説明

情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラム

【課題】会議などのコミュニティで用いられた複数文書間を適切に対応付ける。
【解決手段】スクリーンに表示された複数の文書データを特定する動作履歴データを生成する動作入力部と、複数の文書データのうちそれぞれの文書データ表示時に利用者が発した音声及び利用者の動作を入力する入力部と、利用者が発話または動作を行ったときの状況を判定する状況判定部と、一の文書データに対する利用者の動作又は状況と、他の文書データに対する利用者の動作又は状況と、一の文書データと他の文書データの文書間関係と、を対応付けた状況対応記憶部と、状況対応記憶部に基づいて、特定された複数の文書データ間の文書間関係を取得する文書関係取得部と、一の文書データと、他のの文書データと、取得した文書間関係と、を対応付けて記憶する文書関係記憶部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数人が集合した際に表示されたデータを管理する情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、文書を管理するために様々な技術が提案されている。例えば、文書の属性を判定して、判定された属性を文書に付加する技術がある。この技術を用いて文書に付加された属性は、文書の検索、ある文書に関係する他の文書の表示、文書に関係する情報の表示、又は文書の表示方式の変更など様々な用途に用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、会議中の音声情報から検出された発言と、当該発言がなされたときに表示されていた会議資料とに基づいて、発言から抽出された属性を会議資料に付加する等の提案がなされている。
【0004】
文書に対して属性を付加する以外の例としては、複数の文書間の意味的な関係を抽出して関連付ける技術がある。この文書間を関連づける技術の例としては、文書に対して自然言語処理を行うことで文書の特徴を判別し、判別された特徴を比較して文書間の類似性を判定することで、文書間を関連づけることができる。このように文書間を関連づけることで、関連文書の検索を実現することができる。
【0005】
例えば、特許文献2においては、会議中に使用された資料について、当該資料を表示した際に利用者が発した言葉を音声認識し、自然言語処理手法により音声認識より得られた文字列と当該資料に含まれている所定の部分との間を索引付けする技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−272679号公報
【特許文献2】特開2005−266980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献2に記載された技術では、会議中に発せられた音声に基づいて、当該会議中に用いられた複数の文書間の関係を適切に抽出することはできない。
【0008】
また、文書を自然言語処理で解析した場合、複数の文書間の類似度等は算出できるが、会議において概要と詳細にあたる文書間の関係や、質問と回答にあたる文書間の関係などは適切に抽出することはできない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、会議などのコミュニティで用いられた複数のデータ間を適切に対応付ける情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる情報管理装置は、表示装置に表示された複数のデータを特定する特定部と、特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力部と、利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定部と、複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数のデータから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得部と、前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる情報管理方法は、表示装置に表示された複数のデータを特定する特定ステップと、特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力ステップと、利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定ステップと、複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数のデータから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得ステップと、前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部に記憶するデータ関係記憶ステップと、を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる情報管理プログラムは、表示装置に表示された複数のデータを特定する特定ステップと、特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力ステップと、利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定ステップと、複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数のデータから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得ステップと、前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部に記憶するデータ関係記憶ステップと、をコンピュータに実行される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、表示装置に表示された複数データ間を適切に対応付けることで、当該複数文書の有用性が向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。また、後述する実施の形態においては、情報管理装置を文書管理サーバに適用した例について説明する。なお、情報管理装置は、文書管理サーバに限らず、どのような装置に適用しても良い。
【0015】
実施の形態にかかる文書管理サーバ100は、会議室においてプロジェクター等により表示された会議資料等の管理を行う装置として用いられた例について説明する。しかしながら、このような会議室に集まって行う会議の支援に限らず、例えば遠隔会議や、講義、さらにPC又はゲーム機によって行われるチャットの支援等を行ってよい。
【0016】
図1に示すようにノートPC(第1ノートPC131、第2ノートPC132、第3ノートPC133及び第4ノートPC134)は利用者毎に割り当てられている。そして、プロジェクターとノートPCとは接続されている。このため、各ノートPC上の画面情報を、スクリーン110で参加者全員に表示することができる。また、スクリーン110に表示する対象となるノートPCは切り替えることができる。
【0017】
また、これらノートPCは文書管理サーバ100に接続されている。そして、これらノートPCは、文書管理サーバ100に対して会議資料を出力する。
【0018】
会議資料(会議で用いられたデータ)とは、会議しているときにスクリーン110等を介して利用者に提示された文書データをいう。また、文書データは、ドキュメントファイルや、プレゼンテーションファイル等のページ単位で表示可能なフォーマットであればよい。また、本実施の形態は、会議資料を用いた例について説明するが、これ以外の文書データでも良く、さらに文書データ以外のデータであっても良い。この文書以外のデータとしては、例えば、図や表のデータ等が考えられる。
【0019】
また、各ノートPCが備えている図示しない入力処理部は、スクリーン110上に表示された会議資料に対して利用者が行った操作を示す操作情報の入力を受け付ける。
【0020】
さらに入力処理部は、操作情報から、表示文書の変更、表示文書の表示ページの切換、PCのマウスポインタで行った指示など利用者が行った動作(以下、アクションともいう)を抽出して、当該動作の種別と、当該動作が抽出された時間と、当該動作を行った対象である会議資料のデータ名とを対応付けてPC固有動作履歴データを生成し、生成したPC固有動作履歴データを文書管理サーバ100に出力する。
【0021】
この入力処理部が抽出する動作としては、例えば、プロジェクターへの出力機器の切り換え、資料切替操作(PC上でのウィンドウ切り換え操作やファイルオープン)、ページ変更、スライドショーの開始と終了などのアプリケーション操作、マウスの操作によるクリックやドラッグ又は指し示し動作、キーボード入力によるメモ書きの入力などが考えられる。
【0022】
これら動作のほとんどは、PCのイベントを検出することにより実現できる。しかしながら、マウス操作による指し示し動作の検出は、独特の工夫が必要とするため詳述する。
【0023】
マウスポインタを活用して画面上のある範囲を指し示す動作としては、(1)マウスによりあるテキストやオブジェクトを選択状態にする(2)マウスポインタを指定したい範囲の上で並行あるいは楕円形に繰り返し動かす、の2通りが代表的な動作である。
【0024】
そこで、例えばノートPC上で動作しているプレゼンテーションソフトが表示していた任意のオブジェクトが選択状態となった場合、当該オブジェクトが指し示されたとみなすこととする。また、マウスドラッグにより任意の文字列(テキスト)が選択された場合、当該文字列が指し示されたと判定する。
【0025】
また、ノートPCの画面上で所定の縦方向の範囲内で、マウスポインタが横方向に往復運動をしている場合、入力処理部は、その部分がアンダーラインとなるような矩形範囲を指し示しているものと類推し、当該類推結果に基づいて画面上で利用者が指し示されていると考えられる矩形範囲を特定する。同様に、マウスポインタが一定の誤差範囲内で楕円状の運動を一回転半以上した場合、当該楕円範囲内が指し示しの対象となっているものと推定する。
【0026】
なお、利用者により指し示された範囲を抽出する処理について詳述したが、本実施の形態において重要な点は、画面内の指し示された範囲を高精度で抽出することではない。本実施の形態で上述したような動作を抽出するのは、複数の画面やスクリーン110を用いて会議をしている場合に、いずれの会議資料を参照して話しているのかを検出するため、又は画面がスクリーン110のみの場合に、スクリーン110に表示された会議資料を参照して利用者が発話している可能性はどの程度なのか類推するためである。
【0027】
また、利用者の動作を検出する対象は、本実施の形態のようにノートPCに対する操作のみに制限するものではない。別の実施の形態においては、カメラで人の姿を入力として、うなずき動作や指し示し動作を検出する技術を適用することも考えられる。さらに、別の実施の形態としては、加速度センサーを用いて人の動きを検出したり、RFIDタグやカメラ映像により人の位置を検出し、例えば白板の前に歩いていったという動作を検出して活用することも考えられる。
【0028】
また、図1に示すように、マイク(第1マイク121、第2マイク122、第3マイク123及び第4マイク124)は、利用者毎に割り当てられている。これらマイクは会議中に発せられた利用者の音声を収集するためのものである。そして、収集された音声は、文書管理サーバ100に入力される。本実施の形態では利用者毎にマイクを割り当てることで、どの利用者が音声を発したのか特定することが容易となる。なお、本実施の形態とは異なるが、利用者毎にマイクを割り当てずに単一の卓上マイクで音声を収集しても良い。この場合、発した音声がどの利用者なのか特定する手法は、あらゆる手法を用いることができる。
【0029】
また、文書管理サーバ100は、ソフトウェアにより会議資料等を管理する機能を実装されたものである。そして、文書管理サーバ100は、ノートPC131〜134及びマイク121〜124からの入力を受け付け、文書の使用履歴および音声の履歴を保持するとともに、それらの履歴に基づいて文書間の関係情報を抽出する。また、文書管理サーバ内に格納されている図示しない文書蓄積ストレージは、使用された文書と、抽出された文書間の関係情報とを対応付けて記録する。また、文書蓄積ストレージは、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクなどの一般的に利用されているあらゆる記憶手段により構成することができる。
【0030】
図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる文書管理サーバ100の構成を示すブロック図である。本図に示すように、文書管理サーバ100は、会議情報記憶部201と、状況条件記憶部202と、状況対応記憶部203と、注目度補正動作記憶部204と、文書関係記憶部205と、文書記憶部206と、音声入力部207と、対話認識部208と、文書入力部209と、状況判定部210と、文書関係取得部212と、注目度取得部213と、登録部214と、検索部215と、キーワード入力受付部216と、表示処理部217と、通信処理部218とを備える。
【0031】
会議情報記憶部201は、利用者機器使用情報と、対話履歴データと、動作履歴データと、状況履歴データと、注目度履歴データとを保持する。
【0032】
図3に示すように、利用者毎に使用する機器の情報(マイク、ノートPC等の番号)を保持する利用者機器使用情報は、利用者名と、マイク番号と、ノートPC番号とを対応付けて保持している。この対応関係を保持することで、マイクから収集した音声がいずれの利用者であるかを特定できる。同様に、ノートPCに対して行った操作をいずれの利用者が行ったのかも特定できる。なお、利用者間の対話履歴データと、機器の動作履歴データと、会議中のコミュニケーションの状況履歴データと、表示された会議資料に対する利用者の注目度履歴データについては後述する。なお、対話履歴データとは、利用者により行われた対話履歴を格納しているデータとする。そして、コミュニケーションの状況履歴データとは、「議論」や「説明」等の利用者が行ったコミュニケーションの状況が、履歴として格納されているものとする。
【0033】
音声入力部207は、第1〜第4マイクに接続されており、会議中の音声の入力を受け付けて、音声データとして他の機能ブロックに出力する。また、音声入力部207は、入力された音声を、利用者機器使用情報によりいずれの利用者が発したのか特定した後、当該音声データによる対話履歴データを逐次生成して、会議情報記憶部201の対話履歴データとして登録していく。
【0034】
対話認識部208は、音声入力部207から入力された音声データから、各利用者がどの程度の音量でどの程度の時間発話していたのかを集計し、対話履歴データとして会議情報記憶部201に出力する。この際、対話認識部208は、図3で示した利用者機器使用情報からマイクと利用者の対応関係を認識できるので、音声データがいずれの利用者によるものか特定できる。
【0035】
他の例として、対話認識部208は、1つの卓上マイクにより複数人の音声データを入力した場合、音声データに含まれている声紋情報から利用者を認識することも考えられる。
【0036】
そして、対話認識部208は、音声データにおいて所定の期間以上で所定の音量以上の範囲を発話区間として認識する。本実施の形態にかかる対話認識部208は、3秒以上の期間で小声以上の音量レベルが持続した場合に、発話区間として認識する。これにより利用者のうなずきやノイズを発話として認識されることを防止できる。
【0037】
また、対話認識部208は、話し始めの時刻(発話が開始されたと認識された時点より3秒以上前の時刻)を発話開始時刻とする。また、対話認識部208は、一旦発話区間が認識された後に、3秒以上音声が入力されていない時に発話が既に終了していたと判断し、一定以上の音量レベルにより音声の入力があった最後の時刻を発話終了時刻と認識する(発話が終了したと認識された時点より3秒以上前の時刻)。また、対話認識部208は、認識された発話区間における平均的な声量も情報として抽出する。そして、対話認識部208は、これら利用者が発話した区間及び音量を、対話履歴データとして、会議情報記憶部201に書き込む処理を行う。
【0038】
図4に示すように、対話履歴データは、発話開始時刻と、発話終了時刻と、発話者(利用者)と、音量と、を対応付けている。この対話履歴データにより会議中においていずれの利用者がどの期間発話したのか特定することができる。
【0039】
動作入力部211は、各ノートPC(131〜134)から出力されたPC固有動作履歴データの入力処理を行う。そして、動作入力部211は、各ノートPCから入力されたPC固有動作履歴データから、スクリーン110に表示していた会議資料に関する動作履歴データのみ抽出し、ノートPCを操作していた利用者と対応付けて、動作履歴データを生成する。
【0040】
図5に示すように、動作入力部211が生成した動作履歴データは、動作検出時刻と、動作終了時刻と、動作実行者と、動作種別と、会議資料とを対応付けている。そして、生成された動作履歴データは、会議情報記憶部201に格納される。つまり、動作入力部211は、時刻毎にスクリーン110に表示された会議資料を特定し、時刻毎に表示された会議資料を含む動作履歴データとして生成したことになる。
【0041】
文書入力部209は、ノートPC(131〜134)から出力された会議資料(文書データ)を入力処理し、後述する文書記憶部206に格納する。文書記憶部206は、会議で使用された会議資料(文書データ)を一括管理する。
【0042】
状況条件記憶部202は、対話履歴データ及び動作履歴データから、対話又は動作が行われているときの状況を判断するための条件を保持している。図6に示すように、状況条件記憶部202は、対話時における所定の条件と、当該条件を満足した場合の状況とを対応付けた条件情報管理テーブルを保持している。この所定の条件には、発話している時間間隔や所定時間内の発話回数、音量等を条件として用いている。また、図示していないが所定の条件には、利用者が行った動作(例えば、ページ切替など)を条件として用いている。
【0043】
図6のレコード601に示した判定条件を用いた場合、後述する状況判定部210は、「ある会議の開始直後の3分以内だけ発話してその後5分以上発話しなかった」という条件を満たした発話が存在した場合、当該発話は司会あるいは前提説明(主にアジェンダや前回の復習)であると判定する。
【0044】
また、状況条件記憶部202は、図6に示すように他にも様々な判定条件を保持している。つまり、状況条件記憶部202は、「1分間以上一人で話している」区間を「説明」と対応付けているし、「同一人物による延べ5分以上の二つの説明行為に挟まれた他の人物を加えた2人による2分以内の対話」の区間を「質疑応答」と対応付けているし、「質疑応答区間に出現するそれまで説明していた人と異なる人物の最初の発話」の区間を「質問」と対応付けている。このように、状況条件記憶部202は、利用者が行った動作(アクション)による条件と、当該条件を満足した場合にみなされるコミュニケーションの状況と、を対応付けて記憶している。
【0045】
さらに、状況条件記憶部202は、「音声が大の区間を含み、複数人数で2分間に合計6回以上の発話開始箇所が含まれる対話」区間を、『議論』と対応付けている。また、本実施の形態とは異なるが、カメラ等で動作を検出可能な場合や、うなずき動作や首をひねる・傾げる動作などを検出可能な場合、状況条件記憶部202は、上述した発話によるアクションに限らず、利用者が行ったジェスチャなどのアクションと、『質問』『否定』又は『賛同』などの状況と、を対応付けて保持しても良い。これにより利用者が行った様々な動作(アクション)から、状況を判定することができる。
【0046】
状況判定部210は、状況条件記憶部202が保持されている判定条件を用いて、対話認識部208が生成した対話履歴データと、動作入力部211が生成した動作履歴データとから、会議中のコミュニケーション状況を判定して、判定されたコミュニケーション状況の履歴である状況履歴データを生成し、会議情報記憶部201に状況履歴データを出力する。
【0047】
また、状況判定部210は、対話履歴データ内に格納されている利用者の発話が、状況条件記憶部202が保持している所定の条件を満足した場合、当該所定の条件と対応付けられている状況を、利用者が発話している時の状況として判定する。図7の符号701に示した例では、状況判定部210が13:16:26〜18:18:40の間、利用者「ヤマダ」の発話により「説明」がなされている状況と判定した情報が格納されている。
【0048】
また、状況判定部210は、同様に動作履歴データに格納されている利用者の動作(アクション)が、状況条件記憶部202が保持している所定の条件を満足した場合、当該所定の条件と対応付けられている状況を、利用者が行ったアクションによる状況として判定できる。
【0049】
また、状況判定部210は、判定した状況の履歴を状況履歴データとして、会議情報記憶部201に出力する。図7に示すように、状況履歴データは、“状況発生時刻”と、“状況終了時刻”と、“状況”と、“対象者”とを対応付けて保持している。当該状況履歴データは、“発話発生時刻”から“発話終了時刻”は、状況条件記憶部202が保持する所定の条件を満足している期間が設定され、“状況”には判定された状況が設定され、“対象者”は発話又は動作を行っていた利用者が設定される。この状況履歴データにより、会議中の状況を認識することが可能となる。
【0050】
つまり、図7は、本実施例の図4および図5の入力からは「13:15:02からタナカ氏が前置きを話した」「13:16:26から、13:18:40の間、ヤマダ氏が『説明』を行った」ということや、「13:18:42から、サトウ氏が『質問』を行った」ということが検出されたことを示している。
【0051】
また、コミュニケーション状況は必ずしも一種に確定できるものではない。ルールにより類推されるものである上に、二つ以上のコミュニケーション種別が重なる場合がある。そのため、検出されたコミュニケーション状況とともに、その確信度を併せて処理を行う実施の形態も考えられる。
【0052】
注目度補正動作記憶部204は、利用者が行った動作を検出した場合の注目度の補正手法を保持している。図8に示すように、注目度補正動作記憶部204は、注目度補正手法と、利用者が行った動作とを対応付けた注目度補正動作管理テーブルを保持している。
【0053】
注目度取得部213は、動作履歴データから、利用者の動作に応じて時間毎に変化した注目度を取得し、取得した注目度から注目度履歴データを生成して、会議情報記憶部201に出力する。
【0054】
本実施の形態にかかる注目度取得部213は、スクリーン110に対して利用者の注目度を算出する。なお、注目度を算出する対象は、スクリーン110以外でもよく、例えばスクリーン110と電子ホワイトボートとを備えている場合に、それぞれに対して注目度を算出しても良い。
【0055】
注目度取得部213は、動作履歴データの各動作が、注目度補正動作記憶部204に格納されている動作と一致した場合、当該動作と対応付けられている注目度補正手法を用いて注目度を取得する。これにより、例えば動作履歴データに資料表示という動作が存在した場合、注目度が“8”になり、動作履歴データにおいて特に動作が行われていない時間が1分以上存在した場合“1分時間間経過”に該当するので、注目度に“×0.8”を乗じることとする。このようにして注目度取得部213が取得した注目度を動作等と対応付けて注目度履歴データを生成する。
【0056】
また、注目度取得部213が注目度を取得することで、例えば状況が「議論」の場合において、1)何にも注目せずに口頭で議論、2)スクリーン110に注目して議論しているのかが特定できる。
【0057】
次に、注目度取得部213による注目度の算出手法について説明する。まず注目度は、0以上10以下の実数とする。そして、注目度取得部213が注目度に対して加減算を行なう際に‘0’未満となる場合は‘0’に、‘10’を超える場合は‘10’に補正する。
【0058】
また、注目度取得部213は、利用者による動作が無かった場合、時間経過に伴って1分毎に注目度を2割減衰させる。また、注目度取得部213は、会議資料の切り換えが行われた場合は、切り替わった時点で表示された会議資料(表示されたページ含む)の注目度を‘8’に設定する。
【0059】
また、注目度取得部213は、表示ページの変更が行われた場合、切り替わって5秒以上表示されたページは、表示されたページの注目度に2ポイントを加算する。
【0060】
また、利用者がポインティングデバイス等で指示する動作が行われた場合、当該動作の対象となる表示部分の注目度に‘3’加算する。
【0061】
また、利用者がキーボード等で書き込み動作が行われた場合、書き込み対象となった表示部分の注目度に‘6’加算する。
【0062】
なお、本実施の形態とは異なるがスクリーン110以外に表示装置がある場合、スクリーン110に表示された会議資料に対して加算処理等が行われた場合、他の表示装置で表示されている会議資料に対して注目されなくなったとみなし、注目度を減算する等の処理を行ってもよい。減算する数値については、上述した動作に合わせて適切な値を設定する必要がある。また、上述した加算処理が行われた場合に、当該他の表示装置で表示されている会議資料に対して過去1分以内に注目度の算出が行なわれているのであれば、減算処理を行わないことにしてもよい。
【0063】
図9に示すように、注目度履歴データは、“時刻”と、“動作”と、“注目度”とを対応付けて保持している。そして、注目度履歴データが“時刻”を保持しているので、動作履歴データ等から、当該時刻の時に参照されていた会議資料等を特定することができる。これにより、ある時刻にどの資料のどのページがどの程度注目されていたかを特定することができる。
【0064】
また、図9に示した注目度履歴データから、図10に示すような、スクリーン110に対する会議中における注目度の遷移を抽出することができる。また、本実施の形態では取得した注目度は参加者全体の注目度としているが、参加者毎に注目度を算出した後に参加者全体の注目度を算出する手法も考えられる。この場合、例えば一部の人が手元の端末であるノートPCに注目していると判定された場合、当該時間帯にはスクリーン110等の他のものに対する注目度が減少することになる。
【0065】
状況対応記憶部203は、判定条件を満たした場合に判定される文書間関係を管理している状況対応管理テーブルを記憶している。図11に示すように、状況対応管理テーブルは、“文書間関係”と、“判定条件”とを対応付けて保持している。判定条件としては“動作+状況”と、“注目度”とを保持している。
【0066】
“動作+状況”では、文書(又は文書のページ)が表示されたときの状況や表示時に利用者が行った動作の条件を保持している。また、“動作+状況”では、対応付ける対象となる複数の文書(又はページ)についてそれぞれ条件が設定されている。つまり“動作+状況”には、任意の文書(又はページ)の表示時に利用者が行った動作又は当該任意の文書(又はページ)の表示時の状況と、他の文書(又はページ)の表示時に利用者が行った動作又は当該他の文書の表示時の状況と、を文書関係抽出する条件として対応付けて保持している。
【0067】
例えば、レコード1101の“動作+状況”フィールドでは、「冒頭を含めて複数回表示されたページX」と、「「説明時」の表示ページY」とを対応付けている。「冒頭を含めて複数回表示されたページX」は、ページXに対して利用者が動作「ページ変更」を複数回行っていることを条件としていることを示し、「「説明」時の表示ページY」では、ページYを表示しているときの状況が「説明」であることを条件としている。以下のフィールドについても同様に、それぞれのページ又は文書に対して条件を設定している。
【0068】
そして、これら全ての条件を満足した場合に限り、“動作+状況”に設定されている条件を満足していると判断する。また、“判定条件”の“注目度”は、“動作+状況”で示された所定の「状況」の時の注目度の条件を保持している。そして、“動作+状況”と“注目度”の条件をみたした場合に、文書間関係が設定される。
【0069】
この設定される文書間関係としては、例えば、「目次と内容」、「質問と回答」、「概要と詳細」、「同会議で提示」、「代替候補」等が考えられる。つまり上述した判定条件を満たした場合、当該判定条件と対応付けられたこれら文書間関係が設定される。
【0070】
さらには、文書間関係から「ページ対ページ」、「ページ対文書」及び「文書対文書」のうちいずれの対応関係にあるのか特定される。
【0071】
例えば、レコード1101の判定条件を満足した場合、「ページ対ページ」であるので、ページXとページYとが対応付けられ、複数回表示されたページXに「目次」が、「説明」時に表示されたページYに「内容」が設定される。
【0072】
また、会議資料が複数存在した場合、必ずこれら会議資料間の関係が特定できるものではない。また、これら会議資料の間に複数の関係が生じることもある。
【0073】
文書関係取得部212は、状況対応記憶部203を用いて、注目度履歴データ、動作履歴データ及び状況履歴データから、会議中に提示された文書間の関係性を取得する。
【0074】
また、文書関係取得部212が、状況対応記憶部203を用いて文書間関係を取得することで、例えば、「会議資料Xを提示しているときにAさんがBさんに質問し、その直後にBさんが回答として会議資料Yを提示した」という事象から、「会議資料Yは会議資料Xの(Bさんの質問に対する)回答資料である」という文書間の関係を取得できる。
【0075】
登録部214は、文書関係取得部212が取得した文書間関係を、後述する文書関係記憶部205に登録する。また、登録部214は、文書間関係を登録する際に、従来から用いられている技術を用いて会議資料から抽出された属性も対応付けて、登録しても良い。
【0076】
文書関係記憶部205は、文書関係取得部212が取得した文書間関係を文書間関係管理テーブルとして保存する。図12に示すように、文書関係記憶部205の文書間関係管理テーブルは、“文書関係”と、“文書X”と、文書Xの“関係”と、“文書Y”と、文書Yの“関係”と、“備考”とを対応付けて保持している。“文書X”と文書“Y”とは関係づけられた文書名(必要であればページ番号)が格納される。これら“関係”は、図11に示した“文書間関係”の“X”フィールド及び“Y”フィールドが保持していた値が格納される。なお、“備考”には、当該文書間を関係付けた会議等を特定するための情報が格納される。
【0077】
表示処理部217は、文書記憶部206に格納された会議資料(文書データ)と、文書関係記憶部205に格納された文書間関係とから、任意の文書を表示すると共に、当該文書に関連する文書の提示を行う。図13に示すように、表示処理部217が資料D.pptの1ページ目の表示処理を行った場合に、当該資料Dと関連する文書又は当該資料Dの1ページ目に関連する文書を欄1301に提示する。
【0078】
さらに、表示処理部217は、資料D.pptの1ページ目について、「3/24にこのページでの質疑で提示された回答文書」として「技術報告書.doc」の4ページ目を表示している。そして、利用者が、当該文書名の表示部分をポインティングデバイス等で選択することで、提示された回答文書で「技術報告書.doc」の4ページ目を参照することができる。このように本実施の形態にかかる文書管理サーバ100は、単に文書間の関係を提示するのみならず、どのような関係にあるのかを提示することができる。
【0079】
さらに、表示処理部217は、関連づけられた文書を、代替文書として提示することが可能となる。
【0080】
表示処理部217がこのような表示を行うことで、例えば利用者が資料Xを見ている際に、「Bさんの質問に対して用いた補足説明資料」としてリンク付けされている資料Yを表示することが可能となる。また、上述した文書間関係の取得を会議中に行うことで、会議中においてこのような表示を行うことも可能となる。
【0081】
つまり、一旦文書間関係が抽出・記録されてしまった後であれば、例えば文書検索をする際に関連資料として提示するなど、文書間関係を用いた表示処理が常に可能となる。
【0082】
また、上述した説明では、質問に対する回答としてページ対ページの関係を例として示したが、ページ対文書や、文書対文書という関係となることも考えられる。
【0083】
さらに、本実施の例においては言及しなかったが、会議中の音声データを記録しておくことで、当該質問−回答が行われたときの音声データを再生することにしても良い。
【0084】
通信処理部218は、ネットワークを介して接続された機器とデータの送受信処理を行う。これにより、ネットワークを介して接続された機器から検索キーワードの入力の受け付けや、検索部215の検索結果を当該機器に出力することができる。
【0085】
キーワード入力受付部216は、検索に用いる検索キーワードの入力を受け付ける。検索部215は、入力を受け付けた検索キーワードで、会議資料の検索を行う。さらに検索部215は、検索された会議資料と対応付けられた関係文書名の提示を行う。
【0086】
図14に示すように、検索キーワードとして「○○検討会議」という文字列を与えて検索した場合、検索部215による検索結果として、符号1401に示すように検索キーワードの属性を有する文書を表示すると共に、符号1402に示すように当該文書と関連づけられた文書名(又はページ)が出力される。
【0087】
つまり、検索結果としては、「1.memo.doc」と「2. ○○会議第二回アジェンダ.ppt」との2つの文書が検索結果として表示されると共に、これら文書毎に関連文書も一覧表示される。これにより、文書内に検索キーワードが含まれていなくとも、当該検索キーワードが含まれている文書と密接に関係のある文書が、これら文書間関係と共に提示される。これにより、検索キーワードが含まれていないが密接に関係する文書を認識することができるので、利便性が向上する。
【0088】
なお、当該検索結果は、表示処理部217が表示しても良いし、通信処理部218によりネットワークを介して他の機器に出力しても良い。
【0089】
次に、文書管理サーバ100が、会議資料及びPC固有動作履歴データを入力してから、動作履歴データ及び注目度履歴データを保存するまでの処理手順について、図15を用いて説明する。
【0090】
文書入力部209は、スクリーン110に表示されている会議資料(文書)を、ノートPCから入力する(ステップS1501)。次に、文書入力部209は、入力された会議資料を、文書記憶部206に格納する(ステップS1502)。
【0091】
そして、動作入力部211は、PC固有動作履歴データをノートPCから入力処理する(ステップS1503)。次に、動作入力部211は、入力されたPC固有動作履歴データを、ノートPCを操作していた利用者と対応付けて、動作履歴データとして、会議情報記憶部201に保存する(ステップS1504)。
【0092】
そして、注目度取得部213は、注目度補正動作記憶部204の注目度補正動作管理テーブルを参照して、保存された動作履歴データから注目度を取得する(ステップS1505)。
【0093】
次に、注目度取得部213は、取得した注目度から、生成した注目度履歴データを、会議情報記憶部201に記録する(ステップS1506)。
【0094】
そして、動作入力部211は、動作の入力から会議が終了したか否か判断する(ステップS1507)。会議が終了していないと判断した場合(ステップS1507:No)、再び表示している会議資料の入力処理から行う(ステップS1501)。
【0095】
また、動作入力部211は、会議が終了したと判断した場合(ステップS1507:Yes)、処理を終了する。
【0096】
そして、上述した動作履歴データ及び注目度履歴データの保存処理と並行して行われる、文書管理サーバ100が、音声データを入力してから、状況履歴データを保存するまでの処理手順について、図16を用いて説明する。
【0097】
まず、音声入力部207が、マイク121〜124から音声データの入力処理を行う(ステップS1601)。次に、対話認識部208が、入力された音声データから集計された発話を、対話履歴データとして、会議情報記憶部201に保存する(ステップS1602)。
【0098】
そして、状況判定部210は、対話履歴データからコミュニケーション状況を判定する(ステップS1603)。
【0099】
次に、状況判定部210は、判定されたコミュニケーション状況を、状況履歴データとして、会議情報記憶部201に保存する(ステップS1604)。
【0100】
そして、動作入力部211は、動作の入力から会議が終了したか否か判断する(ステップS1605)。会議が終了していないと判断した場合(ステップS1605:No)、再び音声データの入力処理から行う(ステップS1601)。
【0101】
また、動作入力部211は、会議が終了したと判断した場合(ステップS1605:Yes)、処理を終了する。
【0102】
そして、上述した処理手順で保存された動作履歴データ、注目度履歴データ及び状況履歴データから、文書間関係を取得する処理手順について、図17を用いて説明する。
【0103】
文書関係取得部212は、動作履歴データから、スクリーン110上に会議資料(文書)提示時に、利用者が行っていた動作を取得する(ステップS1701)。
【0104】
次に、文書関係取得部212は、状況履歴データから、上記の会議資料(文書)提示時における状況を取得する(ステップS1702)。
【0105】
そして、文書関係取得部212は、注目度履歴データから、上記の会議資料(文書)提示時における注目度を取得する(ステップS1703)。そして、これらステップS1701〜ステップS1703の処理を、複数の会議資料(文書)に対して行う。
【0106】
その後、文書関係取得部212は、状況対応記憶部203の判定条件に、一方の文書(又はページ)提示時の状況と、必要に応じて当該状況における注目度と、他方の文書(又はページ)提示時の状況又は動作と、が満足している場合に、一方の文書(又はページ)と他方の文書(又はページ)との間の関係として、当該判定条件と対応付けられた文書間関係を取得する(ステップS1704)。
【0107】
その後、登録部214は、一方の文書(又はページ)と、他方の文書(又はページ)と、取得した文書間関係とを対応付けて、文書関係記憶部205に登録する(ステップS1705)。
【0108】
そして、文書関係取得部212は、全ての文書間について関係を有しているか否かの確認が終了したか判断する(ステップS1706)。確認が終了していないと判断した場合(ステップS1706:No)、文書間関係の判断対象となっていない文書の提示時の動作の取得する処理から再び行う(ステップS1701)。
【0109】
また、文書関係取得部212は、全ての文書間について関係を有しているか否かの確認が終了したと判断した場合(ステップS1706:Yes)、処理を終了する。
【0110】
なお、図17に示す処理は、会議中に行う場合、当然ながらステップS1701〜S1706までの処理が会議中繰り返し行われることになる。
【0111】
以上説明したように、本実施形態にかかる文書管理サーバ100によれば、利用者が行った発話又は動作などのアクションに基づいて、会議中に使用された会議資料(文書)と、当該会議で使用された他の文書とを対応付けると共に、文書間の関連性を抽出することができる。
【0112】
また、文書管理サーバ100は、文書間のみならず、文書とページ、ページとページ間の関連性も抽出することができる。そして、抽出した関連性は、文書表示時や文書検索時に提示することで、利用者が所望する文書を容易に活用することが可能となる。これにより、所定の文書間関係で関連づけられた文書の有用性が向上する。
【0113】
図18に示すように、上述した実施の形態にかかる文書管理サーバ100は、ハードウェア構成として、情報管理プログラムなどが格納されているROM1802と、ROM1802内のプログラムに従って当該装置の各部を制御するCPU1801と、当該装置の制御に必要な種々のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)1803と、ネットワークを介して送受信を行う通信I/F1804と、上述した様々なデータを表示するモニタ1805と、様々なデータを格納するハードディスク1806と、各部を接続するバス1807と、を備えている。また、文書管理サーバ100は、上述した構成を備えた一般的なコンピュータに適用することができる。
【0114】
上述した実施の形態にかかる文書管理サーバ100で実行される情報管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0115】
この場合には、情報管理プログラムは、文書管理サーバ100において上記記録媒体から読み出して実行することにより主記憶装置上にロードされ、上記ソフトウェア構成で説明した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0116】
また、上述した実施の形態にかかる文書管理サーバ100で実行される情報管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述した実施の形態にかかる文書管理サーバ100で実行される情報管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】実施の形態にかかるマイク、ノートPC及び文書管理サーバ等を適用した会議室を示した概念図である。
【図2】実施の形態にかかる文書管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態にかかる会議情報記憶部に格納された利用者機器使用情報のデータ構造の例を示した図である。
【図4】実施の形態にかかる会議情報記憶部に格納された対話履歴データのデータ構造の例を示した図である。
【図5】実施の形態にかかる会議情報記憶部に格納された動作履歴データのデータ構造の例を示した図である。
【図6】実施の形態にかかる状況条件記憶部に格納された条件情報管理テーブルのデータ構造の例を示した図である。
【図7】実施の形態にかかる会議情報記憶部に格納された状況履歴データのデータ構造の例を示した図である。
【図8】実施の形態にかかる注目度補正動作記憶部に格納された注目度補正動作管理テーブルのデータ構造の例を示した図である。
【図9】実施の形態にかかる会議情報記憶部に格納された注目度履歴データのデータ構造の例を示した図である。
【図10】実施の形態にかかるスクリーン上に表示された会議資料に対する注目度の遷移を示した遷移図である。
【図11】実施の形態にかかる状況対応記憶部に格納された状況対応管理テーブルのデータ構造の例を示した図である。
【図12】実施の形態にかかる文書関係取得部に格納された文書間関係管理テーブルのデータ構造の例を示した図である。
【図13】実施の形態にかかる表示処理部が文書間関係を表示する画面例を示した図である。
【図14】実施の形態にかかる検索部が文書間関係を表示する画面例を示した図である。
【図15】実施の形態にかかる文書管理サーバにおいて、会議資料及びPC固有動作履歴データを入力してから、動作履歴データ及び注目度履歴データを保存するまでの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】実施の形態にかかる文書管理サーバにおいて、音声データを入力してから、状況履歴データを保存するまでの処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態にかかる文書管理サーバにおいて、注目度履歴データ及び状況履歴データから、文書間関係を取得する処理手順を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態にかかる文書管理サーバのハードウェア構成を示した図である。
【符号の説明】
【0118】
100 文書管理サーバ
110 スクリーン
121 第1マイク
122 第2マイク
123 第3マイク
124 第4マイク
131 第1ノートPC
132 第2ノートPC
133 第3ノートPC
134 第4ノートPC
201 会議情報記憶部
202 状況条件記憶部
203 状況対応記憶部
204 注目度補正動作記憶部
205 文書関係記憶部
206 文書記憶部
207 音声入力部
208 対話認識部
209 文書入力部
210 状況判定部
211 動作入力部
212 文書関係取得部
213 注目度取得部
214 登録部
215 検索部
216 キーワード入力受付部
217 表示処理部
218 通信処理部
1801 CPU
1802 ROM
1803 RAM
1804 通信インターフェース
1805 モニタ
1806 ハードディスク
1807 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示された複数のデータを特定する特定部と、
特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力部と、
利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定部と、
複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数の前記データから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得部と、
前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部と、
を備えることを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
利用者が前記アクションを行っているときに表示されていた前記データの注目度を取得する注目度取得部と、をさらに備え、
前記記憶部は、さらに前記データに対する注目度の条件をさらに対応付けて記憶すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
アクションの条件と、当該条件を満足した場合の状況とを対応付けて保持する状況条件記憶部をさらに備え、
前記状況判定部は、前記状況条件記憶部に基づいて、入力された前記アクションが満足する前記条件と対応付けられている状況を、前記アクションを行っているときの状況として判定すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記状況対応情報で対応付けられた前記データ関係情報が、文書と文書、文書と文書のページ、又は文書のページと文書のページ間の関係を示していること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記データ関係記憶部に登録された前記複数データと、前記複数データ間の関係を示した前記データ関係情報とを表示する表示部を、さらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の情報管理装置。
【請求項6】
データの検索に用いる検索キーワードの入力を受け付けるキーワード入力受付部と、
入力された前記検索キーワードでデータを検索する検索部と、
入力を受け付けた前記検索キーワードで検索されたデータと、前記データ関係記憶部において対応付けられているデータと、出力する出力部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の情報管理装置。
【請求項7】
表示装置に表示された複数のデータを特定する特定ステップと、
特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力ステップと、
利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定ステップと、
複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数の前記データから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得ステップと、
前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部に記憶するデータ関係記憶ステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。
【請求項8】
表示装置に表示された複数のデータを特定する特定ステップと、
特定された前記複数のデータのうち、それぞれのデータが表示されているときに利用者が行ったアクションを入力する入力ステップと、
利用者が前記アクションを行っているときの状況を判定する状況判定ステップと、
複数のデータのうち、一のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、他のデータに対する前記アクション又は前記アクションを行っているときの前記状況と、の関係に応じて、前記一のデータ及び前記他のデータ間のデータ関係を定義する状況対応情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記記憶部に記憶された前記状況対応情報に基づいて、特定された複数の前記データから、前記一のデータと前記他のデータとの前記データ関係を取得するデータ関係取得ステップと、
前記一のデータと、前記他のデータと、取得した前記データ関係と、を対応付けて記憶するデータ関係記憶部に記憶するデータ関係記憶ステップと、
をコンピュータに実行される情報管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−243079(P2008−243079A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85980(P2007−85980)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】