説明

情報提供システム、情報提供装置および情報提供システムの情報提供方法

【課題】乗客の所望の区間でだけ情報提供を行い、列車が当該区間を通過後は情報提供を終了する。また、情報提供の終了時には乗客の登録情報が消去されるようにする。
【解決手段】乗客は情報提供を受けたい場合に所持する携帯電話機200を通信端末100にかざしてメールアドレスと目的地の情報とを情報サーバ400に送信する。情報サーバ400は乗客が指定したメールアドレスと目的地情報とを通信端末100から受信して登録する。また、情報サーバ400は定期的または列車991が駅に到着時に列車内装置300から列車991の現在地の情報を取得する。そして、情報サーバ400は列車991が乗客の指定した目的地を通過したか否かを判定し、列車991が目的地を通過していない場合は情報をメールアドレス宛てに送信し、列車991が目的地を通過した場合は登録されている当該メールアドレスと当該目的地情報とを削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両内で情報提供を行う情報提供システム、情報提供装置および情報提供システムの情報提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
列車内においてドアの上方に取り付けられたディスプレイを用いて停車駅、到着時刻、乗り換え案内、企業のコマーシャルなどのコンテンツが乗客に提供されている。
【特許文献1】特開2006−7873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、コンテンツは共有のディスプレイに表示されるため、各乗客はコンテンツを自由に参照することができない。
【0004】
本発明は、例えば、各乗客が自己の所持する通信端末で提供コンテンツを取得し、参照できるようにすることを目的とする。
また例えば、本発明は乗客が希望する区間でだけ乗客にコンテンツを提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の情報提供システムは、車両内で乗客の乗客通信装置から情報の送信先を示す情報提供先情報と情報提供の終了条件を示す情報提供終了地点情報とを情報提供に用いる個人情報として取得する個人情報取得装置と、当該車両の位置を監視する車両監視装置と、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点に着くまで前記情報提供先情報が示す情報提供先に任意の情報を提供する情報提供装置とを有する情報提供システムであり、前記個人情報取得装置は、乗客通信装置から個人情報を通信機器を用いて取得する個人情報取得部と、前記個人情報取得部が取得した個人情報を通信機器を用いて前記情報提供装置に送信する個人情報転送部とを備え、前記車両監視装置は、当該車両の現在地をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて特定する現在地特定部を備え、前記情報提供装置は、提供情報を記憶機器を用いて記憶する提供情報記憶部と、前記個人情報取得装置の前記個人情報転送部が送信した個人情報を通信機器を用いて受信する個人情報受信部と、前記個人情報受信部が受信した個人情報を記憶機器に記憶する個人情報制御部と、前記車両監視装置から前記現在地特定部が特定した当該車両の現在地を示す現在地情報を通信機器を用いて取得する現在地情報取得部と、前記個人情報制御部が記憶した個人情報に含まれる情報提供終了地点情報が示す地点と前記現在地情報取得部が取得した現在地情報が示す当該車両の現在地とをCPUを用いて比較し、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したか否かを判定する現在地判定部と、前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過していないと判定した場合に、前記提供情報記憶部が記憶している提供情報を通信機器を用いて前記個人情報制御部が記憶した当該個人情報に含まれる情報提供先情報が示す情報提供先に送信する情報送信部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両が乗客の指定した情報提供終了地点を通過したか否かを判定することにより、例えば、乗客が希望する区間でだけ乗客の指定先に情報(コンテンツ)を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における情報提供システム990の構成図である。
鉄道を交通手段の一例として、実施の形態1における情報提供システム990の構成について、図1に基づいて以下に説明する。但し、交通手段はバスやタクシーなどの他の交通手段であっても構わない。列車991、バス、タクシーは車両の一例である。
【0008】
各鉄道事業者の各列車991は、列車991内において列車991内の各機器を制御するシステム(以下、列車内システムとする)と地上の施設において各列車991の運行監視を行うシステム(以下、地上系システムとする)とにより運行管理されている。以下、列車内システムを構成する装置を列車内装置300(車両監視装置の一例)、地上系システムを構成する装置を地上系装置500(車両監視装置の一例)とする。
【0009】
地上系システムを構成する地上系装置500は線路上のセンサ(図示省略)などからの情報により各列車991がどの位置を走行中であるか、予定通りの運行状況であるかなどの情報を司令室端末510や駅表示装置540に通知し、各駅の駅表示装置540は地上系装置500からの通知に基づいて各列車991の到着予定時刻や遅延時間などの運行状況を表示する。また、司令室では各列車991の運行ダイヤと地上系装置500から通知された運行状況とに基づいて停止や減速などの指令が司令室端末510から駅員端末530や運転台装置520に通知される。そして、駅員端末530で指令を受けた駅員や運転台装置520で通知を受けた運転士は司令室からの指令に応じて所定のアナウンスや運転制御を行う。
【0010】
列車991内において、列車内装置300は列車番号、運行ダイヤ(停車駅や到着時刻を示す路線情報)などの自装置が搭載された列車991の情報を記憶管理している。また、列車内装置300は、その他に車輪の回転数に基づいて始発駅からの距離(キロ程)を記録管理し、自己が搭載された車両(自己が制御する対象の車両)の車両番号を記録管理し、運行ダイヤやキロ程に基づいて列車991がどの駅間を走行中であるか、次の到着駅はどこかなどの情報を記録管理している。
また、列車内装置300は運転台装置520での運転士による加速や減速などの運転操作や速度計・加速度計(図示省略)などの計測値に基づいてブレーキ330を制御したり、運転台装置520での運転士による開閉操作に基づいてドア320を制御したり、各車両の温度計・湿度計(図示省略)などの計測値に基づいてエアコン310を制御したりする。
また、列車内装置300は運行ダイヤ(路線情報)や次の到着駅などの情報を情報サーバ400に提供し、情報サーバ400が生成した運行ダイヤ・次の到着駅の表示情報や企業のコマーシャルなどのコンテンツを情報ディスプレイ410に表示させる。
【0011】
情報サーバ400と情報ディスプレイ410とは列車991内の表示装置を用いて乗客に情報提供を行うシステムを構成する。
【0012】
実施の形態1における情報提供システム990は、列車991が乗客の目的地に到着するまでの間だけ、情報サーバ400が携帯電話機200に情報配信することを特徴とする。また、後述する実施の形態2では、Webサーバ600が携帯電話機200に情報配信することを特徴とする。
情報サーバ400(情報提供装置の一例)は通信端末100(個人情報取得装置の一例)を介して携帯電話機200からメールアドレス(情報提供先情報の一例)と目的地情報(情報提供終了地点情報の一例)とを取得し、列車内装置300(車両監視装置の一例)が特定した列車991の現在地に基づいて、列車991が乗客の目的地に到着するまでの間だけ当該メールアドレス宛てに情報配信メールを送信する。
また、後述する実施の形態2において、Webサーバ600(情報提供装置の一例)は通信端末100を介して携帯電話機200からメールアドレスと目的地情報とを取得し、地上系装置500(車両監視装置の一例)が特定した列車991の現在地に基づいて、列車991が乗客の目的地に到着するまでの間だけ当該メールアドレス宛てに情報配信メールを送信する。
【0013】
こうして、乗客は列車991が目的地に到着するまでの間だけ情報提供を受けることができる。
【0014】
列車番号は列車991を識別する情報(ID:Identifier)の一例であり、車両番号は車両を識別する情報の一例である。
キロ程は列車991の現在地を示す位置情報の一例であり、列車位置の特定方法には、車輪の回転数に基づいてキロ程を算出する方法の他に、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いて座標を算出する方法や線路上に設置したセンサにより列車991を検知してセンサの位置に基づいて列車991の位置を特定する方法がある。
携帯電話機200は通信端末(乗客通信装置)の一例であり、通信端末には他にPHS(Personal Handyphone System)(登録商標)やPDA(Personal Digital Assistants)(登録商標)や接触型・非接触型IC(Integrated Circuit)カードなどがある。
通信端末100と携帯電話機200とはFelica(登録商標)、赤外線、可視光、Bluetooth(登録商標)、W−LAN(ワイヤレスラン)などを利用した無線通信を行う。以下、Felica(登録商標)のように、通信端末100が携帯電話機200から近距離(数ミリメートル)または短距離(数センチメートル)の範囲(以下、近距離とする)に接近することにより、通信端末100と携帯電話機200とが通信を行う形態で説明する。
実施の形態1においてサーバや端末は装置、機器を意味する。
【0015】
図2は、実施の形態1における通信端末100、携帯電話機200、情報サーバ400の機能構成図である。
図3は、実施の形態1における列車内装置300の機能構成図である。
実施の形態1における通信端末100、携帯電話機200、列車内装置300および情報サーバ400の機能構成について、図2および図3に基づいて以下に説明する。
【0016】
図2において、通信端末100(個人情報取得装置の一例)は対携帯通信部110、端末制御部120、対列車内装置通信部130および端末記憶部190を備える。
対携帯通信部110(個人情報取得部の一例)は通信機器を用いて携帯電話機200との間で近距離無線通信を行う。例えば、対携帯通信部110は、無線通信範囲内に位置する携帯電話機200の電波を検出した際、携帯電話機200から提供情報の送信先となるメールアドレス(情報提供先情報の一例)や情報提供の終了条件とする所有者(乗客)の目的地名(情報提供終了地点情報の一例)を個人情報として無線で受信する。
対列車内装置通信部130は通信機器を用いて有線または無線により情報サーバ400や列車内装置300と通信を行う。例えば、対列車内装置通信部130は情報サーバ400に対携帯通信部110が携帯電話機200から受信した個人情報を送信する。また例えば、対列車内装置通信部130は列車内装置300が管理する列車番号や車両番号を受信する。
端末記憶部190は記憶機器を用いて通信端末100で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、端末記憶部190は携帯電話機200から取得した個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)を記憶管理する。また例えば、端末記憶部190は列車内装置300から取得した列車番号や車両番号を記憶管理する。また例えば、端末記憶部190は自通信端末100を識別する端末IDを記憶管理する。
端末制御部120はCPU(Central Proccessing Unit)を用いて通信端末100の各機能を制御する。例えば、端末制御部120は対携帯通信部110を制御して携帯電話機200から個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)を取得し、対列車内装置通信部130を制御して列車内装置300から列車番号や車両番号を取得し、端末記憶部190に対するデータの記憶・取り出しを行う。
【0017】
図2において、携帯電話機200(乗客通信装置の一例)は携帯通信部210、携帯制御部220、携帯表示部230、キー入力部240、音声入出力部250、振動部260および携帯記憶部290を備える。
携帯通信部210は通信機器を用いて無線により携帯電話機200の入出力データの通信を行う。例えば、携帯通信部210は提供情報の受信先とするメールアドレスや情報提供の終了条件とする所有者(乗客)の目的地名を個人情報として通信端末100に電波で発信し、情報サーバ400が送信した提供情報の配信メールを受信する。
携帯表示部230は液晶ディスプレイ(表示機器の一例)(図示省略)に文字や画像を表示する。
キー入力部240は押下されたテンキーや十字キー(入力機器の一例)(図示省略)の情報を入力する。
音声入出力部250はマイク(入力機器の一例)(図示省略)により収集した音声情報を入力し、スピーカー(出力機器の一例)(図示省略)から音声を出力する。
振動部260はバイブレーター(図示省略)を起動して携帯電話機200を振動させる。
携帯記憶部290は記憶機器を用いて携帯電話機200で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、携帯記憶部290は電話番号、メールアドレス、目的地名などの個人情報を記憶管理し、情報サーバ400が送信した提供情報の配信メールを記憶管理する。
携帯制御部220はCPUを用いて携帯電話機200の各機能を制御する。例えば、携帯制御部220は携帯通信部210を制御して通信端末100に個人情報を送信し、情報サーバ400から提供情報の配信メールを受信し、携帯表示部230を制御して配信メールの内容を表示する。また例えば、携帯制御部220は携帯記憶部290に対するデータの記憶・取り出しを行う。
【0018】
図2において、情報サーバ400(情報提供装置)は情報サーバ通信部401、情報サーバ制御部402および情報サーバ記憶部409を備える。
情報サーバ通信部401(個人情報受信部、現在地情報取得部、情報送信部の一例)は通信機器を用いて有線または無線により情報サーバ400の入出力データの通信を行う。例えば、情報サーバ通信部401は通信端末100から携帯電話機200から取得された個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)を受信する。また例えば、情報サーバ通信部401は携帯電話機200に提供情報の配信メールを送信する。また例えば、情報サーバ通信部401は列車内装置300が特定した列車991の現在地情報を受信する。
情報サーバ記憶部409(提供情報記憶部の一例)は記憶機器を用いて情報サーバ400で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、情報サーバ記憶部409は通信端末100を介して携帯電話機200から取得した個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)や列車内装置300から取得した列車991の現在地情報を記憶管理する。また例えば、情報サーバ記憶部409は提供する情報(コンテンツ)を記憶管理する。
情報サーバ制御部402(個人情報制御部、現在地判定部の一例)はCPUを用いて情報サーバ400の各機能を制御する。例えば、情報サーバ制御部402は情報サーバ通信部401を制御して通信端末100を介して携帯電話機200から個人情報を取得し、列車内装置300から列車991の現在地情報を取得し、携帯電話機200に提供情報の配信メールを送信する。また例えば、情報サーバ制御部402は列車991が乗客の目的地を通過したか判定し、情報提供が必要か否かを判定する。また例えば、情報サーバ制御部402は情報サーバ記憶部409に対するデータの記憶・取り出しを行う。
【0019】
図3において、列車内装置300(車両監視装置の一例)は列車内装置通信部301、列車内装置制御部302、キロ程算出部303および列車内装置記憶部309を備える。
列車内装置通信部301は通信機器を用いて有線または無線により列車内装置300の入出力データの通信を行う。例えば、列車内装置通信部301は情報サーバ400に列車内装置300が管理している列車番号、車両番号、キロ程、運行ダイヤ、次の到着駅などのデータを送信する。また例えば、列車内装置通信部301は隣車両の列車内装置300の列車内装置通信部301と通信を行う。
キロ程算出部303(現在地特定部の一例)は車輪の回転数に基づいてキロ程を列車991の現在地情報として算出する。
列車内装置記憶部309(管理装置記憶部の一例)は記憶機器を用いて列車内装置300で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、列車内装置記憶部309は予め設定されている列車番号や運行ダイヤなどの自装置が搭載された列車991の情報およびキロ程算出部303が算出したキロ程を記憶管理する。また例えば、列車内記憶部は自列車内装置300が搭載されている車両(自列車内装置300が接続する通信端末100が設置されている車両)の番号(車両番号)、列車991がどの駅間を走行中であるか、次の到着駅はどこであるかなどの情報(現在地情報)を記録管理する。
列車内装置制御部302はCPUを用いて列車内装置300の各機能を制御する。例えば、列車内装置制御部302は列車内装置通信部301を制御して情報サーバ400に列車番号、車両番号、キロ程、運行ダイヤ、次の到着駅などを提供する。また例えば、列車内装置制御部302はキロ程算出部303を制御して列車991の現在のキロ程を算出する。また例えば、列車内装置制御部302は運行ダイヤやキロ程に基づいて列車991がどの駅間を走行中であるか、次の到着駅はどこであるかなど(現在地情報)を特定する。また例えば、列車内装置制御部302は列車内装置記憶部309に対するデータの記憶・取り出しを行う。また例えば、列車内装置制御部302はエアコン310を制御して列車991内の空気調節を行い、ドア320の開閉を行い、ブレーキ330を制御して列車991を加速・減速・停止する。また例えば、列車内装置制御部302は情報サーバ400が提供するコンテンツを情報ディスプレイ410に表示出力、音声出力させる。
【0020】
図4は、実施の形態1における情報提供システム990のハードウェア資源の一例を示す図である。
図4において、通信端末100、携帯電話機200、列車内装置300、情報サーバ400、地上系装置500、司令室端末510、運転台装置520、駅員端末530、Webサーバ600は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915(または通信チップ)、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。また、携帯電話機200はハードウェアデバイスとしてその他にテンキー・十字キー、液晶ディスプレイ、マイク、スピーカー、バイブレーター(入出力機器の一例、図示省略)を備える。磁気ディスク装置920の代わりにその他の記憶装置(例えば、RAMやフラッシュメモリなどの半導体メモリ)を用いてもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶機器、記憶装置あるいは記憶部の一例である。また、入出力データが記憶されている記憶機器は入出力機器、入出力装置あるいは入出力部の一例である。
通信ボード915(または通信チップ)は、通信機器、通信装置、通信部、入出力機器、入出力装置あるいは入出力部の一例である。
【0021】
通信ボード915は、有線または無線、接触または非接触で、LAN(Local Area Network)、インターネット940、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)、電話回線などの通信網に接続されている。インターネット940は通信網の一例である。
【0022】
磁気ディスク装置920には、OS921(オペレーティングシステム)、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、OS921により実行される。
【0023】
上記プログラム群923には、実施の形態において「〜部」、「〜装置」、「〜端末」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0024】
ファイル群924には、実施の形態において、「〜部」や「〜装置」や「〜端末」の機能を実行した際の「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」などの結果データ、「〜部」や「〜装置」や「〜端末」の機能を実行するプログラム間で受け渡しするデータ、その他の情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。メールアドレス、目的地名、現在地情報、コンテンツなどはファイル群924に含まれるものの一例である。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、実施の形態において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他の記録媒体に記録される。また、データや信号値は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0025】
また、実施の形態において「〜部」、「〜装置」、「〜端末」として説明するものは、「〜回路」、「〜機器」、「〜手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜装置」、「〜端末」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスクやその他の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、「〜部」、「〜装置」、「〜端末」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、「〜部」、「〜装置」、「〜端末」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0026】
図5は、実施の形態1における情報提供方法を示すフローチャートである。
実施の形態1における情報提供方法について、図5に基づいて以下に説明する。
【0027】
<S101:個人情報登録要求処理>
まず、携帯電話機200は通信端末100に個人情報の登録を要求する。
例えば、乗車中に列車991が走行している場所に関する情報を得たい場合に乗客は携帯電話機200を通信端末100に近づける。そして、携帯電話機200が通信端末100の通信範囲に入った際、携帯制御部220は携帯通信部210を制御してメールアドレスおよび目的地名を個人情報として個人情報登録要求を発信する。
個人情報登録要求は情報配信要求を意味し、個人情報登録要求の通信は情報配信の開始契機を示す。また、目的地名が示す目的地への列車991の到着は情報配信の終了契機を示すと共に登録した個人情報の消去・削除・解除を示す。つまり、情報提供システム990において、個人情報は情報配信方法・条件を示し、乗客は携帯電話機200にて個人情報登録を要求後、目的地に到着するまでの間だけ情報を電子メールで取得することができる。
メールアドレスは個人を特定する情報の一例であり、乗客が情報を取得する情報取得先を示す情報の一例であり、情報提供システム990が乗客に情報を提供する情報提供先を示す情報(情報提供先情報)の一例である。そして、情報提供システム990において、列車991が走行している場所に関する情報(以下、位置関連情報とする)はメールアドレス宛てに電子メールで配信される。例えば、個人特定情報、情報取得先情報、情報提供先情報にはメールアドレスの他に電話番号やIP(Internet Protocol)アドレスなどがある。個人情報として電話番号が用いられた場合、情報は電話番号先の電話への着信にて音声メッセージで配信され、個人情報としてIPアドレスが用いられた場合、情報は電子メールと同様に配信される。
目的地名は目的地を特定する情報の一例であり、乗客が情報配信の終了を要求する情報配信終了要求の一例であり、乗客が指定する情報配信終了条件(情報終了地点情報)(場所、時刻など)の一例であり、情報提供システム990が乗客への情報配信を終了する条件(情報終了地点情報)の一例である。例えば、目的地名は駅名や土地名であり、目的地名の代わりに列車991が通過した際に情報配信を終了させる座標や経過した際に情報配信を終了させる時刻を個人情報に用いてもよい。また、目的地名は乗客が携帯電話機200を操作してキー入力してもよいし、携帯制御部220が携帯記憶部290に予め記憶された目的地名候補を携帯表示部230に表示させて乗客に選択させてもよい。また、乗客が目的地に行くために事前に携帯電話機200を用いて列車991の乗り換え案内(時刻表、乗換駅、乗換路線など)を調べた際に携帯電話機200に入力した目的地名を携帯記憶部290に記憶しておき、携帯記憶部290に目的地名が記憶されている場合には乗客による入力・選択を省略してこの目的地名を個人情報としてもよい。また、携帯記憶部290に予め定期券情報が登録され、乗客が携帯電話機200を電子定期券として使用して改札を出入している場合には、乗客による入力・選択を省略して定期券情報が示す目的地名を個人情報としてもよい。
【0028】
<S102:個人情報登録処理(個人情報取得処理、個人情報転送処理、個人情報受信処理、個人情報登録処理)>
次に、通信端末100は携帯電話機200から発信された個人情報登録要求を情報サーバ400に転送し、情報サーバ400は個人情報登録要求に従って個人情報を登録する。
このとき、通信端末100および情報サーバ400は図6に基づいて説明する以下の処理を行う。
図6は、実施の形態1における通信端末100および情報サーバ400の個人情報登録処理(S102)を示すフローチャートである。
【0029】
<<S102a:個人情報登録要求受信処理(個人情報取得処理)>>
まず、通信端末100において、対携帯通信部110は携帯電話機200が発信した個人情報登録要求を受信する。
【0030】
<<S102b:個人情報登録要求転送処理(個人情報転送処理)>>
通信端末100において、対携帯通信部110が個人情報登録要求を受信した際、端末制御部120は対列車内装置通信部130を制御して個人情報登録要求を情報サーバ400に転送する。このとき、端末制御部120は個人情報登録要求に自端末が設置されている列車の列車番号と車両の車両番号とを乗車情報として加える。列車番号と車両番号とは列車内装置300から通信端末100に通知され予め端末記憶部190に記憶されているものとする。
【0031】
<<S102c:個人情報記憶処理(個人情報受信処理、個人情報登録処理)>>
次に、情報サーバ400において、情報サーバ制御部402は通信端末100が転送した個人情報登録要求が示す個人情報を情報サーバ記憶部409に登録する。
このとき、情報サーバ400は以下の処理を行う。
まず、情報サーバ通信部401は通信端末100が送信した個人情報登録要求を受信する(S102c1)。
次に、情報サーバ制御部402は情報サーバ通信部401が受信した個人情報登録要求に含まれる個人情報を情報サーバ記憶部409に記憶する。このとき、情報サーバ制御部402は個人情報登録要求に含まれる乗車情報に基づいて、図7に示す配信管理テーブル981のように、車両別に目的地名とメールアドレスとを情報サーバ記憶部409に登録する。但し、情報サーバ制御部402は目的地別にメールアドレスを登録してもよい。配信管理テーブル981は個人情報を登録した登録情報の一例である(S102c2)。
図7は、実施の形態1における配信管理テーブル981の一例を示す図である。
図8は、実施の形態1における路線の一例を示す図である。
図7、図8は、メールアドレス「bbb@・・・」、「eee@・・・」および「fff@・・・」宛てには列車991が「横浜」に到着するまで情報がメール配信され、「aaa@・・・」および「ggg@・・・」宛てには「恵比寿」まで情報配信され、「ccc@・・・」および「ddd@・・・」宛てには「新宿」まで情報配信されることを示している。つまり、図7、図8は、「横浜」を目的地とする乗客(個人ID:101、104、201)は列車991が「横浜」に到着するまで情報提供され、「恵比寿」を目的地とする乗客(個人ID:100、202)は列車991が「恵比寿」に到着するまで情報提供され、「新宿」を目的地とする乗客(個人ID:102、103)は列車991が「新宿」に到着するまで情報提供されることを示している。図7において、「車両ID」は乗車情報に含まれる車両番号を示し、「個人ID」は情報サーバ制御部402が登録情報(個人情報、配信管理テーブル981のレコード)を識別する情報である。
【0032】
図5のS103について説明する。
【0033】
<S103:情報配信処理(現在地特定処理、現在地情報取得処理、現在地判定処理、情報送信処理、個人情報削除処理)>
次に、情報サーバ400は定期的または列車991が駅に停車した時に携帯電話機200に情報を配信する。
このとき、情報サーバ400は図9に基づいて説明する以下の処理を行う。
図9は、実施の形態1における情報サーバ400の情報配信処理(S103)を示すフローチャートである。
【0034】
<<S103a:現在地情報取得処理(現在地特定処理、現在地情報取得処理)>>
まず、情報サーバ制御部402は列車内装置300から列車991の現在の走行位置を示す現在地情報を取得する。
このとき、情報サーバ400および列車内装置300は以下の処理を行う。
まず、情報サーバ400において、情報サーバ制御部402は情報サーバ通信部401を制御して現在地情報要求を列車内装置300に送信する(S103a1)。
次に、列車内装置300において、列車内装置通信部301は情報サーバ400から現在地情報要求を受信する(S103a2)。
列車内装置300において、列車内装置通信部301が現在地情報要求を受信した際、列車内装置制御部302はキロ程算出部303を制御して車輪の回転数に基づいて現在の列車991のキロ程を現在地情報として算出する(S103a3:現在地特定処理)。
次に、列車内装置300において、列車内装置制御部302は現在の列車991のキロ程に基づいて次に停車・通過する駅または直前に停車・通過した駅を現在地情報として特定する。例えば、各駅のキロ程が列車内装置300の列車内装置記憶部309に予め記憶され、列車内装置制御部302は算出したキロ程と列車内装置記憶部309に記憶されている各駅のキロ程とを比較して現在地情報を特定する(S103a4:現在地特定処理)。
次に、列車内装置300において、列車内装置制御部302は列車内装置通信部301を制御して現在地情報を情報サーバ400に送信する(S103a5)。
そして、情報サーバ400において、情報サーバ通信部401は列車内装置300が送信した現在地情報を受信し、情報サーバ制御部402は情報サーバ通信部401が受信した現在地情報を情報サーバ記憶部409に記憶する(S103a6:現在地情報取得処理)。
【0035】
<<S103b:情報配信判定処理(現在地判定処理)>>
次に、情報サーバ制御部402は、列車内装置300から取得した現在地情報と情報サーバ記憶部409に登録されている個人情報とに基づいて、情報配信の要否を判定する。
例えば、登録された各個人情報が図7の配信管理テーブル981で示され、現在地情報は列車991が図8に示す路線において「横浜」を通過し「恵比寿」に向かっていることを示すとする。この場合、情報サーバ制御部402は、「bbb@・・・」、「eee@・・・」および「fff@・・・」宛てには配信メールを送信せず、「aaa@・・・」、「ccc@・・・」、「ddd@・・・」および「ggg@・・・」宛てには配信メールを送信すると判定する。図8に示す路線情報(大船→東戸塚→横浜→恵比寿→新宿)は列車内装置300から情報サーバ400に提供されて情報サーバ記憶部409に予め記憶されているものとする。
【0036】
<<S103c:配信メール送信処理(情報送信処理)>>
次に、情報サーバ制御部402は情報配信すると判定したメールアドレス宛てに配信メールを送信する。
このとき、情報サーバ制御部402は以下に説明する処理を行う。
まず、情報サーバ制御部402は列車内装置300から取得した現在地情報が示す列車991の現在の走行地点(例えば、キロ程、次の停車駅、直前の停車駅)に関する位置関連情報および登録情報の一部である車両番号(図7における車両ID)が示す車両に対応する位置関連情報を情報サーバ記憶部409から取得する(S103c1)。
情報サーバ記憶部409には予め各地点に対応させて配信する情報を示す電子データであるコンテンツが記憶されているものとする。例えば、コンテンツは地名、当該地の名産、当該地のニュース、次に停車する駅の駅名、次に停車する駅までの所要時間などをテキストデータ、画像データ、音声データなどの形式で示す。また例えば、情報サーバ記憶部409には列車991が各駅に停車した際に各車両の停止位置におけるホームの情報(例えば、改札、乗換ホーム、階段、トイレなどの位置)をコンテンツとして記憶している。
次に、情報サーバ制御部402は情報サーバ記憶部409から取得した位置関連情報を配信情報として本文や添付ファイルに設定すると共に、情報配信すると判定したメールアドレスを宛先アドレスに設定して電子メール(以下、配信メールとする)を生成する(S103c2)。
そして、情報サーバ制御部402は生成した配信メールを情報サーバ通信部401に送信させる(S103c3:情報送信処理)。
但し、配信情報は列車991や車両の位置に関する情報でなく任意の情報でも構わない。
【0037】
<<S103d:個人情報登録削除処理(個人情報削除処理)>>
また、情報サーバ制御部402は情報配信しないと判定したメールアドレスに対応する登録情報(個人情報)を情報サーバ記憶部409から削除する。
例えば、登録された各個人情報が図7の配信管理テーブル981で示され、現在地情報は列車991が図8に示す路線において「横浜」を通過し「恵比寿」に向かっていることを示すとする。この場合、情報サーバ制御部402は、「横浜」を目的地として登録されている配信管理レコード(個人ID:101、104、201)を削除する。つまり、情報サーバ制御部402は「横浜」を目的地とする各乗客の個人情報を情報サーバ記憶部409から削除する。
また、情報サーバ制御部402は、乗客が車両を移動した場合など、情報サーバ記憶部409に新たに個人情報が登録された際に元々登録してあった既存の個人情報を削除するようにしてもよい。
【0038】
図5のS104について説明する。
【0039】
<S104:情報取得処理>
そして、携帯電話機200は情報サーバ400から配信メールを受信し、乗客は携帯電話機200で受信した配信メールから情報を取得する。
このとき、携帯電話機200は以下に説明する処理を行う。
まず、携帯通信部210は情報サーバ400が送信した配信メールを受信し、携帯制御部220は携帯通信部210が受信した配信メールを携帯記憶部290に記憶する(S104a)。
次に、携帯制御部220は電子メールを受信したことを携帯電話機200の所有者(乗客)に知らせるために、音声入出力部250を制御してスピーカーからチャイムを鳴らしたり、振動部260を制御してバイブレーターを振動させたりする(S104b)。
そして、携帯制御部220は、所有者の操作に従い、配信メールの本文や添付ファイルについて、携帯表示部230を制御してディスプレイに表示したり、音声入出力部250を制御してスピーカーから音声出力したりする。これにより、携帯電話機200の所有者である乗客は例えば列車991が走行している場所に関する位置関連情報を列車991が目的地に到着するまでの間だけ取得することができる(S104c)。
【0040】
上記実施の形態1では、情報サーバ400が列車991の走行している場所に関する位置関連情報や列車991の各車両に対応する位置関連情報を配信する形態について説明した。ここで、携帯電話機200は情報サーバ400に乗客の嗜好を示す嗜好情報を含めて個人情報を送信し、情報サーバ400は位置関連情報の中から選択した当該乗客の嗜好に合う情報を配信してもよい。
【0041】
上記実施の形態1における情報提供システム990は、情報サーバ400が列車内装置300から列車991が走行中の場所を示す現在地情報を取得し、列車991が実際に走行している場所に関する位置関連情報を携帯電話機200に配信することを特徴とする。
つまり、乗客は、列車991が運行停止・運行遅延してダイヤが乱れた場合であっても、列車991の走行状況に合わせて指定した場所(例えば、目的地)に到着するまでの間、列車991の走行状況に応じた位置関連情報の提供を受けることができる。
【0042】
また、上記実施の形態1における情報提供システム990は、情報提供の終了条件(例えば、目的地)だけでなく、情報提供の開始条件(例えば、駅名、時刻)も個人情報に含めることにより、情報提供開始条件と情報提供終了条件とで特定される乗客が情報提供を希望する区間内を列車991が走行中のときにだけ、位置関連情報を提供してもよい。このとき、情報配信処理(S103)(図9参照)において、情報サーバ400の情報サーバ制御部402は、現在地情報取得処理(S103a)で列車内装置300から取得した現在地情報の示す列車991の現在地が個人情報の示す情報提供開始地点から情報提供終了地点までの区間内に位置する場合に情報配信要と判定し(S103b)、配信メールを送信する(S103c)。また、情報サーバ制御部402は列車991の現在地が当該区間内に位置しない場合に情報配信不要と判定し(S103b)、個人情報を削除する(S103d)。
そして、乗客は、上記実施の形態1における情報提供システム990の機能を情報提供サービスとして利用するだけでなく、乗り過ごしの防止を目的としたアラームサービスとしても利用できる。例えば、乗客は、降車駅の一つ前の駅の駅名を情報提供開始条件とする個人情報を携帯電話機200を用いて情報サーバ400に登録することにより、列車991が運行停止・運行遅延した場合であっても、列車991が実際に降車駅の1つ前の駅を通過した際に配信メールを受けることができる。そして、乗客は配信メール受信時の携帯電話機200の着信バイブや着信チャイムにより列車991がまもなく降車駅に到着することを知ることができる。
【0043】
また、上記実施の形態1における情報提供システム990は、携帯電話機200が目的地名を含む個人情報を送信して情報サーバ400が個人情報を登録し、列車991が目的地を通過した際に情報サーバ400が個人情報を削除することを特徴とする。
これにより、列車991が目的地に到着した際、乗客自らが携帯電話機200を操作して情報サーバ400に個人情報の登録削除を要求しなくても、登録された個人情報は削除され、配信メールがいつまでも配信され続けることは無い。
【0044】
実施の形態1において図10に示すような情報提供システム990について説明した。
図10は、実施の形態1における情報提供システム990の概略図である。
【0045】
車両情報管理装置992(図1における列車内装置300)は列車内に設置され、その列車991に関する情報(車両番号、路線、行き先等)をリアルタイムに収集、管理する。
情報表示装置993(図1における情報ディスプレイ410)は、電子ペーパー等の表示装置であり、車内に設置されている。
情報配信装置994(図1における情報サーバ400)は、広告、列車に関する情報、位置関連情報などのコンテンツを蓄積し、情報表示装置993や乗客の携帯電話機200に配信する。乗客は、乗車時にFelica(登録商標)リーダ・ライタ等の情報入力装置995(図1における通信端末100)に携帯電話機200をかざしてメールアドレスを情報配信装置994に伝えることが出来る。メールアドレスを伝える方法はFelica(登録商標)を用いる方法に限らない。また、乗客が目的地等の情報を携帯電話機200に設定しておいた場合、情報配信装置994はメールアドレスと対応付けて目的地等の情報も取得する。
これにより、車両内の情報表示装置993や携帯電話機200を用いて列車991内の乗客に情報を提供することができると共に、列車991内で収集した個人情報に有効期限を設定して収集した個人情報を自動的に登録解除できる。
【0046】
ここで、コンテンツ配信例を以下に示す。
(a)次の停車駅、車両位置に応じたコンテンツ配信
次の停車駅が複数路線の乗換駅である場合、現在の車両の位置に応じたホームでの乗り換え案内のコンテンツを情報表示装置993や携帯電話機200に配信する。つまり、乗車車両位置及び情報表示装置993の車両内設置位置に応じて、配信されるコンテンツの内容が異なる。また、乗客が目的地等の自身の情報を携帯電話機200に設定している場合には、例えば乗換駅に近づくと情報が配信される。日常時の他、事故発生時も同様であり、車両位置や情報表示装置993の設置位置に応じた乗り換え案内を行う。
(b)列車位置(どの駅間を走行しているか)に応じたコンテンツ配信
情報配信装置994に位置に関する広告情報(街の情報等)を蓄積しておき、列車991が走行している区間に関する広告情報を情報表示装置993や携帯電話機200に配信する。
(c)乗車している路線、乗客の目的地に応じたコンテンツ配信
事故発生時に、路線や乗客の目的地に応じたコンテンツを携帯電話機200に配信する。
【0047】
つまり、実施の形態1における情報提供システム990は、目的地の駅で乗客が車両を降りると、乗客の携帯電話機200への情報配信は自動的に停止する。この情報配信を停止するタイミングは、携帯電話機200の設定情報から取得した「目的地」に基づく方法の他、乗客が情報配信を希望する区間の情報(情報配信開始条件および情報配信終了条件)を情報配信装置994に伝える等により決めても良い。
また、実施の形態1における情報提供システム990は、乗客の目的地や乗車車両に応じた効率的な情報配信が可能である。
また、実施の形態1における情報提供システム990は、情報配信時期を自動的に判断して登録されている個人情報を削除できるため、列車内で収集した個人情報の保護に貢献できる。
また、実施の形態1における情報提供システム990は、乗客が見ている情報表示装置993の位置や乗車している車両位置に応じた情報を提供できるため、異常時の混乱を軽減できる。
そして、実施の形態1における情報提供システム990では、乗客の情報(目的地等)を列車の位置情報との関連で活用できるため、乗客は利便性の高いサービスを享受出来る。
【0048】
実施の形態2.
前記実施の形態1では列車991内で情報配信する形態について説明したが、実施の形態2では列車991の外部から情報配信する形態について説明する。
以下、前記実施の形態1と異なる事項を中心に説明し、説明しない事項は前記実施の形態1と同様であるものとする。
【0049】
図11は、実施の形態2におけるWebサーバ600の機能構成図である。
図12は、実施の形態2における地上系装置500の機能構成図である。
【0050】
図11において、Webサーバ600(情報提供装置の一例)はWeb通信部610、Webサーバ制御部620、対地上系装置通信部630およびWebサーバ記憶部690を備える。
Web通信部610(個人情報受信部、情報送信部の一例)は通信機器を用いてインターネット940を介して携帯電話機200と通信を行う。例えば、Web通信部610は携帯電話機200から個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)を受信し、携帯電話機200に提供情報の配信メールを送信する。
対地上系装置通信部630(現在地情報取得部の一例)は通信機器を用いて有線または無線により地上系装置500と通信を行う。例えば、対地上系装置通信部630は地上系装置500から地上系装置500が特定した列車991の現在地情報を受信する。
Webサーバ記憶部690(提供情報記憶部の一例)は記憶機器を用いてWebサーバ600で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、Webサーバ記憶部690は携帯電話機200から取得した個人情報(例えば、メールアドレス、目的地名)や地上系装置500から取得した列車991の現在地情報を記憶管理する。また例えば、Webサーバ記憶部690は提供する情報(コンテンツ)を記憶管理する。
Webサーバ制御部620(個人情報制御部、現在地判定部の一例)はCPUを用いてWebサーバ600の各機能を制御する。例えば、Webサーバ制御部620はWeb通信部610を制御して通信端末100を介して携帯電話機200から個人情報を取得し、携帯電話機200に提供情報の配信メールを送信する。また例えば、Webサーバ制御部620は対地上系装置通信部630を制御して地上系装置500から列車991の現在地情報を取得する。また例えば、Webサーバ制御部620は列車991が乗客の目的地を通過したか判定し、情報提供が必要か否かを判定する。また例えば、Webサーバ制御部620はWebサーバ記憶部690に対するデータの記憶・取り出しを行う。
【0051】
図12において、地上系装置500(車両監視装置の一例)は地上系装置通信部501、地上系装置制御部502、車両監視部503および地上系装置記憶部509を備える。
地上系装置通信部501は通信機器を用いて有線または無線により司令室端末510、駅員端末530、駅表示装置540、運転台装置520、列車内装置300、Webサーバ600と通信を行う。例えば、地上系装置通信部501はWebサーバ600に列車991の現在地情報を送信し、司令室端末510、駅員端末530、駅表示装置540、運転台装置520、列車内装置300に各列車991の運行情報を送信する。
車両監視部503(現在地特定部の一例)は各線路上の各センサ(図示省略)から各列車991に対する検知情報を取得し、各センサの検知情報に基づいてCPUを用いて各列車991の現在の走行位置・停止位置(現在地情報の一例)を特定する。
地上系装置記憶部509は記憶機器を用いて地上系装置500で使用する各データの記憶管理を行う。例えば、地上系装置記憶部509は車両監視部503が特定した各列車991の現在地情報を記憶管理する。また例えば、地上系装置記憶部509は各列車991の運行ダイヤを記憶管理する。
地上系装置制御部502はCPUを用いて地上系装置500の各機能を制御する。例えば、地上系装置制御部502は車両監視部503を制御して各列車991の現在地を特定し、地上系装置通信部501を制御して各列車991の現在地情報をWebサーバ600に通知する。また例えば、各列車991の位置と運行ダイヤとを比較照合して各列車991の運行状況を判断し、地上系装置通信部501を制御して運行状況を司令室端末510、駅員端末530、駅表示装置540や運転台装置520に通知する。また例えば、地上系装置制御部502は地上系装置記憶部509に対するデータの記憶・取り出しを行う。
【0052】
図13は、実施の形態2における情報提供方法を示すフローチャートである。
実施の形態2における情報提供方法について、図13に基づいて以下に説明する。
【0053】
<S201:情報配信要求処理>
まず、携帯電話機200は通信端末100に情報配信を要求する。
例えば、乗車中に列車991が走行している場所に関する情報を得たい場合に乗客は携帯電話機200を通信端末100に近づける。そして、携帯電話機200が通信端末100の通信範囲に入った際、携帯制御部220は携帯通信部210を制御して情報配信要求を発信する。情報配信要求には前記実施の形態1における個人情報が含まれていなくても構わない。
【0054】
<S202:個人情報取得処理(個人情報取得処理)>
次に、情報配信要求を受信した際、通信端末100は携帯電話機200から個人情報を取得する。個人情報は前記実施の形態1と同様であり、例えば、メールアドレスと目的地名である。
このとき、通信端末100および携帯電話機200は図14に基づいて説明する以下の処理を行う。
図14は、実施の形態2における通信端末100、携帯電話機200およびWebサーバ600の個人情報取得処理(S202)と個人情報登録処理(S203)とにおけるデータフローを示す図である。
【0055】
まず、通信端末100において、端末制御部120は携帯電話機200に記憶されている個人情報にアクセスするために対携帯通信部110からオープンコマンドを発信する(S202a)。
次に、携帯電話機200において、携帯通信部210は通信端末100が発信した個人情報に対するオープンコマンドを受信し、携帯制御部220は個人情報が記憶されている携帯記憶部290内のファイルを読み取り可能にオープンする(S202b)。
次に、通信端末100において、端末制御部120は携帯電話機200に記憶されている個人情報を取得するために対携帯通信部110からリードコマンドを発信する(S202c)。
次に、携帯電話機200において、携帯通信部210は通信端末100が発信した個人情報に対するリードコマンドを受信し、携帯制御部220は読み取り可能にオープンしたファイルから個人情報を取得し、携帯通信部210を制御して個人情報を発信する(S202d)。
次に、通信端末100において、対携帯通信部110は携帯電話機200が発信した個人情報を受信し、端末制御部120は対携帯通信部110が受信した個人情報を端末記憶部190に記憶する(S202e:個人情報取得処理)。
次に、通信端末100において、端末制御部120は個人情報のファイルをクローズするために対携帯通信部110からクローズコマンドを発信する(S202f)。
そして、携帯電話機200において、携帯通信部210は通信端末100が発信した個人情報のファイルに対するクローズコマンドを受信し、携帯制御部220は個人情報のファイルを読み取り不可能にクローズする(S202g)。
【0056】
図13のS203について説明する。
【0057】
<S203:個人情報登録処理(個人情報転送処理、個人情報受信処理、個人情報登録処理)>
個人情報の取得後、通信端末100は携帯電話機200のWeb通信機能を使用して個人情報をWebサーバ600に送信し、Webサーバ600は個人情報を登録する。
このとき、通信端末100、携帯電話機200およびWebサーバ600は図14に基づいて説明する以下の処理を行う。
【0058】
まず、通信端末100において、端末制御部120は携帯電話機200のWebto機能(Web通信機能)にアクセスするために対携帯通信部110からオープンコマンドを発信する(S203a)。
次に、携帯電話機200において、携帯通信部210は通信端末100が発信したWebto機能に対するオープンコマンドを受信し、携帯制御部220はWebto機能を実行可能にする(S203b)。
次に、通信端末100において、端末制御部120は端末記憶部190から携帯電話機200の個人情報を取得する。そして、端末制御部120は、対携帯通信部110を制御して、携帯電話機200の個人情報と自端末が設置されている列車991の列車番号と自端末が設置されている車両の車両番号とを送信情報として送信先をWebサーバ600とするWeb送信要求(Webtoデータ)を発信する。例えば、列車番号は列車内装置300から通信端末100に通知され予め端末記憶部190に記憶されているものとする。また例えば、車両番号は予め端末記憶部190に記憶されているものとする。また例えば、端末記憶部190には予めWebサーバ600のIP(Internet Protocol)アドレスが記憶され、端末制御部120はWebサーバ600のIPアドレスをWebtoデータに送信先として設定するものとする(S203c)。
次に、携帯電話機200において、携帯通信部210は対携帯通信部110が発信した個人情報を含むWebtoデータを受信し、携帯制御部220は携帯通信部210を制御して個人情報を含むWebtoデータを通信端末100に指定された送信先であるWebサーバ600にWeb送信する(S203d:個人情報転送処理)。
次に、Webサーバ600において、Web通信部610は携帯電話機200が送信したWebtoデータを受信し、Webサーバ制御部620はWebtoデータに含まれる個人情報をWebサーバ記憶部690に記憶する。このとき、Webサーバ制御部620は、図15に示す配信管理テーブル981のように、列車別および車両別に目的地名とメールアドレスとをWebサーバ記憶部690に登録する。但し、Webサーバ制御部620は列車別および目的地別にメールアドレスを登録してもよい(S203e:個人情報受信処理、個人情報登録処理)。
図15は、実施の形態2における配信管理テーブル981の一例を示す図である。
次に、通信端末100において、端末制御部120は携帯電話機200のWebto機能を終了するために対携帯通信部110からクローズコマンドを発信する(S203f)。
そして、携帯電話機200において、携帯通信部210は通信端末100が発信したWebto機能に対するクローズコマンドを受信し、携帯制御部220はWebto機能を終了する(S203g)。
【0059】
図13のS204について説明する。
【0060】
<S204:情報配信処理(現在地特定処理、現在地情報取得処理、現在地判定処理、情報送信処理、個人情報削除処理)>
次に、Webサーバ600は定期的または列車991が駅に停車した時に携帯電話機200に情報を配信する。
Webサーバ600の情報配信処理(S204)は、前記実施の形態1における情報サーバ400の情報配信処理(S103)(図9参照)と同様である。ここで、Web通信部610と対地上系装置通信部630とは情報サーバ通信部401に対応し、Webサーバ制御部620は情報サーバ制御部402に対応し、Webサーバ記憶部690は情報サーバ記憶部409に対応する。また、列車内装置300には地上系装置500が対応し、地上系装置通信部501は列車内装置通信部301に対応し、地上系装置制御部502は列車内装置制御部302に対応し、車両監視部503はキロ程算出部303に対応し、地上系装置記憶部509は列車内装置記憶部309に対応する。
つまり、現在地情報取得処理(S103a)において、前記実施の形態1では列車991内に位置する情報サーバ400が列車内装置300から現在地情報を取得するのに対して、実施の形態2では列車991の外部に位置するWebサーバ600が地上系装置500から各列車991の現在地情報を取得する。地上系装置500の地上系装置制御部502は、Webサーバ600からの現在地情報要求に対して、車両監視部503が例えば各線路上のセンサが感知した各列車991の位置を示す現在地情報を地上系装置通信部501を制御してWebサーバ600に送信する。
また、情報配信判定処理(S103b)において、Webサーバ制御部620は、前記実施の形態1における情報サーバ制御部402と同様に、地上系装置500から取得した各列車991の現在地情報とWebサーバ記憶部690に登録されている個人情報とに基づいて、情報配信の要否を判定する。
また、情報メール送信処理(S103c)において、Webサーバ制御部620は、前記実施の形態1における情報サーバ制御部402と同様に、情報配信すると判定したメールアドレス宛てに配信メールを送信する。
そして、個人情報登録削除処理(S103d)において、Webサーバ制御部620は、前記実施の形態1における情報サーバ制御部402と同様に、情報配信しないと判定したメールアドレスに対応する登録情報(個人情報)をWebサーバ記憶部690から削除する。また、Webサーバ制御部620は、乗客が列車991を乗り換えた場合など、Webサーバ記憶部690に新たに個人情報が登録された際に元々登録してあった既存の個人情報を削除するようにしてもよい。
【0061】
図13のS205について説明する。
【0062】
<S205:情報取得処理>
そして、携帯電話機200は、前記実施の形態1における情報取得処理(S104)と同様に、Webサーバ600から配信メールを受信し、乗客は携帯電話機200で受信した配信メールから情報を取得する。
【0063】
実施の形態2における情報提供システム990は、通信端末100が携帯電話機200のWebto機能を利用してWebサーバ600に個人情報を登録することを特徴とする。
また、実施の形態2における情報提供システム990は列車991の外部に位置するWebサーバ600が個人情報を登録することを特徴とする。
これにより、実施の形態2における情報提供システム990は、各列車991についての配信情報(個人情報、コンテンツ)を1つの装置(Webサーバ600)で管理することができ、また、乗客が目的地に到着するまでの間に列車991を乗り継ぐような場合であっても実際に乗客が目的地に到着したときに情報配信を終了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施の形態1における情報提供システム990の構成図。
【図2】実施の形態1における通信端末100、携帯電話機200、情報サーバ400の機能構成図。
【図3】実施の形態1における列車内装置300の機能構成図。
【図4】実施の形態1における情報提供システム990のハードウェア資源の一例を示す図。
【図5】実施の形態1における情報提供方法を示すフローチャート。
【図6】実施の形態1における通信端末100および情報サーバ400の個人情報登録処理(S102)を示すフローチャート。
【図7】実施の形態1における配信管理テーブル981の一例を示す図。
【図8】実施の形態1における路線の一例を示す図。
【図9】実施の形態1における情報サーバ400の情報配信処理(S103)を示すフローチャート。
【図10】実施の形態1における情報提供システム990の概略図。
【図11】実施の形態2におけるWebサーバ600の機能構成図。
【図12】実施の形態2における地上系装置500の機能構成図。
【図13】実施の形態2における情報提供方法を示すフローチャート。
【図14】実施の形態2における通信端末100、携帯電話機200およびWebサーバ600の個人情報取得処理(S202)と個人情報登録処理(S203)とにおけるデータフローを示す図。
【図15】実施の形態2における配信管理テーブル981の一例を示す図。
【符号の説明】
【0065】
100 通信端末、110 対携帯通信部、120 端末制御部、130 対列車内装置通信部、190 端末記憶部、200 携帯電話機、210 携帯通信部、220 携帯制御部、230 携帯表示部、240 キー入力部、250 音声入出力部、260 振動部、290 携帯記憶部、300 列車内装置、301 列車内装置通信部、302 列車内装置制御部、303 キロ程算出部、309 列車内装置記憶部、310 エアコン、320 ドア、330 ブレーキ、400 情報サーバ、401 情報サーバ通信部、402 情報サーバ制御部、409 情報サーバ記憶部、410 情報ディスプレイ、500 地上系装置、501 地上系装置通信部、502 地上系装置制御部、503 車両監視部、509 地上系装置記憶部、510 司令室端末、520 運転台装置、530 駅員端末、540 駅表示装置、600 Webサーバ、610 Web通信部、620 Webサーバ制御部、630 対地上系装置通信部、690 Webサーバ記憶部、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、923 プログラム群、924 ファイル群、940 インターネット、981 配信管理テーブル、990 情報提供システム、991 列車、992 車両情報管理装置、993 情報表示装置、994 情報配信装置、995 情報入力装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内で乗客の乗客通信装置から情報の送信先を示す情報提供先情報と情報提供の終了条件を示す情報提供終了地点情報とを情報提供に用いる個人情報として取得する個人情報取得装置と、当該車両の位置を監視する車両監視装置と、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点に着くまで前記情報提供先情報が示す情報提供先に任意の情報を提供する情報提供装置とを有する情報提供システムであり、
前記個人情報取得装置は、
乗客通信装置から個人情報を通信機器を用いて取得する個人情報取得部と、
前記個人情報取得部が取得した個人情報を通信機器を用いて前記情報提供装置に送信する個人情報転送部とを備え、
前記車両監視装置は、
当該車両の現在地をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて特定する現在地特定部を備え、
前記情報提供装置は、
提供情報を記憶機器を用いて記憶する提供情報記憶部と、
前記個人情報取得装置の前記個人情報転送部が送信した個人情報を通信機器を用いて受信する個人情報受信部と、
前記個人情報受信部が受信した個人情報を記憶機器に記憶する個人情報制御部と、
前記車両監視装置から前記現在地特定部が特定した当該車両の現在地を示す現在地情報を通信機器を用いて取得する現在地情報取得部と、
前記個人情報制御部が記憶した個人情報に含まれる情報提供終了地点情報が示す地点と前記現在地情報取得部が取得した現在地情報が示す当該車両の現在地とをCPUを用いて比較し、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したか否かを判定する現在地判定部と、
前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過していないと判定した場合に、前記提供情報記憶部が記憶している提供情報を通信機器を用いて前記個人情報制御部が記憶した当該個人情報に含まれる情報提供先情報が示す情報提供先に送信する情報送信部とを備えた
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記情報提供装置の前記個人情報制御部は、前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したと判定した場合に、記憶機器から当該個人情報を削除する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記情報提供装置において、
前記提供情報記憶部は提供情報を位置情報に関連付けて記憶し、
前記情報送信部は現在地情報が示す当該車両の現在地に関連付いて前記提供情報記憶部に記憶されている提供情報を送信する
ことを特徴とする請求項1〜請求項2いずれかに記載の情報提供システム。
【請求項4】
提供情報を記憶機器を用いて記憶する提供情報記憶部と、
車両内で乗客の乗客通信装置から情報の送信先を示す情報提供先情報と情報提供の終了条件を示す情報提供終了地点情報とを情報提供に用いる個人情報として取得する個人情報取得装置から個人情報を通信機器を用いて受信する個人情報受信部と、
前記個人情報受信部が受信した個人情報を記憶機器に記憶する個人情報制御部と、
車両の位置を監視する車両監視装置から車両の現在地を示す現在地情報を通信機器を用いて取得する現在地情報取得部と、
前記個人情報制御部が記憶した個人情報に含まれる情報提供終了地点情報が示す地点と前記現在地情報取得部が取得した現在地情報が示す当該車両の現在地とをCPU(Central Proccessing Unit)を用いて比較し、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したか否かを判定する現在地判定部と、
前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過していないと判定した場合に、前記提供情報記憶部が記憶している提供情報を通信機器を用いて前記個人情報制御部が記憶した当該個人情報に含まれる情報提供先情報が示す情報提供先に送信する情報送信部と
を備えたことを特徴とする情報提供装置。
【請求項5】
車両内で乗客の乗客通信装置から情報の送信先を示す情報提供先情報と情報提供の終了条件を示す情報提供終了地点情報とを情報提供に用いる個人情報として取得する個人情報取得装置と、当該車両の位置を監視する車両監視装置と、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点に着くまで前記情報提供先情報が示す情報提供先に任意の情報を提供する情報提供装置とを有する情報提供システムの情報提供方法であり、
前記個人情報取得装置において、
個人情報取得部は乗客通信装置から個人情報を通信機器を用いて取得する個人情報取得処理を行い、
個人情報転送部は前記個人情報取得部が取得した個人情報を通信機器を用いて前記情報提供装置に送信する個人情報転送処理を行い、
前記車両監視装置において、
現在地特定部は当該車両の現在地をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて特定する現在地特定処理を行い、
前記情報提供装置において、
個人情報受信部は前記個人情報取得装置の前記個人情報転送部が送信した個人情報を通信機器を用いて受信する個人情報受信処理を行い、
個人情報制御部は前記個人情報受信部が受信した個人情報を記憶機器に記憶する個人情報登録処理を行い、
現在地情報取得部は前記車両監視装置から前記現在地特定部が特定した当該車両の現在地を示す現在地情報を通信機器を用いて取得する現在地情報取得処理を行い、
現在地判定部は前記個人情報制御部が記憶した個人情報に含まれる情報提供終了地点情報が示す地点と前記現在地情報取得部が取得した現在地情報が示す当該車両の現在地とをCPUを用いて比較し、当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したか否かを判定する現在地判定処理を行い、
情報送信部は前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過していないと判定した場合に、提供情報を記憶機器を用いて記憶する提供情報記憶部が記憶している提供情報を通信機器を用いて前記個人情報制御部が記憶した当該個人情報に含まれる情報提供先情報が示す情報提供先に送信する情報送信処理を行う
ことを特徴とする情報提供システムの情報提供方法。
【請求項6】
前記情報提供装置の前記個人情報制御部は、前記現在地判定部が当該車両が前記情報提供終了地点情報の示す地点を通過したと判定した場合に、記憶機器から当該個人情報を削除する個人情報削除処理を行う
ことを特徴とする請求項5記載の情報提供システムの情報提供方法。
【請求項7】
前記情報提供装置において、
前記提供情報記憶部は提供情報を位置情報に関連付けて記憶し、
前記情報送信部は、前記情報送信処理時に、現在地情報が示す当該車両の現在地に関連付いて前記提供情報記憶部に記憶されている提供情報を送信する
ことを特徴とする請求項5〜請求項6いずれかに記載の情報提供システムの情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−171324(P2008−171324A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−5834(P2007−5834)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】