本設定」)に関連する設定項目の設定値が変更可能な設定条件入力画面とを組み合わせた画面を基本設定画面としてタッチパネル301上に表示する。それとともに、前記通知を受けた履歴値表示受付手段508は、前記表示受付手段502が表示する設定条件入力画面の一部に、前記取得手段507が取得した表示用履歴値を選択可能に表示する(図6:S108)。
【0065】
前記基本設定画面800の前記タブ表示画面801には、図8(A)に示すように、取得されたタブ項目「基本設定」のタブキー801aが前面に、他のタブ項目(例えば、「レイアウト」)のタブキー801bが後面にそれぞれ表示される。又、前記基本設定画面800の前記設定条件入力画面802には、前記タブ項目に対応する複数の設定項目802a(「印刷サイズ」、「部数」)が上から下に向かってリスト状に表示され、各設定項目802a毎に対応して、初期値が予め選択された状態で当該初期値を変更可能な設定値変更欄802bが表示される。そして、表示された前記設定項目802の下方近傍には、「最近入力された設定」802c(最近使用された設定条件)として、前記取得手段507が取得した表示用履歴値802dが、各履歴条件毎に選択可能にリスト状に表示される。又、前記基本設定画面800には、前記設定条件入力画面802内における設定項目の設定値の入力確定のためのOKキー803、当該設定値の入力消去のためのキャンセルキー804も表示される。
【0066】
これにより、ユーザが、過去に入力を確定(実行)した特定の履歴値を操作部103(複合機100)に登録しなくても、前記設定条件入力画面802に自動的に当該履歴値が選択可能に表示される。そのため、ユーザが簡単に当該履歴値を利用することが可能となる。又、表示される履歴値は、前記設定条件入力画面802に表示されていない設定項目の履歴値であるため、当該設定条件入力画面802を切り替えることなく、他のタブ項目における設定項目の履歴値802dを容易に確認することが可能となる。
【0067】
又、前記履歴値表示受付手段508は、前記表示用履歴値802dのうち、前記日時が新しい表示用履歴値(例えば、日時「2011/4/15 9:00」の「履歴条件1」に対応する表示用履歴値「2in1」)を優先して、例えば、前記リストの上位に配置されるように表示する。
【0068】
例えば、図8(A)に示すように、「最近入力された設定条件」802cには、日時が最新であることを示す「履歴条件1」の表示用履歴値「2in1」が最も上位に表示され、次に新しい日時を示す「履歴条件2」の表示用履歴値「ステープル」が、前記「2in1」の直下に表示され、最も古い日時を示す「履歴条件3」の表示用履歴値「2in1、パンチ」が最下に表示される。
【0069】
これにより、最近、入力が確定した履歴値(履歴条件)は、過去に入力が確定した履歴値と比較すると、使用頻度が高いと想定されるため、ユーザによる前記表示用履歴値802dの選択を促し、当該表示用履歴値802dを有効利用させることが可能となる。
【0070】
さて、S108において、ユーザが、前記基本設定画面800を見ながら、例えば、複数の表示用履歴値802dのうち、所定の表示用履歴値(「履歴条件1」に対応する「2in1」)を選択すると(図6:S109YES)、前記履歴値表示受付手段508が、当該表示用履歴値802dの選択を受け付け、当該表示用履歴値802dに対応する前記設定条件用メモリの設定値(又は初期値)を、当該表示用履歴値802dに書き換える(図6:S110)。
【0071】
例えば、ユーザにより、前記「履歴条件1」に対応する履歴値「2in1」が選択されれば、前記履歴値表示受付手段508は、前記設定条件用メモリに記憶された設定項目「集約」の設定値(又は初期値)「なし」を当該履歴値「2in1」に書き換える。
【0072】
これにより、現時点で表示されている設定条件入力画面802を切り替えることなく、当該設定条件入力画面802のタブ項目「基本設定」以外の他のタブ項目(例えば、「レイアウト」)の設定項目の設定値を、以前入力した履歴値に簡単に変更することが可能となる。
【0073】
更に、前記履歴値表示受付手段508は、選択された表示用履歴値「2in1」に対応する履歴条件「履歴条件1」のうち、前記設定条件入力画面802に対応するタブ項目(「基本設定」)の設定項目(「印刷サイズ」、「部数」)の履歴値で、前記初期値テーブル700に記憶された設定項目の初期値703と異なる履歴値707(例えば、「部数」の「2」)を前記履歴値テーブル704から取得して、当該履歴値707に対応する前記設定条件用メモリの設定値(初期値)を当該履歴値707に書き換える。
【0074】
例えば、ユーザにより、前記「履歴条件1」に対応する履歴値「2in1」が選択されれば、前記履歴値表示受付手段508は、前記設定条件用メモリに記憶された、前記タブ項目「基本設定」の設定項目「部数」の設定値(初期値)「1」を、選択された履歴値の「履歴条件1」に対応する設定項目「部数」の履歴値「2」に書き換える。
【0075】
これにより、ユーザは、前記設定条件入力画面802における設定項目の設定値も、表示用履歴値と合わせて、以前入力した履歴値に簡単に変更することが可能となる。
【0076】
そして、前記履歴値表示受付手段508は、図8(B)に示すように、前記基本設定画面800の設定条件入力画面802のうち、選択された表示用履歴値802d1の背景色と、設定値が変更された設定値変更欄802b1の背景色とを通常の色(例えば、白色)から他の色(例えば、グレー色)に変更する。
【0077】
これにより、ユーザは、前記表示用履歴値802d1が入力(受付)されたことや、現時点で表示された設定条件入力画面802における設定項目の「部数」802b1が変更されたことを視覚的に容易に確認することが可能となる。
【0078】
ところで、ユーザが、前記表示用履歴値802dを選択することなく(図6:S109NO)、前記基本設定画面800の設定条件入力画面802に表示された設定項目(「印刷サイズ」)の設定値(初期値、「A4」)を変更したい場合、前記設定値変更欄802bの設定項目「印刷サイズ」を選択すると、前記表示受付手段502が、当該設定項目の選択を受け付けて、当該設定項目に入力(受付)可能な複数の設定値(例えば、「A3」、「B4」など)をリスト状に選択可能に表示する。次に、ユーザが、表示された複数の設定値のうち、所定の設定値(例えば、「A3」)を選択すると(図6:S111YES)、前記表示受付手段502が、当該設定値「A3」の選択を受け付けて、前記設定条件用メモリに記憶された前記設定項目(「印刷サイズ」)の設定値(初期値)「A4」を、当該選択された設定値「A3」に書き換える(図6:S112)。これにより、前記設定条件入力画面802に表示された各設定項目毎の設定値の入力がなされる。
【0079】
又、ユーザが、前記設定値変更欄802bの設定項目を選択することなく(図6:S111NO)、現時点で表示されている設定条件入力画面802と異なる設定条件入力画面を表示したい場合、前記基本設定画面800のタブ表示画面801を見ながら、前面に表示されたタブキー801aとは異なる所定のタブキー801bを選択すると(図6:S113YES)、前記表示受付手段502が、当該タブキー801bのタブ項目(例えば、「レイアウト」)の選択を受け付けて、当該タブ項目を取得し(図6:S103)、その旨を前記比較手段505に通知する。当該通知を受けた比較手段505は、上述したように、前記初期値テーブル700と前記履歴値テーブル704とをそれぞれ参照して、前記表示受付手段502が取得したタブ項目(「レイアウト」)以外の他のタブ項目(「基本設定」など)に関連する設定項目702の初期値703と、当該設定項目702(706)に対応する前記履歴値707とを各履歴条件毎に比較する(図6:S104)。そして、前記初期値703と前記履歴値707とが異なる場合(図6:S105YES)、前記取得手段507が、当該履歴値707を前記表示用履歴値として各履歴条件毎に取得することになる(図6:S106)。
【0080】
例えば、図7に示す初期値テーブル700と履歴値テーブル704とでは、前記表示受付手段502が前記タブ項目「レイアウト」を取得すると、前記取得手段507が、履歴条件「履歴条件1」について設定項目「部数」の履歴値「2」を取得し、「履歴条件2」について設定項目「部数」の履歴値「10」と、設定項目「ステープル」の履歴値「ステープル」を取得し、「履歴条件3」について設定項目「部数」の履歴値「20」と、設定項目「パンチ」の履歴値「パンチ」とを取得する。
【0081】
前記比較手段505が、前記履歴値テーブルの全ての履歴条件について前記比較をし終えると(図6:S107YES)、上述と同様に、前記表示受付手段502が、図9(A)に示すように、新たに選択されたタブ項目(「レイアウト」)のタブキー901aが前面表示されたタブ表示画面901と、新たに選択されたタブ項目(「レイアウト」)に関連する設定項目902aの設定値が変更可能な設定条件入力画面902とを組み合わせた画面をレイアウト画面900としてタッチパネル301上に表示する。それとともに、前記履歴値表示受付手段508は、前記レイアウト画面900の設定条件入力画面902の一部に、「最近入力された設定条件」902cとして、新たに取得された表示用履歴値902dを各履歴条件毎に選択可能に表示する(図6:S108)。
【0082】
これにより、ユーザが、所定のタブキーを選択して、従前に表示された設定条件表示画面を、選択したタブキーのタブ項目に対応する設定条件表示画面に切り替え表示させたとしても、当該タブキーのタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の表示用履歴値が、再度表示されるため、ユーザがいずれのタブキーを選択したとしても、他のタブキーのタブ項目に対応する設定項目の表示用履歴値を選択することが可能となり、上述したユーザへの操作性を損なうことがない。
【0083】
ところで、ユーザが、前記タッチパネル301上に表示された画面を見ながら、スタートキー305を選択すると(図6:S114YES)、前記表示受付手段502は、当該スタートキー305の選択を受け付けて、前記設定条件用メモリに記憶された各設定項目毎の設定値を設定条件として受け付ける。これにより、前記スタートキー305の選択の直前までに入力(選択)された設定条件が確定する。次に、前記表示受付手段502は、前記設定条件の入力が確定した旨を履歴手段509に通知し、当該通知を受けた履歴手段509は、前記初期値テーブル700を参照して、当該初期値テーブル700の初期条件(各設定項目毎の初期値)と、入力が確定した設定条件とを各設定項目毎にそれぞれ照合して、両者が一致するか否か判定する(図6:S115)。
【0084】
当該判定の結果、両者が一致する場合(図6:S115NO)、前記履歴手段509は、何もしない。これにより、初期条件と同一の設定条件が履歴値テーブル704に記憶されることを防止する。
【0085】
一方、前記判定の結果、両者が一致しない場合(不一致の場合)(図6:S115YES)、例えば、前記設定条件の設定項目のうち、初期値「1」の「部数」が「4」であり、初期値「モノクロ」の「モノクロ/カラー」が「カラー」である場合、当該設定条件は履歴条件として記憶させる必要があるため、前記履歴手段509は、時計手段510から当該設定条件の入力が確定した日時(例えば、「2011/4/20 10:00」)を取得するとともに、当該日時と当該履歴条件とを前記履歴値テーブルに関連付けて記憶させる(図6:S116)。
【0086】
前記履歴値テーブル704には、図9(B)に示すように、既に記憶された各設定項目毎の履歴値707(履歴条件)に追加して、上述した新たな履歴条件「履歴条件4」である各設定項目毎の履歴値903と、当該履歴値903の入力が確定した日時904(「2011/4/20 10:00」)とが関連付けて記憶される。
【0087】
これにより、初期条件と異なる履歴条件で、且つ、入力確定した履歴条件が、当該入力確定後に記憶されるため、メモリ容量の無駄な消費を抑えるとともに、次に設定条件入力画面802が表示される場合には当該履歴条件が反映された表示用履歴値802dが表示される。そのため、ユーザが、同一の設定条件を繰り返し入力してコピーを実行させる作業(ルーチン作業)を行なう場合、直前に入力確定した履歴条件をそのまま利用することが可能となり、更にユーザへの操作性を向上させる。
【0088】
さて、前記表示受付手段502が前記履歴手段509に通知し終えると、入力確定した設定条件を前記複合機100の制御手段501に通知し(図6:S117)、当該通知を受けた制御手段501は、当該設定条件に基づいてコピー機能を実行するよう機能実行手段511に指示する。当該指示を受けた機能実行手段511は、前記設定条件に基づいてコピー機能を実行する(図6:S118)。これにより、ユーザは、入力した所望の設定条件のコピー機能を複合機100に実行させることが可能となる。
【0089】
このように、本発明の操作部103では、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段506に記憶させる履歴手段509と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面802が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段505とを備える。更に、当該操作部103では、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段507と、前記設定条件入力画面802の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段508とを備える。
【0090】
これにより、ユーザが、特定の設定項目の設定値を登録しなくても、前記設定条件入力画面802に、過去に入力が確定した設定項目の履歴値が表示用履歴値として選択可能に表示される。そのため、ユーザが、簡単に当該表示用履歴値を選択し、再現(入力)することが可能となる。又、表示される表示用履歴値は、現時点で表示されている設定条件入力画面802のタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の履歴値であるため、ユーザが、当該設定条件入力画面802を切り替えることなく、他のタブ項目の設定項目の履歴値を選択することが可能となり、ユーザが、当該表示用履歴値を容易に利用することが可能となる。
【0091】
尚、本発明の実施形態に係る履歴値表示受付手段508は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記日時に対して所定の期間(1日、3日、1週間、1月、3月、1年など)を予め決定しておき、前記表示用履歴値の表示時点から当該期間内に含まれる日時の表示用履歴値のみを、前記設定条件入力画面に表示するよう構成すれば、限られた画面の面積に、ユーザが選択する可能性の高い表示用履歴値を表示させることとなり、省スペース化(省面積化)を図ることが可能となる。
【0092】
又、本発明の実施形態に係る操作部103の前記履歴値テーブルでは、前記タブ項目と、前記設定項目と、前記履歴値と、前記日時とを関連付けて記憶させるよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記履歴値テーブルに、更に、ユーザを識別するユーザIDを関連付けて記憶させるよう構成し、各ユーザ毎に関連付けられた履歴値(履歴条件)を、入力したユーザが有効利用するよう構成しても構わない。当該構成とすると、所定のユーザは、当該ユーザに割り当てられた業務内容に応じて、自己の入力した履歴値を繰り返し使用する傾向があるため、前記履歴値が効率よく利用されることになる。尚、前記ユーザを識別するために、例えば、公知技術であるユーザ認証技術(ユーザログイン技術)などが採用される。
【0093】
又、本発明の実施形態に係る操作部103では、前記履歴値テーブルに前記履歴値の入力が確定した日時を関連付けて記憶させ、前記履歴値表示受付手段508が、前記設定条件入力画面に表示される表示用履歴値のうち、当該日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記履歴値テーブルに、前記タブ項目と、前記設定項目と、前記履歴値と、当該履歴値の入力が確定した回数とを関連付けて記憶させ、履歴値表示受付手段508が、前記設定条件入力画面に表示される表示用履歴値のうち、当該回数が多い表示用履歴値を優先して表示するよう構成しても構わない。当該構成とすると、回数の多い表示用履歴値が、ユーザにより選択し易くなるため、当該表示用履歴値の有効利用を促進する。尚、前記回数は、前記履歴値テーブルが各設定項目毎の履歴値を履歴条件として記憶するため、当該履歴条件の入力が確定した回数とすると、効率よく履歴値を管理することが可能となる。
【0094】
又、前記回数に対して所定の閾値(3回、5回、10回など)を予め決定しておき、当該閾値を超過する回数の表示用履歴値のみを、前記設定条件入力画面に表示するよう構成すれば、限られた画面の面積に、ユーザが選択する可能性の高い表示用履歴値を表示させることとなり、省スペース化(省面積化)を図ることが可能となる。尚、前記履歴値テーブルに前記日時と前記回数とを組み合わせて記憶させて、前記履歴値表示受付手段508が、当該回数と当該日時とを利用して前記表示用履歴値を表示させるよう構成しても良いし、前期履歴値テーブルに前記ユーザIDと前記日時と前記回数とを組み合わせて記憶させて、前記履歴値表示受付手段508が、当該ユーザIDと当該日時と当該回数を利用して前記表示用履歴値を表示させるよう構成しても良い。
【0095】
又、本発明の実施形態に係る操作部103では、複合機100のコピー機能に関して採用したが、例えば、スキャン機能、プリントボックス機能、ファックス機能などに対しても採用することが出来る。又、本発明の実施形態では、操作部103を複合機100に適用した場合について説明したが、当該操作部103に対応する情報処理装置(パーソナルコンピュータ)に適用し、当該情報処理装置に接続された複合機にコピー機能を実行させるよう構成しても、同一の作用効果を奏する。更に、本発明の実施形態では、操作部103を複合機100に適用した場合について説明したが、当該操作部103(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0096】
又、本発明の実施形態では、操作部103が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラム(例えば、プリンタドライバなどに対応する)を記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部103或いは複合機100に読み出させ、その操作部103或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上のように、本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ、複合機等に接続されたパーソナルコンピュータ等に有用であり、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法として有効である。
【符号の説明】
【0098】
100 複合機
103 操作部
501 制御手段
502 表示受付手段
503 初期値記憶手段
504 タブ項目記憶手段
505 比較手段
506 履歴値記憶手段
507 取得手段
508 履歴値表示受付手段
509 履歴手段
510 時計手段
511 機能実行手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関し、詳しくは、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書編集や画像編集のためのアプリケーションプログラムによって編集された文書や画像データを印刷する際に、ユーザが、出力する部数や出力用紙の両面に印刷する等の様々な設定を行うことにより、所望の印刷が実行される。当該印刷の設定を行なうためには、ユーザが、例えば、画像形成装置に備えられた操作部のタッチパネルやパーソナルコンピュータなどの情報処理装置のディスプレイに、プリンタドライバと呼ばれるソフトウェアを呼び出して設定を行なう。当該プリンタドライバのディスプレイ上のユーザインタフェース画面(ダイアログともいう)では、このダイアログ上にて原稿のサイズ、部数、向き、倍率等の設定が行なわれる。
【0003】
ここで、ユーザが、同じ設定の印刷を常に行う場合、いちいち設定を変更することが煩雑という問題がある。そこで、前記印刷を行った場合、その情報の全て或いは一部を印刷履歴情報として記憶し、次の印刷の設定へ反映させること等が行なわれていた。
【0004】
しかしながら、プリンタの機能が増えるにしたがってプリンタドライバ上で設定できるメニューが増えてきたため、前記ダイアログ上ではタブ形式にして画面を複数に分けて、様々な機能を配置するようになっている。そのため、ユーザに所望とする印刷機能を提供することはできる一方、印刷設定に係る操作が煩雑となってしまうという問題がある。
【0005】
このような問題を解決する技術として、特開2008−140244号公報(特許文献1)には、印刷装置に対する複数の印刷設定項目の設定値を設定するための情報処理装置が開示されている。当該情報処理装置は、印刷装置に対する複数の印刷設定項目の設定値を設定する設定手段と、設定された複数の印刷設定項目の設定値を用いて印刷データの生成を行った場合に、当該複数の印刷設定項目の設定値を履歴情報として記憶する履歴記憶手段と、前記複数の印刷設定項目の設定値をまとめた複数の複合印刷設定の中から、印刷で用いる複合印刷設定を選択する選択手段とを有する。更に、当該情報処理装置は、前記履歴記憶手段により記憶されている複数の履歴情報を、指定された表示条件に従って一覧表示する表示手段と、前記記憶されている複数の履歴情報のうちの1つを、前記選択手段の選択対象となる前記複合印刷設定として登録する登録手段とを有する。これにより、印刷で用いた印刷設定を印刷履歴として記憶しておくと共に、よく使う設定として管理されている複合印刷設定の欄に、印刷履歴の印刷設定を登録する仕組みを設けることにより、印刷設定の再利用に係る操作性を向上させることが出来るとしている。又、印刷履歴の一覧表示を行う場合に、表示条件に従った印刷履歴をフィルタリングして表示することにより、ユーザの所望とする印刷履歴を容易に選択させることが出来るとしている。
【0006】
又、特開2000−222159号公報(特許文献2)には、アプリケーションが生成した文書データに応じて印刷装置が解釈可能な印刷データを生成する情報処理装置が開示されている。当該情報処理装置は、複数の設定シートを用いて印刷データを生成する際の印刷設定を行う際に、複数の設定シートに別れている複数の設定項目を組み合わせて一つの複合設定を複合設定リストに登録する複合設定登録手段を有する。更に、当該情報処理装置は、前記複合設定リストに登録されている複合設定の1つを選択する選択手段と、前記選択手段により複合設定が選択された場合に、該複合設定のすべての設定項目を複数の設定シートに設定して表示するよう制御する表示制御手段とを有する。これにより、プリンタドライバにおける複数の印刷項目を登録しているアイコンを利用することで、すべての設定項目の変更を1アクションで簡単に行うことが出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−140244号公報
【特許文献2】特開2000−222159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1又は2に記載の技術では、ユーザが、印刷履歴の印刷設定又は複合設定を予め登録する必要があり、当該登録に手間が掛かるという問題がある。そのため、ユーザが前記登録の手間を煩わしく感じ、上述した技術が充分に活用されていないという実情がある。
【0009】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置を提供する。
【0011】
当該情報処理装置は、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴手段と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段とを備える。更に、当該情報処理装置は、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段と、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段とを備える。
【0012】
当該構成により、ユーザが、特定の設定項目の設定値を登録しなくても、前記設定条件入力画面に、過去に入力が確定した設定項目の履歴値が表示用履歴値として選択可能に表示される。そのため、ユーザが、簡単に当該表示用履歴値を選択し、再現(入力)することが可能となる。又、表示される表示用履歴値は、現時点で表示されている設定条件入力画面のタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の履歴値であるため、ユーザが、当該設定条件入力画面を切り替えることなく、他のタブ項目の設定項目の履歴値を選択することが可能となり、ユーザに対する操作性を向上させることが可能となる。
【0013】
又、前記履歴手段は、前記履歴値とともに、当該履歴値の入力が確定した日時を前記履歴値記憶手段に記憶させ、前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成することが出来る。
【0014】
又、前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値が選択されると、当該表示用履歴値の選択とともに、前記設定条件入力画面のタブ項目に関連する設定項目の履歴値の選択を受け付けるよう構成することが出来る。
【0015】
又、当該情報処理装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0016】
又、本発明は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置の情報処理方法として提供することが出来る。即ち、当該情報処理方法は、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴ステップと、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較ステップとを備える。又、当該情報処理方法は、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得ステップと、前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付ステップとを含むことを特徴とする。当該構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0017】
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の情報処理装置及び情報処理方法によれば、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る画像読取部の拡大図である。
【図3】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図4】本発明に係る複合機の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における複合機の機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る初期値テーブルの一例を示す図(図7(A))と、本発明の実施形態に係る履歴値テーブルの一例を示す第一の図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された基本設定画面の一例を示す第一の図(図8(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された基本設定画面の一例を示す第二の図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたレイアウト画面の一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態に係る履歴値テーブルの一例を示す第二の図(図9(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る情報処理装置(例えば、操作部)を備えた画像形成装置(例えば、複合機)について説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0022】
本発明の複合機100は、例えばプリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当する。尚、一例として複合機を利用して原稿のコピー機能を提供する際の複合機100の動作を簡単に説明する。
【0023】
ユーザが複合機100を利用して例えば原稿Pの印刷を行う場合、原稿Pを図1に示す原稿台101、或いは載置台102に配置し、原稿台101近傍に供えられた操作部103に対してコピー条件を入力し、印刷の指示を行う。操作部103の構成については後述する。当該印刷の指示があると、以下に示す各部(駆動部)が動作することで、印刷が行われる。
【0024】
即ち、図1に示すように、本発明の複合機100は、本体104と、本体104の上方に取り付けられたプラテンカバー105を備える。本体104の上面は原稿台101が設けられており、原稿台101は、プラテンカバー105によって開閉されるようになっている。プラテンカバー105は、自動原稿給紙装置106と載置台102と排紙台107が設けられている。
【0025】
自動原稿給紙装置106は、プラテンカバー105の内部に形成された原稿搬送路108と、プラテンカバー105の内部に備えられたピックアップローラ109や搬送ローラ110A、110B等で構成される。原稿搬送路108は、載置台102から、本体104に設けられた画像読取部111にて読み取りが行なわれる読取位置Xを経由して、排紙台107に通じる原稿の搬送路である。
【0026】
自動原稿給紙装置106は、載置台102に載置された複数の原稿から1枚ずつ原稿をピックアップローラ109で搬送路内108に引き出し、搬送ローラ等によって引き出した原稿を、読取位置Xを通過させて、搬送ローラ110Bにより排紙台107に排紙する。読取位置Xを通過する時に原稿は画像読取部111にて読み取られる。
【0027】
上記画像読取部111は、原稿台101の下方に設けられており、図2にその詳細が示されている。画像読取部111は、原稿台102を照射する主走査方向に長い光源112と、原稿台からの光を選択的に通過させるスリット113と、原稿台からの光を導くミラー114とを備える第一の移動キャリッジ115や、第一の移動キャリッジ115からの反射光を再度反射するミラー116A、116Bを備える第二の移動キャリッジ117、更にミラーで導かれた光を光学的に補正するレンズ群118、当該レンズ群118より補正された光を受光する撮像素子119、撮像素子119にて受光した光を電気信号に変換し、必要に応じて補正処理・画質処理・圧縮処理などを行う画像データ生成部120とで構成されている。
【0028】
自動原稿給紙装置106上の原稿を読み取る場合には、光源112は、読取位置Xを照射できる位置に移動して発光する。光源112からの光は、原稿台101を透過して読取位置Xを通過する原稿にて反射し、スリット113、ミラー114、116A、116B、レンズ群118によって撮像素子119に導かれる。撮像素子119は、受光した光を電気信号に変換して画像データ生成部120に送信する。画像データ生成部120には、上記撮像素子119にて受光された光がR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のアナログ電気信号として入力され、ここでアナログ−デジタル変換され、即ちデジタル化される。さらに、画像データ生成部120では、順次変換されたデジタル信号を単位データとし、これら単位データを補正処理、画質処理、圧縮処理等することで複数の単位データからなる画像データを生成する。
【0029】
又、画像読取部111は、自動原稿給紙装置106で搬送される原稿だけでなく、原稿台101に載置された原稿も読み取ることが可能となっている。原稿台101に載置された原稿を読み取る場合は、第一のキャリッジ114は、光源112を発光しながら副走査方向に移動し、光源112から撮像素子119までの光路長を一定にするために、第二の移動キャリッジ117は第一の移動キャリッジ115の1/2の速度で撮像素子119方向に移動する。
【0030】
撮像素子119は、自動原稿給紙装置106に搬送された原稿のときと同様に、ミラー114、116A、116Bに導かれた光に基づいて原稿台101に載置された原稿からの光を電気信号に変換し、これに基づいて画像データ生成部120が画像データを生成し、記憶部120Bに記憶する。
【0031】
本体104の画像読取部111の下方には、画像データを印刷する画像形成部121を備えている。画像形成部121が印刷できる画像データは、上記のように画像データ生成部120にて生成されたものや、その他複合機100とLAN等のネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置から、ネットワークインターフェイスを介して受信したものである。
【0032】
画像形成部121が行う印刷方式には、電子写真方式が用いられている。即ち、感光ドラム122を帯電器123で一様に帯電させ、その後レーザ124で感光ドラム122を照射して感光ドラム122に潜像を形成し、現像器125で潜像にトナーを付着させて可視像を形成し、転写ローラにて可視像を転写媒体に転写する方式である。
【0033】
尚、フルカラー画像に対応した複合機では、上記現像器(ロータリー現像器)125が、図1の紙面に対して垂直方向に構成される回転軸を中心として周方向に回転させられ、対応する色のトナーが格納された現像ユニットが感光ドラム122の対向位置に配置される。この状態で、感光ドラム122上の潜像が、現像器125が格納するトナーにより現像され、中間転写ベルト126Aに転写される。なお、現像器125は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各トナーをそれぞれ格納する4つの現像ユニット125(Y)、(C)、(M)、(K)を有している。上記中間転写ベルト126Aへの転写を上記各色毎に繰り返すことにより、当該中間転写ベルト126A上にフルカラー画像が形成される。
【0034】
可視像が印刷される転写媒体、即ち用紙は、給紙カセット132、133、134などの給紙トレイに載置されたものである。
【0035】
画像形成部121が印刷を行う際には、何れか1つの給紙トレイから転写媒体1枚を、ピックアップローラ135を用いて引き出し、引き出した転写媒体を搬送ローラ136やレジストローラ137で中間転写ベルト126Aと転写ローラ126Bの間に送り込む。
【0036】
画像形成部121は、中間転写ベルト126Aと転写ローラ126Bの間に送り込んだ転写媒体に、上記中間転写ベルト126A上の可視像を転写すると、可視像を定着させるために、搬送ベルト127で定着部128(定着装置)に転写媒体を送る。定着部128は、ヒータが内蔵された加熱ローラ129と、所定の圧力で加熱ローラ129に押し当てられた加圧ローラ130とで構成されている。加熱ローラ129と加圧ローラ130の間を転写媒体が通過すると、熱と転写媒体への押圧力によって可視像が転写媒体に定着する。定着が行われた転写媒体は排紙トレイ131に排紙される。
【0037】
上記手順により、複合機100はコピー機能の処理(実行)をユーザに提供する。
【0038】
図3は、本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、上記操作部103を用いて、上述のような画像形成についての設定条件等を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。上記設定条件が入力される場合、上記操作部103に備えられたタッチパネル301(操作パネル)、タッチペン302、操作キー303が用いられる。
【0039】
上記タッチパネル301には、例えば、アナログ抵抗膜方式が採用され、透光性を有する上部フィルムと下部ガラス基板とがスペーサを介して重ね合わされた構成となっており、上部フィルムと下部ガラス基板との各々の対向面には、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明電極層が設けられている。更に、上部フィルムがユーザにより押下されると、当該押下位置に対応する上部フィルム側の透明電極層と下部ガラス基板側の透明電極層とが接触するよう構成されている。上部フィルム又は下部ガラス基板に電圧を印加し、下部ガラス基板又は上部フィルムから押下位置に対応する電圧値を取り出すことにより、当該電圧値に対応する座標値(押下位置)を検出する。検出された押下位置が、タッチパネル上に表示された設定画面内のタブ(キー)、設定項目キー、項目ボタン等のキーの表示領域内に含まれると、当該タブのタブ項目(表示指示項目)や当該設定項目、当該項目等に関連付けられた命令、信号等が入力される。尚、上述したアナログ抵抗膜方式に代えて、例えば、表面弾性波方式等のタッチパネルに関する技術分野で採用される方式を用いて実現しても構わない。
【0040】
又、下部ガラス基板の下方には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部が設けられており、当該表示部が、例えば、初期画面等の画面を表示することにより、タッチパネル301上に画面が表示される。当該表示部は、予め設定された画面データや後述する複数の設定項目のデータ、タブ内にタブ項目のデータに応じた画面、画像を表示することになる。これにより、タッチパネル301には、所定の指示や設定条件を入力する機能と当該指示や設定条件を表示する機能が兼ね備えられる。
【0041】
又、タッチパネル301の近傍には、タッチペン302が備えられており、ユーザがそのタッチペン302の先をタッチパネル301に接触させると、当該接触位置(押下位置)に対応する座標値が、上記と同様に出力され、ユーザはタッチペン302により、表示されたタブ(キー)、設定項目キー、項目キーを押下・選択することが可能となる。
【0042】
更に、タッチパネル301近傍には、所定数の操作キー303が設けられ、例えば、テンキー304、スタートキー305、クリアキー306、ストップキー307、リセットキー308、電源キー309が備えられている。
【0043】
次に、図4を用いて、複合機100及び操作部103の制御系ハードウェアの構成を説明する。図4は、本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0044】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、HDD(Hard Disk Drive)404、各駆動部に対応するドライバ405を内部バス406によって接続している。上記CPU401は、例えば、RAM403を作業領域として利用し、上記ROM402、HDD404等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ405と図示しない操作部103からのデータや指示を授受し、上記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、上記駆動部以外の後述する各手段(図5に示す)についても、上記CPU401がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0045】
又、制御回路の内部バス406には、内部インターフェイス407も接続されており、当該内部インターフェイス407は、操作部103の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。CPU401は、内部インターフェイス407を介して操作部103等の制御回路からの命令信号を受信したり、操作部103等の制御回路へ命令信号、データ等を送信したりする。
【0046】
又、操作部103の制御回路には、内部バス415に、CPU409、ROM410、RAM411、LCD412、操作キー413(303)、タッチパネル414(301)、内部インターフェイス408を備える。操作キー413やタッチパネル414をユーザが操作すると、CPU409は、内部インターフェイス408を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU409、ROM410、RAM411の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図5に示す)についても、上記CPU409がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。上記ROM410には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0047】
<本発明の実施形態>
次に図5乃至図6を参照しながら、本発明の操作部103が、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現する手順について説明する。図5は、本発明の複合機100の機能ブロック図である。図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0048】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、当該複合機100の制御手段501が起動し、当該制御手段501が、前記複合機100に接続された操作部103の表示受付手段502を起動させる(図6:S101)。起動した表示受付手段502は、複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を表示した設定条件入力画面とをタッチパネル301上に表示する際に、先ず、初期値記憶手段503に予め記憶された初期値テーブルを参照する。
【0049】
前記初期値テーブル700には、図7(A)に示すように、複数のタブ項目701(例えば、「基本設定」)と、当該タブ項目701に関連する設定項目702(例えば、「印刷サイズ」)と、当該設定項目702に予め対応付けられた初期値703(例えば、「A4」)とが関連付けて記憶されている。
【0050】
ここで、前記タブ項目701には、通常のコピーの基本設定(基本条件)の設定項目「印刷サイズ」、「部数」などが対応付けられる「基本設定」と、用紙に対する画像データの配置の設定項目「集約」、「片面/両面」などが対応付けられる「レイアウト」と、前記用紙の仕上げの設定項目「ステープル」、「パンチ」などが対応付けられる「仕上げ」と、前記画像データの品質の設定項目「倍率」、「モノクロ/カラー」などに対応付けられる「印刷品質」とが記憶されている。
【0051】
又、前記初期値703は、各設定項目702毎に管理者などのユーザが予め登録した設定値であり、複合機100を使用するユーザの選択(入力)する頻度が高い設定値である。例えば、前記タブ項目「基本設定」における前記「印刷サイズ」の初期値は、「A4」であり、前記「部数」の初期値は、「1」である。又、前記タブ項目「レイアウト」における前記「集約」の初期値は、複数の画像データを集約しないことを示す「なし」であり、前記「片面/両面」の初期値は、用紙の片面のみを印刷する「片面」である。尚、各設定項目702毎に与えられている初期値の全部を初期条件とする。
【0052】
さて、前記表示受付手段502は、前記初期値テーブル700を参照すると、当該初期値テーブル700に記憶された各設定項目702毎の初期値703(つまり、初期条件)を取得し、作業用メモリである設定条件用メモリに記憶させる(図6:S102)。これにより、ユーザが、所定の設定値を入力する前に、各設定項目702毎の初期値703が受け付けられた状態となる。
【0053】
次に、前記表示受付手段502は、タブ項目記憶手段504を参照し、管理者により当該タブ項目記憶手段504により予め記憶された所定のタブ項目(例えば、「基本設定」)を取得する(図6:S103)。前記タブ項目記憶手段504に記憶されたタブ項目は、複合機100を使用するユーザが初期値を変更する頻度が高い設定項目に対応するタブ項目である。
【0054】
ここで、前記表示受付手段502が、所定のタブ項目を取得すると、その旨を比較手段505に通知する。当該通知を受信した比較手段505は、上述した初期値テーブル700を参照するとともに、履歴値記憶手段506に記憶された履歴値テーブルを参照する。
【0055】
前記履歴値テーブル704には、図7(B)に示すように、上述したタブ項目705(「レイアウト」など)と、当該タブ項目705に対応する設定項目706(「集約」など)と、当該設定項目706(「集約」)に対して過去に入力が確定した設定値である履歴値707(例えば、「2in1」)と、当該履歴値707の入力が確定した日時708(例えば、「2011/4/15 9:00」)とが関連付けて記憶されている。
【0056】
ここで、前記履歴値テーブル704の前記タブ項目705と前記設定項目706とは、上述した初期値テーブル700の前記タブ項目701と前記設定項目702とにそれぞれ共通する項目である。又、前記入力が確定した履歴値707とは、過去にコピー機能が実行された際の各設定項目706毎の設定値であり、例えば、ユーザによりスタートキー305が選択された時点での前記設定条件用メモリに記憶されていた設定値に対応する(後述する)。尚、前記入力が確定すると、各設定項目毎の設定値は全て同時に確定するため、同時に入力確定した各設定項目毎の履歴値の全部を一の履歴条件とする。又、当該一の履歴条件には、当該履歴条件の入力が確定した一の日時708が関連付けられる。図7(B)には、日時の異なる履歴条件が、「履歴条件1」、「履歴条件2」、「履歴条件3」と3つ記憶されている。
【0057】
さて、前記初期値テーブル700と前記履歴値テーブル704とを参照した比較手段505は、前記表示受付手段502が取得したタブ項目(「基本設定」)以外の他のタブ項目(「レイアウト」など)に関連する設定項目702の初期値703と、当該設定項目702(706)に対応する前記履歴値707とを比較する(図6:S104)。
【0058】
前記比較手段505が比較する方法は、どのような方法でも構わないが、上述したように、前記履歴値テーブル704に記憶される各設定項目706毎の履歴値707は、各履歴条件毎に対応付けられているため、前記比較手段505は、先ず、前記履歴値テーブル704の履歴条件で、日時708(「2011/4/15 9:00」)の新しい(早い)履歴条件(「履歴条件1」)を特定する。次に、前記比較手段505は、特定した履歴条件のうち、前記表示受付手段502が取得したタブ項目「基本設定」以外の他のタブ項目701の「レイアウト」に関連する設定項目702(「集約」)の初期値703(「なし」)と、当該設定項目706(「集約」)に対応する前記履歴値707(例えば、「2in1」)とを比較する。
【0059】
当該比較の結果、前記初期値703(「なし」)と前記履歴値707(「2in1」)とが異なる場合(図6:S105YES)、前記比較手段505は、その旨を取得手段507に通知する。すると、当該通知を受けた取得手段507は、当該履歴値707(「2in1」)を表示用履歴値として取得し、前記比較手段505が特定した履歴条件(「履歴条件1」)と対応付ける(図6:S106)。
【0060】
一方、前記比較の結果、例えば、前記「履歴条件1」について設定項目「片面/両面」の初期値703「片面」と履歴値707「片面」とを比較した結果、当該初期値703と当該履歴値707とが同一(一致)する場合(図6:S105NO)、前記比較手段505は、何もせず、特定した履歴条件において未だに初期値703と比較していない設定項目706の履歴値707が存在する場合には(図6:S107NO)、継続して当該履歴値707と、対応する初期値703とを比較することになる(図6:S104)。
【0061】
所定の履歴条件について前記比較手段505が、上述のような前記初期値703と前記履歴値707との比較を完了すると、未だに特定していない履歴条件、例えば、上述で特定した履歴条件の日時よりも次に新しい履歴条件を特定し、特定した履歴条件のうち、他のタブ項目705に関連する各設定項目706毎の履歴値707に対して、前記初期値との比較を繰り返す。
【0062】
このように、前記比較手段505は、各履歴条件毎の、他のタブ項目に関連する全ての設定項目706の履歴値707について前記初期値との比較を繰り返すことで、各履歴条件毎に他のタブ項目705に関連する設定項目706の履歴値で、且つ、初期値703と一致しない履歴値である表示用履歴値が取得される。
【0063】
例えば、図7に示す初期値テーブル700と履歴値テーブル704とでは、前記表示受付手段502が前記タブ項目「基本設定」を取得すると、履歴条件「履歴条件1」について設定項目「集約」の履歴値「2in1」が取得され、「履歴条件2」について設定項目「ステープル」の履歴値「ステープル」が取得され、「履歴条件3」について設定項目「集約」の履歴値「2in1」と、設定項目「パンチ」の履歴値「パンチ」とが取得される。
【0064】
さて、前記比較手段505が、前記履歴値テーブル704の全ての履歴条件について、上述した比較を実行し終えると(図6:S107YES)、その旨を前記表示受付手段502と履歴値表示受付手段508とに通知する。当該通知を受けた表示受付手段502は、複数のタブ項目に対応するタブキーが相互に重なることなく横方向に向かって直列に配置されるタブ表示画面と、取得されたタブ項目(「基本設定」)に関連する設定項目の設定値が変更可能な設定条件入力画面とを組み合わせた画面を基本設定画面としてタッチパネル301上に表示する。それとともに、前記通知を受けた履歴値表示受付手段508は、前記表示受付手段502が表示する設定条件入力画面の一部に、前記取得手段507が取得した表示用履歴値を選択可能に表示する(図6:S108)。
【0065】
前記基本設定画面800の前記タブ表示画面801には、図8(A)に示すように、取得されたタブ項目「基本設定」のタブキー801aが前面に、他のタブ項目(例えば、「レイアウト」)のタブキー801bが後面にそれぞれ表示される。又、前記基本設定画面800の前記設定条件入力画面802には、前記タブ項目に対応する複数の設定項目802a(「印刷サイズ」、「部数」)が上から下に向かってリスト状に表示され、各設定項目802a毎に対応して、初期値が予め選択された状態で当該初期値を変更可能な設定値変更欄802bが表示される。そして、表示された前記設定項目802の下方近傍には、「最近入力された設定」802c(最近使用された設定条件)として、前記取得手段507が取得した表示用履歴値802dが、各履歴条件毎に選択可能にリスト状に表示される。又、前記基本設定画面800には、前記設定条件入力画面802内における設定項目の設定値の入力確定のためのOKキー803、当該設定値の入力消去のためのキャンセルキー804も表示される。
【0066】
これにより、ユーザが、過去に入力を確定(実行)した特定の履歴値を操作部103(複合機100)に登録しなくても、前記設定条件入力画面802に自動的に当該履歴値が選択可能に表示される。そのため、ユーザが簡単に当該履歴値を利用することが可能となる。又、表示される履歴値は、前記設定条件入力画面802に表示されていない設定項目の履歴値であるため、当該設定条件入力画面802を切り替えることなく、他のタブ項目における設定項目の履歴値802dを容易に確認することが可能となる。
【0067】
又、前記履歴値表示受付手段508は、前記表示用履歴値802dのうち、前記日時が新しい表示用履歴値(例えば、日時「2011/4/15 9:00」の「履歴条件1」に対応する表示用履歴値「2in1」)を優先して、例えば、前記リストの上位に配置されるように表示する。
【0068】
例えば、図8(A)に示すように、「最近入力された設定条件」802cには、日時が最新であることを示す「履歴条件1」の表示用履歴値「2in1」が最も上位に表示され、次に新しい日時を示す「履歴条件2」の表示用履歴値「ステープル」が、前記「2in1」の直下に表示され、最も古い日時を示す「履歴条件3」の表示用履歴値「2in1、パンチ」が最下に表示される。
【0069】
これにより、最近、入力が確定した履歴値(履歴条件)は、過去に入力が確定した履歴値と比較すると、使用頻度が高いと想定されるため、ユーザによる前記表示用履歴値802dの選択を促し、当該表示用履歴値802dを有効利用させることが可能となる。
【0070】
さて、S108において、ユーザが、前記基本設定画面800を見ながら、例えば、複数の表示用履歴値802dのうち、所定の表示用履歴値(「履歴条件1」に対応する「2in1」)を選択すると(図6:S109YES)、前記履歴値表示受付手段508が、当該表示用履歴値802dの選択を受け付け、当該表示用履歴値802dに対応する前記設定条件用メモリの設定値(又は初期値)を、当該表示用履歴値802dに書き換える(図6:S110)。
【0071】
例えば、ユーザにより、前記「履歴条件1」に対応する履歴値「2in1」が選択されれば、前記履歴値表示受付手段508は、前記設定条件用メモリに記憶された設定項目「集約」の設定値(又は初期値)「なし」を当該履歴値「2in1」に書き換える。
【0072】
これにより、現時点で表示されている設定条件入力画面802を切り替えることなく、当該設定条件入力画面802のタブ項目「基本設定」以外の他のタブ項目(例えば、「レイアウト」)の設定項目の設定値を、以前入力した履歴値に簡単に変更することが可能となる。
【0073】
更に、前記履歴値表示受付手段508は、選択された表示用履歴値「2in1」に対応する履歴条件「履歴条件1」のうち、前記設定条件入力画面802に対応するタブ項目(「基本設定」)の設定項目(「印刷サイズ」、「部数」)の履歴値で、前記初期値テーブル700に記憶された設定項目の初期値703と異なる履歴値707(例えば、「部数」の「2」)を前記履歴値テーブル704から取得して、当該履歴値707に対応する前記設定条件用メモリの設定値(初期値)を当該履歴値707に書き換える。
【0074】
例えば、ユーザにより、前記「履歴条件1」に対応する履歴値「2in1」が選択されれば、前記履歴値表示受付手段508は、前記設定条件用メモリに記憶された、前記タブ項目「基本設定」の設定項目「部数」の設定値(初期値)「1」を、選択された履歴値の「履歴条件1」に対応する設定項目「部数」の履歴値「2」に書き換える。
【0075】
これにより、ユーザは、前記設定条件入力画面802における設定項目の設定値も、表示用履歴値と合わせて、以前入力した履歴値に簡単に変更することが可能となる。
【0076】
そして、前記履歴値表示受付手段508は、図8(B)に示すように、前記基本設定画面800の設定条件入力画面802のうち、選択された表示用履歴値802d1の背景色と、設定値が変更された設定値変更欄802b1の背景色とを通常の色(例えば、白色)から他の色(例えば、グレー色)に変更する。
【0077】
これにより、ユーザは、前記表示用履歴値802d1が入力(受付)されたことや、現時点で表示された設定条件入力画面802における設定項目の「部数」802b1が変更されたことを視覚的に容易に確認することが可能となる。
【0078】
ところで、ユーザが、前記表示用履歴値802dを選択することなく(図6:S109NO)、前記基本設定画面800の設定条件入力画面802に表示された設定項目(「印刷サイズ」)の設定値(初期値、「A4」)を変更したい場合、前記設定値変更欄802bの設定項目「印刷サイズ」を選択すると、前記表示受付手段502が、当該設定項目の選択を受け付けて、当該設定項目に入力(受付)可能な複数の設定値(例えば、「A3」、「B4」など)をリスト状に選択可能に表示する。次に、ユーザが、表示された複数の設定値のうち、所定の設定値(例えば、「A3」)を選択すると(図6:S111YES)、前記表示受付手段502が、当該設定値「A3」の選択を受け付けて、前記設定条件用メモリに記憶された前記設定項目(「印刷サイズ」)の設定値(初期値)「A4」を、当該選択された設定値「A3」に書き換える(図6:S112)。これにより、前記設定条件入力画面802に表示された各設定項目毎の設定値の入力がなされる。
【0079】
又、ユーザが、前記設定値変更欄802bの設定項目を選択することなく(図6:S111NO)、現時点で表示されている設定条件入力画面802と異なる設定条件入力画面を表示したい場合、前記基本設定画面800のタブ表示画面801を見ながら、前面に表示されたタブキー801aとは異なる所定のタブキー801bを選択すると(図6:S113YES)、前記表示受付手段502が、当該タブキー801bのタブ項目(例えば、「レイアウト」)の選択を受け付けて、当該タブ項目を取得し(図6:S103)、その旨を前記比較手段505に通知する。当該通知を受けた比較手段505は、上述したように、前記初期値テーブル700と前記履歴値テーブル704とをそれぞれ参照して、前記表示受付手段502が取得したタブ項目(「レイアウト」)以外の他のタブ項目(「基本設定」など)に関連する設定項目702の初期値703と、当該設定項目702(706)に対応する前記履歴値707とを各履歴条件毎に比較する(図6:S104)。そして、前記初期値703と前記履歴値707とが異なる場合(図6:S105YES)、前記取得手段507が、当該履歴値707を前記表示用履歴値として各履歴条件毎に取得することになる(図6:S106)。
【0080】
例えば、図7に示す初期値テーブル700と履歴値テーブル704とでは、前記表示受付手段502が前記タブ項目「レイアウト」を取得すると、前記取得手段507が、履歴条件「履歴条件1」について設定項目「部数」の履歴値「2」を取得し、「履歴条件2」について設定項目「部数」の履歴値「10」と、設定項目「ステープル」の履歴値「ステープル」を取得し、「履歴条件3」について設定項目「部数」の履歴値「20」と、設定項目「パンチ」の履歴値「パンチ」とを取得する。
【0081】
前記比較手段505が、前記履歴値テーブルの全ての履歴条件について前記比較をし終えると(図6:S107YES)、上述と同様に、前記表示受付手段502が、図9(A)に示すように、新たに選択されたタブ項目(「レイアウト」)のタブキー901aが前面表示されたタブ表示画面901と、新たに選択されたタブ項目(「レイアウト」)に関連する設定項目902aの設定値が変更可能な設定条件入力画面902とを組み合わせた画面をレイアウト画面900としてタッチパネル301上に表示する。それとともに、前記履歴値表示受付手段508は、前記レイアウト画面900の設定条件入力画面902の一部に、「最近入力された設定条件」902cとして、新たに取得された表示用履歴値902dを各履歴条件毎に選択可能に表示する(図6:S108)。
【0082】
これにより、ユーザが、所定のタブキーを選択して、従前に表示された設定条件表示画面を、選択したタブキーのタブ項目に対応する設定条件表示画面に切り替え表示させたとしても、当該タブキーのタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の表示用履歴値が、再度表示されるため、ユーザがいずれのタブキーを選択したとしても、他のタブキーのタブ項目に対応する設定項目の表示用履歴値を選択することが可能となり、上述したユーザへの操作性を損なうことがない。
【0083】
ところで、ユーザが、前記タッチパネル301上に表示された画面を見ながら、スタートキー305を選択すると(図6:S114YES)、前記表示受付手段502は、当該スタートキー305の選択を受け付けて、前記設定条件用メモリに記憶された各設定項目毎の設定値を設定条件として受け付ける。これにより、前記スタートキー305の選択の直前までに入力(選択)された設定条件が確定する。次に、前記表示受付手段502は、前記設定条件の入力が確定した旨を履歴手段509に通知し、当該通知を受けた履歴手段509は、前記初期値テーブル700を参照して、当該初期値テーブル700の初期条件(各設定項目毎の初期値)と、入力が確定した設定条件とを各設定項目毎にそれぞれ照合して、両者が一致するか否か判定する(図6:S115)。
【0084】
当該判定の結果、両者が一致する場合(図6:S115NO)、前記履歴手段509は、何もしない。これにより、初期条件と同一の設定条件が履歴値テーブル704に記憶されることを防止する。
【0085】
一方、前記判定の結果、両者が一致しない場合(不一致の場合)(図6:S115YES)、例えば、前記設定条件の設定項目のうち、初期値「1」の「部数」が「4」であり、初期値「モノクロ」の「モノクロ/カラー」が「カラー」である場合、当該設定条件は履歴条件として記憶させる必要があるため、前記履歴手段509は、時計手段510から当該設定条件の入力が確定した日時(例えば、「2011/4/20 10:00」)を取得するとともに、当該日時と当該履歴条件とを前記履歴値テーブルに関連付けて記憶させる(図6:S116)。
【0086】
前記履歴値テーブル704には、図9(B)に示すように、既に記憶された各設定項目毎の履歴値707(履歴条件)に追加して、上述した新たな履歴条件「履歴条件4」である各設定項目毎の履歴値903と、当該履歴値903の入力が確定した日時904(「2011/4/20 10:00」)とが関連付けて記憶される。
【0087】
これにより、初期条件と異なる履歴条件で、且つ、入力確定した履歴条件が、当該入力確定後に記憶されるため、メモリ容量の無駄な消費を抑えるとともに、次に設定条件入力画面802が表示される場合には当該履歴条件が反映された表示用履歴値802dが表示される。そのため、ユーザが、同一の設定条件を繰り返し入力してコピーを実行させる作業(ルーチン作業)を行なう場合、直前に入力確定した履歴条件をそのまま利用することが可能となり、更にユーザへの操作性を向上させる。
【0088】
さて、前記表示受付手段502が前記履歴手段509に通知し終えると、入力確定した設定条件を前記複合機100の制御手段501に通知し(図6:S117)、当該通知を受けた制御手段501は、当該設定条件に基づいてコピー機能を実行するよう機能実行手段511に指示する。当該指示を受けた機能実行手段511は、前記設定条件に基づいてコピー機能を実行する(図6:S118)。これにより、ユーザは、入力した所望の設定条件のコピー機能を複合機100に実行させることが可能となる。
【0089】
このように、本発明の操作部103では、過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段506に記憶させる履歴手段509と、所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面802が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段505とを備える。更に、当該操作部103では、前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段507と、前記設定条件入力画面802の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段508とを備える。
【0090】
これにより、ユーザが、特定の設定項目の設定値を登録しなくても、前記設定条件入力画面802に、過去に入力が確定した設定項目の履歴値が表示用履歴値として選択可能に表示される。そのため、ユーザが、簡単に当該表示用履歴値を選択し、再現(入力)することが可能となる。又、表示される表示用履歴値は、現時点で表示されている設定条件入力画面802のタブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の履歴値であるため、ユーザが、当該設定条件入力画面802を切り替えることなく、他のタブ項目の設定項目の履歴値を選択することが可能となり、ユーザが、当該表示用履歴値を容易に利用することが可能となる。
【0091】
尚、本発明の実施形態に係る履歴値表示受付手段508は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記日時に対して所定の期間(1日、3日、1週間、1月、3月、1年など)を予め決定しておき、前記表示用履歴値の表示時点から当該期間内に含まれる日時の表示用履歴値のみを、前記設定条件入力画面に表示するよう構成すれば、限られた画面の面積に、ユーザが選択する可能性の高い表示用履歴値を表示させることとなり、省スペース化(省面積化)を図ることが可能となる。
【0092】
又、本発明の実施形態に係る操作部103の前記履歴値テーブルでは、前記タブ項目と、前記設定項目と、前記履歴値と、前記日時とを関連付けて記憶させるよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記履歴値テーブルに、更に、ユーザを識別するユーザIDを関連付けて記憶させるよう構成し、各ユーザ毎に関連付けられた履歴値(履歴条件)を、入力したユーザが有効利用するよう構成しても構わない。当該構成とすると、所定のユーザは、当該ユーザに割り当てられた業務内容に応じて、自己の入力した履歴値を繰り返し使用する傾向があるため、前記履歴値が効率よく利用されることになる。尚、前記ユーザを識別するために、例えば、公知技術であるユーザ認証技術(ユーザログイン技術)などが採用される。
【0093】
又、本発明の実施形態に係る操作部103では、前記履歴値テーブルに前記履歴値の入力が確定した日時を関連付けて記憶させ、前記履歴値表示受付手段508が、前記設定条件入力画面に表示される表示用履歴値のうち、当該日時が新しい表示用履歴値を優先して表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記履歴値テーブルに、前記タブ項目と、前記設定項目と、前記履歴値と、当該履歴値の入力が確定した回数とを関連付けて記憶させ、履歴値表示受付手段508が、前記設定条件入力画面に表示される表示用履歴値のうち、当該回数が多い表示用履歴値を優先して表示するよう構成しても構わない。当該構成とすると、回数の多い表示用履歴値が、ユーザにより選択し易くなるため、当該表示用履歴値の有効利用を促進する。尚、前記回数は、前記履歴値テーブルが各設定項目毎の履歴値を履歴条件として記憶するため、当該履歴条件の入力が確定した回数とすると、効率よく履歴値を管理することが可能となる。
【0094】
又、前記回数に対して所定の閾値(3回、5回、10回など)を予め決定しておき、当該閾値を超過する回数の表示用履歴値のみを、前記設定条件入力画面に表示するよう構成すれば、限られた画面の面積に、ユーザが選択する可能性の高い表示用履歴値を表示させることとなり、省スペース化(省面積化)を図ることが可能となる。尚、前記履歴値テーブルに前記日時と前記回数とを組み合わせて記憶させて、前記履歴値表示受付手段508が、当該回数と当該日時とを利用して前記表示用履歴値を表示させるよう構成しても良いし、前期履歴値テーブルに前記ユーザIDと前記日時と前記回数とを組み合わせて記憶させて、前記履歴値表示受付手段508が、当該ユーザIDと当該日時と当該回数を利用して前記表示用履歴値を表示させるよう構成しても良い。
【0095】
又、本発明の実施形態に係る操作部103では、複合機100のコピー機能に関して採用したが、例えば、スキャン機能、プリントボックス機能、ファックス機能などに対しても採用することが出来る。又、本発明の実施形態では、操作部103を複合機100に適用した場合について説明したが、当該操作部103に対応する情報処理装置(パーソナルコンピュータ)に適用し、当該情報処理装置に接続された複合機にコピー機能を実行させるよう構成しても、同一の作用効果を奏する。更に、本発明の実施形態では、操作部103を複合機100に適用した場合について説明したが、当該操作部103(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0096】
又、本発明の実施形態では、操作部103が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラム(例えば、プリンタドライバなどに対応する)を記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部103或いは複合機100に読み出させ、その操作部103或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上のように、本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ、複合機等に接続されたパーソナルコンピュータ等に有用であり、過去に入力した履歴値を登録することなく、当該履歴値を簡単に再現することが可能な情報処理装置及び情報処理方法として有効である。
【符号の説明】
【0098】
100 複合機
103 操作部
501 制御手段
502 表示受付手段
503 初期値記憶手段
504 タブ項目記憶手段
505 比較手段
506 履歴値記憶手段
507 取得手段
508 履歴値表示受付手段
509 履歴手段
510 時計手段
511 機能実行手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置において、
過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴手段と、
所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段と、
前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段と、
前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記履歴手段は、前記履歴値とともに、当該履歴値の入力が確定した日時を前記履歴値記憶手段に記憶させ、
前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値が選択されると、当該表示用履歴値の選択とともに、前記設定条件入力画面のタブ項目に関連する設定項目の履歴値の選択を受け付ける
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求項1−3のいずれか一項に記載の情報処理装置を備えた画像処理装置。
【請求項5】
複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置の情報処理方法において、
過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴ステップと、
所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較ステップと、
前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得ステップと、
前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置において、
過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴手段と、
所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較手段と、
前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得手段と、
前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記履歴手段は、前記履歴値とともに、当該履歴値の入力が確定した日時を前記履歴値記憶手段に記憶させ、
前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値のうち、前記日時が新しい表示用履歴値を優先して表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記履歴値表示受付手段は、前記表示用履歴値が選択されると、当該表示用履歴値の選択とともに、前記設定条件入力画面のタブ項目に関連する設定項目の履歴値の選択を受け付ける
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求項1−3のいずれか一項に記載の情報処理装置を備えた画像処理装置。
【請求項5】
複数のタブキーを配列したタブ表示画面と、所定のタブキーのタブ項目に関連する設定項目の初期値を所定の設定値に変更可能な設定条件入力画面とを表示する情報処理装置の情報処理方法において、
過去に入力が確定した設定項目の設定値を履歴値として履歴値記憶手段に記憶させる履歴ステップと、
所定のタブ項目に対応する設定条件入力画面が表示される際に、当該タブ項目以外の他のタブ項目に関連する設定項目の初期値と、前記履歴値記憶手段の当該設定項目に対応する前記履歴値とを比較する比較ステップと、
前記比較の結果、前記初期値と前記履歴値とが異なる場合、当該履歴値を表示用履歴値として取得する取得ステップと、
前記設定条件入力画面の一部に、前記表示用履歴値を選択可能に表示する履歴値表示受付ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−247586(P2012−247586A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118716(P2011−118716)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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