説明

情報記録再生装置

【課題】記録媒体に記録されたコンテンツデータを好適に再生することができる情報記録再生装置を実現する。
【解決手段】HDD内蔵DVDレコーダ100が、テレビジョン受像機200に、記録媒体であるHD81やDVD91に記録されているコンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子202と、そのコンテンツ表示子202に対応するコンテンツデータに設定されたチャプタに割り当てられたサムネイル画像204や所定の動画を表示することによって、ユーザが、それら記録媒体に記録されているコンテンツをどの程度視聴したか確認することや、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲の前後におけるコンテンツの内容を確認することを可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に対するコンテンツデータの記録と、その記録媒体に記録されたコンテンツデータの再生を行う情報記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハードディスク(HD;Hard Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に、放送番組などのコンテンツデータを録画して記録したり、他の記録媒体に記録されている映画などのコンテンツデータをダビングして記録したりする情報記録再生装置がある。
【0003】
そして、所定の記録媒体に記録されたコンテンツデータが、どの程度再生されて視聴されたか視認することができるように、そのコンテンツデータにおける既に再生された部分と未だ再生されていない部分との割合に応じて色分けされたアイコンを表示する情報記録再生装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、所定の記録媒体に記録されたコンテンツデータにおける、既に再生された部分をタイムチャートに沿って色分けして表示する情報記録再生装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開2005−216338号公報
【特許文献2】特開2005−093034号公報
【特許文献3】特開2004−147303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の場合、色分けされて表示されるアイコンによって、記録媒体に記録されているコンテンツデータ毎に、そのコンテンツデータに基づくコンテンツをどの程度視聴したか確認することはできるが、そのコンテンツにおけるどの部分を視聴し、どの部分を視聴していないかを判断することはできないので、ユーザはコンテンツの視聴部分と未視聴部分を確認するために、コンテンツデータを再生してみなければならなかった。
【0006】
また、上記特許文献2の場合、記録媒体に記録されているコンテンツデータに対応付けられているメモデータに基づき、ユーザがコンテンツデータにおけるタイムチャートに沿った内容を判断し、そのコンテンツデータの任意の部分を再生することはできるが、そのメモデータに基づくコンテンツの内容判断であるため、コンテンツデータにおける所望する部分を再生することができないこともあった。
【0007】
また、上記特許文献3の場合、ユーザはコンテンツデータにおけるタイムチャートに沿った任意の部分を再生することはできるが、コンテンツデータにおける再生済み領域と未再生領域との区切り部分の内容がわからないために、コンテンツデータにおける所望する部分を再生することができないこともあった。
【0008】
本発明の目的は、記録媒体に記録されたコンテンツデータを好適に再生することができる情報記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、情報記録再生装置であって、所定の記録媒体にコンテンツデータを記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段と、前記再生手段により再生されたコンテンツデータに基づく情報を所定の表示部に表示させる表示制御手段と、前記記録媒体に記録されたコンテンツデータが、前記再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか判断する再生履歴判断手段と、前記再生履歴判断手段により前記コンテンツデータが早送りされたと判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するチャプタ設定手段と、前記チャプタ設定手段により設定されたチャプタに対し、そのチャプタが設定された位置に対応する前記コンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるサムネイル割当手段と、前記再生履歴判断手段により判断された結果に基づいて、前記コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子と、前記サムネイル割当手段によって前記チャプタに対して割り当てられた前記サムネイル画像とを前記表示部に表示させるコンテンツ表示制御手段と、前記チャプタが設定された前記早送り領域の始点位置や終点位置に対応する前記コンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示させるチャプタ動画表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、情報記録再生装置であって、所定の記録媒体にコンテンツデータを記録する記録手段と、前記記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段と、前記再生手段により再生されたコンテンツデータに基づく情報を所定の表示部に表示させる表示制御手段と、前記記録媒体に記録されたコンテンツデータが、前記再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか判断する再生履歴判断手段と、前記再生履歴判断手段により前記コンテンツデータが早送りされたと判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するチャプタ設定手段と、前記チャプタ設定手段により設定されたチャプタに対し、そのチャプタが設定された位置に対応する前記コンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるサムネイル割当手段と、前記再生履歴判断手段により判断された結果に基づいて、前記コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子と、前記サムネイル割当手段によって前記チャプタに対して割り当てられた前記サムネイル画像とを前記表示部に表示させるコンテンツ表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報記録再生装置において、前記チャプタが設定された前記早送り領域の始点位置や終点位置に対応する前記コンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示させるチャプタ動画表示制御手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、情報記録再生装置は、所定の記録媒体にコンテンツデータを記録することと、その記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生することができるとともに、再生手段によって再生されたコンテンツデータに基づく映像などの情報を所定の表示部に表示させることができる。
そして、情報記録再生装置は、記録媒体に記録されているコンテンツデータが、再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか、つまり、そのコンテンツデータにおけるデータ領域が、再生手段によって再生された領域か否か、また所定の早送りがされた領域か判断し、早送りされた領域であると判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定し、チャプタが設定された位置に対応するコンテンツデータに関するサムネイル画像をそのチャプタに対して割り当てることができる。
更に、情報記録再生装置は、コンテンツデータの再生履歴に基づいて、コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子とともに、チャプタに対して割り当てられたサムネイル画像を表示部に表示させることができる。
【0013】
つまり、情報記録再生装置は、テレビやモニタなどの表示部に、記録媒体に記録されているコンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子を表示することができるので、ユーザは、記録媒体に記録されているコンテンツを、どの程度視聴したか確認することが可能になる。また、情報記録再生装置はその表示部に、コンテンツ表示子とともに、そのコンテンツ表示子に対応するコンテンツデータに設定されたチャプタに割り当てられたサムネイル画像を表示することができるので、ユーザは、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲(早送り領域)の前後におけるコンテンツの内容をサムネイル画像によって確認することが可能になる。
従って、ユーザは、記録媒体に記録したコンテンツをどの程度視聴したか確認することや、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲の前後におけるコンテンツの内容を確認することにより、記録媒体に記録されているコンテンツデータを、以後再生して視聴すべきものであるか、以後再生することはないものであるかを判断しやすくなる。
このように、ユーザは、情報記録再生装置における記録媒体に記録されたコンテンツデータの視聴状況やコンテンツの内容を確認してから、そのコンテンツデータの再生を行うことができるので、ユーザが所望するコンテンツデータや、そのコンテンツデータの任意の領域を選択して再生することが可能になる。
よって、この情報記録再生装置は、記録媒体に記録されたコンテンツデータを好適に再生することができる情報記録再生装置であるといえる。
【0014】
また、情報記録再生装置は、チャプタが設定された早送り領域の始点位置や終点位置に対応するコンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示部に表示させることができる。つまり、情報記録再生装置は、コンテンツデータに設定されたチャプタに割り当てられたサムネイル画像とともに、そのチャプタが設定された早送り領域の始点位置や終点位置に対応する動画を表示部に表示することができるので、ユーザは、その早送り領域の始点位置や終点位置のタイミングにおけるコンテンツの内容を所定時間再生される動画によって、サムネイル画像よりも詳しく確認することが可能になる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、情報記録再生装置は、所定の記録媒体にコンテンツデータを記録することと、その記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生することができるとともに、再生手段によって再生されたコンテンツデータに基づく映像などの情報を所定の表示部に表示させることができる。
そして、情報記録再生装置は、記録媒体に記録されているコンテンツデータが、再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか、つまり、そのコンテンツデータにおけるデータ領域が、再生手段によって再生された領域か否か、また所定の早送りがされた領域か判断し、早送りされた領域であると判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定し、チャプタが設定された位置に対応するコンテンツデータに関するサムネイル画像をそのチャプタに対して割り当てることができる。
更に、情報記録再生装置は、コンテンツデータの再生履歴に基づいて、コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子とともに、チャプタに対して割り当てられたサムネイル画像を表示部に表示させることができる。
【0016】
つまり、情報記録再生装置は、テレビやモニタなどの表示部に、記録媒体に記録されているコンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子を表示することができるので、ユーザは、記録媒体に記録されているコンテンツを、どの程度視聴したか確認することが可能になる。また、情報記録再生装置はその表示部に、コンテンツ表示子とともに、そのコンテンツ表示子に対応するコンテンツデータに設定されたチャプタに割り当てられたサムネイル画像を表示することができるので、ユーザは、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲(早送り領域)の前後におけるコンテンツの内容をサムネイル画像によって確認することが可能になる。
従って、ユーザは、記録媒体に記録したコンテンツをどの程度視聴したか確認することや、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲の前後におけるコンテンツの内容を確認することにより、記録媒体に記録されているコンテンツデータを、以後再生して視聴すべきものであるか、以後再生することはないものであるかを判断しやすくなる。
このように、ユーザは、情報記録再生装置における記録媒体に記録されたコンテンツデータの視聴状況やコンテンツの内容を確認してから、そのコンテンツデータの再生を行うことができるので、ユーザが所望するコンテンツデータや、そのコンテンツデータの任意の領域を選択して再生することが可能になる。
よって、この情報記録再生装置は、記録媒体に記録されたコンテンツデータを好適に再生することができる情報記録再生装置であるといえる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、情報記録再生装置は、チャプタが設定された早送り領域の始点位置や終点位置に対応するコンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示部に表示させることができる。
つまり、情報記録再生装置は、コンテンツデータに設定されたチャプタに割り当てられたサムネイル画像とともに、そのチャプタが設定された早送り領域の始点位置や終点位置に対応する動画を表示部に表示することができるので、ユーザは、その早送り領域の始点位置や終点位置のタイミングにおけるコンテンツの内容を所定時間再生される動画によって、サムネイル画像よりも詳しく確認することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係る情報記録再生装置の実施形態について説明する。
なお、本実施の形態においては情報記録再生装置として、装置本体1に内蔵された記録媒体であるハードディスク81と、装置本体1に着脱可能な記録媒体であるDVD91とに対してコンテンツデータの記録を行うHDD内蔵DVDレコーダ100を例に挙げて説明する。
【0019】
図1に示すように、情報記録再生装置としてのHDD内蔵DVDレコーダ100は、映像データや音声データ等から成るコンテンツデータを、ハードディスク81又はDVD91に記録するとともに、ハードディスク81或いはDVD91に記録されたコンテンツデータの再生を行う装置本体1と、ユーザが各種操作指示を入力するためのキー入力部2等を備えて構成されている。
なお、装置本体1において再生されたコンテンツデータに基づく情報を表示させる表示部としてのテレビジョン受像機200が、装置本体1に接続されている。
【0020】
このHDD内蔵DVDレコーダ100は、例えば、記録、再生及びダビング等の処理が可能であり、キー入力部2の操作に応じてそれぞれの処理が選択されて実行されることとなる。
ここで、記録処理とは、外部より配信されたコンテンツデータを受信して、そのコンテンツデータをハードディスク81或いはDVD91に記録する処理を指す。
また、再生処理とは、ハードディスク81又はDVD91に記録されたコンテンツデータを再生し、外部機器であるテレビジョン受像機200に出力する処理を指す。
また、ダビング処理とは、一方の記録媒体(例えば、ハードディスク81)に記録されたコンテンツデータを、他方の記録媒体(例えば、DVD91)へ転送して記録させる処理を指す。
【0021】
装置本体1は、放送信号を受信し、その放送信号から所定の放送チャンネルの放送番組に応じた信号を選局するチューナ部3と、チューナ部3から出力された放送信号を構成するコンテンツデータにおける映像データから同期信号を分離する分離部4と、分離部4から入力されたコンテンツデータ或いはハードディスク81やDVD91に記録されたコンテンツデータから、それらコンテンツデータを識別する複数の識別情報を抽出する抽出部5と、抽出部5から入力されたコンテンツデータに対して所定の圧縮処理を行うエンコーダ6と、コンテンツデータの入出力経路を設定して、エンコーダ6から入力されたコンテンツデータをHDD部8或いはDVDドライブ部9に送給するとともに、HDD部8或いはDVDドライブ部9から取り込んだコンテンツデータをDVDドライブ部9或いはHDD部8または装置の各部に出力するデータプロセッサ7と、装置本体1に内蔵されたハードディスク81に対してコンテンツデータの記録及び再生を行うHDD部8と、装置本体1に着脱可能なDVD91に対してコンテンツデータの記録及び再生を行うDVDドライブ部9と、HDD部8及びDVDドライブ部9から出力されたコンテンツデータに所定の復元処理を行うデコーダ10と、デコーダ10から出力されたコンテンツデータに対して所定の信号出力処理を行う出力インターフェース部11と、コンテンツデータにおける映像データに対してOSDデータを付加するOSD(On Screen Display)回路12と、キー入力部2からの入力操作信号を受信するとともに、その入力操作信号を制御部14に出力するリモコン信号受光部13と、装置本体1の各部を統括制御する制御部14と、装置各部を接続する制御バス15等を備えている。
【0022】
キー入力部2は、例えば、装置本体1に対して遠隔操作を行うリモートコントロール装置(リモコン)である。
【0023】
チューナ部3は、例えば、図示は省略するが、高周波増幅回路と、局部発振回路及び混合回路から成る周波数変換回路等を備えて構成されている。
チューナ部3は、記録処理において、装置本体1に接続されたアンテナ(図示省略)等を介して装置本体1に入力されたテレビジョン放送信号と、局部発振回路から出力される局部発振信号とを混合回路により混合し、その放送信号の周波数を選局するための制御部14からの制御出力に応じて、特定周波数帯の放送信号を受信する。そしてチューナ部3は、受信した放送信号を所定の中間周波数を有するIF(中間周波:Intermediate Frequency)信号に変換して分離部4に出力する。
【0024】
分離部4は、放送信号であるコンテンツデータを抽出部5に出力するとともに、チューナ部3より入力されたコンテンツデータであるIF信号を構成する映像データから、同期信号を分離して装置の各部に出力する。この同期信号に基づいて、HDD部8及びDVDドライブ部9において、ハードディスク81又はDVD91に対してコンテンツデータの記録、再生及びダビング等が行われる際の同期がとられることとなる。
【0025】
抽出部5は、後述するCPU142からの制御出力に基づいて、分離部4より入力されたコンテンツデータから、そのコンテンツデータを識別する複数の識別情報を抽出するとともに、ハードディスク81及びDVD91に記録されたコンテンツデータを識別する複数の識別情報を抽出する。
具体的には、抽出部5は、例えば、放送番組データ等のコンテンツデータ毎に「記録日」「曜日」「記録開始時刻」「放送チャンネル」「ジャンル」「放送番組名」等のコンテンツデータを識別する複数の識別情報をそれぞれ抽出し、抽出した複数の識別情報を制御部14に対して出力する。
【0026】
エンコーダ6は、例えば、図示は省略するが、A/D変換器と、ビデオエンコーダと、オーディオエンコーダと、フォーマット部等を備えて構成されている。
A/D変換器は、抽出部5を介して入力されたコンテンツデータがアナログデータである場合に、そのアナログのコンテンツデータをデジタル変換する。また、ビデオエンコーダは、コンテンツデータを構成する映像データをMPEG(Motion Picture Expert Group)方式に従って圧縮し、オーディオエンコーダは、コンテンツデータを構成する音声データをMPEGオーディオ方式に従って圧縮する。さらに、フォーマット部は、後述するCPU142からの制御出力に基づいて、映像データや音声データ等から成るコンテンツデータを、DVDドライブ部9においてDVD91に書き込み可能なフォーマット形式或いはHDD部8においてハードディスク81に書き込み可能な所定のフォーマット形式に変換する。
なお、エンコーダ6は、ダビング処理の実行において、記録媒体同士のフォーマット形式が異なる場合には、デコーダ10により一旦復元されたコンテンツデータを再エンコードする処理を行い、記録可能な所定のフォーマット形式に変換する処理を行う。
そして、このエンコーダ6において生成されたコンテンツデータは、データプロセッサ7を介してHDD部8或いはDVDドライブ部9に出力されることとなる。
【0027】
データプロセッサ7は、後述するCPU142からの制御出力に基づいて、コンテンツデータの入出力経路を設定し、データの入力及び出力を制御する。
具体的には、例えば、記録処理において、ユーザによるキー入力部2の操作によりハードディスク81に対する記録の指示がなされた場合には、エンコーダ6から入力されたコンテンツデータをHDD部8に出力し、一方、ユーザによりDVD91に対する記録の指示がなされた場合には、エンコーダ6から入力されたコンテンツデータを、DVDドライブ部9に出力する。
また、例えば、ダビング処理において、ユーザによるキー入力部2の操作によりハードディスク81に記録されたコンテンツデータをDVD91にダビングする指示がなされた場合には、HDD部8からコンテンツデータを取り込んで、フォーマット形式が同じ場合にはそのままDVDドライブ部9に対して出力するとともに、フォーマット形式が異なる場合には、一旦デコーダ10及びエンコーダ6において再エンコード処理を行わせた後に、DVDドライブ部9に対して出力する。
【0028】
HDD(Hard Disk Drive)部8は、例えば、ATA(AT Attachment)規格を採用しており、内蔵されたハードディスク81と、ハードディスク81に対するデータの記録或いはハードディスク81に記録されたデータの読み出しを行う磁気ヘッド82と、ハードディスク81を回転駆動させるとともに、磁気ヘッド82をハードディスク81の半径方向に移動させるための駆動部83等を備えて構成されている。ハードディスク81は、非磁性体のディスク基板(図示省略)と、その上に設けられた磁性層(図示省略)と、を備えて成り、磁気ヘッド82とハードディスク81との間に、電流を供給することにより磁界を発生する微小なギャップを有している。
【0029】
このHDD部8では、記録処理及びダビング処理において、磁気ヘッド82をハードディスク81の表面に限りなく接触させて相対速度を与え、磁気ヘッド82に与えられた電流により発生する磁場により、ハードディスク81に対するデータの書き込みを行う。つまり、HDD部8は、チューナ部3等を介して受信した放送信号であるコンテンツデータや、DVD91に記録されたコンテンツデータをハードディスク81に書き込み、記録する。
一方、HDD部8では、再生処理及びダビング処理において、磁気ヘッド82とハードディスク81の間で相対速度を与えることによってハードディスク81から発生する磁束の変化により、ハードディスク81に記録されたデータの読み出しを行う。そして、HDD部8は、ハードディスク81に記録されたコンテンツデータを読み出して再生し、制御部14に出力する。
【0030】
このように、HDD部8は、ハードディスク81にコンテンツデータを記録し録画する記録手段としての機能と、ハードディスク81に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段としての機能を有する。
【0031】
DVDドライブ部9は、例えば、DVDドライブ部9に対して着脱自在なDVD91と、DVD91に対するデータの記録及びDVD91に記録されたデータの読み出しを行う光ピックアップ92と、DVDドライブ部9に装填されたDVD91を回転駆動させるとともに光ピックアップ92をDVD91の半径方向に移動させるための駆動部93等を備えている。
具体的には、DVD91は、DVD−R(DVD-Recordable)等の追記型ディスクや、DVD−RW(DVD-ReWritable)、DVD−RAM(DVD-Random Access Memory)等の書き換え可能なディスクであり、ディスク基盤(図示省略)と、レーザ光の照射による加熱で結晶構造が変化する物質によって形成された記録層(図示省略)と、レーザ光を反射するための反射層(図示省略)等を備えて成る。
【0032】
このDVDドライブ部9では、記録処理及びダビング処理において、光ピックアップ92により、DVD91の反射層にレーザ光を照射し、反射光による加熱により記録層の結晶構造を変化させてピットを形成することにより、DVD91に対するデータの書き込みを行う。つまり、DVDドライブ部9は、チューナ部3等を介して受信した放送信号であるコンテンツデータや、ハードディスク81に記録されたコンテンツデータをDVD91に書き込み、記録する。
一方、DVDドライブ部9では、再生処理及びダビング処理において、光ピックアップ92によりDVD91の反射層にレーザ光を照射し、光電変換及び電流電圧変換によって反射光に応じた電圧信号を生成することにより、DVD91に記録されたデータの読み出しを行う。そして、DVDドライブ部9は、DVD91に記録されたコンテンツデータを読み出して再生し、制御部14に出力する。
【0033】
このように、DVDドライブ部9は、DVD91にコンテンツデータを記録し録画する記録手段としての機能と、DVD91に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段としての機能を有する。
【0034】
デコーダ10は、例えば、図示は省略するが、セパレート部と、ビデオデコーダと、オーディオデコーダ等を備えて構成されている。
セパレート部は、HDD部8又はDVDドライブ部9からデータプロセッサ7を介して出力されたコンテンツデータを映像データ、音声データ等の複数のデータに分離する。また、ビデオデコーダは、セパレート部において分離された映像データを、MPEG方式に従って復元し、オーディオデコーダは、セパレート部において分離された音声データをMPEGオーディオ方式に従って復元する。
このデコーダ10において生成されたコンテンツデータは、再生処理においては出力インターフェース部11に出力され、ダビング処理においてはエンコーダ6に出力されることとなる。
【0035】
出力インターフェース部11は、例えば、図示しないD/A変換器等を備え、再生処理においてデコーダ10から入力されるコンテンツデータに対して各種の出力インターフェース処理を施し、NTSC方式やPAL方式等のテレビジョン受像機200に適合した映像データ、音声データに変換する。具体的には、D/A変換器は、出力がアナログである場合に、デコーダ10より入力されたデジタルのコンテンツデータをアナログデータに変換する。
この出力インターフェースにおいて生成されたコンテンツデータに基づく情報である映像や音声は、装置本体1に接続されたテレビジョン受像機200の図示しないディスプレイ(表示画面200a)やスピーカにそれぞれ出力されることとなる。
【0036】
OSD回路12は、コンテンツデータを構成する映像データに対して、後述するメモリ部144やROM145に格納された図示しないOSDデータを合成する処理を行う。
【0037】
リモコン信号受光部13は、リモコンであるキー入力部2に備わる各種キーがユーザにより押下操作されることにより出力された赤外線等の入力操作信号を受信し、その入力操作信号を制御部14に対して出力する。
【0038】
制御部14は、I/O(Input/Output)ポート141と、CPU(Central Processing Unit)142と、計時部143と、メモリ部144と、ROM(Read Only Memory)145等を備えて構成されている。
【0039】
CPU142は、装置本体1の各部からI/Oポート141を介して入力された入力信号や、キー入力部2の各種キーの押下操作によってリモコン信号受光部13及びI/Oポート141を介して入力された入力操作信号等に応じて、ROM145に格納された各種プログラムを実行するとともに、実行にかかるプログラムに基づいてI/Oポート141を介して装置の各部に出力信号を出力することによって、HDD内蔵DVDレコーダ100の動作全般を統括制御する。
【0040】
計時部143は、現在時刻を計時し、CPU142からの制御出力に応じて、計時した現在時刻データを、CPU142に対して出力する。
【0041】
メモリ部144は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリからなるワークエリア1441を備えており、CPU142によって各種プログラムが実行される際に生じる処理結果や、入力されたデータ等がそのワークエリア1441に記憶される。
また、メモリ部144は、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリからなるデータエリア1442を備えている。
このデータエリア1442には、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータに関する再生履歴データ1442a(図2参照)が記録されている。この再生履歴データ1442aは、図2に示すように、コンテンツデータの識別情報や、そのコンテンツデータが有する所要時間(録画に要した時間、再生に要する時間)に対応する時系列に沿った、既に再生された範囲や、未だ再生されていない範囲や、早送りされた範囲などを示すデータなどからなるものである。
また、データエリア1442には、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示するOSD表示に関するOSDデータが格納されている。また、データエリア1442には、抽出部5により抽出されるコンテンツデータに関する識別情報が格納された識別情報格納テーブルが記憶されている。
【0042】
ROM145は、例えば、不揮発性メモリからなるプログラム格納エリアを有し、表示制御プログラム145a、判断プログラム145b、チャプタ設定プログラム145c、サムネイル割当プログラム145d、コンテンツ表示制御プログラム145e、チャプタ動画表示制御プログラム145f等の各種プログラムを備えている。
【0043】
表示制御プログラム145aは、HDD部8やDVDドライブ部9によって再生されて出力されたコンテンツデータに基づく情報である映像や画像を、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示させるためのプログラムである。
そして、CPU142が、表示制御プログラム145aを実行することにより、HDD部8やDVDドライブ部9によって再生されたコンテンツデータに基づく映像や画像を、テレビジョン受像機200に表示させる表示制御手段として機能する。
【0044】
また、表示制御手段としてのCPU142は、ユーザによるキー入力部2の操作に応じて、HDD部8やDVDドライブ部9によって再生されたり、早送りされたりしたコンテンツデータに対応する再生履歴データ1442aの更新処理を実行し、常に最新の再生履歴データ1442aをメモリ部144(データエリア1442)に格納するようになっている。
なお、ユーザによるキー入力部2の操作によって、HDD部8やDVDドライブ部9はコンテンツデータに対して、再生(通常再生)、1.3倍速再生、2倍速早送り、4倍速早送り、16倍速早送り等の再生処理を行うことが可能であるので、CPU142は、それぞれの再生実行、早送り実行を区別して、再生履歴データ1442aを生成して記録する。
【0045】
判断プログラム145bは、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータが、HDD部8やDVDドライブ部9によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか判断するためのプログラムである。
そして、CPU142が、判断プログラム145bを実行することにより、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータにおける領域が、既に再生された領域であるか、未だ再生されていない領域であるか、早送りされた領域であるか等を判断する再生履歴判断手段として機能する。
なお、再生履歴判断手段としてのCPU142は、メモリ部144(データエリア1442)に格納されている再生履歴データ1442a(図2参照)に基づき、再生済み領域や未再生領域や早送り領域等を判断するようになっている。
【0046】
チャプタ設定プログラム145cは、再生履歴判断手段としてのCPU142によって、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータにおける早送りされたと判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するためのプログラムである。
そして、CPU142が、チャプタ設定プログラム145cを実行することにより、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するチャプタ設定手段として機能する。
なお、図2に示す再生履歴データ1442aにおいては、コンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とに、4つのチャプタ(chap.1〜chap.4)が設定されている。
【0047】
サムネイル割当プログラム145dは、チャプタ設定手段としてのCPU142によって設定されたチャプタ(例えば、chap.1〜chap.4)に対し、そのチャプタが設定された位置(早送り領域の始点位置、終点位置)に対応するコンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるためのプログラムである。
そして、CPU142が、サムネイル割当プログラム145dを実行することにより、コンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とに設定されたチャプタに対し、その位置に対応するコンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるサムネイル割当手段として機能する。
なお、サムネイル割当手段としてのCPU142は、コンテンツデータにおける映像データから、チャプタが設定された位置(タイミング)に対応するサムネイル画像を抽出する処理を実行する。そして、CPU142が、その抽出したサムネイル画像をチャプタに割り当てるようになっている。
【0048】
コンテンツ表示制御プログラム145eは、再生履歴判断手段としてのCPU142によって判断された結果に基づいて、コンテンツデータにおける再生済み領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子と、サムネイル割当手段としてのCPU142によってチャプタに対して割り当てられたサムネイル画像とを、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示させるためのプログラムである。
そして、CPU142が、コンテンツ表示制御プログラム145eを実行することにより、コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域と、を色分けしたコンテンツ表示子とともに、チャプタに対して割り当てられたサムネイル画像を、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示するコンテンツ表示制御手段として機能する。
【0049】
ここで、図3に示すテレビジョン受像機200の表示画面200aに表示されたコンテンツ表示画面に基づき、コンテンツ表示制御手段としてのCPU142の機能について説明する。
図3に示すように、ユーザによるキー入力部2の操作によって、ハードディスク81(またはDVD91)に記録されているコンテンツに関する様々な表示項目を有するコンテンツ表示画面が、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示される。
例えば、ハードディスク81にPr.1からPr.4の4つのプログラムが記録されている場合、図3に示すように、表示画面200aの上側に各プログラムの内容を視認可能にするための、プログラム内容確認用のサムネイル画像201が表示される。例えば、Pr.1は旅行番組、Pr.2はドラマ番組、Pr.3はカースポーツ番組、Pr.4は動物番組であることを、4つのプログラム内容確認用サムネイル画像201によって示されている。
【0050】
そして、図3に示すように、ユーザによるキー入力部2の操作によってPr.2のサムネイル画像201が指示されて選択されると、そのPr.2のドラマ番組のコンテンツデータに関するコンテンツ表示子202と、そのコンテンツ表示子202に対応する再生履歴テーブル203が表示画面200aに表示される。また、コンテンツデータの早送り領域の始点位置(例えば、chap.1、chap.3)と終点位置(例えば、chap.2、chap.4)とに設定されたチャプタに対して割り当てられたチャプタ用のサムネイル画像204が表示画面200aに表示される。なお、このコンテンツ表示子202や再生履歴テーブル203やサムネイル画像204は、メモリ部144に記憶されている再生履歴データ1442aに基づいて生成されている。
例えば、Pr.2のコンテンツ表示子202は、コンテンツデータが有する所要時間である60分のうち、0〜20分が再生領域、20〜30分が2倍速早送り領域、30〜40分が再生領域、40〜50分が4倍速早送り領域、50〜60分が未再生領域であることが色分けされて表示される帯グラフ状の表示子である。
そして、このコンテンツ表示子202における早送り領域に対応してチャプタ用のサムネイル画像204が表示されている。
【0051】
このようにテレビジョン受像機200の表示画面200aに、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子202を表示することができるので、ユーザは、ハードディスク81やDVD91に記録したコンテンツをどの程度視聴したか確認することが可能になる。
また、テレビジョン受像機200の表示画面200aに、コンテンツ表示子202とともに、そのコンテンツ表示子202に対応するチャプタ用のサムネイル画像204を表示することができるので、ユーザは、そのコンテンツの視聴時に早送りしたタイミングの前後における内容を確認することが可能になる。例えば、図3に示すように、chap.1のサムネイル画像204がコマーシャルに関する画像となっていることによって、そのタイミングにコマーシャルが挿入されていることを確認することができ、chap.2〜chap.4のサムネイル画像204に表示されるドラマの場面によって、そのタイミングにおけるドラマ番組のシーンを確認することができる。
【0052】
チャプタ動画表示制御プログラム145fは、チャプタ設定手段としてのCPU142によってチャプタが設定されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置や終点位置に対応するコンテンツデータに関する動画を所定時間再生してテレビジョン受像機200の表示画面200aに表示させるためのプログラムである。
そして、CPU142が、チャプタ動画表示制御プログラム145fを実行することにより、チャプタが設定された早送り領域の始点位置や終点位置に対応するコンテンツデータに関する動画を所定時間再生してテレビジョン受像機200の表示画面200aに表示するチャプタ動画表示制御手段として機能する。
なお、チャプタ動画表示制御手段としてのCPU142は、コンテンツデータにおける映像データから、例えば、チャプタが設定された位置(タイミング)を挟んだ前後5秒ずつの10秒分の映像データを取得する処理を実行する。そして、CPU142が、その取得した映像データに基づき、10秒間分の動画を再生してテレビジョン受像機200に表示するようになっている。
【0053】
ここで、図3に示すテレビジョン受像機200の表示画面200aに表示されたコンテンツ表示画面に基づき、チャプタ動画表示制御手段としてのCPU142の機能について説明する。
図3に示すように、ユーザによるキー入力部2の操作によって、ハードディスク81(またはDVD91)に記録されているコンテンツに関する様々な表示項目を有するコンテンツ表示画面が、テレビジョン受像機200の表示画面200aに表示される。
このコンテンツ表示画面において、Pr.2のサムネイル画像201が指示されて選択されたことによって、そのPr.2のドラマ番組のコンテンツデータに関するコンテンツ表示子202や、コンテンツデータのチャプタに対して割り当てられたチャプタ用のサムネイル画像204が表示画面200aに表示される。
【0054】
そして、図3に示すように、ユーザによるキー入力部2の操作によってchap.3のサムネイル画像204が指示されて選択されると、そのコンテンツデータにおいてchap.3が設定された位置(タイミング)を挟んだ前後5秒ずつの10秒分の映像データに基づく動画が、サンプル画面205に表示される。
このようにテレビジョン受像機200の表示画面200aに、コンテンツ表示子202における早送り領域の始点位置(例えば、chap.1、chap.3)と終点位置(例えば、chap.2、chap.4)のチャプタ用サムネイル画像204に対応する動画を表示することができるので、ユーザは、サムネイル画像204よりも詳しく、その早送りした早送り領域の前後におけるコンテンツの内容を確認することが可能になる。例えば、そのチャプタの位置(サムネイル画像204)がこれからコマーシャルに移る場面か、コマーシャルから番組に戻る場面かを確認することや、その番組を見続けるつもりであった場面か、その番組の続きを見ないつもりであった場面かを確認することができる。
【0055】
以上説明した本発明に係るHDD内蔵DVDレコーダ100によれば、HDD内蔵DVDレコーダ100に接続されたテレビジョン受像機200の表示画面200aに、HDD内蔵DVDレコーダ100のハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子202を表示することができるので、ユーザは、ハードディスク81やDVD91に記録したコンテンツを、どの程度視聴したか確認することが可能になる。また、テレビジョン受像機200の表示画面200aに、コンテンツ表示子202とともに、そのコンテンツ表示子202に対応するチャプタ用のサムネイル画像204を表示することができるので、ユーザは、そのコンテンツの視聴時に早送りしたタイミング(早送り領域)の前後におけるコンテンツの内容を確認することが可能になる。
また、テレビジョン受像機200の表示画面200aに、コンテンツ表示子202における早送り領域の前後のチャプタ用サムネイル画像204に対応する動画を表示することができるので、ユーザは、サムネイル画像204よりも詳しく、その早送り領域の始点位置や終点位置であるタイミングにおけるコンテンツの内容を確認することが可能になる。
【0056】
このように、HDD内蔵DVDレコーダ100によれば、ユーザは、記録媒体であるハードディスク81やDVD91に記録したコンテンツをどの程度視聴したか確認することや、そのコンテンツの視聴時に早送りした範囲(早送り領域)の前後におけるコンテンツの内容を確認することができるので、ハードディスク81やDVD91に記録されているコンテンツデータを、以後再生して視聴すべきものであるか、以後再生することはないものであるかを判断しやすくなる。
つまり、ユーザは、HDD内蔵DVDレコーダ100におけるハードディスク81やDVD91に記録されたコンテンツデータの視聴状況やコンテンツの内容を確認してから、そのコンテンツデータの再生を行うことができるので、ユーザが所望するコンテンツデータや、そのコンテンツデータの任意の領域を選択して再生することが可能になる。
よって、このHDD内蔵DVDレコーダ100は、ハードディスク81やDVD91に記録されたコンテンツデータを好適に再生することができる情報記録再生装置であるといえる。
【0057】
なお、以上の実施の形態においては、記録媒体としてハードディスク81やDVD91を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ハードディスク81以外の磁気ディスクや、DVD91以外の光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ或いは半導体メモリ等の他の記録媒体を用いるようにしてもよく、また、各記録媒体に記録を行うデータ記録機器であってもよい。
【0058】
また、以上の実施の形態においては、コンテンツデータにおける再生領域と未再生領域と早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子202を表示するとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各領域を異なる表示形態(模様や形など)で表示するようにしてもよい。
【0059】
また、コンテンツ表示画面に表示されるコンテンツ表示子202や再生履歴テーブル203を参考にして、記録媒体における再生位置を調整し、コンテンツデータの任意の位置(時間)からの再生を行うことの他、ユーザによるキー入力部2の操作によってコンテンツ表示子202における任意の位置を指し示すことによって、コンテンツデータの任意の位置を選択して、そのポイントからの再生を行うようにしてもよい。
【0060】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係るHDD内蔵DVDレコーダの要部構成を示すブロック図である。
【図2】メモリ部に記録される再生履歴データの一例を示す説明図である。
【図3】テレビジョン受像機200に表示されるコンテンツ表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
1 装置本体
2 キー入力部
8 HDD部(記録手段、再生手段)
81 ハードディスク(記録媒体)
9 DVDドライブ部(記録手段、再生手段)
91 DVD(記録媒体)
14 制御部
142 CPU(表示制御手段、再生履歴判断手段、チャプタ設定手段、サムネイル割当手段、コンテンツ表示制御手段、チャプタ動画表示制御手段)
144 メモリ部
1442 データエリア
1442a 再生履歴データ
145 ROM
145a 表示制御プログラム
145b 再生履歴判断プログラム
145c チャプタ設定プログラム
145d サムネイル割当プログラム
145e コンテンツ表示制御プログラム
145f チャプタ動画表示制御プログラム
100 HDD内蔵DVDレコーダ(情報記録再生装置)
200 テレビジョン受像機(表示部)
200a 表示画面
201 プログラム内容確認用サムネイル画像
202 コンテンツ表示子
203 再生履歴テーブル
204 チャプタ用サムネイル画像
205 サンプル画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の記録媒体にコンテンツデータを記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段と、
前記再生手段により再生されたコンテンツデータに基づく情報を所定の表示部に表示させる表示制御手段と、
前記記録媒体に記録されたコンテンツデータが、前記再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか判断する再生履歴判断手段と、
前記再生履歴判断手段により前記コンテンツデータが早送りされたと判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するチャプタ設定手段と、
前記チャプタ設定手段により設定されたチャプタに対し、そのチャプタが設定された位置に対応する前記コンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるサムネイル割当手段と、
前記再生履歴判断手段により判断された結果に基づいて、前記コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子と、前記サムネイル割当手段によって前記チャプタに対して割り当てられた前記サムネイル画像とを前記表示部に表示させるコンテンツ表示制御手段と、
前記チャプタが設定された前記早送り領域の始点位置や終点位置に対応する前記コンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示させるチャプタ動画表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
所定の記録媒体にコンテンツデータを記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する再生手段と、
前記再生手段により再生されたコンテンツデータに基づく情報を所定の表示部に表示させる表示制御手段と、
前記記録媒体に記録されたコンテンツデータが、前記再生手段によって再生されたか否か、また所定の早送りがされたか判断する再生履歴判断手段と、
前記再生履歴判断手段により前記コンテンツデータが早送りされたと判断されたコンテンツデータの早送り領域の始点位置と終点位置とにチャプタを設定するチャプタ設定手段と、
前記チャプタ設定手段により設定されたチャプタに対し、そのチャプタが設定された位置に対応する前記コンテンツデータに関するサムネイル画像を割り当てるサムネイル割当手段と、
前記再生履歴判断手段により判断された結果に基づいて、前記コンテンツデータにおける再生済み領域と、未再生領域と、早送り領域とを色分けしたコンテンツ表示子と、前記サムネイル割当手段によって前記チャプタに対して割り当てられた前記サムネイル画像とを前記表示部に表示させるコンテンツ表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
前記チャプタが設定された前記早送り領域の始点位置や終点位置に対応する前記コンテンツデータに関する動画を所定時間再生して表示させるチャプタ動画表示制御手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−294063(P2007−294063A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−123653(P2006−123653)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】