説明

情報処理装置及び方法、並びにプログラム

【課題】 直感的な操作で編集作業を実行できるようにする。
【解決手段】 接触検出部は、タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出する。記憶部は、コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶する。命令特定部は、接触検出部による検出結果に基づいて、記憶部に記憶されたテーブルの中から、他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する。本技術は、コンテンツを編集する情報処理装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置及び方法、並びにプログラムに関し、特に、直感的な操作で編集作業を実行できる、情報処理装置及び方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンテンツ制作の現場では、編集者が、編集装置を用いて各種の素材に対する編集作業を行うことで、コンテンツのデータを制作している。ここで、素材とは、テープ、ディスク、メモリ等のストレージに記録された、コンテンツの要素となり得るデータであって、具体的には、動画像、静止画像、音声等のデータのことをいう。また、編集作業には、例えば、編集装置に取り込まれた素材に対するカット編集、トリム編集等がある。
【0003】
編集者は、編集装置のハードウェア操作器具、例えば、キーボード、マウス、ジョグダイアル、スライダーバー等を操作することによって編集作業を行う(例えば、特許文献1参照)。また、近年では、これらのハードウェア操作器具の代替として、GUI(Graphical User Interface)を利用した操作ができるように、ソフトウエアボタン等のソフトウェア操作器具が、編集装置のディスプレイ上に表示される場合もある。すなわち、編集者は、このようなソフトウェア操作器具を操作することによっても、編集作業を行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−184356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む上述した従来の操作器具を用いて編集作業を行う場合、編集者は、操作器具を操作の都度目視で確認する必要がある。すなわち、編集者は、編集画面に表示される編集対象の素材を注視する必要があるところ、編集作業に用いる操作器具を操作する度に、素材から目を離して操作器具を何度も目視確認しなければならない。その結果、編集者は、操作器具を目視確認する度に編集作業の中断を余儀なくされ、作業効率が低下する。このため、操作器具の目視確認を必要最低限度に抑制しつつ、直感的な操作で編集作業が実行できる編集装置の登場が要望されている。
【0006】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、直感的な操作で編集作業を実行できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一側面の情報処理装置は、タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出する接触検出部と、コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、前記タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される前記素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶する記憶部と、前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、前記他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する命令特定部とを備える。
【0008】
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作に用いた指の本数を判定する指本数判定部と、前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作の種類を判定するタッチ操作種類判定部とをさらに備え、前記テーブルは、指の本数とタッチ操作の種類との所定の組み合わせに対応付けられた命令を含み、前記命令特定部は、前記指本数判定部及び前記タッチ操作種類判定部の各々の判定結果に基づいて、前記指の本数と、前記タッチ操作の種類との前記組み合わせを認識し、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、認識した前記組み合わせに対応する命令を特定することができる。
【0009】
前記命令特定部により特定された前記命令を、前記他の情報処理装置に発行する命令発行部をさらに設けることができる。
【0010】
前記タッチ操作の感度を調整する感度調整部をさらに設けることができる。
【0011】
所定の画像を表示する表示部と、前記命令特定部により特定された命令に基づいて、前記タッチ操作を支援するための操作画面を前記表示部に表示させる制御を実行する表示制御部とをさらに設けることができる。
【0012】
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、前記テーブルは、左の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、右の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにイン点を設定する命令を含めることができる。
【0013】
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、前記テーブルは、右の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、左の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにアウト点を設定する命令を含めることができる。
【0014】
本技術の一側面の情報処理装置方法及びプログラムは、上述した本技術の一側面の情報処理装置に対応する方法及びプログラムである。
【0015】
本技術の一側面の情報処理装置及び方法並びにプログラムにおいては、タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標が検出され、検出結果に基づいて、前記タッチ操作に用いた指の本数が判定され、検出結果に基づいて、前記タッチ操作の種類が判定され、指の本数とタッチ操作の種類との所定の組み合わせに対応付けられた命令のテーブルが記憶され、各々の判定結果に基づいて、前記指の本数と、前記タッチ操作の種類との前記組み合わせが認識され、記憶された前記テーブルの中から、認識された前記組み合わせに対応する命令が特定される。
【発明の効果】
【0016】
以上のごとく、本技術によれば、直感的な操作で編集作業を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】編集システムの構成を示すブロック図である。
【図2】操作入力装置のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【図3】CPUの機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】操作画面の例を示す図である。
【図5】設定画面の例を示す図である。
【図6】タッチ操作説明画面の例を示す図である。
【図7】タッチ操作の操作一覧を示す図である。
【図8】編集画面の例を示す図である。
【図9】素材がプレビュー表示される例を示す図である。
【図10】使いどころ区間が決定される例を示す図である。
【図11】使われどころ区間の始まりの位置が決定される例を示す図である。
【図12】使いどころ区間がタイムラインに配置される例を示す図である。
【図13】トリム編集について説明する図である。
【図14】操作一覧の1行1列の命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面の表示例を示す図である。
【図15】操作一覧の2行1列の命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面の表示例を示す図である。
【図16】トリム編集のうちAサイド編集のための命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面の表示例を示す図である。
【図17】操作入力処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本技術の実施の形態について説明する。
【0019】
[本技術が適用される編集システムの構成例]
図1は、本技術が適用される編集システムの構成を示すブロック図である。
【0020】
編集システム1は、操作入力装置11、編集装置12、及び表示装置13から構成されている。
【0021】
操作入力装置11は、後述するようにディスプレイに積層されたタッチパネルを有し、当該タッチパネルに対する、編集者の指の近接又は接触による操作を受け付ける。操作入力装置11は、当該操作の内容を特定し、その内容に基づいて、各種の素材に対する所定の編集処理の命令を、編集装置12に発行する。なお、このような操作入力装置11による一連の処理を、以下、操作入力処理と称する。操作入力処理の詳細については後述する。
【0022】
編集装置12は、操作入力装置11から発行された命令にしたがって、各種の素材に対する編集処理を実行する。
【0023】
表示装置13は、編集装置12による各種素材に対する編集処理に伴う画像、例えば編集結果や編集中の素材についての各種画像を表示する。
【0024】
次に、操作入力装置11の詳細について、図2乃至7を参照して説明する。
【0025】
[操作入力装置の構成例]
図2は、本技術が適用された操作入力装置11のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0026】
操作入力装置11は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、バス24、入出力インタフェース25、入力部26、表示部27、記憶部28、通信部29、及びドライブ30を備えている。
【0027】
CPU21は、ROM22に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。または、CPU21は、記憶部28からRAM23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM23にはまた、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0028】
CPU21、ROM22、及びRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インタフェース25も接続されている。入出力インタフェース25には、入力部26、表示部27、記憶部28、及び通信部29が接続されている。
【0029】
入力部26は、タッチパネルで構成されており、編集者の指示操作に応じて各種情報を入力する。表示部27は、ディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0030】
より具体的には、タッチパネルとして構成される入力部26は、表示部27の表示画面全体の上部に積層され、タッチ操作がなされた位置の座標を検出し、その検出結果を、入出力インタフェース25及びバス24を介してCPU21に供給する。ここで、タッチ操作とは、タッチパネルに対する編集者の指の接触又は近接の操作をいう。ただし、以下説明の簡略上、指の接触によるタッチ操作のみについて言及するが、指の近接によるタッチ操作でも以下に説明する処理は同様に実現可能である。
【0031】
入力部26を構成するタッチパネルとしては、例えば、静電容量式タッチパネルや抵抗膜式タッチパネルを採用することができる。静電容量式タッチパネルは、表示部27の表示画面上において、導電膜により形成される。静電容量式タッチパネルは、指によるタッチ操作がなされると、その指先と導電膜との間で生ずる静電容量の変化に基づいて、タッチ操作の位置の座標を検出する。抵抗膜式タッチパネルは、表示部27の表示画面上において、PET(Polyethylene terephthalate)のような柔らかい表面膜と、その奥にある液晶ガラス膜が並行に重ねられて形成される。双方の膜は、それぞれ透明な導電膜が貼り込まれており、透明なスペーサを介してそれぞれ電気的に絶縁されている。表面膜とガラス膜とはそれぞれ導体が通っており、指によりタッチ操作がなされると、指による応力により表面膜が湾曲し、表面膜とガラス膜が部分的に導通状態となる。この時、指の接触位置に応じて電気抵抗値や電位が変化する。CPU11は、このような電気抵抗値や電位の変化が生じた座標に基づいて、当該指の接触、指の接触本数、及びタッチ操作の種類を検出する。
【0032】
記憶部28は、例えばハードディスク等から構成され、各種情報を記憶する。例えば、編集前後を通じて、編集対象のコンテンツのデータが記憶部28に記憶される。また、記憶部28は、図7を参照して後述するタッチ操作の操作一覧を記憶する。
【0033】
通信部29は、例えばモデムやターミナルアダプタ等から構成され、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0034】
入出力インタフェース25にはまた、必要に応じてドライブ30が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア31が適宜装着される。そして、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部28にインストールされる。
【0035】
[CPUの機能的構成例]
図3は、図2に示される操作入力装置11のCPU21が有する機能のうち、操作入力処理の実行機能を実現させるための機能的構成例を示すブロック図である。
【0036】
CPU21は、接触検出部51、指本数判定部52、タッチ操作種類判定部53、操作一覧取得部54、命令特定部55、命令発行部56、操作画面生成部57、表示制御部58、及び感度調整部59を有している。
【0037】
接触検出部51は、入力部26としてのタッチパネルに対する指の接触の位置、すなわちタッチ操作の位置の座標を検出する。
【0038】
指本数判定部52は、接触検出部51による検出結果に基づいて、タッチパネルに接触した指の本数、すなわちタッチ操作に用いた指の本数を判定する。
【0039】
タッチ操作種類判定部53は、接触検出部51による検出結果に基づいて、タッチパネルへのタッチ操作の種類を判定する。接触検出部51による検出結果には、時間的な検出結果の推移が含まれる。なお、タッチ操作の種類については、図6と図7を参照して後述する。
【0040】
操作一覧取得部54は、記憶部28に記憶されているタッチ操作の操作一覧を取得する。タッチ操作の操作一覧とは、指の本数と、タッチ操作の種類との所定の組み合わせに対応付けられた命令が、複数の組み合わせ毎に羅列されたテーブルをいう。タッチ操作の操作一覧には、素材に対しての編集処理に関する命令が含まれる。タッチ操作の操作一覧の具体例については、図7を参照して後述する。
【0041】
命令特定部55は、指本数判定部52とタッチ操作種類判定部53による判定結果に基づいて、指の本数と、タッチ操作の種類との組み合わせを認識し、操作一覧取得部54により取得された操作一覧の中から、当該組み合わせに対応する命令を特定する。
【0042】
命令発行部56は、命令特定部55により特定された命令を、編集装置12に対して発行する。
【0043】
操作画面生成部57は、命令特定部55により特定された命令や各種情報に基づいて、編集者のタッチ操作を支援するためのGUI画像としての操作画面のデータを生成する。
【0044】
表示制御部58は、操作画面生成部57によりデータとして生成された操作画面を表示部27に表示させる制御を実行する。
【0045】
感度調整部59は、入力部26としてのタッチパネルへのタッチ操作の感度を調整する。
【0046】
[操作画面]
次に、操作入力装置11の表示部27に表示される操作画面の例について説明する。
【0047】
図4は、操作画面71の例を示す図である。
【0048】
図4に示される操作画面71には、フォーカス領域表示領域91、リスト切換領域92、リスト表示領域93、第1素材表示領域94、第2素材表示領域95、操作領域96、水平方向スクラブ領域97、及び垂直方向表示調整領域98が含まれている。
【0049】
フォーカス領域表示領域91には、表示装置13に表示される編集画面(図8乃至図12を参照して後述する)に含まれる領域のうち、フォーカスが設定されている領域(以下、フォーカス領域と称する)の名称が表示される。なお、操作画面71においては、当該フォーカス領域に対する操作が行われる。
【0050】
リスト切換領域92には、フォーカスボタン92−1とコマンドボタン92−2が表示されている。フォーカスボタン92−1が選択された場合、リスト表示領域93にはフォーカスリストが表示される。フォーカスリストは、編集画面内の領域のうち、フォーカス領域になり得る領域の名称に関するリストである。一方、コマンドボタン92−2が選択された場合、リスト表示領域93にはコマンドリストが表示される。コマンドリストは、主な編集処理に関するリストである。図4の例では、コマンドボタン92−2が選択されている。
【0051】
リスト表示領域93には、リスト切換領域92において選択されたフォーカスボタン92−1またはコマンドボタン92−2にそれぞれ対応付けられた、フォーカスリストまたはコマンドリストが表示される。編集者は、表示されたフォーカスリストの中から所望のリストを選択することで、フォーカス領域を設定することができる。また、編集者は、表示されたコマンドリストの中から所望のリストを選択することで、主な編集処理を実行することできる。図4の例では、リスト表示領域93にはコマンドリストが表示されている。例えば、コマンドリストのうち、左から6番目の「Trim Mode」が選択された場合、編集画面の編集モードがトリム編集モードに遷移する。したがって、編集者は、素材のつなぎ目の微調整を行うトリム編集を行うことができるようになる。なお、トリム編集については、図13を参照して後述する。
【0052】
第1素材表示領域94には、表示装置13に表示される編集画面に含まれる領域のうち、入力素材確認領域(本実施形態では図8の入力素材確認領域322)に読み込まれている素材に含まれるデータの名称が表示される。詳細については図8を参照して説明するが、入力素材確認領域には、編集装置12内で記録されている素材の中から選択された素材が入力素材として表示される。入力素材は、CG(Character Generator)データ、映像データ(すなわち、静止画像データ又は動画像データ)、音声データ等が任意に組み合わされて構成されている。図4の例では、入力素材確認領域に読み込まれている素材に含まれるデータは、映像データV1、音声データA1、及び音声データA2であることがわかる。
【0053】
第2素材表示領域95には、表示装置13に表示される編集画面に含まれる領域のうち、出力素材確認領域(本実施形態では図8の出力素材確認領域323)に読み込まれている素材に含まれるデータの名称が表示される。詳細については図8を参照して説明するが、出力素材確認領域には、編集中または編集後の素材が表示される。編集中または編集後の素材は、CGデータ、映像データ、音声データ等が任意に組み合わされて構成されている。図4の例では、出力素材確認領域に読み込まれている素材に含まれるデータは、CGデータCG1、映像データV1、音声データA1、及び音声データA2であることがわかる。
【0054】
操作領域96は、命令入力のためのタッチ操作がなされる矩形の領域である。操作領域96には、短辺方向と略並行に複数の目盛111が表示される。なお、以下、説明の簡略上、図4の方向にあわせて、操作領域96の短辺方向を垂直方向と定義し、操作領域96の長辺方向(長手方向)を水平方向と定義する。
【0055】
2つの目盛111の間の距離が、フォーカス領域で再生されている素材の1フレームの表示に対応する。当該目盛111を水平方向に指をなぞる種類のタッチ操作(以下、このような指をなぞる種類のタッチ操作をジョグ操作と称する)がされることで、操作領域96に接触した状態の指の移動距離(以下、「ジョグ量」と呼ぶ)に応じて、フォーカス領域で再生されている素材の再生位置を変化させる命令が発行される。
【0056】
すなわち、編集者は、フォーカス領域で再生されている素材の再生位置を変化させる場合、ジョグ操作のジョグ量を可変させることで、現在の素材の再生位置に対する相対的な移動距離のみを指定すればよい。ジョグ操作によって、素材の再生位置はフレーム単位で可変速に変化する。また、複数の目盛111も一体で、操作領域96内で、ジョグ量に応じた距離だけ水平方向に移動する。例えば、所定のフレームを示す2つの目盛111間が、操作領域96内の中央部に位置していたとして、水平右方向に所定のジョグ量だけ指を移動させるジョグ操作がなされた場合には、当該2つの目盛111が中央部から水平右方向に所定のジョグ量に応じた距離だけ離間した位置に配置されるように、複数の目盛111が一体となって移動する。
【0057】
したがって、例えば、編集者は、フォーカス領域での素材の再生を1フレームずつゆっくり飛ばして再生させたい場合、少ないジョグ量でジョグ操作をすればよい。さらに、操作領域96で所定のタッチ操作が行われることにより、各種素材に対して編集処理が施される。このように、編集者は、直感的な操作で編集作業を行うことができるため、編集作業の途中で操作入力装置11を頻繁に目視確認する必要がなくなる。
【0058】
水平方向スクラブ領域97は、フォーカス領域の全時間長を表わしている。例えば、フォーカス領域が編集画面内の入力素材確認領域である場合、水平方向スクラブ領域97は、入力素材確認領域に読み込まれている素材の全時間長を表わしている。また例えば、フォーカス領域が編集画面内の出力素材確認領域である場合、水平方向スクラブ領域97は、編集中または編集後の素材の全時間長を表わしている。また、例えば、フォーカス領域が、編集画面内のタイムライン領域(本実施形態では図8のタイムライン領域324)である場合、水平方向スクラブ領域97は、当該タイムライン領域に含まれる、タイムラインの全時間長を表わしている。すなわち、水平方向スクラブ領域97の区間全体(すなわち、水平方向スクラブ領域97の水平方向の長さ)が、タイムラインの全時間長に対応する区間である。
【0059】
なお、詳細については図8を参照して説明するが、タイムライン領域には、編集者が作成するコンテンツの時間軸を表現したタイムラインが含まれる。タイムラインには、編集中または編集後のイベントの配置及び編集処理の内容がトラック毎に時系列に図形化して表示される。トラックは、イベントを配置して編集するための領域である。イベントは、参照元の素材の情報、及び当該素材に対して設定されたイン点とアウト点との2点の時間データを保持する論理的な素材をいう。なお、編集システム1を用いた編集処理の単位としては、イベントが採用される。
【0060】
また、水平方向スクラブ領域97に表示されている表示区間112は、フォーカス領域で現在表示されている素材またはタイムラインの時間長を表わしている。例えば、フォーカス領域が編集画面内の入力素材確認領域である場合、表示区間112は、入力素材確認領域に表示されている素材の時間長を表わしている。また例えば、フォーカス領域が編集画面内の出力素材確認領域である場合、表示区間112は、出力素材確認領域に表示されている編集中または編集後の素材の時間長を表わしている。また例えば、フォーカス領域がタイムライン領域である場合、表示区間112は、タイムライン領域に表示されているタイムラインの時間長を表わしている。
【0061】
したがって、操作領域96に対する所定のタッチ操作(後述するピンチ操作のうちのピンチアウト操作)によって、表示区間112が水平方向に延長した場合には、フォーカス領域は次のように変化する。フォーカス領域が入力素材確認領域である場合には、入力素材のうち、入力素材確認領域に表示される範囲が、表示区間112の延長分だけ拡張する。フォーカス領域が出力素材確認領域である場合には、編集中または編集後の素材のうち、出力素材確認領域に表示される範囲が、表示区間112の延長分だけ拡大する。また、フォーカス領域がタイムライン領域である場合には、複数のトラックのうち、タイムラインに表示される範囲が、表示区間112の延長分だけ拡張する。
【0062】
一方、操作領域96に対する所定のタッチ操作(後述するピンチ操作のうちのピンチイン操作)によって、表示区間112が水平方向に短縮した場合には、フォーカス領域は次のように変化する。フォーカス領域が入力素材確認領域である場合には、入力素材のうち、入力素材確認領域に表示される範囲が、表示区間112の短縮分だけ縮小する。フォーカス領域が出力素材確認領域である場合には、編集中または編集後の素材のうち、出力素材確認領域に表示される範囲が、表示区間112の短縮分だけ縮小する。また、フォーカス領域がタイムライン領域である場合には、複数のトラックのうち、タイムラインに表示される範囲が、表示区間112の短縮分だけ縮小する。
【0063】
垂直方向表示調整領域98は、タイムライン領域に含まれるタイムラインの垂直方向の表示を拡大または縮小する命令を入力するためのタッチ操作がなされる領域である。すなわち、操作領域96に対する所定のタッチ操作(後述するピンチ操作)によって、垂直方向表示調整領域98が操作されると、タイムライン領域には、タイムラインが垂直方向に拡大または縮小して表示される。
【0064】
[設定画面]
次に、操作入力装置11の設定画面について説明する。編集者は、当該設定画面を操作することにより、操作入力装置11の音やタッチ操作の感度の変更等の各種設定を行うことができる。また、操作領域96に対するタッチ操作の種類は複数あることから、編集者は、当該設定画面を操作することにより、タッチ操作の説明画面を表示させることができる。
【0065】
図5は、設定画面の例を示す図である。
【0066】
図5に示される設定画面121には、音設定画面選択領域131、タッチ操作設定画面選択領域132、アプリケーション説明画面選択領域133、タッチ操作説明画面選択領域134、及び選択画面表示領域135が含まれる。
【0067】
音設定画面選択領域131に対してタッチ操作がなされると、音設定画面が選択されて選択画面表示領域135に表示される。音設定画面では、操作入力装置11の出力音の音量や種類等を調整するパラメータの設定が可能となる。
【0068】
タッチ操作によりタッチ操作設定画面選択領域132に対してタッチ操作がなされると、タッチ操作設定画面が選択されて選択画面表示領域135に表示される。タッチ操作設定画面では、タッチ操作の感度等を調整するパラメータの設定が可能になる。なお、タッチ操作の感度等を調整するパラメータについては後述する。
【0069】
タッチ操作によりアプリケーション説明画面選択領域133に対してタッチ操作がなされると、アプリケーション説明画面が選択されて選択画面表示領域135に表示される。アプリケーション説明画面には、操作入力装置11に搭載されたアプリケーションの説明が表示される。
【0070】
タッチ操作によりタッチ操作説明画面選択領域134に対してタッチ操作がなされると、タッチ操作説明画面が選択されて選択画面表示領域135に表示される。図6に示されるタッチ操作説明画面には、タッチ操作の模式図が表示される。
【0071】
[タッチ操作説明画面]
図6は、選択画面表示領域135に表示されるタッチ操作説明画面141の例を示す図である。
【0072】
図6に示されるように、タッチ操作説明画面141には、所定の命令に対応付けられた、タッチ操作の種類と指の本数の組み合わせを示す模式図、当該所定の命令の名称、及びタッチ操作の具体的な説明(または当該所定の命令の内容)が表示されている。具体的には、タッチ操作説明画面141には、各命令の各々に対応付けられた、タッチ操作の種類と指の本数の組み合わせの各々を示す模式図151乃至197が表示される。そして、当該模式図151乃至197のそれぞれの下方には、対応する各命令の名称がそれぞれ表示されている。また、各命令の名称のそれぞれの下方には、対応する具体的な操作の説明がそれぞれ表示されている。さらに、タッチ操作説明画面141の右下には、タッチ操作の種類を模式的に示す各シンボル221乃至228が表示され、その右側には、当該タッチ操作の種類の各々の説明が表示されている。
【0073】
タッチ操作の種類と指の本数の組み合わせの各々を示す模式図151乃至197は、基本的に、図7に示されるタッチ操作の操作一覧に示される編集処理の命令と対応する。したがって、タッチ操作の模式図151乃至197の説明については、図7の説明とともに後述する。
【0074】
シンボル221乃至228で表されるタッチ操作の種類としては、基本的にタップ操作、ホールド操作、フリック操作、ピンチ操作の4種類が採用されており、当該4種類の組み合わせにより複数通りのタッチ操作が設定されている。
【0075】
タップ操作は、タッチパネルの1点を指で短時間触って離す(軽くたたく)操作である。なお、ダブルタップ操作は、タップ操作を2回繰り返す操作である。ホールド操作は、タッチパネルに指を置いたまま静止させる操作である。フリック操作は、タッチパネルを素早く払う(はじく)操作である。ピンチ操作は、2本の指でタッチパネル上をタッチし、タッチパネル上に指を載せたまま、2本の指の間隔を広げたり狭めたりする操作である。なお、ピンチ操作のうち、2本の指の間隔を広げる操作をピンチアウト操作といい、2本の指の間隔を狭める操作をピンチイン操作という。
【0076】
黒丸印で表わされたタッチ操作のシンボル221は、その説明として「Hold」と表示されているように、ホールド操作を模式的に示している。
【0077】
二重丸印で表わされたタッチ操作のシンボル222は、その説明として「Double Tap」と表示されているように、ダブルタップ操作を模式的に示している。
【0078】
一重丸印で表わされたタッチ操作のシンボル223は、その説明として「Tap」と表示されているように、タップ操作を模式的に示している。
【0079】
内が黒丸の二重丸印で表わされたタッチ操作のシンボル224は、その説明として「Double Tap and Hold」と表示されているように、ダブルタップ操作とホールド操作との組み合わせを模式的に示している。ダブルタップ操作とホールド操作との組み合わせとは、2回目のタップ操作のときに、タッチパネルに接触させた指を離さずに、そのままホールド操作する操作をいう。
【0080】
下向き矢印で表わされたタッチ操作のシンボル225は、その説明として「Flick to Down」と表示されているように、下方向へのフリック操作を模式的に示している。
【0081】
上向き矢印で表わされたタッチ操作のシンボル226は、その説明として「Flick to Up」と表示されているように、上方向へのフリック操作を模式的に示している。
【0082】
左向き矢印で表わされたタッチ操作のシンボル227は、その説明として「Flick to Left」と表示されているように、左方向へのフリック操作を模式的に示している。
【0083】
右向き矢印で表わされたタッチ操作のシンボル228は、その説明として「Flick to Right」と表示されているように、右方向へのフリック操作を模式的に示している。
【0084】
[タッチ操作の操作一覧]
図7は、タッチ操作の操作一覧を示す図である。
【0085】
図7の操作一覧は行列構造を有しているため、以下、図7中横方向の項目の集合体を「行」と称し、同図中縦方向の項目の集合体を「列」と称する。なお、図7において、各行の左端には、便宜上行番号が付されている。また、各列の上端には、便宜上列番号が付されている。
【0086】
操作一覧の所定の行には、タッチパネルに対する所定のタッチ操作の種類が対応付けられている。各行の項目を上から順に説明する。
【0087】
1行目の各項目には、「Tap」と記述されているように、タップ操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0088】
2行目の各項目には、「1.5 Tap(Double Tap and Hold + Jog)」と記述されているように、ダブルタップ操作とホールド操作との組み合わせ(すなわち、2回目のタップ操作のときに、タッチパネルに接触させた指を離さずに、そのままホールド操作する操作)に加えて、ジョグ操作の組み合わせにより発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0089】
3行目の各項目には、「Double Tap」と記述されているように、ダブルタップ操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0090】
4行目の各項目には、「Flick(Horizontal)」と記述されているように、水平方向のフリック操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0091】
5行目の各項目には、「Flick (Vertical)」と記述されているように、垂直方向のフリック操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0092】
6行目の各項目には、「Hold and Tap (One finger tap, Other Fingers hold.)」と記述されているように、1本の指のタップ操作と他の指のホールド操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0093】
7行目の各項目には、「Hold and Tap (One finger hold, Other Fingers tap.)」と記述されているように、1本の指のホールド操作と他の指のタップ操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0094】
8行目の各項目には、「Hold and Flick (Vertical) (One finger Hold, Other Fingers Flick.)」と記述されているように、1本の指のホールド操作と他の指の垂直方向のフリック操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0095】
9行目の各項目には、「Hold and Flick (Vertical)(One finger Flick, Other Fingers hold.)」と記述されているように、1本の指の垂直方向のフリック操作と他の指のホールド操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0096】
10行目の各項目には、「Hold and Flick (Vertical)(Two fingers Hold, Other Fingers Flick.)」と記述されているように、2本の指のホールド操作と他の指の垂直方向のフリック操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0097】
11行目の各項目には、「Hold and Flick (Horizontal)(One finger Hold, Other Fingers Flick.)」と記述されているように、1本の指のホールド操作と他の指の水平方向のフリック操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0098】
12行目の各項目には、「Hold and Flick (Horizontal)(One finger flick, Other Fingers Hold.)」と記述されているように、1本の指の水平方向のフリック操作と他の指のホールド操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0099】
13行目の各項目には、「Pinch in/out」と記述されているように、ピンチイン操作とピンチアウト操作により発行され得る各種命令がそれぞれ記述されている。
【0100】
操作一覧の所定の列には、タッチパネルに対する所定のタッチ操作に使用される指の本数が対応付けられている。操作一覧中のタッチ操作に使用される指の本数としては、1本乃至4本が採用されている。なお、使用される指の本数が2本の場合には、2本指のうちの左の指と右の指のそれぞれに対して所定のタッチ操作が設定される場合がある。また、使用される指の本数が3本の場合には、3本指のうちの左の指、中央の指、右の指のそれぞれに対して所定のタッチ操作が設定される場合がある。各列の項目を左から順に説明する。
【0101】
1列目の各項目には、「1 finger」と記述されているように、編集者が1本指でタッチした状態で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0102】
2列目の各項目には、「2 fingers Left」と記述されているように、編集者が2本指でタッチした状態で左の指で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0103】
3列目の各項目には、「2 fingers Right」と記述されているように、編集者が2本指でタッチした状態で右の指で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0104】
4列目の各項目には、「3 fingers Left」と記述されているように、編集者が3本指でタッチした状態で左の指でする場合に発行され得る命令の各種操作が記述されている。
【0105】
5列目の各項目には、「3 fingers Center」と記述されているように、編集者が3本指でタッチした状態で中央の指で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0106】
6列目の各項目には、「3 fingers Right」と記述されているように、編集者が3本指でタッチした状態で右の指で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0107】
7列目の各項目には、「4 fingers」と記述されているように、編集者が4本指でタッチした状態で操作する場合に発行され得る命令の各種が記述されている。
【0108】
なお、上述したタッチ操作は、図5の設定画面のタッチ操作設定画面選択領域132を選択した場合に表示されるタッチ操作設定画面において、パラメータを設定することにより、感度等を調整することが可能である。タッチ操作設定画面選択領域132が選択されると、図示せぬタッチ操作設定画面が、選択画面表示領域135に表示される。そして、以下のようなパラメータについての設定が可能となる。
【0109】
「ジョグ感度」は、ジョグ操作におけるジョグ量に対する、編集画面内のタイムラインが動く量の倍率を設定するためのパラメータである。
【0110】
「ジョグ慣性力」は、ジョグ操作に応じて移動する目盛111が、ジョグ操作終了後に移動を停止するまでに、減速させていく割合を設定するパラメータである。
【0111】
「タップ時間」は、タップ操作と認識する時間についての閾値として、タッチパネルに対する指の接触時間の最大値を設定するパラメータである。すなわち、閾値として設定された時間内に、タッチパネルから指が離れれば、タップ操作が認識される。
【0112】
「ダブルタップ第1閾値」は、ダブルタップ操作と認識する時間についての第1閾値として、1回目の指の接触が解放されてから2回目の指の接触が開始されるまでの時間の最大値を設定するパラメータである。すなわち、1回目の指の接触が解放されてから、第1閾値として設定された時間内に、2回目の指の接触が開始されれば、ダブルタップ操作が認識される。
【0113】
「ダブルタップ第2閾値」は、ダブルタップ操作と認識する時間についての第2閾値として、1回目の指の接触が開始されてから2回目の指の接触が解放されるまでの時間の最大値を設定するパラメータである。すなわち、1回目の指の接触が開始されてから、第2閾値として設定された時間内に、2回目の指の接触が解放されれば、ダブルタップ操作が認識される。
【0114】
「ジョグ操作のタッチ感度(水平方向)」は、水平方向のフリック操作の最小移動距離を設定するパラメータである。すなわち、水平方向に設定した距離以下で指が移動されても、フリック操作として認識されない。
【0115】
「ジョグ操作のタッチ感度(垂直方向)」は、垂直方向のフリック操作の最小移動距離を設定するパラメータである。すなわち、垂直方向に設定した距離以下で指が移動されても、フリック操作として認識されない。
【0116】
編集者は、各種のパラメータを調整することにより、タッチ操作を所望の感度に調整することができる。
【0117】
上述のように、基本的にi行j列(iは1乃至13のうちの任意の整数値。Jは1乃至7のうちの任意の整数値)で特定されるタッチ操作に対して、編集処理の所定の1つの命令が割り当てられている。この場合、各タッチ操作に対して割り当てる命令の種類は特に限定されないが、図7に示される操作一覧では、図8乃至図13のカット編集ができるように各種命令が割り当てられている。そこで、図7に割り当てられている各種命令の理解を容易なものとすべく、その説明の前に、図8乃至図13を参照してカット編集について説明する。
【0118】
カット編集とは、次のような一連の編集作業のことをいう。はじめに、編集装置12に取り込まれた素材の中から、コンテンツの作成に用いられる素材が入力素材として選択される。そして、選択された入力素材の所定の区間が、所定の素材に追加する区間(以下、使いどころ区間と称する)として選択される。そして、選択された使いどころ区間が、所定の素材の所定の区間(以下、使われどころ区間と称する)に上書きまたは挿入される。このような一連の編集作業であるカット編集を行うことにより、出力素材が作成されてコンテンツとなる。
【0119】
図8は、表示装置13に表示される編集画面の例を示す図である。
【0120】
図8に示される編集画面311には、素材管理領域321、入力素材確認領域322、出力素材確認領域323、及びタイムライン領域324が含まれている。
【0121】
素材管理領域321には、編集装置12内での素材の記録位置等を示す情報が表示される。具体的には、編集装置12内での素材の記録位置等がわかるように、例えばマイクロソフト社のエクスプローラ(登録商標)による表示のように木構造で表示される。図8の例では、素材管理領域321には、編集者が編集作業に用いる複数の素材のうち、所定の素材を示すシンボル331(以下、素材331と略記する)のみが表示されている。
【0122】
入力素材確認領域322には、素材管理領域321から選択された素材が入力素材としてプレビュー表示される。
【0123】
出力素材確認領域323には、タイムライン領域324で編集中または編集後のイベントがプレビュー表示される。
【0124】
タイムライン領域324には、タイムラインが表示される。1つのタイムラインは、1つのコンテンツを構成する。タイムラインには複数のトラックが含まれており、図8の例では、6つのトラックが表示されている。トラックは、映像データを編集するビデオトラックや、音声データを編集するオーディオトラック、CGデータを編集するCGトラック等に分類される。編集者は、トラックを使用して、映像データ、音声データ、CGデータ等をレイヤ化して、エフェクトを追加したり、テロップやサウンドトラックなどをオーバーレイする、といった各種編集をすることができる。編集者は、複数のオーディオトラックを使用することで、トラックにナレーションを追加したり、別のトラックにBGM(Back Ground Music)を追加する、といった各種編集をすることができる。タイムラインに存在するビデオトラック、オーディオトラック、CGトラック等の全てが、このような各種編集後に合成されることで、最終的なコンテンツが構成される。
【0125】
編集者は、素材管理領域321から入力素材として素材331を選択して、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、入力素材である素材331を入力素材確認領域322に読み込む。そして、編集者は、図9に示されるように、入力素材である素材331を、入力素材確認領域322においてプレビュー表示させる。
【0126】
図9は、入力素材である素材331がプレビュー表示される例を示す図である。
【0127】
編集者は、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、入力素材である素材331を、入力素材確認領域322においてプレビュー表示させる。
【0128】
プレイラインエリア341には、入力素材である素材331のプレビュー表示の再生位置を示すプレイライン351が表示される。すなわち、プレイラインエリア341の区間全体(すなわち、横方向の長さ)が、入力素材である素材331の時間長に対応する区間であって、プレイライン351の稼働可能な区間である。したがって、編集者は、プレイライン351の位置を参考にして、図10に示されるように、入力素材である素材331の使いどころ区間を決定する。
【0129】
図10は、入力素材である素材331の使いどころ区間が決定される例を示す図である。
【0130】
編集者は、プレイライン351の位置を参考にして、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、プレイラインエリア341にイン点361とアウト点362を設定し、その間の区間を入力素材である素材331の使いどころ区間371として決定する。次に、編集者は、図11に示されるように、タイムラインの使われどころ区間の始まりの位置を決定する。
【0131】
図11は、タイムラインの使われどころ区間の始まりの位置が決定される例を示す図である。
【0132】
編集者は、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、タイムライン上に配置されるイベントを、出力素材確認領域323にプレビュー表示させる。
【0133】
タイムライン領域324には、プレイライン391−2が表示される。プレイライン391−2は、出力素材確認領域323でプレビュー表示されるタイムラインの再生位置を示す。すなわち、プレイライン391−2上に位置するイベントがすべて合成されて、出力素材確認領域323でプレビュー表示される。
【0134】
したがって、編集者は、プレイライン391−2の位置を参考にして、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、タイムラインの使われどころ区間の始まりの位置を決定し、プレイラインエリア381−2にマークイン点401−2を設定する。次に、編集者は、図12に示されるように、素材331の使いどころ区間371をタイムライン領域324のマークイン点401−2が設定された位置に配置する。
【0135】
なお、出力素材確認領域323のプレイラインエリア381−1と、タイムライン領域324のプレイラインエリア381−2は、そのスケール(すなわち、表示画面に対する相対的な長さ)は異なるが、実際には同一の時間長を表している。したがって、出力素材確認領域323のプレイラインエリア381−1に表示されるプレイライン391−1及びマークイン点401−1と、タイムライン領域324のプレイラインエリア381−2に表示されるプレイライン391−2及びマークイン点401−2は、タイムラインの同じ時刻を表している。
【0136】
図12は、素材331の使いどころ区間371がタイムラインに配置される例を示す図である。
【0137】
編集者は、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、入力素材である素材331の使いどころ区間371を切り出して、タイムライン領域324のタイムライン上のマークイン点401−2で示された位置に、イベント372として配置する。
【0138】
入力素材の使いどころ区間371を、タイムラインに配置する手法としては、入力素材のイン点及びアウト点、並びにタイムライン上のマークイン点及びマークアウト点の4点の中から、3点または4点を決定する手法がある。なお、マークアウト点は、使われどころ区間の終わりの位置を示し、図12ではマークアウト点401−3で示されている。
【0139】
次に、編集者は、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることにより、タイムライン上に配置されるイベントを出力素材確認領域323にプレビュー表示させて、イベント372と他のイベントとのつなぎ目の映像の確認をする。つなぎ目の映像が不自然であったり、不完全である場合には、編集者は、つなぎ目の映像の微調整であるトリム編集を行う。トリム編集について、図13を用いて説明する。
【0140】
図13は、トリム編集について説明する図である。
【0141】
図13は、トリム編集のうち、Aサイド編集、Bサイド編集、及びABサイド編集について説明する図である。図13に示されるように、イベント421とイベント422が、カット点C1でつながっている。
【0142】
このとき、イベント421とイベント422とのつなぎ目のうち、OG(Out Going)で示されるイベント421の区間の終端の位置のみが変更されるトリム編集をAサイド編集という。これに対して、イベント421とイベント422とのつなぎ目のうち、IC(In Coming)で示されるイベント422の区間の始端の位置のみが変更されるトリム編集をBサイド編集という。また、この両方が変更されるトリム編集をABサイド編集という。
【0143】
以上のようにして、編集者は、操作入力装置11を用いて所定のタッチ操作をすることによりカット編集を行い、コンテンツを作成する。
【0144】
以上説明した編集処理が可能な各種命令が、上述したように、図7の操作一覧に示されている。そこで、以下、上述の編集処理を適宜例示として用いつつ、各種命令の詳細について説明をする、
【0145】
図7の1行1列、1行2列、1行3列、1行4列、1行5列、1行6列、及び1行7列(以下、1行1〜7列と略記する)のタッチ操作、すなわち、図6の模式図151の操作により発行される命令は、「Stop」である。「Stop」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像の再生を停止させる命令である。
【0146】
具体的には、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合に、「Stop」が発行されると、プレビュー表示されている入力素材の再生が停止される。一方、出力素材確認領域323またはタイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合に、「Stop」が発行されると、プレビュー表示されている編集中または編集後のイベントの再生が停止される。
【0147】
図7の2行1列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図153の操作により発行される命令は、「Shuttle」である。「Shuttle」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像をシャトル再生、すなわち変速再生させる命令である。このとき、操作領域96におけるジョグ操作のジョグ量が多いほど、編集画面311において、フォーカス領域で再生中の映像の再生速度が速くなるように変速再生される。
【0148】
図7の3行1列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図154の操作により発行される命令は、「Stop->Play」である。「Stop->Play」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像の再生を停止または再生させる命令である。
【0149】
図7の3行2〜3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図155の操作により発行される命令は、「Mark Event」である。「Mark Event」は、編集画面311において、フォーカス領域で処理対象のイベントの始点と終点に、それぞれイン点とアウト点(またはマークイン点とマークアウト点)を同時に設定させる命令である。具体的には、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合に、「Mark Event」が発行されると、処理対象の入力素材の始点と終点に、それぞれイン点361とアウト点362が設定される。
【0150】
一方、出力素材確認領域323にフォーカスが設定されている場合に、「Mark Event」が発行されると、編集中または編集後のイベントの始点と終点に、それぞれマークイン点401−1とマークアウト点が設定される。また、タイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合に、「Mark Event」が発行されると、編集中または編集後のイベントの始点と終点に、それぞれマークイン点401−2とマークアウト点401−3が設定される。
【0151】
図7の3行4〜6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図156の操作により発行される命令は、「Clear Mark In/Out」である。「Clear Mark In/Out」は、3行2〜3列の操作により設定されたイン点とアウト点(またはマークイン点とマークアウト点)を同時に解除させる命令である。
【0152】
図7の3行7列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図157の操作により発行される命令は、「Focus」である。「Focus」は、編集画面311において、フォーカス領域で現在表示されている素材またはタイムラインを拡大表示させる命令である。すなわち、当該命令は、水平方向スクラブ領域97の表示区間112に対するピンチアウト操作に対応付けられた命令と同様の命令である。
【0153】
図7の4行2〜3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図160,161の操作により発行される命令は、「Play Forward/Reverse (1x, 2x, 4x, 8x, 16x, 32x; -1x, -2x, -4x, -8x, -16x, -32x.)」である。「Play Forward/Reverse (1x, 2x, 4x, 8x, 16x, 32x; -1x, -2x, -4x, -8x, -16x, -32x.)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像の一定速度の巻き戻し再生または一定速度の早送り再生のそれぞれの速度を切り替える命令である。
【0154】
具体的には、2本指のうちの左の指のフリック操作が行われる毎に、「Play(1x)」、「Play(2x)」、「Play(4x)」、「Play(8x)」・・・・が順次発行されるので、プレビュー表示されている映像の巻き戻し再生の速度が1倍、2倍、4倍、8倍・・・と順次高速になっていく。すなわち、2本指のうちの左の指のフリック操作の回数の増加に応じて、プレビュー表示されている映像の巻き戻し再生が高速になっていく。一方、2本指のうちの右の指のフリック操作が行われる毎に、「Play(-1x)」、「Play(-2x)」、「Play(-4x)」、「Play(-8x)」・・・・が順次発行されるので、プレビュー表示されている映像の早送り再生の速度を1倍、2倍、4倍、8倍・・・と順次高速になっていく。すなわち、2本指のうちの右の指のフリック操作の回数の増加に応じて、プレビュー表示されている映像の早送り再生が高速になっていく。
【0155】
図7の4行4〜6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図162,163により発行される命令は、「SV (To left) MV (To right)」である。「SV (To left) MV (To right)」は、編集画面311において、フォーカスが設定される領域を、入力素材確認領域322と出力素材確認領域323のうちのどちらか一方に切り替える命令である。具体的には、3本指で左方向にフリック操作された場合には、「SV (To left)」が発行されるので、入力素材確認領域322にフォーカスが設定される。一方、3本指で右方向にフリック操作された場合には、「MV (To right)」が発行されるので、出力素材確認領域323にフォーカスが設定される。
【0156】
図7の4行7列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図164、165の操作により発行される命令は、「Undo (To left) Redo (To right)」である。「Undo (To left) Redo (To right)」は、編集内容の取り消し(すなわち、Undo)、または編集作業を再実行(すなわち、Redo)させる命令である。具体的には、4本指で左方向にフリック操作された場合には、「Undo (To left)」が発行されるので、前回の編集内容が取り消される(すなわち、Undo)。一方、4本指で右方向にフリック操作された場合には、「Redo (To right)」が発行されるので、前回の編集作業が再実行される(すなわち、Redo)。
【0157】
図7の5行2〜3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図166,168の操作により発行される命令は、「Splice-in: (To Down) Extract : (To Up)」である。「Splice-in: (To Down) Extract : (To Up)」は、入力素材確認領域322のプレイラインエリア341で、編集者に設定された入力素材の所定の区間を、タイムライン領域324の所定の位置に挿入または抜去する命令である。
【0158】
具体的には、2本指で下方向にフリック操作された場合には、「Splice-in: (To Down)」が発行されるので、入力素材の所定の区間がタイムライン領域324の所定の位置に挿入される。一方、2本指が上方向にフリック操作された場合には、「Extract : (To Up)」が発行されるので、タイムライン領域324の所定の位置に挿入された入力素材の所定の区間が抜去される。
【0159】
なお、入力素材の所定の区間は、例えば、使いどころ区間371、イン点361から入力素材の最終フレームまでの区間、入力素材の先頭フレームからアウト点362までの区間等、編集者が任意に選択することができる。また、入力素材の所定の区間が、タイムライン領域324の所定の位置に挿入される場合、当該タイムライン領域324の所定の位置以降に配置されたイベントは、挿入された入力素材の所定の区間分だけ後ろにずれる。また、入力素材の所定の区間が、タイムライン領域324の所定の位置から抜去される場合、当該タイムライン領域324の所定の位置以降に配置されたイベントは、抜去された入力素材の所定の区間分だけ前にずれる。
【0160】
図7の5行4〜6列のタッチ操作、すなわち、図6のタッチ操作の模式図167,169の操作により発行される命令は、「Overwrite: (To Down) Lift: (To Up)」である。「Overwrite: (To Down) Lift: (To Up)」は、入力素材確認領域322のプレイラインエリア341で、編集者に設定された入力素材の所定の区間を、タイムライン領域324の所定の位置に重畳またはその解除をする命令である。
【0161】
具体的には、3本指で下方向にフリック操作された場合には、「Overwrite: (To Down)」が発行されるので、入力素材の所定の区間がタイムライン領域324の所定の位置に重畳される。ここで、重畳とは、素材が合成されるという意ではなく、素材が上書きされるのと等価である。ただし、上書きの場合、上書きされる前の状態に戻すことはできないため、元の状態に戻すことが可能なように、重畳という用語を用いている。すなわち、重畳の解除とは、重畳される前の素材に戻ることをいう。一方、2本指で上方向にフリック操作された場合には、「Lift: (To Up)」が発行されるので、タイムライン領域324の所定の位置に上書きされた入力素材の所定の区間について、重畳が解除されて、元の素材に戻る。
【0162】
なお、入力素材の所定の区間は、上述したように、編集者が任意に選択することができる。また、入力素材の所定の区間が、タイムライン領域324の所定の位置に上書きされる場合、当該タイムライン領域324の所定の位置以降に配置されたイベントの位置は変化しない。同様に、入力素材の所定の区間が、タイムライン領域324の所定の位置から重畳が解除される場合も、当該タイムライン領域324の所定の位置以降に配置されたイベントの位置は変化しない。
【0163】
図7の5行7列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図170,171の操作により発行される命令は、「Paste:(to Down) Cut(to Up)」である。「Paste:(to Down) Cut(to Up)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置されたイベントの所定の区間のペースト処理(すなわち貼り付け処理)またはカット処理(切り取り処理)をする命令である。具体的には、4本指で下方向にフリック操作された場合には、「Paste:(to Down)」が発行されるので、タイムライン領域324に配置されたイベントの所定の区間が貼り付け処理される。一方、4本指で上方向にフリック操作された場合には、「Cut(to Up)」が発行されるので、タイムライン領域324に配置されたイベントの所定の区間が切り取り処理される。
【0164】
図7の6行2列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図172の操作により発行される命令は、「1 frame backward (Tap left)」である。「1 frame backward (Tap left)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を1フレーム巻き戻す命令である。具体的には、2本指のうちの左の指でタップ操作された場合には、「1 frame backward (Tap left)」が発行されるので、プレビュー表示されている映像が1フレーム巻き戻される。
【0165】
図7の6行3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図173の操作により発行される命令は、「1 frame forward (Tap right)」である。「1 frame forward (Tap right)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を1フレーム早送りする命令である。具体的には、2本指のうちの右の指でタップ操作された場合には、「1 frame forward (Tap right)」が発行されるので、プレビュー表示されている映像が1フレーム早送りされる。
【0166】
図7の6行4列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図174の操作により発行される命令は、「PREV EVENT (Tap 1 left)」である。「PREV EVENT (Tap 1 left)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を、1つ前のイベントの先頭からの映像に切り換える命令である。具体的には、3本指のうちの左の指でタップ操作された場合には、「PREV EVENT (Tap 1 left)」が発行されるので、プレビュー表示されている映像が1つ前のイベントの先頭からの映像に切り換えられる。
【0167】
図7の6行6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図175の操作により発行される命令は、「NEXT EVENT (Tap 1 right)」である。「NEXT EVENT (Tap 1 right)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を1つ後のイベントの先頭からの映像に切り換える命令である。
【0168】
具体的には、3本指のうちの右の指でタップ操作された場合には、プレビュー表示されている映像が1つ後ろのイベントの先頭からの映像に切り換えられる。
【0169】
図7の7行4列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図177の操作により発行される命令は、「10 frames backward (Tap 2 left)」である。「10 frames backward (Tap 2 left)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を、10フレーム分巻き戻す命令である。具体的には、3本指のうちの左の指と中央の指でタップ操作された場合には、「10 frames backward (Tap 2 left)」が発行され、プレビュー表示されている映像が10フレーム分巻き戻される。
【0170】
図7の7行6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図178の操作により発行される命令は、「10 frames forward (Tap 2 right)」である。「10 frames forward (Tap 2 right)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を10フレーム分早送りする命令である。具体的には、3本指のうちの中央の指と右の指でタップ操作された場合には、「10 frames forward (Tap 2 right)」が発行され、プレビュー表示されている映像が10フレーム分早送りされる。
【0171】
図7の8〜9行2列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図179,180の操作により発行される命令は、「Mark In (To Down) Clear In (To Up)」である。「Mark In (To Down) Clear In (To Up)」は、編集画面311において、フォーカス領域のプレイラインエリアにイン点(またはマークイン点)を設定または解除する命令である。具体的には、2本指のうちの左の指で下方向にフリック操作された場合には、「Mark In (To Down)」が発行されるので、イン点が設定される。一方、2本指のうちの左の指で上方向にフリック操作された場合には、「Clear In (To Up)」が発行されるので、設定されたイン点が解除される。
【0172】
なお、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア344のイン点361が設定または解除される。一方、出力素材確認領域323にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア381−1のマークイン点401−1が設定または解除される。また、タイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア381−2のマークイン点401−2が設定または解除される。
【0173】
図7の8〜9行3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図181,182の操作により発行される命令は、「Mark Out (To Down) Clear Out (To Up)」である。「Mark Out (To Down) Clear Out (To Up)」は、編集画面311において、フォーカス領域のプレイラインエリアにアウト点(またはマークアウト点)を設定または解除する命令である。具体的には、2本指のうちの右の指で下方向にフリック操作された場合には、「Mark Out (To Down)」が発行されるので、アウト点が設定される。一方、2本指のうちの右の指で上方向にフリック操作された場合には、「Clear Out (To Up)」が発行されるので、設定されたアウト点が解除される。
【0174】
なお、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア344のアウト点362が設定または解除される。一方、出力素材確認領域323にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア381−1のマークアウト点が設定または解除される。また、タイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合には、プレイラインエリア381−2のマークアウト点401−3が設定または解除される。
【0175】
図7の8行4列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図183の操作により発行される命令は、「イベント先頭からカレントまでのExtract (Flick Up 2 left)」である。「イベント先頭からカレントまでのExtract (Flick Up 2 left)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置された所定のイベントの先頭フレームから現在のプレイライン391−2の位置までの区間を抜去する命令である。
【0176】
具体的には、3本指のうちの左の指と中央の指で上方向にフリック操作された場合には、「イベント先頭からカレントまでのExtract (Flick Up 2 left)」が発行されるので、所定のイベントの先頭フレームから現在のプレイライン391−2の位置までの区間が抜去される。なお、当該区間が抜去される場合、当該区間以降に配置されたイベントは、当該区間分だけ前にずれる。
【0177】
図7の8行6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図184の操作により発行される命令は、「カレントからイベント末尾までのExtract (Flick Up 2 right)」である。「カレントからイベント末尾までのExtract (Flick Up 2 right)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置された所定のイベントの現在のプレイライン391−2の位置から当該イベントの末尾のフレームまでの区間を抜去する命令である。
【0178】
具体的には、3本指のうちの中央の指と右の指で上方向にフリック操作された場合には、「カレントからイベント末尾までのExtract (Flick Up 2 right)」が発行されるので、所定のイベントの現在のプレイライン391−2の位置から当該イベントの末尾のフレームまでの区間が抜去される。なお、当該区間が抜去される場合、当該区間以降に配置されたイベントは、当該区間分だけ前にずれる。
【0179】
図7の9行5列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図187の操作により発行される命令は、「Add Edit (Flick Down center)」である。「Add Edit (Flick Down center)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置された所定のイベントに、カット点を設定する命令である。具体的には、3本指のうちの中央の指で下方向にフリック操作された場合には、「Add Edit (Flick Down center)」が発行されるので、所定のイベントにカット点が設定される。
【0180】
図7の10行4列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図185の操作により発行される命令は、「イベント先頭からカレントまでのLift (Flick Up 1 left)」である。「イベント先頭からカレントまでのLift (Flick Up 1 left)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置された所定のイベントの先頭フレームから現在のプレイライン391−2の位置までの区間の重畳を解除する命令である。
【0181】
具体的には、3本指のうちの左の指で上方向にフリック操作された場合には、「イベント先頭からカレントまでのLift (Flick Up 1 left)」が発行されて、所定のイベントの先頭フレームから現在のプレイライン391−2の位置までの区間の重畳が解除される。なお、当該区間の重畳が解除される場合、当該区間以降に配置されたイベントの位置は変化しない。
【0182】
図7の10行6列のタッチ操作、すなわち、図6のタッチ操作の模式図186の操作により発行される命令は、「カレントからイベント末尾までのLift (Flick Up 1 right)」である。「カレントからイベント末尾までのLift (Flick Up 1 right)」は、編集画面311のタイムライン領域324に配置された所定のイベントの現在のプレイライン391−2の位置から当該イベントの末尾のフレームまでの区間の重畳を解除する命令である。具体的には、3本指のうちの右の指で上方向にフリック操作された場合には、「カレントからイベント末尾までのLift (Flick Up 1 right)」が発行されるので、所定のイベントの現在のプレイライン391−2の位置から当該イベントの末尾のフレームまでの区間の重畳が解除される。なお、当該区間の重畳が解除される場合、当該区間以降に配置されたイベントの位置は変化しない。
【0183】
図7の11〜12行2〜3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図188,189の操作により発行される命令は、「Go to In Go to Out」である。「Go to In Go to Out」は、編集画面311において、フォーカス領域の映像の再生位置が、プレイラインエリアのイン点若しくはアウト点(またはマークイン点若しくはマークアウト点)に移動する命令である。具体的には、2本指のうちの1本の指で左方向にフリック操作された場合には、「Go to In」が発行されるので、映像の再生位置がイン点(またはマークイン点)に移動される。一方、2本指のうちの1本の指で右方向にフリック操作された場合には、「Go to Out」が発行されるので、映像の再生位置がアウト点(またはマークアウト点)に移動される。
【0184】
なお、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置は、プレイラインエリア344のイン点361またはアウト点362に移動される。一方、出力素材確認領域323にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置は、プレイラインエリア381−1のマークイン点401−1またはマークアウト点に移動される。また、タイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置は、プレイラインエリア381−2のマークイン点401−2またはマークアウト点401−3に移動される。
【0185】
図7の12行4〜6列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図190,191の操作により発行される命令は、「Home (To left) End (To right)」である。「Home (To left) End (To right)」は、編集画面311において、フォーカス領域の映像の再生位置が、プレイラインエリアの先頭または末尾に移動する命令である。具体的には、3本指のうちの左の指で左方向にフリック操作された場合には、「Home (To left)」が発行されるので、フォーカス領域の映像の再生位置が、プレイラインエリアの先頭に移動される。一方、3本指のうちの左の指で右方向にフリック操作された場合には、「End (To right)」が発行されるので、フォーカス領域の映像の再生位置が、プレイラインエリアの先頭に移動する。
【0186】
なお、入力素材確認領域322にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置が、プレイラインエリア344の先頭に移動される。一方、出力素材確認領域323にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置が、プレイラインエリア381−1の先頭に移動される。また、タイムライン領域324にフォーカスが設定されている場合には、映像の再生位置が、プレイラインエリア381−2の先頭に移動される。
【0187】
図7の12行7列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図192,193の操作により発行される命令は、「Fwd 1.5 (to left) Rev 1.5 (to right)」である。「Fwd 1.5 (to left) Rev 1.5 (to right)」は、編集画面311において、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像を1.5倍速で巻き戻し再生または早送り再生する命令である。具体的には、4本指のうちの左の指で左方向にフリック操作された場合には、「Fwd 1.5 (to left)」が発行されるので、プレビュー表示されている映像が1.5倍速で巻き戻される。一方、4本指のうちの右の指で右方向にフリック操作された場合には、「Rev 1.5 (to right)」が発行されるので、プレビュー表示されている映像が1.5倍速で早送りされる。
【0188】
図7の13行2〜3列のタッチ操作、すなわち、図6の模式図194乃至197の操作により発行される命令は、「Zoom In/Out(horizontal) Zoom track height(vertical)」である。「Zoom In/Out(horizontal) Zoom track height(vertical)」は、フォーカス領域の素材またはタイムラインが拡大表示される。
【0189】
具体的には、2本の指で水平方向にピンチイン操作またはピンチアウト操作された場合には、「Zoom In/Out(horizontal)」が発行されるので、フォーカス領域の素材またはタイムラインが水平方向に拡大または縮小して表示される。一方、2本の指で垂直方向にピンチイン操作またはピンチアウト操作された場合には、「Zoom track height(vertical)」が発行されるので、フォーカス領域の素材またはタイムラインが縦方向に拡大または縮小されて表示される。すなわち、13行2〜3列の命令は、図4の操作画面71の水平方向スクラブ領域97、または垂直方向表示調整領域98に対する操作に対応付けられた命令と同様の命令である。
【0190】
ここで、図7の編集一覧には表示されていない命令に対応付けられた、図6の模式図158,159について説明する。
【0191】
図6に示されるように、模式図158に対応付けられた命令の名称は「Jog Forward」である。ここで、模式図158にとしては、1本指による右方向へのフリック操作を示しているが、「Jog Forward」は、模式図158に示す操作と共に又はそれに替えて、1本指による右方向へのジョグ操作によっても発行されるものとする。ジョグ操作により「Jog Forward」が発行された場合、フォーカス領域で再生されている素材の再生位置が、ジョグ量に比例して進められる。
【0192】
また、模式図159に対応付けられた命令の名称は「Jog Reverse」である。ここで、模式図159にとしては、1本指による左方向へのフリック操作を示しているが、「Jog Reverse」は、模式図159に示す操作と共に又はそれに替えて、1本指による左方向へのジョグ操作によっても発行されるものとする。ジョグ操作により「Jog Reverse」が発行された場合、フォーカス領域で再生されている素材の再生位置が、ジョグ量に比例して戻される。
【0193】
次に、図6のタッチ操作説明画面141と図7の操作一覧には表示されていないトリム編集のための操作について説明する。編集者は、トリム編集を行う場合、操作画面71のリスト表示領域93に表示されているリストのうち「Trim Mode」を選択して、編集モードをトリム編集モードに切り換えたうえで、2本指を用いた所定のタッチ操作を行う。
【0194】
図13を参照して説明したように、イベント421とイベント422とのつなぎ目のうち、OGで示されるイベント421の区間の終端の位置のみが変更されるAサイド編集の命令に対応付けられた操作は、1本の指のホールド操作と他の指のジョグ操作である。具体的には、イベント421側の指、すなわち2本指のうちの左の指の左右方向のジョグ操作に対応して、イベント421の区間の終端の位置が左右方向に移動する。このとき、イベント422側の指、すなわち2本指のうちの右の指はホールド操作する。
【0195】
これに対して、イベント421とイベント422とのつなぎ目のうち、ICで示されるイベント422の区間の始端の位置のみが変更されるBサイド編集の命令に対応付けられた操作は、Aサイド編集の場合とは逆の操作となる。具体的には、イベント422側の指、すなわち2本指のうちの右の指の左右方向のジョグ操作に対応して、イベント422の区間の始端の位置が左右方向に移動する。このとき、イベント421側の指、すなわち2本指のうちの左の指はホールド操作する。
【0196】
また、イベント421の区間の終端とイベント422の区間の始端の両方が変更されるABサイド編集の命令に対応付けられた操作は、1本の指のジョグ操作である。具体的には、1本の指の左右のジョグ操作に対応して、イベント421の区間の終端とイベント422の区間の始端の両方が左右方向に移動する。
【0197】
[操作画面の表示例]
次に、操作領域96に対してタッチ操作が行われている場合の、操作画面71の表示例について図14乃至図16を参照して説明する。
【0198】
図14は、操作一覧の1行1列の命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面71の表示例を示す図である。
【0199】
図14に示されるように、操作一覧の1行1列の命令を発行するための操作、すなわち1本の指でタップ操作された場合、タップ操作が検出された操作領域96内の領域451が、所定の色で発光する。さらにこのとき、領域451の上方には、当該操作により発行された命令の名称、すなわち操作一覧の1行1列の「Stop」が表示される。一方、編集画面311においては、当該操作により、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像の再生が停止される。編集者は、操作画面71に表示される命令の名称を視認することで、自身が行ったタッチ操作による編集処理の命令の内容を確認することができる。
【0200】
図15は、操作一覧の2行1列の命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面71の表示例を示す図である。
【0201】
図15に示されるように、操作一覧の2行1列の命令(図7)を発行するための操作、すなわち1本の指で2回目のダブルタップ操作後にジョグ操作された場合、当該操作が検出された操作領域96内の領域は次のように発光する。すなわち、1回目のタップ操作が検出された領域461が発光し、その後右方向にジョグ操作が行われた軌跡に位置する領域が発光し、さらに操作の終端の領域462が発光する。すなわち、領域461及び領域462、並びに領域461と領域462とを結ぶ線分の領域が発光する。さらにこのとき、領域461の上方には、当該操作により発行された命令の名称、すなわち操作一覧の2行1列の「Shuttle」が表示される。また、領域462の上方には、再生倍速の「1.5×」が表示される。
【0202】
一方、編集画面311においては、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像が変速再生される。このとき、フォーカス領域でプレビュー表示されている映像の再生速度は、領域461から領域462までのジョグ量に応じて変化し、図15の例では、1.5倍速で再生される。
【0203】
図16は、トリム編集のうちAサイド編集のための命令に対応付けられた操作がされた場合の、操作画面71の表示例を示す図である。図16に示される操作画面71は、リスト表示領域93に表示されたリストのうち、「Trim Mode」が選択され、トリム編集モードに切り換えられている状態である。
【0204】
図16に示されるように、2本の指のタッチ操作が検出された位置のうち、左の領域471と右の領域472がそれぞれ発光する。そして、所定の2つのイベントのつなぎ目のうち、左側に配置されたイベントの区間の終端の位置を変更するための、左の指の左右方向のジョグ操作に対応して、左の領域471が移動する。これに対して、右側に配置されたイベントの区間は位置が変更されないことから、右の指のホールド操作に対応して、右の領域472は移動しない。
【0205】
[操作入力処理]
次に、上述した操作入力装置11による操作入力処理について説明する。
【0206】
図17は、操作入力処理の流れを説明するフローチャートである。
【0207】
ステップS1において、接触検出部51は、タッチパネルに対する指の接触の位置の座標を検出する。
【0208】
ステップS2において、指本数判定部52は、接触検出部51による検出結果に基づいて、タッチパネルに接触した指の本数を判定する。すなわち、指本数判定部52は、タッチパネルに接触した指の本数が、図7の操作一覧の所定の列に対応付けられた指の本数のうち、何れの本数であるかを判定する。
【0209】
ステップS3において、タッチ操作種類判定部53は、接触検出部51による検出結果に基づいて、タッチパネルへのタッチ操作の種類を判定する。すなわち、タッチ操作種類判定部53は、タッチパネルへのタッチ操作が、図7の操作一覧の所定の行に対応付けられたタッチ操作のうち、何れの種類であるかを判定する。
【0210】
ステップS4において、操作一覧取得部54は、記憶部28に記憶されているタッチ操作の操作一覧を取得する。
【0211】
ステップS5において、命令特定部55は、指本数判定部52とタッチ操作種類判定部53による判定結果(ステップS2,S3の処理結果)に基づいて、指の本数と、タッチ操作の種類との組み合わせを認識する。そして、命令特定部55は、操作一覧取得部54により取得された操作一覧の中から、編集処理の命令を特定する。すなわち、命令特定部55は、タッチパネルへのタッチ操作が、図7の操作一覧において、基本的にi行j列で1つ割り当てられている編集処理の命令のうち、何れの命令であるかを特定する。
【0212】
ステップS6において、命令発行部56は、命令特定部55により特定された編集処理の命令を、編集装置12に対して発行する。
【0213】
これにより、操作入力処理は終了する。
【0214】
このように、操作入力装置11を用いた編集操作は、タッチパネルに対する直感的なタッチ操作である。編集者は、このような操作入力装置11を用いることにより、直感的な操作で編集作業を実行することができる。また、編集者は編集作業中に操作入力装置11の操作画面71の目視確認を必要最低限度に抑制することができる。その結果、編集者は、編集作業を効率よく行うことができる。
【0215】
[本技術のプログラムへの適用]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0216】
例えば、コンピュータの一例である図2の操作入力装置11において、CPU21が、例えば、記憶部28に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース25及びバス24を介して、RAM23にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0217】
コンピュータが実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア21に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0218】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア21をドライブ30に装着することにより、入出力インタフェース25を介して、記憶部28にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部29で受信し、記憶部28にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM22や記憶部28に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0219】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0220】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0221】
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0222】
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0223】
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0224】
なお、本技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)
タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出する接触検出部と、
コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、前記タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される前記素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶する記憶部と、
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、前記他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する命令特定部と
を備える情報処理装置。
(2)
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作に用いた指の本数を判定する指本数判定部と、
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作の種類を判定するタッチ操作種類判定部と
をさらに備え、
前記テーブルは、指の本数とタッチ操作の種類との所定の組み合わせに対応付けられた命令を含み、
前記命令特定部は、前記指本数判定部及び前記タッチ操作種類判定部の各々の判定結果に基づいて、前記指の本数と、前記タッチ操作の種類との前記組み合わせを認識し、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、認識した前記組み合わせに対応する命令を特定する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記命令特定部により特定された前記命令を、前記他の情報処理装置に発行する命令発行部をさらに備える
前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記タッチ操作の感度を調整する感度調整部をさらに備える
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の情報処理装置。
(5)
所定の画像を表示する表示部と、
前記命令特定部により特定された命令に基づいて、前記タッチ操作を支援するための操作画面を前記表示部に表示させる制御を実行する表示制御部とをさらに備える
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、
前記テーブルは、左の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、右の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにイン点を設定する命令を含む
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、
前記テーブルは、右の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、左の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにアウト点を設定する命令を含む
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
【0225】
本技術は、コンテンツを編集する情報処理装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0226】
1 編集システム, 11 操作入力装置, 12 編集装置, 13 表示装置, 21 CPU, 26 入力部, 27 表示部, 28 記憶部, 51 接触検出部, 52 指本数判定部, 53 タッチ操作種類判定部, 54 操作一覧取得部, 55 命令特定部, 56 命令発行部, 57 操作画面生成部, 58 表示制御部, 59 感度調整部, 71 操作画面, 96 操作領域, 311 編集画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出する接触検出部と、
コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、前記タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される前記素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶する記憶部と、
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、前記他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する命令特定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作に用いた指の本数を判定する指本数判定部と、
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記タッチ操作の種類を判定するタッチ操作種類判定部と
をさらに備え、
前記テーブルは、指の本数とタッチ操作の種類との所定の組み合わせに対応付けられた命令を含み、
前記命令特定部は、前記指本数判定部及び前記タッチ操作種類判定部の各々の判定結果に基づいて、前記指の本数と、前記タッチ操作の種類との前記組み合わせを認識し、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、認識した前記組み合わせに対応する命令を特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記命令特定部により特定された前記命令を、前記他の情報処理装置に発行する命令発行部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記タッチ操作の感度を調整する感度調整部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
所定の画像を表示する表示部と、
前記命令特定部により特定された命令に基づいて、前記タッチ操作を支援するための操作画面を前記表示部に表示させる制御を実行する表示制御部とをさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、
前記テーブルは、左の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、右の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにイン点を設定する命令を含む
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記タッチ操作は、指を所定方向に払うフリック操作と、前記タッチパネルに指を静止させるホールド操作を含み、
前記テーブルは、右の1本指による下方向の前記フリック操作、及び、左の1本指による前記ホールド操作の組み合わせに対応付けられた命令として、前記操作画面に含まれる領域のうち、フォーカスが設定された領域のプレイラインエリアにアウト点を設定する命令を含む
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出し、
コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、前記タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される前記素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶し、
検出結果に基づいて、記憶された前記テーブルの中から、前記他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
タッチパネルに対するタッチ操作の位置の座標を検出する接触検出部と、
コンテンツの要素となる素材に対しての編集処理に関する命令のテーブルであって、前記タッチ操作の移動距離に応じて、他の情報処理装置で再生される前記素材の再生位置を変化させる命令を少なくとも含むテーブルを記憶する記憶部と、
前記接触検出部による検出結果に基づいて、前記記憶部に記憶された前記テーブルの中から、前記他の情報処理装置に対して発行する命令を特定する命令特定部
として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2013−105395(P2013−105395A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249998(P2011−249998)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】